JP4511293B2 - 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 - Google Patents

液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、液晶を用いて光を変調する液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置に関し、特に低消費電力かつ高速な階調画像表示が必要とされるフラットパネルディスプレイやフレキシブルディスプレイに好適な液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置に関するものである。
液晶材料に電界を加えて、液晶分子の配向状態を変化させるという電気光学効果を応用すると光変調器が実現できる。液晶光変調器は、他の電気光学効果を示す光学結晶に比べて低電圧で動作するため、表示装置用の電気光学素子として、近年注目されている。
このような液晶光変調器として、液晶内に合成樹脂の微細構造を形成し、その配向規制力により3次元的に液晶配向を制御したものが知られている。
このような、液晶内に合成樹脂を混合してなる複合体では、樹脂表面における液晶の配向規制力が働くため、液晶内に合成樹脂を分散しないものと比べて、高速な応答が得られる。それにより、フラットパネルディスプレイや投写型ディスプレイ等への適用が期待されている。
ところで、上記複合体の形成には、一般に、液晶中での合成樹脂の自己組織化現象(相分離)が用いられている。相分離は、液晶に合成樹脂の原材料(モノマ、オリゴマなど)を溶解した状態で、樹脂原材料に光重合反応処理を施したり(非特許文献1参照)、熱重合反応処理を施す(非特許文献2参照)ことにより誘起される。
また近年、液晶と樹脂原材料の混合液が分子配向している場合、合成樹脂の分散構造が異方性化し、液晶の初期配向を安定化させることも確認されており、高分子安定化液晶と称され、複合体を用いた新たな光変調素子として期待されている。
これらの液晶中への合成樹脂の分散技術は、液晶配向設計の自由度を拡張するだけでなく、合成樹脂の機械的安定性を利用することで、外部応力に対し液晶層の厚みを一定に保つことができるため、プラスティックフィルム基板を用いたフレキシブル素子への応用の可能性も開かれている。
一方、相分離を用いず液晶層の厚みを一定に保つ技術としては、周囲に熱可塑性の樹脂を化学結合させたスペーサを基板上に散布し、このスペーサを熱処理によって基板に接着する手法(特許文献1参照)や、フォトリソグラフィー法によりフォトレジスト材料を規則的に基板上に形成する手法が知られている。
しかし、前者においては、接着力が弱く、外力が加わるとスペーサが基板から剥離しやすいという問題があり、後者においては、両基板に接着された構造ではないため、基板を曲げた際に、厚みが変化しやすいという問題がある。
これに対して相分離を用いれば、樹脂が両基板間に固定されるため厚みの変化が生じ難く、またその強度も、複合体中における合成樹脂の含有量を増やすことで高めることができる。
しかし、その反面、複合体中における合成樹脂の含有量の増加は、液晶への配向規制の効果も高めるため、駆動電圧の増加やコントラストの低下を招いてしまう。
そこで、特定の領域に合成樹脂を集中的に析出させ、基板間に樹脂の立体構造物を形成する技術が提案されている。これにより、駆動電圧の増加やコントラストの低下を招来することなく、合成樹脂の機械的安定性を得ることができる。
その樹脂構造物形成技術として、これまでに以下の三つの手法が提案されている。
そのうち、まず、第1の手法は、両基板間に充填した液晶・樹脂原材料混合液に対し、光学マスクを介して紫外線を照射し、紫外線透光部において樹脂の析出を促し、その位置において樹脂構造物を形成するようにしたものである(非特許文献3参照)。
次に、第2の手法は、電極膜をパターニングし、この電極膜のペア間に、加熱した液晶・樹脂原材料混合液を充填し、この後、該電極膜のペア間に電圧を印加しつつ、冷却相分離処理を行う手法である。これにより、液晶分子が電圧印加領域に析出し、それ以外の領域に樹脂原材料が残存する。この第2の手法では、相分離処理が終了した後、樹脂原材料をその位置において紫外線照射によって硬化させることにより、樹脂構造物を形成する(非特許文献4参照)。
さらに、第3の手法は、深さ数百nm程度の凹凸部を設けた基板上に配向膜を塗布し、このような基板のペア間に、加熱した液晶・樹脂原材料混合液を充填し、液晶と樹脂原材料を冷却相分離させる手法である。すなわち、この手法では各凹凸部にそれぞれ液晶と樹脂原材料が析出し、その配置は、凹凸部の表面に着設された配向膜の表面処理(濡れ性)によって変わってくる。相分離処理後、上記第2の手法と同様に、紫外線照射により樹脂原材料を硬化させ樹脂構造物を形成する(非特許文献5参照)。
