JP2001037132A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents
回転電機およびその製造方法Info
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Abstract
ステータコイルを有する回転電機を提供すること。 【解決手段】この松葉状導体順次接続型ステータコイル
を有する回転電機によれば、ステータコイル3の他端側
のコイルエンド36は、松葉状導体38、39の頭部3
80、390により構成される。松葉状導体38、39
の頭部380、390における最大径方向ギャップ長
を、松葉状導体の脚部(スロット導体部)における最大
径方向ギャップ長よりも大きくする。すなわち、各松葉
状導体38、39は、頭部380、390がその脚部、
特にそのうちのスロット挿入部分(スロット導体部)よ
りも径方向に幅広に形成される。このようにすれば、頭
部380、390の曲率半径を従来よりも大きくできる
ので、絶縁樹脂層の破れを防止することができる。
Description
続型ステータコイルを有する回転電機に関し、たとえば
車両用交流発電機として好適な回転電機に関する。
823は、松葉状導体順次接続型ステータコイルを有す
る回転電機を開示している。
内周面近傍に軸方向へ形成される多数のスロットに挿通
される多数の松葉状導体の先端を順次接続して形成され
るステータコイルを有し、松葉状導体は、それぞれ一対
の脚部の両基端を湾曲した頭部で接続した形状を有して
絶縁樹脂層により被覆されてなり、脚部は、一対のスロ
ットに個別に収容される一対のスロット導体部と、スロ
ット導体部の先端からステータコアの軸方向一端側へ突
出してステータコイルの一端側のコイルエンドの一部を
なす先端側突出部とからなり、頭部は、両スロット導体
部の基端からステータコアの軸方向他端側へ突出してス
テータコイルの他端側のコイルエンドの一部をなす。か
かる松葉状導体は、U字形あるいはV字形の導体セグメ
ントと呼ばれる。
従来の松葉状導体順次接続型ステータコイルを有する回
転電機では、松葉状導体の頭部を形成する際に、導体を
U字状に曲げ、更にその後、松葉状導体の一対の脚部を
周方向スパンだけ広げるために頭部を再度曲げるため、
松葉状導体の頭部の絶縁樹脂層に強いストレスが加わっ
て、絶縁樹脂層が破れたり、導体から剥離したりすると
いう問題が生じ、その結果、ステータコアやそれを固定
するフレ−ムとの間でレアア−スや漏電といった問題が
生じることがあることを見出した。
あり、電気絶縁信頼性に優れた松葉状導体順次接続型ス
テータコイルを有する回転電機を提供することをその目
的としている。
になされた請求項1記載の回転電機によれば、ステータ
コイルの他端側のコイルエンドは、松葉状導体の頭部に
より構成される。
おける最大径方向ギャップ長を、松葉状導体の脚部にお
ける最大径方向ギャップ長よりも大きくする。すなわ
ち、各松葉状導体は、頭部がその脚部、特にそのうちの
スロット挿入部分(スロット導体部)よりも径方向に幅
広に形成される。
てこの頭部のを形成する際に、その曲率半径を従来より
も大きくできるので、その分、この頭部を被覆する絶縁
樹脂層に掛かるストレスが減少する。したがって、本構
成によれば、絶縁樹脂層の破れを防ぎ、その電気絶縁性
を向上させることができる。
る最大径方向ギャップ長は、両脚部間のそれと等しく設
定されていた。
の回転電機において更に、松葉状導体として角形断面を
もつ角形導体を用いる。
できるとともに、曲げ時において絶縁樹脂層のストレス
(特に引っ張り応力)が大きくなりやすい角形導体を用
いても絶縁樹脂層の破れを良好に防止することができ
る。
2記載の回転電機において更に、脚部は、スロットに個
別に収容される一対のスロット導体部と、これらスロッ
ト導体部の先端からステータコアの軸方向一端側へ突出
してステータコイルの一端側のコイルエンドの一部をな
す先端側突出部とからなる。また、頭部は、両スロット
導体部の基端からステータコアの軸方向他端側へ突出し
てステータコイルの他端側のコイルエンドの一部をな
す。
するスロット導体部よりもステータコアの径内側に偏る
ように形成される。
曲率半径を大きくして緩やかに曲げることができるの
