JP2001043641A - ヘッドの微小移動機構 - Google Patents

ヘッドの微小移動機構

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JP2001043641A JP11217904A JP21790499A JP2001043641A JP 2001043641 A JP2001043641 A JP 2001043641A JP 11217904 A JP11217904 A JP 11217904A JP 21790499 A JP21790499 A JP 21790499A JP 2001043641 A JP2001043641 A JP 2001043641A
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    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/54Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head into or out of its operative position or across tracks
    • G11B5/55Track change, selection or acquisition by displacement of the head
    • G11B5/5521Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks
    • G11B5/5552Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks using fine positioning means for track acquisition separate from the coarse (e.g. track changing) positioning means

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドの微小移動機構を備えるヘッドアクチ
ュエータの、記録媒体を挟むキャリッジアーム間距離を
短くして配線を簡素化し、コストを下げる。 【解決手段】 揺動型ヘッドアクチュエータのヘッドサ
スペンション74の基部とキャリッジアーム72の先端部と
の間に位置するヘッドの微小移動機構10を、キャリッジ
アーム72の先端部に固定されるアクチュエータベース30
と、ヘッドサスペンション74の基部に取り付けられるヒ
ンジプレート40、及び、アクチュエータベース30とヒン
ジプレート40の対向する面との間に介装される剪断型の
圧電素子31とから構成し、アクチュエータベース30の先
端部35に段差部34を設けることにより、この圧電素子31
をキャリッジアーム72の厚さ部分に位置させることによ
り、アクチュエータベース30と圧電素子31の厚さがキャ
リッジアーム72の上面側に突出しないようにし、ヘッド
アクチュエータの高さを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘッドの微小移動機
構に関し、特に、ディスク装置のヘッドアクチュエータ
の先端部近傍において、圧電素子の剪断変形を利用して
ヘッドを微小移動させる機構に関するものである。近
年、情報機器の精密化が進んでおり、微小な移動距離が
必要なアクチュエータの需要が高まっている。例えば、
光学系の焦点補正や傾角制御、プリンタの印字装置、磁
気ディスク装置のヘッドアクチュエータなどでは、微小
距離を移動制御することができるアクチュエータが必要
となっている。
【0002】このような情報機器の中でも、磁気ディス
ク装置は、近年急激に市場拡大を遂げているマルチメデ
ィア機器のキーデバイスの1つである。マルチメディア
機器では、画像や音声等をより大量に、かつ高速に取り
扱うため、より記憶容量の多い装置の開発が望まれてい
る。磁気ディスク装置の大容量化は一般に、ディスク1
枚当たりの記憶容量を増加させることで実現する。しか
し、磁気ディスク装置を高記録密度化するためには、単
位長さ当たりのトラックの数(TPI)を大きくする、
つまり、トラックの幅を狭くすることが不可欠である。
そして、記憶密度を急激に増加させるとトラックピッチ
が急激に狭まるため、記録トラックに対する読み書きを
行うヘッド素子の位置決めをヘッドアクチュエータによ
って如何に正確に行うかが技術的な問題となっている。
このため、通常はVCMと呼ばれるモータによって揺動
するヘッドアクチュエータの先端部に、VCMによる駆
動とは独立にヘッドを微小に移動させることができるヘ
ッドの微小移動機構を備えたヘッドアクチュエータが実
用化されており、このヘッドの微小移動機構の小型化が
望まれている。
【0003】
【従来の技術】図1は本出願人が既に提案したヘッドの
微小移動機構70を備えたディスク装置のヘッドアクチ
ュエータ80の原理的な構成を示すものである(特開平
11−31368号公報参照)。図1において72はヘ
ッドアクチュエータ80のキャリッジアーム72であ
り、このキャリッジアーム72の先端部に、ヘッドの微
小移動機構70を介して、先端部にヘッドスライダ71
が取り付けられたヘッドサスペンション74の基部が取
り付けられる。ヘッドの微小移動機構70は、剪断型の
圧電素子31と可動部材40とから構成されており、ヘ
ッドサスペンション74の基部は可動部材40の一端に
取り付けられる。そして、圧電素子31の厚さ方向に電
圧を印加すると、圧電素子31が剪断変形し、可動部材
40が変位することによってヘッドサスペンション74
の先端部にあるヘッドスライダ71が微小に変位する。
【0004】可動部材40には、実際にはヘッドサスペ
ンション74の変位量を大きくするための移動量拡大機
構が設けられている。この例を図2(a) に示す。この例
においてキャリッジアーム72の上に取り付けられる剪
断型圧電素子31は2個であり、圧電素子31に記載さ
れた点線の矢印は2つの圧電素子31の分極方向を示し
ている。2つの圧電素子31の分極方向は、素子の厚さ
方向と垂直で、互いに逆向きになっている。キャリッジ
アーム72の上には圧電素子31に電圧を印加するため
の電極21と配線パターン22,23が設けられてい
る。
【0005】この2つの圧電素子31の上に取り付けら
れる可動部材40には、移動量拡大機構として、2つの
圧電素子31の間の空間の位置に対応する第1の切欠4
1と、この第1の切欠42に直交する方向に可動部材4
0の両端から設けられた第2の切欠42とがあり、第1
の切欠41と第2の切欠42とが交差する部分にヒンジ
45が形成されている。そして、第2の切欠42によっ
て仕切られた可動部材40の先端側が移動量拡大部44
となっており、ヘッドスライダ71を先端部に備えたヘ
ッドサスペンション74の基部は、この移動量拡大部4
4に取り付けられている。固定部材40は圧電素子31
の一方の電極となっており、固定部材40に電位を印加
するために、固定部材40の一部がリード線37によっ
て配線パターン23に接続される。
【0006】この例のヘッドの微小移動機構70では、
電極21と可動部材40との間に電圧を印加することに
より、ヘッドスライダ71を矢印U,UCの方向に変位
させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−31368号公報に構成されたヘッドの微小移動
機構では、キャリッジアーム(ヘッドアーム)72の電
極21の上に圧電素子31を取り付け、その上に可動部
材40を介してヘッドサスペンション(スプリングアー
ム)74を取り付けた3層構造となっているので、従来
のヘッドマウンティングブロックのみの厚さと比較して
キャリッジアーム72からヘッドサスペンション74ま
での厚みが増えてしまい、ヘッドアクチュエータ80の
薄型化に適さなくなるという問題点があった。更に、こ
