JP2001035363A - プラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法

Info

Publication number
JP2001035363A
JP2001035363A JP20245299A JP20245299A JP2001035363A JP 2001035363 A JP2001035363 A JP 2001035363A JP 20245299 A JP20245299 A JP 20245299A JP 20245299 A JP20245299 A JP 20245299A JP 2001035363 A JP2001035363 A JP 2001035363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thick film
film pattern
mold
mold roll
plasma display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20245299A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Sasaki
賢 佐々木
Kenji Yamada
研二 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP20245299A priority Critical patent/JP2001035363A/ja
Publication of JP2001035363A publication Critical patent/JP2001035363A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、プラズマディスプレイパネルの低
価格化および高精細化に対応するプラズマディスプレイ
パネルの製造装置および製造方法を提供することを目的
とする。 【解決手段】 本発明のプラズマディスプレイパネルの
製造装置は、プラズマディスプレイ用の基板上に電極の
厚膜パターンを成形する為の第1の型ロールと、当該基
板の同一の面側にリブの厚膜パターンを成形する為の第
2の型ロールと、第1の型ロールに対応して電極の厚膜
パターン材料を供給する第1の供給部と、第2の型ロー
ルに対応してリブの厚膜パターン材料を供給する第2の
供給部と、を有することを特長とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の型ロールを
用いてガラス等の基板上にプラズマディスプレイパネル
の電極、誘電体層、リブ(隔壁とも呼ぶ)を形成するプ
ラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法に
関する発明である。
【0002】
【従来の技術】公開特許公報を基にして従来技術を説明
する。「プラズマディスプレイパネルの隔壁形成方法」
(特開平1―137534号)には、プラズマディスプ
レイパネルの隔壁(リブ)と同一形状に配置された溝を
有する治具を用意して、この治具に隔壁(リブ)形成材
料を充填して、隔壁(リブ)を形成する方法である。
【0003】また、「プラズマ表示装置用基板及びその
製造方法」(特開平9―134676号)には、セラミ
ックス又はガラスの粉体とバインダーとの混合物をリブ
用の凹部を有する成形型中に充填して得た成形体と、セ
ラミックス又はガラスからなる背面板とを一体化して成
るプラズマ表示装置用基板とそれを製造する技術が示さ
れている。
【0004】また、「自立したガラス構造物を製造する
方法」(特開平10―101373号)には、自立した
ガラス構造物を製造する方法であって、成形可能なガラ
ス、セラミック、またはガラスセラミックのフリット含
有材料を凹部パターンと接触させ、それによって、該フ
リット含有材料を所望の自立した構造物の形状に形成
し、該形状を維持するのに十分に該フリット含有材料を
固化させる各工程からなることを特徴とする自立したガ
ラス構造物を製造する方法が示されている。
【0005】従来技術には、プラズマディスプレイパネ
ル上に形成する厚膜パターンについて型ロールを用いて
連続的に成形する技術について記載されていない。この
為にプラズマディスプレイパネルのリブのみを従来技術
に示される型ロール等で安価に製造することはできて
も、他の厚膜パターンは別の製造方法で製造していた
