JP2001045789A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JP2001045789A
JP2001045789A JP11221036A JP22103699A JP2001045789A JP 2001045789 A JP2001045789 A JP 2001045789A JP 11221036 A JP11221036 A JP 11221036A JP 22103699 A JP22103699 A JP 22103699A JP 2001045789 A JP2001045789 A JP 2001045789A
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  • Synchronous Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高効率なモータ駆動を実現することができる
モータ制御装置を提供する。 【解決手段】 磁石が装着されたロータにより構成され
る同期モータ1に対し、制御部5を配置する。制御部5
は、同期モータ1を180度通電駆動する180度通電
駆動部7、同期モータを120度通電駆動する120度
通電駆動部6、モータ回転数を算出する回転数算出部
8、モータの回転数に対する効率を記憶した回転数−効
率テーブル部10、現行の回転数と回転数−効率テーブ
ル部10に記憶される情報とに基づき現行の回転数に対
し最適な駆動方式を選択する駆動方式選択部9とを備え
る。これにより、同期モータ1は、現行の回転数に応じ
て120度通電駆動もしくは180度通電駆動により最
高効率の駆動を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モータ制御装置
に関し、特に磁石が装着されたロータにより構成されて
いる同期モータを効率的に駆動することが可能なモータ
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題が社会的話題となり省エ
ネルギー化が重要な関心となっている。特に、モータ分
野においては、省エネルギーの観点から、小型・高効率
化・高出力のモータが切望されている。
【0003】従来のモータの代表として誘電モータや磁
石をロータ表面に装着したSPM(Surface Permanent
Magnet)モータ等があり、双方とも量産性に優れてい
る。
【0004】これに対し、従来と異なる構造のモータが
開発されている。このうち、効率をさらに高めるために
永久磁石をロータ内部に埋込んで、フレミングトルクに
加えてリラクタンストルクを利用するIPM(Interior
Permanent Magnet)モータが注目されている。
【0005】図16は、このようなIPMモータの構造
の一例を示す図である。図16に示されるIPMモータ
は、高透磁率材の鉄芯または積層珪素鋼板で構成されて
いるロータコア131の内部に永久磁石132を埋込ん
でロータを構成している。図16に示されるIPMモー
タは、4極モータであって、4個(図16は、/2断面
を示している)の永久磁石132が円周方向に沿ってN
極とS極とが交互になるように配設されている。
【0006】なお、図16において、記号134はコイ
ルが巻かれる部分を、記号135はステータを、記号1
36はティースを示している。このように構成すること
により、永久磁石132の中心とロータコア131の中
心とを結ぶ方向であるd軸方向のインダクタンスLd
と、d軸に対して電気角で90度回転した方向であるq
軸方向のインダクタンスLqとに差が生じ、永久磁石1
32によるフレミングトルクTmに加えてリラクタンス
トルクTrが発生することになる。
【0007】これらの関係については、「リラクタンス
トルクを要した回転機」(松井信行他、T.EE Ja
pan,Vol.114−D,No9,1994)にお
いて解析がなされている(以下、参考文献1と称す)。
参考文献1によれば、フレミングトルクTmとリラクタ
ンストルクTrとの関係は、式(1)を満たす。
【0008】 Tt=Tm+Tr =Pn×ψa×ia×cosβ +Pn×1/2×(Ld−Lq)×ia2×sin2β…(1) なお、式(1)において、Pnは極対数を、ψaは鎖交
磁束、Ldはd軸方向のインダクタンスを、Lqはq軸
方向のインダクタンスを、idは、d軸方向の電流を、
iqはq軸方向の電流を、βは電流位相を、iaは電流
ベクトルの大きさをそれぞれ表わしている。
【0009】電流位相βを変化させた場合のフレミング
トルクTm、リラクタンストルクTrおよび総合トルク
Ttの変化を、図17を用いて説明する。図17に示さ
れるように、フレミングトルクTmは、電流位相βが9
0度の時点で最大値を示し、90度を離れるとともに小
さくなり、180度で0となる。これに対し、リラクタ
ンストルクTrは、電流位相βが135度の時点で最大
値を示す。したがって、リラクタンストルクTrとフレ
ミングトルクTmとを足し合せた総合トルクTtは、そ
れぞれのトルク比により変わるが、電流位相βは115
度付近で最大値を示す。したがって、リラクタンストル
クTrを有効に利用するIPMモータは、フレミングト
ルクTmのみを用いて動作するSPMモータよりも、同
一電流において高トルクの出力が可能となる。
【0010】ところで、モータのトルクの大きさを決定
する要因として、モータ駆動制御方法が重要となる。従
来の電流駆動方法としては、120度矩形波駆動が一般
的である。この120度矩形波駆動方法とは、モータコ
イルの3相(U,V,W)中の2相に対し電流を通電
し、120度ごとに電流をつなぎ合せて直流となるよう
にインバータを制御する方法である。120度矩形波駆
動においては、各々の相についてみれば通電休止期間が
あり、当該通電休止期間にロータ磁石の回転によりステ
ータコイルに発生する誘起電圧を検出してロータ回転を
制御している。上述したリラクタンストルクTrを利用
するIPMモータにおいては、トルクを最大にするため
に通電タイミングが重要となる。したがって、IPMモ
ータに対しては、120度矩形波駆動を行ない通電休止
期間に誘起電圧を検出してロータ位相を算出している。
【0011】これに対し、モータ効率を向上させるモー
タ駆動制御方法として、通電幅を電気角で180度に設
定した180度正弦波駆動方式がある。「ブラシレスD
Cモータ駆動制御方法およびその装置および電気機器
(国際公開番号WO95−27328)」は、永久磁石
を内部に埋込んだモータに対し、通電幅を電気角180
度に設定し、モータコイルの第1中心点電位と当該コイ
ルに電気的に並列となるグリッジ回路による第2中心点
電位との差に基づいて磁極位置を検出する手法を具備し
ている(参考文献2と称す。)。
【0012】ここで、参考文献2に記載さているブラシ
レスDCモータ制御装置について、図18を用いて説明
する。図18は、参考文献2に記載されるモータ制御装
置の構成を概略的に表わす図である。図18において
は、直流電源211の端子間に3対のスイッチングトラ
ンジスタ212u、212v、212wをそれぞれ直列
接続してインバータを構成し、各対のスイッチングトラ
ンジスタ同士の接続線電圧をブラシレスDCモータのY
結線された各相の固定子巻線213u、213v、21
3wにそれぞれ印加している。そして、各対のスイッチ
ングトランジスタ同士の接続点電圧をY結線された抵抗
214u、214v、214wにもそれぞれ印加してい
る。さらに、中性点213dの電圧が抵抗215aを介
して増幅器215の反転入力端子に供給され、Y結線さ
れた抵抗の中性点電圧214dの電圧が増幅器215の
非反転入力端子に供給されている。そして、増幅器21
5の出力端子と反転入力端子との間に抵抗215bを接
続することにより、差動増幅器として動作させるように
している。ここで固定子巻線213u、213v、21
3wの中性点213dの電圧En0は、インバータ出力
波形とモータ誘起電圧波形に含まれる3n次調波成分
(nは整数)との和になる。一方、接続点電圧がY結線
された抵抗214u、214v、214wの中性点21
