JP2001055412A - α―オレフィン重合用触媒担体の製造方法と、得られた担体 - Google Patents

α―オレフィン重合用触媒担体の製造方法と、得られた担体

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Daniel Cochard
クシャール ダニエル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 α−オレフィン、特にプロピレンの重合に適
した性能に優れ、しかも極めて立体規則性に優れた触媒
を得る。 【解決手段】 (i)第1の電子供与体の存在下で、塩
素化有機化合物と、アルキルマグネシウムとアルミノキ
サンおよび/またはアルミノシロキサンおよび/または
アルキルアルミニウムと(必要な場合にはさら第2の電
子供与体を含むことができる)の予備混合物とを反応さ
せ、(ii)(i)の生成物を活性化電子供与体を用いて不
活性液体中で懸濁状態で活性化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はα―オレフィン、特
にプロピレンの(立体特異性)重合用の触媒担体の製造
方法と、得られた担体とに関するものである。α―オレ
フィン重合は一般にチーグラー・ナッタ型触媒を用い行
われる。一般にチーグラー・ナッタ型触媒系は非可分な
2成分:塩化マグネシウムをベースにした担体上に堆積
させた遷移金属をベースとする触媒成分と、一般にアル
ミニウム化合物をベースとした共触媒とで構成される。
これらの触媒成分およびその担体は多くの特許に記載さ
れている。
【0002】
【従来の技術】欧州特許出願第0,239,475号に
は形態がコントロールされたα―オレフィン重合用の球
形触媒担体が開示されている。この触媒担体は電子供与
体の存在下で塩素化有機化合物をアルキルマグネシウム
とアルミノキサンおよび/またはアルミノシロキサン
(必要な場合にはさらに電子供与体)との予備混合物と
反応させて得られる。この担体は塩素化物で活性化さ
れ、その後に遷移金属ハロゲン化物が含侵される。この
方法で得られる触媒はエチレン重合に有効であるが、プ
ロピレン重合にはあまり有効でないことが分かってい
る。
【0003】エチレン重合触媒では環式モノエーテルを
用いた処理による触媒担体の活性化が知られている。欧
州特許出願第0,544,141号にはエチレンの重合
触媒成分の製造に用いられる塩化マグネシウムをベース
にした担体の活性化方法が開示されている。この方法で
は不活性液体中で懸濁状態の担体を環式モノエーテルで
活性化する。しかし、この特許にはプロピレン重合に用
いられる制御された形態を有する触媒担体の活性化の可
能性を示唆する記載はない。
【0004】米国特許第3,642,746号には得ら
れたポリマーの灰分含有量を減少させるのに有用なチー
グラー・ナッタ触媒系が開示されている。この触媒は二
価金属ハロゲン化物を電子供与体で前処理し、得られた
担体を遷移金属ハロゲン化物で含侵して作られる。米国
特許第5,055,535号には分子量分布の狭い線形
ポリエチレンを製造するための気相でのエチレン重合方
法が開示されている。この方法ではアルキルアルミニウ
ムおよびモノエーテルの存在下でチーグラー・ナッタ触
媒を用いる。この特許では、媒体中に共触媒が無い場合
にはモノエーテルを触媒と接触させてはならない。すな
わち、このモノエーテルは外部ルイス塩基を構成し、重
合時にのみ関与する。さらに、このモノエーテルは重合
活性剤として作用せず、従って生産性を高くすることは
できない。
【0005】エチレン以上のα−オレフィン、例えばプ
ロピレンの立体規則性重合には立体規則性触媒が必要で
あることは知られている。実際、対称分子であるエチレ
ン重合とは違ってプロピレンのような非対称α−オレフ
ィンではアイソタクチック、シンジオタクチックまたは
アタクチックな鎖ができる。立体規則性触媒を用いるこ
とで望ましい構造、例えばシンジオタクチックまたはア
イソタクチック構造が優勢なポリマーを確実に得ること
ができる。エチレン重合に用いられる触媒が必ずしもポ
リプロピレンの重合に適していないことはこのことで説
明される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】驚くべきことに、エチ
レンに適した活性化方法がプロピレン用担体にも適用で
きるということが分かった。本発明を用いることによっ
て、少なくとも3つの炭素原子を有するα−オレフィ
ン、特にプロピレンの重合に適した性能に優れ、しかも
極めて立体規則性に優れた触媒を得ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(i)、(i
i)の段階から成るα−オレフィン重合用触媒担体の製
造方法を提供する: (i)第1の電子供与体の存在下で、塩素化有機化合物
と、アルキルマグネシウムとアルミノキサンおよび/ま
たはアルミノシロキサンおよび/またはアルキルアルミ
ニウムと(必要な場合にはさら第2の電子供与体を含む
ことができる)の予備混合物とを反応させ、(ii)(i)
の生成物を活性化電子供与体を用いて不活性液体中で懸
濁状態で活性化する。本発明は本発明方法で得られた触
媒担体にも関するものである。以下、本発明をさらに詳
細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、電子供与体の存在下
で塩素化有機化合物をアルキルマグネシウムとアルミニ
