JP2001044573A - 窒化物系半導体素子及び窒化物系発光素子 - Google Patents

窒化物系半導体素子及び窒化物系発光素子

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JP2001044573A
JP2001044573A JP21996599A JP21996599A JP2001044573A JP 2001044573 A JP2001044573 A JP 2001044573A JP 21996599 A JP21996599 A JP 21996599A JP 21996599 A JP21996599 A JP 21996599A JP 2001044573 A JP2001044573 A JP 2001044573A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光に寄与しない電流成分を減少させること
により、動作電流や閾値電流密度を低下させ、素子の発
熱を抑え、長寿命化に適した発光素子を提供する。 【解決手段】p型第2クラッド層10と、p型第2クラ
ッド層10上に形成され、p型第2クラッド層10との
接合界面を有するp型コンタクト層12と、前記接合界
面を通って発光層8に流れる電流の電流通路13の幅を
制限する電流狭窄層14とを有するLDチップにおい
て、前記接合界面のフッ素の濃度が2×1011cm-2
下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化物系の半導体
層を用いたトランジスタ、半導体レーザ素子、光変調素
子等の窒化物系半導体素子、及び窒化物系の半導体層を
用いた半導体レーザ素子、発光ダイオード等の窒化物系
発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】GaN、GaInN、AlGaN、Al
GaInN等の窒化物系半導体を用いた半導体素子は、
例えば、可視から紫外にわたる領域の光を発光する発光
素子としての応用が期待されている。
【0003】これらの応用の中で、GaInNを活性
層、AlGaInNをクラッド層とするダブルヘテロ構
造を用いた、半導体レーザ素子の実用化に向けて開発が
盛んに行われている。このような半導体レーザ素子は、
サファイアや炭化珪素等の材料からなる基板上に、有機
金属気相成長(MOVPE)法や分子線エピタキシャル
成長(MBE)法を用いて上述した活性層やクラッドを
成長させることにより形成される。
【0004】従来、この種の半導体レーザ素子では、サ
ファイア基板上に、AlNからなるバッファ層を成長し
た後に、n型GaNからなるn型コンタクト層、n型A
lGaInNからなるn型クラッド層、活性層としてA
lGaInNからなる発光層、p型AlGaInNから
なるp型クラッド層、p型GaNからなるキャップ層が
順次成長されている。さらに、その上には、アンドープ
GaNからなる電流狭窄層、キャップ層と電流狭窄層上
に電流通路を埋め込むように形成されたp型GaNから
なるp型コンタクト層が形成されている。さらに、p型
コンタクト層に接合するp型電極と、n型コンタクト層
に接合するn型電極が形成されている。
【0005】斯かる従来の半導体レーザ素子の作製方法
は、まずサファイア基板上に、例えばMOVPE法によ
り、バッファ層からキャップ層までの各層を順次形成し
た後、さらに電流狭窄層となるアンドープのGaN層を
形成する。その後、このGaN層の電流通路にあたる部
分をエッチングにより除去することにより電流狭窄層を
形成し、さらに、キャップ層と電流狭窄層上に電流通路
を埋め込むようにp型コンタクト層を形成する。また、
n電極を形成する部分をn型コンタクト層が露出するま
でエッチングにより除去する。そして、最後に、p型コ
ンタクト層に接合するp型電極と、n型コンタクト層に
接合するn型電極を形成する。以上の工程により、従来
の半導体レーザ素子は作製される。
【0006】しかしながら、上述したような従来の半導
体レーザ素子では、電流狭窄層となるアンドープのGa
N層の電流通路にあたる部分をエッチングにより除去す
るためには、ドライエッチング工程が必要となる。この
ため、このドライエッチング工程の後には、エッチング
表面、即ち電流通路となる部分にフッ素等の汚染物が付
着し、その付着した汚染物はその後のp型コンタクト層
を形成する再成長工程後も、そのまま電流通路となる部
分に残存する。
【0007】また、上記従来の半導体レーザ素子では、
n型電極を形成する部分をn型コンタクト層が露出する
までエッチングにより除去するために、ドライエッチン
グ工程が必要となる。このため、このドライエッチング
工程の後には、エッチング表面、即ちn型コンタクト層
のn型電極が形成される部分に汚染物が付着し、その付
着した汚染物はその後のn型電極を形成する再成長後
も、そのままn型コンタクト層とn型電極との界面に残
存する。
【0008】また、他の従来の半導体レーザ素子では、
電流狭窄構造を形成する工程において、SiNx、Si
2膜を除去する際に、ウェットエッチングが必要であ
る。絶縁膜として、SiNx、SiO2等を用いる場
合、通常、フッ酸を含有するエッチャントを用いること
が多い。このため、電流狭窄構造を形成する工程の後
に、窒化物半導体表面にフッ素等の汚染物が付着し、そ
の後の再成長工程後も再成長界面に汚染物が残存する。
【0009】窒化物系半導体素子の場合には、格子不整
合が大きく、もともと界面準位密度が比較的高い上に、
再成長界面および窒化物半導体・電極界面のフッ素の濃
度が高い場合、これら界面の界面準位密度がさらに大き
くなる。このため、発光素子の場合、注入電流の一部が
界面準位に捕獲され、発光に寄与する電流成分が少なく
なり、動作電流や閾値電流密度が高くなり、素子寿命等
の信頼性が低くなるという問題点がある。特に、録再型
・記録型の光ディスク駆動装置等に用いられる約20m
W以上の高出力が必要な用途の窒化物系半導体レーザに
おいては、上述した問題は顕著である。
【0010】また、特開平11−45892号公報に
は、窒化物系半導体トランジスタが示されている。この
トランジスタの場合、界面準位密度が多い場合、高い利
得が得られない等の問題が生じる。特に、窒化物系半導
体は、高出力・高周波用のトランジスタへの応用が期待
されており、高出力・高周波用のトランジスタにおい
て、この問題点は顕著となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来例の
欠点に鑑み為されたものであり、性能を劣化させる原因
となる界面準位を低減した信頼性の高い窒化物半導体素
子及び窒化物系発光素子を提供することを目的とするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化物系半導体
素子は、第1の窒化物系半導体層に再成長層が形成され
た窒化物系半導体素子において、窒化物系半導体層と再
成長層との界面のフッ素の濃度が2×1011cm-2以下
であることを特徴とする。尚、再成長層とは、第1の窒
化物系半導体層を成長させた後、エッチング、フォトリ
ソグラフィ、マスク形成等により成長工程が中断し、そ
の後、再び成長により形成された層である。
【0013】このような窒化物系半導体素子では、窒化
物系半導体層と再成長層との界面での界面準位密度が小
さくなる。
【0014】また、界面が電流通路となっているため、
素子の動作に寄与しない電流成分が減少する。特に、発
光素子の場合、発光に寄与しない電流成分が減少し、動
作電流や閾値電流密度が低くなる。
【0015】また、再成長層としては、第2の窒化物系
半導体層でもよく、また電極となる層でもよい。
【0016】また、第1の窒化物系半導体層の再成長層
が形成される面のステップ密度が5×105cm-1以下
である場合、製造する際において、フッ素を除去する工
程を有しても、有しなくてよい。
【0017】また、本発明の窒化物系発光素子は、第1
の窒化物系半導体層と、該第1の窒化物半導体層上に形
成され、第1の窒化物半導体層との接合界面を有する第
2の窒化物半導体層と、接合界面を通って発光層に流れ
る電流の電流通路の幅を制限する電流狭窄層とを有する
窒化物系発光素子において、接合界面のフッ素の濃度が
2×1011cm-2以下であることを特徴とする。
【0018】このような窒化物系発光素子では、第1の
窒化物系半導体層と第2の窒化物系半導体素子との電流
通路となる接合界面での発光に寄与しない電流成分が減
少し、動作電流や閾値電流密度が低くなる。
【0019】また、上述の窒化物系発光素子において、
第1の窒化物系半導体層が、第2の窒化物系半導体層と
接合する領域に突出したリッジ部を有し、電流狭窄層が
リッジ部を左右から挟む形状で形成される場合、動作電
流や閾値電流密度が低減した良好なリッジ導波型の半導
体レーザ素子となる。
【0020】また、第1の窒化物系半導体層は第1導電
型半導体或いはノンドープ半導体であり、電流狭窄層は
第2導電型半導体或いは高抵抗半導体であり、第2の窒
化物系半導体層は第1導電型半導体であればよい。
【0021】また、電流狭窄層はSiOxy等の絶縁体
であってもよい。
【0022】また、第1の窒化物系半導体層の第2の窒
化物系半導体層との接合界面のステップ密度が5×10
5cm-1以下である場合、製造する際において、フッ素
を除去する工程を有しても、有しなくてよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0024】図1は本発明の第1の実施の形態である第
1実施例の半導体レーザ素子(以下LDチップという)
の斜視図である。
【0025】このLDチップは、サファイア基板1の
(0001)面から<11−20>方向に0.3°傾斜
している面を主面とし、この主面上には層厚15nm程
度のAlGaNからなるバッファ層2が形成されてい
る。このバッファ層2上には、層厚0.5μm程度のア
ンドープのGaN層3と、層厚4μm程度のn型GaN
からなるn型コンタクト層4と、層厚0.1μm程度の
n型GaInNからなるクラック防止層5と、層厚0.
