JP2001047643A - 回復処理装置 - Google Patents

回復処理装置

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JP2001047643A
JP2001047643A JP22794499A JP22794499A JP2001047643A JP 2001047643 A JP2001047643 A JP 2001047643A JP 22794499 A JP22794499 A JP 22794499A JP 22794499 A JP22794499 A JP 22794499A JP 2001047643 A JP2001047643 A JP 2001047643A
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liquid
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ink
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recovery
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Saiji Yamada
財士 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録用の液体が連続して記録ヘッドから吐出
される予備吐出回復処理において、液滴が装置内に飛散
することを抑制することができること。 【解決手段】 回収装置55が、対向配置される記録ヘ
ッド26Hに近接する側に配され比較的小なる液体保持
力を有するインク吸収体56と、インク吸収体56の真
下に重ねられインク吸収体56の液体保持力に比して大
なる液体保持力を有するインク吸収体58とを備えるも
の。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッドの吐出部に対して回復処理を行う回復処理装置
に間する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置においては、一
般に、記録媒体の記録面に対して記録動作を行う記録ヘ
ッドを備えている。記録ヘッドは、記録媒体の記録面に
対向する部分にインクを吐出するインク吐出口が複数形
成されるインク吐出口形成面を有している。記録ヘッド
のインク吐出口は、比較的小さな孔とされるのでインク
吐出口内のインクの固着または塵などがインク吐出口に
付着することにより、記録ヘッドが記録動作中インクの
不吐出などの異常な事態となる場合がある。かかる場合
を回避し、記録動作中、常時、記録ヘッドにおける正常
な記録動作を維持するために記録ヘッドのインク吐出口
形成面に対しての回復処理が所定のタイミングで行われ
ている。回復処理としては、例えば、記録ヘッドのイン
ク吐出口形成面に対して吸引動作を行いインク吐出口の
詰まりを解消する吸引回復処理、または、記録動作以外
のとき、インクを強制的に所定量、予備吐出させること
によりインク吐出口の詰まりを解消する予備吐出回復処
理などがある。
【0003】その予備吐出回復処理は、例えば、図7に
示されるように、記録ヘッドから吐出されたインクを吸
収し回収する廃棄インク吸収体4を有する回収装置1が
用いられて行われる。回収装置1は、例えば、待機中の
記録ヘッドの下方に、そのインク吐出口形成面に対向し
て配されている。
【0004】回収装置1は、そのケース1aの内側に多
孔質材料で作られた廃棄インク吸収体4を有している。
廃棄インク吸収体4は、インクを吸収保持するものとさ
れる。ケース1aのドレイン1dには、飽和状態となっ
た廃棄インク吸収体3から漏れ出たインクをケース1a
の外部に導く排出用のチューブTuの一端が接続されて
いる。かかる構成において、予備吐出は、図7の矢印の
示す方向に沿って廃棄インク吸収体3の表面に対してイ
ンク滴IDが記録ヘッドにより連続して所定量吐出され
ることにより行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録ヘ
ッドにより予備吐出が連続して行われる場合、図7に示
されるように、吐出されたインクが、瞬時に浸透吸収さ
れずに廃棄インク吸収体3の表面に滞留する場合があ
る。このような場合において、連続して吐出されるイン
ク滴IDがその形成されたインク溜まりIPに衝突した
場合、複数の比較的小さなインク滴SIDが形成され、
それがインクミストとなって大気中に飛散せしめられ
る。従って、そのようなインクミストが装置内に飛散せ
しめられることにより、装置内が汚染されることとな
る。
