JP2003007447A - 加熱装置、像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、像加熱装置及び画像形成装置

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JP2003007447A
JP2003007447A JP2001192974A JP2001192974A JP2003007447A JP 2003007447 A JP2003007447 A JP 2003007447A JP 2001192974 A JP2001192974 A JP 2001192974A JP 2001192974 A JP2001192974 A JP 2001192974A JP 2003007447 A JP2003007447 A JP 2003007447A
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heat pipe
fixing
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roller
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JP2001192974A
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Takashi Nomura
崇 野村
Hisateru Okubo
尚輝 大久保
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム系定着器の非通紙部昇温対策 【解決手段】 定着フィルム内面から2本のヒートパイ
プを加圧する。2本のヒートパイプのウィックが互いに
逆向きであり、ヒートパイプが従動回転することによ
り、作動液の循環が促進されることにより非通紙部昇温
を効果的に低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁(磁気)誘導
加熱方式の加熱装置及び像加熱装置、そして該像加熱装
置を備えた電子写真装置・静電記録装置などの画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成
装置においてトナー画像を被記録材に加熱定着させる像
加熱装置(定着装置)を例にして説明する。
【0003】画像形成装置において、電子写真プロセス
・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像
形成プロセス手段で被記録材(転写材シート・エレクト
ロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷
用紙・フォーマット紙など)に転写方式あるいは直接方
式にて形成担持させた目的の画像情報の未定着画像(ト
ナー画像)を被記録材面に永久固着画像として加熱定着
させる定着装置としては熱ローラ方式の装置が広く用い
られていた。また近時は、省エネルギー化やウェイトタ
イムの短縮化等を図るうえで有利なフィルム加熱方式の
装置が実用化されている。同様に電磁誘導加熱方式の装
置も提案されている。 a)熱ローラ方式の定着装置 これは、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧
接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転させ、該
ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部に画像定着す
べき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入
して挟持搬送させて、定着ローラの熱と、定着ニップ部
の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着
させるものである。
【0004】定着ローラは、一般に、アルミニウムの中
空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源とし
てのハロゲンランプを挿入配設してあり、ハロゲンラン
プの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持さ
れるようにハロゲンランプヘの通電が制御されて温調さ
れる。
【0005】特に、最大4層のトナー画像層を十分に加
熱溶融させて混色させる能力が要求されるフルカラーの
画像形成を行う画像形成装置の定着装置としては、定着
ローラの芯金を高い熱容量を有するものにし、またその
芯金外周にトナー画像を包み込んで均一に溶融するため
のゴム弾性層を具備させ、そのゴム弾性層を介してトナ
ー画像の加熱を行っている。また、加圧ローラ内にも熱
源を具備させて加圧ローラも加熱・温調する構成にした
ものもある。
【0006】しかし、熱ローラ方式の定着装置は画像形
成装置の電源をオンにしたと同時に熱源であるハロゲン
ランプに通電を開始しても、定着ローラの熱容量が大き
い為、定着ローラ等が冷え切っている状態から所定の定
着可能温度に立ち上がるまでにはかなりの待ち時間(ウ
ェイトタイム)を要し、クイックスタート性に欠ける。
また何時でも画像形成動作が実行できるように画像形成
装置のスタンバイ状態時(非画像出力時)であってもハ
ロゲンランプに通電して定着ローラを所定の温調状態に
維持させておく必要があり、電力消費量が大きい等の問
題があった。
【0007】また、上述のフルカラーの画像形成装置の
定着装置のように特に熱容量の大きな定着ローラを用い
るものにおいては、温調と定着ローラ表面の昇温とに遅
延が発生するため、定着不良や光沢ムラ、オフセット等
の問題が発生していた。 b)フィルム加熱方式の定着装置 フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特開昭63−3
13182号公報・特開平2−157878号公報・特
開平4−44075号公報・特開平4−204980号
公報等に提案されている。
【0008】即ち、加熱体としてのセラミックヒータ
と、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィル
ム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成させ、該
ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定着すべ
き未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入し
てフィルムと一緒に挟持搬送させることで該ニップ部に
おいてセラミックヒータの熱をフィルムを介して被記録
材に与え、またニップ部の加圧力にて未定着トナー画像
を被記録材面に熱圧定着させるものである。
【0009】このフィルム加熱方式の定着装置は、セラ
ミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用い
てオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画
像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミッ
クヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態に
すればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実行
