JP2001042339A - 液晶光変調素子 - Google Patents

液晶光変調素子

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JP2001042339A JP11218980A JP21898099A JP2001042339A JP 2001042339 A JP2001042339 A JP 2001042339A JP 11218980 A JP11218980 A JP 11218980A JP 21898099 A JP21898099 A JP 21898099A JP 2001042339 A JP2001042339 A JP 2001042339A
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crystal light
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resin structure
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Masakazu Okada
真和 岡田
Eiji Kido
英二 城戸
Katsuhiko Asai
克彦 浅井
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    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
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    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1339Gaskets; Spacers; Sealing of cells
    • G02F1/13394Gaskets; Spacers; Sealing of cells spacers regularly patterned on the cell subtrate, e.g. walls, pillars

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の基板と該一対の基板間に挟まれた液晶
光変調層とを有しており、複数の画素がマトリクス状に
形成されている液晶光変調素子及びこの液晶光変調素子
の層が複数重ねられている積層型液晶光変調素子であっ
て、解像度を向上させても、素子の生産性の低下を抑制
でき、良好な開口率及び強度を維持することができる液
晶光変調素子及び積層型液晶光変調素子を提供する。 【解決手段】 一対の基板1a、1bと基板1a、1b
間に挟まれた液晶光変調層10とを有しており、複数の
画素2がマトリクス状に形成されている液晶光変調素子
100aであって、液晶光変調層10は液晶材料11
と、スペーサ12と、樹脂構造物13とを有し、樹脂構
造物13は各画素2間の行方向の隙間2aと列方向の隙
間2bとが交わる部分に、且つ、各画素2について四つ
のコーナ部分のうち少なくとも一つのコーナ部分には配
置されないようにして規則的に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶光変調素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶光変調素子は光変調機能を有する液
晶材料を含んでおり、該液晶材料に電極から電圧が印加
されることにより該液晶材料の分子配列が変化し、この
分子配列の変化が光のシャッタとして利用される。液晶
光変調素子は、通常、少なくとも一方が透明な二枚の、
電極を有する基板を含み、その二枚の基板間に液晶材料
が配置されている。
【0003】二枚の基板間に液晶材料が配置された液晶
光変調素子では、その二枚の基板間のギャップが光変調
領域内で均一でないと、表示性能が低下するといった問
題が生じる。従って、いかにして二枚の基板間のギャッ
プを均一に保つかが問題となる。このような液晶光変調
素子を製造する場合、従来からスペーサと呼ばれるギャ
ップ制御材を分散させたシール材をスクリーン印刷等の
方法で光変調領域外の周辺部に塗布し、且つ、スペーサ
を光変調領域内に散布することにより基板間のギャップ
を制御している。
【0004】ところが、近年の液晶光変調素子の大面積
化、高品質化に伴い、基板間のギャップを基板の全面に
わたって均一に制御することが必要となってきた。しか
し、従来のスペーサを分散させたシール材を光変調領域
外の周辺部に塗布し、スペーサを光変調領域内に散布す
る方法では、基板の中央部と周辺部とでギャップの差異
が生じ易いという問題がある。この問題は強誘電性液晶
を用いた光変調素子やコレステリック(カイラルネマチ
ック)液晶の選択反射を用いた光変調素子において特に
顕著である。すなわち、強誘電性液晶素子では、基板間
のギャップの不均一性により、液晶の配向ムラが生じて
表示性能の低下を招くという問題があり、コレステリッ
ク液晶素子では、基板間のギャップの不均一性により、
例えばマトリクス駆動を行う場合、マトリクス駆動時の
閾値特性が低下して表示ムラを招くという問題がある。
【0005】以上のような問題を解決する方策として、
特開平11−109368号公報は、少なくとも一方が
透明な一対の基板と、該一対の基板間に挟まれた液晶光
変調層とからなる液晶光変調素子において、該液晶光変
調層は光変調を行う液晶材料と、前記基板間のギャップ
を所定の大きさに保つスペーサと、光変調領域内に所定
の配置規則に基づいて配置され前記一対の基板を接着支
持する熱可塑性高分子材料を主成分とする樹脂構造物と
を有する液晶光変調素子を教えている。
【0006】この液晶光変調素子では、前記樹脂構造物
が前記両基板に強固に接着して両基板間隔が各部で均一
に保たれる。また、素子の生産性を向上させる。このよ
うな構造の液晶光変調素子において、複数の画素がマト
リクス状に形成されている場合、樹脂構造物の配置の規
則としては、液晶光変調素子の開口率の低下を防ぐため
に各画素間に樹脂構造物を配置することが好ましく、液
晶光変調素子の強度を向上させるために全画素の四隅、
すなわち各画素間の行方向の隙間と列方向の隙間とが交
わる部分の全てに樹脂構造物を配置することが好まし
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂構
造物を全画素の四隅に配置する構成の液晶光変調素子で
は、次のような問題がある。図11は従来の液晶光変調
素子の一例の一部の平面図であり、図11(A)に低解
像度の液晶光変調素子における画素aと画素間隔a1を
示すとともに樹脂構造物bの配置規則を示し、図11
(B)に高解像度の液晶光変調素子における画素a’と
画素間隔a2(<a1)を示すとともに樹脂構造物b’
の配置規則を示す。なお、図11(B)では、画素間隔
a2を図11(A)に示す画素間隔a1と略同じに示し
てあり、これに対し樹脂構造物bを相対的に大きく示し
てある。実際は図11(A)に示す画素間隔a1より図
11(B)に示す画素間隔a2の方が小さく、図11
(A)に示す画素a及び樹脂構造物bと図11(B)に
示す画素a’及び樹脂構造物b’はそれぞれ同じ大きさ