【0006】このような場合、廃棄インク吸収体4の材
料としてインク吸収力の比較的高い材料を選択すること
も考えられるが、しかし、入手が容易な材料において
は、そのインク吸収力にも限界があるのでインク溜まり
が形成されることなくそのインクが速やかに浸透吸収さ
れることは通常、困難であり、その結果、所定の単位時
間あたりのインク吐出量に応じた連続したインク吐出に
より、インク溜まりIPが形成されることとなる。
【0007】以上の問題点を考慮し、本発明は、インク
ジェット記録ヘッドの吐出部に対して回復処理を行う回
復処理装置であって、記録用の液体が連続して記録ヘッ
ドから吐出される予備吐出回復処理において、液滴が装
置内に飛散することを抑制することができる回復処理装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る回復処理装置は、記録用の液体を吐
出する液体吐出部を有する記録ヘッドの液体吐出部から
吐出された所定量の液体を回収する液体回収部と、記録
ヘッドを液体回収部が配される位置に選択的に移送させ
る記録ヘッド移送部と、記録ヘッド移送部に記録ヘッド
を移送させる動作を行わせるとともに、記録ヘッドに、
液体吐出部に対して吐出動作を行わせる制御部とを備
え、液体回収部は、位置に配された記録ヘッドの液体吐
出部に近接する側に配され吐出された液体を比較的小な
る保持力をもって保持する第1の液体吸収材と、第1の
液体吸収材の液体保持力に比して大なる保持力を有し、
第1の液体吸収材の下方に重ねられ、または、第1の液
体吸収材の周縁を包囲する第2の液体吸収材とを含んで
なることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図2および図3は、本発明に係る
回復処理装置の一例が適用された記録装置を示す。図2
および図3に示される記録装置は、例えば、インクジェ
ット記録装置とされる。
【0010】図2および図3において、記録装置は、筺
体2の背面側に配置され記録媒体としての用紙Paを積
載して収容するとともに、その用紙Paを順次1枚ず
つ、後述する下流側の搬送部に送出する給紙部4と、給
紙部4からの用紙Paを協働して狭持し後述するプラテ
ン部材34上に搬送する搬送ローラ28およびピンチロ
ーラ30と、プラテン部材34上に搬送された用紙Pa
の記録面に対してインクを吐出し記録動作を行う記録ヘ
ッド26Hを有するインクカートリッジ26と、インク
カートリッジ26が着脱可能に搭載され用紙Paの搬送
方向に対して略直交する方向に搬送されるキャリッジ部
材22と、記録ヘッド26Hにより印刷された用紙Pa
を協働して図2の矢印Fの示す方向、即ち、筺体2の前
方に向けて排出する排紙ローラ36および拍車38とを
含んで構成されている。
【0011】給紙部4は、筺体2の背面部に対して傾斜
して設けられている。その内側の斜面部に積載される用
紙Paの一方の端部は、用紙Paの搬送方向に対して略
直交する方向に沿って給紙部4に対して移動可能に支持
されるサイドガイド部材4Gにより規制されている。ま
た、給紙部4の一方の側部には、斜面部に積載される用
紙Paを順次1枚ずつ搬送路に送出する場合と、手動に
より図示が省略される手差し挿入口を通じて1枚ずつ搬
送路に送出する場合とを選択的に切り換えるべく、操作
される切換レバー6が設けられている。
【0012】給紙部4の下流側の端部は、図3に示され
るように、筺体2内の支持部材8の背面側に固定されて
いる。
【0013】支持部材8の前方側には、支持部材8の両
側部にそれぞれ回動可能に支持される回転軸に固定され
る搬送ローラ28が配置されている。搬送ローラ28
は、その中心軸線が用紙Paの搬送方向に略直交する方
向に沿って延びている。その回転軸の一端には、搬送ロ
ーラ28を回動させる搬送用モータ46の出力軸が連結
されている。
【0014】搬送ローラ28の外周部には、搬送ローラ
28に対して平行に配される回転軸に固定される複数の
ピンチローラ30の外周部がそれぞれ当接されている。
ピンチローラ30が固定される回転軸は、支持部材8の
両側部にそれぞれ回動可能に支持されている。ピンチロ
ーラ30の上方には、用紙Paを搬送ローラ28の外周
部と複数のピンチローラ30の外周部との間に案内する
ピンチローラガイド32の先端が配置されている。これ
により、搬送用モータ46が作動状態とされるとき、用
紙Paがその下流側に向けて搬送されることとなる。搬
送路における搬送ローラ28が設けられる部分よりも下
流側部分には、用紙Paの記録面が平坦となるように下
方から支持するプラテン部材34が配されている。
【0015】プラテン部材34よりも下流側には、印刷
された用紙Pa’を協働して狭持して排出する排紙ロー