45μm程度のn型AlGaNからなるn型第2クラッ
ド層6と、層厚50nm程度のn型GaNからなるn型
第1クラッド層7と、GaInNの多重量子井戸(MQ
W)からなる発光層8とが順に形成されている。このM
QW構造の発光層8は、層厚4nm程度のアンドープの
GaNからなる障壁層と、層厚4nm程度の圧縮歪みの
アンドープのGaInNからなる井戸層とを交互に積層
することにより構成されており、例えば、GaN障壁層
は5層、GaInN井戸層は4層である。
【0026】発光層8上には、層厚40nm程度のp型
GaNからなるp型第1クラッド層9と、層厚0.45
μm程度のp型AlGaNからなるp型第2クラッド層
10と、層厚3〜5μmのp型GaNからなるp型コン
タクト層12とがこの順で形成されている。p型第1ク
ラッド層9とp型コンタクト層12とは幅2μm程度の
断面が台形形状のストライプ形状の電流通路となるp型
第2クラッド層10を介して接続されており、p型第1
クラッド層9とp型コンタクト層12との間には、p型
第2クラッド層10の上面を除いて、膜厚0.2μm程
度のn型GaNからなる電流狭窄層14が形成されてい
る。
【0027】n型コンタクト層4の途中からp型コンタ
クト層12までの層は、メサエッチングにより幅約10
μmのメサ形状の部分が形成されている。また、p型コ
ンタクト層12上にはp型電極15が形成され、n型コ
ンタクト層4上のメサエッチングにより露出した表面上
にはn型電極16が形成されている。また、上述のメサ
形状の部分の両側面及びn型コンタクト層4の露出面の
一部には、Si34等からなる絶縁膜17が形成されて
いる。
【0028】尚、図1に示すLDチップの窒化物半導体
からなる各層は、MOVPE法によりサファイア基板1
上に形成される。この時の原料ガスとしては、例えばト
リメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルガリウ
ム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、
NH3、SiH4、シクロペンタジエニルマグネシウム
(Cp2Mg)が用いられる。
【0029】次に、第1実施例のLDチップの製造方法
について説明する。
【0030】図2〜図8は、第1実施例のLDチップの
製造方法を示す工程別の縦断面図である。
【0031】先ず、図2に示すように、基板温度を60
0℃に保ち、サファイア基板1上にAlGaNからなる
バッファ層2を層厚15nm程度形成する。次に、基板
温度を1150℃に保ち、バッファ層2上に、層厚0.
5μm程度のアンドープのGaN層3と、層厚4μm程
度のSiドープのGaNからなるn型コンタクト層4と
を順に形成する。さらに、基板温度を880℃に保ち、
n型コンタクト層4上にに層厚0.1μm程度のSiド
ープのn型Ga0.95In0.05Nからなるクラック防止層
5を形成する。次に、基板温度を1150℃に保ち、ク
ラック防止層5上に、層厚0.45μm程度のSiドー
プのAl0.15Ga0.85Nからなるn型第2クラッド層6
と、層厚50nm程度のSiドープのGaNからなるn
型第1クラッド層7とを順に形成する。さらに、基板温
度を880℃に保ち、n型第1クラッド層7上に、層厚
4nm程度のアンドープのGaNからなる障壁層と層厚
4nm程度のアンドープのGa0.85In0.15Nからなる
井戸層とを交互に積層し、GaInNのMQWからなる
発光層8を形成する。最後に、基板温度を1150℃に
保ち、発光層8上に、層厚40nm程度のMgドープの
GaNからなるp型第1クラッド層9とを形成し、更に
その上に、基板温度を後述するように変化させて層厚
0.45μm程度のMgドープAlGaNからなるp型
第2クラッド層10を形成する。尚、上述したバッファ
層2からp型第2クラッド層10までの各層は常圧のM
OVPE法により形成される。
【0032】その後、p型第2クラッド層10の上面の
所定位置にSiO2からなるストライプ状のマスク11
を形成する。このマスク11は、p型第2クラッド層1
0の上面全域に、例えばECRプラズマCVD法によ
り、膜厚0.2μm程度の例えばSiO2等のSi酸化
物を形成し、次いで、フォトリソグラフィーとバッファ
ードフッ酸によるウェットエッチングにより幅2μm程
度のストライプ形状のSi酸化物を残し、他の部分のS
i酸化物を除去してp型第2クラッド層10を露出させ
ることにより形成される。
【0033】次に、例えばCF4をエッチングガスとし
て用いて、例えばリアクティブイオンエッチング法(R
IE法)によりマスク11の下方以外のp型第2クラッ
ド層をp型第1クラッド層9が露出するまで除去するこ
とにより、図3に示すようにp型第2クラッド層10を
台形状に加工する。
【0034】次に、図4に示すように、例えば76To
rrの減圧MOVPE法により、層厚0.2μm程度の
SiドープGaNからなる電流狭窄層14を形成する。
尚、この電流狭窄層14の形成は、窒化物半導体の露出
した部分に選択的にn型GaNが成長するように、成長
条件を適切に調整する。例えば、基板温度を約100℃
上昇させ、NH3の流量を約3倍に増加すればよい。
【0035】その後、フッ酸系エッチャントによりSi
2を除去する。
【0036】この工程後、ウェットエッチング工程後に
表面に残留するフッ素を除去する工程を行う。Ar等の
第0族元素ガスや窒素等の不活性ガス雰囲気中や真空中
で例えば800℃にて3時間昇温アニールした。
【0037】フッ素を除去する工程としては、他の方法
でも可能であり、上記の方法に限られるものではない。
別の方法としては、例えば、76TorrのH2または
NH3雰囲気中で、例えば1000℃にて2時間あるい
は1100℃にて1時間昇温アニールする方法でもよ
い。
【0038】次に、図5に示すように、常圧MOVPE
法により、層厚3〜5μmのMgドープGaNからなる
p型コンタクト層12を形成する。
【0039】次に、図6に示すようにメタルマスクとE
B蒸着法を用いて、p型コンタクト層12を含む領域
に、例えば幅10μm程度のストライプ形状で、厚さ3
〜5μmのNiからなるマスク18を蒸着する。そし
て、例えばCF4をエッチングガスとして用いて、例え
ばRIE法により、図7のように、マスク18の下方以
外の部分をn型コンタクト層4が露出するまで除去し、
メサ形状の部分を形成する。その後、マスク18を塩酸
等を用いて除去する。
【0040】次に、図8のようにSi34等の絶縁膜1
7をECRプラズマCVD法とフォトリソグラフィーと
エッチングによりメサ形状の部分の側面及びn型コンタ
クト層4のエッチングされた表面の一部に形成する。そ
の後、n型コンタクト層4におけるメサエッチングされ
た表面上に、例えばAu/Tiのn型電極16を形成
し、p型コンタクト層12上にAu/Pdのp型電極1
5を形成する。
【0041】最後に、例えば劈開により、ストライプ形
状の延伸する方向に共振器長300μmの共振器構造を
形成し、図1に示す第1実施例のLDチップが完成す
る。
【0042】なお、LDチップの共振器面にSi34
SiO2、Al23、TiO2、ZrO2等を積層した誘
電体の多層膜等の端面高反射膜や低反射膜を形成しても
よい。