4dの電圧は、インバータ出力波形のみで決定される。
したがって中性点213dの電圧En0と中性点214
dの電圧との差を得ることにより、モータ誘起電圧波形
に含まれる3n次調波成分を取出すことができる。以上
により、磁極位置センサを用いることなく、モータ誘起
電圧波形を検出、すなわちロータ位置を検出することが
できるため180度駆動方式が実現される。
【0013】また、「電気車用制御装置(特開平10−
341594号公報)」では、磁極位置検出器または回
転パルス検出器に異常があった場合に、必要に応じて1
20度駆動方式または180度駆動方式が選択される構
成が開示されている(参考文献3と称す)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、参考文献
2による構成では、モータコイル結線の中心点を与える
抵抗結線214u、214v、214wには差動増幅器
等の外部回路を設けることにより、180度正弦波通電
状態でロータ位置検出を可能とする。
【0015】ところが、同期モータにおいて、120度
矩形波駆動方式と180度正弦波駆動方式とで効率を比
較すると、モータの状態(出力や回転数等)によって1
80度正弦波駆動方式より120度矩形波駆動方式の方
が効率が高くなる場合があり、180度正弦波駆動方式
のみで駆動するのは必ずしも効率面から最適とは言えな
い。
【0016】また、参考文献3は、異常事態、たとえ
ば、磁極位置検出を持たない電気車用制御装置において
回転パルス検出手段に異常を生じた場合や、磁極位置検
出器を備えた電気車用制御装置において、磁極位置検出
器と回転パルス検出手段との双方に異常が生じた場合に
対処することを目的として構成されたものであり、効率
の観点からは最適な構成とは言えない。
【0017】すなわち、異常が生じた場合に120度駆
動方式を行なうのは、電動機を停止させることなく運転
を継続するためであり、そのときの制御方法は、磁極位
置推定手段によって推定された磁極位置推定位置に基づ
くものである。したがって、効率面については何ら対処
するものではない。
【0018】それゆえ、この発明の目的は、同期モータ
を効率的に駆動させることが可能なモータ制御装置を提
供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るモータ制
御装置は、同期モータを制御するモータ制御装置であっ
て、同期モータを通電駆動するための複数の通電駆動手
段を備え、複数の駆動手段は、少なくとも、同期モータ
を180度通電駆動する180度通電駆動手段と、同期
モータを120度通電駆動する120度通電駆動手段と
を含み、同期モータのモータ効率に応じて、複数の駆動
手段のうち1つを選択する駆動制御手段をさらに備え
る。
【0020】したがって、第1発明に係るモータ制御装
置によれば、複数の通電駆動手段を備え、これらのうち
の1つを選択的に動作させることにより、モータ効率の
観点から最適な駆動、より具体的には最高効率で駆動さ
せることが可能となる。
【0021】第2発明に係るモータ制御装置は、第1発
明に係るモータ制御装置であって、駆動制御手段は、同
期モータの状態を検出し、検出された同期モータの状態
に対して前記モータ効率が所望の効率になるように、1
20度通電駆動手段または180度通電駆動手段のいず
れか一方を選択する。
【0022】したがって、第2発明に係るモータ制御装
置によれば、現行のモータ状態(回転数やモータ出力
等)に応じて、180度通電駆動方式または120度通
電駆動方式のうち最適な駆動方式を選択することができ
る。したがって、より具体的には、最高効率で駆動させ
ることが可能となる。
【0023】第3発明に係るモータ制御装置は、第2発
明に係るモータ制御装置であって、駆動制御手段は、同
期モータのモータ回転数を算出するモータ回転数算出手
段と、180度通電駆動および120度通電駆動のそれ
ぞれについて、同期モータに関するモータ回転数とモー
タ効率との対応関係を記憶した記憶手段と、記憶手段に
記憶される情報に基づき、算出されたモータ回転数に対
して所望のモータ効率を達成するように選択を実行する
選択手段とを含む。
【0024】したがって、第3発明に係るモータ制御装
置によれば、現行のモータ回転数に対して最適な駆動方
式を選択することができる。
【0025】第4発明に係るモータ制御装置は、第2発
明に係るモータ制御装置であって、駆動制御手段は、同
期モータのモータ回転数を算出するモータ回転数算出手
段と、同期モータのトルクを算出するトルク算出手段
と、算出されたモータ回転数と前記算出されたトルクと
に基づき、同期モータのモータ出力を算出するモータ出
力算出手段と、180度通電駆動および120度通電駆
動のそれぞれについて、同期モータに関するモータ出力
とモータ効率との対応関係を記憶した記憶手段と、記憶
手段に記憶される情報に基づき、算出されたモータ出力
に対して所望のモータ効率を達成するように選択を実行
する選択手段とを含む。
【0026】したがって、第4発明に係るモータ制御装
置によれば、現行のモータ出力に対して最適な駆動方式
を選択することができる。
【0027】第5発明に係るモータ制御装置は、第2発
明に係るモータ制御装置であって、同期モータは、モー
タコイルを含み、モータコイル端子に流れるモータ電流
と同期モータに供給される駆動電圧との位相差情報を検
出する位相差検出手段と、所望の位相差情報を格納する
格納部と、モータコイル端子に発生する誘起電圧を検出
する誘起電圧検出手段とをさらに備え、180度通電駆
動手段は、検出される位相差情報と所望の位相差情報と
の差に応じて動作が制御され、120度通電駆動手段
は、検出される誘起電圧に応じて動作が制御される。
【0028】したがって、第5発明に係るモータ制御装
置によれば、誘起電圧の検出により120度通電駆動
を、位相差情報により180度通電駆動を制御すること
ができるため、特別な位置検出器を用いずに、最適な駆
動を実現することが可能となる。
【0029】第6発明に係るモータ制御装置は、第1ま
たは第2発明に係るモータ制御装置であって、駆動制御
手段は、所望のモータ回転数を格納し、算出されたモー
タ回転数と所望のモータ回転数との差に基づき、複数の
通電駆動手段のそれぞれにおける前記モータに対する回
転速度の設定を調整する手段をさらに備える。
【0030】したがって、第6発明に係るモータ制御装
置によれば、現行の回転数を検出して、設定された目標
回転数指令により速度補正するフィードバック制御を行
なうことが可能となる。
【0031】第7発明に係るモータ制御装置は、第3ま
たは第4発明に係るモータ制御装置であって、駆動制御
手段は、外部指令に基づき、対応する通電駆動手段を指
定する指令手段をさらに備え、選択手段は、指令手段の
制御に基づき、180度通電駆動手段または120度通
電駆動手段のいずれか一方を選択する。
【0032】したがって、第7発明に係るモータ制御装
置によれば、現行のモータ状態に基づき最適な駆動方式
を選択する制御と、外部指令により駆動方式を任意に選
択することが可能な機能とを有することにより、同期モ
ータを最適な効率で、または任意の駆動方式で駆動させ
ることが可能となる。たとえば、夜間等において騒音低
減が必要な場合には、効率に係わらず低騒音駆動となる
180度通電駆動方式を強制的に選択することで、騒音
低減を優先させることが可能となる。
【0033】第8発明に係るモータ制御装置は、第1ま
たは第2発明に係るモータ制御装置であって、同期モー
タは、磁石が装着されたロータにより構成されるIPM
モータである。
【0034】したがって、第8発明に係るモータ制御装
置によれば、高トルクを発生することが可能なIPMモ
ータを効率面で最適な駆動方式により駆動させることが
可能となる。
【0035】第9発明に係るモータ制御装置は、同期モ
ータを制御するモータ制御装置であって、同期モータの
通電幅を任意に設定する通電幅対応駆動手段と、同期モ
ータのモータ効率に応じて、通電対応駆動手段を制御す
る駆動制御手段とを備える。
【0036】したがって、第9発明に係るモータ制御装
置によれば、モータ効率の観点から、最適な通電幅、よ
