JP2001047736A - 被記録媒体及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

被記録媒体及びそれを用いた画像形成方法

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JP2001047736A
JP2001047736A JP11229747A JP22974799A JP2001047736A JP 2001047736 A JP2001047736 A JP 2001047736A JP 11229747 A JP11229747 A JP 11229747A JP 22974799 A JP22974799 A JP 22974799A JP 2001047736 A JP2001047736 A JP 2001047736A
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Toru Nagata
徹 永田
Kosho Okuda
晃章 奥田
Kenji Suzuki
謙二 鈴木
Hiroshi Ochiai
博 落合
Yoshinari Yasui
義成 康井
Mitsuo Miyasaka
三夫 宮坂
Hideichirou Riku
秀一郎 陸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲル化法合成シリカを用いたインク受容層に
おけるインク吸収性とインク受容層の強度とをバランス
良く両立させた被記録媒体及びそれを用いた画像形成方
法を提供すること。 【解決手段】 被記録媒体の基材上に設けられる非晶質
シリカを含むインク受容層を、その粒径分布において粒
径1.3〜4μmに第1のピークと粒径6〜15μmに
第2のピークを有するゲル化法で形成された合成シリカ
を用いて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は支持体上にインク受
容層を設けた被記録媒体及びそれを用いた画像形成方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット法による画像形成に用い
る被記録媒体としてはこれまで種々の構成のものが知ら
れており、インクジェット法による記録装置(プリン
タ)のコンピュータやネットワークにおける電子的な画
像情報のアウトプットや、デジタルカメラ、デジタルビ
デオ、スキャナ等で取り込んだ画像情報のアウトプット
などへの適用範囲の拡大や高機能化とともに、被記録媒
体の性能に対する要求も更に多様に、あるいは高度なも
のになってきている。
【0003】例えば、特開平10−114143号公報
にはインク吸収能は沈降法シリカが優れるが、筆記性に
関係する表面強度を増す目的で吸収性を阻害しない程度
にゲル化法シリカを混入してインク受容層を形成したイ
ンクジェット記録用紙が開示されている。また、米国デ
グサ社発行のGeneral Product Bro
shur GP126、「Degussa Synth
etic Amorphous Silicas fo
r Ink Jet Surfaces」には平均粒径
が4μmの沈降法合成シリカ80部にコロイダルシリカ
を20部の割合で混合してインク受容層を形成すること
が開示されている。
【0004】一方、インクジェット記録方法を適用して
銀塩によるカラー写真や各種印刷法における多色印刷に
匹敵する画質を有する画像を形成できれば、画像形成単
価を大幅に低減できる可能性があり、かかる技術につい
ての要望も拡大しつつある。
【0005】銀塩写真や多色印刷に匹敵する多色画像を
インクジェット記録法で形成することを目的とする技術
としては、基材上にシリカ等の白色の多孔性微粒子を含
むインク受容層を設けた構成を有する被記録媒体を用
い、インクジェット記録による画像形成後にインク受容
層表面に透明フィルム層を形成して、画像表面の光沢度
や平滑度を上げることで画像品位を上昇させる方法が知
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】インク受容層上に透明
フィルム層を形成して画像表面に平滑性や光沢等を付与
する画像形成方法を用い、銀塩写真や多色印刷と遜色の
ない高品質の画像をインクジェット法により形成するた
めには、高画像濃度や高度な諧調表現が要求される部分
では更に多量のインクをインク受容層が受容する必要が
ある。すなわち、このような用途に適用される被記録媒
体のインク受容層には、更に良好なインク吸収性が要求
される。
【0007】このような要求に対応できるインク吸収性
を得るための方法としては、インク受容層の層厚を厚く
