JP2001056046A - 車両のトランスミッション - Google Patents

車両のトランスミッション

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JP2001056046A JP23197899A JP23197899A JP2001056046A JP 2001056046 A JP2001056046 A JP 2001056046A JP 23197899 A JP23197899 A JP 23197899A JP 23197899 A JP23197899 A JP 23197899A JP 2001056046 A JP2001056046 A JP 2001056046A
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    • F16H57/00General details of gearing
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    • F16H57/0434Features relating to lubrication or cooling or heating relating to lubrication supply, e.g. pumps ; Pressure control

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミッションケース上に走行変速用HST式変
速装置と操向操作用HST式変速装置を並設すると共
に、一方のHST式変速装置は上下に油圧ポンプと油圧
モータを位置したセットとし、他方のHST式変速装置
は左右に油圧ポンプと油圧モータを配置したセットとし
て配置した車両において、チャージポンプから送出され
た少量の潤滑油を外部のオイルクーラで冷却してHST
式変速装置内を循環させていたため、十分な冷却効果が
得られない、という問題があった。 【解決手段】 ミッションケースM内の潤滑油がいずれ
か一方のHST式変速装置から他方のHST式変速装置
を経由してミッションケースM内に流入する循環系を構
成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械や農業機
械等の走行車両で、走行変速用HST式変速装置及び操
向操作用HST式変速装置を備えたトランスミッション
において、冷却能力に優れると共に、操向機構への動力
伝達部を確実に支持することができ、しかも点検や補修
が容易な車両のトランスミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車速を変更するための走行変
速用HST式変速装置と、旋回を行うための操向操作用
HST式変速装置とをミッションケースの側壁に並置し
て、ミッションケースの側面を有効活用するように構成
したコンバイン等の車両のトランスミッションに関する
技術は知られている。
【0003】この車両のトランスミッションは、ミッシ
ョンケース上に走行変速用HST式変速装置と操向操作
用HST式変速装置を並置するように構成されており、
これらのHST式変速装置が駆動されると、一般に、H
ST式変速装置内部の作動油の油温が上昇し、該油温が
高すぎると、HST式変速装置の容積効率や耐久性が低
下する。そこで、この油温の上昇をできるだけ抑制する
ため、冷却ファンを設けて空冷したり、HST式変速装
置にパイプや油路等を介して潤滑油を流し冷却するよう
にしていた。また、操向操作用HST式変速装置から前
記遊星ギア式操向機構への入力は、操向ベベルギアを端
部に固設したベベルギア軸を介して行うように構成され
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記冷
却ファンによる空冷だけでは、長時間運転で温度上昇が
著しい場合には、冷却能力が十分ではない、という問題
があった。また、従来は、チャージポンプから送出され
た潤滑油をミッションケース内の油路を通し走行変速用
HST式変速装置、操向操作用HST式変速装置を経
て、パイプを介して外部のオイルクーラーに流入させて
冷却するようにしており、走行変速用HST式変速装置
で温度上昇した潤滑油が、操向操作用HST式変速装置
に流入して冷却に使用されるようになっていたため、十
分な冷却効果を期待できない、という問題があった。
【0005】また、車軸に負荷のかかった状態で操向操
作する場合には、前記ベベルギア軸にも過大な負荷がか
かるため、軸の支持部にガタが発生したり、ひどい場合
には折損する場合もある、という問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。すなわち、請求項1においては、
車速を変更するための走行変速用HST式変速装置と、
旋回を行うための操向操作用HST式変速装置とをミッ
ションケースの側壁に付設した車両において、該ミッシ
ョンケース内の潤滑油が、いずれか一方のHST式変速
装置から他方のHST式変速装置を経由してミッション
ケース内に流入する循環系を構成したものである。
【0007】請求項2においては、車速を変更するため
の走行変速用HST式変速装置と、旋回を行うための操
向操作用HST式変速装置とをミッションケースの側壁
に付設すると共に、一方のHST式変速装置は、上下方
向に油圧ポンプと油圧モータを位置したセットとし、他
