JP2001040795A - 通気性断熱建材及びそれを用いた屋根・壁構造並びに屋根・壁構造の施工方法 - Google Patents

通気性断熱建材及びそれを用いた屋根・壁構造並びに屋根・壁構造の施工方法

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JP2001040795A
JP2001040795A JP21926399A JP21926399A JP2001040795A JP 2001040795 A JP2001040795 A JP 2001040795A JP 21926399 A JP21926399 A JP 21926399A JP 21926399 A JP21926399 A JP 21926399A JP 2001040795 A JP2001040795 A JP 2001040795A
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Tomomichi Yasuzawa
知通 安澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根・壁に施工することにより、簡単な構成
で断熱性に優れ省エネルギー効率を向上させるとともに
通気性に優れ結露を防ぎ健康的な住宅を与える、低原価
で製造できる通気性断熱建材を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明の通気性断熱建材1は、(a)下
板2と、(b)下板2の上方に下板2に対し略平行に配
設された1乃至複数の中間板3と、(c)最上段の中間
板3の上方に中間板3に対し略平行に配設された上板4
と、(d)下板2と中間板3,中間板3同士,最上段の
中間板3と上板4と,の間に配設され各々を所定間隔に
保持する間隔保持部材5と、(e)下板2と,中間板3
と,上板4と,間隔保持部材5と,で形成された少なく
とも一方が開口した2層乃至10層好ましくは3層乃至
6層の空気流通路7と、を備えた構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は屋根や壁に施工する
ことにより、優れた断熱性と通気性を得ることができる
通気性断熱建材、及びそれを用いることにより通気性と
断熱性に優れた屋根・壁構造並びに少ない施工工数で容
易に施工できる屋根・壁の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅の屋根,壁,床等の断熱のた
め、ウレタンフォーム等の発泡合成樹脂や、グラスウー
ル,ロックウール等の繊維集合体が断熱材として使用さ
れている。しかしながら、上記従来の断熱材を建材とし
て使用した場合は、風雨の吹き込みや高湿度により端面
に結露が発生しやすく、カビが生えたり、微生物、ダニ
等が発生し、徐々に分解,欠落したり、悪臭が発生し易
いという課題を有していた。そこで、近年では、従来の
断熱材に通気性を付与したものや、新規な断熱材を使用
した建材、屋根や壁構造、それらの施工方法が種々検討
されている。
【0003】1)例えば、従来のグラスウールやポリウ
レタンフォーム製の断熱材の外側に通気層を形成した建
材、及びそれを用いた屋根・壁構造や、屋根・壁構造の
施工方法が、特公平7−26465号公報、特開平8−
291600号公報、同9−184213号公報、同1
0−30312号公報、特許第2753975号公報、
に開示されている。 2)また、通常の建材に断熱性を付与したものとして
は、特開平10−311119号公報(以下、イ号公報
という)には、多数のセル孔を有するハニカム状に押出
成形したハニカム瓦、ハニカムタイル、ハニカム床タイ
ルが開示されている。 3)特開平10−237972号公報(以下、ロ号公報
という)には、貫通した小孔を多数有したアルミ箔製の
多孔シートを、格子,ハニカム状,ネット状等に形成し
た木材等製のコア材を介して複数積層した通気性壁体の
建材と、屋根壁の下に空気通路を設け、該空気通路の下
に通気性壁体の建材を配設した屋根構造、屋根施工方法
が開示されている。 4)特許第2587006号公報(以下、ハ号公報とい
う)には、段ボール製の枠部材どうしをほぼ面一状に重
合する第1状態から、使用時には枠部材を拡開した第2
状態となる形成部材の建材と、下地面上に垂木などの取
付部材を固設し、該取付部材間に第2状態の建材を配設
し、取付部材に吊子などを固定して横葺き屋根板を取付
けた屋根構造、屋根施工方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術は、以下の様な課題を有していた。 a.従来の断熱建材は、 1)の建材は、別途通気層を形成する工程が必要なた
め、製造工数が増大し生産性に欠けるという問題点を有
していた。また、グラスウールやポリウレタンフォーム
製の断熱材は重いため、運搬や据え付け作業の作業性に
欠けるという問題点を有していた。 2)イ号公報に記載の建材は、構造が複雑で生産性に欠
けるとともに、強度が不足するため、割れや欠けが生じ
やすく耐久性に欠けるという問題点を有していた。 3)ロ号公報に記載の建材は、アルミ箔製の多孔シート
を、木材等製のコア材を介して複数積層しているので、
特に厚み方向の強度が不足しやすいという問題点を有し
ていた。 4)ハ号公報に記載の建材は、枠部材の構造が複雑であ
ると共に内部の結露防止効果は優れるが、冬期や夜間の
気温の下降により、放熱面の内側に結露が発生しやすい
という問題点を有していた。
【0005】b.従来の屋根・壁構造は、 1)通気層を形成した屋根構造は、台風等の強風雨時に
通気層に雨が吹き込み、各部が傷みやすく耐久性に欠け
るという問題点を有していた。また、断熱材の端面には
通気層が形成されていないので、結露が生じやすく端面
が傷みやすいという問題点を有していた。 2)イ号公報に記載の屋根・壁構造は、十分な断熱効果
が得られがたいという問題点を有していた。 3)ロ号
公報に記載の屋根・壁構造は、アルミ箔に形成した小孔
を通じて換気が行われるため、内気温と外気温との差が
大きい場合には結露が生じ、アルミ箔製の多孔シートが
傷みやすいという問題点を有していた。また、換気の際
に熱を吸収又は排出するため、断熱性が低くなりやすい
という問題点を有していた。 4)ハ号公報に記載の屋根構造は、水濡れ等が生じた場
合に形状が崩れやすいため、耐久性が低くなりやすいと
いう問題点を有していた。水濡れにより、カビ等も発生
しやすいため衛生性に欠けるという問題点を有してい
た。
【0006】c.屋根・壁の施工方法は、 1)の施工方法は、重いグラスウールやポリウレタンフ
ォーム製の断熱材を有しているので、重量が大きく、運
搬や施工時の作業性に欠けるという問題点を有してい
た。建材を固定するために、強度や重量の大きな固定部
材等を必要とするので、施工の容易性に欠けるという問
題点を有していた。 2)イ号公報に記載の施工方法は、工程が多く施工性に
欠けるとともに、底板への格子板の固定、上板の格子板
への固定が困難であるという問題点を有していた。 3)ロ号公報に記載の施工方法は、コア材が重く施工の
作業性に欠けるとともに、アルミ箔製の多孔シートが破
損しやすいため、取り扱い性の容易性に欠けるという問
題点を有していた。 4)ハ号公報に記載の屋根施工方法は、枠部材が段ボー
ル製であるため、折れ曲がる等して施工時に変形しやす
く、拡開し所定の形状に固定することが困難な場合があ
るという問題点を有していた。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、屋根・壁に施工することにより、簡単な構成で断熱
性に優れ省エネルギー効率を向上させるとともに通気性
に優れ結露を防ぎ健康的な住宅を与える、低原価で製造
できる通気性断熱建材の提供、及びそれを用いた通気性
と断熱性に優れた屋根・壁構造の提供、並びに少ない施
工工数で容易に施工することのできる屋根・壁の施工方
