JP2001042184A - 最適な取扱い特性を有する光ファイバリボンマトリックス材料 - Google Patents

最適な取扱い特性を有する光ファイバリボンマトリックス材料

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JP2001042184A
JP2001042184A JP2000163885A JP2000163885A JP2001042184A JP 2001042184 A JP2001042184 A JP 2001042184A JP 2000163885 A JP2000163885 A JP 2000163885A JP 2000163885 A JP2000163885 A JP 2000163885A JP 2001042184 A JP2001042184 A JP 2001042184A
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fiber optic
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ロバート・ダブリユ・グリアー,フオース
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた熱剥離、密閉化、容易な剥ぎ取りと取
出し、良好なファイバ寸法形状、および、堅牢性などの
最適な取扱い特性を有するマトリックス材料と、その中
に配置された1つまたは複数の光ファイバを含む光ファ
イバリボンを提供する。 【解決手段】 この光ファイバリボンは、マトリックス
材料に、100℃を超えるガラス転移温度、15%を超
える破断伸び、および、非ニュートン挙動の開始が10
rad/secを超えるせん断速度において起こる流
動学的挙動を有するポリマーを含むことによって、最適
な取扱い特性を達成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバおよび
ケーブルを含む光ファイバリボンに関し、特にマトリッ
クス材料内に配置された1つまたは複数の光ファイバを
含む光ファイバリボンに関する。さらに、本発明は、生
産、接続(スプライシング)作業、および、中途接近ま
たは接続(ミッドスパンアクセス)の際に光ファイバリ
ボンを取り扱うために望ましい、十分にバランスの取れ
たリボン特性を有する光ファイバリボンに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバリボンは、多くの用途に対し
て非常に普及している、光ファイバケーブルの1つのタ
イプである。250マイクロメーター(μm)の色分け
された光ファイバが、ゲルで満たされたプラスチックチ
ューブの内部に弛く配置されている、従来のルーズチュ
ーブ式光ケーブルとは異なり、光ファイバリボンは、内
部に複数の光ファイバを固定して保持しているマトリッ
クス材料を含んでいる。光ファイバリボンは、通常、適
切な紫外線(UV)硬化性の密閉マトリックス材料によ
って平型直線マトリックスの形態で一緒に保持されてい
る250μmの色分けされた光ファイバ、一般的には2
−24光ファイバを組み込んでいる。マトリックス材料
には、別の材料が利用されてもよいが、マトリックス材
料は、光ファイバ技術においてよく知られているUV硬
化アクリレート系樹脂から形成されるのが最も相応し
い。しかし、以下で論じるように、個々の望ましい取扱
い(ハンドリング)特性を有するマトリックス材料が開
発されているとはいえ、良好な熱剥離性、密閉化、容易
な剥ぎ取り、取出し、良好なファイバ寸法形状、およ
び、堅牢性などの様々な望ましい取扱い特性を含むマト
リックス材料は、知られていないままである。つまり、
マトリックス材料の各性質が、たびたび、取扱い特性に
異なった形で影響を及ぼすため、最適な取扱い特性を有
する光ファイバリボンを開発することは困難であった。
【0003】Millsによる米国特許第5,761,
363号(以下Mills)は、熱剥離が可能で、剥ぎ
