JP2001051528A - 誘導加熱定着装置 - Google Patents
誘導加熱定着装置Info
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Abstract
場合でも、定着ローラの大型化を招くことなく、定着ロ
ーラの長手方向の温度分布を十分に均一にし得る誘導加
熱定着装置を提供する。 【解決手段】 誘導加熱定着装置は、定着ローラ12
と、加圧ローラ13と、定着ローラ12を誘導加熱する
誘導コイル14と、誘導コイル14に誘導起電力を入力
側に対して同圧以上に昇圧して生じさせる昇圧コイル2
0とを有する。また、定着ローラ12の軸方向に沿う誘
導コイル14のコイル長Lcを、搬送されるシート10
のサイズに基づいて定まる定着ローラ12のローラ有効
長Lrよりも長くした。
Description
の複写機、プリンタおよびファクシミリなどに用いられ
る定着装置に関し、さらに詳しくは、低周波誘導加熱を
利用してトナー像を記録媒体に定着する定着装置に関す
る。
ァクシミリなどには、記録媒体である記録紙ないし転写
材などのシート上に保持されたトナー像をシートに定着
させる定着装置が設けられている。
ーを熱溶融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接
してシートを挟持する加圧ローラとを有している。定着
ローラは中空円筒形状に形成され、円筒内部にこの定着
ローラを加熱するための発熱体が設けられている。この
発熱体により、定着ローラは、トナーを熱溶融して定着
に必要な所定の定着温度まで加熱される。
ランプなどを定着ローラの中心軸上に配置して、ハロゲ
ンランプの輻射熱により定着ローラを加熱するものが主
流であった。
着装置は、コストの面では低価格ではあるものの、輻射
熱による加熱であるため熱効率が低く、エネルギーロス
が大きいという欠点がある。
の欠点を解決し、近年の省エネルギー化の要請に応える
べく、誘導加熱方式の定着装置が提案されている。例え
ば、特公平4−73155公報には、導電性の定着ロー
ラの内部に、閉磁路を形成するコア(鉄芯)を貫通さ
せ、このコアに巻線を螺旋状に巻回して形成したコイル
を定着ローラ内部に同心状に配置した誘導加熱定着装置
が記載されている。この定着装置では、コイルに通電し
てコア内に磁束を生じさせ、この磁束によって定着ロー
ラに誘導電流を誘起させて、定着ローラをジュール発熱
させている。
定着ローラなどの発熱体を電磁誘導により直接発熱させ
る形態であるため、ハロゲンランプによる加熱方式と比
較して、熱変換効率が高く、より少ない電力で、定着ロ
ーラ表面を定着温度まで迅速に昇温させることが可能と
なり、省エネルギー化の要請に応え得る。特に上記公報
の如く閉磁路を形成するコアを有するものは磁束の漏れ
がほとんどなく、効率よく定着ローラに2次電流を生じ
させることができるので、省エネルギー効果が高く、大
型の高速複写機や高速プリンタなどに適している。
螺旋状に巻回して形成したコイルでは、当該コイルに発
生する磁束分布は、コイル中央部分では多く、コイル端
部では小さい。このため、当該コイルを定着ローラ内部
に同心状に配置した場合には、定着ローラの端部近傍で
発生する誘導起電力が少なく、定着ローラの端部での電
流密度が「疎」になり、定着ローラの中央部での電流密
度が「密」になる。また、定着ローラ端部では放熱量も
中央部分と比較して多い。これらのことから、定着ロー
ラの温度分布はローラ長手方向(シート搬送方向に対し
て直交する方向)に沿って均一ではなく、ローラ端部の
温度は中央部に比べて降下する。このように定着ローラ
長手方向の温度分布が不均一であると、シート搬送方向
に対して直交する方向の定着強度が不均一になり、定着
強度不足などの不具合を招く虞がある。
「疎」に両端部が「密」になるように巻線を螺旋状に巻
回してコイルを形成し、コイル両端部の磁束分布を多く
し、ローラ両端部の電流密度を増大させて、ローラ両端
部の発熱量を多くするようにした技術も提案されている
(特開昭59−33788号公報参照)。
が大きくなってしまうので、定着ローラの内部空間に十
分な余裕がなければ、温度勾配の均一化という所定の効
果を発揮できない。一方、前記内部空間に十分な余裕を
持たせるために定着ローラを大径化したのでは、定着装
置の小型化が阻害される結果となる。
方向に沿うコイルの長さを、記録媒体のサイズに基づい
て定まる当該定着ローラの有効長よりも長くした誘導加
熱定着装置を提案している(特開平10−123861
号公報参照)。この誘導加熱定着装置によれば、定着ロ
ーラの有効領域内では平坦な磁束分布を得ることがで
き、その磁束から発生する定着ローラに流れる電流密度
を均一化させることができる。これにより、定着ローラ
