JP2004029336A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一対の基板とそれらの間のスペーサとを強固に接着して、外圧に対する強度と表示特性の向上した液晶表示装置を製造できる方法を提供すること。
【解決手段】透明である一方の基板1上に感光性樹脂層を形成し、この基板の感光性樹脂層形成面と反対側の背面から感光性樹脂層の露光(背面露光)を行うことにより当該基板1へ接着する側と反対側の先端部分14において最も低い硬化度を有するスペーサ3を形成し、この基板ともう一方の基板を重ね合わせた後に、前記スペーサ3の低硬化度の先端部分14を硬化させてもう一方の基板に接着させることを特徴とする製造方法。
【選択図】 図2
【解決手段】透明である一方の基板1上に感光性樹脂層を形成し、この基板の感光性樹脂層形成面と反対側の背面から感光性樹脂層の露光(背面露光)を行うことにより当該基板1へ接着する側と反対側の先端部分14において最も低い硬化度を有するスペーサ3を形成し、この基板ともう一方の基板を重ね合わせた後に、前記スペーサ3の低硬化度の先端部分14を硬化させてもう一方の基板に接着させることを特徴とする製造方法。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の製造方法に関する。より詳しく言えば、本発明は、少なくとも一方が透明である一対の基板の間に、一般に液晶として知られる光スイッチ機能を有する媒体を挟持した液晶表示装置であり、有効表示領域における基板間のギャップが均一且つ一定に保たれることによってコントラストや応答速度等の均一性が向上し良好な表示品質を示す液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも一方が透明である一対の基板間に、光スイッチ機能を有する媒体である液晶を充填した液晶表示装置は、一般に薄くて軽量で低消費電力である等の点から、電卓、家庭電化製品あるいはOA機器等の表示装置、空間光変調装置(Spacial Light Modulator)等として広く用いられている。
【0003】
液晶表示装置では、基板間のギャップが均一且つ一定であることが、良好な表示を行うのに不可欠である。ギャップの維持のためには、基板間に配置される、一般にスペーサと呼ばれる部材が使用されている。スペーサには、大別して粒子(ビーズ)状のものと柱状のものがあり、それらの配置・固定化方法が種々開発されてきた。
【0004】
一つの方法として、球状の粒子(ビーズ)を基板上に散布し、基板間のギャップを均一に制御する方法が提案されている。ところが、この方法では、ビーズの配置を制御することが困難であり、ビーズは表示に不可欠な画素部分にも散布されることになって、それにより液晶分子の配向欠陥を招来し、表示品位を低下させる問題があった。
【0005】
これを防止するため、ビーズの散布に代えて、フォトリソグラフィー法により画素部分以外に柱状のスペーサを選択的に形成する技術が提案されている。この場合、画素部分にスペーサがないため、配向欠陥、表示品位低下を防止することができる。ところが、スペーサは通常、一方の基板とは接着しているものの他方の基板とは接着性がないため、外圧を受ける(例えば指先で押される等)と基板間隔が変動し、それに従い基板上の電極間隔が変動して、干渉縞の発生、色調のばらつき、駆動電圧特性のばらつき等の問題が発生していた。更に極端な場合は、外力によって基板どうしが接触し、配向膜が損傷を受けて液晶分子の配向が乱れ、表示品質が低下する等の問題が発生していた。
【0006】
そこで、スペーサに両基板との接着性を持たせる検討が行われているが、基板を重ね合わせる前の樹脂スペーサの熱硬化が進行していない条件で、基板を重ね合わせ、加熱し、樹脂スペーサを硬化させた場合、基板との接着性は保持できるものの、基板を重ね合わせた時の圧力により、硬化前のスペーサが変形し、精密なギャップ制御ができない問題があった。
【0007】
そこで、特開2000−155321号公報では、スペーサに圧力や熱で変形しないビーズを含有させ、強度と接着性を両立するようにしている。ところが、この手法では、ビーズをスペーサ形成用の樹脂に分散させているため、下記に示す問題が発生する。
(1)確率的にビーズを含有しないスペーサが存在するため、ギャップ均一性が劣る。
(2)この問題を避けるため、ビーズ含有量を増やすと、ビーズがフィラーとして作用して悪影響を及ぼし、スペーサの製造時にスペーサ材料を均一にスピンコートできず、塗布厚さにムラができ、その結果スペーサ高さが不均一になる。
(3)均一粒径をもつビーズは高価であり、しかも、スペーサ以外の部分はパターニングにより除去するため、ほとんどのビーズは捨てることになり、製造コストを上昇させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、液晶表示装置用スペーサのこれまでの配置・固定化技術は、外圧に対し強く(耐衝撃性が高い)、表示特性の良好な液晶表示装置を実現するのに十分ではなかった。
【0009】
更に、これまでのスペーサは、基板上にスペーサを均一且つ高密度に配置させた状態で配向膜材料溶液を塗布することが困難であったり、配向膜のラビング処理の際にスペーサが剥がれ落ちてしまったりといったように、液晶表示装置の表示品質を維持したままスペーサを基板上に固定するのにも十分でなかった。また、配向膜のラビングに関しては、スペーサが剥がれ落ちる問題のほかに、スペーサがラビング用のブラシにより削られて発生する削りカスが液晶表示装置の表示欠陥の原因になるという問題もあった。
【0010】
本発明は、前記の問題の解決し、スペーサ材料へのビーズ等の混合なしに樹脂だけでスペーサを形成し、スペーサの強度を保ったままそのスペーサにより基板どうしを強固に接着して、外圧に対する強度と表示特性の向上した液晶表示装置の提供を可能にする製造方法の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、少なくとも一方が透明である一対の基板であって、各基板の片面には電極と配向膜とが形成されていて、それらを形成した面が向き合うように対向させた基板と、対向するこれらの基板間に配置されたスペーサと、該基板間に封入された液晶とを含み、且つ、対向する該基板の周辺部を封止してなる液晶表示装置を製造する方法であって、透明である一方の基板上に感光性樹脂層を形成し、この基板の感光性樹脂層形成面と反対側の背面から感光性樹脂層の露光(背面露光)を行うことにより当該基板へ接着する側と反対側の先端部分において最も低い硬化度を有するスペーサを形成し、この基板ともう一方の基板を重ね合わせた後に、前記スペーサの低硬化度の先端部分を硬化させてもう一方の基板に接着させることを特徴とする液晶表示装置の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の方法により製造される液晶表示装置は、少なくとも一方が透明である一対の基板を有し、これらの基板間には液晶が封入されている。双方の基板の対向面には、電極が形成され、各電極の上に液晶分子の配向を規制する配向膜が設けられている。電極は、透明基板上のものが透明であればよいが、両方の基板上の電極を透明電極として形成してもよい。以下の説明では、両方の基板上に透明電極が位置するものとする。