可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート
性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電
力)等の利点がある。
【0010】ただ、大きな熱量が要求されるフルカラー
画像形成装置や高速機種用の定着装置としては熱量的に
難点がある。 c)電磁誘導加熱方式の定着装置 実開昭51−109736号公報には、磁束により定着
ローラに電流を誘導させ、ジュール熱によって発熱させ
る誘導加熱定着装置が開示されている。これは、誘導電
流の発生を利用して直接定着ローラを発熱させることに
より、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方式
の定着装置よりも高効率の定着プロセスを達成してい
る。
【0011】磁場発生手段としての励磁コイルによる交
番磁束によって電磁誘導発熱性の回転体としての円筒状
の定着フィルム自身を発熱させることにより定着プロセ
スをおこなう。
【0012】図17に、電磁誘導加熱方式の定着装置の
構成を示した。
【0013】9は電磁誘導発熱層(導電体層、磁性体
層、抵抗体層)を有する、電磁誘導発熱性の回転体とし
ての円筒状の定着フィルムである。
【0014】11は横断面略半円弧状樋型のフィルムガ
イド部材であり、円筒状定着フィルム9はこのフィルム
ガイド部材11の外側にルーズに外嵌させてある。
【0015】磁場発生手段は励磁コイル12とT型を形
成する磁性コア(芯材)13a・13bとからなる。
【0016】10は弾性加圧ローラであり、定着フィル
ム9を挟ませてフィルムガイド部材11の下面と所定の
圧接力をもって所定幅の定着ニップ部Nを形成させて相
互圧接させてある。加圧ローラ10は矢示の反時計方向
に回転駆動される。この加圧ローラ10の回転駆動によ
る該加圧ローラ10と定着フィルム9の外面との摩擦力
で定着フィルム9に回転力が作用し、該定着フィルム9
がその内面を定着ニップ部Nにおいてフィルムガイド部
材11の下面に密着させて摺動しながら矢示の時計方向
に加圧ローラ10の回転周速度にほぼ対応した周速度を
もってフィルムガイド部材11の外回りを回転駆動させ
られる(加圧ローラ駆動方式)。
【0017】フィルムガイド部材11は、定着ニップ部
Nへの加圧、磁場発生手段15としての励磁コイル12
と磁性コア(芯材)13a・13bの支持、定着フィル
ム9の支持及び該フィルム9の回転時の搬送安定性を図
る役目をする。このフィルムガイド部材11は磁束の通
過を妨げない絶縁性の部材であり、高い荷重に耐えられ
る材料が用いられる。
【0018】定着ニップ部Nの温度は、定着フィルム9
の内面に当接させた温度検知手段18によって検知さ
れ、これに基づいて励磁コイル12に対する電流供給が
制御されることで所定の温度が維持されるように温調さ
れる。
【0019】而して、加圧ローラ10が回転駆動され、
それに伴って円筒状の定着フィルム9がフィルムガイド
部材11の外回りを回転し、励磁回路から励磁コイル1
2への給電により上記のように定着フィルム9の電磁誘
導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上
がって温調された状態において、不図示の画像形成手段
部で未定着トナー画像tが形成された被記録材Pが、定
着ニップ部Nの定着フィルム9と加圧ローラ10との間
に画像面を上向き即ち定着フィルム面に対向させて導入
され、該画像面を定着フィルム9の外面に密着させた状
態で挟持されて定着フィルム9と一緒に該定着ニップ部
N内を搬送されていく。この定着ニップ部Nを搬送され
ていく過程において、定着フィルム9の電磁誘導発熱で
加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定
着される。被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると回
転定着フィルム9の外面から分離して排出搬送されてい
く。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したフィルム加熱
方式の定着装置、電磁誘導方式の定着装置においては、
定着フィルムの熱容量が小さく、厚さが薄いために、フ
ィルムの長手方向の熱伝導率が低い。このため、定着フ
ィルムよりも幅の狭い被記録材を通紙した場合、被記録
材が通過しない部分(非通紙部)の熱が被記録材に奪わ
れないために、該非通紙部においてフィルムの温度が過
度に上昇(非通紙部昇温)してしまう。
【0021】このため例えば、封筒のような小サイズ紙
の次に例えばA4サイズ紙をプリントする場合、小サイ
ズ紙を通紙した後の非通紙部の温度がトナーのオフセッ
ト温度に達してしまうので、A4サイズ紙が通紙される
とA4サイズ紙上のトナーが定着フィルムにオフセット
し、良好な定着画像を得ることができないという課題が
発生した。このため、非通紙部昇温を解決するために
は、スループットを下げて、1分間の通紙枚数を大幅に
減らす必要があった。
【0022】そこで本発明は、非通紙部昇温をより効果
的に低減し、トナーオフセットを防止することで小サイ
ズ紙のスループットの増大を図ると同時に長手方向の通
紙域でのフィルム温度分布を均一化して画像不良を避け
ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置、像加熱装置および画像形成装置であ
る。
【0024】〔1〕 エンドレスベルトを熱源により加
熱、または磁場発生手段の磁場の作用による電磁誘導発
熱させて被加熱材を加熱する加熱装置であり、上記加熱
装置は、作動液を封入した金属容器(ヒートパイプ)と
これに外嵌する金属パイプから成る少なくとも2本のヒ
ートパイプローラを有しており、前記ヒートパイプロー
ラは前記回転体内面に加圧されて回転することを特徴と
する加熱装置。
【0025】〔2〕 エンドレスベルトを熱源により加
熱、または磁場発生手段の磁場の作用による電磁誘導発
熱させて被加熱材を加熱する加熱装置であり、上記加熱
装置において、作動液を封入した少なくとも2本の金属
容器(ヒートパイプ)とこれら金属容器に共通に外嵌す
る金属パイプが一体となりヒートパイプローラを形成し
ており、前記ヒートパイプローラは前記回転体内面に加
圧されて回転することを特徴とする加熱装置。
【0026】〔3〕 前記ヒートパイプローラは前記回
転体の回転に従動または駆動回転することにより、低温
部で凝縮した前記作動液の高温部への循環を促進する作
動液輸送手段を前記金属容器内面に具備し、前記作動液
輸送手段のうち少なくとも1本の向きが他と逆向きにな
るように前記ヒートパイプローラ、または前記金属容器
(ヒートパイプ)が配設されたことを特徴とする〔1〕
または〔2〕に記載の加熱装置。
【0027】〔4〕 前記金属パイプの強度が前記金属
容器(ヒートパイプ)の強度よりも大なることを特徴と
する〔1〕乃至〔3〕の何れか1項に記載の加熱装置。
【0028】〔5〕 前記金属パイプが回転軸となるフ
ランジを有することを特徴とする〔1〕乃至〔4〕の何
れか1項に記載の加熱装置。
【0029】〔6〕 前記金属パイプが磁性金属製であ
ることを特徴とする〔1〕乃至〔5〕の何れか1項に記
載の加熱装置。
【0030】〔7〕 被記録材に形成された画像を加熱
処理する手段として、〔1〕乃至〔6〕の何れか1項に
記載の加熱装置を具備したことを特徴とする像加熱装
置。
【0031】〔8〕 被記録材に画像を形成する画像形
成手段と、前記画像形成手段により被記録材上に形成し
た画像を加熱処理する像加熱装置とを具備し、前記像加
熱装置として〔1〕乃至〔7〕の何れか1項に記載の加
熱装置、または像加熱装置を備えたことを特徴とする画
