JP2001037176A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JP2001037176A
JP2001037176A JP11211643A JP21164399A JP2001037176A JP 2001037176 A JP2001037176 A JP 2001037176A JP 11211643 A JP11211643 A JP 11211643A JP 21164399 A JP21164399 A JP 21164399A JP 2001037176 A JP2001037176 A JP 2001037176A
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core
salient pole
cores
circumferential direction
drive coil
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JP11211643A
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Tamotsu Nose
保 能勢
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高いモータ特性を有する高い実用性を
備えた片側配置型の磁石埋込構造を有する回転電機を得
ることを可能とする。 【解決手段】 永久磁石14と駆動コイル12bとを片
側に集めた埋込磁石構造の回転電機において、各相が全
く同じ条件の三相とすることにより各相間での特性差を
ほとんどなくし、三相であっても不具合なく良好なモー
タ特性を得られる構成を採用したものであって、磁石1
4間における突極部12c,13aのピッチをギャップ
長や突極幅などと関係して適宜に設定することにより漏
れ磁束などによる特性低下やスペースの無駄づかい等を
回避可能とするとともに、三個の第2コア12を用い、
それらの磁気的バランスをとるように、駆動コイル巻線
を有しない第3コア13を導入し、これによって三相の
最低数である各相毎に一個、計三個の駆動コイル巻線で
済ませるように構成したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石と駆動コ
イルとを片方側のコアに集めた埋込磁石型構造の電機子
を備えた回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭59−1534
57号公報、特開平10−341560号公報におい
て、永久磁石を一対のコアどうしの間に挟み込むととも
に、その永久磁石磁石どうしの間に延在するヨーク部に
対して駆動コイルを巻回することによって、上記永久磁
石と駆動コイルとを片方側のコアに集めた埋込磁石型の
電機子を構成しておき、その電機子の片方側コアに対し
て相対回転可能に配置された他方側のコアを磁性体のみ
から構成するようにしたモータ等の構造が種々提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな永久磁石と駆動コイルとを片方側のコアに集めた埋
込磁石型構造に関する従来の提案では、その基本的な構
造が単に示されているのみであって、実用上必要とされ
る特性を得るための構成、例えばコギングを低減させる
ための構成や、モータ特性を向上させるための構成は、
いずれの提案においても具体的には開示されておらず、
そのままでは通常のモータ等の回転電機としての十分な
特性が得られないのが実状である。
【0004】そこで本発明は、良好な特性を備えた三相
の片側配置型の磁石埋込構造を有する回転電機を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明では、円周方向に一定のピッチを
なして一組の凹凸形状が複数組設けられた突極歯を有す
る第1コアと、この第1コアとラジアル方向に対向しつ
つ円周方向に相対移動可能に設けられた第2コア及び第
3コアと、を備え、上記第2コアは、円周方向に延在す
るヨーク部と、このヨーク部に巻回された駆動コイル
と、上記ヨーク部の円周方向両端部分にそれぞれ上記駆
動コイルを挟むように配置された一対の周端コア部と、
これら一対の周端コア部のそれぞれにおいて上記第1コ
アの突極歯と近接対向するように設けられた突極片と、
を有しているとともに、上記第3のコアは、駆動コイル
を有することなく前記第1コアの突極歯に近接対向する
幅広の突極片を有し、上記第2コア及び第3コアが、円
周方向に磁気的に実質上分離された状態で環状に並設・
集合され、その円周方向に隣り合う一対の第2コア、又
