JP2001040043A - ポリテトラフルオロエチレン粒子 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン粒子

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JP2001040043A
JP2001040043A JP11243689A JP24368999A JP2001040043A JP 2001040043 A JP2001040043 A JP 2001040043A JP 11243689 A JP11243689 A JP 11243689A JP 24368999 A JP24368999 A JP 24368999A JP 2001040043 A JP2001040043 A JP 2001040043A
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Japan
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ptfe
polytetrafluoroethylene
polymerization
hydrogen fluoride
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JP11243689A
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English (en)
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Masahiro Kondo
昌宏 近藤
Tatsuya Otsuka
達也 大塚
Hiroichi Aoyama
博一 青山
Satoshi Komatsu
聡 小松
Satoru Koyama
哲 小山
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比表面積が大きくしかも粒径が揃った比較的
大きな粒径のポリテトラフルオロエチレン粒子を提供す
る。 【解決手段】 平均粒径が100〜5000μm、粒度
分布が70〜100%、比表面積が3〜50m/gで
あるポリテトラフルオロエチレン粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】上市されているPTFE粒子には、大き
く分けて、乳化重合法で得られるPTFE水性分散体を
凝析乾燥して得られるファインパウダーと、懸濁重合法
で得られるPTFE粉体を微粉砕して得られるモールデ
ィングパウダー、さらにモールディングパウダーを造粒
して得られるモールディングパウダー造粒品などがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なPT
FE粒子を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均粒径が1
00〜5000μm、粒度分布が70〜100%、比表
面積が3〜50m/gであるPTFE粒子に関する。
【0005】このPTFEは、数平均重合度が1000
0〜200000のものが好ましく、またテトラフルオ
ロエチレン(TFE)単独重合体であっても、変性用モ
ノマー単位を5重量%以下含む変性PTFEであっても
よい。
【0006】変性用モノマーとしては、パーフルオロビ
ニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレンまたはクロロ
トリフルオロエチレンの少なくとも1種が好ましい。
【0007】この新規なPTFE粒子は、TFEを単独
で、またはTFEと変性用モノマーとの混合モノマーを
無水フッ化水素中でラジカル重合開始剤によりラジカル
重合することによって得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のPTFE粒子は、つぎに
示す特徴を有し、これらの特徴をすべて有する従来のP
TFE粒子は存在しない。
【0009】(平均粒径) 本発明のPTFE粒子:100〜5000μm、さらに
150〜3000μm、特に200〜1500μm。
【0010】従来のPTFE粒子 モールディングパウダー:10〜50μm モールディングパウダー造粒品:50〜1000μm ファインパウダー:100〜2000μm
【0011】測定方法 上から順に10、20、32、48、60および83メ
ッシュ(インチメッシュ)の標準ふるいを重ね、10メ
ッシュふるい上にPTFE粒状粉末をのせ、ふるいを振
動させて下方へ順次細かいPTFE粒子を落下させ、各
ふるい上に残留したPTFE粒子の割合を%で求めたの
ち、対数確率紙上に各ふるいの目の開き(横軸)に対し
て残留割合の累積パーセント(縦軸)を目盛り、これら
の点を直線で結び、この直線上で割合が50%となる粒
径を求め、この値を平均粒径とする。
【0012】(粒度分布) 本発明のPTFE粒子:70〜100%、さらに80〜
100%、特に90〜100%。
【0013】従来のPTFE粒子 モールディングパウダー:50%以下 モールディングパウダー造粒品:40〜60% ファインパウダー:50%以下
