JP2001044773A - 低雑音増幅器 - Google Patents

低雑音増幅器

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JP2001044773A
JP2001044773A JP11216218A JP21621899A JP2001044773A JP 2001044773 A JP2001044773 A JP 2001044773A JP 11216218 A JP11216218 A JP 11216218A JP 21621899 A JP21621899 A JP 21621899A JP 2001044773 A JP2001044773 A JP 2001044773A
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Hiroshi Hatanaka
博 畠中
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Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd
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Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力側整合回路の抵抗損を少なくして、雑音
指数を改善することができる平面回路で構成される低雑
音増幅器を提供する。 【解決手段】 他方の面に設けられる接地導体と、一方
の面に設けられる伝送線路とを有する誘電体基板と、前
記誘電体基板の一方の面に搭載される増幅素子と、前記
誘電体基板の一方の面に設けられる伝送線路により構成
され、前記増幅素子の入力段に設けられる入力側整合回
路と、前記誘電体基板の他方の面側に設けられ、前記誘
電体基板を支持する支持体とを備える低雑音増幅器であ
って、前記支持体は、前記入力側整合回路が設けられる
領域に凹部を有し、前記誘電体基板は、他方の面に設け
られる前記凹部内の接地導体が取り除かれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低雑音増幅器(L
NA)に係わり、特に、無線通信装置(設備)あるいは
無線放送装置(設備)に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信装置(設備)あるいは無線放送
装置(設備)では、低雑音増幅器(LNA)を用いて通
信回線の低雑音化を図る必要がある。従来、低雑音増幅
器(LNA)を設計・制作するには、常温型と超低温型
の2通りの方法が知られている。しかし、一般的な無線
通信装置あるいは無線放送装置では、常温型の低雑音増
幅器が使用されている。図17は、従来の常温型の低雑
音増幅器の概略構成を示す図であり、同図(a)は平面
図、同図(b)、(c)はその要部断面構造を示す断面
図である。同図に示すように、従来の低雑音増幅器は、
低誘電率、低誘電体損失のフッ素樹脂系(例えば、テフ
ロン(登録商標)等)の誘電体基板1を使用するマイク
ロ波プリント基板(ストリップライン)10上に、HE
MT(igh lectron obility
ransistor;高電子移動度トランジスタ)素
子20等の電子部品が搭載されて構成される。なお、こ
の図17において、11は支持体、12はゲートバイア
ス供給回路、13は電源電圧供給回路、30は入力側整
合回路(Zr)、40は出力側整合回路、50は伝送線
路、RVは可変抵抗素子、Cは容量素子、Lはインダク
タンス素子である。このように、従来の低雑音増幅器
は、回路構成が全て平面回路で構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
の低雑音増幅器は、回路構成が全て平面回路で構成され
ているため、入力側整合回路30等の無負荷Q(Qu
を大きくすることは困難である。本発明者は、前記従来
の低雑音増幅器について検討した結果、低雑音増幅器の
雑音指数(NF;oise igure)のうち、
約0.1dB程度が、この入力側整合回路30で悪化し
ていることを見いだした。以下に、この従来の入力側整
合回路30の問題点について説明する。入力側整合回路
30は、一般にλ/4線路で構成され、また、低雑音増
幅器に使用されるHEMT素子20の入力インピーダン
ス(Zin)は約150Ωである。したがって、この入力
側整合回路30の等価負荷Q(QL)は、近似的に下記
(1)により求められる。
【0004】
【数1】 QL≒Zin/Zo=150/50=3 ・・・・・・・・・・・・ (1) ここで、Zoはマイクロストリップラインの特性インピ
ーダンスである。また、入力側整合回路30の特性イン
ピーダンス(Zt)は、下記(2)式で求められ、ま
た、入力側整合回路30の無負荷Q(QLT)は、下記
(3)式で求められる。
【0005】
