JP2001048027A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

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JP2001048027A
JP2001048027A JP22403299A JP22403299A JP2001048027A JP 2001048027 A JP2001048027 A JP 2001048027A JP 22403299 A JP22403299 A JP 22403299A JP 22403299 A JP22403299 A JP 22403299A JP 2001048027 A JP2001048027 A JP 2001048027A
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steering angle
steered
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Jiyunji Kawamuro
巡児 河室
Morihiro Matsuda
守弘 松田
Chikatoshi Nakatsu
慎利 中津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最大転舵角まで操舵されている場合に、伝達比
がクイック側に変更されると、伝達比可変機構の駆動力
がハンドル側に作用して、ハンドルが戻される現象が発
生する。 【解決手段】最大転舵角まで操舵されている場合には、
S200において伝達比Gの変更を禁止するか、或い
は、S300で目標作動角θmmの変更を禁止して、伝
達比可変機構のアクチュエータの動作を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵ハンドルの操
舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達
比可変機構を備えた車両用操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、操舵ハンドルの操舵角と転舵
輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構
を備えた車両用操舵制御装置が知られている。例えば、
特開平5−139332号には、操舵ハンドルの操舵角
と転舵輪の転舵角との関係を、車速に応じて変更する伝
達比可変機構が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような伝達比可変
機構では、車速の低下などの車両の走行状態の変化に応
じて伝達比がクイック側に変更されると、操舵角が一定
の場合には、伝達比可変機構の駆動力によって、転舵角
が増加する方向に転舵輪が転舵される。しかし、転舵輪
の転舵角が最大転舵角まで操舵されている場合には、図
7に示すように、伝達比がG1、G2、G3と次第にク
イック側に変更されても、転舵輪はそれ以上に転舵する
ことができないため、その反動で、伝達比可変機構の駆
動力が操舵ハンドル側に作用して、操舵ハンドルが中立
側へ戻されるという現象が発生する。車両の走行状態が
変化することに起因して、このように操舵ハンドルを戻
す方向に力が作用してしまうと、運転者に操舵違和感を
与えることとなる。
【0004】本発明はこのような課題を解決すべくなさ
れたものであり、その目的は、最大転舵角付近で車両の
走行状態が変化した場合にも、伝達比可変機構の駆動力
が操舵ハンドルを戻す方向に作用することを防止し得る
車両用操舵制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる車両用
操舵制御装置は、操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵
角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構を備えた
車両用操舵制御装置であって、操舵ハンドルの操舵角を
検出する操舵角検出手段と、伝達比可変機構を回転駆動
する駆動手段と、走行状態に応じて設定する伝達比をも
とに、検出された操舵角に応じて、駆動手段の駆動制御
を行う制御手段とを備えており、制御手段は、転舵輪の
転舵角が所定の範囲を超えた場合に、伝達比のクイック
側への変更を制限する制限手段を備えて構成する。
【0006】車両の走行状態の変化に伴って伝達比がク
イック側へ変更される状況下でも、転舵輪の転舵角が所
定の範囲を超えた場合には、制限手段によって、伝達比
のクイック側への変更を制限して、伝達比可変機構の駆
動力が操舵ハンドルを戻す方向に作用することを防止す
る。
【0007】請求項2にかかる車両用操舵制御装置は、
操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比
を変化させる伝達比可変機構を備えた車両用操舵制御装
置であって、操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角検