像形成装置。 〈作用〉 (1) 被加熱材加熱部材としてエンドレスベルトを用
いた場合、ベルト自身の熱容量が少なく熱伝導が低下す
るので、強度増加を図ったヒートパイプローラをベルト
内面に加圧するように配置することでベルト長手方向の
熱伝導を向上させて、ベルトの回転を阻害せずに200
℃以上の高温域においても非通紙部昇温を抑制できる。
【0032】(2) ヒートパイプローラに内包された
ヒートパイプの内壁に構成される毛細管構造(ウィッ
ク)にヒートパイプの回転により低温部から高温部への
作動液循環を促進するような構造を採用し、互いにこの
毛細管構造の向きを逆にした複数のヒートパイプを用い
ることにより、ヒートパイプを1本のみ用いるときより
も効果的に非通紙部昇温を低減できる。
【0033】(3) 上記(1)、(2)のように非通
紙部昇温を抑制することにより、小サイズの被加熱材の
スループットを向上させることができる。
【0034】(4) 前記ヒートパイプローラの強度層
を磁性金属とすることで、磁場発生手段からの磁束のう
ち、電磁誘導発熱性部材に吸収されない一部の磁束を吸
収して発生するジュール熱によりヒートパイプローラ自
身が発熱することにより、立上げ時間の短縮が期待でき
る。
【0035】
【発明の実施の形態】(第1の実施例)説明の都合上、
以下の実施例における画像形成装置は電磁誘導発熱方式
の定着装置を備えるものについて実施の形態を述べる。
しかし本発明は電磁誘導発熱方式の定着装置に限定され
るものではなく、前述のフィルム加熱方式等、トナー画
像を直接加熱する部材として、熱ローラと比較して熱容
量の小さい部材を用いる場合に用いることができる。
【0036】(1)画像形成装置例 以下に図面を用いて本発明の実施例を述べる。
【0037】図2は電子写真プロセスを用いたカラーレ
ーザプリンタ断面の概略図である。図2に示されたカラ
ーレーザプリンタ(画像形成装置)は中間転写体として
中間転写ベルトを使用し、各色ごとに現像器、露光手
段、像担持体(以下「感光ドラム」と呼ぶ)、帯電器、
クリーニング手段を備えている。
【0038】図2中の第1の感光ドラム1aは矢印d1
の方向に所定の周速で回転駆動されながら1次帯電ロー
ラ3aにて一様に帯電され、レーザスキャナ5aから走
査されるデジタル画像信号に対応して変調されたレーザ
ビームを結像露光光学系を介して受けることにより第1
の色成分(ここではイエロー成分)の静電潜像を形成す
る。
【0039】続いて、第1の現像器である2aを用いて
第1の色トナー(ここではイエロートナーY)によって
静電潜像は現像され第1の色成分に対する可視像を得
る。以上に記した手順を第2色(マゼンタ)、第3色
(シアン)、第4色(ブラック)に対しておこなう。
【0040】実施例1では、上記中間転写ベルト6は矢
印d2の方向に感光ドラム1aと同じ周速で回転駆動さ
れる。
【0041】感光ドラム1aから中間転写ベルト6への
イエロー可視像の転写(1次転写)は電源S1から供給
される一次転写バイアスを印加することによりおこな
う。
【0042】マゼンタ、シアン、ブラックについても同
様の手段を用いて順次中間転写ベルト6の上に重ねあわ
せて1次転写することによってカラー画像を得る。
【0043】中間転写ベルト6上に形成されたカラート
ナー像は2次転写ローラ7とのニップ部において搬送さ
れてくる被加熱材P上に一括転写(2次転写)される。
【0044】カラー画像を2次転写された被加熱材Pは
定着装置8へ搬送され、定着ローラと加圧ローラのニッ
プ部(定着部)において熱と圧力によってカラー画像が
定着される。
【0045】定着装置については(2)項で述べる。
【0046】(2)定着装置(加熱手段)8 図1は実施例1における定着装置8の横断面模型図、図
3は給紙側よりみた正面模型図、図4は排紙側からみた
要部の縦断面模型図である。
【0047】実施例1における定着装置8は、円筒状の
電磁誘導発熱性フィルムを用いた、加圧ローラ駆動方
式、電磁誘導加熱方式の装置であり、A3サイズの被記
録材に対応するものであり、図3に示す定着フィルム9
の長手方向長さLfは350mmであり、加圧ローラ1
0の長手方向長さLrは310mmである。
【0048】磁性コア13a・13bは高透磁率の部材
であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスの
コアに用いられる材料がよく、より好ましくは100k
Hz以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよ
い。実施例1ではフェライトを用いている。
【0049】励磁コイル12には給電部23a・23b
に図4に示す励磁回路24を接続してある。
【0050】この励磁回路24は20kHzから500
kHzの高周波をスイッチング電源で発生できるように
なっている。
【0051】励磁コイル12は励磁回路24から供給さ
れる交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生す
る。
【0052】図1、図3及び図4中の半円弧状樋型のフ
ィルムガイド部材11は、図1の横断面図のような向き
に配置され、外側に円筒状の電磁誘導発熱性フィルムで
ある定着フィルム9をルーズに外嵌させてある。
【0053】フィルムガイド部材11の材質としては、
定着フィルム9との絶縁を確保するために絶縁性に優
れ、耐熱性がよいものがよい。例えば、フェノール樹
脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PP
S樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LC
P樹脂などを選択するとよい。
【0054】前記フィルムガイド部材11は、磁場発生
手段としての磁性コア13a・13bと励磁コイル12
とを内側に保持している。
【0055】14はフィルムガイド部材11の内面平面
部に当接させて配設した横長の加圧用剛性ステイであ
る。
【0056】15はニップ部Nの熱が加圧用剛性ステイ
14へ逃げるのを防ぐための断熱部材である。
【0057】19は磁性コア13a・13b及び励磁コ
イル12と加圧用剛性ステイ14の間を絶縁するための
絶縁性部材である。
【0058】21a・21bはフィルムガイド部材11
のアセンブリの左右両端部に外嵌し、前記左右位置を固
定しつつ回転自在に取り付け、定着フィルム9の端部を
規制・保持するフランジ部材である。
【0059】加圧部材としての加圧ローラ10は、芯金
10aと、前記芯金周りに同心一体にローラ状に成形被
覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂な
どの耐熱性・弾性材層10bとて構成されており、芯金
10aの両端部を装置のシャーシ側板(不図示)間に回
転自由に軸受け保持させて配設してある。
【0060】加圧用剛性ステイ14の両端部と装置シャ
ーシ側のバネ受け部材20a・20bとの間にそれぞれ
加圧バネ22a・22bを縮設することで加圧用剛性ス
テイ14に押し下げ力を作用させている。これによりフ
ィルムガイド部材11の下面に配設した摺動部材16の
下面と加圧ローラ10の上面とが定着フィルム9を挟ん
で圧接されて所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
【0061】加圧ローラ10は矢示の反時計方向に回転
駆動される。この加圧ローラ10の回転駆動による前記
加圧ローラ10と定着フィルム9の外面との摩擦力で定
着フィルム9に回転力が作用し、前記定着フィルム9が
その内面が定着ニップ部Nにおいて摺動部材16の下面
に密着して摺動しながら矢示の時計方向に加圧ローラ1
