JP3572550B2 - 光スイッチ素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、基板間のギャップが均一、かつ一定に保たれた、透明電極を有する少なくとも一方の基板が透明である2枚以上の基板の間に光スイッチ機能を有する媒体を挟持した光スイッチ素子、および、効率よく液晶を注入することによってスループットを向上し、製造コストを低減し、歩留りを向上することができる光スイッチ素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2枚の透明電極を有する透明基板の間に光スイッチ機能を有する媒体、例えば、液晶を充填した光スイッチ素子(液晶スイッチ素子、液晶表示素子、液晶光変調素子等を総称する)は、一般に薄くて軽量で低消費電力である等の点から、電卓、家庭電化製品あるいはOA機器等の表示素子、空間光変調素子(Spacial Light Modulator)等として広く用いられるようになってきた。
【0003】
なお、3枚以上の透明基板をギャップを保って配置し、各透明基板の間に生じる2つ以上のギャップの中に同種類あるいは異種類の光スイッチ機能を有する媒体(液晶等)を充填して、工学的AND機能あるいはOR機能を有する光スイッチ素子を形成することも考えられている。
【0004】
従来から、光スイッチ素子、例えば、液晶表示素子を製造する場合、スペーサを分散させたシール材をスクリーン印刷等の方法で基板の周辺部に塗布することによって電極間のギャップを均一に制御する方法が提案されている。
【0005】
ところが、近年の液晶表示素子の大面積化および高品質化に伴って、基板全面にわたって電極間のギャップを均一に制御することが必須となってきたが、上記の方法だけでは、基板中央部の電極間のギャップが外圧によって狭くなり、干渉縞の発生、色調のばらつき、駆動電圧特性のばらつき等が生じたり、また極端な場合は、外力によって上下基板同士が接触し、配向膜が損傷を受けて液晶分子の配向が乱れ、表示品質が低下する等の問題が発生していた。
【0006】
図1は、従来の液晶表示素子の概略構成説明図である。
この図において、1,2は透明電極を有する透明基板、3はスペーサ、4は基板シール部材、5は液晶注入口、6は液晶である。
【0007】
従来の液晶表示素子においては、透明電極を有する透明基板2の電極が形成されている側の全面に、ガラスファイバーを微細化したもの、ボール状の珪酸ガラス、アルミナの粉末等の無機系の材料、あるいはポリスチレン系架橋重合体樹脂、ジビニルベンゼン系架橋重合体、アミノ樹脂の硬化球状粒子等の有機系合成樹脂等のスペーサ3を散布し、その上に透明電極を有する透明基板1を、透明電極同士がスペーサ3を介して向かい合うように対向させ、電極間のギャップをスペーサ3によって均一に制御して配置し、その周辺を液晶注入口5を残して基板シール部材4によって封止し、この液晶注入口5を通して液晶6を注入した後、液晶注入口5を最終的に封止していた(特開昭58−100122号公報、特開昭59−201022号公報参照)。
なお、この基板シール部材4にも、スペーサ3と同様のスペーサを含有させることも提案されていた。
【0008】
この場合、上記のいずれのスペーサにおいても、その粒度または径が完全に同一になるように製造することは不可能である。
【0009】
図2は、スペーサの径の粒度分布の一例の説明図である。
この図に示されている例によると、スペーサが6.0μmを中心として±0.1μmの粒度分布を有している。
【0010】
図3は、従来の液晶表示素子の基板の湾曲状態の説明図であり、(A)は外圧がかからない場合を示し、(B)は外圧がかかった場合を示している。
この図において、11,12はガラス基板、13は比較的大きいスペーサ、14は比較的小さいスペーサである。
【0011】
従来の液晶表示素子においては、外圧がかからない場合(図3(A)参照)には、2枚のガラス基板11,12は、高々3%程度含まれる比較的大きいスペーサ13によって支持されており、比較的小さいスペーサ14はガラス基板11、ガラス基板12のいずれかに接触し、あるいはその中間に存在している。
【0012】
この状態で、2枚のガラス板に外圧がかかった場合(図3(B)参照)は、ガラス基板11,12が比較的大きいスペーサ13によって支持されたまま、部分的に比較的小さいスペーサ14に接触するまで撓み、その部分のガラス基板11,12のギャップ、すなわち電極間のギャップを狭めてしまう。
【0013】
また、スペーサとして、ガラスファイバーを微細化したもの、ボール状の珪酸ガラス、アルミナ等の膨張率が小さい無機系の柱状体あるいは球状体を使用すると、その線膨張係数が液晶と大きく相違するため、低温において液晶中に泡が発生し、その泡領域から液晶が排除されるため、その領域が液晶表示機能を果たさなくなり、その後温度が上昇してもこの泡が消滅せず、以後、液晶表示機能を回復しなくなるため、使用可能温度が制限されるという欠点がある。
【0014】
また、このような構成の液晶表示素子においては、上記のスペーサの分散状態が不均一になると、電極間のギャップにムラを生じ液晶表示素子の特性や色調の均一性が損なわれてしまう。
特に、最近需要の高いスーパーツイステッドネマティック(STN)液晶表示素子では高精度のギャップの均一性が要求されるため、スペーサの粒径の均一性を高めることが必要である。
【0015】
ちなみに、従来から、液晶表示素子の透明基板にスペーサを分散する方法としては、
(1)空気、窒素ガス等によりスペーサを散布する乾式散布方法、
(2)スペーサを混入したフロン、アルコール等の揮発性溶剤をスプレーノズルから散布する湿式散布方法、
の2種類の方法が主に用いられている。
【0016】
そして、透明基板の間に外圧が印加された時に、電極間の全面のギャップを均一に保つ方法として、下記のものが考えられる。
(1)スペーサの粒径の分布をなくす(スペーサの粒径を同一に揃える)。
(2)スペーサに粒径分布があっても、基板が撓まない程度にスペーサの分散密度を大きくする。
(3)スペーサの分散密度は従来と同程度で、実際に上下基板を支えるスペーサの数を増やす。
【0017】
上記の3つの方法を検討すると、(1)は、前述したように、スペーサの粒径を揃えることがスペーサ材料の製造上、極めて困難である。また、(2)は、機械的強度の増大には効果が高いものの、スペーサの分散密度を大きくすると液晶分子の配向の乱れ、開口率の低下によるコントラスト比の低下、透過率の低下等の表示品質の劣化を招く。
また、(3)の手段として、低融点ガラスと、従来から用いられている耐熱性スペーサを併用することが考えられる。
【0018】
この方法によると、無機物質である低融点ガラスには、誘電率の違いによって液晶の配向にほとんど影響せず、また、耐機械的衝撃性を付与することができるという利点がある。しかし、ポリイミド等の有機高分子配向膜への接着性、あるいはシーリング時、あるいは他の工程における100〜130℃での高温加熱を伴う製造工程中に2枚の基板を支えていた低融点ガラスが再軟化して流延し、所定の電極間のギャップを所定の値に保持できなくなる恐れがある。
さらに、1〜2μm以下で電極間のギャップを均一に制御しなければならない強誘電性液晶表示素子の場合は、散布する低融点ガラスの粒径が5〜10μm以上であると、低融点ガラスの融点以上に昇温して加圧しても所望の電極間のギャップである1〜2μmまで潰しきることは困難である。
【0019】
そのため、加熱によって変形しないギャップ制御材(スペーサ)と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈する熱硬化性エポキシ系樹脂等のギャップ制御材(スペーサ)を同時に用いる方法の実用化が進められている。
この方法では、通常、配向膜のラビング処理を、有機高分子配向膜をナイロンやレーヨンの布等で摩擦する作業によって行っているが、スペーサ散布工程はラビング処理後の工程であるから、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈する熱硬化性樹脂のギャップ制御材(スペーサ)の硬化温度が150℃を越えると、この熱によって配向膜のラビング効果が失われてしまう。
【0020】
また、これとは逆に、液晶を再配向させるアニール処理等に耐えるためには、110℃以上の硬化温度でなければならない。
さらに、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するエポキシ系樹脂等からなるギャップ制御材(スペーサ)を湿式散布方法で散布する場合、溶液内でエポキシ系樹脂が高分子量化、あるいは、膨潤して散布ノズルを目ずまりさせたり、溶液に未反応成分が溶出して、液晶の配向の乱れを招く等の恐れがある。
【0021】
また、加熱によって変形しないギャップ制御材(スペーサ)は基板と接着または一体化していないため、液晶表示素子製造中の液晶の注入工程や外力によって一部のスペーサが動いて、スペーサの凝集や欠陥を生じて電極間のギャップを均一に制御できなくなったり、配向膜を損傷して液晶分子の配向を乱したりして、液晶表示素子の表示品質を劣化させるという問題があった。
【0022】
