JP2001035693A - プラズマ発生用電源装置 - Google Patents

プラズマ発生用電源装置

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JP2001035693A
JP2001035693A JP11208897A JP20889799A JP2001035693A JP 2001035693 A JP2001035693 A JP 2001035693A JP 11208897 A JP11208897 A JP 11208897A JP 20889799 A JP20889799 A JP 20889799A JP 2001035693 A JP2001035693 A JP 2001035693A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス領域の静電容量値が誘電体の静電容量値
に比べて無視できないような放電負荷に対しても、力率
補償が行え、かつ小型で安価なプラズマ発生用電源装置
を得る。 【解決手段】 対向配置する一対の電極間に誘電体を介
して放電空間となるガス領域が構成された放電負荷5に
対し、交流電源1より整流器2、インバータ31、トラ
ンス4を介して交流高電圧を供給し、上記放電空間のガ
スを励起して、プラズマを発生させるプラズマ発生用電
源装置において、トランス4の2次側に、放電負荷5に
対して並列に、下記の式(1)を満足するインダクタン
スを有する並列インダクタ62を設けた。 1/{C1×(2πf)2}≦L≦1/{C3×(2π
f)2}…(1)ここで、L:インダクタンス[H] C1:誘電体の静電容量値[F] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz] C3:(C1×C2)/(C1+C2)で与えられる静
電容量値[F] C2:ガス領域の静電容量値[F]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、オゾン発生器、
レーザ発振器などのプラズマ発生用電源装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、オゾン発生器、レーザー発振
器などにはプラズマ発生用電源装置が用いられている。
図12は、オゾナイザハンドブック(227頁、図2.
63、コロナ社、昭和35年6月15日発行)に記載さ
れた従来のオゾン発生器用のプラズマ発生用電源装置の
電源回路図である。図12において、1は交流の入力電
源、2は整流器、3はインバータ、4はトランス(変圧
器)、5は対向配置する一対の電極間に誘電体を介して
放電空間となるガス領域が構成され、上記放電空間のガ
スが励起されて、プラズマが発生する放電負荷、6は放
電負荷5に対して並列に接続された力率改善用の並列イ
ンダクタである。
【0003】次に動作について説明する。入力電源1の
商用の交流電圧は整流器によって直流に変換され、さら
にインバータ3によって規定の周波数の交流電圧に変換
される。さらにトランス4により放電開始に到る電圧に
昇圧され、放電負荷5に高電圧が印加される。この印加
された高電圧により放電負荷5で放電が発生し、この放
電によりガス粒子が励起される。ここで、放電電極間に
誘電体を挿入した放電負荷を用いた場合、この放電負荷
5は電気的にはコンデンサとして働き、電圧に対して電
流の位相が進むことが知られている。このため皮相電力
と有効電力との比で表される力率が低く、放電負荷5に
エネルギーを投入するためには必要以上の電流を流さな
ければならない。
【0004】したがって、トランス4やインバータ3を
構成する素子は、上記の電流値に耐えうる仕様を必要と
するため、電源装置の大型化および装置コストの増大が
必至となる。並列インダクタ6は、放電負荷における電
流位相の電圧に対する進みを補償するために、位相遅延
素子として放電負荷5と並列に接続されたものである。
放電負荷5での電流位相の進み分と並列インダクタ6に
よる電流位相の遅れ分を等しく設定すると、電源装置よ
り供給される電流と電圧の位相が合致し、最も小さな電
流で放電負荷5に効率的に電力を投入することができ
る。各素子が理想的な素子であれば、このとき力率は1
00%となって、共振と呼ばれる状態となる。
【0005】従来のプラズマ発生用電源では、このよう
に放電負荷5と並列に並列インダクタ6を接続すること
により力率を改善し、小容量の電源素子を用いて小型で
安価な電源装置を構成できるようにしている。なお、図
12では、トランス4の2次側に並列インダクタを接続
した場合を示したが、図13に示すようにトランス4の
1次側に並列インダクタを接続しても同様の効果が得ら
れる。但し、この場合、耐圧の低い素子を使える反面、
トランスの力率は改善されないので必要以上の容量を有
するトランスが必要である。
【0006】図14はオゾン発生器などの電極間に誘電
体を介装した放電負荷5の等価回路である。図14にお
いて、51は電極間に介在する誘電体の静電容量であ