取りが可能な光ファイバリボンを開示している。Mil
lsは、マトリックス材料とマトリックス材料の中にあ
る光ファイバとの間の付着あるいは接着力が、引剥しあ
るいは剥ぎ取り性に影響を与えることを認識している
が、マトリックス材料の性質が、リボンの熱剥離性と剥
ぎ取り性に影響を与えることは認識していない。代わり
に、Millsは、個々の光ファイバの最外部層とマト
リックス材料との間に配置された界面層を提供してい
る。界面層の配置において、Millsは、光ファイバ
リボンの生産に複雑さと費用を加えている。
【0004】西村他による米国特許第4,953,94
5号(以下西村)は、接続作業において容易な取扱いを
可能にし、また、横方向の圧力に対する抵抗力も有し、
テープ内の光ファイバの微小な曲げによる伝送損失を減
少する、光ファイバテープを開示している。しかし、西
村は、Millsと同じく、光ファイバとそれらが配置
されたマトリックス材料との間に、剥ぎ取り可能な被覆
層を導入している。この配置は、再びMillsと同じ
く、光ファイバリボンの生産に複雑さと費用を加えてい
る。
【0005】Beasley,Jr.他による米国特許
第5,600,750号(以下Beasley)は、光
リボンファイバの中途入路の方法を開示している。Be
asleyは、彼の中途入路法の成功が、光リボンファ
イバに用いられているマトリックス材料の性質に依存す
ることに注目している。特に、Beasleyは、中途
接近が、マトリックス材料とその中にある光ファイバと
の間の剥ぎ取り強度または接着力の特性に、および、マ
トリックス材料のせん断強度に依存することに注目して
いる。しかし、Beasleyは、良好な熱剥離性、密
閉化、良好なファイバ寸法形状、および、堅牢性とい
う、要望される性質を有するマトリックス材料は開示し
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】要するに、関連技術
は、光ファイバリボンにおいて、良好な熱剥離性、密閉
化、容易な剥ぎ取り、取出し、良好なファイバ寸法形
状、および、堅牢性などの様々な要望される取扱い特性
を含むマトリックス材料を提供していない。さらに、上
記に論じた関連技術は、要望される取扱い特性のそれぞ
れについてさえも、容易な製造と経済効果の面で、要求
を満たしていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの目的は、
関連技術の欠点を克服することである。他の目的は、生
産、接続作業、および、中途接近の際に光ファイバリボ
ンを取り扱うために望ましい、十分にバランスの取れた
リボン特性を有する、製造が容易で経済効果の大きい光
ファイバリボンを提供することである。
【0008】本発明は、良好な熱剥離性、密閉化、容易
な剥ぎ取り、取出し、良好なファイバ寸法形状、およ
び、堅牢性などの最適な取扱い特性を有するリボンマト
リックス材料を提供する。さらに、取扱い特性は、マト
リックス材料自体の特性のバランスを取ることによって
提供されるため、本発明は、光ファイバリボンを複雑に
することなく、最適な取扱い特性を提供する。したがっ
て、光ファイバリボンの複雑さは、最小限にされてい
る。
【0009】さらに詳細には、本発明は、最適な取扱い
特性をもたらす、マトリックス材料のガラス転移温度
(T)、破断伸び、および、流動学的挙動との間のバ
ランスを提供する。
【0010】本発明の上記および他の目的および利点
は、添付の図面を参照しながらその好ましい実施形態を
詳細に説明することでより明らかになろう。
【0011】
【発明の実施の形態】光ファイバリボンは一般的に図1
に示される。この光ファイバリボンは、それぞれが被覆
2を含む、1つまたは複数の光ファイバ1を含む。この
被覆2は、第1の被覆、第2の被覆、および、カラー層
を含むことができる。光ファイバ1は、マトリックス材
料3内に配置されている。図1に示すような光ファイバ
リボンにおいて、良好な熱剥離性、密閉化、容易な剥ぎ
取り、取出し、良好なファイバ寸法形状、および、堅牢
性などの取扱い特性が望ましい。発明者は、最適な取扱
