JP2001043515A - マスクパターンの形成方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

マスクパターンの形成方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JP2001043515A
JP2001043515A JP11217520A JP21752099A JP2001043515A JP 2001043515 A JP2001043515 A JP 2001043515A JP 11217520 A JP11217520 A JP 11217520A JP 21752099 A JP21752099 A JP 21752099A JP 2001043515 A JP2001043515 A JP 2001043515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチングにより除去された除去物がレジス
トに再付着しても、レジスト剥離時にバリを発生させな
い。 【解決手段】 マスクパターン形成面上に第1のレジス
トを塗布する第1の塗布工程と、第2のレジストを塗布
する第2の塗布工程と、第2のレジストを露光する露光
工程と、第2のレジストを第1の現像液を用いて現像す
る第1の現像工程と、第1のレジストの一部を第2の現
像液を用いて溶解除去する第2の現像工程とを備える。
そして、第1の現像液として、第2のレジストの第1の
現像液に対する溶解度が、第1のレジストの第1の現像
液に対する溶解度よりも大きいものを用い、且つ、第2
の現像液として、第1のレジストの第2の現像液に対す
る溶解度が、第2のレジストの第2の現像液に対する溶
解度よりも大きいものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マスクパターンの
形成方法、及び薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、ハードディスク装置における小型
大容量化が進行するなかで、特に可搬性パーソナルコン
ピュータへの適用が考慮される用途では、例えば2.5
インチ程度の小型ハードディスク装置に対する要求が高
まっている。 【0003】磁界によって抵抗率が変化する磁気抵抗効
果を有する磁性膜(以下、MR膜と称する。)の抵抗変
化を再生出力電圧として検出する磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッド(以下、MRヘッドと称する。)は、その再生出力
が媒体速度に依存せず、低媒体速度でも高再生出力が得
られるという特徴を有するため、小型ハードディスクに
おいて大容量化を実現する磁気ヘッドとして注目されて
いる。 【0004】このようなMRヘッドは、例えば、非磁性
の基板上に、薄膜技術により上記MR膜や電極膜、絶縁
膜等を成膜し、フォトリソグラフィ技術によってこれら
を所定形状にエッチングすることにより形成される。 【0005】例えば、磁気抵抗効果素子(以下、MR素
子と称する。)を形成する場合、まず、当該MR素子が
形成される形成面上に、MR膜等からなるMR素子用薄
膜を成膜する。次に、このMR素子用薄膜上にレジスト
を塗布する。そして、このレジストに対して露光、現像
を行うことにより、所定形状のレジストパターンを形成
する。具体的には、このレジストパターンは、MR素子
となる部分にレジストが残存しているパターンとする。
次に、このレジストパターンをマスクとしてエッチング
を行い、マスクから露出している部分のMR素子用薄膜
を除去する。このエッチングは、例えばイオンエッチン
グにより行う。最後に、レジストを除去することによ
り、所定の位置にMR素子が形成された状態となる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レジス
トパターンをマスクとして、マスクから露出しているM
R膜をエッチングにより除去する際、エッチングにより
除去されたMR素子用薄膜が、レジストの側面に再付着
してしまうという問題が生じる。 【0007】エッチングにより除去されたMR膜がレジ
ストに再付着してしまうと、レジストを剥離する際に、
この再付着したMR膜が、MR素子の側面にバリを発生
させてしまう。そして、このバリの発生は、MR素子の
感度を大きく低下させてしまうとともに、MRヘッドの
歩留まりを悪化させる原因となっていた。 【0008】従来は、MR素子の表面をブラシでこする
とともに水で洗浄することにより、機械的にこのバリを
除去していた。しかし、この方法では、MR素子の表面
を傷つけてしまう。また、洗浄に使われる水により、M
R素子が劣化してしまうという問題もある。 【0009】このような、エッチングによる除去物の再
付着、及びその再付着物によるバリの発生を抑えるため
に、マスクパターンの断面形状の改善等が提案されてい
るが、未だに十分な効果は得られていない。 【0010】本発明は、上述したような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、エッチングにより除去され
た除去物がレジストに再付着しても、レジスト剥離時に
バリを発生させないマスクパターンの形成方法及びそれ
を適用した薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することを
目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明のマスクパターン
の形成方法は、マスクパターン形成面上に第1のレジス
トを塗布する第1の塗布工程と、上記第1の塗布工程で
マスクパターン形成面上に塗布された上記第1のレジス
ト上に第2のレジストを塗布する第2の塗布工程と、上
記第2の塗布工程で第1のレジスト上に塗布された上記
第2のレジストを露光して、第2のレジスト中に所定の
パターン潜像を形成する露光工程と、上記露光工程でパ
ターン潜像が形成された第2のレジストを、第1の現像
液を用いて現像して上層マスクパターンとする第1の現
像工程と、上記第1のレジストの一部を第2の現像液を
用いて溶解除去して下層マスクパターンとする第2の現
像工程とを備える。 【0012】そして、本発明のマスクパターンの形成方
法は、上記第1の現像工程において、上記第1の現像液
として、第2のレジストの第1の現像液に対する溶解度
が、第1のレジストの第1の現像液に対する溶解度より
も大きいものを用い、且つ、上記第2の現像工程におい
て、上記第2の現像液として、第1のレジストの第2の
現像液に対する溶解度が、第2のレジストの第2の現像
液に対する溶解度よりも大きいものを用い、上記上層マ
スクパターンは、第2のレジストが残存しているレジス
ト残存部分のうち、上記下層マスクパターンの第1のレ
ジストが除去された部分上に亘って架け渡されたレジス
ト橋架部分を有しており、上記レジスト橋架部分と上記
マスクパターン形成面との間は空間とされていることを
特徴とする。 【0013】上述したような本発明に係るマスクパター
ンの形成方法では、第1のレジスト上に第2のレジスト
を塗布し、当該第2のレジストを露光して第2のレジス
ト中に所定のパターン潜像を形成している。そして、本
発明に係るマスクパターンの形成方法では、まず、第2
のレジストを現像して上層マスクパターンを形成し、次
に、第1のレジストに一部を溶解除去して下層マスクパ
ターンを形成しているので、上層マスクパターンに、マ
スクパターン形成面との間が空間とされたレジスト橋架
部分が容易に形成される。さらに、本発明に係るマスク
パターンの形成方法では、レジストを2層に形成してい
ても、パターニングの工程が1回で済むので、2層のレ
ジスト間でのパターニングの位置ずれが起こらず、ま
た、工程を簡単にすることができる。 【0014】また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、薄膜形成面上に上記薄膜磁気ヘッドを構成する薄膜
を形成する薄膜形成工程と、上記薄膜形成工程で形成さ
れた薄膜上にマスクパターンを形成するマスクパターン
形成工程と、上記マスクパターン形成工程で形成された
マスクパターンから露出している上記薄膜をエッチング
