JP2001038667A - ワーク把持装置 - Google Patents

ワーク把持装置

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JP2001038667A
JP2001038667A JP11221941A JP22194199A JP2001038667A JP 2001038667 A JP2001038667 A JP 2001038667A JP 11221941 A JP11221941 A JP 11221941A JP 22194199 A JP22194199 A JP 22194199A JP 2001038667 A JP2001038667 A JP 2001038667A
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gripping
work
winding
driving force
belt
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JP11221941A
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Takefumi Suzuki
健文 鈴木
Masaki Doi
雅喜 土井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状および大きさが異なる複数種類のワー
ク、特に異形ワークを適切に把持する。 【解決手段】 複数の把持部材3に、駆動力伝達部材と
しての閉じ用平ベルト5および開き用平ベルト7が巻き
回されている。両ベルト5、7は駆動モータ9により巻
き取られ、あるいは送り出される。駆動モータ9が時計
回りに回転してベルト5を巻き取ると、3つの把持部材
3が閉方向に移動して、ワークを外側から把持する。各
把持部材3はワークに当たるまで移動するので、異形ワ
ークも適切に把持できる。逆に駆動モータ9が反時計回
りに回転してベルト7を巻き取ると、3つの把持部材3
が開方向に移動して、中空ワークを内側から把持する。
ベルト巻取り力を制御することで所望の把持力が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト等の長尺の
駆動力伝達部材を利用したワーク把持装置に関し、特
に、形状および大きさが異なる複数種類のワークを把持
可能な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト等の駆動力伝達部材を利用したワ
ーク把持装置は、例えば実開昭64−71090号公報
に開示されている。同公報では、3つのピニオンとモー
タにベルトが巻き回されている。各ピニオンには、ラッ
ク付き把持爪が噛み合っている。モータによりピニオン
が回転されると、ラックが移動し、ラックに結合した把
持爪が開閉動作をする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ワーク把持装置は、例
えば、組立工場のロボットシステムにおいて、ある位置
から別の位置へと部品を運ぶのに用いられる。設備スペ
ース、費用、生産効率等の観点からは、一つの把持装置
が複数種類の部品を把持可能なことが好ましく、特に、
形状および大きさが異なる複数種類の部品を把持可能で
あることが望ましい。さらに、丸もの部品(円筒形ワー
ク)だけでなく、任意の形状の異形部品も把持可能であ
ることが望ましい。さらに、部品の把持力を調節でき、
部品の種類に応じた適切な把持力を達成可能であること
が望ましい。しかしながら、従来一般のベルト式把持装
置は、上記の要求を十分に満たしているとはいえなかっ
た。
【0004】例えば、前出の実開昭64−71090号
公報の装置は、構造上、3つの把持爪が常に同時に同じ
距離だけ進退する。すなわち、3つの把持爪は独立して
動作することができない。そのため、丸もの等のワーク
は把持できるが、その他の異形ワークを適切に把持でき
ない。
【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、形状および大きさが異なる複数種類
のワークを把持でき、特に異形ワークも把持できる装置
を提供することにある。
【0006】さらに本発明の目的は、ワークの外側を把
持するだけでなく、中空ワークの内周側をも把持できる
装置を提供することにある。
【0007】さらに本発明の目的は、各ワークに適した
適切な把持力でワークを把持できる装置を提供すること
にある。
【0008】さらに本発明の目的は、簡単な構成により
ワークを上手く把持したか否かが判定できる装置を提供
することにある。
【0009】さらに本発明の目的は、ベルトなどの駆動
力伝達部材の変形を考慮した適切なワーク把持判定がで
きる装置を提供することにある。
【0010】さらに本発明の目的は、ワーク把持後の落
下等を防止でき、特に電力遮断時でも把持状態を維持し
て落下等を防止できる装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るため、本発明のワーク把持装置は、それぞれ所定の開
閉方向に移動可能に設けられた複数の把持部材と、前記
複数の把持部材に巻き回された長尺の駆動力伝達部材
と、前記駆動力伝達部材を巻き取り可能な駆動装置と、
を含み、前記駆動装置による前記駆動力伝達部材の巻取
りに応じて前記複数の把持部材が前記開閉方向に移動す
るように前記駆動力伝達部材が前記複数の把持部材に巻
き回されていることを特徴とする。
【0012】本発明によれば、駆動力伝達部材の巻取り
に応じて複数の把持部材が移動するように構成されてい
るので、形状および大きさが異なる複数種類のワークを
把持でき、特に異形ワークも適切に把持できる。例え
ば、駆動力伝達部材がベルトであるとする。ベルトを巻
き取っていくと把持部材が開閉方向に移動する。各把持
部材は異形ワークに当たって止まる。ベルトを巻き取り
続けると、すべての把持部材がワークに当たるまで移動
する。
【0013】このように、本発明によれば、把持部材に
巻き回したベルト等の駆動力伝達部材を巻き取るという
簡単な構成でもって、異形ワークを含む各種のワークを
適切に把持することができる。
【0014】(2)長尺の駆動力伝達部材は、巻取りに
応じて前記把持部材が閉方向へと移動するように設けら
れた閉じ用駆動力伝達部材でもよい。また、駆動力伝達
部材は、巻取りに応じて前記把持部材が開方向へと移動
するように設けられた開き用駆動力伝達部材でもよい。
適当な開動作が得られるように、各把持部材の開方向側
に配置されたガイド部材が設けられ、開動作用の駆動力
伝達部材は、各把持部材の閉方向側から対応ガイド部材
の開方向側へと巻き回される。
【0015】好ましくは、上記の閉じ用駆動力伝達部材
と開き用駆動力伝達部材とが両方とも設けられる。この
態様によれば、2本の駆動力伝達部材の巻取り動作によ
って、把持部材に開動作を行わせたり、閉動作を行わせ
ることができる。簡単な構造で把持部材の開閉両方を行
うことができる。ワークは外側からも内側からも把持可
能である。
【0016】好ましくは、前記閉じ用駆動力伝達部材と
前記開き用駆動力伝達部材は、単一の回転駆動装置を用
いて巻き取られる。回転駆動装置は一方向に回転するこ
とによって前記閉じ用駆動力伝達部材を巻き取り、か
つ、他方向に回転することによって前記開き用駆動力伝
達部材を巻き取る。この態様によれば、単一の回転駆動
装置で把持部材に開閉動作を行わせることができる。す
なわち、駆動装置を一方向に回せば第1の駆動力伝達部
材の巻取りにより把持部材が閉じ、反対方向に回せば第
2の駆動力伝達部材の巻取りにより把持部材が開く。し
たがって装置の簡素化および省スペース化が可能であ
る。
【0017】(3)本発明の別の態様では、前記駆動装
置が前記駆動力伝達部材を巻き取るときに前記把持部材
が移動する方向と反対の方向へと前記把持部材を付勢す
る付勢手段が設けられる。例えば、駆動力伝達部材の巻
取りにより閉動作が行われる構成の場合、付勢方向は開
方向である。逆に、巻取りにより開動作が行われる場合
には、付勢方向は閉方向である。付勢手段は、例えば、
ばねであり、またその他の弾性部材である。この態様に
よれば、駆動力伝達部材が一本でもよい。駆動力伝達部
材を用いた移動と反対方向の移動が、付勢手段により実
現されるからである。したがって装置の簡素化が可能で
ある。
【0018】(4)好ましくは、前記把持部材とともに
前記開閉方向に移動する回転自在な回動部材が設けら
れ、前記駆動力伝達部材は前記回動部材に巻き掛けられ
ている。好ましくは、前記回動部材はプーリであり、前
記駆動力伝達部材はベルトである。この態様によれば、
ワーク把持動作がスムーズに行われる。
【0019】(5)本発明の好ましい一態様は、前記駆
動装置による前記駆動力伝達部材の巻取り力を制御する
駆動制御手段を含む。巻取り力が強ければ、ワーク把持
力も強くなる。そこで、ワークの種類に応じて巻取り力
を変更する。これにより、ワークの種類に応じた適切な