り具体的には最高効率で駆動させることが可能となる。
【0037】第10発明に係るモータ制御装置は、第9
発明に係るモータ制御装置であって、駆動制御手段は、
同期モータの状態を検出し、検出された同期モータの状
態に対してモータ効率が所望の効率になる通電幅を選択
し、通電幅対応駆動手段は、駆動制御手段により選択さ
れた通電幅に基づき、設定を変更する。
【0038】したがって、第10発明に係るモータ制御
装置によれば、現行のモータ状態(回転数やモータ出力
等)に応じて、最適な通電幅を選択することができる。
したがって、より具体的には、最高効率で駆動させるこ
とが可能となる。
【0039】第11発明に係るモータ制御装置は、第1
0発明に係るモータ制御装置であって、通電幅対応駆動
手段は、設定した通電幅に応じて、同期モータの回転数
情報を出力し、駆動制御手段は、回転数情報に基づき、
同期モータのモータ回転数を算出するモータ回転数算出
手段と、任意に設定される通電幅のそれぞれについて、
同期モータに関するモータ回転数とモータ効率との対応
関係を記憶した記憶手段と、記憶手段に記憶される情報
に基づき、算出されたモータ回転数に対して所望のモー
タ効率を達成するように選択を実行する選択手段とを含
む。
【0040】したがって、第11発明に係るモータ制御
装置によれば、現行のモータ回転数に対して、最適な通
電幅を選択することができる。
【0041】第12発明に係るモータ制御装置は、第1
0発明に係るモータ制御装置であって、通電幅対応駆動
手段は、設定した通電幅に応じて、同期モータの回転数
情報を出力し、駆動制御手段は、同期モータのモータ回
転数を算出するモータ回転数算出手段と、同期モータの
トルクを算出するトルク算出手段と、算出されるモータ
回転数と前記算出されるトルクとに基づき、同期モータ
のモータ出力を算出するモータ出力算出手段と、任意に
設定される通電幅のそれぞれについて、同期モータに関
するモータ出力とモータ効率との対応関係を記憶した記
憶手段と、記憶手段に記憶される情報に基づき、算出さ
れたモータ出力に対して所望のモータ効率を達成するよ
うに前記選択を実行する選択手段とを含む。
【0042】したがって、第12発明に係るモータ制御
装置によれば、現行のモータ出力に対して、最適な通電
幅を選択することができる。
【0043】第13発明に係るモータ制御装置は、第9
または第10発明に係るモータ制御装置であって、駆動
制御手段は、所望のモータ回転数を格納し、算出された
モータ回転数と所望のモータ回転数との誤差に基づき、
通電幅対応駆動手段での設定を調整する手段をさらに備
える。
【0044】したがって、第13発明に係るモータ制御
装置によれば、現行の回転数を検出して、設定された目
標回転数指令により速度を補正するフィードバック制御
を行なうことが可能となる。
【0045】第14発明に係るモータ制御装置は、第1
1または第12発明に係るモータ制御装置であって、外
部指令に基づき、対応する通電幅を指定する指令手段を
さらに備え、選択手段は、指令手段の制御に基づき、対
応する通電幅を選択する。
【0046】したがって、第14発明に係るモータ制御
装置によれば、現行のモータ状態に基づき最適な駆動方
式を選択する制御と、外部指令により駆動方式を任意に
選択することが可能な機能とを有することにより、同期
モータを最適な効率で、または任意の駆動方式で駆動さ
せることが可能となる。
【0047】第15発明に係るモータ制御装置は、第9
または第10発明に係るモータ制御装置であって、同期
モータは、磁石が装着されたロータにより構成されるI
PMモータである。
【0048】したがって、第15発明に係るモータ制御
装置によれば、高トルクを発生することが可能なIPM
モータを効率面で最適な駆動方式により駆動させること
が可能となる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一
または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さ
ない。
【0050】[実施の形態1]本発明の実施の形態1に
おけるモータ制御装置について、図1を用いて説明す
る。図1に示すモータ制御装置は、フレミングトルクと
リラクタンストルクとを併用して高トルク化を図るIP
Mモータ(同期モータ1)を駆動するための、インバー
タ回路2、AC電源4、AC電源4を直流に変換してイ
ンバータ回路2に直流電流を供給するAC/DCコンバ
ータ回路3、および制御部5を備える。
【0051】制御部5は、同期モータ1を120度通電
駆動するための120度通電駆動部6、同期モータ1を
180度通電駆動するための180度通電駆動部7、同
期モータ1の回転数を検出または算出する回転数算出部
8、回転数算出部8の出力する回転数と後述する回転数
−効率テーブルに記憶されている情報とにより最適な効
率となる駆動方式を選択する駆動方式選択部9と、同期
モータ1の各駆動方式における回転数と効率との対応関
係を示すテーブルが予め記憶されている回転数−効率テ
ーブル部10、120度通電駆動部6または180度通
電駆動部7の出力する通電電圧に基づきインバータ回路
2の各駆動素子にPWM波形を出力するPWM作成/各
相分配部11、および目標とする回転数(目標回転数)
を格納する目標回転数格納部12を含む。
【0052】制御部5は、マイクロコンピュータで構成
する。この際、上述した各構成要素6〜12をソフト的
に処理する。これらの処理に関連するプログラム内容
は、工場出荷時にROM(Read Only Memory)等のメモ
リに記憶させてもよいし、またフラッシュROM等の書
換え可能なメモリに記憶したならばプログラム内容を随
時、更新・修正等することが可能となる。なお、これに
限定されず、制御部5を同様の処理を行なうようハード
的に構成してもよい。
【0053】まず、AC電源4から供給されるAC電圧
は、AC/DCコンバータ回路3で直流化されてDC電
圧となり、インバータ回路2へ印加される。インバータ
回路2を構成するIGBT(Insulated Gate Bipolar T
ransistor)、トランジスタTr等の駆動素子のそれぞ
れは、PWM作成/各相分配部11の出力するPWM波
形により所望のデューティでスイッチングされる。これ
により、同期モータ1であるIPMモータの各相U、
V、Wへ電圧が印加されることによりモータが駆動され
る。
【0054】120度通電駆動部6によると、モータコ
イルへの印加電圧が120度期間にわたって通電され
る。120度通電駆動における通電波形を示したのが図
2である。図2において、横軸はコイル通電電気角を、
縦軸は電圧をそれぞれ示している。ここで、駆動対象と
なるモータのステータコイルは、U、V、Wの3相で構
成されているとし、記号25U、25V、25Wのそれ
ぞれは、U相、V相、W相の通電電圧波形を示してい
る。
【0055】図2に示されるように、U相に注目する
と、120度期間は矩形波通電をしており、残りの60
度期間は通電休止期間26Uとなる。これに対し、V
相、W相は、U相に対して120度または240度の位
相差をもって矩形波通電をしている。V相、W相はそれ
ぞれ、60度期間の通電休止期間26V、26Wを有し
ている。
【0056】図1を参照して、180度通電駆動部7に
よると、モータコイルへの印加電圧が180度期間にわ
たって通電される。この180度通電駆動における通電
波形を示したのが図3である。図3において、横軸はコ
イル通電電気角を、縦軸は電圧をそれぞれ示している。
駆動対象であるモータのステータコイルは、U相、V相
およびW相の3相で構成されているとする。記号31、
32、33のそれぞれは、U相、V相、W相の通電電圧
波形を示している。
【0057】図3に示されるように、180度通電駆動
方式においては、各相は正弦波形通電をしており、たと
えばU相コイルを基準とすると、他のV相、W相に対す
る通電波形は、U相に対する通電波形と120度または
240度の位相差を有している。
【0058】図1を参照して、回転数算出部8は、12
0度通電駆動部6または180度通電駆動部7から同期