である。
【0008】図11(A)及び図11(B)に示す液晶
光変調素子では、樹脂構造物が四角形の画素の全ての四
隅に、各画素間に位置するように配置されている。この
ような構成の液晶光変調素子では、高解像度に、高精細
にすると、それに伴い樹脂構造物を高密度に配置しなけ
ればならず、それだけ素子の生産性が低下するという問
題がある。また、高解像度の液晶光変調素子では、図1
1(B)に示すように、各画素a’の間隔が狭くなり、
これに対し樹脂構造物b’が表示部を遮り開口率が低下
するという問題がある。
【0009】また、かかる液晶光変調素子の層を複数重
ねて得られる積層型の液晶光変調素子についても、同様
の問題がある。そこで本発明は、一対の基板と該一対の
基板間に挟まれた液晶光変調層とを有しており、複数の
画素がマトリクス状に形成されている液晶光変調素子及
びこの液晶光変調素子の層が複数重ねられている積層型
液晶光変調素子であって、解像度を向上させても、素子
の生産性の低下を抑制でき、良好な開口率及び強度を維
持することができる液晶光変調素子及び積層型液晶光変
調素子を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、一対の基板と該一対の基板間に挟まれた液晶
光変調層とを有しており、複数の画素がマトリクス状に
形成されている液晶光変調素子であって、前記液晶光変
調層は光変調を行う液晶材料と、前記一対の基板間のギ
ャップを制御するスペーサと、光変調領域内に配置され
前記一対の基板を支持する樹脂構造物とを有し、前記樹
脂構造物は前記各画素間の行方向の隙間と列方向の隙間
とが交わる部分に、且つ、各画素について複数のコーナ
部分のうち少なくとも一つのコーナ部分には配置されな
いようにして規則的に配置されていることを特徴とする
液晶光変調素子、及び一対の基板と該一対の基板間に挟
まれた液晶光変調層とを有し、複数の画素がマトリクス
状に形成されている液晶光変調素子層を複数積層した積
層型液晶光変調素子であって、前記各液晶光変調素子層
における液晶光変調層は光変調を行う液晶材料と、前記
一対の基板間のギャップを制御するスペーサと、光変調
領域内に配置され前記一対の基板を支持する樹脂構造物
とを有しており、前記各液晶光変調素子層における樹脂
構造物は前記各画素間の行方向の隙間と列方向の隙間と
が交わる部分に、且つ、各画素について複数のコーナ部
分のうち少なくとも一つのコーナ部分には配置されない
ようにして規則的に配置されていることを特徴とする積
層型液晶光変調素子を提供する。
【0011】本発明に係る液晶光変調素子及び本発明に
係る積層型液晶光変調素子における各液晶光変調素子層
では、一対の基板間に液晶光変調層が挟まれており、複
数の画素がマトリクス状に形成されている。前記液晶光
変調層では、液晶材料が光変調を行い、スペーサが前記
一対の基板間のギャップを制御し、樹脂構造物が前記一
対の基板を支持して光変調領域内において前記各画素間
の行方向の隙間と列方向の隙間とが交わる部分に、且
つ、各画素について複数のコーナ部分のうち少なくとも
一つのコーナ部分には配置されないようにして規則的に
配置されている。
【0012】既述のとおり、各画素間に樹脂構造物を配
置すると開口率の低下を防ぐことができ、全画素の四
隅、すなわち各画素間の行方向の隙間と列方向の隙間と
が交わる部分の全てに樹脂構造物を配置すると強度を向
上させることができるが、解像度の向上に伴い樹脂構造
物を高密度に配置しなければならず、それだけ素子の生
産性が低下するとともに開口率が低下するという問題が
ある。
【0013】しかし、本発明に係る液晶光変調素子及び
本発明に係る積層型液晶光変調素子によると、前記樹脂
構造物が前記各画素間の行方向の隙間と列方向の隙間と
が交わる部分に、且つ、各画素について複数の(通常四
つの)コーナ部分のうち少なくとも一つのコーナ部分に
は配置されないようにして規則的に配置されているの
で、解像度を向上させても、前記樹脂構造物の高密度化
を抑制でき、それだけ素子の生産性の低下を抑制できる
とともに素子の良好な開口率を維持することができる。
また、解像度を向上させた状態では各画素間のピッチが
小さくなるので、前記樹脂構造物間の距離が広がりすぎ
ることが抑制され、従って実用上支障のない高い強度を
維持することができる。
【0014】なお、樹脂構造物は各画素についてみる
と、少なくとも一つのコーナ部分には配置されておら
ず、ある画素ではそのいずれのコーナ部分にも配置され
ていないということも許される。本発明の液晶光変調素
子及び本発明の積層型液晶光変調素子の各液晶光変調素
子層において、前記樹脂構造物の具体的な配置規則とし
ては、例えば、 前記樹脂構造物が前記画素のマトリクス配列方向に平
行なライン上に、且つ、前記画素のマトリクス配列方向
の画素ピッチの整数倍(2倍以上が好ましい)のピッチ
で配置されている場合、及び 前記樹脂構造物が前記画素のマトリクス配列の対角線
方向に平行なライン上に、且つ、前記画素のマトリクス
配列の対角線方向の画素ピッチの整数倍(2倍以上が好
ましい)のピッチで配置されている場合を挙げることが
できる。
【0015】との配置規則が組み合わさっていても
よい。いずれにしても、本発明の積層型液晶光変調素子
では、積層型液晶光変調素子の光変調面に垂直な方向か
ら見て、前記各液晶光変調素子層における樹脂構造物が
隣り合う液晶光変調素子層間で重なるように配置されて
いてもよいし、積層型液晶光変調素子の光変調面に垂直
な方向から見て、前記各液晶光変調素子層における樹脂
構造物が隣り合う液晶光変調素子層間において互いに位
置がずれるように配置されていてもよい。
【0016】積層型液晶光変調素子の光変調面に垂直な
方向から見て、前記各液晶光変調素子層における樹脂構
造物が隣り合う液晶光変調素子層間で重なるように配置
されている積層型液晶光変調素子では、該方向から見
て、前記樹脂構造物が各隣り合う液晶光変調素子層間で
重なっているので、積層型液晶光変調素子の開口率が向
上し、且つ、前記樹脂構造物による視野の遮りが小さく
抑えられ、表示品位が向上する。この場合、前記各液晶
光変調素子層において表示面積に対する樹脂構造物の占
める面積の割合が大きい場合に特に有効である。特に、
画素が大きく(すなわち低解像度の素子であって)十分
な素子の強度を得るために樹脂構造物を密に配置する必
要がある場合に有効であり、このような場合にも表示品
位を良好に保つことができる。この積層型液晶光変調素
子において、前記各液晶光変調素子層における画素ピッ
チとしては、画素数と比較して樹脂構造物の数が多い場
合にも表示品位を良好に確保する観点から、300μm
以上を例示できる。
【0017】積層型液晶光変調素子の光変調面に垂直な
方向から見て、前記各液晶光変調素子層における樹脂構
造物が隣り合う液晶光変調素子層間において互いに位置
がずれるように配置されている積層型液晶光変調素子で
は、各液晶光変調素子層における樹脂構造物の高さのば
らつきが液晶光変調素子層間で互いに緩和し合い、積層
型液晶光変調素子の厚みのばらつきを小さく抑えること
ができ、それだけ該素子の厚みのばらつきに起因する表
示ムラ等を解消できる。また、解像度を向上させても、
表示面積に対する樹脂構造物の占める面積の割合を小さ
