JP2001041013A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- JP2001041013A JP2001041013A JP21177399A JP21177399A JP2001041013A JP 2001041013 A JP2001041013 A JP 2001041013A JP 21177399 A JP21177399 A JP 21177399A JP 21177399 A JP21177399 A JP 21177399A JP 2001041013 A JP2001041013 A JP 2001041013A
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Abstract
さくして、機関の車両搭載性を向上させる。 【解決手段】 タイミングスプロケット3と一体回転す
るハウジング2に径方向に沿うガイド溝11aを形成
し、このガイド溝11aに可動操作部材14aを摺動自
在に係合させる。可動操作部材14aをリンクアーム1
6aとレバー部材18を介してカムシャフト1に連結す
る。この機構によって可動操作部材14aの径方向の変
位をハウジング2とカムシャフト1の回動変位に変換す
る。可動操作部材14aの突条26をガイドプレート2
7の渦巻き状ガイド壁32に係合させ、ガイドプレート
27の回転によって可動操作部材14aを径方向に変位
させる。
Description
または排気側の機関弁の開閉時期を運転状況に応じて可
変にする内燃機関のバルブタイミング制御装置に関す
る。
は、例えば特開平10−153104号公報に記載され
ているものが知られている。
制御装置は、機関のクランクシャフトによって回転駆動
するタイミングプーリ(駆動回転体)が、カムシャフト
に一体に結合された軸部材(従動回転体)の外周側に同
軸に配置され、タイミングプーリと軸部材が組付角調整
機構を介して互いに連結されている。組付角調整機構
は、タイミングプーリに相対回転を規制した状態で軸方
向変位可能に取付けられたピストン部材(可動操作部
材)と、このピストン部材の内周面と軸部材の外周面に
形成されて互いに噛合するヘリカルギヤとによって主と
して構成されており、ピストン部材を、電磁石と復帰用
スプリングを備えた制御機構によって軸方向に適宜進退
操作することにより、タイミングプーリと軸部材の組付
角度をヘリカルギヤを通して調整する。
来のバルブタイミング制御装置においては、組付角調整
機構のピストン部材(可動操作部材)がカムシャフトの
軸方向に沿って進退操作される構造となっているため、
カムシャフトの端部における組付角調整機構の軸方向占
有スペースが大きくなり、機関の軸長が長くなって車両
搭載性が悪化するという不具合がある。特に、電磁石に
よってピストン部材の進退操作位置を変更するためには
ピストン部材の進退位置のさらに軸方向外側に電磁石を
配置しなければならないため、軸方向の機関設置スペー
スの小さい車両においては、車両への機関搭載が不可能
であった。
の占有スペースを小さくして、車両搭載性を向上させる
ことのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提
供しようとするものである。
ための手段として、請求項1に記載の発明は、機関のク
ランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体と、カ
ムシャフト若しくは同シャフトに結合された別体部材か
らなる従動回転体とが組付角調整機構を介して同軸に連
結され、機関運転状況に応じて組付角調整機構を操作す
ることによってクランクシャフトとカムシャフトの回転
位相を可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御装
置において、前記組付角調整機構の可動操作部材を、そ
の可動方向が駆動回転体及び従動回転体の径方向に沿う
ように設置した。
体及び従動回転体の径方向に沿って変位するようになる