は第2コアと第3コアにおける隣接周端コア部どうしの
間に永久磁石がそれぞれ挟持され、上記各永久磁石に
は、前記隣接周端コア部の挟持方向に沿って着磁が施さ
れ、かつ該着磁の磁極方向が、前記各第2コアにおける
駆動コイルを挟んだ一対の周端コア部どうし及び第3コ
アの周方向両端どうしを同極とするように設定されたも
のであって、上記第1コアの突極歯における一組の凹凸
形状が電気角で360°をなすように構成され、そのと
きの180°の電気角を1磁極ピッチとしたときに、前
記第2コアにおける駆動コイルを挟んだ両突極片どうし
が、2n+1(nは1以上の整数)の磁極ピッチ分だけ
位置ずれした関係に配置されて180°の位相ずれを有
するように設定されているとともに、前記円周方向に永
久磁石を挟んで隣り合う両第2コアにおける一組の隣接
突極片どうしが、1.33乃至5磁極ピッチ分の範囲で
位置ずれしたピッチにて配置されることにより三相が構
成され、位相が異なる三個の第2コアのそれぞれに対し
て駆動コイルが一個づつ設けられている。
【0006】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載の第2コアにおける駆動コイルの円周方向片側
に配置された突極片が2個以上に分割されているととも
に、その円周方向に隣接する突極片どうしが、2磁極ピ
ッチ分だけ位置ずれした関係に配置されて同位相に設定
され、かつ上記駆動コイルの円周方向両側に配置された
両突極部における各突極片が、互いに同数設けられてい
る。
【0007】さらに、請求項3記載の発明では、前記請
求項1記載の第1コアの突極歯における凸形状先端幅
が、1磁極ピッチに相当する寸法を備えている。
【0008】さらにまた、請求項4記載の発明では、前
記請求項1記載の第2コアの突極片における凸形状先端
幅が、1磁極ピッチに相当する寸法を備えているととも
に、前記第3のコアの突極片における凸形状先端幅が、
上記第2コアの凸形状先端幅の合計寸法を備えている。
【0009】一方、請求項5記載の発明では、前記請求
項1記載の第3コアが、円周方向に第2コアと交互に三
個配置されている。
【0010】また、請求項6記載の発明では、前記三個
の第2コアに対して一個の第3コアが用いられ、二個の
第2コアどうしの間に前記一個の第3コアが配置されて
いる。
【0011】さらに、請求項7記載の発明では、前記請
求項1記載の第2コアは、ヨーク部と、当該ヨーク部の
両側に配置された両周端コア部との三分割体から構成さ
れ、上記三分割体は、巻線後に結合可能な形状を備えて
いる。
【0012】さらに、請求項8記載の発明では、前記請
求項1記載の第3コアに、位置検出用のセンサが設けら
れている。
【0013】このような構成を有する請求項1又は2記
載の発明によれば、各相が全く同じ条件に設定されるこ
とによって三相が構成されていることから、各相間での
特性差がほとんどなく、三相であっても不具合を生じる
ことなく良好な回転特性が得られる。また、永久磁石ど
うしの間における突極部のピッチを、ギャップ長や突極
幅などと関係して適宜に設定することによって、漏れ磁
束などによる特性低下やスペースの無駄づかい等を生じ
ることなく、小型化を図りつつ高特性が得られる。
【0014】特に、本発明では、三個の第2コアを用い
るとともに、それらの第2コアの磁気的バランスをとる
ように、駆動コイル巻線を有しない第3コアを導入する
こととしており、これによって三相の最低数である各相
毎に一個、計三個の駆動コイル巻線で済ませることが可
能となっている。一方、第3コアを用いることなく第2
コアのみで電機子を構成した場合には最低でも六個の第
2コア及び駆動コイルが必要となるが、本願発明では、
それよりも半分の数の駆動コイルに磁束が集中されるこ
ととなり、その結果特性の向上が図られるとともに、利
用スペースが拡大されることから簡易な構成を実現しつ
つ、第2コアの突極片における対向面積が容易に増大さ
れ、特性の向上が更に図られる。
【0015】また、請求項3又は4記載の発明によれ
ば、第1コアと第2コアとの間に相対移動を生じた際に
おいて、両コアどうしの対向面積の合計がほぼ同じで永
久磁石からみたときの磁気抵抗がほとんど変化しないた
め、磁石の総磁束すなわち磁気エネルギーの変化がほと
んど生じず、コギングトルクを非常に低く抑えることが
できる。
【0016】さらに、請求項5記載の発明によれば、第
2コアと第3コアとの交互配置によって全体のバランス
がとり易くなっている。
【0017】一方、請求項6記載の発明によれば、全体
のコア数及び永久磁石の数が低減され、簡易な構成が可
能になるとともに、各相の電機子スペースが増大され、
特性向上が大幅に図られる。