の厚みの増加によってディスク面間隔が広くなってしま
い、ディスク装置に搭載できるディスクの枚数を減らし
てしまうことになり、同じ高さのディスク装置に比べて
記憶容量を小さくしてしまうという問題点があった。
【0008】また、磁気ディスク装置のヘッドサスペン
ションはヘッドの記録再生信号へのノイズを低減するた
めに電気的にグランドに接続しなければならない。ヘッ
ドの微小移動機構が設けられていない通常のヘッドアク
チュエータでは一般に、キャリッジアームがグランドに
接続されており、このキャリッジアームに対してカシメ
接合されているヘッドサスペンションもグランドとなっ
ている。ところが、ヘッドの微小移動機構が組み込まれ
たヘッドアクチュエータの場合は、キャリッジアームと
ヘッドサスペンションとの間に圧電素子が挟まれた構造
であるため、ヘッドサスペンションをグランドにつなぐ
ための線と、圧電アクチュエータを駆動するための線が
必要である。
【0009】しかしながら、特開平11−31368号
公報に構成されたヘッドの微小移動機構では、圧電素子
31がキャリッジアーム72と可動部材(ヒンジプレー
ト)40とに挟まれた形状であるため、電極からの配線
の引き出しが困難であった。さらに、キャリッジアーム
72と可動部材40には、ステンレス鋼(SUS)材を
使用しており、半田による銅線の接続性が極めて悪いた
め、上述の配線の引回しを一層困難にしていた。
【0010】一方、図3(特開平11−31368号公
報の第17図)のように、中継フレキシブル回路基板
(中継FPC)24を折り曲げて可動部材40に直に付
けることも考えられているが、中継FPC24を付ける
作業はキャリッジアーム20に、圧電素子31と可動部
材40を取り付けてから行われるため、折り曲げられた
中継FPC24を取り付けるためのスペースが確保しに
くく、中継FPC24の取付作業が煩雑で困難であっ
た。
【0011】本発明の第1の目的は、ヘッドの微小移動
機構が設けられた磁気ディスク装置のヘッドアクチュエ
ータにおいて、狭いディスク間隔に適するヘッドの微小
移動機構を提供することである。また、本発明の第2の
目的は、ヘッドの微小移動機構を駆動するための配線、
ならびにヘッドサスペンションをグランドに接続するた
めの配線を簡単化し、コストを低減することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の第1の形態は、揺動型ヘッドアクチュエータにおけ
る、ヘッドを先端部に備えたヘッドサスペンションの基
部と、回転軸を中心にして揺動するキャリッジアームの
先端部との間に設けられるヘッドの微小移動機構であっ
て、キャリッジアームの先端部に固定される固定部材
と、ヘッドサスペンションの基部に取り付けられる可動
部材、及び、固定部材の自由端側の所定領域の面とこれ
に対向する可動部材の自由端側の所定領域の面との間に
介装されると共に、その厚さ方向に電圧を印加すること
によって底面に対して上面が変位する変位部材とから構
成され、この変位部材は、固定部材のキャリッジアーム
の先端部への取付面、及び、可動部材の前記ヘッドサス
ペンションの基部への取付面に対して、ヘッドがアクセ
スする記録媒体の反対側に位置していることを特徴とし
ている。
【0013】第1の形態において、固定部材のキャリッ
ジアームの先端部への取付面に隣接する部位が、記録媒
体側にクランク状に折り曲げられることによって、固定
部材の自由端側の所定領域の面と可動部材の自由端側の
所定領域の面との間にスペースが形成され、変位部材が
このスペース内に収容されるようにしても良い。また、
第1の形態において、可動部材のヘッドサスペンション
の基部への取付面に隣接する部位が、記録媒体側にクラ
ンク状に折り曲げられることによって、可動部材の自由
端側の所定領域の面と固定部材の自由端側の所定領域の
面との間にスペースが形成され、変位部材がこのスペー
ス内に収容されるようにしても良い。
【0014】更に、以下のようにすることが可能であ
る。変位部材への電圧の印加は、変位部材の上下面にそ
れぞれ設けられたシート状の電極部材によって行われる
と共に、電極部材と固定部材との間、及び、電極部材と
可動部材との間には絶縁部材が介装されており、各電極
部材には電源に接続するリード線との接続端子部が設け
られている。
【0015】キャリッジアームがグランドに接続されて
おり、固定部材は導体で構成され、キャリッジアームの
先端に電気的に導通するように固定されており、固定部
材と変位部材との間には、絶縁層と導体層、及び、電源
に接続するリード線との接続端子部を備えた電極部材が
導体層を変位部材側にして設けられており、可動部材は
導体で構成され、ヘッドサスペンションの基部に電気的
に導通するように取付られており、可動部材は導体によ
り固定部材に接続されている。
【0016】キャリッジアームがグランドに接続されて
おり、固定部材は導体で構成され、キャリッジアームの
先端に電気的に導通するように固定されており、固定部
材と変位部材との間には、絶縁層と導体層、及び、電源
に接続するリード線との接続端子部を備えた電極部材が
導体層を変位部材側にして設けられており、可動部材は
導体で構成され、ヘッドサスペンションの基部に電気的
に導通するように取付られていると共に、変位部材に直
接重ね合わされており、ヘッドサスペンションが導体に
より固定部材に接続されている。
【0017】可動部材は導体で構成され、可動部材の変
位部材と反対側の面の基部側には絶縁層と導体層からな
る電極部材が固定されると共に、この電極部材には外部
の配線に接続する配線引出部が設けられており、電極部
材の導体層と可動部材の間は導電体により接続されてい
る。キャリッジアームがグランドに接続されており、絶
縁層と導体層、及び外部のリード線との接続端子部とを
備えた電極部材が、その導体部を変位部材の可動部材側
の面に接触させて設けられ、変位部材の固定部材側の面
は、導体で構成された固定部材を通じてキャリッジアー
ムに電気的に接続されており、ヘッドサスペンションが
取り付けられた可動部材は、導体から構成されると共
に、導体により固定部材に接続されている。
【0018】キャリッジアームがグランドに接続されて
おり、絶縁層と導体層、及び外部のリード線との接続端
子部とを備えた電極部材が、その導体部を変位部材の可
動部材側の面に接触させて設けられ、変位部材の固定部
材側の面は、導体で構成された固定部材を通じてキャリ
ッジアームに電気的に接続されており、可動部材は導体
で構成され、ヘッドサスペンションの基部に電気的に導
通するように取付られていると共に、変位部材に直接重
ね合わされており、ヘッドサスペンションが導体により
固定部材に接続されている。
【0019】更にまた、以下の構成も可能である。電極
部材がステンレス鋼製の薄板、ポリイミド、銅箔をこの
順に積層して構成される、或いは、電極部材が柔軟な印
刷回路基板から構成され、この印刷回路基板と、圧電素
子、可動部材、及び、固定部材の接合は、それぞれ接着
されている。
【0020】導体がヘッドサスペンションの一部であ
る。電極部材の配線引出部がキャリッジアームの側面に
沿うように折り曲げられている。可動部材には、ヘッド
サスペンションの可動範囲を広げるためのヒンジ部が設
けられていると共に、電極部材にはヒンジを有する可動
部材のヒンジ形状に合わせた切り込みがある。
【0021】可動部材のヘッドサスペンションの取付面
と固定部材のキャリッジアームへの取付面と反対側の面
が面一となるように構成されている。導体が導電性接着
剤である。また、前記目的を達成する本発明の第2の形
態は、揺動型ヘッドアクチュエータにおける、ヘッドを
先端部に備えたヘッドサスペンションの基部と、回転軸
を中心にして揺動するキャリッジアームの先端部との間
に設けられるヘッドの微小移動機構であって、キャリッ
ジアームの先端部に固定される固定部材と、ヘッドサス
ペンションの基部に取り付けられる可動部材、固定部材
の自由端側の所定領域の面とこれに対向する可動部材の