り、容量値C1を有する。52はガス領域の静電容量で
あり、容量値C2を有する。53はプラズマの発生・消
滅によって非線形性を有するプラズマ負荷部を等価的に
示したツェナーダイオードである。
【0007】このプラズマ負荷53の抵抗値は、ツェナ
ー電圧Vz未満では無限大となり、電流は流れない。す
なわち、回路は非放電状態であることを示している。し
かるに、素子53の両端の電圧がツェナー電圧Vzに達
すると、この素子は導通し、回路は放電状態となる。こ
のため非放電状態では、放電負荷5は誘電体静電容量5
1の値C1とガス静電容量52の値C2が直列に結合し
て式(3)によって表される値Cを有する容量性負荷で
あるが、放電時には容量値C1単独の容量性負荷に変化
する。 C={C1×C2/(C1+C2)} …(3)
【0008】従来のオゾン発生器では、ガス静電容量5
2の容量値C2に比べて誘電体静電容量51の容量値C
1が十分大きくなるよう設計されている。すなわち、放
電が生じるガス領域の空隙が数mmと広い。このため、
式(3)で表される非放電時の負荷容量値CはC≒C2
となり、極めて小さな容量成分を持つ。また、放電時の
負荷容量値はC1となり、放電/非放電時で負荷容量値
は大きく変化する。ただし、非放電時には、前述のよう
に負荷の容量成分は非常に小さい。したがって、電流位
相が進んで力率が悪くても、無効電力自体も小さいた
め、電源の容量を大幅に増大させることはない。このよ
うなことから、従来のオゾン発生器のように、ガス静電
容量52の容量値C2に比べて誘電体静電容量51の容
量値C1が十分大きな場合には、放電時の負荷容量値C
1に合わせて、共振条件を満たすようなインダクタが選
定されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマ発生用
電源装置は、放電負荷5に対して1種類のインダクタで
放電負荷5の静電容量を補償するように構成されてい
る。オゾン発生器を例にとった従来の例では、ガス静電
容量52の容量値C2が誘電体静電容量51の容量値C
1に比べて十分に小さかったので、放電時の負荷容量値
C1を補償するインダクタを選定することで力率改善が
可能であった。しかしながら、最近のオゾン発生器は、
その性能向上のためにガス領域の空隙(以下、放電ギャ
ップ長と呼ぶ。)が1mm以下のものが大半を占めてい
る。そのため、ガス静電容量52の容量値C2は、誘電
体静電容量51の容量値C1に比べて無視できない程度
まで増加し、装置によってはC1≒C2、あるいはC1
<C2となるようなものも存在する。この場合、放電発
生の有無により放電負荷5の静電容量値が変化するだけ
でなく、非放電時にも大きな容量成分を持つ。したがっ
て、従来はあまり問題にならなかった非放電時の無効電
力が増大し、非共振時の力率補償がなされていないため
に、必要以上の容量を有する素子を用いて電源装置を構
成せねばならなくなる。これにより、装置は大型化し、
さらに高価になる。このように、従来のプラズマ発生用
電源装置には、解決すべき課題が存在する。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、ガス領域の静電容量値が誘電
体の静電容量値に比べて無視できないような放電負荷に
対しても、放電発生の有無に関わらず力率補償が行え、
それ故小型で安価なプラズマ発生用電源装置を得ること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成によ
るプラズマ発生用電源装置は、対向配置する一対の電極
間に誘電体を介して放電空間となるガス領域が構成さ
れ、上記両電極間に印加される交流高電圧により生じる
電界によって上記放電空間のガスを励起し、プラズマを
発生させる放電負荷に対し、トランスを介して交流電力
を供給するプラズマ発生用電源装置において、上記トラ
ンスの2次側で、上記放電負荷に対して並列または直列
に、下記の式(1)を満足するインダクタンスを有する
ように構成したものである。 1/{C1×(2πf)2}≦L≦1/{C3×(2πf)2}…(1) ここで、L:インダクタンス[H] C1:誘電体の静電容量値[F] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz] C3:(C1×C2)/(C1+C2)で与えられる静
電容量値[F] C2:ガス領域の静電容量値[F]
【0012】また、本発明の第2の構成によるプラズマ
発生用電源装置は、対向配置する一対の電極間に誘電体
を介して放電空間となるガス領域が構成され、上記両電
極間に印加される交流高電圧により生じる電界によって
上記放電空間のガスを励起し、プラズマを発生させる放
電負荷に対し、トランスを介して交流電力を供給するプ
ラズマ発生用電源装置において、上記トランスの2次側
で、上記放電負荷に対して並列または直列に、下記の式
(2)を満足するインダクタンスを有するように構成し
たものである。 L=1/{C×(2πf)2}…(2) ここで、L:インダクタンス[H] C:C1×(1−V*/Vop)で与えられる静電容量値