【0013】
本発明の方法により製造された液晶表示装置において、2枚の基板は、それらを重ね合わせる前の段階で一方の基板上に形成されていたスペーサであり、この一方の基板に対し垂直方向に異なる硬化度を有し、当該一方の基板へ接着した側と反対側の先端部分における硬化度が最も低いスペーサであって、基板どうしを重ね合わせた後に低硬化度の先端部分を硬化させてもう一方の基板へ接着させたスペーサを介して接合されている。
【0014】
スペーサには、基板と接する先端部にだけ、基板との接着性が要求され、先端部以外は圧力に対しつぶれない高い硬度が要求される。本発明によれば、基板を重ね合わせる前の段階で一方の基板に対し垂直方向に異なる硬化度を有し、この基板へ既に接着している側と反対側の先端部分において硬化度が最も低くなるように当該一方の基板上に形成されたスペーサを用いることにより、それらの要求を満たすことができる。すなわち、このスペーサは、硬化度が高く、強度の高い部分と、硬化度が低く、その後の硬化により接着性を示す部分を併せ持つ構造になるため、基板を重ね合わせ、加圧・加熱によりスペーサを硬化する際、スペーサの高硬化度部分で圧力により変形しない強度を保持することができ、そしてスペーサ先端部の低硬化度の部分が更に硬化することで、重ね合わせたもう一方の基板との接着性を発現することができる。
【0015】
一方、発明者らは、液晶表示装置の表示欠陥の原因となる、配向膜のラビングの際のスペーサからの削りカスは、主にスペーサの先端部から発生すること、また、スペーサが硬いほど発生量が多いことを突き止めた。本発明におけるスペーサは、一方の基板上に配置された状態(配向膜のラビングはこの状態で行われる)では、先端部の硬化度が低く、柔らかいため、ラビング時の削りカスの発生を防止するのに有効である。
【0016】
本発明におけるスペーサは、基板を重ね合わせる前の段階で、スペーサを配置した基板表面と垂直方向において硬化度を異にするだけでなく、基板と平行な方向においても異なる硬化度を有することができる。基板と平行な方向において異なる硬化度を有する場合、スペーサは、外周部において一番高い硬化度を有することが好ましい。これは、外周部の硬化度を高くすることによりこの部分の強度を上げることで、より強固なスペーサを形成できるためである。外周部の強度が低く、内部の強度が高い場合、中央部のみで基板を支え、外周部は基板と接触しなくなって、基板との接着不良を起こす可能性がある。
【0017】
本発明におけるスペーサは、感光性樹脂で形成することができる。感光性樹脂を用いることで、フォトリソグラフィー法により所定パターンに従って容易にスペーサを形成することができ、液晶表示装置の画素部分を除いて基板間の一定のギャップの保持に有効な位置にスペーサを配置することができる。また、パターニングに先立ち形成する感光性樹脂層の膜厚を調整することにより、対向基板間の距離を制御するのが容易である。
【0018】
感光性樹脂としては、ネガ型の感光性樹脂を使用するのが特に有効である。これは、ネガ型の感光性樹脂は露光量を制御することにより、その硬化度を変えるのが容易なためである。例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリレート樹脂、ビスフェノール樹脂等、あるいはゼラチンを感光性樹脂化したものから選択される少なくとも1種の樹脂を使用することができ、ここに挙げた樹脂は一般的なレジスト材料として商業的に入手可能である。
【0019】
ネガ型感光性樹脂を使って、基板面から垂直方向の硬化度を異にするスペーサを形成するには、背面露光法を利用することができる。この方法では、感光性樹脂が吸収する光を使用して、感光性樹脂層を形成した基板の背面から、フォトマスクにより所定パターンで感光性樹脂の露光を行う。このように基板背面から感光性樹脂を露光することにより、基板に近い方の樹脂がより多くの光を吸収するため、樹脂の硬化度は基板近辺でより高くなり、基板から離れるに伴い低下する。スペーサにおける硬化度の分布は、露光条件を調節することにより容易に制御可能である。
【0020】
一方、基板表面と垂直方向において硬化度を異にするだけでなく、基板と平行な方向においても硬化度を異にするスペーサは、背面露光時のフォトマスクとして、光を透過する部分が外側から内側にかけて光透過率を異にするものを使用することにより形成することができる。
【0021】
スペーサを間に挟んで対向させた2枚の基板は、そこに充填された液晶が存在する状態で、周辺部を封止される。この封止には、通常樹脂材料が使用され、それは加熱により硬化することで封止機能を果たす。スペーサを形成する感光性樹脂を熱硬化性とし、その硬化温度が周辺封止樹脂の硬化温度と等しいか、あるいはそれより低い樹脂を用いることにより、スペーサの感光性樹脂の完全硬化による基板どうしの結合と、液晶表示装置の周辺部の封止を一つの工程で行うことができる。
【0022】
本発明の方法により製造される液晶表示装置で使用する一対の基板には、液晶表示装置の表示動作に必要な透明電極が設けられ、その上に樹脂で形成された配向膜が存在していて、この配向膜表面には液晶分子を所定の方向に配向させるためのラビング処理が施されている。基板を重ね合わせた後の加熱によりスペーサを完全に硬化させる際には、配向膜のラビング効果を損なわない温度で加熱することが重要である。また、スペーサの硬化温度は、上述のように液晶表示装置の周辺封止樹脂の硬化温度以下であるのが好ましい。一般に、基板間に液晶を封入後、液晶を再配向させるアニール処理の温度が110℃程度であるので、スペーサの熱硬化性樹脂及び基板の周辺部封止用の熱硬化性樹脂の硬化温度を110℃以上にすることが望ましい。また、150℃を超える温度になると配向膜のラビング効果が失われるため、150℃より高い温度での加熱は避けるべきである。従って、スペーサ及び基板周辺部封止用の熱硬化性樹脂の硬化温度は、110〜150℃の範囲にあるのが好ましい。
【0023】
本発明により製造される液晶表示装置において使用する液晶は特に限定されず、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、電傾効果を示すスメクティックA相液晶等の公知の液晶を使用することができる。
【0024】
基板間ギャップへの液晶の充填方法としては、予め対向させた基板間に真空を利用して液晶を充填封入する真空法、あるいは一方の基板上に液晶を滴下してから他方の基板を重ねる滴下法が代表的であり、本発明の液晶表示装置はそのどちらにより製造することも可能である。例えば、滴下法による場合、一方の基板にスペーサを形成し、一対の基板のいずれか一方の基板上に液晶を滴下した後、2枚の基板を重ね合わせ、基板周辺封止部材とともに加熱することにより、スペーサを両方の基板に接着することができる。
