JP2001046431A

JP2001046431A - 使い捨ておむつ

Info

Publication number: JP2001046431A
Application number: JP11229865A
Authority: JP
Inventors: Jun Sasaki; 純佐々木; Atsushi Murai; 淳村井; Megumi Kondo; めぐみ近藤; Toru Hayase; 徹早瀬; Kenji Ando; 賢治安藤
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1999-08-16
Filing date: 1999-08-16
Publication date: 2001-02-20
Anticipated expiration: 2019-08-16
Also published as: JP3897488B2

Abstract

(57)【要約】【課題】漏れ防止性及びフィット性に優れ、しかも製
造上必要な部品の点数を抑制して安価に製造することが
できる使い捨ておむつを提供すること。【解決手段】表面シート２１、防漏シート２２及び吸
収体２３を有する実質的に縦長の吸収性本体２と、その
裏面側に配されたシート状部材３とを備えたパンツ型の
使い捨ておむつにおいて、シート状部材３は、吸収体２
３の側縁部に沿って、その外方に延出するフラップ部３
１を有し、フラップ部３１には、その長手方向に亘って
弾性部材７が配され、弾性部材７の一部は、吸収性本体
の長手方向の中央部分において、吸収体２３の裏面側に
位置しており、フラップ部３１は、その長手方向の両端
部３１ａが吸収性本体２の表面側に折り返され、その折
り返し部３４が弾性部材７と共に固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、漏れ防止性及びフ
ィット性に優れ、しかも製造上必要な部品の点数を抑制
して安価に製造することのできるパンツ型使い捨ておむ
つに関する。

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】

【０００２】使い捨ておむつにおいては、漏れを効果的
に防止することが重要な課題であるため、吸収体の左右
両側に立体ガードを形成したものが種々提案されてい
る。かかる立体ガードは、その自由縁端が上方に向けて
起立することにより、着用者にフィットすると共に立体
ガードと表面シートとの間でポケットを形成し、該ポケ
ットに排泄物を一時ストックすることにより、表面シー
トの表面を排泄物が流れて漏れが生じることを防止する
ものである。また、漏れを防止するためには、脚廻りの
フィット性を向上させることも重要であり、弾性部材を
脚廻りに配設することにより、脚廻りのフィット性を向
上させる技術も知られている。しかし、従来の使い捨て
おむつにおいては、立体ガード形成用のシート材は、脚
廻りの弾性部材が固定されるシート材とは別部材として
用意され、脚廻り用の弾性部材とは、別の工程におい
て、吸収体の表面側に固定されていた。そのため、かか
る使い捨ておむつにおいては、その製造工程が複雑であ
り、製造コストの低減を図ることが困難であった。

【０００３】従って、本発明の目的は、漏れ防止性及び
フィット性に優れ、しかも製造上必要な部品の点数を抑
制して安価に製造することのできる使い捨ておむつを提
供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表
面シート、液不透過性の防漏シート、及び液保持性の吸
収体を有する、実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性
本体の裏面側に配されたシート状部材とを備え、ウエス
ト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパン
ツ型の使い捨ておむつにおいて、前記シート状部材は、
前記吸収体の側縁部に沿って、その外方に延出するフラ
ップ部を有し、該フラップ部には、その長手方向に亘っ
て弾性部材が配され、該弾性部材の一部は、前記吸収性
本体の長手方向の中央部分において、前記吸収体の裏面
側に位置しており、該フラップ部は、その長手方向の両
端部が前記吸収性本体の表面側に折り返され、その折り
返し部が前記弾性部材と共に固定されている使い捨てお
むつを提供することにより、上記の目的を達成したもの
である。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつの
好ましい一実施形態について説明する。第１の実施形態
の使い捨ておむつ１は、図１〜４に示すように、液透過
性の表面シート２１、液不透過性の防漏シート２２、及
び液保持性の吸収体２３を有する、実質的に縦長の吸収
性本体２と、該吸収性本体２の裏面側に配されたシート
状部材３とを備えており、着用時に着用者の腹側に位置
する腹側部Ａ及び背側に位置される背側部Ｂそれぞれの
両側縁部Ａ１，Ｂ１及びＡ２，Ｂ２とが接合されて、ウ
エスト開口部４及び一対のレッグ開口部５，５が形成さ
れている。

【０００６】吸収性本体２は、吸収体２３を表面シート
２１と防漏シート２３との間に狭持固定してなる。ま
た、吸収体２３は、長手方向中央がくびれた砂時計状で
ある。表面シート２１及び防漏シート２２は、吸収体２
３よりも大きな外形寸法を有し、吸収体２３の幅方向及
び長手方向に延出する延出部において互いに接合されて
いる。

