JP4449661B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行状態に応じてステアリングギア比を可変するギア比可変システムを備えた車両用操舵装置の技術分野に属する。
ギア比可変システムを備えた車両用操舵装置では、システムが作動していないイグニッションスイッチOFF時にステアリングホイールが操作されると、ステアリングホイールの中立位置と操向輪の中立位置とにズレが生じる、いわゆる中立ズレが発生する。
よって、従来の車両用操舵装置では、イグニッションスイッチがONされギア比可変システムが起動したとき、中立ズレが発生している場合には、可変ギア比アクチュエータを駆動して中立ズレを修正している(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−171034号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、運転者がステアリングホイールから手を放した状態でイグニッションスイッチをONしたとき、中立ズレの修正が行われると、ステアリングホイールが勝手に回転し、運転者に違和感を与えるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ギア比可変システムの起動時に中立ズレを検出したとき、手放し状態であってもステアリング操作部を回転させることなく中立ズレを修正できる車両用操舵装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明にあっては、
操向輪の舵角に対するステアリング操作部のステアリング操舵角の比であるステアリングギア比を可変する可変ギア比アクチュエータと、
この可変ギア比アクチュエータに対し、走行状態に応じたステアリングギア比に基づく制御指令を出力する可変ギア比制御手段と、
からなるギア比可変システムを備えた車両用操舵装置において、
ロック状態にて前記ステアリング操作部の操作を不能とするとともにロック解除状態にて前記ステアリング操作部の操作を許容するステアリングロック機構と、
前記操向輪と前記ステアリング操作部の中立ズレを検出する中立ズレ検出手段と、
前記ギア比可変システム起動時、前記中立ズレが検出された場合には、前記ステアリングロック機構をロック状態とした後、前記可変ギア比アクチュエータを前記中立ズレをなくすように駆動制御する中立ズレ修正制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ギア比可変システム起動時に中立ズレが検出されたとき、ステアリング操作部をロックした状態で中立ズレを修正するため、運転者がステアリング操作部から手を放した状態であっても、ステアリング操作部を回転させることなく、中立ズレを防止でき、運転者に違和感を与えない。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用操舵装置の全体システム図である。
実施例1の車両用操舵装置は、ステアリングホイール(ステアリング操作部)10と左右前輪11a,11bを転舵させる前輪転舵機構12とを連結するコラムシャフト13に、運転者操舵角センサ1と前輪操舵アクチュエータ(可変ギア比アクチュエータ)5とステアリングロック機構6とが設けられている。
前輪操舵アクチュエータ5は、例えば、モータと減速機等により構成され、コラムシャフト13に、減速機を介してモータの出力軸が連結されている。この前輪操舵アクチュエータ5は、前輪操舵コントローラ4からの舵角指令値により、コラムシャフト13を介して入力される回転を可変ギア比により減速して前輪転舵機構12のステアリングギアへ出力するもので、これにより、左右前輪11a,11bの転舵角に対する操舵角の比であるステアリングギア比を可変に制御する。
前輪操舵コントローラ4は、操舵制御コントローラ3により生成された目標前輪操舵角と実際の前輪舵角値との偏差を無くすような舵角指令値を算出し、算出した舵角指令値を前輪操舵アクチュエータ5に出力する。
操舵制御コントローラ3は、運転者操舵角センサ1により検出された運転者操舵角と、車速センサ2により検出された車体速とに応じて、目標前輪操舵角を生成し、前輪操舵コントローラ4へ出力する。
この操舵制御コントローラ3、前輪操舵コントローラ4および前輪操舵アクチュエータ5から構成されるギア比可変システムは、イグニッションスイッチがONされたときに起動し、イグニッションスイッチがOFFされるまでギア比可変制御を継続する。また、操舵制御コントローラ3は、ギア比可変システムの起動時、ステアリングホイール10と左右前輪11a,11bとに中立ズレが発生している場合には、前輪操舵アクチュエータ5を駆動して中立ズレを修正した後、ギア比可変制御を開始する。