い特性をもたらす光ファイバリボンマトリックス材料を
開発した。
【0012】光ファイバリボンの光ファイバを接続する
ためには、通常、光ファイバから、それぞれガラスで形
成することができる光ファイバのコアとクラッドのみを
残して、通常のマトリックス被覆だけでなく、個々の被
覆も除去することが必要である。接続に先立ち、被覆を
除去するために、熱剥離装置がたびたび用いられる。熱
剥離装置が様々な剥離温度、多くの場合80と130℃
の間に設定できるため、光ファイバリボンは、ある温度
範囲にわたって良好な熱剥離性(ヒートストリップ)を
有していなければならない。良好な熱剥離性を決定する
ために、光ファイバ産業全体で様々な試験が用いられて
いる。ここで用いられているように、良好な熱剥離は、
熱剥離工具内に目視できる残留物のない、変形が最小限
であるカーカスを含んでいる。このカーカスは、熱剥離
工具によって光ファイバリボンから除去された単位体
(ユニット)であり、光ファイバリボン内部の、光ファ
イバの第1の被覆、第2の被覆、およびカラー被覆とと
もに、マトリックス材料を1つの単位体として含まなけ
ればならない。
【0013】封じ込めあるいは密閉化(エンキャプスレ
ーション)は、光ファイバリボンがねじれを受けたとき
の、リボンマトリックスの保全性の維持である。つま
り、光ファイバリボンの部分がその一端で締め付けられ
てねじられたとき、マトリックス材料が、破断すること
はないが、代わりに、分離し、中に配置された光ファイ
バの周囲に筒または覆いを形成するなら、光ファイバリ
ボンは、許容できる密閉性を有している。代わりに、光
ファイバリボンがその一端で締め付けられてねじられた
とき、マトリックス材料が実際に破断し、または、ひび
が入ったなら、リボンは許容できる密閉性を有していな
い。
【0014】剥ぎ取り(ピール)は、光ファイバリボン
の両端間のある点で、被覆を含む光ファイバから、マト
リックス材料を除去することである。剥ぎ取りは、光フ
ァイバリボン内の光ファイバに、中途接近を達成するた
めに行われる。したがって、剥ぎ取りは、光ファイバの
被覆からマトリックス材料を分離すること、つまり、光
ファイバを、カラー被覆を含めた被覆とともにそのまま
残しながら、光ファイバリボンからマトリックス材料を
除去することである。光ファイバ被覆への損傷なしに、
個々の光ファイバの外周被覆から、通常のマトリックス
材料を剥き取れることが望ましい。続いて、分離された
光ファイバは、識別され、異なったコネクターに接続さ
れることができるか、または、ネットワーク内の別の場
所へ回されることができる。被覆された光ファイバへの
マトリックス材料の接着力の程度とともに、マトリック
ス材料の靭性が、剥ぎ取り性を決定する要因である。
【0015】取出し(ブレークアウト)は剥ぎ取りと同
じであるが、光ファイバリボンの終端で発生する。取出
しは、光ファイバリボンの一端において、その中にある
光ファイバからマトリックス材料を除去することと定義
される。つまり、取出しは、光ファイバリボンの終端に
おいて、接続作業を行うときに為される。
【0016】剥ぎ取りも取出しもともに、合否式の試験
である。試験が行われる際、マトリックス材料は、被覆
はそのままに残しながら、光ファイバから分離すること
もあり、また、しないこともある。さらに、剥ぎ取りと
取出しは、光ファイバ産業において直ちに認められた試
験である。
【0017】良好な光ファイバリボンの寸法形状(ジオ
メトリー)は、当産業において定められ、よく知られて
いる。光ファイバリボンの寸法形状は、端縁のファイバ
に沿ったマトリックスの厚さ、リボンの平坦さ、マトリ
ックス内のファイバの整列、および、ファイバの平面を
基準にして測定されたいかなる最小点または最大点など
の評価要因によって決定される。リボンの寸法形状は、
多くの場合、リボンの断面を取り、光学的顕微鏡検査を
介してこの寸法を測定することによって測定される。
【0018】頑丈さあるいは堅牢性(robustne
ss)は、ねじれおよび圧縮の力に対するリボンの抵抗
力に関係しうる。つまり、堅牢性は、ねじれ、および、