法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るため、本発明は以下の構成を有している。本発明の請
求項1に記載の通気性断熱建材は、(a)下板と、
(b)前記下板の上方に前記下板に対し略平行に配設さ
れた1乃至複数の中間板と、(c)最上段の前記中間板
の上方に前記中間板に対し略平行に配設された上板と、
(d)前記下板と前記中間板,前記中間板同士,最上段
の前記中間板と前記上板と,の間に配設され各々を所定
間隔に保持する間隔保持部材と、(e)前記下板と,前
記中間板と,前記上板と,前記間隔保持部材と,で形成
された少なくとも一方が開口した空気流通路と、を備え
た構成を有している。
【0009】この構成により、以下の作用が得られる。 a)通気性断熱建材の厚み方向に複数層の空気流通路が
形成されるので、空気流通路で優れた断熱性を確保する
ことができる。 b)空気流通路の少なくとも一端部が開口しているの
で、端面や内部に結露が生じても緩やかな空気流により
蒸発させることができるため、乾燥した状態に保つこと
ができる。 c)空気流通路が2層〜10層形成されているので,屋
外側の最外層の空気流通路が外気温で加熱されたり冷却
されても、屋内側は中間の空気流通路の空気流通路によ
り伝熱が遮断されるので、屋内側の外気温による温度の
変動を防止できる。 d)空気流通路の空気は伝熱係数が低いので、外気温の
伝熱を防ぐとともに、空気流通路により過熱もしくは冷
却された空気は外部に排出されるので著しく断熱効率を
高めることができる。 e)多数の間隔保持部材を備えているので、間隔保持部
材がハニカムコアの役目を兼ね、強い圧縮強度を得るこ
とができる。
【0010】ここで、下板,中間板,上板は略平板状に
形成してもよく、端部等を曲げた曲板状に形成してもよ
い。これにより空気流通路での通気量を調節することが
できる。間隔保持部材は下板,中間板,上板に略垂直に
立設してもよく、傾斜して立設するか、波板状の部材も
使用することもできる。傾斜して立設するか波板状の部
材を使用した場合は、通気性断熱建材の厚み方向に無理
な荷重がかかっても上板、下板が横方向にずれることを
防止できる。なお、波板状の部材を用いた場合は、中間
板を使用せずに波板状の部材を積層してもよい。通気性
断熱建材の全体の厚みとしては、0.5cm〜30cm
好ましくは1cm〜25cmに形成される。これによ
り、優れた断熱性と通気性の両方を得ることができる。
厚みが1cmより薄くなると十分な断熱性が得られなく
なるとともに、通気層端部の加工が困難になる傾向が見
られ、25cmより厚くなるにつれ重量が過大になると
ともに厚みに応じた断熱性が得られ難くなる傾向が見ら
れるのでいずれも好ましくない。0.5cmより薄くな
るか30cmより厚くなるにつれ上記傾向が著しくなる
のでさらに好ましくない。
【0011】間隔保持部材の間隔は、各板の材質、形状
等にもよるが、2〜100mm好ましくは10〜50m
mを有して形成される。優れた強度を得ることができる
からである。間隔保持部材の間隔が10mmより小さく
なるにつれ、施工方法等にもよるが、間隔保持部材同士
が接触し熱伝導にむらが生じやすくなる傾向が見られ、
50mmより大きくなるにつれ、釘、ネジ等で固定する
際に上板、中間板、下板のいずれかがへたりやすくなり
空気流通路の間隔が狭くなる傾向が見られるので、いず
れも好ましくない。間隔が2mmより小さくなるか、1
00mmより大きくなるにつれ,上記傾向が著しくなる
ので更に好ましくない。下板,中間板,上板,間隔保持
部材の各々は、合成樹脂、セルロース含有物等の熱伝導
率が小さく軽量な材質で形成することが好ましい。空気
流通路は2層〜10層、好ましくは3層乃至6層形成さ
れる。ここで、3層よりも少なくなるにつれ、空気流通
路の各層ごとで熱移動が起こりやすくなるため十分な断
熱性を維持することができ難くなる傾向が見られ、6層
よりも多くなるにつれ、全体の厚みが大きくなり外壁、
内壁等に固定するためのボルト、ネジ、釘等が長くなる
とともに、通気性断熱建材自身の重量が大きくなり固定
強度が低くなるため落下や座屈しやすくなり耐久性が低
くなる傾向が見られるのでいずれも好ましくない。2層
より少なくなるか、10層よりも多くなるにつれ上記傾
向が著しくなるので更に好ましくない。
【0012】本発明の請求項2に記載の通気性断熱建材
は、請求項1に記載の通気性断熱建材において、前記空
気流通路が前記上板乃至前記下板の厚み方向で0.1m
m〜20mm好ましくは2mm〜5mmの間隔を有し、
かつ前記間隔保持部材の間隔が2〜100mm好ましく
は10〜50mmを有している構成を有している。この
構成により、請求項1に記載の発明の作用に加え、以下
の作用を有する。 a)空気の流通量を適度に抑制することができるので断
熱性を失わず、結露等の水分を効率よく蒸発させること
ができると。 b)通気性断熱建材の下板,中間板,上板,間隔保持部
材の各々が薄手に形成され、屋内外の僅かな揺れで振動
して空気の流通が生じるので、結露等の水分を効率的に
蒸発させることができる。
【0013】ここで、空気流通路の厚みが2mmより薄
くなると、断熱性が低くなる傾向が見られるので好まし
くない。また、5mmより厚くなると、強度が低下しや
すくなるため上面に人間が乗って作業することが困難に
なり作業性が低くなる傾向が見られるので好ましくな
い。0.1mmより薄くなるか、20mmより厚くなる
につれ上記傾向が著しくなるのでいずれも好ましくな
い。
【0014】本発明の請求項3に記載の通気性断熱建材
は、請求項1又は2に記載の通気性断熱建材において、
前記空気流通路の間隙dが、屋外側から屋内側に向けて
漸次小さくなるように形成されている構成を有してい
る。
【0015】この構成により、請求項1,2に記載の発
明の作用に加え、以下の作用を有する。 a)屋外側の空気流通路の間隙が広いので、日照により
気温が上昇する屋外側の空気流通路内の加熱された空気
はスムーズに上昇し壁の上端や屋根の上端から排出する
ことができる。 b)屋内側の間隙は狭いので、伝熱係数の低い空気が滞
留し屋外の熱の伝熱を防ぐことができる。 c)屋内側の空気流通路は薄く形成されているので、外
気温の上昇、下降のいずれに対しても空気の移動は起こ
り難く、従って、伝熱係数の低い空気流通路により外気
温の影響を防止するとともに、屋内で暖房や冷房しても
屋外へその熱が伝熱するのを防止できる。
【0016】本発明の請求項4に記載の通気性断熱建材
は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の通気性断
熱建材において、前記上板、前記中間板、前記下板、前
記間隔保持部材の内1以上が、ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,ポリスチレン等のポリオレフィン系合成樹脂、
ウレタン系,フェノール系,ポリエステル系,アイオノ
マー系等の合成樹脂又はその共重合体、パルプ、紙、藁
いぐさを含む天然繊維、木質、コルク、及びこれらの炭
化物並びにこれらの複合材の内いずれか1以上で形成さ
れている構成を有している。
【0017】この構成により、請求項1乃至3に記載の
発明の作用に加え、以下の作用を有する。 a)通気性断熱建材を軽量化できるとともに、強度を高
めることができる。 b)ポリオレフィン系の合成樹脂製のシートを使用した
場合は、撥水性に優れるため、結露しにくく、結露して
も小径の水滴になるため、蒸発速度も早くすることが出
きる。また、結露の水滴により分解したり腐食しないた
め、耐久性に優れる。 c)ウレタン系、フェノール系、ポリエステル系の合成
樹脂製のシートを使用した場合は撥水性に優れるととも
に、軽く柔軟であるため、釘等で固定することができ固
定の作業性に優れる。 d)アイオノマー系の合成樹脂製のシートを使用した場
合は、端部に合成樹脂製の薄膜等を容易に熱溶着等して
通気層の端部に配設することができるので通気量調節を