ウムの有機化合物(アルミノキサンおよび/またはアル
ミノシロキサンおよび/またはアルキルアルミニウム)
との予備混合物とを反応させて球状触媒担体を製造す
る。塩素化有機化合物をアルキルマグネシウムとアルミ
ニウムの有機化合物との予備混合物と反応させ、この反
応を電子供与体の存在下で行なう。アルキルマグネシウ
ムとアルミニウムの有機化合物との予備混合は一般に第
1の電子供与体と同じ型式の第2の電子供与体を含むこ
とができるが、必ずしもそうする必要はない。
【0009】反応は電子供与体の存在下で行なわれる。
電子供与体は下記の方法で導入できる: (1)塩素化有機化合物と(第1の)電子供与体との予備
混合によって、(2)(第1の)電子供与体中で、アルキ
ルマグネシウムとアルミニウム有機化合物(アルミノキ
サンおよび/またはアルミノシロキサンおよび/または
アルキルアルミニウム)との予備混合によって、または
(3)(第1の)電子供与体中および(第2の)電子供与体
中での塩素化有機化合物と、アルキルマグネシウムとア
ルミニウム有機化合物(アルミノキサンおよび/または
アルミノシロキサンおよび/またはアルキルアルミニウ
ム)との両方の予備混合によって(この場合、第2の電
子供与体は第1の電子供与体と同一でも異なっていても
よいが、同一であるのが好ましい)。
【0010】本発明の一実施例では、塩素化有機化合物
は段階(i)の反応前に第1の電子供与体の少なくとも一
部と混合される。その量は少なくとも50%であるのが
好ましい。本発明の一実施例では、段階(i)の反応前に
塩素化有機化合物と混合される第1の電子供与体の量は
段階(i)の反応中に存在する第1のおよび第2の電子供
与体の合計量の50モル%以上である。
【0011】本発明の他の実施例では、段階(i)の反応
が第1の電子供与体の存在下で実施され、アルキルマグ
ネシウムとアルミノキサンおよび/またはアルミノシロ
キサンおよび/またはアルキルアルミニウムとの予備混
合物が第1の電子供与体と同じ第2の電子供与体を含
む。段階(i)の終わりに得られる固体は一般にほぼ球状
である。
【0012】アルキルマグネシウムは不活性溶媒、好ま
しくは例えばヘキサンまたはヘプタン等の炭化水素の溶
液中で、好ましくは電子供与体(第1または第2の供与
体にすることができる)の存在下で、アルミノキサンお
よび/またはアルミノシロキサンおよび/またはアルキ
ルアルミニウムと予め混合される。この予備混合物を生
成した後、一般に(第1の)電子供与体(必ずしもそうで
なくてもよい)で希釈された塩素化有機化合物と反応さ
せる(必要に応じてヘキサンまたはヘプタン等炭化水素
等の不活性溶媒中で希釈できる)。反応後に、反応媒体
中に懸濁状態に生成した担体を濾過し、必要に応じて不
活性液体液で洗浄する。次いで、不活性溶媒(炭化水
素、例えばヘキサンまたはヘプタン等)中に懸濁した担
体をいわゆる活性化電子供与体(donneur delectron dac
tivation)、好ましくは環式エーテルと接触させる。こ
の活性化操作は上記の濾過および洗浄操作の前または後
に実施できる。環式エーテル処理が最初の濾過および最
初の洗浄操作後に実施する場合には形成された担体を濾
過し、必要に応じて不活性液体で洗浄する。こうして粒
子の直径が5〜150ミクロン、一般には10〜100
ミクロンの担体が得られる。担体、従って、最終的に得
られる触媒の粒度分布幅は非常に狭く、一般に5以下で
ある。本発明重合方法では一般に微紛が生じない(すな
わち重合中に成長する粒子を損なわない)ので、最終ポ
リマーの粒度分布幅も狭い。この粒度分布幅はSPAN
(スパン)測定で特徴付けられる。このスパンは(D90
−D10)/D50に等しい。ここでD90、D10お
よびD50は粒子の90重量%、10重量%および50
重量%の直径を表す。最終ポリマーのスパン値は一般に
5以下、好ましくは2以下である。
【0013】使用するアルキルマグネシウムは式R1
gR2に対応する。ここで、R1とR2は1〜12個の炭
素原子を有するアルキル基である。担体組成に含まれる
アルミノキサンは下記式を有する化合物から選択され
る:
【0014】
【化1】 (ここで、Rは1〜16個の炭素原子を有するアルキル
基であり、2つのR媒は一緒になって−O−基を形成す
るか、各々がR’基を表し、nは0〜20である)
【0015】担体組成に含まれるアルミノシロキサンは
下記式を有する化合物から選択される:
【化2】 [ここで、R1、R2、R3、R4、R5は1〜12個
の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基を表すか、水素原子(好ましくは誘導体1モル
につき水素原子は3個以下)を表すか、塩素原子(好ま
しくは誘導体1モルにつき塩素原子は3個以下)を表し、
互いに同一でも異なっていてもよい]
【0016】担体組成物に含まれるアルキルアルミニウ
ムは式A1R1R2R3を有する化合物から選択でき
る。基R1、R2およびR3は上記と同じ定義を有す
る。アルキルマグネシウム誘導体とアルミニウム有機化
合物の塩素化剤として作用する塩素化有機化合物は塩化
アルキル、アルキルポリハロゲン化物さらには酸塩化物
の中から選択される。この場合、アルキル基は第一,第
二または第三アルキルであり、12個以下、好ましくは7
個以下の炭素原子を有し、必要に応じてヘテロ原子を含
むことができる。好ましい化合物は、塩化tert-ブチ
ル、塩化n−ブチル、ジクロロエタン、塩化チオニル、
