JP2001052364A - 発光装置及びこれを用いた回折素子集積型発光ユニット - Google Patents

発光装置及びこれを用いた回折素子集積型発光ユニット

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JP2001052364A
JP2001052364A JP11221157A JP22115799A JP2001052364A JP 2001052364 A JP2001052364 A JP 2001052364A JP 11221157 A JP11221157 A JP 11221157A JP 22115799 A JP22115799 A JP 22115799A JP 2001052364 A JP2001052364 A JP 2001052364A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型で、かつ最小限の大きさで気密封止が可
能な発光装置及び、この発光装置を用いた小型、薄型の
回折素子集積型受発光ユニットを提供する。 【解決手段】 光源1が金属部材2に固定されており、
金属部材2は透明部材3に取り付けられ、導体部4が透
明部材3に形成された貫通穴5を通して光源1と接続し
ている。透明部材3は、中央に直方体状の凹部6を有し
ており、この凹部6を完全にふたをするように金属部材
2が透明部材3に取り付けられる。光源1を固定した金
属部材2と透明部材3とを貼り合わせることで封止領域
内が形成される。この結果、光源全体も覆うことなく光
源の気密封止を必要最小限の大きさで行うことができ
る。また、光源を金属部材につけることで、封止領域内
の一つの壁上に光源を配置できるので薄型に適してお
り、金属部材を位置基準にもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ応用
分野、発光装置及び受発光装置、さらにはそれを用いた
光ディスクなどの光記録媒体の記録再生に用いる光ピッ
クアップ技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ等の光源を薄型の発光装置
とすることは、光デバイスの高集積化,小型化のうえで
不可欠な技術である。また、光源の出力が大きい場合な
ど、これを不活性ガス等で気密封止したほうがより信頼
性が高まることは公知のことである。
【0003】上記双方の条件を両立するために、2つの
技術的流れがある。1つは単に光源の出射方向に垂直な
方向に薄型なパッケージを用いてこれを気密封止する方
法と、もう1つは、光源や受光素子等を電極部としての
リード等にワイヤボンディング等で接続した後、透明な
樹脂で光源自体あるいは受光素子をモールドして樹脂封
止する方法である。
【0004】前者の一例として、樹脂パッケージを使っ
た例(実開昭64−13758号公報)が上げられる
(従来例1という)。図27は、この従来例1に係る発
光装置701の構成を示す分解斜視図である。発光素子
支持リード707と、電極になるリード706とをパッ
ケージ702のリード支持片705に取り付けた後、発
光素子710をそこに固定し、発光素子710とリード
706を接続するためにワイヤ711をボンディングす
る。この後、発光素子710は、ボンディングしたリー
ド706及びワイヤ711をボンディングすることに伴
って生じたリード706にある接続部分も含めて、2パ
ーツに分かれたパッケージ702と透明板717とで囲
まれる空間内に気密封止される。
【0005】また、後者の光源等を樹脂封止する技術
は、半導体レーザを利用した発光装置のコストダウンの
ためにも用いられる技術で、先のパッケージを薄型化す
るタイプよりも、さらに光源の出射方向に垂直な方向の
薄型化,軽量化に有利な技術であり、例えば、特開昭6
3−244895号公報,特開平6−69606号公報
に記載された技術(それぞれ従来例2、従来例3とい
う)がこれにあたる。また、簡単に封止できる技術でも
ある。
【0006】図28は、上記従来例2に係る発光素子の
構成を示す図である。中央部にダイパッドとなるリード
724及びリード724の両側にダイバー725で連結
された2つのリード726,727を有するリードフレ
ーム721を形成する。次に、リード724上の各位置
に半導体レーザチップ722とPD(フォトダイオー
ド)723を接合する。その後、リード724を折り曲
げ、PD723を所定の角度に傾斜させ配置して、PD
723とレーザチップ722とをワイヤ728で各リー
ド726,727に接続する。この後、リード726,
727の一部、ワイヤ728,レーザチップ722,P
D723を透明パッケージ729で樹脂封止している。
【0007】図29は、上記従来例3に係る半導体レー
ザ素子の断面図である。この例においても、光源801
やモニタフォトダイオード804がリードフレーム80
6の上に直接あるいは金属ブロック803を介して固定
され、リード部807から809にワイヤで接続された
後、透明樹脂810でモールドされている。このタイプ
では、反射面805を利用してモニタフォトダイオード
804にモニタ用レーザ光を入射させ、素子配置を先の
例より容易にしている。また、光の出射面を樹脂非球面
811として、素子から出射する光の開口数(NA)を
変えている点が先の例より高機能化している。
【0008】さらに、透明樹脂でパッケージする技術と
いうことでは、特開平10−313147号公報があげ
られる(従来例4という)。図30は、この従来例4に
係る発光装置の構成を示す図である。透明樹脂(光透過
性可塑性物質)859が、半導体レーザチップ851と
これを取り付けるヒートシンク852、及び光検出素子
854とを取り付けたステム853を、その中に空間8
58を作る形で覆う。さらに、透明樹脂(光透過性可塑
性物質)859は、半導体レーザチップ851や光検出
素子854を電極リード線857にワイヤボンディング
によって接続したときの電極リード線側の接続部も空間
858の中に覆ってしまう。以上のようにして、パッケ
ージは気密封止される。
【0009】もう一つ、特開平10−241181号公
報でも光源の出射方向に垂直な方向にパッケージが薄型
になるような構成例が開示されている(従来例5とい
う)。図31及び図32は、この従来例5に係る光ピッ
クアップの構成を示す斜視図及び分解斜視図である。回
折素子集積型受発光ユニット(投受光ユニット)941
は光ピックアップに用いられ、投受光ユニット941の
光源(半導体レーザ902)から出た光を外部の記録媒
体上に集光され、そこから反射して再び同投受光ユニッ
トに戻る光の一部を回折格子(透過型ホログラム素子9
04)で回折させ受光素子(フォトダイオード906)
に導いて様々な情報を検出する機能を有している。
【0010】半導体レーザ素子902はその出射方向Y
がパッケージ(下フレーム)910の厚さが薄い方向に
略垂直になるよう取り付けられている。ただし、半導体
レーザ素子902と回折素子(3分割用回折格子903
と透過型ホログラム素子904とで構成)と回折光を受
光するフォトダイオード906とを集積化するために、
フォトダイオード906をつけた上フレーム920と半
導体レーザ素子902を固定した下フレーム910を、
図32のようにそれぞれ構成しており、この上フレーム
920と下フレーム910と回折素子930を貼り合わ
せて気密封止したパッケージを構成している。
【0011】この構成の場合、受光素子と光源とはその
電極形成面が平行な位置に配されており、光ピックアッ
プに用いられる回折素子集積型受発光ユニット(投受光
ユニット)としては、光源からの出射方向に垂直な面内
に受光素子が形成されるタイプに比べて光源からの出射
方向に垂直な方向の薄型化に適した構造である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例1(図2
7)のようなパッケージ702では、光源としての発光
素子710のほか、電極部と一体化されて発光素子71
0を固定した支持リード707、及び発光素子710の
電極に接続されかつ気密封止される空間と外部を接続す
るリード部706上にあって、発光素子701との結線
に用いられるランド部も、パッケージ702の中に含め
て気密封止される。従って、その分だけ発光装置自体が
大きくなってしまう。
【0013】また、前記従来例2(図28)のような発
光装置では、光源(半導体レーザチップ722)の表面
と透明樹脂729が接触するため、樹脂729と半導体
レーザチップ722との間での線膨張係数の違いによる
温度変化時の発光特性変動(波面収差の発生)、あるい
は樹脂に含まれる不純物等の影響でレーザチップ722
の信頼性に影響を与えることが懸念される。当然、受光
素子(PD723)と一緒に樹脂モールドする場合で
は、樹脂の温度変化による膨張または縮小によって、P
D723とレーザチップ722との双方に歪みの発生と
いう影響を与えるという問題もある。さらに、レーザチ
ップ722やPD723をリード726,727とワイ
ヤボンド接続する際には、光源と受光素子を覆う形で樹
脂を充填するので、接続するワイヤについてもモールド
する際の樹脂の流速によっては切断される危険がある。
なお、この課題については、前記従来例3(図29)の
ような発光装置でも同じである。
【0014】また、従来例4(図30)のようにステム
852全体を樹脂859で囲むと、ステム853の外側
に樹脂部859がはみ出すので、パッケージ全体を厚く
してしまうという問題もある。また、内部空間858の
形成が難しいという問題もある。
【0015】さらに、従来例3(図29)のように光源
として半導体レーザ802を用い、これをワイヤボンデ
ィングで外部に接続する電極(リード部7)と接続する
場合を考える。半導体レーザ801のワイヤボンディン
グ面とのリード部807のワイヤボンディング面との関
係が図29のように平行な状態ではなく、例えば垂直な
場合、半導体レーザ802のワイヤボンディング面がリ
ード部807のワイヤボンディング面とが90°の角度
をなして存在するので、ボンディング面の回転など素子
作製時に余分なプロセスが必要になる。
【0016】また、従来例5(図31)の回折素子集積
型受発光ユニット(投受光ユニット)では、光源である
半導体レーザ素子902を、リードフレームタイプのパ
ッケージを上フレーム920と下フレーム910との2
つに分けて、両者ではさみ込むようにして気密封止して
いる。しかし、同図のように半導体レーザ素子902が
薄型向きに配置されていても、半導体レーザ素子902
を回折素子(回折格子903,904で構成)と集積化
する場合、回折素子の厚みや回折素子と光源との距離の
関係から、半導体レーザ902を気密封止するための空
間が必要以上に大きく必要になり、回折素子集積型受発
光ユニットの厚さも厚くしてしまうという問題が発生す
る。
【0017】また、図32のように受光素子906が上
フレーム920に固定され、半導体レーザ素子902が
下フレーム910に固定されるという素子配置の場合で
は、2つリードフレームタイプのパッケージを用いるの
で、回折素子集積型受発光ユニットの厚さは厚くなって
しまいやすいという問題がある。
【0018】加えて、図32の位置に受光素子906が
配置されていると、受光素子906の対面にあるレーザ
マウントのための支持面911aが反射体となるので、
この回折素子集積型受発光ユニット(投受光ユニット)
を光ピックアップに用いた場合、外部から反射されて回