する方法や、多孔性微粒子の物性や配合量、あるいはイ
ンク受容層の組成を選択することによってインク受容層
の多孔性を高める方法等がある。
【0008】インク受容層上に透明フィルム層を形成す
る方法の場合、透明フィルム層が形成されることで画像
に必要な光沢や平滑性が付与されるので、インク受容層
自体の表面には画像に必要な光沢や平滑性は要求されな
い。従って、インク受容量を増大させるためのインク受
容層の設計における自由度は、透明フィルム層を設けな
いタイプの被記録媒体よりも大きく、例えばインク受容
層の塗膜強度、層厚、多孔性微粒子の粒径等に対する要
求も緩和される場合がある。
【0009】これに対して、透明フィルム層を設けない
タイプの従来の被記録媒体では、インク吸収性とインク
の色材の吸着性のみを目的としてシリカ材料を用いてイ
ンク受容層を構成する場合、シリカ材料としては色材の
吸収性能に優れた沈降法合成シリカを用いているのが一
般的である。更に、インク受容層の塗膜強度や鉛筆によ
る筆記性の改善の目的で、シリカ自体の凝集構造が密で
かつ粒子形状が角張っており、結着材により強く結合し
やすいゲル化法合成シリカを用いているか、または沈降
法合成シリカにゲル化法合成シリカを混合して用いてい
る。すなわち、従来技術においては、インク吸収性とイ
ンク受容層の強度との間でどちらを優先させるべきかと
いう択一性ないし、妥協が有り、場合によってはインク
吸収性をある程度押えて、インク受容層の強度を確保す
る場合もあった。従来の構成では、非晶質合成シリカの
有する利点を十分に引き出すことができないのが現状で
あった。
【0010】本発明者らは、画像形成後に透明フィルム
層を設けるタイプの被記録媒体におけるインク受容層の
設計の自由度が広いという利点を生かし、ゲル化法合成
シリカのインク受容層への適用について更に検討した結
果、基本的に密なインク受容層を構成し得るゲル化法合
成シリカを用いる場合でも、インク吸収性の優れた比較
的大きな粒径のシリカとそれらの間の結着性を高めるよ
り細かいシリカを特定の基準でブレンドすることによ
り、インク吸収性とインク受容層の強度をバランスよく
両立させることができるとの知見を得るに至り、本発明
を完成させた。
【0011】すなわち本発明の目的は、ゲル化法合成シ
リカを用いたインク受容層におけるインク吸収性とイン
ク受容層の強度とをバランス良く両立させた被記録媒体
及びそれを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の被記録媒体は、
基材と、該基材上に設けられた非晶質シリカを含むイン
ク受容層を有する被記録媒体において、前記インク受容
層に含まれる非晶質シリカが、その粒径分布において粒
径1.3〜4μmに第1のピークを有し、粒径6〜15
μmに第2のピークを有するゲル化法で形成された合成
シリカであることを特徴とする。
【0013】また、本発明の画像形成方法は、被記録媒
体の有するインク受容層にインクを付与して画像を形成
した後、該インク受容層表面に透明フィルム層を形成し
て、該透明フィルム層で保護された画像面をインク受容
層に有する印画物を形成する方法において、前記被記録
媒体が上記構成の被記録媒体であることを特徴とする。
【0014】本発明にかかる被記録媒体におけるインク
受容層は少なくとも2種の粒径分布範囲の異るゲル化法
合成シリカを用いて形成されており、平均粒径の大きな
シリカにより多量のインクを吸収可能であり、更に、そ
れらの間の結着性が、より細かいシリカが効果的にブレ
ンドされていることで高められている。
【0015】なお、合成シリカには沈降法により形成さ
れるものもあるが、沈降法合成シリカと、ゲル化法合成
シリカとでは、その製法にみならず、比表面積、シリカ
沈降生成時のスラリーにおけるpH(沈澱法合成シリカ
は酸性であり、ゲル化法合成シリカはアルカリ性であ
る)、及び1次粒子径などにおいて明確に区別されるも
のである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明にかかる被記録媒体は、基
材上に設けるインク受容層を2種の粒径分布範囲の異る
ゲル化法合成シリカを用いて形成したものである。この
基材としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)等のプラスチックフィルム、上質紙、コ
ート紙、ラミネート紙等、の紙材からるシート等を挙げ
ることができる。この基材は被記録媒体をロール状で供
給する場合等にはその供給形態に応じた形状で用いられ
る。
【0017】インク受容層に用いるゲル化法合成シリカ