モータ1の回転数に関する情報を受ける。当該回転数情
報は、誘起電圧から算出する方法や、センサ等の回転検
出器を用いる方法、または外部中心点検出回路を用いる
方法等が開示されており、いずれの方法を用いてもよ
い。
【0059】駆動方式選択部9は、回転数算出部8から
出力される回転数情報と回転数−効率テーブル部10に
記憶されている各駆動方式による回転数と効率との関係
を示すテーブルとにより、回転数に応じて最高効率とな
る駆動方式を選択する。より具体的には、駆動方式選択
部9により、120度通電駆動部6または180度通電
駆動部7のいずれか一方が選択される。
【0060】駆動方式選択部9により選択された通電駆
動手段(120度通電駆動部6または180度通電駆動
部7)は、PWM作成/各相分配部11に電圧データを
出力する。PWM作成/各相分配部11は、電圧データ
により、PWM信号のデューティを決定し、インバータ
回路2に含まれる各駆動素子へPWM信号を分配し、各
駆動素子をスイッチングさせる指令信号を出力する。
【0061】目標回転数格納部12は、回転数算出部8
から出力される現行のモータの回転数情報と目標回転数
とを比較して誤差を算出し、120度通電駆動部6また
は180度通電駆動部7に対し適正な回転数となるよう
に(適正な速度となるように)誤差補正データを出力す
る。
【0062】以上のように構成したモータ制御装置で駆
動する同期モータ1について以下に示す実験を行なっ
た。まず実験対象となる2種類のIPMモータ(A)、
(B)について、図4および図5を用いて説明する。図
4は、実験対象とするIPMモータ(A)のロータ断面
図である。図4において、記号a1、a2は、ロータ内
部に埋込まれ中心側に凸状となる永久磁石を、a3は、
高透磁率材または積層珪素鋼板で構成されたロータをそ
れぞれ示している。さらに、記号a4は、永久磁石とロ
ータ中心とを結ぶ方向の軸(d軸と称す)、記号a5
は、当該d軸より電気角で90度回転した方向の軸(q
軸と称す)をそれぞれ示している。
【0063】図5は、実験対象となるIPMモータ
(B)のロータ断面図である。図5において記号b1
は、ロータ内部に埋め込まれた永久磁石を、記号b2は
積層珪素鋼板で構成されたロータをそれぞれ示してい
る。また、記号b3は、永久磁石とロータ中心とを結ぶ
方向の軸(d軸)、記号b4は、当該d軸より電気角で
90度回転した方向の軸(q軸)をそれぞれ示してい
る。
【0064】IPMモータにおいては、上述した式
(1)により、フレミングトルクは鎖交磁束すなわち磁
石による磁界強度に比例し、リラクタンストルクはd軸
とq軸とのインダクタンスの差に比例する。たとえば、
IPMモータ(A)では、磁石a1、a2によりフレミ
ングトルクが発生し、d軸方向のインダクタンスLdと
q軸方向のインダクタンスLqとの差によりリラクタン
ストルクが発生する。
【0065】IPMモータ(A)では、d軸方向の磁束
が透磁率が空気とほぼ同じ永久磁石部分を2回通過する
ため、磁気抵抗が大きくなり、d軸方向のインダクタン
スLdは小さくなる。一方、q軸方向の磁束は、永久磁
石間の高透磁率材部を通過するため磁気抵抗が小さくな
るため、q軸方向のインダクタンスLqは大きくなる。
したがって、IPMモータ(A)では、インダクタンス
LdとLqとの差が大きくなる。
【0066】一方、IPMモータ(B)では、磁石b1
によるフレミングトルクはIPMモータ(A)と同程度
であるが、d軸方向とq軸方向との磁気抵抗の差が小さ
い。したがって、インダクタンスLdとLqとの差が小
さいため、リラクタンストルクはIPMモータ(A)に
比べて小さくなる。したがって、IPMモータ(A)、
(B)を比較した場合、IPMモータ(A)の方がリラ
クタンストルクをより利用して動作しているといえる。
【0067】図6は、IPMモータ(A)のモータ出力
に対する効率特性を調べた実験結果を示す図である。図
6において、Y軸51は、総合効率の無次元比を、X軸
50は、モータ回転数と負荷トルクとの積であるモータ
出力の無次元比をそれぞれ示している。なお、負荷トル
クはほぼ一定であるため、モータ回転数の無次元比をX
軸50にとってもよい。ここで、総合効率とは、モータ
部分のモータ効率と回路部分の回路効率との積で表わさ
れる効率を意味する。図6において記号52、53は、
180度通電駆動時の効率特性、120度通電駆動時の
効率特性をそれぞれ示している。
【0068】図6に示されるように、IPMモータ
(A)においては、モータ出力または回転数が低い領域
では、120度通電駆動方式に比べ180度通電駆動方
式の方が効率が高い。ところが、さらにモータ出力また
は回転数が上昇するに従い、両方式とも効率は上昇する
が、その上昇効率は異なり、あるモータ出力または回転
数で、120度通電駆動方式の効率と180度通電駆動
方式の効率とが逆転する。
【0069】図7は、IPMモータ(B)のモータ出力
に対する効率特性を調べた実験結果を示す図である。図
7において、Y軸60は、総合効率の無次元比を、X軸
61は、モータ回転数の無次元比を表わす。また記号6
2、63は、180度通電駆動時の効率特性、120度
通電駆動時の効率特性をそれぞれ示している。
【0070】図7に示されるように、IPMモータ
(B)においても、IPMモータ(A)の場合と同様に
モータ出力または回転数が低い領域では、120度通電
駆動方式に比べ180度通電駆動方式の方が効率が高
い。また、モータ出力または回転数が上昇するに従い、
両方式とも効率は上昇するが、その上昇率が異なり、あ
るモータ出力または回転数で120度通電駆動方式と1
80度通電駆動方式とで効率は逆転する。
【0071】続いて、120度通電駆動方式と180度
通電駆動方式とでの効率について説明を行なう。モータ
の総合効率は、次式(2)で表わされる。
【0072】 (綜合効率)=(モータ出力)/((モータ入力電力)+(モータ損失+回路 損失))…(2) 式(2)におけるモータ損失について説明する。図8
は、IPMモータ(A)および(B)のモータ出力に対
するモータ効率特性についての実験結果を示す図であ
る。図8において、Y軸71は、120度通電駆動方式
と180度通電駆動方式とのモータ効率差の無次元比
を、X軸70は、モータ回転数の無次元比をそれぞれ示
している。記号72、73は、IPMモータ(A)のモ
ータ効率差特性、IPMモータ(B)のモータ効率差特
性をそれぞれ示している。
【0073】図8に示されるように、IPMモータ
(A)、(B)において、モータ出力または回転数が低
い領域では、120度通電駆動方式に比べ180度通電
駆動方式の方が効率が高いが、モータ出力または回転数
が上昇するに従い120度通電駆動方式の効率と180
度通電駆動方式の効率との差がなくなる。
【0074】モータ損失は、銅損と鉄損と機械損とに分
類できる。銅損に対しては、120度通電駆動方式より
180度通電駆動方式の方が大きなトルクが発生できる
ため、同一負荷に対しては180度通電駆動方式の方が
消費電流が小さく、180度通電駆動方式の方が有利で
ある。鉄損の1つである渦電流損については、磁束密
度、板厚、周波数の二乗に比例し、電気抵抗率に反比例
する。したがって、同一モータであれば回転数が大きく
なるほど、言い換えれば周波数が大きくなるほど渦電流
損は大きくなる。したがって、低速域では、モータ損失
は銅損が支配的であるため180度通電駆動方式が優位
となるが、高速域では渦電流損が支配的となり、両者の
効率の差がなくなる。
【0075】次に、回路損失について説明する。図9
は、IPMモータ(A)および(B)のモータ出力に対
する回路効率特性についての実験結果を示す図である。
図9において、Y軸81は、120度通電駆動方式と1
80度通電駆動方式との回路効率差の無次元比を、X軸
80は、モータ回転数の無次元比をそれぞれ示してい
る。また記号82、83はそれぞれ、IPMモータ
(A)のモータ効率差特性、IPMモータ(B)のモー
タ効率差特性を示している。ここで、回路効率差とは、
式(3)を意味する。
【0076】 回路効率差=180度通電駆動方式の回路効率−120度通電駆動方式の回路 効率…(3) 図9に示されるように、IPMモータ(A)、(B)に