折素子集積型受発光ユニット(投受光ユニット)に戻る
光のうち余分な光が迷光として受光素子に入りやすい構
成にもなっている。
【0019】さらに、半導体レーザ素子を用いているの
で、半導体レーザ902のワイヤボンディング面とリー
ドフレーム907のワイヤボンディング面とが垂直な場
合、ボンディング面の回転など、作製のための余分なプ
ロセスが必要になる。
【0020】本発明は、出射方向がパッケージの厚みの
薄い方向に対して略垂直であり、薄型で、かつ最小限の
大きさで気密封止が可能な発光装置及び、この発光装置
を用いることで光源部を独立して容易に気密封止して、
かつ小型、薄型の回折素子集積型受発光ユニットを提供
することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】光源と、前記光源が取り
付けられる金属部材と、少なくとも一つの貫通穴を有
し、かつ前記金属部材を取り付けることで、前記貫通穴
部を除いては、外部から閉鎖された空間部が形成される
形状を有する透明部材と、前記貫通穴を通して前記光源
と前記透明部材の外部とを接続する導体を有する発光装
置となすことで、光源を囲む部分を光源からの出射光が
透過でき、かつ光源全体を覆うことなく光源を必要最小
限の空間内に封止できる。
【0022】また、前記金属部材が透明部材への接触面
に対して突出した面を有しており、前記光源が前記突出
した面に固定されていることで、光源を囲む透明部材を
より簡略にでき、製造価格を低くできる。
【0023】また、前記金属部材が少なくとも1対の略
平行な対面を有しており、光源から出た光の出射面以外
の方向に前記透明部材から突出した形状を有することで
光源取り付け面と同一平面を含む形で3次元的基準部を
形成できる。
【0024】また、光源と同一の金属部材に取り付けら
れた受光素子を有し、かつ光源と接続する導体が通る貫
通穴と異なる貫通穴を通して、前記受光素子と前記透明
部材の外部とを接続する導体を有することで、光源から
の光量制御も可能になるように受光素子と光源とを一緒
に封止しても、光源や受光素子全体を覆うことなくこれ
らを必要最小限の空間内に封止できる。
【0025】また、前記透明部材に前記光源からの出射
光を少なくとも2つ以上の光に分割する回折格子を形成
したことで、部品点数同じのままマルチビーム発生用発
光装置ともなる。また、前記透明部材が樹脂で成形され
たことで、任意の形状に透明部材を加工するのに有利で
ある。
【0026】また、前記導体部が配線部を形成した部材
に対して前記配線部において接続されることで、ICや
他の光素子との集積化した発光装置を実現可能にする。
さらに、配線部材に対して任意の方向に傾いた偏光面を
有する光を放射する発光装置を構成できる。
【0027】また、前記光源が半導体レーザであり、前
記金属部材の前記光源取り付け面が前記配線部を形成し
た前記部材の配線面に対して略垂直であることで、半導
体レーザを配線面に垂直にした場合、電極部が配線部に
対して垂直でも両者の接続が容易である。
【0028】また、前記した発光装置と、2面の略平行
な面を有しており少なくとも一方の面に回折格子を形成
した回折素子と、前記回折素子で作られる回折光を受光
する受光素子、配線部を形成した部材、及び前記受光素
子上に配され、かつ前記回折素子で作られる回折光を受
光素子の受光面に向かって反射する反射面を有する反射
体とによって構成され、かつ前記発光装置と前記受光素
子とが配線部を形成した前記部材に前記配線部において
接続されて回折素子集積型受発光ユニットを作製した場
合、発光装置として光源を従来例よりも小さく最小限の
大きさで他の回折素子、受光素子と独立に気密封止する
ことができるので、気密封止してかつ回折素子集積型受
発光ユニットの薄型化が実現できる。
【0029】また、前記反射体が、前記配線部を形成し
た部材の配線を形成した面に対して略垂直な入射面を有
し、かつ前記面に略平行な出射面を有する回折素子集積
型受発光ユニットとすることで、ほこりなどの付着低減
ができ、かつ回折素子集積型受発光ユニットで問題にな
る迷光低減効果もある。
【0030】また、前記配線部を形成した部材と接着さ
れ、かつ前記配線部を形成した部材の配線形成面の略対
面に配置され、かつ光吸収性を有する材料自体で形成さ
れるか、あるいは前記材料で表面コーティングされた板
状部材を有する回折素子集積型受発光ユニットとなすこ
とで、迷光の受光素子受光面への進入をさらに防止し、
かつ受光部上へのほこり等の付着防止効果も大きい。
【0031】また、前記回折素子に形成される回折格子
の一方が回折格子を通過する光の開口数を変える機能を
有する回折格子である回折素子集積型受発光ユニットと
することで、マルチビーム光源とした場合も含めて、発
光装置の薄型の特徴を生かしたままでかつ装置形状をほ
とんど変えることなく、開口数を変える機能を同一ユニ
ット内に部品点数を増やさず付加できる。
【0032】また、前記光源が半導体レーザであり、前
記金属部材の前記光源取り付け面が前記配線部を形成し
た前記部材の配線面に対して略垂直である回折素子集積
型受発光ユニットとすることで、半導体レーザ部と前記
配線部とそれぞれの接続面が垂直でも接続を容易にでき
る。
【0033】また、前記発光装置における前記透明部材
と、前記受光素子上に配され、かつ前記回折素子で作ら
れる回折光を受光素子の受光面に向かって反射する反射
面を有する反射体とを一体化した回折素子集積型受発光
ユニットとすることで、回折素子集積型受発光ユニット
作製時の部品点数を減らすことができ、かつ前記光源と
前記反射体との間での配線部と平行な面内での相対位置
をより精度よく定めることができる。
【0034】また、前記受光素子と、前記受光素子上に
配され、かつ前記回折素子で作られる回折光を受光素子
の受光面に向かって反射する反射面を有する反射体とを
前記受光素子の受光面を完全に覆う形で一体化した回折
素子集積型受発光ユニットとすることで、回折素子集積
型受発光ユニット作製時の部品点数を減らすことがで
き、かつ前記光源と前記反射体との間での、配線部と平
行な面内での相対位置をより精度よく定めることができ
る。
【0035】また、前記受光素子上に配され、かつ前記
回折素子で作られる回折光を受光素子の受光面に向かっ
て反射する反射面を有しており、前記受光素子の受光面
を完全に覆う形で受光素子と一体化した反射体が透明樹
脂で形成された回折素子集積型受発光ユニットとするこ
とで、前記反射体と前記受光素子との一体化をより精度
よく行うことができる。
【0036】(作用)光源と、前記光源が取り付けられ
る金属部材と、少なくとも一つの貫通穴を有し、かつ前
記金属部材を取り付けることで前記貫通穴部を除いては
外部から閉鎖された空間部が形成される形状を有する透
明部材と、前記同貫通穴を通して前記光源と前記透明部
材の外部とを接続する導体を有する発光装置とすること
で、光源を囲む部分を光源からの出射光が光源全体を覆
うことなく透過できる上、かつ光源と導体を接続するた
めのランド部を導体上に形成するためのスペースを透明
部材内に形成する必要もないので、光源を必要最小限の
空間内に封止できる。また、光源を金属部材に取り付け
ることで封止領域内の一つの壁上に光源を配置できるの
で薄型化に適しており、位置基準にこの金属部材を用い
ることもできる。さらに、金属部材を透明部材に取り付
ける角度を任意に設定することで、偏光方向を任意の方
向に向けた光を発光装置から出射できる。
【0037】また、前記金属部材が透明部材への接触面
に対して突出した面を有しており、前記光源が前記突出
した面に固定されていることで、光源を囲む透明部材
を、単なる箱状などより簡略にできるので製造価格を低
くできる。
【0038】また、前記金属部材が少なくとも1対の略
平行な対面を有しており、光源から出た光の出射面以外
の方向に前記透明部材から突出した形状を有すること
で、この突出部が発光装置外部に対する基準となり、光
源はこの突出部の略平行な一対の対面のいずれか一方に
取り付けられるので、光源取り付け面と同一平面を含む
形で3次元的基準部を形成できる。
【0039】また、光源と同一の金属部材に取り付けら
れた受光素子を有し、かつ光源と接続する導体が通るの
と異なる貫通穴を通して、前記受光素子と前記透明部材
の外部とを接続する導体を有することで、光源からの光
量制御も可能になるように受光素子と光源とを一緒に封
止しても、かつ光源や受光素子とそれぞれに接続する導
体とを接続するための複数のランド部を導体上に、透明
部材内に形成する必要もないので、光源や受光素子を必
要最小限の空間内に封止できる。
【0040】また、前記透明部材に前記光源からの出射
光を少なくとも2つ以上の光に分割する回折格子を形成
したことで、透明部材の出射面が回折素子として機能す
るので、部品点数同じのままマルチビーム発生用発光装
置ともなる。
【0041】また、前記透明部材が樹脂で形成されるこ
とで、任意の形状に透明部材を加工するのに有利であ
り、貫通穴形成も行いやすい。さらに、導体部を透明樹
脂部と一体化することのできるインサート成型技術が利
用でき、部品点数削減も図れる。また、透明部材の形状
選択範囲も広くでき、安価である。
【0042】また、前記導体部が配線部を形成した部材
に対して前記配線部において接続されることで、ICや
他の光素子を取り付けるスペースができ、ICや他の光
素子との集積化を可能にする。加えて、発光装置に接続
する導体部を、配線を形成した部材の配線で兼ねること
もできる。さらに、ワイヤで光源と配線部とを接続する
場合にはワイヤを打つための配線位置を変えるなどの変
更無しに、光源を取り付ける金属部材の透明部材への取
り付け角度を変更するだけで、配線部材に対して任意の
方向に傾いた偏光面を有する光を放射する発光装置を構
成できる。
【0043】また、前記光源が半導体レーザであり、前
記金属部材の前記光源取り付け面が前記配線部を形成し
た前記部材の配線面に対して略垂直であることで、電極
部が配線部に対して垂直な場合でも、前記透明部材の貫
通穴を通る導体部と半導体レーザを直接に接続できるの
で、接続の際に素子を回転する等の必要も無く、両者の
接続が容易である。
【0044】また、上記した発光装置と、2面の略平行
な面を有しており少なくとも一方の面に回折格子を形成
した回折素子と、前記回折素子で作られる回折光を受光
する受光素子、これらを取り付ける配線部を形成した部
材、及び前記受光素子上に配され、かつ前記回折素子で
作られる回折光を受光素子の受光面に向かって反射する
反射面を有する反射体とによって構成され、かつ前記発
光装置と前記受光素子とが配線部を形成した前記部材に
前記配線部において接続された回折素子集積型受発光ユ
ニットを作製した場合、発光装置部分で光源を従来例よ
りも小さく最小限の大きさで気密封止することができる
ので、光源の寿命維持などに関して高い信頼性を確保し
たうえで、回折素子集積型受発光ユニットの薄型化が実
現できる。光源以外の素子と独立に光源部の気密封止が
可能であることから、気密封止のことを考慮しないでパ
ッケージの薄型設計もでき、例えば貼り合わせパッケー
ジにする必然性もない。さらに受光素子の対面に設けら
れる反射体の大きさを必要最小限の大きさでできるの
で、迷光を低減する効果もある。
【0045】また、前記反射体が、その前記配線部を形
成した部材の配線を形成した面に対して略垂直な入射面
を有し、かつ前記面に略平行な出射面を有する回折素子
集積型受発光ユニットとすることで、反射体が受光面を
覆うことになり、ほこりなどの付着低減ができ、かつ光
