JP2001048129A - 口栓付内装袋の滅菌方法 - Google Patents

口栓付内装袋の滅菌方法

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JP2001048129A
JP2001048129A JP11217065A JP21706599A JP2001048129A JP 2001048129 A JP2001048129 A JP 2001048129A JP 11217065 A JP11217065 A JP 11217065A JP 21706599 A JP21706599 A JP 21706599A JP 2001048129 A JP2001048129 A JP 2001048129A
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bag
sterilization
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liquid content
heat
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Akihiro Taguchi
晃宏 田口
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バックインボックスの口栓付内装袋に液体内容
物を充填する直前に、低コストで短時間で効率よく滅菌
することのできる滅菌方法の提供にある。 【解決手段】バッグインボックスの口栓付内装袋20に
液体内容物40を充填する充填部100の直前にスチー
ム雰囲気の加熱滅菌部200と余熱部300を設けて加
熱滅菌を施す口栓付内装袋の滅菌方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料等を収容し、
板紙や段ボール等でなる外装容器内に注出入口を有する
内装袋が収納セットされたバックインボックスの製造に
関するものであり、特にその内装袋の滅菌方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、液体包装容器の一つとしてバ
ックインボックスが知られ、このバックインボックス
は、注出入口を有したヒートシールタイプのプラスチッ
クフィルム袋や真空成形等による成形タイプの薄肉成形
容器でなる内装容器と、段ボールや板紙の外装容器とか
ら構成される液体用容器であり、従来のガラス瓶や金属
缶類に比べ軽量、強くて丈夫、持ち運びに便利で、かつ
使用後は段ボールや板紙とプラスチックフィルムや薄肉
成形材料の分別回収が可能なためリサイクルに優位で、
さらに流通コスト(液体充填前は折り畳み可能なため)
が安価、化学的に安定、無菌包装などに優れた衛生性、
商品性があるなど、多くの特徴から広く利用されてい
る。
【0003】上記バックインボックスの中、特に、濃縮
コーヒー、調味液、麺つゆ、ジュース類、ミネラルウォ
ーター、ウーロン茶等飲料を収容するものについては、
バックインボックスの製造工程の中で、その注出入口と
キャップで構成される口栓の付いた内装袋の内外面を滅
菌する必要がある。
【0004】このように、プラスチック製の容器の滅菌
には、加熱滅菌法と冷滅菌法があり、前者の加熱滅菌法
では、容器の変形等の問題や、滅菌処理速度(遅い)等
の問題があるので、一般的には冷滅菌(冷殺菌)法が採
用されている。その冷滅菌法には、室温プラス10℃前
後になる放射線滅菌(γ線あるいは電子線による)法と
室温プラス50℃前後になるガス滅菌(酸化エチレンガ
ス滅菌等)法とがある。その中で、後者の酸化エチレン
ガス滅菌法は、例えば文化財や家具等の入った部屋を密
封した中などへ臭化メチルと酸化エチレンの混合剤を入
れておくいわゆる「くん蒸」や、例えば医療用具、容器
などをガス滅菌器(高圧容器など)に入れ、一定温度に
保ったエチレンオキシドなどの一定量を入れ、一定時間
放置するいわゆる「ガス滅菌」があるが、上記の口栓付
内装袋の滅菌には、袋の内面まで均一に滅菌することは
困難で不適である。
【0005】また電子線による滅菌法は、γ線より透過
力は劣るが製品によっては酸化劣化の低減化が得られる
などメリットもあるが、未だ開発段階なので一般化され
ていない。
【0006】このような事情から、現状では、透過力の
高いγ線の照射法が、例えば上記の口栓付内装袋のよう
な滅菌には、キャップをしたままで袋の内外面を均一に
かつ短時間でできるというメリットがあるので、その装
置が大規模で、大スペースと高コストとなるが、各種の
口栓付内装袋等を大量生産する企業ではこのγ線の照射
法が好適に採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
γ線照射で予め滅菌された口栓付内装袋に飲料等を充填
するための充填機に前記の口栓付内装袋をセットし、充
填部(無菌室)でその袋に充填されるまでの間に、一旦
滅菌された内装袋(口栓を含め)の外面は再度外気即ち
汚染環境下に触れて汚染され、その汚染された口栓付内
装袋が充填部に搬送されると無菌状態の充填部が汚染さ
れることになり、よって飲料等内容物まで汚染されると
いう危惧があった。
【0008】上記危惧を解消する方法として、例えば液