出手段と、伝達比可変機構を回転駆動する駆動手段と、
走行状態に応じて設定する伝達比をもとに、検出された
操舵角に応じて、駆動手段に対する制御目標値を設定す
る制御手段とを備えており、制御手段は、転舵輪の転舵
角が所定の範囲を超えた場合に、制御目標値の変更を制
限する制限手段を備えて構成する。
【0008】車両の走行状態の変化に伴って伝達比がク
イック側へ変更されると、この伝達比に応じた制御目標
値が設定され、制御目標値に応じて伝達比可変機構の駆
動手段が駆動される。そこで、転舵輪の転舵角が所定の
範囲を超えた場合には、車両の走行状態に応じて通常時
と同様に伝達比を設定するが、制限手段によって制御目
標値の変更を制限することで、伝達比可変機構の駆動力
が操舵ハンドルを戻す方向に作用することを防止する。
【0009】請求項3にかかる車両用操舵制御装置は、
請求項1又は2に記載の車両用操舵制御装置において、
制限手段は、転舵輪の転舵角が最大転舵角となった場合
に、制限処理を実施する。
【0010】転舵輪の転舵角が最大転舵角まで操舵され
ている場合には、伝達比がクイック側に変更されて制御
目標値が増加した場合にも、転舵輪はそれ以上に転舵す
ることができないため、伝達比可変機構の駆動力が操舵
ハンドルを戻す方向に作用することになる。したがって
制限手段では、転舵角が最大転舵角の状況下で、前述し
た制限処理を実施する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
添付図面を参照して説明する。
【0012】図1に第1の実施形態にかかる操舵装置の
構成を示す。
【0013】入力軸20と出力軸40とは伝達比可変機
構30を介して連結されており、入力軸20には操舵ハ
ンドル10が連結されている。出力軸40は、ラックア
ンドピニオン式のギヤ装置50を介してラック軸51に
連結されており、ラック軸51の両側には転舵輪FWが
連結されている。
【0014】また、操舵ハンドル10の操舵角が入力軸
20の回転角に対応するため、入力軸20には、入力軸
20の回転角としての操舵角θhを検出する操舵角セン
サ21を設けている。
【0015】伝達比可変機構30は、入力軸20と出力
軸40とを連結する所定のギヤ機構を介して連結し、こ
のギヤ機構を、例えばサーボモータで構成するアクチュ
エータ31で駆動することで、入力軸20−出力軸40
間の伝達比を変化させる機構となっている。このアクチ
ュエータ31には、アクチュエータ31の作動角を検出
する作動角センサ32を備えており、検出された作動角
θmは操舵制御装置70に与えられる。なお、このアク
チュエータ31は、イグニションスイッチのオフ操作に
よって制御が終了した後はロックされる機構となってお
り、イグニションスイッチがオン操作されるまでの間
に、アクチュエータ31の作動角θmが変化することは
ない。
【0016】この出力軸40の回転角を出力角θpとす
ると、アクチュエータ31が作動角θmだけ回転するこ
とで、操舵角θhが増速されて出力角θpとなるため、
操舵角θh、作動角θm、出力角θpは下記(1)式の
関係となる。従って、操舵角θhと作動角θmとをもと
に、出力角θpを把握することができる。
【0017】θp=θh+θm …(1) そして出力角θpはラック軸51のストローク位置に対
応し、さらにラック軸51のストローク位置は車輪FW
の転舵角に対応するため、操舵角θhと作動角θmとを
もとに車輪FWの転舵角を検知している。
【0018】伝達比可変機構30の駆動制御は操舵制御
装置70によって実施される。操舵制御装置70には、
操舵角センサ21、作動角センサ32の他、車両の速度
を検出する車速センサ60の各検出信号が与えられ、操
舵制御装置70はこれらの信号をもとに伝達比Gを設定
すると共に、伝達比G及び操舵角θhに応じて設定され
る制御信号Isをアクチュエータ31に対して出力する
処理を繰り返し、伝達比可変機構30の駆動制御を実施
している。
【0019】ここで、操舵制御装置70で実施される制
御処理について、図2のフローチャートに沿って説明す
る。
【0020】このフローチャートはイグニションスイッ
チのオン操作によって起動する。まず、ステップ(以
下、ステップを「S」と記す。)100に進み、操舵角
センサ21で検出された操舵角θh、作動角センサ32
で検出された作動角θm、車速センサ60で検出された
車速Vがそれぞれ読み込まれる。
【0021】続くS200では伝達比Gの設定処理が実
施されるが、具体的な設定処理については、後に詳述す
る。
【0022】続くS300では、制御目標となるアクチ
ュエータ31の目標作動角θmmを設定する。操舵角θ
h、伝達比G及び出力角θpは下記(2)式の関係とな
るため、(1)式、(2)式より目標作動角θmmは
(3)式で規定される。
【0023】 θp=G・θh …(2) θmm=(G−1)・θh …(3) 続くS400では、S100で読み込まれたアクチュエ
ータ31の作動角θmと、S300で設定された目標作
動角θmmとの偏差eを、e=θmm−θmとして演算
し、続くS500では、オーバーシュートすることなく
偏差eを0にするように、アクチュエータ31を制御す
る制御信号Isを決定する。この処理の一例としては、