おいて、モータ出力または回転数が低い領域では、12
0度通電駆動方式に比べ180度通電駆動方式の方が効
率が高いが、モータ出力または回転数が上昇するに従
い、120度通電駆動方式の効率と180度通電駆動方
式と効率では差がなくなり、両者の関係が逆転するポイ
ントも存在する。
【0077】回路損失は、主に回路の銅損と回路のスイ
ッチング損失(以下、SW損失と記す)とからなるが、
回路の損失については、モータ単体の場合と同様な傾向
にある。一方、インバータ回路2のトランジスタのSW
損失も回転数に比例し大きくなるが、当該SW損失を1
20度通電駆動方式と180度通電駆動方式とで比較す
ると、通電期間が多い180度通電駆動方式の方が大き
くなる。このため、回路損失も低速域では銅損が支配的
なため、180度通電駆動方式の方が回路損失に対し優
位にあるが、高速域に達するとSW損失が大きくなり、
当該優位性がなくなるばかりか、ある時点で120度通
電駆動方式の回路効率と180度通電駆動方式の回路効
率とが逆転する場合もある。
【0078】したがって、モータ損失と回路損失とを考
慮した総合効率は、低速域では180度通電駆動方式が
優位であるが、高速域では120度通電駆動方式が優位
となる傾向にある。
【0079】本発明の実施の形態1におけるモータ制御
装置においては、このような結果に基づき、対応するモ
ータの各駆動方式におけるモータ回転数と効率との対応
関係についてテーブルを作成し、回転数−効率テーブル
部10に記憶させておく。次に、同期モータ1が回転を
開始した後、回転数算出部8によりセンサ等のいずれか
の方法で回転数を検出し、駆動方式選択部9に送出す
る。ここで、回転数−効率テーブル部10には、各回転
数に対する最適な駆動方法の情報が格納されており、駆
動方式選択部9において現行速度に対する最適駆動方式
が選択される。
【0080】同期モータ1として、上述したIPMモー
タ(A)を用いた場合について説明する。上述したIP
Mモータ(A)を用いた場合、たとえば初期の低速領域
では180度駆動方式が選択される。
【0081】さらに速度を上げる命令が、図示しないシ
ステムコントローラから目標回転数格納部12に伝達さ
れると、目標回転数格納部12では、検出した回転数と
目標回転数とを比較し、誤差信号を出力する。これによ
り、180度通電駆動部7から適当な電圧データがPW
M作成/各相分配部11に伝送され、インバータ回路2
を介して同期モータ1に印加される。この結果、回転数
が上昇する。
【0082】速度がある程度上昇し、効率が180度通
電駆動と120度通電駆動とで逆転する近傍の回転数ま
で到達すると、駆動方式選択部9により、効率が高い1
20度通電駆動が選択される。
【0083】効率が180度通電駆動と120度通電駆
動とで逆転する近傍の回転数(以下、交差回転数Ncと
記す)において制御を行なう必要がある場合、あるいは
逆に制御したい回転数において180度通電駆動時の効
率と120度通電駆動時の効率とが逆転するモータ特性
を有する場合、回転数のわずかな変化によって最大効率
が得られる駆動方式が変化することになる。この場合
に、180度通電駆動と120度通電駆動とを忠実に切
換えると、駆動方式が頻繁に切換えられることにより制
御部(マイコン)が過負荷になるとともに、インバータ
回路2、同期モータ1等へのストレスが増加し、寿命短
縮の要因となる場合がある。
【0084】したがって、このような現象を回避するた
めに、180度通電駆動と120度通電駆動とを切替え
る回転数にヒステリシス特性を持たせる手法が挙げられ
る。たとえば、交差回転数Ncを超えて低回転数から高
回転数に制御する場合には、式(4)とし、交差回転数
Ncを超えて高回転数から低回転数に制御する場合に
は、式(5)とする。
【0085】 切替回転数=交差回転数Nc+△N1 …(4) 切替回数数=交差回転数Nc+△N2 …(5) 式(4)、(5)において、△N1、△N2は、ヒステ
リシスを示す。このようにして、ヒステリシス△N1お
よび△N2を設定することにより、当該ヒステリシス範
囲において回転数が変化しても駆動方式を変化させない
ようにする。これにより、制御部(マイコン)の負荷を
低減させるとともに、インバータ回路2、同期モータ1
等のハードウェアを酷使することなく、これらのハード
ウェアの寿命増大および信頼性向上を図ることが可能と
なる。
【0086】なお、上記ヒステリシス範囲△N1および
△N2の値は、回転数の変動値およびそのときの効率の
変動量とを考慮して予め決定しておいてもよいし、ある
いは制御内容(初期回転数、目標回転数等の情報)に応
じて演算により随時算出したものを用いるようにしても
よい。また、ヒステリシス範囲△N1と△N2とは、同
じ値であっても、異なった値であってもよい。
【0087】なお、上述した例では、逆転する速度点は
1点であったが、複数あっても何ら問題はない。また、
ここでは120度通電駆動をPWM(pulse width modu
lation:パルス幅変調)駆動しているが、PAM(puls
e amplitude modulation:パルス振幅変調)駆動等の別
の駆動でも高率特性を求めることにより同様の効果が得
られる。
【0088】このように、現行のモータの回転数を検出
し、目標となる回転数となるように目標回転数指令を発
生して速度補正を行なうフィードバック制御と、現在の
回転数情報をもとに最適な駆動方式を選択する選択制御
とを行なうことにより、同期モータ1を回転数に応じて
最適な(最高効率となる)駆動方式で駆動することが可
能となる。
【0089】[実施の形態2]本発明の実施の形態2に
おけるモータ制御について図10を用いて説明する。図
4において、制御部5は、120度通電駆動部6、18
0度通電駆動部7、回転数算出部8、後述するモータ出
力算出部14から出力されるモータ出力とモータ出力−
効率テーブル部20に記憶されるモータ出力と効率との
関係を示すテーブルとに基づき、最適な効率となる駆動
方式を選択する駆動方式選択部9、同期モータ1の各駆
動方式におけるモータ出力と効率との関係を示すテーブ
ルが予め記憶されているモータ出力−効率テーブル部2
0、PWM作成/分相配部11、目標回転数格納部1
2、IPMモータである同期モータ1の負荷トルク情報
を算出する負荷トルク算出部13、および回転数情報と
負荷トルク情報とからモータ出力を算出するモータ出力
算出部14を備える。
【0090】制御部5は、マイクロコンピュータで構成
する。この際、上述した各構成要素6〜20の処理をソ
フト的に行なう。なお、これに限定されず、同様の処理
を行なうよう制御部5をハード的に構成してもよい。
【0091】まず、AC電源から供給されるAC電圧
は、AC/DCコンバータ回路3で直流化されてDC電
圧となり、インバータ回路2へ印加される。インバータ
回路2のIGBT、トランジスタTrなどの各駆動素子
は、制御部5のPWM作成/各相分配部11での制御に
より所望のデューティでスイッチングされる。同期モー
タ1の各相は、インバータ回路2を介してDC電圧を受
ける。これにより同期モータ1が駆動される。
【0092】負荷トルク算出部13は、120度通電駆
動部6または180度通電駆動部7から負荷トルクに関
する情報を受け、負荷トルク情報を出力する。当該負荷
トルク情報は、トルク検出器から検出する方法、または
コイル電流とトルクとの関係を予め記憶させ、さらに電
流検出器等でコイル負荷電流を検出しトルクを算出する
方法等のいずれの方法を用いてもよい。
【0093】モータ出力算出部14は、回転数算出部8
の出力する回転数情報と負荷トルク算出部13の出力す
る負荷トルク情報とからモータ出力を算出する。この算
出されたモータ出力と、モータ出力−効率テーブル部2
0に記憶されている情報とにより、現行の回転数に応じ
て最高効率となる駆動方式が選択される。
【0094】駆動方式選択部9により選択された通電駆
動手段(120度通電駆動部6または180度通電駆動
部7)は、PWM作成/各相分配部11に電圧データを
送出する。PWM作成/各相分配部11は、当該電圧デ
ータによりPWM信号のデューティ比を決定するととも