[F] C1:誘電体の静電容量値[F] V*:放電空間の放電維持電圧[V] Vop:印加電圧波高値[V] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz]
【0013】また、本発明の第3の構成によるプラズマ
発生用電源装置は、第1または第2の構成において、ト
ランスの2次側に、放電負荷に対して並列または直列に
接続され、式(1)または式(2)を満足するインダク
タンスを有するインダクタを備えたものである。
【0014】また、本発明の第4の構成によるプラズマ
発生用電源装置は、第1または第2の構成において、式
(1)または式(2)で示されるインダクタンスをL、
トランスの巻数比をmとした時、トランスの1次側に、
放電負荷に対して並列または直列に接続され、L/m2
を満足するインダクタンスを有するインダクタを備えた
ものである。
【0015】また、本発明の第5の構成によるプラズマ
発生用電源装置は、第1または第2の構成において、式
(1)または式(2)で示されるインダクタンスをL、
トランスの巻数比をmとした時、トランスの励磁インダ
クタンスが、L/m2を満足するように構成したもので
ある。
【0016】また、本発明の第6の構成によるプラズマ
発生用電源装置は、第1または第2の構成において、式
(1)または式(2)で示されるインダクタンスをL、
トランスの巻数比をmとした時、トランスの漏れインダ
クタンスが、L/m2を満足するように構成したもので
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の実
施の形態1を図を用いて説明する。図1は、この発明の
実施の形態1によるプラズマ発生用電源装置を示す回路
図である。図1において、1は入力用の交流電源、2は
整流器、31はインバータ、4はトランス(変圧器)で
ある。5は対向配置する一対の電極間に誘電体を介して
放電空間となるガス領域が構成され、上記放電空間のガ
スが励起されて、プラズマが発生する放電負荷であり、
誘電体静電容量51、ガス静電容量52、ツェナーダイ
オード53により、等価的に図1のように示すことがで
きる。61は放電負荷5およびトランス4の2次側巻線
に対して並列に接続され、インダクタンスLp1を有す
る力率改善用の並列インダクタである。従来技術には明
記されていないが、以上のような回路構成とする場合、
インバータ31は、出力電流波形が矩形波となる定電流
制御方式のインバータを用いる。
【0018】このようなプラズマ発生用電源装置は、例
えばオゾン発生器用電源として適用されるが、これに限
られるものではなく、誘電体を介した放電を用いるプラ
ズマ発生装置、例えばレーザ発振器、PDP(プラズマ
ディスプレイパネル)、放電を用いた光源などの装置に
も適用可能である。なお、これに関しては以降に記す実
施の形態についても同様である。
【0019】次に動作について説明する。入力電源1の
商用交流電圧は整流器2によって直流に変換され、さら
にインバータ31によって規定の周波数の交流に変換さ
れる。インバータ31は、この場合、定電流制御インバ
ータを用いる。インバータ31からの出力電圧は、トラ
ンス4により昇圧された後、誘電体静電容量51とガス
静電容量52とに、それぞれの静電容量値の逆比に応じ
て分圧される。そして、ガス静電容量52に分圧された
電圧がツェナー電圧Vzに達した時、放電負荷5で放電
が発生する。
【0020】一般的なオゾナイザでは、商用周波数から
数十kHz程度の周波数の交流電圧が印加されるが、こ
のような周波数域では、1サイクルの間に放電期間と非
放電期間がそれぞれ2回現れ、図2のように概ね両軸対
称である平行四辺形のV(電圧)−Q(電荷)リサジュ
ー波形が得られる。図2において、横軸Vは放電負荷5
の両端の電圧、縦軸Qは放電負荷5の両端の電荷であ
り、B点、D点は放電開始点、A点、C点は放電終了点
である。ここで、Q=0におけるV軸の切片は、放電負
荷の等価回路で表された各容量素子に電荷が誘起されて
いない状態であるから、ガス領域は放電中であり、かつ
誘電体の両端にも電圧は発生していないから、放電空間
の放電維持電圧V*で表され、V=V*、−V*となる。
なお、放電維持電圧V*は、放電期間中に放電空間に発
生している電圧の時間・空間的な平均値であるが、実際
には時間・空間的にランダムに放電が発生しており、し
たがって定常的な放電を仮定できる。よって、放電維持
電圧V*はガス領域の放電開始電圧、すなわちツェナー
電圧Vzにほぼ等しく、V*≒Vzの関係にある。ま
た、図2において、tanαは放電期間における放電負
荷5の静電容量値を表しており、放電期間ではガス静電
容量52(容量値C2)は短絡され、誘電体静電容量5
1(容量値C1)のみが寄与するので、 tanα=C1 …(4) となる。さらに、角度βで表された傾きを有する領域は
非放電期間である。非放電時の等価回路は、回路の浮遊
容量を無視すると、誘電体静電容量51とガス静電容量
52とが直列に接続されたものとなるので、 tanβ=C1×C2/(C1+C2) …(5) で表される。