【0025】
液晶表示装置は、基板間を封止するための周辺封止を全く施さずに、あるいは実質的に施さずに(限られた一部にだけ施して)、該全くあるいは実質的に周辺封止を施していない部分全域又は一部に液晶を付着させた後、液晶を該基板の間に充填し、次いで封止していない周辺全域を封止部材で封止することにより製造することが可能である。この方法によれば、基板間に液晶を効率よく注入することができ、それによりスループットを向上させ、製造コストを低減し、製品歩留まりを向上させることができる。
【0026】
より具体的には、一方の基板上にスペーサを形成後、例えば、基板間を封止するための周辺封止を全くあるいは実質的に施さずに一対の基板を組み合わせ、該全くあるいは実質的に周辺封止を施していない部分全域又は一部に液晶を付着させた後、液晶を該基板の間に充填し、次いで封止していない周辺全域を封止部材で封止する工程を実施することにより、液晶表示装置を得ることができる。この場合、基板に液晶を付着させる前後の圧力差又は温度差、あるいはその両者を利用して、液晶を基板の間に充填することができ、そして基板間のギャップに液晶をより短時間で充填することができる。また、液晶を付着させる部分に、ディスペンサを使用して液晶を滴下して付着させることができる。ディスペンサの使用は、液晶の定量的且つ容易な付着を可能にする。
【0027】
本発明では、基板の周辺部を封止する材料として、熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂のいずれを使用することもできる。熱硬化性樹脂を使用する場合には、その硬化温度を、加熱によって硬化して両基板に対し接着力を呈するスペーサの硬化温度と等しいか、あるいはそれより高くすることによって、加熱工程において、スペーサを硬化させて、液晶表示装置の表示部の電極間のギャップを設定し、その電極間のギャップを保ったままで基板の周辺部を封止することができる。光硬化性樹脂を使用する場合には、より低温で基板間を封止することができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
図1に、下記の例で製造した液晶表示装置を模式的に示す。この液晶表示装置10には、対向したガラス基板1、2と、これらの基板間に位置し、基板間のギャップを保持しているスペーサ3と、基板1、2の周辺部を封止している接着シール材4と、基板間のギャップに封入された液晶5が含まれている。基板1、2の対向面にはそれぞれ、透明電極が形成されており(一方は個別電極として、他方は共通電極として形成される)、その上にラビング処理を施した配向膜が位置しているが、簡単にするため図1にそれらは図示していない。
【0030】
また、ここでは、液晶表示装置の電極間のギャップを均一かつ一定に保って封止する工程を概説し、使用する材料等については後の例で具体的に説明する。
【0031】
透明電極と配向膜を形成したガラス基板1の上に、フォトレジスト材料をスピンコートした。このレジスト膜を100℃で1分間プリベーキングしてから、フォトマスクを用いて紫外線露光装置により、ガラス基板1を通してレジスト膜の背面露光を行い、続いて現像を行って、基板上に直径10μmの円柱が100μm間隔で縦横に並ぶパターンでスペーサ3を作製した。こうして形成したスペーサを、純水で洗浄後、乾燥させた。
【0032】
スペーサ3を設けたガラス基板1の周辺部に、液晶注入口となる部分を残して接着シール材4を配置し、ガラス基板1の上にもう一方のガラス基板2を載置した組立体を作った。この組立体を熱処理装置(図示せず)内に装填し、スペーサ3及び接着シール材4の熱硬化性樹脂の硬化温度(110℃〜150℃)で加熱加圧した。この処理によって、スペーサ3は圧力を受けたまま硬化して、ガラス基板1とガラス基板2とを強固に接着させた。同時に、接着シール材4によってガラス基板1とガラス基板2の周辺がシールされた。
【0033】
その後、液晶注入口を通してガラス基板1とガラス基板2の間に液晶を注入し、液晶注入口を最終的に封止した。
【0034】
(実施例1)
上述の液晶表示装置の製造方法に従って、実施例1の液晶表示装置を次のように製造した。
【0035】
ITOの透明電極を全面に設けた200×100×1.1mmの一対のガラス基板上に、3wt%のポリイミド溶液をスピンコータにより2000rpmの回転数で塗布し、200℃で30分焼成して配向膜を形成した。
【0036】
一方のガラス基板の配向膜上に、ネガ型フォトレジスト材料(TLOR−N、東京応化工業社製)を膜厚が2μmになるようにスピンコートした。形成したレジスト膜のプリベーキングをホットプレート上にて100℃で1分間行った。次いで、紫外線露光装置を用い、レジスト膜を形成したのと反対側からガラス基板を通して254nmの光を10秒間照射してレジスト膜を露光した。この露光により、露光部のレジスト膜を、基板側から先端側にかけて硬化度が低くなるように硬化させた。続いて、レジスト膜を現像して、直径10μmの円柱が100μm間隔で縦横に並ぶパターンでスペーサを形成し、純水で洗浄後、乾燥させた。
【0037】
図2に、形成したスペーサを模式的に示す。このスペーサ3は、一方の基板1上に円柱状に形成されていて、基板1に近い側に硬化度の高い部分12を有し、そして基板1から離れた先端側に硬化度の低い部分14を有する。図2には、高硬化度の領域12と低硬化度の領域14がはっきりした境界を挟んで接しているように示されているが、実際には、硬化度は基板側から先端側にかけて徐々に低下しており、図示のような硬化度のはっきりした境界線は認められない。
【0038】
続いて、両方のガラス基板上の配向膜をラビング処理した。
【0039】
次に、一方のガラス基板の周辺部に150℃、1時間で硬化するエポキシ樹脂を液晶注入口を除いて印刷法によって付着させた。一対のガラス基板を、透明電極が向かい合うように重ね合わせ、真空袋に入れて、150℃、1時間で周辺部のシール材であるエポキシ樹脂を硬化させるとともに、スペーサ先端の低硬化度の樹脂(レジスト)を硬化させて、ガラス基板どうしを接合させた。次に、液晶注入口を通して強誘電性液晶を注入し(真空法)、液晶注入口を封止して強誘電性液晶表示装置を得た。
【0040】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径が0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられなかった。これにより、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して、耐ストレス性を備えることが認められた。
【0041】
また、液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0042】
(実施例2)