の入射条件も制限されるので回折素子集積型受発光ユニ
ットで問題になる迷光低減効果もある。
【0046】また、前記配線部を形成した部材と接着さ
れ、かつ前記配線部を形成した部材の配線形成面の略対
面に配置され、かつ光吸収性を有する材料自体で形成さ
れるか、あるいは前記材料で表面コーティングされた板
状部材を有する回折素子集積型受発光ユニットとするこ
とで、受光素子の受光面の対面からの反射が小さいの
で、迷光の受光素子受光面への進入をさらに防止し、か
つ受光部上へのほこり等の付着もより大きく防止でき
る。
【0047】また、前記回折素子に形成される回折格子
の一方が回折格子を通過する光の開口数を変える機能を
有する回折格子である回折素子集積型受発光ユニットと
した場合、その発光装置部分自体が最小限の大きさで構
成でき、かつ回折格子を形成できる部分を発光装置自体
に持っている。従って、マルチビーム光源とした場合も
含めて、発光装置の薄型の特徴を生かしたままでかつ素
子形状をほとんど変えることなく、開口数を変える機能
を同一ユニット内に部品点数を増やさずに、付加でき
る。
【0048】また、前記光源が半導体レーザであり、前
記金属部材の前記光源取り付け面が前記配線部を形成し
た前記部材の配線面に対して略垂直である回折素子集積
型受発光ユニットとすることで、半導体レーザ部と前記
配線部とそれぞれの接続面が垂直になっても、リード部
と接続する光源が直接に接続できるので、この接続を容
易にできる。さらに、回折格子、受光素子の形態、配線
部の配置を変えることなく発光装置部分のみの変更で、
回折素子集積型受発光ユニットの出射光の偏光方向を約
90°回転することが可能であり部品共通化にも有利で
ある。
【0049】また、前記発光装置における前記透明部材
と、前記受光素子上に配されており前記回折素子で作ら
れる回折光を受光素子の受光面に向かって反射する反射
面を有する反射体とを一体化した回折素子集積型受発光
ユニットとすることで、回折素子集積型受発光ユニット
作製時の部品点数を減らすことができる。さらに、同一
基準で反射体位置と光源位置とを設定可能なので、前記
光源と前記反射体との間での配線部と平行な面内での相
対位置をより精度よく定めることができる。
【0050】また、前記受光素子と、前記受光素子上に
配され、かつ前記回折素子で作られる回折光を受光素子
の受光面に向かって反射する反射面を有する反射体とを
前記受光素子の受光面を完全に覆う形で一体化した回折
素子集積型受発光ユニットとすることで、回折素子集積
型受発光ユニット作製時の部品点数を減らすことができ
る。さらに、反射体と受光素子との位置関係を予め独立
して定めることができるので、前記受光素子の位置を決
めれば自動的に前記光源と前記反射体との間の位置関係
も決まるので、前記光源と前記反射体との間での配線部
と平行な面内での相対位置をより高精度で定めることが
できる。加えて、受光素子の受光面を完全に覆うことが
できるので受光素子の受光面へのほこり等の付着を完全
に防止できる。
【0051】また、前記受光素子上に配され、かつ前記
回折素子で作られる回折光を受光素子の受光面に向かっ
て反射する反射面を有し、前記受光素子の受光面を完全
に覆う形で受光素子と一体化した反射体が透明樹脂で形
成された回折素子集積型受発光ユニットとすることで、
透明樹脂を成型技術を利用して受光素子上に所定の形に
形成できるので、前記反射体と前記受光素子との一体化
をより精度よく行うことができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 (実施例1)図1は、本発明の第1の実施例である発光
装置300の構成を示す図で、図1(A)はその斜視
図、図1(B)は(A)のA−A断面図、図1(C)は
B−B断面図である。光源1が金属部材2に固定されて
おり、金属部材2は透明部材3に取り付けられ、導体部
4が透明部材3に形成された貫通穴5を通して光源1と
接続している。この図中のLは光源に接続する端子を、
Gはグランド端子を、それぞれ表しており、以下の実施
例でも同じ記号を付している。但し、この関係はレーザ
の極性によって逆転する。透明部材3は、中央に直方体
状の凹部6を有しており、この凹部6を完全にふたをす
るように金属部材2が透明部材3に取り付けられる。こ
こで、凹部6の形状は直方体でなく、例えば、すり鉢状
でもよいが、光の出射方向Xに対して略垂直な面Tを透
明部材3の光出射面Sの対面に有するのが好ましく、他
の実施例でも同じである。さらに、透明部材の中で光が
通過する光出射面S、および面Tは、その他の面より高
い面精度で形成されるほうが好ましく、他の実施例でも
同じである。
【0053】以上のように、光源1を固定した金属部材
2と透明部材3とを貼り合わせることで気密封止された
空間すなわち封止領域内が形成される。この結果、封止
領域内には、この封止領域の外部と光源とを接続する導
体部に、従来例のように光源接続用のランド部を形成す
る必要がなく、しかも光源全体も覆うことなく光源の気
密封止を必要最小限の大きさで行うことができる。
【0054】従って、透明樹脂でモールドする場合に起
こるような、光源と樹脂との線膨張係数の差によって生
じる温度変化時の歪みや、樹脂をキュアする際の収縮に
よる歪みが光源に与える応力の問題や、樹脂に含まれる
不純物が光源に及ぼす影響も排除できる。また、光源を
金属部材につけることで、封止領域内の一つの壁上に光
源を配置できるので薄型に適しており、金属部材を位置
基準にもできる。さらには、透明部材への金属部材の取
り付け方向で出射光の偏光方向を自由に設定できるとい
うメリットもある。
【0055】ここで、本実施例での透明部材は、側面か
ら見ても凹字状をしているが、これは金属部材2と透明
部材3とをより接着しやすくするためと、金属部材2を
透明部材3との組み合わせ構造にして、金属部材2の厚
みの影響を排除して発光装置の厚みを薄くするためであ
る。
【0056】ここで、本実施例の光源は、特に限定され
ないが、図1では半導体レーザを光源とした例を示して
おり、この点は以下の他の実施例でも同じであり、光源
を示す図においても同じである。また、透明部材3はガ
ラス等で作製する。さらに、導体4についても形状は限
定されないが、図1では電極板4aに半導体レーザ接触
用電極4bを取り付けた例を示しており、この点は以下
の実施例2から5についても同様である。
【0057】図2は、図1に示す発光装置の製造方法を
説明するための組立図である。図2(A)の操作で光源
1をまず金属部材2に固定した合成パーツ7を作り、図
2(B)の操作に移り、合成パーツ7と透明部材3と導
体部4とを組み合わせる。以上の操作において、半導体
レーザ接触用電極4bを光源1の電極部と接触させて発
光装置300は構成できる。
【0058】ここで、光源1は金属部材2にサブマウン
ト部を介して間接的に固定することもでき、この点は他
の実施例でも同じである。また、導体4の半導体レーザ
接触用電極4bを半導体レーザ(光源)1の電極部の材
料や、電極板4aより低融点の金属材料で作製する場合
には、半導体レーザ接触用電極4bの先端部に、電極4
bの融点より高温にできる集光したレーザビームを照射
することで、導体4と半導体レーザ(光源1)を融着す
ることもできる。なお、この光源と導体部の接触用電極
との融着方法については、他の実施例でも適用できる。
【0059】図3は、別形態の金属部材8を示す図であ
り、図3(A)は金属部材8の平面図、図3(B)は側
面図を表す。金属部材2はそのどの位置を基準にするか
で形態を変えることができる。図1の例では、側面7a
を3次元的な位置基準に取ることに有利である。また、
図3の例では、底面8aを取ることに有利である。
【0060】(実施例2)図2は、本発明の第2の実施
例である発光装置301の構成を示す図であり、図4
(A)はその斜視図、図4(B)は(A)のA−A断面
図、図4(C)はB−B断面図である。光源11が金属
部材12に固定されており、金属部材12は透明部材1
3(ガラス等で作製する)に取り付けられ、導体部14
が透明部材13に形成された貫通穴15を通して光源1
1と接続している。透明部材13は中央に直方体状の凹
部16を有しており、この凹部16を完全にふたをする
ように金属部材12が透明部材13に取り付けられる。
ここで、本実施例での透明部材12は、外形は直方体で
あり、単純な形態をしているので透明部材作製に有利で
ある。また、金属部材12は凸部12aを有しており、
光源11はこの凸部12aに固定されている。この凸部
12aは金属部材12を透明部材13に取り付けた際、
透明部材の出射面13aのほぼ中央に光源から出た光の
出射位置を持ってくるために形成したものであり、この
凸部12aだけをサブマウントにして金属部材を2つの
部分から形成することもできる。
【0061】図5は、図4に示す発光装置301の製造
方法を説明する組立図である。また、素子の作製方法は
実施例1と同様であり、図5(A)の操作で光源11を
まず金属部材12に固定した合成パーツ17を作り、図
5(B)の操作に移り、合成パーツ17と透明部材13
と導体部14とを組み合わせる。以上の操作において、
半導体レーザ接触用電極14bを光源11の電極部と接
触させることで発光装置301は構成できる。
【0062】(実施例3)図6は、本発明の第3の実施
例である発光装置302の構成を示す図であり、図6
(A)は、その斜視図、図6(B)は、その組立図であ
る。光源21が金属部材22に固定されており、金属部
材22は透明部材23(ガラス等で作製する)に取り付
けられ、導体24が透明部材23に形成された貫通穴2
5を通して光源21と接続している。
【0063】ここで、金属部材22はT字状になってい
る。これはT字の脚部を基準体とするためである。この
例でのT字状の金属部材22は光源の取り付け面がその
まま延長され基準体22F(脚部)の一面と共通になっ
ており、基準体22Fの3つの面から3次元的に光源の
位置を直接に示すことができる。つまり、金属部材が3
次元的位置基準になる。
【0064】また、透明部材23には、金属部材22を
はめ込むための溝部23aが形成してある。これは、透
明部材23と金属部材22を接着しやすくするためであ
る。さらに、中央に直方体状の凹部26を有しており、
この凹部26を完全にふたをするように金属部材22が
透明部材23に取り付けられる。なお、この例において
も透明部材の形状は、実施例2で示した形状のもので
も、金属部材22が凸部22aを有していなくても上記
の位置基準になる効果は変わらない。
【0065】素子の作製方法については、図6(B)に
示すように、光源21をまず金属部22に固定した合成
パーツ27を作り、合成パーツ27と透明部材23と導
体部24とを組み合わせる。以上の操作で、半導体レー
ザ接触用電極24bを光源21の電極部と接触させて発
光装置302は構成できる。
【0066】図7は、別形態のT字状の金属部材28を
示す図であり、図7(A)は金属部材28の平面図、
(B)は側面図である。この例では、光源位置を2つの
基準位置を28H,28Fから定めることができるよう
になっている。例えば、本発光装置302を別の光素子
と相対位置合わせするような場合、光源21に近い部分
28Hを基準にしたほうが有利である。つまり、状況に
応じて有利な基準位置を選択できる構成になっている。
【0067】(実施例4)図8は、本発明の第4の実施
例である受光素子付き発光装置303の構成を示し、図
8(A)は、斜視図、図8(B)は、(A)のA−A断