塩化ベンゾイルである。上記反応は第1の電子供与体
(必要に応じてさらに第2の電子供与体)の存在下でア
ルキルマグネシウムとアルミニウム有機化合物との予備
混合物と行なう。
【0017】第1および第2の電子供与体は互いに同一
でも異なっていてもよく、脂肪族または環式モノエーテ
ルおよび脂肪族または環式ジエーテル、芳香族または脂
肪族カルボン酸およびそのアルキルエステル、ケトン、
ビニルエステル、アクリル誘導体、特にアルキルアクリ
レートまたはメタクリレートおよびシランから選択でき
る。また、マグネシウムのジハロゲン化物とは異なるル
イス酸ハロゲン化物の付加物の形でエステルを用いるこ
ともできる。特に適した第1および第2の電子供与体は
メチルパラトルエート、エチルベンゾエート、酢酸エチ
ルまたは酢酸ブチル、エチルエーテル、エチルパラアニ
セート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、
ジイソブチルフタレート、アセトン、メチルイソブチル
ケトン、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、フェニル
トリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシ
シラン、ジオシクロペンチルジメトキシシラン、2,2
−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2
−ジイソブチル−1,3−ジエトキシプロパン、2−イ
ソプロピル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3
−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロ
ペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシ
クロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、9,9−
ビス(メトキシメチル)フルオレン、ジイソアミルエー
テル、sec−ブチルエーテル、テトラヒドロフランおよ
びジオクサン等の化合物である。
【0018】第1および第2の電子供与体は脂肪族また
は環式エーテル、特にジイソアミルエーテル、sec−ブ
チルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオクサンが
好ましい。特に好ましいのは脂肪族エーテルである。最
終的に得られる担体の形態をよく制御するには適切な量
の各成分を互いによく混合するのが好ましい。すなわ
ち、Mg/Alのモル比は5〜200、好ましくは10
〜80にする。塩素化有機化合物は、Cl/Mgのモル
比が好ましくは2、好ましくは2〜4となる濃度にす
る。アルキルマグネシウムおよびアルミニウム有機化合
物と一緒に用いる第2の電子供与体量はマグネシウムに
対する第2の電子供与体のモル比が0.01〜5となる
ようにするのが好ましい。塩素化剤と一緒に使用する第
1の電子供与体の量はマグネシウムに対する第1の電子
供与体のモル比が0.01〜5となる量にするのが好ま
しい。
【0019】本発明では、上記で得られた不活性溶媒中
に懸濁した状態の担体を活性化電子供与体で処理する。
活性化電子供与体の初期に導入したマグネシエンに対す
るモル比は一般に0.1〜3である。塩化マグネシウム
をベースにした担体の劣化を防ぐために、活性化電子供
与体は不活性液体で大幅に希釈するのが好ましい。不活
性液体と活性化供与体との重量比は一般に1〜20、好
ましくは1〜10である。この処理は20℃〜(Teb
+20℃)の温度で撹拌して実施できる(Tebは活性
化電子供与体の沸点である)。この温度は20℃〜(T
eb−10℃)にするのが好ましい。担体および触媒は
この好ましい温度範囲でより硬くなり、重合中に生成さ
れる微紛が少なくなる(スパンが上がる)。活性化電子
供与体は、酸素が少なくとも4個、最大で12個の炭素
原子を有する環を形成するモノエーテルの中から選択さ
れる環式エーテルであるのが好ましい。置換炭化水素基
に環の炭素原子の一部が結合したものでもよい。この場
合の環式エーテルの炭素原子の総数は16個以下であ
る。これらのエーテルの中では下記を挙げることができ
る:テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、2−メ
チル−テトラヒドロフラン、3−メチル−テトラヒドロ
ピラン。テトラヒドロフランが好ましい。
【0020】本発明担体はチタン等の第IV族遷移金属の
ハロゲン化物をベースとしたオレフィン重合に用いられ
るチーグラー・ナッタ触媒の製造に特に適している。本
発明担体は例えば遷移金属ハロゲン化物、特に式Ti
(OR)n4-n(ここで、Rは1〜12個の炭素原子を
有するアルキル基、Xはハロゲン、nは0〜4の整
数)、好ましくはTiCl4で含侵することができる。こ
の含侵は通常の方法で実施できる。すなわち、十分な量
の遷移金属ハロゲン化物を担体に添加して実施できる
(必要に応じて不活性溶媒中で均質な懸濁液を形成す
る)。この含侵は電子供与体の存在下で実施することも
できる。必要な場合には一般式Ti(OR) n4-nの化
合物で担体を二回以上連続して含侵できる。各含侵は
(含侵用)電子供与体の存在下で実施しても、しなくても
よい。
【0021】本発明はさらに、触媒の製造方法を提供す
る。担体付き触媒の製造に適した含侵用電子供与体(don