スペーサを形成するための直径10μmの円形パターンのフォトマスクを、周縁部から中央部にかけて光透過性が低くなり、中央部の方が露光されにくいようにしたものに換えてレジスト膜の露光を行った以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0043】
(実施例3)
強誘電性液晶をツイステッドネマティック型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0044】
(実施例4)
強誘電性液晶をスーパーツイステッドネマティック型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0045】
(実施例5)
強誘電性液晶をネマティックコレステリック相転移型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0046】
(実施例6)
強誘電性液晶を反強誘電性液晶に換えた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0047】
(実施例7)
強誘電性液晶をツイストグレインバウンダリ液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0048】
(実施例8)
強誘電性液晶をスメクティックA相液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0049】
(実施例9)
液晶注入方法として、真空注入法に代えて滴下法を採用し、スペーサを形成しそして周辺部に封止部材を配置した基板上に強誘電性液晶を滴下した後、この基板にもう一方の基板を重ね合わせて加熱することにより、スペーサを介して両基板を接着させた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。減圧下での液晶注入時間が不要になるため、実施例1に比べ、製造時間を短縮できた。得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0050】
(比較例1−未硬化部分なし)
スペーサを形成する直径10μmの円全体を1分間露光し、スペーサに未硬化部分を残さないようにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した。基板を重ね合わせる前にスペーサが完全に硬化していたことにより、スペーサと他方の基板との接着性が得られず、そのため、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が見られ、表示不良が認められた。
【0051】
(比較例2−硬化部分なし)
スペーサを形成する直径10μmの円全体を2秒間露光した以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した。露光時間が不足し、スペーサ全体の硬化が不十分であったことにより、スペーサの強度が低く、従ってパネル形成時にスペーサがつぶれ、2μmのギャップ形成ができなかった。このため、この装置では良好な液晶表示が実現できなかった。
【0052】
(比較例3)
スペーサを形成するためのフォトマスクを、周縁部から中央部にかけて光透過性が高くなり、中央部の方が露光されやすいようにしたもの(内径6μm、幅2μmの周縁部の光透過率が中央部のそれの50%であるもの)に換えた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この例のスペーサは、基板を重ね合わせ圧着させるときに、中央部の硬化が進んでいてこの部分が硬くなっており、圧力によりつぶれにくいため、未硬化(半硬化)であり硬化に際し接着性を発現する周りの部分が基板と接触しなくなり、そのため基板とスペーサとの接着が得られなかった。(それに対し、実施例2のスペーサは、硬化度の高い周縁部の硬化がそれほど進んでいないため、圧力によりいくらかつぶれて、基板とスペーサとの接着性をもたらした。)
得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した。スペーサと基板との接着性がないため、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が見られ、表示不良が認められた。
【0053】
(比較例4−スペーサ硬化温度190℃)
スペーサ材として、190℃、1時間で硬化するネガレジストを用い、190℃、1時間で硬化させた以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を製作した。
このスペーサ硬化温度は、配向膜のラビング硬化を喪失させる温度(150℃)より高かったため、配向膜に熱によるダメージが見られ、液晶表示装置の表示品位が低下した。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ビーズ等の混合なしに十分な強度を持つとともに、基板への十分な接着性を併せ持つスペーサを用いることによって、液晶表示装置の有効表示領域のギャップを均一且つ一定に保持した液晶表示装置を製造することができる。それにより、本発明の方法で製造された液晶表示装置は、有効表示領域内でのコントラストや応答速度の均一性が改善され、表示品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で製作した液晶表示装置を説明する図である。
【図2】本発明の液晶表示装置製造方法で使用するスペーサを説明する図である。
【符号の説明】
1、2…ガラス基板
3…スペーサ
4…接着シール材
5…液晶
10…液晶表示装置
12…高硬化度の部分
14…低硬化度の部分
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の製造方法に関する。より詳しく言えば、本発明は、少なくとも一方が透明である一対の基板の間に、一般に液晶として知られる光スイッチ機能を有する媒体を挟持した液晶表示装置であり、有効表示領域における基板間のギャップが均一且つ一定に保たれることによってコントラストや応答速度等の均一性が向上し良好な表示品質を示す液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも一方が透明である一対の基板間に、光スイッチ機能を有する媒体である液晶を充填した液晶表示装置は、一般に薄くて軽量で低消費電力である等の点から、電卓、家庭電化製品あるいはOA機器等の表示装置、空間光変調装置(Spacial Light Modulator)等として広く用いられている。
【0003】
液晶表示装置では、基板間のギャップが均一且つ一定であることが、良好な表示を行うのに不可欠である。ギャップの維持のためには、基板間に配置される、一般にスペーサと呼ばれる部材が使用されている。スペーサには、大別して粒子(ビーズ)状のものと柱状のものがあり、それらの配置・固定化方法が種々開発されてきた。