横方向の端縁間の圧縮力にもかかわらず、光ファイバリ
ボンの保全性を維持するための光ファイバリボンの能力
である。良好なリボンの形状は、良好な堅牢性を生み出
すこともあり、例えば、マトリックス材料で被覆されて
いないため端縁のファイバが露出したリボンは、リボン
がねじられたときに容易に「飛び出す」であろう。加え
て、ファイバを露出させた、中央に低い点があるリボン
は、横方向に圧迫されたときに、容易につぶれるであろ
う。大きなへこみがあるリボンも、横方向に容易に圧迫
され、堅牢とは考えられないであろう。良好な堅牢性
は、同様に、マトリックスとインク/第2の被覆層との
間の界面の接着力を調節することによっても、生じるこ
とがある。許容できる剥ぎ取りと取出しが界面接着力値
に上限を設けることを考慮しながら、この界面接着力値
を最大にすることによって、一定のリボン形状に対し
て、堅牢性を最大にすることができる。最後に、マトリ
ックス材料が、低い靭性または破断伸びを有していて例
外的にもろいなら、リボンは、容易につぶれ、したがっ
て、堅牢とは考えられない。
【0019】本発明によって認識されるように、上記の
性質は、光ファイバリボンのマトリックス材料自体によ
って、大きく影響を受けることがある。
【0020】光ファイバリボンの熱剥離される能力は、
マトリックス材料のガラス転移温度(T)によって影
響を受ける。本明細書を通じて、Tは、周波数62.
8rad/sec、および試験を行う前の材料のひずみ
速度掃引によって決定される材料の線形粘弾性領域内に
あるとして定義された振幅での動的熱機械試験の間のT
anδのピークとして定義される。
【0021】詳しくは、発明者は、熱剥離装置が当技術
分野で一般に用いられる温度である110℃に設定され
たときに、100℃を超えるTを有する光ファイバリ
ボンマトリックスポリマーが許容できる熱剥離を示すこ
とを見出した。さらに、発明者は、再び熱剥離装置が1
10℃に設定されたときに、105℃を超えるTを有
するポリマーが、優れた熱剥離を示すことを見出した。
さらに、117℃のT を有するポリマーも、同じく優
れた熱剥離を示した。発明者は、同じく、多くの市販さ
れているリボンマトリックス材料が、60℃またはそれ
以下のTを有することも見出した。これらの材料のい
ずれも、剥ぎ取りが可能な光ファイバリボンに対して
は、許容できる熱剥離を提供しない。いくつかのマトリ
ックス材料が、現実に、90℃を超えるTを有してい
た一方で、それらは十分な靱性がなく、十分に大きな破
断伸びもなく、熱剥離工具内に残留物を残してばらばら
になった。したがって、高いTと良好な靱性/破断伸
びの組み合わせが、剥ぎ取り可能な光ファイバリボンの
ための許容できる熱剥離性に対して必要であることが発
見された。
【0022】発明者は、密閉化が、マトリックス材料の
破断伸びまたは靱性によって影響を受けることを見出し
た。15%未満の破断伸びを有するポリマーが、光ファ
イバリボンのマトリックス材料に用いられたとき、密閉
化は失敗に終った。20%を超える破断伸びを有するポ
リマーがマトリックス材料に用いられたときは、許容で
きる密閉化が得られた。
【0023】剥ぎ取りと取出しは、マトリックス材料と
マトリックス材料の中にある光ファイバの被覆との間の
接着力によって影響を受ける。リボンがうまく剥き取れ
るためには、剥ぎ取りの際に、マトリックス材料が簡単
に破れて不完全な剥ぎ取りを招くことがないように、マ
トリックス材料の十分な靱性が必要である。取出しも、
マトリックスが容易に砕けると、過剰な残留物をもたら
すことがある点で同様である。つまり、取出しの間、マ
トリックスがそのまま残ることが、マトリックスにとっ
てより好都合である。したがって、発明者は、20%を
超える破断伸びを有するマトリックス材料が用いられた
とき、許容できる剥ぎ取りと取出しが得られることを見
出した。
【0024】ファイバの寸法形状は、マトリックス材料
の流動学的挙動によって、影響を受けることがある。本
明細書を通じて、流動学的挙動に対する値は、25℃に