自由端側の所定領域の面との間に介装されると共に、そ
の厚さ方向に電圧を印加することによって底面に対して
上面が変位する変位部材、及び、この変位部材の上下面
の少なくとも一方の面に配置される、絶縁層と導体層と
からなるシート状の電極部材とから構成され、電極部材
には外部の配線に接続する配線引出部が設けられてお
り、この配線引出部が前記キャリッジアームの側面に沿
うように折り曲げられていることを特徴としている。
【0022】本発明によれば、ヘッドの微小移動機構が
設けられた磁気ディスク装置のヘッドアクチュエータに
おいて、狭いディスク間隔に適するヘッドの微小移動機
構の構造を達成することができると共に、ヘッドの微小
移動機構を駆動するための配線、ならびにヘッドサスペ
ンションをグランドに接続するための配線を簡単化し、
コストを低減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
ヘッドの微小移動機構10の実施形態を具体的な実施例
に基づいて詳細に説明するが、図1から図3で説明した
従来のヘッドの微小移動機構70と同じ構成部材で、本
発明のヘッドの微小移動機構10でも使用するものにつ
いては同じ符号を付して説明する。
【0024】図4はディスク装置における本発明のヘッ
ドの微小移動機構10を備えたヘッドアクチュエータ6
0の構成を示すものであり、(a) は左側面図、(b) は平
面図、(c) は右側面図である。ヘッドアクチュエータ6
0はピン等の回転軸76に取り付けられており、この回
転軸76を中心にして揺動する。回転軸76の一方の側
には側面から見ると櫛状に形成されたキャリッジアーム
72があり、各キャリッジアーム72の先端部には1つ
または2つのヘッドサスペンション74が取り付けられ
ている。ヘッドサスペンション74の先端部には、ディ
スク媒体とデータの遣り取りを行うヘッドを備えたヘッ
ドスライダ71がある。
【0025】回転軸76の他方の側には2本のヨーク7
3があり、このヨーク73に挟まれてフラットコイル7
5が設けられている。フラットコイル75は図示しない
ディスク装置のベース側に設けられた磁気回路に対向し
て設けられており、フラットコイル75に流される電流
の値に応じてヘッドアクチュエータ60が揺動する。本
発明のヘッドの微小移動機構10は、各ヘッドサスペン
ション74とキャリッジアーム72との間に設けられて
おり、ヘッドアクチュエータ60の揺動とは独立にヘッ
ドサスペンション74を微小移動させる。
【0026】図5(a) ,(b) は本発明のヘッドの微小移
動機構10の原理構成を、本発明を実現可能な2つの形
態として示すものである。本発明のヘッドの微小移動機
構10は基本的に、キャリッジアーム74の先端部に固
定される固定部材としてのアクチュエータベース30、
ヘッドサスペンション74の基部に取り付けられる可動
部材としてのヒンジプレート40、および、これらアク
チュエータベース30とヒンジプレート40の間に介装
される変位部材としての圧電素子31とから構成され
る。圧電素子31には、その厚さ方向に電圧を印加する
ことによって底面に対して上面が変位する剪断型のもの
が使用される。ここでは、圧電素子31の厚さ方向に電
圧を印加するために、圧電素子31の上下の面にそれぞ
れ電極1,2が設けられているが、電極1,2のうちの
一方は、アクチュエータベース30、或いはヒンジプレ
ート40を導電体で構成してこれを電極の代わりに使用
することができる。
【0027】本発明では、圧電素子31が、アクチュエ
ータベース38のキャリッジアーム72の先端部への取
付面に対してスライダ71と反対側に位置していると共
に、ヒンジプレート40のヘッドサスペンション74の
基部への取付面に対してスライダ71と反対側に位置し
ている。これは、キャリッジアーム72の板厚がアクチ
ュエータベース30やヒンジプレート40の板厚に対し
てかなり厚いために、キャリッジアーム72の板厚によ
るデッドスペースが、ヘッドの微小移動機構10の設置
に利用されているためである。
【0028】ヘッドの微小移動機構10をこのような位
置に設けるためには、図5(a) に示すように、平板状の
ヒンジプレート40に対して、アクチュエータベース3
0をスライダ71から離れる方向にクランク状に折り曲
げてヒンジプレート40との間にスペースを作り出す第
1の形態と、図5(b) に示すように、平板状のアクチュ
エータベース20に対して、ヒンジプレート50をスラ
イダ71から離れる方向にクランク状に折り曲げてアク
チュエータベース20との間にスペースを作り出す第2
の形態とが考えられる。ここでは、第1と第2の形態の
ヘッドの微小移動機構に共に同じ符号10を付けて説明
する。
【0029】そこで、本発明ではまず、前述の第1の形
態について第1の実施例から第4の実施例により説明
し、次いで、第2の形態について第5の実施例から第7
の実施例により説明する。図6は本発明の第1の実施例
のヘッドの微小移動機構10の構成を示すものである。
第1の実施例では、アクチュエータベース30の固定部
33はかしめ突起32によってキャリッジアーム72に
固定されている。キャリッジアーム72は一般にグラン
ドに接続されている。アクチュエータベース30の先端
部35はクランク状に二度折り曲げられており、固定部
33と先端部35との間には段差部34が形成されてい
る。先端部35は固定部33に対して平行になるように
折り曲げられる。アクチュエータベース30の先端部3
5の上には第1の電極1と第2の電極2に挟まれた圧電
素子31が取り付けられる。
【0030】第1と第2の電極1,2はそれぞれ圧電素
子31側から銅等の導電体で構成された導体層11、ポ
リイミド等の絶縁体で構成された絶縁層12、およびS
US等の導電体で構成された導体層13から構成されて
いる。導体層11に銅を用いることにより、後述する中
継配線との半田付けによる接続が容易になり、組み立て
性が向上し、低コスト化に寄与する。また、電極1,2
におけるこのような3層構造は、ポリイミド層、銅層を
薄膜技術により薄く形成できるため、電極の薄型化が可
能となり、圧電アクチュエータの薄型化に寄与するもの
である。そして、この第2の電極2の上には、ヒンジプ
レート40を介してヘッドサスペンション74の基部が
固着されている。
【0031】なお、電極1,2は導体層11と絶縁層1
2の2層でも構わない。また、SUS材、ポリイミド、
銅層材料の代わりに、それと同等な材料、例えば、FP
Cで代用しても良い。このとき、アクチュエータベース
30の段差部34の高さを予め所定の高さにすることに
より、アクチュエータベース30とヒンジプレート40
の上面の位置を揃えて同一面にすることができる。この
ように、アクチュエータベース30とヒンジプレート4
0の上面の位置を揃えて同一面にしておけば、グランド
に接続するアクチュエータベース30とヒンジプレート
40とを導体で接続することにより、ヒンジプレート4
0を容易にグランドに接続することが可能になる。
【0032】図7(a) は本発明の第1の実施例の具体的
な構成を示すものである。アクチュエータベース30の
固定部33はかしめ突起32によってキャリッジアーム
72に開けられたかしめ孔72aに挿入され、かしめら
れて固定される。キャリッジアーム72はグランドに接
続されている。アクチュエータベース30の先端部35
は段差部34によって固定部33に対して一段低くなっ
ており、先端部35の上に第1の電極1と第2の電極2
に挟まれた圧電素子31が取り付けられる。第1と第2
の電極1,2はそれぞれ図6で説明した3層構造となっ
ており、圧電素子31に接触する方に導体層11があ
る。
【0033】第1の電極1にはアクチュエータベース3
0の先端部35から側方に突出する配線引出部14が設
けられている。この配線引出部14は、圧電素子31が
先端部35に取り付けられた後にキャリッジアーム72
の側面に平行に、圧電素子31から離れる側に90°折