【0004】
一つの方法として、球状の粒子(ビーズ)を基板上に散布し、基板間のギャップを均一に制御する方法が提案されている。ところが、この方法では、ビーズの配置を制御することが困難であり、ビーズは表示に不可欠な画素部分にも散布されることになって、それにより液晶分子の配向欠陥を招来し、表示品位を低下させる問題があった。
【0005】
これを防止するため、ビーズの散布に代えて、フォトリソグラフィー法により画素部分以外に柱状のスペーサを選択的に形成する技術が提案されている。この場合、画素部分にスペーサがないため、配向欠陥、表示品位低下を防止することができる。ところが、スペーサは通常、一方の基板とは接着しているものの他方の基板とは接着性がないため、外圧を受ける(例えば指先で押される等)と基板間隔が変動し、それに従い基板上の電極間隔が変動して、干渉縞の発生、色調のばらつき、駆動電圧特性のばらつき等の問題が発生していた。更に極端な場合は、外力によって基板どうしが接触し、配向膜が損傷を受けて液晶分子の配向が乱れ、表示品質が低下する等の問題が発生していた。
【0006】
そこで、スペーサに両基板との接着性を持たせる検討が行われているが、基板を重ね合わせる前の樹脂スペーサの熱硬化が進行していない条件で、基板を重ね合わせ、加熱し、樹脂スペーサを硬化させた場合、基板との接着性は保持できるものの、基板を重ね合わせた時の圧力により、硬化前のスペーサが変形し、精密なギャップ制御ができない問題があった。
【0007】
そこで、特開2000−155321号公報では、スペーサに圧力や熱で変形しないビーズを含有させ、強度と接着性を両立するようにしている。ところが、この手法では、ビーズをスペーサ形成用の樹脂に分散させているため、下記に示す問題が発生する。
(1)確率的にビーズを含有しないスペーサが存在するため、ギャップ均一性が劣る。
(2)この問題を避けるため、ビーズ含有量を増やすと、ビーズがフィラーとして作用して悪影響を及ぼし、スペーサの製造時にスペーサ材料を均一にスピンコートできず、塗布厚さにムラができ、その結果スペーサ高さが不均一になる。
(3)均一粒径をもつビーズは高価であり、しかも、スペーサ以外の部分はパターニングにより除去するため、ほとんどのビーズは捨てることになり、製造コストを上昇させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、液晶表示装置用スペーサのこれまでの配置・固定化技術は、外圧に対し強く(耐衝撃性が高い)、表示特性の良好な液晶表示装置を実現するのに十分ではなかった。
【0009】
更に、これまでのスペーサは、基板上にスペーサを均一且つ高密度に配置させた状態で配向膜材料溶液を塗布することが困難であったり、配向膜のラビング処理の際にスペーサが剥がれ落ちてしまったりといったように、液晶表示装置の表示品質を維持したままスペーサを基板上に固定するのにも十分でなかった。また、配向膜のラビングに関しては、スペーサが剥がれ落ちる問題のほかに、スペーサがラビング用のブラシにより削られて発生する削りカスが液晶表示装置の表示欠陥の原因になるという問題もあった。
【0010】
本発明は、前記の問題の解決し、スペーサ材料へのビーズ等の混合なしに樹脂だけでスペーサを形成し、スペーサの強度を保ったままそのスペーサにより基板どうしを強固に接着して、外圧に対する強度と表示特性の向上した液晶表示装置の提供を可能にする製造方法の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、少なくとも一方が透明である一対の基板であって、各基板の片面には電極と配向膜とが形成されていて、それらを形成した面が向き合うように対向させた基板と、対向するこれらの基板間に配置されたスペーサと、該基板間に封入された液晶とを含み、且つ、対向する該基板の周辺部を封止してなる液晶表示装置を製造する方法であって、透明である一方の基板上に感光性樹脂層を形成し、この基板の感光性樹脂層形成面と反対側の背面から感光性樹脂層の露光(背面露光)を行うことにより当該基板へ接着する側と反対側の先端部分において最も低い硬化度を有するスペーサを形成し、この基板ともう一方の基板を重ね合わせた後に、前記スペーサの低硬化度の先端部分を硬化させてもう一方の基板に接着させることを特徴とする液晶表示装置の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の方法により製造される液晶表示装置は、少なくとも一方が透明である一対の基板を有し、これらの基板間には液晶が封入されている。双方の基板の対向面には、電極が形成され、各電極の上に液晶分子の配向を規制する配向膜が設けられている。電極は、透明基板上のものが透明であればよいが、両方の基板上の電極を透明電極として形成してもよい。以下の説明では、両方の基板上に透明電極が位置するものとする。
【0013】
本発明の方法により製造された液晶表示装置において、2枚の基板は、それらを重ね合わせる前の段階で一方の基板上に形成されていたスペーサであり、この一方の基板に対し垂直方向に異なる硬化度を有し、当該一方の基板へ接着した側と反対側の先端部分における硬化度が最も低いスペーサであって、基板どうしを重ね合わせた後に低硬化度の先端部分を硬化させてもう一方の基板へ接着させたスペーサを介して接合されている。
【0014】
スペーサには、基板と接する先端部にだけ、基板との接着性が要求され、先端部以外は圧力に対しつぶれない高い硬度が要求される。本発明によれば、基板を重ね合わせる前の段階で一方の基板に対し垂直方向に異なる硬化度を有し、この基板へ既に接着している側と反対側の先端部分において硬化度が最も低くなるように当該一方の基板上に形成されたスペーサを用いることにより、それらの要求を満たすことができる。すなわち、このスペーサは、硬化度が高く、強度の高い部分と、硬化度が低く、その後の硬化により接着性を示す部分を併せ持つ構造になるため、基板を重ね合わせ、加圧・加熱によりスペーサを硬化する際、スペーサの高硬化度部分で圧力により変形しない強度を保持することができ、そしてスペーサ先端部の低硬化度の部分が更に硬化することで、重ね合わせたもう一方の基板との接着性を発現することができる。
【0015】
一方、発明者らは、液晶表示装置の表示欠陥の原因となる、配向膜のラビングの際のスペーサからの削りカスは、主にスペーサの先端部から発生すること、また、スペーサが硬いほど発生量が多いことを突き止めた。本発明におけるスペーサは、一方の基板上に配置された状態(配向膜のラビングはこの状態で行われる)では、先端部の硬化度が低く、柔らかいため、ラビング時の削りカスの発生を防止するのに有効である。
【0016】