neurs delectron dimpregnation)は1つまたは複数の酸
素、窒素、硫黄または燐原子を含む有機化合物である。
その例としては有機酸、有機酸エステル、アルコール、
エーテル、アルデヒド、ケトン、アミン、酸化アミン、
アミド、チオールが挙げられる。上記電子供与体の複数
の組み合わせを用いることもできる。一般に用いられる
1つまたは複数の酸素原子を含む電子供与体は有機酸エ
ステルまたはエーテルにすることができ、特に芳香族モ
ノまたはジカルボンのエステルまたはジエーテルであ
る。芳香族エステルの例としてはアルキル基が1〜20
個、好ましくは1〜10個の炭素原子を有するジアルキ
ルフタレート、例えばジ(n−ブチル)フタレート、ジ
イソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジフェ
ニルフタレート、ジエチルフタレートが挙げられる。ジ
エーテルの例としては2,2−ジイソブチル−1,3−
ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−
ジエトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソブチ
ル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−
2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2
−イソプロピル−2−シクロペンチル−1,3−ジメト
キシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジ
メトキシプロパン、9,9−ビス(メトキシメチル)フ
ルオレンが挙げられる。
【0022】含侵用電子供与体の量は変えることがで
き、好ましくは触媒化合物の2〜20重量%、好ましく
は4〜16重量%である。本発明の一実施例では、含侵
用電子供与体の量は触媒化合物の9重量%以下にする。
この実施例は分子量分布が広いポリαオレフィンを製造
するのに望ましい。他の実施例では、含侵用電子供与体
の量は触媒化合物の9重量%以上にする。この実施例は
生産性が非常に高い担体付き触媒が得られる。チーグラ
ー・ナッタ触媒の合成に適した不活性溶媒としてはシク
ロヘキサンまたはエチルシクロエキサン等の脂肪族炭化
水素、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼン等の芳
香族炭化水素や、これら溶媒の任意の混合物が挙げられ
る。
【0023】こうして作られた触媒成分を共触媒系と組
み合わせてオレフィン重合を行なう。この共触媒系は共
触媒と必要に応じて用いられる電子供与体とで構成され
る。一般に、共触媒は第III族アルキル金属から選択
される。その例としてはトリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等の
アルキルアルミニウムとこれらの組み合わせが挙げられ
る。共触媒の電子供与体は一般式SiR4(ここで、R
は1〜20個の炭素原子を含むアルキル基および/また
はアルコキシ、OR‘基(R’は1〜20個の炭素原子
を含むアルキル基)である)の脂肪族または芳香族シラ
ンから選択できる。さらに、共触媒の電子供与体はシラ
シクロアルカン族から選択することもできる。また、共
触媒の電子供与体を一般式R1R2C(CH2OR3)2
のジエーテル群から選択することもできる(ここで、R
1、R2およびR3は1〜20個の炭素原子を含むアル
キル基)。共触媒の電子供与体として好ましいのはジシ
クロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチル
ジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシランであ
る。
【0024】本発明はα−オレフィン、特にプロピレン
の重合と、α−オレフィンの共重合または3元共重合に
特に適用される。共重合の場合の他のモノマーはエチレ
ン、その他のモノマーにすることができる。コモノマー
がα−オレフィンではない場合にはその量は50重量%
以下にする。本明細書で使用するα−オレフィンという
用語は3〜20個、好ましくは3〜8個の炭素原子を有
するオレフィンを意味する。好ましいα−オレフィンは
プロピレンである。例えばエチレンまたはブテンとプロ
ピレンとの共重合の場合には、コモノマーの量を30重
量%以下にする。本発明触媒を用いると立体規則性ポリ
マーが得られ、しかも、本発明触媒を用いるとエチレン
のようなコモノマー比率が高い非立体規則性ポリマー、
例えばα−オレフィンのランダムコポリマーを高い生産
性で製造することができる。
【0025】α−オレフィン重合は公知の方法で溶液、
懸濁液または気相で実施できる。本発明触媒の平均粒径
は懸濁液法では5〜50μmであり、気相法で用いられ
る時は2〜150μmであるのが好ましい。得られたポ
リマーのメルトインデックスを調節するために連鎖遷移
剤を用いることができる。連鎖遷移剤は反応器に導入す
る全オレフィンおよび水素の量の90モル%以下、一般
には約0.01〜60モル%にすることができる。連鎖
遷移剤が増加するとメルトインデックスが増加すること
が知られているので、所定のメルトインデックスが得ら
れるように連鎖遷移剤を用いる。本発明の利点は所定の
メルトインデックスを得るための連鎖遷移剤の消費量が
少ない点にある。