【数2】 Zt=(Zin・Zo)1/2=(Zin/Zo)1/2・Zo =(150/50)1/2・Zo≒1.732Zo ・・・・・・ (2)
【0006】
【数3】 QLT≒(Zt/Zo)2=(1.732)2=3 ・・・・・・ (3) また、マイクロストリップラインの無負荷Q(Qutg
は、近似的に下記(4)式で求められる。
【0007】
【数4】 Qutg≒42・h・(f)1/2 =42×0.08×(1930)1/2≒148 ・・・・・・ (4) 但し、hはマイクロ波プリント基板10の誘電体基板1
の厚さ(単位はcm、ここでは、0.08cm)、fは
低雑音増幅器の設計中心周波数(単位はMHz、ここで
は、1980MHz)である。したがって、入力側整合
回路30の抵抗損(LTG)は、下記(5)式で求めるこ
とができる。
【0008】
【数5】 LTG=20Log(1+QLT/Qutg) =20Log(1+3/148) ≒0.18dB ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (5) 低雑音増幅器に使用されるHEMT素子20のNFの一
般的な値が0.27dB(カタログ値)であることを考
慮すると、0.18dBという前記入力側整合回路30
の抵抗損(LTG)は無視できない値となっている。本発
明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされた
ものであり、本発明の目的は、平面回路で構成される低
雑音増幅器において、入力側整合回路の抵抗損を少なく
して、雑音指数を改善することが可能となる技術を提供
することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と
新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明
らかにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。即ち、本発明は、他方の面に設けら
れる接地導体と、一方の面に設けられる伝送線路とを有
する誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の面に搭載さ
れる増幅素子と、前記誘電体基板の一方の面に設けられ
る伝送線路により構成され、前記増幅素子の入力段に設
けられる入力側整合回路と、前記誘電体基板の他方の面
側に設けられ、前記誘電体基板を支持する支持体とを備
える低雑音増幅器であって、前記支持体は、前記入力側
整合回路が設けられる領域に凹部を有し、前記誘電体基
板は、他方の面に設けられる前記凹部内の接地導体が取
り除かれていることを特徴とする。また、本発明は、他
方の面に設けられる接地導体と、一方の面に設けられる
伝送線路とを有する誘電体基板と、前記誘電体基板の一
方の面に搭載される増幅素子と、前記誘電体基板の一方
の面に設けられる伝送線路により構成され、前記増幅素
子の入力段に設けられる入力側整合回路とを備える低雑
音増幅器であって、前記誘電体基板の他方の面側に設け
られ、前記入力側整合回路が設けられる領域を覆う第1
のシールドケースを有し、前記誘電体基板は、他方の面
に設けられる前記第1のシールドケース内の接地導体が
取り除かれていることを特徴とする。また、本発明は、
前記入力側整合回路が、ジグザグパターン形状の伝送線
路で構成されることを特徴とする。また、本発明は、前
記誘電体基板の一方の面側に設けられ、前記入力側整合
回路が設けられる領域を覆う第2のシールドケースを、
さらに有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一機能を有するものは同一符
号を付け、その繰り返しの説明は省略する。[実施の形
態1]図1は、本発明の実施の形態1の低雑音増幅器の
概略構成を示す図であり、同図(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)に示すA−A’線に沿った要部断面
構造を示す断面図、同図(c)は同図(a)に示すB−
B’線に沿った要部断面構造を示す断面図である。同図
において、2はマイクロ波プリント基板1の接地導体、
15は金属板等で構成される筐体、31は金属板等で構
成される支持体11に設けられた凹部、33は第2のシ
ールドケースである。その他の符号は、前記図17と同
じである。ここで、支持体11は金属板等で構成され、
HEMT素子20の冷却用に設けられるもので、この支
持体11に設けられる凹部31は、入力側整合回路30
が設けられる領域に形成される。また、第2のシールド
ケース33は、マイクロ波プリント基板10の、支持体
11に設けられた凹部31と反対側に設けられる。図2
は、本実施の形態の入力側整合回路30の部分を拡大し
て示す図である。なお、図2において、同図(a)は、
ストリップラインの長手方向に沿った断面構造を示す断
面図、同図(b)は、ストリップラインスの長手方向に
直交する方向に沿った断面構造を示す断面図である。図
