JP2001041271A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP2001041271A
JP2001041271A JP11213554A JP21355499A JP2001041271A JP 2001041271 A JP2001041271 A JP 2001041271A JP 11213554 A JP11213554 A JP 11213554A JP 21355499 A JP21355499 A JP 21355499A JP 2001041271 A JP2001041271 A JP 2001041271A
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damping force
oil liquid
piston
check valve
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Koji Toriyama
耕治 鳥山
Tetsuo Kato
哲雄 加藤
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器において、逆止弁の開閉による減
衰力の波形の乱れを防止して、騒音の発生を抑制する。 【解決手段】 油液を封入したシリンダ2内に、ピスト
ンロッド6を連結したピストン5を嵌装する。連通路12
のシリンダ下室2b側からシリンダ上室2a側への油液の流
通のみを許容する逆止弁14を設ける。逆止弁14は、ピス
トン6に形成した弁座26に、長孔34,35を有する主ディ
スク29,30を着座させ、その上に、小長孔40を有する中
間ディスク31およびサブディスク32を積層した構成とす
る。逆止弁14は、油液の圧力および流量の上昇に応じ
て、サブディスク32、中間ディスク31、主ディスク29,
30の順に開いて、流路面積を漸次拡大するので、油液の
流れの急激な変動を防止して、減衰力の波形を安定させ
ることができ、騒音の発生を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の懸架装置等
に装着され、内部に封入された油液の流動を制御するこ
とによって減衰力を発生させる油圧緩衝器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧緩衝器は、油液が封入され
たシリンダ内に、ピストンロッドが連結されたピストン
を摺動可能に嵌装し、ピストンロッドのストロークにと
もなうピストンの移動によって生じる油液の流動に対し
て、減衰力を発生させない逆止弁(ディスクバルブ、ポ
ペット弁等)によって容積の増加する側の室に負圧が発
生しないように流通経路を制御し、減衰力発生機構(オ
リフィス、ディスクバルブ等)によって流通抵抗を付与
することにより、所定の減衰力を発生させるようになっ
ている。
【0003】このような油圧緩衝器に用いられる逆止弁
としては、一般に、油液通路の開口部の周囲に突出させ
た環状の弁座に、ディスクを着座させて、油液の圧力に
よってこのディスクを撓ませて開弁させるようにしたデ
ィスクバルブ構造のものが広く用いられている。このよ
うなディスクバルブ構造による逆止弁は、構造が簡単で
製造コストが低く、また、軸方向の寸法が小さいので油
圧緩衝器の小型化を図ることができるという利点を有し
ている。なお、ディスクは、1枚のもの、数枚積層した
もの、また、別途スプリングを付加したもの等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のディスクバルブ構造の逆止弁を備えた油圧緩衝器で
は、次のような問題があった。油液の流量を充分に確保
するため、大径のディスクを用いた場合、ディスクの開
閉時の抵抗が大きくなり、ディスクの開閉時に、油液の
流れが急激に変化するので、安定した減衰力を得ること
が困難となり、減衰力の波形に乱れが生じて、騒音(微
振動入力時のコトコト音等)を発生する。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、減衰力の波形の乱れを防止し、安定した減衰力
を得ることができ、騒音の発生を抑制することができる