くしておけば、樹脂構造物はほとんど目立たず、また前
記液晶光変調素子層が第2層、第3層と深くなるにつれ
て樹脂構造物は手前の素子層に遮られて目立たなくな
る。従って、積層型液晶光変調素子の光変調面に垂直な
方向から見て、前記各液晶光変調素子層における樹脂構
造物が隣り合う液晶光変調素子層間において互いに位置
がずれるように配置されていても、素子全体の強度が損
なわれることなく、良好な表示品位を確保することがで
きる。特に画素が小さく(すなわち高解像度の素子であ
って)十分な表示品位を保つため樹脂構造物を疎らに配
置する必要がある場合に有効であり、このような場合に
も素子の強度を良好に保つことができる。この積層型液
晶光変調素子において、前記各液晶光変調素子層におけ
る画素ピッチとしては、画素数と比較して樹脂構造物の
数が少ない場合の素子強度と表示品位の確保の観点か
ら、300μm以下を例示できる。
【0018】本発明に係る液晶光変調素子及び本発明に
係る積層型液晶光変調素子における各液晶光変調素子層
における一対の基板は、少なくとも一方が透明な基板で
あるが、かかる透明な基板としては、ガラスからなる基
板の他、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン(P
ES)、ポリエチレンテレフタレート等からなるフレキ
シブル基板等を例示できる。
【0019】本発明に係る液晶光変調素子及び本発明に
係る積層型液晶光変調素子における各液晶光変調素子層
は反射型素子や光書き込み型素子として用いることがで
きる。この場合には、前記一対の基板のうち一方の基板
は透明である必要はない場合もある。また、基板上には
必要に応じてITO(インジウム錫酸化物)に代表され
る透明導電膜の電極やアルミニウム、シリコン等の金属
からなる電極を形成することができ、或いはアモルファ
スシリコン、BSO等の光導電性膜などを基板に配し液
晶光変調素子制御用の電極として使用することができ
る。また、これら電極材を基板に配する以外に電極自身
を基板材として用い、基板と電極とを兼ねさせることも
できる。また、電極の構造としては、複数の画素電極と
それに接続する薄膜トランジスタを形成したアクティブ
マトリクス型の電極構造を例示できる。
【0020】また、電極表面にポリイミドに代表される
液晶材料配向膜を必要に応じて配してもよい。この配向
膜には必要に応じて、ラビング処理を施すことができ
る。こうすることで液晶分子を任意の方向に配列させる
ことが可能である。また、電極表面にガスバリア層、絶
縁層として任意の有機系、無機系の膜を配し、素子の信
頼性を向上させることもできる。
【0021】本発明に係る液晶光変調素子及び本発明に
係る積層型液晶光変調素子における各液晶光変調素子層
に用いることができる液晶材料としては、ツイステッド
ネマチック型液晶材料、スーパーツイステッドネマチッ
ク型液晶材料、コレステリックネマチック相転移型液晶
材料、可視の選択反射波長を有するコレステリック液晶
等のネマチック液晶材料にカイラル材を添加した液晶材
料、室温でスメクチック相を示す強誘電性液晶材料及び
反強誘電性液晶材料等を例示できる。
【0022】液晶の複屈折率を利用し、透光・遮光を効
率よく行うために、本発明に係る液晶光変調素子及び本
発明に係る積層型液晶光変調素子の両面に偏光板や位相
差板を配置してもよく、本発明に係る液晶光変調素子を
カラー表示素子として用いる場合には、用途に応じてカ
ラーフィルタや二色性色素等を付加してもよい。本発明
に係る積層型液晶光変調素子では、複数の液晶光変調素
子の層を組み合わせてカラー表示素子としてもよい。
【0023】本発明に係る液晶光変調素子及び本発明に
係る積層型液晶光変調素子における各液晶光変調素子層
の基板間ギャップ制御用スペーサに用いることができる
スペーサ材としては、ガラスファイバーを微細化したも
の、ボール状の珪酸ガラス、アルミナ粉末等の無機系材
料、或いはジビニルベンゼン系架橋重合体及びポリスチ
レン系架橋重合体等の有機系合成球状粒子を例示でき
る。本発明の場合これらの粒子を乾式散布法、湿式散布
法、ディッピング法、空中付着法等の方法により基板上
に配置する方法や後述する前記樹脂構造物の形成時に同
時に前記スペーサを含有させる方法、さらに前記スペー
サが付着した基板上に前記樹脂構造物を形成し、該樹脂
構造物を圧着する際に前記スペーサを前記樹脂構造物中
に埋め込む方法等を採用できる。なお、大面積の素子を
作製する場合など均一なスペーサ散布が困難なときに
は、前記樹脂構造物形成時に同時に前記スペーサを含有
させる方法が好適である。
【0024】また、本発明に係る液晶光変調素子及び本
発明に係る積層型液晶光変調素子における各液晶光変調
素子層において光変調領域内に配置される樹脂構造物を
構成する高分子材料としては、使用する液晶材料と化学
的反応を起こさず適度な弾性を有する有機系材料が好適
に使用できる。樹脂構造物に用いることができる材料と
しては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹
脂を例示できる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリ塩
化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニ
ル樹脂、ポリメタクリル樹脂、ポリアクリル酸エステル
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ
素系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエ
ーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、
ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂を
挙げることができる。これらのものは複数を組み合わせ
て使用してもよい。熱硬化性樹脂としては、例えばエポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン樹脂など
を挙げることができ、また、紫外線硬化性樹脂として
は、例えばアクリル系の樹脂、メタクリル系の樹脂を挙
げることができ、これらを単独又は複数組み合わせて使
用してもよい。もちろん、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、紫外線硬化性樹脂を組み合わせて使用してもよい。
【0025】この樹脂構造物は、従来の散布型スペーサ
で見られるような凝集や配列ムラを避けるために所定の
規則で、換言すれば前記各画素間の行方向の隙間と列方
向の隙間とが交わる部分に、且つ、各画素について複数
のコーナ部分のうち少なくとも一つのコーナ部分には配
置されないようにして規則的に配置される。この樹脂構
造物の配置方法としては、スクリーン版やメタルマスク
を用いた印刷法、ディスペンサー法やインクジェット法
により適量の樹脂構造物を基板上に射出する方法等を例
示できる。
【0026】以下に、本発明に係る液晶光変調素子及び
本発明に係る積層型液晶光変調素子における各液晶光変
調素子層の製造方法例についても説明しておく。熱可塑
性高分子材料を用いて樹脂構造物を形成する場合は、熱