面図、図8(C)は、B−B断面図、図8(D)は、C
−C断面図である。光源31が金属部材32に固定され
ており、金属部材32は透明部材33(ガラス等で作製
する)に取り付けられ、導体34が透明部材33に形成
された貫通穴37を通して光源31(半導体レーザ)と
接続している。ここで、Lは半導体レーザに接続される
端子、Mは受光素子に接続される端子、Gはグランド端
子を表し、グランド端子は金属部材それ自体になってい
る。つまり、本実施例では、図8(B)A−A断面図に
示すように、受光素子36がL字型になった金属部材3
2に、光源31と略垂直な位置に金属部材とも電気的に
接続される形で固定されており、この受光素子36で半
導体レーザ31からの出射光量を制御するようにした発
光装置の例である。
【0068】また、図8(C)B−B断面図、図8
(D)C−C断面図に示すように、受光素子36は光源
31から少しずれた位置に、取り付けてあるが、その位
置は受光素子への入射方法によって変化する。この例の
配置は、内部反射光の一部を検出する場合である。さら
に、受光素子36は、図8(D)C−C断面図に示すよ
うに、透明部材33に形成された、光源31と接触する
導体34が通る貫通穴37とは別の貫通穴38を通し
て、導体35に接続されている。透明部材33は、中央
に直方体状の凹部39を有しており、この凹部39に光
源31や受光素子36双方が入り込む形になり、この凹
部39を完全にふたをするように、金属部材32が透明
部材33に取り付けられる。なお、導体34は、電極板
34aと光源接触用電極34bとで構成され、導体35
は、電極板35aと受光素子接触用電極35bとで構成
される。
【0069】この取り付け方にすることで、導体34,
35と光源31、受光素子36との接続用ランドが気密
封止される領域に別途形成されないので、光源全体、あ
るいは受光素子全体を覆うことなく薄型で最小限の大き
さで気密封止することができる。つまり、透明樹脂でモ
ールドする場合に起こるような、光源や受光素子と樹脂
との線膨張係数の差によって生じる温度変化時の歪み
や、樹脂をキュアする際の収縮による歪みが光源や発光
装置に与える応力の問題や、樹脂に含まれる不純物が光
源、受光素子に及ぼす影響を排除できる。
【0070】なお、本実施例における金属部材と透明部
材との組み合わせに関して、図8(B)に示すように、
金属部材をL字状のような受光素子を配置できる形状に
すれば、前記実施例2、あるいは実施例3に示すような
金属部材と透明部材との組み合わせでもよい。
【0071】(実施例5)図9は、本発明の第5の実施
例であるマルチビーム発光装置の構成を示し、図9
(A)は、光源のみを気密封止した発光装置304の斜
視図、図9(B)は、光源と受光素子を気密封止した発
光装置305の斜視図である。発光装置304,305
は、いずれも透明部材43a,43bを除いて、構成要
素は、実施例1及び実施例4と同じである。発光装置3
04では、回折格子45を透明部材43aの光出射面S
1上に形成し、発光装置305では、回折格子46を透
明部材43bの光出射面S2上に形成する。
【0072】これらの回折格子の形成により、回折格子
の格子周期や光源波長に依存した複数の出射光が発光装
置から得られることになり、発光装置304,305
は、マルチビーム(複数光出射)の発光装置として機能
することになる。つまり、光源あるいは受光素子全体を
覆うことなく、薄型に最小限の大きさに気密封止できる
マルチビーム発光装置が実現できることを示している。
また、回折格子を透明部材の光出射面に形成すれば、実
施例2及び実施例3のタイプの発光装置も、同様のマル
チビーム発光装置となる。
【0073】(実施例6)以上説明してきた実施例1〜
5における透明部材は、透明樹脂に置き換えることがで
き、透明樹脂にすることで以下のようなメリットが生ま
れる。第1のメリットは、樹脂成型技術で任意形状に成
型できるので、透明部材を低コストで作製できること。
第2のメリットは、貫通穴部を形成する場合も成型技術
を使えば、ガラスを材料に使う場合に比べ、より容易に
形成できること。第3のメリットは透明部材と光源に接
続する導体部とを成型により一体化できる点である。な
お、他の実施例においても透明部材を透明樹脂で形成す
ることで、それぞれの効果に差は理論的に生じないの
で、上記第1,第2のメリットは得られる。また、第3
のメリットについても透明部材に電極板を取り付ける構
成にする限り、その機能の差は理論的に生じないので得
られることになる。
【0074】図10は、本発明の第6の実施例である透
明部材を透明樹脂で形成した発光装置306の構成を示
し、図10(A)は、装置を構成する一体成形部品59
の斜視図、図10(B)は、その平面図、図10(C)
は、装置を構成するもう一方の部品60の斜視図、図1
0(D)は、発光装置306全体の斜視図である。以
下、上記第3のメリットを、図面により説明する。装置
の一方の部品は、図10(A)に示すように、透明部材
53を光源51に接続する導体54(電極板54aと光
源接触用電極54bとで構成)、受光素子55に接続す
る導体56(電極板56a、受光素子接触用電極56b
とで構成)と、金属部材52と接続する電極板57を一
体成型した部品59(図中に凹部58内の導体部は示し
ていない)からなる。但し、金属部材52をグランド端
子Gとして代用すれば電極板57は、必ずしも必要では
ない。また、図10(B)に示すように、光源に接続す
る導体54、受光素子に接続する導体56、電極板57
を透明部材53にインサート成型した部品59の電極配
置を示している。ここで、透明樹脂で透明部材53と導
体54,56とを一体化した部品59とを、光源51と
受光素子55とを金属部材52に固定した部品60(図
10(C)に図示)と組み合わせて、図10(D)に示
した発光装置306を構成できる。
【0075】この発光装置306では、透明樹脂で透明
部材53と導体部54,56とを一体化した部品59を
用いているので、発光装置を構成する部品点数を削減で
き、かつ貫通穴部での気密性をより高めることができ
る。
【0076】(実施例7)図11は、本発明の第7の実
施例であるリードフレームタイプの発光装置307の構
成を示し、図11(A)はその斜視図、図11(B)は
(A)のA−A断面図である。発光装置307は、実施
例1の構成とほぼ同じで、光源61(半導体レーザ)が
金属部材62に固定され、この金属部材62と透明部材
63と導体64とが組み合わされる。図11(B)の断
面図が示すように導体64は透明部材63に形成された
貫通穴65を通して光源61と接続している。この図中
の導体64は、配線を形成した部材66の配線部(リー
ド部)68aに電気的に接続している。ここで、本実施
例及び以下の他の実施例では、配線を形成した部材の一
例として、配線部(リード部)68a,68bをLPC
などの樹脂でインサート成形したリードフレームタイプ
のパッケージを用いている。また、金属部材62は配線
部(リード部)68bと接続している。このような形態
で発光装置を作製すると、配線形成部材にICや他の光
素子のためのスペースができるので、ICや他の光素子
との集積化が可能になる。
【0077】また、図12は、実施例4と同タイプの発
光装置を、導体部に配線を形成した部材(例えばリード
フレーム)を用いたタイプのパッケージに取り付けた発
光装置308を示し、図12(A)は、その斜視図、図
12(B)は、組立図であり、図12(C)は、発光装
置308の光出射面に回折格子を形成したマルチビーム
発生用発光装置309の斜視図を示す。光源71(半導
体レーザを図中では表す)が金属部材72に固定されて
おり、金属部材72は透明部材73(ガラス等で作製す
る)に取り付けられ、リードフレームタイプのパッケー
ジ76のリード部(配線部)78a,78bを兼用して
いる。このリード部の先端には、光源接触用電極74a
(図中形状の他先端円錐状の形状等でもよい),受光素
子接触用電極74b(図中形状の他先端円錐状の形状等
でもよい)が図12(B)のように形成されており、そ
れぞれは透明部材73に形成された貫通穴を通して光源
71、受光素子75と接続している。ここで、Lは半導
体レーザに接続される端子、Mは受光素子に接続される
端子、Gはグランド端子を表している。なお、図12
(C)の発光装置309は発光装置308の光出射面S
に回折格子79を形成してマルチビーム発生用発光装置
を形成した例である。
【0078】(実施例8)図13は、本発明の第8の実
施例であるリードフレームタイプの発光装置310を示
し、図13(A)はその分解斜視図、図13(B)は、
(A)のA−A断面図である。この例でも、発光装置3
10は、光源81(半導体レーザ)が金属部材82に固
定される。しかし、光源を配線部を形成した部材(本実
施例ではリードフレームタイプのパッケージ)86に垂
直に取り付けるために、金属部材82には光出射面Sか
ら見たときにL字型であり、そのリードフレームタイプ
のパッケージ86の配線面に垂直な面に光源81は取り
付けられ、一方の面は、リードフレームタイプのパッケ
ージのリード部88bに接続され、そのままグランド端
子Gに接続される。
【0079】この金属部材82は、透明部材83に形成
された直方体状の凹部87の中に光源81が入り込むよ
うに取り付けられる。また、透明部材83は、リードフ
レームタイプのパッケージ86の配線面に垂直な方向か
ら見て、金属部材82を取り付ける部分が凹の字状にな
っている。この形状は、金属部材82と透明部材83と
を接着する場合に密着性を高めるためと、透明部材83
の出射面Sの中央付近より光源から出た光を出射させる
ためである。図13(B)の断面図が示すように、導体
84は、透明部材83のリードフレームタイプのパッケ
ージ86の配線面側に形成された貫通穴85を通して光
源に接続されるリード部88aに一体化されており、光
源接触用電極として機能し、光源用端子Lに接続され
る。
【0080】この実施例では、光源の半導体レーザがリ
ードフレームタイプのパッケージ86の配線面に垂直な
位置にあるので、その偏光面は、実施例7の光源配置に
対して垂直な方向を向くことになる。それにもかかわら
ず、リードフレームタイプのパッケージ86の形状は、
実施例7のそれと同じでよい。つまり、光源と光源用接
続端子Lとをワイヤで接続する場合のように、接続方法
を偏光方向によって変える必要がない。つまり、半導体
レーザチップのほうで偏光方向を変更せずとも、同一の
チップで全く垂直な方向の偏光方向を持つ2種類の発光
装置を薄型のまま簡単に作製できる。
【0081】図14は、本実施例の受光素子付きの発光
装置の構成を示し、図14(A)は、その分解斜視図、
図14(B)は、マルチビーム発生用とした発光装置1
12の分解斜視図である。図14(A)に示される発光
装置311は、半導体レーザ91と受光素子95との双
方が透明部材93の中に封入されている点と、リードフ
レームタイプのパッケージ96にはレーザ接続用端子L
になるリード部98a、受光素子接続用端子Mになるリ
ード部98b、グランド端子Gになるリード部98cが
形成されている点が、発光装置310と異なる点であ
る。この実施例のように半導体レーザ91をリードフレ
ームタイプのパッケージ96の配線面に垂直な面に固定
した場合にも受光素子を同一空間に封入した発光装置が
実現できる。
【0082】また、金属部材92は受光素子96を固定
するために、リードフレームタイプのパッケージ96の
配線面に垂直な面は同面と平行な方向から見てもL字状
になるように形成され、透明部材にはリードフレームタ