2に示すように、第2のシールドケース33は、例え
ば、第2のシールドケース33の底部に複数個の突起を
設け、この突起をマイクロ波プリント基板10に設けた
孔に挿入した後、この突起を裏面の接地導体に半田付け
して固定される。さらに、マイクロ波プリント基板10
の裏面には接地導体2が形成されるが、本実施の形態で
は、マイクロ波プリント基板10の裏面の、支持体11
に設けられた凹部31の領域内の接地導体2が取り除か
れている。したがって、本実施の形態では、入力側整合
回路30が、トリプレート形ストリップラインで構成さ
れる。今、凹部31の底面と第2のシールドケース33
との間の距離(b;単位はcm)を0.8cm、低雑音
増幅器の設計中心周波数(f;単位はMHz)を193
0MHzとすると、本実施の形態の入力側整合回路30
の無負荷Q(Quts)は、近似的に下記(6)により求
められる。
【0011】
【数6】 Quts≒40・b・(f)1/2 =40×0.8×(1930)1/2≒1400 ・・・・・ (6) 仮に、入力側整合回路30の無負荷Q(QLT)を3とす
ると、本実施の形態の入力側整合回路30の抵抗損(L
TS)は、下記(7)式で求めることができる。
【0012】
【数7】 LTS=20Log(1+QLT/Quts) =20Log(1+3/1400) ≒0.02dB ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (7) したがって、従来の入力側整合回路30の抵抗損と、本
実施の形態の入力側整合回路30の抵抗損との差(即
ち、入力側整合回路30の抵抗損の改善量)(LTC
は、下記(8)式のようになる。
【0013】
【数8】 LTC=LTG−LTS =0.18−0.02 =0.16dB ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (8) この0.16dBは、低雑音増幅器に使用されるHEM
T素子20のNFの一般的な値(0.27dB)に対し
て大きな値である。このように、一般的な制作手法で作
成された図17に示す低雑音増幅器のNFの実測値が
0.5dBであったものが、本実施の形態のように、入
力側整合回路30を工夫することによって、0.34
(0.5−0.16)dBに改善することができた。一
般的な制作手法で作成された図17に示す低雑音増幅器
の一例のNF特性を図3に、図17に示す低雑音増幅器
の一例とバンドパスフィルタとを組み合わせた回路構成
のNF特性を図4に示す。また、本実施の形態の低雑音
増幅器の一例のNF特性を図5に、本実施の形態の低雑
音増幅器の一例とバンドパスフィルタとを組み合わせた
回路構成のNF特性を図6に示す。これらのグラフから
分かるように、本実施の形態の低雑音増幅器のNF特
性、および、バンドパスフィルタと低雑音増幅器とを組
み合わせたNF特性は、従来のものと比して大幅に改善
されている。
【0014】次に、従来の入力側整合回路30のストリ
ップラインの幅(w)と、本実施の形態の入力側整合回
路30のストリップラインの幅(w)について説明す
る。例えば、HEMT素子20の入力インピーダンス
(Zin)を150(=3Zo)Ωとすれば、従来の入力
側整合回路30と、本実施の形態の入力側整合回路30
の特性インピーダンス(ZT)は、下記(9)式で求め
られる。
【0015】
【数9】 Zt≒1.732・Zo =1.732×50≒86.6Ω ・・・・・・・・・・・・ (9) 図7は、一般的なストリップラインの特性インピーダン
ス(Zo)を示すグラフである。今、フッ素系誘電体基
板1の厚さ(h)を0.8mm、誘電率(ε)を2.6
とすれば、下記(10)、(11)式および図3によ
り、従来の入力側整合回路30のストリップラインの幅
(w)を求めることができる。
【0016】
【数10】 ZT’=Zt・(ε)1/2 ≒86.6×(2.6)1/2≒140Ω ・・・・・・・ (10) 図3より140Ωの時のh/wを求めると0.37とな
る。よって、ストリップラインの幅(w)は下記(1
1)式により求められる。
【0017】
【数11】 h/w=0.37 w=h/0.37=0.8/0.37=2.16mm ・・・・ (11) なお、図7のグラフにおいて、直線(A)は、特性イン
ピーダンス(Zo)が0〜180未満までの場合、直線
(B)は、特性インピーダンス(Zo)が180以上の
場合を示している。
【0018】本実施の形態の入力整合回路30のストリ
ップラインの幅(w)は、以下の方法により求められ
る。図8は、一般的なトリプート形ストリップラインの
特性インピーダンス(Zo)を示すグラフである。図8
より、Zt≒86.6Ωの場合、w/bは0.66とな
る。よって、ストリップラインの幅(w)は下記(1
2)式により求められる。
【0019】
【数12】 w/b=0.66 w=0.66×b=0.66×8=5.28mm ・・・・・・ (12) 但し、線路の一部分にプリント基板10の誘電体基板1
