JP2001049212A - 2液分別塗布型速硬化水性接着剤 - Google Patents

2液分別塗布型速硬化水性接着剤

Info

Publication number
JP2001049212A
JP2001049212A JP11227723A JP22772399A JP2001049212A JP 2001049212 A JP2001049212 A JP 2001049212A JP 11227723 A JP11227723 A JP 11227723A JP 22772399 A JP22772399 A JP 22772399A JP 2001049212 A JP2001049212 A JP 2001049212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
aqueous
solution
liquid
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11227723A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Yagasaki
正夫 矢ケ崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konishi Co Ltd
Original Assignee
Konishi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konishi Co Ltd filed Critical Konishi Co Ltd
Priority to JP11227723A priority Critical patent/JP2001049212A/ja
Publication of JP2001049212A publication Critical patent/JP2001049212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寒冷地又は冬季の低温時にも優れた粘度安定
性と流動性、均一塗布性を有し、且つ従来のハネムーン
型接着剤と同等以上の初期接着強さを発揮する2液分別
塗布型速硬化水性接着剤を提供すること。 【解決手段】 A液として、(i)カルボキシル化変性
ゴムラテックスと(ii)イミド化率が20〜40%で
あり、且つ中和度が0.45以上である分子内にイミド
基(−CO)2NH 構造を有する合成高分子化合物の中和物
水溶液との混合物を用い、B液として、ポリアルデヒド
水溶液を用いることを特徴とする2液分別塗布型速硬化
水性接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方の被着体の表
面にA液を塗布し、他方の被着体の表面にB液を塗布し
た後、A液、B液塗布面同志を圧着して両被着材を接着
するための、A液、B液から構成される2液分別塗布型
速硬化水性接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】分子内にイミド基(−CO)2NH 構造を有
する合成高分子化合物の中和物水溶液とスチレン−ブタ
ジエンゴムラテックス、ポリ酢酸ビニルエマルジョンな
どの水性ラテックス類との混合物をA液とし、B液とし
てグリオキザール等のポリアルデヒド水溶液を用いる2
液分別塗布型速硬化水性接着剤は、例えば「日本接着学
会誌」(社)日本接着学会,1991年,Vol.2
7,No.5,P.35〜37にも紹介されているよう
に、ハネムーン型(速硬化)水性接着剤として広く産業
界で使用されている。このハネムーン型水性接着剤は、
A液とB液が接触した際に瞬間的にゲル化することで早
期に仮接着し、次いでこの仮接着は数秒から数分程度で
容易に剥離できない接着強さを与え、水分の消失ととも
に本接着に移行する優れた速硬化水性接着剤である。と
ころが、このハネムーン型水性接着剤には次の様な重大
な欠点がある。
【0003】A液の主剤である前記合成高分子化合物の
中和物水溶液は流動性に乏しいことに由来して、寒冷地
又は冬季の低温時には著しく粘度が上昇し、A液の円滑
で均一な塗布作業ができない。そこで、この粘度上昇を
抑制しようとして、その配合量を少なくするとゲルの強