で、頭部の絶縁樹脂層の破損や劣化をより一層抑止する
ことができる。
の回転電機において更に、他端側のコイルエンドの内径
はステータコアの内径以下に形成されるので、フレ−ム
を大型化することなく、他端側のコイルエンドの絶縁樹
脂層の曲成時の破れを良好に防止することができる。な
お、ここでいう内径とは回転軸の軸心からの距離をい
う。
の回転電機において更に、外径がステータコアの頭部側
の端面から反ステータコア側に遠ざかるにつれて次第に
小径となる(テ−パ面となる)ランデル型ロータコアを
もつ回転電機(すなわち車両用交流発電)機において、
他端側のコイルエンドの内径は、ランデル型ロータコア
に対して所定ギャップを隔てつつ、ステータコアの端面
から遠ざかるにつれて次第に小径となり、他端側のコイ
ルエンドの最小内径は、ロ−タコアの最大外径よりも小
径される。
−パ面として稼いだ空間を松葉状導体の頭部の曲率半径
増大に利用できるので、フレ−ムを径大とすることな
く、頭部の絶縁樹脂層の破れを抑止することができる。
し5のいずれか記載の回転電機において更に、ステータ
コアの軸方向他端側に配設されてロ−タコイルに給電す
るブラシを有するので、各松葉状導体の脚部先端同士を
接続する一端側のコイルエンドをブラシに対してロ−タ
コアを挟んで隔設でき、このため、松葉状導体の脚部先
端の絶縁樹脂層剥離部分がブラシ粉を通じて他の導電部
位に沿面放電するのを防止することができる。
し6のいずれか記載の回転電機において更に、他端側の
コイルエンドすなわち松葉状導体の頭部を含むコイルエ
ンドは、この他端側のコイルエンドと同じ軸方向位置に
てステータコアが固定されるフレ−ムの内周面に対して
所定ギャップを隔てて配設されるので、松葉状導体の頭
部の絶縁樹脂層が上記曲成処理などにより劣化したとし
てもフレームに対して漏電するのを防ぐことができる。
の回転電機において更に、一端側のコイルエンド及び他
端側のコイルエンドは、略等しい外径を有するので、フ
レームを増大する必要がない。
し8のいずれか記載の回転電機において更に、一端側の
コイルエンドの内径は、ランデル型ロータコアの外径よ
り大きく形成されるので、ランデル型ロータコアをステ
ータコアに一端側のコイルエンド側から挿入することが
でき、ロータコア挿入作業が複雑化することがない。
載の回転電機において更に、一端側のコイルエンドの内
径はステータコアの内径より大きく形成されるので、ロ
−タコア挿入時のロータコアの外周面と一端側のコイル
エンドの内周面との間にギャップを確実に確保でき、ロ
ータコア挿入時にロータコアにより一端側のコイルエン
ドの絶縁樹脂層が破れることがない。
いし10のいずれか記載の回転電機の製造方法において
更に、まず頭部の最小内側曲率半径が一対の脚部間の最
小ギャップ長の半分よりも大きい松葉状導体を作製した
後、この松葉状導体の頭部を構成する一対の両導体の周
方向スパンを拡大して両脚部間に必要な周方向スパンを
与え、その後、両脚部を一対のスロットに個別に貫挿す
る。なお、これら両脚部は、スロット内に径方向に互い
に隣接して設定される複数のスロット導体挿入位置のう
ち、互いに異なるスロット導体挿入位置に挿入される。
を周方向スパン拡大前に、頭部の最小内側曲率半径をあ
らかじめ一対の脚部間の最小ギャップ長の半分よりも大
きくしているので、周方向スパン拡大時における絶縁樹
脂層のストレスを低減することができる。
記載の回転電機の製造方法において更に、少なくとも一
部の松葉状導体の頭部の最小内側曲率半径rは、その両
脚部間のギャップ方向(湾曲面内)における脚部の厚さ
tに対して、0.43t〜0.55tの範囲に設定され
る。
の最小内側曲率半径rを0.43t以上と十分大きく設
定するので頭部における絶縁樹脂層のストレスを良好に
低減できるとともに、0.55t未満と頭部が極端に径
方向へ大型化するのを抑止しているので、頭部がステー
タコアを支持するフレームの内周面に接触するのを抑止
することができる。
機として車両用交流発電機を図に示す各実施形態に基づ
いて説明する。
示したもので、図1は車両用交流発電機の主要部断面
図、図2から図7は本実施形態の固定子の説明図であ
る。 (全体説明)車両用交流発電機1は、界磁子として働く
回転子2と、電機子として働く固定子3と、回転子2を