油圧緩衝器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、油液が封入されたシリンダ
と、該シリンダ内に嵌装されたピストンと、一端が前記
ピストンに連結されて他端が前記シリンダの外部へ延出
されたピストンロッドと、前記シリンダ内のピストンの
摺動によって油液を流通させる油液通路と、前記油液通
路の流通経路を制御する実質的に減衰力を発生させない
逆止弁と、前記油液通路の油液の流動を制御して減衰力
を発生させる減衰力発生機構とを備えた油圧緩衝器にお
いて、前記逆止弁は、油路を有するディスクを弁座に着
座させ、前記ディスクに前記油路を開閉するディスクを
積層し、該積層されたディスクの開弁圧力を前記弁座側
から離れるに従い順に低くしたことを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、油液が封入されたシリ
ンダと、該シリンダ内に挿入されたピストンロッド、該
ピストンロッドに連結され、前記シリンダ内に嵌装され
て、該シリンダ内をロッド側室とボトム側室の2室に画
成するピストンと、前記シリンダに接続されたリザーバ
と、前記ロッド側室と前記ボトム側室または前記リザー
バとを接続し、前記ピストンロッドの伸長時に減衰力を
発生する減衰力発生機構を有する第1の連通路と、前記
ボトム側室と前記リザーバとを接続し、前記ピストンロ
ッドの伸長時に前記リザーバ側から前記ボトム側室へ実
質的に減衰力を発生せずに油液の流れを許す逆止弁を有
する第2の連通路とを備えた油圧緩衝器において、前記
逆止弁は、油路を有するディスクを弁座に着座させ、前
記ディスクに前記油路を開閉するディスクを積層し、該
積層されたディスクの開弁圧力を前記弁座側から離れる
に従い順に低くしたことを特徴とする。
【0008】また、請求項3の発明は、油液が封入され
たシリンダと、該シリンダ内に挿入されたピストンロッ
ド、該ピストンロッドに連結され、前記シリンダ内に嵌
装されて、該シリンダ内をロッド側室とボトム側室の2
室に画成するピストンと、前記シリンダに接続されたリ
ザーバと、前記ボトム側室と前記リザーバとを接続し、
前記ピストンロッドの短縮時に減衰力を発生する減衰力
発生機構を有する第3の連通路と、前記ボトム側室と前
記ロッド側室とを接続し、前記ピストンロッドの短縮時
に前記ボトム側室から前記ロッド側室へ実質的に減衰力
を発生させずに油液の流れを許す逆止弁を有する第4の
連通路とを備えた油圧緩衝器において、前記逆止弁は、
油路を有するディスクを弁座に着座させ、前記ディスク
に前記油路を開閉するディスクを積層し、該積層された
ディスクの開弁圧力を前記弁座側から離れるに従い順に
低くしたことを特徴とする。
【0009】上記請求項1ないし3の発明の構成によ
り、逆止弁は、開弁圧力の小さいディスクから、すなわ
ち、弁座から遠い方から近い方へ順に開閉するので、油
液の流れの急激な変化が防止されて、減衰力の波形が安
定する。
【0010】また、請求項4の発明は、上記請求項1な
いし3のいぞれかの構成において、前記積層されたディ
スクは、弁座側から離れるに従い順に受圧面積を大きく
したことを特徴とする。
【0011】このように構成したことにより、積層され
たディスクの開弁圧力は、各ディスクの剛性が同じであ
っても、受圧面積差によって、弁座側から離れるに従い
順に低くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図3に示すように、本実施形
態に係る油圧緩衝器1は、シリンダ2の周囲を有底円筒
状の外筒3で覆った複筒式構造であり、シリンダ2と外
筒3との間にリザーバ4が形成されている。シリンダ2
内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されており、この
ピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2a(ロ
ッド側室)とシリンダ下室2b(ボトム側室)の2室に画
成されている。ピストン5には、ピストンロッド6の一
端がナット7によって連結されており、ピストンロッド
6の他端側は、シリンダ上室2aを通り、シリンダ2およ
び外筒3の上端部に装着されたロッドガイド8およびオ