ラ36および拍車38が設けられている。排紙ローラ3
6は、アイドルローラ40を介して搬送ローラ28の反
時計方向まわりの回動に連動して回動される。これによ
り、印刷された用紙Pa’は、排出されることとなる。
【0016】また、支持部材8の前方側の上方および下
方には、搬送ローラ28に対して平行にL字型のガイド
レール10およびガイドシャフト12が相対向して配さ
れている。L字型の薄鋼板で作られたガイドレール10
は、その一端部が支持部材8に固定されている。ガイド
シャフト12は、その両端部がそれぞれ支持部材8の側
部に支持されている。
【0017】キャリッジ部材22は、その上部の被係合
部がガイドレール10に係合され、下部に設けられる透
孔にガイドシャフト12が挿入されて摺動可能に支持さ
れている。また、キャリッジ部材22は、タイミングベ
ルト14に連結されている。タイミングベルト14は、
相対向して配されるプーリ16とプーリ18との間に巻
装されている。プーリ16は、キャリッジ駆動用のモー
タ20の出力軸に連結され、また、プーリ18は支持部
材8に回動可能に支持される回転軸に支持されている。
【0018】キャリッジ部材22に設けられるデータ入
出力用基板におけるコネクタ部には、フレキシブルケー
ブル24の一端が電気的に接続されている。また、キャ
リッジ部材22は、そのデータ入出力用基板に電気的に
接続されるコネクタ部を有するインクカートリッジ26
が搭載される被装着部22Mを有している。
【0019】インクカートリッジ26は、例えば、所定
の色の顔料インク(以下、インクという)が貯留される
インクタンク部と、インクタンク部からのインクが供給
される記録ヘッド26Hとを含んで構成されている。
【0020】記録ヘッド26Hは、例えば、バブルジェ
ット式のインクジェット記録ヘッドとされる。記録ヘッ
ド26Hは、図3に示されるように、そのインク吐出口
形成面が、搬送される用紙Paの記録面に対して対向配
置されるようにインクカートリッジ26の下部に設けら
れている。
【0021】記録ヘッド26Hは、例えば、用紙Paの
搬送方向に沿って所定の相互間隔で複数個のインク吐出
口が一列に形成されるインク吐出口形成面を有してい
る。
【0022】インク吐出口形成面における各インク吐出
口は、それぞれ、記録ヘッド26H内の各インク流路に
連通している。各インク流路は、それぞれ、インクタン
クからのインクが供給される共通の部屋に連通してい
る。各インク流路には、図示が省略されるが、インクを
加熱しインク吐出口から選択的に吐出させる電気熱変換
体としてのヒータがそれぞれ設けられている。各ヒータ
は、後述する記録ヘッド動作制御部70の駆動制御パル
ス信号群CPに基づいて制御される。
【0023】また、記録ヘッド26Hが記録動作を行う
とき、モータ20が駆動制御されることにより、キャリ
ッジ部材22が記録ヘッド26Hを伴って所定距離、往
復動せしめられることとなる。
【0024】搬送される用紙Paの一方側の端部から離
隔した所定位置には、記録ヘッド26Hが記録動作を行
わないとき、あるいは、後述する回復処理が行われると
き、キャリッジ部材22が待機するホームポジションが
設定されている。
【0025】ホームポジションには、図2に示されるよ
うに、記録ヘッド26Hに対して回復処理を行う回復処
理ユニット42が配設されている。
【0026】回復処理ユニット42は、記録ヘッド26
Hがホームポジションもしくは記録領域側に向かって移
動するとき、記録ヘッド26Hのインク吐出口形成面に
付着したインク等を拭い取るブレード部材44と、ホー
ムポジションに待機する記録ヘッド26Hのインク吐出
口形成面に対して選択的に密着するキャッピング部材4
8と、キャッピング部材48が記録ヘッド26Hのイン
ク吐出口形成面に密着されるとき、キャッピング部材4
8の連通孔を通じて吸引動作を行う真空ポンプ50とを
主な要素として含んで構成されている。
【0027】ブレード部材44は、例えば、柔軟性を有
するゴム材料により成形され、その上端部により記録ヘ
ッド26Hのインク吐出口形成面に付着したインク等を
拭い取るものとされる。ブレード部材44の下端部は、
回復処理ユニット42におけるケースにおける搬送路に
対向する側に固定されている。
【0028】キャッピング部材48は、回復処理ユニッ
ト42においてブレード部材44よりも搬送路に対して
離隔する方向に配されている。キャッピング部材48
は、図示が省略される昇降機構部のスライド機構に連結
されるホルダーに保持されている。
【0029】昇降機構部は、キャッピング部材48を保
持するホルダー、および、ホルダーをキャリッジ部材2
2の移動に伴い記録ヘッド26Hのインク吐出口形成面
に向けて上昇させるスライド機構とからなる既知の構造