イプのパッケージ96の配線面側に、2つの貫通穴が形
成され、リード部98aと一体化した光源接続用電極9
4a及びリード部98bと一体化した受光素子接続用電
極94bがそれぞれ半導体レーザ91と受光素子95と
に接続する。図14(B)に示される発光装置312
は、発光装置311の光出射面Sに回折格子99を形成
した例であり、マルチビーム発生用発光装置としたもの
である。
【0083】(実施例9)図15は、本発明の第9の実
施例である回折素子集積型受発光ユニット601の構成
を示し、図15(A)は、その分解斜視図、図15
(B)は、同ユニットを光ピックアップとして使用した
例を示し、図15(C)は、反射体、受光素子の位置関
係を示す図、図15(D)は、受光素子の受光部の配置
を示す図である。本実施例は、実施例1〜6で説明した
発光装置300〜306のいずれかのタイプの発光装置
を用いて回折素子集積型受発光ユニット601を形成す
る例を示している。この例では、回折素子集積型受発光
ユニットの発光装置では、従来より小さく光源を最小限
の大きさで気密封止することができるので、光源の寿命
維持などに関して高い信頼性を確保したうえで、回折素
子集積型受発光ユニットの薄型化が実現できる。また、
光源以外の素子とは独立に光源部の気密封止が可能であ
ることから、気密封止のことを考慮しないでパッケージ
の薄型設計もでき、例えば貼り合わせパッケージにする
必然性もない。つまり、回折素子集積型受発光ユニット
の薄型化には有利である。さらに、受光素子の対面に設
けられる反射体の大きさも必要最小限の大きさにできる
ので、迷光を低減する効果もある。
【0084】回折素子集積型受発光ユニット601にお
いて、発光装置401のグランド端子Gと接続する金属
部材102には、リードフレームタイプのパッケージ1
06に形成された光源接続用端子Lになるリード部10
8aが接触するのを回避するための矩形の溝が形成され
ており、この点が発光装置305と異なるだけである。
また、この発光装置401の光源101はリード部10
8aに直接形成された光源接続電極によって透明部材1
03に形成された貫通穴を通して接続されている。
【0085】以下に、この回折素子集積型受発光ユニッ
ト601の機能を、図15(A)〜図15(C)を用い
て説明する。回折素子集積型受発光ユニットは、外部に
ある記録媒体に集光レンズと一緒に利用して、光ピック
アップ350(図15(B)は一例を示す)を構成する
に用いられる。回折素子集積型受発光ユニット601の
発光装置401を出た光501は、立上げミラー370
で光路変換され、記録媒体380上に集光レンズ360
などで集光された後、記録媒体380から反射され、記
録された情報によって変調された信号成分を含む光が、
回折素子集積型受発光ユニット601に戻って来る。こ
の反射光は、回折素子107に形成された回折格子10
9によって、その一部が受光素子104の方向Vへの回
折光502となる。回折光502は反射体105に到達
すると、図15(C)のように、反射され、受光素子1
04に入射する。この例で、反射体105は、そのリー
ドフレームタイプのパッケージ106への取り付け面B
に対して角度(φ)にして135°傾いた反射面を持つ
形状をしており、回折素子107から方向Vに進む光を
90°折り曲げることのできる向きに配置されている。
【0086】また、回折格子109は、3分割の回折素
子(3つの領域にそれぞれ回折方向が異なる回折格子が
形成されている。なお、この点は、以下の他の実施例で
も同じ)であり、この回折格子からの3つの回折光50
2a,502b,502c(図示せず)が形成されて受
光素子104で検出される。受光素子104には、4つ
の受光領域からなる受光部が形成されている(図15
(D)参照)。回折領域110aからの回折光502a
は、合焦点時、受光部111aと受光部111bとの中
間に入射する。この回折光502aは、合焦点の前後
で、受光部111aだけに入り出力D1となり、あるい
は受光部111bだけに入り出力D2となる。また、回
折領域110bからの回折光502bは、111cに入
り、回折領域110cからの回折光502cは、111
dに入り、出力D3,D4が形成される。ここで、図中
の回折格子109を分割する長い方の分割線が、ディス
クのトラック方向に垂直な場合、フーコー法を用いてフ
ォーカスエラー信号(FES)が、出力D1とD2との
差(D1−D2)から得られ、ラディアルエラー信号
(RES)が、プッシュプル法を用いて出力(D3−D
4)から得られる。
【0087】ここで、リードフレームタイプのパッケー
ジ106の受光素子側には、リード部108cから10
8kの9つのリード部がパッケージの枠部の内側と外側
とを結ぶように形成されている。リード部の数は限定さ
れないが、回折素子集積型受発光ユニット601の場
合、9つのリード部のうち5つが受光素子との接続に使
われ、他の4つは他のICや光素子の集積化が行われる
場合に用いられることになる。さらに、各リード部と受
光素子104に形成される電極部とはワイヤ等で接続さ
れる。
【0088】なお、図15では、回折格子109が3分
割回折格子である例を示しているが、本実施例の構成で
は回折格子の分割数が3ということは必須でなく、必ず
しも分割されている必要性もない。また、分割されてい
る場合でも、2分割あるいは4分割、あるいは、それ以
上の分割格子でもよく、これは、この点の違いが、ユニ
ット構成に関する本実施例による効果に影響を与えない
からであり、以下の実施例でも同じである。さらに、受
光素子104の分割線も、その機能に応じて形成され、
例えば分割線は、波長変動で回折光が分割線に沿って動
く方向に移動するように分割線が形成されていると波長
変動に対して強いという回折格子も形成でき、この点
は、以下の実施例でも同じである。さらに、本実施例で
は配線部を形成した部材の一例としてリードフレームタ
イプのパッケージを上げているが、このタイプに限ら
ず、配線部が本体と絶縁して形成された金属パッケージ
を、配線部を形成した部材として用いることもでき、こ
の点は、以下の他の実施例でも同じである。
【0089】図16は、本実施例の別形態の回折素子集
積型受発光ユニット602を示し、図16(A)は、そ
の分解斜視図、図16(B)は、発光装置とリードフレ
ームタイプのパッケージとの接続状態を示す図、図16
(C)は、受光素子の受光部の配置を示す図である。こ
れは、発光装置とリードフレームタイプのパッケージと
の接続を、図15に示す回折素子集積型受発光ユニット
601と異なる方法で行い、かつ回折素子部を、回折格
子119a(2分割回折格子)及び、119b(3ビー
ム発生回折格子)を、その略平行な2面に形成した回折
素子117としたものである。発光装置402は、実施
例1の発光装置300(図1)と全く同じ構成であり、
この発光装置402の導体(図示せず、図1の4と同
じ)の電極板111がリードフレームタイプのパッケー
ジ116のリード部118aに接続する。接続の形態は
図16(B)に示す形となる。
【0090】また、回折素子集積型受発光ユニット60
2では、回折素子117は、3ビーム法でRESを得る
ために一つのメインビーム(0次光)の他に2つのサブ
ビーム(+1次回折光,−1次回折光)を作り出す3ビ
ーム発生回折格子119bを有しており、フーコー法に
てFESを得るために2分割回折格子119aが形成さ
れている。光源を出た光503(図ではメインビームの
み示すが、実際は3ビーム発生回折格子によりメインビ
ームと2つのサブビームに分かれている)は、記録媒体
に集光され反射して回折素子117に戻り、回折素子1
17での回折光(メインビームと2つのサブビームそれ
ぞれの3つの回折光で構成)504が5分割された受光
領域P1〜P5を有する受光素子114(図16
(C))に導かれる。2分割回折格子119aの2つの
回折方向の異なる回折領域Q1,Q2のうち、Q1から
のメインビームの回折光が、P1とP2との中心に入射
し、Q1,Q2からのサブビームの回折光が、回折次数
ごとに、P4及びP5に入射する。P1〜P5の受光領
域の出力をそれぞれp1〜p5とすると、FES,RE
Sはそれぞれ、FES=p1−p2、及びRES=p4
−p5の演算をして検出できる。
【0091】なお、図16の例でリードフレームタイプ
のパッケージのリード部118c−kは、受光素子11
4が増幅用のトランジスタ部を集積したOPICである
場合等、全て受光素子114との接続に必要になること
もあるが、最小限度6つあればよい。
【0092】図17は、本実施例の更に別形態の回折素
子集積型受発光ユニット603の構成を示し、図17
(A)はその分解斜視図、図17(B)は、受光素子の
受光部の配置を示す図である。これは発光装置401の
光出射面Sに3ビーム発生回折格子120aを形成した
発光装置403(実施例5と同じ)を用いたものであ
る。ここで、回折素子121には、図15の例と同様の
3分割回折格子120bが形成してある。図17の回折
素子集積型受発光ユニット603では、光源から出射し
た光505(図ではメインビームのみ示すが、実際は3
ビーム発生回折格子によりメインビームと2つのサブビ
ームに分かれている)は記録媒体に集光された後、そこ
で反射され、回折素子121に戻ってくる。回折素子1
21に戻ってきた光は回折され回折光506となり、8
つの受光領域J1〜J8(図17(B))が形成されて
いる受光素子122に導かれる。
【0093】ここで、3分割回折格子120bには、回
折領域H1,H2,H3が形成されており、回折領域H
1からの回折光は、受光領域J1とJ2の中間に入射す
る。また、回折領域H2からのメインビーム、+1次の
サブビーム、−1次のサブビームの回折光は、それぞれ
受光領域J3,J5,J7に入る。同様に、回折領域H
3からのメインビーム、+1次のサブビーム、−1次の
サブビームの回折光は、それぞれ受光領域J4,J6,
J8に入る。この結果、RES検出には、トラッキング
時のオフセット成分キャンセル効果のあるDPP(差動
プッシュプル)法を用いることができ、FESはフーコ
ー法で検出される。詳細な説明は省くが、受光領域J1
〜J8それぞれの出力をj1〜j8とするとFES,R
ESは、以下の式で演算され検出される。 FES=j1−j2 RES=(j3−j4)−k1{(j5−j6)+k2
(j7−j8)} (k1,k2は定数)
【0094】なお、図17の例ではリードフレームタイ
プのパッケージ116のリード部118c−kは全て使
用され、それぞれ受光素子122の各電極とワイヤ等で
接続される。
【0095】(実施例10)図18は、本発明の第10
の実施例の回折素子集積型受発光ユニットにおける反射
体の構成を示し、図18(A)は、その側面図、図18
(B)は、正面図、図18(C)は、反射体と受光素子
の位置関係を示す図である。本実施例は、図16の回折
素子集積型受発光ユニット602における反射体115
を図18に示す反射体125で置き換えた例である。図
18(A)が示すように、反射体125の側面は、略直
角三角形状であり、図18における回折素子117から
回折された光の進行方向Vに略垂直で、かつリードフレ
ームタイプのパッケージ116の配線面に対しても略垂
直な入射面Iを有している。また、反射体125は、例
えば、図18(B)のように脚部123a,123bに
より支持され、受光素子114をまたぐようにリードフ
レームタイプのパッケージ116に取り付けられてい
る。この入射面Iより反射体125に入射した光は、反