ため、可動操作部材の軸方向の占有スペースは小さくな
る。
の発明において、駆動回転体と従動回転体のいずれか一
方に、両回転体の径方向に沿う径方向ガイドを設け、組
付角調整機構の可動操作部材をこの径方向ガイドによっ
て案内すると共に、可動操作部材を、駆動回転体と従動
回転体のいずれか他方の中心から所定距離離間した部分
に、リンクを介して連結するようにした。
イドに沿って進退操作すると、それに伴ってリンクの一
端が径方向に変位しつつ回動して、駆動回転体と従動回
転体を相対的に回動させる。これにより、きわめて簡単
な構造でありながら、可動操作部材の径方向の運動を駆
動回転体と従動回転体の相対的な回動に変換することが
可能になる。
の発明において、可動操作部材と径方向ガイドに可動操
作部材のスラスト方向の変位を規制するスラスト支持構
造を設けるようにした。この発明の場合、可動操作部材
のスラスト方向のがた付きがスラスト支持構造によって
抑えられるようになる。
いずれに記載の発明において、駆動回転体と従動回転体
のいずれか一方に設けた径方向ガイドに組付角調整機構
の可動操作部材を係合させると共に、この可動操作部材
に噛み合い部を形成し、さらにこの噛み合い部に係合す
る渦巻き状ガイドを有するガイドプレートを駆動回転体
及び従動回転体に対して相対回動可能に設け、このガイ
ドプレートを駆動回転体及び従動回転体に対して回動さ
せることによって前記可動操作部材を径方向に移動させ
るようにした。
転体及び従動回転体に対して回動させると、ガイドプレ
ートの渦巻き状ガイドが回動して、可動操作部材を径方
向ガイドに沿わせて進退作動させるようになる。また、
渦巻き状ガイドの半径変化の割合を小さく設定すると、
ガイドプレートから可動操作部材には容易に動力が伝達
されるようになるものの、逆に可動操作部材からサイド
プレートには動力が伝達されにくくなる。
の発明において、ガイドプレートを駆動回転体若しくは
従動回転体にばね部材を介して連結して、このばね部材
によってガイドプレートを一方の回転方向に付勢すると
共に、電磁石を前記ガイドプレートの外周側端面に対峙
させて設け、この電磁石の磁力によって前記ガイドプレ
ートに回転抵抗を付与することにより、同プレートを前
記ばね部材の力に抗して他方の回転方向に付勢するよう
にした。
フにすると、ガイドプレートは駆動回転体若しくは従動
回転体に対してばね部材の力によって一方側に回動し、
ガイドプレートの渦巻き状ガイドはそれに係合する可動
操作部材を径方向内側若しくは外側の所定位置に変位さ
せる。これにより、リンクの一端が径方向の所定位置に
変位し、それに伴って駆動回転体と従動回転体の組付角
が遅角側若しくは進角側に変更される。また、この状態
から電磁石に対する通電をオンにすると、ガイドプレー
トは電磁石の磁力による回転抵抗を受けて他方向に回動
し、ガイドプレートの渦巻き状ガイドは可動操作部材を
先ほどとは逆に径方向外側若しくは内側の所定位置に変
位させる。この結果、リンクの一端は可動操作部材と共
に径方向の所定位置に変位し、駆動回転体と従動回転体
の組付角は先ほどとは逆側、つまり、進角側若しくは遅
角側に変更される。
の発明において、ガイドプレートと、従動回転体若しく
は駆動回転体の間にガイドプレートの所定角度以上の相
対回動を規制するストッパ機構を設けるようにした。こ
の発明の場合、ストッパ機構によって可動操作部材の径
方向の変位が規制され、さらにそれによって駆動回転体
と従動回転体の組付調整角が規制される。
6に記載の発明において、ばね部材を可動操作部材の外
周側に配置するようにした。この発明の場合、ばね部材
が可動操作部材の軸方向を占有しないため、その分組付
角調整機構の軸長が短くなる。
いずれかに記載の発明において、組付角調整機構の可動
操作部材を複数設けるようにした。この発明の場合、可
動操作部材から駆動回転体と従動回転体への操作力の伝
達が複数箇所で為されるようになり、可動操作部材に入
力される応力が分散される。
いずれかに記載の発明において、可動操作部材の摺動部
に潤滑油を供給するための潤滑油供給路を設けるように