【0026】本発明はさらに、下記段階から成るα−オ
レフィン重合方法を提供する: (i) 上記の担体の製造、(ii) 上記の担体の活性化、(ii
i) 上記の段階(ii)の活性化した担体上での触媒の生
成、(iv) 重合条件下でα−オレフィン原料と触媒とを
接触させる。以下、本発明の実施例を説明するが、本発
明が下記実施例に限定されるものではない。
【0027】
【実施例】以下の全ての操作は窒素雰囲気下で行なう。
HIは沸騰したヘプタンに不溶なポリマーの比率(%)
である。メルトインデックスはASTM−D規格123
8による。実施例1 担体の合成 二重ジャケット、機械的撹拌器、冷却器および試薬導入
管を備えたガラス製の1リットル反応器に、ヘプタン中
に20重量%(0.24モル)のブチルエチルマグネシウ
ム(BEM)を含む溶液135gと、1.56gのジイ
ソアミルエーテル(0.01モル)と、9.16g
(0.006モル)のテトライソブチルジアルミノキサ
ン(TiBAO)の20重量%ヘプタン溶液とを導入し
た。得られたの混合物を500rpm、室温で1時間撹
拌した。反応混合物の反応温度を50℃まで上昇させ
た。
【0028】同じ撹拌条件下、50℃で、シリンジを用
いて56.8g(0.61モル)の塩化tert-ブチルと、
2.34g(0.015モル)のジイソアミルエーテル
との混合物を35ml/時間の速度で導入した。この導
入後、上記の撹拌速度および温度を2時間維持した。こ
うして得られた懸濁液を濾過し、各々100mlのヘキ
サンを用いて三回連続して洗浄した。各洗浄後に混合物
を濾過した。回収した固体を200mlのヘキサンに再
懸濁化し、撹拌しながら(250rpm)温度を40℃
に上げた。この条件下でシリンジを用いて33,6g
(0.46モル)のテトラヒドロフラン(THF)を60
ml/時間の速度で導入した。この添加後、混合物を撹
拌しながら40℃に15分維持した。次に、懸濁液を濾
過して固体を回収し、各々200mlのヘキサンで三回
洗浄した。各洗浄後に濾過した。固体が得られた。
【0029】触媒の合成 この固体を60mlの室温のトルエン中に撹拌(250
rpm)しながら懸濁させた。178mlのTiCl4
添加した。温度を10分で85℃まで上げた。温度が5
0℃に達した時に3.42gのジ−n−ブチルフタレー
ト(DnBP)を添加した。85℃の温度を2時間維持
した。濾過後、123mlのトルエンと7mlのTiC
4を添加し、85℃で1時間撹拌した。この操作を4
回繰り返した。最後の濾過後に、70℃で15分撹拌し
ながら200mlのヘキサンを添加した。濾過後、固体
を70℃で2時間乾燥した。1.9%のチタン、13,
9%のマグネシウムおよび8.3%のDnBPを含む2
3.4gの触媒Clが得られた。0.6のスパンに対し
てD50は11.4ミクロンであった。
【0030】重合 予め不活性雰囲気下に置かれた2重ジャケットおよび機
械的撹拌器とを備えた3.5リットルの金属製反応器
に、1バールの水素と、2.4リットルのプロピレンと
を導入した。室温、撹拌下で、24mモルのトリエチル
アルミニウムと、1.2mモルのジシクロペンチルジメ
トキシシランと、15mgの触媒Clとを導入した。温
度を10分で70℃まで上げ、この値を1時間維持し
た。残留プロピレンの脱気後、605グラムのポリプロ
ピレンを回収した。これは触媒C11グラム当たり40
500gのポリプロピレンに相当する。このポリプロピ
レンのメルトインデックスは7.0グラム/10分、H
Iは97.0%、D50=386、スパン=1.2、微
紛率(%)=8.8(100ミクロンより小さい直径を
有する粒子の比率%)。
【0031】実施例2 二重ジャケット、機械的撹拌器、冷却器および試薬導入
管とを備えたガラス製の1リットル反応器に、ヘプタン
中に20重量%のブチルエチルマグネシウム(BEM)
を含む溶液135gと、1.56gのジイソアミルエー
テルと、9.16gのテトライソブチルジアルミノキサ
ン(TiBAO)の20重量%ヘプタン溶液とを導入し
た。得られた混合物を室温で1時間、500rpmで撹
拌した。混合物の反応温度を50℃まで上昇させた。
【0032】同じ撹拌条件下、50℃で、シリンジを用
いて56.8gの塩化tert-ブチルと2.34gのジイ
ソアミルエーテルとの混合物を35ml/時間の速度で
導入した。導入後、上記の撹拌および温度値を2時間維
持した。次に、温度を40℃にし、撹拌速度を250r
pmに下げた。シリンジを用いて33.6gのテトラヒ
ドロフラン(THF)を60ml/時間の速度で導入し
た。添加後、混合物を15分撹拌しながら40℃に維持
した。懸濁液を濾過し、回収された固体を各々200m
lのヘキサンを用いて三回洗浄した。各洗浄後に混合物
を濾過した。固体が得られた。
【0033】触媒の合成 20gのこの固体を60mlの室温のトルエンに撹拌し
ながら(250rpm)懸濁した。160mlのTiCl
4を添加した。温度を10分で100℃まで上昇させ
た。温度が50℃に達した時、3.06gのDnBPを
添加した。温度を100℃で2時間維持した。濾過後、
123mlのトルエンと14mlのTiCl4とを添加
し、100℃で1時間撹拌した。この操作を4回繰り返
した。最後の濾過後に、70℃で15分撹拌しながら2
00mlのヘキサンを添加した。この操作を2回繰り返
した。濾過後に、固体を70℃で2時間乾燥した。2%
のチタン、19.2%のマグネシウムおよび8.8%の
DnBPを含む11.3gの触媒C2が得られた。1.