0の回転周速度にほぼ対応した周速度をもってフィルム
ガイド部材11の外回りを回転状態になる。
【0062】この場合、定着ニップ部Nにおける摺動部
材16の下面と定着フィルム9の内面との相互摺動摩擦
力を低減化させるために定着ニップ部Nの摺動部材16
の下面と定着フィルム9の内面との間に耐熱性グリスな
どの潤滑剤を介在させる、あるいは摺動部材16の下面
を潤滑部材で被覆することもできる。
【0063】図5は磁場発生手段である励磁コイル12
と磁性コア13a・13bからの交番磁束の様子を模式
的に表したものである。磁束Mは発生した交番磁束の一
部を表す。
【0064】磁性コア13a・13bに導かれた交番磁
束Mは、定着フィルム9の電磁誘導発熱層9aに渦電流
を発生させる。この渦電流は電磁誘導発熱層9aの固有
抵抗によって電磁誘導発熱層9aにジュール熱(渦電流
損)を発生させる。
【0065】励磁コイル12はコイル(線輪)を構成さ
せる導線(電線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆
された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、
これを複数回巻いて励磁コイルを形成している。本例で
は7ターン巻いて励磁コイル12を形成している。
【0066】絶縁被覆は定着フィルム9の発熱による熱
伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いるのがよい。
本例においてはポリイミドによる被覆を用いており耐熱
温度は220℃である。
【0067】ここで、励磁コイル12の外部から圧力を
かけて密集度を向上さてもよい。
【0068】励磁コイル12の形状は、図1、図5のよ
うに発熱層の曲面に沿うようにしている。
【0069】図8に定着フィルム9の断面図を示し、
I)に示すのが実施例1における定着フィルム9の断面
図である。
【0070】実施例1の定着フィルム9は、電磁誘導発
熱性の定着フィルムの基層となる金属フィルム等ででき
た発熱層9aと、その外面に積層した弾性層9bと、そ
の外面に積層した離型層9cの複合構造のものである。
発熱層9aと弾性層9bとの間の接着、弾性層9bと離
型層9cとの間の接着のため、各層間にプライマー層
(不図示)を設けてもよい。
【0071】前記層構成において、発熱層9aが円筒形
状である定着フィルム9の内面側、離型層9cがその外
面側としている。
【0072】前述したように、発熱層9aに交番磁束が
作用することで前記発熱層9aに渦電流が発生して前記
発熱層9aが発熱する。その熱が弾性層9b・離型層9
cを介して定着フィルム9を加熱し、前記定着ニップN
に通紙される被加熱材としての被記録材Pを加熱してト
ナー画像の加熱定着がなされる。
【0073】以下に定着フィルム9を構成する発熱層9
a、弾性層9b、離型層9cについて説明する。
【0074】a.発熱層9a 発熱層9aは非磁性の金属でも良いが、ニッケル、窒化
アルミニウム、強磁性SUS、ニッケルーコバルト合金
といった強磁性体の金属を用いるとよい。
【0075】その厚みは次の式で表される表皮深さより
厚くかつ200μm以下にすることが好ましい。表皮深
さσ[m]は、励磁回路24の周波数f[Hz]と透磁
率μと固有抵抗ρ[Ωm]で、 σ=503×(ρ/fμ)1/2 と表される。
【0076】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になり、逆にいうと殆どのエネルギーは
この深さまでで吸収されている。
【0077】発熱層9aの厚さは好ましくは1〜100
μmがよい。発熱層9aの厚みが1μmよりも小さいと
ほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が
悪くなる。また、発熱層が100μmを超えると剛性が
高くなりすぎ、また屈曲性が悪くなり回転体として使用
するには現実的ではない。従って、発熱層9aの厚みは
1〜100μmが好ましい。
【0078】実施例1では発熱層9aは厚さ50μmの
ニッケルである。
【0079】b.弾性層9b 弾性層9bは、シリコーンゴム、フッ索ゴム、フルオロ
シリコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝導率がよい材質
である。
【0080】弾性層9bの厚さは10〜500μmが好
ましい。この弾性層9bは定着画像品質を保証するため
に必要な厚さである。
【0081】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が
形成される。この場合、被記録材の凹凸あるいはトナー
層の凹凸に加熱面(離型層9c)が追従できないと加熱
ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に
光沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高
く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。弾性層9b
の厚さとしては、10μm以下では被記録材あるいはト
ナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してし
まう。また、弾性層9bが1000μm以上の場合には
弾性層の熱抵抗が大きくなりクイックスタートを実現す
るのが難しくなる。より好ましくは弾性層9bの厚みは
50〜500μmがよい。
【0082】弾性層9bの硬度は、高すぎると被記録材
あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが
発生してしまう。そこで、弾性層9bの硬度としては6
0°(JIS−A)以下、より好ましくは45°(JI
S−A)以下がよい。
【0083】弾性層9bの熱伝導率λに関しては0.2
5〜0.84[w・m-1・K-1]がよい。
【0084】熱伝導率λが0.25[w・m-1・K-1
よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定着フィルム
9の表層(離型層9c)における温度上昇が遅くなる。
【0085】熱伝導率λが0.84[w・m-1・K-1
よりも大きい場合には、硬度が高くなりすぎたり、圧縮
永久歪みが悪化する。
【0086】よって熱伝導率λは0.25〜0.84
[w・m-1・K-1]がよい。より好ましくは0.34〜
0.63[w・m-1・K-1]がよい。
【0087】以上より実施例1では弾性層9bは厚さ3
00μmのシリコーンゴムである。
【0088】c.離型層9c 離型層9cはフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシ
リコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、
PTFE、FEP等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選
択することができる。
【0089】離型層9cの厚さは1〜100μmが好ま
しい。離型層9cの厚さが1μmよりも小さいと塗膜の
塗ムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足す
るといった問題が発生する。また、離型層が100μm
を超えると熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に
樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層9