【０００７】吸収性本体２は、その長手方向を、使い捨
ておむつの長手方向に一致させるようにして、おむつの
両端部間に亘るように配されている。吸収性本体２の裏
面側には、弾性部材固定用のシート状部材３と、外層シ
ート６とが、この順に配されている。シート状部材３
は、吸収体２３よりも広い幅の長方形状のシートであ
り、その長手方向を吸収性本体２の長手方向に一致させ
て配されている。外層シート６は、二枚のシートを積層
接着してなる略長方形状の積層シートで、シート状部材
３よりも長手方向の長さが長く、また、左右両側縁部に
凹状のレッグ縁部６ａ，６ａが形成されている。

【０００８】而して、シート状部材３は、吸収性本体２
における吸収体２３の側縁部２３ａに沿って、その外方
に延出するフラップ部３１を有している。尚、図３に
は、左右一対のフラップ部３１，３１を、折り返さずに
左右に開いた状態で、仮想線で図示してある。各フラッ
プ部３１には、その長手方向に亘って弾性部材７が配さ
れており、その弾性部材７の一部は、吸収性本体２の長
手方向の中央部分において、吸収体２３の裏面側に位置
している。また、弾性部材７は、着用時に着用者の脚の
付け根の廻りに沿うように配されている。ここで、吸収
性本体２の長手方向の中央部分とは、脚廻りに配される
レッグ縁部６ａ，６ａ間に存する部分、好ましくは、着
用者の股間に配される、股下部及びその近傍をいう。

【０００９】より具体的には、複数の弾性部材７１，７
２が、それぞれ、その長手方向の中間部分７１ｂ，７２
ｂが吸収体２３の裏面側に位置し、その前方部分７１
ａ，７２ａ及び後方部分７１ｃ，７２ｃが、それぞれフ
ラップ部３１に位置するように配されている。本実施形
態における各弾性部材７１，７２の前方部分と後方部分
とは、左右両側の異なる側のフラップ部３１，３１に配
されており、また、該前方部分及び該後方部分は、おむ
つの前後の異なる側に配されている。

【００１０】各弾性部材７１，７２は、その中間部分７
１ｂ，７２ｂにおいては、シート状部材３と防漏シート
２２との間に挟持固定されており、その前方部分７１
ａ，７２ａ及び後方部分７１ｃ，７２ｃにおいては、フ
ラップ部３１の先端部を、先端に自由端縁３２が形成さ
れるように折り返して接着してなる接着部３３，３３
に、挟持固定されている。一対の弾性部材７１，７２
は、吸収体２３の裏面側においてＸ字状に交叉するよう
に、それぞれ、吸収体２３の裏面側において使い捨てお
むつ１をその幅方向に横切って配されている。そして、
一対の弾性部材７１，７２は、それぞれ、おむつの幅方
向中央且つ長さ方向中央において交差されて、一方の弾
性部材７１における前方部分７１ａは、一方のフラップ
部３１に位置し、且つ後方部分７１ｃは、他方のフラッ
プ部３１に位置しており、他方の弾性部材７２における
前方部分７２ａは、他方のフラップ部３１に位置し、且
つ後方部分７２ｃは一方のフラップ部３１に位置してい
る。

【００１１】一方のフラップ部（図２の左側のフラップ
部）について見ると、該フラップ部３１においては、腹
側部Ａ寄りの部分と背側部Ｂ寄りの部分とでは、異なる
弾性部材７２と弾性部材７１が配されているが、両フラ
ップ部の長手方向に該弾性部材７２と該弾性部材７１と
が実質的に連続して、物理的に連続した弾性部材と同様
に機能するようになっている。他方のフラップ部につい
ても、同様に、弾性部材７２と弾性部材７１とが実質的
に連続して、物理的に連続した弾性部材と同様に機能す
るようになっている。本明細書において、「長手方向に
亘って弾性部材が配されている」とは、複数の弾性部材
が、実質的に連続するように、フラップ部３１の長手方
向に亘って配されている場合を含む。

【００１２】尚、本実施形態における各弾性部材７１，
７２は、それぞれ細帯状であり、各弾性部材７１，７２
は、それぞれ互いに平行に近接させて複数本（二本）配
されている。また、各フラップ部３１における延出方向
先端の自由端縁３２に、該自由端縁３２に沿って補助弾
性部材８が配されている。各補助弾性部材８は、細帯状
であり、前記フラップ部における接着部３３，３３に挟
持固定されている。