1のスパンに対してD50は10.4ミクロンであっ
た。
【0034】重合 予め不活性雰囲気下に置かれた2重ジャケットと機械的
撹拌器とを備えた3.5リットルの金属製反応器に1バ
ールの水素と、2.4リットルのプロピレンとを導入し
た。室温で撹拌しながら24mモルのトリエチルアルミ
ニウム、1.2mモルのジシクロペンチルジメトキシシ
ランおよび15mgの触媒C2を導入した。温度を10
分で70℃まで上昇させ、この値を1時間維持した。残
留プロピレンをガス抜き後に800グラムのポリプロピ
レンを回収した(1グラムの触媒C2当たり53300
gのポリプロピレンに相当)。このポリプロピレンのメ
ルトインデックスは2.9グラム/10分、HIは9
8.2%、D50=360μm、スパン=1.0、微紛
率(%)=10である。
【0035】実施例3 二重のジャケット、機械的撹拌器、冷却器および試薬導
入管を備えたガラス製の2リットル反応器に、ヘプタン
中に20重量%のブチルエチルマグネシウム(BEM)
を含む溶液400gと、4.6gのジイソアミルエーテ
ルと、18.09gのテトライソブチルジアルミノキサ
ン(TiBAO)の20重量%ヘプタン溶液とを導入し
た。混合物を室温で1時間、400rpmで撹拌した。
混合物の反応温度を50℃まで上昇させた。
【0036】同じ撹拌条件下、50℃で、シリンジを用
いて168.3gの塩化tert-ブチルと46.05gの
ジイソアミルエーテルとの混合物を120ml/時間の
速度で導入した。導入後、上記の撹拌および温度値を2
時間維持した。次に、温度を40℃にし、撹拌速度を2
50rpmに下げた。シリンジを用いて99.6gのT
HFを120ml/時間の速度で導入した。この添加
後、混合物を15分撹拌しながら40℃に維持した。懸
濁液を濾過し、回収された固体を各々800mlのヘキ
サンを用いて三回洗浄した。各洗浄後に混合物を濾過し
た。固体が得られた。
【0037】触媒の合成 11.8gのこの固体を、31mlの室温のトルエンに
撹拌しながら(250rpm)懸濁した。94mlのTi
Cl4を添加した。温度を10分で100℃まで上昇さ
せた。温度が50℃に達した時、1.81gのDnBP
を添加した。100℃の温度を2時間維持した。濾過
後、7.7mlのTiCl4と146mlのトルエンと
を添加し、100℃で1時間、250rpmで撹拌し
た。これらの操作を3回繰り返した。最後の濾過後に1
18mlのヘキサンを添加し、70℃で15分、250
rpmで撹拌した。この操作を2回繰り返した。濾過後
に、固体を70℃で2時間乾燥した。D50=31.2
μm、スパン=1.1の7.3gの触媒C3が得られ
た。
【0038】重合 予め不活性雰囲気下に置かれた2重ジャケットと機械的
撹拌器とを備えた8リットルの金属製反応器に、1バー
ルの水素と、6リットルのプロピレンとを導入した。室
温で撹拌しながら30mモルのトリエチルアルミニウム
と、1.5mモルのジシクロペンチルジメトキシシラン
と、30mgの触媒C3とを導入した。温度を10分で
70℃まで上昇させ、この値を1時間維持した。温度を
25℃まで下げ、残留プロピレンをガス抜きして、14
10グラムのポリプロピレンを回収した(1グラムの触
媒C3当たり47000gのポリプロピルに相当)。こ
のポリプロピレンのメルトインデックスは7.8グラム
/10分、Dp50=932μm、スパン=1.0、微
紛率(%)=2.3、HI=97.9。
【0039】実施例4 二重のジャケット、機械的撹拌器、冷却器および試薬導
入管を備えたガラス製の1リットル反応器に、ヘプタン
中に20重量%のブチルエチルマグネシウム(BEM)
を含む溶液200gと、2.5gのジイソアミルエーテ
ルと、9.05gのテトライソブチルジアルミノキサン
(TiBAO)の20重量%ヘプタン溶液とを導入し
た。この混合物を室温で1時間、400rpmで撹拌
し、混合物の反応温度を50℃まで上昇させた。
【0040】同じ撹拌条件下、50℃で、シリンジを用
いて84.4gの塩化tert-ブチルと23.3gのジイ
ソアミルエーテルとの混合物を60ml/時間の速度で
導入した。導入後、上記の撹拌および温度値を2時間維
持した。次に、温度を40℃にし、撹拌速度を250r
pmに下げた。シリンジを用いて50.9gのTHFを
60ml/時間の速度で導入した。この添加に続いて、
混合物を15分撹拌しながら40℃で維持した。懸濁液
を濾過し、固体を回収し、各々200mlのヘキサンを
用いて三回洗浄した。各洗浄後に混合物を濾過した。固
体が得られた。
【0041】触媒の合成 12.8gのこの固体を、34mlの室温のトルエンに
撹拌しながら(250rpm)懸濁した。102mlのT
iCl4を添加した。温度を10分で100℃まで上昇
させた。温度が50℃に達した時、1.96gのDnB
Pを添加した。温度を100℃で2時間維持した。濾過
後、100℃で1時間、250rpmで撹拌しながら、
8mlのTiCl4と158mlのトルエンとを添加し
た。この操作を3回繰り返した。最後の濾過後に、12
8mlのヘキサンを添加し、70℃で15分、250r
pmで撹拌した。この操作を2回繰り返した。濾過後
に、固体を70℃で2時間乾燥した。D50=31.2
μm、スパン=1.1の6.7gの触媒C4が得られ
た。この触媒は1.9%のチタン、18.9%のマグネ
シウムおよび9.8%のDnBPを含んでいた。
【0042】重合 予め不活性雰囲気下に置かれた2重のジャケットおよび
機械的撹拌器を備えた8リットルの金属製反応器に、
0.3バールの水素と、6リットルのプロピレンとを導
入した。室温で撹拌しながら30mモルのトリエチルア
ルミニウムと、1.5mモルのジシクロペンチルジメト
キシシランと、30mgの触媒C3とを導入した。温度
を10分で70℃まで上昇させ、この値を1時間維持し
た。温度を25℃まで下げ、残留プロピレンをガス抜き
して1311グラムのポリプロピレンを回収した(1グ
ラムの触媒C4当たり44700gのポリプロピルに相
当)。このポリプロピレンのメルトインデックスは2グ
ラム/10分、D50=804μm、スパン=1.2、
微紛率(%)=6.2、Mw/Mn=6.8(Mw/M
n:多分子数または多分散度指数、数分子量に対する重
量分子量の比)。
【0043】実施例5 担体の合成 実施例4と同一方法にした。触媒の合成 1.9gのDnBPを0.65gのDnBPに代えたこ
と以外は実施例4と同一にした。D50=20.4μ
m、スパン=1.3の6.6gの触媒C5が得られた。