把持力でワークを把持できる。
【0020】好ましくは、前記駆動力伝達部材は、各把
持部材の前後の部分が前記開閉方向と平行に延びるよう
に巻き回されている。この態様によれば、把持力の調整
が容易である。何故なら、動滑車の原理に基づき、把持
部材の開閉方向の位置に影響されず、伝達部材の張力の
2倍の力が把持部材に作用するからである。
【0021】(6)本発明の好ましい一態様のワーク把
持装置は、前記駆動装置による前記駆動力伝達部材の巻
取り量を検出する検出手段と、ワークを把持したときの
巻取り量の目標値を記憶する目標値記憶手段と、前記複
数の把持部材が移動を止めたときの巻取り量と目標巻取
り量とに基づいて、ワークが正常に把持されたかどうか
を判定する判定手段と、を含む。
【0022】本発明によれば、駆動力伝達部材の巻取り
量に基づいて、ワーク把持が成功したか否かが判定され
る。ワークと把持部材が接触したか否かを検出するセン
サを各把持部材に設ける必要がない。したがって、簡単
な構成によりワークを上手く把持したか否かが判定でき
る。
【0023】好ましくは、前記検出手段により検出され
る巻取り量に基づき、前記駆動力伝達部材の巻取りが停
止したときに、前記判定を行う。この態様によれば、巻
取りが停止したときに把持部材が停止したと判断する。
したがって把持部材の停止も簡単な構成で判断でき、か
つ、適切なタイミングで把持成功の判断ができる。
【0024】好ましくは、前記目標値記憶手段は、複数
種類のワークに対応する複数種類の目標巻取り量データ
を記憶している。この態様によれば、複数種類のワーク
の把持成功の判定ができる。
【0025】(7)本発明の好ましいワーク把持装置
は、前記駆動力伝達部材の巻取り力に応じた巻取り量の
変化に基づいて、巻取り力に起因した伝達部材変形に対
する目標巻取り量の補正を行う補正手段を含む。より具
体的には、把持部材が所定位置にある状態で、駆動力伝
達部材の巻取り力を増大し、巻取り力または把持力に応
じた伝達部材伸び量を求める手段と、求められた伸び量
に基づいて目標巻取り量を補正する手段とが設けられ
る。
【0026】この態様によれば、把持力によって伝達部
材が伸びる場合でも、把持成功の判定を確実に行うこと
ができる。ワーク落下等の防止のために比較的強い力で
ワークを把持するときに特に効果的である。
【0027】(8)本発明の好ましいワーク把持装置
は、複数回ワークを把持したときの巻取り量の変化に基
づいて、時間経過に起因した伝達部材変形に対する目標
巻取り量の補正を行う補正手段を含む。より具体的に
は、過去にワークを把持したときの巻取り量またはその
変化を記憶する履歴データ記憶手段が設けられ、記憶デ
ータに基づいて目標巻取り量が補正される。
【0028】この態様によれば、経年変化による伝達部
材の伸びが生じた場合でも、把持成功の判定を確実に行
うことができる。
【0029】(9)本発明の好ましい一態様のワーク把
持装置は、ワーク把持後に、前記駆動力伝達部材の巻取
り状態が変化不能に前記駆動力伝達部材をロックするロ
ック手段を含む。本発明によれば、ロック手段を設けた
ことにより、把持後のワーク落下を確実に防止できる。
【0030】好ましくは、前記ロック手段は、前記駆動
力伝達部材に接してその移動を抑制するロック部材と、
前記ロック部材をロック状態と非ロック状態の間で移動
させるロック用電磁アクチュエータと、を含み、前記ロ
ック用電磁アクチュエータは、電力供給停止状態でもロ
ック状態を維持するように構成されている。好ましく
は、前記ロック用電磁アクチュエータには、前記駆動力
伝達部材がゆるもうとする力に打ち勝つ磁力を発生し
て、電力供給停止状態にてロック状態を維持するための
ロック維持用永久磁石が設けられている。
【0031】この態様によれば電力供給停止時にもワー
ク落下を防止できる。例えば、駆動力伝達部材たるベル
トを巻き取る駆動モータへの電力供給が停止したとす
る。本発明のロック手段が設けられていなければ、ベル
トがゆるみ、ワークが落下する可能性がある。しかしな
がら、本発明によれば、電力供給停止時もベルトの巻取
り状態の変化が抑制され、したがってゆるみが生じず、
ワークは落下することなく保持される。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明
する。本実施形態では、ワークとしての部品を運ぶ組立
ロボット装置に本発明が適用される。しかし、本発明は
これに限定されず、任意のワーク把持装置に適用可能で
ある。
【0033】図1は、本実施形態のワーク把持装置を模
式的に示す斜視図である。この把持装置は、ロボットア
ームの先端のハンド部に装着される。
【0034】図1に示すように、ワーク把持装置1は、
矢印Zで示す開閉方向に移動可能に設けられた3つの把
持部材3を含む。3つの開閉方向は、装置中央から外側
に向けて延びており、互いに120度をなしている。こ
れらの把持部材3を巡るように、2本の長尺の駆動力伝
達部材が巻き回されている。本実施形態では、駆動力伝
達部材として、閉じ用平ベルト5および開き用平ベルト
7が用いられる。さらに、平ベルト5、7を巻き取るた
めに、駆動装置としてのモータ9が設けられている。
【0035】図2は各把持部材3の構成を示している。
把持部材3は、ワークを把持するための把持爪11を含
む。把持爪11は、爪台板12の端部から下方に延びて
いる。爪台板12には、閉じ用プーリ13および開き用
プーリ14が取り付けられている。両プーリ13、14
は、把持爪11と平行な同一回転軸15の周りを回転自
在である。両プーリ13、14は重ねて配置されてお
り、閉じ用プーリ13が上である。そして、閉じ用平ベ
ルト5は閉じ用プーリ13に、開き用平ベルト7は、開
き用プーリ14に巻き掛けられている。
【0036】爪台板12は、ボールを使ったスライド機
構によって、レール16に対してスライド移動可能に取
り付けられている。スライド方向は、図1の開閉方向
(矢印Z)である。レール16に設けられたストッパー
(図示せず)により移動範囲が規制されている。
【0037】次に、図3を参照し、平ベルト5、7の巻
回経路を説明する。図3(a)は、閉じ用平ベルト5の
巻回経路を太線で示しており、図3(b)は、開き用平
ベルト7の巻回経路を太線で示している。以下に説明す
るように、閉じ用平ベルト5は、巻取りに応じて把持部
材が閉方向へと移動するように設けられている。一方、
開き用平ベルト7は、巻取りに応じて把持部材が開方向
へと移動するように設けられている。
【0038】図3(a)に示すように、平ベルト5を巻
き回すために、閉じ用プーリ13a〜13cが作る円の
内部に第1〜第4の閉じガイドプーリ21〜24が設け
られている。これらのプーリ21〜24は回動自在であ
り、またそれらの位置は固定されている。
【0039】閉じ用平ベルト5の端部は、ベルト端固定
プーリとしての第1ガイドプーリ21に固定されてい
る。平ベルト5は、プーリ21から、第1把持爪11a
の開方向に進み、プーリ13aの外側を回って閉じ方向
に進む。平ベルト5は、第2閉じガイドプーリ22の内
側を回って、第2把持爪11bの開方向に進み、第2閉
じ用プーリ13bの外側を回って閉じ方向に進む。さら
に平ベルト5は、第3閉じガイドプーリ23の内側を回
って、第3把持爪11cの開方向に進み、プーリ13c
の外側を回って閉じ方向に進む。さらに平ベルト5は、
第4閉じガイドプーリ24の内側を回って、閉じベルト
巻取りプーリ25に到る。巻取りプーリ25はモータ出
力軸に連結されている。
【0040】各閉じ用プーリ13a〜13cでは平ベル
ト5の方向が反転する。各閉じ用プーリ13a〜13c
の前後の部分では、把持爪の開閉方向とベルトが平行で
ある。このような経路が得られるように、各閉じ用プー
リの両側のガイドプーリが配置されている。例えば、第
2ガイドプーリ22と第3ガイドプーリ23の隙間は、
第2プーリ13bの直径と一致している。
【0041】上記の構成により、閉じ用平ベルト5の巻
取りに応じて把持爪が閉方向へと移動する。すなわち、
モータが回転して巻取りプーリ25が平ベルト5を巻き
取ると、プーリ間を巡るベルト(プーリに巻き取られて
いない部分)が短くなる。ベルトが短くなれば、巻回経
路長も短くなる必要がある。そこで、ベルトが短くなる
のに応じて閉じ用プーリ13a〜13cが把持中心Oに
向かって近づく。
【0042】次に、開き用平ベルト7の巻回経路を説明
する。図3(b)に示すように、平ベルト7を巻き回す
ために、開き用プーリ14a〜14cが作る円の外側
に、第1〜第6の開きガイドプーリ31〜36が設けら
れている。これらのプーリ31〜36は回動自在であ
り、またそれらの位置は固定されている。
【0043】開き用平ベルト7の端部は、ベルト端固定
プーリとしての第1ガイドプーリ31に固定されてい
る。平ベルト7は、プーリ31から、第3把持爪11c
の閉方向に進み、プーリ14cの内側を回って開方向に
進む。平ベルト7は、第2閉じガイドプーリ32の外側
を回り、さらに第3閉じガイドプーリ33の外側を回っ
て、第2把持爪11bの閉方向に進み、第2開き用プー