ステアリングロック機構6は、ロック状態にてステアリングホイール10の回転を禁止するとともに、ロック解除状態にてステアリングホイール10の回転を許容するもので、例えば、コラムシャフト13に形成されたロック溝とソレノイドにより作動するロックバーとから構成される。このステアリングロック機構6は、操舵制御コントローラ3からのステアリングロック指令によりロック状態となり、ステアリングロック解除指令によりロック解除状態となる。
シフトレバーロック機構7は、図外のシフトレバーの操作を制限するもので、例えば、ソレノイドにより作動しシフトレバーのPレンジ位置からの移動を規制するストッパを備えている。このシフトレバーロック機構7は、操舵制御コントローラ3からのシフトロック信号によりロック状態となり、シフトロック解除信号によりPレンジ位置から他のレンジ位置へのシフト操作を許容する。
図2は、実施例1の操舵制御コントローラ3の制御ブロック図である。
操舵制御コントローラ3は、目標値生成部31と、目標出力値生成部32と、中立ズレ修正部33と、を備えている。
目標値生成部31は、運転者操舵角と車体速とに基づいて目標ヨーレートを生成し、目標出力値生成部32へ出力する。
目標出力値生成部32は、目標ヨーレートに基づいて修正前目標前輪操舵角を生成し、この修正前目標前輪操舵角と目標修正操舵角とステアリングロック指令とに基づいて目標前輪操舵角を生成し、前輪操舵コントローラ4へ出力する。
中立ズレ修正部33は、運転者操舵角と修正前目標前輪操舵角と前輪ACTR角(前輪操舵アクチュエータ5の作動角であり、この前輪ACTR角と運転者操舵角との和が実操舵角となる)とに基づいて中立ズレを判断する。中立ズレ修正部33は、中立ズレ判断結果に応じて目標修正操舵角を生成し、目標出力値生成部32へ出力する。また、中立ズレ修正部33は、中立ズレと判断したとき、目標出力値生成部32とステアリングロック機構6に対しステアリングロック指令を出力するとともに、シフトレバーロック機構7に対しシフトロック信号を出力する。そして、中立ズレが修正された後、目標出力値生成部32とステアリングロック機構6に対しステアリングロック解除指令を出力するとともに、シフトレバーロック機構7に対しシフトロック解除信号を出力する。
図3は、目標値生成部31の制御ブロック図である。
目標値生成部31は、車両モデル演算部311と、目標値演算部312とを備えている。車両モデル演算部311は、運転者操舵角と車体速とから2輪モデルを用いて車両パラメータを算出し、目標値演算部312へ出力する。
目標値演算部312は、車両モデル演算部311からの車両パラメータと車体速とに基づいて、目標ヨーレートを算出する。
図4は、目標出力値生成部32の制御ブロック図である。
目標出力値生成部32は、通常時制御演算部321と、制御切替部322と、を備えている。
通常時制御演算部321は、目標ヨーレートからあらかじめ記憶した車両モデルを用いて修正前目標前輪操舵角を演算する。
制御切替部322は、ステアリングロック解除指令を入力したとき、修正前目標前輪操舵角を目標前輪操舵角として前輪操舵コントローラ4へ出力し、ステアリングロック指令を入力したとき、目標修正操舵角を目標前輪操舵角として前輪操舵コントローラ4へ出力する。
図5は、中立ズレ修正部33の制御ブロック図である。
中立ズレ修正部33は、中立ズレ判断部331と、修正舵角演算部332と、を備えている。
中立ズレ判断部331は、運転者操舵角と前輪ACTR角と修正前目標前輪操舵角とに基づいて、中立ズレ量を演算し、中立ズレを判断する。そして、中立ズレと判断した場合には、ステアリングロック指令を出力し、中立ズレと判断しない場合には、ステアリングロック解除指令を出力する。また、演算した中立ズレ量を、修正舵角演算部332へ出力する。
修正舵角演算部332は、修正前目標前輪操舵角と中立ズレ量に基づいて目標修正操舵角を演算し、目標出力値生成部32へ出力する。
次に、作用を説明する。
[車両モデル演算]
操舵制御コントローラ3において、目標値生成部31の車両モデル演算部311では、以下に示す通り、運転者操舵角と車体速から2輪モデルを用いて、車両パラメータを求める。
一般に、2輪モデルを仮定すると、車両のヨー角加速度は、下記の式(1)で表せる。
ψ"=a11ψ'+a12y+bf1θ …(1)
また、車両の横加速度は、下記の式(2)で表せる。
y'=a21ψ'+a22y+bf2θ …(2)
ここで、
Figure 0004449661
Figure 0004449661
である。
式(1),(2)の運動方程式より前輪操舵に対するヨーレートの伝達関数を求めると、下記の式(4)となる。
Figure 0004449661
Figure 0004449661
ヨーレート伝達関数は、車両パラメータを用いて、下記の式(5)となる。
Figure 0004449661
ここで、
Figure 0004449661
であるため、式(3)とから、車両パラメータ
Figure 0004449661
が求められる。
[目標値生成]
次に、目標値生成部31の目標値演算部312では、車体速V、車両パラメータと目標値パラメータから、目標ヨーレートψ'*を求める。