があるため、線路幅(w)、線路長(L)とも計算値の
0.9倍の値となる。
【0020】
【数13】 w=0.9×5.28≒4.8mm L=0.9×λo/4≒35mm(f=1.93GHZ)・・・ (13) 以上説明したように、本実施の形態では、前記説明した
手法により、入力整合回路30を設計することによっ
て、マイクロ波プリント基板10を使用する平面回路の
性質を失うことなく、入力整合回路30を大型化して、
入力整合回路30の無負荷Q(Qu)を高めることがで
きる。それにより、入力整合回路30の損失を少なくす
ることができるので、低雑音増幅器の低雑音化を図るこ
とができる。
【0021】[実施の形態2]図9は、本発明の実施の
形態2の低雑音増幅器の概略構成を示す図であり、同図
(a)は平面図、同図(b)は同図(a)に示すA−
A’線に沿った要部断面構造を示す断面図、同図(c)
は同図(a)に示すB−B’線に沿った要部断面構造を
示す断面図である。本実施の形態の低雑音増幅器は、入
力整合回路30を、ジグザグパターン形状のストリップ
ラインで構成し、入力整合回路30の長さを短くするよ
うにした点で、前記実施の形態1の低雑音増幅器と相違
する。本実施の形態の低雑音増幅器においても、マイク
ロ波プリント基板10を使用する平面回路の性質を失う
ことなく、入力整合回路30の無負荷Q(Qu)を高め
ることができる。それにより、入力整合回路30の損失
を少なくすることができるので、低雑音増幅器の低雑音
化を図ることができる。さらに、本実施の形態では、入
力整合回路30の長さを短くできるので、低雑音増幅器
をより小型化することができる。
【0022】[実施の形態3]図10は、本発明の実施
の形態3の低雑音増幅器の概略構成を示す図であり、同
図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)に示すA−
A’線に沿った要部断面構造を示す断面図、同図(c)
は同図(a)に示すB−B’線に沿った要部断面構造を
示す断面図である。本実施の形態の低雑音増幅器は、支
持体11を使用しない低雑音増幅器であり、支持体11
と、支持体11に設けられた凹部31の代わりに、第1
のシールドケース32を使用するようにした点で、前記
実施の形態1の低雑音増幅器と相違する。ここで、この
第1のシールドケース32は、例えば、金属板等で構成
され、マイクロ波プリント基板10の裏面の接地導体に
半田付けにより固定される。本実施の形態の低雑音増幅
器においても、マイクロ波プリント基板10を使用する
平面回路の性質を失うことなく、入力整合回路30の無
負荷Q(Qu)を高めることができる。それにより、入
力整合回路30の損失を少なくすることができるので、
低雑音増幅器の低雑音化を図ることができる。
【0023】[実施の形態4]図11は、本発明の実施
の形態4の低雑音増幅器の概略構成を示す図であり、同
図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)に示すA−
A’線に沿った要部断面構造を示す断面図、同図(c)
は同図(a)に示すB−B’線に沿った要部断面構造を
示す断面図である。本実施の形態の低雑音増幅器は、入
力整合回路30を、ジグザグパターン形状のストリップ
ラインで構成し、入力整合回路30の長さを短くするよ
うにした点で、前記実施の形態3の低雑音増幅器と相違
する。本実施の形態の低雑音増幅器においても、マイク
ロ波プリント基板10を使用する平面回路の性質を失う
ことなく、入力整合回路30の無負荷Q(Qu)を高め
ることができる。それにより、入力整合回路30の損失
を少なくすることができるので、低雑音増幅器の低雑音
化を図ることができる。さらに、本実施の形態では、入
力整合回路30の長さを短くできるので、低雑音増幅器
をより小型化することができる。
【0024】[実施の形態5]図12は、本発明の実施
の形態5の低雑音増幅器の概略構成を示す図であり、同
図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)に示すA−
A’線に沿った要部断面構造を示す断面図、同図(c)
は同図(a)に示すB−B’線に沿った要部断面構造を
示す断面図である。本実施の形態の低雑音増幅器は、前
記実施の形態1の低雑音増幅器において、第2のシール
ドケース33を省略した低雑音増幅器である。図13
は、本実施の形態の入力側整合回路30の部分を拡大し
て示す図である。なお、図13において、同図(a)
は、ストリップラインの長手方向に沿った断面構造を示
す断面図、同図(b)は、ストリップラインスの長手方
向に直交する方向に沿った断面構造を示す断面図であ
る。図13に示すように、本実施の形態の入力側整合回
路30は、一般的なマイクロストリップラインで構成さ
れることになる。即ち、本実施の形態の入力側整合回路
30は、マイクロ波プリント基板10の誘電体基板1の
厚さを、図17に示す従来の低雑音増幅器よりも、実質
的に厚くした場合に相当する。例えば、マイクロ波プリ