為、生産効率が悪いという第1の問題があった。特に焼
成工程を含めると個々の厚膜パターン毎に焼成するた
め、さらに生産効率が悪かった。
【0006】また、従来技術には、厚膜パターン成形用
の型ロール上に形成したアライメントマークを用いて、
型ロールの位置制御を行う技術については示されていな
い。もちろん、楔形のアライメントマークを検出して制
御する技術は示されていない。この為、プラズマディス
プレイパネルの同一の面側に複数の膜厚パターンを成形
する時に各膜厚パターンの位置がずれてしまうという
(又は、高精度化に対応できないという)第2の問題点
があった。また、楔形のアライメントマークを用いてい
ない為、マークの縦横の位置情報の同時検出ができなか
った。
【0007】また、従来技術には、膜厚パターン材料の
供給に関して、前記膜厚パターン材料の液面の位置情報
(液面レベル)に基づいて前記膜厚パターン材料の供給
を制御する技術は示されていない。この為、膜厚パター
ン材料の供給をオペレータが常に気にしていないと、気
が付かない内に前記膜厚パターン材料がなくなってしま
い膜厚パターンの成形ができなくなるという第3の問題
点があった。
【0008】また、従来技術には、ブレードで形成され
る供給部に保持された膜厚パターン材料をかき混ぜる技
術は示されていない。この為、前記膜厚パターン材料を
放置しておくと、前記膜厚パターン材料の表面が硬化す
るという第4の問題点があった。また、型ロールの回転
軸方向に沿って、前記膜厚パターン材料の使用量が異な
る場合は、前記膜厚パターン材料をかき混ぜることによ
り前記膜厚パターン材料の液面レベルを均一化する必要
がある。これを行わないと膜厚パターン材料の使用量が
多いところでは、膜厚パターン成形に必要な膜厚パター
ン材料量が供給されない場合が発生する。
【0009】これらの問題点の為、従来技術では高精度
で微細なピッチを有する40インチ以上の大型のプラズ
マディスプレイパネルを簡単な工程で、安価に、生産効
率よく、そして、高精度に製造することは困難であっ
た。
【0010】今後、プラズマディスプレイパネルの低価
格化および高精細化に対応する為には、プラズマディス
プレイ用の基板上に形成される種々の厚膜パターンの低
価格化および高精細化が必須となっていく。この為に、
上記問題点を解決する手段が求められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に鑑みてなされたものであって、プラズマディス
プレイパネルの低価格化および高精細化に対応するプラ
ズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマディス
プレイパネルの製造装置は、プラズマディスプレイ用の
基板上に電極の厚膜パターンを成形する為の第1の型ロ
ールと、当該基板の同一の面側にリブの厚膜パターンを
成形する為の第2の型ロールと、第1の型ロールに対応
して電極の厚膜パターン材料を供給する第1の供給部
と、第2の型ロールに対応してリブの厚膜パターン材料
を供給する第2の供給部と、を有することを特長とす
る。
【0013】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルの製造装置は、プラズマディスプレイ用の基板の同一
の面側に複数の厚膜パターンを成形する為の複数の型ロ
ールと、当該型ロールに対応して厚膜パターン材料を供
給する供給部と、を有するプラズマディスプレイパネル
の製造装置であって、初めに成形する厚膜パターンの型
ロールの凹部の深さが、後に成形する厚膜パターンの型
ロールの凹部の深さより浅いことを特徴とする。
【0014】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルの製造装置は、第1の型ロールと、当該第1の型ロー
ルに基づいて成形された第1の厚膜パターンを硬化させ
る第1の硬化部と、第2の型ロールと、当該第2の型ロ
ールに基づいて成形された第2の厚膜パターンを硬化さ
せる第2の硬化部とを順番に設けたことを特徴とする。
【0015】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルの製造装置は、プラズマディスプレイ用の基板の同一
の面側に少なくとも2種類の厚膜パターンを成形する為
の型ロールと、厚膜パターン材料を型ロールに供給する
供給部と、を有するプラズマディスプレイパネルの製造