【００１３】フラップ部３１は、図２及び４に示すよう
に、その長手方向の両端部３１ａ，３１ａが、吸収性本
体２の表面側に折り返され、その折り返し部３４，３４
が、前記弾性部材７と共に該吸収性本体２の表面側に固
定されている。より具体的には、フラップ部３１は、そ
の長手方向に沿う中央部を折り曲げ基部として二つ折り
されており、その折り返しによって、シート状部材３が
二重に積層された折り返し部３４，３４が形成されてい
る。そして、折り返し部３４，３４は、それぞれ、吸収
性本体２の裏面側から表面側に折り返された外層シート
６の両端部６ｂと該吸収性本体２との間に挟持固定され
ている。

【００１４】本実施形態の使い捨ておむつ１を構成する
各部材の形成材料について説明すると、表面シート２
１、防漏シート２２、前記吸収体２３、外層シート６、
弾性部材７及び補助弾性部材８の形成材料としては、通
常、使い捨ておむつに用いられるものを特に制限なく用
いることができる。また、前記シート状部材３として
は、市販の織物、編物、不織布、フィルム等を用いるこ
とができ、コスト、肌触り、耐水性の観点から、不織布
が好ましく、特にスパンボンド不織布、メルトブローン
不織布及びこれらを組み合わせたものが好ましい。

【００１５】本実施形態の使い捨ておむつは、通常の展
開型の使い捨ておむつと同様に使用することができる。
そして、本実施形態の使い捨ておむつ１においては、吸
収性本体の裏面側に配されたシート状部材３の左右に延
出するフラップ部３１に、上述の如く弾性部材７が配さ
れており、該フラップ部３１の長手方向の両端部が前記
吸収性本体の表面側に折り返され、この折り返し部が前
記弾性部材７と共に固定してあるため、おむつの着用時
に着用者の股下部に位置する、フラップ部３１の両端部
３１ａ，３１ａ間に存する部分が起立し、起立した部分
が立体ガードＧとして機能する。そのため、立体ガード
形成用のシート材を別途設けることなく、排泄物の漏れ
を効果的に防止することができる。

【００１６】また、本実施形態の使い捨ておむつ１にお
いては、上述の如くしてフラップ部３１により立体ガー
ドＧを形成させてあり、立体ガードを形成するシート材
が吸収性本体２の表面側に固定されていないため、図３
に示すように、吸収体２３の左右の側縁部の外方部分
に、排泄物の保持用空間Ｈ，Ｈが大きな空間として形成
される。また、上述の如くしてフラップ部３１により立
体ガードＧを形成させてあり、立体ガードを形成するシ
ート材が吸収性本体２上に固定されていないため、フラ
ップ部３１の自由縁端３２間の幅Ｗが大きくなる。その
ため、着用者の排尿部に確実に吸収面を沿わせることが
でき、排泄物を直ぐに吸収させて排泄物が使い捨ておむ
つ内で流動するのを防ぐことができる。このため、漏れ
防止性に優れている。

【００１７】また、補助弾性部材８が上述の如く設けら
れているので、フラップ部３の中間部をより効果的に起
立させることができ、このため、より漏れ防止性に優れ
たものとなっている。

【００１８】更に、本実施形態に使い捨ておむつにおい
ては、弾性部材７が上述の如く、吸収性本体２の長手方
向の中央部分において、吸収体２３の裏面側に位置して
いるため、おむつの一部が、着用者の肌側に緩やかに持
ち上げられ、おむつが、図１に示すような、フィット性
に優れた形態となる。即ち、弾性部材７は、フラップ部
３１を起立させて立体ガードＧを形成する機能と、おむ
つをフィット性に優れた形状とし、その形状を維持する
機能の二つの機能を有している。また、本実施形態にお
いては、弾性部材７が、着用時に着用者の脚の付け根の
廻りに沿うように配されているため、更にフィット性及
び防漏性に優れたものとなっている。

【００１９】次に、本実施形態の使い捨ておむつ１の製
造方法の一例について説明する。先ず、外層シート６上
に、シート状部材３を積層し、そのシート状部材３の所
定の位置に、弾性部材７及び補助弾性部材８を配設す
る。そして、弾性部材７及び補助弾性部材８が配設され
たシート状部材３上に、常法に従って得た吸収性本体２
を載置する。そして、吸収体２３の外方に延出する部分
をフラップ部３１とし、該フラップ部３１の長手方向の
両端部３１ａ，３１ａを、載置した吸収性本体２の表面
側に、弾性部材７の両端部が位置する外縁部寄りの位置
よりも内側の位置において折り返す。そして、折り返さ
れて二層となったフラップ部３１の両端部３１ａ，３１
ａを、弾性部材７，８と共に吸収性本体２の表面側に固
定する。そして、着用時に着用者の腹側に位置する腹側
部Ａ及び背側に位置される背側部Ｂそれぞれの両側縁部
Ａ１，Ｂ１及びＡ２，Ｂ２とを接合して、使い捨ておむ
つ１を得る。