【0018】また、請求項7記載の発明によれば、第2
コアの周端コア部とは無関係に駆動コイルの巻線作業が
行えるので、突極片の数が増えた場合においても、巻線
作業は容易かつ効率的に行われる。
【0019】さらにまた、請求項8記載の発明によれ
ば、電機子の駆動コイル電流による磁界の影響をほとん
ど受けない第3コアに、位置検出用のセンサが設けられ
ていることから、センサ出力からノイズの影響が低減さ
れる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる回転電機を
モータに適用した場合の実施形態を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、図1に示されている実施形態におけ
るモータ1は、アウターロータ型のモータに本発明を適
用したものであって、図示を省略した略中空円筒状のモ
ータケースの内周壁面に近接して、リング状のロータを
構成する第1コア11が回転自在に支持されている。こ
の第1コア11の内周部分には、凹凸形状をなす多数の
突極歯11aが設けられている。この突極歯11aは、
凹凸形状の一組が円周方向に一定のピッチをなして複数
組設けられており、当該一組の凹凸形状が、360°の
電気角をなすように構成されている。
【0021】また、上記第1コア11の半径方向内方部
分には、当該第1コア11とラジアル方向に対向する第
2コア12及び第3コア13が、固定電機子を構成する
ように環状に並設されて集合配置されている。このうち
の第2コア12は、円周方向に三個のものが配置されて
いるとともに、第3コア13は、一個のみが設けられて
おり、上記一対の第2コア12,12どうしの間部分に
挟まれるように配置されている。各々の第2コア12及
び第3コア13は、電磁鋼板の積層体から構成されてい
て、円周方向に隣接し合う両第2コア12どうし、及び
第2コアと第3コアどうしが、互いに磁気的に実質上分
離された状態に配置されている。
【0022】上記各第2コア12は、円周方向に延在す
る円弧形状のヨーク部12aを備えているとともに、そ
のヨーク部12aには駆動コイル12bが巻回されてい
る。また、上記ヨーク部12aの円周方向両端部分に
は、周端コア部12c,12cがそれぞれ設けられてい
るとともに、各周端コア部12cには、上記第1コア1
1の突極歯11aに近接対向する2個の突極片12d,
12dがそれぞれ設けられている。
【0023】また、上記両突極部12c,12cにおけ
る駆動コイル12bに対面する側の表面は、半径方向に
延在する平坦面に形成されていて、駆動コイル12bを
ヨーク部12aに巻回する際に突極部12cが邪魔にな
らないように構成されいてる。
【0024】一方、前記第3コア13は、駆動コイルを
有しておらず、前記第1コア11の突極歯11aと近接
対向する幅広の突極部13aのみを備えている。
【0025】さらに、上述した円周方向に隣り合う一対
の第2コア12,12における隣接周端コア部12c,
12cどうしの間、及び円周方向に隣り合う第2コア1
2の周端コア部と第3コア13どうしの間の各々には、
永久磁石14がそれぞれ挟持されており、それらの各永
久磁石14には、前記隣接周端コア部12c,12c及
び第2コア12の周端コア部と第3コア13の挟持方向
である円周方向に沿って着磁が施されている。そして、
そのときの着磁の磁極方向は、円周方向に隣接する永久
磁石14,14どうしが互いに反発する方向に設定され
ており、これによって、上記各第2コア12における両
周端コア部12c,12cどうしが互いに同極になされ
ており、また、第3コア13の全体も同極(図1の場合
はS極)になされている。
【0026】また、本実施形態における永久磁石14の
周方向厚さtmは、当該永久磁石14を挟む一組の隣接
周端コア部12c,12cにおける突極片12dどうし
の隙間寸法とほぼ同じの略均一厚さに設定されている。
さらに、この永久磁石14の長さは、上記周端コア部1
2cよりも僅かに短い長さに設定されていて、上記周端
コア部12cに対して半径方向のほぼ全長にわたって当
接するように配置されて、前記第1コア11の突極歯1
1aの近傍まで延設されている。
【0027】一方、本実施形態にかかるモータでは、上
述したように第1コア11の突極歯11aにおける一組
の凹凸形状が電気角で360°をなすように構成されて
いるが、そのときの180°の電気角を1磁極ピッチと
したときに、前記第2コア12における駆動コイル12
bを挟んだ両突極片12d,12dどうしが、2n+1
(nは1以上の整数)の磁極ピッチ分だけ位置ずれした
関係に配置されている。本実施形態における位置ずれ量
は、9磁極ピッチ分に設定されており、それによって、