装置であって、第1の厚膜パターンを成形するアライメ
ントマーク付き第1の型ロールと、当該マークを検出す
る第1の検出部と、第2の厚膜パターンを成形するアラ
イメントマーク付き第2の型ロールと、当該マークを検
出する第2の検出部と、両検出部からの信号に基づいて
第1または第2の厚膜パターンを成形する型ロールを制
御する制御部と、当該制御部からの信号に基づいて第1
または第2の厚膜パターンを成形する型ロールを制御す
る制御機構とを有することを特長とする。
【0016】さらに、アライメントマークが楔形アライ
メントマークであることが望ましい。
【0017】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルの製造装置は、プラズマディスプレイ用の基板の同一
の面側にそれぞれ異なる厚膜パターンを成形する為の少
なくとも2種類の型ロールと、当該型ロールにより前記
基板上に順次成形されたそれぞれ異なる厚膜パターンを
同時に焼成する焼成部と、を有することを特長とする。
【0018】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルの製造装置は、プラズマディスプレイ用の基板の同一
の面側に少なくとも2種類の厚膜パターンを成形する為
の型ロールと、厚膜パターン材料を型ロールに供給する
供給部と、を有するプラズマディスプレイパネルの製造
装置であって、厚膜パターン材料を型ロールに供給する
供給部の近傍に設けた厚膜パターン材料の液面の位置情
報を検出する検出部と、前記液面の位置情報に基づいて
前記供給部に厚膜パターン材料の供給を制御する制御部
とを有することを特長とする。
【0019】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルの製造装置は、プラズマディスプレイ用の基板の同一
の面側に少なくとも2種類の厚膜パターンを成形する為
の型ロールと、厚膜パターン材料を型ロールに供給する
供給部と、を有するプラズマディスプレイパネルの製造
装置であって、厚膜パターン材料を型ロールに供給する
供給部の近傍に設けた厚膜パターン材料をかき混ぜるか
き混ぜ棒と、所定の制御信号に基づいて前記かき混ぜ棒
を駆動する駆動部と、を有することを特長とする。
【0020】さらに、かき混ぜ棒を駆動する為の所定の
信号は、型ロールの回転軸方向に沿って配置された、厚
膜パターン材料の液面の位置情報を検出する複数の検出
部からの信号に基づいた制御信号であることが望まし
い。
【0021】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルの製造方法は、少なくとも2種類の型ロールを用いて
プラズマディスプレイ用の基板の同一の面側にそれぞれ
異なる厚膜パターンを成形する為のプラズマディスプレ
イパネルの製造方法であって所望の膜厚で第1の厚膜パ
ターンを成形する第1の工程と、第1の膜厚パターンよ
り厚い膜厚で第2の厚膜パターンを成形する第2の工程
とを有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明の実施の形態の例に係るプ
ラズマディスプレイパネルの製造装置を示す図である。
図1において、1は、プラズマディスプレイパネルの電
極である第1の厚膜パターンを形成する第1の型ロール
である。2は、プラズマディスプレイパネルのリブであ
る第2の厚膜パターンを形成する第2の型ロールであ
る。これらの型ロールには凹部が形成されており、この
凹部により厚膜パターンの成形を行う。4は、厚膜パタ
ーン材料を保持しながら、型ロールの凹部に厚膜パター
ン材料を供給して充填するブレードである。
【0024】このように型ロール1、2に厚膜パターン
材料を供給する供給部は、ブレード4とこのブレードの
側面に図示しない側板とにより構成される。このように
構成される前記供給部の液溜めに厚膜パターン材料を溜
めて、前記ブレードに接するように位置する型ロールに
供給して充填している。そして、前記材料がブレード4
等からこぼれ落ちたり、垂れたりした場合に下側にある
基板Gや各種設備に付着しないように受け皿を前記供給
部の下側に配置するとよい。
【0025】5は、型ロールにより基板G上に形成され
た厚膜パターンを所望の形で硬化させる硬化部である。
厚膜パターンが紫外線で硬化させる場合、硬化部5は、
紫外線照射装置である。型ロール1、2において成形し
た電極やリブを基板G上に形成した後、紫外線硬化材料