した。この発明の場合、可動操作部材の摺動部に対する
潤滑が確実に為されるようになり、組付角調整機構の円
滑な作動が得られるようになる。
て説明する。最初に、図1〜図6に示す第1の実施形態
について説明する。尚、この実施形態のバルブタイミン
グ制御装置は内燃機関の吸気弁側に適用したものである
が、排気弁側に同様に適用することも可能である。
シリンダヘッドに回転自在に支持されると共に外周に吸
気弁駆動用のカム(図示せず。)を有するカムシャフト
1と、このカムシャフト1の前端部に回転自在に取付け
られた厚肉円板状のハウジング2と、このハウジング2
の一端側外周に形成され、機関の図外のクランクシャフ
トによって回転駆動されるタイミングスプロケット3
と、カムシャフト1の端部とハウジング2の間に配置さ
れて同シャフト1とハウジング2の組付角度を可変調整
する組付角調整機構4と、シリンダヘッド5と図外のロ
ッカカバーの前端面に跨って取付けられてハウジング2
と組付角調整機構4の周域を囲繞するVTCカバー6
と、機関の運転状況に応じて組付角調整機構4を制御す
るコントローラ7とを備えている。尚、この実施形態に
おいては、本発明における従動回転体はカムシャフト1
によって構成され、駆動回転体はタイミングスプロケッ
ト3とハウジング2によって構成されている。
形成され、この取付孔8がカムシャフト1の先端部に摺
動回転可能に嵌合されると共に、取付孔8の周縁部が、
カムシャフト1に一体に形成された係止フランジ9に当
接するようになっている。また、ハウジング2の前端面
には周壁を残すように浅い円形状の窪み部10が形成さ
れ、この窪み部10の底面には半径方向に沿うようにガ
イド溝11a,11b(本発明における径方向ガイ
ド。)が形成されると共に、中心部に前記取付孔8に連
通する開口12が形成されている。ガイド溝11a,1
1bは後述する組付角調整機構4の可動操作部材14
a,14bを摺動自在に収容保持する部分で、その各端
部はハウジング2の外周壁の近傍部まで延出している。
そして、ハウジング2の軸方向の略中間位置には円盤状
の内ぐり部15が形成され、この内ぐり部15によって
後述する組付角調整機構4のリンクアーム16a,16
b等がハウジング2と干渉するのを回避するようになっ
ている。
出する一対の爪部17a,17bを有すると共に、カム
シャフト1の端面に一体に結合されるレバー部材18
と、前記各ガイド溝11a,11bに摺動自在に係合さ
れた略方形状の可動操作部材14a,14bと、前記一
方の爪部17aと可動操作部材14a、他方の爪部17
bと可動操作部材14bを夫々連結する円弧状のリンク
アーム16a,16bと、前記可動操作部材14a,1
4bをコントローラ7からの制御信号に基づいて進退作
動させる作動装置19とによって主として構成されてい
る。
れ、その中心部をカムシャフト1の先端面に重合した状
態で、インナ支持ロッド20と共に固定ボルト21によ
って同シャフト1に共締め固定されている。尚、レバー
部材18とカムシャフト1には位置決めピン22が嵌合
され、同ピン22によって両者の正確な位置決めがなさ
れている。
ガイド溝11a,11bの底部側に収容される後端面か
ら所定距離離間した位置にスリット23が形成されてお
り、この各スリット23には、対応するリンクアーム1
6a,16bの先端部が挿入され、その状態において同
先端部がピン24によって回動可能に連結されている。
このとき各リンクアーム16a,16bの基端はレバー
部材18の各爪部17a,17bの上面に重合され、そ
の状態において同基端がピン25によって各爪部17
a,17bに回動可能に連結されている。したがって、
ガイド溝11a,11bに収容された各可動操作部材1
4a,14bはカムシャフト1に一体に結合されたレバ
ー部材18に対してリンクアーム16a,16bを介し
て連結されており、各可動操作部材14a,14bがガ
イド溝11a,11bに沿って径方向に変位すると、リ
ンク16a,16bによる作用によってハウジング2と
レバー部材18、つまり、タイミングスプロケット3と