方のHST式変速装置は、左右方向に油圧ポンプと油圧
モータを配置したセットとして配置した車両において、
該ミッションケース内の潤滑油が、いずれか一方のHS
T式変速装置から他方のHST式変速装置を経由してミ
ッションケース内に流入する循環系を構成したものであ
る。
【0008】請求項3においては、請求項1又は請求項
2記載のいずれか一方のHST式変速装置から他方のH
ST式変速装置への潤滑油の流入は、ミッションケース
の壁部に形成した油路を介して行い、該他方のHST式
変速装置からミッションケース内への潤滑油の流出は、
HST式変速装置の壁部に開口した出口孔から行ったも
のである。
【0009】請求項4においては、請求項3記載の油路
は、連通部材内に形成し、該連通部材をミッションケー
ス内に突出して設けたものである。
【0010】請求項5においては、請求項3記載のいず
れか一方のHST式変速装置から他方のHST式変速装
置への潤滑油の出口孔は、該他方のHST式変速装置か
らミッションケース内への潤滑油の出口孔よりも高位置
に開口したものである。
【0011】請求項6においては、車速を変更するため
の走行変速用HST式変速装置と、旋回を行うための操
向操作用HST式変速装置とからの駆動力を、車軸の周
囲に配置した遊星ギア式操向機構にて合流させた車両に
おいて、操向操作用HST式変速装置から前記遊星ギア
式操向機構に入力可能な操向ベベルギアを設け、該操向
ベベルギアを端部に固設したベベルギア軸を軸受けケー
スにより軸支し、該軸受けケースをミッションケース内
壁に形成させたベアリングハウス内に着脱自在に配設し
たものである。
【0012】請求項7においては、請求項6記載のミッ
ションケースは、複数の分割ケースによる組立式とし、
該分割ケースの内壁には、組立後に前記ベアリングハウ
スが形成可能なハウス構成部品を形成し、該ハウス構成
部品間をボルト等の締結具で連結可能にすることにより
ミッションケースを強固に組み立てできるようにしたも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図1は本発明の車両のトランスミッシ
ョンを有するクローラ式走行装置を具備したコンバイン
の全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は同じく
全体正面図、図4は車両の全体的な動力伝達機構の構成
を示すスケルトン図、図5はトランスミッション全体の
模式斜視図、図6は走行変速用HST式変速装置から車
軸に至る動力伝達機構の構成を示すミッションケースの
正面断面図、図7は操向操作用HST式変速装置から車
軸に至る動力伝達機構の構成を示すミッションケースの
背面断面図、図8はミッションケースの内部を示したト
ランスミッションの側面図、図9はミッションケースの
外面を示したトランスミッションの側面図、図10は低
位置半割ケースと右側半割ケースの合わせ状況を示す斜
視図であり、(a)は低位置半割ケースの場合、(b)
は右側半割ケースの場合、図11は右側半割ケースと蓋
体の合わせ状況を示す斜視図であり、(a)は右側半割
ケースの場合、(b)は蓋体の場合、図12はHST式
変速装置の全体平面図、図13は同じく全体側面図、図
14は同じく側面断面図、図15は油圧回路図である。
【0014】まず、本発明に係わる車両のトランスミッ
ションを搭載したコンバインの全体構成について、図1
乃至図4により説明する。クローラ式走行装置2により
走行車両を支持しており、前端の刈取搬送装置Nにより
刈り取った穀稈を、後部の脱穀装置Kに向けて搬送す
る。該脱穀装置Kにおいて脱穀した後の穀粒を、貯留タ
ンクTにおいて貯留する。該貯留タンクTにおいて貯留
した穀粒を、取出コンベアVにより搬送して、畦道に配
置したトラックの荷台等に載置する。
【0015】前記クローラ式走行装置2の駆動スプロケ
ット47L・47Rを、本発明に係わるミッションケー
スMから左右に突出する車軸1L・1Rにより駆動して
いる。そして、クローラ式走行装置2の前端に駆動スプ
ロケット47L・47Rを配置しており、該駆動スプロ
ケット47L・47Rを駆動する車軸1L・1Rも、ミ
ッションケースMでクローラ式走行装置2の前端の位置
に配置されている。該ミッションケースMの後部で、ク
ローラ式走行装置2の前部の位置にはエンジンEを配置
し、該エンジンEから、プーリーとVベルトによりミッ
ションケースMへ動力を伝達している。また、該エンジ
ンEの後部には前記脱穀装置Kが配置され、ミッション
ケースMの前部に前記刈取装置Nが配置されているので
ある。
【0016】次に、本発明に係わる車両の動力伝達機構
について、図4乃至図8により説明する。まず、図4乃
至図6、図8により、走行変速用HST式変速装置Aか
ら車軸1L・1Rへの動力伝達機構を説明する。エンジ
ンEには出力軸に出力プーリー22が固定されている。
該出力プーリー22にVベルト70が巻回されており、
該Vベルト70の他端は、走行変速用HST式変速装置
Aの油圧ポンプ軸14に固設された入力プーリー23に
巻回されている。更に、該油圧ポンプ軸14の上には、
操向操作用HST式変速装置Bに動力を伝達する為の、
出力プーリー24が固設されており、該出力プーリー2
4にVベルト71が巻回されて、他端は操向操作用HS
T式変速装置Bの油圧ポンプ軸15に入力されている。
そして、前記油圧ポンプ軸14の端部に冷却ファンFA
が、油圧ポンプ軸15の端部には、冷却ファンFBがそ