Is=C(s)・eの演算式に基づいて、PID制御の
パラメータを適切に設定することにより制御信号Isを
決定することができる。なお、式中の「(s)」はラプ
ラス演算子である。
【0024】続くS600では、S500で決定された
制御信号Isをアクチュエータ31に出力し、制御信号
Isに基づいてアクチュエータ31を駆動する。
【0025】この後、S700に進み、イグニションス
イッチ(IG)がオフ操作されたかを判断し、「No」
の場合にはS100に戻り、S700で「Yes」と判
断されるまで、前述したS100以降の処理が繰り返し
実行される。
【0026】ここで、先のS200で実施される伝達比
Gの設定処理を図3のフローチャートに沿って説明す
る。
【0027】S202では、操舵角θhと作動角θmと
の和が出力角θpであるため((1)式参照)、操舵角
θhと作動角θmとの和として得られる出力角θpの推
定値が最大出力角θpmaxより大であるかを判断する。一
例として、最大出力角θpmaxは、転舵輪FWが転舵可能
な最大転舵角に対応する出力角θpを設定している。
【0028】操舵角θhと作動角θmとの和が最大出力
角θpmax以下の範囲では、S202で「No」と判断さ
れてS204に進み、図4に示すマップをもとに、S1
00で読み込んだ車速Vに応じた伝達比Gを設定する。
なお、伝達比Gは、車速Vに応じて設定する以外にも、
車速V、操舵角θhなどに応じて設定しても良い。
【0029】続くS206では、補正フラグが1にセッ
トされているかを判断し、初期状態では補正フラグF=
0であるため「No」と判断されてS208に進み、今
回のルーチンで設定された伝達比Gの値をGoldとして
記憶し、このルーチンを終了する。
【0030】一方、操舵角θhと作動角θmとの和が最
大出力角θpmaxより大である場合には、S202で「Y
es」と判断されてS210に進み、S204と同様に
車速Vに応じた伝達比Gを設定し、続くS212では、
G>Goldであるか、すなわち前回のルーチンで設定し
た伝達比Goldに比べ、伝達比Gがクイック側へ変更さ
れるかを判断する。
【0031】S212の判断で「No」の場合には、伝
達比Gが一定かスロー側に変更される場合であり、特に
スロー側に変更される場合には、図7に一点鎖線で示す
ように、伝達比がG1からG4へとスロー側に変更にな
った場合、操舵角θhが転舵輪FWの最大転舵角まで操
作されていても、操舵ハンドル10をさらに切り込むこ
とができる状態となる。従って、S202で「Yes」
と判断される状況であっても、S212の判断で「N
o」の場合には、設定された伝達比に何ら制限を加える
必要がないため、そのままS208に進み、S210で
設定された伝達比Gを今回のルーチンで設定した伝達比
Goldとして記憶する。
【0032】これに対し、S212の判断で「Yes」
の場合には、伝達比Gがクイック側に変更される場合で
あり、S202で「Yes」と判断される状況下では、
操舵角θhはすでに転舵輪FWの最大転舵角(エンド当
たり)まで操舵されているため、このまま伝達比Gがク
イック側に変更されると、転舵輪FWをそれ以上に転舵
させることができないため、その反動で、伝達比可変機
構30におけるアクチュエータ31の駆動力が操舵ハン
ドル10側に作用して、操舵ハンドル10が中立側へ戻
されるという現象が発生する。そこで、S212で「Y
es」と判断される場合には、S214に進み、前回の
ルーチンで設定された伝達比Goldを再び伝達比Gとし
て設定して伝達比Gの変更を禁止し、続くS216で、
補正フラグFを1にセットして前出のS208に進む。
【0033】操舵角θhと作動角θmとの和が最大出力
角θpmaxより大である場合には、S210〜S216の
処理が繰り返されるが、その後、S202で「No」と
判断されると再びS204の処理に復帰するが、復帰前
の処理で伝達比Gの変更が禁止されていたため、S20
4で設定される伝達比Gをそのまま設定すると、復帰前
後の伝達比Gに大きな偏差が生じる場合も起こり得る。
【0034】そこで、S204において、車速Vに応じ
た伝達比Gを設定した後、S206に進み、S216で
補正フラグFが1に設定されているため、S206で
「Yes」と判断されてS218に進む。
【0035】S218では、S204で設定された伝達
比Gと、復帰直後の時点ではS214で設定されかつS
208で記憶された伝達比Goldとの偏差を伝達比偏差
Ge=G−Goldとして設定する。
【0036】続くS220では、S218で設定した伝
達比偏差Geがしきい値β(β>0)以上であるかを判
断し、「Yes」の場合にはS222に進み、この伝達
比偏差Geを減少させるべく、αを所定の定数(α>
0)として、Goldに定数αを加えた値を今回のルーチ
ンで設定する伝達比Gとして更新し、前出のS208に
進む。従ってS220で「Yes」と判断される間は、
前回のルーチンで設定された伝達比Goldがルーチン毎
に定数α分だけ増加されることになる。
【0037】これに対し、S220の判断で「No」の
場合にはS224に進み、伝達比偏差Geがしきい値−
β以下であるかを判断し、「Yes」の場合にはS22