カムシャフト1が可動操作部材14a,14bの変位に
応じた角度だけ相対回動する。
前端面には、ほぼカムシャフト1の軸心を中心とする円
弧状の突条26(本発明における噛み合い部)が複数列
形成されており、これらの突条26は、可動操作部材1
4a,14bがガイド溝11a,11bに係合された状
態においてハウジング2の前端の窪み部10から突出す
るようになっている。
ンナ支持ロッド20に回転可能に支持されると共に、自
身の回転によって可動操作部材14a,14bを径方向
に変位させるガイドプレート27と、ハウジング2とガ
イドプレート27に連結されてガイドプレート27を一
方の回転方向(ハウジング2の回転方向Rと同じ方向)
に付勢するゼンマイばね28と、ガイドプレート27に
磁力を作用させることによってガイドプレート27を他
方の回転方向(ハウジング2の回転方向と逆方向R’)
に付勢する電磁石29とを備えている。
ジング2の外周域を囲繞するように延出する円筒壁30
が一体に形成されると共に、ハウジング2の窪み部10
の内周面とインナ支持ロッド20の外周面に夫々摺動回
動可能に係合される円筒ボス部31a,31bが裏面側
に突設されている。したがって、ガイドプレート27
は、内外周の円筒ボス部31b,31aを介してインナ
支持ロッド20とハウジング2によって支持され、それ
によって倒れや傾きが確実に防止されている。
には渦巻き状ガイド壁32(本発明における渦巻き状ガ
イド。)が形成されており、このガイド壁32の隣り合
う壁面の間には、可動操作部材14a,14bの前記突
条26が係合するようになっている。ガイド壁32の渦
巻きは、図4に示すようにハウジング2の回転方向(図
中R方向)に沿って次第に縮径するように形成されてお
り、可動操作部材14a,14bの突条26が渦巻き状
ガイド壁32に係合した状態でガイドプレート27がハ
ウジング2と逆方向(図中R’方向)に回動すると、可
動操作部材14a,14bがこのとき同ガイド壁32の
渦巻き形状に沿って半径方向内側に移動する。
には規制フランジ33が形成され、この規制フランジ3
3によってガイドプレート27の前方側の変位が規制さ
れている。そして、ガイドプレート27の規制フランジ
33との当接面にはほぼ360°近くにわたる円弧溝3
4が形成されており、規制フランジ33に突設されたス
トッパピン35がこの円弧溝34内に挿入されている。
このストッパピン35はインナ支持ロッド20に対する
ガイドプレート27の回動範囲、つまり、可動操作部材
14a,14bの径方向ストロークによって決定される
ハウジング2とカムシャフト1の組付調整角を規制する
もので、ストッパピン35が円弧溝34の一方の端部に
当接したときには遅角側の最大組付角となり、ストッパ
ピン35が逆側の端部に当接したときには進角側の最大
組付角となる。尚、ストッパピン35と円弧溝34は本
発明におけるストッパ機構を構成する。
2の周壁外面とガイドプレート27の円筒壁30内面と
の間に介装され、各端部がハウジング2側とガイドプレ
ート27側の各切欠口36,37に挿入係止されてい
る。
7の外側端面に対し軸方向から近接して対峙するように
VTCカバー6に取付けられている。
ャフト1にかけては、先端部がハウジング2のガイド溝
11a,11b近傍に開口する潤滑油供給路38が形成
されており、この供給路38を通して各可動操作部材1
4a,14bの摺動部に潤滑油を供給するようになって
いる。
トローラ7からの制御信号によって電磁石29の通電が
オフにされ、その結果、ガイドプレート27がゼンマイ
ばね28の力のみによってハウジング2の回転と同方向
に付勢される。これにより、ガイドプレート27はスト
ッパピン35が円弧溝34の一端に当接する初期位置に
維持され、このガイドプレート27の渦巻き状ガイド壁
32に係合している各可動操作部材14a,14bは、
図1及び図2に示すように径方向外側に最大に変位した
状態となり、この各可動操作部材14a,14bにリン
クアーム16a,16bとレバー部材18を介して連結
されたカムシャフト1はハウジング2に対して最遅角側