【0043】上述の第1実施例の製造方法により、p型
第2クラッド層10の成長温度を変えて試料1〜5のL
Dチップを作製した。また、比較のために、バッファー
ドフッ酸によるウェットエッチング工程後に、表面に残
留するフッ素を除去する工程を行わなかった場合につい
ても、p型第2クラッド層10の成長温度を変えて試料
6〜10のLDチップを作製した。
【0044】これらのLDチップについて、p型第2ク
ラッド層10の上面、即ちp型第2クラッド層10の電
流通路13となるp型コンタクト層12との接合面にお
けるステップ密度とフッ素濃度とを測定した。その結果
を表1に示す。尚、ステップ密度は、p型第2クラッド
層10のストライプの延伸する方向と平行でかつ基板と
垂直な断面(図1中のA−A’断面)を、断面透過電子
顕微鏡(XTEM)像を観察することにより測定し、フ
ッ素濃度は、2次イオン質量分析法(SIMS)を用い
て測定した。また、p型第2クラッド層10の上面のス
テップ密度は、p型第2クラッド層10の成長温度を変
化させることにより制御可能である。具体的には、p型
第2クラッド層10の成長温度は、試料1及び試料6で
は1150℃、試料2及び試料7では1130℃、試料
3及び試料8では1110℃、試料4及び試料9では1
090℃、試料5及び試料10では1070℃である。
尚、本実施例では、p型第2クラッド層10の上面のス
テップ密度を、p型第2クラッド層10の成長温度を変
化させることにより制御したが、それ以外の方法、例え
ばサファイア基板1の上面の傾斜角度等によっても制御
することは可能である。
【0045】
【表1】
【0046】表1から判るように、バッファードフッ酸
によるウェットエッチング後にフッ素を除去する工程を
行った試料1〜5のLDチップは全て、p型第2クラッ
ド層10の上面のフッ素濃度が、2×1011cm-2以下
である。
【0047】一方、フッ素を除去する工程を行わなかっ
た試料6〜10についても、p型第2クラッド層10の
上面のステップ密度が5×105cm-1以下の試料6、
7、8のLDチップは、p型第2クラッド層10の上面
のフッ素濃度が2×1011cm-2以下である。尚、p型
第2クラッド層10の上面のステップ密度が5×10 5
cm-1以上の試料9、10は、p型第2クラッド層10
の上面のフッ素濃度が2×1011cm-2以上である。
【0048】次に、これらの試料1〜10のLDチップ
について、動作光出力30mWでの動作電流を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】表2より判るように、p型第2クラッド層
10の上面のフッ素濃度は2×10 11cm-2以下の試料
1〜8のLDチップは、試料9、10のLDチップと比
べ、動作電流が低く、寿命が大幅に長くなる。
【0051】即ち、試料1〜8の第1実施例のLDチッ
プでは、電流通路となるp型第2クラッド層10とp型
コンタクト層12との接合界面でのフッ素濃度が2×1
11cm-2以下と低く、これらの界面の界面準位密度が
小さくなる。このため、発光に寄与しない電流成分が少
なくなり、動作電流や閾値電流密度が低くなる。従って
素子の発熱を抑制することができ、信頼性が向上する。
【0052】また、電流通路となるp型第2クラッド層
10とp型コンタクト層12との接合界面でのフッ素濃
度に関して下限を調べたところ、1×1010cm-2以上
において、LDチップの動作電流が低く、寿命が長くな
ることが確認できた。更に、p型第2クラッド層10の
上面のステップ密度についても下限を調べたところ、3
×104cm-1以上において、フッ素除去工程がなくて
もフッ素濃度が2×1011cm-2以下となり、LDチッ
プの動作電流が低く、寿命が長くなることが確認でき
た。
【0053】尚、第1実施例では、p型第2クラッド層
10を挟む電流狭窄層14をn型窒化物半導体層により
形成したが、i−GaN、i−AlGaN等のアンドー
プ窒化物半導体等の高抵抗の半導体層により形成しても
よい。
【0054】図9は、本発明の半導体素子の第2の実施
の形態である第2実施例のLDチップの斜視図である。
【0055】このLDチップは、サファイア基板21の
(0001)面上には、層厚15nm程度のAlGaN
からなるバッファ層22が形成されている。このバッフ
ァ層22上には、層厚0.5μm程度のアンドープのG
aN層23と、層厚4μm程度のn型GaNからなるn
型コンタクト層24と、層厚0.1μm程度のn型Ga
InNからなるクラック防止層25と、層厚0.45μ
m程度のn型AlGaNからなるn型第2クラッド層2
6と、層厚50nm程度のn型GaNからなるn型第1
クラッド層27と、GaInNのMQWからなる発光層
28が形成されている。このMQW構造の発光層28は
層厚4nm程度のアンドープGaN障壁層と、層厚4n
m程度の圧縮歪みのアンドープGaInN井戸層とを交
互に積層することにより構成されており、例えば、Ga
N障壁層は5層、GaInN井戸層は4層である。
【0056】この発光層8上には、層厚40nm程度の
p型GaNからなるp型第1クラッド層29と、層厚
0.45μm程度のp型AlGaNからなるp型第2ク
ラッド層30と、層厚50nm程度のp型GaNからな
るキャップ層31と、層厚3〜5μmのp型GaNから
なるp型コンタクト層32とがこの順で形成されてい
る。キャップ層31とp型コンタクト層32とは幅2μ
m程度のストライプ形状の電流通路33で接続され、キ
ャップ層31とp型コンタクト層32との間には、電流
通路33の部分を除いて、膜厚0.2μm程度のSi窒
化物からなる電流狭窄層34が形成されている。
【0057】n型コンタクト層24の途中からp型コン
タクト層32までの層は、メサエッチングにより、幅約
10μmのメサ形状の部分が形成されている。また、p
型コンタクト層32上にp型電極35が形成され、n型
コンタクト層34上のメサエッチングにより露出した表
面上には、n型電極36が形成されている。また、上述
のメサ形状の部分の両側面及びn型コンタクト層24の
露出面の一部には、Si34等からなる絶縁膜37が形
成されている。
【0058】尚、図9に示すLDチップの窒化物半導体
からなる各層は、MOVPE法によりサファイア基板2
1上に形成される。
【0059】次に、第2実施例のLDチップの製造方法
について説明する。
【0060】図10〜図14は、第2実施例のLDチッ
プの製造方法を示す工程別の縦断面図である。
【0061】先ず、図10に示すように、まず基板温度
を600℃に保ち、基板1上にAlGaNからなるバッ
ファ層22を層厚15nm程度形成する。次に、基板温
度を1150℃に保ち、層厚0.5μm程度のアンドー
プのGaN層23と、層厚4μm程度のSiドープのG
aNからなるn型コンタクト層24を形成する。さら
に、基板温度を880℃に保ち、層厚0.1μm程度の
Siドープのn型Ga0. 95In0.05Nからなるクラック
防止層25を形成する。次に、基板温度を1150℃に
保ち、層厚0.45μm程度のSiドープのAl0.15
0.85Nからなるn型第2クラッド層26と、層厚50
nm程度のSiドープのGaNからなるn型第1クラッ
ド層27を形成する。さらに、基板温度を880℃に保
ち、層厚4nm程度のアンドープのGaNからなる障壁