り曲げられる。第1の電極1の導体層11は圧電素子3
1に接する側に設けられているので、配線引出部14は
前述のように折り曲げられた状態で導体層11が外側を
向く。
【0034】一方、第2の電極2にも配線引出部25が
設けられているが、この配線引出部25は折り曲げた時
に第1の電極1の配線引出部14に隣接するように構成
されている。このため、第2の電極2の配線引出部25
は、図7(b) に示すように、第2の電極2からキャリッ
ジアーム72側に突出するように設けられている。そし
て、配線引出部25と第2の電極2とは、アクチュエー
タベース30の先端部35から側方に僅かに突出する耳
部25aで接続されている。この配線引出部25は、点
線で示す耳部25aと第2の電極2の境界部を90°谷
折りすることによって図7(a) に示すように、導体層1
1が外側に露出した状態でキャリッジアーム72の側面
に平行になる。
【0035】第1と第2の電極1,2に挟まれる圧電素
子31は、図2で説明した圧電素子31と同じものであ
り、その分極方向は、素子の厚さ方向と垂直で、互いに
逆向きである。また、圧電素子31の上に取り付けられ
るヒンジプレート40も、図2で説明したものと同じも
のであり、第1の切欠41、第2の切欠42によって区
画された基部43と移動量拡大部44とを備えている。
そして、ヒンジプレート40の基部43は第2の電極2
の上に取り付けられ、ヘッドサスペンション74がヒン
ジプレート40の移動量拡大部44にスポット溶接等に
より固着される。なお、77はヘッドサスペンション7
4の基部側の側面に設けられた中継FPCの取付部であ
る。
【0036】図8(a) は図7に示す第1の実施例のヘッ
ドの微小移動機構10の組立後の側面図であり、(b) は
組み立てたヘッドの微小移動機構10を平面視したもの
である。図8(a) に示すように、ヘッドの微小移動機構
10が組み立てられると、圧電素子31の上下に設けら
れている第1の電極1の配線引出部14と、第2の電極
2の配線引出部25が隣接配置される。この結果、配線
引出部14と配線引出部25へのリードパターン48,
49が形成された中継FPC4の半田付けが容易にな
り、第1と第2の電極1,2への電圧の印加が簡単に行
える。
【0037】ここで、配線引出部14と配線引出部25
は、第1の電極1と第2の電極2に対して90°折り曲
げたために、キャリッジアーム72の側面に平行になっ
ているが、折り曲げずに使用することも可能である。な
お、ヘッドサスペンション74の上にはヘッド信号線が
固定されているので、ヘッドサスペンション74は装置
のグランド、即ちアクチュエータベース30と導通させ
ておく方が、ヘッドの記録再生信号へのノイズに対して
効果がある。この実現のため、ヘッドサスペンション7
4の基部側の点Xとアクチュエータベース30の固定部
33の点Xに近い点Yを図示されない導体片やリード線
で結ぶことができる。この結果、配線の引回しやハンダ
付け等の作業をせずに、ヘッドサスペンション74をグ
ランドに接続することができ、作業を簡単化できる。
【0038】このとき、図8(c) に示すように、予めヘ
ッドサスペンション74の基部側の中継FPC取付部の
一部をアクチュエータベース30側に延長して導通舌片
78を形成しておけば、ヘッドの微小移動機構10の組
立後、この導通舌片78をアクチュエータベース30に
スポット溶接するだけで、ヘッドサスペンション74と
アクチュエータベース30を介してグランドに接続する
ことができるので、部品点数が削減され、一層の低コス
ト化が図れる。
【0039】なお、第1の実施例では、第1の電極1の
導体層11は絶縁層12により絶縁されており、また、
第2の電極2の導体層11も絶縁層12により絶縁され
ているので、圧電素子31の駆動用のグランドと、ヘッ
ド信号のグランドとは別々となっている。このような構
造とすれば、圧電素子31の駆動電圧がヘッド信号のの
S/Nに影響を与えにくい。
【0040】図9(a) は第1の実施例に使用する第1と
第2の電極1,2を一体的に構成した場合の一体電極8
の構成を示すものである。一体電極8は、図7(a) で説
明した第1の電極1の配線引出部14が設けられていな
い側の端部と、第2の電極2の配線引出部25が設けら
れていない側の端部とを、導体層11が同じ側になるよ
うにして連絡壁5で接続して形成したものである。導体
層11が同じ側にあるので、一体電極8は容易に製造す
ることができる。そして、この一体電極8の一点鎖線で
示す連絡壁5の両端部は90°に谷折りし、破線で示す
配線引出部14と第1の電極1の境界部および配線引出
部25と第2の電極2の境界部は90°山折りすること
により、図9(b) に示すような一体電極8が完成する。
圧電素子31はこの一体電極8の第1と第2の電極1,
2の間に挿入すれば良い。
【0041】また、図9(c) に示すように、一体電極8
の第1と第2の電極1,2には、2つの圧電素子31の
間の部分に対応する部位に、両側から切欠6を設けるよ
うにしても良い。切欠6を設けることにより、電極1,
2がヒンジプレート40の変形を拘束することが少なく
済み、大きな可動範囲が得られる。更に、連絡壁5は図
9(d) ,(e) に示すように、図9(a) に示す一体電極8
を作った後に削除するようにしても良い。
【0042】図10(a) は本発明の第2の実施例のヘッ
ドの微小移動機構10の具体的な構成を分解して示すも
のであり、(b) は(a) のヘッドの微小移動機構10の組
立後の状態を平面視したもの、(c) は(b) を横から見た
ものである。第2の実施例が第1の実施例と異なる点
は、第1の実施例における第2の電極2が設けられてい
ない点のみである。また、第2の実施例は第1の実施例
を示す図8(b) の点Xと点Yとを導通板7で接続する例
を示している。従って、第2の実施例では第1の実施例
と同じ部分については同じ符号を付してその説明を省略
し、第1の実施例と異なる部分のみを説明する。
【0043】第1の実施例では、圧電素子31の両端に
設けられた第1と第2の電極1,2に中継FPC4によ
って電圧を印加していた。一方、第2の実施例では、第
2の電極2を省略したので、圧電素子31のヒンジプレ
ート40側の面には、ヒンジプレート40を通じてグラ
ンドレベルの電圧が印加される。このため、ヒンジプレ
ート40は導体で構成され、導通板7を使用してアクチ
ュエータベース30に接続される。アクチュエータベー
ス30はキャリッジアーム72とかしめによって電気的
に接続されているので、圧電素子31の上側の面は、ヒ
ンジプレート40、導通板7、アクチュエータベース3
0、およびキャリッジアーム72を通じてグランドに接
続される。圧電素子31の下側の面には第1の電極1を
通じて電圧が印加される。
【0044】このように、第2の電極2を省略してヘッ
ドサスペンション74のグランドと圧電素子31を駆動
するためのグランドとを共通化することにより、圧電素
子31を駆動するための中継FPCにおけるリードパタ
ーンの数を削減できると共に第2電極2を削減でき、ヘ
ッドの微小移動機構10の部品点数の削減、薄型化、低
コスト化を図ることができる。
【0045】図11(a) は図10(a) 〜(c) に示した本
発明の第2の実施例の変形例のヘッドの微小移動機構1
0の具体的な構成を示すものであり、(b) は(a) の組立
後の平面図である。この変形例は、ヒンジプレート40
とアクチュエータベース30との電気的な接続を導通板
7ではなく、ヘッドサスペンション74の中継FPC取
付部77の先端部の一部を延長して設けた導通舌片78
によって行っている点のみが第2の実施例と異なる。第
2の実施例の変形例は、前述のように、ヒンジプレート
40の上面とアクチュエータベース30の上面とが同一
面であるために容易に実現可能である。よって、第2の
実施例と同じ構成部材には同じ符号を付してその説明を
省略する。
【0046】図12(a) は本発明の第2の実施例の別の
変形例の具体的な構成を示す組立斜視図である。この実