このため、スペーサを分散した配向膜材料溶液を基板に塗布してスペーサを固定する方法(特開昭62−161126号公報参照)や、未硬化の配向膜上にスペーサを散布した後に配向膜を硬化することによってスペーサを固定する方法(特開昭61−45223号公報、特開昭61−2129号公報参照)や、スペーサを基板上に散布した後に転写印刷で配向膜の形成を行うことによりスペーサを固定する方法(特開昭61−73131号公報参照)等が提案されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の液晶表示素子用のスペーサの散布、固定化方法では、基板上にスペーサを均一、かつ高密度に配置させた状態で配向膜材料溶液を塗布することが困難であったり、配向膜のラビング処理の際にスペーサが剥がれ落ちてしまったりして、液晶表示素子の表示品質を維持したまま、スペーサを液晶表示素子基板上に固定することは困難であった。
【0024】
本発明は、スペーサを透明電極を有する基板上形成された配向膜の上に散布した後に加える加熱を伴う工程によってスペーサが移動せず、かつ両基板が強固に接着され、電極間のギャップが表示面内で均一、かつ一定に保たれる光スイッチ素子を提供することを目的とする。
また、後述するように、効率よく液晶を注入することによってスループットを向上し、製造コストを低減し、歩留りを向上することができる手段を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明に依る光スイッチ素子及びその製造方法のうち、物の発明では、透明電極を有する少なくとも一方の基板が透明である2枚以上の基板のギャップが、加熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後軟化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を同時に用いることによって、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に保たれており、該ギャップ内に光スイッチ機能を有する媒体を挟持し、該基板の周辺部を熱硬化性樹脂で封止してなる光スイッチ素子において、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材が2段階の加熱温度で圧着され、第1段階の加熱温度で当該ギャップ制御材を溶融して加熱によって変形しないギャップ制御材の径まで潰され、それよりも高温度の第2段階の加熱温度で硬化する構成からなり、基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度より高いことを特徴とする。
【0026】
段落番号〔0025〕記載の光スイッチ素子に於いて、基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度、および、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度が、配向膜のラビング効果を損なわない温度であることを特徴とする。
【0028】
また、この場合、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材と、基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度を、110〜150℃の範囲にすることができる。
【0029】
また、これらの場合、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を2段階以上の加熱温度で圧着し、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に硬化させることができる。
【0030】
また、これらの場合、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材と、基板の周辺部の熱硬化性樹脂を、2時間以内、可能な場合は1時間以内に硬化する材料とすることができる。
【0031】
また、これらの場合、加熱によって変形しないギャップ制御材の表面に150℃以下の温度で可塑性を示す熱可塑性樹脂をコーティングすることができる。
【0032】
また、これらの場合、加熱によって変形しないギャップ制御材、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材および基板の周辺部の熱硬化性樹脂の線膨張係数を10−4〜10−6の範囲内にすることができる。
【0033】
また、これらの場合、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の平均粒径を、加熱によって変形しないギャップ制御材の平均粒径の3倍以内に抑えることができる。
【0034】
また、これらの場合、加熱によって変形しないギャップ制御材の基板に対する散布密度を均一に5〜20個/mm、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の基板に対する散布密度を均一に50〜200個/mmとすることができる。
この場合、加熱によって変形しないギャップ制御材は、乾式散布方法、湿式散布方法、ディッピング、空中浮着等の方法を採用することができる。
【0035】
また、これらの場合、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を乾式散布方法で基板上に均一分散散布することができる。
【0036】
また,これらの場合、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキドポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、珪素樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ホルムアルデヒドおよびケトン樹脂、アニリン樹脂、スルホンアミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコン樹脂、レゾルシノール樹脂等の熱硬化性樹脂の一種類、またはそれぞれの二種類以上の組み合わせとすることができる。
【0037】
また、これらの場合、加熱によって変形しないギャップ制御材を、有機系の合成樹脂、または、無機系の材料とすることができる。
【0038】
また、この場合、加熱によって変形しないギャップ制御材である有機系の合成樹脂を、ポリスチレン系架橋重合体樹脂、ジビニルベンゼン系架橋重合体、アミノ樹脂の硬化球状粒子の一種類またはそれぞれの二種類以上の組み合わせとすることができ、無機系の材料を、グラスファイバーを細粉化したもの、ボール状の珪酸ガラス、アルミナ等の粉末の一種類またはそれぞれの二種類以上の組み合わせとすることことができる。
【0039】
また、これらの場合、加熱によって変形しないギャップ制御材の表面にコーティングする150℃以下の温度で可塑性を示す熱可塑性樹脂を、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂の一種類またはそれぞれの二種類以上の組み合わせとすることができる。
【0041】
本発明に依る光スイッチ素子及びその製造方法のうち、方法の発明では、透明電極を有する少なくとも一方の基板が透明である2枚以上の多角形の基板のギャップが、基板間に存在する、加熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈する熱硬化性樹脂を同時に用いることによって、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に保たれており、ギャップ内に液晶を充填された光スイッチ素子の製造方法において、両基板をギャップ制御材によって均一かつ一定のギャップに保つとともに熱硬化性樹脂によって接着する工程と、両基板間を封止するための周辺封止を全く施さず、該全く周辺封止を施していない部分全域または一部に液晶を付着させてから該基板間のギャップ内に充填する工程と、液晶の充填された基板間の周辺を封止部材で封止する工程とが含まれてなることを特徴とする。
【0042】
また、この場合、両基板を接着する工程、液晶を充填する工程、両基板間を封止する工程を、基板周辺を封止する熱硬化性樹脂を基板の少なくとも一辺全域で施さず、該周辺封止を施していない部分の全域に液晶を付着させてから該基板の間に充填した後、封止部材で封止していない全域を前記熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂によって封止する工程に代替したことを特徴とする。
【0043】
また、これらの場合、基板に液晶を付着させる前後の圧力差、または、温度差、あるいはその両者を利用して液晶を該基板の間に充填することができる。
また、これらの場合、周辺封止部材を、光硬化性樹脂または基板内部に存在する熱硬化性樹脂の硬化温度より高い温度で硬化する熱硬化性樹脂とすることができる。
【0044】
また、これらの場合、液晶を付着させる部分に、ディスペンサを使用して液晶を滴下して付着させることができ、液晶として、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、または電傾効果を示すスメクティックA相液晶を用いることができる。
【0045】
【作用】
