JP2001040023A - 光硬化性樹脂組成物、凹凸パターンの形成物及び偽造防止用紙 - Google Patents
光硬化性樹脂組成物、凹凸パターンの形成物及び偽造防止用紙Info
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- JP2001040023A JP2001040023A JP11219541A JP21954199A JP2001040023A JP 2001040023 A JP2001040023 A JP 2001040023A JP 11219541 A JP11219541 A JP 11219541A JP 21954199 A JP21954199 A JP 21954199A JP 2001040023 A JP2001040023 A JP 2001040023A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた強度、耐熱性、耐擦傷性、耐薬品性、
基材に対する密着性を有する被膜が形成可能で、且つ被
貼着物の屈曲性や伸縮に対する追随性をも有する回折格
子やレリーフホログラム等を形成できる光硬化性樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 光硬化性樹脂組成物の被膜形成成分とし
て特定のウレタン変性アクリル系樹脂と、親水性モノマ
ーと離型剤を使用することによって、上記の課題を解決
することができる。例えば、上記の光硬化性樹脂組成物
を光輝性スレッドとして使用する場合、該光輝性スレッ
ドを基紙の一方の面に抄き込む際に必須な水分を、光硬
化性樹脂組成物が吸収することにより、製紙工程の際に
かかる応力に対応して、光輝性スレッドが伸びることに
より、基紙に密着し、屈曲性や伸縮に対する追随性が優
れたものが得られる。
基材に対する密着性を有する被膜が形成可能で、且つ被
貼着物の屈曲性や伸縮に対する追随性をも有する回折格
子やレリーフホログラム等を形成できる光硬化性樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 光硬化性樹脂組成物の被膜形成成分とし
て特定のウレタン変性アクリル系樹脂と、親水性モノマ
ーと離型剤を使用することによって、上記の課題を解決
することができる。例えば、上記の光硬化性樹脂組成物
を光輝性スレッドとして使用する場合、該光輝性スレッ
ドを基紙の一方の面に抄き込む際に必須な水分を、光硬
化性樹脂組成物が吸収することにより、製紙工程の際に
かかる応力に対応して、光輝性スレッドが伸びることに
より、基紙に密着し、屈曲性や伸縮に対する追随性が優
れたものが得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化性樹脂組成
物及び凹凸パターンの形成物に関し、さらに詳しくは耐
熱性及び柔軟性等を同時に有する被膜形成が可能である
光硬化性樹脂組成物及び回折格子又はレリーフホログラ
ム等の凹凸パターンの形成物に関し、また該回折格子又
はレリーフホログラムを光輝性スレッドとして紙に抄き
込んだタイプの偽造防止用紙に関する。
物及び凹凸パターンの形成物に関し、さらに詳しくは耐
熱性及び柔軟性等を同時に有する被膜形成が可能である
光硬化性樹脂組成物及び回折格子又はレリーフホログラ
ム等の凹凸パターンの形成物に関し、また該回折格子又
はレリーフホログラムを光輝性スレッドとして紙に抄き
込んだタイプの偽造防止用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より偽造防止用紙として、例えば、
表面に細かい点や細い線の印刷により偽造防止用印刷図
柄(地模様)を表わし、薄くコピーした場合には点や線
がはっきりと写らず、濃くコピーした場合には点がつぶ
れて線や字になったり、線がつぶれて太くなったりする
ようにしたものがある。このような方法では偽造防止は
困難になってきている。
表面に細かい点や細い線の印刷により偽造防止用印刷図
柄(地模様)を表わし、薄くコピーした場合には点や線
がはっきりと写らず、濃くコピーした場合には点がつぶ
れて線や字になったり、線がつぶれて太くなったりする
ようにしたものがある。このような方法では偽造防止は
困難になってきている。
【0003】そこで、この問題を解決するために、例え
ば、光輝性スレッドを基紙の一方の面に抄き込んだもの
(特開平7−56377号)が偽造防止用紙として提案
されている。これは、カラーコピーした場合でも、光輝
性スレツドに対応する箇所で金属色が出ないことを利用
して偽造を防止しようとしたものである。
ば、光輝性スレッドを基紙の一方の面に抄き込んだもの
(特開平7−56377号)が偽造防止用紙として提案
されている。これは、カラーコピーした場合でも、光輝
性スレツドに対応する箇所で金属色が出ないことを利用
して偽造を防止しようとしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】更に回折格子やレリー
フホログラムは従来、各種のカードや証券等の装飾や偽
造防止の目的に使用されているが、その用途の拡大とと
もに紙への抄き込みも行われることが出来、更に優れた
強度、耐熱性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性、基材に対
する密着性が要求されるとともに、被貼着物の屈曲性や
伸縮に対する追随性が要求されるようになった。特に従
来の光硬化性塗料からなる回折格子やレリーフホログラ
ムの場合には、使用している樹脂が光硬化によって柔軟
性を失い、その結果として被貼着物の屈曲や伸縮によっ
て回折格子やレリーフホログラムとしての機能を喪失す
るものであった。
フホログラムは従来、各種のカードや証券等の装飾や偽
造防止の目的に使用されているが、その用途の拡大とと
もに紙への抄き込みも行われることが出来、更に優れた
強度、耐熱性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性、基材に対
する密着性が要求されるとともに、被貼着物の屈曲性や
伸縮に対する追随性が要求されるようになった。特に従
来の光硬化性塗料からなる回折格子やレリーフホログラ
ムの場合には、使用している樹脂が光硬化によって柔軟
性を失い、その結果として被貼着物の屈曲や伸縮によっ
て回折格子やレリーフホログラムとしての機能を喪失す
るものであった。
【0005】本出願人の発明者は、これらの問題点を解
決するために、特開昭61−156273号公報や特公
平5−54502号公報に開示したような材料系を用い
て、優れた強度、耐熱性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品
性、基材に対する密着性を有する被膜が形成可能で、且
つ被貼着物の屈曲性や伸縮に対する追随性をも有する回
折格子やレリーフホログラム等を形成することができる
光硬化性樹脂組成物を提供することに成功した。
決するために、特開昭61−156273号公報や特公
平5−54502号公報に開示したような材料系を用い
て、優れた強度、耐熱性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品
性、基材に対する密着性を有する被膜が形成可能で、且
つ被貼着物の屈曲性や伸縮に対する追随性をも有する回
折格子やレリーフホログラム等を形成することができる
光硬化性樹脂組成物を提供することに成功した。
【0006】本発明の目的は、優れた強度、耐熱性、耐
擦傷性、耐薬品性、基材に対する密着性を有する被膜が
形成可能で、且つ被貼着物の屈曲性や伸縮に対する追随
性をも有する回折格子やレリーフホログラム等を形成す
ることができる光硬化性樹脂組成物を提供することであ
る。
擦傷性、耐薬品性、基材に対する密着性を有する被膜が
形成可能で、且つ被貼着物の屈曲性や伸縮に対する追随
性をも有する回折格子やレリーフホログラム等を形成す
ることができる光硬化性樹脂組成物を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】これらの問題を解決する
ために、本発明は、下記構造式で表されるウレタン変性
アクリル系樹脂と、親水性モノマーと離型剤を含有する
ことを特徴とする光硬化性樹脂組成物を完成させた。
ために、本発明は、下記構造式で表されるウレタン変性
アクリル系樹脂と、親水性モノマーと離型剤を含有する
ことを特徴とする光硬化性樹脂組成物を完成させた。
【化2】 (式中5個のR1 は夫々互いに独立して水素原子又はメ
チル基を表し、R2 はC 1 〜C16の炭化水素基を表し、
X及びYは直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。
lとmとoの合計を100とした場合に、lは20〜9
0、mは0〜50、nは10〜80、oは0〜20の整
数である。)
チル基を表し、R2 はC 1 〜C16の炭化水素基を表し、
X及びYは直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。
lとmとoの合計を100とした場合に、lは20〜9
0、mは0〜50、nは10〜80、oは0〜20の整
数である。)
【0008】即ち、本発明は、例えば、光輝性スレッド
を基紙の一方の面に抄き込む際に必須な水分を、光硬化
性樹脂組成物が吸収することにより、製紙工程の際にか
かる応力に対応して、光輝性スレッドが伸びることによ
り、基紙に密着し、屈曲性や伸縮に対する追随性が優れ
たものが得られる。また、本発明によれば、光硬化性樹
脂組成物の被膜形成成分として、優れた強度、耐熱性、
耐擦傷性、耐薬品性、基材に対する密着性を有する被膜
が形成可能で、且つ被貼着物の屈曲性や伸縮に対する追
随性をも有する回折格子やレリーフホログラム等を形成
することができる光硬化性樹脂組成物を提供することが
できる。
を基紙の一方の面に抄き込む際に必須な水分を、光硬化
性樹脂組成物が吸収することにより、製紙工程の際にか
かる応力に対応して、光輝性スレッドが伸びることによ
り、基紙に密着し、屈曲性や伸縮に対する追随性が優れ
たものが得られる。また、本発明によれば、光硬化性樹
脂組成物の被膜形成成分として、優れた強度、耐熱性、
耐擦傷性、耐薬品性、基材に対する密着性を有する被膜
が形成可能で、且つ被貼着物の屈曲性や伸縮に対する追
随性をも有する回折格子やレリーフホログラム等を形成
することができる光硬化性樹脂組成物を提供することが
できる。
【0009】
【発明の実施の態様】次に、好ましい発明の実施の形態
を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。本発明で使用
するウレタン変性アクリル系樹脂は、例えば、好ましい
1例として、メタクリル酸メチル20〜90モルとメタ
クリル酸0〜50モルと2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート10〜80モルとを共重合して得られるアクリル
共重合体であって、該共重合体中に存在している水酸基
にメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(2−イ
ソシアネートエチルメタクリレート)を反応させて得ら
れる樹脂である。
を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。本発明で使用
するウレタン変性アクリル系樹脂は、例えば、好ましい
1例として、メタクリル酸メチル20〜90モルとメタ