である厚膜パターンに紫外線を照射することにより前記
厚膜パターンを所望の形にて硬化させる。ここで、紫外
線照射装置が照射する紫外線が周囲に漏れて供給部等に
ある厚膜パターン材料を硬化させないように遮光板を設
けておく。図1では、硬化部5の中心の「○」の図形は
紫外線光源をイメージし、周囲の「コ」の字型の図形は
遮光板をイメージしている。もちろん、紫外線硬化に限
定するものではない。
【0026】さらに、第1の厚膜パターンを硬化した
後、誘電体層を第1の厚膜パターン上に積層する方が、
積層により第1の厚膜パターンが変形しないのでよい。
また、誘電体層を硬化した後、第2の厚膜パターンを誘
電体層上に積層する方が、積層により第2の厚膜パター
ンが転倒しないのでよい。また、第1の厚膜パターン
(電極)が厚いとその上に形成した誘電体層に凹凸が発
生する。この為、誘電体層の上に形成する第2の厚膜パ
ターン(リブ)が転倒しやすくなる。よって、型ロール
の凹部の深さは、初めに成形する厚膜パターンの型ロー
ルの凹部の深さが、後に成形する厚膜パターンの型ロー
ルの凹部の深さより浅い方がよい。
【0027】6は、基板G上に形成した第1の厚膜パタ
ーン(電極パターン)の上に誘電体層を積層する為のダ
イヘッド(塗布装置)である。7は、型ロールに形成し
た位置合わせマーク(アライメントマークとも呼ぶ)を
検出するマーク検出器である。各型ロール1、2の両側
に設けてある。これらの位置合わせマークを検出して第
1の型ロールと第2の型ロールの位置合わせを行う。こ
れにより製造時に第1の厚膜パターンである電極と第2
の厚膜パターンであるリブとの位置関係がずれることな
く所望の位置関係で正確に製造できる。8は、厚膜パタ
ーン材料の保持量をチェックする為のレベルセンサであ
る。供給部であるブレード4の上方に設け、ブレード4
の中央と両側に設けてある。これにより厚膜パターン材
料が不足してきたら警報を出したり、自動的に材料の補
充等を行えばよい。9は、基板検出器であり、ダイヘッ
ドの手前に設けてある。これにより、基板Gの検出後、
基板Gとダイヘッドとの相対的な移動のタイミングに合
わせながら、基板Gがダイヘッドの下に到達した時点で
誘電体層の材料の塗布を開始する。そして、所定の時間
経過後、塗布を停止する。これにより必要量だけ誘電体
を塗布できる。
【0028】10は、第1、2の型ロール1、2とダイ
ヘッド6等を一体化している多層厚膜形成ユニット10
である。この形成ユニット10は基板Gに対して相対的
に移動することで各厚膜パターンを基板G上に形成す
る。つまり、形成ユニット10を固定しておいて基板G
を移動しながら厚膜パターンを形成してもよいし、逆
に、基板Gを固定しておいて形成ユニット10を移動し
ながら厚膜パターンを形成してもよい。いずれも、前者
の場合は、型ローラ1、2の回転タイミングと基板Gの
搬送タイミングとは同期して駆動する。後者の場合は、
型ローラ1、2の回転タイミングと多層厚膜形成ユニッ
ト10の移動タイミングとは同期して駆動する。
【0029】プラズマディスプレイ用の基板Gには、3
mm厚のソーダライムガラス基板を用いる。この他、1
mm〜10mmの厚みで透明または半透明のガラス板、
セラミック板、結晶化ガラス板、ソーダライムガラス
板、磁器基板などを用いることができる。特に、焼成す
る時に変形等のゆがみを起こさない高ひずみ点ガラス板
は、高精細のプラズマディスプレイパネルを効率よく生
産するのに適している。
【0030】第1の厚膜パターンである電極材料とし
て、平均粒径0.01〜2μm程度、より好ましくは平
均粒径0.03〜1μm程度の導電粒子(具体的には、
Ag、Au、Cu、Al、Pt、Ni、Pd等の粉体の
単独又は混合物)等を含む厚膜パターンの材料を用い
る。また、粉体の凝集をおさえる為、粉体に表面処理を
したり、凝集防止剤または分散剤を厚膜パターン材料に
入れると上記効果がより大きくなる。さらに、厚膜パタ
ーン材料にガラス粉体を入れることによりガラス基板と
の密着性を良くすることができる。
【0031】誘電体の材料としては、PbO−SiO2
−B2 O3 系の誘電体材料のように実質的に酸化鉛(P
bO)を主成分とする低融点ガラスである。これに所定
量の導電材料の粒子が混入するとよい。具体的な比率
は、導電材料粒子と酸化鉛(PbO)との重量比で10
0:1〜5程度がよい。導電粒子を混入した事により、
誘電体としての性質を実質的には維持したまま、膜厚方