層と層厚4nm程度のアンドープのGa0.85In0.15
からなる井戸層とを交互に積層し、GaInNのMQW
からなる発光層28を形成する。最後に、基板温度を1
150℃に保ち、層厚40nm程度のMgドープGaN
からなるp型第1クラッド層29と、層厚0.45μm
程度のMgドープのAlGaNからなるp型第2クラッ
ド層30と、層厚50nm程度のMgドープのp型Ga
Nからなるキャップ層31を形成する。尚、上述したバ
ッファ層22からキャップ層31の各層は常圧のMOV
PE法により形成する。
【0062】その後、キャップ層31上の全面に、例え
ばECRプラズマCVD法により、電流狭窄層34とな
る膜厚0.2μm程度の例えばSi34等のSi窒化物
を形成する。次に、フォトリソグラフィーとバッファー
ドフッ酸によるウェットエッチングにより、図11に示
すように、幅2μm程度のストライプ形状の電流通路3
3の部分にあたるSi窒化物をキャップ層31を露出す
るまで除去して、Si窒化物からなる電流狭窄層34を
形成する。
【0063】そして、この工程後、上述のウェットエッ
チング工程後に、キャップ層31表面に残留するフッ素
を除去する工程を行う。尚、フッ素を除去する工程は、
上述の第1実施例と同様にすればよい。
【0064】次に、図12に示すように、例えば76T
orrの減圧MOVPE法により、層厚3〜5μmのM
gドープGaNからなるp型コンタクト層32を形成す
る。この際、キャップ層31の露出した部分に選択的に
p型GaNが成長するように、成長条件を適切に調整す
る。例えば、基板温度を約100℃上昇させ、NH 3
流量を約3倍に増加すればよい。このような条件下で成
長を行うと、まずキャップ層31の露出した部分にp型
GaNが成長し、電流通路33にあたる部分が形成され
る。一方、電流狭窄層34上にはp型GaNは結晶成長
しない。引き続き結晶成長を継続すると、電流通路33
上に成長すると共に、電流通路33上に成長したp型G
aNの側面から横方向に結晶成長が開始し、電流狭窄層
34上にp型GaNからなるp型コンタクト層32が形
成される。例えば、第2実施例では、電流通路33にあ
たる部分を中心に幅約8μmの範囲にp型コンタクト層
32が形成される。この結果、キャップ層31とp型コ
ンタクト層32は幅2μm程度のストライプ形状の電流
通路33で接続され、キャップ層31とp型コンタクト
層32の間には、電流通路33の部分を除いて、膜厚
0.2μm程度の電流狭窄層34が形成される。
【0065】次に、メタルマスクとEB蒸着法を用い
て、p型コンタクト層12を含む領域に、例えば幅10
μm程度のストライプ形状で、厚さ3〜5μmのNiか
らなるマスクを蒸着する。そして、例えばCF4をエッ
チングガスとして用いて、例えばRIE法により、図1
3に示すように、前記マスクの下方以外の部分をn型コ
ンタクト層24が露出するまで除去し、メサ形状の部分
を形成する。その後、前記マスクを塩酸等を用いて除去
する。
【0066】この工程後、前述のCF4によるリアクテ
イブイオンエッチング工程後に、n型コンタクト層24
の露出した表面に残留するフッ素を除去する工程を行
う。尚、フッ素を除去する工程は、上述の第1実施例と
同様にすればよい。
【0067】次に、図14に示すようにSi34等の絶
縁膜37をECRプラズマCVD法とフォトリソグラフ
ィーとエッチングにより、メサ形状の部分の側面及びn
型コンタクト層24のエッチングされた表面の一部に形
成する。その後、n型コンタクト層24におけるメサエ
ッチングされた表面上に、例えばAu/Tiのn型電極
36を形成し、p型コンタクト層32上にAu/Pdの
p型電極35を形成する。
【0068】最後に、例えば劈開により、ストライプ形
状の延伸する方向に共振器長300μmの共振器構造を
形成し、図9に示す第2実施例のLDチップが完成す
る。
【0069】なお、LDチップの共振器面にSi34
SiO2、Al23、TiO2、ZrO2、HfO2等を積
層した誘電体多層膜等の端面高反射膜や低反射膜を形成
してもよい。
【0070】この実施例では、電流狭窄層としてSi窒
化物を形成したが、SiO2で代表されるSi酸化物、
あるいは一般式SiOxNyで表される絶縁体を用いて
も良く、さらにAl23、TiO2、ZrO2、HfO2
等の絶縁体を用いても良い。特に、Si酸化物、SiO
xNy、TiO2、ZrO2、HfO2等のフッ酸系のエ
ッチャントでエッチングされやすい絶縁体を用いた時
に、本願発明の効果は高い。
【0071】この第2実施例においても、電流通路とな
るキャップ層31とp型コンタクト層32との接合界面
でのフッ素濃度が2×1011cm-2以下と低く、これら
の界面の界面準位密度が小さい場合、発光に寄与しない
電流成分が少なくなり、動作電流や閾値電流密度が低く
なる。従って素子の発熱を抑制することができ、信頼性
が向上する。
【0072】また、フッ素除去工程がなくても、キャッ
プ層11の上面のステップ密度を減少させることによ
り、前述の接合界面でのフッ素濃度を減少させることが
出来る。尚、キャップ層11の上面のステップ密度は、
例えば、第1実施例と同様にキャップ層11の成長温度
を変化させることにより制御出来る。
【0073】図15は、本発明の第3の実施の形態でる
第3実施例のLDチップの斜視図である。
【0074】このLDチップは、サファイア基板41の
(0001)面上には、層厚15nm程度のAlGaN
からなるバッファ層42が形成されている。このバッフ
ァ層42上には、層厚0.5μm程度のアンドープのG
aN層43と、層厚4μm程度のn型GaNからなるn
型コンタクト層44と、層厚0.1μm程度のn型Ga
InNからなるクラック防止層45と、層厚0.45μ
m程度のn型AlGaNからなるn型第2クラッド層4
6と、層厚50nm程度のn型GaNからなるn型第1
クラッド層47と、GaInNのMQWからなる発光層
48とが形成されている。MQW構造の発光層48は層
厚4nm程度のアンドープのGaNからなる障壁層と、
層厚4nm程度の圧縮歪みのアンドープのGaInNか
らなる井戸層とを交互に積層することにより構成されて
おり、例えば、GaN障壁層は5層、GaInN井戸層
は4層である。
【0075】この発光層48上には、層厚40nm程度
のp型GaNからなるp型第1クラッド層49と、層厚
0.45μm程度のp型AlGaNからなるp型第2ク
ラッド層50と、層厚50nm程度のp型GaNからな
るキャップ層51と、層厚3〜5μmのp型GaNから
なるp型コンタクト層52とがこの順で形成されてい
る。p型第1クラッド層49とp型第2クラッド層50
とは幅2μm程度のストライプ形状の電流通路53で接
続され、p型第1クラッド層49とp型第2クラッド層
50との間には、電流通路53の部分を除いて、膜厚
0.2μm程度のn型GaNからなる電流狭窄層54が
形成されている。
【0076】n型コンタクト層44の途中からp型コン
タクト層52までの層は、メサエッチングにより、幅約
10μmのメサ形状の部分が形成されている。また、p
型コンタクト層52上にp型電極55が形成され、n型
コンタクト層54上のメサエッチングにより露出した表
面上には、n型電極56が形成されている。また、上述