により除去して当該薄膜を所定の形状とするエッチング
工程とを有する。 【0015】そして、上記マスクパターン形成工程は、
上記薄膜上に第1のレジストを塗布する第1の塗布工程
と、上記第1の塗布工程で上記薄膜上に塗布された上記
第1のレジスト上に第2のレジストを塗布する第2の塗
布工程と、上記第2の塗布工程で第1のレジスト上に塗
布された上記第2のレジストを露光して、第2のレジス
ト中に所定のパターン潜像を形成する露光工程と、上記
露光工程でパターン潜像が形成された第2のレジスト
を、上記第1の現像液を用いて現像して上層マスクパタ
ーンとする第1の現像工程と、第1のレジストの一部を
第2の現像液を用いて溶解除去して下層マスクパターン
とする第2の現像工程とを備える。 【0016】そして、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方
法は、上記第1の現像工程において、上記第1の現像液
として、第2のレジストの第1の現像液に対する溶解度
が、第1のレジストの第1の現像液に対する溶解度より
も大きいものを用い、且つ、上記第2の現像工程におい
て、上記第2の現像液として、第1のレジストの第2の
現像液に対する溶解度が、第2のレジストの第2の現像
液に対する溶解度よりも大きいものを用い、上記上層マ
スクパターンは、第2のレジストが残存しているレジス
ト残存部分のうち、上記下層マスクパターンの第1のレ
ジストが除去された部分上に亘って架け渡されたレジス
ト橋架部分を有しており、上記レジスト橋架部分と上記
薄膜との間は空間とされていることを特徴とする。 【0017】上述したような本発明に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法では、上記マスクパターン形成工程で形成
されたマスクパターンが上層マスクパターンと下層マス
クパターンとの2層構成とされるとともに、上層マスク
パターンがレジスト橋架部分を有し、上記レジスト橋架
部分と上記薄膜との間は空間とされている。そのため、
この薄膜磁気ヘッドの製造方法では、上記エッチング工
程において、このマスクパターンをマスクとしてエッチ
ングすることにより所定形状とされた薄膜の、エッチン
グにより除去されてマスクパターンに再付着した薄膜に
よって発生する形状劣化が防止される。 【0018】 【発明の実施の形態】〈第1の実施の形態〉以下、本発
明の実施の形態について説明する。 【0019】図1及び図2は、本発明を適用して製造さ
れる薄膜磁気ヘッド1の一構成例を示す図である。ここ
で、図1は、薄膜磁気ヘッド1の要部を抜き出して示し
た斜視図であり、図2は、図1のX1−X2線における断
面図である。この薄膜磁気ヘッド1は、磁気記録媒体2
から情報信号を再生するMRヘッド部3と、磁気記録媒
体2に対して情報信号を記録するインダクティブ型磁気
ヘッド部4とを有する。 【0020】MRヘッド部3は、Al23−TiC等の
非磁性材料からなる基板5と、基板5上に形成された下
部磁性層6と、下部磁性層6上に形成された絶縁層7
と、絶縁層7上に形成された平面略長方形状のスピンバ
ルブ膜からなるMR素子(以下、SV型MR素子と称す
る。)8と、SV型MR素子8の長手方向の一端部(こ
こでは便宜的に後端部と称する。)に接続された後端電
極9と、SV型MR素子8の他端部(ここでは便宜的に
前端部と称する。)に接続された前端電極10と、SV
型MR素子8、後端電極9及び前端電極10上に亘って
形成された絶縁層11と、絶縁層11上に形成された上
部磁性層12とを備えている。 【0021】このMRヘッド部3は、平面略長方形状の
SV型MR素子8と後端電極9及び前端電極10とが、
下部磁性層6及び上部磁性層12にて挟み込まれたもの
である。また、このMRヘッド部3は、SV型MR素子
8の長手方向が磁気記録媒体2の信号記録面に対して略
垂直となるように、また、SV型MR素子8の前端部が
磁気記録媒体2との対向面側となるようにSV型MR素
子8が配設された、いわゆる縦型のMRヘッドである。 【0022】ここで、スピンバルブ膜(以下、SV膜と
称する。)は、基本的には、第1の強磁性層と、非磁性
層と、第2の強磁性層と、反強磁性層とがこの順に積層
された4層構造をとる。第1の強磁性層と第2の強磁性
層とを非磁性層で分離し、第2の強磁性層上に反強磁性
層を設けることで、反強磁性層と接した第2の強磁性層
はある一定方向に磁化された状態になる(以下、このよ
うな強磁性層をピン層と称する。)。一方、非磁性層で
分離された第1の磁性層は決まった磁化方向をとらない
(以下、このような強磁性層をフリー層と称する。)。
つまり、ピン層は保磁力が大きく、フリー層は保磁力が
小さくなる。上述したような構成のスピンバルブ膜に磁
界をかけると、フリー層の磁化方向が決まる。フリー層
の磁化方向とピン層の磁化方向とが180゜逆のとき
に、スピンバルブ膜の抵抗は最大になる。一方、フリー
層とピン層の磁化方向が同一となる時に、スピンバルブ
膜の抵抗は最小となる。したがって、上記SV型MR素
子8においては、このSV膜の抵抗変化を利用して外部
磁界の検出を行うこととなる。 【0023】上記フリー層及びピン層としては、NiF
e、NiFeCo、パーマロイ合金等の公知の軟磁性材
料が使用可能である。上記非磁性層としては、Cu、C
uNi、CuAg等が使用できる。また、上記反強磁性
層としては、IrMn、RhMn、PtMn、FeM
n、CrMnPt、NiO、NiCoO等が使用でき
る。 【0024】上記後端電極9及び上記前端電極10は、
SV型MR素子8の長手方向の両端部上に重なるように
設けられたものであり、後端電極9から前端電極10に
向かってSV型MR素子8内にセンス電流が流される。 【0025】上部磁性層12は、SV型MR素子8にお
ける前端電極10に接続し、磁気記録媒体2との対向面
付近で屈曲して、上方側から後端電極9側に向かって延
在されている。そして、この上部磁性層12は、導電性
材料よりなり、前端電極10のリード部としての役割も
担っている。なお、この上部磁性層12と下部磁性層6
の先端部間が磁気ギャップとなる。さらに、この上部磁
性層12は、後述するように、インダクティブ型磁気ヘ
ッド部4の下部磁気コアを兼ねている。 【0026】上述したような縦型のMRヘッド部3は、
SV型MR素子8が外部磁界によって抵抗変化を起こす
ことを利用して、磁気記録媒体2からの信号磁界を検出
することができる。 【0027】インダクティブ型磁気ヘッド部4は、下部
磁気コアとなる上部磁性層12と、上部磁性層12上に
形成され磁気ギャップとなるギャップ膜13と、ギャッ
プ膜13上に形成された第1の平坦化層14と、第1の
平坦化層14上にスパイラル状に形成された導体コイル
15と、導体コイル15上に形成された第2の平坦化層
16と、第2の平坦化層16上に形成された軟磁性材か
らなる上部磁気コア17とを備える。 【0028】このようなインダクティブ型磁気ヘッド部
4では、上部磁性層12(下部磁気コア)−上部磁気コ
ア17によって閉磁路が形成されている。このため、こ
のインダクティブ型磁気ヘッド部4では、下部磁気コア
と上部磁気コア17との間に磁位差が生じ、この磁位差
による磁束が導体コイル15を流れる電流と効率よく交
差して、磁気記録媒体2への記録磁界の印加を行うこと
ができる。 【0029】上述したような薄膜磁気ヘッド1の製造方
法について説明する。 【0030】初めに、MRヘッド部3を作製する。ま
ず、Al23−TiC等からなる非磁性基板5上に、軟
磁性材料よりなる下部磁性層6を形成する。次に、この
下部磁性層6上にAl23等よりなる絶縁層7を積層す
る。この絶縁層7は、MRヘッド部3の磁気ギャップを
形成する。さらに、この絶縁層7上にSV型MR素子8
となるSV膜を形成する。 【0031】次に、SV型MR素子8を形成する。ま
ず、上記SV膜上にレジストを塗布し、フォトリソグラ
フィ技術により、SV型MR素子8となる部分のみレジ
ストが残存したマスクパターンを形成する。なお、上記
マスクパターンの形成方法については、後に詳細に説明
する。 【0032】次に、上記マスクパターンをマスクとして
エッチングを行い、上記マスクから露出している部分の
SV膜を除去する。エッチングは、例えばイオンエッチ