前記第2コア12における駆動コイル12bを挟んだ両
突極片12d,12dどうしが、180°の位相ずれを
備えるように構成されている。
【0028】また、前記円周方向に隣り合う両第2コア
12,12における一組の隣接突極片12d,12dど
うしは、互いに1.33乃至5磁極ピッチの範囲で位置
ずれした状態にて配置されている。この一組の隣接突極
片12d,12dどうしの位置ずれ関係は、円周方向に
複数組配置された各隣接突極片12d,12dのそれぞ
れにおいて略同一に設定されていて、このような位置ず
れの関係に基づいて三相が構成されている。このときの
同位相の駆動コイル12bは、各相毎に一個ずつ、計三
個設けられていることとなる。
【0029】一方、上記第2コア12に設けられた円周
方向に隣接する突極片12d,12dどうしは、2磁極
ピッチ分だけ位置ずれした関係に配置されていて、これ
によって両突極片12d,12dが同位相に設定されて
いる。また、第2コア12の駆動コイル12bを挟んだ
円周方向両側における各周端コア部12c,12cにお
いては、上述した各突極片12dが同数(2個)ずつ設
けられている。
【0030】さらに、本実施形態では、前記第1コア1
1の突極歯11aにおける凸形状先端幅t1が、1磁極
ピッチに相当する寸法を備えているとともに、前記第2
コア12の突極片12dの凸形状先端幅t2が、1磁極
ピッチに相当する寸法を備えている。また、前記第3の
コア13の突極部13aにおける凸形状先端幅t3は、
上記第2コア12の突極片12dにおける凸形状先端幅
の合計寸法(t2×4)を備えている。
【0031】このような構成を有する本実施形態では、
各相の条件が全く同じに設定された三相構造が形成され
ていることから、各相間での特性差はほとんどなく、三
相であっても不具合を生じることなく良好なモータ特性
が得られる。また、永久磁石14間における突極片12
d,12dのピッチを、ギャップ長や突極幅などと関係
して適宜に設定することによって、漏れ磁束などによる
特性低下やスペースの無駄づかい等を生じることなく、
小型を図りつつ高特性が得られる。
【0032】特に、本実施形態では、三個の第2コア1
2,12,12を用いるとともに、それらの第2コア1
2の磁気的バランスをとるように、駆動コイル巻線を有
しない第3コア13を導入することとしており、これに
よって三相の最低数である各相毎に一個、計三個の駆動
コイル巻線で済ませることが可能となっている。一方、
第3コア13を用いることなく第2コア12のみで電機
子を構成した場合には最低でも六個の第2コア及び駆動
コイルが必要となるが、本願発明では、それよりも半分
の数の駆動コイルに磁束が集中されることとなり、その
結果、特性の向上が図られるとともに、利用スペースが
拡大されることから簡易な構成を実現しつつ、第2コア
の突極片における対向面積が容易に増大され、特性の向
上が更に図られることとなる。
【0033】また、本実施形態では、前記第1コア11
の突極歯11aにおける凸形状先端幅t1及び前記第2
コア12の突極片12dの凸形状先端幅t2が、1磁極
ピッチに相当する寸法を備えていることから、第1コア
11と第2コア12との間に相対移動を生じた際におい
て、これら両コア11,12どうしの対向面積の合計が
ほぼ同じで永久磁石14からみたときの磁気抵抗がほと
んど変化しないため、磁石の総磁束すなわち磁気エネル
ギーの変化がほとんど生じず、コギングトルクを非常に
低く抑えることができる。
【0034】さらにまた、本実施形態では、前記永久磁
石14の周方向厚さtmが、当該永久磁石14を挟む一
組の隣接突極片12d,12dにおける先端凸部どうし
の隙間寸法とほぼ同じに設定されていることから、永久
磁石14の両磁極の間が適宜に離されており、それによ
って永久磁石14の起磁力が増大され漏れ磁束が低減さ
れるようになっている。また、上記永久磁石14が、突
極片12dの先端凸部の近傍まで半径方向に延在させら
れていることから、その分、永久磁石13の当接面積が
拡大されて有効磁束が増大されているとともに、当該永
久磁石14均一な厚さになされていることから、永久磁
石14の製造が容易化されるとともに、特に半径方向の
位置決め固定が、容易かつ高精度に行われるようになっ
ている。
【0035】さらにまた、本実施形態では、前記第2コ
ア12における両両周端コア部12cの駆動コイル12
bに対面する表面が、半径方向に延在する平坦面に形成
されていることから、当該第2コア12の両周端コア部
12cの形状が単純化され、容易に製造可能となってい
るとともに、駆動コイル12bを巻回する際に両周端コ
ア部12cが邪魔にならなくなり、駆動コイル12bの
巻線作業が容易化される。
【0036】一方、上述した第1の実施形態に対応する