のメサ形状の部分の両側面及びn型コンタクト層44の
露出面の一部には、Si34等からなる絶縁膜57が形
成されている。
【0077】尚、図15に示すLDチップの窒化物半導
体からなる各層は、MOVPE法によりサファイア基板
21上に形成される。この時の原料ガスとしては、例え
ばトリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルガ
リウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMI
n)、NH3、SiH4、シクロペンタジエニルマグネシ
ウム(Cp2Mg)が用いられる。
【0078】図16〜図18に第3実施例のLDチップ
の製造方法を示す工程別の縦断面図である。
【0079】先ず、図16に示すように、基板温度を6
00℃に保ち、サファイア基板41上にAlGaNから
なるバッファ層42を層厚15nm程度形成する。次
に、基板温度を1150℃に保ち、層厚0.5μm程度
のアンドープのGaN層43と、層厚4μm程度のSi
ドープのGaNからなるn型コンタクト層44とを順に
形成する。さらに、基板温度を880℃に保ち、層厚
0.1μm程度のSiドープのn型Ga0.95In0.05
からなるクラック防止層45を形成する。次に、基板温
度を1150℃に保ち、層厚0.45μm程度のSiド
ープのAl0.15Ga 0.85Nからなるn型第2クラッド層
46と、層厚50nm程度のSiドープGaNからなる
n型第1クラッド層47を形成する。さらに、基板温度
を880℃に保ち、n型第1クラッド層47上に、層厚
4nm程度のアンドープのGaNからなる障壁層と層厚
4nm程度のアンドープのGa0.85In0.15Nからなる
井戸層とを交互に積層し、GaInNのMQWからなる
発光層48を形成する。最後に、基板温度を1150℃
に保ち、層厚40nm程度のMgドープのGaNからな
るp型第1クラッド層49と、層厚0.2μm程度のS
iドープのGaNからなる電流狭窄層54を形成する。
【0080】その後、電流狭窄層54上の所定位置に、
膜厚0.2μm程度の例えばSiO 2等のSi酸化物か
らなるマスク51を形成する。
【0081】次に、例えばCF4をエッチングガスとし
て用いて、例えばRIE法によりマスク51の下方以外
の電流狭窄層54を第1p型クラッド層49が露出する
まで除去することにより、図17に示すようにp型第1
クラッド層49の上面に電流通路53を形成する。
【0082】この工程後、RIE工程後に、p型第1ク
ラッド層49の露出した上面に残留するフッ素を除去す
る工程を行う。尚、フッ素を除去する工程は、上述の第
1実施例と同様の工程でよい。
【0083】次に、図18に示すように、 層厚0.4
5μm程度のMgドープのAlGaNからなるp型第2
クラッド層50、層厚3〜5μmのMgドープのGaN
からなるp型コンタクト層52を形成する。
【0084】以後は、第2実施例の図13及び図14で
説明した工程と同様の工程により、図15に示す第3実
施例のLDチップが完成する。
【0085】また、フッ素除去工程がなくても、p型第
1クラッド層49の露出した上面のステップ密度を減少
させることにより、p型第1クラッド層49とp型第2
クラッド層50との接合界面でのフッ素濃度を減少させ
ることが出来る。尚、p型第1クラッド層49の露出し
た上面のステップ密度は、例えば、後述の第4実施例で
詳述しているように、電流狭窄層54をRIEで除去す
る際のエッチング速度により制御することが出来る。
【0086】この第3実施例においても、電流通路とな
るp型第1クラッド層9とp型第2クラッド層10との
接合界面でのフッ素濃度が2×1011cm-2以下と低
く、これらの界面の界面準位密度が小さい場合、発光に
寄与しない電流成分が少なくなり、動作電流や閾値電流
密度が低くなる。従って素子の発熱を抑制することがで
き、信頼性が向上する。
【0087】尚、第3実施例では、電流狭窄層54をn
型窒化物半導体層により形成したが、i−GaN、i−
AlGaN等のアンドープ窒化物半導体等の高抵抗の半
導体層により形成してもよい。
【0088】図19は、本発明の第4の実施の形態であ
る第4実施例の発光ダイオード素子(以下、LEDチッ
プという)の断面図である。
【0089】このLEDチップは、サファイア基板61
の(0001)面上には、層厚15nm程度のAlGa
Nからなるバッファ層62が形成されている。このバッ
ファ層62上には、層厚0.5μm程度のアンドープの
GaN層63と、層厚4μm程度のn型GaNからなる
n型コンタクト層64と、層厚0.45μm程度のn型
AlGaNからなるn型クラッド層66と、GaInN
のMQWからなる発光層68が形成されている。このM
QW構造の発光層68は、層厚4nm程度のアンドープ
のGaNからなる障壁層と層厚4nm程度の圧縮歪みの
アンドープのGaInNからなる井戸層とを交互に積層
することにより構成されており、例えば、GaNの障壁
層は5層、GaInNの井戸層は4層である。
【0090】発光層68上には、層厚0.45μm程度
のp型AlGaNからなるp型クラッド層70と、層厚
3〜5μmのp型GaNからなるp型コンタクト層72
がこの順で形成されている。そして、p型コンタクト層
72上にはp型電極75が形成され、n型コンタクト層
64上のメサエッチングにより露出した表面上にはn型
電極76が形成されている。
【0091】次に、第4実施例のLEDチップの製造方
法について説明する。
【0092】図20及び図21は、第4の実施の形態の
LEDチップの製造方法を示す縦断面図である。
【0093】先ず、図20に示すように、まず基板温度
を600℃に保ち、サファイア基板61上にAlGaN
からなるバッファ層62を層厚15nm程度形成する。
次に、基板温度を1150℃に保ち、層厚0.5μm程
度のアンドープのGaN層63と、層厚4μm程度のS
iドープのGaNからなるn型コンタクト層64と、層
厚0.45μm程度のSiドープのAl0.15Ga0.85
からなるn型クラッド層66を形成する。さらに、基板
温度を880℃に保ち、層厚4nm程度のアンドープの
GaNからなる障壁層と層厚4nm程度のアンドープの
Ga0.75In0. 25Nからなる井戸層とを交互に積層し、
GaInNのMQWからなる発光層68を形成する。最
後に、基板温度を1150℃に保ち、層厚0.45μm
程度のMgドープAlGaNからなるp型クラッド層7
0、 層厚3〜5μmのMgドープGaNからなるp型
コンタクト層72を形成する。
【0094】次に、メタルマスクとEB蒸着法を用い
て、p型コンタクト層72の所定領域に、厚さ3〜5μ
mのNiからなるマスク78を蒸着する。
【0095】次に、例えばCF4をエッチングガスとし
て用いて、例えばリアクテイブイオンエッチング法によ
り、図22に示すように、マスク78の下方以外の部分
をn型コンタクト層64が露出するまで除去し、メサ形
状の部分を形成する。その後、マスク78を塩酸等を用
いて除去する。
【0096】この工程後、CF4によるリアクテイブイ
オンエッチング工程後に表面に残留するフッ素を除去す
る工程を行う。尚、フッ素を除去する工程は、上述の第
1実施例と同様の工程でよい。