さ、仮接着強さが低下し、本来の速硬化接着特性が著し
く損なわれる。従って、従来のハネムーン型水性接着剤
は、その様な低温環境下では実用に共することができな
いのである。ところで、このハネムーン型水性接着剤に
ついて、接着強さと共にA液の粘度安定性を改善する技
術(特開平6−116543号公報)が提案されてい
る。
【0004】この接着剤は、A液として、分子内にイミ
ド基(−CO)2NH 構造を有する合成高分子化合物(イソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合物の部分イミド化ポリ
マー)の中和物水溶液とカルボキシル化変性ゴムラテッ
クスとの混合物を用い、B液として、グリオキザール等
のポリアルデヒド水溶液を用いる2液分別塗布型速硬化
水性接着剤であって、前記カルボキシル化変性ゴムラテ
ックスが(イ)共役ジエン20〜50重量%、エチ
レン系不飽和カルボン酸0.5〜10%、他の単量体
40〜74.5重量%から成り、(ロ)電導度適定によ
る全検出酸量が20〜60meqであり、さらに、その
a)ゴムラテックス表面、b)水層部への分配比がa)
/b)=1/1.5〜1/5の範囲であることを特徴す
るものである。しかしながら、この接着剤により発揮さ
れる効果は、A液を40℃で14日間放置した後の粘度
安定性であって、寒冷地又は冬季の低温時における粘度
安定性ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、寒冷地又は
冬季の低温時にも優れた粘度安定性と流動性、均一塗布
性を有し、且つ従来のハネムーン型水性接着剤と同等以
上の初期接着強さを発揮する2液分別塗布型速硬化水性
接着剤を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための技術的手段】本発明者らは分子
内にイミド基(−CO)2NH 構造を有する合成高分子化合
物のイミド化率と中和度に注目し、それと低温下におけ
る粘度上昇との相関について色々と検討したところ、特
定のイミド化率と中和度の組み合わせを有する前記合成
高分子化合物を用いたA液のみが、常温(20〜30
℃)下ではより小さな粘度を有するとともに、低温(0
〜5℃)下においても僅かな粘度上昇しか示さず、一方
初期接着強さにおいては、常温(20〜30℃)下、及
び低温(0〜5℃)下いずれの場合も従来のハネムーン
型水性接着剤と同等の優れた初期接着強さを発揮するこ
とを発見し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、 1.A液として、(i)カルボキシル化変性ゴムラテッ
クスと(ii)イミド化率が20〜40%であり、且つ
中和度が0.45以上である分子内にイミド基(−CO)
2NH 構造を有する合成高分子化合物の中和物水溶液との
混合物を用い、B液としてポリアルデヒド水溶液を用い
ることを特徴とする2液分別塗布型速硬化水性接着剤で
あり、 2.前記中和物がアンモニア中和物であることを特徴と
する前記1.記載の2液分別塗布型速硬化水性接着剤で
あり、 3.前記合成高分子化合物がイソブチレン−無水マレイ
ン酸共重合物をアンモニアガスと反応させ部分イミド化
したものであることを特徴とする前記1.又は2.記載
の2液分別塗布型速硬化水性接着剤であり、 4.前記ゴムラテックスがカルボキシル化変性スチレン
−ブタジエンゴムラテックスであることを特徴とする前
記1.〜3.のいずれかに記載の2液分別塗布型速硬化
水性接着剤である。
【0008】なお、イミド化率、中和度は、夫々次式に
より計算されるものを意味する。 本発明の水性接着剤は、従来型のハネムーン型水性接着
剤に比べて、イミド化率が20〜40%であり、且つ中
和度が0.45以上であることにより、常温(20〜3
0℃)下ではより小さな粘度を有し、低温(0〜5℃)
下ではより小さな粘度上昇しか示さず、良好な低温流動
性が得られ、且ついずれの場合でも同等以上の初期接着
強さを発揮することができる。また、本発明のは、常温
(20〜30℃)下、低温(0〜5℃)下いずれの場合
でも従来型のハネムーン型水性接着剤に比べて、同濃度
でより低い粘度を有するので、従って濃度をより高くし
てより大きな初期接着強さを発揮させることができる。
