JP2001041070A - 駆動源制御装置および車両制御装置 - Google Patents

駆動源制御装置および車両制御装置

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JP2001041070A
JP2001041070A JP11215645A JP21564599A JP2001041070A JP 2001041070 A JP2001041070 A JP 2001041070A JP 11215645 A JP11215645 A JP 11215645A JP 21564599 A JP21564599 A JP 21564599A JP 2001041070 A JP2001041070 A JP 2001041070A
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driving
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Takahiro Shiraki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の停止中に駆動源を停止させる駆動源停止
制御において発進性の向上を図る。 【解決手段】エンジンが停止中である場合には、ブレー
キ操作中であっても(S52:YES)、シフトレバー
が駆動位置にシフトされた場合には(S55)、エンジ
ンが再始動させられる(S56,58)。発進の準備操
作に応じて再始動させられるのであり、ブレーキ操作が
解除されたり、アクセルペダルが操作されたりする発進
指示操作が行われた場合には、エンジンは作動状態にあ
ることになり、車両を速やかに発進させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源制御装置お
よび車両制御装置に関するものであり、具体的には、消
費エネルギの低減,燃焼ガスの低減等を図るために車両
の停止中に駆動源を停止させる制御(以下、駆動源停止
制御と称する)が行われる駆動源制御装置および車両制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上述の駆動源停止制御が行われる駆動源
制御装置を含む車両制御装置の一例が、本願出願人によ
って先に出願され、未公開である特願平11─5712
4号の明細書に記載されている。上記明細書に記載の車
両制御装置は、駆動源としてのエンジンを、予め定め
られたエンジン停止条件が満たされた場合に自動で停止
し、自動で再始動させる駆動源制御装置と、車両の停
止中に制動力を制御する制動力制御装置とを含むもので
ある。この車両制御装置においては、シフト操作装置の
操作状態が非駆動状態から駆動状態に変更され、かつ、
運転者によるブレーキ操作が解除されたとき、エンジン
が再始動させられるようにされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】本発明の課題は、駆動源停止制御が行われる駆動源
制御装置あるいは車両制御装置において、車両を速やか
に発進させたり、運転者の意図によく合致した状態で発
進させたりする等、車両の発進性を向上させることであ
る。上記課題は、駆動源制御装置,車両制御装置を下記
各態様の構成のものとすることによって解決される。各
態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付
し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載す
る。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするため
であり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組
合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきでは
ない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場
合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければならな
いものではなく、一部の事項のみを取り出して採用する
ことも可能である。 (1)車両の停止中に、予め定められた駆動源停止条件
が満たされた場合に駆動源を自動で停止させ、自動で再
始動させる駆動源制御装置であって、前記車両のシフト
操作装置の操作状態が非駆動状態から駆動状態に変更さ
れた場合に、前記駆動源を再始動させるシフト時再始動
部を含むことを特徴とする駆動源制御装置(請求項
1)。本項に記載の駆動源制御装置においては、駆動源
が自動停止させられた後、シフト操作装置の操作状態が
非駆動状態から駆動状態に変更された場合に、駆動源が
再始動させられる。その後、運転者が車両を発進させよ
うとした場合、駆動源がすでに作動状態にあるため、車
両を速やかに発進させることができる。「車両の停止
中」は、停止した瞬間から発進する直前までの間を表
す。したがって、車両が停止した瞬間に駆動源停止条件
が満たされ、駆動源が停止させられる場合がある。ま
た、駆動源は、エンジン等の内燃機関であっても、電動
モータを含む電気的駆動源であっても、内燃機関と電気
的駆動源との両方を含むものであってもよい。車両の停
止中に駆動源を停止させておけば、駆動源の種類を問わ
ず消費エネルギを少なくすることができる。また、駆動
源がエンジンである場合には、無駄な燃焼ガスの排出を
回避することができる。しかし、運転者が発進させよう
とした場合に、駆動源が停止した状態にあると、速やか
に発進させることができない。そこで、発進準備操作、
すなわち、シフト操作装置の駆動状態への変更操作に応
じて駆動源を始動させておくのであり、その結果、その
後、発進を指示する操作、例えば、ブレーキの解除操
作,アクセル操作,発進を指示するスイッチの操作等が
行われた際に、駆動源が既に作動状態にあり、車両を速
やかに発進させ得るようにしておくことができる。シフ
ト操作装置においては、操作部材の操作に応じてシフト
操作状態が変更されるのであり、シフト操作状態に対応
してシフト状態が決まることになる。シフト状態には、
駆動状態と非駆動状態とがあり、駆動状態には、例え
ば、ドライブ「D」,ロー「L」,セカンド「2nd」,
リバース「R」等があり、非駆動状態には、例えば、ニ
ュートラル「N」,パーキング「P」等がある。操作部
材としては、レバー式や押しボタン式等種々のものが採
用可能である。いずれにしても、操作部材の位置を変更
することによってシフト状態が変更される場合や、複数
のシフト状態の各々に対応して操作部材が設けられてい
る場合において、複数の操作部材のうちの1つを非操作
状態から操作状態に切り換えることによって変更される
場合や、操作部材の操作に伴って1段づつシフトアップ
またはシフトダウンするようにされている場合におい
て、操作部材の操作回数を増加させる場合等がある。 (2)当該駆動源制御装置が、前記シフト時再始動部に
より駆動源の再始動が行われた後、予め定められた設定
時間内に、運転者によって車両の発進を指示する操作が
行われない場合に、前記駆動源の駆動力を減少させる駆
動力減少部を含むことを特徴とする(1) 項に記載の駆動
源制御装置(請求項2)。駆動源が再始動させられた
後、予め定められた設定時間内に、発進を指示する操作
が行われない場合に、駆動源の駆動力が減少させられ
る。そのため、エネルギ消費量を少なくしたり、無駄な
燃焼ガスの排出を回避したりすることができる。前述の
ように、駆動源は、発進の準備操作に伴って、すなわ
ち、発進指示操作に先立って始動させられる。換言すれ
ば、近い将来、発進指示操作が行われると予測して始動
させるのである。したがって、始動させても、設定時間
内に発進指示操作が行われない場合もあり得、その場合
には駆動力を減少させるのである。駆動力は0まで減少
させても、0より大きい予め定められた設定駆動力まで
減少させてもよい。また、減少させる場合には、再始動
時からの経過時間に伴って段階的に減少させても連続的
に減少させてもよい。駆動力を0になるまで減少させる
場合には、エネルギの消費量を特に少なくすること、あ
るいは0にすることができる。駆動力が0にされる場合
には、駆動源の作動状態を保って無負荷状態にされる場
合と、停止状態にされる場合とがあり、前者においては
エネルギの消費量を特に少なくすることができ、後者に
おいては0にすることができるのである。それに対し
て、0より大きい設定駆動力まで減少させた場合には、
駆動力を0まで減少させた場合に比較して、発進操作に
応じて速やかに発進させることができる。なお、例え
ば、シフト操作装置が再び非駆動状態へ変更されるな
ど、近い将来、発進指示操作が行われる可能性が非常に
低い場合に限って0にすることもできる。 (3)(1) 項または(2) 項に記載の駆動源制御装置と、
前記車両に加わる制動力を制御する制動力制御装置とを
含むことを特徴とする車両制御装置(請求項3)。駆動
源制御装置は車両を制動する制動力を制御する制動力制
御装置と合わせて使用することが望ましい。例えば、坂
道で駆動源が停止状態にされた場合に、運転者によって
ブレーキ操作量が緩められれば、重力に基づいて車両が
移動させられる。また、運転者のブレーキ操作量に対応
する制動力が駆動源が再始動させられる際の駆動力より
小さい場合には、再始動時に車両が発進する可能性があ
る。さらに、駆動源がエンジンであり、かつ、流体によ
ってエンジンの駆動力をトランスミッションに伝達する
トルクコンバータを含むオートマチック車においては、
車両の停止中であっても、エンジンが作動状態にあり、
かつ、シフト操作装置が駆動状態にある場合には、エン
ジンの駆動力がトルクコンバータ,トランスミッション
を介して駆動輪に伝達され、クリープトルクが生じる。
しかし、エンジンが停止させられるとクリープトルクは
生じない。そのため、車両が坂道で停止している場合に
おいて、運転者がクリープトルクを期待してブレーキ操
作を行うと、運転者のブレーキ操作量に応じた制動力が
不足し、車両が重力によって下がってしまう可能性があ
る。このような場合に、制動力が制御可能であれば、車
両の移動を抑制することができ、有効である。また、車
両の発進時において制動力の減少制御が可能であれば、