本発明におけるスペーサは、基板を重ね合わせる前の段階で、スペーサを配置した基板表面と垂直方向において硬化度を異にするだけでなく、基板と平行な方向においても異なる硬化度を有することができる。基板と平行な方向において異なる硬化度を有する場合、スペーサは、外周部において一番高い硬化度を有することが好ましい。これは、外周部の硬化度を高くすることによりこの部分の強度を上げることで、より強固なスペーサを形成できるためである。外周部の強度が低く、内部の強度が高い場合、中央部のみで基板を支え、外周部は基板と接触しなくなって、基板との接着不良を起こす可能性がある。
【0017】
本発明におけるスペーサは、感光性樹脂で形成することができる。感光性樹脂を用いることで、フォトリソグラフィー法により所定パターンに従って容易にスペーサを形成することができ、液晶表示装置の画素部分を除いて基板間の一定のギャップの保持に有効な位置にスペーサを配置することができる。また、パターニングに先立ち形成する感光性樹脂層の膜厚を調整することにより、対向基板間の距離を制御するのが容易である。
【0018】
感光性樹脂としては、ネガ型の感光性樹脂を使用するのが特に有効である。これは、ネガ型の感光性樹脂は露光量を制御することにより、その硬化度を変えるのが容易なためである。例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリレート樹脂、ビスフェノール樹脂等、あるいはゼラチンを感光性樹脂化したものから選択される少なくとも1種の樹脂を使用することができ、ここに挙げた樹脂は一般的なレジスト材料として商業的に入手可能である。
【0019】
ネガ型感光性樹脂を使って、基板面から垂直方向の硬化度を異にするスペーサを形成するには、背面露光法を利用することができる。この方法では、感光性樹脂が吸収する光を使用して、感光性樹脂層を形成した基板の背面から、フォトマスクにより所定パターンで感光性樹脂の露光を行う。このように基板背面から感光性樹脂を露光することにより、基板に近い方の樹脂がより多くの光を吸収するため、樹脂の硬化度は基板近辺でより高くなり、基板から離れるに伴い低下する。スペーサにおける硬化度の分布は、露光条件を調節することにより容易に制御可能である。
【0020】
一方、基板表面と垂直方向において硬化度を異にするだけでなく、基板と平行な方向においても硬化度を異にするスペーサは、背面露光時のフォトマスクとして、光を透過する部分が外側から内側にかけて光透過率を異にするものを使用することにより形成することができる。
【0021】
スペーサを間に挟んで対向させた2枚の基板は、そこに充填された液晶が存在する状態で、周辺部を封止される。この封止には、通常樹脂材料が使用され、それは加熱により硬化することで封止機能を果たす。スペーサを形成する感光性樹脂を熱硬化性とし、その硬化温度が周辺封止樹脂の硬化温度と等しいか、あるいはそれより低い樹脂を用いることにより、スペーサの感光性樹脂の完全硬化による基板どうしの結合と、液晶表示装置の周辺部の封止を一つの工程で行うことができる。
【0022】
本発明の方法により製造される液晶表示装置で使用する一対の基板には、液晶表示装置の表示動作に必要な透明電極が設けられ、その上に樹脂で形成された配向膜が存在していて、この配向膜表面には液晶分子を所定の方向に配向させるためのラビング処理が施されている。基板を重ね合わせた後の加熱によりスペーサを完全に硬化させる際には、配向膜のラビング効果を損なわない温度で加熱することが重要である。また、スペーサの硬化温度は、上述のように液晶表示装置の周辺封止樹脂の硬化温度以下であるのが好ましい。一般に、基板間に液晶を封入後、液晶を再配向させるアニール処理の温度が110℃程度であるので、スペーサの熱硬化性樹脂及び基板の周辺部封止用の熱硬化性樹脂の硬化温度を110℃以上にすることが望ましい。また、150℃を超える温度になると配向膜のラビング効果が失われるため、150℃より高い温度での加熱は避けるべきである。従って、スペーサ及び基板周辺部封止用の熱硬化性樹脂の硬化温度は、110〜150℃の範囲にあるのが好ましい。
【0023】
本発明により製造される液晶表示装置において使用する液晶は特に限定されず、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、電傾効果を示すスメクティックA相液晶等の公知の液晶を使用することができる。
【0024】
基板間ギャップへの液晶の充填方法としては、予め対向させた基板間に真空を利用して液晶を充填封入する真空法、あるいは一方の基板上に液晶を滴下してから他方の基板を重ねる滴下法が代表的であり、本発明の液晶表示装置はそのどちらにより製造することも可能である。例えば、滴下法による場合、一方の基板にスペーサを形成し、一対の基板のいずれか一方の基板上に液晶を滴下した後、2枚の基板を重ね合わせ、基板周辺封止部材とともに加熱することにより、スペーサを両方の基板に接着することができる。
【0025】
液晶表示装置は、基板間を封止するための周辺封止を全く施さずに、あるいは実質的に施さずに(限られた一部にだけ施して)、該全くあるいは実質的に周辺封止を施していない部分全域又は一部に液晶を付着させた後、液晶を該基板の間に充填し、次いで封止していない周辺全域を封止部材で封止することにより製造することが可能である。この方法によれば、基板間に液晶を効率よく注入することができ、それによりスループットを向上させ、製造コストを低減し、製品歩留まりを向上させることができる。
【0026】
より具体的には、一方の基板上にスペーサを形成後、例えば、基板間を封止するための周辺封止を全くあるいは実質的に施さずに一対の基板を組み合わせ、該全くあるいは実質的に周辺封止を施していない部分全域又は一部に液晶を付着させた後、液晶を該基板の間に充填し、次いで封止していない周辺全域を封止部材で封止する工程を実施することにより、液晶表示装置を得ることができる。この場合、基板に液晶を付着させる前後の圧力差又は温度差、あるいはその両者を利用して、液晶を基板の間に充填することができ、そして基板間のギャップに液晶をより短時間で充填することができる。また、液晶を付着させる部分に、ディスペンサを使用して液晶を滴下して付着させることができる。ディスペンサの使用は、液晶の定量的且つ容易な付着を可能にする。
【0027】
本発明では、基板の周辺部を封止する材料として、熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂のいずれを使用することもできる。熱硬化性樹脂を使用する場合には、その硬化温度を、加熱によって硬化して両基板に対し接着力を呈するスペーサの硬化温度と等しいか、あるいはそれより高くすることによって、加熱工程において、スペーサを硬化させて、液晶表示装置の表示部の電極間のギャップを設定し、その電極間のギャップを保ったままで基板の周辺部を封止することができる。光硬化性樹脂を使用する場合には、より低温で基板間を封止することができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