目標ヨー角加速度は、式(5)より、下記の式(7)となる。
ψ"*=−2ζψ'*(V)ωψ'*(V)ψ'*(s)+ωψ'*(V)2ψ'*(V)θ(s)
+1/s×ωψ'*(V)2(gψ'*(V)θ(s)−φ'*(s)) …(7)
ここで、目標値パラメータは、下記の式(8)のように設定する。
Figure 0004449661
ただし、yrate_gain_map、yrate_omegn_map、yrate_zeta_map、yrate_zero_mapはチューニングパラメータである。
目標ヨーレートψ'*は、目標ヨー角加速度ψ"*から、下記の式(9)で求めることができる。
ψ'*(s)=1/s×ψ"*(s) …(9)
[修正前目標前輪操舵角演算]
目標出力値生成部32の通常時制御演算部321では、目標ヨーレートψ'*から下記の式(10)を用いて修正前目標前輪操舵角θ1 *を演算する。
ψ''*=a11ψ'*+a12y+bf1θ1 * …(10)
よって、修正前目標前輪操舵角θ1 *は、下記の式(11)となる。
θ1 *=(ψ''*−a11ψ'*−a12y)/bf1 …(11)
[中立ズレ量演算]
中立ズレ修正部33の中立ズレ判断部331では、運転者操舵角θと前輪ACTR角θactrと修正前目標前輪操舵角θ1 *とに基づき、イグニッションON時の中立ズレを判定する。
まず、中立ズレ量Δθを、下記の式(12)により算出する。
Δθ=θ1 *−(θ+θactr) …(12)
続いて、算出した中立ズレ量Δθを、中立ズレしきい値ΘN(定数)と比較することで中立ズレを判定し、ステアリングロック(ステアリングロック解除)指令Flockおよびシフトロック(シフトロック解除)信号FATを決定する。
|Δθ|>ΘN のとき Flock=1,FAT=1 …(13)
|Δθ|≦ΘN のとき Flock=0,FAT=0 …(14)
ここで、中立ズレしきい値θNは、前輪操舵アクチュエータ5の駆動制御の精度や、前輪操舵アクチュエータ5の回転角センサの精度などから設定される。
[修正舵角演算]
中立ズレ修正部33の修正舵角演算部332では、修正前目標前輪操舵角θ1 *と中立ズレ量Δθから、下記の式(15)を用いて目標修正操舵角θN *を決定する。
θN *=θ1 *+Δθ' …(15)
ここで、Δθ'は、前輪舵角の急変を回避するため、Δθに1次遅れ処理を施した値である(Δθの初期値はゼロ)。
[目標前輪操舵角演算]
目標出力値生成部32では、修正前目標前輪操舵角θ1 *とステアリングロック指令Flockと目標修正操舵角θN *とから、目標前輪操舵角θ*を決定する。
lock=0(ステアリングロック解除時)のとき、θ*=θ1 * …(16)
lock=1(ステアリングロック時)のとき、θ*=θN * …(17)
ただし、ステアリングロック解除指令がステアリング指令に変化したとき(Flockが0から1)には、ステアリングロック機構6がロックを完了するまでの所定時間、式(17)の処理は実施しない。
[中立ズレ修正制御処理]
図6は、実施例1の操舵制御コントローラ3で実行される中立ズレ修正制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、イグニッションスイッチがONされたかどうかを判定する。YESの場合にはステップS2へ移行し、NOの場合には本制御を終了する。
ステップS2では、中立ズレ判断部331において、シフトロック信号(FAT=1)を出力し、シフトレバーロック機構7によりシフトレバーをPレンジ位置に固定し、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、通常時制御演算部321において、操舵角θと車体速Vから修正前目標前輪操舵角θ1 *を演算し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、中立ズレ判断部331において、操舵角θと前輪ACTR角θactrと修正前目標前輪操舵角θ1 *とから、中立ズレ量Δθを演算し、ステップS5へ移行する。
ステップS5では、中立ズレ判断部331において、中立ズレ量の絶対値|Δθ|が中立ズレしきい値ΘNよりも大きいかどうかを判定する。YESの場合にはステップS6へ移行し、NOの場合にはステップS9へ移行する(中立ズレ検出手段に相当)。
ステップS6では、中立ズレ判断部331において、ステアリングロック指令(Flock=1)を制御切替部332とステアリングロック機構6とに出力し、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、修正舵角演算部332において、修正前目標前輪操舵角θ1 *と中立ズレ量Δθから目標修正操舵角θN *を算出し、この目標修正操舵角θN *を目標前輪操舵角θ*とする中立ズレ修正制御を実行し(中立ズレ修正制御手段に相当)、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、中立ズレ判断部331において、中立ズレ量の絶対値|Δθ|が中立ズレしきい値ΘN以下であるかどうかを判定する。YESの場合にはステップS9へ移行し、NOの場合にはステップS4へ移行する。