滑らかに発進させることが可能となり、有効である。制
動力制御装置は、車両の車輪と一体的に回転させられる
ブレーキ回転体に摩擦部材をブレーキシリンダの液圧に
より押し付けて摩擦係合させることにより発生させられ
る液圧制動力を、ブレーキシリンダの液圧を制御するこ
とによって制御する液圧制動力制御装置としたり、前記
摩擦部材を電動モータの駆動力によって押し付けること
によって発生させられる電気的制動力を、電動モータの
作動状態を制御することによって制御する電気的制動力
制御装置としたりすることができる。後者の電気的制動
力制御装置においては、電動モータの作動状態を制御す
ることによって電気的制動力を増加させたり、減少させ
たり、保持したりすることができる。また、前者の液圧
制動力制御装置は、例えば、〔発明の実施の形態〕の項
において説明するように、(a) ブレーキシリンダと運
転者のブレーキ操作量に応じた液圧を発生させるマスタ
シリンダとの間に設けられ、これらの間を連通状態と遮
断状態とに切り換え可能であって、ブレーキシリンダの
液圧を供給電気エネルギに応じた液圧に制御可能な液圧
制御弁と、その液圧制御弁への供給電気エネルギを制
御する電気エネルギ制御部とを含む液圧制御弁装置と、
(b)作動液を加圧してブレーキシリンダに供給するポ
ンプと、そのポンプを駆動する電動モータを制御する
モータ制御部と、前記ポンプに作動液を供給する作動
液供給装置とを含む動力式加圧装置との少なくとも一方
を含むものとすることができる。動力式加圧装置が非作
動状態である場合において、液圧制御弁を、ブレーキシ
リンダをマスタシリンダから遮断する遮断状態とすれ
ば、ブレーキシリンダの液圧を保持することができる。
また、非ブレーキ操作状態において連通状態とすれば、
ブレーキシリンダからマスタシリンダへ作動液を流出さ
せ、減圧することができる。ブレーキシリンダの液圧の
減少が、ブレーキ操作が解除された状態に限って行われ
る場合には、液圧制御弁をマスタシリンダとの間に設け
ればよいのである。それに対して、液圧制御弁によりブ
レーキシリンダをマスタシリンダから遮断するととも
に、動力式増圧装置を作動させれば、ブレーキシリンダ
液圧をマスタシリンダ液圧より大きくすることができ
る。作動液供給装置は、リザーバ(低圧源)の作動液を
ポンプに供給するものであっても、マスタシリンダの作
動液を供給するものであってもよいが、マスタシリンダ
の作動液を供給するものとすれば、ブレーキシリンダの
液圧を同じ大きさに制御する場合に、必要なエネルギを
少なくすることができる。 (4)前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装置によ
って前記駆動源が停止させられる場合と、再始動させら
れる場合と、前記車両の発進時との少なくとも一の場合
に制動力を制御するものである(3) 項に記載の車両制御
装置。駆動源停止制御時に制動力を制御すれば、駆動源
が停止させられる場合や再始動させられる場合に車両を
確実に停止状態に保つことができる。駆動源が停止させ
られる場合に制動力を制御する制動力制御装置の例を(1
2)項, (14)項, (19)項に示し、再始動時に制御する装置
の一例を(7) 項に示して説明し、発進時に制御する装置
の一例を (9)項〜(11)項,(15)項,(16), (17)項に示
す。 (5)当該車両制御装置に、前記駆動源制御装置により
前記駆動源が再始動させられる場合の駆動力と、前記制
動力制御装置による制動力とを比較する駆動・制動力比
較装置を設けたことを特徴とする(3) 項または(4) 項に
記載の車両制御装置(請求項4)。本項に記載の車両制
御装置においては、再始動させられる場合の駆動力と制
動力とが比較される。再始動させられる場合の駆動力
は、例えば、シフト操作装置のシフト後の位置に基づい
て推定することができ、この場合には、再始動前に駆動
力と制動力との比較を行うことができる。駆動力と制動
力とを比較すれば、例えば、駆動源を再始動させる場合
に車両を停止状態に保ち得るか否かを判定することがで
きる。 (6)当該車両制御装置に、前記駆動・制動力比較装置
による比較の結果、前記駆動力の方が前記制動力より大
きいとされた場合に警告を発する警告装置を設けた(5)
項に記載の車両制御装置(請求項5)。制動力より駆動
力の方が大きい場合には、再始動時に車両が移動させら
れる可能性があるため、警告が発せられる。警告が発せ
られ、運転者がブレーキ操作量を大きくした結果、制動
力が駆動力より大きくなれば、再始動時に車両を停止状
態に保つことができる。 (7)前記制動力制御装置が、前記駆動・制動力比較装
置による比較の結果、前記駆動力の方が前記制動力より
大きいとされた場合に、制動力を増加させる駆動源再始
動時制動力増加制御部を含む (5)項または(6) 項のいず
れか1つに記載の車両制御装置(請求項6)。制動力
が、駆動源を再始動させる際に出力されると推定される
駆動力より大きくされれば、運転者がブレーキ操作量を
大きくしなくても、駆動源の再始動時に車両を確実に停
止状態に保つことができる。 (8)前記駆動源制御装置が、前記駆動・制動力比較装
置による比較の結果、前記制動力が前記駆動力より大き
い場合に、前記駆動源を再始動させる車両停止時駆動源
再始動部を含む(5) 項ないし(7) 項のいずれか1つに記
載の車両制御装置。本項に記載の車両制御装置において
は、制動力が再始動時に発生させられると推定される駆
動力より大きい場合に、駆動源が再始動させられるた
め、駆動源の再始動時に確実に車両を停止状態に保つこ
とができる。ここで、制動力が駆動力より大きいこと
は、駆動源再始動条件が成立するための1つの要件であ
ると考えることができるが、駆動源再始動条件とは別個
に考えることもできる。駆動源再始動条件が満たされた
場合に、制動力制御装置による制御が先に行われ、制動
力の方が駆動力より大きくなった場合に、駆動源が再始
動させられる場合が後者の一例である。 (9)前記制動力制御装置が、前記シフト操作装置の変
更された駆動状態の種類に応じたパターンで前記制動力
を減少させる制動力減少制御部を含む(3) 項ないし(8)
項のいずれか1つに記載の車両制御装置(請求項7)。
本項に記載の車両制御装置においては、シフト操作装置
の変更された駆動状態の種類に応じたパターンで制動力
が減少させられるため、運転者の意図に合致した状態で
車両が発進させられる。駆動源停止制御が行われる車両
制御装置において、制動力の減少制御が自動で行われる
ことは不可欠ではない。例えば、マスタシリンダから供
給された作動液の液圧によりブレーキが作動させられる
場合のように、運転者のブレーキ解除操作に伴って制動
力が減少させられればブレーキ解除操作に応じて車両を
発進させることができる。それに対して、駆動位置の種
類に応じたパターンで自動的に制動力が減少させられれ
ば、発進性の向上を図ることができるのである。なお、
制動力は、前述の発進指示操作が行われた場合に減少さ
せられるようにすることができる。発進指示操作後直ち
に減少させても、発進指示操作に伴って減少させても、
発進指示操作が行われた後の予め定められた設定時間の
経過後に減少させてもよい。例えば、発進指示操作とし
てのブレーキ解除操作が行われた場合に、ブレーキ操作
解除後の設定時間経過後に制動力を減少させれば、坂道
発進時に車両が下がることを回避することができる。ま
た、発進指示操作としてのアクセル操作が行われた場合
に、アクセル操作後直ちに、あるいはアクセル操作に伴
って減少させれば、速やかに発進させることができる。
このように、発進指示操作の種類に応じた開始時期から
制動力の減少を開始させれば車両の発進性を向上させる
ことができ、その上、シフト操作装置の駆動状態に応じ
たパターンで減少させれば、発進性をさらに向上させる
ことができる。制動力は、駆動源の再始動に伴って減少
させることもできる。シフト操作装置の操作状態は運転
者のシフト操作によって変更される。例えば、大きな駆
動力で急発進させることを望む場合と、小さな駆動力で
ゆっくり発進させることを望む場合とで、運転者は異な
る種類の駆動状態へ変更する。したがって、シフト後の
駆動状態の種類に基づけば、運転者の意図する発進状態
を取得することができ、シフト後の駆動状態の種類に応
じたパターンで制動力を減少させれば、運転者の意図に
合致する状態で車両を発進させることができるのであ
る。制動力は、例えば、(10)項に記載のように、駆動状
態の種類に応じた勾配で減少させたり、(11)項に記載の
ように、種類に応じて決まる開始時期から減少させたり
することができる。 (10)前記制動力減少制御部が、制動力を、前記駆動
位置の種類に応じた勾配で減少させるシフト操作状態対
応勾配減少制御部を含む(9) 項に記載の車両制御装置
(請求項8)。本項に記載の車両制御装置においては、
シフト操作装置の変更後の駆動状態の種類に応じた勾配
で制動力が減少させられる。例えば、駆動状態が、ドラ
イブ「D」,ロー「L」(1st),リバース「R」,セ
カンド「2nd」の4種類ある場合において、運転者が大
きな駆動力で急発進することを望む場合には、ドライブ
「D」,ロー「L」(1st),リバース「R」に変更
し、小さな駆動力でゆっくり発進することを望む場合に
は、セカンド「2nd」に変更することが多い。そこで、
変更後の駆動状態が、ドライブ「D」,ロー「L」,リ
バース「R」である場合に、制動力減少勾配を大きく
し、セカンド「2nd」である場合に、減少勾配を小さく
するのである。ドライブ「D」,ロー「L」(1st),
リバース「R」にシフトされた場合に、速やかに発進さ
せることができ、セカンド「2nd」にシフトされた場合
に、緩やかに発進させることができるのであり、運転者
の意図に合致した状態で車両を発進させることができ
る。車両が摩擦係数μが低い路面に停車している場合に
はセカンド「2nd」に変更される場合がある。この場合
に、制動力を小さな勾配で減少させれば、駆動スリップ
状態が過大になることを回避することができる。運転者
がゆっくりブレーキ操作力を緩めた場合と同様の効果を
得ることができるのである。 (11)当該車両制御装置が、前記駆動源の出力軸の回
転数を変速して出力する変速部と、その変速部を制御す
ることにより、駆動源の出力軸の回転数を変速部の出力
軸の回転数で割った値である変速比を、前記シフト操作
装置のシフト操作状態に対応する大きさとする変速制御