この触媒は2.6%のチタン、19%のマグネシウムお
よび5.4%のDnBPを含んでいた。
【0044】重合 重合は実施例4と同じにした。ただし、0.3バールの
代わりに0.35バールの水素を導入した。1218グ
ラムのポリプロピレンを回収した(1グラムの触媒C5
当たり40600gのポリプロピルに相当)。このポリ
プロピレンのメルトインデックスは10グラム/10
分、Dp50=684μm、スパン=1.2、微紛率
(%)=3、Mw/Mn=16.1。
【0045】実施例6 担体の合成 実施例4と同一方法にした。触媒の合成 13.1gのこの固体を、35mlの室温のトルエンに
撹拌しながら(250rpm)懸濁した。105mlのT
iCl4を添加した。温度を10分で100℃まで上昇
させた。温度が50℃に達した時、32.8gのDnB
Pを添加した。温度を100℃で2時間維持した。濾過
後、100℃で1時間、250rpmで撹拌しながら、
8.5mlのTiCl4と162mlのトルエンとを添
加した。この操作を3回繰り返した。最後の濾過後に1
31mlのヘキサンを添加し、70℃で15分、250
rpmで撹拌した。この操作を2回繰り返した。濾過後
に、固体を70℃で2時間乾燥した。D50=20.9
μm、スパン=1.4の6.9gの触媒C6が得られ
た。この触媒は1.7%のチタン、18.5%のマグネ
シウムおよび12.8%のDnBPを含んでいた。
【0046】重合 0.3バールの代わりに0.35バールの水素を導入し
た他は実施例4の方法を用いた。1863グラムのポリ
プロピレンを回収した(1グラムの触媒C6当たり62
100gのポリプロピルに相当)。このポリプロピレン
はメルトインデックスが4.8グラム/10分、Dp5
0=805μm、スパン=1.2、微紛率(%)=4.
9である。
【0047】比較例 担体の合成 二重のジャケット、機械的撹拌器、冷却器および試薬導
入管を備えたガラス製の1リットル反応器に、ヘプタン
中に20重量%(0.24モル)のブチルエチルマグネシ
ウム(BEM)を含む溶液135gと、1.56gのジ
イソアミルエーテル(0.01モル)と、9.16g
(0.006モル)のテトライソブチルジアルミノキサ
ン(TiBAO)の20重量%ヘプタン溶液とを導入し
た。この混合物を室温で1時間、500rpmで撹拌し
た。混合物の反応温度を50℃まで上昇させた。
【0048】同じ撹拌条件下、50℃で、シリンジを用
いて56.8g(0.61モル)の塩化tert-ブチルと
2.34g(0.015モル)のジイソアミルエーテル
との混合物を35ml/時間の速度で導入した。導入
後、上記の撹拌および温度値を2時間維持した。こうし
て得られた懸濁液を濾過し、各々100mlのヘキサン
を用いて連続して三回洗浄した。各洗浄後に混合物を濾
過した。得られた固体を150mlのトルエンに懸濁し
た。温度を110℃に上昇させ、この値を2時間維持し
た。濾過後、この操作を繰り返した。最後の濾過後、固
体を100mlのヘプタン中で懸濁化し、100℃で3
0分維持し、濾過した。この操作を三回繰り返した。固
体を70℃で1時間乾燥した。固体が得られた。
【0049】触媒の合成 5gのこの固体は31.5mlの室温のトルエンに撹拌
しながら(250rpm)懸濁した。94.6mlのTi
Cl4を添加した。温度を10分で90℃まで上昇させ
た。温度が50℃に達した時、1.75mlのDnBP
を添加した。温度を90℃で2時間維持した。濾過後、
100℃で1時間撹拌しながら、30mlのTiCl4
と270mlのトルエンとを添加した。この操作を4回
繰り返した。最後の濾過後に、70℃で15分撹拌しな
がら100mlのヘキサンを添加した。この濾過を2回
繰り返した。濾過後、固体を70℃で30分乾燥した。
0.28%のチタン、23.7%のマグネシウムを含む
触媒C7が得られた。D50は1.3のスパンに対して
33.2μmであった。
【0050】重合 予め不活性雰囲気下に置かれた2重ジャケットおよび機
械的撹拌器を備えた3.5リットルの金属製反応器に
0.35バールの水素と、2.4リットルのプロピレン
とを導入した。撹拌しながら24mモルのトリエチルア
ルミニウムと、2.4mモルのジシクロペンチルジメト
キシシランと、30mgの触媒C7とを室温で導入し
た。温度を10分で70℃まで上昇させ、この値を1時
間維持した。残留プロピレンをガス抜きして、69グラ
ムのポリプロピレンを回収した(1グラムの触媒C7当
たり2300gのポリプロピレンに相当)。本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、当業者が容易に理
解できる種々の変更を行なうことができるということは
理解できよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン−ルプ ラコンブ フランス国 64230 アルティグルヴ ク ロ ドュ ヴェール−ガラン 37 (72)発明者 ダニエル クシャール フランス国 64300 アルガニヨン メゾ ン ル マルシャン (番地無し) (72)発明者 アンリ ヴォワル フランス国 64300 ベーツ ドゥ ベア ルン メゾン ラクルーツ (番地無し)

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(i)、(ii)の段階から成るα−
    オレフィン重合用触媒担体の製造方法: (i)第1の電子供与体の存在下で、塩素化有機化合物
    と、アルキルマグネシウムとアルミノキサンおよび/ま
    たはアルミノシロキサンおよび/またはアルキルアルミ
    ニウムと(必要な場合にはさら第2の電子供与体を含む
    ことができる)の予備混合物とを反応させ、(ii)(i)
    の生成物を活性化電子供与体を用いて不活性液体中で懸
    濁状態で活性化する。
  2. 【請求項2】 段階(i)の反応前に塩素化有機化合物を
    第1の供与体の少なくとも一部と混合する請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 段階(i)の反応前に塩素化有機化合物と
    混合した第1の電子供与体の量が、段階(i)の反応中に
    存在する第1および第2の電子供与体の合計量の50モ
    ル%以上である請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 段階(i)の反応を第1の電子供与体の存