【0009】次に、本発明についてより詳しく説明す
る。本発明のA液に用いる、イミド化率が20〜40%
である分子内にイミド基(−CO)2NH 構造を有する合成
高分子化合物の中和物としては、α,β−不飽和化合物
類と無水マレイン酸の共重合体をアンモニアと反応せし
め、分子内の無水マレイン酸の一部をイミド化率が20
〜40%となるようにマレイミド化し、さらにこれを中
和度が0.45以上になる様に塩基で中和し水可溶化す
るか、或いはα,β−不飽和化合物類と無水マレイン酸
とマレイン酸イミドとをイミド化率が20〜40%とな
る量比で共重合し、次いで塩基で同様に中和したものが
使用できる。特に、製造条件のコントロールが容易であ
るとの理由で前者の方法で製造されたものがより好まし
い。
【0010】前記α,β−不飽和化合物類としては、例
えばイソブチレン、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられ
る。これらの中で、イソブチレンと無水マレイン酸は交
互に反応して重合物が均一にできるという理由でイソブ
チレンがより好ましい。前記合成高分子化合物を中和す
るための塩基は、アンモニア、アルカリ金属又はアルカ
リ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸ア
ンモニウム、燐酸アンモニウム、アミン類、モルホリン
等の水溶性の塩基性有機化合物等であるが、特に初期接
着力が大きくなる、吸湿性が少ない、入手が容易である
等の理由でアンモニアが望ましい。
【0011】前記合成高分子化合物のイミド化率と中和
度は、この発明の重要なファクターであり、前記イミド
化率と中和度は前記した式で定義される値が、前者が2
0〜40%、好ましくは25〜35%、後者が0.45
以上、好ましくは0.55以上である。前者が20%未
満であるとゲルの強さ、初期接着強さが低下し、また4
0%を超えると低温での粘度上昇が大きくなり、いずれ
も好ましくない。一方、後者が0.45未満であるとや
はり低温での粘度上昇が大きくなり好ましくない。本発
明のA液は、前記合成高分子化合物の中和物水溶液に、
カルボキシル化ゴムラテックスを混合して用いるが、こ
のゴムラテックスの混合は硬化後の接着剤皮膜の弾性、
耐水性、接着性能を改善するのに必須である。
【0012】前記ゴムラテックスの例としては、カルボ
キシル化変性スチレン−ブタジエン系合成ゴム、アクリ
ロニトリルーブタジエン系合成ゴム、クロロプレン系合
成ゴムあるいは天然ゴムなどの水性ゴムラテックスが挙
げられ、中でもカルボキシル化変性スチレン−ブタジエ
ンゴム(以下、SBRという。)のラテックスが好まし
い。前記カルボキシル基の含有量は、1.5〜10.0
モル%がよい。1.5モル%未満であると初期接着強さ
が低下し、また10.0モル%を超えると初期接着強さ
が飽和し、粘度が急に高くなるとともに、モノマーが高
価であるためコスト的に不利となり、いずれも好ましく
ない。前記ゴムラテックスにカルボキシル基を導入する
ためにはエチレン系不飽和カルボン酸が用いられ、具体
的にはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカル
ボン酸(無水物)を挙げることができる。
【0013】本発明のゴムラテックスの作製に当たって
は、前記エチレン系不飽和カルボン酸、ゴム成分モノマ
ー以外に、これらと共重合可能な単量体としてヒドロキ
シエチルアクリレート等のヒドロキシアルキル基を含有
する不飽和単量体、メチルメタクリレートなどの不飽和
カルボン酸アルキルエステル類、アクリロニトリルなど
のシアン化ビニル単量体、アクリルアミドなどの不飽和
カルボン酸アミド単量体等が用いられてよい。特に、ヒ
ドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体が用いられ
ると、その長期保存安定性が改善されるので好ましい。
【0014】前記ゴムラテックスは、分子内にイミド基
を有する合成高分子化合物の中和物1重量部に対して、
固形分として10重量部を上限とする範囲で混合するの
がよい。混合量が多すぎると、A液との接触で形成され
るゲルの強度が不充分となり、所望の速硬化性を示さ
ず、初期接着力を発揮できず、最終接着強度も不充分と