の有効領域における長手方向の温度勾配がフラットにな
る。
報に記載の誘導加熱定着装置では、定着ローラの軸方向
に沿うコイルの長さを長くするためには、必然的にコイ
ルの巻数は多くしなければならない。一方、例えば定着
ローラの肉厚が薄い場合など、定着ローラの抵抗値が比
較的大きい場合には、発熱量を確保するためには定着ロ
ーラに誘起させる起電力を高くする必要からコイルの巻
数を少なくしなければならず、コイルの長さを長くして
定着ローラの有効領域内で平坦な磁束分布を得るという
ことが困難になる、という問題があった。
ラの抵抗値が大きい場合でも、定着ローラの大型化を招
くことなく、定着ローラの長手方向の温度分布を十分に
均一にし得る誘導加熱定着装置を提供することにある。
る手段により達成される。
を前記記録媒体に定着させる誘導加熱定着装置であっ
て、導電性部材で形成された円筒形の加熱回転体と、前
記記録媒体を前記加熱回転体との間で挟持する加圧体
と、巻線を螺旋状に巻回して形成されると共に前記加熱
回転体の内部に同心状に配置され、前記加熱回転体を誘
導加熱するコイルと、前記コイルに誘導起電力を入力側
に対して同圧以上に昇圧して生じさせる昇圧部材と、を
有することを特徴とする誘導加熱定着装置。
記コイルの長さを、前記記録媒体のサイズに基づいて定
まる前記加熱回転体の有効長よりも長くしたことを特徴
とする上記(1)に記載の誘導加熱定着装置。
面を参照しつつ説明する。
定着装置を示す概略構成図、図2(A)は、本実施形態
における定着ローラ内部を示す断面図、同図(B)は対
比例における定着ローラ内部を示す断面図である。
装置は、記録媒体としてのシート10上に保持されたト
ナー11を加熱溶融して当該シート10に定着させるも
のであり、誘導加熱される定着ローラ(加熱回転体に相
当する)12と、定着ローラ12に圧接する加圧ローラ
(加圧体に相当する)13と、定着ローラ12を誘導加
熱する誘導コイル14と、を有する。定着ローラ12
は、図1中矢印a方向に回転駆動可能に設けられ、加圧
ローラ13は定着ローラ12の回転に伴って従動回転す
る。
パイプであり、例えば、炭素鋼管、ステンレス合金管あ
るいはアルミニウム管などによって形成されている。さ
らに、ローラ外周表面には、シート10を分離し易くす
るために、フッ素樹脂をコーティングして、トナーに対
して良好な離型性と耐熱性とを有する離型層が形成され
ている。定着ローラ12の両端には、図示しないスベリ
軸受部が形成され、図示しない定着ユニットのフレーム
に回転自在に取り付けられている。さらに、定着ローラ
12は、その片端に図示しない駆動ギアが固定され、こ
の駆動ギアに接続されたモータなどの図示しない駆動源
によって回転駆動される。
15の周囲に形成されたシリコンゴム層16とから構成
されている。シリコンゴム層16は、表面からシート1
0が離れ易い離型性を有すると共に、耐熱性を有するゴ
ム層である。また、加圧ローラ13は、図示しないばね
材により、定着ローラ12に向かう方向に押圧されてい
る。
成する矩形状のコア17を有し、このコア17の一部が
定着ローラ12内の中空部を貫通している。前記誘導コ
イル14は、巻線18を螺旋状に巻回して形成され、コ
ア17に挿通されて定着ローラ12の内部に同心状に配
置されている。コア17は、通常のトランスなどに用い
られているいわゆる鉄心であり、例えば、珪素鋼板積層
鉄心のように高透磁率のものが好ましい。もちろん積層
鉄心にかかわらず柱状鉄心でもよい。また、誘導コイル
14の巻線18としては、表面に融着層と絶縁層を持つ
通常の単一導線が用いられる。
定着装置は、特に、誘導コイル14に誘導起電力を入力
側に対して同圧以上に昇圧して生じさせる昇圧コイル2
0(昇圧部材に相当)を有している。この昇圧コイル2
0は、巻線18をコア17のまわりに螺旋状に巻回して
形成されている。図示のように、昇圧コイル20は、誘
導コイル14の丁度反対側のコア17の箇所に設置され
ているが、設置位置はこの箇所に限定されるものではな
く、コア17の他の箇所に設置することもできる。
て交流電源5に接続されており、交流電力が供給され
る。なお、交流電力の供給のオン・オフを行うリレー等
のスイッチ機構、およびオン・オフのタイミングを制御
する制御装置は、図示省略してある。一方、誘導コイル
14は、リード線14aにより、端部同士が短絡されて
おり、閉回路を形成している。
ラ12の軸方向に沿う誘導コイル14の長さLcを、シ
ート10のサイズに基づいて定まる定着ローラ12の有
効長Lrより長くしてある。ここに、「定着ローラ12
の有効長Lr」は、当該定着装置における搬送可能な最
大通紙サイズに対応しており、例えば、A3横が最大通
紙サイズとすると、定着ローラ12の有効長Lr=29
7mmである。図示例では、誘導コイル14は、ローラ