おくなうことができる。 e)パルプ、紙、藁いぐさを含む天然繊維や木質、コル
クを使用した場合は、コンクリート等に比べて著しく軽
量であるとともに、廃棄、特に焼却時にダイオキシンや
環境ホルモン等の有害物質の発生が少なくなり、環境に
与える影響を極めて少なくすることができる。 f)炭化物を使用した場合は、悪臭成分の吸着や、適度
な吸湿性を有しているため、水蒸気量の調節等ができ
る。 g)複合材を使用した場合は、必要とされる性質を併せ
持つ通気性断熱建材を得ることができる。
【0018】ここで、炭化物を使用する場合は、強度低
下を防止するため、他の材料に接着等することが好まし
い。合成樹脂製のシートとしては、厚みが0.05mm
〜5mmのものが好適に使用される。尚、中間板は厚み
が0.05mm〜2mmのもので、上板や下板よりも薄
いものが好適に用いられる。また、合成樹脂は難燃化処
方で処理されたものが好適に用いられる。合成樹脂は機
械的強度を向上させるとともに難燃性を付与するためタ
ルクや炭酸カルシウム、ウイスカー、クレー、ガラス繊
維、金属繊維が配合された複合物が好適に使用される。
天然繊維や木質、コルク等を用いたものとしては、イン
シュレーションボード,セミハードボード,ハードボー
ド,パーティクルボード,化粧合板,プリント合板,合
成樹脂化粧合板,塗装合板,クロス合板等が用いられ、
特に壁材用や外壁に面する面は、化粧合板を用いてもよ
い。中間板は、前記材料の他、合成樹脂製のシートの表
裏面に紙を積層したものを用いてもよい。これにより、
紙の表面の粗さにより空気層が形成され、この空気層に
より高い断熱効果が得られる。
【0019】本発明の請求項5に記載の通気性断熱建材
は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の通気性断
熱建材において、前記通気性断熱建材が少なくとも前記
下板又は前記上板を残して空気流通部の空気流れ方向と
斜交状に他の部分を切欠いて形成された切欠部を備えた
構成を有している。この構成により、請求項1乃至4に
記載の発明の作用の他、以下の作用を有する。 a)切欠部により空気流通路の長さを種々変化させるこ
とができるので、空気流通路内の通気量(空気の流速)
を変化させることができる。 b)切欠部に少量のグラスウール、ポリウレタンフォー
ム等の断熱材や、孔板等を嵌入することにより通気量や
断熱性を調節することができる。
【0020】ここで、切欠部は少なくとも上板若しくは
下板を残し、所定幅で他の部分を切り欠くことにより形
成される。上板もしくは下板を可撓性の材料で形成して
おくと自由に折り曲げることができるので、壁から屋根
にかかる部分等に容易に適用することができるので好ま
しい。屋根部から壁部等の屈曲部に適用する際に切欠部
の端面同士が略密着するようにして折り曲げると、従来
のウレタン吹付工等が不要になるので好ましい。
【0021】本発明の請求項6に記載の通気性断熱建材
は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の通気性断
熱建材において、前記空気流通路の端部の開口部に配設
され前記空気流通路に流入する通気量を調節する端部通
気量調節部、及び/又は、前記通気性断熱建材の内部に
配設され前記空気流通路の通気量を調節する孔部や隙間
部等を有する内部通気量調整部を備えた構成を有してい
る。
【0022】この構成により、請求項1乃至5に記載の
発明の作用の他、以下の作用を有する。 a)通気性断熱建材の空気流通路内の通気量を一様に調
節するか、また積層された空気流通路間で通気量を異な
らせることもできる。 b)複数積層された空気流通路の厚みは均一に形成して
おいても通気量調整部で各層の通気量を調節することが
できるので空気流通路の厚みを各層で変える必要がな
く、製造工数を削減することができるという作用を有す
る。ここで、端部通気量調整部としては、空気流通路の
開口部を略全面を覆う板状、フィルム状等の部材に孔部
を形成したものや、合成樹脂製や木,竹等製の繊維状物
や針状物を植毛してブラシ状に形成したもの、網等を枠
に配設したもの等が使用される。ブラシ状に形成したも
のを使用した場合は、温度差が大きくなり上昇(下降)
気流の速度が大きくなるにつれ開口部が大きくなるの
で、空気の流速に応じて開口部の開口率を調節すること
ができる。また、合成樹脂製の場合は、暖気により加熱
されて柔軟になるので、より大きな通気効果を得ること
ができる。内部通気量調整部は、請求項5に記載の切欠
部に嵌入する部材に孔部、隙間部等を形成したフィルム
や網状の部材等を予め通気性断熱材の内部に入れておく
か2枚の通気性断熱材に挟み込んで形成される。
【0023】本発明の請求項7に記載の通気性断熱建材
は、請求項6に記載の通気性断熱建材において、前記端
部通気量調節部材及び/又は前記内部通気量調節部材の
開口径Dが、屋外側≧D≧屋内側となるように形成され
ている構成を有している。この構成により、請求項1乃
至6に記載の発明の作用の他、以下の作用を有する。 a)屋外側に配向される空気流通路では日照により大き
く温度が上昇するが、開口径が大きく形成されているた
め、加熱された空気は速やかに上昇し上部から排気さ
れ、代わりに下部から比較的温度の低い外気を取り込む
ことができるので、温度上昇を抑えることができる。 b)屋内側に配向される空気流通路の開口径は小さく形
成されているので、通気量が小さく、屋内の温度変化を
最小限に抑えることができる。 c)寒期には屋外側の空気流通路内が冷却されるが、冷
気は下降し通気性断熱材の下部から排出されるため、屋
内側の温度下降を防止することができる。
【0024】本発明の請求項8に記載の通気性断熱建材
は、請求項1乃至7の内いずれか1項に記載の通気性断
熱建材において、前記空気流通路の開口部、及び/又
は、前記空気流通路の内部に配設され、前記空気流通路
内の空気の流通方向を制限する弁を備えた構成を有して
いる。この構成により、請求項1乃至7に記載の発明の
作用の他、以下の作用を有する。 a)空気流通路の内温が上昇すると内部の空気が上昇
し、弁を押し上げて排出され、結露を効果的に蒸発させ
ることができる。 b)逆に空気流通路の内温が下降するとともに空気が下
降し、弁が閉じるため冷気が通気性断熱建材に進入する
ことを防止できる。
【0025】ここで、弁としては、ポリエチレン,ポリ
塩化ビニリデン,ポリ塩化ビニル,ポリフッ化ビニリデ
ン,ポリビニルホルマール,セルロース系ポリマー,ポ
リビニルアルコール等の合成樹脂製の薄膜が好適に使用
される。また、植毛してもよい。弁は通気性断熱建材の
略一面を覆うように1枚で形成して配設してもよく、1
乃至複数の連続する空気流通路毎に配設してもよい。弁
を空気流通路の内部に配設する場合は、波形状に形成し
上面のみを空気流通路内表面に貼着等して固定してもよ
い。植毛した場合は、弁として働かない場合でもある程
度の空気流通性を維持することができる。
【0026】本発明の請求項9に記載の通気性断熱建材
は、請求項1乃至8の内いずれか1項において、前記上
板,前記下板の内いずれか1以上の外面にセメント,石
粉等を含有する耐燃性層を備えている構成を有してい
る。この構成により、請求項1乃至8に記載の発明の作
用に加え、内壁や外壁を易燃性の部材で形成した場合で
も、通気性断熱建材に耐燃性層を備えているので火災の
際の燃焼性を下げることができるという作用を有する。
ここで、耐燃性層は、上板,下板の外面にセメントや石
膏を塗布して硬化させるか、石粉とバインダーを混和し
たものを塗布すると容易に形成できるので好ましい。
【0027】本発明の請求項10に記載の屋根・壁構造
は、屋根の外装板と野地板との間,及び/又は,内壁と
外壁との間に配設された請求項1乃至9の内いずれか1
項に記載の通気性断熱建材を備えている構成を有してい
る。この構成により、以下の作用を有する。 a)通気性と断熱性の両方に優れる屋根・壁構造を実現