図1に、下記の例で製造した液晶表示装置を模式的に示す。この液晶表示装置10には、対向したガラス基板1、2と、これらの基板間に位置し、基板間のギャップを保持しているスペーサ3と、基板1、2の周辺部を封止している接着シール材4と、基板間のギャップに封入された液晶5が含まれている。基板1、2の対向面にはそれぞれ、透明電極が形成されており(一方は個別電極として、他方は共通電極として形成される)、その上にラビング処理を施した配向膜が位置しているが、簡単にするため図1にそれらは図示していない。
【0030】
また、ここでは、液晶表示装置の電極間のギャップを均一かつ一定に保って封止する工程を概説し、使用する材料等については後の例で具体的に説明する。
【0031】
透明電極と配向膜を形成したガラス基板1の上に、フォトレジスト材料をスピンコートした。このレジスト膜を100℃で1分間プリベーキングしてから、フォトマスクを用いて紫外線露光装置により、ガラス基板1を通してレジスト膜の背面露光を行い、続いて現像を行って、基板上に直径10μmの円柱が100μm間隔で縦横に並ぶパターンでスペーサ3を作製した。こうして形成したスペーサを、純水で洗浄後、乾燥させた。
【0032】
スペーサ3を設けたガラス基板1の周辺部に、液晶注入口となる部分を残して接着シール材4を配置し、ガラス基板1の上にもう一方のガラス基板2を載置した組立体を作った。この組立体を熱処理装置(図示せず)内に装填し、スペーサ3及び接着シール材4の熱硬化性樹脂の硬化温度(110℃〜150℃)で加熱加圧した。この処理によって、スペーサ3は圧力を受けたまま硬化して、ガラス基板1とガラス基板2とを強固に接着させた。同時に、接着シール材4によってガラス基板1とガラス基板2の周辺がシールされた。
【0033】
その後、液晶注入口を通してガラス基板1とガラス基板2の間に液晶を注入し、液晶注入口を最終的に封止した。
【0034】
(実施例1)
上述の液晶表示装置の製造方法に従って、実施例1の液晶表示装置を次のように製造した。
【0035】
ITOの透明電極を全面に設けた200×100×1.1mmの一対のガラス基板上に、3wt%のポリイミド溶液をスピンコータにより2000rpmの回転数で塗布し、200℃で30分焼成して配向膜を形成した。
【0036】
一方のガラス基板の配向膜上に、ネガ型フォトレジスト材料(TLOR−N、東京応化工業社製)を膜厚が2μmになるようにスピンコートした。形成したレジスト膜のプリベーキングをホットプレート上にて100℃で1分間行った。次いで、紫外線露光装置を用い、レジスト膜を形成したのと反対側からガラス基板を通して254nmの光を10秒間照射してレジスト膜を露光した。この露光により、露光部のレジスト膜を、基板側から先端側にかけて硬化度が低くなるように硬化させた。続いて、レジスト膜を現像して、直径10μmの円柱が100μm間隔で縦横に並ぶパターンでスペーサを形成し、純水で洗浄後、乾燥させた。
【0037】
図2に、形成したスペーサを模式的に示す。このスペーサ3は、一方の基板1上に円柱状に形成されていて、基板1に近い側に硬化度の高い部分12を有し、そして基板1から離れた先端側に硬化度の低い部分14を有する。図2には、高硬化度の領域12と低硬化度の領域14がはっきりした境界を挟んで接しているように示されているが、実際には、硬化度は基板側から先端側にかけて徐々に低下しており、図示のような硬化度のはっきりした境界線は認められない。
【0038】
続いて、両方のガラス基板上の配向膜をラビング処理した。
【0039】
次に、一方のガラス基板の周辺部に150℃、1時間で硬化するエポキシ樹脂を液晶注入口を除いて印刷法によって付着させた。一対のガラス基板を、透明電極が向かい合うように重ね合わせ、真空袋に入れて、150℃、1時間で周辺部のシール材であるエポキシ樹脂を硬化させるとともに、スペーサ先端の低硬化度の樹脂(レジスト)を硬化させて、ガラス基板どうしを接合させた。次に、液晶注入口を通して強誘電性液晶を注入し(真空法)、液晶注入口を封止して強誘電性液晶表示装置を得た。
【0040】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径が0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられなかった。これにより、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して、耐ストレス性を備えることが認められた。
【0041】
また、液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0042】
(実施例2)
スペーサを形成するための直径10μmの円形パターンのフォトマスクを、周縁部から中央部にかけて光透過性が低くなり、中央部の方が露光されにくいようにしたものに換えてレジスト膜の露光を行った以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0043】
(実施例3)
強誘電性液晶をツイステッドネマティック型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0044】
(実施例4)
強誘電性液晶をスーパーツイステッドネマティック型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0045】
(実施例5)
強誘電性液晶をネマティックコレステリック相転移型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0046】
(実施例6)
強誘電性液晶を反強誘電性液晶に換えた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0047】
(実施例7)
強誘電性液晶をツイストグレインバウンダリ液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0048】
(実施例8)
強誘電性液晶をスメクティックA相液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0049】
(実施例9)
液晶注入方法として、真空注入法に代えて滴下法を採用し、スペーサを形成しそして周辺部に封止部材を配置した基板上に強誘電性液晶を滴下した後、この基板にもう一方の基板を重ね合わせて加熱することにより、スペーサを介して両基板を接着させた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。減圧下での液晶注入時間が不要になるため、実施例1に比べ、製造時間を短縮できた。得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0050】
(比較例1−未硬化部分なし)
スペーサを形成する直径10μmの円全体を1分間露光し、スペーサに未硬化部分を残さないようにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した。基板を重ね合わせる前にスペーサが完全に硬化していたことにより、スペーサと他方の基板との接着性が得られず、そのため、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が見られ、表示不良が認められた。