回転自在に支持するとともに固定子3を挟持して締結ボ
ルト4cによって固定しているフロントハウジング4a
及びリアハウジング4bと、交流電力を直流電力に変換
する整流器5を備えて構成されている。
転するもので、ランデル型ポールコア(ランデル型ロー
タコア)7、界磁コイル8、スリップリング9、10、
送風装置としての斜流ファン11および遠心ファン12
を備えている。13、14はスリップリング9、10を
通じて界磁コイル8に給電するブラシである。
ル)31と、固定子鉄心(ステータコア)32とを備
え、固定子鉄心32はフロントハウジング4aとリアハ
ウジング4bとの間に挟持固定されている。
動車に搭載された走行用のエンジン(図示せず)により
回転駆動される。
アを組合せて構成されている。ランデル型ポールコア
(ロータコア)7は、シャフト6に組付られたボス部7
1およびボス部71の両端より径方向に延びるディスク
部72、及び12個の爪状磁極部73により構成されて
いる。
ータ)3の固定子鉄心32の端面から軸方向に遠ざかる
につれて次第に小径となる(外周端が回転子2の軸心に
近づく)形状を有する。
のコイルエンド36、37のうち、リア側に突出する第
1コイルエンド36(他端側のコイルエンド)の内径
は、ポールコア7に対して所定ギャップを隔てつつ、ス
テータコア32の端面から遠ざかるにつれて次第に小径
とされる。更に、図7に示すように、第1コイルエンド
36(他端側のコイルエンド)の最小内径Roはポール
コア7の最大外径Rrよりも小径とされ、第1コイルエ
ンド36はステータコア32の径内側に偏るように形成
される。このようにすれば、コイルエンド36を構成す
る松葉状導体38、39の頭部の径方向における曲率半
径を大きくして緩やかに曲げることができるので、頭部
の絶縁樹脂層の破損や劣化をより一層抑止することがで
きる。
端面に溶接などによって固着されたベース板111に対
し鋭角の傾斜を持つブレードと、ベース板111に対し
直角なブレードとを持ち、回転子2と一体となって回転
する。反プーリ側の遠心ファン12は、ポールコア7の
端面に溶接などによって固着されたベース板121に対
して直角なブレードのみを持つ。
冷却風の吸入孔41が設けられ、リアハウジング4b及
びフロントハウジング4aの外周両肩部には固定子3の
ステータコイルの第1コイルエンド(他端側のコイルエ
ンド)36及び第2コイルエンド(一端側のコイルエン
ド)37に個別に近接して冷却風の排出孔42が設けら
れている。
リ側の端部に設けられている。従って、第1コイルエン
ド36はこの整流器5と対応づけて配置される。 (固定子巻線31の説明)固定子3の径方向断面を2ス
ロット分だけ図2に示し、固定子巻線31を構成する一
対の松葉状導体38、39の模式斜視図を図3に示す。
容するための多数のスロット33を有している。34は
スロット33内で固定子鉄心32と固定子巻線31との
間を電気絶縁するインシュレータである。本実施形態で
は、回転子2の磁極数に対応する3相の固定子巻線を収
容するために36本のスロット33が等間隔に形成され
ている。各スロット33には、偶数個の(本実施例では
4)のスロット導体部収容位置C1、C2、C3、C4
が径内側から径外側へ順番に設けられている。
されるスロット導体部35と、スロット導体部35から
スロット外、リア側に伸びる突出する第1コイルエンド
36と、スロット導体部35からスロット外、フロント
側に突出する第2コイルエンド37とからなり、それぞ
れ角形導体である多数の大回り状の松葉状導体38及び
小回り状の松葉状導体39を用いて構成される。
ように、第1コイルエンド36を構成する略U字状の頭
部380と、頭部380の両端から延在する一対の脚部
381、382とからなる。頭部890はその脚部38
1、382との接合部において所定磁極ピッチの周方向
スパンを有している。
体挿入位置C1に収容されるスロット導体部3811
と、スロット導体部3811からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3812
とからなり、先端側突出部3812はその先端に接合部
3813を有する。
体挿入位置C4に収容されるスロット導体部3821
と、スロット導体部3821からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3822