することができる。 b)特に、通気量調整部や弁を備えた場合は、外部の温
度変化を室内に伝達しないため、優れた断熱効果を得る
ことができる。 c)地下室を形成し、地上部から地下部に通じる壁面で
は、地下水が上昇し室内側へしみ出やすいが、通気性断
熱建材を配設することにより、これを防止することがで
きる。 d)地温が地下室内壁よりも温度が低い場合は内壁に結
露を生じやすいのも防止できる。 e)通水に利用することにより、水分を排出することも
できるので、地下室内の湿度を低下させることができ
る。
【0028】ここで、通気性断熱建材は、タッカー、
鋲、釘、ボルト等の固定部材や、接着剤、粘着テープ等
で内壁材や野地板等に固定される。特に屋根に使用し、
外装材や屋根材の重量がかかる場合はボルト等で固定す
ることが望ましい。
【0029】本発明の請求項11に記載の屋根・壁の施
工方法は、屋根の野地板上及び/又は内壁材の外面に請
求項1乃至9のいずれか1に記載の通気性断熱建材を配
設する工程と、前記通気性断熱建材の上(外)面に屋根
の外装板及び/又は外壁材を配設する工程と、を備えた
構成を有している。この構成により、以下の作用を有す
る。 a)少ない工数で優れた断熱性と通気性の両方を備えた
屋根・壁を施工することができる。 b)通気性断熱建材が軽量に形成されているので、重機
を必要とせず人力で容易に施工することができる。ここ
で、通気性断熱建材の上下面が壁材、屋根材等に接する
部分には防水シートを敷設しておくと、通気性断熱建材
の結露を防止することができるので好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
き図面を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は実施の形態1の通気性断熱建材
の斜視図である。図1において、1は長尺の板状に形成
された実施の形態1の通気性断熱建材、2は略平板状に
形成された下板、3は下板2に対し略平行に1乃至複数
枚配設された略平板状の中間板、4は最上段の中間板3
の上段に配設された上板、5は下板2と中間板3,上下
の中間板3の間,最上段の中間板3と上板4の間にそれ
ぞれ略垂直に立設され所定間隔を保つ間隔保持部材、6
は通気性断熱建材1の幅方向の端面を覆う側壁部、7は
下板2,中間板3,上板4,間隔保持部材5とで形成さ
れた空気流通路である。
【0031】ここで、各部材はポリオレフィン系,ポリ
ウレタン系,ポリカーボネート,ポリフェノール系,ポ
リエステル系,アイオノマー系等の合成樹脂,パルプ,
紙,藁,イグサ等の天然繊維の集合体や貼着体,木,コ
ルク等、やこれらの炭化物、これらの複合材等が使用さ
れる。なお、下板2,上板4の外面等に石粉を接着剤や
モルタル等で付着させるか、石膏,セメント等を塗布・
硬化させておくと、耐燃性を向上させることができるの
で好ましい。また、必要に応じて下板2,上板4の外面
等に金属箔等を貼着しておくと輻射熱を反射するので断
熱効果をさらに高めることができるので好ましい。ま
た、中間板3は紙や合成紙を前述の合成樹脂のシートの
表裏面に積層したものを用いてもよい。これにより、紙
の表面粗さにより空気流が滞留して断熱効率を高めるこ
とができる。
【0032】以上のように本実施の形態1の通気性断熱
建材は形成されているので、以下の作用を有する。 a)下板2,中間板3,上板4が所定の間隔で配設され
その間に空気流通路7が形成されているので、空気流通
路7内での空気の流通量は少なく、優れた断熱性を確保
することができる。 b)空気流通路7の少なくとも一端部が開口しているの
で、端面や内部に結露が生じても緩やかな空気流により
蒸発させることができ、乾燥した状態に保つことができ
る。 c)間隔保持部材5が形成され、通気性断熱建材1の厚
み方向の強度を向上させることができるので、外壁材や
屋根材等の荷重による変形を防止し、耐久性を向上させ
ることができる。 d)空気流通路7の厚みを、例えば上板5側から下板2
側に(逆も可能)かけて徐々に薄く形成した場合は、上
板5側では通気量を多くして速やかな排熱を行わせ、下
板2側では通気量を少なくし断熱効果を向上させること
もできる。なお、実施の形態1の通気性断熱建材には側
壁部6を有しているが、柱材や壁材等に密着させる場合
や、複数枚の通気性断熱建材を幅方向に連結して使用す
る場合等には必ずしも形成しなくてもよい。
【0033】(実施の形態2)図2は実施の形態2にお
ける通気性断熱建材の要部斜視図である。図2におい
て、2は下板、3は中間板、4は上板、5は間隔保持部
材、6は側壁部、7は空気流通路であり、これらは実施
の形態1と同様であるので同一の符号を付して説明を省
略する。1′は切欠部と湾曲部を形成した実施の形態2
の通気性断熱建材であり、2′は湾曲した下板、3′は
湾曲した中間板、4′は湾曲した上板、5′は湾曲した
間隔保持部材、6′は湾曲した側壁部、8aは上板4を
残し下板2から中間板3,間隔保持部材5,側壁部6を
楔状に切欠いた切欠部、8bは上板4を所定の角度で折
曲げた折曲部、9は湾曲部である。ここで、湾曲部9は
熱可塑性樹脂等で通気性断熱建材を形成した場合は、略
平板状の通気性断熱建材を加熱・軟化させて湾曲させる
と容易に形成されるので好ましい。また、熱可塑性を有
していない材料で通気性断熱建材を形成する場合は、予
め湾曲させた下板2′、中間板3′、上板4′、間隔保
持部材5′、側壁部6′により湾曲部9を形成してもよ
い。
【0034】以上のように本実施の形態の通気性断熱建
材は形成されているので、以下の作用を有する。 1)切欠部8aが下板2から上板3の方向に略楔状に切
欠いて形成されているので、厚み方向毎の各空気流通路
7の長さと通気量を調節することができる。 2)折曲部8bを有しているので、1枚の通気性断熱材
で、例えば壁から屋根へ連続させて使用することができ
る。 3)湾曲部9により緩やかに湾曲した空気流通路7′が
形成されているので、略台形状等の特殊形状に屋根にも
適用することができるとともに、通気性の調節を行うこ
とができる。 4)切欠部8aを壁や屋根の内部の屈曲部に沿わせて折
り曲げ、空気流通路7,7′の端面同士を略密着させる
と、ウレタン吹付等が不要となるため省資源性に優れる
とともに、作業工数を削減でき作業性に優れる。
【0035】(実施の形態3〜5)図3(a)は実施の
形態3における通気性断熱建材の要部斜視図であり、図
3(b)は実施の形態4における通気性断熱建材の要部
斜視図であり、図3(c)は実施の形態5における通気
性断熱建材の要部斜視図である。図3(a)乃至図3
(c)において、下板2,中間板3,上板4,側壁部6
は他の実施の形態と同様であるので、同一の符号を付し
て説明を省略する。図3(a)において、5aは波板状
の部材で形成した間隔保持部材であり、波部の各頂部で
下板2,中間板3,上板4の間隔を保持している。図3
(b)において、5bは略円筒形の部材で形成され、そ
の外径方向で下板2,中間板3,上板4の間隔を保持す
る間隔保持部材である。図3(c)において、5cは略
円筒形や略円柱径の部材で形成され、その長さ方向で下
板2,中間板3,上板4の間隔を保持する間隔保持部材
である。
【0036】以上のように本実施の形態3〜5の通気性
断熱材は構成されているので、以下の作用を有する。 1)いずれの間隔保持部材5a、5b、5cとも、実施
の形態1のように略平板状の板状体を立設し間隔保持部
材とした場合に比べて通気性断熱材の厚み方向に過大な
荷重が加わった場合でもつぶれ難くなるので、強度を向
上させることができる。 2)5aのような波板状の間隔保持部材を使用した場合
は、通気性断熱建材の強度を下げずに軽量化することが
できる。 3)5bのような円筒形の間隔保持部材を使用した場合
は、間隔保持部材の内部にポリウレタンフォーム,グラ
スウール等を収容することにより、断熱性を向上させた
り、通気性を調節することができる。 4)5cのように円筒形の間隔保持部材を使用し長さ方
向で下板2、中間板3、上板4の間隔を保持する場合