【0021】ここで、図2中のA点とC点を結んだ一点
鎖線は、リサジュー波形が両軸対称であるため、原点を
通る。これは、非放電期間の始点と放電期間の終点とを
結んだ直線であるから、非放電期間と放電期間とを含め
て評価した放電負荷5の平均的な静電容量を表している
ことになる。この直線の傾き角をγとすると、同図のC
点の最大電荷量Qmaxは、tanα=C1であるから、 と表すことができる。したがって、この一点鎖線で示さ
れた直線の傾き角γは、図2より、 tanγ=Qmax/Vop=C1×(1−V*/Vop)…(7) で与えられる。
【0022】ここで、放電終了時(V=Vop)の放電負
荷5の様子を図3に示す。ガス領域に分圧された電圧が
ツェナー電圧Vzに到達すると、ガスは絶縁破壊される
ため、ガス領域の静電容量52は短絡される。この時、
ツェナーダイオードは、非線形な抵抗成分Rのみを有す
るとすれば、電源から見た放電負荷5の容量成分として
は、誘電体の静電容量51のみが寄与することとなる。
すなわち、放電負荷5は、静電容量51とツェナーダイ
オードの抵抗Rとが直列接続された素子と見なすことが
できる。
【0023】放電終了時において、電源側からみた放電
負荷5の見かけ上の容量成分を評価すると、放電負荷5
に蓄えられている電荷Qは、Vz≒V*より、Q=Qmax
=C1×(Vop−V*)で表され、このとき放電負荷5
にはVopなる電圧が印加されているから、放電負荷の静
電容量値Cは、 C=Qmax/Vop=C1×(1−V*/Vop) …(8) となる。この値は、前述した非放電期間と放電期間とを
含めた放電負荷の平均的な静電容量(tanγ)の値と
等しい。すなわち電源側からは、1サイクルを通じて放
電負荷5があたかも式(8)で表される静電容量値Cを
有する容量成分のように見える。よって、放電負荷5に
対して効率良く電力を投入するには、次式(9)で表さ
れる電源側から見た放電負荷の容量成分Cをキャンセル
するだけのインダクタンスを有するインダクタを付加す
れば良い。 L=1/[C×(2πf)2] …(9) ここで、L:付加するインダクタのインダクタンス
[H] C:C1×(1−V*/Vop)で与えられる静電容量値
[F] C1:誘電体の静電容量値[F] V* :放電空間の放電維持電圧[V] Vop:印加電圧波高値[V] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz]
【0024】以上のことから、図1において、放電負荷
5に対して並列に接続された並列インダクタ61のイン
ダクタンスLp1を、式(9)を満足するLとなるよう
に設定すれば、ガス領域の静電容量値C2が誘電体の静
電容量値C1に比べて無視できないような放電負荷に対
しても、高い力率を維持することができる。一例とし
て、誘電体の静電容量値C1とガス領域の静電容量値C
2が、それぞれC1=10.9nF、C2=8.4nF
である放電負荷を有する場合の、共振周波数fと並列イ
ンダクタ61のインダクタンスLp1の関係を調べた結
果を図4に示す。図4より、式(9)から与えられるL
p1の計算値に極めて近いインダクタンスを有するイン
ダクタにより、共振状態が得られていることがわかる。
この場合、並列インダクタ61を挿入しない状態での放
電負荷5の力率は30%以下であったが、力率補償用の
インダクタ61を放電負荷5に並列に接続することによ
り、トランス4を含めた放電負荷5の力率を90%以上
にまで改善することができている。
【0025】図5は、誘電体静電容量値C1が49.5
nFである放電負荷5を有するオゾナイザにおいて、L
p1=0.16Hなるインダクタンスを有する力率改善
用インダクタ61を放電負荷5に対して並列に接続した
場合の、共振周波数fと印加電圧波高値Vopの関係を示
したものである。この図からも、式(9)で与えられる
共振周波数の計算値と、実験的に得られた共振周波数は
±2%以内の差に収まり、式(9)により非常に高い精
度で共振条件を予測することが可能であることを示唆し
ている。
【0026】オゾナイザの電気設計においては、まず、
装置に投入する放電電力Wが決定される。放電電力W
は、次式で与えられる。 W=4・f・C1・V*×{Vop−(1+C2/C1)・V*} …(10) である。これらの中で、Vop以外の物理量は電極材質お
よび形状と、ガス圧力などの動作条件が決定されれば自
明となる。したがって、所望の放電電力Wを得るための
印加電圧波高値Vopは、式(10)で求められる。Vop
が決定されれば、C1およびV*も既知であるから、電
源から見た放電負荷5の容量成分Cも式(8)により求
めることができ、放電負荷5の容量に関わらず、式
(9)により力率改善用のインダクタを容易に設計する
ことができる。
【0027】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、放電負荷5に並列に接続する並列インダクタ61の
インダクタンスを式(9)を満足するように設定したの
で、放電負荷5の変化に対し、力率改善度合いを高く維