クリル酸0〜50モルと2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート10〜80モルとを共重合して得られるアクリル
共重合体であって、該共重合体中に存在している水酸基
にメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(2−イ
ソシアネートエチルメタクリレート)を反応させて得ら
れる樹脂である。
【0010】従って、上記メタクリロイルオキシエチル
イソシアネートが共重合体中に存在している全ての水酸
基に反応している必要はなく、共重合体中の2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート単位の水酸基の少なくとも1
0モル%以上、好ましくは50モル%以上がメタクリロ
イルオキシエチルイソシアネートと反応していればよ
い。上記の2−ヒドロキシエチルメタクリレートに代え
て又は併用して、N−メチロールアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の水酸基
を有するモノマーも使用することができる。
イソシアネートが共重合体中に存在している全ての水酸
基に反応している必要はなく、共重合体中の2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート単位の水酸基の少なくとも1
0モル%以上、好ましくは50モル%以上がメタクリロ
イルオキシエチルイソシアネートと反応していればよ
い。上記の2−ヒドロキシエチルメタクリレートに代え
て又は併用して、N−メチロールアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の水酸基
を有するモノマーも使用することができる。
【0011】以上の如く、水酸基含有アクリル系樹脂中
に存在している水酸基を利用して、分子中に多数のメタ
クリロイル基を導入したウレタン変性アクリル系樹脂を
主成分とする樹脂組成物によって、例えば、回折格子等
を形成する場合には、硬化手段として紫外線や電子線等
の電離放射線が使用でき、しかも高架橋密度でありなが
ら柔軟性及び耐熱性等に優れた回折格子等を形成するこ
とができる。
に存在している水酸基を利用して、分子中に多数のメタ
クリロイル基を導入したウレタン変性アクリル系樹脂を
主成分とする樹脂組成物によって、例えば、回折格子等
を形成する場合には、硬化手段として紫外線や電子線等
の電離放射線が使用でき、しかも高架橋密度でありなが
ら柔軟性及び耐熱性等に優れた回折格子等を形成するこ
とができる。
【0012】上記のウレタン変性アクリル系樹脂は、前
記共重合体を溶解可能な溶剤、例えば、トルエン、ケト
ン、セロソルブアセテート、ジメチルスルフォキサイド
等の溶媒に溶解させ、この溶液を攪拌しながら、メタク
リロイルオキシエチルイソシアネートを滴下及び反応さ
せることにより、イソシアネート基がアクリル系樹脂の
水酸基と反応してウレタン結合を生じ、該ウレタン結合
を介して樹脂中にメタクリロイル基を導入することがで
きる。この際使用するメタクリロイルオキシエチルイソ
シアネートの使用量は、アクリル系樹脂の水酸基とイソ
シアネート基との比率で水酸基1モル当たりイソシアネ
ート基0.1〜5モル、好ましくは0.5〜3モルの範
囲になる量である。尚、上記樹脂中の水酸基よりも当量
以上のメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを使
用する場合には、該メタクリロイルオキシエチルイソシ
アネートは樹脂中のカルボキシル基とも反応して−CO
NH−CH2 CH2 −の連結を生じることもあり得る。
記共重合体を溶解可能な溶剤、例えば、トルエン、ケト
ン、セロソルブアセテート、ジメチルスルフォキサイド
等の溶媒に溶解させ、この溶液を攪拌しながら、メタク
リロイルオキシエチルイソシアネートを滴下及び反応さ
せることにより、イソシアネート基がアクリル系樹脂の
水酸基と反応してウレタン結合を生じ、該ウレタン結合
を介して樹脂中にメタクリロイル基を導入することがで
きる。この際使用するメタクリロイルオキシエチルイソ
シアネートの使用量は、アクリル系樹脂の水酸基とイソ
シアネート基との比率で水酸基1モル当たりイソシアネ
ート基0.1〜5モル、好ましくは0.5〜3モルの範
囲になる量である。尚、上記樹脂中の水酸基よりも当量
以上のメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを使
用する場合には、該メタクリロイルオキシエチルイソシ
アネートは樹脂中のカルボキシル基とも反応して−CO
NH−CH2 CH2 −の連結を生じることもあり得る。
【0013】以上の例は、前記構造式において、全ての
R1 及びR2 がメチル基であり、X及びYがエチレン基
である場合であるが、本発明は、これらに限定されず、
5個のR1 は夫々独立して水素原子又はメチル基であっ
てもよく、更にR2 の具体例としては、例えば、メチル
基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、i
so−又はtert−ブチル基、置換又は未置換のフェ
ニル基、置換又は未置換のベンジル基等が挙げられ、X
及びYの具体例としては、エチレン基、プロピレン基、
ジエチレン基、ジプロピレン基等が挙げられる。このよ
うにして得られる本発明で使用するウレタン変性アクリ
ル系樹脂は全体の分子量としては、ポリスチレン換算分
子量で1万〜20万、更に2〜4万であることがより好
ましい。
R1 及びR2 がメチル基であり、X及びYがエチレン基
である場合であるが、本発明は、これらに限定されず、
5個のR1 は夫々独立して水素原子又はメチル基であっ
てもよく、更にR2 の具体例としては、例えば、メチル
基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、i
so−又はtert−ブチル基、置換又は未置換のフェ
ニル基、置換又は未置換のベンジル基等が挙げられ、X
及びYの具体例としては、エチレン基、プロピレン基、
ジエチレン基、ジプロピレン基等が挙げられる。このよ
うにして得られる本発明で使用するウレタン変性アクリ
ル系樹脂は全体の分子量としては、ポリスチレン換算分
子量で1万〜20万、更に2〜4万であることがより好
ましい。
【0014】体積ホログラム層は、支持体フィルム上に
体積ホログラム記録材料を塗布した後、物体からの光の
波面に相当する干渉縞が透過率変調、屈曲率変調の形で
層内に記録されたもので、複製に際しても、体積ホログ
ラム原反を密着させて露光現像することにより容易に作
成できる。記録材料としては、銀塩材料、重クロム酸ゼ
ラチン乳剤、光硬化性樹脂、光架橋性樹脂等公知の体積
ホログラム記録材料が挙げられる。この体積ホログラム
層の厚みとしては、0.1μm〜50μm、好ましくは
5〜20μmである。
体積ホログラム記録材料を塗布した後、物体からの光の
波面に相当する干渉縞が透過率変調、屈曲率変調の形で
層内に記録されたもので、複製に際しても、体積ホログ
ラム原反を密着させて露光現像することにより容易に作
成できる。記録材料としては、銀塩材料、重クロム酸ゼ
ラチン乳剤、光硬化性樹脂、光架橋性樹脂等公知の体積
ホログラム記録材料が挙げられる。この体積ホログラム
層の厚みとしては、0.1μm〜50μm、好ましくは
5〜20μmである。
【0015】次に本発明で使用するウレタン変性アクリ
ル系樹脂の製造例を示す。製造例冷却器、滴下ロート及
び温度計付きの2リットルの四つ口フラスコに、トルエ
ン40g及びメチルエチルケトン(MEK)40gをア
ゾ系の開始剤とともに仕込み、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート(HEMA)22.4g、メチルメタクリ
レート(MMA)70.0g、トルエン20g、及びM
EK20gの混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけ
て滴下させながら100〜110℃の温度下で8時問反
応させた後、室温まで冷却した。これに、2−イソシア
ネートエチルメタクリレート(昭和電工製、カレンズM
OI)27.8g、トルエン20g及びMEK20gの
混合液を加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付
加反応させた。
ル系樹脂の製造例を示す。製造例冷却器、滴下ロート及
び温度計付きの2リットルの四つ口フラスコに、トルエ
ン40g及びメチルエチルケトン(MEK)40gをア
ゾ系の開始剤とともに仕込み、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート(HEMA)22.4g、メチルメタクリ
レート(MMA)70.0g、トルエン20g、及びM
EK20gの混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけ
て滴下させながら100〜110℃の温度下で8時問反
応させた後、室温まで冷却した。これに、2−イソシア
ネートエチルメタクリレート(昭和電工製、カレンズM
OI)27.8g、トルエン20g及びMEK20gの
混合液を加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付
加反応させた。
【0016】反応生成物のIR分析により2200cm
-1の吸収ピークの消失を確認し反応を終了した。得られ
た樹脂溶液の固形分は41.0%、粘度は130mPa
(30℃)、分子量はポリスチレン換算で35000、
C=C結合導入量は13.8モル%であつた。
-1の吸収ピークの消失を確認し反応を終了した。得られ
た樹脂溶液の固形分は41.0%、粘度は130mPa
(30℃)、分子量はポリスチレン換算で35000、
C=C結合導入量は13.8モル%であつた。
【0017】本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記のウ
レタン変性アクリル系樹脂を被膜形成成分の主成分とし
て、親水性モノマー、離型剤、ウレタンアクリレートと
ともに適当な有機溶剤に溶解してなることを特徴とす
る。使用する有機溶剤としては、上記したようなウレタ
ン変性アクリル系樹脂を溶解する有機溶剤であれば何れ
でもよいが、塗工性や乾燥性を考慮すると、トルエン、
キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケ
トン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ等のセロソルブ系有機溶剤等が挙げられ、特に
これらの溶剤からなる混合系溶剤が好ましく使用され
る。上記組成物における前記ウレタン変性アクリル系樹
脂の固形分濃度は特に限定されないが、一般的には重量
基準で約1〜50重量%の範囲が好ましい。
レタン変性アクリル系樹脂を被膜形成成分の主成分とし
て、親水性モノマー、離型剤、ウレタンアクリレートと
ともに適当な有機溶剤に溶解してなることを特徴とす
る。使用する有機溶剤としては、上記したようなウレタ
ン変性アクリル系樹脂を溶解する有機溶剤であれば何れ
でもよいが、塗工性や乾燥性を考慮すると、トルエン、
キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケ
トン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ等のセロソルブ系有機溶剤等が挙げられ、特に
これらの溶剤からなる混合系溶剤が好ましく使用され
る。上記組成物における前記ウレタン変性アクリル系樹