bの効果がなくなってしまう。
【0090】実施例1では離型層は厚さ5μmのPFA
である。
【0091】また、実施例1では特に設けないが図8の
II)に示すように、定着フィルム9の層構成におい
て、発熱層9aの自由面側(発熱層9aの弾性層9b側
とは反対面側)に潤滑層9dを設けてもよい。
【0092】潤滑層9dとしては、フッ素樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、P
EEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、P
TFE樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。
【0093】また、潤滑層9dの厚さとしては10〜1
000μmが好ましい。潤滑層9dの厚さが10μmよ
りも小さい場合には強度が得られず、また、耐久性も不
足する。一方、1000μmを超えると磁性コア13a
・13b及び励磁コイル12から発熱層9aの距離が大
きくなり、磁束が十分に発熱層9aに吸収されなくな
る。
【0094】この潤滑層は定着フィルム9に内嵌する別
体のスリーブであっても良い。
【0095】前記交番電流により発生した交番磁束によ
り発熱層である電磁誘導発熱性フィルムに発生する渦電
流により、図3に示す発熱層である電磁誘導発熱性フィ
ルムの発熱域Hが発熱する。
【0096】定着フィルム9の発熱は、温度検知手段1
8を含む温調系により、励磁コイル12に対する電流供
給が制御されることで、定着ニップ部Nの温度が所定に
維持されるように温調される。温度検知手段18は定着
フィルム9の温度を検知するサーミスタなどの温度セン
サであり、実施例1においては温度センサ18を定着フ
ィルム10の内面で定着ニップNのフィルム回転方向下
流側に配設し、温度センサ26の温度に基づいて定着ニ
ップ部Nの温度を制御するようにしている。
【0097】定着動作は、加圧ローラ10が回転駆動さ
れ、それに伴って円筒状の定着フィルム9がフィルムガ
イド部材11の外回りを回転し、励磁コイル12への給
電により定着フィルム9の電磁誘導発熱がなされ定着ニ
ップ部Nが所定の温度である180℃に立ち上がり温調
された状態においておこなう。
【0098】前記の状態において、未定着トナー画像t
が形成された被記録材Pが定着ニップ部Nの定着フィル
ム9と加圧ローラ10との間に画像面を上向き即ち定着
フィルム面に対向させて導入され、画像面を定着フィル
ム9の外面に密着させた状態で搬送され、この過程にお
いて、定着フィルム9の電磁誘導による発熱で加熱され
て未定着トナー画像tが被記録材Pに加熱定着される。
被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると回転定着フィ
ルム9の外面から分離して排出搬送されていく。被記録
材上の加熱定着トナー画像は定着ニップ部通過後、冷却
して永久固着像となる。
【0099】実施例1ではトナーtに低軟化物質を含有
させたトナーを使用したため、定着装置にオフセット防
止のためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物
質を含有させていないトナーを使用した場合にはオイル
塗布機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させ
たトナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行
ってもよい。
【0100】前述した定着動作時において、被記録材、
特に封筒やA4縦、LETTER縦サイズの被記録材が
連続で通紙された場合、定着フィルム9の非通紙部にお
ける温度が過度に上昇し、被記録材P上のトナーが定着
フィルム9にオフセットする為に良好な定着画像を得ら
れない。
【0101】さらに定着フィルム9の非通紙部温度が過
度に上昇すると、定着フィルム9の温度分布に局所的に
大きな温度勾配が発生して定着フィルム9が破損した
り、フィルムガイド部材11を変形させてしまうという
問題が発生するので定着装置のスループットを低下させ
る必要があった。
【0102】そこで実施例1では、上記の問題を解決す
る為に、小サイズ被記録材連続通紙時の定着フィルム9
の非通紙部過度が過度に上昇するのを抑える目的で、図
1に示すようにヒートパイプローラ17を定着フィルム
9の内側に加圧してある。
【0103】図7にヒートパイプローラ17の外観を示
す。
【0104】ヒートパイプローラの長さとしては、通紙
域全域に当接させるのが良く、より好ましくは発熱域全
域に当接させるのが良い。
【0105】実施例1における前記発熱域Hの長手方向
長さは300mmであり、ヒートパイプローラ17の定
着フィルム9に当接する部分の長さLは330mmに設
定した。
【0106】図9はヒートパイプローラ17の構造を概
略的に示したものであり、I)は長手方向の横断面図、
II)はヒートパイプ17a内壁に形成された螺旋状の
毛細管構造17cLを、I)のPA部分を拡大して示し
たものである。
【0107】17aL及び17aRは真空に排気された
厚さ1mmの銅(引張強さ200MPa)製の容器(ヒ
ートパイプ)であり、内部に純水が封入されている。
【0108】ヒートパイプローラ17はヒートパイプ1
7aL及び17aRを内包しており、両者に共通の厚さ
0.5mmの鉄(引張強さ800MPa)製ローラ17
bを外嵌している。
【0109】鉄製ローラ17bは端部に回転軸を有し、
開口部が回転軸を有する蓋17dにより塞がれて、ヒー
トパイプ17aL及び17aR、鉄製ローラ17b及び
蓋17dが一体となりヒートパイプローラ17を形成す
る。
【0110】ヒートパイプローラ17の製造過程におい
て、銅製容器(ヒートパイプ)17aL及び17aRに
鉄製ローラ17bが外嵌された状態で300℃程度の熱
を加え、塑性変形により銅製容器17aと鉄製ローラ1
7bの内壁を密着させる。
【0111】この様にすることで銅製容器(ヒートパイ
プ)17a、鉄製ローラ17b及びその端部蓋17dが
一体となり定着フィルム9の回転に従動して回転する。
【0112】実施例1では、ヒートパイプローラ17の
定着フィルム9に加圧する部分の直径は9mmである。
【0113】ヒートパイプローラ17をニップ内に配設
するとニップ部Nの熱容量が増加し、温度センサ26の
温度に基づく温度制御に対するニップ部Nの温度の応答
性が悪化して定着不良の原因となる場合があるため、本
例ではフィルムガイド部材11のニップ部Nとは反対側
上面に配設した。
【0114】小サイズの被記録材を連続通紙することに
より、ヒートパイプローラ17の長手方向に非通紙部の
みが高温となる温度分布が与えられた場合、高温部分で
ある非通紙部(ヒートパイプローラ17の両端部)では
作動液である純水が蒸発し、蒸気流となり低温部へ向か
って高速で移動する。
【0115】この動作により高温部から低温部への熱伝
達が高速でおこなわれる。
【0116】低温部において蒸気流は冷却され凝縮し、
銅製容器(ヒートパイプ)17aの内壁に沿って配設さ
れた毛細管構造17cにより高温部へ輸送される。
【0117】上記の動作が連続して繰り返されることに
より高温部から低温部への効率的な熱伝導が実現でき
る。
【0118】図9のII)に示すように、実施例1にお
いては毛細管構造17cとして、長手方向に沿って螺旋
状の溝を設けている。この螺旋溝はヒートパイプローラ
の回転により低温部である通紙部で凝縮した作動液が螺
旋にそって高温部(非通紙部)へ輸送されるような方向
に切られている。
【0119】図9のII)に示した螺旋状毛細管構造1
7cLは銅製容器(ヒートパイプ)17aLのものであ