【0014】測定方法 前記の方法で求めた平均粒径の0.7〜1.3倍の直径
を有する粒子の全体に対する重量割合であり、平均粒径
に0.7または1.3を乗ずることによって算出し、累
積曲線中にその点を書き込むことにより重量割合を求め
る。
【0015】(比表面積) 本発明のPTFE粒子:3〜50m/g、さらに4〜
40m/g、特に5〜30m/g。
【0016】従来のPTFE粒子 モールディングパウダー:1〜10m/g モールディングパウダー造粒品:1〜2m/g ファインパウダー:7〜10m/g
【0017】測定方法 湯浅アイオニクス(株)製のMONO SORBを使用
し、窒素ガスを吸着ガスとしてBET一点法により求め
る。
【0018】このように本発明のPTFE粒子は、平均
粒径の点でモールディングパウダーと異なり、粒度分布
の点でモールディングパウダー造粒品およびファインパ
ウダーと、比表面積の点でモールディングパウダー造粒
品と異なる。
【0019】本発明のPTFE粒子は、さらにつぎの特
性を有している。
【0020】(球形形状指数) 本発明のPTFE粒子:0.5〜1.0、さらに0.6
〜1.0、特に0.8〜1.0。
【0021】従来のPTFE粒子 モールディングパウダー:繊維状または紐状であるため
粒子境界が不明瞭であり、測定不能である。
【0022】モールディングパウダー造粒品:0.8〜
1.0 ファインパウダー:0.5未満
【0023】測定方法 光学顕微鏡で粒子を撮影し、画像から無作為に100個
の粒子を選んで最長径と最短径を計測し、それぞれの最
短径/最長径の値を数平均化し、球形形状指数とする。
【0024】(見掛け密度) 本発明のPTFE粒子:0.2〜0.6g/cm、さ
らに0.3〜0.6g/cm
【0025】従来のPTFE粒子 モールディングパウダー:0.3〜0.6g/cm モールディングパウダー造粒品:0.7〜0.9g/c
ファインパウダー:0.3〜0.6g/cm
【0026】測定方法 JIS K 6891に準じて測定する。
【0027】このように本発明のPTFE粒子は、さら
に球形形状指数の点でモールディングパウダーおよびフ
ァインパウダーと異なり、見掛け密度の点でモールディ
ングパウダー造粒品と異なる。
【0028】本発明のPTFE粒子は以上の特性におい
て従来のPTFE粒子と異なるが、それらの差異は、粒
子の微細構造の相違によるものと考えられる。この点を
図3に示す本発明の実施例1で得られたPTFE粒子の
内部を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した写真(2
0000倍)に基づいて説明する。参考までに、市販の
ファインパウダー(ダイキン工業(株)製のポリフロン
TFE F−104)およびモールディングパウダー
(ダイキン工業(株)製のポリフロン TFEM−1
5)のSEM写真(20000倍)をそれぞれ図5およ
び図6に示す。
【0029】図3に示すように、本発明のPTFE粒子
では太さが約300nm以下の細い線状物が三次元構造
を形成している。この構造が、平均粒子径が大きいにも
かかわらず大きな比表面積を有していること、小さな見
掛け密度をもつ原因になっているものと考えられる。
【0030】一方、図5に示すように、ファインパウダ
ーは長さが約300〜500nmで径が約200〜30
0nmの円柱状の独立した微粒子が凝集した形である。
またモールディングパウダー(図6)では、PTFEが
一部分繊維化(フィブリル化)しており、そうしたフィ
ブリルが絡み合った構造となっている。
【0031】このように本発明のPTFE粒子はその内
部(微小)構造においても従来品と異なるものである。
【0032】本発明のPTFE粒子は、重合溶媒として
無水フッ化水素(AHF)を用いる重合法により製造で
きる。
【0033】無水フッ化水素は、つぎのような利点を有
することから、TFEの重合溶媒として有利である。
【0034】(1)無水フッ化水素の製造工程では重合
反応を阻害するような不純物は混入しない。その結果、
不純物による重合速度の低下が生じず、分子量を増大さ
せることができる。
【0035】(2)TFEを溶解する能力が高いので、
重合系のモノマー濃度を大きくすることができる。その
結果、重合速度を大きくすることができ、生産性を高め
ることができる。
【0036】(3)化学的に安定であり、連鎖移動能を
もたないので、分子量を増大させることができる。ま
た、化学的安定性が高いことにより、フッ素ガスなどの
高反応性の物質を重合開始剤などに使用することができ
る。
【0037】(4)表面張力が小さい(10.1dyn
/cm、0℃)ので、えられたPTFE粒子をよく濡ら
すことができる。その結果、PTFE粒子の組成(変
性)や分子量分布に悪影響を及ぼす不均相重合を抑制す
ることができる。
【図1】(5)従来のパーハロカーボン溶媒に比して価
格が格段に安く(約10分の1)、経済的である。
【0038】(6)オゾン層を破壊しない。
【0039】ただ、フッ化水素は周知のとおり、多くの
材料を腐食させる。特に水が存在してフッ酸(フッ化水
素酸)となると、その腐食能は大きくなり、取扱い性が