の組付角度に維持されている。
トとカムシャフト1の回転位相が最遅角側に制御され、
機関回転の安定化と燃費の向上が図られる。
トローラ7からの制御信号によって電磁石29の通電が
オンにされ、ガイドプレート27に回転抵抗を付与する
ような磁力が電磁石29に発生する。これにより、ゼン
マイばね28を介してハウジング2と追従回転するガイ
ドプレート27の回転が妨げられ、ガイドプレート27
はハウジング2の回転と逆回転方向の付勢力を受け、ス
トッパピン35が円弧溝34の他端に当接するまでハウ
ジング2に対して相対回転する。
の突条26と渦巻き状ガイド壁32との当接部が漸次径
方向内側方向に変位し、各可動操作部材14a,14b
はハウジング2のガイド溝11a,11bに沿って真直
ぐに径方向内側方向に移動する。そして、図5,図6に
示すように、各可動操作部材14a,14bの径方向内
側方向の移動に伴ってリンクアーム16a,16bの先
端側の連結点(ピン24)が径方向内側に移動すると、
リンクアーム16a,16bの基端側もそれに追従して
移動しようとするが、このときリンクアーム16a,1
6bの基端側はピン25によってレバー部材18の爪部
17a,17bに連結されているため、レバー部材18
を回転させながら円弧状に移動する。この結果、ハウジ
ング2とカムシャフト1の組付角は最進角状態に調整変
更される。
とカムシャフト1の回転位相が最進角側に制御され、機
関の高出力化が図られる。
回転位相の制御は遅角側と進角側の2位置の切換えに限
らず、電磁石29の発生磁力を適宜調整することで任意
の回転位相に連続的に制御することも可能である。
作部材14a,14bをガイド溝11a,11bに沿わ
せてハウジング2の径方向に変位させると共に、可動操
作部材14a,14bのこの径方向の変位をリンクアー
ム16a,16bとレバー部材18を用いたリンク機構
を介してハウジング2とカムシャフト1の相対回動に変
換するようにしているため、軸方向に大きくスペースを
占有しないコンパクトな構造によって確実な位相制御を
行うことができる。そして、可動操作部材14の径方向
の操作についても、ガイドプレート27の渦巻き状ガイ
ド壁32と可動操作部材14a,14bの突条26を係
合させることによって行っているため、これらの操作機
構が軸方向の占有スペースを大きく増大させることがな
い。
イドプレート27を連結するばね部材としてゼンマイば
ね28を採用すると共に、そのゼンマイばね28をハウ
ジング2の周壁とガイドプレート27の円筒壁30との
間に配置するようにしたため、ばね部材が装置の軸長を
増大させることもない。
も含めた装置全体の軸長は従来のものに比較して大幅に
短縮され、車両に対する機関の搭載性が確実に向上す
る。
ト27の渦巻き状ガイド壁32と可動操作部材14a,
14bの突条26を係合させることで、ガイドプレート
27の回転を可動操作部材14a,14bの径方向の運
動に変換しているため、ガイド壁32の渦巻きの径方向
の変化率を小さく設定するようにすれば、可動操作部材
14a,14b側からの荷重入力によってガイドプレー
ト27が回転する不具合を回避することができる。した
がって、このように設定すれば、機関作動中に機関弁の
リターンスプリングからカムシャフト1に入力される変
動トルクによってガイドプレート27が回転変動する不
具合が起こらなくなり、バルブタイミングの制御も速や
かに完了する。
るガイドプレート27の回動をゼンマイばね28のばね
力と電磁石29の磁力によって制御するようにしている
ため、オイルポンプの油圧を用いて制御を行う場合に比
較して機関運転速度の影響を受けなくて済む。したがっ
て、機関の運転状況に関係なく、バルブタイミング制御
を迅速に完了することができる。また、ゼンマイばね2
8のばね力がバルブタイミングを遅角側に制御する方向
に設定されているため、万一、電磁石29が故障するこ
とがあっても機関の始動は保証される。
る数は一つ以上であれば任意であるが、この実施形態の
ように複数設けるようにすれば、一つの可動操作部材に
かかる応力が小さくなり、装置の耐久性が向上する。