体内容物の充填機内あるいは充填直前に再度γ線照射に
よる滅菌も考えられるが、前記のように大規模な装置で
そのスペースや装置コスト等の点から、液体内容物を充
填するのみの企業では、この方法の適用は困難なもので
あった。
【0009】本発明は、かかる従来技術の問題点等を解
決するものであり、その課題とするところは、厚紙等の
外装容器に口栓付内装袋がセットされてなるバックイン
ボックスの口栓付内装袋に、液体内容物を充填する直前
に、小スペース低コストの装置でかつ効率よく短時間で
滅菌することができる口栓付内装袋の滅菌方法を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、注出入口
とキャップで構成される口栓がプラスチック製袋に貼着
された口栓付内装袋に液体内容物を充填し、厚紙等でな
る外装容器に収納しセットするバッグインボックスの製
造において、前記液体内容物の充填直前にスチームによ
る150℃程度の加熱滅菌を施すことを特徴とする口栓
付内装袋の滅菌方法としたものである。
【0011】上記請求項1に記載の発明によれば、口栓
付内装袋を充填直前に150℃程度のスチーム雰囲気中
を通過させ、常温から約150℃まで昇温させ加熱滅菌
を施すことによって、小スペース低コストの滅菌装置で
滅菌が可能となり、滅菌された口栓付内装袋を無菌状態
の充填部に搬送することが可能となる。
【0012】また、請求項2の発明では、前記加熱滅菌
の工程の前に、100℃程度の余熱工程を付加してなる
ことを特徴とする請求項1に記載の口栓付内装袋の滅菌
方法としたものである。
【0013】上記請求項2に記載の発明によれば、前記
150℃程度のスチーム雰囲気を有する加熱滅菌工程の
前に、100℃程度のスチーム雰囲気を有する余熱工程
を付加し、この余熱工程で口栓付内装袋を100℃程度
のスチーム雰囲気中を通過させ、常温から約100℃ま
で昇温させ、続いて前記加熱滅菌工程で150℃程度の
スチーム雰囲気中を通過させて100℃から約150℃
まで昇温させ加熱滅菌を施すことによって、滅菌時間を
短縮することができ、よって次工程である充填工程での
時間短縮すなわち充填能力の向上につながり、生産性の
向上に貢献することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明は、図2の概略側断面図に示すように、その
一例として、飲料等を収容する容器で、段ボール等でな
る外装容器(10)内にキャップ(23)と注出入口
(24)でなる口栓(22)が上部近傍に貼着された口
栓付内装袋(20)が収容セットされたバックインボッ
クス(1)の製造に関するものであり、さらに詳しくは
口栓付内装袋(20)の滅菌方法に関するものである。
【0015】本発明の口栓付内装袋の滅菌方法の対称と
なる口栓付内装袋(20)としては、図2に示すよう
に、例えば、内層にヒートシールし易い低密度ポリエチ
レンあるいはエチレン−αオレフィン共重合体、外層に
基材となるポリエチレンテレフタレートあるいは延伸ナ
イロンが積層された少なくとも2層でなるシートの内層
面(シーラント層)面を合わせ、その周縁をシールして
内装袋(20)とし、その内装袋(20)の上部近傍に
内装袋(20)とシールし易い低密度ポリエチレン製の
キャップ(23)と注出入口(24)でなる口栓(2
2)がヒートシールあるいは超音波シールで融着された
ものである。
【0016】そこでまず請求項1の発明は、図1の概略
工程図に示すように、液体内容物(40)を充填する充
填部(100)の直前にスチームによる加熱滅菌ステー
ション(200)を設けたもので、具体的には、上記の
如き口栓付内装袋(20)を充填部(100)の直前に
ある加熱滅菌ステーション(200)に搬送し、150
℃程度のスチーム雰囲気中を通過させる。この加熱滅菌
ステーション(200)で口栓付内装袋は、常温から約
150℃まで昇温されて滅菌され、次工程で無菌状態の
充填部(100)に搬送されるものである。
【0017】上記口栓付内装袋(20)は、一袋一袋切
り離さないで口栓付内装袋(20)と口栓付内装袋(2
0)の間にミシン目を入れた連続袋として、加熱滅菌ス
テーション(200)を通過させ、充填部(100)ま
で搬送して内容物を充填後、ミシン目部分で切り離すこ
ともできる。
【0018】このように、小スペース低コストの加熱滅
菌装置で滅菌が可能となり、無菌状態の充填部(10
0)を汚染しないようにし、よって全く汚染のない内容
物(40)を注出入口(40)から充填することができ
るものである。
【0019】ここで十分な滅菌効果を得るには、口栓付
内装袋のサイズや加熱滅菌ステーション(200)の容
量等によっても異なるが、一般的にプラスチック製の内
装袋等に対する加熱滅菌法での滅菌温度は、130℃〜
150℃で8秒〜15秒を要する。ここで150℃を越
えた高温にすれば、時間短縮は可能であるが、前述した
ように、滅菌対称物がプラスチック製の口栓付内装袋で
あるため、シール部が剥がれたり口栓が歪んだりする危
惧があるので150℃を越えた高温滅菌は好ましくな
い。従って、上記のように150℃程度のスチーム雰囲
気中で十分な滅菌効果を得るには、常温から約150℃
まで昇温させる時間を付加すると8秒〜15秒の約1.