なる。またA液に、増量と強化の目的で、必要に応じ充
填剤を添加することもできる。この充填剤としては、炭
酸カルシウム、カオリン、バライタ、木粉、植物穀粉な
どが挙げられ、目的に応じて適当量を添加する。
【0015】また本発明におけるA液には、上述した他
に、必要に応じ通常用いられる可塑剤、着色剤、その他
の配合剤を添加しても差し支えなく、さらには接着に際
して使用可能時間を考慮できるならば、架橋剤を添加し
てもよい。本発明のA液の固形分濃度は、40〜65重
量%、好ましくは50〜55重量%であり、それに含有
される前記合成高分子化合物の中和物の配合割合は、A
液100重量部に対して6〜16重量部、好ましくは1
0〜12重量部であり、また同じく前記ゴムラテックス
の配合割合は、A液100重量部に対して固形分60重
量部以下、好ましくは50重量部である。
【0016】一方、本発明のB液に用いるポリアルデヒ
ド化合物としては、グリオキザール、マロンジアルデヒ
ド、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ビ
メリンジアルデヒド、スベリンジアルデヒド等を挙げる
ことができ、特にグリオキザールが好適である。これら
のポリアルデヒド化合物は通常2〜50%の水溶液にし
て用いる。また、これらの2種以上を混合した水溶液と
してもよい。
【0017】そして、このB液には、A液中の前記高分
子化合物の官能基、たとえばカルボキシル基の如き官能
基と橋かけ結合をする架橋剤を添加混合してもよい。混
合した場合には、ポリアルデヒド化合物によるゲル化と
平行して、この橋かけ結合を生ぜしめることが可能であ
り、橋かけ結合により、硬化後の耐水性や耐熱性が向上
する。このような架橋剤としては、親水性のポリエポキ
シ化合物、たとえばポリオールのポリエポキサイド等を
挙げることができる。これらの架橋剤は、ポリアルデヒ
ド化合物1重量部に対して、10重量部を上限とする範
囲で混合するのがよい。多すぎると接着時にA液中の成
分とポリアルデヒド化合物によって形成されるゲルの強
度が不充分となり、所望の速硬化性を示さず、充分な初
期接着強さが得られない。
【0018】また本発明におけるB液には、ポリアルデ
ヒド化合物の硬化を損なわないものであれば、必要に応
じて、着色剤、界面活性剤、粘度調整剤などを適宜配合
してもよい。本発明のA液、B液よりなる水性接着剤
は、常温のみならず、低温においても優れた流動性、均
一塗布性を示すので、接着に際し、A液を一方の被着
面、たとえば木材などの片面に塗付し、B液を他方の被
着面に塗付し、この両面を密着し貼り合わせると、瞬間
的に強力に接着することができる。また、B液を予め一
方の被着面に塗付し乾燥しておき、後刻A液を他の被着
面に塗付し、密着貼り合わせて、所望の接着を行なうこ
ともでき、恰も一液型の接着剤と同様な作業性で使用す
ることもできる。従って、本発明の水性接着剤を木工作
業などに用いると、連続的なコンベアーシステム化が可
能である。
【0019】本発明の水性接着剤は、各種の木質材料、
例えば木材、チップボード、ハードボードの如き材料、
スレート板、硅カル板のような無機質材料、メラミン樹
脂化粧材、ベークライトなどのプラスチックス材料、段
ボール紙、板紙、クラフト紙など紙質材料等を接着する
ことができる。従って、フラッシュパネル、化粧合板、
プレハブパネル、集成材などの平面接着や縁貼り、ホ
ゾ、ダボ、卜メ、ハギ、角木、その他の組立などの作業
が、迅速化、省力化され、省エネルギーにも寄与する。
以下、本発明の水性接着剤を実施例によって具体的に説
明する。しかしながら、これらの実施例によって本発明
は何ら限定されるものではない。
【0020】
【実施例】実施例及び比較例における部数及び%は全て
重量部並びに重量%である。また、粘度の測定、初期接
着強さの測定は以下の測定方法に拠った。 (1)粘度の測定 前記合成高分子化合物の中和物水溶液又はA液を、JI
S k6833の6.38(粘度)に準じた方法により
粘度(Pa.s)を測定した。粘度が100(Pa.s)以下で
あれば流動性及び均一塗布性は良好であるといえる。 (2)初期接着強さの測定 2枚の8cm×9cmの大きさの3mm厚の中密度繊維
板(MDF)にB液を塗布し、乾燥する。塗布量は10