とからなり、先端側突出部3822はその先端に接合部
3823を有する。
体部側)と先端、および、先端側突出部3822の基端
(スロット導体部側)と先端とは周方向に頭部380の
周方向スパンの約半分の距離だけ離れている。
ように、第1コイルエンド36を構成する略U字状の頭
部390と、頭部390の両端から延在する一対の脚部
391、392とからなる。頭部390はその脚部39
1、392との接合部において所定磁極ピッチの周方向
スパンを有している。
体挿入位置C2に収容されるスロット導体部3911
と、スロット導体部3911からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3912
とからなり、先端側突出部3912はその先端に接合部
3913を有する。
体挿入位置C3に収容されるスロット導体部3921
と、スロット導体部3921からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3922
とからなり、先端側突出部3922はその先端に接合部
3923を有する。
体部側)と先端、および、3922の基端(スロット導
体部側)と先端とは周方向に頭部390の周方向スパン
の約半分の距離だけ離れている。
部381、382、更に詳しくはそれらのスロット導体
部3811、3821は、所定の磁極ピッチ離れた互い
に異なるスロット33に別々に収容されている。小回り
状の松葉状導体39の一対の脚部391、392、更に
詳しくはそれらのスロット導体部3911、3921
は、所定の磁極ピッチ離れた互いに異なるスロット33
に別々に収容されている。
体38の脚部381のスロット導体部3811はスロッ
ト33の最も浅いスロット導体挿入位置C1に収容さ
れ、大回り状の松葉状導体38の脚部382のスロット
導体部3821は最も深いスロット導体挿入位置C4に
収容されている。
391のスロット導体部3911はスロット33の二番
目に浅いスロット導体挿入位置C2に収容され、小回り
状の松葉状導体39の脚部392のスロット導体部39
21は三番目に浅いスロット導体挿入位置C3に収容さ
れている。
6において、大回り状の松葉状導体38の頭部380
は、小回り状の松葉状導体39の頭部390を包むよう
に配置でき、両頭部380、390が交差、干渉するの
が防止される。
ド36において、頭部380は、スロット導体挿入位置
C1に挿入される脚部381のスロット導体部3811
と、スロット導体挿入位置C4に挿入される脚部382
のスロット導体部3821とを接続する。また、頭部3
90は、スロット導体挿入位置C2に挿入される脚部3
91のスロット導体部3911と、スロット導体挿入位
置C3に挿入される脚部392のスロット導体部392
1とを接続する。
において、C1位置の松葉状導体38の脚部381の先
端側突出部3812は、その先端において、径方向に隣
接するC2位置の松葉状導体39の脚部391の先端側
突出部3912と接合される。同様に、C4位置の松葉
状導体38の脚部382の先端側突出部3822は、そ
の先端において、径方向に隣接するC3位置の松葉状導
体39の脚部392の先端側突出部3922と接合され
る。
入される脚部381のスロット導体部3811は、フロ
ント側の第2コイルエンド37において、スロット導体
挿入位置C2に挿入される脚部391のスロット導体部
3911に接続される。また、スロット導体挿入位置C
4に挿入される脚部382のスロット導体部3821
は、フロント側の第2コイルエンド37において、スロ
ット導体挿入位置C3に挿入される脚部392のスロッ
ト導体部3921に接続される。これにより、三相の固
定子巻線31が形成される。フロント側の第2コイルエ
ンド37の一部を図4に示す。
るスロット導体部、及び、および一部のスロット導体部
はこれら松葉状導体38、39とは異なる形状に形成さ
れる。すなわち、リヤ側の第1コイルエンド36には、
スロット導体挿入位置C1、C4のスロット導体部とス
ロット導体挿入位置C2、C3のスロット導体部とを接
続する異形の頭部をもつ特別の松葉状導体が設けられ
る。
タコイルの構造自体や配線形式自体は前述の従来技術と