部とを含む駆動伝達制御装置を含み、前記制動力減少制
御部が、前記変更後の駆動状態に対応する変速比が予め
定められた設定比より小さい場合は、前記駆動伝達制御
装置における前記変速部の制御が終了した後に、前記制
動力の減少を開始し、前記変速比が前記設定比より大き
い場合は、前記駆動伝達制御装置における前記変速部の
制御が終了する前に、前記制動力の減少を開始する制動
力減少開始部を含む(9) 項または(10)項に記載の車両制
御装置。本項に記載の車両制御装置においては、シフト
操作状態の種類に応じて決まる開始時期から制動力が減
少させられる。例えば、駆動状態がドライブ「D」,ロ
ー「L」,リバース「R」である場合は、変速比が大き
い場合に該当し、セカンド「2nd」である場合には、小
さい場合に該当する。そのため、ドライブ「D」,ロー
「L」,リバース「R」にある場合には、変速部の制御
の終了前に制動力の減少が開始され、セカンド「2nd」
にある場合には、終了後に減少が開始されることにな
り、減少開始時期が遅らされることになる。その結果、
セカンド「2nd」に変更された場合に、制動力をゆっく
り減少させることができ、ゆっくり発進させることがで
きる。 (12)前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装置に
より駆動源が停止させられている間、前記制動力を、路
面勾配,積載荷重等、前記車両の置かれている環境に応
じて、その車両を停止状態に保つに適した大きさに制御
する駆動源停止時制動力制御部を含む(3) 項ないし(11)
項のいずれか1つに記載の車両制御装置(請求項9)。
本項に記載の車両制御装置においては、制動力が、駆動
源の停止中に車両を停止状態に保つに適した大きさに制
御される。そのため、駆動源の停止中において、車両を
確実に停止状態に保つことができる。それに対して、制
動力が、制動力制御装置によって制御可能な最大の大き
さに制御されるようにしても、車両を停止状態に保つこ
とはできる。しかし、その場合には、車両を発進させる
際に、制動力が0になるまで減少させるのに長時間要
し、速やかに発進できない。そこで、制動力が適正な大
きさに制御されれば、0になるまで減少させるのに要す
る時間が長くなることを回避し得、発進性を向上させる
ことができる。移動力は、路面勾配,積載荷重等、車両
の置かれている環境に基づいて生じる力であり、主とし
て重力によって生じる力である。車両に加わる重力は、
路面勾配が大きいほど大きく、積載荷重が大きいほど大
きくなるのであり、停止状態に保つのに必要な制動力が
大きくなる。路面勾配,積載荷重は、後の〔発明の実施
の形態〕の項において図7に基づいて説明するように、
例えば、4輪各々に設けられた車高センサの出力信号
(車両における車体側部材と車輪側部材との間の相対変
位)と、勾配センサの出力信号(車両の水平線に対する
傾き)とに基づいて取得することができる。路面勾配
は、車高センサの出力信号に基づいて取得される車体の
路面に対する傾斜角度θと、車両の水平線に対する傾斜
角度φとに基づいて求めることができ、積載荷重は、車
高センサの出力信号と、路面勾配とに基づいて求めるこ
とができる。 (13)前記駆動源制御装置が、路面勾配,積載荷重
等、前記車両の置かれている環境に基づいて生じるその
車両の移動力が、前記制動力制御装置によって制御され
る制動力より小さい場合に、前記駆動源を停止させる停
止維持可能時駆動源停止部を含む(3) 項ないし(12)項の
いずれか1つに記載の車両制御装置(請求項10)。本
項に記載の車両制御装置においては、車両が停止を維持
可能な状態にあることが確認された後に、駆動源が停止
させられる。駆動源の停止中、車両を確実に停止状態に
保つことができる。(8) 項に関して説明したように、制
動力が移動力より大きいことは、駆動源停止条件が成立
するための1つの要件であると考えることができるが、
別個に考えることもできる。駆動源停止条件が満たされ
た場合に、制動力制御が先に行われ、制動力が移動力よ
り大きい場合に、駆動源が停止させられる場合がその一
例である。 (14)前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装置に
より駆動源が停止させられる場合に、路面勾配,積載荷
重等、前記車両の置かれている環境に基づいて生じるそ
の車両の移動力が制動力より大きい場合に、前記制動力
を増加させる駆動源停止時制動力増加制御部を含む(3)
項ないし(13)項のいずれか1つに記載の車両制御装置
(請求項11)。移動力が制動力より大きい場合に、制
動力が大きくされれば、駆動源が停止させられた後に、
車両を確実に停止状態に保つことができる。(13)項の駆
動源制御装置と合わせて使用した場合において、移動力
が制動力より大きい場合には、本項に記載の制動力制御
装置により、制動力が大きくされ、そのことが検出され
た後に、(13)項に記載の駆動源制御装置により、駆動源
が停止させられることになる。 (15)車両の停止中に、予め定められた駆動源停止条
件が満たされた場合に駆動源を自動で停止させ、自動で
再始動させる駆動源制御装置と、前記車両に加えられる
制動力を制御する制動力制御装置とを含む車両制御装置
であって、前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装置
によって駆動源が再始動させられた場合に、運転者によ
って車両の発進を指示する操作が行われた際に、前記制
動力を前記車両のシフト操作装置の変更後の駆動状態の
種類に応じたパターンで減少させるシフト操作状態対応
制動力減少制御部を含むことを特徴とする車両制御装置
(請求項12)。前記(1) 項ないし(14)項のいずれか1
つに記載の技術的特徴を、本項に記載の車両制御装置に
適用することができる。制動力の減少は、発進指示操作
が行われた場合に行われるが、駆動源の再始動と並行し
て行われる場合や、再始動の後に行われる場合等があ
る。 (16)前記シフト操作状態対応制動力減少制御部が、
制動力を、前記駆動位置の種類に応じた勾配で減少させ
るものである(15)項に記載の車両制御装置(請求項1
3)。 (17)当該車両制御装置が、前記駆動源の出力軸の回
転数を変速して出力する変速部と、その変速部を制御す
ることにより、駆動源の出力軸の回転数を変速部の出力
軸の回転数で割った値である変速比を、前記シフト操作
装置のシフト操作状態に対応する大きさとする変速制御
部とを含む駆動伝達制御装置を含み、前記シフト操作状
態対応制動力減少制御部が、前記変更後の駆動状態に対
応する変速比が予め定められた設定比より小さい場合
は、前記駆動伝達制御装置における前記変速部の制御が
終了した後に、前記制動力の減少を開始し、前記変速比
が前記設定比より大きい場合は、前記駆動伝達制御装置
における前記変速部の制御が終了する前に、前記制動力
の減少を開始する制動力減少開始部を含む(15)項または
(16)項に記載の車両制御装置(請求項14)。 (18)前記制動力制御装置が、制動力を検出する制動
力検出装置と、その制動力検出装置によって、前記シフ
ト操作状態対応制動力減少制御部によって制動力が減少
させられ後、予め定められた設定時間経過後の制動力が
予め定められた設定制動力以上である場合に、前記制動
力制御装置が異常であるとする異常検出部とを含む(15)
項ないし(17)項のいずれか1つに記載の車両制御装置。
制動力の減少制御が行われたにもかかわらず、制動力が
それに応じて減少していない場合には、制動力制御装置
が異常であるとすることができる。 (19)車両の停止中に、予め定められた駆動源停止条
件が満たされた場合に駆動源を自動で停止させ、自動で
再始動させる駆動源制御装置と、前記車両に加えられる
制動力を制御する制動力制御装置とを含む車両制御装置
であって、前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装置
により駆動源が停止させられた場合に、前記制動力を、
路面勾配,積載荷重等、前記車両の置かれている環境に
応じて、その車両を停止状態に保つに適した大きさに制
御する駆動源停止時制動力制御部を含むことを特徴とす
る車両制御装置(請求項15)。前記(1) 項ないし(18)
項のいずれか1つに記載の技術的特徴を、本項に記載の
車両制御装置に適用することができる。
【0004】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態であ
る車両制御装置について図面に基づいて詳細に説明す
る。本車両制御装置は、請求項3〜13に共通の一実施
形態のものであり、請求項1,2に共通の一実施形態で
ある駆動源制御装置を含む。本車両制御装置が搭載され
た車両はオートマチック車であり、エンジンによって駆
動される車である。エンジンを含む駆動系について図1
に示し、制動系について図2に示す。図1に示す駆動系
において、10は駆動源としてのエンジンであり、12
はトランスミッションである。14はモータジェネレー
タであり、スタータモータとしての機能を有するもので
ある。エンジン10の図示しないクランク軸に、クラッ
チ,チェーン等を含む減速機構を介して連結されてお
り、モータジェレータ14の駆動により、エンジン10
が始動させられる。モータジェネレータ14は、インバ
ータ16を介してモータコントローラ18によって制御
されるのであるが、モータコントローラ18には、エン
ジン制御装置20から指令が供給される。また、エンジ
ン10にはインジェクタ22が設けられており、インジ
ェクタ22を経て、燃料タンクに蓄えられた燃料が供給
される。インジェクタ22は、図示しないが、ニードル
バルブと、ソレノイドとを含むものであり、ソレノイド
が励磁されることによってニードルバルブが開状態とさ
れ燃料が噴射される。ソレノイドが非励磁状態にされれ
ば閉状態とされ、燃料は供給されなくなり、エンジン1
0が停止させられる。
【0005】トランスミッション12は、トルクコンバ
ータ30とプラネタリギヤユニット32とを含むもので
ある。トルクコンバータ30は、エンジン10の出力軸
34と一体的に回転可能なポンプ羽根車36と、プラネ
タリギヤユニット32への入力軸(トルクコンバータ3
0の出力軸)38と一体的に回転可能なタービン羽根車
40と、本体にクラッチ41を介して設けられたステー
タ羽根車42とを含むものである。これらの間を流動す
る流体によって、エンジン10の出力軸34の駆動トル
