JP2001043829A - 冷陰極蛍光ランプ - Google Patents
冷陰極蛍光ランプInfo
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Abstract
線放射を十分に低減できる冷陰極蛍光ランプを提供する
こと。 【解決手段】 内面に発光層3を有するガラスバルブ2
の両端部に電極4,4を配置し、ガラスバルブ2の内部
空間に希ガスと水銀を封入してなる冷陰極蛍光ランプ1
1であって、ガラスバルブ2の内面と発光層3との間に
酸化セリウムと酸化チタン及び/又は酸化亜鉛を組み合
わせてなる透光性の紫外線吸収層12を形成し、この紫
外線吸収層12に占める酸化チタン及び/又は酸化亜鉛
の割合を0.1〜5.0重量%の範囲に設定した。
Description
に関し、特に液晶表示装置のバックライトユニット用光
源などに使用される冷陰極蛍光ランプの改良に関する。
えば図5に示すように構成されている。この冷陰極蛍光
ランプ1は、例えば直管状のガラスバルブ2の内面に青
色領域,緑色領域,赤色領域に発光を呈する複数の蛍光
体を混合してなる混合蛍光体によって発光層3を形成す
ると共に、ガラスバルブ2の両端部に電極4,4を配置
し、かつガラスバルブ2の内部空間にアルゴンなどの希
ガスと水銀を封入して構成されている。尚、電極4,4
にはリード線5,5が接続されており、ガラスバルブ2
の端部から外部に導出されている。
バルブ2の外径が6mm以下に細径化されているため
に、ランプ輝度が高くなっており、特に表示画面がカラ
ー化されたノート形パソコン,ワープロなどのOA機器
における液晶表示装置のバックライトユニットに好適す
るものである。
図6に示すように、ポリカーボネイト樹脂などよりなる
導光板6の光導出面側に拡散板7,液晶表示パネル8を
積層するように配置すると共に、導光板6の端面側に冷
陰極蛍光ランプ1を平行に配置し、かつ冷陰極蛍光ラン
プ1の背面側に導光板6への集光性を有する反射板9を
配置して構成されている。
冷陰極蛍光ランプ1の電極4,4に高周波電圧を印加す
ると、冷陰極蛍光ランプ1は点灯し、発光層3から放出
された光は直接的或いは反射板9で反射されて導光板6
に、端面から導入される。導光板6に入射された光は拡
散板7に導入され、それの拡散機能により全体的な輝度
分布が均斉化される。このように輝度分布の均斉化され
た光によって液晶表示パネル8が照明される。
液晶表示パネル8は輝度分布の均斉化された光によって
照明されるために、液晶表示装置の表示品位を高めるこ
とができるものである。
蛍光ランプ1は、点灯状態において、水銀の励起によっ
て各種波長の紫外線を発生し、その一部がガラスバルブ
2を透過して外部に放射されることがある。特に、紫外
線のうち、波長が275nm程度以下の紫外線は、その
大部分がガラスバルブ2に吸収されてしまうために、ガ
ラスバルブ外に放射されることはないものの、波長が2
75〜380nmの紫外線は、その一部がガラスバルブ
2を透過して外部に放射される。
光エネルギー分布図は、図7に示す。同図から明らかな
ように、ガラスバルブ2から外部に放射される紫外線
は、主として313nmの紫外線UVaと365nmの
紫外線UVbである。
イトユニットのように、冷陰極蛍光ランプ1の近傍に導
光板6のように樹脂成形品などが設置されている場合に
は、導光板6などがガラスバルブ2から透過した紫外線
に曝され、ついには紫外線劣化によって変色したり、或
いは反射板9を取付ける樹脂成形品の機械的な強度が劣
化したりすることがある。このために、液晶表示装置の
表示品位が損なわれるのみならず、バックライトユニッ
ト10における反射板9の取り付け性をも損なわれると
いう問題を有している。
に、それのガラスバルブ2の細径化によって管壁温度が
上昇し、上述の紫外線と熱との相乗作用により、導光板
6の変色,樹脂成形品などの劣化が促進され、バックラ
イトユニット10としての品位,信頼性が早期に損なわ
れる。
よってガラスバルブからの紫外線放射を十分に低減でき
る冷陰極蛍光ランプを提供することにある。
の目的を達成するために、内面に発光層を有するガラス
バルブの両端部に電極を配置し、ガラスバルブの内部空
間に希ガスと水銀を封入してなる冷陰極蛍光ランプにお
いて、前記ガラスバルブの内面に酸化セリウムを主体と
する透光性の紫外線吸収層を形成し、この紫外線吸収層
の内面に発光層を積層して形成したことを特徴とする。