特開平9−235527号公報 N. A. Vaz, G. W. Smith and G. P. Montgomery. Jr.:"A lightcontrol film composed of liquid crystal droplets dispersed in a UV-curablepolymer", Mol. Cryst.Liq. Cryst. , vol. 146, pp. 1-15(1987) N. A. Vaz, G.W. Smith and G. P. Montgomery. Jr.:"A light control film composed of liquidcrystal droplets dispersed in an epoxy matrix", Mol. Cryst. Liq. Cryst. ,vol. 146, pp. 17-34(1987) T. Shinomiya, K. Fujimori, S. Yamagishi, K.Nishiguchi, S. Kohzaki, Y. Ishii, F. Funada and K. Awane:"A polymer matrix (PM)STN-LCD with excellent pressure resistance", ASIA Display '95 Digest, p.255-258(1995) Y. Kim, J. Francl, B. Taheri and J. L. West:"Amethod for the formation of polymer walls in liquid crystal/polymermixtures", Appl. Phys. Lett., vol.72, no.18, pp.2253-2255 (1998) E. Y. Park,B. Taheri, J. L. West and P. Palffy-Muhoray:"Surface induced polymer walls and islands using a polymer/liquid crystalmixture", SID '00 Digest, p.782-785(2000)
しかしながら、前述した3つの樹脂構造物形成技術には、以下に述べるような課題がある。
すなわち、上記第1の手法においては、液晶・樹脂原材料混合液に対し、光学マスクを介して紫外線を照射するためマスク開口部縁部における光回折現象によって所望する領域以外の領域にも樹脂構造物が形成される。また、未硬化の樹脂は熱運動によって複合体混合液中で拡散することから、構造物近傍の液晶中に樹脂が分散され、素子の駆動電圧を増加させるとともにコントラストを低下させる。
それに対して上記第2の手法においては、局所的な光重合反応処理を用いないため、光回折や熱拡散による構造物近傍での樹脂の析出はほとんど生じず、樹脂構造物と液晶との境界が明確であり、駆動電圧の増加やコントラストの低下を抜本的に改善できる。しかし、数十Vという高い電圧を印加しつつ相分離を誘起すること、さらには相分離と紫外線照射の2段階の作製プロセスが必要とされること、から製造工程が煩雑となり製造コストが高価となる。
さらに、第3の手法においては、高い電圧を印加することは必要とされないが、深さ数百nm程度の凹凸部を設けた基板上に配向膜が塗布されるため、配向膜の塗りむらが生じやすく、液晶の光変調特性が低下する。さらに、上記第2の手法と同様に、2段階の作製プロセスが必要とされる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、基板間に充填された液晶・樹脂混合体の中から、特定の領域において樹脂を集中的に析出させて樹脂構造物を形成する樹脂構造物形成技術として、樹脂構造物と液晶との境界を明確とすることができるとともに、駆動電圧の増加やコントラストの低下を防止でき、さらに製造工程の簡易化および製造コストの低廉化を図ることができ、液晶の光変調特性の低下も防止しうる液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る液晶光変調器の製造方法は、
電極膜が付された一対の基板を、該電極膜が対向するように配置し、
該電極膜の対向面の各々に配向膜を設けるとともに、該配向膜の少なくとも一方は、該配向膜が紫外線により除去されてなる配向膜非機能部が、該配向膜が除去されていない配向膜非機能部が配向膜機能部の間に点在するパターニング状態に形成しておき、
前記一対の基板の間に、液晶と樹脂との混合体を充填し、
この後、前記配向膜機能部に対向する領域に液晶を析出せしめるとともに、前記配向膜非機能部に対向する領域に樹脂製構造物を形成するように相分離処理を行うことを特徴とするものである。