リ14bの内側を回って開方向に進む。さらに平ベルト
7は、第4開きガイドプーリ34の外側を回り、さらに
第5開きガイドプーリ35の外側を回って、第1把持爪
11aの閉方向に進み、プーリ13aの内側を回って開
方向に進む。さらに平ベルト5は、第6開きガイドプー
リ36の外側を回って、開きベルト巻取りプーリ37に
到る。巻取りプーリ37はモータ出力軸に連結されてい
る。プーリ37に対する平ベルト7の巻付き方向と、前
述のプーリ25に対する平ベルト5の巻付き方向は逆で
あり、前者が時計方向、後者が反時計方向である。
【0044】各閉じ用プーリ14a〜14cでは平ベル
ト7の方向が反転する。各閉じ用プーリ14a〜14c
の前後の部分では、把持爪の開閉方向とベルトが平行で
ある。このような経路が得られるように、各閉じ用プー
リの両側のガイドプーリが配置されている。すなわち、
各プーリ14a〜14cよりも外側に、爪開閉方向の線
を挟んで、2つのガイドプーリが設置されている。そし
て、2つのガイドプーリの隙間が、開き用プーリの直径
と等しく設定されている。
【0045】上記の構成により、開き用平ベルト7の巻
取りに応じて把持爪が開方向へと移動する。すなわち、
モータが回転して巻取りプーリ37が平ベルト7を巻き
取ると、プーリ間を巡るベルト(プーリに巻き取られて
いない部分)が短くなる。ベルトが短くなれば、ベルト
経路長も短くなる必要がある。そこで、ベルトが短くな
るのに応じて開き用プーリ14a〜14cが把持中心O
から離れる。
【0046】図1に戻り、装置全体としては、3つの把
持部材3が向き合って配置されている。そして2つの平
ベルト5、7が3つの把持部材3を巡っている。2本の
ベルトは上下に重ねて配置されており、閉じ用平ベルト
5が上側、開き用平ベルト7が下側である。モータ9の
出力軸には、閉じベルト巻取りプーリ25と開きベルト
巻取りプーリ37が連結されており、両プーリは同軸に
配置されている。
【0047】次に、図4および図5を参照し、本実施形
態のワーク把持装置の把持動作を説明する。まず、図4
に例示する異形ワークWを外側から把持するときの動作
を示している。
【0048】まず、図4(a)に示すように、把持爪1
1a〜11cが原位置にセットされる。原位置は、把持
爪11a〜11cの可動範囲で最も外側(開き側)の位
置である。この状態で、把持対象のワークWの上に把持
装置が位置決めされる。前述したように、把持装置は、
図示しないロボットアームに取り付けられており、この
ロボットアームが駆動される。ワークWは、例えば図示
しないパレットのワーク収納用凹部(ワークに対応する
形状の凹部)にはめ込まれるなどして、所定の向きに配
置されている。
【0049】次に、図4(b)〜(c)に示すように、
モータ9が時計回り(装置上方から見て、以下同じ)に
回転すると、閉じ用平ベルト5がプーリ25に巻き取ら
れ、開き用平ベルト7がプーリ37から送り出される。
ベルト5の巻取りに応じて、把持爪11a〜11cが把
持中心に向かって移動する。
【0050】図4(b)に示すように、まず把持爪11
cのみが移動して、ワークWに当たって止まる。次に、
図4(c)に示すように、把持爪11bが移動し、ワー
クWに当たって止まる。さらにベルトを巻くと、図4
(d)に示すように、把持爪11aが移動し、ワークW
に当たって止まる。
【0051】ここで、上記のように、本実施形態では、
把持爪11a〜11cが一つずつ移動する。図2に示し
たレールのスライド機構の抵抗の影響で、巻取り側の爪
が先に移動するからである。スライド抵抗が十分に小さ
ければ、3つの把持爪は同時に移動を開始し、各爪はワ
ークWに当たるまで移動する。
【0052】図4(d)の状態で、モータ9は、所定の
巻上げトルクを発生する。把持対象のワークに適したト
ルク値が予め設定されている。以上により、ワークWの
把持が完了する。
【0053】次に把持開放時の動作を説明する。ワーク
を離すときは、モータ9が反時計方向に回転する。今度
は、開き用ベルト7がプーリ37に巻き取られ、閉じ用
平ベルト5がプーリ25から開放される。ベルト7の巻
取りに応じて、把持爪11a〜11cが外側に向かっ
て、すなわち開方向に移動する。今度は、把持爪11
a、11b、11cの順で移動する。把持爪11a〜1
1cがワークWから離れた時点で把持が開放される。さ
らにモータが回転し、図4(a)の原位置にすべての把
持爪11a〜11cが達する。
【0054】次に、図5を参照し、図中に例示した中空
のワークW1を内側から把持するときの動作を説明す
る。この把持動作は、図4の動作とちょうど反対であ
り、重複部分の説明は適宜省略する。
【0055】まず、図5(a)に示すように、把持爪1
1a〜11cが、内側の原位置にいる状態で、把持対称
のワークW1の上に把持装置を位置決めする。この原位
置は、把持爪11a〜11cの可動範囲の最も内側(閉
じ側)の位置である。
【0056】図5(b)〜(c)に示すように、モータ
9が反時計回りに回転すると、開き用平ベルト7がプー
リ37に巻き取られ、閉じ用平ベルト5がプーリ25か
ら送り出される。ベルト7の巻取りに応じて、把持爪1
1a〜11cが開方向に向かって移動する。
【0057】ここでも、スライド部の抵抗の影響で3つ
の把持爪は一つずつ移動する。まず、巻取り側の把持爪
11aが移動してワークW1の内周面に当たって止まる
(図5(b))。次に把持爪11bが移動して、ワーク
W1に当たって止まる(図5(c))。さらに把持爪1
1cが移動し、ワークW1に当たって止まる(図5
(d))。モータ9が所定の巻上げトルクを発生し、ワ
ークW1の把持が完了する。
【0058】次に把持開放時の動作を説明する。ワーク
を離すときは、モータ9が時計方向に回転する。今度
は、閉じ用ベルト5が巻き取られ、把持爪11a〜11
cが閉方向に移動する。把持爪11c、11b、11a
の順で移動が行われる。図5(a)の原位置にすべての
把持爪11a〜11cが達するまで、巻取りが継続され
る。
【0059】以上にワーク把持、開放動作を説明した。
本実施形態のワーク把持装置は、図4および図5に例示
したワークに限らず、形状および大きさが異なる任意の
ワークを把持できる。把持動作は、ワークの形状によら
ず、上記と同様でよい。すなわち、把持爪を原位置にセ
ットしモータを回転させる。外側把持のときは時計回
り、内側把持のときは反時計回りである。ベルトが巻き
取られ、各把持爪はワークに向かって移動する。ベルト
を巻いていくと、すべての爪がワークに当たり、把持が
完了する。このとき、モータは所定のトルクを発生して
いる。
【0060】ただし、もちろん、把持できるワークのサ
イズは、把持爪のストローク(可動範囲)により制限さ
れる。このストロークは、把持爪のガイドレールの両端
(図示せず)のストッパーにより規定されている。
【0061】以上に本実施形態のワーク把持装置につい
て説明した。本実施形態では、駆動力伝達部材としての
ベルトを巻き取る構成により、把持部の3つの爪の差動
機構が実現される。各把持爪は残りの把持爪と独立して
移動することができ、そして各把持爪がワークに当たっ
たところで停止する。これにより、形状および大きさが
異なる任意の形状のワークを把持できる。特に、同心形
状のワークだけでなく、異形ワークも確実に把持するこ
とができる。
【0062】また本実施形態によれば、駆動用伝達部材
として2本のベルトを用いることにより、ワークの外
側、内側両方の把持が好適に行える。
【0063】また本実施形態では、駆動用伝達部材とし
ての2本のベルトが、駆動装置の巻取部たるプーリに反
対方向に巻き付けられている。この巻付け方の採用によ
り、2本のベルトは1つのモータにより巻き取られ、開
放される。1つのモータの回転方向を変更することによ
り、開閉動作の切替が行われる。したがって爪開閉制御
が容易になる、装置の構成が簡単になる、などの利点が
得られる。
【0064】また本実施形態では、回動部材としてのプ
ーリが、把持部材とともに開閉方向に移動する。そして
このプーリにベルトが巻き掛けられている。したがっ
て、ベルトの巻き取りがスムーズに行われ、ワーク把持
動作がスムーズに行われる。
【0065】また本実施形態では、モータのトルクを制
御することにより、ベルト巻取り力が制御される。そし
て巻取り力に応じた張力がベルトに作用し、ベルトの張
力に応じた把持力が、把持爪とワークの間に作用する。
したがって、モータトルク(巻取り力)の制御によっ
て、把持力を調整でき、所望の把持力が得られる。ワー
クの種類に応じた適切な把持力を容易に得ることができ
る。
【0066】本実施形態の装置は、ワークのサイズに関
係なく、大きいワークに対しても、小さいワークに対し
ても、所望の把持力を与えられるという利点を有する。
ベルト巻取力の増減により把持力を容易に調整できるか
らである。
【0067】さらに本実施形態は、以下の利点を有す
る。ベルトは、各把持爪のプーリの前後で平行である。
開き用ベルトに着目すると、図6(a)に示すように、
開き用プーリ14の前と後のベルトが平行である。した