脂の固形分濃度は特に限定されないが、一般的には重量
基準で約1〜50重量%の範囲が好ましい。
【0018】本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記ウレ
タン変性アクリル系樹脂に加えて、離型剤を含有する。
本発明で用いられる離型剤としては従来公知の離型剤、
例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフ
ロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス、弗素系、
リン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン等が何れも
使用可能である。特に好ましい離型剤は変性シリコーン
であり、具体的には、 1)変性シリコーンオイル側鎖型、 2)変性シリコーンオイル両末端型、 3)変性シリコーンオイル片末端型、 4)変性シリコーンオイル側鎖両末端型、 5)トリメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシ
ロキサン(シリコーンレジンと呼ぶ)、 6)シリコーングラフトアクリル樹脂、及び 7)メチルフェニルシリコーンオイル等が挙げられる。
タン変性アクリル系樹脂に加えて、離型剤を含有する。
本発明で用いられる離型剤としては従来公知の離型剤、
例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフ
ロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス、弗素系、
リン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン等が何れも
使用可能である。特に好ましい離型剤は変性シリコーン
であり、具体的には、 1)変性シリコーンオイル側鎖型、 2)変性シリコーンオイル両末端型、 3)変性シリコーンオイル片末端型、 4)変性シリコーンオイル側鎖両末端型、 5)トリメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシ
ロキサン(シリコーンレジンと呼ぶ)、 6)シリコーングラフトアクリル樹脂、及び 7)メチルフェニルシリコーンオイル等が挙げられる。
【0019】変性シリコーンオイルは、反応性シリコー
ンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。
反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキ
シ変性、カルボキシル基変性、カルビノール変性、メタ
クリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端
反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリ
コーンオイルとしては、ポリエ一テル変性、メチルスチ
リル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親
水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、
フッ素変性等が挙げられる。
ンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。
反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキ
シ変性、カルボキシル基変性、カルビノール変性、メタ
クリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端
反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリ
コーンオイルとしては、ポリエ一テル変性、メチルスチ
リル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親
水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、
フッ素変性等が挙げられる。
【0020】上記シリコーンオイルの中でも、被膜形成
成分と反応性である基を有する種類の反応性シリコーン
オイルは、樹脂層の硬化とともに樹脂に反応して結合す
るので、後に凹凸パターンが形成された樹脂層の表面に
ブリードアウトすることがなく、特徴的な性能を付与す
ることができる。特に、蒸着工程での蒸着層との密着性
向上には有効である。
成分と反応性である基を有する種類の反応性シリコーン
オイルは、樹脂層の硬化とともに樹脂に反応して結合す
るので、後に凹凸パターンが形成された樹脂層の表面に
ブリードアウトすることがなく、特徴的な性能を付与す
ることができる。特に、蒸着工程での蒸着層との密着性
向上には有効である。
【0021】本発明では、本発明の光硬化性樹脂組成物
(塗料)を、例えば、ポリエステルフィルム等の基材上
に塗工して光硬化性樹脂層を形成し、この光硬化性樹脂
層に各種凹凸パターンを付与した後、紫外線や電子線を
露光し、核樹脂層を硬化させ、その後形成された凹凸パ
ターン面に金属蒸着や屈折率の異なる層を積層し、回折
格子やレリーフホログラム等とすることができる。
(塗料)を、例えば、ポリエステルフィルム等の基材上
に塗工して光硬化性樹脂層を形成し、この光硬化性樹脂
層に各種凹凸パターンを付与した後、紫外線や電子線を
露光し、核樹脂層を硬化させ、その後形成された凹凸パ
ターン面に金属蒸着や屈折率の異なる層を積層し、回折
格子やレリーフホログラム等とすることができる。
【0022】従って、組成物のフィルムヘのコーティン
グ(塗工及び乾燥)工程と、ホログラム等の複製工程を
別工程で実施する場合には、コーティングして形成され
た塗膜表面にタックがあると、この塗膜を有するフィル
ムをロール状に直接巻き取る場合にブロッキングを生じ
て不都合である。塗布及び乾燥時に塗布層の表面側に局
在するような溶剤系を用いて塗布及び乾燥することが上
記のブロッキング防止には有効であり、又、複製時の反
復エンボス性を高めるためにも有効である。又、塗膜の
表面にタックがある場合は、離型性フィルムを塗膜表面
にラミネートしてからフィルムを巻き取る方法を選択す
ることができる。連続工程で組成物のフィルムヘのコー
ティング(塗工及び乾燥)工程と、ホログラム等の複製
工程とを行う場合は、上記の制約条件が緩和される。
グ(塗工及び乾燥)工程と、ホログラム等の複製工程を
別工程で実施する場合には、コーティングして形成され
た塗膜表面にタックがあると、この塗膜を有するフィル
ムをロール状に直接巻き取る場合にブロッキングを生じ
て不都合である。塗布及び乾燥時に塗布層の表面側に局
在するような溶剤系を用いて塗布及び乾燥することが上
記のブロッキング防止には有効であり、又、複製時の反
復エンボス性を高めるためにも有効である。又、塗膜の
表面にタックがある場合は、離型性フィルムを塗膜表面
にラミネートしてからフィルムを巻き取る方法を選択す
ることができる。連続工程で組成物のフィルムヘのコー
ティング(塗工及び乾燥)工程と、ホログラム等の複製
工程とを行う場合は、上記の制約条件が緩和される。
【0023】本発明では、上記の如き離型剤(特にシリ
コーン)を樹脂組成物に含有させることによって、例え
ば、回折格子等をエンボス加工で作製する場合に、回折
格子のプレススタンパーと光硬化した樹脂層の剥離性を
良好にし、プレススタンパーの汚染を防止し、プレスス
タンパーを長期間連続して使用することができるように
なる(これを反復エンボス性と名づける)。上記離型剤
の使用量は、前記ウレタン変性アクリル系樹脂100重
量部当たり約0.1〜50重量部の範囲、好ましくは約
0.5〜10重量部の範囲で使用する。離型剤の使用量
が上記範囲未満では、プレススタンパーと光硬化樹脂層
との剥離が不十分であり、プレススタンパーの汚染を防
止することが困難である。一方、離型剤の使用量が上記
範囲を超えると組成物の塗工時のはじきによる塗膜面の
面荒れの問題が生じたり、製品において基材自身及び近
接する層、例えば、蒸着層の密着性を阻害したり、転写
時に皮膜破壊等(膜強度が弱くなりすぎる)を引き起こ
す等の点で好ましくない。
コーン)を樹脂組成物に含有させることによって、例え
ば、回折格子等をエンボス加工で作製する場合に、回折
格子のプレススタンパーと光硬化した樹脂層の剥離性を
良好にし、プレススタンパーの汚染を防止し、プレスス
タンパーを長期間連続して使用することができるように
なる(これを反復エンボス性と名づける)。上記離型剤
の使用量は、前記ウレタン変性アクリル系樹脂100重
量部当たり約0.1〜50重量部の範囲、好ましくは約
0.5〜10重量部の範囲で使用する。離型剤の使用量
が上記範囲未満では、プレススタンパーと光硬化樹脂層
との剥離が不十分であり、プレススタンパーの汚染を防
止することが困難である。一方、離型剤の使用量が上記
範囲を超えると組成物の塗工時のはじきによる塗膜面の
面荒れの問題が生じたり、製品において基材自身及び近
接する層、例えば、蒸着層の密着性を阻害したり、転写
時に皮膜破壊等(膜強度が弱くなりすぎる)を引き起こ
す等の点で好ましくない。
【0024】本発明では、以上のように良好な反復エン
ボス性を確保する為に、離型剤の添加が必要であるが、
同時にこの離型剤の存在によって、本発明の樹脂組成物
を基材に塗布して皮膜形成する際の密着性、形成された
皮膜他の層、例えば、金属薄膜、金属化合物の薄膜、有
機又は無機化合物の薄膜、その他の層を積層する際に両
者の密着性が低下することがある。密着性改良方法とし
ては、コロナ処理等に代表される密着性向上のための表
面処理或いはプライマー層等の密着改善層を基材等の表
面に設けることも可能である。
ボス性を確保する為に、離型剤の添加が必要であるが、
同時にこの離型剤の存在によって、本発明の樹脂組成物
を基材に塗布して皮膜形成する際の密着性、形成された
皮膜他の層、例えば、金属薄膜、金属化合物の薄膜、有
機又は無機化合物の薄膜、その他の層を積層する際に両
者の密着性が低下することがある。密着性改良方法とし
ては、コロナ処理等に代表される密着性向上のための表
面処理或いはプライマー層等の密着改善層を基材等の表
面に設けることも可能である。
【0025】更に硬化後に得られる樹脂層の吸水性を調
整するために、本発明の光硬化性樹脂組成物に、親水性
モノマーを添加する。前記親水性モノマーとしては、分
子内に−OH、−COOH、−NH2 、(ポリ)オキシ
エチレン等の親水性基を有するビニル化合物、アリル化
合物、(メタ)アクリロイル化合物で代表され、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、グ
リセロール(メタ)アクリレート、アクリル酸、コハク
酸モノヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミ
ド、ジメチルアクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリ
ドン、アクリル酸2量体等の単官能親水性モノマー、
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテ
ルジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコール
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、メチレン
ビスアクリルアミド等の多官能親水性モノマー等が好適