本発明の、透明電極を有する少なくとも一方の基板が透明である2枚以上の基板のギャップが、加熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を同時に用いることによって、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に保たれており、ギャップ内に光スイッチ機能を有する媒体を挟持し、基板の周辺部を熱硬化性樹脂で封止した光スイッチ素子においては、
【0046】
(1)基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度を、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度と等しいか、あるいはそれより高くすることによって、加熱工程によって、まず、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材のを硬化させて、光スイッチ素子の表示部の電極間のギャップを設定し、その電極間のギャップを保ったままで昇温して基板の周辺部を熱硬化性樹脂の硬化によって封止することができる。
【0047】
この場合、基板周辺部を封止するために用いる熱硬化性樹脂が、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材より先に硬化すると、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材が、加熱によって変形しないギャップ制御材の径まで溶融、硬化することができなくなる。
【0048】
(2)加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度を、配向膜のラビング効果を損なわない温度にすることによって、高い表示品質を保つことができる。
【0049】
(3)基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度、および、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度を、配向膜のラビング効果を損なわない温度とし、かつ、基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度を、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度と等しいか、それより高い温度、例えば、110〜150℃の範囲にすることによって、アニール処理に耐え、ラビング効果を損なわないという、前項に(1),(2)に記載した効果を同時に達成することができる。
【0050】
(4)加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材、または、基板の周辺部の熱硬化性樹脂を2段階以上の加熱温度で圧着することによって、第1段階の加熱温度で、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を溶融させ、第1段階の加熱温度より高い第2段階以後の加熱温度で、その硬化を促進して、これらの熱硬化性樹脂の硬化時間を2時間以内にしてスループットを向上することができる。
【0051】
(5)加熱によって変形しないギャップ制御材の表面に150℃以下の温度で可塑性を示す熱可塑性樹脂によるコーティングを施すことによって、熱処理によってコーティングした熱可塑性樹脂を溶融して配向膜の表面に加熱によって変形しないギャップ制御材を固定して、分散状態が変動するのを防ぐことができる。
【0052】
(6)加熱によって変形しないギャップ制御材、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材および基板の周辺部の熱硬化性樹脂の線膨張係数を10−4〜10−6の範囲内にして、液晶の膨張係数と整合させることによって、温度変化によって液晶中に泡が発生するのを防ぐことができる。
低温において液晶中に泡が発生すると、その領域から液晶が排除されてその領域は液晶表示素子として機能しなくなり、さらに、温度を上昇してもこの泡が消滅せず、以後液晶表示素子として機能しなくなる。
【0053】
(7)加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の平均粒径を、加熱によって変形しないギャップ制御材の平均粒径の3倍以内に抑えることによって、封止の際の加熱処理で、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を、加熱によって変形しないギャップ制御材の平均粒径まで潰すことができる。
【0054】
(8)例えば乾式散布方法によって、加熱によって変形しないギャップ制御材を基板上に5〜20個/mmの散布密度で均一に散布し、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を50〜200個/mmの散布密度で均一に散布することによって、電極間のギャップを均一に保ち、両基板間の充分な接着強度を得、かつ、開口率を許容範囲にすることができる。
【0055】
(9)加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化し両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材として、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキドポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、珪素樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ホルムアルデヒドおよびケトン樹脂、アニリン樹脂、スルホンアミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコン樹脂、レゾルシノール樹脂等の熱硬化性樹脂の一種類、またはそれぞれを組み合わせた二種類以上を用いることによって、好結果を得ることができる。
【0056】
(10)加熱によって変形しないギャップ制御材として、例えば、ポリスチレン系架橋重合体樹脂、ジビニルベンゼン系架橋重合体、アミノ樹脂の硬化球状粒子の一種類またはそれぞれを組み合わせた二種類以上の材料である有機系の合成樹脂を用いることによって、軟質で隣接する部材に損傷を与えないようにすることができ、粒径を均一にすることができる、例えば、グラスファイバーを細粉化したもの、ボール状の珪酸ガラス、アルミナ等の粉末の一種類またはそれぞれを組み合わせた二種類以上の材料である無機系の材料を用いることによって、電極間のギャップを所定の値に正確に保つことができる。
【0057】
(11)加熱によって変形しないギャップ制御材の表面にコーティングする150℃以下の温度で可塑性を示す熱可塑性樹脂として、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂の一種類またはそれぞれを組み合わせた二種類以上の材料を用いることによって、好結果を得ることができる。
【0058】
(12)光スイッチ素子を、プラズマを用いた表示素子、エレクトロクロミックを用いた表示素子、フィールドエミッションアレイを用いた表示素子とすることによって、これらのデバイスの構成要素のギャップを容易に均一化することができる。
(13)光スイッチ素子を、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、電傾効果を示すスメクティックA相液晶を用いた表示素子とすることによって、本発明の効果を有効に発揮させることができる。
【0059】
透明電極を有する少なくとも一方の基板が透明である2枚以上の例えば四辺形である多角形の基板のギャップが、基板間に存在する、加熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈する熱硬化性樹脂を同時に用いることによって、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に保たれており、ギャップ内に液晶が充填された光スイッチ素子の製造方法においては、
(14)基板間を封止するための周辺封止を多角形の少なくとも一辺全域で施さず、該周辺封止を施していない部分全域に液晶を付着させた後、液晶を該基板の間に充填することによって、基板のギャップ内に液晶を短時間で充填することができる。
【0060】
(15)この場合、基板間を封止するための周辺封止を全くあるいは実質的に施さず、該全くあるいは実質的に周辺封止を施していない部分全域または一部に液晶を付着させた後、液晶を該基板の間に充填することによって、基板のギャップ内に液晶をより短時間で充填することができる。
【0061】
(16)この場合、基板に液晶を付着させる前後の圧力差、温度差、またはその両者を利用することによって、液晶を基板のギャップ内に効率よく充填することができる。
【0062】
(17)周辺封止部材を、光硬化性樹脂または基板内部に存在する熱硬化性樹脂の硬化温度より高い温度で硬化する熱硬化性樹脂とすることによって、温度上昇を抑えて基板間を封止することができる。
【0063】
(18)周辺封止部材の液晶を付着させる部分に、ディスペンサを使用して液晶を滴下して付着させることによって、液晶を定量的、かつ、容易に付着させることができる。
【0064】