れぞれ固定されて、両方の冷却ファンFAと冷却ファン
FBにより、走行変速用HST式変速装置Aと操向操作
用HST式変速装置Bの作動油を空冷するようにしてい
る。
【0017】そして、走行変速用HST式変速装置Aの
出力軸である油圧モータ軸11の上に、変速ギア26と
変速ギア27が遊嵌されている。また該変速ギア26・
27と常時噛合する固設ギア28・30が第1変速軸1
2の上に固設されている。また、第1変速軸12の上に
は、別の固設ギア29が、固設ギア28と固設ギア30
の間に固定されている。該固設ギア29は、第2変速軸
13の上の、遊嵌ギア33と噛合している。また、第1
変速軸12の上の、固設ギア28が第2変速軸13の上
の、遊嵌ギア32と噛合している。
【0018】以上のギア連の組み合わせにより、次の3
段の変速段数を得ている。すなわち、「走行速度」の場
合には、変速ギア26から固設ギア28を経て、遊嵌ギ
ア32が第2変速軸13を駆動する変速段である。「標
準速度」の場合には、変速ギア27から固設ギア30を
経て、次に第1変速軸12から固設ギア28に至り、該
固設ギア28から遊嵌ギア32を経て、第2変速軸13
を駆動する場合の変速段である。「低速速度」の場合に
は、変速ギア27から固設ギア30を経て、第1変速軸
12から固設ギア29に至り、該固設ギア29から第2
変速軸13の上の遊嵌ギア33を駆動する変速段であ
る。
【0019】これらの前記副変速機構における各変速段
間の切替操作は、シフター74の摺動位置とフォーク7
2の回動位置を変更することによって行う。すなわち、
図6に示すように、シフター74は、前記油圧モータ軸
11上にスプライン嵌合状態で左右摺動可能に配置さ
れ、左右側面には係合ギアを具備しており、『走行変
速』の場合には、該シフター74を左方(図6では右
側)に摺動してインナー係合ギアを変速ギア26の右側
面に形成されたアウター係合ギアに噛合させ、変速ギア
26が油圧モータ軸11と共に回転するようにし、該変
速ギア26を介して固設ギア28に油圧モータ軸11の
動力が伝達されるようにする。同時に、副変速レバー7
3によりフォーク72を左方に回動させて、バネ76で
常時左方に付勢されたシフター75も左方に摺動する
と、遊嵌ギア32が第2変速軸13に係合し、該第2変
速軸13が駆動され、固設ギア31、固設ギア34を介
して、センター軸53の上のセンターギア35に動力が
入力される。この場合、前記変速ギア26と固設ギア2
8は略同一径であり、遊嵌ギア32は隣接して設けた遊
嵌ギア33よりも小径であるため、高速な「走行速度」
が第2変速軸13に伝達されるのである。
【0020】『標準変速』の場合には、シフター74を
右方(図6では左側)に摺動して該シフター74のイン
ナー係合ギアを変速ギア27の左側面に形成されたアウ
ター係合ギアに噛合させ、変速ギア27から固設ギア3
0に油圧モータ軸11の動力が伝達されるようにする。
ただし、フォーク72の位置は『走行変速』の場合と同
じとし、固設ギア28から遊嵌ギア32を経由して第2
変速軸13に動力が伝達されるようにする。この場合、
変速ギア27は『走行変速』で使用する変速ギア26よ
りも小径であり、該変速ギア27に噛合する固設ギア3
0は『走行変速』で使用する固設ギア28よりも大径で
あるため、油圧モータ軸11の回転は、減速され「走行
速度」よりも低速な「標準速度」が第2変速軸13に伝
達される。
【0021】『低速変速』の場合には、シフター74の
位置は『標準変速』と同じにするが、フォーク72の位
置は『走行変速』『標準変速』の場合とは異なり、副変
速レバー73によりフォーク72を右方に回動させて、
常時左方に付勢されたバネ76に逆らってシフター75
を右方に摺動させる。すると、遊嵌ギア33が第2変速
軸13に係合し、該遊嵌ギア33と噛合する前記固設ギ
ア29を通して、第2変速軸13が駆動され、固設ギア
31、固設ギア34を介して、センター軸53の上のセ
ンターギア35に動力が入力される。この場合、固設ギ
ア29は『走行変速』『標準変速』で使用する固設ギア
28よりも小径であり、該固設ギア29に噛合する遊嵌
ギア33は『走行変速』『標準変速』で使用する遊嵌ギ
ア32よりも大径であるため、油圧モータ軸11の回転
は、『標準変速』よりも更に減速され「標準速度」より
も低速な「低速速度」が第2変速軸13に伝達されるの
である。
【0022】そして、該第2変速軸13の端部がミッシ
ョンケースMから突出した部分には、駐車ブレーキを兼
用する走行ブレーキ機構21が設けられている。また、
第2変速軸13の上の固設ギア31が、カウンター軸2
0の上の固設ギア34と噛合し、該カウンター軸20の
上の固設ギア34より、センター軸53の上のセンター
ギア35に入力されるのである。
【0023】ここで、遊星ギア式操向機構について説明
する。該遊星ギア式操向機構は、センター軸53と太陽
ギア7L・7Rと遊星ギア8L・8Rとベベルギア付き
インターナル9L・9Rと軸受ローター6L・6R等に
より構成されている。該センター軸53の左右の端部に
は、太陽ギア7L・7Rが固設され、該太陽ギア7L・
7Rの外周に、複数組がセットとなった遊星ギア8L・
8Rが噛合され、該遊星ギア8L・8Rの外周には、ベ
ベルギア付きインターナル9L・9Rに噛合されてい
る。
【0024】そして、前記遊星ギア8L・8Rは、それ
ぞれが左右の軸受ローター6L・6Rに軸受けされ、該
軸受ローター6L・6Rは、前記左右の車軸1L・1R