に用いられる。
整するために、本発明の光硬化性樹脂組成物に、親水性
モノマーを添加する。前記親水性モノマーとしては、分
子内に−OH、−COOH、−NH2 、(ポリ)オキシ
エチレン等の親水性基を有するビニル化合物、アリル化
合物、(メタ)アクリロイル化合物で代表され、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、グ
リセロール(メタ)アクリレート、アクリル酸、コハク
酸モノヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミ
ド、ジメチルアクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリ
ドン、アクリル酸2量体等の単官能親水性モノマー、
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテ
ルジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコール
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、メチレン
ビスアクリルアミド等の多官能親水性モノマー等が好適
に用いられる。
【0026】上記モノマー或いはオリゴマーの使用量
は、前記ウレタン変性アクリル系樹脂100重量部当た
り約5〜40重量部の範囲、好まし〈は約10〜30重
量部の範囲で使用する。モノマー或いはオリゴマーの使
用量が上記範囲未満では、得られる硬化樹脂層の強度、
耐熱性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性、基材に対する密
着性が十分とはいえず、一方、モノマー或いはオリゴマ
ーの使用量が上記範囲を超えると表面のタックが高くな
り、ブロッキングを引き起こしたり、ホログラム等の複
製時に版(プレススタンパー)に材料が一部残る(版取
られ)ことにより反復エンボス性が低下する等の点で好
ましくない。
は、前記ウレタン変性アクリル系樹脂100重量部当た
り約5〜40重量部の範囲、好まし〈は約10〜30重
量部の範囲で使用する。モノマー或いはオリゴマーの使
用量が上記範囲未満では、得られる硬化樹脂層の強度、
耐熱性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性、基材に対する密
着性が十分とはいえず、一方、モノマー或いはオリゴマ
ーの使用量が上記範囲を超えると表面のタックが高くな
り、ブロッキングを引き起こしたり、ホログラム等の複
製時に版(プレススタンパー)に材料が一部残る(版取
られ)ことにより反復エンボス性が低下する等の点で好
ましくない。
【0027】本発明において、光硬化性樹脂組成物を紫
外線によって硬化させる場合には、該組成物に光増感剤
を添加することが必要であり、一方、電子線によって硬
化を行なう場合には光増感剤は不要である。光増感剤と
しては、従来の紫外線硬化型塗料の光増感剤として用い
られている各種の光増感剤、例えば、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイ
ン、α−フェニルベンゾイン等のベンゾイン系化合物;
アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキ
ノン系化合物;ベンジル:ジアセチル;アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン等のフェニルケトン化合物;ジフェ
ニルジスルフィド、テトラメチルチウラムスルフィド等
のスルフィド化合物;α−クロルメチルナフタリン;ア
ントラセン及びヘキサクロロブタジエン、ペンタクロロ
ブタジエン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。こ
のような光増感剤は前記ウレタン変性アクリル系樹脂1
00重量部当たり約0.5〜10重量部の範囲で使用す
ることが好ましい。
外線によって硬化させる場合には、該組成物に光増感剤
を添加することが必要であり、一方、電子線によって硬
化を行なう場合には光増感剤は不要である。光増感剤と
しては、従来の紫外線硬化型塗料の光増感剤として用い
られている各種の光増感剤、例えば、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイ
ン、α−フェニルベンゾイン等のベンゾイン系化合物;
アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキ
ノン系化合物;ベンジル:ジアセチル;アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン等のフェニルケトン化合物;ジフェ
ニルジスルフィド、テトラメチルチウラムスルフィド等
のスルフィド化合物;α−クロルメチルナフタリン;ア
ントラセン及びヘキサクロロブタジエン、ペンタクロロ
ブタジエン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。こ
のような光増感剤は前記ウレタン変性アクリル系樹脂1
00重量部当たり約0.5〜10重量部の範囲で使用す
ることが好ましい。
【0028】本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記の各
成分に加えて、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキ
ノン、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル
等のフェノール類;ベンゾキノン、ジフェニルベンゾキ
ノン等のキノン類;フェノチアジン類:鋼類等の重合防
止剤を配合すると貯蔵安定性が向上する。更に、必要に
応じて、促進剤、粘度調節剤、界面活性剤、消泡剤、シ
ランカップリング剤等の各種助剤を配合してもよい。
又、スチレン・ブタジエンラバー等の高分子体を配合す
ることも可能である。
成分に加えて、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキ
ノン、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル
等のフェノール類;ベンゾキノン、ジフェニルベンゾキ
ノン等のキノン類;フェノチアジン類:鋼類等の重合防
止剤を配合すると貯蔵安定性が向上する。更に、必要に
応じて、促進剤、粘度調節剤、界面活性剤、消泡剤、シ
ランカップリング剤等の各種助剤を配合してもよい。
又、スチレン・ブタジエンラバー等の高分子体を配合す
ることも可能である。
【0029】次に上記本発明の光硬化性樹脂組成物の用
途について幾つかの例を挙げて説明する。前記光硬化性
組成物を、金属板、紙、ポリエチレンテレフタレート等
の基材に塗布又は含浸し、次いで組成物中に含まれてい
る有機溶剤が飛散する温度、例えば、100〜165℃
に設定した加熱炉内に0.1〜1分間程度導いて乾燥さ
せて光硬化性樹脂層を基材上に形成する。そして、この
光硬化性樹脂層に、例えば、プレススタンパーを用いて
所望のホログラムレリーフのパターニング(エンボス加
工)行ない、次いで紫外線、電子線等を照射して樹脂層
を光硬化させる。得られるホログラムは一般的には透過
型であるため、反射層を設ける必要がある。反射層とし
ては、光を反射する金属薄膜を用いると不透明タイプの
ホログラムとなり、透明な物質でホログラム層と屈折率
差がある場合は透明タイプとなるがいずれも本発明に使
用できる。反射層は、昇華、真空蒸着、スパッタリン
グ、反応性スパッタリング、イオンプレーティング、電
気メッキ等の公知の方法で形成可能である。
途について幾つかの例を挙げて説明する。前記光硬化性
組成物を、金属板、紙、ポリエチレンテレフタレート等
の基材に塗布又は含浸し、次いで組成物中に含まれてい
る有機溶剤が飛散する温度、例えば、100〜165℃
に設定した加熱炉内に0.1〜1分間程度導いて乾燥さ
せて光硬化性樹脂層を基材上に形成する。そして、この
光硬化性樹脂層に、例えば、プレススタンパーを用いて
所望のホログラムレリーフのパターニング(エンボス加
工)行ない、次いで紫外線、電子線等を照射して樹脂層
を光硬化させる。得られるホログラムは一般的には透過
型であるため、反射層を設ける必要がある。反射層とし
ては、光を反射する金属薄膜を用いると不透明タイプの
ホログラムとなり、透明な物質でホログラム層と屈折率
差がある場合は透明タイプとなるがいずれも本発明に使
用できる。反射層は、昇華、真空蒸着、スパッタリン
グ、反応性スパッタリング、イオンプレーティング、電
気メッキ等の公知の方法で形成可能である。
【0030】不透明タイプのホログラムを形成する金属
薄膜としては、例えば、Cr、Ti、Fe、Co、N
i、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、P
b、Pd、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、Rb
等の金属及びその酸化物、窒化物等を単独若しくは2種
類以上組み合わせて形成される薄膜である。上記金属薄
膜の中でもAl、Cr、Ni、Ag、Au等が特に好ま
しく、その膜厚は1〜10,000nm、望ましくは2
0〜200nmの範囲である。
薄膜としては、例えば、Cr、Ti、Fe、Co、N
i、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、P
b、Pd、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、Rb
等の金属及びその酸化物、窒化物等を単独若しくは2種
類以上組み合わせて形成される薄膜である。上記金属薄
膜の中でもAl、Cr、Ni、Ag、Au等が特に好ま
しく、その膜厚は1〜10,000nm、望ましくは2
0〜200nmの範囲である。
【0031】、透明タイプのホログラムを形成する薄膜
は、ホログラム効果を発現できる光透過性のものであれ
ば、いかなる材質のものも使用できる。例えば、ホログ
ラム形成層(光硬化樹脂層)の樹脂と屈折率の異なる透
明材料がある。この場合の屈折率はホログラム形成層の
樹脂の屈折率より大きくても、小さくてもよいが、屈折
率の差は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5
以上であり、1.0以上が最適である。又、上記以外で
は20nm以下の金属性反射膜がある。好適に使用され
る透明タイプ反射層としては、酸価チタン(Ti
O2 )、硫化亜鉛(ZnS)、Cu−Al複合金属酸化
物等が挙げられる。
は、ホログラム効果を発現できる光透過性のものであれ
ば、いかなる材質のものも使用できる。例えば、ホログ
ラム形成層(光硬化樹脂層)の樹脂と屈折率の異なる透
明材料がある。この場合の屈折率はホログラム形成層の
樹脂の屈折率より大きくても、小さくてもよいが、屈折
率の差は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5
以上であり、1.0以上が最適である。又、上記以外で
は20nm以下の金属性反射膜がある。好適に使用され
る透明タイプ反射層としては、酸価チタン(Ti
O2 )、硫化亜鉛(ZnS)、Cu−Al複合金属酸化
物等が挙げられる。
【0032】更に具体的には、ホログラムパターンのエ
ンボス加工は、例えば、プレススタンパーを周面に装着
した金属ロールとぺーパーロールよりなる1対のエンボ
スロールを使用して通常の方法で、例えば、50〜15