おいて定義されている。本発明によるマトリックス材料
を加熱することは、非ニュートン挙動の開始を、より高
いせん断速度へ移すことがある。図2を参照すると、こ
のマトリックス材料は、温度が高くなると粘度が低くな
って、非ニュートン挙動の開始は、より高いせん断速度
において発生する。10rad/sec未満で薄くせ
ん断し始めるマトリックス材料は、良好なリボン形状を
提供しない。一方、10rad/secを超えて薄く
せん断するものは、当技術分野で用いられる代表的な生
産ラインの速度とダイ設計に対して、良好なリボン形状
を、現実に提供している。
【0025】光ファイバリボンの堅牢性は、マトリック
ス材料とマトリックス材料の中にある光ファイバ上の被
覆との間の接着力によって、影響を受ける。さらに、堅
牢性は、ファイバ寸法形状によっても影響を受け、した
がって、マトリックス材料の流動学的挙動によって、間
接的に影響を受ける。さらに、堅牢性は、マトリックス
材料の破断伸びによっても影響を受ける。したがって、
発明者は、10rad/secを超えるせん断速度に
おいて発生する非ニュートン挙動の開始を有し、20%
を超える破断伸びを有する材料が用いられた場合に、リ
ボンの良好な堅牢性が得られることを見出した。良好な
堅牢性のため、光ファイバリボンの生産時に生産ライン
の速度を上げてもよい。
【0026】発明者は、高い生産ライン速度を可能にす
る、つまり、最適な取扱い特性をもたらす、優れた熱剥
離性、密閉化、許容できる剥ぎ取りと取出し、良好なフ
ァイバ寸法形状、および、堅牢性をもたらす、T、破
断伸び、および、流動学的性質の最適なバランスを有す
る光ファイバリボンマトリックス材料を開発した。取扱
い特性の良好なバランスは、100℃を超えるTと、
15%を超える破断伸びを有するポリマーを、マトリッ
クス材料に用いることから得られる。さらに、取扱い特
性の良好なバランスは、そのまま、材料の流動学的挙動
が、非ニュートン挙動の開始が10rad/secを
超えて発生するように設定されたときに得られる。取扱
い特性のさらに良好なバランスは、20%を超える破断
伸びが代わりに用いられるが、破断伸びと流動学的性質
が同じで、105℃のTが用いられたときに得られ
る。さらに、取扱い特性の最適なバランスは、破断伸び
と流動学的性質が上記と同じで、117℃のTが用い
られたときに得られる。マトリックス材料のポリマー
は、例えば、UV硬化性材料といった放射線硬化性材
料、熱硬化性材料、または、電子ビーム硬化性材料であ
る。さらに、本発明によるマトリックス材料は、顔料ま
たは染料を容易に受け入れ、それにより、異なったファ
イバリボンが識別されるのを可能にすることが見出され
た。
【0027】さらに詳細には、このマトリックス材料自
体は、はく離剤、接着促進剤、および、顔料および/ま
たは染料などの着色剤などの添加物とともに、オリゴマ
ー、反応希釈剤、および、光開始剤を含んでもよい。こ
のオリゴマーは、多くの場合、炭化水素ポリオールと、
脂肪族ポリイソシアレートと、ヒドロキシアルキルアク
リレートまたはヒドロキシアルキルメタクリレートなど
のエンドキャップ(endcapping)モノマーと
の反応生成物であるアクリレートウレタンオリゴマーで
ある。放射線硬化性光ファイバ組成物の一般的な議論
は、参照により本明細書の一部となる米国特許第5,1
46,531号に見出すことができる。要望される材料
は、(トリメチロールプロパントリアクリレートまたは
1,6−ヘキサンジオールジアクリレートなどの)より
高い官能性を備えた反応希釈剤と組み合わされた、(例
えば、芳香族ウレタンアクリレートオリゴマーといっ
た)より堅いバックボーンの化学的性質を備えたオリゴ
マーを利用することを通じて、流動学的性質、T、お
よび、破断伸びを最適化し、生産することができる。
【0028】上記のマトリックス材料は、光ファイバリ
ボンの中に配置されたいかなる数の光ファイバをも有す
る光ファイバリボンに使用可能である。さらに、1つの
光ファイバリボンが示されているが、本発明のマトリッ
クス材料は、他の形状の光ファイバケーブルに対して
