JP4197596B2 - 圧電アクチュエータ及びこれを使用する磁気ディスク装置 - Google Patents

圧電アクチュエータ及びこれを使用する磁気ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本発明は、圧電素子を用いた圧電アクチュエータ、及びこのアクチュエータを用いたヘッドの微小移動機構に関する。
【0002】
近年、情報機器の小型化、精密化が進んでおり、微小な移動距離が必要なアクチュエータの需要が高まっている。たとえば、光学系の焦点補正や傾角制御、インクジェットプリンタ装置、磁気ディスク装置のヘッドアクチュエータ等では、微小距離を移動制御することができるアクチュエータが必要となっている。このような状況の中で、磁気ディスク装置は市場の拡大と装置の高性能化に伴い、記録装置の大容量化は益々重要となってきている。一般に磁気ディスク装置の大容量化はディスク1枚あたりの記憶容量を大きくすることで達成される。しかし、ディスクの直径を変えずに、高記録密度化する為には、単位長さあたりのトラック数(TPI)を大きくする、つまり、トラックの幅を狭くすることが不可欠である。このため、トラック方向のヘッドの位置精度が高くなることが不可欠となり、高位置決め精度が可能なヘッドアクチュエータが望まれている。
【0003】
【従来の技術】
ハードディスクドライブ(HDD)には、回転軸に装着されて回転する磁気ディスクと、磁気ディスクに対して情報記録と情報再生を行う磁気ヘッドが搭載されたスライダと、スライダを保持するサスペンションと、サスペンションが固着されてアーム軸を中心に、磁気ディスク表面に沿って移動するキャリッジアームと、キャリッジアームを駆動する電磁アクチュエータが収容されている。従来、磁気ディスク装置においては、電磁アクチュエータのみが使用されており、高精度の位置決めを行うことが困難であった。このため、近年では、かかる高精度の位置決めを実現する為に、スライダとサスペンションの間に第2のアクチュエータを設けることが提案されている。この第2のアクチュエータは、電磁アクチュエータの動作とは独立に磁気ヘッドを微小移動(≧1μm)させることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この第2のアクチュエータは、サスペンションとスライダ間に圧電素子等が入るため、スライダ−サスペンション間の圧電素子等を橋渡す信号線の配設が困難となる。特に、サスペンション−スライダの端子間の接続を強固にすると、スライダの変位を拘束することになるので、磁気ヘッドの微小移動の実現を妨げてしまうという問題点があった。一方、柔軟性のある配線でスライダ−サスペンション間を繋いだ場合であっても、製造性の問題および信頼性の点で大きな問題となる。
【0005】
そこで、本発明は、スライダの変位を拘束することのない簡易なスライダ−サスペンションの端子間の電気的接続によって、低電圧による磁気ヘッドの微小移動を実現する圧電アクチュエータ及びこれを使用する磁気ディスク装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1に記載する如く、電圧の印加開放により伸縮する圧電素子を有し、上記圧電素子の伸縮により駆動される被駆動部材を変位可能に保持する圧電アクチュエータであって、
上記圧電素子は、同一平面上に、上記被駆動部材の回転中心に対して点対称に設けられた2つの独立した圧電素子であり、
上記被駆動部材と上記圧電素子を拘束する結合部が、上記回転中心に対して点対称にそれぞれ設けられ、
上記圧電素子と上記被駆動部材との相対的な変位を許容しつつ両者を電気的に接続する接触部が上記圧電素子と上記被駆動部材のそれぞれの対向する表面に形成されたことを特徴とする、圧電アクチュエータによって達成される。
【0007】
上記発明によれば、例えばスライダのような被駆動部材との電気的接続を、圧電アクチュエータの変形を拘束することなく行うことができ、サスペンション−スライダ間の電気的接続が、スライダ−サスペンション間の柔軟性のある配線によることなく、圧電アクチュエータを介して簡便に実現される。即ち、被駆動部材と圧電アクチュエータとの接触による電気的接続は、例えばボンディングを使用する強固な電気的接続とは異なり、圧電アクチュエータを拘束することがなく、低い駆動電圧で所望の被駆動部材の回転移動を実現することができる。この結果、駆動電圧の低電圧化が図られた圧電アクチュエータを得ることができる。また、上記圧電素子を、同一平面上に、上記被駆動部材の回転中心に対して点対称に設けられた2つの独立した圧電素子とし、上記圧電素子のそれぞれが、上記回転中心に対して点対称な1の端部に上記被駆動部材との結合部を有することとすると、被駆動部材が駆動される際の慣性モーメントが小さくなり、磁気ヘッドの微小移動の高速化及び駆動電圧の低電圧化を図ることができる。