0℃、10〜50kg/cm 2 の圧力で行う。エンボス
加工は片面エンボスで十分であるが、両面エンボスでも
よい。エンボスに当たっては、エンボスロールの温度設
定が重要であり、エンボス形状を再現する観点からは比
較的高温で、比較的高い圧力でエンボスする方が良く、
エンボス版への付着を防止するためには全く逆の関係と
なる。又、有効に作用する熱容量から考えた場合は、複
製するフィルムの搬送速度も重要である。樹脂組成物の
エンボスロールへの付着を低減するためには、上述した
離型剤の選定も重要である。
ンボス加工は、例えば、プレススタンパーを周面に装着
した金属ロールとぺーパーロールよりなる1対のエンボ
スロールを使用して通常の方法で、例えば、50〜15
0℃、10〜50kg/cm 2 の圧力で行う。エンボス
加工は片面エンボスで十分であるが、両面エンボスでも
よい。エンボスに当たっては、エンボスロールの温度設
定が重要であり、エンボス形状を再現する観点からは比
較的高温で、比較的高い圧力でエンボスする方が良く、
エンボス版への付着を防止するためには全く逆の関係と
なる。又、有効に作用する熱容量から考えた場合は、複
製するフィルムの搬送速度も重要である。樹脂組成物の
エンボスロールへの付着を低減するためには、上述した
離型剤の選定も重要である。
【0033】又、本発明の光硬化性樹脂組成物を用いる
ことにより、予めオフセット印刷した基材の表面に光硬
化性樹脂組成物を塗布し、乾燥後、光硬化性樹脂をエン
ボス加工した後に光硬化させてレリーフを形成させて立
体的な地図やポスター等を製造することができる。更
に、ポリエチレンテレフタレート製の剥離フィルム等の
第1の基材上に光硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥後、
光硬化性樹脂層上に絵柄を印刷し、次いで印刷面上にホ
ットスタンプ剤を塗布した後、合板、ABSシート、亜
鉛板等の第2の基材をホットスタンプ剤面に貼合し、熱
転写ロール等により第2の基材上に印刷された樹脂層を
転写させ、剥離フィルムを除去し、露呈した光硬化性樹
脂層を光硬化させることにより、絵柄を基材に転写した
フィルムや金属板等が製造できる。
ことにより、予めオフセット印刷した基材の表面に光硬
化性樹脂組成物を塗布し、乾燥後、光硬化性樹脂をエン
ボス加工した後に光硬化させてレリーフを形成させて立
体的な地図やポスター等を製造することができる。更
に、ポリエチレンテレフタレート製の剥離フィルム等の
第1の基材上に光硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥後、
光硬化性樹脂層上に絵柄を印刷し、次いで印刷面上にホ
ットスタンプ剤を塗布した後、合板、ABSシート、亜
鉛板等の第2の基材をホットスタンプ剤面に貼合し、熱
転写ロール等により第2の基材上に印刷された樹脂層を
転写させ、剥離フィルムを除去し、露呈した光硬化性樹
脂層を光硬化させることにより、絵柄を基材に転写した
フィルムや金属板等が製造できる。
【0034】本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化に用い
る光としては、高エネルギー電離性放射線及び紫外線が
挙げられる。高エネルギー電離性放射線源としては、例
えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速
器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロ
トロン等の加速器によつて加速された電子線が工業的に
最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同
位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中
性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源とし
ては、例えば、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯
等が挙げられる。
る光としては、高エネルギー電離性放射線及び紫外線が
挙げられる。高エネルギー電離性放射線源としては、例
えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速
器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロ
トロン等の加速器によつて加速された電子線が工業的に
最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同
位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中
性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源とし
ては、例えば、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯
等が挙げられる。
【0035】上記に説明した光硬化性樹脂組成物を、基
材の少なくとも一方の面に塗布及び乾燥して光硬化性樹
脂層を形成した凹凸パターンの形成物を光輝性スレッド
として、紙に抄き込んだ偽造防止用紙が好ましく使用で
きる。すなわち、金属色や干渉色の光輝性を有する細片
である光輝性スレッドを、基紙の表面に抄き込んだ用紙
であり、この用紙をカラーコピーした場合、光輝性スレ
ッドに対応する箇所の金属色や干渉色が再現できないこ
とを利用して、偽造を防止するものである。
材の少なくとも一方の面に塗布及び乾燥して光硬化性樹
脂層を形成した凹凸パターンの形成物を光輝性スレッド
として、紙に抄き込んだ偽造防止用紙が好ましく使用で
きる。すなわち、金属色や干渉色の光輝性を有する細片
である光輝性スレッドを、基紙の表面に抄き込んだ用紙
であり、この用紙をカラーコピーした場合、光輝性スレ
ッドに対応する箇所の金属色や干渉色が再現できないこ
とを利用して、偽造を防止するものである。
【0036】図2(A)は光輝性スレッドを抄き込んだ
偽造防止用紙の一つの実施形態の平面図であり、図2
(B)は図1(A)のa−a線における断面を示してい
る。図2に示すように、基紙9に光輝性スレッド10を
抄き込んだタイプの偽造防止用紙8であって、基紙9が
光輝性スレッド10を間欠的に露出する複数の表出部1
1と、各表出部間で光輝性スレッド10を間欠的に覆う
被覆部12とを備えている。表出部11は光輝性スレッ
ド10と同幅でもよいが、それより広幅として光輝性ス
レッド10の両サイドを透かし部13となるようにする
ことで、抄造時に発生するスレッドの公差(ブレ)を透
かしにより吸収することができる。基紙9は、光輝性ス
レッド10の両端部分が被覆部12として構成されてい
ることが好ましい。光輝性スレッドの端部が露出してい
ると、スレッドの剥離が生じるからである。使用するス
レッドの幅は用紙の使用目的にもより、特に制限されな
いが、0.2〜5mm程度のものが通常使用される。
偽造防止用紙の一つの実施形態の平面図であり、図2
(B)は図1(A)のa−a線における断面を示してい
る。図2に示すように、基紙9に光輝性スレッド10を
抄き込んだタイプの偽造防止用紙8であって、基紙9が
光輝性スレッド10を間欠的に露出する複数の表出部1
1と、各表出部間で光輝性スレッド10を間欠的に覆う
被覆部12とを備えている。表出部11は光輝性スレッ
ド10と同幅でもよいが、それより広幅として光輝性ス
レッド10の両サイドを透かし部13となるようにする
ことで、抄造時に発生するスレッドの公差(ブレ)を透
かしにより吸収することができる。基紙9は、光輝性ス
レッド10の両端部分が被覆部12として構成されてい
ることが好ましい。光輝性スレッドの端部が露出してい
ると、スレッドの剥離が生じるからである。使用するス
レッドの幅は用紙の使用目的にもより、特に制限されな
いが、0.2〜5mm程度のものが通常使用される。
【0037】この構成の偽造防止用紙は、多筒式抄紙機
の一つの抄き網部上に、スレッドと同じ幅かそれより広
幅の小さな凸部を設け、この凸部の上にスレッドを載せ
た状態で紙料液を供給することによって製造できる。つ
まり、このようにすれば、凸部のない位置ではスレッド
が紙料液で挟まれるので被覆部が形成され、凸部の位置
ではスレッドが紙料液の下面側から露出するので表出部
が形成される。上記の構成のようなウィンド付きスレッ
ド用紙においては、光輝性スレッドが表出部において間
欠的に露出しているので、コピーした場合でも金属色が
再現されないことから偽造を防止できる。また、偽造品
かどうかを見るために用紙の端面を確認する必要がな
く、しかも、光輝性スレッドが基紙から剥がれてしまう
のを防止できる。
の一つの抄き網部上に、スレッドと同じ幅かそれより広
幅の小さな凸部を設け、この凸部の上にスレッドを載せ
た状態で紙料液を供給することによって製造できる。つ
まり、このようにすれば、凸部のない位置ではスレッド
が紙料液で挟まれるので被覆部が形成され、凸部の位置
ではスレッドが紙料液の下面側から露出するので表出部
が形成される。上記の構成のようなウィンド付きスレッ
ド用紙においては、光輝性スレッドが表出部において間
欠的に露出しているので、コピーした場合でも金属色が
再現されないことから偽造を防止できる。また、偽造品
かどうかを見るために用紙の端面を確認する必要がな
く、しかも、光輝性スレッドが基紙から剥がれてしまう
のを防止できる。
【0038】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、例中の部又は%は特に断りのな
い限り重量基準である。 実施例1 前記製造例1〜4で得た樹脂溶液を用いて下記5種の本
発明の光硬化性樹脂組成物A〜Eを調製した。 組成物A: 製造例1(AP−163)の樹脂溶液(固形分基準) 100部 シリコーン:トリメチルシロキシケイ酸含有メチルポリシロキサン 1部 (商品名KF−7312、信越化学工業(株)製) 多官能モノマー(商品名SR−399、サートマー社製) 10部 モノマー(商品名SR−454、サートマー社製) 10部 光増感剤 5部 (商品名イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ社製) メチルエチルケトン(MEK)で希釈して、組成物の固
形分を50%に調整した。
具体的に説明する。尚、例中の部又は%は特に断りのな
い限り重量基準である。 実施例1 前記製造例1〜4で得た樹脂溶液を用いて下記5種の本
発明の光硬化性樹脂組成物A〜Eを調製した。 組成物A: 製造例1(AP−163)の樹脂溶液(固形分基準) 100部 シリコーン:トリメチルシロキシケイ酸含有メチルポリシロキサン 1部 (商品名KF−7312、信越化学工業(株)製) 多官能モノマー(商品名SR−399、サートマー社製) 10部 モノマー(商品名SR−454、サートマー社製) 10部 光増感剤 5部 (商品名イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ社製) メチルエチルケトン(MEK)で希釈して、組成物の固
形分を50%に調整した。
【0039】 組成物B: 製造例2(AP−163)の樹脂溶液(固形分基準) 100部 シリコーン:アミノ変性反応性シリコーンオイル(両末端型) 1部 (商品名KF−8012、信越越化学工業(株)製) 多官能モノマー(商品名SR−399、サートマー社製) 10部 吸水性モノマー(TPA−320、日本化薬(株)社製) 15部 光増感剤 (商品名イルガキュア651、チバスペシャルティケミカルズ社製) 5部 メチルエチルケトン(MEK)で希釈して、組成物の固