がって、開閉方向の爪の位置に拘わらず、動滑車の原理
に基づき、ベルト張力Tの2倍の力Fが把持爪に作用す
る。仮に図6(b)に示すように、プーリ前後のベルト
が平行でないとする。この場合には、開閉方向の爪の位
置に応じて、プーリ前後のベルトのなす角度が変わる。
この角度に応じて、ベルト張力と把持力の関係が変わ
る。ここでは開き用ベルトに着目したが、閉じ用ベルト
においても同様である。上記のように、本実施形態で
は、プーリ前後のベルトの経路を平行に設定したので、
巻取り張力と把持力の関係が爪位置に拘わらず一定であ
る。したがって把持力の調整が特に容易である。
【0068】さらには、上記の巻回経路の平行設定によ
り、一方のベルトの巻取り量と他方のベルトの送出し量
が常に同一なので、2本のベルトの一方を巻き取ったと
きに他方がゆるんだりすることがない。
【0069】本実施形態のワーク把持装置は、本発明の
範囲内で当業者により変更可能なことはもちろんであ
る。例えば、把持部材、把持爪の数は3でなくてもよ
い。
【0070】また平ベルト以外の駆動力伝達部材が用い
られてもよい。例えばVベルトまたは歯付きベルトが用
いられてもよい。また、チェーンおよびスプロケットが
用いられてもよい。
【0071】また、上記の実施形態では、2本のベルト
は、それぞれのベルト端部を起点として、3つの把持部
材を反対方向(時計回りと反時計回り)に巡るように、
巻き回されている。これに対し、2本のベルトが、3つ
の把持部材を同じ方向に巡ってもよい。
【0072】また、上記の実施形態では、1つのモータ
を用いて2本のベルトが巻き取られるが、必要に応じて
各ベルトごとにモータが設けられてもよい。モータ数は
増えるが、両ベルトの独立した制御が可能になる。
【0073】<制御装置>次に、上述のワーク把持装置
を制御する装置としてのハンド制御装置について説明す
る。図7を参照すると、ハンド制御装置40は、図1の
把持装置に相当するハンドメカ機構42を制御する。モ
ータ9は、ハンドメカ機構42に設けられた2本のベル
トを巻き取り、あるいは開放する。モータ9は、ハンド
制御装置40から供給される電流により駆動される。エ
ンコーダ44は、モータ回転に応じた方形信号(パルス
信号)を位置信号として出力する装置であり、モータ9
の位置(モータロータの角度で表す、以下角度位置とい
う)を検出するためのセンサとして用いられる。
【0074】ここで、本実施形態のハンド制御装置は、
ベルトの巻取り量に基づいてモータを制御する。巻取り
量はモータの角度位置と一対一で対応することから、以
下本実施形態では、ベルト巻取り量を示すパラメータと
して、モータ角度位置を用いる。
【0075】なお、巻取り量は、把持爪が原位置にいる
状態に基準に設定されている。閉じ用平ベルトについて
は、把持爪が外側の原位置にいる状態で、巻取り量およ
びモータ角度位置が0である。開き用平ベルトについて
は、内側の原位置が基準である。また、本実施形態で
は、図3に示すように、比較的大きなベルト巻取りプー
リがモータ出力軸に連結されている。プーリが約2回転
すると、把持爪が可動範囲の一端から他端まで移動す
る。
【0076】図7に戻り、ハンド制御装置40は、把持
制御部46、現在位置カウンタ48、モータ駆動部5
0、記憶手段としての目標把持力記憶部52、目標把持
位置記憶部54、駆動モータ位置記憶部56および把持
位置履歴記憶部58を含む。
【0077】把持制御部46は、ワーク把持に関する各
種制御処理を行うとともに、把持装置全体を制御し、さ
らには、より上位の組立ロボット制御装置との通信を行
う。把持制御部46は、モータ角度位置を求める位置演
算部60と、ワークの把持に成功したか否かを判定する
把持確認判定部62を有する。さらに、把持制御部46
には、ベルト伸びに対する補正手段としての2つの補正
部、すなわち巻取力伸び補正部64および時間伸び補正
部66が設けられている。これらの補正部による補正処
理については後述する。
【0078】現在位置カウンタ48は、エンコーダ44
から入力される位置信号のパルス数をカウントし、パル
ス数を把持制御部46に送る。把持制御部46ではパル
ス数からモータの角度位置が求められる。
【0079】モータ駆動部50は、把持制御部46の指
示に従ってモータ9に電流を供給することにより、モー
タ9を駆動する。制御部46からは、モータ起動、停止
の指示が入力され、また、モータ9が発生すべき目標ト
ルクが入力される。
【0080】目標把持力記憶部52は、ワークの把持力
の目標値を記憶する。ワーク把持力はベルト張力に比例
し、ベルト張力は巻取り力に比例し、巻取り力はモータ
トルクに比例する。そこで、本実施形態では、把持力を
示すパラメータとして目標モータトルクが記憶部52に
記憶されている。複数種類のワークにそれぞれ適応する
複数の目標トルクが記憶されている。
【0081】目標把持位置記憶部54は、目標把持位置
を記憶している。把持位置とは、ワークを把持したとき
のモータの角度位置である。モータ位置と巻取り量は対
応するので、把持位置は、ワーク把持状態でのベルト巻
取り量を示す。把持位置の目標値が記憶部54に記憶さ
れている。把持対象のワークの形状が決まれば、把持状
態の爪位置、ベルト巻取り量、モータ角度位置がすべて
決まる。そこで把持対象のワークに対応する目標把持位
置が求められ、記憶されている。
【0082】本実施形態では、目標把持位置として、中
央値および公差上下限値が記憶されている。中央値と公
差幅だけが記憶されてもよく、あるいは、公差上下限値
のみが記憶されてもよい。また、複数種類のワークにそ
れぞれ対応する複数の目標把持位置が記憶されている。
【0083】なお、目標把持位置は、ワークを把持した
ときの各爪の位置座標から求めることができる。そこ
で、モータ角度位置の代わりに各爪の位置を記憶してお
き、爪位置からモータ角度位置を逐次計算してもよい。
【0084】また駆動モータ位置記憶部56は、現在位
置カウンタ48を用いて求められたモータ角度位置を必
要に応じて記憶する。把持位置履歴記憶部58は、過去
の把持動作でワークを把持したときの把持位置の履歴を
記憶する。これらの記憶データは、後述する伸び補正処
理でも使用される。
【0085】次に、図8を参照し、上記のハンド制御装
置の動作を説明する。まず、把持爪が原位置にいる状態
で、駆動モータが起動される(S10)。制御部46の
指示によりモータ駆動部50がモータ9を回転させ、把
持爪を空送りするための所定のトルクを発生させる。
【0086】位置信号入力ステップS12では、一定の
周期で、現在位置カウンタ48のカウンタ値が制御部4
6に取り込まれ、カウンタ値からモータの角度位置が求
められる(S12)。モータ位置情報は、駆動モータ位
置記憶部56に記憶される(S14)。そして、現在お
よび過去N回(Nは所定数)の位置情報が比較される
(S16)。N回の位置情報に変化があるか否かが判定
され(S18)、YESであれば、まだ巻き取り途中な
ので、S12に戻る。
【0087】S18がNOであれば、巻取り量の変化が
なく、巻取りが終了している。これは、把持爪が停止し
たことを意味する。このときのモータ角度位置を停止位
置とする(S20)。停止位置が、目標把持位置記憶部
54から読み出された目標把持位置と比較される(S2
2)。停止位置が、目標把持位置の公差内であれば、S
22の判断がYESであり、S24で把持成功と判定さ
れる。そして、S28に進み、駆動モータを停止させ
る。このとき、目標把持力記憶部52に記憶された目標
駆動トルクを駆動モータに発生させる。これにより、目
標トルクに対応する把持力でワークが把持される。
【0088】一方、停止位置が公差内でなければ、S2
2の判断がNOであり、S26で把持失敗と判定され、
S28に進んでモータを停止させる。
【0089】図9は、上記の把持動作が行われたときの
駆動モータ位置(角度位置)およびモータの駆動トルク
の変化を示すタイムチャートである。まず、駆動モータ
が回転し、モータ位置が基準位置から増大する。このと
き、モータに連結されたプーリがベルトを巻き取り、把
持爪がワークに向かって動く。またこの間、駆動モータ
は、把持爪空送りのための所定の低いトルクを発生す
る。
【0090】把持爪はt1にて停止する。上述したよう
に、モータ位置が一定時間(位置特定周期と判定回数の
積)変化しないとき、把持爪が停止したと判定される。
把持爪が停止すると、駆動モータは、予め設定されてい
る目標駆動トルクを発生する。
【0091】把持確認判定部62は、駆動モータの位置
と目標把持位置とを比較する。図9には、目標把持位置
の公差上下限値が点線で示されている。停止位置が公差
範囲を外れると把持不良発生と判断される。停止位置が
公差上限を上回るときは、把持爪の空振りが発生したと
考えられる。停止位置が公差下限を下回るときは、引っ
かかり等による把持失敗が発生したと考えられる。
【0092】以上に、本実施形態の把持動作における制
御装置の基本的な制御処理を説明した。本実施形態によ
ればベルト巻取り量に基づいてワーク把持の成功が判定