部材に同一の符号を付した図2及び図3にかかる実施形
態は、上記第1の実施形態と基本的には同様な構成によ
って三相モータを構成したものであるが、異なる点は、
インナーロータ型のモータに本発明を適用したことであ
る。すなわち、略中空円筒状の非磁性体からなるモータ
ケース10の内部側中心部分に配置された回転軸10a
が、上記モータケース10の両端部分に設けられたベア
リング軸受10b,10cによって回転自在に支持され
ているとともに、上記回転軸10aに対しては、インナ
ーロータを構成する第1コア15が、上記回転軸10a
と一体回転するように嵌着されている。このインナーロ
ータとしての第1コア15は、上述した第1実施形態と
同様な構成の突極歯15aを備えている。
【0037】さらに本実施形態では、一個の第2コア1
2における駆動コイル12bを挟むように配置された両
周端コア部12c,12cの各々が、上記第1コア11
への対向部分において3個の突極片12d,12d,1
2dを有している。
【0038】また、上述した第1の実施形態に対応する
部材に同一の符号を付した図4にかかる実施形態は、上
記第1の実施形態と基本的には同様な構成によって三相
モータを構成したものであるが、異なる点は、第3コア
13が、円周方向に第2コア12と交互に三個配置され
ていることである。このような実施形態によれば、第2
コア12と第3コア13との交互配置によって、全体の
バランスがとり易くなる。
【0039】また、上述した第1の実施形態に対応する
部材に同一の符号を付した図5にかかる実施形態におい
ても、第2コア12と第3コア13との各三個ずつが、
円周方向に交互に配置されているが、一つの第2コア1
2が、ヨーク部12aと、当該ヨーク部12aの両側に
配置された両周端コア部12cとの三分割体から構成さ
れている。この三分割体は、図6にも示されているよう
に、駆動コイル12bの巻線作業終了後に結合可能な形
状を備えている。このようにすれば、駆動コイル12b
の巻線作業が、第2コア12の周端コア部12cとは無
関係に行えるので、突極片12dの数が増えた場合にお
いても駆動コイル12bの巻線作業が容易かつ効率的に
行われる。
【0040】このとき、上記円周方向に隣り合う両第2
コア12における隣接周端コア部12c,12cどうし
を、永久磁石14を挟んで所定の連結部材によって予め
一体結合しておけば、その結合体を一体的な部品として
取り扱うことが可能となり、各種の工程における生産性
が向上される。
【0041】また、本実施形態における各第2コア12
は、ヨーク部12aを除いた両周端コア部12cに対し
て追加の積層が行われており、両周端コア部12cのコ
ア高さがヨーク部12aよりも拡大されている。これ
は、永久磁石14との接触面積を拡大させて有効磁束の
増大を図るための構成である。一方、上記ヨーク部12
aに関しては、積層量を増大させておらず、当該ヨーク
部12aに対して巻回された駆動コイル12bの巻線部
全体の高さを増大させないようにしている。このように
すれば、駆動コイル12bの巻線部全体の高さが抑えら
れることとなる。
【0042】さらに、上述した各分割体のそれぞれを構
成している方向性電磁鋼板の方向を、磁束の流れに対応
した方向に設定しておけば、特性の向上を図ることが可
能となる。
【0043】また、この図5にかかる実施形態では、固
定電機子を構成している第2コア12の集合体の内方側
に、外方側のアウターロータ11に対応する形状でイン
ナーロータ15を配置している。これらのアウターロー
タ11とインナーロータ15とは一体に接合されてい
る。このように二重のロータ構造を採用すれば、高トル
ク化又は高特性化が図られる。
【0044】一方、本実施形態にかかる第3コア13に
は、ホール素子やMR素子等からなる位置検出用のセン
サ16が設けられている。この位置検出用のセンサ16
は、上記第3コア13の一部を切り欠くようにして形成
された凹部13a内に装着されており、第1コア11と
の位置関係に従って変化する永久磁石14からの磁束が
上記位置検出用のセンサ16によって検出されるように
構成されている。すなわち、電機子の駆動コイル電流に
よる磁界の影響をほとんど受けない第3コア13に対し
て、位置検出用のセンサ16が設けられていることか
ら、センサ出力からノイズの影響が低減される。
【0045】またこの場合、図7に示されているよう
に、第3コア13にスリット17を溝状に形成してお
き、そのスリット17の内部側から第3コア13の外表
面にかけて検出コイル18を巻回し、その検出コイル1
8を用いてインダクタンスを測ることによって位置検出
を行うようにしてもよい。