クがプラネタリギヤユニット32の入力軸38に伝達さ
れる。
【0006】プラネタリギヤユニット32は、複数のプ
ラネタリギヤ,クラッチ,ブレーキ等を含むものであ
り、これらクラッチ,ブレーキ等は作動液が供給される
と非係合状態から係合状態に切り換えられる。これらク
ラッチ,ブレーキ等には液圧アクチュエータ46の作動
によって選択的に作動液が供給される。液圧アクチュエ
ータ46は、シフト操作装置としてのシフトレバー48
の切り換えに応じて機械的に切り換わるマニュアルバル
ブと、複数の電磁弁(ソレノイド)とを含む液圧回路を
含むものである。ソレノイドの制御により、作動液が、
設定された変速比に応じて予め決められたクラッチやブ
レーキに供給される。変速比は、シフトレバー48の操
作に基づくシフト位置および車速等に基づいて決定され
る。なお、上述の液圧アクチュエータ46は、トランス
ミッション制御装置50によって制御される。
【0007】次に制動系について説明する。図2には、
前記車両に含まれる液圧制動装置58を示す。60はブ
レーキペダルであり、62はマスタシリンダで、2つの
加圧室を含むものである。一方の加圧室には、液通路6
4を介して前輪のホイールシリンダ66,68が接続さ
れ、他方の加圧室には、液通路70を介して後輪のホイ
ールシリンダ72,74が接続される。液通路64,7
0はそれぞれ途中で分岐させられ、それぞれの先端にホ
イールシリンダが設けられているのである。
【0008】先端に前輪のホイールシリンダ66,68
が設けられた液通路64の分岐位置より上流側の部分に
は、液圧制御弁80が設けられている。液圧制御弁80
は、後述するように、ソレノイドへの供給電流量に応じ
た大きさにホイールシリンダ液圧を制御可能なものであ
る。液圧制御弁80をバイパスするバイパス通路の途中
には逆止弁81が設けられている。逆止弁81は、マス
タシリンダ側からホイールシリンダ側への流れを許容
し、逆向きの流れを阻止するものである。逆止弁81に
より、液圧制御弁80が閉状態にある場合においてマス
タシリンダ62の液圧が高くなった場合に、マスタシリ
ンダ62の作動液を速やかにホイールシリンダ66,6
8に供給することが可能となる。液圧制御弁80とホイ
ールシリンダ66,68との間には、それぞれ電磁開閉
弁82が設けられ、電磁開閉弁82をバイパスするバイ
パス通路の途中には逆止弁83が設けられている。逆止
弁83は、ホイールシリンダ側からマスタシリンダ側へ
の作動液の流れを許容し、逆向きの流れを阻止するもの
である。逆止弁83により、電磁開閉弁82が閉状態に
あっても、ブレーキペダル60の操作が解除された場合
には、ホイールシリンダ66,68の作動液を速やかに
マスタシリンダ62に戻すことができる。ホイールシリ
ンダ66,68とリザーバ84との間には、それぞれ電
磁開閉弁86が設けられている。これら電磁開閉弁8
2,86は、それぞれ、ソレノイドのON,OFF制御
により、開閉させられるものであり、アンチロック制
御,トラクション制御において、各ホイールシリンダ液
圧が車輪の制動スリップ状態,駆動スリップ状態が適正
状態に保たれるように制御される。また、ビークルスタ
ビリティ制御時において、車両の走行状態が適正状態に
保たれるように制御される。
【0009】リザーバ84からはポンプ通路90が延び
出させられており、前記電磁開閉弁82の上流側に接続
されている。ポンプ通路90の途中には、ポンプ92、
複数の逆止弁93,94,95およびダンパ96等が設
けられており、リザーバ84の作動液が加圧されてホイ
ールシリンダ66,68に供給可能とされている。ポン
プ92は、ポンプモータ98の駆動によって作動させら
れる。ポンプ通路90のポンプ92の下流側の逆止弁9
4,95の間には、マスタリザーバ100から延び出さ
せられた作動液供給通路102が接続されている。作動
液供給通路102の途中には、電磁開閉弁104が設け
られ、電磁開閉弁104が開状態にされることによっ
て、マスタリザーバ100の作動液がポンプ通路90に
供給される。作動液供給通路102の電磁開閉弁104
の下流側には、マスタシリンダ62から延び出させられ
た作動液供給通路106が接続されている。作動液供給
通路106の途中には電磁開閉弁108が設けられてお
り、電磁開閉弁108が開状態にされることによって、
マスタシリンダ62の作動液がポンプ通路90に供給さ
れる。なお、これらポンプ通路90,ポンプ92,ポン
プモータ98等によって動力式加圧装置110が構成さ
れる。
【0010】動力式加圧装置110は、アンチロック制
御時,トラクション制御時,ビークルスタビリティ制御
時等ホイールシリンダ液圧をマスタシリンダ液圧とは異
なる大きさに制御する場合に作動させられる。動力式加
圧装置110が作動させられる場合には、液圧制御弁8
0によりホイールシリンダ66,68がマスタシリン6
2から遮断される。アンチロック制御時等リザーバ84
に収容された作動液量が多い場合には、リザーバ84の
作動液が加圧されてホイールシリンダ66,68に供給
される。トラクション制御,ビークルスタビリティ制御
時等作動液が殆ど収容されていない場合には、電磁開閉
弁104が開状態に切り換えられ、マスタリザーバ10
0からポンプ通路90に作動液が供給される。マスタリ
ザーバ100から供給される作動液は逆止弁95により
リザーバ84に戻されることなくポンプ92にそのまま
吸引される。
【0011】ホイールシリンダ液圧をマスタシリンダ液
圧より大きくする場合には、上述の場合と同様に、液圧
制御弁80により、ホイールシリンダ66,68がマス
タシリンダ62から遮断される。電磁開閉弁104が閉
状態とされ、電磁開閉弁108が開状態とされる。ポン
プ通路90にはマスタシリンダ62から高圧の作動液が
供給され、ポンプ92により加圧されてホイールシリン
ダ66,68に供給される。逆止弁95により、マスタ
シリンダ62からポンプ通路90に供給された高圧の作
動液がリザーバ84に戻されることが回避される。マス
タシリンダ62の高圧の作動液を利用すれば、その分、
ポンプモータ98における消費エネルギ量を減らすこと
ができ、エネルギの有効利用を図ることが可能となる。
このように、液圧制御弁80および動力式加圧装置11
0によりホイールシリンダ液圧をマスタシリンダ液圧よ
り高くすることが可能となる。また、電磁開閉弁10
8,液通路106により、マスタシリンダ62の作動液
を利用して、エネルギ消費量を少なくしつつ、ホイール
シリンダ液圧を増圧することが可能となる。
【0012】前輪側の作動液供給通路102の途中に
は、マスタリザーバ100からポンプ通路90への作動
液の流れを許容するが逆向きの流れを阻止する逆止弁1
12が設けられている。逆止弁112により、電磁開閉
弁104,108の両方が同時に開状態となった場合
に、マスタシリンダ62の作動液がマスタリザーバ10
0に流出させられることが防止される。逆止弁112を
前輪側に設け後輪側に設けないのは、前輪側のブレーキ
の方が後輪側のブレーキより重要だからである。当然、
後輪側にも設けてもよく、作動液供給通路の前輪側と後
輪側との共通部分に設けてもよい。
【0013】液圧制御弁80は、常開のリニアバルブで
あり、図3に示すように、図示しないハウジングと、ホ
イールシリンダ66,68とマスタシリンダ62との間
における作動液の流通状態を制御する弁子130および
それが着座すべき弁座1322を含むシーティング弁1
33と、それら弁子130および弁座132の相対移動
を制御する磁気力を発生させるソレノイド134とを含
むものである。
【0014】この液圧液圧制御弁80においては、ソレ
ノイド134が励磁されない非作用状態(OFF状態)
では、スプリング136の弾性力によって弁子130が
弁座132から離間させられ、それにより、ホイールシ
リンダ66,68とマスタシリンダ62との間における
双方向の作動液の流れが許容される。マスタシリンダ6
2の作動液がホイールシリンダ66,68に供給され、
通常のブレーキが作動させられる。これに対し、ソレノ
イド134が励磁される作用状態(ON状態)では、ソ
レノイド134の磁気力によりアーマチュア138が吸
引され、弁子130が弁座132に着座させられる。こ
のとき、弁子130には、ソレノイド134の磁気力に
基づくソレノイド吸引力F1 と、ホイールシリンダ液圧
とマスタシリンダ液圧との差圧に基づく力F2 とスプリ
ング136の弾性力F3 との和とが互いに逆向きに作用
する。
【0015】ソレノイド134が励磁される作用状態
(ON状態)であって、ホイールシリンダ液圧とマスタ
シリンダ液圧との差圧に対して吸引力が大きく、 F2 ≦F1 −F3 なる式で表される関係が成立する領域では、弁子130
が弁座132に着座し、ホイールシリンダ66,68の
作動液の流出が阻止される。上記差圧に対して吸引力が
小さく、 F2 >F1 −F3 なる式で表される関係が成立する領域では、弁子130
が弁座132から離間し、ホイールシリンダ66,68
の作動液がマスタシリンダ62に戻され、減圧させられ
る。
【0016】このように、弁子130の弁座132に対
する相対位置は、上述の3つの力F 1 ,F2 ,F3 によ
って決まるため、吸引力の大きさを制御すれば、差圧を
制御することができ、ホイールシリンダ66,68の液
圧を制御することができる。また、弁子130と弁座1
32との間の距離を制御することができ、ホイールシリ
ンダ液圧の減圧勾配を制御することもできる。ソレノイ
ド134は、ブレーキ制御装置140の指令に基づいて
制御される。なお、後輪側の液圧系統については、前輪
側と同様であるため、同じ符号を付して説明を省略す
る。
【0017】エンジン制御装置20,トランスミッショ
ン制御装置50,ブレーキ制御装置140は、それぞ
れ、コンピュータを主体とするものである。エンジン制
御装置20の入力部148には、図示しないアクセルペ
ダルが踏み込まれた状態においてON状態とされるアク
セルスイッチ150、シフトレバー48の位置を検出す
るシフト位置センサ152、車速を検出する車速センサ
154、トルクコンバータ30のタービン羽根車40と
一体的に回転可能な入力軸38の回転数を検出するター
ビン回転数センサ156、車体側部材としてのフレーム
と車輪側部材としてのサスペンションアームとの間の相
対変位を検出する車高センサ158、車両の前後加速度
を検出する加速度センサ160、エンジン停止許可スイ