持することができるという効果がある。
【0028】実施の形態2.図6は、この発明の実施の
形態2によるプラズマ発生用電源装置を示す回路図であ
る。図6において、62は放電負荷5およびトランス4
の2次側巻線に対して並列に接続され、インダクタンス
値Lp2を有する力率改善用の並列インダクタであり、
基本回路構成は実施の形態1と全く同様である。従来技
術には明記されていないが、以上のような回路構成とす
る場合、実施の形態1と同様、インバータ31は、出力
電流波形が矩形波となる定電流制御方式のインバータを
用いる。なお、実施の形態1と同等あるいは同一要素に
ついては、同一符号を付して説明を省略する。
【0029】次に動作について説明する。本実施の形態
2においては、図6に示すように、放電負荷5に対して
並列に接続された並列インダクタ62のインダクタンス
値Lp2を次式を満足するように設定する。 1/{C1×(2πf)2}≦Lp2≦1/{C3×(2πf)2}…(11) ここで、C1:誘電体の静電容量値[F] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz] C3:(C1×C2)/(C1+C2)で与えられる静
電容量値[F] C2:ガス領域の静電容量値[F] である。C3は、誘電体の静電容量とガス領域の静電容
量の直列合成容量であり、電源側から見た非放電時の放
電負荷5の容量成分である。
【0030】実施の形態1では、共振条件に極めて近い
状態を再現できるため、非常に高効率で放電負荷5への
電力投入が可能となり、インバータ31の必要電流容量
を最小限に抑えることができる。しかし、共振点での動
作は負荷容量等の物理量の変化に対して一般に敏感であ
る。オゾナイザを例にとると、誘電体の絶縁破壊などに
よって放電負荷5の容量が変化する可能性が考えられ
る。(この場合、負荷5の静電容量は減少する。)この
ため、実際には、共振点を故意にずらして設計すること
が考えられる。この時、インダクタ62のインダクタン
スを式(11)を満足する範囲で選べば、図2のリサジ
ュー波形からもわかるように、 C3<C<C1 …(12) (ここで、CはC1×(1−V*/Vop)で与えられる
静電容量値)の関係があるので、共振点をわずかに外し
たところに、インダクタ62のインダクタンスを設定す
ることが可能である。また、力率改善の度合いは実施の
形態1には及ばないが、放電負荷5の変化に対し、安定
して力率改善度合いを高く維持することができる。
【0031】さらに、放電負荷5の容量成分C’が C<C’<C1 …(13) (ここで、CはC1×(1−V*/Vop)で与えられる
静電容量値)の範囲にあるとして力率改善用インダクタ
を設計すれば、上述のとおり放電負荷の静電容量が減少
しても、あらかじめ負荷の容量成分を共振条件を満足す
る値よりも大きく見積もっているため、力率が大幅に悪
化することを回避できる。この場合、容量の減少がわず
かであれば、その時の力率が設計時よりも改善されるこ
ともあり得る。
【0032】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、放電負荷5に並列に接続する並列インダクタ62の
インダクタンスLp2を式(11)を満足するように設
定したので、放電負荷5によらず安定して力率改善度合
いを高く維持できる。さらに、あらかじめ放電負荷5の
容量成分C’が式(13)を満足する範囲にあるとして
インダクタ62のインダクタンスを決定すれば、放電負
荷の容量が誘電体の絶縁破壊等によって減少しても、力
率が極端に悪化することを回避でき、安定して力率改善
度合いを高く維持することができる。
【0033】実施の形態3.図7は、この発明の実施の
形態3によるプラズマ発生用電源装置を示す回路図であ
る。図7において、7は放電負荷5およびトランス4の
2次側巻線に対して直列に接続され、インダクタンスL
s1を有する力率改善用の直列インダクタである。従来
技術には明記されていないが、以上のような回路構成と
する場合、本実施の形態ではインバータ32は、出力電
圧波形が矩形波となる定電圧制御方式のインバータを用
いる。なお、前述の実施の形態と同等あるいは同一要素
については、同一符号を付して説明を省略する。
【0034】図7において、前述のような定電圧制御式
インバータ32を用いた場合に、放電負荷5に対して直
列に接続された直列インダクタ7のインダクタンスLs
1に対しても、式(9)を満足するように設定すれば、
ガス領域の静電容量値C2が誘電体の静電容量値C1に
比べて無視できないような放電負荷に対しても、高い力
率を維持することができ、実施の形態1と同様の効果が
得られる。
【0035】さらに、直列インダクタ7のインダクタン
スLs2を、式(11)を満足するように選んだ場合に
は、力率改善度合いはわずかに悪化するが、放電負荷5
の変化に対してもより安定して力率改善度合いを高く維
持することが可能である。
【0036】実施の形態4.図8は、この発明の実施の
形態4によるプラズマ発生用電源装置を示す回路図であ