イルシール9に挿通されて、シリンダ2の外部へ延出さ
れている。シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2bと
リザーバ4とを区画するベースバルブ10が設けられてい
る。
【0013】ピストン5には、シリンダ上下室2a,2b間
を連通させる内周側の連通路11(第1の連通路)および
が外周側の連通路12(第4の連通路)が設けられてい
る。ピストン5のシリンダ下室2b側の端部には、連通路
12のシリンダ上室2a側からシリンダ下室2b側への油液の
流通のみを許容するとともに、その油液の流れに抵抗を
付与して減衰力を発生させる減衰力発生機構13が設けら
れている。また、ピストン5のシリンダ上室2a側の端部
には、連通路12のシリンダ下室2b側からシリンダ上室2a
側への油液の流通のみを許容する逆止弁14が設けられて
いる。
【0014】ベースバルブ10には、シリンダ下2bとリザ
ーバ4との間を連通させる内周側の連通路15(第3の連
通路)およびが外周側の連通路16(第2の連通路)が設
けられている。ベースバルブ10の外筒3の底部側の端部
には、連通路15のシリンダ下室2b側からリザーバ4側へ
の油液の流通のみを許容するとともに、その油液の流れ
に抵抗を付与して減衰力を発生させる減衰力発生機構17
が設けられている。また、ベースバルブ10のシリンダ下
室2b側の端部には、連通路16のリザーバ4側からシリン
ダ下室2b側への油液の流通のみを許容する逆止弁18が設
けられている。
【0015】そして、シリンダ2内には油液が封入され
ており、リザーバ4内には油液および所定圧力のガスが
封入されている。油圧緩衝器1は、サスペンションスト
ラットとして使用されるものであり、外筒3には、車軸
を支持するナックル(図示せず)を連結するためのブラ
ケット19および懸架ばね(図示せず)を受けるばね受け
20が取付けられている。なお、図中、符号21はリバウン
ドストッパである。
【0016】次に、ピストン部の減衰力発生機構13およ
び逆止弁14の詳細について、図1、図4および図5を参
照して説明する。図1、図4および図5に示すように、
ピストン5の内周側には、周方向に沿って等間隔に8個
の連通路11が設けられおり、外周側には、周方向に沿っ
て、近接させて2個1組とした合計4組の連通路12が等
間隔に配置されている。ピストン5のシリンダ下室2b側
の端面には、内側の連通路11の開口部の外周を囲み、か
つ、外周側の4組の連通路12の開口を避けるように4つ
の凹所を形成した略環状(花弁状)の弁座22が凸設さ
れ、また、中央部には、環状のクランプ部23が凸設され
ている。弁座22には、複数積層されたディスク24が着座
されて、その中央部がナット7によってクランプ部23に
クランプされている。そして、ディスク24は、連通路11
を介してシリンダ上室2a側の油液の圧力を受け、撓んで
外周部が弁座22からリフトすることによって開弁し、そ
の開度に応じて減衰力を発生させる。ディスク24の背部
には、その撓み量を規制するワッシャ25が設けられてい
る。
【0017】ピストン5のシリンダ上室2a側の端面に
は、外周側の連通路12の開口部の外周を囲む環状の弁座
26が凸設され、連通路12と内周側の連通路11との間に環
状のシール部27が凸設され、また、中央部に環状のクラ
ンプ部28が凸設されている。弁座26およびシール部27に
は、積層された2枚の主ディスク29,30が着座され、そ
の上に、中間ディスク31およびサブディスク32が順に積
層されて、これらがナット7によってクランプ部28にク
ランプされている。
【0018】図6および図7に示すように、主ディスク
29,30には、それぞれ、ピストン5の弁座26とシール部
27の間の連通路12に連通する環状空間33に対向させて、
外周側に3つの円弧状の長孔34,35(油路)が形成さ
れ、また、シール部27とクランプ部28との間の連通路11
に連通する環状空間36に対向させて、内周側に3つの円
弧状の長孔37,38が形成されている。なお、弁座29に着
座する一方の主ディスク29の外周には、長孔34に連通す
る切欠39(オリフィス)が設けられ、この切欠39を介し
て、環状空間33とシリンダ上室2aとが常時連通されてい
る。
【0019】中間ディスク31は、主ディスク29,30より