なお、本願明細書においては、便宜上、上記配向膜が紫外線により除去された領域を配向膜非機能部と称し、配向膜が除去されていない領域を配向膜機能部と称することとする。
また、前記相分離処理は、前記混合体が冷却されるのに伴い前記配向膜機能部と対向する領域に液晶を析出せしめ、その余の前記配向膜非機能部に対向する領域に前記樹脂を集中せしめて前記樹脂製構造物を形成することが好ましい。
さらに、前記相分離処理は、前記混合体を充填する操作の前には、前記樹脂が前記液晶中に溶解可能となる温度以上に加熱され、前記混合体を充填する操作の後には、該樹脂と該液晶とが再分離状態となる温度以下に徐冷されることが好ましい。
また、本発明に係る液晶光変調器は、上記いずれかの液晶光変調器の製造方法により製造されたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る液晶表示装置は、上記液晶光変調器を備えてなることを特徴とするものである。
本発明による液晶光変調器の製造方法によれば、2次元的にパターニングされた配向膜が塗布・配置された基板の間で、液晶と樹脂の混合体を相分離、好ましくは冷却相分離させることによって作製される。これにより、配向膜機能部に対向する領域に液晶が配され、それ以外の配向膜非機能部に対向する領域に樹脂構造物が形成された構造が得られる。これは、液晶分子と配向膜(配向膜機能部)との間で強い分子間力(配向規制力)が生じるため配向膜(配向膜機能部)表面に選択的に液晶が析出するためである。
特に冷却相分離を用いることで、樹脂構造物と液晶との境界が明確となるため、コントラストの低下を防止することができるとともに、駆動電圧の増加を抑制することができる。
さらに樹脂原材料ではなく樹脂自体を用いることで、1つのプロセスによって樹脂構造物を得ることができる。これにより、製造工程が簡易となり製造コストも安価となる
また、電圧印加や凹凸構造を設けることが不要となるため、液晶の光変調特性を劣化させることなく、製造コストを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る液晶光変調器の製造方法を説明するための模式図(断面図)である。
本実施形態方法により製造される液晶光変調器は、図1(c)に示すような、透過型の液晶光変調器10であって、1対の透明基板5が対向配置され、それぞれの透明基板5の内側に透明電極4および配向膜1が積層され、対向する透明電極4の間の所望の位置に、スペーサとして機能する樹脂構造物8が設けられ、さらに、対向する配向膜1の間にネマティック型等の液晶2が充填されてなる。
また、本実施形態の液晶光変調器では、上記透明基板5の外側に、偏光透過軸が互いに直交もしくは平行とされた2枚の偏光板9が配されている。
すなわち、透明電極4間に印加される電圧の強度に応じて、液晶2の配向性が変化するため、一方の偏光板9からの偏光は、この液晶2により偏光方向が変化し、他方の偏光板9の光吸収により強度変調された光として出射されることになる。
以下、この液晶光変調器10の製造方法について説明する。
まず、図1(a)に示すように、透明電極4が形成された透明基板5の透明電極4上に、配向膜1を設け、その上に、紫外線に対する透光部と遮光部が所定のパターンで配されてなる光学マスク6を被せ、配向膜1に密着させる。
次に、光学マスク6の外側から紫外線7を照射し、紫外線透光部に対応する領域に位置する配向膜1を除去する。
この後、図1(b)に示すように、上述した手法により作製した部材を2つ、配向膜1が互いに対向するように保持し、これら2つの配向膜1の間に、液晶2と樹脂3の混合液を加熱した状態で充填することにより組立体を作製する。
さらに、この組立体を冷却することにより、上記混合液を冷却して液晶2と樹脂3の相分離を誘起する。その際、液晶2の分子と配向膜1との間に強い分子間力(配向規制力)が生じ、液晶2は配向膜1(配向膜機能部1a)と対向する領域に析出するため、それ以外の領域(配向膜非機能部1b)に樹脂構造物8が形成される(冷却層分離処理)。図1(c)には、このようにして配向膜非機能部1bに樹脂構造物8が形成された状態を示している。
なお、上記混合液には、原材料ではなく樹脂3自体が混合されているため、配向膜非機能部1bにおいて別途の処理を施すことなく樹脂構造物8を形成することができる。
この後、2枚の偏光板9を、上記組立体の外側に配設する。
このようにして得られた液晶光変調器10は、透明電極4間に所定の電圧を印加することにより液晶配向を制御でき、所望の光変調を行うことができる。その際、液晶配向は、平行配向、垂直配向、ツイスト配向等の種々の配向状態を配向膜の選択によって実現できる。