【0046】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0047】例えば、上述した各実施形態は、固定電機
子を用いた場合のものであるが、本発明はそれに限定さ
れることなく、回転電機子を構成するように構成するこ
とも可能である。
【0048】また、上述した各実施形態は、モータに対
して本願発明を適用したものであるが、モータ以外の発
電機等に対しても本発明は同様に適用することができ
る。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本願請求項1又は2
記載の発明は、永久磁石と駆動コイルとを片側に集めた
埋込磁石構造の回転電機において、各相が全く同じ条件
の多相とすることにより各相間での特性差をほとんどな
くし、三相であっても不具合なく良好なモータ特性を得
られる構成を採用したものであって、磁石間における突
極部のピッチをギャップ長や突極幅などと関係して適宜
に設定することにより漏れ磁束などによる特性低下やス
ペースの無駄づかい等を回避可能とするとともに、特
に、三個の第2コアを用いるとともに、それらの第2コ
アの磁気的バランスをとるように、駆動コイル巻線を有
しない第3コアを導入し、これによって三相の最低数で
ある各相毎に一個、計三個の駆動コイル巻線で済ませて
利用スペースを拡大し磁極数を低減し、簡易な構成を実
現しつつ特性の向上を容易に図るようにしたものである
から、小型で高い回転特性を得ることができ、高い実用
性を備えた片側配置型の磁石埋込構造を有する回転電機
を得ることができる。
【0050】また、請求項3又は4記載の発明は、上記
請求項1記載の発明に加えて、第1コアの突極歯又は第
2コアの突極片における凸形状先端幅を、第1及び第2
の両コアどうしの対向面積の合計をほとんど変化させな
いように構成し、コギングの発生を良好に抑えるように
したものであるから、片側配置型の磁石埋込構造を有す
る回転電機の回転特性を一層向上させることができる。
【0051】さらに、請求項5記載の発明は、上記請求
項1記載の発明に加えて、第2コアと第3コアとの交互
配置によって全体のバランスをとり易くしたものである
から、上述した効果を安定的に得ることができる。
【0052】さらにまた、請求項6記載の発明は、上記
請求項1記載の発明に加えて、一対の第2コアどうしの
間に第3コアを一個配置したことによって、簡易な構成
を可能としつつ特性向上を測るようにしたものであるか
ら、上述した効果を更に向上させることができる。
【0053】一方、請求項7記載の発明は、上記請求項
1記載の発明に加えて、第2コアを、巻線後に結合可能
な三分割体から構成することによって、駆動コイルの巻
線作業の容易化及び効率化を可能としたものであるか
ら、上述した効果に加えて生産性の向上を図ることがで
きる。
【0054】また、請求項8記載の発明は、上記請求項
1記載の発明に加えて、第3コアに位置検出用のセンサ
を設けて、センサ出力からノイズの影響を低減するよう
に構成したものであるから、上述した効果に加えて位置
検出を良好に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるモータの横断面説
明図である。
【図2】本発明の他の実施形態にかかるモータの横断面
説明図である。
【図3】図2に示されているモータの縦断面説明図であ
る。
【図4】本発明の更に他の実施形態にかかるモータの横
断面説明図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態にかかるモータの横
断面説明図である。
【図6】図5に示された実施形態における第2のコアの
一体を半径方向外方側から見たときの正面説明図であ
る。
【図7】本発明の更に他の実施形態にかかる第3コアを
表した平面説明図である。
【符号の説明】
1 モータ 11,15 第1コア(ロータ) 11a,15a 突極歯 12 第2コア(固定電機子) 12a ヨーク部 12b 駆動コイル 12c 周端コア部 13 第3コア 14 永久磁石

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に一定のピッチをなして一組の
    凹凸形状が複数組設けられた突極歯を有する第1コア
    と、この第1コアとラジアル方向に対向しつつ円周方向
    に相対移動可能に設けられた第2コア及び第3コアと、
    を備え、上記第2コアは、円周方向に延在するヨーク部
    と、このヨーク部に巻回された駆動コイルと、上記ヨー
    ク部の円周方向両端部分にそれぞれ上記駆動コイルを挟
    むように配置された一対の周端コア部と、これら一対の
    周端コア部のそれぞれにおいて上記第1コアの突極歯と