ング等により行う。最後に、レジストを剥離することに
より、SV膜が所定の形状となされてSV型MR素子8
が形成される。 【0033】次いで、SV型MR素子8の後端部に、こ
のSV型MR素子8にセンス電流を提供するための後端
電極9を形成する。その後、SV型MR素子8及び後端
電極9上に絶縁層11を積層する。 【0034】そして、絶縁層11の先端部に、SV型M
R素子8にセンス電流を提供するための前端電極10を
形成し、この前端電極10上にインダクティブ型磁気ヘ
ッド部4の下部磁気コアと兼用される上部磁性層12を
形成して、MRヘッド部3が完成する。 【0035】次いで、インダクティブ型磁気ヘッド部4
を作製する。まず、上部磁性層12上にギャップ膜13
を成膜する。次いで、このギャップ膜13上に表面の平
坦化を図って導体コイル15を正確に形成するための第
1の平坦化層14を成膜する。この第1の平坦化層14
は、例えば高分子材料等からなる。 【0036】次に、第1の平坦化層14上にパターンめ
っき法やイオンエッチング等により導体コイル15を形
成する。この導体コイル15は、例えば、Cu等の導電
性材料からなる。 【0037】次に、この導電コイル上に第2の平坦化層
16を形成するとともに、この第2の平坦化層16の表
面を研磨して平坦化する。次に、第2の平坦化層16上
にスパッタリングにより上部磁気コア17を形成すると
ともに、エッチングにより上部磁気コア17を所定形状
に形成する。 【0038】以上の工程を経ることにより、インダクテ
ィブ型磁気ヘッド部4が形成され、薄膜磁気ヘッド1が
完成する。 【0039】以下、MRヘッド部3のSV型MR素子8
を形成する際のマスクパターンの形成方法について図3
〜図12を参照しながら詳細に説明する。 【0040】まず、図3に示すように、下部磁性層6
と、絶縁層7と、SV型MR素子8になるSV膜8aが
形成された基板5を例えば約3000rpmで回転させ
ながら、SV膜8a上に、第1のレジスト20をスピン
コート法により例えば約0.1μmの厚さに塗布する。 【0041】この第1のレジストには、後述する第2の
レジストの現像液に対しては溶解せず、当該第2のレジ
ストが溶解しない所定の溶媒には溶解するような材料が
用いられる。ここでは、このような第1のレジスト20
として、シプレイ製LOL−1000を用いる。このL
OL−1000は、主にポリメチルグルタールイミド
(PMGI)からなる。 【0042】次に、SV膜8a上に塗布された第1のレ
ジスト20に対して、露光前のプリベークを行う。この
プリベークにより、第1のレジスト20の当該第1のレ
ジスト用現像液に対する溶解速度を調整する。このプリ
ベークは、クリーンオーブンを用いて、空気雰囲気下、
175度程度で約60分間行う。 【0043】次に、図4に示すように、基板5を例えば
約3000rpmで回転させながら、第1のレジスト2
0上に第2のレジスト21をスピンコート法により例え
ば約0.6μmの厚さに塗布する。この第2のレジスト
21としては、例えば電子線レジストが用いられる。こ
こで、電子線レジストとは、レジストを構成する高分子
が電子との衝突によってエネルギーを受け、当該高分子
の鎖の一部が切断されて分子量が小さくなるか、あるい
は他の高分子と結合して大きな分子量の高分子に重合さ
れるものをいう。また、この第2のレジスト21は、電
子線が照射された部分の、現像液に対する溶解度が増大
するポジ型レジストであることが、エッチング後のレジ
スト剥離の際の観点から好ましい。 【0044】次に、第1のレジスト20上に塗布された
第2のレジスト21に対して、露光前のプリベークを行
う。プリベークを行うことにより、第2のレジスト21
の感度が向上し、微細なパターンも精度よく形成するこ
とができる。このプリベークは、クリーンオーブンを用
いて、空気雰囲気下、165度〜170度で約30分間
行う。 【0045】次に、図5に示すように、例えば電子線露
光装置を用いて、上記第2のレジスト21に所定のパタ
ーンで電子線を照射することにより描画し、第2のレジ
スト21中にパターン潜像を形成する。但し、ここでは
ポジ型の電子線レジストを使用した場合を例に挙げて説
明する。具体的には、SV型MR素子8、電極接続部9
a及びレジスト架台となる部分を残して、それ以外の部
分に電子線を照射する。なお、図5においては、電子線
が照射される部分を斜線で示している。また、第2のレ
ジスト21としてネガ型の電子線レジストを用いた場合
には電子線を照射する領域は上記の場合と反対になる。 【0046】ここで、レジスト架台は、マスクパターン
にレジスト橋架部分を形成するためのものであって、最
終的にMRヘッド部3を形成するに際しては、レジスト
架台は不要なものとなる。後述するように、MRヘッド
部3とインダクティブ型磁気ヘッド部4とを形成した後
に、基板5は、X3−X4線において切断、研磨される。
すなわち、このX3−X4線における切断面が、薄膜磁気
ヘッド1のABS(Air Bearing Surface)面となる。
また、レジスト架台は、例えば、SV型MR素子8を挟
んで電極接続部9aと略対称に形成される。 【0047】次に、第1のレジスト20及び所定のパタ
ーン潜像が形成された第2のレジスト21を現像するこ
とにより、所定のマスクパターンを形成する。 【0048】まず、図6に示すように、第2のレジスト
21を現像し、上層マスクパターンを形成する。第2の
レジスト21を現像する現像液としては、第2のレジス
ト21を溶解させる力は大きいが、第1のレジスト20
はほとんど溶解させないような現像液を用いることが好
ましい。ここでは、この第2のレジスト21として、電
子線が照射された部分の、現像液に対する溶解度が増大
するポジ型レジストを用いた場合について説明してい
る。従って、電子線が照射された部分のレジストは現像
液に溶解して除去され、電子線が照射されなかった部分
のレジストが残存して、上層マスクパターンが形成され
る。 【0049】第2のレジスト21の現像は、初めに基板
5を現像液に約2分間浸漬した後、リンス液に20秒ほ
ど浸すことにより行う。そして、基板5にN2を吹き付
けて、基板5に付着した現像液等の溶剤を飛ばして基板
5を乾燥させる。このように、第2のレジスト21を現
像することにより、SV型MR素子8、電極接続部9a
及びレジスト架台となる部分のレジストが残存した上層
マスクパターンが形成される。 【0050】次に、図7及び図8に示すように、第1の
レジスト20の一部を溶解除去して所定形状とし、下層
マスクパターンを形成する。ここで、図8は、図7中X
5−X6線における断面図である。この第1のレジスト2
0に一部を溶解する現像液は、第1のレジスト20を溶
解させる力は大きいが、第2のレジスト21はほとんど
溶解しないような現像液を用いることが好ましい。この
ような第1のレジスト用現像液としては、例えばhoe
chst社製AZ−300MIF等のアルカリ現像液が
用いられる。 【0051】上層マスクパターンを形成した後に、第1
のレジスト20が溶解する現像液に基板を浸すと、第2
のレジスト21が残存していないところ、すなわち第1
のレジスト20が露出しているところでは、第1のレジ
スト20は、速やかに、例えば10秒程度で溶解し除去
される。しかし、第2のレジスト21が残存し、当該第
2のレジスト21によって覆われている部分の第1のレ
ジスト20は、残存している第2のレジスト21の端部
から徐々に溶解していく。 【0052】例えば、基板5をアルカリ現像液に浸して
40秒程で、第1のレジスト20は残存する第2のレジ
スト21の端部より0.5μm程度内側まで溶解する。
このとき、SV型MR素子8となる部分の第1のレジス
ト21も溶解除去される。このようにして、第2のレジ
スト形状と相似形で小さな面積を有する下層マスクパタ
ーンを形成する。 【0053】最後に、1分程度流水にさらして現像液を
除去した後、基板5にN2を吹き付けて水分を飛ばした
後、クリーンオーブンによって50度で30分間加熱し
て基板5を乾燥させる。 【0054】このように、第1のレジスト20を現像す
ることにより、電極接続部9a及びレジスト架台となる
部分のレジストが残存して、下層マスクパターンが形成
される。このとき、残存したレジストは、電極接続部9