(19)液晶として、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、または電傾効果を示すスメクティックA相液晶を用いることによって、本発明の効果を有効に発揮させることができる。
【0065】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
(第1実施例)
図4は、第1実施例の光スイッチ素子の製造工程の概略説明図であり、(A)〜(C)は各工程を示している。
この図において、21,22はガラス基板、23は表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的大きいスペーサ、24は表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的小さいスペーサ、25は熱硬化性樹脂、26は接着シール部材、27は熱処理装置である。
【0066】
この製造工程の概略説明図によって第1実施例の光スイッチ素子の製造方法の概略を説明する。
ただし、ここでは光スイッチ素子の電極間のギャップを均一かつ一定に保って封止する工程にしぼって説明し、使用する材料等については、後でまとめて説明する。
【0067】
第1工程(図4(A)参照)
透明電極と配向膜を形成したガラス基板22の上に、表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的大きいスペーサ23は表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的小さいスペーサ24が混在するスペーサを散布し、また、これらのスペーサより大きい熱硬化性樹脂25を散布し、ガラス基板22の周辺部に接着シール部材26を形成し、その上に透明電極と配向膜を形成したガラス基板21を載置する。
なお、この周辺部に形成した接着シール部材26には、図示されていないが液晶注入口が形成されている。
なお、熱硬化性樹脂25は、帯電用電極間を通して帯電させて、静電気による反発力によって個々に分離させて基板上に散布することができる。
【0068】
第2工程(図4(B)参照)
第1工程で組み立てた、ガラス基板22の上に散布した表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的大きいスペーサ23と熱可塑性樹脂をコーティングした比較的小さいスペーサ24と、それより大きな熱硬化性樹脂25と、ガラス基板22の周辺部に形成した接着シール部材26と、その上に載置したガラス基板21からなる組立体を熱処理装置27内に装填し、熱硬化性樹脂の硬化温度(110℃〜150℃)で加熱加圧する。
【0069】
第3工程(図4(C)参照)
第2工程の熱処理によって、表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的大きいスペーサ23は、表面にコーティングされていた熱可塑性樹脂によってガラス基板21とガラス基板22に接着されてガラス基板21とガラス基板22の間のギャップを所望の値に均一に維持し、表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的小さいスペーサ24は、表面にコーティングされていた熱可塑性樹脂によってガラス基板21またはガラス基板22に接着されて移動が妨げられる。
また、熱硬化性樹脂25によって、ガラス基板21とガラス基板22の間が強固に接着される。
また、ガラス基板22の周辺部に形成した接着シール部材26によって、ガラス基板21とガラス基板22の周辺がシールされる。
その後、ガラス基板21とガラス基板22の周辺に形成した接着シール部材26の液晶注入口を通して液晶を注入し、液晶注入口を最終的に封止する。
【0070】
この熱処理において、熱可塑性樹脂をコーティングした比較的大きいスペーサ23と熱可塑性樹脂をコーティングした比較的小さいスペーサ24と、それより大きな熱硬化性樹脂25を第1段階の熱処理によって溶融し、硬化し、その後に昇温して第2段階の熱処理によって接着シール部材26を溶融し、硬化するようにすると、まず、ガラス基板21,22の表示部のギャップを所定の値に固定した後に、ガラス基板21とガラス基板22の間を接着シール部材26によって封止することができる。
【0071】
逆に、接着シール部材26が先に硬化すると、平面を有する加圧装置で加圧しても、熱硬化性樹脂25が比較的大きいスペーサ23の径まで軟化することができなくなる。
この接着シール部材26または熱硬化性樹脂25を溶融し、硬化する時の最高温度を、配向膜のラビング効果が維持される温度範囲内に維持することが必要である。
【0072】
上述の光スイッチ素子の製造方法を念頭において、第1実施例の光スイッチ素子およびその製造方法を具体的に説明する。
【0073】
透明電極を全面に設けた200×100×1.1t,mmのガラス基板に、スピンコータを用いて、3wt%のポリイミド溶液を2000rpmの回転数で塗布した後に、250℃で30分焼成し、この1対のガラス基板のツイスト角が260°になるようにラビングを行い液晶配向膜とした。
【0074】
この一対のガラス基板の一方に、80℃以上で可塑性を示すポリ塩化ビニル樹脂をコーティングした線膨張係数が5.4×10−6/℃、平均粒径が6.0μmのグラスファイバーを基板全面にわたって均一に約10個/mmの散布密度で分散しスペーサとして、ガラス基板の周辺部に140℃、1時間で硬化する線膨張係数が3.7×10−5/℃のエポキシ樹脂を液晶注入口を除いて印刷法によって形成した片側の基板に、120℃、1時間で硬化する線膨張係数が8.1×10−4/℃の粒径6.0〜7.0μmのフェノール樹脂を乾式散布方法により基板全面にわたって均一に約100個/mmの散布密度で散布した。
【0075】
この1対のガラス基板を、透明電極が向かい合うように貼り合わせ、真空袋に入れ、80℃、10分間でポリ塩化ビニル樹脂を溶融し、同時にフェノール樹脂をグラスファイバーの径になるまで溶融させ、さらに、120℃、30分間でフェノール樹脂を硬化した後、140℃、1時間で周辺部のシール部材であるエポキシ樹脂を硬化した。
【0076】
このように所望のギャップを保って封止された1対のガラス基板の間に、接着シール部材に形成した液晶注入口を通してSTN用のネマティック液晶を注入し、液晶注入口を封止してSTN液晶表示素子とした。
【0077】
この液晶表示素子をクロスニコルス下に置き、先端径が0.8mmのペン先でペン荷重100gで中央を押したが、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、液晶層厚を小さくする外力に対して、耐ストレス性が認められた。
また、液晶表示素子の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたが、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0078】
この第1実施例の液晶表示素子と比較するために、ガラス基板の寸法形状、液晶材料等を第1実施例と同一にし、スペーサやシール部材を従来の液晶表示素子と同一にした例を説明する。
【0079】
透明電極を全面に設けた200×100×1.1t,mmのガラス基板に、スピンコータを用いて、3wt%のポリイミド溶液を2000rpmの回転数で塗布した後に、250℃で30分焼成し、一対のガラス基板のツイスト角が260°になるようにラビングを行い液晶配向膜とした。
【0080】
この一対のガラス基板の一方に、線膨張係数が2.3×10−7/℃、平均粒径が6.0μmのグラスファイバーを基板全面にわたって均一に約150個/mmの散布密度で分散してスペーサとし、片方のガラス基板を電極が向かい合うように貼り合わせ、この1対のガラス基板の間に、接着シール部材に形成した液晶注入口を通してSTN用のネマティック液晶を注入し、STN液晶表示素子とした。
【0081】
この液晶表示素子をクロスニコルス下に置き、先端径が0.8mmのペン先でペン荷重100gで中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が観察され、液晶層厚を小さくする方向の外力に対して、耐ストレス性が認められなかった。
また、1対のガラス基板の中央部を支持し、その両端に100gの荷重を付加したところ、画面全体にわたり表示色の変化が観察された。
【0082】
(第2実施例)
第1実施例において図4によって説明した光スイッチ素子の製造方法を再び念頭において、第2実施例の光スイッチ素子およびその製造方法を説明する。
【0083】
透明電極を全面に設けた200×100×1.1t,mmのガラス基板に、スピンコータを用いて、3wt%のポリイミド溶液を2000rpmの回転数で塗布した後に、250℃で30分間焼成し、一対のガラス基板のツイスト角が反平行になるようにラビングを行い液晶配向膜とした。
【0084】
この一対の基板の一方に、90℃以上で可塑性を示すポリメタクリル樹脂をコーティングした線膨張係数が2.9×10−6/℃、平均粒径が1.5μmのボール状の珪酸ガラスをガラス基板全面にわたって均一に約10個/mmの散布密度で分散してスペーサとし、周辺部に140℃、1時間で硬化する線膨張係数が3.7×10−5/℃のエポキシ樹脂を液晶注入口を除いて印刷法によって形成した片側の基板に、130℃、1時間で硬化する線膨張係数が1.1×10−5/℃の2.0〜4.0μmのエポキシ樹脂を乾式散布方法により基板全面にわたって均一に約100個/mmの散布密度で散布した。