6に進み、この伝達比偏差Geを減少させるべく、Gol
dから定数αを減じた値を今回のルーチンで設定する伝
達比Gとして更新し、前出のS208に進む。従ってS
224で「Yes」と判断される間は、前回のルーチン
で設定された伝達比Goldがルーチン毎に定数α分だけ
減少されることになる。
【0038】そして、β>Ge>−βとなると伝達比偏
差Geが解消されたものとして処理することとし、S2
28に進んで補正フラグFを0にリセットし、前出のS
208に進む。これにより、S204で設定された伝達
比Gの値が、今回のルーチンで設定された伝達比Gold
としてそのまま記憶される。
【0039】S200では、以上のようにして伝達比G
の変更禁止処理が実施されることで、伝達比可変機構3
0の駆動力が操舵ハンドル10を戻す方向に作用するこ
とを防止することができる。また、伝達比Gの値を、制
限を加えた値から通常の設定値に復帰させる際にも、経
時的に徐々に復帰させる処理を採用したので、制限解除
直後における設定伝達比の急変を防止することができ
る。
【0040】以上説明した第1の実施形態では、最大出
力角θpmaxを、転舵輪FWが転舵可能な最大転舵角に対
応する出力角θpとして設定する場合を例示したが、こ
の最大出力角θpmaxは適宜設定することが可能であり、
最大転舵角近傍の転舵角に対応する出力角θpとして設
定することも可能である。また、操舵角θhと作動角θ
mとの和が最大出力角θpmaxより大である間は、伝達比
Gのクイック側への変更を禁止する処理を例示したが、
この例に限定するものではなく、例えば操舵角θhと作
動角θmとの和が最大出力角θpmaxより大である間は、
スロー側及びクイック側を含む、伝達比Gの変更自体を
禁止してもよく、少なくとも伝達比Gのクイック側への
変更を禁止できればよい。
【0041】次に第2の実施形態について説明する。
【0042】前述した第1の実施形態では、推定される
出力角θpが最大出力角θpmaxより大の場合に、伝達比
Gの設定に制限を加える場合について例示したが、出力
角θpが最大出力角θpmaxより大の場合にも伝達比Gを
通常通り設定し、アクチュエータ31の目標作動角θm
mに制限を加えることでも、同様の効果を発揮させるこ
とができる。
【0043】そこで図2のS300で実施する目標作動
角θmmの設定処理例につき、図5のフローチャートに
沿って説明する。なお、この場合、S200では、図4
に示すマップをもとに、車速Vに応じた伝達比Gを設定
する。
【0044】まずS302では、操舵角θhと作動角θ
mとの和として得られる出力角θpの推定値が最大出力
角θpmaxより大であるかを判断する。
【0045】ここで転舵輪FWの最大転舵角まで操舵さ
れている場合を想定すると、操舵角θhが一定の場合に
伝達比Gが変更されると、(3)式より設定される目標
作動角θmmも変化することになる。そこで操舵角θh
の値を補正することで、目標作動角θmmを一定とする
処理を実施する。これは、実質的に操舵角θhの中立位
置(N点)を変化させる処理であり、S302で「Ye
s」の場合にS304に進み、操舵角θhの中立位置を
補正するN点補正値θNeを、下記(4)式をもとに設定
する。
【0046】 θNe=θh−(θpmax/G) …(4) なお、図6に、θNe、θh、(θpmax/G)を示して
おく。伝達比G5において転舵輪FWの最大転舵角まで
操舵されている状況で、クイック側となる伝達比G6に
変更された場合に、N点補正値θNeを設定することで、
操舵角と転舵角との関係はG6’として点線で示す関係
となる。
【0047】続くS306では下記(5)式をもとに目
標作動角θmmを設定する。
【0048】 θmm=(θh−θNe)・(G−1) …(5) このようにして、S302において推定される出力角θ
pが最大出力角θpmaxより大である間は、S302及び
S304により、伝達比Gが変化した場合にも目標作動
角θmmは一定値となるように制限されるため、伝達比
可変機構30の駆動力が操舵ハンドル10を戻す方向に
作用することを防止することができる。
【0049】また、S302で「No」と判断される
と、このような制限処理から復帰するが、この場合も、
操舵角θhの中立位置を直ちに基の位置に復帰させる
と、設定される目標作動角θmmが急変する場合も起こ
り得るため、N点補正値|θNe|を徐々に減少させる処
理を実施する。
【0050】そこでS302で「No」の場合、S30
8に進み、前回のルーチンで設定されたN点補正値θNe
の値を読み込み、続くS310では、S308で読み込
んだN点補正値θNeの値が所定のしきい値γ(γ>0)
以上であるかを判断する。この判断で「Yes」の場合
にはS312に進み、δを所定の定数(δ>0)とし
て、N点補正値θNeから定数δを減じた値をN点補正値
θNeとして更新し、前出のS306に進む。
【0051】また、S310の判断で「No」の場合に
は、S314に進み、S308で読み込んだN点補正値
θNeの値が所定のしきい値−γ(−γ<0)以下である
かを判断する。この判断で「Yes」の場合にはS31
6に進み、N点補正値θNeに定数δを加えた値をN点補