有効長Lrに相当する有効領域から図中左右均等に伸び
るように配置してある。但し、例えば、定着ローラ12
の図中左右それぞれの端部における放熱量が異なるよう
な場合には、放熱量が多い側に誘導コイル14を若干片
寄せて配置してもよい。
あっては、定着動作においては、まず、交流電源5から
例えば50〜60Hz程度の交流が、昇圧コイル20に
印加される。これにより生じた磁束φが閉磁路を形成す
るコア17に流れ、その磁束φによって誘導コイル14
に誘導起電力が生じ、誘導コイル14に電流が流れる。
そして、誘導コイル14に流れる電流によって磁束が生
じる。この磁束によって、定着ローラ12に誘導起電力
が生じ、定着ローラ12の周方向に電流が流れ、定着ロ
ーラ12は、ジュール熱によって発熱する。
はトランスと同様である。
1 (A)、誘導コイル14に流れる電流をI2 (A)、
定着ローラ12の周方向に流れる電流をI3 (A)とす
ると、コア17によって閉磁路が形成されているため原
理的には漏れ磁束がなく、1次側(入力側)エネルギー
V1 ×I1 と、2次側エネルギーV2 ×I2 と、3次側
(出力側)エネルギーV3 ×I3 とはほぼ等しくなる。
る部分は、一つ目は昇圧コイル20の銅損による発熱、
二つ目は誘導コイル14の銅損による発熱、三つ目は定
着ローラ12の銅損による発熱、四つ目はコア内部に生
じるジュール熱損とヒステリシス損によるコア17の発
熱である。誘導加熱定着装置は、上記一つ目、二つ目、
四つ目の発熱がエネルギーロスとなるためこれらの発熱
を極力抑える一方、三つ目の銅損を利用して定着ローラ
12を発熱させるようにしたものである。
ーラ12は、定着に適した温度(例えば、150〜20
0℃)になるまで加熱される。未定着のトナー11を保
持したシート10は、図1中矢印bで示すように左方向
から搬送され、定着ローラ12と加圧ローラ13との接
触部であるニップ部19に向けて送り込まれる。シート
10は、加熱された定着ローラ12の熱と、加圧ローラ
13から作用する圧力とが加えられながら、ニップ部1
9で挟持されつつ搬送される。これにより、未定着トナ
ー11がシート10上に定着され、シート10上には定
着トナー像が形成される。トナー11は、シート10の
両面のうち、定着ローラ12と接触する側に保持されて
いる。ニップ部19を通過したシート10は、シート自
体のコシの強さで定着ローラ12から自然に曲率分離
し、図1中右方向に搬送される。このシート10は、図
示しない排紙ローラによって搬送され、排紙トレイ上に
排出される。
着動作の特徴について詳述する。
イル20を有しているので、昇圧コイル20に交流電圧
が印加されることにより、誘導コイル14には誘導起電
力が発生する。昇圧コイル20の巻数をN1 (ター
ン)、誘導コイル14の巻数をN2 (ターン)、交流電
源5の電圧をV1 (V)とすると、誘導コイル14に発
生する誘導起電力V2 (V)は、 V2 =(N2 /N1 )V1 … (1) となる。
導コイル14の長さLcを、シート10のサイズに基づ
いて定まる定着ローラ12の有効長Lrより長くするた
めに必要な誘導コイル14の巻数N2 が、例えば200
ターンである場合、交流電源5の電圧V1 と同じ電圧を
誘導コイル14に誘起させたいならば、N1 =N2 =2
00(ターン)となるように、昇圧コイル20を巻回す
ればよい。また、交流電源5の電圧V1 以上の電圧を誘
導コイル14に誘起させたいならば、N1 <N2 =20
0(ターン)となるように、昇圧コイル20を巻回すれ
ばよい。
大きさの電圧が誘起された誘導コイル14は、リード線
14aにより端部同士が短絡されているので、誘導コイ
ル14には電流が流れ、その電流によって磁束が発生す
る。誘導コイル14に流れる電流によって発生した磁束
により、定着ローラ12には誘導起電力が生じる。
(V)は、 V3 =(N3 /N2 )V2 =(1/N2 )(N2 /N1 )V1 =(1/N1 )V1 … (2) となる。なお、定着ローラ12のターン数N3 は、N3
=1である。
により、定着ローラ12の周方向に電流が生じ、定着ロ
ーラ12は、ジュール熱によって発熱する。
誘導コイル14の巻数N1 ′(ターン)が、図2(A)
の誘導コイル14の巻数N2 (ターン)と比較して少な
くなっている(N1 ′<N2 )。これは、定着ローラ1
2の抵抗値が比較的大きい場合には、発熱量を確保する
ためには定着ローラに誘起させる起電力V2 ′(V)を
高くする必要からコイルの巻数を少なくしなければなら
ないからである。図2(B)において、定着ローラ12
に発生する誘導起電力V2 ′(V)は、V2 ′=(N2
′/N1 ′)V1 ′ =(1/N1 ′)V1 ′ … (3) となる。つまり、誘導コイル14の巻数N1 ′を減らす