極めてわるくなる。
【0040】そこで本発明の粒子を製造するためには、
フッ化水素は実質的に無水の状態で使用する。装置の材
質への腐食性の点から許容しうる水の量は約10重量%
以下、好ましくは1重量%以下である。
【0041】本発明のPTFE粒子を製造するために
は、重合溶媒として無水フッ化水素を用いるが、変性用
モノマーの種類、重合開始剤の種類などによっては、無
水フッ化水素と反応せずかつTFEなどを溶解し、連鎖
移動能が小さい他の重合溶媒で一部、好ましくは10重
量%まで置換してもよい。併用可能な重合溶媒として
は、たとえばパーフルオロヘキサン、パーフルオロシク
ロブタンなどのパーフルオロカーボン類;HCFC−1
41bなどのハイドロクロロフルオロカーボン類;ハイ
ドロフルオロカーボン類などがあげられる。
【0042】本発明のPTFE粒子を構成する重合体は
PTFEであるが、変性用のモノマーで5重量%以下変
性されている変性PTFEであってもよい。
【0043】変性用モノマーはパーハロモノマーでなけ
ればならず、水素原子を含むもの(たとえばフッ化ビニ
リデンなど)はフッ化水素と反応してしまうため使用で
きない。変性用モノマーとしては、パーフルオロビニル
エーテル、ヘキサフルオロプロピレンまたはクロロトリ
フルオロエチレンの少なくとも1種があげられる。
【0044】パーフルオロビニルエーテルとしては、た
とえば式(I): CF=CF−ORf (I) (式中、Rfは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル
基、炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキ
ル)基、式(II):
【0045】
【化1】
【0046】(式中、mは0または1〜4の整数であ
る)で示される有機基または式(III):
【0047】
【化2】
【0048】(式中、nは1〜4の整数である)で示さ
れる有機基を表わす)で示されるパーフルオロビニルエ
ーテルなどがあげられる。
【0049】前記パーフルオロアルキル基の炭素数は1
〜10、好ましくは1〜5である。具体例としては、た
とえばパーフルオロメチル、パーフルオロエチル、パー
フルオロプロピル、パーフルオロブチル、パーフルオロ
ペンチル、パーフルオロヘキシルなどがあげられるが、
モノマーコストの点からパーフルオロプロピルが好まし
い。
【0050】ラジカル重合の開始法は、開始剤法、放射
線照射法などがあるが、開始剤法が容易に工業化できる
点から特に好適である。
【0051】重合開始剤としてはつぎのものがあげられ
る。
【0052】(1)パーオキサイド類 たとえばハイドロパーオキサイド;アセチルパーオキサ
イド、イソブチリルパーオキサイドなどのジアシルパー
オキサイド類;ジアルキルパーオキサイド類など。
【0053】(2)パーオキシエステル類 たとえばt−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブ
チルパーオキシピバレートなど。
【0054】(3)パーオキシジカーボネート類 たとえばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ
−n−プロピルパーオキシジカーボネートなど。
【0055】(4)過硫酸塩 たとえば過硫酸カリウム(KPS)、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウムなど。
【0056】(5)フッ素系パーオキサイド類
【0057】
【化3】 または
【0058】たとえばビス(ω−ハイドロドデカフルオ
ロヘプタノイル)パーオキサイドなど。
【0059】(6)Fは無水フッ化水素中で極めて容易にラジカルとな
る。このFは高反応性であるがゆえ、従来の重合系で
は重合溶媒自体と反応してしまい、使用が困難であっ
た。しかし、無水フッ化水素溶媒は前記のとおり化学的
に安定であるため、そうした問題は生じない。
【0060】以上の重合開始剤のうち、工業化が容易で
あるという点からは(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)が、また開始剤に由来する末端基の安定性という
点からは(5)、(6)が特に好ましい。
【0061】重合開始剤の添加量は重合開始剤の種類な
どによって適宜選定すればよく、通常、全モノマー10
0部(重量部。以下同様)に対して0.0001〜5
部、好ましくは0.005〜0.5部である。
【0062】重合開始剤の投入法としては種々の方法が
採用できる。たとえば前記(1)、(2)、(3)、
(5)などは前記のフロン系溶剤に溶解して溶液状態で
添加すればよい。また前記(4)の無機系開始剤につい
ては直接重合系に添加することができる。前記(6)の
については、別途無水フッ化水素溶液として重合系
に導入する方法が好ましい。
【0063】重合条件としては、つぎに示す条件が好ま
しいが、変性の有無、変性用モノマーの種類、開始剤の
種類などによって変化しうる。
【0064】(1)重合温度 −80℃〜200℃、好ましくは0〜100℃。
【0065】高すぎると無水フッ化水素の腐食性が高く