g/m2 とする。8cm×8cmの大きさの10mm厚
のパーチクルボードの上下面にA液を塗布する。塗布量
は100g/m2 とする。
【0021】2枚の中密度繊維板(MDF)の間にパー
チクルボードをA液、B液が接触するように、かつ各々
の3辺が一致するように挟んで重ね、30秒間(又は6
0秒間)圧締し、直ちに2枚の中密度繊維板(MDF)
の突出端を外方向に拡開して引き剥がし、その時の接着
強さ(8cm当たりのKgf)を測定した。経験上、こ
の初期接着強さが12Kgf以上であれば実用上問題が
ない。 (SBRラテックスの作製)ブタジエン35部、スチレ
ン61部、アクリル酸2部、ヒドロキシエチルアクリレ
ート2部、t−ドデシルメルカプタン0.5部及びドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダ0.6部、炭酸水素ナト
リウム0.5部、過硫酸アンモニウム0.8部、水10
0部の混合液を10リットルオートクレーブに仕込み、
攪拌しながら重合を行った。重合温度は65℃であっ
た。次いで、この反応生成物から未反応モノマー等を水
蒸気蒸留で除去し、カルボキシル化変性SBRラテック
スを得た。続いて、このラテックスに25%アンモニア
水及び苛性ソーダを加えてpHを7とし、固形分を48
%に調整した。
【0022】(マレイミド化ポリマー水溶液の作製)イ
ソブチレン−無水マレイン酸共重合物(株式会社クラレ
製:イソバン06)150gを攪拌下60℃に加温し、
アンモニアガスを吹き込んでアンモニア付加物とし、次
に攪拌下120℃に加熱し、窒素気流中で60〜180
間分イミド化反応を行い、イミド化率が夫々10%、3
0%、50%、70%の4種の共重合物(以下、マレイ
ミド化ポリマーという。)を得た。次に水187〜12
0部に、各マレイミド化ポリマー100部と、25%ア
ンモニア水13〜80部(水とアンモニア水の合計は2
00部)を加え、攪拌しながら加熱して、夫々について
中和度が0.3〜1.0の中和物を得た。続いて、それ
らの5℃、20℃の粘度(Pa.s)を前記(1)の方法に
より測定した。その結果は表1(参考例)に示されてい
る。
【0023】(実施例1)水160部に、イミド化率が
20モル%のマレイミド化ポリマー100部と、25%
アンモニア水40部(水とアンモニア水の合計は200
部)を加え、攪拌しながら加熱溶解して前記マレイミド
化ポリマーの中和度を0.57とした後、炭酸カルシウ
ム150部、前記SBRラテックス450部を加え、A
液とした。次に、このA液の0℃〜30℃の粘度(Pa.
s)を、前記(1)の方法により測定した。続いて、グ
リオキザール20%水溶液をB液として、5℃、20℃
におけるA液、B液による初期接着強さ(Kgf/c m
2 )を前記(2)の方法により測定した。この結果は表
2に示されている。
【0024】(実施例2)水165部に、イミド化率が
30モル%のマレイミド化ポリマー100部と、25%
アンモニア水35部(水とアンモニア水の合計は200
部)を加え、攪拌しながら加熱溶解して前記マレイミド
化ポリマーの中和度を0.57とした後、炭酸カルシウ
ム150部、前記SBRラテックス450部を加え、A
液とした。次いで、実施例1と同様にして、粘度(Pa.
s)と初期接着強さ(Kgf/c m2)を測定した。これ
らの結果は表2に示されている。 (実施例3)水170部に、イミド化率が40モル%の
マレイミド化ポリマー100部と、25%アンモニア水
30部(水とアンモニア水の合計は200部)を加え、
攪拌しながら加熱溶解して前記マレイミド化ポリマーの
中和度を0.57とした後、炭酸カルシウム150部、
前記SBRラテックス450部を加え、A液とした。次
いで、実施例1と同様にして、粘度(Pa.s)と初期接着
強さ(Kgf/c m2)を測定した。この結果は表2に
示されている。
【0025】(比較例1)水153部に、イミド化率が
10モル%のマレイミド化ポリマー100部と、25%
アンモニア水47部(水とアンモニア水の合計は200
部)を加え、攪拌しながら加熱溶解して前記マレイミド
化ポリマーの中和度を0.59とした後、炭酸カルシウ
ム150部、前記SBRラテックス450部を加え、A
液とした。次いで、実施例1と同様にして、粘度(Pa.