【0085】
この両方のガラス基板を透明電極が向かい合うように貼り合わせ、真空袋に入れ、90℃、10分間でポリメタクリル樹脂を溶融し、同時に基板内部のエポキシ樹脂を珪酸ガラスの径になるまで溶融させ、さらに、120℃、30分間で硬化後、140℃、1時間で周辺部のエポキシ樹脂を硬化した。
【0086】
この1対のガラス基板の間に、接着シール部材に形成した液晶注入口を通してナフタレン骨格を母体とする強誘電性液晶を注入して、強誘電性液晶表示素子とした。
【0087】
この液晶表示素子をクロスニコルス下に置き、先端径が0.8mmのペン先でペン荷重300gで中央を押したが、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、液晶層厚を小さくする方向の外力に対して、耐ストレス性が認められた。
また、この液晶表示素子の中央部を支持し、両端に500gの荷重を加えたが、画面全体にわたり表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたり変化しなかった。
【0088】
この第2実施例の液晶表示素子と比較するために、ガラス基板の寸法形状、液晶材料等を第1実施例と同一にし、スペーサやシール部材を従来の液晶表示素子と同一にした液晶表示素子を製造し、これをクロスニコルス下に置き、先端径が0.8mmのペン先でペン荷重100gで中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が観察され、液晶層厚を小さくする方向の外力に対して、耐ストレス性が認められなかった。
また、1対のガラス基板の中央部を支持し、その両端に100gの荷重を付加したところ、画面全体にわたり表示色の変化が観察された。
【0089】
前記の第1実施例と第2実施例においては、2枚の基板のギャップが、加熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を同時に用いることによって、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に保たれている光スイッチ素子において、基板の周辺部を封止する熱硬化性樹脂の硬化温度が、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度と等しいか、それより高くなるような材料を選択すると、熱処理によって、まず、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材によって両基板間のギャップを均一、かつ一定に接着した後、熱硬化性樹脂によって基板の周辺部に生じる変形や歪みを吸収して封止することができる。
【0090】
また、光スイッチ素子が液晶表示素子である場合、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度が、基板の上に形成された配向膜のラビング効果を損なわない温度であるように選択することによって、液晶表示素子の表示品質が低下するのを防ぐことができる。
【0091】
また、従来、ガラス基板を使用し、車両のダッシュボード等の大型表示体を作ったり、大容量表示を行う場合、ガラス基板自体が反りがあったり、シール材により電極基板が接合される際反りを生じたり、完成した表示体が熱や外力により歪みを生じたりして、あるいは、電極基板が可撓性のある材料により構成されている場合には、製造中や完成後に、外力によって電極基板が容易に変形し、ギャップが不均一になることがあったが、本発明の光スイッチ素子は有効表示部に存在する加熱によって変形しないギャップ制御材と加熱によって溶融あるいは軟化した後硬化して両基板に対し接着性を呈するギャップ制御材の作用によりこのような不都合を生じることなく、ギャップが均一かつ一定に保つことができ、経時変化に対しても安定である。
【0092】
(第3実施例)
液晶表示素子においては、いずれも液晶を2枚、あるいは2枚以上のガラス基板が微細な間隙を保って挟む構造を有しているため、いかにして液晶を効率よくガラス基板間のギャップ中に注入するかが重大な問題になっている。
【0093】
図5は、従来の液晶表示素子の液晶注入工程説明図である。
この図において、31はベルジャー、32は液晶パネル、33は液晶、34は液晶溜め、35は液晶注入口、36は搬送機構である。
【0094】
従来、液晶表示素子のパネル(液晶パネル)32に液晶33を注入する場合、まず、真空排気可能なベルジャー31の中に、液晶33を満たした容器である液晶溜め34を配置し、その上に、液晶分子を配向するためにラビング処理を施した配向膜、透明電極等が形成された1対のガラス基板、および必要に応じて両ガラス基板内部に散布されている加熱によって変形しないギャップ制御材(スペーサ)を有し、両ガラス基板の周辺が液晶注入口35を残して封止されている液晶パネル32を、搬送機構36によって吊るす。
【0095】
次いで、液晶パネル32の内部の空間の脱ガスと、液晶33に溶け込んでいるガスの脱気を行うために、ベルジャー31を真空排気する。
液晶33の脱気と、液晶33に溶け込んでいるガスの脱気が終了した後、搬送機構36を操作することによって液晶パネル32を降下し、液晶溜め34中の液晶33の中に、液晶パネル32の液晶注入口35を浸漬し、毛細管現象により液晶33を液晶パネル32の中に注入する。
【0096】
そして、液晶パネル32の内部に液晶33がある程度充填された時点で、ベルジャー31の内部に不活性気体、例えば乾燥窒素ガスを導入し、ベルジャー31の内部圧力を大気圧に戻し、さらに加圧して液晶パネル32の中に液晶33を完全に充填する。
【0097】
この場合、液晶パネル32による表示像に良好なコントラストを得るために正確にガラス基板間のギャップをコントロールする必要があり、液晶パネルの周辺をなるべく均一に封止することが求められるため、液晶注入口35は1つだけ設けられ、その大きさも液晶注入口35が設けられた液晶パネル32の1辺の極微小な範囲、例えば10mm程度に形成されている。
【0098】
さらに、液晶注入後、液晶注入口35を封止する前に、液晶パネル32内は液晶とガラス基板界面の毛細管現象により、スペーサで規定されたギャップより膨れた状態となるため、約1日かけて余分に注入された液晶を押し出す工程が必要になり、製造工程上、スループットを低下させる大きな要因となる。
【0099】
しかも、近年、大型化している液晶パネルに液晶を注入しようとする場合は、液晶充填面積が大きくなるため、液晶注入工程に費やされる時間が増大する。
また、応答速度の速い強誘電性液晶の液晶パネルのガラス基板間のギャップは2μm未満と極めて狭くなっているため、小さな液晶注入口が1つしかない従来の液晶パネルの内部に液晶を注入するには半日がかりの液晶注入工程となるという問題があった。
【0100】
また、小さい液晶注入口から液晶が注入されるとき、液晶の流れが集中するため、液晶のフローによって配向膜表面がストレスを受け、液晶分子の配向が乱れてしまうという問題があった。
前者は製造上、スループットを低下させる大きな要因となり、後者は歩留りを低下させる主要要因となる。
いずれの問題点も、液晶注入口を大きくすることができないことが要因となっている。
【0101】
さらに、強誘電性液晶等の高粘度液晶では、液晶注入後に、ギャップを制御するために液晶を押し出すことは事実上不可能であるため、ギャップ制御は極めて困難である。
この実施例の光スイッチ素子の製造方法は、液晶パネルへの液晶の注入を効率的に行うこと、特に短時間で液晶を注入する手段を提供する。
【0102】
図6は、第3実施例の液晶光変調素子の液晶注入工程説明図であり、(A)は平面を示し、(B)は断面を示している。
この図において、41,42はガラス基板、43は周辺封止部材、44は液晶注入口、45は液晶、46はスペーサ、47は熱硬化性樹脂である。
【0103】
この実施例の液晶光変調素子においては、ラビング処理を施した配向膜を形成した透明電極付きガラス基板41,42の間に配向膜のラビング効果を損なわない温度以下で周辺封止部材43より先に溶融あるいは軟化して変形した後硬化してガラス基板41,42とを接合する熱硬化性樹脂47と、加熱によって変形しないスペーサ46が分散されている。
【0104】
このような、スペーサ46および熱硬化性樹脂47は図6(A)では円内に拡大して図示されているが、実際には共に非常に微細なものである。
スペーサ46および熱硬化性樹脂47は少なくとも液晶が存在する有効表示領域内に散布される。
液晶光変調素子はスペーサ46、および熱硬化性樹脂47を挟んだ状態で配向膜のラビング効果を損なわない温度以下で加熱圧着されると、熱硬化性樹脂47が、加熱によって溶融して、ガラス基板41,42のギャップが、加熱によって変形しないスペーサ46の径まで圧着され、その状態で熱硬化性樹脂47が変形し、硬化してガラス基板41,42間を接着し、それより高い温度で、かつ、配向膜のラビング効果を損なわない温度以下で周辺封止部材43が硬化し、ガラス基板の液晶注入口44が形成されている1辺を除く3辺の周辺部を接着する。
この実施例においては、このように四辺形のガラス基板41,42の1辺の全域にわたって形成した液晶注入口44を有する液晶パネルに液晶を注入することを特徴とするが、改めてその詳細を説明する。