ッチ162等が接続されている。
【0018】タービン回転数センサ156によって検出
される入力軸38の回転数の変化に基づけば、プラネタ
リギヤユニット32において、予め決められたクラッチ
が非係合状態から係合状態へ切り換えられたか否か(ク
ラッチへの作動液の供給が終了したか否か)がわかる。
車高センサ158は、4輪各々に対応して設けられたも
のであり、4つの車高センサ158の出力信号に基づけ
ば、車体の路面に対する傾きθや水平状態にある場合の
車両の積載重量を取得することができる。また、加速度
センサ160は振り子に加わる慣性力を検出するもので
あり、車両が停止状態にある場合の加速度センサ160
の出力信号に基づいて、車両の水平線に対する傾きφを
取得することができる。さらに、エンジン停止許可スイ
ッチ162は、車室内に設けられたものであり、運転者
の操作によってON状態とOFF状態とに切り換えられ
る。駆動源停止制御は、エンジン停止許可スイッチ16
2がON状態にある場合に行われる。
【0019】エンジン制御装置20の出力部164に
は、モータコントローラ18,警報装置167等が接続
されるとともに、インジェクタ22のソレノイドが駆動
回路を介して接続されている。ROM168には、図4
〜6のフローチャートで表される駆動源停止制御に関連
するプログラム等種々のプログラムやテーブル等が記憶
されている。これらプログラムは、CPU172により
RAM174を利用しつつ実行される。
【0020】トランスミッション制御装置50は、エン
ジン制御装置20から供給される情報に基づいて、トラ
ンスミッション12の液圧アクチュエータ46に含まれ
る複数のソレノイドを制御する。前述のように、設定さ
れた変速比を実現し得るクラッチ,ブレーキ等に作動液
が供給されるように制御するのである。
【0021】ブレーキ制御装置140の入力部180に
は、ブレーキスイッチ184,マスタ圧を検出するマス
タ圧センサ186,ホイールシリンダ液圧を検出するホ
イールシリンダ液圧センサ188,各車輪の車輪速度を
各々検出する車輪速センサ189,図示しないが、ヨー
レイトセンサ,横Gセンサ等ビークルスタビリティ制御
に必要なセンサ等が接続されている。出力部190に
は、各電磁弁のソレノイド134等が駆動回路を介して
接続されている。ROM192には、フローチャートの
図示は省略するが、液圧制御弁制御プログラム,アンチ
ロック制御プログラム,トラクション制御プログラム,
ビークルスタビリティ制御プログラム等複数のプログラ
ムや、ソレノイドを制御するための複数の制御パターン
を表すテーブル等の複数のテーブルが格納されている。
これらプログラムは、CPU194によりRAM196
を利用しつつ実行される。
【0022】これら、エンジン制御装置20,トランス
ミッション制御装置50,ブレーキ制御装置140の間
においては、情報の通信が行われる。エンジン制御装置
20からトランスミッション制御装置50へはシフト位
置に関する情報が出力される。エンジン制御装置20か
らブレーキ制御装置140には、保持指令を表す情報、
減圧指令(制動力解除指令)を表す情報、増圧指令(制
動力増加指令)を表す情報(液圧制御指令・制動力制御
指令)等が供給され、ブレーキ制御装置140からエン
ジン制御装置20へは、ブレーキスイッチ184の状態
を表す情報、ホイールシリンダ圧を表す情報等が供給さ
れる。これら情報の通信は、当該情報を要求する情報に
応じて出力するようにしても、出力部のメモリに記録し
ておき、常時、読み取り可能な状態としてもよい。
【0023】エンジン制御装置20においては、ブレー
キ制御装置140から供給されるブレーキスイッチ18
4の状態を表す情報等に基づいてエンジン停止条件が満
たされるか否か、エンジン再始動条件が満たされるか否
かが判定される。また、ブレーキ制御装置140から供
給されるホイールシリンダ液圧を表す情報等に基づいて
制動力が適正な大きさか否か等が判定される。ブレーキ
制御装置140においては、液圧制御弁80のソレノイ
ド134への供給電流等が、エンジン制御装置20から
供給された、前述の保持指令を表す情報,減圧指令
を表す情報,増圧指令を表す情報等に基づいて制御さ
れる。の保持指令を表す情報が供給された場合には、
その時点のホイールシリンダ液圧を保持可能な電流が供
給される。の減圧指令には、急減圧指令と緩減圧指令
とがあり、ROM192には、それぞれに対応した供給
電流の減少パターンが予め記憶されており、そのパター
ンに従って供給電流が減少させられる。の増圧指令を
表す情報が供給された場合には、ホイールシリンの目標
液圧(必要液圧)を表す情報も供給される。液圧制御弁
80のソレノイド134には、その必要液圧を実現可能
な大きさの電流が供給されるとともに、電磁開閉弁10
4が閉状態とされ、電磁開閉弁108が開状態とされ
る。また、ポンプモータ98が駆動させられる。マスタ
シリンダ62の作動液がポンプ92によって加圧されて
ホイールシリンダに供給され、ホイールシリンダの液圧
がマスタシリンダの液圧より大きくされる。ホイールシ
リンダ液圧が液圧制御弁80の供給電流に応じた大きさ
に制御される。
【0024】以上のように構成された車両制御装置にお
いて駆動源停止制御が行われる場合について説明する。
駆動源停止制御は、予め定められたエンジン停止条件が
満たされた場合にエンジン10の作動が停止させられ、
その後、予め定められた再始動条件が満たされた場合に
エンジン10を再始動させる制御である。本実施形態に
おいては、エンジン停止許可スイッチ162がON状態
にある場合において、車速がほぼ0であること、ブ
レーキペダル60が操作中であること、アクセルスイ
ッチ150がOFF状態であること、シフト位置が非
駆動位置(パーキング「P」)である状態の4つが満た
され、その状態が設定時間以上継続した場合に、エンジ
ン停止条件が満たされたとされる。ホイールシリンダ液
圧が制御され、インジェクタ22の制御により、燃焼室
への燃料噴射が阻止され、エンジン10が停止させられ
る。
【0025】上述の〜のエンジン停止条件が満たさ
れた場合には、ホイールシリンダ液圧が、その液圧に対
応する制動力が、車両の置かれた環境に応じて車両に加
えられる移動力より大きくなるように制御され、その
後、エンジン10が停止させられる。エンジン10が停
止させられる場合に、車両を確実に停止状態に保つため
である。ホイールシリンダ液圧は、エンジン10が停止
状態にある間、その大きさに保持される。
【0026】エンジン停止時のホイールシリンダ液圧
は、図4のフローチャートで表されるエンジン停止時制
御プログラムの実行に従って制御される。このプログラ
ムは、上述のエンジン停止条件が満たされると実行され
る。ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップ
についても同様とする)において、4輪各々に対応して
設けられた車高センサ158の出力信号が読み取られ、
S2において、4つの車高センサの出力信号に基づいて
車体の路面に対する傾斜角度θが求められる(図7
(a)参照)。また、S3において、加速度センサ16
0の出力信号が読み取られ、S4において車両の水平線
に対する傾斜角度φが求められる。S5において、車両
の路面に対する傾斜角度θと水平線に対する傾斜角度φ
とに基づいて、路面の水平線に対する勾配Θが求めら
れ、S6において、勾配Θと車高センサの出力信号とに
基づいて積載重量Wが求められる。そして、S7におい
て、勾配Θと積載重量Wとに基づいて、車両を停止状態
に保つために必要なホイールシリンダ液圧P* が求めら
れるのである。図7(b)に示すように、車体の路面に
対する傾斜方向と水平線に対する傾斜方向とが同じであ
る場合には、路面の水平線に対する勾配Θは、φ−θで
表される。それに対して、(c)に示すように、車体の
路面に対する傾斜方向と水平線に対する傾斜方向とが異
なる場合には、勾配Θはφ+θで表されることになる。
また、車高センサ158の出力信号は、路面の水平線に
対する勾配Θの影響を受けるため、勾配Θが求められた
後、積載重量Wが求められるのである。
【0027】また、S8において、ブレーキ制御装置1
40から供給された実際のホイールシリンダ液圧Pを表
す情報が読み取られ、S9において、実液圧Pが必要液
圧P * 以上か否かが判定される。必要液圧P* 以上であ
る場合には、S10において、制動力を保持する保持指
令がブレーキ制御装置140に出力される。運転者のブ
レーキ操作量に応じた制動力により車両を停止状態に保
つことができるからである。その後、S11において、
エンジン10が停止させられる。それに対して、実液圧
Pの方が小さい場合には、S12において制動力を増加
させるべく増圧指令が出力される。ブレーキ制御装置1
40は、液圧制御弁80のソレノイド134への供給電
流量を制御するとともに、ポンプモータ98等の制御に
より、ホイールシリンダ液圧を増圧制御する。その後、
S8に戻され、実液圧Pが必要液圧P* 以上であるか否
かが判定され、実液圧Pの方が小さい場合には、S9,
S12が実行される。S8,9,12が繰り返し実行さ
れることにより、必要液圧P* 以上になれば、S9にお
ける判定がYESとなり、S10,11において保持指
令が出力され、エンジン10が停止させられる。
【0028】このように、エンジン停止条件が満たされ
た場合において、制動力が移動力より小さい場合は、制
動力が移動力以上とされ、その後に、エンジン10が停
止させられる。その結果、エンジン10が停止させられ
る場合に車両を確実に停止状態に保つことが可能とな
る。また、停止中の制動力が、路面の勾配,積載重量等
に基づいて適正な大きさとされるのであって、常に最大
の大きさとされるわけではない。そのため、常に最大の
大きさとする場合に比較して、速やかに発進させること
が可能となる。車両を発進させる場合には、ホイールシ
リンダ液圧を減圧させるのであるが、その場合に、減圧
に要する時間を短くすることができ、発進性を向上させ
ることができるのである。また、本車両においては、車
高制御は行われない。車高制御が行われる場合には、車
高センサ158の出力信号に基づいて車両の傾斜角度や
積載荷重を取得することができないからである。
【0029】なお、上記実施形態においては、必要液圧
が、路面勾配と積載重量との両方に基づいて決定された
が、いずれか一方に基づいて決定されるようにしてもよ