【0009】
また、請求項に記載する如く、請求項記載の圧電アクチュエータにおいて、上記圧電素子と上記被駆動部材との間に、上記接触部による電気的な接続を維持しつつ、上記結合部による隙間を形成することとすると、被駆動部材の回転移動により発生する圧電素子と被駆動部材間の摩擦力を低減することができる。この結果、駆動電圧の低電圧化が図られた圧電アクチュエータを得ることができる。
【0010】
また、請求項に記載する如く、請求項又は記載の圧電アクチュエータにおいて、上記圧電素子のそれぞれが、上記圧電素子の伸縮方向に垂直で他方の圧電素子から離れる方向に突出する凸形状の端部を有し、上記端部の一端の上面には、上記被駆動部材を上記圧電素子を介して保持する固定部材との結合部が、上記回転中心に対して点対称にそれぞれ設けられ、
上記端部の他端の下面には、上記被駆動部材を保持する結合部が、上記回転中心に対して点対称にそれぞれ設けられることとすると、被駆動部材が駆動される際の慣性モーメントが小さくなり、磁気ヘッドの微小移動の高速化及び駆動電圧の低電圧化を図ることができる。
【0011】
また、請求項1乃至のいずれかの圧電アクチュエータにおいて、上記圧電素子と、上記被駆動部材を上記圧電素子を介して保持する固定部材との間の電気的な接続を、上記圧電素子の上記他の1の端部の少なくとも1の面で行う場合には、当該他の1の端部は、固定部材(例えば、サスペンション)との結合部である故に圧電アクチュエータの変形時にほとんど変形しないため、この電気的接続を例えばボンディング等によって強固にすることができ、信頼性の高い圧電アクチュエータを得ることができる。
【0012】
また、請求項1乃至のいずれかの圧電アクチュエータにおいて、上記接触部を、上記圧電素子の他の1の端部の上記被駆動部材と対向する面に形成することとし、或いは、少なくとも1の上記電気的な接続部を、上記圧電素子に形成されたビアを介して上記接触部に接続すると、上記電気的な接続部から上記接触部までの信号線を短くすることができ、また、当該信号線が形成された端部は、圧電アクチュエータの変形時にほとんど変形しないので、信号パターン形成部のひずみの発生が抑制され、信頼性の高い圧電アクチュエータを得ることができる。
【0013】
上記目的は、請求項に記載する如く、請求項1乃至記載の圧電アクチュエータを有した、磁気ディスク装置によって達成される。上記発明によれば、低コストで信頼性の高い磁気ディスク装置を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る磁気ディスク装置を示す上面図である。
【0015】
この図1に示すハードディスクドライブ(HDD)100は、本発明の情報記録装置に相当するものである。このハードディスクドライブ100のハウジング101には、回転軸102に装着されて回転する磁気ディスク103と、磁気ディスク103に対して情報記録と情報再生を行う磁気ヘッドが搭載されたスライダ104と、スライダ104を、圧電アクチュエータ200を介して保持するサスペンション108と、サスペンション108が固着されてアーム軸105を中心に磁気ディスク103表面に沿って移動するキャリッジアーム106と、キャリッジアーム106を駆動する電磁アクチュエータ107とが収容されている。尚、ハウジング101の内部空間は、図示しないカバーによって閉鎖される。
【0016】
磁気ディスク103への情報の記録及び磁気ディスク103に記憶された情報の再生時には、磁気回路で構成された電磁アクチュエータ107によってキャリッジアーム106が駆動され、上述したように、圧電アクチュエータ200によってスライダ104が駆動されて、磁気ヘッドが、回転する磁気ディスク103上の所望のトラックに位置決めされる。スライダ104に搭載された磁気ヘッドは、磁気ディスク103の回転に伴って、磁気ディスク103の各トラックに並ぶ各微小領域に順次近接する。
【0017】
情報の記録時には、電気的な記録信号が、このように磁気ディスク103に近接した磁気ヘッドに、後述するヘッド用端子104bを介して入力される。磁気ヘッドは、各微小領域に記録信号に応じて磁界を印加し、当該記録信号に担持された情報を各微小領域の磁化方向として記録する。情報の再生時には、各微小領域に記録された情報が、磁気ヘッドによって、各微小領域の磁化の発生する磁界に応じて電気的な再生信号として取り出され、当該再生信号はヘッド用端子104bを介して出力される。このような記録信号及び再生信号のヘッド用端子104bを介した入力及び出力については、後に図5を参照してより詳細に説明される。
【0018】
図2は、図1に示すサスペンション108付近の側面図である。
【0019】