を有している。
【0030】キャッピング部材48における記録ヘッド
26Hのインク吐出口形成面に密着する部分は、図示が
省略される連通孔を通じて吸引チューブの一端に連通し
ている。
【0031】吸引チューブの他端は、真空ポンプ50
(図2においては図示が省略される)の吸引側に接続さ
れている。真空ポンプ50は、後述する制御ユニット6
4により制御される。
【0032】スライド機構は、ホームポジションに向か
って移動中のキャリッジ部材22の下部が係合されるこ
とにより、ホルダーを記録ヘッド26Hのインク吐出口
形成面に向けて上昇させ、また、ホームポジションに対
して離隔する方向にキャリッジ部材22が移動されて非
係合状態とされるとき、付勢手段により、そのホルダー
を下降させるものとされる。
【0033】また、搬送される用紙Paの他方側の端部
から離隔した所定位置には、図2に示されるように、記
録ヘッド26Hが記録動作を行わないとき、後述する予
備吐出による回復処理を行うべく、キャリッジ部材22
が待機する予備吐出ステーション54が設定されてい
る。このように予備吐出ステーション54が回復処理ユ
ニット44とは別に独立して設けられることにより、後
述する予備吐出による回復処理、および、吸引回復処理
についての動作制御が容易となるとともに、それらの構
成が簡略化されることとなる。
【0034】予備吐出ステーション54には、プラテン
部材34の下方となる位置に待機状態のキャリッジ部材
22および記録ヘッド26Hに対向して配され吐出され
たインクを回収するインク回収装置55が設けられてい
る。
【0035】インク回収装置55は、図1に示されるよ
うに、そのケーシング55a内に第1の液体吸収材とし
てのインク吸収体56および第2の液体吸収材としての
インク吸収体58を内臓している。インク吸収体56
は、インク吸収体58よりも上方の記録ヘッド26H側
近くに配され直接的にインクが到達するようにインク吸
収体58の表面上に重ねられている。ケーシング55a
の底部には、排出チューブTuの一端が接続されるドレ
イン59が設けられてる。
【0036】インク吸収体56およびインク吸収体58
は、例えば、多孔質材料で所定の厚さで薄板状に作られ
ている。また、インク吸収体の目の粗さにより、インク
滴の衝突時の衝撃エネルギーを吸収する度合いが異なる
ことに着目し、インク吸収体56の目の粗さは、インク
吸収体58の目の粗さに比して粗く作られている。即
ち、インク吸収体56は、平均空孔径が比較的大であ
り、また、単位体積あたりの空孔率が比較的大なのでイ
ンクの拡散性が比較的高く、インク保持力が比較的小さ
くなる。その結果、記録ヘッド26Hから吐出されプラ
テン部材34における開口部52を通じてインク吸収体
56の表面に到達した所定量のインクは、その表面で反
発することなくその自重によりインク吸収体56を通過
してインク吸収体58の表面に到達する。また、インク
吸収体58の表面に到達したインクは、インク吸収体5
8内に浸透される。そして、インク吸収体58内がイン
クで飽和状態となるとき、インクが漏れだし、それがド
レイン59および排出チューブTuを通じて排出される
こととなる。
【0037】このような複合構造においては、本願の発
明者による実験により、飛散したインク滴によるインク
ミストの発生率が、顕著に低減することが確認されてい
る。
【0038】これは、インク吸収体の目の粗さが粗くな
るに従い、インク吸収体の緩衝作用が高くなるのでイン
ク滴の飛散がインク吸収体56において抑制され、か
つ、インク吸収体58により、連続して供給されるイン
クが順次、十分に吸収されるのでインク吸収体56上に
インク溜まりが形成されないからである。
【0039】なお、上述の例は、インク吸収体56およ
びインク吸収体58からなる二層構造とされているが、
かかる例に限られることなく、インク吸収体56を含み
目の粗さの異なる二層以上の多層構造とされても良い。
【0040】本発明に係る回復処理装置の一例が適用さ
れた記録装置においては、図4に示されるように、回復
処理の動作制御を行う制御ユニット64を備えている。
【0041】制御ユニット64には、記録ヘッド26H
に対して記録動作についての指令を行うとともに、所定
のタイミングにおいて回復処理ユニット42に対しての
回復処理、および、予備吐出ステーションにおける回復
動作についての指令を行う記録/回復処理指令部60か
らの記録開始指令信号Scp、回復処理開始指令信号S
cr、および、記録動作停止指令信号Ssが供給され
る。
【0042】制御ユニット64は、演算結果のデータ、
演算動作プログラムデータ、および、記録動作制御プロ
グラムデータ等が格納されるデータ記憶部68を含んで