ことにより定着ローラ12に発生する誘導起電力V2 ′
を高くすることができる。
発生する誘導起電力V2 ′と、図2(A)の定着ローラ
12に発生する誘導起電力V3 とは、交流電源5に接続
するコイルの巻数が同じであるとすれば、上記式(3)
および式(2)からわかるように、同じ値になる。
コイル20により、誘導コイル14に発生させる誘導起
電力V2 を入力側に対して同圧以上に昇圧して生じさせ
ることによって、誘導コイル14の巻数N2 を多くする
ことができる。したがって、誘導加熱される定着ローラ
の抵抗値が大きい場合であっても、発熱に必要な定着ロ
ーラ12に発生する誘導起電力V3 を十分に確保しつ
つ、定着ローラ12の軸方向に沿う誘導コイル14の長
さLcを長くすることが可能になる。
沿って電流密度がほぼ均一になり、この結果、定着ロー
ラ12における長手方向の温度勾配がほぼフラットにな
り、定着不良の発生が低減される。さらに、コイル両端
部の巻径が大きくなることもないので、定着ローラ12
の大径化を招くことなく、温度勾配の均一化を実現でき
る。
ル両端部における磁束分布はコイル中央部よりも小さい
ため、コイル長Lcがローラ有効長Lrと同じ、あるい
は図2(B)に示すように短い場合には、図3(B)に
示すように、定着ローラ12の有効領域の端部近傍で発
生する誘導起電力が少なく、有効領域の端部における電
流密度が「疎」になり、有効領域の中央部における電流
密度が「密」になる。このため、定着ローラ12の有効
領域の端部における温度は中央部に比べて降下してしま
う。
(A)に示したようにコイル長Lcをローラ有効長Lr
よりも長くしてあるので、コイル両端部における磁束分
布がコイル中央部よりも小さくなるものの、定着ローラ
12の有効領域だけで見れば、平坦な磁束分布を得るこ
とができる。このため、図3(A)に示すように、定着
ローラ12の有効領域全域に発生する誘導起電力は均一
になり、定着ローラ12の有効領域の中央部における電
流密度と、有効領域の端部における電流密度とが同じに
なる。この結果、定着ローラ12の有効領域がその全域
にわたってムラなく発熱することで当該有効領域の端部
における温度降下が抑制されて、定着ローラ有効領域に
おける長手方向の温度勾配がほぼフラットになり、シー
ト搬送方向に対して直交する方向の定着強度が均一にな
り、定着不良の発生が確実になくなる。
方向の温度分布を概念的に示すグラフである。図中
(b)(c)は、それぞれコイル長Lcがローラ有効長
Lrと等しい場合、ローラ有効長Lrよりも短い場合の
温度分布を示している。また、図中(a)は、本実施形
態のように、コイル長Lcがローラ有効長Lrよりも長
い場合の温度分布を示している。さらに、図中(a′)
は、コイル長Lcをローラ有効長Lrに比べて長くし過
ぎた場合の温度分布を示している。
効長Lrと等しい場合(b)、ローラ有効長Lrよりも
短い場合(c)には、定着ローラ12の有効領域におけ
る中央部と端部との温度差を許容温度差(定着ローラ設
定温度(例えば200℃)と定着ローラ許容温度(例え
ば185℃)との温度差)に抑えることができなかった
(NG)。
コイル長Lcをローラ有効長Lrよりも長くすること
で、ウォームアップ直後および通紙中に拘らず、前記温
度差を許容温度差内に抑えることができた(OK)。但
し、コイル長Lcをローラ有効長Lrに比べて長くし過
ぎた場合(a′)には、定着ローラ12の有効領域にお
ける中央部の発熱エネルギー(巻線密度)が減少するた
め、通紙を行うと、矢印で示すように中央部の温度が下
がって定着ローラ許容温度以下になってしまう(N
G)。
Lrとの関係は、単にLc>Lrとするのではなく、ウ
ォームアップ直後および通紙中の温度勾配が定着ローラ
許容温度以下にならないように設定することが極めて重
要である。
ころ、コイル長Lcの設定値の下限は、ローラ有効長L
rの約1.2倍であることが分かった。また、誘導コイ
ル14の全長は、ウォームアップ直後および通紙中の温
度勾配が定着ローラ許容温度以下にならず、さらにLc
/Lr≧1.2を満たすとともに、定着装置の大型化を
招くことのない範囲で任意に定め得る。
的な構成の一例を示すと次ぎの通りである。定着ローラ
12は、鉄製、肉厚5mm、全長370mm、外径60
mm、ローラ有効長Lr=297mmである。コア17
は、硅素鋼板製である。誘導コイル14は、銅線を使用
したコイルで、直径36mm、500巻き、コイル長L
c=400mm(Lc/Lr=1.35)である。ま
た、誘導コイル14への印加電圧は、60Hzの交流を
100V、定着温度として200℃が維持されるように
パルス状に印加した。
昇圧部材により、誘導コイルに発生させる誘導起電力を
入力側に対して同圧以上に昇圧して生じさせることによ