この図2には、図1に示すキャリッジアーム106の先端部分が示されており、上述したように、そのキャリッジアーム106の先端部分にはサスペンション108が固着されている。このサスペンション108は、磁気ディスクに対して接離する方向(図2のY1,Y2方向)に曲がる板バネとして機能する。また、このサスペンション108は、圧電アクチュエータ200を介してスライダ104を保持しており、スライダ104には磁気ヘッド109が搭載されている。圧電アクチュエータ200は、図1に示す電磁アクチュエータ107とは独立にスライダ104を駆動することにより磁気ヘッド109を微小移動させる。この磁気ヘッド109の微小移動により、磁気ヘッド109が正確に位置決めされる。
【0020】
図3は、図2に示すサスペンション108の先端部分の分解斜視図である。
【0021】
この図3には、一例として同一の直方体形状を有した対の圧電アクチュエータ200が示されている。この圧電アクチュエータ200は、一端の上面に設けられた結合部201によりサスペンション108に結合され、他端の下面に設けられた結合部202(図3には、相手側の結合部104aのみが図示)によりスライダ104に結合される。この圧電アクチュエータ200は、後述するように、外部電極208と、圧電材料からなる活性層と、内部電極とを含み、例えばこれらを何層にも積層して形成される多層構造であってよい。
【0022】
図4は、圧電アクチュエータ200によるスライダ104の駆動例を示す上面図である。図4には、上面視で2つの凸部203を有した対の圧電アクチュエータ200が示されている。この圧電アクチュエータ200は、一方の凸部203の上面に設けられた結合部201によりサスペンション108に結合され、他方の凸部203の下面に設けられた結合部202(図3には、相手側の結合部104aのみが図示)によりスライダ104に結合される。
【0023】
圧電アクチュエータ200の外部電極と内部電極の間に所定の駆動電圧が印加開放されると、上記活性層が、図4中矢印で示すように、横方向(図4のX方向)で伸縮する。このとき、圧電アクチュエータ200は、サスペンション108との結合部201で拘束されているので、圧電アクチュエータ200の伸縮により、スライダ104に回転中心Zまわりの偶力が発生する。例えば、駆動電圧の印加による圧電アクチュエータ200の収縮により、スライダ104は、図4中一点破線に示す位置から図4に示す位置まで回転移動させられ、上述した磁気ヘッド109の微小移動を実現する。
【0024】
この回転中心Zは、好ましくは、磁気ヘッド109を含めたスライダ104の重心位置(重心軸上)になるように決定される。また、対の圧電アクチュエータ200は、好ましくは、この回転中心Zに点対称に構成され、圧電アクチュエータ200が拘束される部分である対の結合部201及び対の結合部202は、回転中心Zに点対称にそれぞれ設けられる。これにより、圧電アクチュエータ200が変形してスライダ104が駆動される際の慣性モーメントが小さくなり、微小移動の高速化及び駆動電圧の低電圧化を図ることができる。尚、圧電アクチュエータ200は、回転中心Zに点対称に構成される限り、図3で示した上面視で矩形断面若しくは図4で示した上面視で溝形断面の構造に限定されることない。
【0025】
図5及び図6は、磁気ヘッド109との間の再生/記録信号の送受のための配線方法を示す図である。図5は、この配線方法を明瞭とするため、サスペンション108及び圧電アクチュエータ200を下方向から、スライダ104を上方向から見る分解斜視図である。図6は、スライダ104とサスペンション108の間に設けられた圧電アクチュエータ200の側面図であり、この図6には、A部の拡大図が併せて示されている。
【0026】
本発明による配線方法は、サスペンション108とスライダ104(磁気ヘッド109)との間の信号の受け渡しを圧電アクチュエータ200に設けられた端子204,206を介して行うように構成されている。尚、図示は省略するが、サスペンション108の上面には、キャリッジアーム106を介して装置本体側の信号処理部(R/W−IC)に接続される配線パターンが形成されている。
【0027】
サスペンション108の配線パターンの各端子108aは、サスペンション108側の結合部108bに若しくはその周辺に形成され、圧電アクチュエータ200側の結合部201に若しくはその周辺に設けられた各端子204に接続される。この端子間の接続は、圧電アクチュエータ200の凸部203の上面若しくは側面でのボンディング等により実現されてよい。
【0028】
また、圧電アクチュエータ200を駆動するための外部電極208は、図6の拡大図に示すように、サスペンション108の配線パターンの外部電極用端子108cに接続される。この外部電極用端子108cは、サスペンション108の結合部108bに若しくはその周辺に形成される。この駆動電圧用の端子間の接続は、圧電アクチュエータ200の凸部203の上面若しくは側面でボンディング等により実現され、上述した記録/再生信号用の端子間の接続と同一の面で実現されてよく、或いは、図6の拡大図に示すように、記録/再生信号用の端子間の接続とは異なる側面で実現されてもよい。