形分を50%に調整した。
形分を50%に調整した。
【0040】 組成物C: 製造例3(AP一164)の樹脂溶液(固形分基準) 100部 シリコーンオイル:アミノ変性反応性シリコーンオイル(側鎖型) 1部 (商品名KF−860、信越化学工業(株)製) 多官能モノマー 5部 (商品名NKオリゴU−15HA、新中村化学工業(株)製) 吸水性モノマー(商品名SR−499、サートマー社製) 15部 光増感剤 5部 (商品名イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ社製) メチルエチルケトン(MEK)で希釈して、組成物の固
形分を50%に調整した。
形分を50%に調整した。
【0041】 組成物D: 製造例4(AP−168)の樹脂溶液(固形分基準) 100部 シリコーンオイル:アミノ変性反応性シリコーンオイル(片末端型) 1部 (商品名KF−8012、信越化学工業(株)製) 多官能モノマー(商品名SR−399、サートマー社製) 5部 吸水性モノマー(商品名SR−492、サートマー社製) 20部 光増感剤 5部 (商品名イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ社製) メチルエチルケトン(MEK)で希釈して、組成物の固
形分を50%に調整した。
形分を50%に調整した。
【0042】 組成物E: 製造例5(AP−169)の樹脂溶液(固形分基準) 100部 シリコーンオイル:メタクリル変性シリコーンオイル 3部 (商品名X−22−164B、信越化学工業(株)製) 吸水性モノマー(商品名SR502、サートマー社製) 15部 光増感剤 5部 (商品名イルガキュア651、チバスペシャルティケミカルズ社製) メチルエチルケトン(MEK)で希釈して、組成物の固
形分を50%に調整した。
形分を50%に調整した。
【0043】上記の光硬化性樹脂組成物A〜Eで使用し
た吸水性モノマーの吸水率を表1に示す。吸水性モノマ
ーを被膜として、その厚さを測定し、面積を16cm2
として、水に浸水する前の重量(M1 )と、24時間、
水に浸水した後の重量(M2 )の差を単位面積で除した
値と、その差を単位体積で除した値を示す。
た吸水性モノマーの吸水率を表1に示す。吸水性モノマ
ーを被膜として、その厚さを測定し、面積を16cm2
として、水に浸水する前の重量(M1 )と、24時間、
水に浸水した後の重量(M2 )の差を単位面積で除した
値と、その差を単位体積で除した値を示す。
【0044】
【表1】
【0045】(1)ホログラムの複製 ホログラムの複製は、特開昭61−156273号公報
に記載の図1に示した連続複製装置によって行った。 実施例2〜6 前記5種の本発明の光硬化性樹脂組成物のそれぞれを5
0μmの片面易接着処理ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(ダイアホイルT−600、ダイヤホイルヘキス
ト社製)の易接着処理面上に20m/minの速度でロ
ールコーターで塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散
させた後、乾燥膜厚で2g/m2 の複製用感光性フィル
ムを得た。得られたフィルムはいずれも常温ではべとつ
かず、巻き取り状態で保管できるものであった。
に記載の図1に示した連続複製装置によって行った。 実施例2〜6 前記5種の本発明の光硬化性樹脂組成物のそれぞれを5
0μmの片面易接着処理ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(ダイアホイルT−600、ダイヤホイルヘキス
ト社製)の易接着処理面上に20m/minの速度でロ
ールコーターで塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散
させた後、乾燥膜厚で2g/m2 の複製用感光性フィル
ムを得た。得られたフィルムはいずれも常温ではべとつ
かず、巻き取り状態で保管できるものであった。
【0046】複製装置のエンボスローラーには、レーザ
ー光を用いて作ったマスターホログラムから引続き作成
したプレススタンパーが設置されている。尚、樹脂製版
にマスターホログラムから複製ホログラムを作製し、こ
れをシリンダー上に貼り付けたものも使用できる。上記
で作製した複製用感光性フィルムを給紙側に仕掛け、1
50℃で加熱プレスして微細な凹凸パターンを形成させ
た。引き続き、水銀灯より発生した紫外線を照射して光
硬化させた。引き続き真空蒸着法によりアルミニウム層
をこの上に蒸着して反射型のレリーフホログラムを形成
した。
ー光を用いて作ったマスターホログラムから引続き作成
したプレススタンパーが設置されている。尚、樹脂製版
にマスターホログラムから複製ホログラムを作製し、こ
れをシリンダー上に貼り付けたものも使用できる。上記
で作製した複製用感光性フィルムを給紙側に仕掛け、1
50℃で加熱プレスして微細な凹凸パターンを形成させ
た。引き続き、水銀灯より発生した紫外線を照射して光
硬化させた。引き続き真空蒸着法によりアルミニウム層
をこの上に蒸着して反射型のレリーフホログラムを形成
した。
【0047】この表面に、接着剤層(ニッセツPE−1
18+CK101、日本カーバイド製)をロールコート
で塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、剥
離フィルムとしてシリコーン処理PETフイルム(SP
O5、東京セロファン紙社製)をラミネートし、乾燥膜
厚で25g/m2 の接着剤層を得た。これは、ラベル形
態となっており、立体像を写し出す印刷物やディスプレ
イ等に用いることができる。
18+CK101、日本カーバイド製)をロールコート
で塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、剥
離フィルムとしてシリコーン処理PETフイルム(SP
O5、東京セロファン紙社製)をラミネートし、乾燥膜
厚で25g/m2 の接着剤層を得た。これは、ラベル形
態となっており、立体像を写し出す印刷物やディスプレ
イ等に用いることができる。
【0048】(2)回折格子の形成 複製装置はホログラム複製で利用した図1(特開昭61
−156273号公報)に示したものと同一のものであ
る。実施例7〜11前記5種の本発明の光硬化性樹脂組
成物のそれぞれを50μmの片面易接着処理ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(ダイアホイルT−600、
ダイヤホイルヘキスト社製)の易接着処理面上に20m
/minの速度でロールコーターで塗工し、100℃で
乾燥して溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚で2g/m2 の
複製用感光性フィルムを得た。得られたフィルムはいず
れも常温ではべとつかず、巻き取り状態で保管できるも
のであった。
−156273号公報)に示したものと同一のものであ
る。実施例7〜11前記5種の本発明の光硬化性樹脂組
成物のそれぞれを50μmの片面易接着処理ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(ダイアホイルT−600、
ダイヤホイルヘキスト社製)の易接着処理面上に20m
/minの速度でロールコーターで塗工し、100℃で
乾燥して溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚で2g/m2 の
複製用感光性フィルムを得た。得られたフィルムはいず
れも常温ではべとつかず、巻き取り状態で保管できるも
のであった。
【0049】複製装置のエンボスローラーには、電子線
を用いて描画したマスター回折格子から引続き作成した
プレススタンパーが設置されている。尚、樹脂製版にマ
スター回折格子から複製回折格子を作製し、これをシリ
ンダー上に貼り付けたものも使用できる。上記で作製し
た複製用感光性フィルムを給紙側に仕掛け、150℃で
加熱プレスして微細な凹凸パターンを形成させた。引き
続き、水銀灯より発生した紫外線を照射して光硬化させ
た。引き続き真空蒸着法によりアルミニウム層をこの上
に蒸着して反射型の回折格子を形成した。
を用いて描画したマスター回折格子から引続き作成した
プレススタンパーが設置されている。尚、樹脂製版にマ
スター回折格子から複製回折格子を作製し、これをシリ
ンダー上に貼り付けたものも使用できる。上記で作製し
た複製用感光性フィルムを給紙側に仕掛け、150℃で
加熱プレスして微細な凹凸パターンを形成させた。引き
続き、水銀灯より発生した紫外線を照射して光硬化させ
た。引き続き真空蒸着法によりアルミニウム層をこの上
に蒸着して反射型の回折格子を形成した。
【0050】この表面に、接着剤層(ニッセツPE−1
18+CK101、日本カ一バイド社製)をロールコー
トで塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、
剥離フィルムとしてシリコーン処理PETフィルム(S
PO5、東京セロファン紙社製)をラミネートし乾燥膜
厚で25g/m2 の接着剤層を得た。これは、ラベル形
態となっており、立体像を写し出す印刷物やディスプレ
イ等に用いることができる。
18+CK101、日本カ一バイド社製)をロールコー
トで塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、
剥離フィルムとしてシリコーン処理PETフィルム(S
PO5、東京セロファン紙社製)をラミネートし乾燥膜
厚で25g/m2 の接着剤層を得た。これは、ラベル形
態となっており、立体像を写し出す印刷物やディスプレ
イ等に用いることができる。
【0051】(3)転写方式によるホログラム形成 実施例12〜16 25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミ
ラーT60、東レ(株)製)に20m/minの速度で
剥離層をグラビアコートで塗工し、100℃で乾燥して
溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚で1g/m2 の剥離層/
PETの層構成からなるフィルムを得た。
ラーT60、東レ(株)製)に20m/minの速度で
剥離層をグラビアコートで塗工し、100℃で乾燥して
溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚で1g/m2 の剥離層/
PETの層構成からなるフィルムを得た。
【0052】尚、上記における剥離層は、転写箔を転写
した後に被転写体の表面に転移して最表面になる層であ
り、転写層の剥離性や箔切れ性等を向上させる目的で設
けられ、基材フィルムの種類に応じて既知の各種の材料
が利用できる。剥離層の材質としては、例えば、ポリメ
タクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロ
ース樹脂、シリコーン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種
界面活性剤、金属酸化物等の中、1種若しくは2種以上
を混合したものが用いられる。特に、剥離層は基材フィ
ルムと転写層との問の剥離力が1〜5g/インチ(90
°剥離)になるように、その材質等を適宜選択して形成
するのが好ましい。この剥離層はインキ化し、塗布等の
公知の方法によって基材フィルムの表面に形成すること
ができ、その厚みは剥離力、箔切れ等を考慮すると0.