施例が図10,図11で説明した第2の実施例およびそ
の変形例と異なる点は、ヒンジプレート40のグランド
への接続のみである。よって、第2の実施例の別の変形
例においても、第2の実施例および第2の実施例の変形
例と同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略し、
異なる部分のみを説明する。
【0047】第2の実施例の別の変形例では、ヒンジプ
レート40の上側に第3の電極3を取り付けている。こ
の第3の電極3も3層構造であり、ヒンジプレート40
側から順に導体層13、絶縁層12、導体層11となっ
ている。第3の電極3にも、アクチュエータベース30
の先端部35から側方に突出する配線引出部15が設け
られている。この配線引出部15もキャリッジアーム7
2の側面に沿って90°折り曲げられ、外側に導体層1
1が露出するようになっている。一方、この第3の電極
3の所定の部位には2ヵ所の貫通孔16が設けられてい
る。この貫通孔16には、図12(b) に示すように、第
3の電極3がヒンジプレート40の上に取り付けられた
後に導電性接着剤18が流し込まれる。第3の電極3の
導体層11とヒンジプレート40とはこの導電性接着剤
18を通じて電気的に接続される。そして、配線引出部
15は、ヘッドの微小移動機構10の組立後に第1の電
極1の配線引出部14に隣接する。よって、配線引出部
15は第1の実施例と同様に中継FPC4によってグラ
ンドに接続することができる。
【0048】なお、第3の電極3に設ける貫通孔16
は、図12(c) に示すようにスルホール17であっても
良い。この場合には、導電性接着剤17に代えて、半田
でヒンジプレート40と第3の電極3との導通をとるこ
ともできる。この構成により、第3の電極3がヒンジプ
レート40の変位を妨げる力が小さくでき、ヘッドの微
小移動機構10の可動範囲を大きくできる。第3の電極
3にはヒンジプレート40の切欠41に沿って同じく切
欠を設けておけば、ヒンジプレート40の変位を妨げる
力がより小さくなり、一層効果的である。
【0049】図13(a) は本発明の第3の実施例のヘッ
ドの微小移動機構10の具体的な構成を分解して示すも
のであり、(b) は(a) のヘッドの微小移動機構10の組
立後の状態を平面視したもの、(c) は(b) を横から見た
ものである。第3の実施例が第1の実施例と異なる点
は、第1の実施例における第1の電極1が設けられてい
ない点のみである。また、第3の実施例は第1の実施例
を示す図8(b) の点Xと点Yとを導通板7で接続する例
を示している。従って、第3の実施例では第1の実施例
と同じ部分については同じ符号を付してその説明を省略
し、第1の実施例と異なる部分のみを説明する。
【0050】第1の実施例では、圧電素子31の両端に
設けられた第1と第2の電極1,2に中継FPC4によ
って電圧を印加していた。一方、第3の実施例では、第
1の電極1を省略したので、圧電素子31のアクチュエ
ータベース30側の面には、アクチュエータベース30
を通じてグランドレベルの電圧が印加される。即ち、圧
電素子31のアクチュエータベース30側の面は、グラ
ンドに接続されたヘッドサスペンション74にかしめ突
起32を通じて接続する導体製のアクチュエータベース
30によってグランドに接続される。そして、圧電素子
31のヒンジプレート40側の面には、配線引出部25
が側面に設けられた第2の電極2を通じて電圧が印加さ
れる。また、ヘッドサスペンション74は導通板7、ア
クチュエータベース30を通じてグランドに接続された
ヘッドサスペンション74に接続される。
【0051】図14(a) 〜(c) は図13(a) 〜(c) に示
した本発明の第3の実施例の変形例のヘッドの微小移動
機構10の具体的な構成を示すものであり、(a) が組立
図、(b) は(a) の組立後の平面図、(c) が(b) の側面図
である。この変形例は、ヒンジプレート40とアクチュ
エータベース30との電気的な接続を導通板7ではな
く、ヘッドサスペンション74の中継FPC取付部77
の先端部の一部を延長して設けた導通舌片78によって
行っている点のみが第3の実施例と異なる。よって、第
3の実施例と同じ構成部材には同じ符号を付してその説
明を省略する。
【0052】図15(a) は本発明の第4の実施例のヘッ
ドの微小移動機構10の具体的な構成を分解して示すも
のであり、(b) は(a) のヘッドサスペンション74とヒ
ンジプレート40の部分を拡大して示すものである。第
4の実施例が第1の実施例と異なる点は、第1の実施例
におけるヘッドサスペンション74とヒンジプレート4
0のグランドへの接続方法のみである。従って、第4の
実施例では第1の実施例と同じ部分については同じ符号
を付してその説明を省略し、第1の実施例と異なる部分
のみを説明する。
【0053】第1の実施例では、ヘッドサスペンション
74とヒンジプレート40は、図8(b) ,(c) に示した
ように、点Xと点Yを導通板7で接続するか、或いは、
ヘッドサスペンション74の中継FPC取付部77に設
けた導通舌片78によってヘッドサスペンション74と
アクチュエータベース30とを接続することにより、ヘ
ッドサスペンション74とヒンジプレート40をグラン
ドに接続していた。一方、第4の実施例では、ヘッドサ
スペンション74の中継FPC取付部77に、ヘッドに
接続するリードパターン69の中継端子79の他に、ア
ース端子81が設けられている。
【0054】従って、第4の実施例では、ヘッドサスペ
ンション74は、このアース端子81に接続される中継
FPC(図示せず)によってグランドに接続される。そ
して、ヒンジプレート40は、第4の実施例では、図1
5(b) に示すように、このアース端子81とヒンジプレ
ート40との間を導通板47で接続することにより、グ
ランドに接続される。第4の実施例では、圧電素子31
には第1と第2の電極1,2を通じて電圧が印加される
ことは第1の実施例と同じである。
【0055】次に、本発明の第2の形態について第5の
実施例から第7の実施例により説明する。図16は本発
明の第5の実施例のヘッドの微小移動機構10の構成を
示すものである。第5の実施例では、アクチュエータベ
ース20は平板状をしており、その固定部33はかしめ
突起32によってキャリッジアーム72に固定されてい
る。キャリッジアーム72はグランドに接続されてい
る。一方、ヒンジプレート50は、ヘッドサスペンショ
ン74が取り付けられる移動量拡大部44の基部43側
が、クランク状に二度折り曲げられており、移動量拡大
部44と第2の切欠42との間の部位に段差部46が形
成されている。このとき、移動量拡大部44と基部43
とは平行になるように折り曲げられる。
【0056】ヒンジプレート50の基部43は、その上
に第1の電極1と第2の電極2に挟まれた圧電素子31
が取り付けられた状態で、アクチュエータベース20の
先端部35の下面に接続される。第1と第2の電極1,
2は第1の形態と同様に、それぞれ圧電素子31側から
銅等の導電体で構成された導体層11、ポリイミド等の
絶縁体で構成された絶縁層12、およびSUS等の導電
体で構成された導体層13から構成されている。
【0057】このとき、ヒンジプレート40の段差部4
6の高さを予め所定の高さにすることにより、アクチュ
エータベース20とヒンジプレート50の上面の位置を
揃えて同一面にすることができる。第2の形態では、ヒ
ンジプレート50の基部43とヘッド間の距離を第1の
形態に比べて大きくできるため、ヒンジプレート50の
変位拡大率が大きくとれる利点がある。
【0058】図17は本発明の第5の実施例の具体的な
構成を示すものである。平板状のアクチュエータベース
20の固定部33はかしめ突起32によってキャリッジ
アーム72に開けられたかしめ孔72aに挿入されてか
しめられて固定される。キャリッジアーム72はグラン
ドに接続されている。また、ヒンジプレート50は、第