aとなる部分と相似形であって、当該電極接続部9aよ
りも小さい面積とされている。 【0055】ここで、図8に示すように、下層マスクパ
ターンでは、SV型MR素子8となる部分のレジストは
除去されている。一方、上層マスクパターンでは、SV
型MR素子8となる部分のレジストは残存している。従
って、上層マスクパターンにおいて、SV型MR素子8
となる部分に残存したレジストと、SV膜8aとの間に
は空間が存在し、当該SV型MR素子8となる部分に残
存したレジストは、SV膜8aに対して浮上しているこ
とになる。 【0056】上述したように、本発明では、各現像液に
対する第1のレジスト20と第2のレジスト21との溶
解性の差を利用して下層マスクパターンを形成している
ので、下層マスクパターンと上層マスクパターンとの位
置ずれが生じない。また、露光によるパターン潜像形成
の工程は、第2のレジスト21に対してのみ行えば良
く、工程を簡略化することができる。 【0057】次に、図9及び図10に示すように、上述
のようにして形成されたマスクパターンをマスクとして
エッチングを行い、当該マスクパターンから露出してい
るSV膜8aを除去する。ここで、図10は、図9中X
7−X8線における断面図である。エッチングは、例えば
イオンエッチングにより行う。 【0058】このとき、最終的にSV型MR素子8とな
る部分のSV膜8aと接触してレジストが残存してマス
クパターンが形成されていると、エッチングにより除去
されたSV膜が、再びレジストの側面に付着してしま
う。このように、レジストの側面に再付着したSV膜が
あると、レジストを剥離するときに、この再付着物によ
ってSV型MR素子8にバリを発生させてしまう。SV
型MR素子8にバリが発生すると、MRヘッド部3の再
生感度の低下や歩留まりの低下等の原因となってしま
う。 【0059】本実施の形態に係るマスクパターンの形成
方法では、上述したように、SV型MR素子8となる部
分に残存したレジストは、SV膜8aに対して浮上して
いる。従って、この状態では、エッチングにより除去さ
れたSV膜が再付着するレジストの壁が素子部の直上に
ないこととなる。また、エッチングにより除去されたS
V膜が、SV型MR素子8となる部分の真上に残存した
レジストに再付着しても、このレジストは、SV膜8a
とは接していないため、上述したような、SV型MR素
子8からレジストを剥離する際のバリ発生の問題はな
い。 【0060】さらに、このマスクパターンでは、上層マ
スクパターンのレジスト残存部分が、下層マスクパター
ンのレジスト残存部分よりも大きくなされている。すな
わち、マスクパターンの周縁部において、第2のレジス
ト21は、第1のレジスト20よりも突き出している。
この突き出した第2のレジスト21は、SV膜8aとは
接触していない。従って、エッチングにより除去された
SV膜が、この突き出した第2のレジスト21に再付着
しても、この部分は、SV膜8aとは接していないた
め、SV型MR素子8からレジストを剥離する際のバリ
発生の問題はない。なお、この第2のレジスト21の突
き出し量は、第1のレジスト20の現像時間により制御
することができる。 【0061】また、エッチングを行う際にイオンビーム
の入射角を、基板5に対して略垂直〜20°とすること
が好ましい。イオンビームを、基板5に対して略垂直〜
20°の方向から入射させることで、エッチングにより
除去されたSV膜の、レジストへの再付着を防止するこ
とができる。 【0062】最後に、図11に示すように、レジストを
除去することにより、SV型MR素子8及び電極接続部
分9aとが所定の形状に形成される。レジストを除去す
るには、各々のレジストに対応した剥離溶剤を使用して
超音波洗浄にてレジストを剥離する。 【0063】このように、マスクパターンを2層構造と
し、SV型MR素子8となる部分の真上に形成されるレ
ジスト残存部を、スピンバルブ膜から浮かして形成する
ことで、エッチング時のレジストへの再付着物があって
も、レジストを剥離する際にSV型MR素子8のバリ発
生を抑えることができる。 【0064】そして、SV型MR素子8及び後端電極9
上に図示しない絶縁層11を積層し、絶縁層11の前端
側に前端電極10を形成する。さらに、この前端電極1
0上に上部磁性層12を形成して、MRヘッド部3が完
成する。さらに、MRヘッド部3上に、インダクティブ
型磁気ヘッド部4を形成する。そして、SV型MR素子
8の長辺方向の一端部ががABS面に露出するまで研磨
を行い、基板をヘッド毎に切り出すことで、薄膜磁気ヘ
ッド1が完成する。 【0065】ここで、図12には、SV型MR素子8に
後端電極9と前端電極10とが接続された様子を示して
いる。なお、図12においては、MRヘッド部3の絶縁
層11や、インダクティブ型磁気ヘッド部4は省略して
示している。図12に示すように、略長方形状のSV型
MR素子8の長辺方向の一端部がABS面に露出すると
ともに、前端電極10が形成され、また、SV型MR素
子8の他端部の電極接続部9aには、後端電極9が接続
されている。 【0066】〈第2の実施の形態〉以下、本発明の他の
実施の形態について説明する。 【0067】図13及び図14は、本発明を適用して製
造される薄膜磁気ヘッド30の一構成例を示す図であ
る。ここで、図13は、薄膜磁気ヘッド30の要部を抜
き出して示した斜視図であり、図14は、図13のX9
−X10線における断面図である。この薄膜磁気ヘッド3
0は、磁気記録媒体31から情報信号を再生するMRヘ
ッド部32と、磁気記録媒体31に対して情報信号を記
録するインダクティブ型磁気ヘッド部33とを有する。 【0068】MRヘッド部32は、基板34と、基板3
4上に形成された第1の絶縁膜35と、第1の絶縁膜3
5上に形成されたMRヘッド素子36と、MRヘッド素
子36上に形成された第2の絶縁膜37と、第2の絶縁
膜37上に形成された軟磁性層38とから構成される。 【0069】基板34は、MRヘッド部32の下層シー
ルドとなる。この基板34には、例えばNi−Znフェ
ライトや、Mn−Znフェライト等の硬質の軟磁性材料
が使用される。第1の絶縁膜35は、MRヘッド部32
の下層ギャップとなり、また、第2の絶縁膜37は、M
Rヘッド部32の上層ギャップとなる。 【0070】軟磁性層38は、MRヘッド部32の上層
シールドとなるものである。なお、この軟磁性層38
は、後述するように、インダクティブ型磁気ヘッド部3
3の下部磁気コアも兼ねている。 【0071】MRヘッド素子36は、第1の絶縁膜35
及び第2の絶縁膜37を介して、基板34及び上記軟磁
性層38に挟持されている。 【0072】図15は、MRヘッド部32に使用される
MRヘッド素子36の一構成例を示す平面図である。こ
のMRヘッド素子36は、その長手方向が磁気記録媒体
31との対向面と略平行になるように配された平面略長
方形のSV型MR素子40と、上記SV型MR素子40
の長手方向の両端部に形成された永久磁石膜41a,4
1bと、上記永久磁石膜41a,41bから導出された
引き出し導体42a,42bと、上記引き出し導体42
aの一端部に形成された外部端子43aと、上記引き出
し導体42bの一端部に形成された外部端子43bとを
備える。 【0073】SV膜は、例えば、フリー層、非磁性層、
ピン層、反強磁性層とがこの順に積層されてなるもので
ある。SV膜では、外部磁界によってフリー層の磁化方
向が回転する。そしてフリー層の磁化方向とピン層の磁
化方向とがなす角度によってSV膜の抵抗が変化する。
従って、上述のSV型MR素子40においては、このS
V膜の抵抗変化を利用して外部磁界の検出を行うことと
なる。このMRヘッド部32は、SV型MR素子40の
長手方向が磁気記録媒体31との対向面に対して略平行
となるように配された、いわゆる横型のMRヘッドであ
る。 【0074】上記永久磁石膜41a,41bは、SV型
MR素子40の長手方向の両端部に設けられ、永久磁石
膜41a,41bからの磁場の影響によりSV型MR素
子40を構成するフリー層の磁化方向を固定する。これ
により、フリー層の磁化分布が単磁区状態に安定化され
るため、SV型MR素子40の磁気抵抗特性をヒステリ
シスを有さない安定なものとすることができる。上記永
久磁石膜41a,41bとしては、例えば一般式MO−