ステップS9では、中立ズレ判断部331において、ステアリングロック解除指令(Flock=0)を制御切替部332とステアリングロック機構6とに出力し、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、中立ズレ修正部33において、シフトロック解除信号(FAT=0)を出力してシフトレバーロック機構7によるシフトロックを解除し、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、通常時制御演算部321で演算した修正前目標前輪操舵角θ1 *を目標前輪操舵角θ*として前輪操舵アクチュエータ5を駆動する通常のギア比可変制御を実行し(可変ギア比制御手段に相当)、本制御を終了する。
[中立ズレ修正制御]
イグニッションON時に中立ズレが発生している場合には、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8へと進み、ステップS8において、中立ズレ量Δθの絶対値が中立ズレしきい値ΘN以下となるまで、ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8が繰り返される。
すなわち、ステップS2では、シフトレバーがPレンジ位置にロックされ、ステップS5では、ステアリングがロックされ、ステップS7では、目標修正操舵角θN *を目標前輪操舵角θ*として前輪操舵アクチュエータ5を駆動する中立ズレ修正制御が実施される。
このとき、ステアリングロック機構6はロック状態であり、ステアリングホイール10は回転不能であるため、ステアリングホイール10が勝手に回転するのが防止される。
また、中立ズレ修正中はシフトロック状態であり、シフトレバーがPレンジ位置に固定されているため、中立ズレが発生している状態での走行が回避される。
さらに、目標前輪操舵角θ*は、修正前目標前輪操舵角θ1 *に対し中立ズレ量Δθに1次遅れ処理を施した値Δθ'を加算した値であるため、中立ズレ修正制御に伴う前輪舵角の急変が防止できる。
ステップS8において、中立ズレ量Δθの絶対値が中立ズレしきい値ΘN以下となったとき、ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11へと進む。すなわち、ステップS9でステアリングロックが解除され、ステップS10ではシフトロックが解除され、ステップS11では、通常時制御演算部321で算出された修正前目標前輪操舵角θ1 *を目標前輪操舵角θ*とする通常のギア比可変制御が実行される。
[中立ズレ修正制御作用]
図7は、実施例1の中立ズレ修正制御作用を示すタイムチャートである。
時点t1では運転者のイグニッションOFFにより、前輪操舵アクチュエータ5への電源供給が停止し、ギア比可変システムが終了する。
そしてギア比可変システムが起動していない時点t1から時点t2までの間に、運転者がステアリングホイール10を切り戻し操舵したため、時点t2では、運転者操舵角と前輪11a,11bの実操舵角との間に、ズレ量Δθの中立ズレが発生する。
時点t3では、運転者のイグニッションONによりギア比可変システムが起動する。このとき、中立ズレ量Δθが中立ズレしきい値ΘNよりも大きいため、ステアリングロックとシフトロックが完了した後、時点t4までの間、中立ズレ修正制御が実施され、実操舵角が徐々に運転者操舵角に近づく。
時点t4では、中立ズレ量Δθが中立ズレしきい値ΘN以下となったため、ステアリングロック解除とシフトロック解除が行われ、以降、イグニッションOFFまで通常のギア比可変制御が実施される。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) 前輪舵角に対するステアリング操舵角の比であるステアリングギア比を可変する前輪操舵アクチュエータ5と、この前輪操舵アクチュエータ5に対し、走行状態に応じたステアリングギア比に基づく制御指令を出力する可変ギア比制御手段と、からなるギア比可変システムを備えた車両用操舵装置において、ロック状態にてステアリングホイール10の操作を不能とするとともにロック解除状態にてステアリングホイール10の操作を許容するステアリングロック機構6と、前輪11a,11bとステアリングホイール10の中立ズレを検出する中立ズレ判断部331と、ギア比可変システム起動時、中立ズレが検出された場合には、ステアリングロック機構6をロック状態とした後、前輪操舵アクチュエータ5を中立ズレをなくすように駆動制御する中立ズレ修正制御手段と、を備えるため、イグニッションON時に中立ズレが検出されたとき、ステアリングホイール10をロックした状態で中立ズレを修正するため、運転者がステアリングホイール10から手を放した状態であっても、ステアリングホイール10を回転させることなく、中立ズレを防止でき、運転者に違和感を与えない。