り、もう一つのヒートパイプ17aRの螺旋状毛細管構
造17cR(不図示)は逆向きに切られている。
【0120】非通紙部昇温に対して、上記の様にヒート
パイプローラ17の回転により通紙部から非通紙部への
作動液輸送効率を高めることにより、毛細管構造として
熱輸送量に異方性の無いメッシュ構造等を用いるよりも
より効果的に非通紙部昇温を低減することが可能であ
る。
【0121】ところで、ヒートパイプをローラとして定
着フィルム9に加圧して従動回転させる場合、ある程度
以上の強度が確保されていないとヒートパイプ自身が変
形したり、ヒートパイプの撓みにより定着フィルム9へ
の加圧が均一におこなわれず、長手方向の温度分布にム
ラが生じるという問題が起こる。
【0122】定着フィルム9の長手温度分布のムラは定
着画像の光沢ムラや、OHPフィルム上画像の透過性の
ムラといった画像不良の原因となる。
【0123】一般に用いられる多くの場合、ヒートパイ
プは作動液を封入した銅製容器のみから構成されてお
り、作動液を真空封入するという製造上の理由からヒー
トパイプ端部の形状が自由に選べず、また、加圧された
状態で端部を軸受けで支持して回転させるには強度的に
も問題があった。
【0124】更に、銅製容器では200℃以上の高温域
において、容器が作動液(実施例1では純水)の蒸気圧
に耐えられず変形するため、使用可能な温度域が比較的
狭いという問題がある。
【0125】これに対して、実施例1で用いるヒートパ
イプローラ17においては銅(引張強さ200MPa)
製容器17aに外嵌される鉄(引張強さ800MPa)
製ローラ17bに強度層としての役割を持たせることに
より、ヒートパイプローラ17を定着フィルム9に均一
に加圧接触することによって、長手温度ムラをなくして
画像不良を防止することができる。
【0126】また、強度層である鉄製ローラ17bの端
部は図9のI)に示すように、端部で小径化されてフラ
ンジを形成しており、不図示の軸受けにより支持されて
いる。これによりヒートパイプローラ17は定着フィル
ム9の回転に従動して回転することができ、定着フィル
ム9の回転を妨げる力を増加させることなく、画像不良
を防止する事が可能である。
【0127】更に、鉄製ローラ17bが外嵌されている
場合、作動液である純水の蒸気圧に対してより高温まで
耐えることができ、200℃以上での使用が可能とな
る。
【0128】図6は以下の条件において、封筒を連続通
紙した場合の定着フィルム9の長手方向温度分布を示し
ている。 A:実施例1の構成を用いた場合。 B:定着フィルム9長手の熱伝導を補助するための手段
を持たない場合。 C:ヒートパイプローラ17の毛細管構造を銅製のメッ
シュに変更したヒートパイプローラを用いた場合。
【0129】熱伝導を補助するための手段を設けていな
い場合、定着フィルム9の温度分布は図7のBのように
なり、非通紙部分の温度が上昇してトナーオフセット領
域に入ってしまい、封筒連続通紙直後に封筒よりも幅の
広い被記録材、例えばA3サイズやLETTERサイズ
の紙上の未定着トナー像を定着した場合に封筒通紙時の
非通紙部にあたる部分のトナーが定着フィルムにオフセ
ットしてしまう。
【0130】また過度に定着フィルム非通紙部の温度が
上昇することによって、フィルムガイド部材を変形させ
たり、定着フィルム自体を損傷させてしまうことがあ
る。
【0131】従来は非通紙部の過度の温度上昇を避ける
為に定着装置のスループットを落とさなければならなか
った。
【0132】ヒートパイプ17aL及び17aR内壁に
銅製メッシュの毛細管構造を持つヒートパイプローラを
定着フィルム9の内面に加圧した場合、封筒の連続通紙
により定着フィルム9の非通紙部温度が上昇し始めて
も、ヒートパイプローラにより非通紙部の温度上昇によ
る熱を通紙域へ伝熱させることにより、図7の温度分布
Cのように非通紙部の温度がトナーオフセット領域にま
で達することを防止できる。
【0133】実施例1のヒートパイプローラ17を定着
フィルム9の内面に加圧した場合、上記の銅製メッシュ
毛細管を持つヒートパイプローラと比較して、作動液の
循環がヒートパイプローラ17自身の回転により促進さ
れ、非通紙部の温度上昇による熱を通紙域へより効果的
に伝熱できるので、温度分布Aのように非通紙部におけ
る昇温を更に低減できる。
【0134】ゆえに封筒連続通紙直後にA3サイズ、L
ETTERサイズなどの大サイズ紙を通紙しても、トナ
ーオフセットは発生せず、同時に過度の温度上昇による
定着装置の損傷を防ぐことが可能である。
【0135】この様に非通紙部での温度上昇を低減する
ことができるので従来に比べてスループットの向上が実
現できる。
【0136】さらに、非通紙部の温度を低くできること
から、本横成のように、定着フィルム9にシリコーンゴ
ムのような弾性層9bを設けた場合にも、ゴム劣化が抑
えられ、耐久性が向上する。
【0137】以上のように実施例1では図1のようにヒ
ートパイプローラ17を配設することにより、大サイズ
紙端部での定着不良、また封筒などの小サイズ紙を通紙
した直後の大サイズ紙通紙時における端部での定着フィ
ルムヘのトナーオフセットを避けることができ、これに
より従来よりもスループットを向上させることができ
る。
【0138】実施例1では強度層であるローラの材質を
鉄に設定したが、良好な熱伝導性を有し、定着フィルム
9への均一な加圧が可能で、熱及び作動液の蒸気圧によ
る銅製容器17aの変形を防圧できる材質ならば良い。
【0139】また、潤滑層9dを設ける場合は、この潤
滑層9dとヒートパイプローラ17を加圧すれば良く、
上記と同様な効果を得られる。
【0140】(第2の実施例)本例において、実施例1と
共通の構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説
明を省略する。
【0141】実施例1においてはヒートパイプローラ1
7を定着フィルム内面に加圧、従動回転させることによ
って、定着フィルム9の回転を妨げずに定常時の定着フ
ィルム9端部における温度低下、小サイズ紙連続通紙時
の過度な端部温度上昇を避けることにより、定着装置損
傷、画像不良の問題を避けることができた。
【0142】実施例2では実施例と同じヒートパイプロ
ーラ17を実施例1と同じ位置に配設し、図13に示す
ように定着フィルム9への加圧を状況に応じて選択する
為の離間機構を設けた。
【0143】図14は定着装置の立ち上げ動作開始から
の定着フィルム9の温度推移を示したものである。
【0144】図14中の温度推移曲線TC1は本実施例
でヒートパイプローラ17離間状態で立ち上げた場合で
あり、温度推移曲線TC2はヒートパイプローラ17を
定着フィルム9内面に加圧したまま立ち上げた場合のも
のである。
【0145】室温から実施例2における所定の温調温度
180℃に到達するまでの時間はTC1ではts1、TC
2ではts2を要する。ts1=50sec、ts2=80
sec.程度必要である。
【0146】よって、ヒートパイプローラ17を定着フ
ィルム9内面から離間することによって、定着装置の立
ち上げ時間を約60%に短縮できる。
【0147】そこで本例では、定着フィルム9に対する
ヒートパイプローラ17の離間機構を有しているので、
定着フィルム温度が温調温度180℃に到達するまでヒ
ートパイプローラ17を離間しておく。
【0148】その後、定着フィルム温度が温調温度18
0℃に到達してからヒートパイプローラ17を定着フィ
ルム9内面に加圧する。
【0149】ヒートパイプローラ17の強度層である鉄
製ローラは磁性金属であるので、磁場発生手段からの磁
束のうち、定着フィルム9に吸収されない一部の磁束を
吸収し発生するジュール熱によるヒートパイプローラ自
身の発熱と、周囲温度の上昇分により離間状態でもヒー