に係合固設されており、該車軸1L・1Rの左右の端部
には、駆動スプロケット47L・47Rが設けられ、該
駆動スプロケット47L・47Rにより前記左右のクロ
ーラ式走行装置2を駆動するようにしている。
【0025】以上のような構成において、走行変速の前
後進の切換え、および走行変速のある域における無段変
速は、走行変速用HST式変速装置Aにより行う。該走
行変速用HST式変速装置Aの油圧ポンプ軸の斜板は、
図5に図示した斜板操作軸5により操作すべく構成して
おり、該斜板操作軸5を操作して、前後進の切換と、無
段変速を行うのである。その上で、段階的な『走行変
速』と『標準変速』と『低速変速』は、前記油圧モータ
軸11と第1変速軸12の間に構成した副変速機構によ
り行う。
【0026】また、後述する操向操作用HST式変速装
置Bが、ニュートラル位置で回転していない場合には、
操向ベベルギア36が回転しないので、左右のベベルギ
ア付きインターナル9L・9Rが回転できないこととな
り、左右の太陽ギア7L・7Rと、遊星ギア8L・8R
と、軸受ローター6L・6Rと、車軸1L・1Rは同じ
動きと回転を行い直進状態となるのである。
【0027】さらに、図4、図5、図7により、操向操
作用HST式変速装置Bからの、左右への操向機構を説
明する。操向操作用HST式変速装置Bは、機体が直進
する場合には、正転も逆転もしないニュートラル状態
で、安定した停止状態が必要である。その為に、操向操
作用HST式変速装置Bの安定したニュートラル状態を
作りだす、付勢ブレーキ機構が、操向操作用HST式変
速装置Bの油圧モータ軸16と第1減速軸17との間に
構成されている。該付勢ブレーキ機構は、油圧モータ軸
16の側の減速ギア42と噛合して回転する摩擦ディス
ク45と、第1減速軸17と共に回転する摩擦ディスク
46の両方の摩擦ディスクを交互に挟持し、その外側を
付勢スプリング43により付勢押圧する構成としてい
る。そして、該付勢ブレーキ機構は、常時押圧付勢する
構成としている。
【0028】油圧モータ軸16と第1減速軸17の間の
減速ギア42と41の間で、減速を行い、第1減速軸1
7と第2減速軸18の間でも、減速ギア40と39の間
で、減速している。そして、第2減速軸18の端部にベ
ベルギア38を固設し、該ベベルギア38が減速ベベル
ギア37と噛合している。該減速ベベルギア37はベベ
ルギア軸19を介して、操向ベベルギア36を駆動して
いる。
【0029】このようにして、操向操作用HST式変速
装置Bの正逆回転の変速回転が、操向ベベルギア36に
伝達されると、左右のベベルギア付きインターナル9L
・9Rを、強制的に操向操作用HST式変速装置Bによ
り、無段階にかつ正逆に回転させるので、操向操作用H
ST式変速装置Bの図5に示す斜板操作軸4を操作する
ことにより、ベベルギア付きインターナル9L・9Rを
正逆に無段階に変速回転させて、左右の操向回転を車軸
1L・1Rに伝達する。
【0030】以上のような構成からなる走行変速用HS
T式変速装置Aからの動力伝達機構と、操向操作用HS
T式変速装置Bからの動力伝達機構がミッションケース
Mの内部に構成され、車両の動力伝達機構全体を構成し
ているのである。
【0031】次に、ミッションケースMの組み立て構
成、及び該ミッションケースMへの本発明に係わるベベ
ルギア軸19の取付け構成について、図5乃至図13に
より説明する。図6、図7、図9乃至図11に示すよう
に、ミッションケースMは、断面が正面視でL型に段部
が構成された右側半割ケース61と、上部に走行変速用
HST式変速装置Aと操向操作用HST式変速装置Bを
配置する為に、低く構成された低位置半割ケース62
を、接合した構成としている。そして、右側半割ケース
61と低位置半割ケース62を接合した下位の両側に
は、車軸1L・1Rを内装している車軸ケース3L・3
Rが突出されている。前記低位置半割ケース62の左側
の面には、操向ブレーキ21のケースが付設され、ま
た、前記右側半割ケース61の右側には、走行変速用H
ST式変速装置Aと操向操作用HST式変速装置Bを付
設した部分の他側に開口部を設け、該開口部には、蓋体
60を被覆している。
【0032】そして、図5、図12、図13に示すよう
に、走行変速用HST式変速装置Aはアキシャル型の走
行油圧ポンプ84と走行油圧モータ85を軸を平行に配
置して1セットとし、また操向操作用HST式変速装置
Bも同様に、操向油圧ポンプ86と操向油圧モータ87
を軸を平行に配置して1セットとして構成し、その上
で、一方のセットは縦方向に、他方のセットは横方向に
して、ミッションケースMを構成する右側半割ケース6
1の前記段部の側面に付設するようにしている。このた
め、狭いミッションケースMの側面を有効に利用するこ
とができ、走行変速用HST式変速装置Aと操向操作用
HST式変速装置Bの両方の配置が可能であり、また、
エンジンEからの回転をVベルト70、71を介して、
走行変速用HST式変速装置Aから操向操作用HST式
変速装置Bまで伝達できるようにしている。
【0033】さらに、走行変速用HST式変速装置Aと
操向操作用HST式変速装置Bとから突設した油圧ポン
プ軸14と15には、冷却ファンFAとFBを付設し、
該冷却ファンFAと冷却ファンFBとは同じ側で、殆ど
同じ平面で回転しており、本発明に係わる潤滑油による
冷却構成以外に、該冷却ファンFA・FBによっても、
変速装置A、B内の作動油の冷却を行うようにして、万