向の導電性の性質を持つことになる。その結果、誘電体
層上に蓄積される電荷は、混入されている導電材料の粒
子を介して常時少量づつ電極にリークして、偶発放電や
ラッチアップの原因となる蓄積電荷を適度に除くことが
できる。
【0032】ここで混入する導電材料の粒子としては、
平均粒径0.1〜20μm程度のCr、Ni等の酸化し
にくい金属材料が使用できる。誘電体層の形成プロセス
での焼成の工程などで導電材料粒子の表面が酸化される
のは、そのリーク作用をなくすことになり好ましくない
からである。又は、導電性酸化物(酸化インジウム(I
n2 O3 )、酸化すず(SnO2 )、酸化チタン(Ti
O2 )等の金属酸化物に不純物をドープした半導体が有
用である。)を使用するとさらに酸化されて導電性が失
われることがほとんどないのでよい。
【0033】第2の厚膜パターンであるリブ材料とし
て、平均粒径0.1〜20μm程度、より好ましくは平
均粒径0.5〜3μm程度のセラミックス粒子(具体的
には、アルミナ、ジルコニア等の粉体の単独又は混合
物)または、ガラス粒子(具体的には、ケイ酸塩を主成
分とし、鉛、硫黄、セレン等の粉体の単独又は混合物)
としては、等を含む厚膜パターンの材料を用いる。ま
た、粉体の凝集をおさえる為、粉体に表面処理をした
り、凝集防止剤または分散剤を厚膜パターン材料に入れ
るとよい(具体的には、ポリエチレングリコールエーテ
ル等の界面活性剤を添加)。さらに、厚膜パターン材料
の接着性向上のために、シランカップリング剤やチタネ
ートカップリング剤等を用いることができる。
【0034】これらの電極材料、誘電体材料、リブ材料
に添加する有機性添加物としては、尿素樹脂、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エボナイト、
ポリシロキ酸シリケート等が挙げられる。そして、これ
らの有機性添加物を反応硬化させる手段としては、加熱
硬化、紫外線照射硬化、X線照射硬化、電子線照射硬化
等がある。さらに、バインダーには硬化反応促進剤また
は重合開始剤等と称される硬化触媒を添加することがで
きる。
【0035】図1に示してはいないが、位置合わせマー
ク(アライメントマークとも呼ぶ)が、型ロール1、2
の両端にそれぞれ1個ずつ形成されている。この位置合
わせマークの形状は、「十」字型の位置合わせマークで
も「ー」字型の位置合わせマークでもよいが、特に楔形
の位置合わせマークが利用上便利である。マーク検出器
7は、前記位置合わせマークを検出する為の検出部であ
る。そして、マーク検出器7は、位置合わせマークが前
記検出器7の前を通過するタイミングを検出する。
【0036】この他、図1には記載していないが、型ロ
ール1、2と前記マーク検出器7との距離を計測する為
の距離センサがマーク検出器7に隣接して設けてある。
前記距離が異なると前記マーク検出器7でのタイミング
検出に誤差がでる為、距離センサでマーク検出器7と型
ロール1、2との距離を一定に調整する。この距離セン
サで前記距離を計測するタイミングは、型ロール1、2
上に形成された位置合わせマークが前記マーク検出器7
の前を通過するタイミングに合わせて計測するのがよ
い。これに基づいて型ロール1、2の位置を制御して前
記距離を所定値にすると、型ロール1、2の中心が偏心
していても常に位置合わせマークとマーク検出器7との
距離が所定値になるため、前記検出器7でのタイミング
検出に誤差はでない。
【0037】なお、型ロール1、2の位置制御は、これ
らの各検出器や図2に示す位置制御機構によりガラス基
板Gの一方の面に順次積層成形される厚膜パターンの位
置合わせ制御を行う。具体的には、図2、図3等を用い
て後述する。また、厚膜パターンを成形する型ロール
1、2の位置合わせ制御のよる移動により、それぞれの
型ロール1、2と、それぞれに対応したブレード4等に
より構成された厚膜パターン材料の供給部との位置関係
が少しずれる為、前記供給部も型ロールに併せて移動で
きる機構にしてある。
【0038】型ロール1、2に厚膜パターン材料を供給
する供給部には、この厚膜パターン材料を溜めてあり、
供給部の近くには、当該厚膜パターン材料の液面の位置
情報(または、液面のレベル)を検出するレベルセンサ
8と、このセンサ8からの信号に基づいて厚膜パターン
材料を供給する供給ノズル(図示せず)とが配置されて
いる。
【0039】また、図1には示していないが、かき混ぜ
棒が供給部内の前記厚膜パターン材料の供給部の中に前