1の切欠41、第2の切欠42によって区画された基部
43と移動量拡大部44とを備えており、移動量拡大部
44の第2の切欠42に近い部分が2度折り曲げられて
段差部46となっている。この段差部46により、基部
43は移動量拡大部44に対して平行で、かつ一段低く
なっている。そして、ヘッドサスペンション74がヒン
ジプレート50の移動量拡大部44にスポット溶接等に
より固着される。なお、77はヘッドサスペンション7
4の基部側の側面に設けられた中継FPCの取付部であ
る。
【0059】ヒンジプレート50の基部43の上に、第
1の電極1と第2の電極2に挟まれた圧電素子31が取
り付けられる。第1と第2の電極1,2はそれぞれ図1
6で説明した3層構造となっており、圧電素子31に接
触する側に導体層11がある。第1の電極1に配線引出
部14が設けられている点、及び、第2の電極2に配線
引出部25が設けられている点は第1の形態と同じであ
る。第1と第2の電極1,2に挟まれる圧電素子31
は、図2で説明した圧電素子31と同じものであり、そ
の分極方向は、素子の厚さ方向と垂直で、互いに逆向き
である。
【0060】図18(a) は図17に示す第5の実施例の
ヘッドの微小移動機構10の組立後の側面図であり、
(b) は組み立てたヘッドの微小移動機構10を平面視し
たものである。図18(a) に示すように、ヘッドの微小
移動機構10が組み立てられると、圧電素子31の上下
に設けられている第1の電極1の配線引出部14と、第
2の電極2の配線引出部25が隣接配置される。この結
果、配線引出部14と配線引出部25にリードパターン
48,49が形成された中継FPC4の半田付けによ
り、第1と第2の電極1,2に容易に電圧を印加するこ
とができる。
【0061】なお、ヘッドサスペンション74の上には
ヘッド信号線が固定されているので、ヘッドサスペンシ
ョン74は装置のグランド、即ちアクチュエータベース
30と導通させておく方が、ヘッドの記録再生信号への
ノイズに対して効果がある。この実現のため、ヘッドサ
スペンション74の基部側の点Xとアクチュエータベー
ス20の固定部33の点Xに近い点Zを図示されない導
体片やリード線で結ぶことができる。このとき、図18
(c) に示すように、予めヘッドサスペンション74の基
部側の中継FPC取付部の一部をアクチュエータベース
20側に延長して導通舌片78を形成しておき、ヘッド
の微小移動機構10の組立後、この導通舌片78をアク
チュエータベース20にスポット溶接してヘッドサスペ
ンション74とアクチュエータベース30とをグランド
に接続することができる。また、第1と第2の電極1,
2には、図9(a) 〜(e) で説明したものを使用すること
ができる。
【0062】図19(a) は本発明の第6の実施例のヘッ
ドの微小移動機構10の具体的な構成を分解して示すも
のである。第6の実施例は、第1の形態のヘッドの微小
移動機構10の第2の実施例、即ち、第1の実施例から
ヒンジプレート40側の電極を取り去った構成に対応し
ている。従って、第6の実施例が第5の実施例と異なる
点は、第5の実施例における圧電素子31のヒンジプレ
ート50側の電極、即ち、第1の電極1が設けられてい
ない点、および、配線引出部27の位置を変更した第2
の電極2′の形状のみである。そして、第6の実施例は
第5の実施例を示す図18(b) の点Xと点Zとを導通板
7で接続する例を示している。従って、第6の実施例で
は第5の実施例と同じ部分については同じ符号を付して
その説明を省略し、第5の実施例と異なる部分のみを説
明する。
【0063】第5の実施例では、圧電素子31の両端に
設けられた第1と第2の電極1,2に中継FPC4によ
って電圧を印加していた。一方、第6の実施例では、第
1の電極1を省略したので、圧電素子31のヒンジプレ
ート50側の面には、ヒンジプレート50を通じてグラ
ンドレベルの電圧が印加される。このため、ヒンジプレ
ート50は導体で構成され、ヒンジプレート50にスポ
ット溶接によって電気的に接続した状態で取り付けられ
るヘッドサスペンション74が、導通板7を使用してア
クチュエータベース20に接続される。アクチュエータ
ベース20はキャリッジアーム72とかしめによって電
気的に接続されているので、圧電素子31の下側の面
は、ヒンジプレート50、ヘッドサスペンション74、
導通板7、アクチュエータベース20、およびキャリッ
ジアーム72を通じてグランドに接続される。圧電素子
31の上側の面には第2の電極2′を通じて電圧が印加
される。
【0064】図19(b) は第6の実施例の変形例のヘッ
ドの微小移動機構10の具体的な構成を分解して示すも
のである。この変形例は、アクチュエータベース20と
ヘッドサスペンション74との電気的な接続を導通板7
ではなく、ヘッドサスペンション74の中継FPC取付
部77の先端部の一部を延長して設けた導通舌片78に
よって行っている点のみが第6の実施例と異なる。よっ
て、第6の実施例と同じ構成部材には同じ符号を付して
その説明を省略する。
【0065】図20は本発明の第6の実施例の別の変形
例の具体的な構成を分解して示すものであり、図12
(a) 〜(c) で説明した第1の形態の第2の実施例の別の
変形例に対応する。この実施例が図19(a) ,(b) で説
明した第6の実施例およびその変形例と異なる点は、ヒ
ンジプレート50のグランドへの接続のみである。よっ
て、第6の実施例の別の変形例においても、第6の実施
例および第6の実施例の変形例と同じ部分には同じ符号
を付してその説明を省略し、異なる部分のみを説明す
る。
【0066】第6の実施例の別の変形例では、ヒンジプ
レート50の下側に3層構造の第3の電極3が取り付け
られている。アクチュエータベース20の先端部35か
ら側方に突出する第3の電極3に設けられた配線引出部
15は、キャリッジアーム72の側面に沿って90°折
り曲げられ、外側に導体層11が露出するようになって
いる。図12(a) 〜(c) で説明したように、第3の電極
3の所定の部位には、2ヵ所の貫通孔16またはスルホ
ール17が設けられており、導電性接着剤18あるいは
半田によって第3の電極3とヒンジプレート50が電気
的に接続される。そして、配線引出部15は、ヘッドの
微小移動機構10の組立後に第2の電極2′の配線引出
部27に隣接する。よって、配線引出部15は第5の実
施例と同様に中継FPC4によってグランドに接続する
ことができる。
【0067】図21(a) は本発明の第7の実施例のヘッ
ドの微小移動機構10の具体的な構成を分解して示すも
のである。第7の実施例が第5の実施例と異なる点は、
第5の実施例における第2の電極2′が設けられていな
い点のみである。また、第7の実施例は第5の実施例を
示す図18(b) の点Xと点Zとを導通板7で接続する例
を示している。従って、第7の実施例では第5の実施例
と同じ部分については同じ符号を付してその説明を省略
し、第5の実施例と異なる部分のみを説明する。
【0068】第5の実施例では、圧電素子31の両端に
設けられた第1と第2の電極1,2に中継FPC4によ
って電圧を印加していた。一方、第7の実施例では、第
2の電極2′を省略したので、圧電素子31のアクチュ
エータベース20側の面には、アクチュエータベース2
0を通じてグランドレベルの電圧が印加される。即ち、
圧電素子31のアクチュエータベース20側の面は、グ
ランドに接続されたキャリッジアーム72にかしめ突起
32を通じて接続する導体製のアクチュエータベース2
0によってグランドに接続される。一方、圧電素子31
のヒンジプレート50側の面には、配線引出部14が側
面に設けられた第1の電極1を通じて電圧が印加され
る。また、ヘッドサスペンション74は導通板7、アク
チュエータベース20を通じてグランドに接続されたヘ
ッドサスペンション74に接続される。
【0069】図21(b) は第7の実施例の変形例のヘッ
ドの微小移動機構10の具体的な構成を示すものであ
る。この変形例は、ヘッドサスペンション74とアクチ