射面Rで反射された後、リードフレームタイプのパッケ
ージ116の配線面に略平行な面Oから、受光素子11
4へ向けて出射される。
【0096】反射体125は、図16の回折格子集積型
発光装置602における受光素子114(5つの受光領
域をもつ受光部126を有している)の受光部126へ
光が入射する方向を覆うことになり、受光部に入射する
迷光を低減したり、また受光素子へのほこりの付着等を
防止できる。なお、受光素子114の電極部127は図
18(C)のように、この反射体を避けるように形成さ
れており、リードフレームタイプのパッケージ116の
リード部118c〜kまでのうち、電極に対応した数の
リード部と各々接続されることになる。
【0097】(実施例11)図19は、本発明の第11
の実施例である回折素子集積型受発光ユニット604の
構成を示し、図19(A)は、その分解斜視図、図19
(B)は、カバーと反射ミラーの構成を示す図である。
これは、図15の回折格子集積型発光装置601にカバ
ー131を施した回折素子集積型受発光ユニットであ
る。カバー131は受光素子104及び発光装置401
を覆うように、リードフレームタイプのパッケージ10
6に貼り付けられる。これにより受光素子104表面や
発光装置401へのほこりの付着を大きく低減してい
る。また、このカバーの内側に光吸収性の材料を塗布し
てカバーを作るか、カバー自体を光吸収性の材料で作る
ことで、発光装置401から出た後、記録媒体に反射さ
れて最終的に回折素子集積型受発光ユニット604に戻
ってきた光や発光装置401から出た光507が、パッ
ケージ106とカバー131との間にできた空間内で散
乱されて迷光となり、回折光508を検出する受光素子
104へ入射するのを大きく低減する。このカバーは、
前記従来例5(特開平10−241181号公報)のよ
うにリード部などを形成しないので厚さは薄くでき、厚
み増加も最小限に抑えられる。
【0098】さらに、カバー131には図19(B)で
示されるように反射ミラー132を一体化することがで
き、図15における反射体105とカバー131を共通
部品にしたものである。
【0099】(実施例12)図20は、本発明の第12
の実施例の回折素子集積型受発光ユニット605の構成
を示す分解斜視図である。回折素子集積型受発光ユニッ
ト605には、実施例5と同様の光出射面S1に回折格
子149aを形成した発光装置404を用いており、回
折素子147はその略平行な2面に回折格子を形成した
素子であり、光源からの光に入射面S11にNA(開口
数)変換機能を有する回折格子149bが形成されてい
る。また、回折素子147の出射面S12には、発光装
置404を出た光509が、記録媒体上に集光レンズな
どで集光された後、記録媒体から反射され、記録された
情報によって変調された信号成分を含み回折素子まで戻
ってきた光を受光素子144aの方向に回折する(回折
光510)回折格子149cが形成されている。ここで
回折格子149cは3分割回折格子である。従って、本
素子を光ピックアップに適用したときには、実施例9の
回折格子集積型受発光装置603と同様、DPP法によ
るRES検出、フーコー法によるFES検出機能を有し
ており、かつ発光装置404からの出射光のNAを変換
する機能も加えた上でリードフレームタイプのパッケー
ジ146の厚さを、回折素子集積型受発光ユニット60
3のリードフレームタイプのパッケージ116と同等で
実現できる。つまり、発光装置部分自体が最小限の大き
さで構成でき、かつ回折格子を形成できる部分を発光装
置自体に持っているので、NA変換機能を付加しても発
光装置以外の部分で変更の必要がないからである。
【0100】また、図20での反射体145aは、その
リードフレームタイプのパッケージ146に対して45
°傾いた面を反射面とするタイプのものであるが、リー
ドフレームタイプのパッケージ146に略垂直な入射面
と、それに略垂直な出射面を有するタイプの反射体(実
施例10に説明)を用いても、本実施例で得られる効果
に変化は生じない。
【0101】図21は、本実施例の別形態の回折素子集
積型受発光ユニット606を示し、図21(A)は、そ
の要部構成を示す図、図21(B)は、受光素子の受光
部と電極の配置を示す図である。回折素子集積型受発光
ユニット606において、反射体145bがリードフレ
ームタイプのパッケージ146に略垂直な入射面とそれ
に略垂直な出射面を有する以外、その他の構成要素は回
折素子集積型受発光ユニット605と同じである。ここ
で、発光装置405は電極板150を介して、リードフ
レームタイプのパッケージ146のリード部148a
(光源接続用端子Lになる)に接続され、金属部材14
2がグランド端子Gになるリード部148bに接続す
る。また、同図はNA変換機能を有する回折格子を通過
した際に、発光装置の出射光のNAが小さくなる方向で
変化している様子を表している。なお、図21(B)は
受光素子144bの8つの受光部(長方形状で図示)と
9つの電極(正方形状で図示)の配置を表し、受光素子
144bの各電極は148c−kにワイヤなどで接続さ
れる。
【0102】なお、NA変換機能を集積化することに影
響しないという点から、本実施例でも回折素子集積型受
発光ユニットに用いられる発光装置の形態は特定されず
実施例1から6全ての形態の発光装置を用いることがで
きる。
【0103】(実施例13)図22は、本発明の第13
の実施例の回折素子集積型受発光ユニット607の分解
斜視図である。実施例8と同様に、光源が半導体レーザ
であり、金属部材の半導体レーザの取り付け面が配線部
を形成した部材(本実施例ではリードフレームタイプの
パッケージ)の配線面に対して略垂直である回折素子集
積型受発光ユニット607を表す。
【0104】回折素子集積型受発光ユニット607にお
いて、発光装置406は、半導体レーザ151をリード
フレームタイプのパッケージ156に垂直に取り付ける
ために、金属部材152は光出射面Sから見たときにL
字型であり、そのリードフレームタイプのパッケージ1
56の配線面に垂直な面に半導体レーザ151は取り付
けられ、他方の面はリードフレームタイプのパッケージ
のリード部158bに接続され、そのままグランド端子
Gに接続される。
【0105】この金属部材152は、透明部材153に
形成された直方体状の凹部160の中に光源151が入
り込むように取り付けられる。また、透明部材153
は、リードフレームタイプのパッケージ156の配線面
に垂直な方向から見て、金属部材152を取り付ける部
分がくぼんだ凹の字状になっている。この点は、実施例
8の発光装置と同様である。また、透明部材153にお
いてリードフレームタイプのパッケージ156の配線面
側に形成された貫通穴を通して光源151と接続される
導体158aは光源接触用電極として機能し、リード部
158aに一体化されている。
【0106】この回折素子集積型受発光ユニット607
の動作は、回折素子集積型受発光ユニット601と同様
で、光ピックアップを構成するのに用いられる。発光装
置406を出た光511は、記録媒体上に集光レンズな
どで集光された後、記録媒体から反射され、記録された
情報によって変調された信号成分を含む光が回折素子1
57に戻ってくる。この反射光は、回折素子157に形
成された回折格子(3分割回折格子)159によって、
その一部が受光素子154の方向への回折光512とな
る。回折光512は、反射体155に到達すると、そこ
で反射され受光素子154に入射する。
【0107】この結果、半導体レーザチップの取り付け
向きを約90°変更するとき、リードフレームタイプの
パッケージ156の配線面に略垂直な面に半導体レーザ
151を取り付けても、電極部(導体)151と半導体
レーザを接続する方法が同じなので、接続を容易にでき
る。さらに、光源以外の回折格子、受光素子の形態、配
線部の配置を換えることなく発光装置部分のみの変更で
回折素子集積型受発光ユニットの偏光方向を約90°回
転することが可能であり、部品共通化にも有利である。
さらには、金属部材の透明部材への取り付け方法の変更
だけで、偏光方向を任意に定めた回折素子集積型受発光
ユニットを薄型のままで構成できる。
【0108】なお、この例で使用される発光装置は、実
施例1〜6で説明した形態のものが使用可能であるし、
反射体155の形状も、図15(B)のタイプでも、図
18のタイプでも、また図19(B)のカバーと一体型
のタイプでも、この効果が変わることはない。また、回
折素子157についても、その両面に回折素子が形成さ
れている場合でも、片面に形成されている場合でも、本
効果が変わることはない。
【0109】(実施例14)図23は、本発明の第14
の実施例の回折素子集積型受発光ユニット608の構成
を示し、図23(A)は、その分解斜視図で、図23
(B)は、発光装置の一体化した部品の斜視図、図23
(C)は、その要部構成を示す図である。これは、発光
装置407における透明部材173aと受光素子174
上に配され、かつ回折素子177で作られる回折光51
4を受光素子174の受光面に向かって反射する反射面
を有する反射体部173bとを一体化して、一つの部品
180にしたものである。
【0110】この回折素子集積型受発光ユニット608
の動作も、先の実施例と同様で、光ピックアップを構成
するのに用いられる。発光装置407を出た光513
は、記録媒体上に集光レンズなどで集光された後、記録
媒体から反射され、記録された情報によって変調された
信号成分を含む光となって回折素子177に戻ってく
る。この反射光は、回折素子177に形成された回折格
子(3分割回折格子)179aによって、その一部が受
光素子174の方向Vへの回折光514となり、反射体
部173bに到達する。
【0111】反射体部173bは、その側面はリードフ
レームタイプのパッケージ176の配線面に対して約4
5°の角度をなす斜面を有する台形状、あるいはそれに
準ずる形状であり、回折素子177から回折された光5
14の進行方向Vに略垂直で、かつリードフレームタイ
プのパッケージ176の配線部が形成された面に対して
も、略垂直な入射面Iを有している。この入射面Iより
反射体部173bに入射した光は、反射面Rで反射され
た後、リードフレームタイプのパッケージ176の配線
部が形成された面に略平行な面Oから、受光素子174
へ向けて出射される。
【0112】また、図23(B)は発光装置の透明部材
173aと反射体部分173bとを一体化した部品18
0の斜視図を表しており、この部品180の光の出射面
には3ビーム発生回折格子179bが形成されている。
従って、受光素子194が8つの受光領域を持つもので
ある場合、回折素子集積型受発光ユニット608は、本
ユニットを光ピックアップに適用したときに、先の図1
7(A)に示す回折格子集積型発光装置603と同様
に、DPP法によるRES検出、フーコー法によるFE
S検出機能を有していることになる。
【0113】図23(C)では、発光装置407が、そ
の光源と発光装置にある透明部材部分に形成された貫通
穴を通して接続する電極板によって、リード部178a
に接続されている状態を示す。また、同図が示すよう
に、反射体部173bは受光素子174全体を覆うので
はなく、その受光部の上を覆い、反射体部173bに覆
われないところに受光素子の電極部は形成される。
【0114】図24は、本実施例の他の形態の回折素子
集積型受発光ユニット609の構成を示し、図24
(A)は、その分解斜視図、図24(B)は、発光装置
の一体化された部品の斜視図である。この例の回折素子