記棒の先端が差し込まれて配置されている。この棒は、
必要に応じて供給部の中を移動して、厚膜パターン材料
の表面が硬化しないように、または、空気等にふれて膜
が形成されないように前記厚膜パターン材料をかき混ぜ
る。
【0040】このような図1に示す多層厚膜形成ユニッ
ト10を用いて基板Gの上に所定の厚膜パターンを順次
積層形成する流れを説明する。ここで製造ラインのイメ
ージとしては、図12(A)である。この図12(A)
では、前工程よりガラス基板Gがローラで搬送され、多
層厚膜形成ユニット10で後述するように厚膜パターン
を順次積層形成され、ガラス基板上に形成された多層の
厚膜パターンを焼成炉121で多層同時焼成を行い、次
工程へこのガラス基板Gは搬送されていく。そして、形
成されるプラズマディスプレイパネルの断面図(一部)
を、図18(A)に示す。この図18(A)では、ガラ
ス基板G上に厚さ10μmの電極181が形成され、そ
の上に厚さ20μmの誘電体層が形成され、その上に高
さ120μmのリブが形成されている。ここでは、プラ
ズマディスプレイパネルの厚膜パターンの材料としては
3種類(電極、誘電体層、リブ)とも紫外線硬化樹脂を
用いる。厚膜パターンを形成する基板Gはガラス基板で
ある。前記形成ユニット10は固定で基板Gがローラで
搬送される。また、各層の膜厚は初めの層の膜厚より後
の方の膜厚が厚い方が各層のパターン変形や剥がれが無
くてよい。これは、膜厚が焼成時に収縮する為、下側に
形成した層の膜厚が厚いと収縮が大きくなり、大きく変
形する。この為、その上に形成した層が併せて変形しや
すくなったり、剥離しやすくなると考えられる。この
為、型ロールの凹部の深さについては、初めの型ロール
の凹部の深さが後の型ロールの凹部の深さより浅い方が
よい。例えば、第1の型ロール1の凹部の深さが第2の
型ロール2の凹部の深さより浅い方がよい。
【0041】まず、多層厚膜形成ユニット10では、ガ
ラス基板の一方の面に第1の型ロール1を用いて第1の
厚膜パターン(電極パターン)を形成する。その後、紫
外線照射装置である硬化部5で第1の厚膜パターンを硬
化する。第1の厚膜パターンを形成したガラス基板が基
板検出器9の下に移動して来たことを検出して、タイミ
ングをとりながら、ダイヘッド6から前記ガラス基板の
上に誘電体層を所定の膜厚で一定時間塗布する。その
後、紫外線照射装置である硬化部5で前記ガラス基板上
の誘電体層を硬化する。すでに第1の厚膜パターンと誘
電体層が形成されたガラス基板の面と同じ側に第2の型
ロール2を用いて第2の厚膜パターン(リブパターン)
を形成する。その後、紫外線照射装置である硬化部5で
第2の厚膜パターンを硬化する。ここで用いる2つの型
ロール1、2は、それぞれの型ロール上に形成された位
置合わせマーク(利用したのは、楔型マーク)をマーク
検出器7により検出して、そのマーク検出タイミング等
が一致するように図示していない型ロール用の位置制御
機構で制御してある。これらによりガラス基板上に順次
積層形成される複数の厚膜パターンの位置が所定位置に
決めることができ、良品を製造できる。
【0042】そして、ガラス基板上に厚膜パターンであ
る電極、誘電体層、リブが順次積層形成された後、この
ガラス基板を焼成炉121にて3層同時焼成する。この
焼成炉は、昇温処理部、恒温処理部、徐冷処理部、急冷
処理部から構成される。焼成炉に投入されたガラス基板
は、まず昇温処理部にて搬送されながら徐々に600℃
まで昇温される。その後、恒温処理部にて搬送されなが
ら一定時間、一定温度600℃で保持される。そして、
徐冷処理部にて搬送されながら徐々に400℃まで冷却
される。その後、急冷処理部にて搬送されながら常温ま
たは、その近くの温度まで急激に冷却される。そして、
厚膜パターンを形成された基板は焼成されて次工程に搬
送される。
【0043】図2は、本発明の実施の形態の例に係るプ
ラズマディスプレイパネルの厚膜パターンの型ロールの
位置制御機構を示す図である。
【0044】型ロール29用の位置制御機構は、固定部
21により多層厚膜形成ユニット10のフレームに固定
する。前記位置制御機構の要素は、固定部21に対し
て、型ロールの回転軸方向に型ロールを移動するY方向
移動部22、Y方向に直交して水平方向に移動するX方
向移動部23、Y方向に直交して上下方向に移動するZ
方向移動部24、型ロールの回転軸方向に移動する回転
方向移動部25より構成される。これらの各移動部は図