Fe23(Mは2価の金属イオン)で表されるいわゆる
フェライト等が用いられる。 【0075】ところで、上記永久磁石膜41a,41b
は導電性を有しているので、このMRヘッド部32にお
いて、センス電流は引き出し導体42a,42bから永
久磁石膜41a,41bを介してSV型MR素子40に
供給される。そして、実際に磁気記録媒体31からの磁
界を検出する感磁部となる部分は、永久磁石膜41a,
41b間に設けられたSV型MR素子40である。従っ
て、永久磁石膜41aと永久磁石膜41bとの間隔がト
ラック幅となり、永久磁石膜41a,41bによってト
ラック幅が規制されることになる。 【0076】引き出し導体42a,42bは、導電性膜
からなり、SV型MR素子40及び永久磁石膜41a,
41bへセンス電流を供給するための電極である。引き
出し導体42a,42bの一端部は上記永久磁石膜41
a,41bと接続しており、この引き出し導体42a,
42bを介して上記永久磁石膜41a,41b及びSV
型MR素子40にセンス電流が供給される。また、引き
出し導体42a,42bの他端部には、外部と電気的接
続をとるための外部端子43a,43bが形成される。 【0077】このようなMRヘッド部32を用いて磁気
記録媒体31から記録信号を読み出す際には、引き出し
導体42a,42bの一端部に形成された外部端子43
a,43bから引き出し導体42a,42bを介してS
V型MR素子40にセンス電流を供給し、SV型MR素
子40の長手方向にセンス電流を流す。そしてこのセン
ス電流により、磁気記録媒体31からの磁界によって生
じるSV型MR素子40の抵抗変化を検出し、これによ
って磁気記録媒体31からの記録信号を再生する。 【0078】インダクティブ型磁気ヘッド部33は、下
部磁気コアを兼ねた軟磁性層38と、軟磁性層38上に
形成され磁気ギャップとなるギャップ膜50と、ギャッ
プ膜50上に形成された第1の平坦化層51と、第1の
平坦化層51上にスパイラル状に形成された導体コイル
52と、導体コイル52上に形成された第2の平坦化層
53と、第2の平坦化層53上に形成された軟磁性体か
らなる上部磁気コア54とを備える。 【0079】このようなインダクティブ型磁気ヘッド部
33では、軟磁性層38(下部磁気コア)−上部磁気コ
ア54によって閉磁路が形成されている。このため、こ
のインダクティブ型磁気ヘッド部33では、下部磁気コ
アと上部磁気コア54との間に磁位差が生じ、この磁位
差による磁束が導体コイル52を流れる電流と効率よく
交差して、磁気記録媒体31への記録磁界の印加を行う
ことができる。 【0080】以下、上述したような構成を有する薄膜磁
気ヘッド30の製造方法について説明する。 【0081】初めに、MRヘッド部32を形成する。M
Rヘッド部32を形成するには、まず、基板34を用意
し、その表面に対して鏡面処理を施す。この基板34に
は、硬質の軟磁性材料が用いられる。次に、上記基板3
4上に、下層ギャップとなる第1の絶縁膜35をスパッ
タリング等により形成する。この第1の絶縁膜35の材
料としては、例えばAl23等が用いられる。次に、上
記第1の絶縁膜35上に、SV型MR素子40となるS
V膜40aを形成する。 【0082】次に、SV型MR素子40となる部分の両
端側に永久磁石膜41a,41bを形成する。永久磁石
膜41a,41bを形成するには、まず、上記SV膜4
0a上にレジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術に
より、永久磁石膜41a,41bとなる部分のみレジス
トが除去されたマスクパターンを形成する。なお、上記
マスクパターンの形成方法については、後に詳細に説明
する。 【0083】次に、上記マスクパターンをマスクとして
エッチングを行い、マスクから露出している部分のSV
膜40aを除去する。エッチングは、例えばイオンエッ
チング等により行う。次に、上記マスクパターンを残存
させたまま、永久磁石膜をスパッタリング等により全面
に成膜する。最後に、レジストを当該レジスト上に成膜
された永久磁石膜とともに除去することにより、所定パ
ターンの永久磁石膜41a,41bがSV膜40a中に
埋め込まれた状態となる。 【0084】次に、SV型MR素子40にセンス電流を
供給する引き出し導体42a,42bを形成する。具体
的には、まず、SV膜上にレジストを塗布し、フォトリ
ソグラフィ技術により、引き出し導体42a,42bと
なる部分のみレジストが除去されたマスクパターンを形
成する。次にこのマスクパターンをマスクとしてエッチ
ングを行い、マスクから露出している引き出し導体42
a,42bとなる部分のSV膜40aを除去する。エッ
チングは、例えばイオンエッチング等により行う。 【0085】引き出し導体42a,42bとなる部分の
SV膜40aを除去した後、上記マスクパターンを残存
させたまま導電性膜を成膜する。次に、レジストを当該
レジスト上に形成された導電性膜とともに除去すること
により、引き出し導体42a,42bの部分に導電性膜
が形成された状態となる。 【0086】次に、上層ギャップとなる第2の絶縁膜3
7をスパッタリング等により形成する。この第2の絶縁
膜37の材料としては、例えばAl23等が用いられ
る。 【0087】次に、上層シールドとなる軟磁性層38
を、例えばパターンめっきにより、所定の位置に形成す
る。この軟磁性層38の材料としては、例えばNiFe
等が用いられる。以上のような工程を経ることによりM
Rヘッド部32が形成される。 【0088】次いで、インダクティブ型磁気ヘッド部3
3を作製する。まず、インダクティブ型磁気ヘッド部3
3の下部磁気コアを兼ねる軟磁性層38上にギャップ膜
50を成膜する。次いで、このギャップ膜50上に表面
の平坦化を図って導体コイル52を正確に形成するため
の、高分子材料等からなる第1の平坦化層51を成膜す
る。 【0089】次に、第1の平坦化層51上にパターンめ
っき法やイオンエッチング等により導体コイル52を形
成する。この導体コイル52は、例えば、Cu等の導電
性材料からなる。 【0090】次に、この導電コイル上に第2の平坦化層
53を形成するとともに、この第2の平坦化層53の表
面を研磨して平坦化する。 【0091】次に、第2の平坦化層53上にスパッタリ
ングにより上部磁気コア54を形成するとともに、エッ
チングにより上部磁気コア54を所定形状に形成する。 【0092】以上の工程を経ることにより、インダクテ
ィブ型磁気ヘッド部33が形成され、薄膜磁気ヘッド3
0が完成する。 【0093】次に、MRヘッド部32のSV型MR素子
40及び永久磁石膜41a,41bを形成する際のマス
クパターンの形成方法について、図16〜図27を参照
しながら詳細に説明する。 【0094】まず、図16に示すように、第1の絶縁膜
35と、SV型MR素子40になるSV膜40aとが形
成された基板34を例えば約3000rpmで回転させ
ながら、SV膜40a上に、第1のレジスト60をスピ
ンコート法により例えば約0.1μmの厚さに塗布す
る。 【0095】この第1のレジスト60には、後述する第
2のレジストの現像液に対しては溶解せず、当該第2の
レジストが溶解しないある溶媒には溶解するような材料
が用いられる。このような第1のレジスト60として
は、例えばシプレイ製LOL−1000等が挙げられ
る。このLOL−1000は、主にポリメチルグルター
ルイミド(PMGI)からなる。 【0096】次に、SV膜40a上に塗布された第1の
レジスト60に対して、露光前のプリベークを行う。こ
のプリベークにより、第1のレジスト60の当該第1の
レジスト用現像液に対する溶解速度を調整する。。この
プリベークは、クリーンオーブンを用いて、空気雰囲気
下、175度程度で約60分間行う。 【0097】次に、図17に示すように、基板34を例
えば約3000rpmで回転させながら、第1のレジス
ト60上に第2のレジスト61をスピンコート法により
例えば約0.6μmの厚さに塗布する。この第2のレジ
スト61としては、例えば電子線レジストが用いられ
る。また、この第2のレジスト61は、電子線が照射さ
れた部分の、現像液に対する溶解度が増大するポジ型レ
ジストであることが、エッチング後のレジスト剥離の際
の観点から好ましい。 【0098】次に、第1のレジスト60上に塗布された