される。したがって、各把持爪部に近接スイッチまたは
光電スイッチ等のワーク確認用センサを設けることが不
要になる。把持爪部にセンサ取付スペースを確保する必
要がなくなり、設備の小型化が図れる。また、設備コス
トを削減することができる。上記の効果は、小物ワーク
を把持するための装置において顕著である。
【0093】また本実施形態では、巻取り量とモータ位
置が対応することを利用して、モータ位置を用いてワー
ク把持の成功が判定される。モータ位置は、モータ制御
用の検出信号を利用して容易に求められる。もともとモ
ータ制御用に設けられたエンコーダ等からの情報をその
まま使えばよい。したがって巻取り判定が特に容易に、
安価な構成で行える。ただし、モータ位置以外の巻取り
量を表すパラメータが用いられてもよいことはもちろん
である。
【0094】さらに本実施形態によれば、把持爪が停止
したか否かの判定も、巻取り量に基づいて、つまりモー
タ位置を用いて行われる。したがって把持爪停止判定用
のセンサ等が不要であり、この点でも有利である。
【0095】また本実施形態の制御装置は、ワークごと
に、ワーク形状に応じた目標把持位置を設定している。
したがって複数種類のワークの把持成功判定ができ、こ
れら複数種類のワークの把持が適切に行える。
【0096】また本実施形態の制御装置は、ワークごと
に、材質等に応じて目標駆動トルクを設定している。駆
動トルクは把持力を表すパラメータとして用いられてい
る。したがって複数種類のワークを適切な力で把持する
ことができる。
【0097】なお、制御装置の動作の説明では、ワーク
外側、内側のいずれを把持するかには言及しなかった。
これは、外側および内側の把持動作が基本的に同様だか
らである。ただし、基準位置とモータの回転方向が異な
ることは、前述した通りである。この点は、以下のベル
ト伸び補正においても同様である。
【0098】<巻取力伸び補正>次に、本発明のもう一
つの特徴である巻取力伸び補正について説明する。本発
明のワーク把持装置では、適当な把持力を得るために駆
動力伝達部材が適当な力で巻き取られ、これにより伝達
部材が伸びる。この伸びは巻取り力に起因することか
ら、本発明では「巻取り力伸び」と呼ぶ。そして本発明
では、以下に説明するように、巻取り力伸びについて目
標巻取り量を補正することにより、把持制御を正確に行
えるようにする。
【0099】なお、本実施形態の場合、ワーク把持装置
はロボットアームのハンド部である。適当な把持力は、
把持状態のワークをロボットで移動させるときの落下等
を防止するのに必要な力であり、例えば数十〜数百Nで
ある。
【0100】図10は、巻取り力伸びの補正処理を示し
ている。この処理は、主として図9の把持制御部46の
巻取り力伸び補正部64によって行われる。
【0101】図10(a)のタイムチャートを参照する
と、まず、駆動モータが回転し、把持爪がフルストロー
ク位置に達して止まるまでベルトが巻き取られる。図2
を用いて説明したように、フルストローク位置とは、把
持爪を備えた把持部材がレール端部のストッパー(メカ
端)に当たるときの爪位置である。この間、駆動トルク
は、爪空送り用のトルクに相当する小さな値である。
【0102】把持爪が止まった後、駆動トルクを所定の
速度で徐々に増加していく。駆動トルクは、把持力が限
界値に達するまで増大する。把持力の限界値は、ワーク
の材質、ベルトの張力限界値などに基づいて設定されて
いる。
【0103】駆動トルクの増大に伴うモータ位置の変化
を記録する。ここでは、図7の現在位置カウンタ48か
ら得た位置情報が、駆動トルクと対応づけて、駆動モー
タ位置記憶部56に記憶される。このようにして、図1
0(b)に示すような、駆動トルクとモータ位置変化の
関係、つまり巻取り力とベルト伸び量の関係を示すデー
タが得られる。
【0104】このデータを基に、ワークの目標把持位置
を補正する。図7において、各ワークの目標駆動トルク
および目標把持位置が、それぞれ記憶部52および記憶
部54に記憶されている。そこで、各ワークについて、
そのワークの目標駆動トルクに対応する位置変化が、目
標把持位置に加算される。
【0105】なお、上記の処理では、中間的に図10
(b)のデータを求めてから、各ワークの補正量を求め
た。しかしながら、各ワーク毎に個別かつ直接に補正量
を求めてもよい。すなわち、各ワークの目標駆動トルク
を発生させ、モータ位置変化を求め、その位置変化を目
標把持位置に加算してもよい。
【0106】また本実施形態では、把持爪をレールスト
ッパーに押し付けて伸び測定を行った。これに対し、適
当なワークを把持した状態で伸び測定を行い、測定結果
に基づいて補正を行ってもよい。正確な形状が既知のダ
ミーワークを用いることも好適である。
【0107】また本実施形態の伸び補正は、適当な間隔
を置いて行うことが好ましい。例えば組立て工場におい
て、一日の作業の始業時と終了時に行われる。また、定
期または不定期のメンテナンス作業のときに行われる。
その他、毎回の把持動作のたびに補正が行われてもよ
い。
【0108】図11は、上記の補正処理を示すフローチ
ャートの一例である。まず駆動モータが起動され、ベル
トが巻き取られる(S30)。このときの駆動トルク
は、爪空送り用のごく小さな値である。S32〜S38
は、図8のS12〜S18と同様である。すなわち、S
32では、エンコーダから出力されるパルスのカウンタ
値が一定の周期で取り込まれ、モータの角度位置が求め
られる。モータ位置情報は駆動モータ位置記憶部56に
記憶され(S34)、現在および過去N回の位置情報が
比較される(S36)。S38で位置変化があればS3
2に戻る。S38で位置変化がなければ、S40に進
み、把持爪がメカ端(レール端部)に達したと判断す
る。
【0109】次に、巻取力伸び補正部64の指示に従
い、モータ駆動部50は駆動トルクを所定幅だけ上昇さ
せる。モータ位置信号が入力され、そして位置演算部6
0により求められたモータ位置情報が位置記憶部56に
記憶される。駆動トルクが所定の限界値に達したか否か
が判断され(S48)、NOであればS42に戻り、Y
ESであればS50に進む。これにより、駆動トルクが
限界値に達するまで、所定トルク幅きざみで、駆動トル
クに対するモータ位置が求められ、記憶される。
【0110】S50では、駆動モータが停止される。そ
してS52では、図10(b)を用いて説明したよう
に、記憶されたモータ位置データを用いて目標把持位置
が補正される。すなわち、目標把持力記憶部52に記憶
された目標駆動トルクが求められる。この目標トルクに
対応する補正目標把持位置が求められる。この補正目標
把持位置をもって、把持位置記憶部56の目標把持位置
が書き換えられる。以降は、この補正後の目標値が把持
制御に使用され、把持が成功したか失敗したかの判断が
行われる。
【0111】以上に説明したように、本実施形態では、
駆動力伝達部材としてのベルトの巻取り力に応じた巻取
り量の変化に基づいて、巻取り力に起因した伸びに対す
る目標巻取り量の補正が行われる。この補正値を用い
て、把持が成功したか否かの判断が行われる。したがっ
て把持成功の判定を正確に行うことができる。
【0112】<時間経過伸び補正>次に、本発明のもう
一つの特徴である、時間経過による駆動力伝達部材の伸
びに対応するための、目標巻取り量の補正について説明
する。この伸びは、時間経過に起因するので、本発明で
は時間経過伸びと呼ぶ。いわゆる経年変化による伸びが
該当する。
【0113】この時間経過伸びは基本的には駆動力伝達
部材の自然長の伸びであり、把持爪が原位置からワーク
に接するまでの巻取り量に主として影響する。一方、前
述の巻取り力伸びは、把持爪がワークに接してから駆動
トルクが目標値に達するまでの巻取り量に主として影響
する。この点で、2つの伸び補正では、別の種類の伸び
が補正される。
【0114】さて、図12は時間経過伸びの補正処理を
示している。図12において、横軸は把持回数であり、
縦軸は把持位置である。把持位置は、前述のように、把
持状態でのモータロータの角度位置である。図中の太線
は、把持回数の増加に伴う把持位置の変化である。ベル
トが新しい間は、把持位置が一定である。しかし、経年
変化により、一定の回数以上把持を行うとベルトが伸び
はじめ、それに伴って把持位置が変化する。
【0115】本実施形態では、この把持位置の変化を記
録する。そして、所定のしきい値よりも大きく把持位置
が変化したら、目標把持位置を補正する。このとき、最
新の把持位置を新しい目標値に設定する。あるいは、上
記のしきい値と等しい幅だけ目標把持位置をずらしても
よい。図12では、目標把持位置の中央値は実線であ
り、上下限値は点線である。
【0116】上記の補正処理は、図7中の把持制御部4
6の時間伸び補正部66により、把持位置履歴記憶部5
8を用いて行われる。時間伸び補正部66は、毎回のワ
ーク把持にて得られる実際の把持位置を把持位置履歴記
憶部58に書き込む。そして、履歴記憶部58の履歴デ
ータを参照し、過去の所定回数(n回)における把持位
置の値が一定のペースで連続して増加しているか否かを