同じであるので、更なる説明は省略する、なお、三相ス
テータコイルの構成には種々の方式があるので、上記松
葉状導体順次接続形式のステータコイルの接続に種々の
バリエーションを与えることは当然可能である。このよ
うにして、固定子巻線31が形成される。 (固定子3の特徴構成)上記製造方法により構成された
固定子3のその他の特徴を図7に示す固定子3の軸方向
模式拡大断面図を参照して以下に説明する。
この第1コイルエンド36に径方向に対面するロータコ
ア7の最大外径Rrよりも小径に形成され、当然、ステ
−タコア32の最小内径Rsよりも小径に形成される。
り状の松葉状導体38の頭部380の湾曲する内面38
5に所定ギャップを隔てて小回り状の松葉状導体39の
頭部390の湾曲する外面395が対面させる。
実施例では、ロータコア7の外周肩部75の外径はスロ
ット33のリア側の端部近傍からリア側に離れるにつれ
て小径となるいわゆるテ−パ形状となっている。
80、390に連接するスロット導体部3811、39
11よりもステータコア32の径内側に偏っているの
で、ロ−タコア7の肩部をテ−パ面として稼いだ空間を
松葉状導体の頭部380の曲率半径増大に利用でき、頭
部の絶縁樹脂層の破れを抑止することができる(図7参
照)。
しい外径を有するので、フレーム径を増大する必要がな
い。
デル型ポールコア7の外形より大きく形成されるので、
ランデル型ロータコア7をステータコア32にフロント
側から挿入することができ、ロータコア挿入作業が複雑
化することがない。
ータコア32の内径より大きく形成されるので、ロ−タ
コア7挿入時のロータコア7の外周面と第2コイルエン
ド37の内周面との間にギャップを確実に確保でき、ロ
ータコア7挿入時にロータコア7によりコイルエンド3
7の絶縁樹脂層が破れることがない。
33から出てからこのテ−パ形状の外周肩部75の外周
面に略平行に径内側へ膨設されている。これにより、第
1コイルエンド36、更に言えば、頭部380、390
の径方向における曲率半径を大きく設定でき、第1コイ
ルエンド36における絶縁樹脂層のストレスを軽減して
その破れを良好に抑止することができる。
9の頭部390の最小内側曲率半径rは、図5に示すよ
うに、その両脚部391、392間のギャップ方向(湾
曲面内)における脚部の厚さTに対して、0.43T〜
0.55Tの範囲に設定される。
tに比較して頭部の最小内側曲率半径rを0.43T以
上と十分大きく設定するので頭部390における絶縁樹
脂層のストレスを良好に低減できるとともに、0.55
T未満と頭部390が径外方向へ大型化するのを抑止し
ているので、頭部390がステータコア32を支持する
リアハウジング4bの内周面に接触するのを抑止するこ
とができる。 (固定子巻線31の製造工程の説明)固定子巻線31の
製造工程を以下に説明する。
切断し、両端部の絶縁樹脂層を剥離した後、それぞれ折
り曲げて松葉状導体38、39を作製する。小回り状の
松葉状導体39の頭部390近傍の部分側面図を図5に
示し、大回り状の松葉状導体38の頭部380近傍の部
分側面図を図6に示す。
382の間のギャップ幅D0は、このギャップ幅と同一
方向における松葉状導体38の頭部380の最大ギャッ
プ幅D1よりも小さくされる。したがって、上記ギャッ
プ幅D0の方向において、松葉状導体38の脚部38
1、382の全体幅D2はほぼD0+2Tとなり、松葉
状導体38の頭部380の全体幅D3はほぼD1+2T
となり、D3>D2となっている。Tは松葉状導体38
のギャップ幅D0の方向における厚さである。
391、392の間のギャップ幅D0’は、このギャッ
プ幅と同一方向における松葉状導体39の頭部390の
最大ギャップ幅D1’よりも小さくされる。したがっ
て、上記ギャップ幅D0’の方向において、松葉状導体
39の脚部391、392の全体幅D2’はほぼD0’
+2Tとなり、松葉状導体39の頭部390の全体幅D
3’はほぼD1’+2Tとなり、D3’>D2’となっ
ている。Tは松葉状導体39のギャップ幅D0’の方向
における厚さである。なお、実際には、ギャップ幅D
0’はほとんど0とされ、Tは、スロット33内におけ
る隣接する2つのスロット導体挿入位置間の幅よりわず
かに小さい値とされている。
対の脚部381、382はギャップ幅D0の方向に投影