い。加速度センサ160と車高センサ158とのいずれ
か一方の出力信号に基づいて取得される車両の傾斜状態
に基づいて必要なホイールシリンダ液圧決定することも
できるのである。また、上記実施形態においては、ホイ
ールシリンダ液圧が必要液圧以上であるか否かが判定さ
れていたが、マスタシリンダ液圧が必要液圧以上である
か否かが判定されるようにしてもよい。液圧制御弁80
が連通状態にある間は、ホイールシリンダ液圧はマスタ
シリンダ液圧とほぼ同じ大きさであると考えることがで
きるからである。この場合には、フィードバック(S1
2の実行後にS8の実行に戻され、実際の液圧が必要液
圧以上になるまでS8,9,12を繰り返し実行するこ
と)は行われないで、S9の判定がNOの場合には、必
要液圧を表す情報を出力するだけになる。液圧制動装置
58においては、液圧制御弁80に必要な電流が供給さ
れ、動力式加圧装置110が作動させられる。ホイール
シリンダ液圧が必要液圧以上になったか否かは判定され
ないのである。本実施形態によれば、ホイールシリンダ
液圧センサ(圧力センサ)188は不要となる。また、
S8のステップにおいては、マスタシリンダ液圧が読み
取られることになる。さらに、加速度センサ160の代
わりに、勾配センサとすることもできる。また、制動力
が移動力より大きいことは、エンジン停止条件が成立す
るための1つの要件であると考えることもできる。
【0030】次にエンジン再始動時の制御について説明
する。エンジン10は、エンジン再始動条件が満たされ
た場合に始動させられる。スタータモータ14の作動に
よりクランク軸が回転させられ、インジェクタ22の制
御により燃焼室に燃料が供給される。本実施形態におい
ては、シフトレバー48のシフト位置が駆動位置、例え
ば、ドライブ「D」,ロー「L」,リバース「R」,セ
カンド「2nd」のいずれか1つに切り換えられた場合
に、エンジン再始動条件が満たされたとされ、エンジン
10が再始動させられる。また、ブレーキペダル60の
操作が解除された場合に発進指示操作が行われたとさ
れ、ホイールシリンダ液圧が減圧させられる。
【0031】ホイールシリンダ液圧を減圧する際の減圧
勾配は、シフト位置の種類に応じて決まる。シフト後の
シフト位置がドライブ「D」,ロー「L」,リバース
「R」のいずれかである場合には急減圧させられ、セカ
ンド「2nd」である場合には緩減圧させられる。また、
前者のドライブ「D」,ロー「L」,リバース「R」の
いずれかである場合には、トランスミッション14にお
けるクラッチが係合状態にされたことを確認しないで、
ホイールシリンダ液圧の減圧が開始されるのであるが、
後者のセカンド「2nd」である場合には、クラッチが係
合状態になった場合(作動液の供給が終了した場合)に
開始される。セカンド「2nd」である場合には、減圧の
開始時期が遅くされ、かつ、減圧勾配が小さくされるの
であり、ゆっくり減圧されることになる。クラッチが係
合状態にあるか非係合状態にあるかは、トルクコンバー
タ30の出力軸38の回転数の変化に基づいて検出され
る。係合状態にされれば、出力軸38への負荷が大きく
なり、回転数が小さくなる。
【0032】また、エンジン10を始動させたにもかか
わらず、ブレーキペダル60の操作が設定時間内に解除
されない場合には、エンジン停止条件が満たされるか否
かが再度判定される。停止条件が満たされる場合(シフ
ト位置が非駆動位置に戻された場合)には、本実施形態
においては、エンジン10が再び停止させられるが、停
止条件が満たされない場合にはエンジン10の作動状態
が保たれるのであり、駆動源停止制御が行われない通常
の車両の停止状態とされる。この場合には、エンジン停
止条件が満たされるか否かを監視する駆動停止制御待機
状態とされる。
【0033】図5のフローチャートにおいて、S51に
おいて、ブレーキ制御装置140から供給されたブレー
キスイッチ184の状態を表す情報が読み取られ、S5
2において、ブレーキスイッチ184の状態がON状態
か否かが判定される。ブレーキペダル60の操作状態が
保たれ、未だON状態である場合には、判定がYESと
なり、S53以降が実行される。S53において、シフ
ト位置センサ152の出力信号に基づいてシフト位置が
読み取られ、S54において、シフトレバー48のシフ
トが行われたか否かが判定される。シフト位置がパーキ
ング「P」から、他の位置に変更したか否かが判定され
るのである。シフトされない場合には、S51のステッ
プに戻される。シフトされた場合には、S55以降が実
行される。
【0034】シフト後のシフト位置がニュートラル
「N」である場合には、シフトレバー48のシフトが行
われない場合と同様に、S51に戻され、それ以外のシ
フト位置である場合には、S56〜59において、エン
ジン10が再始動させられ、そのシフト位置を表す情報
がトランスミッション制御装置50に出力される。トラ
ンスミッション制御装置50は、そのシフト位置に応じ
て液圧アクチュエータ46のソレノイドを制御する。ド
ライブ「D」,ロー「L」の場合には、いずれも、ロー
「L」(1st)が実現される液圧回路が形成される。
【0035】その後、S60,61の実行により、設定
時間内にブレーキペダル60の操作が解除されたか否か
が判定される。設定時間内にブレーキ操作が解除された
場合には、S62以降において、シフト位置に応じた勾
配で制動力が解除される。S62において、シフト後の
シフト位置がいずれであるかが検出される。ドライブ
「D」,ロー「L」,リバース「R」のいずれかである
場合には、S63において、減圧指令(急減圧)がブレ
ーキ制御装置140に出力される。シフト位置がセカン
ド「2nd」である場合には、S64,65において、セ
カンド「2nd」に対応するクラッチが非係合状態から係
合状態に切り換わったことが検出された後に、減圧指令
(緩減圧)が出力される。運転者により、シフトレバー
48がセカンド「2nd」にシフトされた場合は、ドライ
ブ「D」,ロー「L」,リバース「R」にシフトされた
場合より、小さな駆動力を要求する場合である。例え
ば、路面の摩擦係数μが低い場合等において、急発進を
回避し、タイヤの空転を回避するためである。そこで、
ホイールシリンダ液圧を緩やかな勾配で減圧すれば、急
発進を回避することができ、運転者がゆっくりブレーキ
ペダル60を緩めた場合と同様の効果を得ることができ
る。また、減圧開始時期も遅くされるため、その分、ゆ
っくり減圧できるのである。いずれにしても、エンジン
10の再始動後には、S66において、エンジン制御装
置20が駆動源停止制御待機モードとされる。一連の駆
動源停止制御(エンジン10を停止させて再始動させ
て、発進させる)が終了させられたため、再び、前述の
エンジン停止条件が満たされるか否かを監視する状態と
されるのである。
【0036】それに対して、設定時間内にブレーキペダ
ル60の操作が解除されない場合には、S61における
判定がNOとなり、S67において、エンジン停止条件
が満たされるか否かが判定される。例えば、シフト位置
等が再びパーキング「P」に戻されたか否かが判定され
るのである。パーキング「P」に戻されておらず、停止
条件が満たされない場合には、判定がNOとなり、S6
6において駆動源停止制御待機モードにされる。この場
合には、車両の停止中においてエンジン10が作動させ
られている状態、すなわち、駆動源停止制御が行われて
いない車両停止状態なのであり、エンジン停止条件が満
たされれば、エンジン10が停止させられることにな
る。エンジン停止条件が満たされれば、S68におい
て、再びエンジン10が停止させられ、S51に戻され
る。エンジン再始動条件が満たされるか否かが検出され
るのである。
【0037】一方、ブレーキペダル60の操作の解除が
シフトレバー48の操作より先に行われた場合には、S
52における判定がNOとなり、S70以降が実行され
る。図6のフローチャートにおけるS70において、シ
フト後のシフト位置が検出される。シフト位置がドライ
ブ「D」,ロー「L」,リバース「R」のいずれかであ
る場合には、S71〜73において、エンジン10が再
始動させられ、シフト位置を表す情報がトランスミッシ
ョン制御装置50に出力され、減圧指令(急減圧)がブ
レーキ制御装置140に出力される。上述のシフト位置
を実現し得るクラッチ等に作動液の供給が開始されると
もにホイールシリンダ液圧が急勾配で減圧させられる。
【0038】シフト後のシフト位置がセカンド「2nd」
である場合には、S74〜77において、エンジン10
が再始動させられ、シフト位置を表す情報がトランスミ
ッション制御装置50に出力される。そして、セカンド
「2nd」に対応するクラッチが非係合状態から係合状態
に切り換わったことを検出した後に、減圧指令(緩減
圧)がブレーキ制御装置140に出力される。ホイール
シリンダ液圧が緩勾配で減圧させられる。シフト位置が
ニュートラル「N」である場合には、S51に戻され、
駆動位置にシフトされるまで、S51,52,70が繰
り返し実行される。駆動位置にシフトされない限り、ホ
イールシリンダ液圧は保持されるため、ブレーキペダル
60の操作が解除されても、車両が移動させられること
はない。
【0039】このように、本実施形態における車両制御
装置によれば、ブレーキ操作状態が保たれている場合で
あっても、シフトレバー48が駆動位置にシフトされた
場合、すなわち、発進の準備操作が行われた場合に、エ
ンジン10が再始動させられるため、ブレーキ操作が解
除され、アクセル操作が行われた場合には、車両を速や
かに発進させることができる。また、セカンド「2nd」
に切り換えられた場合には、ホイールシリンダ液圧がゆ
っくり減圧されるため、急発進を抑制し、駆動スリップ
が過大になることを回避することができる。変速比が小
さい場合にはゆっくり減圧されることになるのである。
変速比はエンジンの出力軸の回転数をトランスミッショ
ンの出力軸の回転数で割った値とすることができるが、
出力側の回転軸のギヤ比を入力側の回転軸のギヤ比で割
った値として表すこともできる。さらに、エンジンを始
動させてから、設定時間内にブレーキ操作が解除されな
い場合には、エンジン10が再度停止させられるため、
エネルギの無駄な消費量を少なくすることができる。
【0040】なお、上記実施形態においては、セカンド
「2nd」に切り換えられた場合には、クラッチが係合状
態にされた後に、ホイールシリンダ液圧の減圧が開始さ