って、誘導コイルの巻数を多くすることができる。した
がって、誘導加熱される加熱回転体の抵抗値が大きい場
合であっても、発熱に必要な加熱回転体に発生する誘導
起電力を十分に確保しつつ、加熱回転体の軸方向に沿う
誘導コイルの長さを長くすることができる。
て電流密度がほぼ均一になり、この結果、加熱回転体に
おける長手方向の温度勾配がほぼフラットになり、定着
不良の発生が低減される。さらに、コイル両端部の巻径
が大きくなることもないので、加熱回転体の大径化を招
くことなく、温度勾配の均一化を実現できる。
ルの長さを、記録媒体のサイズに基づいて定まる加熱回
転体の有効長よりも長くすることにより、加熱回転体の
有効領域はその全域で均一な電流密度になり、この結
果、加熱回転体の有効領域の端部における温度降下が抑
制されて、加熱回転体有効領域における長手方向の温度
勾配がほぼフラットになり、定着不良の発生が確実にな
くなる。
示す概略構成図である。
ラ内部を示す断面図、同図(B)は対比例における定着
ローラ内部を示す断面図である。
明に供する概念図、同図(B)は対比例における作用の
説明に供する概念図である。
分布を概念的に示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
記録媒体に定着させる誘導加熱定着装置であって、 導電性部材で形成された円筒形の加熱回転体と、 前記記録媒体を前記加熱回転体との間で挟持する加圧体
と、 巻線を螺旋状に巻回して形成されると共に前記加熱回転
体の内部に同心状に配置され、前記加熱回転体を誘導加
熱するコイルと、 前記コイルに誘導起電力を入力側に対して同圧以上に昇
圧して生じさせる昇圧部材と、を有することを特徴とす
る誘導加熱定着装置。 - 【請求項2】 前記加熱回転体の軸方向に沿う前記コイ
ルの長さを、前記記録媒体のサイズに基づいて定まる前
記加熱回転体の有効長よりも長くしたことを特徴とする
請求項1記載の誘導加熱定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22290299A JP3731395B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 誘導加熱定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22290299A JP3731395B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 誘導加熱定着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001051528A true JP2001051528A (ja) | 2001-02-23 |
JP3731395B2 JP3731395B2 (ja) | 2006-01-05 |
Family
ID=16789666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22290299A Expired - Fee Related JP3731395B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 誘導加熱定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3731395B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013191229A1 (en) * | 2012-06-19 | 2013-12-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Fixing device |
-
1999
- 1999-08-05 JP JP22290299A patent/JP3731395B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013191229A1 (en) * | 2012-06-19 | 2013-12-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Fixing device |
US9377733B2 (en) | 2012-06-19 | 2016-06-28 | Canon Kabushiki Kaisha | Image fixing device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3731395B2 (ja) | 2006-01-05 |
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