全を期するようにしている。
【0034】また、図6、図7に示すように、該走行変
速用HST式変速装置Aから出た油圧モータ軸11の一
端の軸受け68は右側半割ケース61の側に支持され、
他側の軸受け69は蓋体60により支持されている。同
様に、操向操作用HST式変速装置Bの油圧モータ軸1
6の一端の軸受け66は右側半割ケース61により支持
され、他側の軸受け67は蓋体60により軸受け支持さ
れる構成としている。すなわち、油圧モータ軸11、1
6は、いずれも、右側半割ケース61における軸受けと
蓋体60における軸受けの両方により、確実に両持ち支
持されるようにしている。
【0035】ここで、このようなミッションケースMへ
のベベルギア軸19の取付け構成について説明する。図
7、図8、図10に示すように、ベベルギア軸19は第
2減速軸18とベベルギア付きインターナル9L・9R
の間に配設され、ベベルギア軸19端部のうち、第2減
速軸18側には減速ベベルギア37が固設され、該減速
ベベルギア37は第2減速軸18端部のベベルギア38
に噛合されている。一方、ベベルギア軸19端部のう
ち、インターナル9L・9R側には操向ベベルギア36
が固設され、該操向ベベルギア36はインターナル9L
・9Rのベベルギアと噛合されている。そして、このよ
うなベベルギア軸19は軸受けケース79内に内挿さ
れ、該軸受けケース79の内周面と前記ベベルギア軸1
9の外周面との間には、複数の軸受け部83・83が介
装されており、そのため、ベベルギア軸19は軸受けケ
ース79内をガタなく安定して回動させることができ
る。
【0036】さらに、前記右側半割ケース61と低位置
半割ケース62との合わせ面側の内壁には、合わせ面側
が開放された箱形のベアリングハウス77L・77Rが
形成され、該左右のベアリングハウス77L・77R
は、ミッションケースM組立時には閉じられて内側には
空間が形成され、該空間に前記軸受けケース79が内挿
・固定される構成としている。
【0037】従って、ベベルギア軸19のミッションケ
ースMへの取付けは、該ベベルギア軸19を一体的に組
み込んだ軸受けケース79を前記ベアリングハウス77
に装着するだけで簡単に行うことができ、また、逆に、
ミッションケースMからのベベルギア軸19の取り外し
は、前記軸受けケース79と一緒に外して行うことで対
応できるため、ベベルギア軸19の点検や補修を従来よ
りも著しく容易に行うことができるのである。
【0038】また、ベアリングハウス77L・77Rの
一部には左右の締結用孔82L・82Rが開口されてお
り、該左右の締結用孔82L・82Rは、ミッションケ
ースM組立時には重なって連通可能な大きさと位置に形
成され、ミッションケースM組立時には一本の締結用孔
82が形成されるようにしている。すなわち、該締結用
孔82はミッションケースM内を左右に貫通するように
設けられており、ミッションケースM組み立て後には、
外部からボルト81を螺挿して右側半割ケース61と低
位置半割ケース62とを強固に締結固定できるようにし
ている。
【0039】さらに、前記締結用孔82は、ベアリング
ハウス77の近傍に開口されており、そのため、ボルト
81による締め付け力もベアリングハウス77を中心に
作用するため、たとえ負荷のかかった状態で操向操作し
てベベルギア軸19に過大な負荷がかかった場合であっ
ても、ベベルギア軸19を頑強に軸受け支持することが
でき、軸の支持部にガタが発生したり、折損したりする
ことを、確実に防止することができるのである。
【0040】次に、本発明に係わるHST式変速装置
A、Bの冷却構成について、図7乃至図9、図11乃至
図15により説明する。まず、HST式変速装置A、B
に対する潤滑油補給用チャージポンプCP、刈取部昇降
用ポンプSPについて説明する。図12、図13に示す
ように、走行油圧ポンプ84の油圧ポンプ軸14の他端
はケース外側に突出し、外側面にはHST式変速装置
A、Bに対する潤滑油補給用のチャージポンプCPと刈
取部昇降用ポンプSPが左右方向に並設され、いずれも
前記油圧ポンプ軸14からの動力によって駆動される。
【0041】そして、図9、図15に示すように、前記
チャージポンプCPの吸入側は、ミッションケースMに
配設したサクションポート151に配管を介して接続さ
れ、刈取部昇降用ポンプSPとの吸入側も、サクション
ポート152に配管を介して接続されている。一方、ミ
ッションケースMの内部には互いに仕切られた第1油室
142a・第2油室142bが形成され、該第1油室1
42aはミッションケースM内に収容したギア等を潤滑
する潤滑油が溜められた油溜めに開放され、その内部に
ストレーナ141が横架されている。このストレーナ1
41にて濾過された油がミッションケースMの右側半割
ケース61の外側面に取付けた外装式の油フィルタ14
0を通過して更に濾過され、第2油室142b内に溜め
られて前記サクションポート151・152より吸い込
まれるようになっている。
【0042】次に、このような潤滑油補給用チャージポ
ンプCPと刈取部昇降用ポンプSPによって循環される
油の流れについて、図15の油圧回路図を中心に説明す
る。潤滑油補給用チャージポンプCP、刈取部昇降用ポ
ンプSP、及び走行油圧ポンプ84及び操向油圧ポンプ
86はエンジンEにより駆動され、このうち潤滑油補給
用チャージポンプCPから吐出された油は、HST式変
速装置A、Bの閉回路内に供給され、刈取部昇降用ポン