【0029】
これらの強固な接続は、圧電アクチュエータ200が拘束される結合部201付近で行われる故に、圧電アクチュエータ200の変位を新たに拘束することにならない。また、図4に示すように、圧電アクチュエータ200が変形した場合であっても、結合部201で拘束されている故に圧電アクチュエータ200の凸部203はほとんど変位しないので、当該接続部の応力の発生が防止され、電気的接続の信頼性が向上される。
【0030】
圧電アクチュエータ200には、サスペンション108との接続用の各端子204からスライダ104との接続用の各端子206に至る信号線205が設けられる。尚、図5では、対の圧電アクチュエータ200のそれぞれに、各端子206が対(記録用と再生用端子)となって設けられているが、一方の圧電アクチュエータ200のみに4つの端子206のすべてが設けられてもよい。
【0031】
また、信号線205は、図5に示すように、圧電アクチュエータ200の凸部203の側面等に形成される配線パターンであってよく、或いは、圧電アクチュエータ200を貫通するビア内に設けられてもよい。後者の場合には、信号線205は、当該ビアを挿通するリード線であってよく、或いは、信号線205は、当該ビアの絶縁性のある内壁面に形成された配線パターンであってもよい。
【0032】
圧電アクチュエータ200の信号線205の各端子206は、スライダ104に設けられた各ヘッド用端子104bに接続される。この各ヘッド用端子104bは、信号線205の形成の容易性、コスト及び信頼性を考慮して、好ましくは、図5に示すように、圧電アクチュエータ200の上側の端子204に略対向する位置に設けられる。即ち、圧電アクチュエータ200の信号線205は、上側の端子204から下側の端子206まで可能な限り短い長さで形成される。これにより、圧電アクチュエータ200への配線パターン若しくはビアの形成が容易となると共に、コストが低減される。また、信号線205が圧電アクチュエータ200の凸部203に形成されるので、圧電アクチュエータ200の変形に伴う信号線205の損傷等が防止される。
【0033】
圧電アクチュエータ200の端子206とヘッド用端子104b間の接続は、圧電アクチュエータ200の変形を拘束しないように、それぞれの端子の接触により実現される。従って、圧電アクチュエータ200の変形時には、当該端子間の接続が維持されつつ、スライダ104が回転移動させられることになる。
【0034】
尚、圧電アクチュエータ200とスライダ104の間には、図6に示すように、圧電アクチュエータ200とスライダ104との結合部202,104aによって隙間Δが画成され、スライダ104の回転移動の際にスライダ104と圧電アクチュエータ200との間で上述した端子間の接触以外の摩擦がないように構成されている。同様に、サスペンション108と圧電アクチュエータ200との間には、図6に示すように、サスペンション108と圧電アクチュエータ200の結合部201,108bによって隙間Δが画成され、圧電アクチュエータ200の変位時のサスペンション108と圧電アクチュエータ200間の摩擦が低減されている。
【0035】
このヘッド用端子104bとの接触式の接続は、図6の拡大図に示すように、圧電アクチュエータ200の下面に下方向(図6中のY2方向)に突出形成された端子206により実現されてよい。また、ヘッド用端子104bは、スライダ104上面に形成された、磁気ヘッド109に接続される配線パターンの部分であってよい。
【0036】
このように突出形成される端子206のY2方向の厚さは、結合部202,104aが画成する圧電アクチュエータ200とスライダ104の隙間Δ(図6参照)及びヘッド用端子104bの厚みを考慮して、ヘッド用端子104bとの接触を実現するように設定される。例えば、圧電アクチュエータ200とスライダ104との結合が接着剤による接着の場合には、端子206及びヘッド用端子104b全体としてのY2方向の厚さは、接着時における当該接着剤のY2方向の厚さより僅かに大きく設定される。
【0037】
以上説明した配線方法によると、強固に接続される各端子は圧電アクチュエータ200の結合部に設けられ、結合部でない領域で接続される各端子は接触式で互いに接続されるので、圧電アクチュエータ200の変位が、端子間接続等によって拘束されることが防止される。同時に、結合部による隙間により各部材間の摩擦が低減されており、磁気ヘッド109の微小移動の高速化及び圧電アクチュエータ200の駆動電圧の低電圧化を更に図ることができる。
【0038】
次に、図6に示すような圧電アクチュエータ200を製造及び組立方法について言及する。