材14a,14bの摺動部に潤滑油を供給する潤滑油供
給路38を設けるようにした場合、可動操作部材の円滑
な作動を常時保証することが可能になる。とりわけ、こ
の実施形態のように可動操作部材14a,14bの径方
向内側となる位置に潤滑油供給路38を開口形成した場
合には、可動操作部材14a,14bに対し遠心力によ
って効率よく潤滑油を供給することができる。
の実施形態について説明する。尚、第1の実施形態と同
一部分には同一符号を付し、重複する部分については説
明を省略するものとする。
1の実施形態のものとほぼ同様であるが、可動操作部材
114とそれをガイドする径方向ガイドの形状が若干異
なっている。
にガイド溝111と直交する方向に延出する支持フラン
ジ40,40が延設されており、ガイド溝111の上部
両縁には、これらフランジが摺動自在に係合される段差
部41,41が設けられている。そして、各段差部41
の上面側には押え板42が取付けられ、段差部41とこ
の押え板42とによって前記支持フランジ40を摺動自
在に案内する横溝43が形成されている。この横溝43
は支持フランジ40と共に可動操作部材114のスラス
ト方向のがた付きを防止するスラスト支持構造を構成し
ている。
の実施形態と同様の作用効果を得ることができるうえ、
可動操作部材114のスラスト方向のがた付きを防止す
ることができるため、組付角調整機構4の作動時にリン
クアーム16等に捩れが生じにくくなり、その結果、組
付角調整機構4の作動が円滑になると共に、装置の耐久
性も向上するというさらなる効果を得ることができる。
組付角調整機構の可動操作部材を、その可動方向が駆動
回転体及び従動回転体の径方向に沿うように設置したた
め、組付角調整機構の機関軸方向の占有スペースが小さ
くなり、その結果、車両搭載性が向上する。
リンクによるきわめて簡単な構造でありながら、可動操
作部材の径方向の運動を駆動回転体と従動回転体の相対
的な回動に確実に変換することができるため、軸方向の
占有スペースの小さい組付角調整機構を低コストで製造
することができる。
径方向ガイドに可動操作部材のスラスト方向の変位を規
制するスラスト支持構造を設けるようにしたため、この
スラスト支持構造によって可動操作部材のスラスト方向
のがた付きを防止して、可動操作部材の円滑な作動を得
ることができる。
係合した可動操作部材の噛み合い部と、ガイドプレート
の渦巻き状ガイドを係合させる構造としたため、ガイド
プレートを回転させることによって可動操作部材を容易
に、かつ,確実に径方向に操作することができる。ま
た、渦巻き状ガイドの半径変化の割合を小さく設定する
ことにより、ガイドプレートから可動操作部材へは操作
力を確実に伝達できるようにしつつも、可動操作部材か
らガイドプレート方向への荷重入力時にはガイドプレー
トの作動を阻止できるようになり、その結果、機関弁か
らトルク半力によって組付角調整機構が変更されてしま
う不具合を確実に無くすことができる。
石を用いた簡単な構造によって回転状態にあるガイドプ
レートを確実に回動制御することができ、したがって、
機関動力によって回転する油圧ポンプ等を用いる場合と
異なり、機関運転速度等に関係なくクランクシャフトと
カムシャフトの回転位相を常時速やかに変更することが
可能になる。また、電磁石がカムシャフトの軸方向延長
上に配置されても、可動操作部材の可動方向が径方向で
あって、全体の軸長がさして増大することがないため、
軸長を確保することが難しい車両にあって機関搭載が可
能になる。
よって従動回転体若しはく駆動回転体とガイドプレート
との所定角度以上の相対回動を確実に規制することがで
きるため、駆動回転体と従動回転体の最大調整角を正確
に制御することが可能になる。
操作部材の外周側に配置することで、ばね部材が可動操
作部材の軸方向を占有しないようにしたため、組付角調
整機構、ひいては機関全体の軸長をより短くすることが
できる。
の可動操作部材を複数設けることで、可動操作部材から
駆動回転体と従動回転体への操作力の伝達が複数箇所で
為されるようにしたため、一つの可動操作部材に入力さ