トパイプローラ17はある程度温められている。
【0150】ゆえに、温調温度に達してからヒートパイ
プローラ17を定着フィルム内面に加圧しても、ほぼt
1=50sec.の時間で定着装置の立ち上げ動作を
完了できる。
【0151】ヒートパイプ17を定着フィルム9内面に
加圧した後は、実施例1と全く同等の効果を得ることが
できる。
【0152】以上に加えて、通紙される被記録材Pのサ
イズ(幅)や連続で通紙された枚数によってヒートパイ
プローラ17の定着フィルム9内面への加圧、離間を選
択することもできる。
【0153】実施例2においては、小サイズ紙が通紙さ
れる場合、ヒートパイプローラ17の定着フィルム9内
面への加圧はおこなわず離間状態のまま定着動作を開始
する。
【0154】図15は以下の条件における通紙開始前の
定着フィルム9の表面温度分布を示している。 E:ヒートパイプローラ17を定着フィルム9から離間
した状態。 G:ヒートパイプローラ17を定着フィルムに加圧した
状態。
【0155】図15に示すようにLETTERサイズよ
りも幅の狭い小サイズ紙を定着する際は、ヒートパイプ
ローラ17が当接されていなくても定着フィルム9の温
度分布において画像端部での温度低下(端部温度ダレ)
は比較的少なく、定着不良領域よりも高く保たれてい
る。
【0156】したがってヒートパイプローラ17を定着
フィルム9から離間していても定着不良を引き起こす心
配がない。
【0157】ヒートパイプローラ17を定着フィルム9
から離間した状態では熱容量を低減できるため、定着フ
ィルム9の温度を所定の温調温度に維持する為の電力を
節約することができる。
【0158】上記のようにLETTERサイズよりも幅
の狭い小サイズ紙を定着する場合、ヒートパイプローラ
17を離間した状態で定着動作を開始すれば余分な電力
を消費せずに済む。
【0159】図16に示しだのはヒートパイプローラ1
7を定着フィルム9から離間したままLETTERサイ
ズの被記録材を縦方向に1分間に15枚の割合で通紙し
たときの定着フィルム9の温度分布の通紙枚数に対する
変化を示したものである。
【0160】通紙枚数が増えるにしたがって定着フィル
ム9の非通紙部分の温度が上昇しており、25枚を通紙
した時点でトナーオフセット領域に達している。
【0161】この直後にA3サイズなどの大サイズ紙上
の未定着トナー像を定着すると端部において、定着フィ
ルム9へのトナーオフセットが発生して良好な定着画像
が得られない。
【0162】しかし逆にLETTERサイズの被記録材
の通紙枚数が20枚程度までであれば、定着フィルム9
の非通紙部分の温度がトナーオフセット領域に達しない
ので上記のような問題の心配はない。
【0163】そこで実施例2ではLETTERサイズの
被記録材が通紙される場合、その通紙枚数が20枚に達
するまではヒートパイプローラ17を定着フィルム9か
ら離間したまま定着動作をおこなうことで電力消費量を
押さえ、通紙枚数が20枚に達したらヒートパイプロー
ラ17を定着フィルム9内面に加圧させ、定着フィルム
9の非通紙部分の熱を通紙部へ伝熱させることにより非
通紙部分の温度がトナーオフセット領域に達するのを防
止する。
【0164】被記録材のサイズに応じて連続通紙時に非
通紙部の定着フィルム温度がトナーオフセット領域に達
しないようにヒートパイプローラ17を定着フィルム9
内面に加圧する枚数を指定しておけば、スループットを
低下させることなくトナーオフセットを防止しつつ、消
費電力の低減が可能である。
【0165】実施例2では被記録材Pに応じて設定され
た所定枚数の通紙を検知して、ヒートパイプローラ17
の定着フィルム9内面への加圧をおこなうが、非通紙部
の定着フィルム温度を逐次検知して、あらかじめ設定し
た温度に達した時点でヒートパイプローラ17を加圧す
る手段をとっても良い。
【0166】以上のように、ヒートパイプローラ17を
図13のように配設することによって、定着フィルム9
を回転させる為に必要な力を増加させることなく定着不
良を防止し、同時に小サイズ紙通紙時の非通紙部の昇温
をより低減できるので、小サイズ紙通紙直後の大サイズ
紙通紙時にトナーオフセットの心配がなく、小サイズ紙
のスループットを上げることが可能である。
【0167】また、ヒートパイプローラ17に離間機構
を設けることにより上記の利点を損なうことなく消費電
力の低減を実現できた。
【0168】更に、ヒートパイプローラ17に離間機構
を設け、必要時以外はヒートパイプローラ17を離間し
て熱容量を低減することにより、定着装置立ち上げ時間
を短縮することができた。
【0169】(第3の実施例)本例において、実施例1お
よび実施例2と共通の構成部材・部分には同一の符号を
付して再度の説明を省略する。
【0170】実施例1、実施例2では、ヒートパイプ1
7aL、17aRを内包するヒートパイプローラ17を
定着フィルム9内面に加圧することにより、定着不良を
防止し、同時に小サイズ紙通紙時の非通紙部の昇温を低
減できた。
【0171】実施例3においても実施例1と同じヒート
パイプ17aL、17aRを用いる。しかし実施例1で
これらに共通の強度層を持たせたのとは異なり、実施例
3ではヒートパイプ17aL、17aR個々に強度層を
設け、2本のヒートパイプローラ17L及び17Rとし
て用いる。
【0172】図10は実施例3における上記ヒートパイ
プローラ17L、17Rの配置を模式的な平面図で表し
たものである。
【0173】また、図11は実施例3における像加熱装
置の横断面模型図である。図10、図11に示す様に、
2本のヒートパイプローラ17L、17Rは定着フィル
ム9に対して同一直線上に配置せず、互いに段違いに長
手方向で重なるように配置されている。
【0174】上記の様に配置し、定着フィルム内面から
加圧することにより、ヒートパイプローラに内包された
ヒートパイプ端部に相当する部分において、定着フィル
ム表面温度の均一性が低下するのを避けることができ
る。
【0175】また、図10に示した長さLeを330m
mとし、発熱域の長さLn=300mmよりも長くとっ
ているので、上記のヒートパイプローラ配置の効果とあ
わせ、発熱域における定着フィルム9の表面温度を均一
に保持することができる。
【0176】ここで図12は以下の条件での通紙前定常
時における定着フィルム9の表面温度分布を示してい
る。
【0177】D:実施例3の構成を用いた場合。
【0178】E:定着フィルム9長手の熱伝導を補助す
るための手段を持たない場合。
【0179】F:実施例3のヒートパイプローラ17
L、17Rを用いるが、これらを同一直線上に配置した
場合。
【0180】定着フィルム9長手の熱伝導を補助するた
めの手段を設けていない温度分布Eでは、定着フィルム
端部における温度低下が大きく、この状態でA3サイズ
の被記録材上の未定着トナー画像を定着すると、画像端
部において定着不良を引き起こしてしまう。
【0181】また被記録材がA4サイズのOHPフィル
ムであり、これを横方向に定着装置に搬送、定着した場
合は、A4サイズ長手方向の先端部と後端部で投影時の
透過性が悪化してしまう。
【0182】2本のヒートパイプローラ17Lと17R
を定着フィルム9の内面に加圧した温度分布Fでは、定
着フィルム9自身の長手方向の熱伝導が不十分であって
も、ヒートパイプローラにより伝熱することが可能なの
で、定着フィルム9における長手方向の温度勾配を緩和
することが可能となり、定着フィルム端部の温度を定着
不良領域よりも高く保持できるので、前述したような問
題を避けることができる。
【0183】しかし、2つのヒートパイプローラ17L
と17Rを同一直線状に配置することにより、隣り合う
部分のローラ軸受け部、内包されたヒートパイプの端部