に、インバータ回路2を構成する各駆動素子へPWM信
号を分配し、各駆動素子をスイッチングさせる指令信号
を出力する。
【0095】なお、目標回転数格納部12は上述したよ
うに、回転数算出部8から受ける現在の回転数情報と目
標回転数とを比較して誤差を算出し、120度通電駆動
部6または180度通電駆動部7に適正な速度となるよ
うに誤差補正データを送る。
【0096】このように、現行の回転数を検出し、設定
された目標回転数指令により速度補正するフィードバッ
ク制御と、現行の回転数および負荷トルク情報をもとに
適切な駆動方式を選択する選択制御とを行なうように制
御部を構成(またはアルゴリズムを構成)することによ
り、同期モータ1を最適な駆動方式で駆動することが可
能となる。
【0097】[実施の形態3]本発明の実施の形態3に
おけるモータ制御装置について、図11を用いて説明す
る。図11に示される制御部5は、120度通電駆動部
6、180度通電駆動部7、回転数算出部8、駆動方式
選択部9、回転数−効率テーブル部10、PWM作成/
各相分配部11、目標回転数格納部12、モータコイル
端子U、V、Wの各相の中で特定相に流れるモータ電流
を検出して電流位相情報を生成する電流検出部17、電
流検出部17の出力する電流位相情報と180度通電駆
動部7から出力される電圧位相情報とから位相差情報を
検出する電圧/電流位相差検出部15、目標となる位相
差(目標位相差)を格納する位相差格納部16、演算器
30、およびモータコイル端子U、V、Wの各相に発生
する誘起電圧を検出する誘起電圧検出部18を備える。
【0098】制御部5は、マイクロコンピュータで構成
する。この際、上述した各構成要素6〜18をソフト的
に処理する。なお、これに限定されず、同様の処理を行
なうようハード的に制御部5構成してもよい。なお、電
流検出部17は、コイルとホール素子とで構成されたい
わゆる電流センサや、カレントトランス等が挙げられ
る。
【0099】120度通電駆動部6は、モータコイル4
内の印加電圧が120度期間にわたって通電されるため
に用いる。この際の電流通電波形については、図2で説
明したとおりである。120度通電駆動方式においてコ
イルが通電されない通電休止期間26U、26V、26
Wでは、ロータに装着された磁石による誘起電圧を誘起
電圧検出部18において検出する。120度通電駆動部
6は、この誘起電圧検出部18から出力される情報を得
てロータの位相を検出する。
【0100】電圧/電流位相差検出部15では、特定相
(図11においては、W相)に流れるモータ電流を検出
する電流検出部17から得られる電流位相情報と180
度通電駆動部7から出力される電圧位相情報とを基準と
して、電圧に対する電流の位相差を算出する。
【0101】演算器30は、電圧/電流位相差検出部1
5の出力する位相差と位相差格納部16に格納される目
標位相差との誤差を算出する。
【0102】180度通電駆動部7は、モータコイルへ
の印加電圧が180度期間にわたって通電されるために
用いるものであり、この際の通電波形は図3で説明した
とおりである。180度通電駆動部7は、演算器30か
ら、適正な速度となるような誤差補正データを受ける。
【0103】目標回転数格納部12は、回転数算出部8
から現行の回転数情報を得た後、目標回転数と比較して
誤差を算出し、120度通電駆動部6または180度通
電駆動部7に対し適正な速度となるように誤差補正デー
タを送る。
【0104】このように、現行の回転数を検出して、設
定された目標回転数指令により速度補正するフィードバ
ック制御と、現行の回転数情報をもとに適正な駆動方式
を選択する制御とを行なうように制御部を構成すること
により、同期モータ1を最適な駆動方式で駆動すること
が可能となる。
【0105】さらに、誘起電圧により120度通電駆動
部6を、位相差情報により180度通電駆動部7を制御
することにより、特別な位置検出器を用いずに、同期モ
ータ1を最適な駆動方式で駆動することができる。
【0106】[実施の形態4]本発明の実施の形態4に
よるモータ制御装置について、図12を用いて説明す
る。図12に示される制御部5は、通電幅対応駆動部2
1、回転数算出部8、通電幅選択部19、回転数−効率
テーブル部10、PWM作成/各相分配部11および目
標回転数格納部12を備える。
【0107】制御部5は、マイクロコンピュータで構成
する。この際、上述した各構成要素をソフト的に処理す
る。なお、これに限定されず、同様の処理を行なうよう
ハード的に制御部5を構成してもよい。
【0108】通電幅対応駆動部21は、ある1相のモー
タコイルへの印加電圧の期間を120度から180度ま
で任意に設定する。他の相の供給される駆動電圧波形
は、当該ある相に対して、120度または240度の位
相差を有する。
【0109】回転数算出部8は、通電幅対応駆動部21
から回転数に関する回転数情報に基づき、同期モータ1
の回転数を検出または算出する。当該回転数情報は、誘
起電圧から算出する方法、またはセンサ等の回転検出器
を用いる方法、または外部中心点検出回路を用いる方法
等があり、いずれの方法であってもよい。
【0110】回転数−効率テーブル部10は、各通電幅
の駆動方式での同期モータ1に関する回転数と効率との
対応関係を示すテーブルが予め記憶されている。通電幅
選択部19は、回転数算出部8から出力される回転数と
回転数−効率テーブル部10に記憶されている回転数と
効率との関係を示す情報とにより、現行の回転数に応じ
て最高効率となる通電幅を選択する。
【0111】通電幅選択部19により通電幅が選択され
ると、通電幅対応駆動部21は、当該選択された通電幅
に対応する電圧データをPWM作成/各相分配部11に
送出する。PWM作成/各相分配部11は、当該電圧デ
ータによりPWM信号のデューティを決定し、インバー
タ回路2に含まれる各駆動素子へPWM信号を分配し、
各駆動素子をスイッチングさせる指令信号を出力する。
【0112】このように、現行の回転数を検出して、設
定された目標回転数指令により速度補正を行なうフィー
ドバック制御と、現行の回転数情報をもとに最適な通電
幅の駆動方式を選択する選択制御とを行なうように構成
することにより、同期モータ1を最適な通電幅の駆動方
式で駆動することが可能となる。
【0113】なお、負荷トルク算出部13とモータ出力
算出部14とをさらに備え、回転数−効率テーブル部1
0に代わってモータ出力−効率テーブル部20を配置
し、モータ出力部14の出力を、通電幅選択部19に出
力するように構成することも可能である。この場合、同
期モータ1は、モータ出力に応じて、最適な通電幅で駆
動されることになる。
【0114】[実施の形態5]本発明の実施の形態5に
よるモータ制御装置について図13を用いて説明する。
図13に示される制御部5は、120度通電駆動部6、
180度通電駆動部7、回転数算出部8、駆動方式選択
部9、回転数−効率テーブル部10、PWM作成/各相
分配部11、目標回転数格納部12、および駆動方式指
令部22を備える。
【0115】制御部5は、マイクロコンピュータで構成
する。この際、上述した各構成要素をソフト的に処理す
る。なお、これに限定されず、同様の処理を行なうよう
ハード的に制御部5を構成してもよい。
【0116】駆動方式指令部22は、本発明の実施の形
態5に特有のものであり、駆動方式選択部9における動
作を制御する。より詳細に説明すると、駆動方式選択部
9は、回転数算出部8からの出力に加えて駆動方式指令
部22からの割込信号に基づき、120度通電駆動方式
と180度通電駆動方式とのいずれか一方を選択する。
【0117】たとえば、騒音低減のために180度通電
駆動方式を強制的に実施させる必要がある場合には、現
在の駆動方式に関わらず180度通電駆動を行なうこと
を示す割込信号を駆動方式選択部9に対して出力する。
このとき、現在の駆動方式が180度通電駆動方式であ
れば現状を維持し、120度通電駆動方式である場合に
は、180度通電駆動方式に切換わる。
【0118】また、駆動方式指令部22は、上記割込信
号により強制駆動を解除するために、割込み解除のため
の信号を出力する。これにより、駆動方式選択部9は、