プSPから吐出された油は、前記刈取装置Nを対地昇降
操作自在な昇降バルブユニットVU内に導入されるよう
になっている。
【0043】まず、潤滑油補給用チャージポンプCPか
らの油の流れについて説明する。走行変速用HST式変
速装置Aの補給ポートには、油補給時にのみ開く一対の
チェックバルブ130、中立範囲を拡大するための絞り
131が配置され、操向操作用HST式変速装置Bの補
給ポート閉回路に供給される部分にも、同様にチェック
バルブ132、絞り133が配置される。そして、これ
らHST式変速装置A、Bの補給ポートは潤滑油補給用
チャージポンプCPの吐出ポートに対して一本の油路C
Paにて相互接続され、該油路CPaにチャージリリー
フ弁143を接続して閉回路内に供給される補給油圧を
設定している。
【0044】次に、刈取部昇降用ポンプSPからの油の
流れについて説明する。前記昇降バルブユニットVU
は、ミッションケースMの外側面に配置されている。す
なわち、昇降バルブユニットVUのバルブケース150
が付設され、該バルブケース150には、ポンプポート
153、シリンダポート155、タンクポート154が
配設されており、前記刈取部昇降用ポンプSPから送ら
れる潤滑油は該ポンプポート153に導入されるように
なっている。
【0045】そして、この刈取部昇降用ポンプSPから
送られる潤滑油は作動油を兼ねており、該作動油を刈取
昇降用の油圧シリンダ111に供給する回路には、三位
置切換式で電磁操作式の方向制御弁147、ロードチェ
ック弁134、スローリターン弁135が配設され、油
圧シリンダ111に対する作動油の供給と排出を制御
し、前記シリンダポート155を介して油圧シリンダ1
11に対する作動油を給排可能としている。また、リリ
ーフ弁148により油圧シリンダ111の作動油圧を設
定している。
【0046】該油圧シリンダ111側から排出された作
動油は、タンクポート154から配管を介してオイルク
ーラー149に送られ、該オイルクーラー149におい
て冷却されて適当な粘度を維持した状態で、図14に示
すように、配管及び管継手からなる入口孔160から、
走行変速用HST式変速装置Aのケース101内に導入
され、走行変速用HST式変速装置Aのケース101内
の潤滑油に混じって、走行油圧ポンプ84と走行油圧モ
ータ85を冷却する。
【0047】走行変速用HST式変速装置Aのケース1
01内において規定量をオーバーフローした分の潤滑油
は、図8、図11、図14に示すように、ケース内面に
開口された出口孔161から、前記右側半割ケース61
と蓋体60との合わせ面に設けられた連通部材162を
経由して、ケース102内面に開口された入口孔163
から操向操作用HST式変速装置Bのケース102内に
導かれ、ケース102内の潤滑油と混じって操向油圧ポ
ンプ86と操向油圧モータ87を冷却する。そして、操
向操作用HST式変速装置Bのケース102内にて規定
量をオーバーフローした分の潤滑油は、入口孔163よ
り高い位置にあるようケース102内面に開口する出口
孔164から排出されるのである。
【0048】このようにして、ミッションケースM内の
多量の潤滑油を用いて、走行変速用HST式変速装置A
から操向操作用HST式変速装置Bを経由してミッショ
ンケースM内に流入する循環系を構成したので、二つの
HST式変速装置A・Bを効率的に冷却することができ
る。さらに、潤滑油を走行変速用HST式変速装置Aの
ケース101内に導入する前にオイルクーラー149を
経由させることにより、潤滑油がオイルクーラーにより
一旦冷却されてから二つのHST式変速装置A・B内に
順次流入することによって、HST式変速装置A・B内
の作動油をより低温まで冷却することができるのであ
る。
【0049】そして、この冷却効果は、HST式変速装
置A・Bを単にミッションケースMの側壁に並置した場
合はもとより、本実施例のように、一方のHST式変速
装置を上下方向に油圧ポンプと油圧モータを位置したセ
ットとし、他方のHST式変速装置は左右方向に油圧ポ
ンプと油圧モータを配置したセットとして、ミッション
ケースMの側壁に配置し、トランスミッションのコンパ
クト化を図った場合には不可欠である。すなわち、本実
施例では、HST式変速装置A・Bを近接して配置する
ため、ケース101・102等の各ケースの空冷のため
の冷却面積が狭くなり、前記冷却ファンFA・FBだけ
ではHST式変速装置A・B内の作動油の冷却が不足す
るが、その不足分をミッションケースM内の多量の潤滑
油による冷却で補うことができるのである。
【0050】また、前記連通部材162は、図7、図1
1に示すように、ミッションケースMの右側半割ケース
61の上部外側に突設された連通左部162aと、蓋体
60の上部内側に突設された連通右部162bとから構
成され、該連通右部162bの平坦な左側面部が、前記
連通左部162aに設けられた側面視く字状の溝部16
2dを閉塞することにより油路が形成されるようになっ
ている。該溝部162d前部端にはパイプ状の流出路1
62cが穿孔され、該流出路162cは前記出口孔16
1に連通し、また、溝部162d後部端にもパイプ状の
流入路162eが穿孔され、該流入路162eは前記入
口孔163に連通している。
【0051】このような構成からなる連通部材162
は、ミッションケースM内に突出された壁部の一部を油
路としているため、HST式変速装置A・Bのケース1
01・102間をパイプ等の配管を用いて連結する必要