判定する。ワーク形状誤差等に起因しても把持位置は変
化するので、そのような小さな位置変化は無視する。す
なわち所定の下限しきい値以下の把持位置変化は無視す
る。
【0117】把持位置が増加している場合には、把持位
置の増加幅が所定のしきい値より大きいか否かが判定さ
れる。しきい値より増加幅が大きい場合には、経年ベル
ト伸びが発生したと判定する。そして、最新の把持位置
と目標把持位置の差を、目標把持位置に加算する。すな
わち最新の把持位置でもって、目標把持位置を置き換え
る。以降は、この補正後の目標把持位置を使用する。
【0118】なお、本実施形態の把持装置は複数種類の
ワークを把持できる。しかし、上記の時間経過伸び補正
は、同じワークを把持したときの履歴データを用いて行
うことが好適である。ただし、もちろん、異なる種類の
ワークを把持したときの履歴データを用いても上記の補
正処理はできる。
【0119】また本実施形態の補正処理は、ワークを把
持するたびに毎回行ってもよいし、定期的にまたは不定
期に間隔を開けて行われてもよい。以下のフローチャー
トは、前者に相当する。
【0120】図13は、上記の補正処理の一例をフロー
チャートで示している。この処理例では、毎回の把持動
作において伸び補正処理が行われる。図13中のS10
〜S20は、図8の基本把持動作中の同符号のステップ
と同様であり、詳細な説明は省略する。概略的には、モ
ータを起動して回転し、モータ位置の変化がなくなった
時点で巻取りが停止したと判断する。S18の後、把持
成功の判定を経て、S28でモータが停止され、S60
以降の補正処理が行われる。図示されないが、補正処理
は、把持成功時のみ行われる。
【0121】S60では、停止位置すなわち今回の把持
位置が、把持位置履歴記憶部に記憶される。そして今回
および過去n回の停止位置が比較され(S62)、把持
位置の値が連続して増加しているか否かが判定される
(S64)。S64がNOであれば補正処理を終了す
る。
【0122】S64がYESであれば、今回の停止位置
と目標把持位置の差が、所定のしきい値より大きいか否
かを判定する(S66)。S66がNOであれば、まだ
伸び量が小さいので、補正処理を終了する。
【0123】S66もYESであれば、把持位置ずれ分
(今回の停止位置と目標把持位置の差)を求める(S6
8)。求めた値を目標把持位置に加算する(S70)。
把持位置公差上限および把持位置公差下限に、補正値が
加算される。
【0124】補正した値が、目標把持位置記憶部に書き
込まれ、次のワーク把持から使用される。図13の処理
を実行した場合、所定しきい値だけベルトが伸びるたび
に、しきい値分だけ目標把持位置がオフセットされてい
くことになる。
【0125】以上に説明したように、本実施形態では、
複数回ワークを把持したときの、駆動力伝達部材として
のベルトの巻取り量の変化に基づいて、時間経過に起因
した伸びに対する目標巻取り量の補正が行われる。この
補正値を用いて、把持が成功したか否かの判断が行われ
る。したがって、把持成功の判定を正確に行うことがで
きる。
【0126】<ベルトロック機構>次に、図14を参照
し、本発明の好適な一実施形態におけるベルトロック機
構について説明する。
【0127】部品把持状態でベルト巻取り用の駆動モー
タへの電力供給が遮断されることがあり得る。例えば、
非常停止ボタンが押された場合である(通常の組立装置
と同様に、本実施形態のワーク把持装置にも非常停止ボ
タンを備えることが好適である)。電力供給が遮断され
ると、駆動モータが発生させているベルト張力がなくな
り、把持力もなくなって、部品が落下する可能性があ
る。本実施形態では、モータへの電力供給が遮断された
場合でもベルト張力を維持するためにベルトロック機構
が設けられ、この機構により部品落下が防止される。
【0128】なお、このベルトロック機構は、本発明の
ロック手段の一形態であり、ロック手段は、ベルト等の
駆動力伝達部材の巻取り状態が変化不能に駆動力伝達部
材をロックする。
【0129】図14を参照すると、ベルトロック機構
は、ベルトに接してその移動を抑制するロック部材とし
てのロックプレート100と、ロックプレート100を
ロック状態とアンロック状態の間で移動させるロック用
電磁アクチュエータ102とを含む。
【0130】ロックプレート100は、ワーク把持装置
の中央部に、把持中心点を中心にして回動可能に設けら
れている。ロックプレート100は、放射状に延びる4
本のロックアーム104を有する。
【0131】図14の状態では、4本のロックアーム1
04は閉じ用平ベルト5に接している。4本のロックア
ーム104は、第1〜第4の閉じガイドプーリ21〜2
4に対応して設けられている。各ロックアームは各ガイ
ドプーリへとベルト5を押し付けている。ベルト5は、
ロックアームとガイドプーリの間に挟まれ、移動不能で
ある。この状態が「ロック状態」である。
【0132】図14の状態からロックプレート100が
時計方向、すなわち図14のアンチロック側に回動する
と、平ベルト5およびガイドプーリ21〜24よりロッ
クアーム104が離れる。この状態が「アンロック状
態」である。
【0133】次に、ロック用電磁アクチュエータ102
は、進退可能なシャフト106を有する。このアクチュ
エータ102は、ベルト巻取り用の駆動モータと電源を
共通にしている。シャフト106とロックプレート10
0が、連結棒108を介して接続されている。
【0134】連結棒108を含むリンク機構は、シャフ
ト106の進退に応じてロックプレート100が回動す
るように構成されている。シャフト106の前進側がア
ンロック側に、後退側がロック側に設定されている。シ
ャフト106が前進すると、この前進移動が連結棒10
8によりロックプレート100に伝えられ、ロックプレ
ート100は時計回り、すなわちアンロック側に回動す
る。シャフト106が後退すると、ロックプレート10
0が反時計回り、すなわちロック側に回動する。
【0135】さらに、ロック用電磁アクチュエータ10
2には、ロック維持用永久磁石110が内蔵されてい
る。永久磁石110は、シャフト106がロック側位置
に位置するときにシャフト106と接触するように、ア
クチュエータ102に後端側に配置されている。永久磁
石110は、ベルト5がゆるもうとする力に打ち勝つ力
でシャフト106を引きつけるだけの大きさの磁力を発
生する。
【0136】この磁力の設定についてさらに説明する
と、部品把持状態の平ベルト5には張力が作用してい
る。前述したように、平ベルト5に適当な張力が発生す
るように、モータの発生すべきトルクが予め設定されて
いる。ここで仮にモータへの電力供給が停止し、ロック
用電磁アクチュエータへの電力供給も停止したとする。
このとき、平ベルト5は、上記張力の作用でゆるもうと
する。このゆるもうとする力に打ち勝てるような磁力が
永久磁石11により発生される。この磁力によりシャフ
ト106がロック位置に保持され、ロックプレート10
0もロック位置に保持され、ロックアームと閉じガイド
プーリとの間でのベルトずれは発生せず、ベルトのゆる
みも発生せず、その結果、把持状態が維持される。
【0137】次に、本実施形態のロック機構の動作を説
明する。このロック機構は、前述した図7のハンド制御
装置40によって制御される。
【0138】部品を把持していない状態では、電磁アク
チュエータ102への通電がアンロック側に設定され
る。電磁アクチュエータ102のシャフト106は前進
し、すなわちアンロック側に位置する。これにより、ロ
ックプレート100は反時計方向に回動した位置、すな
わちアンロック側に位置する。このとき、ロックプレー
ト100は平ベルト5とは接触しない。
【0139】把持爪が部品を把持したとき、制御装置4
0により、電磁アクチュエータ102への通電がロック
側に切り換えられる。なお、部品を把持したか否かは、
上述したように、モータの回転量に基づいて制御装置4
0により判定される。この切換に従い、電磁アクチュエ
ータ102のシャフト106は後退し、すなわちロック
側に移動する。シャフト106は、アクチュエータ10
2に内蔵されたロック維持用永久磁石110に接して止
まる。ロックプレート100は時計方向に回動し、ロッ
ク側に移動する。ロックプレート100のロックアーム
104は、平ベルト5に当たって止まる。各ロックプレ
ート104が、対応する閉じガイドプレート21〜24
との間に平ベルト5を挟み込み、ベルト5がゆるもうと
するのを阻止する。
【0140】次に、部品把持状態で駆動モータ10への
電力供給が遮断されたとする。例えば、非常停止ボタン
が押された場合である。駆動モータ10のトルクはなく
なる。電磁アクチュエータ102への電力供給も同様に
遮断する。しかし、本実施形態では、アクチュエータ1
02にロック維持用永久磁石110が組み込まれてお
り、この永久磁石110がシャフト106を引き寄せ
る。永久磁石110の磁力で、シャフト106は、後端
側のロック位置に保持される。連結棒108を介してシ
ャフト106に繋がっているロックプレート100もロ
ック位置に保持される。したがって、ベルトのゆるみが