回転数算出部8の出力に基づき駆動方式を選択すること
ができる。
【0119】このように、現行の回転数を検出して、設
定された目標回転数指令により速度を補正するフィード
バック制御と、現行の回転数をもとに最適な駆動方式を
選択する制御と、外部指令により駆動方式を任意に選択
することが可能な機能とを有することにより、同期モー
タ1を最適な効率で、または任意の駆動方式で駆動させ
ることが可能となる。
【0120】なお、図14は、本発明の実施の形態5に
よるモータ制御装置の他の構成例を示す図である。図1
4に示す制御部5は、120度通電駆動部6、180度
通電駆動部7、回転数算出部8、駆動方式選択部9、モ
ータ出力−効率テーブル部20、PWM作成/分相配部
11、目標回転数格納部12、負荷トルク算出部13、
モータ出力算出部14、および駆動方式指令部22を備
える。
【0121】図14に示すように構成することより、設
定された目標回転数指令により速度を補正し、現行のモ
ータ出力に応じて最適な駆動方式を選択し、または外部
指令により駆動方式を任意に選択することが可能とな
る。
【0122】なおこれに限らず、図11の構成に対して
も、駆動方式選択部9に対して駆動方式指令部22を設
けることにより、設定された目標回転数指令により速度
を補正し、現行のモータ状態に応じて最適な駆動方式を
選択し、または外部指令により駆動方式を任意に選択す
ることが可能となる。
【0123】さらに、図15は、本発明の実施の形態5
によるモータ制御装置の他の構成例を示す図である。図
15においては、通電幅選択部19に対して駆動指令部
23を配置する。駆動指令部23は、外部指令を受け
て、対応する通電幅を強制的に設定するための割込信号
を出力し、または割込みを解除するための割込解除信号
を出力する。これにより、設定された目標回転数指令に
より速度を補正し、現行のモータ状態に応じて最適な通
電幅を選択し、または外部指令により通電幅を任意に選
択することが可能となる。
【0124】なお、上述した実施の形態すべてにおいて
180度強制駆動の場合を示したが、これに限らず、1
20度強制駆動の場合にあっても同様の手順により駆動
方式を強制的に設定することが可能である。
【0125】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明では
なくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲
と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる
ことが意図される。
【0126】
【発明の効果】本発明に係るモータ制御装置によれば、
同期モータを180度通電駆動する180度通電駆動手
段と、当該同期モータを120度通電駆動する120度
通電駆動手段とを少なくとも含む複数の通電駆動手段を
備え、当該同期モータの効率に応じて駆動方式を選択す
ることにより、同期モータを最高効率で駆動することが
可能となる。
【0127】また、本発明に係るモータ制御装置によれ
ば、モータ回転数を算出するモータ回転数算出部と、当
該モータの回転数に対する効率を記憶した記憶部と、現
行のモータ回転数と記憶部に記憶される情報とを比較し
て駆動方式を選択する駆動方式選択部とを備えることに
より、同期モータの回転数に対して最適な駆動方式を選
択することが可能となる。これにより全速度(回転数)
領域にわたり最高効率でモータ駆動を実現することが可
能となる。
【0128】また本発明に係るモータ制御装置によれ
ば、モータ回転数を算出するモータ回転数算出部と、モ
ータのトルクを算出する負荷トルク算出部と、モータ回
転数と負荷トルクとによりモータ出力を算出するモータ
出力算出部と、当該モータ出力に対する効率を記憶した
記憶部と、算出されたモータ出力と記憶部に記憶される
情報とに基づき駆動方式を選択する駆動方式選択部とで
構成することにより、同期モータのモータ出力に対して
最適な駆動方式を選択することが可能となる。これによ
り、全モータ出力域にわたり最高効率でモータを駆動さ
せることが可能となる。
【0129】また、本発明に係るモータ制御によれば、
モータコイル端子に流れるモータ電流を検出する電流検
出部と、電流位相情報と電圧位相情報とを比較して位相
差情報として検出する電流/電圧位相差検出部と、目標
位相差を格納する位相差格納部と、モータコイル端子に
発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出部とを備え、
位相差の誤差により180度通電駆動部を制御し、検出
された誘起電圧により120度通電駆動部を制御するこ
とにより、特別な位相検出器を用いず各駆動方式におけ
る適切なモータの駆動が実現される。
【0130】また、本発明に係るモータ制御装置によれ
ば、同期モータをモータ回転数またはモータ出力に応じ
て最高効率となる通電幅で駆動することにより、さらに
高効率でモータを駆動することが可能となる。
【0131】また、本発明に係るモータ制御装置によれ
ば、モータの状態によりモータを駆動する駆動方式を選
択する駆動方式選択部と、当該駆動方式選択部に対し直
接指令可能な駆動方式司令部とを備えることにより、駆
動方式を任意に変更することが可能となる。たとえば、
夜間等において騒音低減の必要な場合には、効率特性に
関わらず低騒音駆動となる180度通電駆動方式を強制
的に選択することで、騒音低減を第1に優先させるとい
ったことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置
の構成を示す図である。
【図2】 120度通電駆動方式について説明するため
の図である。
【図3】 180度通電駆動方式について説明するため
の図である。
【図4】 IPMモータ(A)の構造を説明するための
断面図である。
【図5】 IPMモータ(B)の構造を説明するための
断面図である。
【図6】 IPMモータ(A)のモータ出力に対する効
率特性を測定した実験の結果を示す図である。
【図7】 IPMモータ(B)のモータ出力に対する効
率特性を測定した実験の結果を示す図である。
【図8】 IPMモータ(A)および(B)のモータ出
力に対するモータ効率特性についての実験結果を示す図
である。
【図9】 IPMモータ(A)および(B)のモータ出
力に対する回路効率特性についての実験結果を示す図で
ある。
【図10】 本発明の実施の形態2によるモータ制御装
置の構成を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態3によるモータ制御装
置の構成を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態4によるモータ制御装
置の構成を示す図である。
【図13】 本発明の実施の形態5によるモータ制御装
置の構成を示す図である。
【図14】 本発明の実施の形態5によるモータ制御装
置の他の構成例を示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態5によるモータ制御装
置の他の構成例を示す図である。
【図16】 IPMモータの構造の一例を示す図であ
る。
【図17】 IPMモータにおけるトルクの変化を説明
するための図である。
【図18】 参考文献2に記載されたモータ制御装置の
構成を概略的に表わす図である。
【符号の説明】
1 IPMモータ、2 インバータ回路、3 コンバー
タ回路、4 AC電源、5 制御部、6 120度通電
駆動部、7 180度通電駆動部、8 回転数算出部、
9 駆動方式選択部、10 回転数−効率テーブル部、
11 PWM作成/各相分配部、12 目標回転数格納
部、13 負荷トルク算出部、14 モータ出力算出
部、17 電流検出部、18 誘起電圧検出部、19
通電幅選択部、20 モータ出力−効率テーブル部、2
1 通電幅対応駆動部、22 駆動方式指令部、23