がないばかりか、連通部材162内通過時には壁部から
も放熱されるために、一層の油温低下を促すことができ
るのである。
【0052】また、前記走行変速用HST式変速装置A
から操向操作用HST式変速装置Bへの潤滑油の出口孔
161と、操向操作用HST式変速装置Bからミッショ
ンケースM内への出口孔164とからは、いずれもオー
バーフローで潤滑油が流出するように構成されている。
【0053】従って、走行変速用HST式変速装置Aか
ら操向操作用HST式変速装置Bを経てミッションケー
スM内へ潤滑油をスムーズに流すには、前記出口孔16
1を出口孔164よりも高位置に開口する必要があり、
これにより、潤滑油の前記操向操作用HST式変速装置
Bのケース102から、走行変速用HST式変速装置A
のケース101への逆流を防止することができるのであ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏するものである。即ち、請求項1の
ように、車速を変更するための走行変速用HST式変速
装置と、旋回を行うための操向操作用HST式変速装置
とをミッションケースの側壁に付設した車両において、
該ミッションケース内の潤滑油が、いずれか一方のHS
T式変速装置から他方のHST式変速装置を経由してミ
ッションケース内に流入する循環系を構成したので、ミ
ッションケース内の多量の潤滑油がHST式変速装置内
を逐次循環することができ、HST式変速装置内の作動
油の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
【0055】請求項2のように、車速を変更するための
走行変速用HST式変速装置と、旋回を行うための操向
操作用HST式変速装置とをミッションケースの側壁に
付設すると共に、一方のHST式変速装置は、上下方向
に油圧ポンプと油圧モータを位置したセットとし、他方
のHST式変速装置は、左右方向に油圧ポンプと油圧モ
ータを配置したセットとして配置した車両において、該
ミッションケース内の潤滑油が、いずれか一方のHST
式変速装置から他方のHST式変速装置を経由してミッ
ションケース内に流入する循環系を構成したので、コン
パクト化に伴う放熱性の低下を十分に抑制することがで
き、HST式変速装置の容積効率や耐久性の低下等を効
果的に防止することができる。
【0056】請求項3のように、請求項1又は請求項2
記載のいずれか一方のHST式変速装置から他方のHS
T式変速装置への潤滑油の流入は、ミッションケースの
壁部に形成した油路を介して行い、該他方のHST式変
速装置からミッションケース内への潤滑油の流出は、H
ST式変速装置の壁部に開口した出口孔から行ったもの
なので、HST式変速装置間を連通するための配管を設
ける必要がなく、トランスミッション全体を簡潔な構成
とすることができる。
【0057】請求項4のように、請求項3記載の油路
は、連通部材内に形成し、該連通部材をミッションケー
ス内に突出して設けたので、連通部材内通過時には壁部
からも放熱されるために一層の油温低下を促すことがで
きるのである。
【0058】請求項5のように、請求項3記載のいずれ
か一方のHST式変速装置から他方のHST式変速装置
への潤滑油の出口孔は、該他方のHST式変速装置から
ミッションケース内への潤滑油の出口孔よりも高位置に
開口したので、潤滑油の逆流を防止することができ、加
熱された潤滑油でHST式変速装置の作動油が再加熱さ
れるのを防ぐことができる。
【0059】請求項6のように、車速を変更するための
走行変速用HST式変速装置と、旋回を行うための操向
操作用HST式変速装置とからの駆動力を、車軸の周囲
に配置した遊星ギア式操向機構にて合流させた車両にお
いて、操向操作用HST式変速装置から前記遊星ギア式
操向機構に入力可能な操向ベベルギアを設け、該操向ベ
ベルギアを端部に固設したベベルギア軸を軸受けケース
により軸支し、該軸受けケースをミッションケース内壁
に形成させたベアリングハウス内に着脱自在に配設した
ので、ベベルギア軸の点検や補修を従来よりも一層容易
に行うことができる。
【0060】請求項7のように、請求項6記載のミッシ
ョンケースは、複数の分割ケースによる組立式とし、該
分割ケースの内壁には、組立後に前記ベアリングハウス
が形成可能なハウス構成部品を形成し、該ハウス構成部
品間をボルト等の締結具で連結可能にすることによりミ
ッションケースを強固に組み立てできるようにしたの
で、ベベルギア軸も頑強に軸受け支持することができ、
軸の支持部のガタや軸の折損を確実に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両のトランスミッションを有するク
ローラ式走行装置を具備したコンバインの全体側面図で
ある。
【図2】同じく全体平面図である。
【図3】同じく全体正面図である。
【図4】車両の全体的な動力伝達機構の構成を示すスケ
ルトン図である。
【図5】トランスミッション全体の模式斜視図である。
【図6】走行変速用HST式変速装置から車軸に至る動
力伝達機構の構成を示すミッションケースの正面断面図
である。
【図7】操向操作用HST式変速装置から車軸に至る動
力伝達機構の構成を示すミッションケースの背面断面図
である。
【図8】ミッションケースの内部を示したトランスミッ
ションの側面図である。
【図9】ミッションケースの外面を示したトランスミッ
ションの側面図である。
【図10】低位置半割ケースと右側半割ケースの合わせ