る。本実施の形態4ではトランス4の1次側巻線と並列
に並列インダクタ63を接続している。なお、実施の形
態1と同等あるいは同一要素については、同一符号を付
して説明を省略する。
【0037】図8において、トランス4の1次側巻線と
並列に接続された並列インダクタ63のインダクタンス
Lp3は、実施の形態1、2に示された、トランス4の
2次側に接続された並列インダクタ61、62のインダ
クタンスLp1、Lp2に対して、トランス4の巻数比
(2次側巻数/1次側巻数)をmとした時、 Lp3=Lp1/m2 …(14) Lp3=Lp2/m2 …(15) のうちのいずれかを満足するように構成されている。こ
のようにすれば、実施の形態1または2に示されたもの
と等価的に同じLC並列回路となるため、同様の効果が
得られる。即ち、トランス4の2次側で、放電負荷5に
対して並列に、式(1)または式(2)を満足するイン
ダクタンスを有するように構成できる。
【0038】実施の形態5.図9は、この発明の実施の
形態5によるプラズマ発生用電源装置を示す回路図であ
る。本実施の形態5ではトランス4の1次側巻線と直列
に直列インダクタ71を接続している。なお、実施の形
態3と同等あるいは同一要素については、同一符号を付
して説明を省略する。
【0039】図9において、トランス4の1次側巻線と
直列に接続された直列インダクタ71のインダクタンス
Ls3は、実施の形態3に示された、トランス4の2次
側に接続された直列インダクタ7のインダクタンスLs
1、またはLs2に対して、トランス4の巻数比をmと
した時、 Ls3=Ls1/m2 …(16) Ls3=Ls2/m2 …(17) のうちのいずれかを満足するように構成されている。こ
のようにすれば、実施の形態3に示されたものと等価的
に同じLC並列回路となるため、同様の効果が得られ
る。即ち、トランス4の2次側で、放電負荷5に対して
直列に、式(1)または式(2)を満足するインダクタ
ンスを有するように構成できる。
【0040】実施の形態6.図10は、この発明の実施
の形態6によるプラズマ発生用電源装置を示す回路図で
ある。図10において、64はトランス4の1次側巻線
に対して等価的に並列接続された並列インダクタであ
り、トランス4の励磁インダクタンスに相当するもので
ある。なお、実施の形態1と同等あるいは同一の要素に
ついては同一符号を付し、説明を省略する。
【0041】次に動作について説明する。実施の形態1
では、トランス4の2次側巻線と並列に並列インダクタ
61を接続するようにしたが、この並列インダクタ61
の代わりにトランス4の励磁インダクタンスを用いるよ
うにしても同じように作用する。この場合、トランス4
の1次側で力率を改善するので、並列インダクタ64の
インダクタンスLp4は、実施の形態1、2に示された
トランス4の2次側に接続された並列インダクタ61、
62のインダクタンスLp1、Lp2に対して、トラン
ス4の巻数比をmとした時、 Lp4=Lp1/m2 …(18) Lp4=Lp2/m2 …(19) のうちのいずれかを満足するように構成される。具体的
には、トランスの1次側鉄心と2次側鉄心とのギャップ
の長さを増減することにより、励磁インダクタンスの値
を調整し(ギャップが大きいと励磁インダクタンスは小
さくなる)、上式のいずれかを満足する所定値に設定す
る。
【0042】このようにすれば、実施の形態1または2
に示されたものと等価的に同じLC並列回路となるた
め、同様の効果が得られる。即ち、トランス4の2次側
で、放電負荷5に対して並列に、式(1)または式
(2)を満足するインダクタンスを有するように構成で
きる。
【0043】さらに、本実施の形態6においては、トラ
ンス4の励磁インダクタンスを利用し、予め上記励磁イ
ンダクタンスLp4が式(18)、(19)のいずれか
を満足するようにトランス4を設計し、この励磁インダ
クタンスが実施の形態1、または2の並列インダクタ6
1、62と同じ役割を有するようにしたので、新たに並
列インダクタを接続する必要がなくなるため、より安価
な装置を提供することができる。
【0044】実施の形態7.図11は、この発明の実施
の形態7によるプラズマ発生用電源装置を示す回路図で
ある。図11において、72はトランス4の1次側巻線
に対して等価的に直列接続された直列インダクタであ
り、トランス4の漏れインダクタンスに相当するもので
ある。なお、実施の形態3と同等あるいは同一の要素に
ついては同一符号を付し、説明を省略する。
【0045】次に動作について説明する。実施の形態3
では、トランス4の2次側巻線と直列に直列インダクタ
7を接続するようにしたが、この直列インダクタ7の代
わりにトランス4の漏れインダクタンスを用いるように
しても同じように作用する。この場合、トランス4の1
次側で力率を改善するので、直列インダクタ72のイン
ダクタンスLs4は、実施の形態3に示されたトランス
4の2次側に接続された直列インダクタ7のインダクタ
ンスLs1、またはLs2に対して、トランス4の巻数
比をmとした時、 Ls4=Ls1/m2 …(20) Ls4=Ls2/m2 …(21) のうちのいずれかを満足するように構成される。具体的