駆動指令部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H019 AA04 BB01 CC03 CC07 5H560 BB04 BB17 DB12 DC01 DC03 DC12 EB01 EC07 RR10 SS07 TT12 TT15 UA06 XA02 XA03 XA04 XA06 XA12 5H619 BB01 BB06 BB13 BB15 PP02 PP05 PP06 PP08 5H621 BB10 HH01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期モータを制御するモータ制御装置で
    あって、 前記同期モータを通電駆動するための複数の通電駆動手
    段を備え、 前記複数の駆動手段は、 少なくとも、前記同期モータを180度通電駆動する1
    80度通電駆動手段と、前記同期モータを120度通電
    駆動する120度通電駆動手段とを含み、 前記同期モータのモータ効率に応じて、前記複数の駆動
    手段のうち1つを選択する駆動制御手段をさらに備え
    る、モータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御手段は、 前記同期モータの状態を検出し、前記検出された同期モ
    ータの状態に対して前記モータ効率が所望の効率になる
    ように、前記120度通電駆動手段または前記180度
    通電駆動手段のいずれか一方を選択する、請求項1に記
    載のモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動制御手段は、 前記同期モータのモータ回転数を算出するモータ回転数
    算出手段と、 前記180度通電駆動および前記120度通電駆動のそ
    れぞれについて、前記同期モータに関するモータ回転数
    とモータ効率との対応関係を記憶した記憶手段と、 前記記憶手段に記憶される情報に基づき、前記算出され
    たモータ回転数に対して前記所望のモータ効率を達成す
    るように前記選択を実行する選択手段とを含む、請求項
    2に記載のモータ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動制御手段は、 前記同期モータのモータ回転数を算出するモータ回転数
    算出手段と、 前記同期モータのトルクを算出するトルク算出手段と、 前記算出されたモータ回転数と前記算出されたトルクと
    に基づき、前記同期モータのモータ出力を算出するモー
    タ出力算出手段と、 前記180度通電駆動および前記120度通電駆動のそ
    れぞれについて、前記同期モータに関するモータ出力と
    モータ効率との対応関係を記憶した記憶手段と、 前記記憶手段に記憶される情報に基づき、前記算出され
    たモータ出力に対して前記所望のモータ効率を達成する
    ように前記選択を実行する選択手段とを含む、請求項2
    に記載のモータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記同期モータは、 モータコイルを含み、 前記モータコイル端子に流れるモータ電流と前記同期モ
    ータに供給される駆動電圧との位相差情報を検出する位
    相差検出手段と、 所望の位相差情報を格納する格納部と、 前記モータコイル端子に発生する誘起電圧を検出する誘
    起電圧検出手段とをさらに備え、 前記180度通電駆動手段は、 前記検出される位相差情報と前記所望の位相差情報との
    差に応じて動作が制御され、 前記120度通電駆動手段は、 前記検出される誘起電圧に応じて動作が制御される、請
    求項2に記載のモータ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動制御手段は、 所望のモータ回転数を格納し、前記算出されたモータ回
    転数と前記所望のモータ回転数との差に基づき、前記複
    数の通電駆動手段のそれぞれにおける前記モータに対す
    る回転速度の設定を調整する手段をさらに備える、請求
    項1または2に記載のモータ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動制御手段は、 外部指令に基づき、対応する通電駆動手段を指定する指
    令手段をさらに備え、 前記選択手段は、 前記指令手段の制御に基づき、前記180度通電駆動手
    段または前記120度通電駆動手段のいずれか一方を選
    択する、請求項3または4に記載のモータ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記同期モータは、 磁石が装着されたロータにより構成されるIPMモータ
    である、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  9. 【請求項9】 同期モータを制御するモータ制御装置で
    あって、 前記同期モータの通電幅を任意に設定する通電幅対応駆
    動手段と、 前記同期モータのモータ効率に応じて、前記通電対応駆
    動手段を制御する駆動制御手段とを備える、モータ制御
    装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動制御手段は、 前記同期モータの状態を検出し、前記検出された同期モ
    ータの状態に対して前記モータ効率が所望の効率になる
    通電幅を選択し、 前記通電幅対応駆動手段は、 前記駆動制御手段により選択された通電幅に基づき、前
    記設定を変更する、請求項9に記載のモータ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記通電幅対応駆動手段は、 前記設定した通電幅に応じて、前記同期モータの回転数
    情報を出力し、 前記駆動制御手段は、 前記回転数情報に基づき、前記同期モータのモータ回転
    数を算出するモータ回転数算出手段と、 前記任意に設定される通電幅のそれぞれについて、前記
    同期モータに関するモータ回転数とモータ効率との対応
    関係を記憶した記憶手段と、 前記記憶手段に記憶される情報に基づき、前記算出され
    たモータ回転数に対して前記所望のモータ効率を達成す
    るように前記選択を実行する選択手段とを含む、請求項
    10に記載のモータ制御装置。
  12. 【請求項12】 前記通電幅対応駆動手段は、 前記設定した通電幅に応じて、前記同期モータの回転数
    情報を出力し、 前記駆動制御手段は、 前記同期モータのモータ回転数を算出するモータ回転数
    算出手段と、 前記同期モータのトルクを算出するトルク算出手段と、 前記算出されるモータ回転数と前記算出されるトルクと
    に基づき、前記同期モータのモータ出力を算出するモー
    タ出力算出手段と、 前記任意に設定される通電幅のそれぞれについて、前記
    同期モータに関するモータ出力とモータ効率との対応関
    係を記憶した記憶手段と、 前記記憶手段に記憶される情報に基づき、前記算出され
    たモータ出力に対して前記所望のモータ効率を達成する
    ように前記選択を実行する選択手段とを含む、請求項1
    0に記載のモータ制御装置。
  13. 【請求項13】 前記駆動制御手段は、 所望のモータ回転数を格納し、前記算出されたモータ回
    転数と前記所望のモータ回転数との誤差に基づき、前記
    通電幅対応駆動手段での前記設定を調整する手段をさら
    に備える、請求項9または10に記載のモータ制御装
    置。
  14. 【請求項14】 前記駆動制御手段は、 外部指令に基づき、対応する通電幅を指定する指令手段
    をさらに備え、 前記選択手段は、 前記指令手段の制御に基づき、前記対応する通電幅を選
    択する、請求項11または12に記載のモータ制御装
    置。
  15. 【請求項15】 前記同期モータは、 磁石が装着されたロータにより構成されるIPMモータ
    である、請求項9または10に記載のモータ制御装置。
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