した場合に重なっており、松葉状導体39の一対の脚部
391、392はギャップ幅D0’の方向に投影した場
合に重なっている。
1、382が所定の周方向スパンをもつように頭部38
0の中心を基点として周方向に開き、同様に、松葉状導
体39の一対の脚部391、392が所定の周方向スパ
ンをもつように頭部390の中心を基点として周方向に
開く。
0の中央部から径内側の脚部381へ向かう一半と、松
葉状導体38の頭部380の中央部から径内側の脚部3
81へ向かう他の一半とは、脚部381の径方向位置が
脚部382の径方向位置より小さいので、それぞれ上記
周方向スパンの半分ずつ周方向へ開く場合に、頭部38
0のうち、上記径内側の脚部381へ向かう一半の周方
向距離が、上記径外側の脚部382へ向かう一半の周方
向距離よりも短くなる。したがって、この距離差を確保
するため、頭部380のうち、上記径内側の脚部381
へ向かう一半が径内側に膨らむ場合、上記径外側の脚部
382へ向かう一半は元の径外側への膨らみを消費す
る。この結果、頭部380のうち、径外側の脚部382
へ向かう一半の径外側への膨らみは相対的に減少するこ
とになる。これは、頭部390においても同じであり、
その径外側の脚部392に向かう一半の径外側への膨ら
みは相対的に減少することになる。もちろん、上記周方
向距離差を考慮して、頭部380のうち、径外側の脚部
382へ向かう一半の径外側への膨らみを、径内側の脚
部381へ向かう一半の径内側への膨らみよりもあらか
じめ相対的に大きくしておいてもよい。同様に、上記周
方向距離差を考慮して、頭部390のうち、径外側の脚
部392へ向かう一半の径外側への膨らみを、径内側の
脚部391へ向かう一半の径内側への膨らみよりもあら
かじめ相対的に大きくしておいてもよい。
3への挿入 次に、松葉状導体39の脚部391、392を、互いに
周方向へ所定磁極ピッチ離れた異なる一対のスロット3
3に個別に挿通し、同様に、松葉状導体38の脚部38
1、382を、互いに周方向へ所定磁極ピッチ離れた異
なる一対のスロット33に個別に挿通する。
部の開き、 次に、松葉状導体38の脚部381、382のスロット
33からフロント側に突出した部分である先端側突出部
3812、3822を周方向へ所定ピッチ折り曲げ、同
様に、松葉状導体39の脚部391、392のスロット
33からフロント側に突出した部分である先端側突出部
3912、3922を周方向へ所定ピッチ折り曲げる。
を先端側突出部3812の先端に径方向に隣接させ、先
端側突出部3922の先端を先端側突出部3822の先
端に径方向に隣接させる。
3913と先端側突出部3812の先端接合部381
3、ならびに、先端側突出部3922の先端接合部39
23と先端側突出部3822の先端接合部3823とを
それぞれ溶接する(図4参照)。これにより、固定子3
を形成する。
面図である。
る。
斜視図である。
エンドを示す斜視図である。
ある。
ハウジング(フレーム)、4bはリアハウジング(フレ
ーム)、7はランデル型ポールコア(ランデル型ロータ
コア)、8は界磁コイル(ロ−タコイル)、13、14
はブラシ、31は固定子巻線(ステータコイル)、32
は固定子鉄心(ステータコア)、33はスロット、35
はスロット導体部、36はリア側コイルエンド、37は
フロント側コイルエンド、38、39は松葉状導体、3
80、390は頭部、381、391は脚部、381
1、3812、3911、3912はスロット導体部
Claims (12)
- 【請求項1】円筒状のステータコアに形成される多数の
スロットに挿通される多数の松葉状導体の先端を順次接
続して形成されるステータコイルを有し、 前記松葉状導体は、一対の前記スロットに別々に挿通さ
れる一対の脚部の両基端を前記スロットの外側にてU字
状の頭部で接続した形状を有するとともに絶縁樹脂層に
より被覆されている回転電機において、 前記頭部を構成する一対の導体間の最大径方向ギャップ
長は、前記頭部とともに前記松葉状導体を構成する一対
の前記脚部間の最大径方向ギャップ長よりも大きく形成
されていることを特徴とする回転電機。 - 【請求項2】 請求項1記載の回転電機において、 前記松葉状導体は、角形断面を有することを特徴とする