【0105】
まず、液晶45を介して対向する200×100×1.1t,mmの透明電極付きガラス基板41,42の透明電極上に、配向膜としてポリイミド薄膜を所定の厚さで形成し、ラビングした。
次いで、140℃、1時間で硬化するエポキシ系樹脂からなる周辺封止部材43を、ガラス基板41の表面の四辺の1辺を液晶注入口として残し、他の3辺の周辺にコの字型に印刷した。
【0106】
次いで、他方のガラス基板42の表面に、平均径が1.5μmのボール状の珪酸ガラスからなるスペーサ46を散布し、さらに120℃、1時間で硬化する2〜5μmのエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂47を散布した。
しかる後、ガラス基板41,42を重ねて、エポキシ樹脂の熱硬化性樹脂47が溶融する温度に加熱して、ガラス基板41,42を珪酸ガラスのスペーサ46の径まで圧着し、さらに、120℃、1時間で熱硬化性樹脂47を硬化した後、140℃、1時間でエポキシ樹脂の周辺封止部材43を硬化した。
【0107】
この液晶パネルに等方相状態のナフタレン骨格を母体とする液晶(強誘電性液晶)45を真空注入法により注入した。
液晶注入開始から注入完了までには2時間を要した。
最後に液晶注入口44を含む1辺を、140℃、1時間で硬化するエポキシ系樹脂からなる封止部材で封止した。
【0108】
図7は、第3実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶を注入した後の電極間のギャップのばらつきは1.5±0.05μmであった。
【0109】
(第4実施例)
図8は、第4実施例の液晶光変調素子の液晶注入工程説明図である。
この図において、41,42はガラス基板、44は液晶注入口、45は液晶、46はスペーサ、47は熱硬化性樹脂である。
【0110】
この実施例の液晶光変調素子においては、ラビング処理を施した配向膜を形成した透明電極付きガラス基板41,42の間に配向膜のラビング効果を損なわない温度以下で周辺封止部材43より先に溶融、あるいは軟化して変形した後硬化してガラス基板41,42とを接合する熱硬化性樹脂47と、加熱によって変形しないスペーサ46が、少なくとも液晶が存在する有効表示領域内に分散されている。
【0111】
液晶光変調素子はスペーサ46、および熱硬化性樹脂47を挟んだ状態で、配向膜のラビング効果を損なわない温度以下で加熱圧着されると、熱硬化性樹脂47が、加熱によって溶融して、ガラス基板41,42のギャップが、加熱によって変形しないスペーサ46の径まで圧着され、その状態で熱硬化性樹脂7が変形し、硬化してガラス基板41,42間を接着する。
この実施例においては、ガラス基板41,42の周辺に周辺封止部材を形成せず、ガラス基板41,42の全周を液晶注入口44とし、この全周に液晶注入口44を有する液晶パネルに液晶を注入することを特徴とするが、改めてその詳細を説明する。
【0112】
まず、液晶45を介して対向する200×100×1.1t,mmの透明電極付きガラス基板41,42の透明電極上に、配向膜としてポリイミド薄膜を所定の厚さで形成し、ラビングした。
次いで、一方のガラス基板41面に、平均径が1.5μmのボール状の珪酸ガラスからなるスペーサ46を散布し、さらに120℃、1時間で硬化する2〜5μmのエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂47を散布した。
【0113】
しかる後、前記ガラス基板41と他方のガラス基板42を重ねて、エポキシ樹脂が溶融する温度で、ガラス基板41と他方のガラス基板42の間のギャップを珪酸ガラスのスペーサ46の径まで圧着し、さらに、120℃、1時間で硬化した。
【0114】
この液晶パネルの対向しない2辺(L型)に等方相状態のナフタレン骨格を母体とする液晶(強誘電性液晶)45をディスペンサで滴下し、注入したが、液晶45の注入を開始してから注入完了までには30分間を要した。
最後に140℃、1時間で硬化するエポキシ系樹脂からなる封止部材で2枚のガラス基板41,42の周辺全辺を封止した。
ここで全周が開放されたガラス基板41,42の対向しない2辺から液晶45を注入した理由は、液晶45を注入する過程で、注入工程における雰囲気である空気や乾燥窒素等を、液晶を注入しない辺から放出し、液晶中に泡を残さないようにするためである。
【0115】
図9は、第4実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶を注入した後の電極間のギャップのばらつきは1.5±0.05μmであった。
【0116】
(第5実施例)
この実施例においては、図6に示されている液晶光変調素子を次のようにして製造した。
まず、液晶45を介して対向する200×100×1.1t,mmの透明電極付きガラス基板41,42の透明電極上に、配向膜としてポリイミド薄膜を所定の厚さで形成し、ラビングした。
次に、140℃、1時間で硬化するエポキシ系樹脂からなる周辺封止部材43を一方のガラス基板41の表面の周辺に四辺の1辺を液晶注入口44として残して、他の3辺にコの字型に印刷した。
【0117】
次に、他方のガラス基板42の表面に平均径が6.0μmのグラスファイバーからなるスペーサ46を散布し、さらに120℃、1時間で硬化する6〜12μmのエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂47を散布した。
しかる後、前記ガラス基板41,42を重ねて、エポキシ樹脂が溶融する温度でガラス基板41,42のギャップをグラスファイバーからなるスペーサ46の径まで圧着し、さらに、120℃、1時間で硬化した後、140℃、1時間でエポキシ系樹脂からなる周辺封止部材43を硬化した。
この液晶パネルにSTN用のネマティック液晶を真空注入法により注入し、最後に液晶注入口44となっていた1辺を紫外線硬化型樹脂で封止した。
液晶45の注入を開始してから注入を完了するまでには20分間を要した。
【0118】
図10は、第5実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶を注入した後の電極間のギャップのばらつきは6.0±0.005μmであった。
【0119】
(第6実施例)
この実施例においては、図8に示されている液晶光変調素子を次のようにして製造した。
まず、液晶45を介して対向する200×100×1.1t,mmの透明電極付きガラス基板41,42の透明電極上に、配向膜としてポリイミド薄膜を所定の厚さで形成し、ラビングした。
【0120】
次いで、一方のガラス基板41の表面に平均径が6.0μmのグラスファイバーからなるスペーサ46を散布し、さらに120℃、1時間で硬化する6〜12μmのエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂47を散布した。
しかる後、前記ガラス基板41と他方のガラス基板42を重ねて、エポキシ樹脂が溶融する温度でガラス基板41とガラス基板42のギャップをグラスファイバーからなるスペーサ46の径まで圧着し、さらに、130℃、1時間で熱硬化性樹脂47を硬化した。
この液晶パネルに、STN用のスーパーツイステッドネマティック液晶を真空注入法によって注入し、最後に、紫外線硬化型樹脂で2枚のガラス基板界面全辺を封止した。
液晶の注入を開始してから注入を完了するまでには10分間を要した。
【0121】
図11は、第6実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶を注入した後の電極間のギャップのばらつきは6.0±0.005μmであった。
【0122】
前記の第3実施例、第4実施例、第5実施例、第6実施例によって製造した液晶光変調素子と比較するため、それぞれの実施例の特徴とする構成の一部を変えて、液晶光変調素子を製造した。
第3比較例、第4比較例、第5比較例、第6比較例は、第3実施例、第4実施例、第5実施例、第6実施例に対応する。
【0123】
(第3比較例)
第3実施例において、両基板を内部で接着するエポキシ樹脂を用いず、周辺部材を、液晶注入口となる四辺形の1辺の一部10mm以外の領域に形成した。
この液晶パネルに等方相状態のナフタレン骨格を母体とする強誘電性液晶を真空注入法により注入した。
液晶の注入を開始してから注入を完了するまでには2時間を要した。
最後に液晶注入口を140℃、1時間で硬化するエポキシ系の封止部材で封止した。
【0124】
図12は、第3比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶注入口付近およびパネル内部が膨らんでおり、電極間のギャップのばらつきは1.5±0.3μmであった。
【0125】
(第4比較例)
第4実施例において、両基板を内部で接着するエポキシ樹脂を用いないと、ガラス基板が固定されず液晶を注入することが不可能になるため、対向する2辺だけを140℃、1時間で硬化するエポキシ系の周辺封止部材で封止した。
封止されていない1辺に、等方相状態のナフタレン骨格を母体とする強誘電性液晶をディスペンサで滴下し、温度差により注入したが、液晶の注入を開始してから注入を完了するまでには8時間を要した。
最後に他の2辺を140℃、1時間で硬化するエポキシ系の封止部材で封止した。
【0126】