上述した配向膜1の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルシンナメート樹脂、アゾ系化合物等を用いることができる。その配向処理法としては、レーヨンやナイロン布などで配向膜表面を摩擦するラビング配向処理、あるいは偏光紫外線の照射による露光処理等を用いることができる。配向膜1の塗布法としては、ロールコーティング、ディッピング、スピンコーティング、キャスティング、スプレー、ドクターブレードコーティングおよびワイヤーバーコーティング等を用いることができるが、それら以外の塗布技術を用いることもできる。
なお、配向膜1のパターニング処理は、配向膜機能部1aと配向膜非機能部1bとを所定の配置で設けることができるものであればよく、上述した紫外線を用いた手法に限られるものではない。
また、このパターニング処理は、一方の基板5に付設した配向膜1にのみ施すようにしてもよく、一方のみのパターニング処理によっても、ある程度の効果を得ることができる。
また、上記樹脂3の材料としては、液晶2との間で相溶性の高いものが望ましく、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、フッ素系樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン等)、またはそれらの共重合体(例えばアクリルウレタン樹脂)や高分子液晶などを用いることが好ましいが、これら以外の樹脂を用いることも可能である。その際の樹脂3の分子量は、機械的安定性を得るためには高いものが望ましいが、分子量の増加は液晶2との間の相溶性を低下させるため、数千〜数十万程度とすることが好ましい。
また、上記混合液における液晶2と樹脂3の配合比は、一般には、形成される液晶光変調器10における樹脂構造物8と液晶2の面積比(体積比)によって決定されるが、それ以外の配合比が排除されるものではない。
また、上記混合液の冷却速度は、用いる材料や配合比によって適宜調節することが好ましいが、例えば1分間に10℃以下とする。
また、上記樹脂構造物8の形状は壁構造とされており、壁の厚みは1μm以上で200μm以下であることが望ましい。その際、壁の配置を格子状、ストライプ状とした場合、壁の間隔を画素ピッチに一致させることが好ましいが、素子の強度に応じて、これ以外の間隔とすることが可能である。また壁構造は直線状に限られず、曲線状であってもよく、さらに壁の厚みや長さは全て一定とされていなくともよい。
また、上記樹脂構造物8は上記の壁構造の他、直径が1μm以上で200μm以下の円内に収まる横断面を有する大きさの柱状とし、これを島状に配置することもできる。その場合には、隣り合う樹脂構造物8の距離が、柱の横断面の径よりも大きくすることが、変調光の明るさを確保する上で望ましいが、素子強度が得られない場合はこの限りではない。
また、樹脂構造物8を柱状とした場合、柱の形状は対称性の良い円柱とすることが好ましいが、これに限定されるものではなく、さらに柱の幅が一定とされていなくともよい。
また、樹脂構造物8は、上記の壁構造と柱状構造を組み合わせて構成することも可能である。
また、上記液晶2としては、ネマティック液晶、コレステリック液晶あるいはスメクティック液晶等の種々のタイプの液晶を用いることができる。
ただし高速応答を得るには、低粘性かつ高弾性の液晶材料が適しており、化学構造としては、液晶2の屈折率異方性Δn(Δn=異常光屈折率n−常光屈折率n)が大きいシアノ系、ビフェニール系、ターフェニール系、ピリミジン系、トラン系あるいはフッ素系等のネマティック液晶が適している。
なお、スメクティック液晶を用いる場合、自発分極を有して高速応答を示す強誘電性液晶が有用である。例えば、シッフ塩基系強誘電性液晶、アゾ系強誘電性液晶、アゾキシ系強誘電性液晶、ビフェニール系強誘電性液晶、エステル系強誘電性液晶あるいはフェニールピリミジン系強誘電性液晶等とすることが好ましい。
さらに、透明基板5としては、厚みが0.7mm以下の薄いガラス板とすることが有用である。
また、厚みが0.4mm以下のポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレートあるいはアモルファスポリオレフィン等の非晶質透明樹脂等の柔軟なプラスティックフィルムを用いることができる。このような柔軟なプラスティックフィルム基板を用いた場合、軽量で曲げることが可能な液晶光変調器を実現することができる。
また、透明電極4としては、錫をドープした酸化インジウム(ITO)を始め、酸化インジウムや酸化錫等の金属酸化物を材料として用いるとよい。これらの透明電極4は、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の周知の成膜技術により上記透明基板5上に形成する。
また、透明電極4は、ポリチオフェン系樹脂等の透明な有機系導電性材料を、スピンコート法や印刷法等を用いて透明基板5上に形成するようにしてもよい。