第2のレジスト61に対して、露光前のプリベークを行
う。プリベークを行うことにより、第2のレジスト61
の感度が向上し、微細なパターンも精度よく形成するこ
とができる。このプリベークは、クリーンオーブンを用
いて、空気雰囲気下、165度〜170度で約30分間
行う。 【0099】次に、図18に示すように、例えば電子線
露光装置を用いて、上記第2のレジスト61に所定のパ
ターンで電子線を照射することにより描画し、第2のレ
ジスト61中にパターン潜像を形成する。但し、ここで
はポジ型の電子線レジストを使用した場合を例に挙げて
説明する。具体的には、MRヘッド素子36の長手方向
の両端側に配される永久磁石膜41a,41bとなる部
分に電子線を照射する。ここで、図18においては、電
子線が照射される部分を斜線で示している。なお、第2
のレジスト60としてネガ型の電子線レジストを用いた
場合には、電子線を照射する領域は上記の場合と反対に
なる。 【0100】次に、第1のレジスト60及び所定のパタ
ーン潜像が形成された第2のレジスト61を現像するこ
とにより、所定のマスクパターンを形成する。 【0101】まず、図19に示すように、第2のレジス
ト61を現像し、上層マスクパターンを形成する。第2
のレジスト61を現像する現像液としては、第2のレジ
スト61を溶解させる力は大きいが、第1のレジスト6
0はほとんど溶解させないような現像液を用いることが
好ましい。また、この第2のレジスト61は、電子線が
照射された部分の、現像液に対する溶解度が増大するポ
ジ型レジストである。従って、電子線が照射された部分
のレジストは現像液に溶解して除去され、電子線が照射
されなかった部分のレジストが残存して、上層マスクパ
ターンを形成する。 【0102】現像は、初めに基板34を現像液に約2分
間浸漬した後、リンス液に20秒ほど浸すことにより行
う。そして、基板34にN2を吹き付けて、基板34に
付着した現像液等の溶剤を飛ばして基板34を乾燥させ
る。このように、第2のレジスト61を現像することに
より、永久磁石膜41a,41bとなる部分のレジスト
が溶離されて、永久磁石膜41a,41bとなる部分に
開口部を有する上層マスクパターンが形成される。 【0103】次に、図20及び図21に示すように、第
1のレジスト60を現像して、下層マスクパターンを形
成する。ここで、図21は、図20中X11−X12線にお
ける断面図である。この第1のレジスト60を現像する
現像液は、第1のレジスト60を溶解させる力は大きい
が、第2のレジスト61はほとんど溶解させないような
現像液を用いることが好ましい。このような第1のレジ
スト用現像液としては、例えばhoechst社製AZ
−300MIF等のアルカリ現像液が用いられる。 【0104】上層マスクパターンを形成した後に、第1
のレジスト60が溶解するアルカリ現像液に基板を浸す
と、第2のレジスト61が残存していないところ、すな
わち第1のレジスト60が露出しているところでは、第
1のレジスト60は、速やかに、例えば10秒程度で溶
解し除去される。しかし、第2のレジスト61が残存
し、当該第2のレジスト61によって覆われている部分
の第1のレジスト60は、残存している第2のレジスト
61の端部から徐々に溶解していく。 【0105】例えば、基板34をアルカリ現像液に浸し
て40秒程で、第1のレジスト60は残存する第2のレ
ジスト61の端部より0.5μm程度内側まで溶解す
る。このとき、SV型MR素子40となる部分の第1の
レジスト60も溶解除去される。このようにして、第2
のレジスト形状と相似形で大きめの開口部を有する下層
マスクパターンを形成する。 【0106】最後に、1分程度流水にさらして現像液を
除去した後、基板34にN2を吹き付けて水分を飛ばし
た後、クリーンオーブンによって50度で30分間加熱
して基板34を乾燥させる。 【0107】このように、第1のレジスト60を現像す
ることにより、永久磁石膜41a,41bとなる部分の
レジストが溶離されて、SV型MR素子40及び永久磁
石膜41a,41bとなる部分に、当該SV型MR素子
40及び永久磁石膜41a,41bとなる部分よりも大
きめの開口部を有する下層マスクパターンが形成され
る。 【0108】ここで、SV型MR素子40は、永久磁石
膜41a,41bの間に形成される。下層マスクパター
ンは、SV型MR素子40及び永久磁石膜41a,41
bとなる部分に開口部を有している。また、下層マスク
パターン上に形成された上層マスクパターンは、永久磁
石膜41a,41bとなる部分に開口部を有している。
すなわち、下層マスクパターンでは、SV型MR素子4
0となる部分のレジストは除去されている。一方、上層
マスクパターンでは、SV型MR素子40となる部分の
レジストは残存している。従って、上層マスクパターン
において、SV型MR素子40となる部分のレジスト
は、第1のレジスト60上に橋状に架け渡されていると
ともに、当該SV型MR素子40となる部分に残存した
レジストとSV膜40aとの間には空間が存在する。す
なわち、当該SV型MR素子40となる部分に残存した
レジストは、SV膜40aに対して浮上していることに
なる。 【0109】上述したように、本発明では、各現像液に
対する第1のレジスト60と第2のレジスト61との溶
解性の差を利用して下層マスクパターンを形成している
ので、下層マスクパターンと上層マスクパターンとの位
置ずれが生じない。また、露光によるパターン潜像形成
の工程は、第2のレジスト61に対してのみ行えば良
く、工程を簡略化することができる。 【0110】次に、図22及び図23に示すように、こ
のようにして形成されたマスクパターンをマスクとして
エッチングを行い、当該マスクパターンから露出してい
るSV膜40aを除去する。ここで、図23は、図22
中X13−X14線における断面図である。エッチングは、
例えばイオンエッチングにより行う。 【0111】このとき、最終的にSV型MR素子40と
なる部分のSV膜40aと接触してレジストが残存して
マスクパターンが形成されていると、エッチングにより
除去されたSV膜が、再びレジストの側面に付着してし
まう。このように、レジストの側面に再付着したSV膜
があると、レジストを剥離するときに、この再付着物に
よってSV型MR素子40にバリを発生させてしまう。
SV型MR素子40にバリが発生すると。MRヘッド部
32の再生感度の低下や歩留まりの低下等の原因となっ
てしまう。 【0112】本実施の形態に係るマスクパターンの形成
方法では、上述したように、SV型MR素子40となる
部分に残存したレジストは、SV膜40aに対して浮上
している。従って、この状態では、エッチングにより除
去されたSV膜が再付着するレジストの壁が素子部の直
上にないこととなる。また、エッチングにより除去され
たSV膜が当該SV型MR素子40となる部分に残存し
たレジストに再付着しても、この部分は、SV膜40a
とは接していないため、上述したような、SV型MR素
子40からレジストを剥離する際のバリ発生の問題はな
い。 【0113】さらに、このマスクパターンでは、図23
に示すように、下層マスクパターンの開口部が、上層マ
スクパターンの開口部よりも大きくなされているので、
第2のレジスト61は、第1のレジスト60よりも開口
部の内側に突き出ている。この第1のレジスト60より
も突き出して残存した第2のレジスト61は、SV膜4
0aとは接触していない。 【0114】従って、エッチングにより除去されたSV
膜が、この突き出した第2のレジスト61に再付着して
も、この部分は、SV膜40aとは接していないため、
SV型MR素子40からレジストを剥離する際のバリ発
生の問題はない。なお、この第2のレジスト61の突き
出し量は、第1のレジスト60の現像時間により制御す
ることができる。 【0115】また、エッチングを行う際にイオンビーム
の入射角を、基板34に対して略垂直〜20°程度とす
ることが好ましい。イオンビームを、基板34に対して
略垂直〜20°の方向から入射させることで、エッチン
グにより除去されたSV膜の、レジストへの再付着を防
止することができる。 【0116】次に、図24及び図25に示すように、上
記マスクパターンを残存させたまま、永久磁石膜41を