阻止され、すなわちベルトに張力が作用した状態が維持
される。把持爪の把持力が維持され、部品を落下させる
ことなく保持し続けることができる。
【0141】以上、本発明の好適なロック機構について
説明した。このようなロック機構を設けたことにより、
ワークを確実に把持し、落下等を防止することができ
る。特に、電力供給が停止した場合でも、ワークの把持
状態を維持し、ワーク落下を防ぐことができる。
【0142】なお、図14において、ロックアーム10
4は、紙面に垂直方向には平ベルト5と同じ高さにあ
る。しかし連結棒108は、平ベルト5より高い所に配
置されており、したがって両者は干渉しない。
【0143】また本実施形態では、閉じ用平ベルト5が
ロック手段によりロックされた。これに対し、開き用平
ベルト7をロック手段でロックするように構成してもよ
い。また両ベルトともロックされるように構成してもよ
い。そして、同様のロック手段は、以下に述べる1本ベ
ルト式把持装置に設けてもよい。
【0144】<1本ベルト式の把持装置>次に、図15
および図16を参照し、上記の実施形態の変形例とし
て、1本ベルト式の把持装置について説明する。ここで
は2種類の装置を説明するが、両装置とも本発明の範囲
に含まれる。
【0145】まず、図15のワーク把持装置は、閉じ用
平ベルト5のみが設けられ、開き用平ベルト7は設けら
れていない。閉じ用平ベルト5の巻回経路は、上述の実
施形態(図3)と同様である。そして、ベルト5に関連
する各種の構成要素も同様に設けられている。それらの
要素には図中で同一符号を付し、ここでの説明は省略す
る。
【0146】本実施形態の特徴として、各把持部材3a
〜3cに爪開き用ばね70a〜70cが取り付けられて
いる。これらのばねは、把持爪を支持する爪台板に取り
付けられている(図2参照)。
【0147】図示のように、爪開き用ばね70a〜70
cの一端が、各把持部材3a〜3cの外側(開き側)に
取り付けられている。ばね70a〜70cの他端は、ば
ね端固定ボス72a〜72cに取り付けられている。固
定ボス72a〜72cは、ワーク把持装置のベース部
(図示せず)に設けられている。また固定ボス72a〜
72cは、把持部材3a〜3cの可動範囲より外側に設
けられている。
【0148】爪開き用ばね70a〜70cは、把持部材
3a〜3cを開方向に付勢している。これらのばねは、
上述の実施形態の開き用平ベルトの代役としての機能を
果たす。
【0149】図15の装置の把持動作は、前述したワー
ク外側を把持するときの動作と同様である。モータが時
計回りに回転し、平ベルト5がプーリ25に巻き取られ
る。ベルト5の巻取りに応じて把持爪11a〜11cが
ワークに向かって移動する。図15は、すべての把持爪
11a〜11cがワークに当たって止まった状態であ
る。
【0150】一方、把持開放時は、モータが反時計回り
に回転し、平ベルト5が送り出される。各把持爪11a
〜11cは、爪開きばね70a〜70cに引っ張られて
後退する。これにより、3つの爪が開き、把持状態が解
除される。
【0151】また図15の把持装置を用いて中空ワーク
を把持することも可能である。この場合、最初に平ベル
ト5を巻き取り、把持中心Oに近い原位置に把持爪を位
置させる。爪開きばね70a〜70cはかなり伸ばされ
る。この状態から、モータが反時計回りに回転し、平ベ
ルト5が送りだされる。ばねの付勢により把持爪が開
く。把持爪は中空ワークの内周面に当たって止まる。把
持開放時は逆に平ベルト5がプーリ25に巻き取られ
る。
【0152】次に、図16は、もう一つの1本ベルトタ
イプのワーク把持装置を示している。この装置には、開
き用平ベルト7のみが設けられ、閉じ用平ベルト5は設
けられていない。閉じ用平ベルト5の巻回経路は、上述
の実施形態(図3)と同様である。そして、ベルト7に
関連する各種の構成要素も同様に設けられている。それ
らの要素には図中で同一符号を付し、ここでの説明は省
略する。
【0153】図16の装置は、図15と丁度反対の構成
を有する。爪閉じ用ばね80a〜80cが各把持部材3
a〜3c(具体的には爪板台)に取り付けられている。
爪閉じ用ばね80a〜80cの一端は、各把持部材3a
〜3cの内側(閉じ側)に取り付けられている。そして
ばね80a〜80cの他端は、把持中心Oに設けられた
ばね端固定ボス82に取り付けられている。固定ボス8
2は、ワーク把持装置のベース部(図示せず)に設けら
れている。
【0154】爪閉じ用ばね80a〜80cは、把持部材
3a〜3cを閉方向に付勢している。これらのばねは、
上述の実施形態の閉じ用平ベルトの代役としての機能を
果たす。
【0155】図16の装置の把持動作は、前述したワー
ク内側を把持するときの動作と同様である。モータが反
時計回りに回転し、平ベルト7がプーリ37に巻き取ら
れる。ベルト7の巻取りに応じて把持爪11a〜11c
がワークに向かって開方向へと移動する。図16は、す
べての把持爪11a〜11cがワーク内周面に当たって
止まった状態である。
【0156】一方、把持開放時は、モータが時計回りに
回転し、平ベルト7が送り出される。各把持爪11a〜
11cは、爪閉じばね80a〜80cに引っ張られて後
退する。これにより、3つの爪が開き、把持状態が解除
される。
【0157】また図16の把持装置を用いてワーク外側
を把持することも可能である。この場合、最初に平ベル
ト7を巻き取り、把持爪を開いておく。爪閉じばね80
a〜80cはかなり伸ばされる。この状態から、モータ
が時計回りに回転し、平ベルト7が送りだされる。ばね
の付勢により把持爪が閉じ。各把持爪はワーク外側に当
たって止まる。把持開放時は逆に平ベルト7がプーリ3
7に巻き取られる。
【0158】以上のように、図15および図16の装置
では、駆動装置が駆動力伝達部材を巻き取るときに把持
部材が移動する方向と反対の方向へと把持部材を付勢す
る付勢手段が設けられている。これにより、駆動力伝達
部材としてのベルトが一本ですみ、装置が簡素化されて
いる。
【0159】なお、本発明の付勢手段は、ばね以外の構
成であってもよく、例えばゴム等の任意の弾性部材を適
用できる。
【0160】ところで、図1の実施形態と図15および
図16の実施形態を比較した場合、図15および図16
の実施形態は、ベルト本数が少ないという利点を有す
る。これに対し、図1の実施形態には以下の利点があ
る。
【0161】すなわち、図15および図16では、把持
状態での爪位置に応じて爪開閉用ばねの長さが変わり、
ばね長さに応じてばねによる付勢力が変わり、この付勢
力に応じて把持力が増減する。そのため、所望の把持力
を正確に得るのが容易でないことがあり得る。例えば、
かなり小さなワークを図15の装置で把持しようとする
のは難しいことがある。これに対し、図1の実施形態で
は、ベルトの張力により把持力が決まる。ベルトの張力
はモータトルクに依存する。したがって、モータトルク
制御により容易に所望の把持力が得られる、という利点
が得られる。
【0162】特に、異形ワークを把持する場合、図15
および図16の装置では、3つの把持爪で把持力が相違
する。把持状態における3本のばねの長さが異なるから
である。これに対し、図1の実施形態では、把持力はベ
ルト張力のみで決まるので、3つの把持爪の把持力を常
に同一にすることができる。
【0163】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ベルト等の駆動力伝達部材を把持部材に巻き回し、
この伝達部材を巻き取るという構成により、形状および
大きさが異なる複数種類のワークを把持でき、特に異形
ワークも把持できる。また本発明のワーク把持装置によ
れば、ワークの外側を把持するだけでなく、中空ワーク
の内周側をも把持できる。
【0164】さらに本発明によれば、各ワークに適した
適切な把持力でワークを把持できる。さらに本発明によ
れば、簡単な構成によりワークを上手く把持したか否か
が判定できる。さらに本発明によれば、ベルトなどの駆
動力伝達部材の伸びが補正されるので、ワーク把持判定
を正確に行うことができる。
【0165】さらに本発明によれば、把持後のワーク落
下を確実に防止することができ、特に非常時等の電力供
給停止に際してもワーク落下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のワーク把持装置を概略的
に示す斜視図である。
【図2】 図1の把持部材の構成を示す図である。
【図3】 図1の閉じ用平ベルトおよび開き用平ベルト
の巻回経路を示す図である。
【図4】 図1の装置によるワーク外側の把持動作を示
す図である。
【図5】 図1の装置による中空ワークの内側の把持動
作を示す図である。
【図6】 図1の装置でワークに作用する把持力を示す
図である。
【図7】 図1の装置を制御する制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図8】 図7の制御装置による把持制御処理を示すフ
ローチャートである。
【図9】 図8の処理を行ったときの駆動モータ位置と