集積型受発光ユニット609では、発光装置408は実
施例13の形態と同様であり、その光源181に接続す
る電極部が透明部材183aに設けられた貫通穴を通し
て光源接続用のリード部188aに接続される。また、
光源181が固定される金属部材182がグランド端子
(G)になるリード部188bに接続される。ここで、
発光装置の透明部材183aと、反射体部183bと
は、図24(B)のように一体化された部品190にな
っている。つまり、図24のような発光装置の形態でも
発光装置の透明部材部と、反射体との一体化が可能であ
ることを示している。また、回折素子187には回折格
子189aが一つだけ形成されており、光源から出た光
515が記録媒体に集光され反射され回折素子187に
戻ってきて、回折された光516は反射体部183bを
介して受光素子184で検出される。
【0115】本実施例に示す一体化により、回折素子集
積型受発光ユニットを作製する上での部品点数が削減さ
れるとともに、同一基準で反射体位置と光源位置を設定
可能なので、前記光源と前記反射体との間での配線部と
平行な面内での相対位置をより精度よく定めることがで
きる。なお、この構成でも、実施例1〜6の形態の発光
装置を用いることができる。これは、実施例1〜6に示
された発光装置は透明部材を有している点では共通して
いるからである。
【0116】(実施例15)図25は、本発明の第15
の実施例の回折素子集積型受発光ユニット610の構成
を示し、図25(A)は、その分解斜視図、図25
(B)は、それに用いられる複合素子の詳細図、図25
(C)は、複合素子の側面図である。これは、受光素子
194と、受光素子194上に配され、かつ回折素子1
97で作られる回折光を受光素子の受光面に向かって反
射する反射面を有する反射体と195を一体化して一つ
の部品200としたものである。ここで、発光装置40
9には、光源を取り付けた金属部材192に光源接続用
のリード部が触れないよう回避用の溝部192aが形成
されている。
【0117】この回折素子集積型受発光ユニット610
の動作も、先の実施例と同様で、光ピックアップを構成
するのに用いられる。発光装置409を出た光517
は、記録媒体上に集光レンズなどで集光された後、記録
媒体から反射され、記録された情報によって変調された
信号成分を含む光となって回折素子197に戻ってく
る。この反射光は、回折素子197に形成された回折格
子(3分割回折格子)199aによって、その一部が受
光素子194の方向Vへの回折光518となり、受光素
子194と反射体195が一体化した複合素子200
(図25(B)参照)に入射する。
【0118】図25(C)のように複合素子200の反
射体195は、その側面は略直角三角形状であり、回折
素子197から回折された光518の進行方向Vに略垂
直で、かつリードフレームタイプのパッケージ196の
配線部が形成された面に対しても略垂直な入射面Iを有
している。この入射面Iより反射体195に入射した光
は反射面R(リードフレームタイプのパッケージの配線
面に対してφ=45°の面)で反射された後、リードフ
レームタイプのパッケージ196の配線部が形成された
面に略平行な面Oから、この面Oに接した受光素子19
4に出射される。
【0119】この一体化により回折素子集積型受発光ユ
ニット作製時の部品点数を減らすことができる。さら
に、反射体と受光素子との位置関係を予め独立して定め
ることができるので、受光素子の位置を決めれば自動的
に光源と反射体との間の位置関係も決まり、光源と反射
体との間で、配線部と平行な面内での相対位置をより高
精度で定めることができる。加えて、受光素子の受光面
を完全に覆うことができるので、受光素子の受光面への
ほこり等の付着を完全に防止できる。
【0120】また、本実施例では、発光装置409の光
出射面上に3ビーム発生回折格子199bが形成されて
おり、回折格子(3分割回折格子)199aとともに機
能する。このとき、発光装置409を出て、記録媒体で
反射され、回折格子に戻る光は、回折素子197から受
光素子194に向かって9つの光として回折される。こ
こで、受発光ユニット603と同様に受光素子194が
8つの受光領域を持つものである場合、回折素子集積型
受発光ユニット610を光ピックアップに用いたとき、
先の図17(A)に示す受発光ユニット603と同様の
DPP法によるRES検出、フーコー法によるFES検
出が可能である。
【0121】図26は、本実施例の他の形態の回折素子
集積型受発光ユニット611の分解斜視図である。この
回折素子集積型受発光ユニット611は、発光装置41
0は、実施例13の形態と同様であり、光源201は、
金属部材202にリードフレームタイプのパッケージ2
06に略垂直な形で取り付けられる。また、発光装置4
10の光源201に接続する電極部は、光源接続用のリ
ード部208aに接続され、光源201が固定される金
属部材202がグランド端子(G)になるリード部20
8bに接続される。しかし、回折素子集積型受発光ユニ
ット611では、受光素子204と、反射体205とが
一体化された部品210になっており、この点が実施例
13の回折素子集積型受発光ユニットと異なっている。
また、この回折素子集積型受発光ユニット611も、回
折素子207に形成される3分割回折格子209aと発
光装置の光出射面に形成される3ビーム発生回析格子2
09bとを有している。
【0122】受光素子204に8つの受光領域を持つ受
光部があり、その出力信号が受光素子204にある電極
部で、リード部208c−kにワイヤ等で接続されてい
る場合、本ユニットを光ピックアップに用いたときに
は、先の図17(A)に示す回折格子集積型発光装置6
03と同様に、DPP法によるRES検出、フーコー法
によるFES検出が可能である。ここで、受光素子の受
光部の形態で回折素子集積型受発光ユニット611の機
能は変わるが、本実施例による効果は変わらない。
【0123】さらに、受光素子204上に配され、かつ
回折素子207で作られる回折光520を受光素子20
4の受光面に向かって反射する反射面を有し、受光素子
204の受光面を完全に覆う形で受光素子204と一体
化した反射体205が透明樹脂で形成された回折素子集
積型受発光ユニットとすることで、成型技術を利用して
透明樹脂を受光素子上に所定の形に形成できるので、反
射体と受光素子との一体化をより精度よく行うことがで
きる。
【0124】
【発明の効果】光源と、前記光源が取り付けられる金属
部材と、少なくとも一つの貫通穴を有し、かつ前記金属
部材を取り付けることで、前記貫通穴部を除いては、外
部から閉鎖された空間部が形成される形状を有する透明
部材と、前記同貫通穴を通して前記光源と前記透明部材
の外部とを接続する導体を有する発光装置とすること
で、光源を囲む部分を光源からの出射光が光源全体を覆
うことなく透過できる上、かつ光源を必要最小限の空間
内に封止できる。また、位置基準にこの金属部材を用い
ることもできる。さらに、偏光方向を任意の方向に向け
た光を発光装置から出射できる。
【0125】また、金属部材の透明部材への接触面に対
して突出した面に光源を固定することで、透明部材を簡
単な箱状の構造にできる。また、光源が前記金属部材に
ある少なくとも1対の略平行な対面のいずれか一方に取
り付けられるので、光源取り付け面と同一平面を含む形
で3次元的基準部を形成できる。
【0126】また、光源と同一の金属部材に取り付けら
れた受光素子を有し、かつ前記受光素子を光源と接続す
る導体が通るのと異なる貫通穴を通して前記透明部材の
外部と接続する導体を有することで、光源と受光素子と
を必要最小限の空間内に封止できる。
【0127】また、前記透明部材に回折格子を形成し
て、マルチビーム発生用発光装置ともなる。また、前記
透明部材が樹脂で成型されることで、任意の形状に透明
部材を加工するのに有利であり、貫通穴形成も行いやす
い。
【0128】また、前記導体部が配線部を形成した部材
に対して、前記配線部において接続されることで、IC
や他の光素子との集積化ができ、発光装置に接続する導
体部を、配線を形成した部材の配線でかねることもでき
る。光源を取り付ける金属部材の透明部材への取り付け
角度を変更するだけで、配線部材に対して任意の方向に
傾いた偏光面を有する光を放射する発光装置を構成でき
る。さらに、前記構成で、半導体レーザ光源を金属部材
に取り付ける面が配線部を形成した部材の配線面に対し
て略垂直である場合でも、光源と配線部との接続が容易
である。
【0129】また、上記の発光装置を用いて、2面の略
平行な面を有しており、少なくとも一方の面に回折素子
を形成した回折素子と、前記回折素子で作られる回折光
を受光する受光素子と、配線部を形成した部材、及び前
記受光素子上に配され、かつ前記回折素子で作られる回
折光を受光素子の受光面に向かって反射する反射面を有
する反射体とによって構成され、かつ前記発光装置と前
記受光素子とが配線部を形成した前記部材に前記配線部
において接続された回折素子集積型受発光ユニットを構
成することで、発光装置の光源部分を最小限の大きさで
他の素子とは独立に気密封止することができ、回折素子
集積型受発光ユニットをより薄型化できる。また、2パ
ーツの貼り合わせによるパッケージ構成も取る必要がな
い。
【0130】また、前記反射体が受光素子を覆う構成に
して、受光素子へのほこりなどの付着低減ができ、回折
素子集積型受発光ユニットで問題になる迷光低減効果も
ある。また、光吸収性を有する材料で作るか、あるいは
前記材料で表面コーティングされた板状部材を、配線部
を形成した部材の対面に接着して回折素子集積型受発光
ユニットとすることで、迷光の受光素子受光面への進入
を防止し、かつ受光素子へのほこり等の付着を大きく防
止できる。
【0131】また、回折素子に形成される回折格子の一
方が、回折格子を通過する光の開口数を変える機能を有
する回折格子である回折素子集積型受発光ユニットとす
ることで、開口数を変える機能を同一素子内に部品点数
を増やさず付加できる。また、半導体レーザ光源の金属
部材への取り付け面が、配線部を形成した部材の配線面
に対して略垂直である回折素子集積型受発光ユニットと
することで、光源と配線部との接続を容易にできる。さ
らに、光源以外の回折格子、受光素子の形態、配線部の
配置を変えることなく、発光装置部分のみの変更で、受
発光ユニットの出射光の偏光方向回転が可能である。
【0132】また、回折素子で作られる回折光を受光素
子の受光面に向かって反射する反射体と発光措置の透明
部材とを一体化した回折素子集積型受発光ユニットとす
ることで、部品点数を減らすことができる。同一基準で
反射体位置と光源順位とを設定可能なので、前記光源と
前記反射体との間での配線部と平行な面内での相対位置
をより精度よく定めることができる。
【0133】また、受光素子と、回折素子で作られる回
折光を受光素子の受光面に向かって反射する反射体と
を、受光素子の受光面を完全に覆う形で一体化した回折
素子集積型受発光ユニットとすることで、部品点数を減
らすことができる。また、受光素子の位置を決めれば、
自動的に光源と反射体との位置関係も決まり、光源と反
射体との間での配線部と平行な面内での相対位置をより
高精度で定めることができる。加えて、受光素子の受光
面を完全に覆うことができるので受光素子の受光面への
ほこり等の付着を完全に防止できる。
【0134】また、この反射体が透明樹脂で形成される
ことで、透明樹脂を成型技術を利用して受光素子上に所
定の形に形成できるので、反射体と受光素子との一体化