スパッタリング等により全面に成膜する。ここで、図2
5は、図24中X15−X16線における断面図である。 【0117】最後に、図26及び図27に示すように、
レジストを当該レジスト上に成膜された永久磁石膜41
とともに除去することにより、所定パターンの永久磁石
膜41a,41bがSV膜40a中に埋め込まれた状態
となる。ここで、図27は、図26中X17−X18線にお
ける断面図である。レジストを除去するには、各々のレ
ジストに対応した剥離溶剤を使用して超音波洗浄にてレ
ジストを剥離する。 【0118】ここで、永久磁石膜41をスパッタリング
等により成膜する際にも、レジスト上に成膜された永久
磁石膜の他、基板表面で反射、飛散した永久磁石膜が、
レジストの側面に付着する。SV型MR素子40となる
部分の真上に残存したレジストは、SV膜40aとは接
していないため、レジストを当該レジスト上に成膜され
た永久磁石膜41とともに除去する際にも、当該レジス
トに付着した永久磁石膜によるバリ発生を防止すること
ができる。 【0119】このように、マスクパターンを2層構造と
し、SV型MR素子40となる部分の真上に形成される
マスクを、40aから浮かして形成することで、エッチ
ング時のレジストへの再付着物があっても、マスクを剥
離する際にSV型MR素子40のバリ発生を抑えること
ができる。 【0120】上述したように、本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法では、MRヘッド部のSV型MR素子を
エッチングにより所定形状に形成する場合に、マスクへ
の再付着物によるバリの発生を防止することができる。
従って、本発明を適用して製造された薄膜磁気ヘッド
は、SV型MR素子の特性劣化を抑えることができる。
また、マスクパターンを形成する際に、電子線レジスト
を用いることで、例えば0.5μm以下という微細な素
子も、精度よく、容易に形成することができる。 【0121】さらに、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製
造方法では、マスクパターンを残存させたまま、SV型
MR素子を安定化させる永久磁石膜を成膜する際にも、
マスクへの付着物によるSV型MR素子の特性劣化を防
止するとともに、SV型MR素子と永久磁石膜との結合
を安定化することができる。 【0122】なお、上述した実施の形態では、磁気抵抗
効果素子として、巨大磁気抵抗効果を有するSV膜を用
いたMRヘッドを例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、異方性磁気抵抗効果を有す
る軟磁性膜を用いたMRヘッドや、SV膜以外の巨大磁
気抵抗効果素子を用いたMRヘッドを製造する場合にも
適用可能である。 【0123】また、上述した実施の形態では、上層マス
クパターンを形成するレジストとして、ポジ型レジスト
である電子線レジストを例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、フォトレジスト等、
電子線レジスト以外のレジストや、ネガ型レジストを用
いる場合にも適用可能である。 【0124】 【発明の効果】本発明のマスクパターンの形成方法で
は、第1のレジスト上に第2のレジストを塗布し、当該
第2のレジストを露光して第2のレジスト中に所定のパ
ターン潜像を形成した後に、まず、第2のレジストを現
像して上層マスクパターンを形成し、次に、第1のレジ
ストを現像して下層マスクパターンを形成している。従
って、本発明のマスクパターンの形成方法では、上層マ
スクパターンに、上記薄膜との間が空間とされたレジス
ト橋架部分を容易に形成することができる。 【0125】従って、本発明に係るマスクパターンの形
成方法で形成されたマスクパターンを、エッチングを行
う際に用いた場合には、マスクへの再付着物によるバリ
の発生を防止することができる。 【0126】さらに、本発明のマスクパターンの形成方
法では、レジストを2層に形成していても、パターニン
グの工程が1回で済むので、2層のレジスト間でのパタ
ーニングの位置ずれが起こらず、また、工程を簡単にす
ることができる。 【0127】また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、マスクパターンを2層構成とするとともに、
薄膜との間が空間とされたレジスト橋架部分を形成して
いるので、薄膜をエッチングにより所定形状に形成する
場合に、マスクへの再付着物によるバリの発生を防止す
ることができる。 【0128】従って、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製
造方法では、当該薄膜磁気ヘッドを構成する薄膜の形状
劣化を防止し、当該薄膜の形状劣化に起因する特性劣化
を抑えた薄膜磁気ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明を適用して製造される薄膜磁気ヘッドの
一構成例をその要部を抜き出して示す斜視図である。 【図2】図1中、X1−X2線における断面図である。 【図3】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、SV膜上に第1のレジストを塗布した状態を示す断
面斜視図である。 【図4】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第1のレジスト上に第2のレジストを塗布した状態
を示す断面斜視図である。 【図5】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第2のレジストを露光した状態を示す断面斜視図で
ある。 【図6】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第2のレジストを現像した状態を示す断面斜視図で
ある。 【図7】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第1のレジストを現像した状態を示す断面斜視図で
ある。 【図8】図7中、X5−X6線における断面図である。 【図9】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、マスクパターンから露出しているSV膜をエッチン
グした状態を示す断面斜視図である。 【図10】図9中、X7−X8線における断面図である。 【図11】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、レジストを除去した状態を示す断面斜視図である。 【図12】SV型MR素子に、後端電極及び前端電極が
形成された状態を示す断面斜視図である。 【図13】本発明を適用して製造される薄膜磁気ヘッド
の一構成例をその要部を抜き出して示す斜視図である。 【図14】図13中、X9−X10線における断面図であ
る。 【図15】図13及び図14の薄膜磁気ヘッドに用いら
れているSV型MRヘッド素子の一例を示す平面図であ
る。 【図16】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、SV膜上に第1のレジストを塗布した状態を示す断
面斜視図である。 【図17】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第1のレジスト上に第2のレジストを塗布した状態
を示す断面斜視図である。 【図18】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第2のレジストを露光した状態を示す断面斜視図で
ある。 【図19】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第2のレジストを現像した状態を示す断面斜視図で
ある。 【図20】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、第1のレジストを現像した状態を示す断面斜視図で
ある。 【図21】図20中、X11−X12線における断面図であ
る。 【図22】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、マスクパターンから露出しているSV膜をエッチン