は、通気性断熱建材の厚み方向の強度を大きく向上する
ことができる。
【0037】(実施の形態6〜9)図4(a)は実施の
形態6における通気性断熱建材の要部模式図であり、図
4(b)は実施の形態7における通気性断熱建材の要部
模式図であり、図4(c)は実施の形態8における通気
性断熱建材の要部模式図であり、図4(d)は実施の形
態9における通気性断熱建材の要部模式図である。図4
(a)乃至図4(d)において、1は通気性断熱建材、
4は上板,6は側壁であり、これらは他の実施の形態と
同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
図4(a)において、10aはシート状,板状等の部材
に孔部11を形成した通気量調整部である。 図4
(b)において、10bはシート状,板状等の部材にス
リット12を形成した通気量調整部である。図4(c)
において、10cは網体13を通気性断熱建材1にその
まま張設して形成した通気量調節部である。図4(d)
において、10dはブラシ14を枠10d′に所定数埋
め込んで形成した通気量調節部である。
【0038】以上のように本実施の形態6〜9の通気性
断熱建材は構成されているので、以下の作用を有する。 1)孔部11やスリット12を形成する場合は、それぞ
れの数,密度,開口径を変えることにより容易に通気量
を調節することができる。下板側と上板4側で開口率を
変えることにより、通気性断熱材1の厚み方向毎に各空
気流通路の通気量を変えることができる。 2)網体13を使用する場合は、容易に入手できるので
適用性に優れ、網体13のメッシュ粗さにより通気量を
調節することができる。 3)ブラシ14で通気量を調節する場合は、ブラシの植
毛率により通気量を調節することができるとともに、風
の影響がない場合でもある程度の空気流通性を維持する
ことができる。
【0039】(実施の形態10)図5(a)は実施の形
態10における通気性断熱建材及び内部通気量調整部を
示す要部模式図であり、図5(b)は実施の形態11の
内部通気量調整部を示す要部模式図、図5(c)は実施
の形態12の内部通気量調整部を示す要部模式図であ
る。図5(a)において、20は実施の形態10の通気
性断熱建材、21は略平板状の下板、22は中間板、2
3は間隔保持部材、24は上板、25は空気流通路、2
6は側壁部、26aは上板24を残し下板21,中間板
22,間隔保持部材23,側壁部26を切欠いた切欠
部、27aは切欠部26aに嵌設し通気性断熱建材20
内の通気量を調節する実施の形態10の内部通気量調節
部、28aは内部通気量調節部27aに穿設された通気
孔である。ここで、通気孔28aの口径は上板24側の
口径が大きく、下板21側の口径が小さくなるように形
成されている。図5(b)において、27bは内部通気
量調節部であり、28bは段階的に幅を変えた通気開部
である。図5(c)において、27cは内部通気量調節
部であり、28cは内部通気量調節部27cの両側部と
仕切り板29とで形成された間隙である。
【0040】以上のように本実施の形態10〜12の通
気性断熱建材は構成されているので、以下の作用を有す
る。 a)通気孔28aの開口率や形成密度等、通気開部28
bの形状や開口率、更に間隙部28cの間隙等を適宜変
えることにより通気性断熱建材20内の空気流通路25
の通気量を下板21側と上板24側とで変化させながら
調節することができる。 b)更に、仕切り板29を設けた場合は下板21側の空
気流通路25の通気性をある程度残した状態での通気量
調整ができる。
【0041】(実施の形態13〜15)図6(a)は実
施の形態13の通気性断熱建材を示す要部断面図であ
り、図6(b)は実施の形態14の通気性断熱建材を示
す要部断面図,図6(c)は実施の形態15の通気性断
熱建材を示す要部断面図である。図6(a)乃至図6
(c)において、30は通気性断熱建材,31は下板,
32は中間板、33は上板、34は空気流通路である。
図6(a)において、35aは通気性断熱建材30の端
面の略全面以上を覆う薄膜状の弁、36aは弁35aの
上端を上板33の端部に接着等することにより固定する
固定部である。図6(b)において、35bは複数枚に
分割され、それぞれ上端部が中間板32,上板33に接
着剤等により接着固定された薄膜状の弁であり、36b
は弁35bの固定部である。図6(c)において、35
cは波状に形成され上板31と最上段の中間板33の
間、中間板33同士の間、最下段の中間板33と下板2
2の間、のそれぞれの上面に波の頂部を固定した薄膜状
の弁であり、36cはその固定部である。ここで、弁3
5a,35b,35cはポリエチレンやポリ塩化ビニリ
デン,ポリ塩化ビニル,ポリフッ化ビニリデン,ポリビ
ニルホルマール,セルロース系ポリマー,ポリビニルア
ルコール等の合成樹脂製の薄膜が好適に使用される。
【0042】以上のように本実施の形態13〜15の通
気性断熱建材は構成されているので、以下の作用を有す
る。 1)図6(a)のように弁35aを形成した場合は、空
気流通路34内の気温が上昇するにつれ、上方に移動し
弁35aを押し上げるので、温度が上昇した空気流通路
34内の空気を排気することができる。逆に冷気が上部
から下降してきた場合は弁部35aが閉まり空気流通路
34内に流入しないので、空気流通路34内の気温の下
降を防止することができる。 2)図6(b)のように複数枚に分割された薄膜状の弁
35bを備えた場合は、外気温の上昇につれ大きく温度
が上がる上板33に近い側の空気流通路内の空気を効率
よく排出することができるとともに、温度上昇の小さい
下板31側の空気流通路34内の空気の排出は抑制する
ことができる。 3)図6(c)のように波状に形成された薄膜34cを
備えた場合は比較的強い風が流入しても捲れ上がりを防
止できるので、突風等に対する抵抗力を増大させ適用性
を高めることができる。
【0043】(実施の形態16)図7(a)は実施の形
態16における屋根構造を示す要部断面図である。図7
(a)において、40は実施の形態16の屋根構造、4
1は柱、42は軒げた、43は棟木、44は合掌、45
は合掌の上に敷設された野地板、46は野地板45上に
敷設された防水シートである。50は実施の形態16の
通気性断熱建材であり、51は通気性断熱建材50の端
部からの空気流入量を調整する網や細孔板等からなる端
部通気量調整部、52は空気流通路、53は下板側から
上板側へ断面が略楔状になるように切欠いた切欠部、5
4は通気性断熱建材50の棟木43側の端面の各段の各
空気流通路毎に形成された合成樹脂フィルム等で形成さ
れた弁、55は隣接する通気性断熱材50同士の間の隙
間であり、56は通気性断熱建材50の上板上に敷設さ
れた防水シート、60は防水シート55上に配設された
外装板、61は外装板60,通気性断熱建材50,を野
地板45に固定するためのボルト、62は外装板60の
略上端を覆設して形成された排気部である。ここで、切
欠部53の内部は空洞のままにしておいてもよく、空気
流通は制限されるが、下側の切欠部53ではグラスウー
ル等の断熱材等を収容しておいてもよい。外装板60の
上面は、通常の瓦張りとしてもよく、金属板等のルーフ
ィングとしてもよい。
【0044】以上のように構成された実施の形態16の
屋根構造につき、以下その動作、作用を、図面を用いて
説明する。図7(b)は、屋根側が加熱された場合の通
気を示す要部断面模式図であり、図7(c)は、屋根側
が冷却された場合の通気を示す要部断面模式図である。
図7(b)に矢印で示したように日照がきつく温度上昇
が大きい場合は最上層の空気流通路52からは盛んに加
熱された空気が上昇し、弁53を押し上げて排気され
る。これにより、下層側の空気流通路52はほとんど加
熱されず断熱効果を得ることができる。図7(c)に矢
印で示したように、逆に冬期に冷気が吹き込んでくる場
合は弁が閉じて通気性断熱建材50に流入するのが防止
される。これにより、室内が冷却されることを防止でき