ント基板10の誘電体基板1の厚さ(h)が0.4cm
とした場合に、図13に示すマイクロストリップライン
の無負荷Q(Qutss)は、前記(4)より下記(14)
式のように表される。
【0025】
【数14】 Qutss≒42・h・(f)1/2 =42×0.4×(1930)1/2≒740 ・・・・ (14) この場合の、入力側整合回路30の抵抗損(LTG)は、
前記(5)式で求められ、下記(15)式のように表さ
れる。
【0026】
【数15】 LTG=20Log(1+QLT/Qutss) =20Log(1+3/740) ≒0.035dB ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (15) このように、本実施の形態の入力側整合回路30は、前
記実施の形態1の入力側整合回路30よりも抵抗損(L
TG)が増加し、本実施の形態の低雑音増幅器は、前記実
施の形態1の低雑音増幅器よりもNF特性が多少劣化す
る。しかしながら、本実施の形態の低雑音増幅器は、図
17に示す従来の低雑音増幅器よりもNF値を改善する
ことができる。
【0027】[実施の形態6]図14は、本発明の実施
の形態6の低雑音増幅器の概略構成を示す図であり、同
図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)に示すA−
A’線に沿った要部断面構造を示す断面図、同図(c)
は同図(a)に示すB−B’線に沿った要部断面構造を
示す断面図である。本実施の形態の低雑音増幅器は、入
力整合回路30を、ジグザグパターン形状のストリップ
ラインで構成し、入力整合回路30の長さを短くするよ
うにした点で、前記実施の形態5の低雑音増幅器と相違
する。本実施の形態の低雑音増幅器も、入力側整合回路
30の抵抗損(LTG)が増加し、前記実施の形態2の低
雑音増幅器よりもNF特性が多少劣化するが、図17に
示す従来の低雑音増幅器よりもNF値を改善することが
できる。
【0028】[実施の形態7]図15は、本発明の実施
の形態7の低雑音増幅器の概略構成を示す図であり、同
図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)に示すA−
A’線に沿った要部断面構造を示す断面図、同図(c)
は同図(a)に示すB−B’線に沿った要部断面構造を
示す断面図である。本実施の形態の低雑音増幅器は、支
持体11と、支持体11に設けられた凹部31の代わり
に、第1のシールドケース32を使用するようにした点
で、前記実施の形態5の低雑音増幅器と相違する。本実
施の形態の低雑音増幅器も、入力側整合回路30の抵抗
損(LTG)が増加し、前記実施の形態3の低雑音増幅器
よりもNF特性が多少劣化するが、図17に示す従来の
低雑音増幅器よりもNF値を改善することができる。
【0029】[実施の形態8]図16は、本発明の実施
の形態8の低雑音増幅器の概略構成を示す図であり、同
図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)に示すA−
A’線に沿った要部断面構造を示す断面図、同図(c)
は同図(a)に示すB−B’線に沿った要部断面構造を
示す断面図である。本実施の形態の低雑音増幅器は、入
力整合回路30を、ジグザグパターン形状のストリップ
ラインで構成し、入力整合回路30の長さを短くするよ
うにした点で、前記実施の形態7の低雑音増幅器と相違
する。本実施の形態の低雑音増幅器も、入力側整合回路
30の抵抗損(LTG)が増加し、前記実施の形態4の低
雑音増幅器よりもNF特性が多少劣化するが、図17に
示す従来の低雑音増幅器よりもNF値を改善することが
できる。以上、本発明者によってなされた発明を、前記
実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論で
ある。
【0030】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。本発明によれば、平面回路の性質を失
うことなく、入力整合回路の無負荷Q(Qu)を高める
ことが可能となるそれにより、入力整合回路の損失を少
なくすることができるので、低雑音増幅器の低雑音化を
図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の低雑音増幅器の概略構
成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1の入力側整合回路の部分
を拡大して示す図である。
【図3】図17に示す低雑音増幅器の一例のNF特性を
示すグラフである。
【図4】図17に示す低雑音増幅器とバンドパスフィル
タとを組み合わせた回路構成のNF特性を示すグラフで
ある。
【図5】本発明の実施の形態1の低雑音増幅器の一例の
NF特性を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態1の低雑音増幅器バンドパ