なり、低すぎると冷却するためのエネルギーコストが必
要となる。
【0066】(2)重合圧力 0.1〜5MPa、好ましくは0.5〜2MPa。
【0067】高すぎると耐圧設備コストが必要となり、
低すぎると重合速度が小さく、生産性が低くなる傾向が
ある。
【0068】(3)重合容器 ステンレス316、ハステロイC(三菱マテリアル
(株)製)、ニッケル、モネル、インコネル製の圧力容
器、または容器内面がパーフルオロポリマーでライニン
グされた圧力容器が好ましい。
【0069】本発明のPTFE粒子は、無水フッ化水素
溶媒とPTFE粒子との反応生成混合物から、たとえば
濾過などの固液分離手段により容易に分離回収できる。
【0070】得られるPTFE粒子は、上記の条件を適
宜調整することにより、PTFEの数平均重合度を50
00〜200000、さらに7500〜200000、
特に10000〜200000の範囲に調整することが
できる。
【0071】本発明のPTFE粒子は、比表面積が大き
くかつ平均粒径が大きくさらに取扱い性がよいという特
性を活かして、触媒や吸着剤の担持体、そのほか造粒、
乾燥工程を省略化できる新規成形加工用PTFE粉体と
しての利用が期待される。
【0072】
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限られるものではな
い。
【0073】なお、以下の実施例および市販品における
平均粒径、粒度分布、比表面積、球形形状指数および見
掛け密度は前記の方法で測定し、融点および数平均重合
度は、それぞれつぎの測定法によった。
【0074】(融点)セイコー電子(株)製のRTG2
20を用い、試料10mgを空気中で昇温速度10℃/
分にて250℃から380℃まで昇温し、その後冷却速
度10℃/分で380℃から250℃まで冷却し、再度
昇温速度10℃/分にて250℃から380℃まで昇温
した。この2回目の昇温時のピークの値を融点とした。
【0075】(数平均重合度)ASTM D−4895
に準じて測定した標準比重から換算して求めた。
【0076】実施例1 攪拌機、温度計、圧力計を備えた内容積200mlのハ
ステロイC製のオートクレーブに重合開始剤としてビス
(ω−ハイドロドデカフルオロヘプタノイル)パーオキ
サイド(DHP)の0.7重量%パーフルオロヘキサン
溶液を1.8g仕込んだ後、密閉して脱気を行なった。
つぎに反応容器を冷却しながら、無水フッ化水素を10
5g仕込み、その後、温度を25℃に調節して、系内に
TFEを導入して反応を開始した。反応中、500rp
mで攪拌を行ない、TFEを導入して重合圧力を0.5
MPaに保持した(この温度と圧力下で無水フッ化水素
は液状である)。反応開始1.0時間後、モノマーの導
入を停止して、反応混合物を加圧式濾過器に送液して固
液分離を行ない、固相側の真空引きを行なうことにより
白色のPTFE粒子を35.0g得た。このPTFEの
各種特性を前記の方法で測定した。結果を表1に示す。
【0077】また、得られたPTFE粒子を液体窒素で
凍結させたのち破断させ、その破断面の微細構造を走査
型電子顕微鏡(SEM)にて50倍、5000倍および
20000倍にて観察した。図1〜4にそれらの写真を
示す。図1は50倍、図2は5000倍、図3は200
00倍、図4は別の破断面の20000倍の写真であ
る。
【0078】図1から、本発明のPTFE粒子は真球に
近い形状であることがわかる。また図2からは粒子内部
は綿状物が三次元構造を形成していることが、図4から
は綿状物内に空隙部が多いことがわかる(図3について
は前述した)。
【0079】実施例2 攪拌機、温度計、圧力計を備えた内容積200mlのハ
ステロイC製のオートクレーブに重合開始剤としてビス
(ω−ハイドロドデカフルオロヘプタノイル)パーオキ
サイド(DHP)の0.8重量%パーフルオロヘキサン
溶液を2.0g仕込んだ後、密閉して脱気を行なった。
つぎに反応容器を冷却しながら、無水フッ化水素を94
g仕込み、その後、温度を25℃に調節して、系内にT
FEを導入して反応を開始した。反応中、600rpm
で攪拌を行ない、TFEを導入して重合圧力を0.5M
Paに保持した(この温度と圧力下で無水フッ化水素は
液状である)。反応開始1.0時間後、モノマーの導入
を停止して、反応混合物を加圧式濾過器に送液して固液
分離を行ない、固相側の真空引きを行なうことにより白
色のPTFE粒子を33.1g得た。このPTFEの各
種特性を前記の方法で測定した。結果を表1に示す。
【0080】実施例3 攪拌機、温度計、圧力計を備えた内容積3リットルのハ
ステロイC製のオートクレーブを密閉して脱気を行な
い、反応容器を冷却しながら無水フッ化水素を1530
g仕込んだ。その後、温度を25℃に調節して、系内に
TFEを導入して圧力を1.0MPaにした。つぎに重
合開始剤としてビス(ω−ハイドロドデカフルオロヘプ
タノイル)パーオキサイド(DHP)の0.5重量%パ
ーフルオロヘキサン溶液を9.0g圧入し反応を開始し
た。反応中、800rpmで攪拌を行ない、TFEを導
入して重合圧力を1.0MPaに保持した(この温度と
圧力下で無水フッ化水素は液状である)。反応開始1.