図13は、第4比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶を注入した後の電極間のギャップのばらつきは1.5±0.7μmであった。
【0127】
(第5比較例)
第5実施例において、両基板を内部で接着するエポキシ樹脂を用いず、周辺封止部材を、液晶注入口として残すガラス基板の四辺形の1辺の一部10mm以外の領域に形成した。
この液晶パネルに、スーパーツイステッドネマティック(STN)液晶表示素子用のネマティック液晶を真空注入法によって注入した。
液晶注入開始から注入完了までには2時間を要した。
最後に液晶注入口を紫外線硬化型樹脂で封止した。
【0128】
図14は、第5比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶を注入した後の電極間のギャップのばらつきは6.0±0.05μmであった。
【0129】
(第6比較例)
第6実施例において、両基板を内部で接着するエポキシ樹脂を用いないと、ガラス基板が固定されず液晶を注入することが不可能であるため、対向する2辺だけを140℃、1時間で硬化するエポキシ系の周辺封止部材で封止した。
封止されていない1辺に、STN用のネマティック液晶を温度差により注入した。
液晶の注入を開始してから注入を完了するまでには1時間を要した。
最後に、他の2辺を紫外線硬化型樹脂で封止した。
【0130】
図15は、第6比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
この図に示されているように、液晶を注入した後の電極間のギャップのばらつきは6.0±1.0μmであった。
【0131】
前記の第3実施例、第4実施例、第5実施例、第6実施例と第3比較例、第4比較例、第5比較例、第6比較例の液晶光スイッチ素子の特性をまとめると下記のようになる。
【0132】
第3実施例
液晶:強誘電性液晶
スペーサ:1.5μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:コの字型に封止
注入時間:1.0時間
ギャップのバラツキ:1.5±0.05μm
第3比較例
液晶:強誘電性液晶
スペーサ:1.5μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:一部の注入口以外全て封止
注入時間:12時間
ギャップのバラツキ:1.5±0.3μm
【0133】
第4実施例
液晶:強誘電性液晶
スペーサ:1.5μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:封止しない
注入時間:0.5時間
ギャップのバラツキ:1.5±0.05μm
第4比較例
液晶:強誘電性液晶
スペーサ:1.5μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:対向する2辺
注入時間:8時間
ギャップのバラツキ:1.5±0.7μm
【0134】
第5実施例
液晶:スーパーツイステッドネマティック液晶
スペーサ:6.0μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:コの字型に封止
注入時間:20分間
ギャップのバラツキ:6.0±0.05μm
第5比較例
液晶:スーパーツイステッドネマティック液晶
スペーサ:6.0μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:一部の注入口以外全て封止
注入時間:120分間
ギャップのバラツキ:6.0±0.5μm
【0135】
第6実施例
液晶:スーパーツイステッドネマティック液晶
スペーサ:6.0μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:封止しない
注入時間:10分間
ギャップのバラツキ:6.0±0.05μm
第6比較例
液晶:スーパーツイステッドネマティック液晶
スペーサ:6.0μm
液晶注入時の周辺封止部材の形状:対向する2辺
注入時間:60分間
ギャップのバラツキ:6.0±1.0μm
【0136】
これらの結果によると、各実施例の液晶光変調素子の液晶注入時間は、ほぼ同じ条件の比較例より著しく短縮され、ギャップのバラツキは、ほぼ同じ条件の比較例より著しく改善されていることがわかる。
【0137】
これらの、1対の基板の間に液晶を充填するための空間を有する液晶パネルにおいて、液晶を液晶パネルの中に注入するための液晶注入口が、典型的には四辺形である多角形の液晶パネルの少なくとも1辺全体に設けられている液晶パネルは、従来から用いられていた加熱によって変形しないスペーサと、加熱によって溶融あるいは軟化した後硬化して両基板間に接着性を呈する熱効果性樹脂を併用する新たなスペーサ技術を用いることにより、初めて可能となるものである。
従来のスペーサと熱効果性樹脂を併用した新たなスペーサ技術を用いるため、この熱効果性樹脂が基板間の接着材として機能し、周辺封止部材の固定効果は、相対的に小さくても済むことになり、液晶注入口を大きくしても、基板間の接着性が不足することにならないからである。
【0138】
スペーサとともに基板間に散布する熱効果性樹脂による接着効果を最適化すれば、周辺封止を極めて限定した領域のみとし、あるいは全く行わない液晶パネルを形成し、真空中で広い液晶注入口の全てに液晶を付着させた後、大気圧に戻すことによって、液晶の注入を迅速化することができる。
また、ほとんど全ての辺から液晶を注入するため、液晶による配向膜へのダメージもなく、歩留りの高い液晶注入が可能となる。
この方法は、特に、10インチ対角以上の大型パネルの場合有効であることはいうまでもない。
【0139】
また、この液晶注入法では、注入口が広く取れるため、従来のように液晶溜めの中にパネルを挿入するのではなく、液晶注入口の全てにわたって、ディスペンサで液晶を滴下していく方法を採ることも可能になる。
この方法によると、パネル1枚当たりの注入に要する液晶の量を著しく少なくすることができ、製造コストを低減することが可能になる。
もちろん、注入口を広く取った上で、従来のように液晶溜め中の液晶に浸漬して液晶を注入する場合でも、従来より格段に速い注入が可能になる。
上記の実施例においては、液晶を挟持する基板は四辺形がその典型である多角形であるとして説明したが、本発明は、三角形、円形、あるいは平面でないフレキシブルな基板にも適用可能である。
【0140】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光スイッチ素子によると、加熱によって変形しないギャップ制御材と加熱によって溶融あるいは軟化した後硬化して両基板に対し接着性を呈するギャップ制御材、および基板周辺部を封止する熱硬化性樹脂を用いることによって、光スイッチ素子、液晶光変調素子、液晶表示素子の有効表示領域のギャップを均一かつ一定に保ち、有効表示領域内でコントラストや応答速度の均一性を改善し、表示品質を向上することができる。
【0141】
また、本発明の液晶光変調素子の製造方法によると、液晶光変調素子のパネルの製造上、最も時間がかかる液晶注入工程を大幅に短縮し、かつ、歩留りを大きく向上することができ、製造コストを低下することができる。周辺シール材の固定効果が相対的に小さくて済むことになるので、周辺封止部材の面積が縮小し、同面積のガラス基板を用いた場合、有効表示領域が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の液晶表示素子の概略構成説明図である。
【図2】スペーサの径の粒度分布の一例の説明図である。
【図3】従来の液晶表示素子の基板の湾曲状態の説明図であり、(A)は外圧がかからない場合を示し、(B)外圧がかかった場合を示している。
【図4】第1実施例の光スイッチ素子の製造工程の概略説明図であり、(A)〜(C)は各工程を示している。
【図5】従来の液晶表示素子の液晶注入工程説明図である。
【図6】第3実施例の液晶光変調素子の液晶注入工程説明図であり、(A)は平面を示し、(B)は断面を示している。
【図7】第3実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【図8】第4実施例の液晶光変調素子の液晶注入工程説明図である。
【図9】第4実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【図10】第5実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【図11】第6実施例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【図12】第3比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【図13】第4比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【図14】第5比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【図15】第6比較例の液晶光変調素子の電極間ギャップの分布図である。
【符号の説明】
1,2 透明電極を有する透明基板
3 スペーサ
4 基板シール部材
5 液晶注入口
6 液晶
11,12 ガラス基板
13 比較的大きいスペーサ
14 比較的小さいスペーサ