もやや小径で、主ディスク29,30の外周側の長孔34,35
を覆っており、その外周側には、長孔34,35に対向する
円弧状の複数の小長孔40(油路、絞り)が形成され、内
周側には、主ディスク29,30の内周側の長孔37,38に連
通する円弧状の長孔41が形成されている。
【0020】サブディスク32は、中間ディスク31よりも
やや小径で、中間ディスク32の小長孔を覆っており、そ
の内周側には、中間ディスク31の長孔41に連通する円弧
状の長孔42が形成されている。サブディスク32の背部に
は、主ディスク29,30、中間ディスク31およびサブディ
スク32の撓み量を規制するワッシャ43が設けられてお
り、ワッシャ43には、サブディスク32の長孔42に対向さ
せて油路44が設けられている。
【0021】逆止弁14は、連通路12を介してシリンダ下
室2b側の圧力を受けて、下流側からサブディスク32、中
間ディスク31および主ディスク29,30の順に、撓んで外
周部がリフトして開弁するように、すなわち、弁座26側
から離れるに従い順に開弁圧力が低くなるように、剛性
および受圧面積(ディスクの弾性係数および長孔の面積
等)が設定されている。
【0022】次に、ベースバルブ部の減衰力発生機構17
および逆止弁18について、図2を参照して説明する。な
お、減衰力発生機構17および逆止弁18は、上記ピストン
部の減衰力発生機構13および逆止弁14に対して、ほぼ同
様の構造および機能を有するものであるから、以下に簡
単に説明する。
【0023】図2に示すように、減衰力発生機構17は、
ベースバルブ10の外筒3の底部側の端面に形成された弁
座45に、中央部がピン46によってクランプされる積層さ
れたディスク47が着座されており、内周側の連通路15を
介してシリンダ下室2b側の圧力を受けて開弁して、その
開度に応じて減衰力を発生するようになっている。ディ
スク47の背部には、その撓み量を規制するワッシャ47A
が設けられている。
【0024】逆止弁18は、ベースバルブ10のシリンダ下
室2b側の端面に形成された弁座48およびシール部49に、
中央部がピン46によってクランプされた主ディスク50、
中間ディスク51(主ディスク50と同径)およびサブディ
スク52が着座されている。主ディスク51には、連通路1
5,16にそれぞれ連通する長孔53,54および外周部の切
欠55(オリフィス)が形成されている。中間ディスク51
には、主ディスク50の長孔53,54に対向する長孔56,57
が形成されている。また、サブディスク52には、中間デ
ィスク51の長孔56に対向する長孔58が形成されている。
そして、逆止弁18は、連通路16を介してリザーバ4側の
圧力を受けて、下流側のサブディスク52、中間ディスク
51および主ディスク50の順に、撓んで外周部がリフトし
て開弁するように、すなわち、弁座48側から離れるに従
い順に開弁圧力が低くなるように、これらの剛性および
受圧面積(ディスクの弾性係数および長孔の面積等)が
設定されている。なお、サブバルブ52の背部には、長孔
58に対向する油路59を有するワッシャ60が設けられてい
る。
【0025】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。ピストンロッド6の伸び行程時に
は、ピストン5の逆止弁14が閉じてシリンダ上室2a側の
油液が加圧され、ピストン速度の低速域においては、主
ディスクの切欠39(オリフィス)および連通路12を介し
てシリンダ下室2bへ流れ、切欠39の絞りによってオリフ
ィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例す
る)の減衰力が発生する。また、ピストン速度の高速域
においては、シリンダ上室2aの油液が、逆止弁14の長孔
42,41,38,37および連通路11を通り、減衰力発生機構
13のディスク24を開弁させてシリンダ下室2bへ流れ、そ
の開度に応じてバルブ特性(減衰力がピストン速度にほ
ぼ比例する)の減衰力が発生する。このとき、ピストン
ロッド6がシリンダ2から退出した分の油液が、リザー
バ4からベースバルブ10の逆止弁18を開いてシリンダ下
室2bへ流れ、リザーバ4内のガスが膨張してシリンダ2
内の容積変化を補償する。