【0039】
図6に示すような積層構造の圧電アクチュエータ200は、PNN−PT−PZ系圧電セラミックスの粉末を含むグリーンシートを成形する工程と、当該グリーンシート上にPt電極をスクリーン印刷する工程とを、所望の活性層が得られるように複数回繰り返し、最終的に加熱プレスにより一体化することにより製造される。圧電アクチュエータ200の凸部203は、焼成後にサンドブラスト等により加工して形成されてよい。尚、圧電アクチュエータ200の層数は、多層であるほど、駆動電圧の低電圧化、圧電アクチュエータ200の高変位化及び高剛性化に有利である。
【0040】
同電位の内部電極同士は、外部電極208を介して接続されてよく、ビアを用いて接続するために、予めグリーンシートにビアを形成してもよい。また、信号線205が挿通されてよい別のビアが、積層したグリーンシートの所定位置を打ち抜いて形成されてよい。
【0041】
スライダ104と接触する圧電アクチュエータ200の端子206は、積層後及び焼成後にスクリーン印刷によって所望の厚さで形成される。或いは、この端子206は、公知のスパッタリングによって所望の厚さで形成されてもよい。対の圧電アクチュエータ200は、信号線205及び端子204が形成された後、切断で二分されることによって形成される。この対の圧電アクチュエータ200は、サスペンション108に結合部201でエポキシ系接着剤により接着され,スライダ104に結合部202で接着される。サスペンション108と圧電アクチュエータ200の各端子間は、圧電アクチュエータ200が固定されて段階で、ボールボンディングにより接続される。
【0042】
このようにして製造された構造を評価するため、スライダ104の端部(ヘッドエレメント面)の移動量を測定した結果,駆動電圧30Vで,1.0μm以上の変位量が得られ、本構造がヘッドの移動量を拘束しないことが確認された。
【0043】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0044】
例えば、上述した実施例においては、本発明による配線方法は、点対称構造を有した圧電アクチュエータ200に適用されるものであったが、特にこれに限定されることなく、スライダとサスペンションとの間に装着される圧電アクチュエータを有した構造であれば、圧電アクチュエータの形状に関係なく適用可能である。
【0045】
ここで、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
【0046】
(付記1)電圧の印加開放により伸縮する圧電素子を有し、上記圧電素子の伸縮により駆動される被駆動部材を変位可能に保持する圧電アクチュエータであって、上記圧電素子に、上記被駆動部材に設けられた端子と電気的に接続する接触部が形成されたことを特徴とする、圧電アクチュエータ。
【0047】
(付記2)上記接触部は、上記圧電素子と上記被駆動部材との相対的な変位を許容しつつ両者を電気的に接続する、付記1記載の圧電アクチュエータ。
【0048】
(付記3)上記圧電素子は、同一平面上に、上記被駆動部材の回転中心に対して点対称に設けられた2つの独立した圧電素子であり、上記圧電素子のそれぞれは、上記回転中心に対して点対称な1の端部に上記被駆動部材との結合部を有した、付記1又は2記載の圧電アクチュエータ。
【0049】
(付記4)上記圧電素子と上記被駆動部材との間には、上記接触部による電気的な接続が維持されつつ、上記結合部による隙間が形成された、付記1乃至3のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0050】
(付記5)上記圧電素子のそれぞれは、上記圧電素子の伸縮方向に垂直で他方の圧電素子から離れる方向に突出する凸形状の端部を有し、上記回転中心に対して点対称な他の1の端部に、上記被駆動部材を上記圧電素子を介して保持する固定部材との結合部を有した、付記1乃至4のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0051】
(付記6)上記圧電素子と、上記被駆動部材を上記圧電素子を介して保持する固定部材との間の電気的な接続は、上記圧電素子の上記他の1の端部の少なくとも1の面に形成される、付記1乃至5のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0052】
(付記7)上記接触部は、上記圧電素子の他の1の端部の上記被駆動部材と対向する面に形成される、付記1乃至6のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0053】
(付記8)少なくとも1の上記電気的な接続部は、上記圧電素子に形成されたビアを介して上記接触部に接続される、付記1乃至7のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0054】