ュエータベース20との電気的な接続を導通板7ではな
く、ヘッドサスペンション74の中継FPC取付部77
の先端部の一部を延長して設けた導通舌片78によって
行っている点のみが第7の実施例と異なる。よって、第
7の実施例と同じ構成部材には同じ符号を付してその説
明を省略する。
【0070】以上説明したように、本発明のヘッドの微
小移動機構10によれば、スライダ71のディスク媒体
側の面からキャリッジアーム72のディスク媒体から遠
い側の面までの高さHを低くすることができると共に、
圧電素子31の上下面に配置された電極への通電が配線
引出部を通じて容易に行うことができる。ここで、前述
の高さHの従来のヘッドの微小移動機構と本発明のヘッ
ドの微小移動機構との高さの違いについて図22を用い
て説明する。
【0071】図22(a) は図1から図3で説明した従来
のヘッドの微小移動機構70の構成を模式的に表したも
のである。従来のヘッドの微小移動機構70では、キャ
リッジアームの上にアクチュエータベースが取り付けら
れ、このアクチュエータベースの上に圧電素子を挟んで
ヒンジプレートが取り付けられ、このヒンジプレートに
スライダを備えたヘッドサスペンションが固着されてい
た。この結果、スライダの厚みをh1、ヘッドサスペン
ションの厚みをh2、ヒンジプレートの厚みをh3、圧
電素子の厚みをh4、アクチュエータベースの厚みをh
5、及び、キャリッジアームの厚みをh6とすると、ス
ライダのディスク媒体面側からキャリッジアームのディ
スク媒体面から遠い側の面までの高さHは次の式で表さ
れる。
【0072】 H=h1+h2+h3+h4+h5+h6 これに対して、本発明の第1の形態のヘッドの微小移動
機構10では、キャリッジアームの上にはクランク状に
折り曲げられて先端部が低くなったアクチュエータベー
スが取り付けられ、このアクチュエータベースの一段低
くなった部分の上に圧電素子を挟んでヒンジプレートが
取り付けられ、このヒンジプレートにスライダを備えた
ヘッドサスペンションが固着される。ここで、アクチュ
エータベースとヒンジプレートの高さが同じで、かつ、
ヒンジプレートの上面とアクチュエータベースの上面と
が同じ位置になるように、アクチュエータベースが折り
曲げられている場合を考えると、スライダの厚みをh
1、ヘッドサスペンションの厚みをh2、ヒンジプレー
トの厚みをh3、圧電素子の厚みをh4、アクチュエー
タベースの厚みをh5、及び、キャリッジアームの厚み
をh6とすると、スライダのディスク媒体面側からキャ
リッジアームのディスク媒体面から遠い側の面までの高
さHは次の式で表される。この高さHの値は、ヒンジプ
レート側に段差を設けた本発明の第2の形態においても
同じである。
【0073】H=h1+h2+h3+h6 このように、本発明では、電極を含む圧電素子の厚み
と、ヒンジプレート、或いはアクチュエータベースの一
方の厚みを、もともと厚みのあるキャリッジアームの前
方の部分に収容して減らすようにしたために、スライダ
のディスク媒体面側からキャリッジアームのディスク媒
体面から遠い側の面までの高さHの値を従来に比べて小
さくすることができ、同じ枚数のディスク媒体に対して
アクセスする本発明のヘッドアクチュエータの高さ、即
ち、ディスク装置の高さを低くすることができる。
【0074】また、本発明における第1の電極1におけ
る配線引出部14の構成と、第2の電極2における配線
引出部25の構成は、従来のヘッドの微小移動機構70
にも適用が可能である。図23は、図2(a) で説明した
従来のヘッドの微小移動機構70の圧電素子31の電極
に、本発明の第1と第2の電極1,2を採用した実施例
を示すものである。本発明の第1と第2の電極1,2を
採用すれば、キャリッジアーム72の上に配線パターン
21,22を形成する必要がなくなり、圧電素子への給
電は中継FPCによって行うことができるので、ヘッド
の微小移動機構70の構成を簡素化することができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のヘッドの
微小移動機構によれば、剪断変形を利用した圧電素子を
利用したヘッドの微小移動機構を薄型化することがで
き、ヘッドアクチュエータの高さを低く抑えてディスク
装置の薄型化を図ることができるという効果がある。ま
た、圧電素子を駆動するための電極に、キャリッジアー
ムの側面に突出する配線引出部を設けたことにより、圧
電素子を駆動するための配線の簡素化を図ることがで
き、装置コストの低減を図ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のヘッドの微小移動機構の構成を示す組立
斜視図である。
【図2】従来のヘッドの微小移動機構の具体的な構成を
示す組立斜視図である。
【図3】(a) は従来のヘッドの微小移動機構の配線構造
を示す斜視図、(b) は(a) のベースの平面図である。
【図4】本発明のヘッドの微小移動機構を備えたヘッド
アクチュエータの三面図であり、(a) は左側面図、(b)
は平面図、(c) は右側面図である。
【図5】本発明のヘッドの微小移動機構の原理構成を示
す図であり、(a) は第1の形態の原理構成図、(b) は第
2の形態の原理構成図である。
【図6】本発明の第1の実施例の構成を示す側面図であ
る。
【図7】(a) は本発明の第1の実施例の具体的な構成を
示す組立斜視図、(b) は(a) の第2の電極の加工前の状
態を示す斜視図である。
【図8】(a) は図7に示す第1の実施例の組立後の側面
図、(b) は(a) の平面図、(c)は(b) の変形実施例の平
面図である。
【図9】(a) は第1の実施例に使用する第1と第2の電
極部材を一体的に構成した場合の電極部材の展開図、
(b) は(a) の電極部材の組立後の形状を示す斜視図、
(c)は(b) の電極部材の変形例の斜視図、(d) は(b) の
電極部材を別体で形成した場合の斜視図、(e) は(c) の
電極部材を別体で形成した場合の斜視図である。
【図10】(a) は本発明の第2の実施例の具体的な構成
を示す組立斜視図、(b) は(a) の組立後の平面図、(c)
は(b) の側面図である。
【図11】(a) は本発明の第2の実施例の変形例の具体
的な構成を示す組立斜視図、(b)は(a) の組立後の平面
図である。
【図12】(a) は本発明の第2の実施例の別の変形例の
具体的な構成を示す組立斜視図、(b) ,(c) は(a) の第
3の電極部材とヒンジプレートとの電気的な接続の例を
それぞれ示す部分拡大断面図である。
【図13】(a) は本発明の第3の実施例の具体的な構成
を示す組立斜視図、(b) は(a) の組立後の平面図、(c)
は(b) の側面図である。
【図14】(a) は本発明の第3の実施例の変形例の具体
的な構成を示す組立斜視図、(b)は(a) の組立後の平面
図、(c) は(b) の側面図である。
【図15】(a) は本発明の第4の実施例の具体的な構成
を示す組立斜視図、(b) は(a) のヘッドサスペンション
とヒンジプレートとを組み立てた後の斜視図である。
【図16】本発明の第5の実施例の構成を示す側面図で
ある。
【図17】本発明の第5の実施例の具体的な構成を示す
組立斜視図である。
【図18】(a) は図17に示す第5の実施例の組立後の
側面図、(b) は(a) の平面図、(c) は(b) の変形実施例
の平面図である。
【図19】(a) は本発明の第6の実施例の具体的な構成
を示す組立斜視図、(b) は第6の実施例の変形例の具体
的な構成を示す組立斜視図である。
【図20】本発明の第6の実施例の別の変形例の具体的
な構成を示す組立斜視図である。
【図21】(a) は本発明の第7の実施例の具体的な構成
を示す組立斜視図、(b) は第7の実施例の変形例の具体
的な構成を示す組立斜視図である。
【図22】(a) , (b) は従来と本発明のヘッドの微小移
動機構のキャリッジアームからスライダまでの高さを比
較して示す図である。
【図23】本発明の第8の実施例の具体的な構成を示す