れるようにされたが、クラッチが非係合状態にある間に
減圧が開始されるようにしてもよい。緩やかな勾配で減
圧されるため、急発進を回避し、タイヤの空転を抑制す
ることができる。また、逆に、ロー「L」,ドライブ
「D」,リバース「R」にシフトされた場合において
も、クラッチが係合状態にされた後に急減圧が開始され
るようにすることもできる。この場合には、S63とS
73との少なくとも一方のステップの前に、クラッチが
係合したか否かを判定するステップを設ければよい。さ
らに、クラッチに作動液が供給されている途中(係合途
中)に減圧が開始されてもよい。
【0041】また、上記実施形態においては、ブレーキ
ペダル60の操作が解除された場合に発進指示操作が行
われたとされてホイールシリンダ液圧が減圧させられて
いたが、アクセル操作が行われた場合に発進指示操作が
行われたとして減圧させられるようにすることもでき
る。この場合には、坂道に停止している場合に、ブレー
キ操作を解除しても、車両が下がることを回避すること
ができ、坂道発進を良好に行うことができる。さらに、
S60において、ブレーキペダル60の操作が解除され
たことが検出された場合に、シフト位置に応じた勾配で
ホイールシリンダ液圧を減圧させることは不可欠ではな
く、常に、急減圧あるいは緩減圧のいずれかで減圧させ
ることもできる。この場合においても、ホイールシリン
ダ液圧の減圧に先立ってエンジン10が始動させられる
ため、アクセル操作に応じて速やかに発進させることが
できる。また、エンジン10を始動させた後設定時間内
にブレーキが解除されない場合には、S67,68にお
いて、エンジン停止条件が満たされたと判定された後に
エンジン10が停止させられるようにされていたが、設
定時間内にブレーキ解除操作が行われていない場合に
は、エンジン停止条件が満たされるか否かに関係なく、
エンジン10を停止させてもよい。また、S68におい
ては、エンジン10を停止させるのではなく、駆動力を
設定駆動力まで減少させたり、無負荷状態にしたりする
ことができる。さらに、駆動力は、経過時間に伴って段
階的に減少させたり、連続的に漸減させたりすることも
できる。
【0042】以上のように、本実施形態においては、モ
ータジェネレータ14,インバータ16,モータコント
ローラ18,インジェクタ22,エンジン制御装置2
0,シフト位置センサ152等によって駆動源制御装置
が構成される。そのうちの、モータジェネレータ14,
インバータ16,モータコントローラ18,シフト位置
センサ152,エンジン制御装置20の駆動源停止制御
プログラムのS55,56,58を記憶する部分、実行
する部分等によりシフト時再始動部が構成され、ブレー
キスイッチ184,ブレーキ制御装置140のブレーキ
スイッチ184の状態を検出し、エンジン制御装置20
に出力する部分およびエンジン制御装置20のS60,
61,67,68を実行する部分,記憶する部分等によ
って駆動力減少部が構成される。本実施形態において
は、ブレーキペダル60の操作が解除されることが運転
者による車両の発進を指示する操作に該当し、エンジン
10が停止させられることによって駆動力が減少させら
れるのである。また、車高センサ158,加速度センサ
160,エンジン制御装置20のS1〜11を実行する
部分、記憶する部分等により、車両停止維持可能時駆動
源停止部が構成される。
【0043】それに対して、液圧制御弁80,ブレーキ
制御装置140の液圧制御弁80を制御する部分,エン
ジン制御装置20の制動力に関する演算を行い、それに
応じた指令をブレーキ制御装置140に出力する部分等
により制動力制御装置が構成される。制動力制御装置の
うちの、エンジン制御装置20のS1〜12を記憶し、
実行する部分およびブレーキ制御装置140のそれに応
じて液圧制御弁80やモータ98の作動状態を制御する
部分等により駆動源停止時制動力制御部が構成される。
S10において保持されたホイールシリンダ液圧は、エ
ンジン10の停止中においても保持される。また、駆動
源停止時制動力制御部は、駆動源停止時制動力増加制御
部でもある。また、エンジン制御装置20のS62〜6
5,S70,73,76,77を記憶する部分、実行す
る部分およびブレーキ制御装置140のそれに応じて液
圧制御弁80を制御する部分等により制動力減少制御部
が構成される。制動力減少制御部は、シフト位置対応制
動力減少制御部でもある。また、制動力減少制御部のう
ち、S63,64,65,73,76,77を実行する
部分等により、制動力減少開始部が構成される。
【0044】なお、上記実施形態においては、図4〜6
のフローチャートで表されるプログラムがエンジン制御
装置20において実行されたが、図4のフローチャート
で表されるプログラムはブレーキ制御装置140におい
て実行されるようにしてもよい。また、エンジン制御装
置20,トランスミッション制御装置50,ブレーキ制
御装置140の3つのコンピュータを備えることは不可
欠ではなく、1つのコンピュータにおいて実行されるよ
うにしてもよい。さらに、エンジン停止条件は前述の条
件に限らず、4つの条件のうちの2つ以上としてもよ
い。また、他の条件を加えたり、他の条件に代えたりす
ることもできる。
【0045】さらに、図4のフローチャートで表される
エンジン停止時制御プログラムと、図5のフローチャー
トで表されるエンジン再始動時制御プログラムとはそれ
ぞれ別個独立に実行することができる。すなわち、エン
ジン停止時制御プログラムが実行される場合には、シフ
トレバー48が駆動位置にシフトされたことをエンジン
再始動条件とすることは不可欠ではなく、エンジン再始
動時制御プログラムが実行される場合には、エンジン1
0の停止時に制動力が移動力より大きくなるように制御
されるようにする必要はないのである。また、図5のフ
ローチャートで表されるエンジン再始動制御プログラム
において、S52,70〜77,66は、他のステップ
から別個独立に実行することもできる。シフトレバー4
8が駆動位置に切り換えられた場合にエンジン10を再
始動させることと、発進時にホイールシリンダ液圧の減
圧勾配を制御することとは、別個独立に実施できるので
ある。この場合において、ブレーキペダル60の操作の
解除時に、エンジン10の始動と、ホイールシリンダ液
圧の減圧とが並行して行われるようにすることもでき
る。
【0046】さらに、上記実施形態においては、エンジ
ン10の再始動時には、制動力の制御が行われていなか
ったが、制動力を再始動時に車両を停止状態に保ち得る
大きさに制御することもできる。図8のフローチャート
に示すように、エンジン10の再始動前に、制動力を再
始動時に発生させられると推定される駆動力と比較し、
制動力の方が小さい場合に、警告装置167を作動させ
るとともに、増圧指令をブレーキ制御装置140に出力
するのである。制動力が駆動力より大きい場合に、エン
ジン10が再始動させられることになり、再始動時に、
車両を停止状態に保つことができる。
【0047】エンジン10の停止中において、シフトレ
バー48が駆動位置にシフトされた場合には、そのシフ
ト位置が検出される。シフト後のシフト位置がドライブ
「D」,ロー「L」,リバース「R」である場合には、
S91において、シフト後の位置に応じてエンジン10
の再始動時に出力される駆動力が推定される。S92に
おいて、現時点において実際に加えれる制動力が、ブレ
ーキ制御装置140から供給されたホイールシリンダ液
圧に基づいて取得され、S93において、駆動力と制動
力とが比較される。比較の結果、駆動力の方が制動力よ
り大きいと判定された場合には、S94,95におい
て、警報装置167が作動させられ、制動力を増加させ
る指令(増圧指令)が発せられる。その後、S93にお
いて、駆動力と制動力とを比較し、制動力の方が大きく
なれば、S56において、エンジン10を再始動させる
のである。セカンド「2nd」である場合においても同様
に制御される。S91においては、セカンドに対応する
駆動力が推定され、その駆動力と制動力とが比較され
る。また、制動力が駆動力より大きくされれば、S58
においてエンジン10が始動させられ、S59において
セカンドを表すシフト位置情報がトランスミション制御
装置50に出力される。
【0048】本実施形態によれば、エンジン10を再始
動させる前に、制動力が駆動力より大きいことが確認さ
れるため、エンジン10の再始動時に、車両を確実に停
止状態に保つことができる。本実施形態において、エン
ジン制御装置140のS93を記憶し、実行する部分等
により、駆動・制動力比較装置が構成され、S95を記
憶し、実行する部分等により、駆動源再始動時制動力増
加制御部が構成される。なお、S94,95の両方のス
テップを設けることは不可欠ではなく、警報装置167
を作動させるか、増圧指令を出力するかのいずれかであ
ってもよい。警報装置167が作動させられ、運転者が
それによってブレーキ操作量を増加させれば、制動力を
大きくすることができる。また、S93において、制動
力の方が大きいと判定された場合には、保持指令を出力
した後に、エンジン10が再始動させられるようにして
もよい。さらに、S92においては、S8と同様に、ホ
イールシリンダ液圧ではなく、マスタシリンダ液圧に基
づいて制動力を推定することもできる。
【0049】さらに、減圧制御が開始されてから設定時
間経過後に、ホイールシリンダ液圧を検出し、その検出
された液圧が設定液圧以上である場合には、液圧制御弁
80等が異常であると検出することも可能である。異常
であると検出された場合には、警報装置167を作動さ
せたり、エンジン10の駆動力を減少させたりすること
ができる。駆動力を減少させれば、燃費が著しく悪くな
ることを回避することができる。また、液圧制動装置の
構造は、上記実施形態におけるそれに限らず他の構造の
ものであってもよい。例えば、液圧制御弁80の代わり
に電磁開閉弁とすることもできる。さらに、ホイールシ
リンダ液圧を検出するホイールシリンダ液圧センサ18
8は、ホイールシリン毎に設けてもよい。逆に、マスタ
シリンダ液圧センサ186があれば、ホイールシリンダ
液圧センサ188は不可欠ではない。また、ポンプ通路
92に作動液を供給する作動液供給通路は、マスタリザ
ーバ100に連結される作動液供給通路102とマスタ
シリンダ62に連結される作動液供給通路106との両
方を設けることは不可欠ではなく、いずれか一方のみで