s)と初期接着強さ(Kgf/c m2)を測定した。この
結果は表2に示されている。 (比較例2)水175部に、イミド化率が50モル%の
マレイミド化ポリマー100部と、25%アンモニア水
25部(水とアンモニア水の合計は200部)を加え、
攪拌しながら加熱溶解して前記マレイミド化ポリマーの
中和度を0.57とした後、炭酸カルシウム150部、
前記SBRラテックス450部を加え、A液とした。次
いで、実施例1と同様にして、粘度(Pa.s)と初期接着
強さ(Kgf/c m2)を測定した。この結果は表2に
示されている。
【0026】(比較例3)水173.5部に、イミド化
率が25モル%のマレイミド化ポリマー100部と、2
5%アンモニア水26.5部(水とアンモニア水の合計
は200部)を加え、攪拌しながら加熱溶解して前記マ
レイミド化ポリマーの中和度を0.40とした後、カオ
リンクレー150部、前記SBRラテックス450部を
加え、A液とした。次いで、実施例1と同様にして、粘
度(Pa.s)と初期接着強さ(Kgf/c m2 )を測定し
た。この結果は表2に示されている。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】前記マレイミド化ポリマーの中和物の水溶
解性及びその水溶液粘度については、表1(参考例)の
結果より次の〜のことが判る。 イミド化率が70%まで高くなると、又は中和度が
0.3まで低くなるといずれも水に溶解しない。 イミド化率が50%のものは、20℃での粘度は全て
100(Pa.s)以上で流動性、均一塗布性が悪く、又5
℃での粘度は全て寒天状に固まってしまい測定不可であ
る。 イミド化率が30%のものは、20℃での粘度は全て
100(Pa.s)未満であり、流動性、均一塗布性がよ
く、一方5℃での粘度は中和度0.5〜0.7のものが
100(Pa.s)未満で流動性、均一塗布性がよい。 イミド化率が10%のものは、20℃及び5℃での粘
度は極めて小さく、流動性、均一塗布性は非常によい。
【0030】また、実施例1〜3、及び比較例1〜3の
水性接着剤の粘度及び初期接着強さについては、表2の
結果より次の〜のことが判る。(なお、表2におけ
る各温度に対する粘度変化は、前記マレイミド化ポリマ
ーの中和物水溶液に前記SBRラテックス450部を加
えたA液のそれであるので、表1における前記マレイミ
ド化ポリマーの中和物水溶液単独のそれよりかなり小さ
くなっている。) イミド化率が20%、30%、40%で中和度が0.
57のマレイミド化ポリマーを用いる実施例1〜3は、
初期接着強さ(5℃、20℃)が大きく、常温(20〜
30℃)及び低温(0〜5℃)における粘度が共に小さ
く、流動性、均一塗布性がよい。
【0031】イミド化率が10%で中和度が0.59
のマレイミド化ポリマーを用いる比較例1は、常温(2
0〜30℃)及び低温(0〜5℃)における粘度は共に
小さく、流動性、均一塗布性はよいが、初期接着強さ
(5℃、20℃)が極めて小さく、実用に供することが
できない。 イミド化率が50%で中和度が0.57のマレイミド
化ポリマーを用いる比較例2は、初期接着強さ(5℃、
20℃)は大きく、常温(20〜30℃)における粘度
は小さく、流動性、均一塗布性はよいが、これに対し低
温(0〜5℃)における粘度が大きく、流動性、均一塗
布性が悪い。 イミド化率が25%で中和度が0.40のマレイミド
化ポリマーを用いる比較例3は、常温(20〜30℃)
及び低温(0〜5℃)における粘度は共に小さく、流動
性、均一塗布性はよいが、初期接着強さ(5℃、20
℃)が極めて小さく、実用に供することができない。
【0032】以上のことから、A液として、(i)カル
ボキシル化変性ゴムラテックスと(ii)イミド化率が
20〜40%であり、且つ中和度が0.45以上である
分子内にイミド基(−CO)2NH 構造を有する合成高分子
化合物の中和物水溶液との混合物を用いると、常温(2
0〜30℃)下でより小さな粘度を有すると共に、低温
(0〜5℃)下においても僅かな粘度上昇しか示さず、
一方初期接着強さについては、常温(20℃)及び低温
(5℃)下いずれの場合も優れた接着力を発揮すること
が判る。
【0033】
【発明の効果】本発明の水性接着剤は、常温(20〜3
0℃)下ではより小さな粘度を有し、低温(0〜5℃)
下ではより小さな粘度上昇しか示さず、優れた低温流動
性を有し、且ついずれの場合でも従来型のハネムーン型
水性接着剤と同等以上の初期接着強さを発揮することが
できる。また、本発明の水性接着剤は、常温(20〜3
0℃)下、及び低温(0〜5℃)下いずれの場合でも従
来型のハネムーン型水性接着剤に比べて、より低い粘度
を有するので、従ってより濃度を高くしてより大きな接
着強さを発揮させることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A液として、(i)カルボキシル化変性
    ゴムラテックスと(ii)イミド化率が20〜40%で
    あり、且つ中和度が0.45以上である分子内にイミド
    基(−CO)2NH 構造を有する合成高分子化合物の中和物
    水溶液との混合物を用い、B液として、ポリアルデヒド
    水溶液を用いることを特徴とする2液分別塗布型速硬化
    水性接着剤。
  2. 【請求項2】 前記中和物がアンモニア中和物であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の2液分別塗布型速硬化水
    性接着剤。
  3. 【請求項3】 前記合成高分子化合物がイソブチレン−
    無水マレイン酸共重合物をアンモニアガスと反応させ部
    分イミド化したものであることを特徴とする請求項1又
    は請求項2記載の2液分別塗布型速硬化水性接着剤。
  4. 【請求項4】 前記ゴムラテックスがカルボキシル化変
    性スチレン−ブタジエンゴムラテツクスであることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の2液分別塗
    布型速硬化水性接着剤。