正値θNeとして更新し、前出のS306に進む。
【0052】また、S314の判断で「No」の場合に
はγ>θNe>−γであり、この場合にはS318に進ん
でN点補正値θNeの値を0に設定し、操舵角θhのN点
ずれが解消されたものとして処理し、前出のS306に
進む。したがってこの場合S306では、前出の(3)
式において目標作動角θmmが設定されることになり、
以降、S302で「Yes」と判断されるまで、N点補
正値θNe=0として処理される。
【0053】以上説明した第2の実施形態では、推定さ
れる出力角θpが最大出力角θpmaxより大の場合に、操
舵角θhの中立位置を補正する場合について説明した
が、推定される出力角θpが最大出力角θpmaxより大の
状況下でも、伝達比Gがスロー側に変更された場合には
通常通り目標作動角θmmを設定し、クイック側に変更
された場合にのみS304の処理を実施しても良い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
車両用操舵制御装置によれば、転舵輪の転舵角が所定の
範囲を超えた場合に、伝達比のクイック側への変更を制
限する制限手段を備える構成を採用したので、操舵ハン
ドルが転舵輪の最大転舵角まで操舵されている際に設定
伝達比が変化した場合にも、伝達比可変機構の駆動力が
操舵ハンドルを戻す方向に作用することを防止すること
ができる。
【0055】請求項2にかかる車両用操舵制御装置によ
れば、転舵輪の転舵角が所定の範囲を超えた場合に、制
御目標値の変更を制限する制限手段を備える構成を採用
したので、操舵ハンドルが転舵輪の最大転舵角(エンド
当たり)まで操舵されている際に設定伝達比の変化に伴
って制御目標値が変化した場合にも、伝達比可変機構の
駆動力が操舵ハンドルを戻す方向に作用することを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】操舵装置の全体的な構成を示すブロック図であ
る。
【図2】操舵制御装置で実行される制御処理を示すフロ
ーチャートである。
【図3】伝達比の設定処理を示すフローチャートであ
る。
【図4】車速Vと伝達比Gとの関係を規定したマップで
ある。
【図5】目標作動角の設定処理を示すフローチャートで
ある。
【図6】N点補正値θNeを設定した場合における操舵角
と転舵角との関係を示す説明図である。
【図7】各伝達比における操舵角と転舵角との関係を示
す説明図である。
【符号の説明】
20…入力軸、21…操舵角センサ、30…伝達比可変
機構 31…アクチュエータ、32…作動角センサ、40…出
力軸 60…車速センサ、70…操舵制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 守弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中津 慎利 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D033 CA00 CA03 CA13 CA17 CA18 CA21 JB19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角
    との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構を備えた車
    両用操舵制御装置であって、 前記操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段
    と、 前記伝達比可変機構を回転駆動する駆動手段と、 走行状態に応じて設定する前記伝達比をもとに、検出さ
    れた前記操舵角に応じて、前記駆動手段の駆動制御を行
    う制御手段とを備えており、 前記制御手段は、前記転舵輪の転舵角が所定の範囲を超
    えた場合に、前記伝達比のクイック側への変更を制限す
    る制限手段を備える車両用操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角
    との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構を備えた車
    両用操舵制御装置であって、 前記操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段
    と、 前記伝達比可変機構を回転駆動する駆動手段と、 走行状態に応じて設定する前記伝達比をもとに、検出さ
    れた前記操舵角に応じて、前記駆動手段に対する制御目
    標値を設定する制御手段とを備えており、 前記制御手段は、前記転舵輪の転舵角が所定の範囲を超
    えた場合に、前記制御目標値の変更を制限する制限手段
    を備える車両用操舵制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制限手段は、前記転舵輪の転舵角が
    最大転舵角となった場合に、制限処理を実施する請求項
    1又は2記載の車両用操舵制御装置。
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