可塑性高分子材料に有機溶剤を適量添加することにより
熱可塑性高分子材料の粘度を調節した後前記一対の基板
のうち一方の基板上に該熱可塑性高分子材料を主成分と
する樹脂構造物を形成する。この際、粘度が調節された
熱可塑性高分子材料に前記ギャップ制御用スペーサ材を
適量添加することにより形成後の樹脂構造物内にスペー
サを含有させることが可能となる。この樹脂構造物は前
記一方の基板上に形成された後、粘度調整用の有機溶剤
を揮発させることにより強固な樹脂構造物となる。
【0027】その後、他方の基板を前記樹脂構造物が形
成された基板に重ねる。なお、一対の基板として電極付
きの基板を用いる場合は該電極面が対向するように重ね
る。このとき一対の基板を熱可塑性高分子材料の軟化温
度以上の温度で加熱し圧着することにより前記樹脂構造
物は所望の高さまで押しつぶされ、両基板の圧着面に接
着される。その後、該一対の基板を熱可塑性高分子材料
の軟化温度以下まで冷却することにより両基板を接着支
持する強固な樹脂構造物が得られる。
【0028】硬化性樹脂材料を用いて樹脂構造物を形成
する場合は、硬化後に所定の温度で加熱することにより
軟化するものを用いるようにし、上記と同様にして樹脂
材料を配置した後、熱や光照射により硬化させて樹脂構
造物を形成し、さらに対向基板を重ねて加熱・加圧し両
基板を貼り合わせるようにする。前記液晶光変調層に前
記液晶材料を配置する方法として、前記一対の基板を加
熱圧着して貼り合わせる前の工程で滴下法等により該一
対の基板のうち一方の基板上に前記液晶材料を供給して
おく方法と、前記一対の基板を加熱圧着した後に該両基
板間に前記液晶材料を注入する方法とを例示できる。前
記一対の基板を加熱圧着する前の工程で該一対の基板の
うち一方の基板上に前記液晶材料滴下後該液晶材料を基
板全面に広げる工程や、前記液晶材料を前記一対の基板
間に注入する工程では、前記液晶材料の配向ムラを抑制
するために該液晶材料は等方相の状態でその工程を進め
ることができる。この際、前記熱可塑性高分子材料の軟
化温度が前記液晶材料の相転移温度より低いと該工程時
に前記樹脂構造物に外力が印加された場合にズレが生じ
てしまう。また、前記熱可塑性高分子材料の軟化温度が
前記一対の基板温度より高いと加熱圧着時に該両基板に
歪みが生じてしまうという問題が生じる。よって前記熱
可塑性高分子材料の軟化温度は前記液晶材料のアイソト
ロピック相への相転移温度より高く、基板の軟化温度よ
りも低いことが望ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1及び図3はそれぞれ本発明に
係る液晶光変調素子の一例の一部の平面図であり、図2
及び図4はそれぞれ図1及び図3に示す液晶光変調素子
の一部の断面図である。なお、図1及び図3において基
板、電極、配向膜、液晶材料、スペーサ、シール樹脂等
は図示を省略してある。
【0030】図1、図2に示す液晶光変調素子100a
及び図3、図4に示す液晶光変調素子100bは、いわ
ゆる単純マトリクス駆動を行うものであり、それぞれ少
なくとも一方が透明な一対の基板1a,1bと基板1
a,1b間に挟まれた液晶光変調層10とを有してお
り、複数の画素2がマトリクス状に形成されている。な
お、ここで両基板1 a、1b共に透明基板を採用してい
る。
【0031】液晶光変調層10は光変調を行う液晶材料
11と、基板1a、1b間のギャップを制御するスペー
サ12と、光変調領域内に配置され基板1a、1bを接
着支持する熱可塑性高分子材料を主成分とする樹脂構造
物13とを有している。図2及び図4に示すように、基
板1a、1b上にはそれぞれ、所定の間隔をあけて並ん
だ複数の帯状の透明電極3a、3bが形成されており、
電極3a及び電極3bは互いに交差するように配置され
ている。電極3a、3bのマトリクス状に交差するポイ
ントが表示画素2となる。電極3a、3bの上にはそれ
ぞれ配向膜4a、4bが形成されている。また、基板1
a、1b間にはスペーサ12が配置され、基板間ギャッ
プを定めている。基板1a、1bの周辺部には液晶材料
11の漏れを防止するためにシール樹脂14が設けられ
ている。
【0032】図1及び図3に示すように、樹脂構造物1
3は各画素2間の行方向の隙間2aと列方向の隙間2b
とが交わる部分に、且つ、各画素2について四つのコー
ナ部分のうち多くとも三つのコーナ部分までに対応して
規則的に、ここでは樹脂構造物13が画素2のマトリク
ス配列方向に平行なライン上に、且つ、画素2のマトリ
クス配列方向の画素ピッチの2倍以上の整数倍(図1の
例では2倍、図3の例では3倍)のピッチで配置されて
いる。
【0033】見方を変えればマトリクス配列の対角線方
向に平行なライン上に、その方向の画素ピッチの2倍以
上の整数倍のピッチで配置されている。この素子100
a、100bでは、それぞれ液晶材料11に電極3a、
3bから所定の電圧が印加されることにより各画素2に
おける液晶材料11の分子配列が変化し、この分子配列
の変化により光の変調が行われる。
【0034】樹脂構造物を配置する規則として、低解像
度の素子、すなわち画素サイズの大きい素子において
は、図11(A)に示すように樹脂構造物bを全画素の
4隅、すなわち各画素間の行方向の隙間と列方向の隙間
とが交わる部分の全てに配置することが容易であり、ま
た表示面積に対する樹脂構造物bの占める面積は十分に
小さいので良好な開口率が得られる。開口率は80%以
上あれば、十分に明るい素子が得られる。例えば画素a
の大きさが900μmで、画素aと画素aとの間の隙間
a1の部分の幅が100μmの場合、樹脂構造物bが存
在しない場合の開口率は80%以上であり、全画素の4
隅に直径40μmの樹脂構造物bを配置した場合でも、
樹脂構造物bが画素aの隙間の部分に収まるので、開口
率は元のままである。
【0035】ところが、解像度が高くなるにつれて、す
なわち画素サイズが小さくなるにつれて樹脂構造物の配
置が困難になる。また開口率の低下が目立つようにな
る。例えば図11(B)に示すように、画素a’の大き
さが90μmで、画素a’と画素a’との間の隙間a2
の部分の幅が10μmの場合、樹脂構造物b’が存在し
ない場合の開口率は、80%以上であるが、全画素の4
隅に直径40μmの樹脂構造物b’を配置した場合、樹
脂構造物b’が画素a’の部分に重なるので、開口率は
80%未満に低下する。
【0036】しかし、図1、図2に示す液晶光変調素子
100a及び図3、図4に示す液晶光変調素子100b
によると、樹脂構造物13が各画素2間の行方向の隙間
2aと列方向の隙間2bとが交わる部分に、且つ、各画
素2について四つのコーナ部分のうち少なくとも一つの
コーナ部分には配置されないようにして規則的に、ここ
では樹脂構造物13が画素2のマトリクス配列方向に平
行なライン上に、且つ、画素2のマトリクス配列方向の
画素ピッチの整数倍のピッチで配置されているので、解
像度を向上させても、樹脂構造物13の高密度化を抑制
でき、それだけ素子の生産性の低下を抑制できるととも
に素子の良好な開口率を維持することができる。また、
解像度を向上させた状態では各画素2間のピッチが小さ
くなるので、樹脂構造物13間の距離の広がりを抑制で
き、従って実用上支障のない高い強度を維持することが