示しないモータで移動制御する。ここでの位置制御機構
は、型ロール29の片側にのみ設置されており、1ミク
ロンから2ミリ程度のわずかな変位しか調整はできな
い。もちろん、これに限る必要はなく、型ロールの両側
に位置制御機構を設けてもよいし、各移動部の移動量も
大きくして大きな変位に対応できるようにしてもよい。
【0045】型ローラ29の両脇には、第1のクラッチ
27と第2のクラッチ26があり、型ローラ29と2つ
のクラッチとの接続を外すと型ローラが自由に回転がで
きるようになる。これにより、型ローラ29を交換する
場合にはクラッチ26、27との接続を外して交換す
る。また、型ロール29を回転駆動する為の駆動モータ
28は第1のクラッチ27を介して前記型ロール29に
接続する。型ローラの駆動モータでなく、駆動用のメイ
ンシャフトに接続されていてもよい。また、回転方向移
動部25に接続された回転軸が、第2のクラッチ26を
介して型ロール29に接続している。
【0046】図3は、本発明の実施の形態の例に係るプ
ラズマディスプレイパネル用の厚膜パターンの型ロール
の位置制御のアルゴリズムを示す図である。具体的に
は、図1に示すプラズマディスプレイパネルの製造装置
において、マーク検出器等を用いて図2に示す型ロール
の位置制御機構を用いて位置制御するアルゴリズムであ
る。
【0047】各型ロール1、2、3(ここでは、後述す
る図16に示すように、各型ロールを3種類使用する場
合もあるので型ロール3についても加えてある)の両端
の近傍には、第1のセンサ41、第2のセンサ42を配
置する。第1のセンサは、マーク検出器SN1と距離セ
ンサSD1により構成される。第2のセンサは、マーク
検出器SN2と距離センサSD2により構成される。
【0048】第1ステップ(S1)として、図4(a)
に示すように各型ロールにおいて、マーク検出器SN
1、SN2が型ロールに形成された位置合わせマークM
(楔型マーク)を検出するタイミングで型ロールの両端
近傍に配置した2つの距離センサSD1、SD2を用い
て、距離センサと型ロール表面との距離を計測する。こ
の結果は、距離センサSD1では、距離d0となり、距
離センサSD2では、距離d1となる。そして、前記結
果に基づいて、図2に示した型ロール3の位置制御機構
により距離センサと型ロール表面との距離を予め設定し
た所定値にする。ここでは図4(b)に示すごとく、第
1のセンサ41と型ロールの表面との距離d0に合わせ
るように、X方向制御を行って、第2のセンサ42と型
ロールの表面との距離d1を所定値d0にする。プラズ
マディスプレイパネルの厚膜パターン成形する第1、第
2等の各型ロールで同時に行うと時間が短縮できてよ
い。
【0049】第2ステップ(S2)として、図5(a)
に示すように距離センサと型ロール表面との距離は所定
値d0になっている状態で、各型ロールの両端に形成し
てある2つの位置合わせマークM(楔型マーク)をマー
ク検出器SN1、SN2を用いて検出する。楔型マーク
は、傾斜線と水平線とから構成される。つまり、図5
(b)のごとく型ロールの両端(左右)に形成した楔型
マークの水平線をマーク検出器SN1、SN2を用いて
検出する。この時、当該検出器が検出した前記水平線の
検出タイミングの差t1がZ方向の検出タイミングズレ
となる。マーク検出センサSN1、SN2で前記水平線
の検出タイミングを検出しながら、前記検出タイミング
ズレを0にするように、図2に示した型ロールの位置制
御機構によりZ方向制御を行う。そして、図5(a)に
示すように検出タイミングズレを0にする。。プラズマ
ディスプレイパネルの厚膜パターン成形する第1、第2
等の各型ロールで同時に行うと時間が短縮できてよい。
【0050】上記S1、S2では、個々の型ロールで位
置検出、位置制御を実行した。第3ステップ(S3)と
して、図6(a)に示す第1の型ロール1と、当該型ロ
ール上に形成した楔型マークMの水平線を図示していな
いマーク検出器7で検出して、検出タイミングを検知す
る。その検知ラインを第1の検知ライン61として波線
で示す。同時に、図6(b)に示す第2の型ロール2
と、当該型ロール上に形成した楔型マークMの水平線を
図示していないマーク検出器7で検出して、検出タイミ
ングを検知する。その検知ラインを第2の検知ライン6
2として波線で示す。この図6(b)に第1の型ロール
1の検知ライン61に対応するタイミングライン63を
示す。第1の型ロール1の検知ライン61に対応するタ