【0051】
(比較例2−硬化部分なし)
スペーサを形成する直径10μmの円全体を2秒間露光した以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した。露光時間が不足し、スペーサ全体の硬化が不十分であったことにより、スペーサの強度が低く、従ってパネル形成時にスペーサがつぶれ、2μmのギャップ形成ができなかった。このため、この装置では良好な液晶表示が実現できなかった。
【0052】
(比較例3)
スペーサを形成するためのフォトマスクを、周縁部から中央部にかけて光透過性が高くなり、中央部の方が露光されやすいようにしたもの(内径6μm、幅2μmの周縁部の光透過率が中央部のそれの50%であるもの)に換えた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この例のスペーサは、基板を重ね合わせ圧着させるときに、中央部の硬化が進んでいてこの部分が硬くなっており、圧力によりつぶれにくいため、未硬化(半硬化)であり硬化に際し接着性を発現する周りの部分が基板と接触しなくなり、そのため基板とスペーサとの接着が得られなかった。(それに対し、実施例2のスペーサは、硬化度の高い周縁部の硬化がそれほど進んでいないため、圧力によりいくらかつぶれて、基板とスペーサとの接着性をもたらした。)
得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した。スペーサと基板との接着性がないため、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が見られ、表示不良が認められた。
【0053】
(比較例4−スペーサ硬化温度190℃)
スペーサ材として、190℃、1時間で硬化するネガレジストを用い、190℃、1時間で硬化させた以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を製作した。
このスペーサ硬化温度は、配向膜のラビング硬化を喪失させる温度(150℃)より高かったため、配向膜に熱によるダメージが見られ、液晶表示装置の表示品位が低下した。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ビーズ等の混合なしに十分な強度を持つとともに、基板への十分な接着性を併せ持つスペーサを用いることによって、液晶表示装置の有効表示領域のギャップを均一且つ一定に保持した液晶表示装置を製造することができる。それにより、本発明の方法で製造された液晶表示装置は、有効表示領域内でのコントラストや応答速度の均一性が改善され、表示品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で製作した液晶表示装置を説明する図である。
【図2】本発明の液晶表示装置製造方法で使用するスペーサを説明する図である。
【符号の説明】
1、2…ガラス基板
3…スペーサ
4…接着シール材
5…液晶
10…液晶表示装置
12…高硬化度の部分
14…低硬化度の部分
Claims (10)
- 少なくとも一方が透明である一対の基板であって、各基板の片面には電極と配向膜とが形成されていて、それらを形成した面が向き合うように対向させた基板と、対向するこれらの基板間に配置されたスペーサと、該基板間に封入された液晶とを含み、且つ、対向する該基板の周辺部を封止してなる液晶表示装置を製造する方法であって、透明である一方の基板上に感光性樹脂層を形成し、この基板の感光性樹脂層形成面と反対側の背面から感光性樹脂層の露光を行うことにより当該基板へ接着する側と反対側の先端部分において最も低い硬化度を有するスペーサを形成し、この基板ともう一方の基板を重ね合わせた後に、前記スペーサの低硬化度の先端部分を硬化させてもう一方の基板に接着させることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
- 前記露光のためのマスクとして、光を透過する部分が外側から内側にかけて光透過率を異にするマスクを使用し、それにより前記スペーサに前記基板と平行な方向において異なる硬化度を与えることを特徴とする、請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記マスクの外側部分の光透過率を高く、内側部分の光透過率を低くすることを特徴とする、請求項2記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記感光性樹脂が熱硬化性であり、その硬化温度が前記配向膜のラビング効果を損なう温度より低いことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記感光性樹脂が、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリレート樹脂、ビスフェノール樹脂、及び感光性樹脂化したゼラチンから選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記基板の周辺部を熱硬化性樹脂で封止することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記基板の周辺部を封止する樹脂の硬化温度が前記配向膜のラビング効果を損なう温度より低いことを特徴とする、請求項6記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記感光性樹脂の硬化温度が前記基板の周辺部を封止する樹脂の硬化温度に等しいか、あるいはそれより低いことを特徴とする、請求項6又は7記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記基板の周辺部を封止する樹脂の硬化温度が110〜150℃の範囲であることを特徴とする、請求項6から8までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記液晶が、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、又はスメクティックA相液晶であることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
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JP2014197166A (ja) * | 2013-03-07 | 2014-10-16 | セイコーエプソン株式会社 | 光学素子、光学素子の製造方法およびプロジェクター |
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