できる。
【0037】図5及び図7にそれぞれ本発明に係る液晶
光変調素子の他の例の一部の平面図を示し、図6及び図
8にそれぞれ図5及び図7に示す液晶光変調素子の一部
の断面図を示す。なお、図5及び図7において基板、電
極、配向膜、液晶材料、スペーサ、シール樹脂等は図示
を省略してある。図5、図6に示す液晶光変調素子10
0c及び図7、図8に示す液晶光変調素子100dは、
それぞれ樹脂構造物13の配置規則を除けば、図1、図
2に示す素子100a及び図3、図4に示す素子100
bと同様である。従って、以下に、図5、図6に示す素
子100c及び図7、図8に示す素子100dについ
て、樹脂構造物13の配置規則を中心に説明し、他の点
は説明を省略する。なお、素子100a、素子100b
と同じ構成、作用を有する部材には同じ参照符号を付し
てある。
【0038】この素子100c、100dでは、図5及
び図7に示すように、樹脂構造物13は各画素2間の行
方向の隙間2aと列方向の隙間2bとが交わる部分に、
且つ、各画素2について四つのコーナ部分のうち少なく
とも一つのコーナ部分には配置されないようにして規則
的に、ここでは樹脂構造物13が画素2のマトリクス配
列の対角線方向に平行なライン上に、且つ、画素2のマ
トリクス配列の対角線方向の画素ピッチの整数倍(図5
の例では1倍、図7の例では2倍)のピッチで配置され
ている。
【0039】見方を変えればマトリクス配列方向に平行
なライン上に、その方向の画素ピッチの整数倍(図5で
は2倍、図7では4倍)のピッチで配置されている。こ
の素子100c、100dでは、それぞれ液晶材料11
に電極3a、3bから所定の電圧が印加されることによ
り各画素2における液晶材料11の分子配列が変化し、
この分子配列の変化により光の変調が行われる。
【0040】図5、図6に示す液晶光変調素子100c
及び図7、図8に示す液晶光変調素子100dによる
と、図1、図2に示す液晶光変調素子100a及び図
3、図4に示す液晶光変調素子100bと同様の利点が
あり、素子100cの樹脂構造物13の配置規則では素
子100aの樹脂構造物13の配置規則に比べて樹脂構
造物13間の距離を小さくできるので、より高強度の素
子を得ることができる。同じく、素子100dの樹脂構
造物13の配置規則では素子100bの樹脂構造物13
の配置規則に比べてより高強度の素子を得ることができ
る。
【0041】なお、例えば図7、図8の素子100dに
おいて、より強度を上げるために、図7中右上端及び右
下端の樹脂構造物の位置を位置P1、P2へ変更した配
置等も採用できる。次に、本発明の他の実施形態につい
て、図9、図10を参照しながら説明する。
【0042】図9、図10はそれぞれ本発明に係る積層
型液晶光変調素子の一例の一部の断面図である。図9に
示す積層型液晶光変調素子100e、図10に示す積層
型液晶光変調素子100fは、いずれも図1及び図2に
示す液晶光変調素子100aにおいて配向膜4a、4b
に代えて絶縁膜4a’、4b’を設けた液晶光変調素子
の層100a’や100a”を複数積層した積層型液晶
光変調素子である。
【0043】すなわち、積層型液晶光変調素子100
e、100fにおけるそれぞれの各液晶光変調素子層1
00a’や100a”は、透明な一対の基板1a,1b
と基板1a,1b間に挟まれた液晶光変調層10’とを
有しており、複数の画素2がマトリクス状に形成されて
いる。液晶光変調層10’はそれぞれ光変調を行う液晶
材料11と、基板1a、1b間のギャップを制御するス
ペーサ12と、光変調領域内に配置され基板1a、1b
を接着支持する熱可塑性高分子材料を主成分とする樹脂
構造物13とを有している。各液晶光変調素子層が異な
る色の表示を行うものとすれば、積層型の素子全体でカ
ラーの表示を行うことができる。例えば、コレステリッ
ク相を示す液晶材料を用いて、それぞれ青色、緑色、赤
色を表示する液晶光変調素子層を積層し、裏面に光吸収
層を設けると、フルカラーの表示が行える。この場合、
例えば液晶材料としてカイラルネマチック液晶を用い、
添加するカイラル剤の量を各層ごとに変えることにより
液晶の選択反射波長を調整することができる。
【0044】一対の基板1a、1b上にはそれぞれ、所
定の間隔をあけて並んだ複数の帯状の透明電極3a、3
bが形成されており、電極3a及び電極3bは互いに交
差するように配置されている。電極3a、3bのマトリ
クス状に交差するポイントが表示画素2となる。電極3
a、3bの上にはそれぞれ絶縁膜4a’、4b’が形成
されている。また、基板1a、1b間にはスペーサ12
が配置され、基板間ギャップを定めている。基板1a、
1bの周辺部には液晶材料11の漏れを防止するために
シール樹脂14が設けられている。
【0045】樹脂構造物13は各画素2間の行方向の隙
間2aと列方向の隙間2bとが交わる部分に、且つ、各
画素2について四つのコーナ部分のうち少なくとも一つ
のコーナ部分には配置されないようにして規則的に、こ
こでは樹脂構造物13が画素2のマトリクス配列方向に
平行なライン上に、且つ、画素2のマトリクス配列方向
の画素ピッチの2倍のピッチで配置されている。なお、
素子100e、100fにおいて各液晶光変調素子層に
おける画素ピッチとしては、本例では350μmであ
る。
【0046】そして、積層型液晶光変調素子100eに
おいては、図9に示すように素子100eの光変調面に
垂直な方向(図9中矢印A方向)から見て、各液晶光変
調素子層100a’における樹脂構造物13が各隣り合
う液晶光変調素子層100a’間で重なるように配置さ
れており、積層型液晶光変調素子100fにおいては、
図10に示すように素子100fの光変調面に垂直な方
向(図10中矢印A方向)から見て、各液晶光変調素子
層100a’、100a”における樹脂構造物13が隣
り合う液晶光変調素子層間100a”、100a’にお
いて互いに位置がずれるように配置されている。
【0047】図9に示す積層型液晶光変調素子100e
によると、素子100eの光変調面に垂直な方向Aから
見て、樹脂構造物13が各隣り合う液晶光変調素子層1
00a’間で重なっているので、積層型液晶光変調素子
100eの開口率が向上し、且つ、樹脂構造物13によ
る視野の遮りが小さく抑えられ、表示品位が向上する。
このタイプの素子は、各液晶光変調素子層100a’に
おいて表示面積に対する樹脂構造物の占める面積が大き
い場合に特に有利である。
【0048】図10に示す積層型液晶光変調素子100
fによると、各液晶光変調素子層100a’、100
a”における樹脂構造物13の高さのばらつき(主とし
て、樹脂構造物13の製造時のばらつきに起因する)が
隣り合う液晶光変調素子層100a’、100a”間で
互いに緩和し合い、積層型液晶光変調素子100fの厚
みのばらつきを小さく抑えることができ、それだけ素子
100fの厚みのばらつきに起因する表示ムラ等を解消
できる。また、解像度を向上させても、表示面積に対す
る樹脂構造物13の占める面積の割合を小さくすること
で、樹脂構造物13はほとんど目立たず、また液晶光変
調素子層が第2層、第3層と深くなるにつれて樹脂構造
物13は手前の層に遮られてより目立たなくなる。従っ
て、素子100fの光変調面に垂直な方向Aから見て、
各液晶光変調素子層100a’、100a”における樹