を有するガラスバルブの両端部に電極を配置し、ガラス
バルブの内部空間に希ガスと水銀を封入してなる冷陰極
蛍光ランプにおいて、前記ガラスバルブの内面に酸化セ
リウム,酸化チタンを含む透光性の紫外線吸収層を形成
し、この紫外線吸収層の内面に発光層を積層して形成し
たことを特徴とする。
を有するガラスバルブの両端部に電極を配置し、ガラス
バルブの内部空間に希ガスと水銀を封入してなる冷陰極
蛍光ランプにおいて、前記ガラスバルブの内面に酸化セ
リウム,酸化亜鉛を含む透光性の紫外線吸収層を形成
し、この紫外線吸収層の内面に発光層を積層して形成し
たことを特徴とする。
光層を有するガラスバルブの両端部に電極を配置し、ガ
ラスバルブの内部空間に希ガスと水銀を封入してなる冷
陰極蛍光ランプにおいて、前記ガラスバルブの内面に酸
化セリウム,酸化チタン,酸化亜鉛を含む透光性の紫外
線吸収層を形成し、この紫外線吸収層の内面に発光層を
積層して形成したことを特徴とし、第5の発明は、前記
紫外線吸収層に占める酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の
混合を0.1〜5.0重量%の範囲に設定したことを特
徴とする。
ランプの実施例について図1を参照して説明する。尚、
図5に示す従来例と同一部分には同一参照符号を付し、
その詳細な説明は省略する。この実施例の特徴部分は、
ガラスバルブ2の内面に紫外線吸収層12を形成し、こ
の紫外線吸収層12の内面側(放電路側)に発光層3を
積層して形成したことである。
[CeO2],酸化チタン[TiO2],酸化亜鉛[Zn
O]の適宜な組合せにより、次の(A),(B),
(C),(D)のように形成されている。
で形成する。
化チタンによって形成する。
化亜鉛によって形成する。
化チタン,酸化亜鉛によって形成する。
態様において、紫外線吸収層12に占める酸化チタン及
び/又は酸化亜鉛の割合は、0.1〜5.0重量%の範
囲に設定されている。しかしながら、その割合が0.1
重量%未満になると、紫外線の吸収効果が低下するし、
逆に、5.0重量%を超えると、酸化チタン,酸化亜鉛
が変色し易くなり、光出力が損なわれるようになる。従
って、上記範囲内に設定することが望ましい。
プ11は図5に示す従来例と同様に行われる。点灯状態
において、発光層3からの光(可視光)は透光性の紫外
線吸収層12を透過してガラスバルブ2から外部に放射
されるが、放電に起因して発生する主として313,3
65nm近辺の紫外線は、それのかなりの部分が紫外線
吸収層12を通過する間に吸収されてしまい、ガラスバ
ルブ外への放射が抑制される。この紫外線吸収層12の
各種態様による性能を図2〜図4の実験データに基づき
説明する。
で形成した冷陰極蛍光ランプ11の分光エネルギー分布
図である。この図2と図7を比較してみると、図7の従
来例で問題となっていた波長が313nm近辺の紫外線
UVaと365nm近辺の紫外線UVbが、図2では大
幅に減少していることが分かる。具体的には、図7に示
された313nm近辺の紫外線UVaが図2では約70
%がカットされ、図7の365nm近辺の紫外線UVb
が図2では約40%がカットされる。
1に示す冷陰極蛍光ランプ11を図6に示すようなバッ
クライトユニット10の光源として使用した場合、導光
板6の変色,周辺の樹脂成形品などの劣化を大幅に遅ら
せることに貢献するものである。このような効果は、紫
外線吸収層12を上述の(B),(C),(D)の実施
態様を採用した冷陰極蛍光ランプにおいても同様に認め
られる。
形成した本発明の参考品となる冷陰極蛍光ランプの分光
エネルギー分布図である。この冷陰極蛍光ランプによる
と、313nmの紫外線がほぼ100%カットされ、3
65nm近辺の紫外線もほぼ60%程度カットされてい
ることが分かる。尚、図3における一点鎖線は図2の分
光エネルギー分布図を示している。
で形成した本発明の参考品となる冷陰極蛍光ランプの分
光エネルギー分布図である。この冷陰極蛍光ランプによ
る分光エネルギー分布は図3とほとんど同じであり、同
様の紫外線吸収特性を有している。
ギー分布図において、紫外線領域における300〜35
0nm未満の領域と350〜380nmの領域でのエネ
ルギーを積算して数値化したところ、表1に示す結果が
得られた。
においても、外部に放射される紫外線量が最も多く、そ
の積算値は300〜350nmの領域が6.35であ