1〜2μmの範囲が好ましい。
した後に被転写体の表面に転移して最表面になる層であ
り、転写層の剥離性や箔切れ性等を向上させる目的で設
けられ、基材フィルムの種類に応じて既知の各種の材料
が利用できる。剥離層の材質としては、例えば、ポリメ
タクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロ
ース樹脂、シリコーン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種
界面活性剤、金属酸化物等の中、1種若しくは2種以上
を混合したものが用いられる。特に、剥離層は基材フィ
ルムと転写層との問の剥離力が1〜5g/インチ(90
°剥離)になるように、その材質等を適宜選択して形成
するのが好ましい。この剥離層はインキ化し、塗布等の
公知の方法によって基材フィルムの表面に形成すること
ができ、その厚みは剥離力、箔切れ等を考慮すると0.
1〜2μmの範囲が好ましい。
【0053】前記5種の本発明の光硬化性樹脂組成物の
それぞれを剥離層/PETの層構成からなるフィルムの
剥離層上にロールコーターで塗工し、100℃で乾燥し
て溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚で2g/m2 の複製用
感光性フィルムを得た。得られたフィルムはいずれも常
温ではべとつかず、巻き取り状態で保管できるものであ
った。
それぞれを剥離層/PETの層構成からなるフィルムの
剥離層上にロールコーターで塗工し、100℃で乾燥し
て溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚で2g/m2 の複製用
感光性フィルムを得た。得られたフィルムはいずれも常
温ではべとつかず、巻き取り状態で保管できるものであ
った。
【0054】複製装置のエンボスローラーには、レーザ
ー光を用いて作ったマスターホログラムから引続き作成
したプレススタンパーが設置されている。尚、樹脂製版
にマスターホログラムから複製ホログラムを作製し、こ
れをシリンダー上に貼り付けたものも使用できる。上記
で作製した複製用感光性フィルムを給紙側に仕掛け、1
50℃で加熱プレスして微細な凹凸パターンを形成させ
た。引き続き、水銀灯より発生した紫外線を照射して光
硬化させた。引き続き真空蒸着法によりアルミニウム層
をこの上に蒸着して反射型のレリーフホログラムを形成
した。この表面に、接着剤層をグラビアコートで塗工
し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚
で1g/m2 の接着剤層を得た。
ー光を用いて作ったマスターホログラムから引続き作成
したプレススタンパーが設置されている。尚、樹脂製版
にマスターホログラムから複製ホログラムを作製し、こ
れをシリンダー上に貼り付けたものも使用できる。上記
で作製した複製用感光性フィルムを給紙側に仕掛け、1
50℃で加熱プレスして微細な凹凸パターンを形成させ
た。引き続き、水銀灯より発生した紫外線を照射して光
硬化させた。引き続き真空蒸着法によりアルミニウム層
をこの上に蒸着して反射型のレリーフホログラムを形成
した。この表面に、接着剤層をグラビアコートで塗工
し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚
で1g/m2 の接着剤層を得た。
【0055】尚、上記における接着剤層としては、感熱
性接着性樹脂としては公知のものが使用できる。例え
ば、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチ
レンブタジエンゴム等のゴム系、ポリ(メタ)アクリル
酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル等の(メ
タ)アクリル酸エステル系、ポリイソブチルエーテル等
のポリビニルエーテル系、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体等のポリ塩化ビニル系、ポリアク
リルアミド、ポリメチロールアクリルアミド等のポリア
ミド系、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系、ポリスチレ
ン、ポリエステル、ポリ塩化オレフィン、ポリビニルブ
チラール、又、その他、酢酸ビニル/アクリル酸オクチ
ル、酢酸ビニル/アクリル酸ブチル、塩化ビニリデン/
アクリル酸ブチル等が挙げられる。
性接着性樹脂としては公知のものが使用できる。例え
ば、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチ
レンブタジエンゴム等のゴム系、ポリ(メタ)アクリル
酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル等の(メ
タ)アクリル酸エステル系、ポリイソブチルエーテル等
のポリビニルエーテル系、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体等のポリ塩化ビニル系、ポリアク
リルアミド、ポリメチロールアクリルアミド等のポリア
ミド系、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系、ポリスチレ
ン、ポリエステル、ポリ塩化オレフィン、ポリビニルブ
チラール、又、その他、酢酸ビニル/アクリル酸オクチ
ル、酢酸ビニル/アクリル酸ブチル、塩化ビニリデン/
アクリル酸ブチル等が挙げられる。
【0056】又、塗工するフィルムとしては、転写性と
剥離性を有するものであればよく、例えば、2軸延伸さ
れたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが
寸法安定性、耐熱性、強靱性等の点から最も好ましい。
これ以外に、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレン
フィルム、ポリエチレンフィルム、ボリカーボネートフ
ィルム、セロファン、ポリビニルアルコールフィルム、
アセテートフィルム、ナイロンフィルム、ポリアミドフ
ィルム、ポリアミドイミドフィルム、エチレン/ビニル
アルコール共重合体フィルム、フッ素含有フィルム、各
種共押出しフィルム等が使用できる。厚みとしては5μ
m〜200μm、好ましくは10μm〜50μmが良
い。
剥離性を有するものであればよく、例えば、2軸延伸さ
れたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが
寸法安定性、耐熱性、強靱性等の点から最も好ましい。
これ以外に、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレン
フィルム、ポリエチレンフィルム、ボリカーボネートフ
ィルム、セロファン、ポリビニルアルコールフィルム、
アセテートフィルム、ナイロンフィルム、ポリアミドフ
ィルム、ポリアミドイミドフィルム、エチレン/ビニル
アルコール共重合体フィルム、フッ素含有フィルム、各
種共押出しフィルム等が使用できる。厚みとしては5μ
m〜200μm、好ましくは10μm〜50μmが良
い。
【0057】合板の上に前記アクリル系接着剤面を下に
してフィルム面側から熱ロ一ルにて熱転写を行なった。
次いで、剥離フィルムを剥し、水銀灯より発生した紫外
線を照射して、表層の樹脂を硬化させた。これは、転写
箔の形態になっており、立体像を写し出す印刷物やディ
スプレイ等に用いることができる。転写機で塩化ビニル
カード上への熱転写を行ったところ、箔切れは良好で密
着性も優れるものであった。以上の実施例2〜16の加
工品の物性を表2に示す。
してフィルム面側から熱ロ一ルにて熱転写を行なった。
次いで、剥離フィルムを剥し、水銀灯より発生した紫外
線を照射して、表層の樹脂を硬化させた。これは、転写
箔の形態になっており、立体像を写し出す印刷物やディ
スプレイ等に用いることができる。転写機で塩化ビニル
カード上への熱転写を行ったところ、箔切れは良好で密
着性も優れるものであった。以上の実施例2〜16の加
工品の物性を表2に示す。
【0058】比較例1 実施例1における組成物Aの樹脂に代えて同量の樹脂
(メタクリル酸−アクリル酸共重合樹脂BR−77、三
菱レーヨン社製)を用い、シリコーンオイルを使用しな
い他は組成物Aと同一組成の組成物Fを調製し、該組成
物Fを用いて前記と同様にホログラムの複製、回折格子
の複製及び転写方式によるホログラム形成を行なった。
これら加工品の物性を表2に示す。
(メタクリル酸−アクリル酸共重合樹脂BR−77、三
菱レーヨン社製)を用い、シリコーンオイルを使用しな
い他は組成物Aと同一組成の組成物Fを調製し、該組成
物Fを用いて前記と同様にホログラムの複製、回折格子
の複製及び転写方式によるホログラム形成を行なった。
これら加工品の物性を表2に示す。
【0059】尚、物性の評価法は次の通りである。剥離性(プレススタンパーからの剥離性) :塗工フィル
ムを図1(特開昭61−156273号公報)の複製装
置で1000m連続複製を行い、プレススタンパー上に
樹脂の残りがないかを確認することにより行った。 ○・・・残りがない。 ×・・・残りがある。
ムを図1(特開昭61−156273号公報)の複製装
置で1000m連続複製を行い、プレススタンパー上に
樹脂の残りがないかを確認することにより行った。 ○・・・残りがない。 ×・・・残りがある。
【0060】耐薬品性:加工品の硬化表面をメチルエチ
ルケトンをしみ込ませたガーゼで100回往復させて擦
ったとき、表面に異常がなかったものを良好とし、表面
に異常を生じたものを不良とした。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
ルケトンをしみ込ませたガーゼで100回往復させて擦
ったとき、表面に異常がなかったものを良好とし、表面
に異常を生じたものを不良とした。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
【0061】耐熱性:加工品の硬化表面を熱ロールで2
00℃に加熱し、3分間保持した後の変色や変形等を見
た。異常のなかったものを良好とし、黄変若しくは変形
や剥離を生じたものを不良とした。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
00℃に加熱し、3分間保持した後の変色や変形等を見
た。異常のなかったものを良好とし、黄変若しくは変形