【0026】ピストンロッド6の縮み行程時には、ピス
トン5の逆止弁14が開いてシリンダ下室2bの油液が連通
路12を通ってシリンダ上室2aへ流れ、ピストンロッド6
のシリンダ2内への侵入によってシリンダ上下室2a,2b
内が加圧され、ピストン速度の低速域においては、油液
がシリンダ下室2bから主ディスクの切欠55(オリフィ
ス)および連通路16を介してリザーバ4へ流れて、リザ
ーバ4内のガスを圧縮し、切欠55によってオリフィス特
性の減衰力が発生する。また、ピストン速度の高速域に
おいては、油液がシリンダ下室2bから逆止弁18の長孔5
8,56,53および連通路15を通り、減衰力発生機構17の
ディスク47を開弁させてリザーバ4へ流れ、その開度に
応じてバルブ特性の減衰力が発生する。
【0027】上記の作動において、ピストン5の逆止弁
14が開閉する際、微振動入力等によって油液の圧力およ
び流量が小さい場合には、開閉抵抗の小さいサブディス
ク32のみが開閉することにより、油液の流れの急激な変
化が防止され、減衰力の波形が安定するので、騒音(微
振動入力時のコトコト音等)の発生を防止することがで
きる。そして、油液の圧力および流量の上昇に応じて、
サブディスク32、中間ディスク31、主ディスク29,30が
順次開弁することにより、流路面積が漸次拡大されるの
で、充分な流路面積を確保するとともに、安定した減衰
力を得ることができる。
【0028】同様に、ベースバルブ10の逆止弁18が開閉
する際には、微振動入力等によって油液の圧力および流
量が小さい場合には、開閉抵抗の小さいサブディスク52
のみが開閉することにより、油液の流れの急激な変化が
防止され、減衰力の波形が安定するので、騒音(微振動
入力時のコトコト音等)の発生を防止することができ
る。そして、油液の圧力および流量の上昇に応じて、サ
ブディスク52、中間ディスク51、主ディスク50が順次開
弁することにより、流路面積が漸次拡大されるので、充
分な流路面積を確保するとともに、安定した減衰力を得
ることができる。
【0029】なお、上記実施形態では、一例としてピス
トン部およびベースバルブ部に逆止弁を設けた油圧緩衝
器について説明しているが、本発明はこれに限らず、減
衰力調整機構等の他の油液通路に逆止弁を設けた油圧緩
衝器にも同様に適用することもできる。また、本実施形
態では、逆止弁のディスクの積層枚数が4枚および3枚
のものについて説明しているが、これに限らず、積層枚
数は任意に設定することができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1ないし3
の油圧緩衝器によれば、逆止弁が、油路を有するディス
クを弁座に着座させ、ディスクに油路を開閉するディス
クを積層し、積層されたディスクの開弁圧力を弁座側か
ら離れるに従い順に低く構成してあることにより、逆止
弁が開閉する際、開弁圧力の小さいディスクから順に開
閉するので、油液の流れの急激な変化が防止され、減衰
力の波形が安定して、騒音の発生を防止するとともに、
安定した減衰力を得ることができる。
【0031】また、請求項4の油圧緩衝器によれば、積
層されたディスクの開弁圧力を、各ディスクの剛性が同
じであっても、受圧面積差によって弁座側から離れるに
従い順に低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧緩衝器の要部で
あるピストン部の図4のA−A線による拡大縦断面図で
ある。
【図2】本発明の一実施形態に係る油圧緩衝器の要部で
あるベースバルブ部の拡大縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る油圧緩衝器の縦断面
図である。
【図4】図1のピストンの平面図である。
【図5】図1のピストンの下面図である。
【図6】図1の逆止弁の切欠を有する主ディスクの平面
図である。
【図7】図1の逆止弁の切欠のない主ディスクの平面図
である。
【図8】図1の逆止弁の中間ディスクの平面図である。
【図9】図1の逆止弁のサブディスクの平面図である。
【図10】図1の逆止弁のワッシャの平面図である。
【図11】図2の逆止弁の主ディスクの平面図である。
【図12】図2の逆止弁の中間ディスクの平面図であ
る。