としては、公知の方法に従って製造されたものや市販の
製品が利用でき、これらから本発明で規定する粒径分布
が得られるように選択した材料を単独で、あるいはその
2種以上を組み合わせて用いることができる。市販され
ている製品としては、例えば、第1の粒径ピーク形成用
としてのミズカシルP−50や第2の粒径ピーク形成用
のミズカシル78A(両者とも商品名、水澤化学工業株
式会社)等を挙げることができる。
【0018】なお、第1の粒径のピークを構成するシリ
カと第2の粒径ピークを構成するシリカとの配合比は、
本発明の効果が得られるように設定すればよいが、例え
ば第1ピークを構成するシリカ1重量部に対して、第2
ピークを構成するシリカが、好ましくは1〜4重量部、
より好ましくは1.8〜2.2重量部となるようにする
のが望ましい。
【0019】本発明におけるインク受容層は、例えば、
本発明における粒径分布を満たすシリカ材料と、必要に
応じて結着材を含む塗工液を基材の表面に塗工し、乾燥
させることにより得ることができる。塗工方法として
は、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング
法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング
法、スロットダイコーティング法などを用いることがで
きる。
【0020】結着材(バインダー)を用いる場合の非晶
質シリカに対する結着材の配合比としては、結着材10
0重量部に対する非晶質シリカの重量部を、好ましくは
50〜600重量部、より好ましくは180〜220重
量部の範囲から選択することができる。
【0021】この結着材としては、ポリビニルアルコー
ル、酢酸ビニル、アクリル、ウレタン等の水溶性高分子
又エマルジョンなどを挙げることができ、本発明の効果
を損なわない範囲内で、これらの2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0022】インク受容層の層厚は、本発明の効果が得
られる範囲内で設定することができ、例えば、15〜7
0μm、特にインク打込み量が多い場合には40〜70
μmの範囲から選択することが好ましい。
【0023】更に、インク受容層には、分散剤、蛍光染
料、pH調整剤、潤滑剤、界面活性剤等の各種添加剤を
本発明の効果を損なわない範囲内で必要に応じて添加す
ることができる。
【0024】本発明においてインク受容層上に画像形成
後に設けられる透明フィルム層を形成するための部材と
しては種々の構成のものが利用でき、その形成方法は、
画像形成後のインク受容層上に透明フィルム層を形成で
きる方法であれば特に限定されない。例えば、耐熱性基
材上に単層または多層の熱可塑性フィルム層やラテック
ス層を設けた構成を有するものを挙げることができる。
【0025】この耐熱性基材としては、透明フィルム層
形成時における加熱加圧条件下で形状を安定して維持で
き、かつインク受容層上に透明フィルムが形成された段
階で剥離が容易なものであればよく、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリエーテルスルホン(PES)などの材料から
なるフィルムやシート等を用いることができ、その厚さ
は、ラミネート処理に適した厚さとすればよく、例えば
25〜50μmの範囲から選択することができる。
【0026】ラテックス層を用いる場合の構成として
は、基材上に熱可塑性の粒子が基材から容易に脱落しな
い程度に固着された層を形成しており、加熱によって造
膜できるものが挙げれられる。このラテックス層の形成
材料としては、塩化ビニル酢酸ビニル系、スチレン系、
アクリル系のラテックス等を挙げることができる。
【0027】ラテックス層の形成も、ラテックスを含む
塗工液を、ロールコーティング法、ロッドバーコーティ
ング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティ
ング法、スロットダイコーティング法などにより塗工
し、乾燥させることで行うことができる。得られるラテ
ックス層の層厚は、最終的に被記録媒体のインク受容層
上に透明フィルム層が形成された際に所望とする画像品
質を満たすものであればよく、例えば、20〜30μm
とするとができる。ラテックス層を多層構成とする場合
も全体として画像品質を満たす層厚の透明フィルム層が
形成されるようにすればよく、ラテックス層全体の層厚
を上記の単層の場合と同様に設定することができる。
【0028】例えば、画像品質をより良好なものとする
には、最終的にインク受容層上に形成された透明フィル
ムの厚さが2〜30μm、好ましくは5〜10μmとな