【００２０】このように本実施形態の使い捨ておむつ
は、その製造の際に、立体ガード形成用の部材を別に製
造して配設する必要がない。また、弾性部材７と補助弾
性部材８の固定を同一の工程において行うことができ
る。従って、部品点数が減少し、製造工程の簡易化、単
純化を図ることができる。

【００２１】図５に、本発明の使い捨ておむつの他の実
施形態の要部を示した。図５に要部のみ図示した各おむ
つは、弾性部材の配設の態様が異なる点を除いて、他の
基本的な構成は図１〜図４に示した上述した実施形態に
おけるのと同様である。従って、以下には上述の実施形
態と異なる点を特に説明し、同様の構成については説明
を省略する。尚、特に説明しない点については上記の実
施形態に関する説明が適宜適用される。

【００２２】図５(b) に示すおむつにおいては、弾性部
材７１，７２が、吸収体２３の裏面側に位置されている
中間部分７１ｂ，７２ｂにおいて互いに近接しているが
交叉していない。また、その前方部分７１ａ，７２ａと
後方部分７１ｃ，７２ｃとが同じ側のフラップ部３１に
位置している。尚、図５(a) は、フラップ部３１を折り
返す前の状態を示す図であり、図５におけるＰはフラッ
プ部３１の折曲線を示している。

【００２３】また、図５(c) 又は(d) に示すおむつは、
両弾性部材７１，７２の一方の弾性部材７１の前方部分
７１ａ及び後方部分７１ｃが、共におむつの前方に位置
し、他方の弾性部材７２の前方部分７２ａ及び後方部分
７２ｃが、共におむつの後方部分に位置している。図５
(b) 〜(d) に示す各おむつによっても、上述した実施形
態と同様の作用効果が奏し得られる。尚、補助弾性部材
８は、配設することが好ましい。

【００２４】

【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、漏れ防止性
及びフィット性に優れ、しかも製造上必要な部品の点数
を抑制して安価に製造することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の使い捨ておむつの一実施形態
を示す斜視図である。

【図２】図２は、図１に示す使い捨ておむつを、平面状
に展開した状態における表面シート側を示す平面図であ
る。

【図３】図３は、図２のＸ−Ｘ線模式断面図である。

【図４】図４は、図２のＹ−Ｙ線模式断面図である。

【図５】図５は、本発明の使い捨ておむつの他の実施形
態を示す要部概略図である。

【符号の説明】

１使い捨ておむつ２吸収性本体２１表面シート２２防漏シート２３吸収体３弾性部材固定用のシート状部材３１フラップ部３１ａ長手方向の端部３２自由縁端３４折り返し部６外層シート７弾性部材８補助弾性部材Ｇ立体ガードＨ排泄物の保持用空間Ａ腹側部Ｂ背側部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者近藤めぐみ栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 (72)発明者早瀬徹栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 (72)発明者安藤賢治栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内Ｆターム(参考） 3B029 BD09 BD10 BD12 BD13 BD14 BD15 BF07 4C098 AA09 CC02 CC10 CC11 CC12 CE06 DD10

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シート、液不透過性の防
漏シート、及び液保持性の吸収体を有する、実質的に縦
長の吸収性本体と、該吸収性本体の裏面側に配されたシ
ート状部材とを備え、ウエスト開口部及び一対のレッグ
開口部が形成されているパンツ型の使い捨ておむつにお
いて、前記シート状部材は、前記吸収体の側縁部に沿って、そ
の外方に延出するフラップ部を有し、該フラップ部に
は、その長手方向に亘って弾性部材が配され、該弾性部
材の一部は、前記吸収性本体の長手方向の中央部分にお
いて、前記吸収体の裏面側に位置しており、該フラップ
部は、その長手方向の両端部が前記吸収性本体の表面側
に折り返され、その折り返し部が前記弾性部材と共に固
定されている使い捨ておむつ。
【請求項２】前記フラップ部における延出方向先端の
自由端縁に、該自由端縁に沿って補助弾性部材が配され
ている請求項１記載の使い捨ておむつ。