駆動トルクの変化を示すタイムチャートである。
【図10】 図7の制御装置による、巻取り力に起因す
るベルト伸びに対する目標巻取り量の補正方法を示す図
である。
【図11】 図10の処理方法を実現する処理例を示す
フローチャートである。
【図12】 図7の制御装置による、時間経過に起因す
るベルト伸びに対する目標巻取り量の補正方法を示す図
である。
【図13】 図12の処理方法を実現する処理例を示す
フローチャートである。
【図14】 本発明の好適な一実施形態におけるベルト
ロック機構を示す図である。
【図15】 閉じ用平ベルト1本で構成された本発明の
ワーク把持装置の構成例を示す図である。
【図16】 閉じ用平ベルト1本で構成された本発明の
ワーク把持装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 ワーク把持装置、2 開閉方向、3 把持部材、5
閉じ用平ベルト、7開き用平ベルト、9 駆動モー
タ、11 把持爪、13 閉じ用プーリ、14開き用プ
ーリ、16 ガイドレール、21〜24 閉じガイドプ
ーリ、25閉じベルト巻取りプーリ、31〜36 開き
ガイドプーリ、37 開きベルト巻取りプーリ、40
ハンド制御装置、44 エンコーダ、46 把持制御
部、50 モータ駆動部、52 目標把持力記憶部、5
4 目標把持位置記憶部、56駆動モータ位置記憶部、
58 把持位置履歴記憶部、60 位置演算部、62把
持確認判定部、64 巻取力伸び補正部、66 時間伸
び補正部、70 爪開き用ばね、80 爪閉じ用ばね。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ所定の開閉方向に移動可能に設
    けられた複数の把持部材と、 前記複数の把持部材に所定の巻回経路に沿って巻き回さ
    れた長尺の駆動力伝達部材と、 前記駆動力伝達部材を巻き取り可能な駆動装置と、 を含み、 前記巻回経路は、前記駆動装置による前記駆動力伝達部
    材の巻取りに応じて前記複数の把持部材が前記開閉方向
    に移動するように設定されていることを特徴とするワー
    ク把持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のワーク把持装置におい
    て、前記長尺の駆動力伝達部材は、巻取りに応じて前記
    把持部材が閉方向へと移動するように設けられた閉じ用
    駆動力伝達部材を含むことを特徴とするワーク把持装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のワーク把持装置におい
    て、前記長尺の駆動力伝達部材は、巻取りに応じて前記
    把持部材が開方向へと移動するように設けられた開き用
    駆動力伝達部材を含むことを特徴とするワーク把持装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のワーク把持装置におい
    て、前記長尺の駆動力伝達部材は、 巻取りに応じて前記把持部材が閉方向へと移動するよう
    に設けられた閉じ用駆動力伝達部材と、 巻取りに応じて前記把持部材が開方向へと移動するよう
    に設けられた開き用駆動力伝達部材と、 を含むことを特徴とするワーク把持装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のワーク把持装置におい
    て、 前記閉じ用駆動力伝達部材と前記開き用駆動力伝達部材
    は、単一の回転駆動装置を用いて巻き取られ、 前記回転駆動装置は一方向に回転することによって前記
    閉じ用駆動力伝達部材を巻き取り、かつ、他方向に回転
    することによって前記開き用駆動力伝達部材を巻き取る
    ことを特徴とするワーク把持装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のワーク把持装置におい
    て、 前記駆動装置が前記駆動力伝達部材を巻き取るときに前
    記把持部材が移動する方向と反対の方向へと前記把持部
    材を付勢する付勢手段を有することを特徴とするワーク
    把持装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のワーク
    把持装置において、 前記把持部材とともに前記開閉方向に移動する回転自在
    な回動部材が設けられ、前記駆動力伝達部材は前記回動
    部材に巻き掛けられていることを特徴とするワーク把持
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のワーク把持装置におい
    て、 前記回動部材はプーリであり、前記駆動力伝達部材はベ
    ルトであることを特徴とするワーク把持装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のワーク
    把持装置において、 前記駆動装置による前記駆動力伝達部材の巻取り力を制
    御する駆動制御手段を含むことを特徴とするワーク把持
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のワーク把持装置にお
    いて、 前記駆動制御手段は、ワークの種類に応じて巻取り力を
    変更することを特徴とするワーク把持装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載のワーク把
    持装置において、 前記駆動力伝達部材は、各把持部材の前後の部分が前記
    開閉方向と平行に延びるように巻き回されていることを
    特徴とするワーク把持装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載のワ
    ーク把持装置において、 前記駆動装置による前記駆動力伝達部材の巻取り量を検
    出する検出手段と、 ワークを把持したときの巻取り量の目標値を記憶する目
    標値記憶手段と、 前記複数の把持部材が移動を止めたときの巻取り量と目
    標巻取り量とに基づいて、ワークが正常に把持されたか
    どうかを判定する判定手段と、 を含むことを特徴とするワーク把持装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のワーク把持装置に
    おいて、 前記検出手段により検出される巻取り量に基づき、前記
    駆動力伝達部材の巻取りが停止したときに、前記判定を
    行うことを特徴とするワーク把持装置。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載のワーク
    把持装置において、 前記目標値記憶手段は、複数種類のワークに対応する複
    数種類の目標巻取り量データを記憶していることを特徴
    とするワーク把持装置。
  15. 【請求項15】 請求項12〜14のいずれかに記載の
    ワーク把持装置において、 前記駆動力伝達部材の巻取り力に応じた巻取り量の変化
    に基づいて、巻取り力に起因した伝達部材変形に対する
    目標巻取り量の補正を行う補正手段を含むことを特徴と
    するワーク把持装置。
  16. 【請求項16】 請求項12〜14のいずれかに記載の
    ワーク把持装置において、 複数回ワークを把持したときの巻取り量の変化に基づい
    て、時間経過に起因した伝達部材変形に対する目標巻取
    り量の補正を行う補正手段を含むことを特徴とするワー
    ク把持装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載のワ
    ーク把持装置において、 ワーク把持後に、前記駆動力伝達部材の巻取り状態が変
    化不能に前記駆動力伝達部材をロックするロック手段を
    含むことを特徴とするワーク把持装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のワーク把持装置に
    おいて、 前記ロック手段は、 前記駆動力伝達部材に接してその移動を抑制するロック
    部材と、 前記ロック部材をロック状態と非ロック状態の間で移動
    させるロック用電磁アクチュエータと、 を含み、前記ロック用電磁アクチュエータは、電力供給
    停止状態でもロック状態を維持するように構成されてい
    ることを特徴とするワーク把持装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載のワーク把持装置に
    おいて、 前記ロック用電磁アクチュエータには、前記駆動力伝達
    部材がゆるもうとする力に打ち勝つ磁力を発生して、電
    力供給停止状態にてロック状態を維持するためのロック
    維持用永久磁石が設けられていることを特徴とするワー
    ク把持装置。
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