脂構造物13が互いに隣り合う液晶光変調素子層100
a”、100a’間において互いに位置がずれるように
配置されていても、素子全体の強度が損なわれることな
く、良好な表示品位を確保することができる。
【0049】以下に本発明の液晶光変調素子及び積層型
液晶光変調素子の具体例をその製造方法とともに説明す
る。また、比較例として従来の液晶光変調素子を作製
し、素子例で得られた素子と比較したので、それにつ
いてもに説明する。 (素子例)縦、横がいずれも20cmの基板を用いて
図1及び図2に示す液晶光変調素子100aを作製し
て、素子の強度実験及び低温環境放置実験を行った。
【0050】すなわち、ラビング処理したポリイミド配
向膜4aを表面に形成した線幅320μm、線間隔30
μmのITO電極付きポリエーテルスルホン基板1a
(住友ベークライト社製)上(20cm□、換言すれば
20cm×20cm)に樹脂構造物13としてポリエス
テル樹脂PES−380S30(スリーボンド社製)を
スクリーン印刷法により、直径約40μmの円柱状でピ
ッチ700μmで形成した。樹脂構造物13は、図1に
示すように画素2のマトリクス配列方向に平行なライン
上に、且つ、画素2のマトリクス配列方向の画素ピッチ
の2倍のピッチで配置した。
【0051】さらに基板1a外縁部には連続した該ポリ
エステル樹脂による堰(シール樹脂)14を同時に形成
した。また基板1a上にギャップ制御用スペーサ12と
して粒径約6.5μmのスペーサ材ミクロパールSP−
2065(積水ファインケミカル社製)を乾式散布法に
より基板全面にわたって均一に約200個/mm2 の散
布密度で散布した。その後、液体精密定量吐出装置(デ
ィスペンサー)(武蔵エンジニアリング社製)を用いて
液晶材料11としてカイラル材S−811(メルク社
製)を2.3wt%添加したネマチック液晶MLC60
68−000(メルク社製)を、樹脂構造物13に重な
らないようにし、且つ、基板温度を該カイラルネマチッ
ク液晶の等方相転移温度(70℃)を越える80℃に加
熱した状態で滴下した。
【0052】続いて対向基板1bとして同じくラビング
処理したポリイミド配向膜4bを表面に形成した線幅3
20μm、線間隔30μmのITO電極付きポリエーテ
ルスルホン基板(20cm□)を該電極面が対向し、且
つ、ツイスト角が250度になるように真空中で重ね合
わせ、該ポリエステル樹脂の軟化温度である150℃で
加熱しながら0.2kg/cm2 の圧力で5分間加圧を
行い、加圧状態のまま室温まで冷却することによりセル
を形成した。
【0053】得られたセルの上下に図1及び図2では図
示を省略した位相差板と偏光板をコントラスト比が最大
となるように配置し、STN型液晶光変調素子100a
とした。このようにして得られた液晶光変調素子100
aによると、素子100aに対して外圧として1cm
□、換言すれば1cm×1cmの面積に10kgの力を
加えたが、外圧除去後の基板1a、1b間距離の拡大及
び縮小は見られなず、表示ムラも見られなかった。外圧
印加前後で駆動電圧の変化も見られなかった。さらにこ
の素子100aを0℃で1時間放置したが気泡の発生は
見られなかった。また、この素子100aは、樹脂構造
物13により遮られた部分が少なく、明るく美しい画面
になった。 (素子例)縦39cm横30cmの基板を用いて図1
及び図2に示す液晶光変調素子100aを作製して、素
子の強度実験を行った。
【0054】すなわち、ラビング処理したポリイミド配
向膜4aを表面に形成した線幅320μm、線間隔30
μmのITO電極付きポリエーテルスルホン基板(住友
ベークライト社製)上に樹脂構造物13としてポリエス
テル樹脂PES−380S30(スリーボンド社製)を
スクリーン印刷法により、直径約40μmの円柱状でピ
ッチ700μmで形成した。基板1a、1bの大きさは
縦39cm横30cmのものを用いた。樹脂構造物13
は、図1に示すように画素2のマトリクス配列方向に平
行なライン上に、且つ、画素2のマトリクス配列方向の
画素ピッチの2倍のピッチで配置した。
【0055】さらに基板1a外縁部には連続した該ポリ
エステル樹脂による堰(シール樹脂)14を同時に形成
した。また基板1a上にギャップ制御用スペーサ12と
して粒径約6.5μmのスペーサ材ミクロパールSP−
2065(積水ファインケミカル社製)を乾式散布法に
より基板全面にわたって均一に約200個/mm2 の散
布密度で散布した。その後、液体精密定量吐出装置(デ
ィスペンサー)(武蔵エンジニアリング社製)を用いて
液晶材料11としてカイラル材S−811(メルク社
製)を2.3wt%添加したネマチック液晶MLC60
68−000(メルク社製)を、樹脂構造物13に重な
らないようにし、且つ、基板温度を該カイラルネマチッ
ク液晶の等方相転移温度(70℃)を越える80℃に加
熱した状態で滴下した。
【0056】続いて対向基板1bとして同じくラビング
処理したポリイミド配向膜4bを表面に形成した線幅3
20μm、線間隔30μmのITO電極付きポリエーテ
ルスルホン基板を該電極面が対向し、且つ、ツイスト角
が250度になるように真空中で重ね合わせ、該ポリエ
ステル樹脂の軟化温度である150℃で加熱しながら
0.2kg/cm2 の圧力で5分間加圧を行い、加圧状
態のまま室温まで冷却することによりセルを形成した。
【0057】得られたセルの上下に図1及び図2では図
示を省略した位相差板と偏光板をコントラスト比が最大
となるように配置し、STN型液晶光変調素子100a
とした。このようにして得られた液晶光変調素子100
aによると、基板1a、1bが縦39cm横30cmと
大型の基板のため、ややたわみやすかったものの外圧印
加による問題は発生せず、樹脂構造物13が少なく明る
い画面になった。 (素子例)縦39cm横30cmの基板を用いて図5
及び図6に示す液晶光変調素子100cを作製して、素
子の強度実験を行った。
【0058】すなわち、素子例において、基板材料、
液晶材料、スペーサ材、シール樹脂を各同一条件とし、
基板1a、1bの大きさは縦39cm横30cmとし
て、ポリエステル樹脂構造物13は、直径約40μmの
円柱状で図5に示すように配置した。すなわち、画素2
のマトリクス配列の対角線方向に平行なライン上に、且
つ、画素2のマトリクス配列の対角線方向の画素ピッチ
の1倍のピッチで配置した。
【0059】対向基板1bを重ね合わせ、液晶材料11
を注入しSTN型液晶光変調素子100cを得た。この
ようにして得られた液晶光変調素子100cによると、
素子例で得られた素子100aに比べて樹脂構造物1
3が視野を遮る面積が増えたものの、素子100cに対
して外圧として1cm□に10kgの力を加えたが、外
圧除去後の基板1a、1b間距離の拡大及び縮小は見ら
れなず、表示ムラも見られなかった。 (素子例)縦、横がいずれも10cmの基板を用いて
図3及び図4に示す液晶光変調素子100bを作製し
て、素子の強度実験及び低温環境放置実験を行った。
【0060】すなわち、ラビング処理したポリイミド配
向膜4aを表面に形成した線幅230μm、線間隔20
μmのITO電極付きポリエーテルスルホン基板1a
(住友ベークライト社製)上(10cm□)に樹脂構造
物13としてポリエステル樹脂PES−380S30
(スリーボンド社製)をスクリーン印刷法により、直径