    在下で行い、アルキルマグネシウムとアルミノキサンお
    よび/またはアルミノシロキサンおよび/またはアルキ
    ルアルミニウムとの予備混合物が第1の電子供与体と同
    じ第2の電子供与体を含む請求項1〜3のいずれか一項
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 第1および第2の電子供与体が脂肪族ま
    たは環式エーテル、好ましくは脂肪族エーテルである請
    求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第1および第2の電子供与体をジイソア
    ミルエーテルおよびsec−ブチルエーテルの中から選択
    する請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 アルミノシロキサンおよび/またはアル
    キルアルミニウムとアルキルマグネシウムを、モル比M
    g/Alが5〜200、好ましくは10〜80となるよ
    うに用いる請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 塩素化有機化合物を、モル比Cl/Mg
    が2以上、好ましくは2〜4となるような濃度で用いる
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 アルキルマグネシウムおよびアルミノキ
    サンおよび/またはアルミノシロキサンおよび/または
    アルキルアルミニウムと一緒に用いる第2の電子供与体
    の量を、マグネシウムに対するこの電子供与体のモル比
    が0.01〜5となるようにする請求項1〜8のいずれ
    か一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 塩素化有機化合物と一緒に用いる第1
    の電子供与体の量をマグネシウムに対する第1の電子供
    与体のモル比が0.01〜5となるようにする請求項1
    〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 塩素化有機化合物が第一,第二または
    第三塩化アルキルである請求項1〜10の一項に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 活性化電子供与体が環式モノエーテル
    である請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 環式モノエーテルがテトラヒドロフラ
    ン、テトラヒドロピラン、2−メチル−テトラヒドロフ
    ランまたは3−メチル−テトラヒドロフランである請求
    項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 環式モノエーテルがテトラヒドロフラ
    ンである請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 初期に導入したマグネシウムに対する
    活性化電子供与体のモル比が0.1〜3である請求項1
    〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 活性化電子供与体に対する不活性液体
    の容積比が1〜20である請求項1〜15のいずれか一
    項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 活性化段階を20℃〜(Teb+20
    ℃)の間の温度で実施する(Tebは活性化電子供与体
    の沸点)請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 活性化段階を20℃〜(Teb−10
    ℃)の間の温度で実施する請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれか一項に記載
    の方法で得られるα−オレフィン重合用触媒担体。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の触媒担体と、周期
    律表IV族遷移金属のハロゲン化物とから成るα−オレフ
    ィン重合用触媒。
  21. 【請求項21】 遷移金属ハロゲン化物がTiCl4
    ある請求項20に記載の触媒。
  22. 【請求項22】 含侵された電子供与体をさらに含む請
    求項20または21に記載の触媒。
  23. 【請求項23】 含侵した電子供与体の量が触媒成分の
    2〜20重量%、好ましくは4〜16重量%である請求
    項22に記載の触媒。
  24. 【請求項24】 含侵した電子供与体の量が触媒成分よ
    り9重量%少ない請求項22または23のいずれか一項
    に記載の触媒。
  25. 【請求項25】 含侵した電子供与体の量が触媒成分よ
    り9重量%多い請求項22または23のいずれか一項に
    記載の触媒。
  26. 【請求項26】 含侵した電子供与体がジアルキルフタ
    レートである請求項22〜25のいずれか一項に記載の
    触媒。
  27. 【請求項27】 5〜150μmの平均直径を有する請
    求項20〜26のいずれか一項に記載の触媒。
  28. 【請求項28】 担体に、遷移金属ハロゲン化物の組成
    物を、必要に応じて含侵電子供与体の存在下で、含侵す
    る請求項20〜27のいずれか一項に記載の触媒の製造
    方法。
  29. 【請求項29】 α−オレフィンを請求項20〜27の
    いずれか一項に記載の触媒と接触させるα−オレフィン
    重合方法。
  30. 【請求項30】 ポリ−α−オレフィンが5以下、好ま
    しくは2以下のスパンを有する請求項29に記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 α−オレフィンがプロピレンである請
    求項29または30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 ホモポリ-α-オレフィンを製造する請
    求項29〜31のいずれか一項に記載の方法。
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