5倍の時間を要することになる。このように長い滅菌時
間は、次工程である無菌状態の充填部(100)を汚染
することのない十分な時間ではあるが、飲料等の内容物
を充填する充填能力を低下させることになる。
【0020】このような充填能力の低下を防止する方法
として、請求項2の発明は、図1の概略工程図に示すよ
うに、前記150℃程度の雰囲気の加熱滅菌ステーショ
ン(200)の前に、100℃程度の雰囲気の余熱ステ
ーション(300)を付加する滅菌方法である。
【0021】上記余熱ステーション(300)は、10
0℃程度のスチーム雰囲気を有するもので、この余熱ス
テーション(300)を通過させることによって口栓付
内装袋(20)を常温から約100℃まで昇温させ、次
いで約100℃まで昇温された口栓付内装袋(20)を
前記の150℃程度の加熱滅菌ステーション(200)
に搬送し、この加熱滅菌ステーション(200)を通過
させることによって口栓付内装袋(20)を約100℃
から約150℃まで昇温させて滅菌する滅菌方法であ
る。
【0022】上記のように余熱ステーション(300)
を通過させることによって、加熱滅菌ステーション(2
00)での滅菌時間が、加熱滅菌ステーション(20
0)のみの場合に比べ約半分となり、充填部(100)
での充填能力を低下させずに、次工程の充填部(10
0)を汚染しない口栓付内装袋の滅菌方法とすることが
できる。
【0023】上記の加熱滅菌ステーション(200)お
よび余熱ステーション(300)を赤外や近赤外線等に
よる高温雰囲気としても構わないが、滅菌の均一性と安
全性および衛生性にも優れているスチームによる高温雰
囲気とすることがこの加熱滅菌および余熱には好適であ
る。
【0024】また、上記の加熱滅菌ステーション(20
0)および余熱ステーション(300)を通過させる手
段としては、例えば、図1に示すように、連続的搬送も
しくは間欠的搬送するベルト(50)やチェーン等を用
いることができ、後者の間欠的搬送するベルト(50)
等の場合では、前記加熱滅菌ステーション(200)と
余熱ステーション(300)内で同時に加熱滅菌と余熱
ができるような間隔で、口栓付内装袋(20)をベルト
(50)上に載置する必要がある。なお後者の間欠的搬
送するベルト(50)等の方が加熱滅菌ステーション
(200)や余熱ステーション(300)のスペースを
小さくすることができるので好適な搬送方法である。
【0025】以上のような口栓付内装袋の滅菌方法は、
飲料等を収容するバックインボックスの口栓付内装袋の
みならず、薬品、化粧品、医療器具等を袋等に収納する
無菌室にその包装袋を搬送する場合などにも適用可能な
ものである。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、注出入口とキャップで構成
される口栓がプラスチック製袋に貼着された口栓付内装
袋に液体内容物を充填し、厚紙等でなる外装容器にセッ
トするバッグインボックスの製造において、前記液体内
容物の充填直前にスチームによる150℃程度の加熱滅
菌を施すことことによって、小スペースで低コストの滅
菌装置で滅菌が可能となり、滅菌され汚染のない口栓付
内装袋を無菌状態の充填室に搬送することができるの
で、全く汚染のない液体内容物の充填を可能にする滅菌
方法を提供できる。
【0027】また、前記加熱滅菌工程の前に、100℃
程度の余熱工程を付加することによって、加熱滅菌工程
での滅菌時間を短縮することができるので、充填部での
充填能力を低下させずに、次工程の無菌状態の充填室を
汚染しない口栓付内装袋の滅菌方法とすることができ
る。
【0028】従って本発明は、飲料等を収容する、プラ
スチック製の口栓付内装袋と厚紙等の外装容器でなるバ
ックインボックスの滅菌方法として、優れた実用上の効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の口栓付内装袋の滅菌方法の一実施の工
程を説明するための模式的概略図である。
【図2】本発明の口栓付内装袋の滅菌方法に係わるバッ
クインボックスの一事例を側断面で表した説明図であ
る。
【符号の説明】
1‥‥バックインボックス 10‥‥外装紙容器 20‥‥内装袋 22‥‥口栓 23‥‥キャップ 24‥‥注出入口 40‥‥内容物 50‥‥ベルト 100‥‥充填部 200‥‥加熱滅菌ステーション 300‥‥余熱ステーション

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】注出入口とキャップで構成される口栓がプ
    ラスチック製袋に貼着された口栓付内装袋に液体内容物
    を充填し、厚紙等でなる外装容器に収納しセットするバ
    ッグインボックスの製造において、前記液体内容物の充
    填直前にスチームによる加熱滅菌を施すことを特徴とす
    る口栓付内装袋の滅菌方法。
  2. 【請求項2】前記加熱滅菌の工程の前に、余熱工程を付
    加してなることを特徴とする請求項1に記載の口栓付内
    装袋の滅菌方法。
JP11217065A 1999-07-30 1999-07-30 口栓付内装袋の滅菌方法 Pending JP2001048129A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001354213A (ja) * 2000-06-12 2001-12-25 Dainippon Printing Co Ltd 口栓付きパウチの滅菌方法、滅菌システム、無菌充填システムおよびそれらに使用するパウチの保管装置
JP2002321715A (ja) * 2002-04-09 2002-11-05 Dainippon Printing Co Ltd 無菌充填方法およびシステム

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