約40μmの円柱状でピッチ750μmで形成した。樹
脂構造物13は、図3に示すように画素2のマトリクス
配列方向に平行なライン上に、且つ、画素2のマトリク
ス配列方向の画素ピッチの3倍のピッチで配置した。
【0061】さらに基板1a外縁部には連続した該ポリ
エステル樹脂による堰(シール樹脂)14を同時に形成
した。また基板1a上にギャップ制御用スペーサ12と
して粒径約6.5μmのスペーサ材ミクロパールSP−
2065(積水ファインケミカル社製)を乾式散布法に
より基板全面にわたって均一に約200個/mm2 の散
布密度で散布した。その後、液体精密定量吐出装置(デ
ィスペンサー)(武蔵エンジニアリング社製)を用いて
液晶材料11としてカイラル材S−811(メルク社
製)を2.3wt%添加したネマチック液晶MLC60
68−000(メルク社製)を、樹脂構造物13に重な
らないようにし、且つ、基板温度を該カイラルネマチッ
ク液晶の等方相転移温度(70℃)を越える80℃に加
熱した状態で滴下した。
【0062】続いて対向基板1bとして同じくラビング
処理したポリイミド配向膜4bを表面に形成した線幅2
30μm、線間隔20μmのITO電極付きポリエーテ
ルスルホン基板(10cm□)を該電極面が対向し、且
つ、ツイスト角が250度になるように真空中で重ね合
わせ、該ポリエステル樹脂の軟化温度である150℃で
加熱しながら0.2kg/cm2 の圧力で5分間加圧を
行い、加圧状態のまま室温まで冷却することによりセル
を形成した。
【0063】得られたセルの上下に図3及び図4では図
示を省略した位相差板と偏光板をコントラスト比が最大
となるように配置し、STN型液晶光変調素子100b
とした。このようにして得られた液晶光変調素子100
bによると、素子100bに対して外圧として1cm□
に10kgの力を加えたが、外圧除去後の基板1a、1
b間距離の拡大及び縮小は見られなず、表示ムラも見ら
れなかった。外圧印加前後で駆動電圧の変化も見られな
かった。さらにこの素子100bを0℃で1時間放置し
たが気泡の発生は見られなかった。また、この素子10
0bは、樹脂構造物13により遮られた部分が少なく、
明るく美しい画面になった。 (素子例)縦39cm横30cmの基板を用いて図7
及び図8に示す液晶光変調素子100dを作製して、素
子の強度実験を行った。
【0064】すなわち、素子例において、基板材料、
液晶材料、スペーサ材、シール樹脂を各同一条件とし、
基板1a、1bの大きさは縦39cm横30cmとし
て、ポリエステル樹脂構造物13は、直径約40μmの
円柱状で図7に示すように配置した。すなわち、画素2
のマトリクス配列の対角線方向に平行なライン上に、且
つ、画素2のマトリクス配列の対角線方向の画素ピッチ
の2倍のピッチで配置した。
【0065】対向基板1bを重ね合わせ、液晶材料11
を注入しSTN型液晶光変調素子100dを得た。この
ようにして得られた液晶光変調素子100dによると、
素子100dに対して外圧として1cm□に10kgの
力を加えたが、外圧除去後の基板1a、1b間距離の拡
大及び縮小は見られなず、表示ムラも見られなかった。 (素子例)図9に示す積層型液晶光変調素子100e
を作製して、良好な表示品位の積層型液晶光変調素子が
得られるかを調べた。
【0066】すなわち、酸化シリコンの絶縁膜4a’を
表面に形成した線幅320μm、線間隔30μmのIT
Oパターニング電極付きガラス基板上(20cm□)に
樹脂構造物13としてポリエステル樹脂PES−360
S30(スリーボンド社製)をスクリーン印刷法によ
り、直径約40μmの円柱状でピッチ700μmで形成
した。樹脂構造物13は、図1に示すように画素2のマ
トリクス配列方向に平行なライン上に、且つ、画素2の
マトリクス配列方向の画素ピッチの2倍のピッチで形成
した。
【0067】さらに基板1a外縁部には液晶注入口を残
して連続した該ポリエステル樹脂による堰(シール樹
脂)14を同時に形成した。また基板1a上にギャップ
制御用スペーサ12として粒径約7.5μmのスペーサ
材ミクロパールSP−2075(積水ファインケミカル
社製)を乾式散布法により基板全面にわたって均一に約
100個/mm2 の散布密度で散布した。
【0068】対向基板1bとして同じく絶縁膜4b’を
形成した線幅320μm、線間隔30μmのITOパタ
ーニング電極付きガラス基板を重ね合わせ、該ポリエス
テル樹脂の軟化温度である150℃で加熱しながら0.
2kg/cm2 の圧力で5分間加圧を行い、加圧状態の
まま室温まで冷却することによりセルを形成した。該セ
ルに液晶材料11としてカイラル材S−811(メルク
社製)を28wt%添加したネマチック液晶E−31L
V(TN−I=61.5℃、メルク社製)を60℃に加
熱後真空注入した。そして紫外線硬化型樹脂フォトレッ
クA−704−60(積水ファインケミカル社製)によ
り注入口の封止を行い、これを選択反射波長が480n
mである青色の反射色を示すコレステリック液晶光変調
素子100a’とした。
【0069】また、カイラル剤の添加量をそれぞれ2
4.5wt%、20wt%に変えた以外は全く同様の手
順で、選択反射波長が550nmである緑色表示用の液
晶光変調素子100a’と、選択反射波長が680nm
である赤色表示用の液晶光変調素子100a’とを作製
した。得られた素子100a’を青色用、緑色用、赤色
用の液晶光変調素子層の順に3層に重ね、赤色用液晶光
変調素子層の裏面に光吸収層BLを設けて積層型液晶光
変調素子100eとした。
【0070】各液晶光変調素子層100a’の樹脂構造
物13は、図9に示すように素子100eの光変調面に
垂直な方向Aから見て、各液晶光変調素子層100a’
における樹脂構造物13が各隣り合う液晶光変調素子層
100a’間で重なるようにした。このようにして得ら
れた積層型液晶光変調素子100eによると、樹脂構造
物13による開口率の減少がなく、良好な表示品位が実
現できた。 (素子例)図10に示す積層型液晶光変調素子100
fを作製して、良好な表示品位の積層型液晶光変調素子
が得られるかを調べた。
【0071】すなわち、酸化シリコンの絶縁膜4a’を
表面に形成した線幅320μm、線間隔30μmのIT
Oパターニング電極付きガラス基板上(20cm□)に
樹脂構造物13としてポリエステル樹脂PES−360
S30(スリーボンド社製)をスクリーン印刷法によ
り、直径約40μm の円柱状でピッチ700μmで形成
した。樹脂構造物13は、図1に示すように画素2のマ
トリクス配列方向に平行なライン上に、且つ、画素2の
マトリクス配列方向の画素ピッチの2倍のピッチで形成
した。
【0072】さらに基板1a外縁部には液晶注入口を残
して連続した該ポリエステル樹脂による堰(シール樹
脂)14を同時に形成した。また基板1a上にギャップ
制御用スペーサ12として粒径約7.5μmのスペーサ
材ミクロパールSP−2075(積水ファインケミカル
社製)を乾式散布法により基板全面にわたって均一に約
100個/mm2 の散布密度で散布した。
【0073】対向基板1bとして同じく絶縁膜4b’を
形成した線幅320μm、線間隔30μmのITOパタ
ーニング電極付きガラス基板を重ね合わせ、該ポリエス
テル樹脂の軟化温度である150℃で加熱しながら0.