組立斜視図である。
【符号の説明】
1…第1の電極 2…第2の電極 3…第3の電極 4…中継FPC 7…導通板 10…本発明のヘッドの微小移動機構 11,13…導体層 12…絶縁層 14,15,25,27…配線引出部 16…貫通孔 18…導電性接着剤 20,30…アクチュエータベース 31…圧電素子 33…固定部 34…段差部 35…先端部 40,50…ヒンジプレート 41,42…切欠 43…基部 44…移動量拡大部 46…段差部 60…本発明のヘッドアクチュエータ 72…キャリッジアーム 74…ヘッドサスペンション 77…中継FPC取付部 78…導通舌片 81…アース端子
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月29日(2000.3.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】回転軸76の他方の側には2本の支持アー
73があり、この支持アーム73に支持されてフラッ
トコイル75が設けられている。フラットコイル75は
図示しないディスク装置のベース側に設けられた磁気回
路に対向して設けられており、フラットコイル75に流
される電流の値に応じてヘッドアクチュエータ60が揺
動する。本発明のヘッドの微小移動機構10は、各ヘッ
ドサスペンション74とキャリッジアーム72との間に
設けられており、ヘッドアクチュエータ60の揺動とは
独立にヘッドサスペンション74を微小移動させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】図5(a) ,(b) は本発明のヘッドの微小移
動機構10の原理構成を、本発明を実現可能な2つの形
態として示すものである。本発明のヘッドの微小移動機
構10は基本的に、キャリッジアーム7の先端部に固
定される固定部材としてのアクチュエータベース30、
ヘッドサスペンション74の基部に取り付けられる可動
部材としてのヒンジプレート40、および、これらアク
チュエータベース30とヒンジプレート40の間に介装
される変位部材としての圧電素子31とから構成され
る。圧電素子31には、その厚さ方向に電圧を印加する
ことによって底面に対して上面が変位する剪断型のもの
が使用される。ここでは、圧電素子31の厚さ方向に電
圧を印加するために、圧電素子31の上下の面にそれぞ
れ電極1,2が設けられているが、電極1,2のうちの
一方は、アクチュエータベース30、或いはヒンジプレ
ート40を導電体で構成してこれを電極の代わりに使用
することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】第1の実施例では、圧電素子31の両端に
設けられた第1と第2の電極1,2に中継FPC4によ
って電圧を印加していた。一方、第3の実施例では、第
1の電極1を省略したので、圧電素子31のアクチュエ
ータベース30側の面には、アクチュエータベース30
を通じてグランドレベルの電圧が印加される。即ち、圧
電素子31のアクチュエータベース30側の面は、グラ
ンドに接続されたキャリッジアーム72にかしめ突起3
2を通じて接続する導体製のアクチュエータベース30
によってグランドに接続される。そして、圧電素子31
のヒンジプレート40側の面には、配線引出部25が側
面に設けられた第2の電極2を通じて電圧が印加され
る。また、ヘッドサスペンション74は、ヒンジプレー
ト40、導通板7、アクチュエータベース30を通じ
グランドに接続されたキャリッジアーム72に接続
される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】なお、ヘッドサスペンション74の上には
ヘッド信号線が固定されているので、ヘッドサスペンシ
ョン74は装置のグランド、即ちアクチュエータベース
30と導通させておく方が、ヘッドの記録再生信号への
ノイズに対して効果がある。この実現のため、ヘッドサ
スペンション74の基部側の点Xとアクチュエータベー
ス20の固定部33の点Xに近い点Zを図示されない導
体片やリード線で結ぶことができる。このとき、図18
(c) に示すように、予めヘッドサスペンション74の基
部側の中継FPC取付部の一部をアクチュエータベース
20側に延長して導通舌片78を形成しておき、ヘッド
の微小移動機構10の組立後、この導通舌片78をアク
チュエータベース20にスポット溶接してヘッドサスペ
ンション74とアクチュエータベース0とをグランド
に接続することができる。また、第1と第2の電極1,
2には、図9(a) 〜(e) で説明したものを使用すること
ができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺動型ヘッドアクチュエータにおける、
    ヘッドを先端部に備えたヘッドサスペンションの基部
    と、回転軸を中心にして揺動するキャリッジアームの先
    端部との間に設けられるヘッドの微小移動機構であっ
    て、 前記キャリッジアームの先端部に固定される固定部材
    と、 前記ヘッドサスペンションの基部に取り付けられる可動
    部材、及び、 前記固定部材の自由端側の所定領域の面とこれに対向す
    る前記可動部材の自由端側の所定領域の面との間に介装
    されると共に、その厚さ方向に電圧を印加することによ
    って底面に対して上面が変位する変位部材とから構成さ
    れ、 この変位部材は、前記固定部材の前記キャリッジアーム
    の先端部への取付面、及び、前記可動部材の前記ヘッド
    サスペンションの基部への取付面に対して、前記ヘッド
    がアクセスする記録媒体の反対側に位置していることを
    特徴とするヘッドの微小移動機構。
  2. 【請求項2】 前記固定部材の前記キャリッジアームの
    先端部への取付面に隣接する部位が、前記記録媒体側に
    クランク状に折り曲げられることによって、前記固定部
    材の自由端側の所定領域の面と前記可動部材の自由端側
    の所定領域の面との間にスペースが形成され、前記変位
    部材がこのスペース内に収容されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のヘッドの微小移動機構。
  3. 【請求項3】 前記可動部材の前記ヘッドサスペンショ
    ンの基部への取付面に隣接する部位が、前記記録媒体側
    にクランク状に折り曲げられることによって、前記可動
    部材の自由端側の所定領域の面と前記固定部材の自由端
    側の所定領域の面との間にスペースが形成され、前記変
    位部材がこのスペース内に収容されていることを特徴と
    する請求項1に記載のヘッドの微小移動機構。
  4. 【請求項4】 揺動型ヘッドアクチュエータにおける、
    ヘッドを先端部に備えたヘッドサスペンションの基部
    と、回転軸を中心にして揺動するキャリッジアームの先
    端部との間に設けられるヘッドの微小移動機構であっ
    て、 前記キャリッジアームの先端部に固定される固定部材
    と、 前記ヘッドサスペンションの基部に取り付けられる可動
    部材、 前記固定部材の自由端側の所定領域の面とこれに対向す
    る前記可動部材の自由端側の所定領域の面との間に介装
    されると共に、その厚さ方向に電圧を印加することによ
    って底面に対して上面が変位する変位部材、及び、 この変位部材の上下面の少なくとも一方の面に配置され
    る、絶縁層と導体層とからなるシート状の電極部材とか
    ら構成され、 前記電極部材には外部の配線に接続する配線引出部が設
    けられており、この配線引出部が前記キャリッジアーム
    の側面に沿うように折り曲げられていることを特徴とす
    るヘッドの微小移動機構。
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