    近接対向するように設けられた突極片と、を有している
    とともに、 上記第3のコアは、駆動コイルを有することなく前記第
    1コアの突極歯に近接対向する幅広の突極片を有し、 上記第2コア及び第3コアが、円周方向に磁気的に実質
    上分離された状態で環状に並設・集合され、その円周方
    向に隣り合う一対の第2コア、又は第2コアと第3コア
    における隣接周端コア部どうしの間に永久磁石がそれぞ
    れ挟持され、 上記各永久磁石には、前記隣接周端コア部の挟持方向に
    沿って着磁が施され、かつ該着磁の磁極方向が、前記各
    第2コアにおける駆動コイルを挟んだ一対の周端コア部
    どうし及び第3コアの周方向両端どうしを同極とするよ
    うに設定されたものであって、 上記第1コアの突極歯における一組の凹凸形状が電気角
    で360°をなすように構成され、そのときの180°
    の電気角を1磁極ピッチとしたときに、前記第2コアに
    おける駆動コイルを挟んだ両突極片どうしが、2n+1
    (nは1以上の整数)の磁極ピッチ分だけ位置ずれした
    関係に配置されて180°の位相ずれを有するように設
    定されているとともに、 前記円周方向に永久磁石を挟んで隣り合う両第2コアに
    おける一組の隣接突極片どうしが、1.33乃至5磁極
    ピッチ分の範囲で位置ずれしたピッチにて配置されるこ
    とにより三相が構成され、位相が異なる三個の第2コア
    のそれぞれに対して駆動コイルが一個づつ設けられてい
    ることを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 前記第2コアにおける駆動コイルの円周
    方向片側に配置された突極片が2個以上に分割されてい
    るとともに、 その円周方向に隣接する突極片どうしが、2磁極ピッチ
    分だけ位置ずれした関係に配置されて同位相に設定さ
    れ、かつ上記駆動コイルの円周方向両側に配置された両
    突極部における各突極片が、互いに同数設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 【請求項3】 前記第1コアの突極歯における凸形状先
    端幅が、1磁極ピッチに相当する寸法を備えていること
    を特徴とする請求項1記載の回転電機。
  4. 【請求項4】 前記第2コアの突極片における凸形状先
    端幅が、1磁極ピッチに相当する寸法を備えているとと
    もに、 前記第3のコアの突極片における凸形状先端幅が、上記
    第2コアの凸形状先端幅の合計寸法を備えていることを
    特徴とする請求項1記載の回転電機。
  5. 【請求項5】 前記第3コアが、円周方向に第2コアと
    交互に三個配置されていることを特徴とする請求項1記
    載の回転電機。
  6. 【請求項6】 前記三個の第2コアに対して一個の第3
    コアが用いられ、二個の第2コアどうしの間に前記一個
    の第3コアが配置されていることを特徴とする請求項1
    記載の回転電機。
  7. 【請求項7】 前記第2コアは、ヨーク部と、当該ヨー
    ク部の両側に配置された両周端コア部との三分割体から
    構成され、 上記三分割体は、巻線後に結合可能な形状を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  8. 【請求項8】 前記第3コアに、位置検出用のセンサが
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の回転電
    機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1624554A1 (en) * 2004-08-02 2006-02-08 Nissan Motor Co., Ltd. Rotating electric machine
CN102082486A (zh) * 2010-12-20 2011-06-01 中国科学院深圳先进技术研究院 三边永磁体激磁的磁性齿轮
US8076811B2 (en) 2008-09-24 2011-12-13 Rolls-Royce Plc Flux-switching magnetic motor/generator machine
JP2014171368A (ja) * 2013-03-05 2014-09-18 Sanyo Denki Co Ltd 誘導子型回転モータ

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