2kg/cm2 の圧力で5分間加圧を行い、加圧状態の
まま室温まで冷却することによりセルを形成した。該セ
ルに液晶材料11としてカイラル材S−811(メルク
社製)を28wt%添加したネマチック液晶E−31L
V(TN−I=61.5℃、メルク社製)を60℃に加
熱後真空注入した。そして紫外線硬化型樹脂フォトレッ
クA−704−60(積水ファインケミカル社製)によ
り注入口の封止を行い、これを選択反射波長が480n
mである青色の反射色を示すコレステリック液晶光変調
素子100a’とした。
【0074】また、カイラル剤の添加量を20wt%に
変えた以外は全く同様の手順で、選択反射波長が680
nmである赤色表示用の液晶光変調素子層100a’を
作製した。さらに、カイラル剤の添加量を24.5wt
%に変更して選択反射波長を550nmとするとともに
樹脂構造物13の位置を異ならせて、図1に示す樹脂構
造物13の配置規則と比べて各画素2のマトリクス配列
方向に各1画素ずつずれた位置に配置した緑色表示用液
晶光変調素子層100a”を作製した。
【0075】得られた3個の素子を青色表示用素子10
0a’、緑色表示用素子100a”、赤色表示用素子1
00a’の順に重ね、赤色用液晶光変調素子の裏面に光
吸収層BLを設けて積層型液晶光変調素子100fとし
た。各液晶光変調素子層100a’、100a”の樹脂
構造物13は、図10に示すように素子100fの光変
調面に垂直な方向Aから見て、各液晶光変調素子層10
0a’、100a”における樹脂構造物13が隣り合う
液晶光変調素子層100a”、100a’間において互
いに位置がずれるようにした。
【0076】このようにして得られた積層型液晶光変調
素子100fによると、第2層、第3層の液晶光変調素
子層100a”、100a’の樹脂構造物13はほとん
ど見えなくなり、第1層の液晶光変調素子層100a’
の樹脂構造物13だけがはっきりと見えた。従って、各
素子層の樹脂構造物13の位置を互いにずらしても、表
示品位の低下はほとんどなかった。また、素子100f
の光変調面から垂直な方向Aから見て、画素2の四隅の
うち樹脂構造物13がどの素子層にも存在しないところ
が減り、積層型の素子全体としての厚みのばらつきが小
さくなるとともにこれに起因する表示ムラが解消され
た。 (比較素子例)素子例において、液晶材料、スペーサ
材、シール樹脂を各同一条件とし、線幅320μm、線
間隔30μmのITO電極付きポリエーテルスルホン基
板1a(住友ベークライト社製)上(20cm□)に樹
脂構造物13としてポリエステル樹脂PES−380S
30(スリーボンド社製)をスクリーン印刷法により、
直径約40μmの円柱状でピッチ350μmで形成し
た。樹脂構造物13は、図11(B)に示すように各画
素2の四隅、すなわち各画素2間の行方向の隙間2aと
列方向の隙間2bとが交わる部分の全てに樹脂構造物1
3が位置するよう配置した。
【0077】対向基板1bを重ね合わせ、液晶を注入し
STN型液晶光変調素子を得た。この液晶光変調素子に
よると、素子例で得られた素子100aに比べて樹脂
構造物13が視野を遮り、暗く見にくい素子になった。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、一
対の基板と該一対の基板間に挟まれた液晶光変調層とを
有しており、複数の画素がマトリクス状に形成されてい
る液晶光変調素子及びこの液晶光変調素子の層が複数重
ねられている積層型液晶光変調素子であって、解像度を
向上させても、素子の生産性の低下を抑制でき、良好な
開口率及び強度を維持することができる液晶光変調素子
及び積層型液晶光変調素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶光変調素子の一例の一部の平
面図である。
【図2】図1に示す液晶光変調素子の一部の断面図であ
る。
【図3】本発明に係る液晶光変調素子の一例の一部の平
面図である。
【図4】図3に示す液晶光変調素子の一部の断面図であ
る。
【図5】本発明に係る液晶光変調素子の他の例の一部の
平面図である。
【図6】図5に示す液晶光変調素子の一部の断面図であ
る。
【図7】本発明に係る液晶光変調素子の他の例の一部の
平面図である。
【図8】図7に示す液晶光変調素子の一部の断面図であ
る。
【図9】本発明に係る積層型液晶光変調素子の一例の一
部の断面図である。
【図10】本発明に係る積層型液晶光変調素子の一例の
一部の断面図である。
【図11】従来の液晶光変調素子の一例の一部の平面図
であり、図(A)は低解像度の液晶光変調素子における
画素と画素間隔及び樹脂構造物の配置規則を示すもので
あり、図(B)は高解像度の液晶光変調素子における画
素と画素間隔及び樹脂構造物の配置規則を示すものであ
る。
【符号の説明】
1a,1b 基板 2 画素 2a 各画素間の行方向の隙間 2b 各画素間の列方向の隙間 3a、3b 電極 4a、4b 配向膜 4a’、4b’ 絶縁膜 10、10’ 液晶光変調層 11 液晶材料 12 スペーサ 13 樹脂構造物 14 シール樹脂 100a、100b、100c、100d 液晶光変調
素子 100e、100f 積層型液晶光変調素子 100a’、100a” 液晶光変調素子層 a、a’ 画素 b、b’ 樹脂構造物 a1、a2 画素間隔 BL 光吸収層 P1、P2 樹脂構造物の位置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/46 G09F 9/46 A (72)発明者 浅井 克彦 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H089 HA21 LA04 LA07 LA09 LA16 LA20 MA01X MA04X NA08 NA09 NA13 NA22 NA31 NA58 QA12 QA14 RA10 TA02 2H092 GA05 GA13 GA16 GA17 GA21 HA04 MA12 NA07 PA03 PA08 QA10 5C094 AA07 AA08 BA43 CA19 DA03 DA12 DA13 ED14 HA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板と該一対の基板間に挟まれた液
    晶光変調層とを有しており、複数の画素がマトリクス状
    に形成されている液晶光変調素子であって、 前記液晶光変調層は光変調を行う液晶材料と、前記一対
    の基板間のギャップを制御するスペーサと、光変調領域
    内に配置され前記一対の基板を支持する樹脂構造物とを
    有し、 前記樹脂構造物は前記各画素間の行方向の隙間と列方向
    の隙間とが交わる部分に、且つ、各画素について複数の
    コーナ部分のうち少なくとも一つのコーナ部分には配置
    されないようにして規則的に配置されていることを特徴
    とする液晶光変調素子。
  2. 【請求項2】前記樹脂構造物が前記画素のマトリクス配
    列方向に平行なライン上に、且つ、前記画素のマトリク
    ス配列方向の画素ピッチの整数倍のピッチで配置されて
    いる請求項1記載の液晶光変調素子。
  3. 【請求項3】前記樹脂構造物が前記画素のマトリクス配
    列の対角線方向に平行なライン上に、且つ、前記画素の
    マトリクス配列の対角線方向の画素ピッチの整数倍のピ
    ッチで配置されている請求項1記載の液晶光変調素子。
  4. 【請求項4】一対の基板と該一対の基板間に挟まれた液
    晶光変調層とを有し、複数の画素がマトリクス状に形成
    されている液晶光変調素子層を複数積層した積層型液晶
    光変調素子であって、 前記各液晶光変調素子層における液晶光変調層は光変調
    を行う液晶材料と、前記一対の基板間のギャップを制御
    するスペーサと、光変調領域内に配置され前記一対の基
    板を支持する樹脂構造物とを有しており、 前記各液晶光変調素子層における樹脂構造物は前記各画
    素間の行方向の隙間と列方向の隙間とが交わる部分に、
    且つ、各画素について複数のコーナ部分のうち少なくと
    も一つのコーナ部分には配置されないようにして規則的
    に配置されていることを特徴とする積層型液晶光変調素
    子。
  5. 【請求項5】前記各液晶光変調素子層における樹脂構造
    物が前記画素のマトリクス配列方向に平行なライン上
    に、且つ、前記画素のマトリクス配列方向の画素ピッチ
    の整数倍のピッチで配置されている請求項4記載の積層
    型液晶光変調素子。
  6. 【請求項6】前記各液晶光変調素子層における樹脂構造
    物が前記画素のマトリクス配列の対角線方向に平行なラ
    イン上に、且つ、前記画素のマトリクス配列の対角線方
    向の画素ピッチの整数倍のピッチで配置されている請求
    項4記載の積層型液晶光変調素子。
  7. 【請求項7】積層型液晶光変調素子の光変調面に垂直な
    方向から見て、前記各液晶光変調素子層における樹脂構
    造物が隣り合う液晶光変調素子層間で重なるように配置
    されている請求項4、5又は6記載の積層型液晶光変調
    素子。
  8. 【請求項8】前記各液晶光変調素子層における画素ピッ
    チは300μm以上である請求項7記載の積層型液晶光
    変調素子。
  9. 【請求項9】積層型液晶光変調素子の光変調面に垂直な
    方向から見て、前記各液晶光変調素子層における樹脂構
    造物が隣り合う液晶光変調素子層間において互いに位置
    がずれるように配置されている請求項4、5又は6記載
    の積層型液晶光変調素子。
  10. 【請求項10】前記各液晶光変調素子層における画素ピ
    ッチは300μm以下である請求項9記載の積層型液晶
    光変調素子。
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