(2) 中立ズレ修正制御手段は、中立ズレ修正制御中、中立ズレ量Δθがあらかじめ設定された中立ズレしきい値ΘN以下となるまで、中立ズレ量Δθを徐々に低減させるため、中立ズレ修正制御に伴う前輪舵角の急変を回避できる。
(3) 中立ズレ修正制御手段は、中立ズレ修正制御中、中立ズレ量Δθに1次遅れ処理を施した値Δθ'と、修正前目標前輪操舵角θ1 *とを加算した値を、前輪操舵アクチュエータ5の目標修正操舵角θN *とするため、前輪舵角の急変を回避しつつ、中立ズレ量Δθに応じた中立ズレ修正を実施できる。
(4) 可変ギア比制御手段は、車速とステアリング操舵角θとから目標前輪操舵角θ*を算出し、中立ズレ判断部331は、目標前輪操舵角θ*から、ステアリング操舵角θと前輪ACTR角θactrとを減算した値を中立ズレ量Δθとするため、目標前輪操舵角θ*に対する中立ズレ量Δθを正確に検出でき、適正な中立ズレ補正制御を実施できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1の構成に限定されず、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、イグニッションONでギア比可変システムを起動させる例を示したが、エンジンスタート後にシステムを起動させても良い。また、ドア開錠時やドア開閉時等でシステムを起動させる構成としても良い。
実施例1の車両用操舵装置の全体システム図である。 実施例1の操舵制御コントローラ3の制御ブロック図である。 目標値生成部31の制御ブロック図である。 目標出力値生成部32の制御ブロック図である。 中立ズレ修正部33の制御ブロック図である。 実施例1の操舵制御コントローラ3で実行される中立ズレ修正制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の中立ズレ修正制御作用を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 運転者操舵角センサ
2 車速センサ
3 操舵制御コントローラ
31 目標値生成部
32 目標出力値生成部
33 中立ズレ修正部
311 車両モデル演算部
312 目標値演算部
321 通常時制御演算部
322 制御切替部
331 中立ズレ判断部
332 修正舵角演算部
332 制御切替部
4 前輪操舵コントローラ
5 前輪操舵アクチュエータ
6 ステアリングロック機構
7 シフトレバーロック機構
10 ステアリングホイール
11a,11b 左右前輪
12 前輪転舵機構
13 コラムシャフト

Claims (4)

  1. 操向輪の舵角に対するステアリング操作部のステアリング操舵角の比であるステアリングギア比を可変する可変ギア比アクチュエータと、
    この可変ギア比アクチュエータに対し、走行状態に応じたステアリングギア比に基づく制御指令を出力する可変ギア比制御手段と、
    からなるギア比可変システムを備えた車両用操舵装置において、
    ロック状態にて前記ステアリング操作部の操作を不能とするとともにロック解除状態にて前記ステアリング操作部の操作を許容するステアリングロック機構と、
    前記操向輪と前記ステアリング操作部の中立ズレを検出する中立ズレ検出手段と、
    前記ギア比可変システム起動時、前記中立ズレが検出された場合には、前記ステアリングロック機構をロック状態とした後、前記可変ギア比アクチュエータを前記中立ズレをなくすように駆動制御する中立ズレ修正制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記中立ズレ修正制御手段は、前記中立ズレ修正制御中、中立ズレ量を徐々に低減させることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項2に記載の車両用操舵装置において、
    前記可変ギア比制御手段は、走行状態とステアリング操舵角とから前記操向輪の目標舵角を算出し、
    前記中立ズレ修正制御手段は、前記中立ズレ修正制御中、前記中立ズレ量に1次遅れ処理を施した値と、前記目標舵角とを加算した値で、前記可変ギア比アクチュエータを駆動制御することを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵装置において、
    前記可変ギア比制御手段は、走行状態とステアリング操舵角とから前記操向輪の目標舵角を算出し、
    前記中立ズレ量算出手段は、前記目標舵角から、ステアリング操舵角と前記可変ギア比アクチュエータの作動角とを減算した値を中立ズレ量とすることを特徴とする車両用操舵装置。
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