り、350〜380nmの領域が3.95である。これ
に対して、図2は紫外線吸収層を酸化セリウムで形成し
た冷陰極蛍光ランプによる分光エネルギー分布図であ
り、その積算値は300〜350nmの領域が1.78
であり、350〜380nmの領域が1.82であり、
従来例に比較していずれの領域においても紫外線が有効
に吸収されている。
ぞれ酸化チタン及び酸化亜鉛単独にて形成した冷陰極蛍
光ランプによる分光エネルギー分布図であって、300
〜350nmの領域の積算値は酸化チタンが0.50
6、酸化亜鉛が1.06であり、350〜380nmの
領域の積算値は酸化チタンが2.03、酸化亜鉛が0.
813であり、従来例に比較していずれの領域において
も紫外線が有効に吸収されている。
る冷陰極蛍光ランプは、同図において一点鎖線で示す図
2の特性を有する本発明の冷陰極蛍光ランプ11に比べ
ると、可視光が部分的に減少していることが分かる。こ
れは、酸化チタン及び酸化亜鉛が紫外線に曝されること
によって変色し、この変色に起因して可視光が一部吸収
されるためである。そこで、本発明においては、紫外線
吸収層に酸化チタン及び酸化亜鉛の単体の使用は上記理
由から避け、紫外線の照射によっても変色の進行が遅い
酸化セリウムと組み合せて使用される。
外線吸収層12を酸化セリウムと酸化チタンを組み合わ
せて形成する場合には、紫外線吸収層12に占める酸化
チタンの割合を0.1〜5.0重量%の範囲に設定する
ことが望まれる。実験によれば、その割合が0.1重量
%未満になると、酸化チタンによる313nm近辺の紫
外線吸収効果が損なわれるし、逆に、その割合が5.0
重量%を超えると、紫外線吸収効果は高められるもの
の、酸化チタンの紫外線による変色が促進されて可視光
も吸収されるようになり、好ましくない。
て、紫外線吸収層12を酸化セリウムと酸化亜鉛を組み
合わせて形成する場合においても、紫外線吸収層12に
占める酸化亜鉛の割合を0.1〜5.0重量%の範囲に
設定することが望まれる。この酸化亜鉛の場合も酸化チ
タンと同様に、酸化亜鉛の割合が0.1重量%未満にな
ると、紫外線吸収効果が損なわれるし、逆に、その割合
が5.0重量%を超えると、酸化亜鉛の紫外線による変
色が促進されて可視光も吸収されるようになり、好まし
くない。
れることなく、例えば発光層は、例えば青色領域,緑色
領域,赤色領域に発光を呈する複数の希土類蛍光体を混
合して形成する他に、ハロリン酸塩蛍光体など他の蛍光
体とを組み合わせたり、或いは1種又は2種の蛍光体に
よって形成することもできる。又、紫外線吸収層は酸化
セリウム,酸化チタン,酸化亜鉛の組合せによって形成
することもできる。
ルブの内面には酸化セリウムを主体とした紫外線吸収層
が形成されているために、ガラスバルブでも吸収できな
い紫外線を有効に吸収し、外部に放出される紫外線量を
大幅に抑制できる。従って、例えば液晶表示装置のバッ
クライトユニットに適用しても、導光板などの変色を抑
制でき、液晶表示装置の表示品位を長期間に亘り良好な
状態に保つことができるものである。
チタン及び/又は酸化亜鉛とを組み合わせると共に、紫
外線吸収層に占める酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の割
合を0.1〜5.0重量%の範囲に設定すれば、紫外線
の吸収機能をさらに高めることができるのみならず、酸
化チタン及び/又は酸化亜鉛の紫外線による変色も実用
上支障のない程度に抑えることができ、冷陰極蛍光ラン
プの品質を高めることが可能になる。
図。
光ランプの分光エネルギー分布図。
極蛍光ランプの分光エネルギー分布図。
示す断面図。
図。
Claims (5)
- 【請求項1】 内面に発光層を有するガラスバルブの両
端部に電極を配置し、ガラスバルブの内部空間に希ガス
と水銀を封入してなる冷陰極蛍光ランプにおいて、前記
ガラスバルブの内面に酸化セリウムを主体とする透光性
の紫外線吸収層を形成し、この紫外線吸収層の内面に発
光層を積層して形成したことを特徴とする冷陰極蛍光ラ
ンプ。 - 【請求項2】 内面に発光層を有するガラスバルブの両
端部に電極を配置し、ガラスバルブの内部空間に希ガス
と水銀を封入してなる冷陰極蛍光ランプにおいて、前記
ガラスバルブの内面に酸化セリウム,酸化チタンを含む
透光性の紫外線吸収層を形成し、この紫外線吸収層の内
面に発光層を積層して形成したことを特徴とする冷陰極