(付記9)圧電横効果を利用する、付記1乃至8のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0055】
(付記10)上記圧電素子は、電極層と、活性層と、電極層とからなる駆動層を有した、付記1乃至9のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0056】
(付記11)上記駆動層を2層以上有した、付記1乃至10のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0057】
(付記12)上記電極層間を上記圧電素子に形成されたビアを介して接続する、付記1乃至11のいずれかの圧電アクチュエータ。
【0058】
(付記13)付記1乃至12のいずれかの圧電アクチュエータを有した、磁気ディスク装置。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したようなものであるから、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1の発明によると、スライダとサスペンションの間に圧電アクチュエータを設ける構造において、圧電アクチュエータの変形を拘束することのなく且つ簡易な電気的な接続を実現することができる。また、請求項2又は4の発明によると、スライダのが駆動される際の慣性モーメントが小さくなり、磁気ヘッドの微小移動の高速化及び駆動電圧の低電圧化を図ることができる。また、請求項3の発明によると、スライダと圧電アクチュエータとの間の摩擦を低減することができ、駆動電圧の低電圧化を図ることができる。また、付記(5)乃至(7)の発明によると、信頼性の高い電気的接続及び接触接続並びに配線パターンを実現することができる。また、請求項5の発明によると、信頼性の高い低コストな磁気ディスク装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスク装置を示す上面図である。
【図2】図1に示すサスペンション108の先端部分の側面図である。
【図3】図2に示すサスペンション108の先端部分の分解斜視図である。
【図4】スライダ104の駆動の様子を示す上面図である。
【図5】本発明による配線方法を示す図である。
【図6】本発明による配線方法を示す図である。
【符号の説明】
100 ハードディスクドライブ(HDD)
101 ハウジング
102 回転軸
103 磁気ディスク
104 スライダ
104a スライダ側の結合部
104b ヘッド用端子
105 アーム軸
106 キャリッジアーム
107 電磁アクチュエータ
108 サスペンション
108a サスペンション側の端子
108b サスペンション側の結合部
108c サスペンション側の外部電極用端子
109 磁気ヘッド
200 圧電アクチュエータ
201 圧電アクチュエータ側の結合部
202 圧電アクチュエータ側の結合部
203 圧電アクチュエータの凸部(端部)
204 圧電アクチュエータ側の端子
205 信号線
206 圧電アクチュエータ側の端子
208 外部電極

Claims (4)

  1. 電圧の印加開放により伸縮する圧電素子を有し、上記圧電素子の伸縮により駆動される被駆動部材を変位可能に保持する圧電アクチュエータであって、
    上記圧電素子は、同一平面上に、上記被駆動部材の回転中心に対して点対称に設けられた2つの独立した圧電素子であり、
    上記被駆動部材と上記圧電素子を拘束する結合部が、上記回転中心に対して点対称にそれぞれ設けられ、
    上記圧電素子と上記被駆動部材との相対的な変位を許容しつつ両者を電気的に接続する接触部が上記圧電素子と上記被駆動部材のそれぞれの対向する表面に形成されたことを特徴とする、圧電アクチュエータ。
  2. 上記圧電素子と上記被駆動部材との間には、上記接触部による電気的な接続が維持されつつ、上記結合部による隙間が形成された、請求項記載の圧電アクチュエータ。
  3. 上記圧電素子のそれぞれは、上記圧電素子の伸縮方向に垂直で他方の圧電素子から離れる方向に突出する凸形状の端部を有し、
    上記端部の一端の上面には、上記被駆動部材を上記圧電素子を介して保持する固定部材との結合部が、上記回転中心に対して点対称にそれぞれ設けられ、
    上記端部の他端の下面には、上記被駆動部材を保持する結合部が、上記回転中心に対して点対称にそれぞれ設けられた、請求項1又は2記載の圧電アクチュエータ。
  4. 請求項1乃至記載の圧電アクチュエータを有した、磁気ディスク装置。
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