る。
【0045】以下、本実施の形態16の屋根構造の施工
方法につき説明する。通常の屋根施工方法と同様に合掌
44を固定した後に、野地板45を固定する。野地板4
5の上に防水シート46を張設し、さらにその上に本発
明の通気性断熱建材50を敷設する。次いで通気性断熱
建材50上に防水シート56を敷設する。ここで通気性
断熱建材50と防水シート46、56との間は、接着剤
や両面テープ等で固定するとズレを防止できるので好ま
しい。次いで通気性断熱建材50上に屋根の外装板60
をボルト61等で固定する。外装板60の上面には、通
常の施工方法で広小舞(図示せず)、瓦座を配設し、瓦
を固定していくことにより瓦葺の屋根を形成できる。金
属板等を配設する場合は、外装板60の上面に釘等で金
属板を固定する。
【0046】以上のように本実施の形態16の屋根構造
の施工方法は構成されているので、以下の作用を有す
る。 a)通気性断熱建材50が軽量に形成されている
ので、持ち運びや屋根下地への吊り上げ等の労力を著し
く軽減することができる。b)両面テープや接着剤、ボ
ルト等を用いた簡単な施工により容易に屋根を施工する
ことができる。 なお、本実施の形態16では、野地板
45、通気性断熱建材50、外装板60をそれぞれ個毎
に配設したが、予め一体型のモジュールに形成しておく
と、クレーン等により吊り上げ、ボルト等で固定するだ
けで屋根構造が形成されるので、工期を著しく短縮する
ことができるので好ましい。
【0047】(実施の形態17)図8は、壁から屋根に
かけて本発明の通気性断熱建材を配設した実施の形態1
7の屋根・壁構造を示す要部断面模式図である。図8に
おいて、70は実施の形態17における屋根・壁構造で
あり、71は土台、72は内壁、73は桁、74は傾斜
壁、75は天井部である。80は屋根から壁にかけて連
続して配設された実施の形態17の通気性断熱建材、8
1は通気性断熱建材80の下端部に配設された多数の孔
部やスリット等で形成された端部通気量調整部、82は
空気流通路、83は切欠部、84は合成樹脂フィルム等
で形成された弁54と同形式の弁、85は排気や換気を
行う空気溜、86は壁部と屋根部の境界に形成された折
曲部、86aは切欠部、87は湾曲部、88aは通気性
断熱建材80の上板の下面に波状の各頂部を接着剤等で
固定された波形の弁、88bは合成樹脂のフィルム等で
上端が上方壁面に固定された垂れ幕状に形成した弁、8
8cは合成樹脂製の薄手のシートや合成繊維が立設や植
毛されて形成された弁、の90は家屋の外壁、91は外
壁90の所定部に形成され雨水の垂れ込みを防ぎながら
暖気や湿気を排気する排気部、92は屋根材、93は排
熱部、94は傾斜地盤、95は傾斜地盤94からコンク
リート製の土台71に浸入した水滴、96は予め通気性
断熱建材の上板に複数の孔部を形成しておき、土台71
にモルタルで貼着した際に通気性断熱建材の内部で硬化
したモルタル、97は排水と通気の両方を行うための管
部、98は管部97からしみ出た水分である。
【0048】以上のように実施の形態17の屋根・壁構
造は構成されているので、実施の形態1乃至16で得ら
れる作用の他、以下の作用を有する。 a)外気温の上昇につれ屋外側の空気流通路82内の空
気は熱せられ空気流通路82内に沿って上昇し排熱部9
3から排気することができる。 b)弁88a,88b,88cが薄い合成樹脂製のフィ
ルムで形成されているので、暖気の熱により柔軟になり
円滑に暖気を排気できる。 c)逆に外気温が低い場合には、弁88a,88b,8
8cが硬直し冷気を遮断するとともに弁84が空気流通
路82を覆うので、冷気の下降が止められ、屋内側が低
温になることを防止できる。 d)外壁90に形成された排気部91により冷気が排出
されるので、屋内の気温の下降を防止できる。 e)管部97を備えているので、土台71に流入してく
る水分を効率よく排出することができる。
【0049】次に、実施の形態17の屋根・壁構造の施
工方法を説明する。通常の工法により、土台71、内壁
72、桁73、傾斜壁74、天井部75をを形成する。
ここで、土台71を型枠で形成する際に、通気性断熱建
材80を予め挿入しておくと、モルタルの硬化と同時に
通気性断熱建材80を固定することができるので好まし
い。土台71内部に管部97を連設しておく。次いで、
通気性断熱建材80を天井部75、傾斜壁74、内壁7
2にかけて配設する。この際必要に応じて通気性断熱建
材80を両面テープ、接着剤、タッカー、ボルト、ネジ
釘、釘等で固定する。なお、通気性断熱建材80は、切
欠部や隙間ごとに別個に形成してもよい。最後に通気性
断熱建材80の外側に外壁材90、屋根材92、排熱部
93、を形成する。ここで、壁に窓、戸口等を形成する
場合は、それらの上下部分に配設される通気性断熱材8
0には横方向に連通する空気流通路を形成しておくと壁
内の下方から上方へ連続した通気空間を形成できるので
好ましい。
【0050】以上のように本実施の形態17の屋根・壁
構造の施工方法は構成されているので、以下の作用を有
する。 a)通気性断熱建材80が軽量に形成されているので、
吊り上げ、敷設等が容易で作業性に優れる。 b)各部
材をタッカー、接着、ボルト締め等で固定できるので、
作業工数を削減でき省力性に優れる。
【0051】(実施の形態18)図9(a)は、実施の
形態18の通気性断熱建材を示す斜視図であり、図9
(b)は、実施の形態19の通気性断熱建材を示す斜視
図である。図9(a)において、100は平板状の外壁
材を備え一体のモジュール型に形成した実施の形態18
の通気性断熱建材、101は平板状の外壁材、102は
接着剤や両面テープで外壁材101に貼付けた他の実施
例と同様の通気性断熱建材、103は通気性断熱建材1
02の所定部に形成した切欠部、104は切欠部103
の端面を覆い通気量を調節する内部通気量調節部、10
5は平板状の外壁材101と同様に接着剤や両面テープ
で通気性断熱建材102に貼付けた内壁材である。図9
(b)において、100′は通気性断熱建材と内壁材、
屋根にも使用される波板状の外壁材と一体のモジュール
型に形成した実施の形態19の通気性断熱建材波板状の
外壁材を備えた実施の形態9のユニット建材、101′
は波板状の外壁材、102′は波板状の外壁材101′
の凹部に略嵌入するように膨出させた通気性断熱建材の
膨出部、106は波板状の外壁材101′と,通気性断
熱建材102,内壁材105を連結するボルト等の連結
部材である。102は通気性断熱建材、103は切欠
部、104は内部通気量調節部、105は内壁材であ
る。以上のように本実施の形態18,19の通気性断熱
建材は構成されているので、実施の形態1乃至17で得
られる作用の他、以下の作用を有する。 a)鉄筋構造にボルト、釘、タッカー、バネ等で固定す
るだけで内外壁の施工を行うことができ、施工工数を著
しく削減することができる。 b)膨出部102′が形成され波板状の外壁材101′
との隙間を略埋めることができるので、断熱性を向上さ
せることができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
発明によれば、以下の優れた効果が得られる。 a)通気性断熱建材の厚み方向に複数層の空気流通路が
形成されるので、空気流通路で優れた断熱性を確保する
ことができる。 b)空気流通路の少なくとも一端部が開口し、端面や内
部に結露が生じても緩やかな空気流により蒸発させて乾
燥した状態に保つことができるため、湿気がこもらず、
壁材や外装材の損傷を防止でき、耐久性を向上させるこ
とができる。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が得られ
る。 a)空気の流通量を適度に抑制することができるので断
熱性を失わず、結露等の水分を効率よく蒸発させること
ができる。 b)通気性断熱建材の下板,中間板,上板,間隔保持部
材の各々が薄手に形成され、屋内外の僅かな揺れでも振
動して空気の流通が生じるので、結露等の水分を効率的