構成されている。
【0043】制御ユニット64は、記録/回復処理指令
部60からの記録開始指令信号Scpに応じてキャリッ
ジ部材22の移動に同期した記録動作タイミング制御デ
ータDcを形成し、それを記録ヘッド動作制御部70に
供給する。記録ヘッド動作制御部70は、図示が省略さ
れる画像処理装置からの二値化された記録画像データD
G、および、記録動作タイミング制御データDcに基づ
いて駆動制御パルス信号群CPを形成し、記録ヘッド2
6Hに供給する。これにより、記録画像データDGに応
じた記録画像が用紙Paの記録面に印刷されることとな
る。
【0044】その際、記録動作中、印刷された記録画像
において濃度むらが発見もしくは検出された場合、記録
/回復処理指令部60からの記録動作停止指令信号Ss
が制御ユニット64に供給される。制御ユニット64
は、記録動作停止指令信号Ssに基づいて記録動作タイ
ミング制御データDcの記録ヘッド動作制御部70への
供給を停止する。
【0045】また、制御ユニット64は、回復処理開始
指令信号Scrに基づいて回復処理を行うにあたり、キ
ャリッジ部材22を記録ヘッド26Hを伴ってホームポ
ジションに移動させるべく、制御信号Cdを形成し、そ
れをキャリッジ駆動回路72に供給する。キャリッジ駆
動回路72は、制御信号Cdに基づいて駆動信号を形成
し、それをモータ20に供給する。これにより、モータ
20が駆動されることにより、キャッピング部材48が
記録ヘッド26Hのインク吐出口形成面に密着される。
その際、制御ユニット64は、記録ヘッド26Hのイン
ク吐出口形成面およびインク吐出口内の付着物を吸引除
去するために真空ポンプ50を所定期間作動させるべ
く、制御信号Cvを形成し、それを真空ポンプ駆動回路
74に供給する。これにより、インク吐出口形成面およ
びインク吐出口内の付着物が真空ポンプ50により除去
されることとなる(図5におけるステップ80)。
【0046】次に、制御ユニット64は、所謂、空吸引
によってキャッピング部材48内のインク等を吸引除去
するために真空ポンプ50を所定期間作動させるべく、
制御信号Cvを形成し、それを真空ポンプ駆動回路74
に供給する。
【0047】これにより、キャッピング部材48内のイ
ンク等が吸引除去される(図5におけるステップ8
2)。
【0048】続いて、制御ユニット64は、記録ヘッド
26Hのインク吐出口形成面に付着した残留物をブレー
ド部材44の先端により拭うためにキャリッジ部材22
を記録ヘッド26Hを伴って所定位置まで移動させるべ
く、制御信号Cdを形成し、それをキャリッジ駆動回路
72に供給する(図5におけるステップ84)。
【0049】続いて、制御ユニット64は、予備吐出を
行うにあたり、回復処理開始指令信号Scrに基づいて
後述する予備吐出を記録ヘッド26Hに行わせるために
上述のインク吸収体56およびインク吸収体58のイン
ク保持能力の応じた吐出回数を設定する。吐出回数は、
例えば,インク吐出口ごとに200回とされる。
【0050】制御ユニット64は、記録ヘッド26Hに
予備吐出動作を行わせるために記録ヘッド26Hおよび
キャリッジ部材22を所定位置に移動させるべく、制御
信号Cdを形成し、それをキャリッジ駆動回路72に供
給する。キャリッジ駆動回路72は、制御信号Cdに基
づいて駆動信号を形成し、それをモータ20に供給す
る。これにより、モータ20が駆動されることにより、
キャリッジ部材22は、記録ヘッド26Hを伴って予備
吐出ステーション54に移動せしめられる。
【0051】また、制御ユニット64は、予備吐出の吐
出回数をあらわすデータDmnを形成し、それを記録ヘ
ッド動作制御部70に供給する。
【0052】記録ヘッド動作制御部70は、制御ユニッ
ト64からのデータDmnに基づいて予備吐出動作を記
録ヘッド26Hに行わせるべく、駆動制御パルス信号群
CPを形成し、それらを記録ヘッド26Hに供給する。
【0053】従って、記録ヘッド26Hは、予備吐出動
作を行うこととなる(図5におけるステップ86)。こ
れにより、インク吐出口内の目詰まりの原因が除去され
ることとなる。その際、上述したように、連続して吐出
されたインクがインク吸収体56の表面に溜まることが
ないのでインク滴の衝突によりインクミストが発生し装
置内に充満することが抑制されることとなる。
【0054】図6は、本発明に係る回復処理装置の他の
例の要部を示す。
【0055】インク回収装置55’は、図6に示される
ように、そのケーシング55a内に第1の液体吸収材と
してのインク吸収体90および第2の液体吸収材として
のインク吸収体92を内臓している。インク吸収体90
は、その上面を除くその外周縁部がインク吸収体92に
より包囲されている。