をより精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の発光装置を示す図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施例の発光装置の製造方法を
示す図である。
【図3】第1の実施例の発光装置における金属部材の別
形態を表す図である。
【図4】本発明の第2の実施例の発光装置を示す図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施例の発光装置の製造方法を
示す図である。
【図6】本発明の第3の実施例の発光装置及びその製造
方法を示す図である。
【図7】第3の実施例の発光装置における金属部材の別
形態を表す図である。
【図8】本発明の第4の実施例である受光素子付き発光
装置を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施例であるマルチビーム発光
装置を示す図である。
【図10】本発明の第6の実施例の発光装置を示す図で
ある。
【図11】本発明の第7の実施例のリードフレームタイ
プ発光装置を示す図である。
【図12】本発明の第7の実施例のリードフレームタイ
プ発光装置の製造方法及び別の実施の形態を示す図であ
る。
【図13】本発明の第8の実施例のリードフレームタイ
プ発光装置を示す図である。
【図14】本発明の第8の実施例のリードフレームタイ
プ受光素子付き発光装置を示す図である。
【図15】本発明の第9の実施例の回折素子集積型受発
光ユニット及びピックアップの構成を示す図である。
【図16】本発明の第9の実施例の別形態の回折素子集
積型受発光ユニットを示す図である。
【図17】本発明の第9の実施例のさらに別形態の回折
素子集積型受発光ユニットを示す図である。
【図18】本発明の第10の実施例の回折素子集積型受
発光ユニットにおける反射体形状を示す図である。
【図19】本発明の第11の実施例の回折素子集積型受
発光ユニットを示す図である。
【図20】本発明の第11の実施例の回折素子集積型受
発光ユニットの別形態を示す図である。
【図21】本発明の第12の実施例の回折素子集積型受
発光ユニットを示す図である。
【図22】本発明の第13の実施例の回折素子集積型受
発光ユニットを示す図である。
【図23】本発明の第14の実施例の回折素子集積型受
発光ユニットを示す図である。
【図24】本発明の第14の実施例の別形態の回折素子
集積型受発光ユニットを示す図である。
【図25】本発明の第15の実施例の回折素子集積型受
発光ユニットを示す図である。
【図26】本発明の第15の実施例の別形態の回折素子
集積型受発光ユニットを示す図である。
【図27】発光装置の第1の従来例を示す図である。
【図28】発光装置の第2の従来例を示す図である。
【図29】発光装置の第3の従来例を示す図である。
【図30】透明樹脂パッケージで覆った発光装置の第4
の従来例を示す図である。
【図31】回折素子集積型受発光ユニットの従来例の斜
視図である。
【図32】回折素子集積型受発光ユニットの従来例の組
立図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,51,61,71,81,9
1,101,151,181,201…光源、2,8,
12,22,32,52,62,72,82,92,1
42,152,182,202…金属部材、3,13,
23,33,43a,43b,53,63,73,83
…透明部材、4,14,24,34,35,54,5
6,64,84,151…導体、4a,14a,34
a,35a,54a,56a,57,111…電極板、
4b,14b,34b,54b,74a,84,94a
…光源接触用電極、5,15,25,37,38,65
…貫通穴、12a…凸部、22F…基準体、28H,2
8F…基準位置、35b,56b,74b,94b…受
光素子接触用電極、36,55,104,114,12
2,144a,144b,154,174,184,1
94,204…受光素子、45,46,79,99,1
49c,189a…回折格子、53…透明樹脂部材、6
6,76,86,96,106,116,146,15
6,176,186,196,206…リードフレーム
(パッケージ)、68,78,88,98,108,1
18,148,158,178,188,198,20
8…リード、105,115,125,132,145
a,145b,155,195,205…反射体、10
7,117,121,147,157,177,18
7,197,207…回折素子、109,120b,1
49c,159,179a,209a…3分割回折格
子、119,119a…2分割回折格子、119b,1
20a,149a,179b,199b,209b…3
ビーム発生回折格子、149b…NA変換回折格子、1
73a,183a…透明部材部、173b,183b…
反射体部、301,302,303,304,305,
306,307,308,309,310,311,3
12,401,402,403,404,405,40
6,407,408,409,410,411…発光装
置、501,503,505,507,509,51
1,513,515,517,519…出射光、50
2,504,506,508,510,512,51
4,516,518,520…回折光、601,60
2,603,604,605,606,607,60
8,609,610,611…回折素子集積型受発光ユ
ニット。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源が取り付けられる金属
    部材と、少なくとも一つの貫通穴を有し、かつ前記金属
    部材を取り付けることで前記貫通穴を除いては外部から
    閉鎖された空間部が形成される形状を有する透明部材
    と、前記貫通穴を通して前記光源と前記透明部材の外部
    とを接続する導体を有することを特徴とする発光装置。
  2. 【請求項2】 前記金属部材が前記透明部材への接触面
    に対して突出した面を有しており、前記光源が前記突出
    した面に固定されていることを特徴とする請求項1記載
    の発光装置。
  3. 【請求項3】 前記金属部材が少なくとも1対の略平行
    な面を有しており、前記光源から出た光の出射面以外の
    方向に、前記透明部材から突出した形状を有することを
    特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 【請求項4】 前記光源と同一の金属部材に取り付けら
    れた受光素子を有し、かつ前記受光素子を、前記光源と
    接続する前記導体が通る前記貫通穴と異なる貫通穴を通
    して前記透明部材の外部と接続する導体を有することを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光
    装置。
  5. 【請求項5】 前記透明部材に前記光源からの出射光を
    少なくとも2つ以上の光に分割する回折素子を形成した
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載
    の発光装置。
  6. 【請求項6】 前記透明部材が樹脂で成形されたことを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光
    装置。
  7. 【請求項7】 前記導体部が配線部を形成した部材に対
    して前記配線部において接続されることを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれか一項に記載の発光装置。
  8. 【請求項8】 前記光源が半導体レーザであり、前記金
    属部材の前記光源取り付け面が前記配線部を形成した前
    記配線部を形成した部材の配線面に対して略垂直である
    ことを特徴とする請求項7記載の発光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    発光装置と、2面の略平行な面を有しており少なくとも
    一方の面に回折格子を形成した回折素子と、前記回折素
    子で作られる回折光を受光する受光素子、配線部を形成
    した部材、及び前記受光素子上に配され、かつ前記回折
    素子で作られる回折光を受光素子の受光面に向かって反
    射する反射面を有する反射体とによって構成され、かつ
    前記発光装置と前記受光素子とが前記配線部を形成した
    部材に前記配線部において接続されたことを特徴とする
    回折素子集積型受発光ユニット。
  10. 【請求項10】 前記反射体が、前記配線部を形成した
    部材の配線を形成した面に対して略垂直な入射面を有
    し、かつ前記配線を形成した面に略平行な出射面を有す
    ることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に
    記載の回折素子集積型受発光ユニット。
  11. 【請求項11】 前記配線部を形成した部材と接着さ
    れ、かつ前記配線部を形成した部材の配線を形成した面
    の略対面に配置され、かつ光吸収性を有する材料自体で
    形成されるか、あるいは前記材料で表面コーティングさ
    れた板状部材を有することを特徴とする請求項9乃至1
    2のいずれか一項に記載の回折素子集積型受発光ユニッ
    ト。
  12. 【請求項12】 前記回折素子の一方が該回折格子を通
    過する光束の開口数を変える機能を有する回折素子であ
    ることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に
    記載の回折素子集積型受発光ユニット。
  13. 【請求項13】 前記光源が半導体レーザであり、前記
    金属部材の前記光源取り付け面が前記配線部を形成した
    部材の前記配線を形成した面に対して略垂直であること
    を特徴とする請求項9乃至12のいずれか一項に記載の
    回折素子集積型受発光ユニット。
  14. 【請求項14】 前記発光装置における前記透明部材
    と、前記受光素子上に配され、かつ前記回折素子で作ら
    れる回折光を前記受光素子の受光面に向かって反射する
    反射面を有する反射体とを一体化したことを特徴とする
    請求項9乃至13のいずれか一項に記載の回折素子集積
    型受発光ユニット。
  15. 【請求項15】 前記受光素子と、前記受光素子上に配
    され、かつ前記回折素子で作られる回折光を前記受光素
    子の受光面に向かって反射する反射面を有する反射体と
    を前記受光素子の受光面を完全に覆う形で一体化したこ
    とを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載
    の回折素子集積型受発光ユニット。
  16. 【請求項16】 前記受光素子上に配され、かつ前記回
    折素子で作られる回折光を前記受光素子の受光面に向か
    って反射する反射面を有しており、前記受光素子の受光
    面を完全に覆う形で前記受光素子と一体化した反射体が
    透明樹脂で形成されたことを特徴とする請求項15記載
    の回折素子集積型受発光ユニット。
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