もよい。さらに、アンチロック制御,トラクション制
御,ビークルスタビリティ制御等を実行可能とすること
も不可欠ではない。電磁開閉弁82,86等は不可欠で
はないのである。
【0050】また、上記実施形態においては、シフト操
作装置が、シフトレバー48を含むものであり、シフト
レバー48の位置を変更することによってシフト位置が
変更されるものとされていたが、複数のシフト状態の各
々に対応して設けられた複数の操作部材(例えば、押し
ボタン)を含むものとすることができる。この場合に
は、複数の操作部材のうちの1つを非操作状態から操作
状態に切り換えることによって変更されることになる。
また、操作部材の操作に伴って1段づつシフトアップま
たはシフトダウンするようにされている装置とすること
もできる。この場合には、操作部材の操作回数を増加さ
せることによって変更される。さらに、上記実施形態に
おいては、車両制御装置がエンジンによって駆動される
車両に適用されたが、エンジンおよび電気的駆動源によ
って駆動される車両やエンジンではなく電動的駆動源に
よって駆動される車両に適用することもできる。さら
に、液圧制御装置を備えた車両に限らず電動モータによ
り摩擦部材をブレーキ回転体に押しつける電気的制動装
置を備えた車両に適用することもできる。その他、〔発
明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕
の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基
づいて種々の変更,改良を施した形態で実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である駆動制御装置を含む
車両制御装置を含む車両の一部を示す図である。
【図2】上記車両に含まれる液圧制動装置を表す回路図
である。
【図3】上記液圧制動装置に含まれる液圧制御弁(車両
制御装置に含まれる)を概念的に示す図である。
【図4】上記車両制御装置に含まれるエンジン制御装置
のROMに記憶された駆動源停止制御プログラムの一部
(エンジン停止時制御プログラム)を表すフローチャー
トである。
【図5】上記車両制御装置に含まれるエンジン制御装置
のROMに記憶された駆動源停止制御プログラムの一部
(エンジン再始動時制御プログラム)を表すフローチャ
ートである。
【図6】上記エンジン再始動時制御プログラムの一部を
表すフローチャートである。
【図7】上記車両制御装置において、車両が停止してい
る路面の勾配と車体の路面に対する傾斜角度との関係を
示す図である。
【図8】本発明の別の一実施形態である車両制御装置に
含まれるエンジン制御装置のROMに記憶された駆動源
停止制御プログラムの一部(エンジン再始動時制御プロ
グラム)を表すフローチャートである。
【符号の説明】
10 エンジン 110 動力式加圧
装置 12 トランスミッション 152 シフト位置
センサ 14 モータジェネレータ 158 車高センサ 20 エンジン制御装置 160 加速度セン
サ 22 インジェクタ 162 エンジン停
止許可スイッチ 48 シフトレバー 184 ブレーキス
イッチ 80 液圧制御弁 188 ホイールシ
リンダ液圧センサ 92 ポンプ 104,108 電磁開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB02 CC02 EE01 GG02 HH02 HH05 HH07 HH29 HH49 HH52 JJ11 JJ16 MM08 3G093 AA05 AA16 BA21 BA22 BA24 CA02 DA06 DB00 DB05 DB11 DB18 DB21 DB23 EA05 EB04 FA11 FB01 FB02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の停止中に、予め定められた駆動源停
    止条件が満たされた場合に駆動源を自動で停止させ、自
    動で再始動させる駆動源制御装置であって、 前記車両のシフト操作装置の操作状態が非駆動状態から
    駆動状態に変更された場合に、前記駆動源を再始動させ
    るシフト時再始動部を含むことを特徴とする駆動源制御
    装置。
  2. 【請求項2】当該駆動源制御装置が、前記シフト時再始
    動部により駆動源の再始動が行われた後、予め定められ
    た設定時間内に、運転者によって車両の発進を指示する
    操作が行われない場合に、前記駆動源の駆動力を減少さ
    せる駆動力減少部を含むことを特徴とする請求項1に記
    載の駆動源制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の駆動源制御装置
    と、 前記車両に加えられる制動力を制御する制動力制御装置
    とを含むことを特徴とする車両制御装置。
  4. 【請求項4】当該車両制御装置に、前記駆動源制御装置
    により前記駆動源が再始動させられる場合の駆動力と、
    前記制動力制御装置による制動力とを比較する駆動・制
    動力比較装置を設けたことを特徴とする請求項3に記載
    の車両制御装置。
  5. 【請求項5】当該車両制御装置に、前記駆動・制動力比
    較装置による比較の結果、前記駆動力の方が前記制動力
    より大きいとされた場合に警告を発する警告装置を設け
    たことを特徴とする請求項4に記載の車両制御装置。
  6. 【請求項6】前記制動力制御装置が、前記駆動・制動力
    比較装置による比較の結果、前記駆動力の方が前記制動
    力より大きいとされた場合に、制動力を増加させる駆動
    源再始動時制動力増加制御部を含むことを特徴とする請
    求項4または5に記載の車両制御装置。
  7. 【請求項7】前記制動力制御装置が、前記シフト操作装
    置の変更された駆動状態の種類に応じたパターンで前記
    制動力を減少させる制動力減少制御部を含むことを特徴
    とする請求項3ないし6のいずれか1つに記載の車両制
    御装置。
  8. 【請求項8】前記制動力減少制御部が、制動力を、前記
    駆動状態の種類に応じた勾配で減少させるシフト操作状
    態対応勾配減少制御部を含むことを特徴とする請求項7
    に記載の車両制御装置。
  9. 【請求項9】前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装
    置により駆動源が停止させられている間、前記制動力
    を、路面勾配,積載荷重等、前記車両の置かれている環
    境に応じて、その車両を停止状態に保つに適した大きさ
    に制御する駆動源停止時制動力制御部を含むことを特徴
    とする請求項3ないし8のいずれか1つに記載の車両制
    御装置。
  10. 【請求項10】前記駆動源制御装置が、路面勾配,積載
    荷重等、前記車両の置かれている環境に基づいて生じる
    その車両の移動力が、前記制動力制御装置によって制御
    される制動力より小さい場合に、前記駆動源を停止させ
    る停止維持可能時駆動源停止部を含むことを特徴とする
    請求項3ないし9のいずれか1つに記載の車両制御装
    置。
  11. 【請求項11】前記制動力制御装置が、前記駆動源制御
    装置により前記駆動源が停止させられる場合に、路面勾
    配,積載荷重等、前記車両の置かれている環境に基づい
    て生じるその車両の移動力が制動力より大きい場合に、
    前記制動力を増加させる駆動源停止時制動力増加部を含
    むことを特徴とする請求項3ないし10のいずれか1つ
    に記載の車両制御装置。
  12. 【請求項12】車両の停止中に、予め定められた駆動源
    停止条件が満たされた場合に駆動源を自動で停止させ、
    自動で再始動させる駆動源制御装置と、 前記車両に加えられる制動力を制御する制動力制御装置
    とを含む車両制御装置であって、 前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装置により駆動
    源が再始動させられた場合に、運転者によって車両の発
    進を指示する操作が行われた際に、前記制動力を前記車
    両のシフト操作装置の変更後の駆動状態の種類に応じた
    パターンで減少させるシフト操作状態対応制動力減少制
    御部を含むことを特徴とする車両制御装置。
  13. 【請求項13】前記シフト操作状態対応制動力減少制御
    部が、制動力を、前記駆動状態の種類に応じた勾配で減
    少させるものであることを特徴とする請求項12に記載
    の車両制御装置。
  14. 【請求項14】当該車両制御装置が、前記駆動源の出力
    軸の回転数を変速して出力する変速部と、その変速部を
    制御することにより、駆動源の出力軸の回転数を変速部
    の出力軸の回転数で割った値である変速比を、前記シフ
    ト操作装置のシフト操作状態に対応する大きさとする変
    速制御部とを含む駆動伝達制御装置を含み、 前記シフト操作状態対応制動力減少制御部が、前記変更
    後の駆動状態に対応する変速比が予め定められた設定比
    より小さい場合は、前記駆動伝達制御装置における前記
    変速部の制御が終了した後に前記制動力の減少を開始
    し、前記変速比が前記設定比より大きい場合は、前記駆
    動伝達制御装置における前記変速部の制御が終了する前
    に前記制動力の減少を開始する制動力減少開始部を含む
    ことを特徴とする請求項12または13に記載の車両制
    御装置。
  15. 【請求項15】車両の停止中に、予め定められた駆動源
    停止条件が満たされた場合に駆動源を自動で停止させ、
    自動で再始動させる駆動源制御装置と、 前記車両に加えられる制動力を制御する制動力制御装置
    とを含む車両制御装置であって、 前記制動力制御装置が、前記駆動源制御装置により駆動
    源が停止させられた場合に、前記制動力を、路面勾配,
    積載荷重等、前記車両の置かれている環境に応じて、そ
    の車両を停止状態に保つに適した大きさに制御する駆動
    源停止時制動力制御部を含むことを特徴とする車両制御
    装置。
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