も、用いることができる。さらに、1つの密閉マトリッ
クスが示されているが、本発明は、複式の密閉マトリッ
クスに用いることもできる。
【0029】本発明の詳細な実施形態が上記に述べられ
たが、冒頭の特許請求の範囲において定義された本発明
の精神と範囲から逸脱することなく、本発明の光ファイ
バリボンに対して、数多くの改造が為されることが考え
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバリボンの概略断面図である。
【図2】本発明のマトリックス材料についての流動学的
挙動に対する温度の影響を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光ファイバ 2 被覆 3 マトリックス材料

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100℃を超えるガラス転移温度T
    と、 15%を超える破断伸びと、 室温において10rad/秒を超えたときに非ニュー
    トン挙動の開始が起こるような流動学的挙動を有するポ
    リマーを含む、光ファイバリボンマトリックス材料。
  2. 【請求項2】 前記ポリマーが、105℃を超えるガラ
    ス転移温度Tを有する、請求項1に記載の光ファイバ
    リボンマトリックス材料。
  3. 【請求項3】 前記ポリマーが、117℃のガラス転移
    温度Tを有する、請求項1に記載の光ファイバリボン
    マトリックス材料。
  4. 【請求項4】 前記ポリマーが、放射線硬化性ポリマー
    である、請求項1に記載の光ファイバリボンマトリック
    ス材料。
  5. 【請求項5】 前記ポリマーが、顔料または染料をさら
    に含む、請求項1に記載の光ファイバリボンマトリック
    ス材料。
  6. 【請求項6】 前記ポリマーが、20%を超える破断伸
    びを有する、請求項1に記載の光ファイバリボンマトリ
    ックス材料。
  7. 【請求項7】 マトリックス材料内に配置された1つま
    たは複数の光ファイバを含む光ファイバリボンであっ
    て、前記マトリックス材料が、100℃を超えるガラス
    転移温度Tと、15%を超える破断伸びとを有するポ
    リマーを含む、光ファイバリボン。
  8. 【請求項8】 前記ポリマーが、105℃を超えるガラ
    ス転移温度Tを有する、請求項7に記載の光ファイバ
    リボン。
  9. 【請求項9】 前記ポリマーが、117℃のガラス転移
    温度Tを有する、請求項7に記載の光ファイバリボ
    ン。
  10. 【請求項10】 前記ポリマーが、室温において10
    rad/秒を超えたときに非ニュートン挙動の開始が起
    こるような流動学的挙動を有する、請求項7に記載の光
    ファイバリボン。
  11. 【請求項11】 前記ポリマーが、放射線硬化性ポリマ
    ーである、請求項7に記載の光ファイバリボン。
  12. 【請求項12】 前記ポリマーが、顔料または染料をさ
    らに含んでいる、請求項7に記載の光ファイバリボン。
  13. 【請求項13】 前記ポリマーが、20%を超える破断
    伸びを有する、請求項7に記載の光ファイバリボン。
JP2000163885A 1999-06-30 2000-06-01 最適な取扱い特性を有する光ファイバリボンマトリックス材料 Pending JP2001042184A (ja)

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US345382 1999-06-30
US09/345,382 US6334016B1 (en) 1999-06-30 1999-06-30 Optical fiber ribbon matrix material having optimal handling characteristics

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