【0056】なお、図6においては、図1に示される例
において同一とされる構成要素について同一の符号を付
して示し,その重複説明を省略する。
【0057】インク吸収体90およびインク吸収体92
は、例えば、多孔質材料で作られている。また、インク
吸収体の目の粗さにより、インク滴の衝突時の衝撃エネ
ルギーを吸収する度合いが異なることに着目し、インク
吸収体90の目の粗さは、インク吸収体92の目の粗さ
に比して粗く作られている。即ち、インク吸収体90
は、平均空孔径が比較的大であり、また、単位体積あた
りの空孔率が比較的大なのでインクの拡散性が比較的高
く、インク保持力が比較的小さくなる。その結果、記録
ヘッド26Hから吐出されプラテン部材34における開
口部52を通じてインク吸収体90の表面に到達した所
定量のインクは、その表面で反発することなくその自重
によりインク吸収体90を通過してインク吸収体92の
表面に到達する。また、インク吸収体92の表面に到達
したインクは、インク吸収体92内に浸透される。そし
て、インク吸収体92内がインクで飽和状態となると
き、インクが漏れだし、それがドレイン59および排出
チューブTuを通じて排出されることとなる。
【0058】従って、本例においては、インク吸収体9
0の側面部からインク吸収体92の表面に到達したイン
クも、インク吸収体92内に浸透されるので図1に示さ
れる例に比してより多くのインクが吸収されて排出され
ることとなる。
【0059】このような複合構造においても、本願の発
明者による実験により、飛散したインク滴によるインク
ミストの発生率が、顕著に低減することが確認されてい
る。
【0060】なお、上述の例においては,記録ヘッド2
6Hは、インクを吐出するものとされるが、かかる例に
限られることなく、記録ヘッド26Hは、インクを不溶
化する処理液を、インクの他に加えて吐出する構成を有
するものであってもよいことは勿論である。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように,本発明
に係る回復処理装置によれば、液体回収部は、記録ヘッ
ドの液体吐出部に近接する側に配され吐出された液体を
比較的小なる保持力をもって保持する第1の液体吸収材
と、第1の液体吸収材の液体保持力に比して大なる保持
力を有し、第1の液体吸収材の下方に重ねられ、また
は、第1の液体吸収材の周縁を包囲する第2の液体吸収
材とを含んでなるので記録ヘッドの液体吐出部からの液
滴が第1の液体吸収材の表面に到達したとき、反発する
ことなく第1の液体吸収材を通過して第2の液体吸収材
に吸収されるのでインク溜まりが第1の液体吸収材の表
面に形成されることなく、その結果、記録用の液体が連
続して記録ヘッドから吐出される予備吐出回復処理にお
いて、液滴が装置内に飛散することを抑制することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回復処理装置の一例の要部の構成
を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に係る回復処理装置の一例が備えられる
記録装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】図2に示される例における部分断面図である。
【図4】図1に示される例に備えられる制御ブロックの
構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示される例の動作説明に供される図であ
る。
【図6】本発明に係る回復処理装置の他の例の要部の構
成を模式的に示す断面図である。
【図7】従来の回収装置の構成の要部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
20 モータ 22 キャリッジ部材 26 インクカートリッジ 26H 記録ヘッド 42 回復処理ユニット 54 予備吐出ステーション 56、90 インク吸収体 58、92 インク吸収体 64 制御ユニット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用の液体を吐出する液体吐出部を有
    する記録ヘッドの該液体吐出部から吐出された所定量の
    液体を回収する液体回収部と、 前記記録ヘッドを前記液体回収部が配置される位置に選
    択的に移送させる記録ヘッド移送部と、 前記記録ヘッド移送部に前記記録ヘッドを移送させる動
    作を行わせるとともに、前記記録ヘッドに、前記液体回
    収部に対して吐出動作を行わせる制御部とを備え、 前記液体回収部は、前記位置に配された記録ヘッドの液
    体吐出部に近接する側に配され吐出された液体を比較的