21,22 ガラス基板
23 表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的大きいスペーサ
24 表面に熱可塑性樹脂をコーティングした比較的小さいスペーサ
25 熱硬化性樹脂
26 接着シール部材
27 熱処理装置
31 ベルジャー
32 液晶パネル
33 液晶
34 液晶溜め
35 液晶注入口
36 搬送機構
41,42 ガラス基板
43 周辺封止部材
44 液晶注入口
45 液晶
46 スペーサ
47 熱硬化性樹脂

Claims (22)

  1. 透明電極を有する少なくとも一方の基板が透明である2枚以上の基板のギャップが、加熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後軟化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材を同時に用いることによって、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に保たれており、該ギャップ内に光スイッチ機能を有する媒体を挟持し、該基板の周辺部を熱硬化性樹脂で封止してなる光スイッチ素子において、
    加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材が2段階の加熱温度で圧着され、第1段階の加熱温度で当該ギャップ制御材を溶融して加熱によって変形しないギャップ制御材の径まで潰され、それよりも高温度の第2段階の加熱温度で硬化する構成からなり、
    基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度より高いこと
    を特徴とする光スイッチ素子。
  2. 基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度、および、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の硬化温度が、配向膜のラビング効果を損なわない温度であること
    を特徴とする請求項1記載の光スイッチ素子。
  3. 熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材、及び、基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化温度が110〜150℃の範囲であること
    を特徴とする請求項2記載の光スイッチ素子。
  4. 加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材、及び、基板の周辺部の熱硬化性樹脂の硬化時間が2時間以内であること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  5. 加熱によって変形しないギャップ制御材の表面に150℃以下の温度で可塑性を示す熱可塑性樹脂によるコーティングが施されていること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  6. 加熱によって変形しないギャップ制御材、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材および基板の周辺部の熱硬化性樹脂の線膨張係数が10 -4 〜10 -6 の範囲内にあること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  7. 熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の平均粒径が、加熱によって変形しないギャップ制御材の平均粒径の3倍以内であること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  8. 加熱によって変形しないギャップ制御材の基板に対する散布密度が均一に5〜20個/mm 2 、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材の基板に対する散布密度が均一に50〜200個/mm 2 であることを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  9. 熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギ ャップ制御材を乾式散布方法で基板上に均一分散散布したこと
    を特徴とする請求項8記載の光スイッチ素子。
  10. 加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈するギャップ制御材が、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキドポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、珪素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポキシ樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ホルムアルデヒドおよびケトン樹脂、アニリン樹脂、スルホンアミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコン樹脂、レゾルシノール樹脂等の熱硬化性樹脂の一種類、またはそれぞれを組み合わせた二種類以上であること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  11. 加熱によって変形しないギャップ制御材が有機系の合成樹脂であること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  12. 加熱によって変形しないギャップ制御材が無機系の材料であること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の光スイッチ素子。
  13. 加熱によって変形しないギャップ制御材である有機系の合成樹脂がポリスチレン系架橋重合体樹脂、ジビニルベンゼン系架橋重合体、アミノ樹脂の硬化球状粒子の一種類またはそれぞれを組み合わせた二種類以上であること
    を特徴とする請求項11記載の光スイッチ素子。
  14. 加熱によって変形しないギャップ制御材である無機系の材料がグラスファイバーを細粉化したもの、ボール状の珪酸ガラス、アルミナ等の粉末の一種類またはそれぞれを組み合わせた二種類以上であること
    を特徴とする請求項13記載の光スイッチ素子。
  15. 加熱によって変形しないギャップ制御材の表面にコーティングする150℃以下の温度で可塑性を示す熱可塑性樹脂が、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂の一種類またはそれぞれを組み合わせた二種類以上であること
    を特徴とする請求項5記載の光スイッチ素子。
  16. 透明電極を有する少なくとも一方の基板が透明である2枚以上の多角形の基板のギャップが、基板間に存在する、加熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって溶融あるいは軟化して変形した後硬化して両基板に対し接着力を呈する熱硬化性樹脂を同時に用いることによって、加熱によって変形しないギャップ制御材の径で均一、かつ一定に保たれており、ギャップ内に液晶を充填された光スイッチ素子の製造方法において、
    両基板をギャップ制御材によって均一かつ一定のギャップに保つとともに熱硬化性樹脂によって接着する工程と、
    両基板間を封止するための周辺封止を全く施さず、該全く周辺封止を施していない部分全域または一部に液晶を付着させてから該基板間のギャップ内に充填する工程と、
    液晶の充填された基板間の周辺を封止部材で封止する工程と
    が含まれてなることを特徴とする光スイッチ素子の製造方法。
  17. 多角形が四辺形であること
    を特徴とする請求項16記載の光スイッチ素子の製造方法。
  18. 基板に液晶を付着させる前後の圧力差を利用して液晶を該基板の間に充填すること
    を特徴とする請求項16或いは請求項17記載の光スイッチの製造方法。
  19. 基板に液晶を付着させる前後の温度差を利用して液晶を該基板の間に充填すること
    を特徴とする請求項16或いは請求項17記載の光スイッチの製造方法。
  20. 基板に液晶を付着させる前後の圧力差と、該基板に液晶を付着させる前後の温度差を利用して液晶を該基板の間に充填すること
    を特徴とする請求項16或いは請求項17記載の光スイッチの製造方法。
  21. 周辺封止部材を、光硬化性樹脂または基板内部に存在する熱硬化性樹脂の硬化温度より高い温度で硬化する熱硬化性樹脂とすること
    を特徴とする請求項16乃至請求項20の何れか1記載の光スイッチの製造方法。
  22. 液晶を付着させる部分に、ディスペンサを使用して液晶を滴下して付着させること
    を特徴とする請求項16乃至請求項20の何れか1記載の光スイッチ素子の製造方法。
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