るように設定するのがよい。
【0029】以上説明した構成の被記録媒体及び透明フ
ィルム層形成用部材を用いて画像形成を行うことができ
る。この画像形成には、種々の記録方法を採用できる
が、インクジェット記録法を好適に利用し得る。インク
ジェット記録における記録方式としは、例えば静電吸引
方式、圧電素子を用いる方式、発熱素子を用いる方式等
を挙げることができ、その記録方式は特に限定されな
い。
【0030】インクジェット記録に用いるインクとして
は、水性媒体に、染料や顔料等の色材を含有させたもの
など、インクジェット記録方式に適用できるものであれ
ばよい。カラー記録を行う場合は、常法に従って、シア
ン、マゼンタ、及びイエロー、更には必要に応じてブラ
ックを用いた減色混合によりフルカラー画像を形成する
ことができる。
【0031】基材上に透明フィルム層形成用材料層を設
けた構成の部材を用いたインク受容層上への透明フィル
ム層の形成は例えば次のようにして行うことができる。
被記録媒体のインク受容層に画像情報に応じてインクジ
ェット記録法によりインクを打ち込んで画像を形成した
ところで、被記録媒体のインク受容層の側の面に、基材
上の透明フィルム層形成用材料層を重ね合わせ、一対の
対向するローラ間に通す等の方法によって加熱下に加圧
することで、透明フィルム層形成用材料層をインク受容
層に圧着するとともに透明フィルム化する。更に、こう
して形成されたインク受容層上の透明フィルム層から透
明フィルム層形成用部材の基材を剥離して、透明フィル
ム層で保護されたインク受容層中に形成された画像を有
する印画物(プリント)を得ることができる。
【0032】このような透明フィルム層の形成工程を行
う装置の一例を図1に示す。図1の装置は、ロールに巻
取られた状態の被記録媒体のインク受容層側の面に対し
てインクジェット記録を行うインクジェット記録部1
と、透明フィルム層の形成を行うラミネート処理部2と
を有する。インクジェット記録部1はインクジェット記
録ヘッド3を有し、図2(a)に示す被記録媒体4の基
材4b上のインク受容層4aに対して画像情報に応じて
インクを付与し、画像を形成する。画像形成後、カッタ
ー9により画像は適当な大きさに裁断される。次に、図
2(b)に示すように、被記録媒体4のインク受容層4
aに対して透明フィルム層形成用部材5が透明フィルム
形成用材料層5a側から積層され、積層状態を保ったま
ま、一対のローラ6間を通り、必要に応じた加熱下で加
圧される。この処理によって透明フィルム形成用材料層
5aが、インク受容層4aに圧着されるとともに透明フ
ィルム化される。ローラ対6通過後にインク受容層4a
上に形成された透明フィルム層から、巻取り装置7で部
材5の基材5bを引っ張ることで剥離して、図2(c)
に示す画像を受像したインク受容層4a上に透明フィル
ム層5cを有する印画物(プリント)を得るとができ
る。
【0033】ローラ対における加圧力や加熱温度は用い
る透明フィルム層形成用材料層の種類に応じて設定する
ことができる。
【0034】
【実施例】以下実施例等により本発明を更に詳細に説明
する。
【0035】実施例1 ゲル化法合成シリカであるミズカシルP−50(平均粒
径8.5μm、水澤化学工業株式会社)2重量部に対し
て、同じゲル化法合成シリカであるミズカシル78A
(平均粒径3.3μm、水澤化学工業株式会社)1重量
部を配合し、この混合シリカ200重量部に対して、結
着材樹脂エマルジョン(高松油脂株式会社、NS120
−XK)100重量部を合わせて固形分18重量%とな
るようにイオン交換水に添加、分散させて塗工液を調製
した。
【0036】この塗工液を、基材としての186g/m
2の上質紙に、乾燥後の膜厚が60μmとなるようにス
ロットダイコーターで塗工し、乾燥させ被記録媒体を得
た。この被記録媒体に対して、ハイパーフォトプリンタ
H−100(キヤノン株式会社)を用いて、インク液滴
容量平均8.5plのインクドットを25.4mm四方
に1944000個を2回の走査に分けて各0.12秒
間ずつ、2.5秒間隔で、すなわち1回の走査を0.1
2秒間で行い、この走査を0.25秒の間隔で2回連続
して印字したところ、確実にすべてのインク滴が吸収さ
れた。
【0037】更に、インク滴を付与したインク受容層上
に、厚み約20μmの塩化ビニル・酢酸ビニル混合樹脂
透明層をラミネートした後、スコッチメンディングテー
プ(住友スリーエム(株))をインク受容層上に形成さ
れた透明フィルム層上に貼り付け、急速に剥離する厳し
い条件下での剥離試験を行ったところ、インク受容層で
の剥離は生じなかった。
【0038】実施例2 混合シリカと結着材との配合割合を、混合シリカ600