には、トランスの鉄心の量(断面積)を増減することに
より、漏れインダクタンスの値を調整し(断面積が大き
いと漏れインダクタンスは大きくなる)、上式のいずれ
かを満足する所定値に設定する。
【0046】このようにすれば、実施の形態3に示され
たものと等価的に同じLC並列回路となるため、同様の
効果が得られる。即ち、トランス4の2次側で、放電負
荷5に対して直列に、式(1)または式(2)を満足す
るインダクタンスを有するように構成できる。
【0047】さらに、本実施の形態7においては、トラ
ンス4の漏れインダクタンスを利用し、予め上記漏れイ
ンダクタンスLs4が式(20)、(21)のいずれか
を満足するようにトランス4を設計し、この漏れインダ
クタンスが実施の形態3の直列インダクタ7と同じ役割
を有するようにしたので、新たに直列インダクタを接続
する必要がなくなるため、より安価な装置を提供するこ
とができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、この発明の第1の構成に
よれば、対向配置する一対の電極間に誘電体を介して放
電空間となるガス領域が構成され、上記両電極間に印加
される交流高電圧により生じる電界によって上記放電空
間のガスを励起し、プラズマを発生させる放電負荷に対
し、トランスを介して交流電力を供給するプラズマ発生
用電源装置において、上記トランスの2次側で、上記放
電負荷に対して並列または直列に、下記の式(1) 1/{C1×(2πf)2}≦L≦1/{C3×(2πf)2}…(1) ここで、L:インダクタンス[H] C1:誘電体の静電容量値[F] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz] C3:(C1×C2)/(C1+C2)で与えられる静
電容量値[F] C2:ガス領域の静電容量値[F] を満足するインダクタンスを有するように構成したの
で、ガス領域の静電容量値が誘電体の静電容量値に比べ
て無視できないような放電負荷に対しても、放電発生の
有無に関わらず、安定して力率補償が行え、その結果、
小型で安価なプラズマ発生用電源装置を得ることができ
る。
【0049】また、本発明の第2の構成によれば、対向
配置する一対の電極間に誘電体を介して放電空間となる
ガス領域が構成され、上記両電極間に印加される交流高
電圧により生じる電界によって上記放電空間のガスを励
起し、プラズマを発生させる放電負荷に対し、トランス
を介して交流電力を供給するプラズマ発生用電源装置に
おいて、上記トランスの2次側で、上記放電負荷に対し
て並列または直列に、下記の式(2) L=1/{C×(2πf)2}…(2) ここで、L:インダクタンス[H] C:C1×(1−V*/Vop)で与えられる静電容量値
[F] C1:誘電体の静電容量値[F] V*:放電空間の放電維持電圧[V] Vop:印加電圧波高値[V] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz] を満足するインダクタンスを有するように構成したの
で、ガス領域の静電容量値が誘電体の静電容量値に比べ
て無視できないような放電負荷に対しても、放電発生の
有無に関わらず、高い度合いの力率補償が行え、その結
果、小型で安価なプラズマ発生用電源装置を得ることが
できる。
【0050】また、本発明の第3の構成によれば、第1
または第2の構成において、トランスの2次側に、放電
負荷に対して並列または直列に接続され、式(1)また
は式(2)を満足するインダクタンスを有するインダク
タを備えたので、容易に高い度合いの力率補償が行え、
小型で安価なプラズマ発生用電源装置を得ることができ
る。
【0051】また、本発明の第4の構成によれば、第1
または第2の構成において、式(1)または式(2)で
示されるインダクタンスをL、トランスの巻数比をmと
した時、トランスの1次側に、放電負荷に対して並列ま
たは直列に接続され、L/m 2を満足するインダクタン
スを有するインダクタを備えたので、容易に高い度合い
の力率補償が行え、小型で安価なプラズマ発生用電源装
置を得ることができる。
【0052】また、本発明の第5の構成によれば、第1
または第2の構成において、式(1)または式(2)で
示されるインダクタンスをL、トランスの巻数比をmと
した時、トランスの励磁インダクタンスが、L/m2
満足するように構成したので、新たにインダクタを接続
する必要がなくなるため、簡単な装置構成により、力率
補償が行えが、より安価な装置を提供することができ
る。
【0053】また、本発明の第6の構成によれば、第1
または第2の構成において、式(1)または式(2)で
示されるインダクタンスをL、トランスの巻数比をmと
した時、トランスの漏れインダクタンスが、L/m2
満足するように構成したので、新たにインダクタを接続
する必要がなくなるため、簡単な装置構成により、力率
補償が行えが、より安価な装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるプラズマ発生用