蛍光ランプ。 - 【請求項3】 内面に発光層を有するガラスバルブの両
端部に電極を配置し、ガラスバルブの内部空間に希ガス
と水銀を封入してなる冷陰極蛍光ランプにおいて、前記
ガラスバルブの内面に酸化セリウム,酸化亜鉛を含む透
光性の紫外線吸収層を形成し、この紫外線吸収層の内面
に発光層を積層して形成したことを特徴とする冷陰極蛍
光ランプ。 - 【請求項4】 内面に発光層を有するガラスバルブの両
端部に電極を配置し、ガラスバルブの内部空間に希ガス
と水銀を封入してなる冷陰極蛍光ランプにおいて、前記
ガラスバルブの内面に酸化セリウム,酸化チタン,酸化
亜鉛を含む透光性の紫外線吸収層を形成し、この紫外線
吸収層の内面に発光層を積層して形成したことを特徴と
する冷陰極蛍光ランプ。 - 【請求項5】 前記紫外線吸収層に占める酸化チタン及
び/又は酸化亜鉛の混合を0.1〜5.0重量%の範囲
に設定したことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに
記載の冷陰極蛍光ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21521999A JP3686792B2 (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 冷陰極蛍光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP21521999A JP3686792B2 (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 冷陰極蛍光ランプ |
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JP2001043829A true JP2001043829A (ja) | 2001-02-16 |
JP3686792B2 JP3686792B2 (ja) | 2005-08-24 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21521999A Expired - Fee Related JP3686792B2 (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 冷陰極蛍光ランプ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3686792B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005285441A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 蛍光ランプおよびバックライトユニット |
JP2008034350A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-02-14 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 高圧放電ランプおよび照明器具 |
-
1999
- 1999-07-29 JP JP21521999A patent/JP3686792B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005285441A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 蛍光ランプおよびバックライトユニット |
JP4539137B2 (ja) * | 2004-03-29 | 2010-09-08 | パナソニック株式会社 | 蛍光ランプおよびバックライトユニット |
JP2008034350A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-02-14 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 高圧放電ランプおよび照明器具 |
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---|---|
JP3686792B2 (ja) | 2005-08-24 |
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