【図13】図2の逆止弁のサブディスクの平面図であ
る。
【図14】図2の逆止弁のワッシャの平面図である。
【符号の説明】
1 油圧緩衝器 2 シリンダ 2a シリンダ上室(ロッド側室) 2b シリンダ下室(ボトム側室) 4 リザーバ 5 ピストン 6 ピストンロッド 11 連通路(第1の連通路) 12 連通路(第4の連通路) 13 減衰力発生機構 14 逆止弁 15 連通路(第3の連通路) 16 連通路(第2の連通路) 17 減衰力発生機構 18 逆止弁 26 弁座 29,30 主ディスク(ディスク) 31 中間ディスク(ディスク) 32 サブディスク(ディスク) 34,35 長孔(油路) 40 小長孔(油路、絞り) 50 主ディスク(ディスク) 51 中間ディスク(ディスク) 52 サブディスク(ディスク) 54,57 長孔(油路)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連
    結されて他端が前記シリンダの外部へ延出されたピスト
    ンロッドと、前記シリンダ内のピストンの摺動によって
    油液を流通させる油液通路と、前記油液通路の流通経路
    を制御する実質的に減衰力を発生させない逆止弁と、前
    記油液通路の油液の流動を制御して減衰力を発生させる
    減衰力発生機構とを備えた油圧緩衝器において、 前記逆止弁は、油路を有するディスクを弁座に着座さ
    せ、前記ディスクに前記油路を開閉するディスクを積層
    し、該積層されたディスクの開弁圧力を前記弁座側から
    離れるに従い順に低くしたことを特徴とする油圧緩衝
    器。
  2. 【請求項2】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に挿入されたピストンロッド、該ピストンロッドに
    連結され、前記シリンダ内に嵌装されて、該シリンダ内
    をロッド側室とボトム側室の2室に画成するピストン
    と、前記シリンダに接続されたリザーバと、前記ロッド
    側室と前記ボトム側室または前記リザーバとを接続し、
    前記ピストンロッドの伸長時に減衰力を発生する減衰力
    発生機構を有する第1の連通路と、前記ボトム側室と前
    記リザーバとを接続し、前記ピストンロッドの伸長時に
    前記リザーバ側から前記ボトム側室へ実質的に減衰力を
    発生せずに油液の流れを許す逆止弁を有する第2の連通
    路とを備えた油圧緩衝器において、 前記逆止弁は、油路を有するディスクを弁座に着座さ
    せ、前記ディスクに前記油路を開閉するディスクを積層
    し、該積層されたディスクの開弁圧力を前記弁座側から
    離れるに従い順に低くしたことを特徴とする油圧緩衝
    器。
  3. 【請求項3】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に挿入されたピストンロッド、該ピストンロッドに
    連結され、前記シリンダ内に嵌装されて、該シリンダ内
    をロッド側室とボトム側室の2室に画成するピストン
    と、前記シリンダに接続されたリザーバと、前記ボトム
    側室と前記リザーバとを接続し、前記ピストンロッドの
    短縮時に減衰力を発生する減衰力発生機構を有する第3
    の連通路と、前記ボトム側室と前記ロッド側室とを接続
    し、前記ピストンロッドの短縮時に前記ボトム側室から
    前記ロッド側室へ実質的に減衰力を発生させずに油液の
    流れを許す逆止弁を有する第4の連通路とを備えた油圧
    緩衝器において、 前記逆止弁は、油路を有するディスクを弁座に着座さ
    せ、前記ディスクに前記油路を開閉するディスクを積層
    し、該積層されたディスクの開弁圧力を前記弁座側から
    離れるに従い順に低くしたことを特徴とする油圧緩衝
    器。
  4. 【請求項4】 前記積層されたディスクは、弁座側から
    離れるに従い順に受圧面積を大きくしたことを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の油圧緩衝器。
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