スフィルタとを組み合わせた回路構成のNF特性を示す
グラフである。
【図7】一般的なストリップラインの特性インピーダン
ス(Zo)を示すグラフである。
【図8】一般的なトリプート形ストリップラインの特性
インピーダンス(Zo)を示すグラフである。
【図9】本発明の実施の形態2の低雑音増幅器の概略構
成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態3の低雑音増幅器の概略
構成を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態4の低雑音増幅器の概略
構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態5の低雑音増幅器の概略
構成を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態5の入力側整合回路の部
分を拡大して示す図である。
【図14】本発明の実施の形態6の低雑音増幅器の概略
構成を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態7の低雑音増幅器の概略
構成を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態8の低雑音増幅器の概略
構成を示す図である。
【図17】従来の常温型の低雑音増幅器の概略構成を示
す図である。
【符号の説明】
1…誘電体基板、2…接地導体、10…マイクロ波プリ
ント基板、11…支持体、12…ゲートバイアス供給回
路、13…電源電圧供給回路、15…筐体、20…HE
MT(高電子移動度トランジスタ)素子、30…入力側
整合回路、31…凹部、32,33…シールドケース、
40…出力側整合回路、50…伝送線路、RV…可変抵
抗素子、C…容量素子、L…インダクタンス素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J067 AA01 CA35 CA41 FA16 HA12 HA26 HA29 HA33 KA00 KA29 KA44 KA66 KA68 KS11 LS12 QA04 QS02 SA13 TA02 TA03 5J092 AA01 CA35 CA41 FA16 HA12 HA26 HA29 HA33 KA00 KA29 KA44 KA66 KA68 QA04 SA13 TA02 TA03 UR14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他方の面に設けられる接地導体と、一方
    の面に設けられる伝送線路とを有する誘電体基板と、 前記誘電体基板の一方の面に搭載される増幅素子と、 前記誘電体基板の一方の面に設けられる伝送線路により
    構成され、前記増幅素子の入力段に設けられる入力側整
    合回路と、 前記誘電体基板の他方の面側に設けられ、前記誘電体基
    板を支持する支持体とを備える低雑音増幅器であって、 前記支持体は、前記入力側整合回路が設けられる領域に
    凹部を有し、 前記誘電体基板は、他方の面に設けられる前記凹部内の
    接地導体が取り除かれていることを特徴とする低雑音増
    幅器。
  2. 【請求項2】 他方の面に設けられる接地導体と、一方
    の面に設けられる伝送線路とを有する誘電体基板と、 前記誘電体基板の一方の面に搭載される増幅素子と、 前記誘電体基板の一方の面に設けられる伝送線路により
    構成され、前記増幅素子の入力段に設けられる入力側整
    合回路とを備える低雑音増幅器であって、 前記誘電体基板の他方の面側に設けられ、前記入力側整
    合回路が設けられる領域を覆う第1のシールドケースを
    有し、 前記誘電体基板は、他方の面に設けられる前記第1のシ
    ールドケース内の接地導体が取り除かれていることを特
    徴とする低雑音増幅器。
  3. 【請求項3】 前記入力側整合回路は、ジグザグパター
    ン形状の伝送線路で構成されることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の低雑音増幅器。
  4. 【請求項4】 前記誘電体基板の一方の面側に設けら
    れ、前記入力側整合回路が設けられる領域を覆う第2の
    シールドケースを、さらに有することを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の低雑音増幅
    器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180016432A (ko) * 2015-06-05 2018-02-14 엠케이에스 인스트루먼츠, 인코포레이티드 솔리드 스테이트 마이크로파 생성기 및 전력 증폭기

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