JP11227723A 1999-08-11 1999-08-11 2液分別塗布型速硬化水性接着剤 Pending JP2001049212A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11227723A JP2001049212A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 2液分別塗布型速硬化水性接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11227723A JP2001049212A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 2液分別塗布型速硬化水性接着剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001049212A true JP2001049212A (ja) 2001-02-20

Family

ID=16865358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11227723A Pending JP2001049212A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 2液分別塗布型速硬化水性接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001049212A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016036999A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 住友林業株式会社 木質建材の製造方法及び木質建材

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5690867A (en) * 1979-12-26 1981-07-23 Konishi Kk Quick-curing adhesive composition
JPS6053578A (ja) * 1983-09-02 1985-03-27 Konishi Kk 速硬化性の接着剤組成物
JPH0258583A (ja) * 1988-08-25 1990-02-27 Misawa Ceramic Chem Co Ltd 接着方法
JPH06116543A (ja) * 1991-12-27 1994-04-26 Sumitomo Dow Ltd 速硬化接着剤組成物
JPH08113762A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Misawa Homes Co Ltd 接着部形成方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5690867A (en) * 1979-12-26 1981-07-23 Konishi Kk Quick-curing adhesive composition
JPS6053578A (ja) * 1983-09-02 1985-03-27 Konishi Kk 速硬化性の接着剤組成物
JPH0258583A (ja) * 1988-08-25 1990-02-27 Misawa Ceramic Chem Co Ltd 接着方法
JPH06116543A (ja) * 1991-12-27 1994-04-26 Sumitomo Dow Ltd 速硬化接着剤組成物
JPH08113762A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Misawa Homes Co Ltd 接着部形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016036999A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 住友林業株式会社 木質建材の製造方法及び木質建材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3900440A (en) Adhesive composition
CA2656822C (en) Adhesive system and method of producing a wood based product
JPS6317871B2 (ja)
CA2612177C (en) Adhesive system and method
JP2004035580A (ja) 接着剤組成物及びそれを用いて製造される化粧板
JP4994609B2 (ja) 木質複合材製造用粘着付与剤および接着剤組成物、この粘着付与剤を用いた木質複合材の製造方法
JPH0354149B2 (ja)
JP2001049212A (ja) 2液分別塗布型速硬化水性接着剤
CA2673103A1 (en) Method of producing a wood based product
JPS5846277B2 (ja) 接着剤組成物
JP3076582B2 (ja) 接着剤組成物
JPH0324510B2 (ja)
JP3657360B2 (ja) 配合組成物および接着剤
JP2001003022A (ja) 木材用接着剤組成物
JP2000109629A (ja) 水性組成物および接着剤
JP2000328030A (ja) 2液分別塗布型速硬化水性接着剤
JP4227205B2 (ja) つき板化粧板用接着剤組成物
JPH05214306A (ja) 速硬化水性接着剤及び接着方法
JPH03281683A (ja) 速硬化接着剤組成物
JP2939324B2 (ja) 速硬化水性接着剤及び接着方法
JPH10121016A (ja) 速硬化性の2液型接着剤組成物
JP4263570B2 (ja) 木質用耐水接着剤組成物
JP2002348557A (ja) 速硬化型水性接着剤
JP2005089704A (ja) 木質用耐水接着剤組成物
JPS6412317B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100406