重量部に対して結着材エマルジョン樹脂100重量部に
変更した以外は、実施例1と同様にして被記録媒体を得
た。得られた被記録媒体に対して実施例1と同様の印字
試験及び剥離試験を行ったところ、実施例1と同様に良
好なインク吸収及び耐剥離性が得られた。
【0039】実施例3 混合シリカと結着材との配合割合を、混合シリカ50重
量部に対して結着材エマルジョン樹脂100重量部に変
更した以外は、実施例1と同様にして被記録媒体を得
た。得られた被記録媒体に対して実施例1と同様の印字
試験を行ったところ、実施例1に規定するインク打込み
量を吸収することができなかった。しかしながら、ハイ
パーフォトプリンタH−100(キヤノン(株)社製)
を用い、実施例1に規定のインク打込み量を4回に分け
て、各0.06秒間ずつ、1.5秒間隔で印字した場合
には確実にすべてのインク滴が吸収された。更に、実施
例1と同様の剥離試験では良好な耐剥離性が得られた。
【0040】実施例4 塗工液の乾燥後の膜厚を15μmとした以外は実施例1
と同様にして被記録媒体を得た。得られた被記録媒体に
対して実施例1と同様の印字試験を行ったところ、実施
例1に規定するインク打込み量を吸収することはできな
かった。しかしながら、実施例3に規定する条件でのイ
ンク打込みでは、全てのインク滴が確実に吸収された。
更に、実施例1と同様の剥離試験では良好な耐剥離性が
得られた。
【0041】実施例5 混合シリカ形成時におけるミズカシルP−50と78A
の混合比をP−50:78A=1:1(重量比)とする
以外は実施例1と同様にして被記録媒体を得た。得られ
た被記録媒体に対して実施例1と同様の印字試験を行っ
たところ、実施例1に規定するインク打込み量を吸収す
ることはできなかった。しかしながら、実施例3に規定
する条件でのインク打込みでは、全てのインク滴が確実
に吸収された。更に、実施例1と同様の剥離試験では良
好な耐剥離性が得られた。
【0042】実施例6 混合シリカ形成時におけるミズカシルP−50と78A
の混合比をP−50:78A=4:1(重量比)とする
以外は実施例1と同様にして被記録媒体を得た。得られ
た被記録媒体に対して実施例1と同様の印字試験及び剥
離試験を行ったところ、実施例1と同様に良好なインク
吸収が得られ、また剥離試験でも良好な耐剥離性が得ら
れた。
【0043】比較例1 混合シリカを、ミズカシル78Aの2重量部に対して、
デグサ社製コロイダルシリカMOX−170(平均粒子
径15nm)の1重量部を配合して調製する以外は実施
例1と同様にして被記録媒体を得た。得られた被記録媒
体に対して実施例1と同様の印字試験及び剥離試験を行
ったところ、印字試験においては実施例1で規定するイ
ンク打込み量を吸収できず、実施例3の条件でのインク
打込み量も吸収できず、また、剥離試験においても剥離
が生じた。
【0044】実施例7 ミズカシル78AをシオノギカープレックスFPS−2
(塩野義製薬(株)社、平均粒径1.3μm)に置き換
えた以外は実施例1と同様にして被記録媒体を得た。得
られた被記録媒体に対して実施例1と同様の印字試験及
び剥離試験を行ったところ、印字試験において実施例1
と同様に良好なインク吸収が得られ、また剥離試験でも
良好な耐剥離性が得られた。
【0045】比較例2 混合シリカを用いずに、ミズカシル78A単独を用いた
以外は実施例1と同様にして被記録媒体を得た。しかし
ながら、塗工液がペースト化し、これは攪拌により塗工
可能となったが、安定性に欠けるものとなった。
【0046】実施例8 ミズカシルP−50を、ミズカシルP−78F(平均粒
子径12.5μm)に置き換えた以外は実施例1と同様
にして被記録媒体を得た。得られた被記録媒体に対して
実施例1と同様の印字試験及び剥離試験を行ったとこ
ろ、実施例1と同様に良好なインク吸収が得られ、また
剥離試験においても良好な耐剥離性が得られた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、透明フィルム層が画像
形成後に被覆されるタイプの被記録媒体の有するインク
受容層に必要な諸特性を維持しつつ、インク吸収性とイ
ンク受容層の強度との良好なバランスを有するインク受
容層をゲル化法合成シリカで形成した被記録媒体及びそ
れを用いた画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用し得る画像形成装置の一例の要部
を模式的に示す図である。
【図2】(a)〜(c)は、被記録媒体のインク受容層