なお、上記液晶2と樹脂3からなる混合液層の厚みを制御するための球状のスペーサが、上記混合液中、または配向膜1の表面上の少なくともいずれかに分散されていてもよい。
なお、上記実施形態の液晶光変調器10にバックライトを設けることにより、高コントラストの液晶表示装置を構成することができる。
さらに、上記液晶光変調器10に光反射板や光拡散板を設けることにより、バックライトが不要とされる低消費電力の反射型液晶表示装置を構成することも可能である。
このような反射型液晶表示装置を構成する場合には、上述した実施形態のものにおいて、一方の透明基板5を不透明のものとしたり、一方の透明電極4を不透明な金属電極に置き換えたりすることも可能である。
以下、本発明の液晶光変調器が奏する効果、すなわち配向規制力の効果について、実施例を用いてさらに具体的に説明する。
まず、配向膜1として機能させるポリイミド膜をスピンコーティング法(4500rpm, 90s)を用いて、透明電極4を設けた透明基板5の透明電極4上に塗布し、その後180℃で2時間焼成した。
なお、上記ポリイミド膜として日本合成ゴム社製のAL-1254を用いた。
配向処理は、ナイロン布でポリイミド膜表面を摩擦する(毛先押し込み量0.4mm)ことにより行なった。ポリイミド膜をパターニングするため、紫外線を透過させない遮光部と紫外線を透過させる透光部を設けた光学マスク(透光部の幅が20μm、遮光部の間隔が250μm)をポリイミド膜に密着させ、紫外線(波長:185nmおよび253nm)を60分間照射した。
なお、本実施例では、対向するポリイミド膜の一方のみにパターニングしたものを用いた。
次に、得られたポリイミド膜付き基板5のペアを対向させ、その間に、2μmのスペーサを散布するとともに、液晶2と樹脂3の混合液(重量配合比:9(液晶)/1(樹脂),100℃)を充填した。
液晶2としては、ネマティック液晶(BL−008,メルク社製)を用い、樹脂3としてはポリスチレン(ケムコ社製,分子量:2000)を用いた。
次に、混合液層の厚みを一定に保持した状態で、混合液を毎分2℃の割合で室温まで冷却し、基板5間に樹脂構造物8を形成した。
また、上記実施例に対する比較例を、上記ポリイミド膜に配向処理を施さない点を除き、本実施例と同様の方法で作製した。
このようにして得られた、本実施例の樹脂構造物8と比較例の樹脂構造物を偏光顕微鏡で比較観察した。その結果、ラビング処理を施した本実施例のものでは、樹脂構造物8がパターニングに沿って形成されていることが確認された(図2(a)参照)が、ラビング処理が施されていない比較例のものでは、樹脂構造物がランダムな状態に近いことが確認された(図2(b)参照)。
本発明の実施形態に係る液晶光変調器の製造方法を示す模式図 本発明の実施例および比較例に係る樹脂構造物を偏光顕微鏡で比較観察した結果を示す図
符号の説明
1 配向膜
1a 配向膜機能部
1b 配向膜非機能部
2 液晶
3 樹脂
4 透明電極
5 基板
6 光学マスク
7 紫外線
8 樹脂構造物
9 偏光板
10 液晶光変調

Claims (5)

  1. 電極膜が付された一対の基板を、該電極膜が対向するように配置し、
    該電極膜の対向面の各々に配向膜を設けるとともに、該配向膜の少なくとも一方は、該配向膜が紫外線により除去されてなる配向膜非機能部が、該配向膜が除去されていない配向膜機能部の間に点在するパターニング状態に形成しておき、
    前記一対の基板の間に、液晶と樹脂との混合体を充填し、
    この後、前記配向膜機能部に対向する領域に液晶を析出せしめるとともに、前記配向膜非機能部に対向する領域に樹脂製構造物を形成するように相分離処理を行うことを特徴とする液晶光変調器の製造方法。
  2. 前記相分離処理は、前記混合体が冷却されるのに伴い前記配向膜機能部と対向する領域に液晶を析出せしめ、その余の前記配向膜非機能部に対向する領域に前記樹脂を集中せしめて前記樹脂製構造物を形成することを特徴とする請求項1記載の液晶光変調器の製造方法。
  3. 前記相分離処理は、前記混合体を充填する操作の前には、前記樹脂が前記液晶中に溶解可能となる温度以上に加熱され、前記混合体を充填する操作の後には、該樹脂と該液晶とが再分離状態となる温度以下に徐冷されることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶光変調器の製造方法。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1項記載の液晶光変調器の製造方法により製造されたことを特徴とする液晶光変調器。
  5. 請求項4記載の液晶光変調器を備えてなることを特徴とする液晶表示装置。
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