【0097】以後は、n型コンタクト層64におけるメ
サエッチングされた表面上に、例えばAu/Tiのn型
電極76を形成し、p型コンタクト層72上にAu/P
dのp型電極75を形成する。
【0098】以上の工程により、第4実施例のLEDチ
ップが製造される。
【0099】上述の第4実施例の製造方法において、メ
サ形状の部分を形成する際のRIEのエッチング速度を
変えて試料11〜15のLEDチップを作製した。ま
た、比較のために、メサ形状の部分を形成した後、表面
に残留するフッ素を除去する工程を行わなかった場合に
ついても、メサ形状の部分を形成する際のRIEのエッ
チング速度を変えて試料16〜20のLEDチップを作
製した。
【0100】これらのLEDチップのn型電極76を形
成する前のn型コンタクト層64におけるエッチングさ
れた上面について、原子力顕微鏡(AFM)を用いてス
テップ密度を測定し、更に、2次イオン質量分析法(S
IMS)を用いてフッ素濃度を測定した。その結果を表
3に示す。また、n型コンタクト層64の上面のステッ
プ密度は、メサ形状の部分を形成する際のRIEのエッ
チング速度を変化させることにより制御可能である。具
体的には、RIEのエッチング速度は、試料11及び試
料16では0.1μm/hour、試料12及び試料1
7では0.2μm/hour、試料13及び試料18で
は0.5μm/hour、試料14及び試料19では1
μm/hour、試料15及び試料20では2μm/h
ourである。尚、本実施例では、n型コンタクト層6
4の上面のステップ密度を、リアクティブイオンエッチ
ングのエッチング速度を変化させることにより制御した
が、それ以外の方法、例えばサファイア基板61の上面
の傾斜角度等によっても制御することは可能である。
【0101】
【表3】
【0102】表3から判るように、フッ素を除去する工
程を行った試料11〜15のLEDチップは全て、n型
コンタクト層64の上面のフッ素濃度が、2×1011
-2以下である。
【0103】一方、フッ素を除去する工程を行わなかっ
た試料16〜20についても、n型コンタクト層64の
上面のステップ密度が5×105cm-1以下の試料1
6、17のLEDチップは、n型コンタクト層64の上
面のフッ素濃度が2×1011cm-2以下である。尚、n
型コンタクト層64の上面のステップ密度が5×105
cm-1以上の試料18、19、20は、n型コンタクト
層64の上面のフッ素濃度が2×1011cm-2以上であ
る。
【0104】次に、これらの試料11〜20のLEDチ
ップについて、光度20cdでの動作電流を測定した。
その結果を表4に示す。
【0105】
【表4】
【0106】表4より判るように、n型コンタクト層6
4の上面のフッ素濃度は2×1011cm-2以下の試料1
1〜17のLEDチップは、試料18〜20のLEDチ
ップと比べ、動作電流が低く、寿命が大幅に長くなる。
【0107】即ち、試料11〜17の第4実施例のLE
Dチップでは、電流通路となるn型コンタクト層64と
n型電極76との接合界面でのフッ素濃度が2×1011
cm -2以下と低く、これらの界面の界面準位密度が小さ
くなる。このため、発光素子の場合、発光に寄与しない
電流成分が少なくなり、動作電流や閾値電流密度が低く
できる。従って素子の発熱を抑制することができ、信頼
性が向上する。
【0108】また、電流通路となるn型コンタクト層6
4とn型電極76との接合界面でのフッ素濃度に関して
下限を調べたところ、1×1010cm-2以上において、
LEDチップの動作電流が低く、寿命が長くなることが
確認できた。更に、n型コンタクト層64の上面のステ
ップ密度についても下限を調べたところ、3×104
-1以上において、フッ素除去工程がなくてもフッ素濃
度が2×1011cm-2以下となり、LDチップの動作電
流が低く、寿命が長くなることが確認できた。
【0109】また、第4実施例では、n型半導体層のエ
ッチング表面にn型電極を形成した場合について説明し
たが、p型半導体層のエッチング表面にp型電極を形成
した場合にも同様の効果が得られる。
【0110】尚、メサ形状の部分をRIEにより形成し
た後にフッ素を除去する工程を有する上述の第2実施
例、或いはメサ形状の部分をRIEにより形成した後に
フッ素を除去する工程を有する上述の第1実施例及び第
3実施例においても、電流通路となるn型コンタクト層
とn型電極との接合界面でのフッ素濃度が2×1011
-2以下と低く、これらの界面の界面準位密度が小さい
場合、第4実施例と同様に、発光に寄与しない電流成分
が少なくなり、動作電流や閾値電流密度が低くできる。
従って素子の発熱を抑制することができ、信頼性が向上
する。
【0111】図22は、本発明の第5の実施の形態であ
る第5実施例のLEDチップの断面図である。
【0112】このLEDチップは、n型のSi基板10
0の(111)面上に、長手方向がSiの[11−2]
方向と平行で、周期が40μmで幅が5μmのストライ
プ状の開口部を有する層厚0.5μm程度のSiO2
らなる第1の選択成長膜101と、窒化物系半導体とし
ての層厚0.05μm程度のn型Al0.09Ga0.91Nか
らなる第1バッファ層102と、層厚0.5μm程度の
n型GaNからなる第2バッファ層103が形成されて
いる。この第2バッファ層103上には、長手方向がS
iの[11−2]方向と平行で、周期が40μmで幅が
5μmのストライプ状の開口部を有する層厚0.5μm
程度のSiO2からなる第2の選択成長膜104が形成
されている。ここで、第2の選択成長膜104のストラ
イプ状の開口部は、第1の選択成長膜101のストライ
プ状の開口部上に一致しいなように形成されている。
【0113】そして、第2の選択成長膜104上には、
層厚4μm程度のn型GaNからなる第3バッファ層8
4と、層厚0.45μm程度のn型AlGaNからなる
n型クラッド層86と、GaInNのMQWからなる発
光層88が形成されている。このMQW構造の発光層8
8は層厚4nm程度のアンドープのGaNからなる障壁
層と層厚4nm程度の圧縮歪みのアンドープのGaIn
Nからなる井戸層を交互に積層することにより構成され
ており、例えば、GaNの障壁層は5層、GaInNの
井戸層は4層である。
【0114】この発光層8上に層厚0.45μm程度の
p型AlGaNからなるp型クラッド層90と、層厚3
〜5μmのp型GaNからなるp型コンタクト層92が
この順で形成されている。そして、p型コンタクト層9
2上にはp型電極95が形成され、Si基板100の裏
面にはn型電極96が形成されている。
【0115】次に、第5実施例のLEDチップの製造方
法について説明する。
【0116】図23及び図24は、第5実施例のLED
チップの製造方法を示す断面図である。
【0117】先ず、図23に示すように、基板温度を1
150℃に保ち、第1の選択成長膜101を形成したS
i基板100上に、例えば76Torrの減圧MOVP
E法によりSiドープのAlGaNからなる第1のバッ
ファ層102を形成した後、基板温度を後述するように
変化させて層厚0.5μm程度のSiドープのGaN層
からなる第2のバッファ層103を形成する。この際、
Si基板1の露出した部分に選択的に第1のバッファ層
102が成長するように、成長条件を適切に調整する。