上への透明フィルム層の形成工程を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 インクジェット記録部 2 ラミネート処理部 3 インクジェット記録ヘッド 4 被記録媒体 4a インク受容層 4b 基材 5 透明フィルム形成用部材 5a 透明フィルム形成用材料層 5b 基材 6 ローラ対 7 基材巻取り装置 8 印画物 9 カッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 謙二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 落合 博 神奈川県海老名市門沢橋148−1 株式会 社ラボ内 (72)発明者 康井 義成 神奈川県海老名市門沢橋148−1 株式会 社ラボ内 (72)発明者 宮坂 三夫 大阪府大阪市中央区久太郎町1−6−5 高松油脂株式会社内 (72)発明者 陸 秀一郎 大阪府大阪市中央区久太郎町1−6−5 高松油脂株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FC06 2H086 BA02 BA16 BA33 BA34 BA45

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材上に設けられた非晶質シ
    リカを含むインク受容層を有する被記録媒体において、 前記インク受容層に含まれる非晶質シリカが、その粒径
    分布において粒径1.3〜4μmに第1のピークを有
    し、粒径6〜15μmに第2のピークを有するゲル化法
    で形成された合成シリカであることを特徴とする被記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 前記インク受容層の厚さが15〜70μ
    mの範囲にある請求項1に記載の被記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記インク受容層が、非晶質シリカと結
    着材とを含む請求項1または2に記載の被記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記非晶質シリカと結着材の配合比とし
    て、結着材100重量部に対する非晶質シリカの重量部
    が50〜600重量部の範囲から選択される請求項1〜
    3のいずれかに記載の被記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記第1ピークを構成するシリカ1重量
    部に対して、前記第2ピークを構成するシリカが1〜4
    重量部含まれている請求項1〜4のいずれかに記載の被
    記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記インク受容層へのインクの付与によ
    る画像形成後に該インク受容層表面に透明フィルム層が
    ラミネートされた印画物の形成用である請求項1〜5の
    いずれかに記載の被記録媒体。
  7. 【請求項7】 被記録媒体の有するインク受容層にイン
    クを付与して画像を形成した後、該インク受容層表面に
    透明フィルム層を形成して、該透明フィルム層で保護さ
    れた画像面をインク受容層に有する印画物を形成する方
    法において、 前記被記録媒体が請求項1〜6のいずれかに記載の被記
    録媒体であることを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記インク受容層へのインクの付与がイ
    ンクジェット記録法により行われる請求項7に記載の画
    像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記インク受容層への透明フィルム層の
    形成が、耐熱性基材に保持された透明フィルム形成用材
    料層を該インク受容層表面に加熱圧着し、該インク受容
    層上に透明フィルム層を形成する工程と、該インク受容
    層上の透明フィルム層の耐熱性基材を剥離する工程を有
    する方法により行われる請求項7または8に記載の画像
    形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかに記載の画像
    形成方法により得られた印画物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014009430A (ja) * 2012-07-03 2014-01-20 Kj Specialty Paper Co Ltd 化粧板原紙及び化粧板

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