に相当する部分では長手方向の温度分布を均一化する効
果が低下してしまう。これにより定着フィルム9中央部
の温度が不均一になり、光沢や透過性のムラの原因にな
る可能性があるという問題がある。
【0184】一方、実施例3ではヒートパイプローラ端
部の加圧部は、必ずもう1本のヒートパイプローラの端
部以外が加圧されることにより補償されており、上記の
画像不良を避けることができる。
【0185】一方、小サイズの被加熱材を連続通紙する
ことによる非通紙部昇温問題に対しては、実施例1、実
施例2と同じように、ヒートパイプローラの回転を利用
して井常に高い抑制効果を得ることができる。
【0186】また、立上げ時間の短縮および消費電力低
減のため、実施例2と同様にこれら2本のヒートパイプ
17L、17Rと定着フィルム9の加圧離間機構を設け
ても良い。
【0187】以上のように実施例3では、2本のヒート
パイプローラを互いにずらして配置することにより、非
通紙部昇温を低減する効果を高く維持しつつ、通紙部で
の温度分布ムラを抑えることにより光沢ムラ、透過性ム
ラといった画像不良を避けることができた。
【0188】これにより小サイズ被加熱材のスループッ
ト向上と良好な画質を両立することが可能となった。
【0189】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればフ
ィルム加熱方式および電磁誘導加熱方式の加熱装置、像
加熱装置および画像形成装置において、強度増加を図っ
たヒートパイプローラをベルト内面に加圧するように配
置することでベルト長手方向の熱伝導を向上させて、ベ
ルトの回転を阻害せずに200℃以上の高温域において
も非通紙部昇温を抑制できた。
【0190】更に、ヒートパイプローラに内包されたヒ
ートパイプの内壁に構成される毛細管構造(ウィック)
にヒートパイプの回転により低温部から高温部への作動
液循環を促進するような構造を採用し、互いにこの毛細
管構造の向きを逆にした複数のヒートパイプを用いるこ
とにより、ヒートパイプを1本のみ用いるときよりも効
果的に非通紙部昇温を低減することができた。
【0191】上記のように非通紙部昇温を抑制すること
により、定着装置の破損を防止し、小サイズ被加熱材の
スループット向上および耐久性の向上を実現することが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の加熱装置の横断側面模型図
【図2】 本発明に関わるカラーレーザープリンタの概
略断面説明図
【図3】 加熱装置としての定着装置の要部の正面模型
【図4】 実施例1の定着装置の要部の排紙側からみた
縦断面模型図
【図5】 磁束の流れを示した加熱装置の横断側面模型
【図6】 非通紙部昇温を示した図
【図7】 実施例1及び実施例2におけるヒートパイプ
ローラの模型図
【図8】 電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模型
【図9】 実施例1及び実施例2におけるヒートパイプ
ローラの縦断面模型図
【図10】 実施例3におけるヒートパイプローラ配置
【図11】 実施例3の加熱装置の横断側面模型図
【図12】 端部弛れを示した図
【図13】 実施例2の加熱装置の横断側面模型図
【図14】 加熱装置の立ち上げ時間を示した図
【図15】 ヒートパイプローラ加圧、離間時の定着フ
ィルム温度分布
【図16】 連続通紙時の定着フィルム温度分布推移
【図17】 電磁誘導加熱方式の定着装置の横断側面模
型図
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d 感光ドラム 2a、2b、2c、2d 現像器 3a、3b、3c、3d 帯電ローラ 4a、4b、4c、4d クリーニング器 5a、5b、5c、5d レーザスキャナ 6 中間転写ベルト 7 二次転写ローラ 8 定着ローラ 9 加圧ローラ S1、S2、S3、S4 1次転写バイアス電圧源 S5 2次転写バイアス電圧源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F28D 15/02 F28D 15/02 102G 103 103B 15/06 G03G 15/20 101 G03G 15/20 101 102 102 301 301 F28D 15/02 105A Fターム(参考) 2H033 AA03 BA11 BA12 BA25 BA29 BB18 BB24 BE06 3K059 AA08 AB04 AB28 AD03 AD05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレスベルトを熱源により加熱、ま
    たは磁場発生手段の磁場の作用による電磁誘導発熱させ
    て被加熱材を加熱する加熱装置であり、上記加熱装置
    は、作動液を封入した金属容器(ヒートパイプ)とこれ
    に外嵌する金属パイプから成る少なくとも2本のヒート
    パイプローラを有しており、前記ヒートパイプローラは
    前記回転体内面に加圧されて回転することを特徴とする
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 エンドレスベルトを熱源により加熱、ま
    たは磁場発生手段の磁場の作用による電磁誘導発熱させ
    て被加熱材を加熱する加熱装置であり、上記加熱装置に
    おいて、作動液を封入した少なくとも2本の金属容器
    (ヒートパイプ)とこれら金属容器に共通に外嵌する金
    属パイプが一体となりヒートパイプローラを形成してお
    り、前記ヒートパイプローラは前記回転体内面に加圧さ
    れて回転することを特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒートパイプローラは前記回転体の
    回転に従動または駆動回転することにより、低温部で凝
    縮した前記作動液の高温部への循環を促進する作動液輸
    送手段を前記金属容器内面に具備し、前記作動液輸送手
    段のうち少なくとも1本の向きが他と逆向きになるよう
    に前記ヒートパイプローラ、または前記金属容器(ヒー
    トパイプ)が配役されたことを特徴とする請求項1また
    は2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記金属パイプの強度が前記金属容器
    (ヒートパイプ)の強度よりも大なることを特徴とする
    請求項1から3の何れか1項に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記金属パイプが回転軸となるフランジ
    を有することを特徴とする請求項1から4の何れか1項
    に記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記金属パイプが磁性金属製であること
    を特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の加熱
    装置。
  7. 【請求項7】 被記録材に形成された画像を加熱処理す
    る手段として、請求項1から6の何れか1項に記載の加
    熱装置を具備したことを特徴とする像加熱装置。
  8. 【請求項8】 被記録材に画像を形成する画像形成手段
    と、前記画像形成手段により被記録材上に形成した画像
    を加熱処理する像加熱装置とを具備し、前記像加熱装置
    として請求項7記載の像加熱装置を備えたことを特徴と
    する画像形成装置。
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