グした状態を示す断面斜視図である。 【図23】図22中、X13−X14線における断面図であ
る。 【図24】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、全面に永久磁石膜を成膜した状態を示す断面斜視図
である。 【図25】図24中、X15−X16線における断面図であ
る。 【図26】マスクパターンの形成方法を説明する図であ
り、レジストを当該レジスト上に形成された永久磁石膜
とともに剥離した状態を示す断面斜視図である。 【図27】図26中、X17−X18線における断面図であ
る。 【符号の説明】 1,30 薄膜磁気ヘッド、 3,32 MRヘッド
部、 4,33 インダクティブ型磁気ヘッド部、
8,40 SV型MR素子、 20,60 第1のレジ
スト、 21,61 第2のレジスト

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 マスクパターンを形成するに際し、 マスクパターン形成面上に第1のレジストを塗布する第
    1の塗布工程と、 上記第1の塗布工程でマスクパターン形成面上に塗布さ
    れた上記第1のレジスト上に第2のレジストを塗布する
    第2の塗布工程と、 上記第2の塗布工程で第1のレジスト上に塗布された上
    記第2のレジストを露光して、第2のレジスト中に所定
    のパターン潜像を形成する露光工程と、 上記露光工程でパターン潜像が形成された第2のレジス
    トを、第1の現像液を用いて現像して上層マスクパター
    ンとする第1の現像工程と、 上記第1のレジストの一部を第2の現像液を用いて溶解
    除去して下層マスクパターンとする第2の現像工程とを
    備え、 上記第1の現像工程において、上記第1の現像液とし
    て、第2のレジストの第1の現像液に対する溶解度が、
    第1のレジストの第1の現像液に対する溶解度よりも大
    きいものを用い、且つ、 上記第2の現像工程において、上記第2の現像液とし
    て、第1のレジストの第2の現像液に対する溶解度が、
    第2のレジストの第2の現像液に対する溶解度よりも大
    きいものを用い、 上記上層マスクパターンは、第2のレジストが残存して
    いるレジスト残存部分のうち、上記下層マスクパターン
    の第1のレジストが除去された部分上に亘って架け渡さ
    れたレジスト橋架部分を有しており、上記レジスト橋架
    部分と上記マスクパターン形成面との間は空間とされて
    いることを特徴とするマスクパターンの形成方法。 【請求項2】 上記第1のレジストは、ポリメチルグル
    タールイミドを含有することを特徴とする請求項1記載
    のマスクパターンの形成方法。 【請求項3】 上記第2のレジストは電子線レジストで
    あることを特徴とする請求項1記載のマスクパターンの
    形成方法。 【請求項4】 上記上層マスクパターンのレジスト残存
    部分は、上記下層マスクパターンのレジスト残存部分よ
    りも大きくなされていることを特徴とする請求項1記載
    のマスクパターンの形成方法。 【請求項5】 薄膜磁気ヘッドを製造するに際し、 薄膜形成面上に上記薄膜磁気ヘッドを構成する薄膜を形
    成する薄膜形成工程と、 上記薄膜形成工程で形成された薄膜上にマスクパターン
    を形成するマスクパターン形成工程と、 上記マスクパターン形成工程で形成されたマスクパター
    ンから露出している上記薄膜をエッチングにより除去し
    て当該薄膜を所定の形状とするエッチング工程とを有
    し、 上記マスクパターン形成工程は、 上記薄膜上に第1のレジストを塗布する第1の塗布工程
    と、 上記第1の塗布工程で上記薄膜上に塗布された上記第1
    のレジスト上に第2のレジストを塗布する第2の塗布工
    程と、 上記第2の塗布工程で第1のレジスト上に塗布された上
    記第2のレジストを露光して、第2のレジスト中に所定
    のパターン潜像を形成する露光工程と、 上記露光工程でパターン潜像が形成された第2のレジス
    トを、第1の現像液を用いて現像して上層マスクパター
    ンとする第1の現像工程と、 上記第1のレジストの一部を第2の現像液を用いて溶解
    除去して下層マスクパターンとする第2の現像工程とを
    備え、 上記第1の現像工程において、上記第1の現像液とし
    て、第2のレジストの第1の現像液に対する溶解度が、
    第1のレジストの第1の現像液に対する溶解度よりも大
    きいものを用い、且つ、 上記第2の現像工程において、上記第2の現像液とし
    て、第1のレジストの第2の現像液に対する溶解度が、
    第2のレジストの第2の現像液に対する溶解度よりも大
    きいものを用い、 上記上層マスクパターンは、第2のレジストが残存して
    いるレジスト残存部分のうち、上記下層マスクパターン
    の第1のレジストが除去された部分上に亘って架け渡さ
    れたレジスト橋架部分を有しており、上記レジスト橋架
    部分と上記薄膜との間は空間とされていることを特徴と
    する薄膜磁気ヘッドの製造方法。 【請求項6】 上記第1のレジストは、ポリメチルグル
    タールイミドを含有することを特徴とする請求項5記載
    の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 【請求項7】 上記第2のレジストは電子線レジストで
    あることを特徴とする請求項5記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。 【請求項8】 上記上層マスクパターンのレジスト残存
    部分は、上記下層マスクパターンのレジスト残存部分よ
    りも大きくなされていることを特徴とする請求項5記載
    の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 【請求項9】 上記薄膜は、磁気抵抗効果膜であること
    を特徴とする請求項5記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。 【請求項10】 上記磁気抵抗効果膜は、複数の薄膜層
    が積層された巨大磁気抵抗効果膜であることを特徴とす
    る請求項9記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 【請求項11】 上記巨大磁気抵抗効果膜は、第1の強
    磁性層と、非磁性層と、第2の強磁性層と、反強磁性層
    とを有するスピンバルブ膜であることを特徴とする請求
    項10記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 【請求項12】 上記エッチング工程において、上記磁
    気抵抗効果膜が略長方形状とされるとともに、当該磁気
    抵抗効果膜の長手方向が、磁気記録媒体との対向面と略
    平行とされることを特徴とする請求項9記載の薄膜磁気
    ヘッドの製造方法。 【請求項15】 上記エッチング工程において、上記磁
    気抵抗効果膜が略長方形状とされるとともに、当該磁気
    抵抗効果膜の長手方向が、磁気記録媒体との対向面と略
    垂直とされることを特徴とする請求項9記載の薄膜磁気
    ヘッドの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6821715B2 (en) * 2001-05-10 2004-11-23 International Business Machines Corporation Fully undercut resist systems using E-beam lithography for the fabrication of high resolution MR sensors

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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