状況を示す斜視図であり、(a)は低位置半割ケースの
場合、(b)は右側半割ケースの場合である。
【図11】右側半割ケースと蓋体の合わせ状況を示す斜
視図であり、(a)は右側半割ケースの場合、(b)は
蓋体の場合である。
【図12】HST式変速装置の全体平面図である。
【図13】同じく全体側面図である。
【図14】同じく側面断面図である。
【図15】油圧回路図である。
【符号の説明】
A 走行変速用HST式変速装置 B 操向操作用HST式変速装置 M ミッションケース 1L・1R 車軸 19 ベベルギア軸 36 操向ベベルギア 60・61・62 分割ケース 77 ベアリングハウス 79 軸受けケース 81 ボルト 84・86 油圧ポンプ 85・87 油圧モータ 161・164 出口孔 162 連通部材(油路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 昇一 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会 社内 (72)発明者 池田 直哉 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会 社内 Fターム(参考) 3D052 AA16 AA18 AA19 BB01 BB08 BB11 DD01 DD03 DD04 EE01 FF01 GG03 HH01 HH02 HH03 JJ00 JJ10 JJ21 JJ22 JJ25 JJ31 3J063 AA01 AA13 AA15 AB04 AB12 AB44 AC03 BA03 BA04 BA07 BA11 BA15 BB12 BB23 BB46 CA01 CA10 CB13 CB41 CB53 CD01 CD41 CD45 XA03 XA12 XD03 XD47 XD63 XE24 XH03 XH12 XH21 XH32 XH42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速を変更するための走行変速用HST
    式変速装置と、旋回を行うための操向操作用HST式変
    速装置とをミッションケースの側壁に付設した車両にお
    いて、該ミッションケース内の潤滑油が、いずれか一方
    のHST式変速装置から他方のHST式変速装置を経由
    してミッションケース内に流入する循環系を構成したこ
    とを特徴とする車両のトランスミッション。
  2. 【請求項2】 車速を変更するための走行変速用HST
    式変速装置と、旋回を行うための操向操作用HST式変
    速装置とをミッションケースの側壁に付設すると共に、
    一方のHST式変速装置は、上下方向に油圧ポンプと油
    圧モータを位置したセットとし、他方のHST式変速装
    置は、左右方向に油圧ポンプと油圧モータを配置したセ
    ットとして配置した車両において、該ミッションケース
    内の潤滑油が、いずれか一方のHST式変速装置から他
    方のHST式変速装置を経由してミッションケース内に
    流入する循環系を構成したことを特徴とする車両のトラ
    ンスミッション。
  3. 【請求項3】 前記いずれか一方のHST式変速装置か
    ら他方のHST式変速装置への潤滑油の流入は、ミッシ
    ョンケースの壁部に形成した油路を介して行い、該他方
    のHST式変速装置からミッションケース内への潤滑油
    の流出は、HST式変速装置の壁部に開口した出口孔か
    ら行ったことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    車両のトランスミッション。
  4. 【請求項4】 前記油路は、連通部材内に形成し、該連
    通部材をミッションケース内に突出して設けたことを特
    徴とする請求項3記載の車両のトランスミッション。
  5. 【請求項5】 前記一方のHST式変速装置から他方の
    HST式変速装置への潤滑油の出口孔は、該他方のHS
    T式変速装置からミッションケース内への潤滑油の出口
    孔よりも高位置に開口したことを特徴とする請求項3記
    載の車両のトランスミッション。
  6. 【請求項6】 車速を変更するための走行変速用HST
    式変速装置と、旋回を行うための操向操作用HST式変
    速装置とからの駆動力を、車軸の周囲に配置した遊星ギ
    ア式操向機構にて合流させた車両において、操向操作用
    HST式変速装置から前記遊星ギア式操向機構に入力可
    能な操向ベベルギアを設け、該操向ベベルギアを端部に
    固設したベベルギア軸を軸受けケースにより軸支し、該
    軸受けケースをミッションケース内壁に形成させたベア
    リングハウス内に着脱自在に配設したことを特徴とする
    車両のトランスミッション。
  7. 【請求項7】 前記ミッションケースは、複数の分割ケ
    ースによる組立式とし、該分割ケースの内壁には、組立
    後に前記ベアリングハウスが形成可能なハウス構成部品
    を形成し、該ハウス構成部品間をボルト等の締結具で連
    結可能にすることによりミッションケースを強固に組み
    立てできるようにしたことを特徴とする請求項6記載の
    車両のトランスミッション。
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