回転電機。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の回転電機において、 前記脚部は、一対の前記スロットに個別に収容される一
対のスロット導体部と、前記スロット導体部の先端から
前記ステータコアの軸方向一端側へ突出して前記ステー
タコイルの一端側のコイルエンドの一部をなす先端側突
出部とからなり、 前記頭部は、前記両スロット導体部の基端から前記ステ
ータコアの軸方向他端側へ突出して前記ステータコイル
の他端側のコイルエンドの一部をなし、 前記頭部は、この頭部に連接する前記スロット導体部よ
りも前記ステータコアの径内側に偏っていることを特徴
とする回転電機。 - 【請求項4】 請求項4記載の回転電機において、 前記他端側のコイルエンドの内径は、前記ステータコア
の内径以下に形成されることを特徴とする回転電機。 - 【請求項5】 請求項4記載の回転電機において、 端部において外径が次第に小径となるランデル型ロータ
コアを有し、 前記他端側のコイルエンドの内径は、前記ランデル型ロ
ータコアに対して所定ギャップを隔てつつ、前記ステー
タコアの端面から遠ざかるにつれて次第に小径となり、 前記他端側のコイルエンドの最小内径は、前記ロ−タコ
アの最大外径よりも小径とされることを特徴とする回転
電機。 - 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれか記載の回転
電機において、 前記ステータコアの軸方向他端側に配設されてロ−タコ
イルに給電するブラシを有することを特徴とする回転電
機。 - 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれか記載の回転
電機において、 前記他端側のコイルエンドは、この他端側のコイルエン
ドと同じ軸方向位置にて前記ステータコアが固定される
フレ−ムの内周面に対して所定ギャップを隔てて配設さ
れることを特徴とする回転電機。 - 【請求項8】 請求項7記載の回転電機において、 前記一端側のコイルエンド及び前記他端側のコイルエン
ドは、略等しい外径を有することを特徴とする回転電
機。 - 【請求項9】 請求項3ないし8のいずれか記載の回転
電機において、 ランデル型ロータコアを有し、 前記一端側のコイルエンドの内径は、前記ランデル型ロ
ータコアの外径より大きく形成されることを特徴とする
回転電機。 - 【請求項10】 請求項9記載の回転電機において、 前記一端側のコイルエンドの内径は、前記ステータコア
の内径より大きく形成されることを特徴とする回転電
機。 - 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか記載の
回転電機の製造方法において、 前記頭部の最小内側曲率半径が前記一対の脚部間の最小
ギャップ長の半分よりも大きい松葉状導体を作成した
後、 前記松葉状導体の前記頭部を構成する前記両導体
の周方向スパンを拡大することにより前記両脚部間に必
要な周方向スパンを与え、その後、前記両脚部を前記ス
ロットに貫挿することを特徴とする回転電機の製造方
法。 - 【請求項12】 請求項11記載の回転電機の製造方法
において、 少なくとも一部の前記松葉状導体の前記頭部の最小内側
曲率半径rは、前記両脚部間のギャップ方向における前
記脚部の厚さtに対して、0.43t〜0.55tの範
囲に設定されることを特徴とする回転電機の製造方法。
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---|---|---|---|
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JP2001037132A true JP2001037132A (ja) | 2001-02-09 |
JP4114282B2 JP4114282B2 (ja) | 2008-07-09 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1999
- 1999-07-15 JP JP20224599A patent/JP4114282B2/ja not_active Expired - Lifetime
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