に蒸発させることができる。
【0054】請求項3に記載の発明によれば、請求項
1,2に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が
得られる。 a)日照により気温が上昇する屋外側の空気流通路内の
加熱された空気は勢いよく上昇し壁の上端や屋根の上端
から排出することができるので排熱性に優れる。 b)逆に冷気により空気流通路内の気温が低下すると屋
外側の空気流通路内では速やかに空気が下降して屋根や
壁の下端等から排出することができる。 c)屋内側の空気流通路は薄く形成され、外気温の上
昇、下降のいずれに対しても影響をほとんど受けないの
で屋内の温度変化を抑制することができ快適性に優れ
る。
【0055】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
乃至3に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が
得られる。 a)通気性断熱建材を軽量化できるとともに、強度を高
めることができる。 b)ポリオレフィン系の合成樹脂を使用した場合は、撥
水性に優れるため、結露しにくく、結露しても小径の水
滴になるため、蒸発速度も早くすることが出きる。ま
た、結露の水滴により分解したり腐食しないため、耐久
性に優れる。 c)ウレタン系、フェノール系、ポリエステル系の合成
樹脂を使用した場合は撥水性に優れるとともに、軽く柔
軟であるため、釘等で固定することができ固定の作業性
に優れる。 d)アイオノマー系の合成樹脂を使用した場合は、端部
に合成樹脂製の薄膜等を容易に熱溶着等して通気層の端
部に配設することができるので通気量調節をおくなうこ
とができる。 e)パルプ、紙、藁いぐさを含む天然繊維や木質、コル
クを使用した場合は、コンクリート等に比べて著しく軽
量であるとともに、廃棄等の際に環境に与える影響が極
めて少なくすることができるので環境安全性に優れる。 f)炭化物を使用した場合は、悪臭成分の吸着や、適度
な吸湿性を有しているため、水蒸気量の調節等ができる
ので快適性に優れる。 g)複合材を使用した場合は、必要とされる性質を併せ
持つ通気性断熱建材を得ることができる。
【0056】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
乃至4に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が
得られる。 a)切欠部により空気流通路の長さを種々変化させるこ
とができるので、空気流通路内の通気量(空気の流速)
を変化させることができ調節性に優れる。 b)切欠部に少量のグラスウール、ポリウレタンフォー
ム等の断熱材や、孔板等を嵌入することにより通気量や
断熱性を調節することができる。
【0057】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
乃至5に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が
得られる。 a)通気性断熱建材の空気流通路内の通気量を一様に調
節するか、また積層された空気流通路間で通気量を異な
らせることもできる。 b)複数積層された空気流通路の厚みは均一に形成して
おいても通気量調整部で各層の通気量を調節することが
できるので空気流通路の厚みを各層で変える必要がな
く、製造工数を削減することができる。
【0058】請求項7に記載の発明によれば、請求項6
に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が得られ
る。 a)屋外側に配向される空気流通路では日照により大き
く温度が上昇するが、開口径が大きく形成されているた
め、加熱された空気は速やかに上昇し上部から排気さ
れ、代わりに下部から比較的温度の低い外気を取り込む
ことができるので、温度上昇を抑え、冷房費を削減する
ことができるので省エネルギー性に優れる。 b)屋内側に配向される空気流通路の開口径は小さく形
成されているので、通気量が小さく、屋内の温度変化を
最小限に抑えることができる。 c)寒期には屋外側の空気流通路内が冷却されるが、冷
気は下降し通気性断熱材の下部から排出されるため、屋
内側の温度下降を防止でき保温効果に優れる。
【0059】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
乃至7に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が
得られる。 a)空気流通路の内温が上昇すると内部の空気が上昇
し、弁を押し上げて排出されるので、結露を効果的に蒸
発させるのでことができ、建材の劣化を防止できる。 b)逆に空気流通路の内温が下降するとともに空気が下
降し、弁が閉じるため冷気が通気性断熱建材に進入する
ことを防止できる。
【0060】請求項9に記載の発明によれば、請求項1
乃至8に記載の発明の効果に加え、以下の優れた効果が
得られる。易燃性の部材で通気性断熱建材を形成した場
合でも、火災に対する耐燃性を向上させられるので、安
全性に優れる。
【0061】請求項10に記載の発明によれば、以下の
優れた効果が得られる。 a)通気性と断熱性の両方に優れる屋根・壁構造を実現
することができる。 b)特に、通気量調整部や弁を備えた場合は、外部の温
度変化を室内に伝達しないため、優れた断熱効果を得る
ことができ省エネルギー性に優れる。 c)地下室を形成し、地上部から地下部に通じる壁面で
は、地下水が上昇し室内側へしみ出やすいが、通気性断
熱建材を配設することにより、これを防止することがで
きるため、防湿性に優れる。 d)地温が地下室内壁よりも温度が低い場合は内壁に結
露を生じやすいのも防止できる。 e)通水に利用することにより、水分を排出することも
できるので、地下室内の湿度を低下させることができ快
適性に優れる。
【0062】請求項11に記載の発明によれば、以下の
優れた効果が得られる。 a)優れた断熱性と通気性の両方を備えた屋根・壁構造
を、少ない工数、短い工期で施工することができる。 b)通気性断熱建材が軽量に形成されているので、重機
を必要とせず人力で容易に施工することができ、作業性
に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の通気性断熱建材を示す斜視図
【図2】実施の形態2の通気性断熱建材を示す要部斜視
【図3】(a)実施の形態3の通気性断熱建材を示す要
部斜視図 (b)実施の形態4の通気性断熱建材を示す要部斜視図 (c)実施の形態5の通気性断熱建材を示す要部斜視図
【図4】(a)実施の形態6の通気性断熱建材を示す要
部模式図 (b)実施の形態7の通気性断熱建材を示す要部模式図 (c)実施の形態8の通気性断熱建材を示す要部模式図 (d)実施の形態9の通気性断熱建材を示す要部模式図
【図5】(a)実施の形態10の通気性断熱建材及び内
部通気量調整部を示す要部模式図 (b)実施の形態11の内部通気量調整部を示す要部模
式図 (c)実施の形態12の内部通気量調整部を示す要部模
式図
【図6】(a)実施の形態13の通気性断熱建材を示す
要部断面図 (b)実施の形態14の通気性断熱建材を示す要部断面
図 (c)実施の形態15の通気性断熱建材を示す要部断面
【図7】(a)実施の形態16の屋根構造を示す要部断
面図 (b)屋根側が加熱された場合の通気状態を示す要部断
面模式図 (c)屋根側が冷却された場合の通気状態を示す要部断
面模式図
【図8】実施の形態17の屋根・壁構造を示す要部断面
模式図
【図9】(a)実施の形態18の通気性断熱建材を示す
斜視図 (b)実施の形態19の通気性断熱建材を示す斜視図