や剥離を生じたものを不良とした。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
【0062】耐擦傷性:#0000のスチールウールで
加工品の硬化表面を10回擦った時、表面に何の変化も
なかったものを良好とし、表面が傷つき、白化したもの
を不良とした。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
加工品の硬化表面を10回擦った時、表面に何の変化も
なかったものを良好とし、表面が傷つき、白化したもの
を不良とした。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
【0063】蒸着適性:ホログラム又は回折格子形成面
に、真空蒸着法によりアルミニウム層を蒸着した後、密
着性をセロテープ(登録商標)基盤目試験で評価した。 ○・・・蒸着性良好。 ×・・・蒸着性不良。
に、真空蒸着法によりアルミニウム層を蒸着した後、密
着性をセロテープ(登録商標)基盤目試験で評価した。 ○・・・蒸着性良好。 ×・・・蒸着性不良。
【0064】転写箔適性:ホログラム又は回折格子形成
面に、真空蒸着法によりアルミニウム層を蒸着した後、
更にヒートシール用のアクリル系接着剤(ホットスタン
プ剤)を塗工して得たものを、転写機を用いてポリ塩化
ビニルカード上へ転写し、転写箔の箔切れ性及び密着性
を評価した。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
面に、真空蒸着法によりアルミニウム層を蒸着した後、
更にヒートシール用のアクリル系接着剤(ホットスタン
プ剤)を塗工して得たものを、転写機を用いてポリ塩化
ビニルカード上へ転写し、転写箔の箔切れ性及び密着性
を評価した。 ○・・・良好。 ×・・・不良。
【0065】耐屈曲性:ポリ塩化ビニルカード上へ転写
した転写箔にエンボス文字加工をして、エンボス文字に
割れ等が生じてないかを確認した。 ○・・・変化なし。 ×・・・割れがある。
した転写箔にエンボス文字加工をして、エンボス文字に
割れ等が生じてないかを確認した。 ○・・・変化なし。 ×・・・割れがある。
【0066】
【表2】表2:評価結果
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、光硬化性樹脂組成物の
被膜形成成分として特定のウレタン変性アクリル系樹脂
と、親水性モノマーと離型剤を使用することによって、
優れた強度、耐熱性、耐擦傷性、耐薬品性、基材に対す
る密着性を有する被膜が形成可能で、且つ被貼着物の屈
曲性や伸縮に対する追随性をも有する回折格子やレリー
フホログラム等を形成することができる。例えば、上記
の光硬化性樹脂組成物を光輝性スレッドとして使用する
場合、該光輝性スレッドを基紙の一方の面に抄き込む際
に必須な水分を、光硬化性樹脂組成物が吸収することに
より、製紙工程の際にかかる応力に対応して、光輝性ス
レッドが伸びることにより、基紙に密着し、屈曲性や伸
縮に対する追随性が優れたものが得られる。
被膜形成成分として特定のウレタン変性アクリル系樹脂
と、親水性モノマーと離型剤を使用することによって、
優れた強度、耐熱性、耐擦傷性、耐薬品性、基材に対す
る密着性を有する被膜が形成可能で、且つ被貼着物の屈
曲性や伸縮に対する追随性をも有する回折格子やレリー
フホログラム等を形成することができる。例えば、上記
の光硬化性樹脂組成物を光輝性スレッドとして使用する
場合、該光輝性スレッドを基紙の一方の面に抄き込む際
に必須な水分を、光硬化性樹脂組成物が吸収することに
より、製紙工程の際にかかる応力に対応して、光輝性ス
レッドが伸びることにより、基紙に密着し、屈曲性や伸
縮に対する追随性が優れたものが得られる。
【図1】本発明で使用した凹凸形状の付与方法を説明す
る図である。
る図である。
【図2】本発明の偽造防止用紙の一つの実施形態を示す
図である。
図である。
1 ホログラム形成用フィルム 2 基材フィルム 3 硬化性樹脂 4 ホログラム原版 5 エンボスローラー 6 押し出しローラー 7 ガイドローラー 8 偽造防止用紙 9 基紙 10 光輝性スレッド 11 表出部 12 被覆部 13 透かし部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/12 C08F 220/12 220/28 220/28 290/12 290/12 D21H 21/42 D21H 21/42 (72)発明者 植田 健治 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H113 AA03 AA06 BA22 BB02 BB22 CA39 CA40 DA04 DA07 DA28 DA43 DA44 DA46 DA49 DA57 DA64 FA04 FA09 FA10 FA28 FA29 FA36 FA43 4J011 PA69 PA99 PB32 PC02 QA02 QA03 QA06 QA08 QA15 QA23 QB03 SA01 SA31 SA34 SA41 SA63 SA72 SA73 SA83 4J027 AA02 AA08 AC03 AJ02 BA06 BA08 BA09 BA13 BA14 BA20 BA25 CC05 CD10 4J100 AJ02R AL03P AL04P AL05P AL09Q AL09S AL66Q AM21Q BA03Q BA38H BA38Q CA04 CA05 CA06 CA31 DA01 HA61 HA62 HC51 JA37 4L055 AG71 AG85 AG86 AH38 AH49 AJ02 AJ07 AJ10 BD20 BE08 BE15 BE20 FA12 FA13 FA19 GA40 GA45
Claims (5)
- 【請求項1】 下記構造式で表されるウレタン変性アク
リル系樹脂と、親水性モノマーと離型剤を含有すること
を特徴とする光硬化性樹脂組成物。 【化1】 (式中5個のR1 は夫々互いに独立して水素原子又はメ
チル基を表し、R2 はC 1 〜C16の炭化水素基を表し、
X及びYは直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。
lとmとoの合計を100とした場合に、lは20〜9
0、mは0〜50、nは10〜80、oは0〜20の整
数である。) - 【請求項2】 請求項1に記載する光硬化性樹脂組成物
を、基材の少なくとも一方の面に塗布及び乾燥して光硬
化性樹脂層を形成した凹凸パターンの形成物において、
該光硬化性樹脂層の表面をエンボス加工した後、該樹脂
層に露光して樹脂層を硬化させることを特徴とする凹凸
パターンの形成物。 - 【請求項3】 前記の露光を紫外線又は電子線で行うこ
とを特徴とする請求項2に記載する凹凸パターンの形成
物。 - 【請求項4】 前記の凹凸パターンが回折格子又はレリ
ーフ型ホログラムであることを特徴とする請求項2また
は3に記載する凹凸パターンの形成物。 - 【請求項5】 請求項2〜4の何れかの1項に記載する
凹凸パターンの形成物を光輝性スレッドとして、紙に抄
き込んだことを特徴とする偽造防止用紙。
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JP11219541A JP2001040023A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 光硬化性樹脂組成物、凹凸パターンの形成物及び偽造防止用紙 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP11219541A JP2001040023A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 光硬化性樹脂組成物、凹凸パターンの形成物及び偽造防止用紙 |
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JP2001040023A true JP2001040023A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16737120
Family Applications (1)
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JP11219541A Pending JP2001040023A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 光硬化性樹脂組成物、凹凸パターンの形成物及び偽造防止用紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001040023A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007515311A (ja) * | 2003-11-14 | 2007-06-14 | プリンテック・リミテッド | 回折格子を使用するセキュリティ印刷 |
JP2007277762A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Dainippon Printing Co Ltd | ホログラムスレッドと偽造防止用紙 |
JP2007284817A (ja) * | 2006-04-17 | 2007-11-01 | Dainippon Printing Co Ltd | 光回折層を有するスレッド、及びそれを用いた偽造防止用紙 |
-
1999
- 1999-08-03 JP JP11219541A patent/JP2001040023A/ja active Pending
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JP2011201312A (ja) * | 2003-11-14 | 2011-10-13 | Printetch Ltd | 回折格子を使用するセキュリティ印刷 |
JP4870568B2 (ja) * | 2003-11-14 | 2012-02-08 | プリンテック・リミテッド | 回折格子を使用するセキュリティ印刷 |
US8453570B2 (en) | 2003-11-14 | 2013-06-04 | Basf Se | Printing |
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