電源装置を示す回路図である。
【図2】 オゾナイザを例にした場合の、V(電圧)−
Q(電荷)リサジュー波形を示す図である。
【図3】 放電終了時でのオゾナイザの等価回路を説明
する図である。
【図4】 共振周波数と付加するインダクタのインダク
タンス値の関係を示す図である。
【図5】 共振周波数と印加電圧波高値の関係を示す図
である。
【図6】 本発明の実施の形態2によるプラズマ発生用
電源装置を示す回路図である。
【図7】 本発明の実施の形態3によるプラズマ発生用
電源装置を示す回路図である。
【図8】 本発明の実施の形態4によるプラズマ発生用
電源装置を示す回路図である。
【図9】 本発明の実施の形態5によるプラズマ発生用
電源装置を示す回路図である。
【図10】 本発明の実施の形態6によるプラズマ発生
用電源装置を示す回路図である。
【図11】 本発明の実施の形態7によるプラズマ発生
用電源装置を示す回路図である。
【図12】 従来のプラズマ発生用電源装置を示す回路
図である。
【図13】 従来の別のプラズマ発生用電源装置を示す
回路図である。
【図14】 放電負荷の等価回路を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電源、2 整流器、3,31,32 インバー
タ、4 トランス、5放電負荷、51 誘電体静電容
量、52 ガス静電容量、53 ツェナーダイオード、
6,61,62,63,64 並列インダクタ、7,7
1,72 直列インダクタ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置する一対の電極間に誘電体を介
    して放電空間となるガス領域が構成され、上記両電極間
    に印加される交流高電圧により生じる電界によって上記
    放電空間のガスを励起し、プラズマを発生させる放電負
    荷に対し、トランスを介して交流電力を供給するプラズ
    マ発生用電源装置において、上記トランスの2次側で、
    上記放電負荷に対して並列または直列に、下記の式
    (1)を満足するインダクタンスを有するように構成し
    たことを特徴とするプラズマ発生用電源装置。 1/{C1×(2πf)2}≦L≦1/{C3×(2πf)2}…(1) ここで、L:インダクタンス[H] C1:誘電体の静電容量値[F] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz] C3:(C1×C2)/(C1+C2)で与えられる静
    電容量値[F] C2:ガス領域の静電容量値[F]
  2. 【請求項2】 対向配置する一対の電極間に誘電体を介
    して放電空間となるガス領域が構成され、上記両電極間
    に印加される交流高電圧により生じる電界によって上記
    放電空間のガスを励起し、プラズマを発生させる放電負
    荷に対し、トランスを介して交流電力を供給するプラズ
    マ発生用電源装置において、上記トランスの2次側で、
    上記放電負荷に対して並列または直列に、下記の式
    (2)を満足するインダクタンスを有するように構成し
    たことを特徴とするプラズマ発生用電源装置。 L=1/{C×(2πf)2}…(2) ここで、L:インダクタンス[H] C:C1×(1−V*/Vop)で与えられる静電容量値
    [F] C1:誘電体の静電容量値[F] V*:放電空間の放電維持電圧[V] Vop:印加電圧波高値[V] f:両電極間に印加される交流電圧の周波数[Hz]
  3. 【請求項3】 トランスの2次側に、放電負荷に対して
    並列または直列に接続され、式(1)または式(2)を
    満足するインダクタンスを有するインダクタを備えたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のプラズマ発生用
    電源装置。
  4. 【請求項4】 式(1)または式(2)で示されるイン
    ダクタンスをL、トランスの巻数比をmとした時、トラ
    ンスの1次側に、放電負荷に対して並列または直列に接
    続され、L/m2を満足するインダクタンスを有するイ
    ンダクタを備えたことを特徴とする請求項1または2記
    載のプラズマ発生用電源装置。
  5. 【請求項5】 式(1)または式(2)で示されるイン
    ダクタンスをL、トランスの巻数比をmとした時、トラ
    ンスの励磁インダクタンスが、L/m2を満足するよう
    に構成したことを特徴とする請求項1または2記載のプ
    ラズマ発生用電源装置。
  6. 【請求項6】 式(1)または式(2)で示されるイン
    ダクタンスをL、トランスの巻数比をmとした時、トラ
    ンスの漏れインダクタンスが、L/m2を満足するよう
    に構成したことを特徴とする請求項1または2記載のプ
    ラズマ発生用電源装置。
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