    小なる保持力をもって保持する第1の液体吸収材と、該
    第1の液体吸収材の液体保持力に比して大なる保持力を
    有し、該第1の液体吸収材の下方に重ねられ、または該
    第1の液体吸収材の周縁を包囲する第2の液体吸収材と
    を含んでなることを特徴とする回復処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の液体吸収材および前記第2の
    液体吸収材は、多孔質材料で作られることを特徴とする
    請求項1記載の回復処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の液体吸収材における単位体積
    あたりの空孔率が前記第2の液体吸収材における単位体
    積あたりの空孔率に比して大であることを特徴とする請
    求項2記載の回復処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の液体吸収材における平均空孔
    径が前記第2の液体吸収材における平均空孔径に比して
    大であることを特徴とする請求項2記載の回復処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、前記液体を加熱し前
    記液体吐出部の液体吐出口から吐出させる電気熱変換体
    を有することを特徴とする請求項1記載の回復処理装
    置。
  6. 【請求項6】 記録用の液体を吐出する液体吐出部を有
    する記録ヘッドの該液体吐出部に対して吸引動作を行う
    吸引回復部と、 前記吸引回復部に対して離隔した所定位置に配され前記
    記録ヘッドの液体吐出部から吐出された所定量の液体を
    回収する液体回収部と、 前記記録ヘッドを前記吸引回復部が配される部位と前記
    液体回収部が配される部位との間を移送させる記録ヘッ
    ド移送部と、 前記記録ヘッド移送部に、前記記録ヘッドを前記吸引回
    復部から前記液体回収部に移送させる動作を行わせると
    ともに、前記記録ヘッドに、吐出動作を行わせる制御部
    とを備え、 前記液体回収部は、前記位置に配された記録ヘッドの液
    体吐出部に近接する側に配され液体を比較的小なる保持
    力をもって保持する第1の液体吸収材と、該第1の液体
    吸収材の液体吸収力に比して大なる保持力を有し、該第
    1の液体吸収材の下方に重ねられ、または、該第1の液
    体吸収材の周縁を包囲する第2の液体吸収材とを含んで
    なることを特徴とする回復処理装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の液体吸収材および前記第2の
    液体吸収材は、多孔質材料で作られることを特徴とする
    請求項6記載の回復処理装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の液体吸収材における単位体積
    あたりの空孔率が前記第2の液体吸収材における単位体
    積あたりの空孔率に比して大であることを特徴とする請
    求項7記載の回復処理装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の液体吸収材における平均空孔
    径が前記第2の液体吸収材における平均空孔径に比して
    大であることを特徴とする請求項7記載の回復処理装
    置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、前記液体を加熱し
    前記液体吐出部の液体吐出口から吐出させる電気熱変換
    体を有することを特徴とする請求項6記載の回復処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7469988B2 (en) 2005-02-21 2008-12-30 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
JP2020049937A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 株式会社リコー 液体を吐出する装置

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US7469988B2 (en) 2005-02-21 2008-12-30 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
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