れる応力が分散され、装置の作動精度や耐久性が向上得
する。
摺動部に潤滑油を供給するための潤滑油供給路を設ける
ようにしたため、組付角調整機構の長期に亙っての円滑
な作動が保証される。
に沿う断面図。
図。
図。
図。
Claims (9)
- 【請求項1】 機関のクランクシャフトによって回転駆
動する駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シャフト
に結合された別体部材からなる従動回転体とが組付角調
整機構を介して同軸に連結され、機関運転状況に応じて
組付角調整機構を操作することによってクランクシャフ
トとカムシャフトの回転位相を可変制御する内燃機関の
バルブタイミング制御装置において、 前記組付角調整機構の可動操作部材を、その可動方向が
駆動回転体及び従動回転体の径方向に沿うように設置し
たことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装
置。 - 【請求項2】 駆動回転体と従動回転体のいずれか一方
に、両回転体の径方向に沿う径方向ガイドを設け、組付
角調整機構の可動操作部材をこの径方向ガイドによって
案内すると共に、可動操作部材を、駆動回転体と従動回
転体のいずれか他方の中心から所定距離離間した部分
に、リンクを介して連結したことを特徴とする請求項1
に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項3】 可動操作部材と径方向ガイドに可動操作
部材のスラスト方向の変位を規制するスラスト支持構造
を設けたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の
バルブタイミング制御装置。 - 【請求項4】 駆動回転体と従動回転体のいずれか一方
に設けた径方向ガイドに組付角調整機構の可動操作部材
を係合させると共に、この可動操作部材に噛み合い部を
形成し、さらにこの噛み合い部に係合する渦巻き状ガイ
ドを有するガイドプレートを駆動回転体及び従動回転体
に対して相対回動可能に設け、このガイドプレートを駆
動回転体及び従動回転体に対して回動させることによっ
て前記可動操作部材を径方向に移動させることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のバルブ
タイミング制御装置。 - 【請求項5】 ガイドプレートを駆動回転体若しくは従
動回転体にばね部材を介して連結して、このばね部材に
よってガイドプレートを一方の回転方向に付勢すると共
に、電磁石を前記ガイドプレートの外周側端面に対峙さ
せて設け、この電磁石の磁力によって前記ガイドプレー
トに回転抵抗を付与することにより、同プレートを前記
ばね部材の力に抗して他方の回転方向に付勢することを
特徴とする請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置。 - 【請求項6】 ガイドプレートと、従動回転体若しくは
駆動回転体の間にガイドプレートの所定角度以上の相対
回動を規制するストッパ機構を設けたことを特徴とする
請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装
置。 - 【請求項7】 ばね部材を可動操作部材の外周側に配置
したことを特徴とする請求項5または6に記載の内燃機
関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項8】 組付角調整機構の可動操作部材を複数設
けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項9】 可動操作部材の摺動部に潤滑油を供給す
るための潤滑油供給路を設けたことを特徴とする請求項
1〜8のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング
制御装置。
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