引き続きを結晶成長を継続すると、第1のバッファ層1
02上に成長すると共に、横方向に結晶成長が開始し、
第1の選択成長膜101上にn型GaNからなる第2の
バッファ層103が形成される。
【0118】その後、第2の選択成長膜104となる例
えばSiO2を形成する。次に、フォトリソグラフィー
とバッファードフッ酸によるウェットエッチングで所定
のストライプ形状になるようにSiO2を除去し、この
部分の第2のバッファ層103を露出させる。
【0119】この工程後、ウェットエッチング工程後に
表面に残留するフッ素を除去する工程を行う。尚、フッ
素を除去する工程は、上述の第1実施例と同様の工程で
あればよい。
【0120】その後、図24に示すように、基板温度を
1150℃に保ち、層厚4μm程度のSiドープのGa
Nからなるn型コンタクト層84、層厚0.45μm程
度のSiドープAl0.15Ga0.85Nからなるn型クラッ
ド層86を形成する。さらに、基板温度を880℃に保
ち、層厚4nm程度のアンドープのGaNの障壁層と層
厚4nm程度のアンドープのGa0.75In0.25Nからな
る井戸層とを交互に積層し、GaInNのMQWからな
る発光層88を形成する。最後に、基板温度を1150
℃に保ち、層厚0.45μm程度のMgドープAlGa
Nからなるp型クラッド層90、 層厚3〜5μmのM
gドープのGaNからなるp型コンタクト層102を形
成する。
【0121】そして、Si基板100の裏面上にAu/
Tiのn型電極96を形成し、p型コンタクト層92上
にAu/Pdのp型電極95を形成する。
【0122】以上の工程により、第5実施例のLEDチ
ップが製造される。
【0123】上述の第5実施例の製造方法において、第
2のバッファ層103を形成する際の成長温度を変えて
試料21〜25のLEDチップを作製した。また、比較
のために、ウェットエッチングで所定のストライプ形状
になるようにSiO2を除去し、この部分の第2のバッ
ファ層103を露出させた後、表面に残留するフッ素を
除去する工程を行わなかった場合についても、第2バッ
ファ層103を形成する際の成長温度を変えて試料26
〜30のLEDチップを作製した。尚、第2のバッファ
層103の成長温度は、試料21及び試料26では11
00℃、試料22及び試料27では1080℃、試料2
3及び試料28では1060℃、試料24及び試料29
では1040℃、試料25及び試料30では1020℃
である。
【0124】これらのLEDチップについて、原子力顕
微鏡(AFM)を用いて、第2の選択成長膜104を形
成する前の第2のバッファ層103におけるエッチング
された表面のステップ密度とフッ素濃度とを測定した。
その結果を表5に示す。尚、ステップ密度は、第2のバ
ッファ層103の基板と垂直な断面を、断面透過電子顕
微鏡(XTEM)像を観察することにより測定し、フッ
素濃度は、2次イオン質量分析法(SIMS)を用いて
測定した。尚、本実施例では、第2のバッファ層の上面
のステップ密度を、第2バッファ層103の成長温度を
変えることにより制御したが、それ以外の方法よっても
制御することは可能である。
【0125】
【表5】
【0126】表5から判るように、フッ素を除去する工
程を行った試料21〜25のLEDチップは全て、第2
のバッファ層103の上面のフッ素濃度が、2×1011
cm -2以下である。
【0127】一方、フッ素を除去する工程を行わなかっ
た試料26〜30についても、第2のバッファ層103
の上面のステップ密度が5×105cm-1以下の試料2
6、27のLEDチップは、第2のバッファ層103の
上面のフッ素濃度が2×10 11cm-2以下である。尚、
第2のバッファ層103の上面のステップ密度が5×1
5cm-1以上の試料28、29、30は、第2のバッ
ファ層103の上面のフッ素濃度が2×1011cm-2
上である。
【0128】次に、これらの試料21〜30のLEDチ
ップについて、光度20cdでの動作電流を測定した。
その結果を表6に示す。
【0129】
【表6】
【0130】表6より判るように、第2のバッファ層1
03の上面のフッ素濃度は2×10 11cm-2以下の試料
21〜27のLEDチップは、試料28〜30のLED
チップと比べ、動作電流が低く、寿命が大幅に長くな
る。
【0131】即ち、試料21〜27の第5実施例のLE
Dチップでは、電流通路となる第2のバッファ層103
とn型コンタクト層84との接合界面でのフッ素濃度が
2×1011cm-2以下と低く、これらの界面の界面準位
密度が小さくなる。このため、発光素子の場合、発光に
寄与しない電流成分が少なくなり、動作電流や閾値電流
密度が低くできる。従って素子の発熱を抑制することが
でき、信頼性が向上する。
【0132】また、電流通路となる第2のバッファ層1
03とn型コンタクト層84との接合界面でのフッ素濃
度に関して下限を調べたところ、1×1010cm-2以上
において、LEDチップの動作電流が低く、寿命が長く
なることが確認できた。更に、第2のバッファ層103
の上面のステップ密度についても下限を調べたところ、
3×104cm-1以上において、フッ素除去工程がなく
てもフッ素濃度が2×1011cm-2以下となり、LDチ
ップの動作電流が低く、寿命が長くなることが確認でき
た。
【0133】尚、第5実施例では、Si基板を用いた
が、GaN基板やGaAs基板などを用いた場合におい
ても同様の効果が得られる。
【0134】また、上述の第1〜第4実施例では、基板
上に先にn型半導体層を形成したが、先にp型半導体層
を形成してもよい。
【0135】また、第1〜4実施例では、サファイア基
板の(0001)面上に半導体層を成長させたが、サフ
ァイア基板の(1−100)面や(11−20)面等の
他の面方位の面上に半導体層を成長させてもよい。ある
いはSi基板、GaN基板やGaAs基板などを用いて
も同様の効果が得られる。
【0136】また、上述の第1〜第3実施例ではストラ
イプ型のLDチップについて説明したが、面発光型のL
Dチップについても、本発明は適用出来る。
【0137】また、上述の第1〜第5実施例では発光素
子について説明したが、電界効果トランジスタ、ヘテロ
バイポーラトランジスタ、トンネルダイオード、フォト
ダイオード等の半導体素子にも、本発明は応用できる。
【0138】更に、第1〜第5実施例では、窒化物系半
導体の結晶構造として、ウルツ鉱型を用いる半導体素子
および半導体レーザ素子について詳述したが、半導体の
結晶構造として、閃亜鉛鉱型構造であってもよい。
【0139】また、第1〜第5実施例では、半導体各層
をMOVPE法を用いて形成したが、例えば、ハライド
気相成長法やMBE法やTMAl、TMGa、TMI
n、NH3、SiH4、Cp2Mg等を原料ガスとして用
いるガスソースMBE法によっても形成できる。
【0140】
【発明の効果】本発明によれば、素子の性能の低下させ
る原因となる界面準位を低減させた窒化物系半導体素子
を提供し得る。
【0141】また、本発明によれば、発光に寄与しない
電流成分を減少させることにより、動作電流や閾値電流
密度を低下させ、素子の発熱を抑え、長寿命化に適した
発光素子を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のLDチップの構成を示す
斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例のLDチップの製造方法を
示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例のLDチップの製造方法を
示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施例のLDチップの製造方法を
示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例のLDチップの製造方法を
示す断面図である。
【図6】本発明の第1実施例のLDチップの製造方法を
示す断面図である。
【図7】本発明の第1実施例のLDチップの製造方法を
示す断面図である。
【図8】本発明の第1実施例のLDチップの製造方法を
示す断面図である。
【図9】本発明の第2実施例のLDチップの構成を示す
斜視図である。
【図10】本発明の第2実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図11】本発明の第2実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図12】本発明の第2実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図13】本発明の第2実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図14】本発明の第2実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図15】本発明の第3実施例のLDチップの構成を示
す斜視図である。
【図16】本発明の第3実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図17】本発明の第3実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図18】本発明の第3実施例のLDチップの製造方法
を示す断面図である。
【図19】本発明の第4実施例のLEDチップの構成を
示す斜視図である。
【図20】本発明の第4実施例のLEDチップの製造方
法を示す断面図である。
【図21】本発明の第4実施例のLEDチップの製造方
法を示す断面図である。
【図22】本発明の第5実施例のLEDチップの構成を
示す斜視図である。
【図23】本発明の第5実施例のLEDチップの製造方
法を示す断面図である。
【図24】本発明の第5実施例のLEDチップの製造方
法を示す断面図である。
【符合の説明】
8 発光層 10 p型第2クラッド層(第1の窒化物系半導体層) 12 p型コンタクト層(第2の窒化物系半導体層) 13 電流通路 14 電流狭窄層 24 n型コンタクト層(第1の窒化物系半導体層) 28 発光層 31 キャップ層(第1の窒化物系半導体層) 32 p型コンタクト層(第2の窒化物系半導体層) 33 電流通路 34 電流狭窄層 36 n型電極 44 n型コンタクト層(第1の窒化物系半導体層) 48 発光層 49 p型第1クラッド層(第1の窒化物系半導体層) 50 p型第2クラッド層(第2の窒化物系半導体層) 53 電流通路 54 電流狭窄層 56 n型電極 64 n型コンタクト層(第1の窒化物系半導体層) 68 発光層 76 n型電極 84 n型コンタクト層(第2の窒化物系半導体層) 88 発光層 31 キャップ層(第1の窒化物系半導体層) 103 第2のバッファ層(第2の窒化物系半導体層)
フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA03 AA44 CA04 CA05 CA33 CA34 CA40 CA46 CA65 CA73 CA74 CB03 CB04 CB05 5F073 AA04 AA09 AA13 AA20 AA51 AA74 AA83 CA07 CB04 CB05 CB07 DA05 DA16 DA35 EA23 EA28

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の窒化物系半導体層に再成長層が形
    成された窒化物系半導体素子において、前記窒化物系半
    導体層と前記再成長層との界面のフッ素の濃度が2×1
    11cm-2以下であることを特徴とする窒化物系半導体
    素子。
  2. 【請求項2】 前記界面が電流通路となっていることを
    特徴とする請求項1記載の窒化物系半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記再成長層が第2の窒化物系半導体層
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の窒化物系
    半導体素子。
  4. 【請求項4】 前記再成長層が電極となる層であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の窒化物系半導体素
    子。
  5. 【請求項5】 前記第1の窒化物系半導体層の前記再成
    長層が形成される面のステップ密度が5×105cm-1
    以下であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記
    載の窒化物系半導体素子。
  6. 【請求項6】 第1の窒化物系半導体層と、該第1の窒
    化物半導体層上に形成され、前記第1の窒化物半導体層
    との接合界面を有する第2の窒化物半導体層と、前記接
    合界面を通って発光層に流れる電流の電流通路の幅を制
    限する電流狭窄層とを有する窒化物系発光素子におい
    て、前記接合界面のフッ素の濃度が2×1011cm-2
    下であることを特徴とする窒化物系発光素子。
  7. 【請求項7】 前記第1の窒化物系半導体層は、前記第
    2の窒化物系半導体層と接合する領域に突出したリッジ
    部を有し、前記電流狭窄層は前記リッジ部を左右から挟
    む形状で形成されることを特徴とする請求項6に記載の
    窒化物系発光素子。
  8. 【請求項8】 前記第1の窒化物系半導体層は第1導電
    型半導体或いはノンドープ半導体であり、前記電流狭窄
    層は第2導電型半導体或いは高抵抗半導体であり、前記
    第2の窒化物系半導体層は第1導電型半導体であること
    を特徴とする請求項6又は7記載の窒化物系発光素子。
  9. 【請求項9】 前記電流狭窄層が絶縁体であることを特
    徴とする請求項6、7又は8記載の窒化物系発光素子。
  10. 【請求項10】 前記絶縁体がSiOxyであることを
    特徴とする請求項9に記載の窒化物系発光素子。
  11. 【請求項11】 前記第1の窒化物系半導体層の前記前
    記第2の窒化物系半導体層との接合界面のステップ密度
    が5×105cm-1以下であることを特徴とする請求項
    6、7、8、9又は10記載の窒化物系発光素子。
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