0時間後に、DHPの0.5重量%パーフルオロヘキサ
ン溶液を9.0g圧入し追加した。反応開始6.0時間
後にモノマーの導入を停止して、反応混合物を加圧式濾
過器に送液して固液分離を行ない、固相側の真空引きを
行なうことにより白色のPTFE粒子を470g得た。
このPTFEの各種特性を前記の方法で測定した。結果
を表1に示す。
【0081】実施例4 攪拌機、温度計、圧力計を備えた内容積200mlのハ
ステロイC製のオートクレーブに重合開始剤としてビス
(ω−ハイドロドデカフルオロヘプタノイル)パーオキ
サイド(DHP)の6.1重量%パーフルオロヘキサン
溶液1.0gを仕込み、さらにパーフルオロプロピルビ
ニルエーテル(PPVE)2.1gを仕込んだ後、密閉
して脱気を行なった。つぎに反応容器を冷却しながら、
無水フッ化水素を106g仕込み、その後、温度を25
℃に調節して、系内にTFEを導入して反応を開始し
た。反応中、TFEを導入して重合圧力を0.5MPa
に保持した(この温度と圧力下で無水フッ化水素は液状
である)。反応開始6.0時間後、モノマーの導入を停
止して、反応混合物を加圧式濾過器に送液して固液分離
を行ない、固相側の真空引きを行なうことにより白色の
PTFE粒子を21.4g得た。このPTFEをFT−
IRにより分析したところ、TFE/PPVE(重量
%)は98.9/1.1であった。また各種特性を前記
の方法で測定した。結果を表1に示す。
【0082】なお、表1に前記市販のファインパウダー
(図5)およびモールディングパウダー(図6)につい
て、実施例1と同様にして測定した各種特性を併せて示
す。
【0083】
【表1】
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、比表面積が大きくしか
も粒径が揃った比較的大きな粒径のPTFE粒子を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明のPTFE粒子の凍
結破断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率50倍)であ
る。
【図2】実施例1で得られた本発明のPTFE粒子の凍
結破断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率5000倍)で
ある。
【図3】実施例1で得られた本発明のPTFE粒子の凍
結破断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率20000倍)
である。
【図4】実施例1で得られた本発明のPTFE粒子の別
の凍結破断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率20000
倍)である。
【図5】市販のPTFEのファインパウダーの走査型電
子顕微鏡写真(倍率20000倍)である。
【図6】市販のPTFEのモールディングパウダーの走
査型電子顕微鏡写真(倍率20000倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 博一 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 小松 聡 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 小山 哲 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4J100 AC26P AE38Q AE39Q BA02Q BB07Q BB13Q BB17Q BB18Q BC58Q CA01 CA04 DA01 DA36 EA09 FA03 FA19 FA28 FA29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が100〜5000μm、粒度
    分布が70〜100%、比表面積が3〜50m/gで
    あるポリテトラフルオロエチレン粒子。
  2. 【請求項2】 ポリテトラフルオロエチレンの数平均重
    合度が10000〜200000である請求項1記載の
    ポリテトラフルオロエチレン粒子。
  3. 【請求項3】 ポリテトラフルオロエチレンが、テトラ
    フルオロエチレン単独重合体または変性用モノマー単位
    を5重量%以下含む変性ポリテトラフルオロエチレンで
    ある請求項1または2記載のポリテトラフルオロエチレ
    ン粒子。
  4. 【請求項4】 テトラフルオロエチレン単独重合体が、
    テトラフルオロエチレンのみを無水フッ化水素中でラジ
    カル重合開始剤によりラジカル重合して得られるテトラ
    フルオロエチレン単独重合体である請求項3記載のポリ
    テトラフルオロエチレン粒子。
  5. 【請求項5】 変性ポリテトラフルオロエチレンが、テ
    トラフルオロエチレンおよび変性用モノマーを無水フッ
    化水素中でラジカル重合開始剤によりラジカル重合して
    得られる変性ポリテトラフルオロエチレンである請求項
    3記載のポリテトラフルオロエチレン粒子。
  6. 【請求項6】 変性用モノマーが、パーフルオロビニル
    エーテル、ヘキサフルオロプロピレンまたはクロロトリ
    フルオロエチレンの少なくとも1種である請求項3また
    は5記載のポリテトラフルオロエチレン粒子。
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