(符号の説明) 1,1′ 通気性断熱建材 2,2′ 下板 3,3′ 中間板 4,4′ 上板 5,5a,5b,5c 間隔保持部材 6,6′ 側壁部 7,7′ 空気流通路 8a 切欠部 8b 折曲部 9 湾曲部 10a,10b,10c,10d 通気量調整部 11 孔部 12 スリット 13 網体 14 ブラシ 20 実施の形態10の通気性断熱建材 21 下板 22 中間板 23 間隔保持部材 24 上板 25 空気流通路 26 側壁部 26a 切欠部 27a,27b,27c 内部通気量調節部 28a 通気孔 28b 通気開部 28c 孔部 29 仕切り板 30 通気性断熱建材 31 下板 32 中間板 33 上板 34 空気流通路 35a,35b,35c 弁 36a,36b,36c 固定部 40 実施の形態16の屋根構造 41 柱 42 軒げた 43 棟木 44 合掌 45 野地板 46 防水シート 50 通気性断熱建材 51 端部通気量調整部 52 空気流通路 53 切欠部 54 弁 55 隙間 56 防水シート 60 外装板 61 ボルト 62 排気部 70 実施の形態17の屋根・壁構造 71 土台 72 内壁 73 桁 74 傾斜壁 75 天井部 80 実施の形態17の通気性断熱建材 81 端部通気量調整部 82 空気流通路 83 切欠部 84 弁 85 隙間 86 折曲部 86a 切欠部 87 湾曲部 88a,88b,88c 弁 90 外壁 91 排気部 92 屋根材 93 排熱部 94 傾斜地盤 95 水滴 96 モルタル 97 管部 98 水 100 実施の形態18の通気性断熱建材 100′ 実施の形態19の通気性断熱建材 101 平板状の外壁材 102 通気性断熱建材 102′ 膨出部 103 切欠部 104 内部通気量調節部 105 内壁材 106 連結部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DA02 DB02 DB04 DB05 DD01 DD04 DE01 EA08 FA04 FA16 FA21 FA35 FA71 GA12 GA15 GA18 GA20 GA24 GA32 GA42 HA01 HA03 HA10 HA33 HC01 HC02 HC04 HC06 HC07 HC12 HC13 HC14 HC15 HD03 HD11 JA06 JA22 JB07 JC02 KA01 LA01 LA04 LA12 LA16 MA01 NA07 NB01 NB03 NB04 NC01 NC02 NC05 NC06 ND14 ND15 ND18 ND26 ND28

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)下板と、(b)前記下板の上方に
    前記下板に対し略平行に配設された1乃至複数の中間板
    と、(c)最上段の前記中間板の上方に前記中間板に対
    し略平行に配設された上板と、(d)前記下板と前記中
    間板,前記中間板同士,最上段の前記中間板と前記上板
    と,の間に配設され各々を所定間隔に保持する間隔保持
    部材と、(e)前記下板と,前記中間板と,前記上板
    と,前記間隔保持部材と,で形成された少なくとも一方
    が開口した2層乃至10層好ましくは3層乃至6層の空
    気流通路と、を備えたことを特徴とする通気性断熱建
    材。
  2. 【請求項2】 前記空気流通路が前記上板乃至前記下板
    の厚み方向で0.1mm〜20mm好ましくは2mm〜
    5mmの間隙を有し、かつ前記間隔保持部材の間隔が2
    〜100mm好ましくは10〜50mmを有しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の通気性断熱建材。
  3. 【請求項3】 前記空気流通路の間隙dが、屋外側から
    屋内側に向けて漸次小さくなるように前記間隔保持部材
    が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の通気性断熱建材。
  4. 【請求項4】 前記上板、前記中間板、前記下板、前記
    間隔保持部材の内1以上が、ポリエチレン,ポリプロピ
    レン,ポリスチレン等のポリオレフィン系、ウレタン
    系,ポリカーボネート,フェノール系,ポリエステル
    系,アイオノマー系等の合成樹脂又はその共重合体、パ
    ルプ、紙、藁いぐさを含む天然繊維、木質、コルク、及
    びこれらの炭化物並びにこれらの複合材の内いずれか1
    以上で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3
    の内いずれか1項に記載の通気性断熱建材。
  5. 【請求項5】 前記通気性断熱建材が少なくとも前記下
    板又は前記上板を残して空気流通部の空気流れ方向と斜
    交状に他の部分を切欠いて形成された切欠部を備えたこ
    とを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載
    の通気性断熱建材。
  6. 【請求項6】 前記空気流通路の端部の開口部に配設さ
    れ前記空気流通路に流入する通気量を調節する端部通気
    量調節部、及び/又は、前記通気性断熱建材の内部に配
    設され前記空気流通路の通気量を調節する孔部や隙間部
    等を有する内部通気量調整部を備えたことを特徴とする
    請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の通気性断熱建
    材。
  7. 【請求項7】 前記端部通気量調節部材及び/又は前記
    内部通気量調節部材の開口径Dが、屋外側≧D≧屋内側
    となるように形成されていることを特徴とする請求項6
    に記載の通気性断熱建材。
  8. 【請求項8】 前記空気流通路の開口部、及び/又は、
    前記空気流通路の内部に配設され、前記空気流通路内の
    空気の流通方向を制限する弁を備えたことを特徴とする
    請求項1乃至7の内いずれか1項に記載の通気性断熱建
    材。
  9. 【請求項9】 前記上板,前記下板の内いずれか1以上
    の外面にセメント,石粉等を含有する耐燃性層を備えて
    いることを特徴とする請求項1乃至8の内いずれか1に
    記載の通気性断熱建材。
  10. 【請求項10】 屋根の外装板と野地板との間,及び/
    又は,内壁と外壁との間に配設された請求項1乃至9の
    内いずれか1項に記載の通気性断熱建材を備えているこ
    とを特徴とする屋根・壁構造。
  11. 【請求項11】 屋根の野地板上及び/又は内壁材の外
    面に請求項1乃至9のいずれか1に記載の通気性断熱建
    材を配設する工程と、前記通気性断熱建材の上(外)面
    に屋根の外装板及び/又は外壁材を配設する工程と、を
    備えたことを特徴とする屋根・壁構造の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002309689A (ja) * 2001-04-18 2002-10-23 Fukuoka Pref Gov Sangyo Kagaku Gijutsu Shinko Zaidan 断熱と伝熱を行なう壁構造体
JP2006104767A (ja) * 2004-10-05 2006-04-20 Nippon Jukankyo Kk 通気材
JP2008303552A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Sekisui Chem Co Ltd 換気装置
JP2009013613A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Ever Kk 通気部材
JP2012193609A (ja) * 2012-06-13 2012-10-11 Sekisui Chem Co Ltd 換気装置

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