イミングライン63と第2の型ロール2の検知ライン6
2とを比較する。この結果、第1型ロールと第2型ロー
ルとのマーク検出タイミング差(時間差)Tが生じてい
る。2つの型ロール1、2の回転方向のマーク検出タイ
ミングを一致するようにする為に、一方の型ロールの回
転方向の位置制御を行う。型ロール1の回転制御を行っ
ても良いが、ここでは型ロール2の第2の検知ラインが
型ロール1の第1の検知ラインに合うように、型ロール
2の回転方向の位置制御を行う。これにより、図6
(c)に示すごとく2つの型ロール1、2のマーク検出
タイミング差(時間差)Tを0にする。この回転方向の
位置制御は図2に示した型ロールの位置制御機構により
行う。この時、図2に示す駆動モータ28と型ロール2
9とを接続する第1のクラッチ27は一時的に外して回
転方向制御を行う。
【0051】第4ステップ(S4)として、図7(a)
に示す第1の型ロール1において、当該型ロール上に形
成した楔型マークMの傾斜線と水平線との間隔を、図示
していないマーク検出器7を用いて、マーク検出器7
(SN1)の検出ラインSLに従いながら検出する。同
時に、図7(b)に示す第2の型ロール2において、当
該型ロール上に形成した楔型マークMの傾斜線と水平線
との間隔を、図示していないマーク検出器7を用いて、
マーク検出器7(SN2)の検出ラインSLに従いなが
ら検出する。それぞれの間隔をt0、t2とする。ここ
では、各型ロール用のマーク検出器7の検出ラインSL
は同一のラインとみなす。その後、第1、第2の型ロー
ル1、2の楔型マークMの傾斜線と水平線との間隔(共
に一定回転速度であれば検出時間としてもよい。)t
0、t2を比較して、予め設定した所定値t0にする。
つまり、図2に示した型ロールの位置制御機構によりY
方向制御を行って図7(c)に示すように楔型マークM
の傾斜線と水平線との間隔t2を予め設定した所定値t
0にする。ここで、マークMと厚膜パターンがずれてい
る場合(このズレをdt0とする)もあるので、上記所
定値はt0に限らず、t0+dt0としてマークMと厚
膜パターンとのずれを考慮する場合もある。
【0052】図8は、厚膜パターンを成形する第1、第
2の型ロール1、2と、当該型ロール上に形成した位置
合わせマーク83、84と、当該マークを検出するそれ
ぞれの検出部(第1、第2、第3、第4のセンサ)と、
各検出部からの信号に基づいて第1または第2の型ロー
ルを制御する制御部85と、当該制御部からの信号に基
づいて第1または第2の型ロールを制御する制御機構
(モータ/移動位置検出部、X、Y、Z、回転方向移動
部23、22、24、25)とを有するプラズマディス
プレイパネルの製造装置を示した図である。
【0053】第1の型ロール1と第2の型ロール2の両
端に楔型マーク83、84を形成してある。これらの型
ロール両端の近傍には楔型マークを検出するセンサ(マ
ーク検出器SN1、SN2、SN3、SN4)と型ロー
ルとの距離を測定するセンサ(距離センサSD1、SD
2、SD3、SD4)を設けている。これらのセンサの
信号を検出回路86で検出し後、比較回路87で2つの
センサの信号の比較を行って変位量を検出する。その
後、図2で示した位置制御機構のX方向、Y方向、Z方
向、回転方向の各制御を行う各移動部へ対して、前記変
位量に基づいた図3(S1、S2、S3、S4)で示し
たアルゴリズムで制御を行う。つまり、モータ駆動部8
8にて前記変位量に基づいた演算を行って各移動部2
3、22、24、25用のモータを駆動する。この時、
各移動部の移動量を検出する移動位置検出部からの信号
を監視しながら必要な移動量のみ移動する。
【0054】図9は、本発明の実施の形態の例に係る厚
膜パターン材料(一例として、紫外線硬化樹脂を使用)
の液面の位置情報検出部と供給ノズルとを示す平面図と
断面図である。図9(a)は、平面図であり、図9
(b)は、平面図のA−A断面図を示す図である。
【0055】型ロール1、2、3(ここでは、後述する
図16に示すように、各型ロールを3種類使用する場合
もあるので型ロール3についても加えてある)に厚膜パ
ターン形成材料を供給する供給部は、ブレード4とこの
ブレードの側面に配置される側板945により構成され
る。このように構成される前記供給部の液溜め94に厚
膜パターン形成材料を溜めて、前記ブレード4に接する
ように位置する型ロールに供給している。この供給部の
近傍に設けた厚膜パターン形成材料の液面の位置情報を
検出する検出部としてレベルセンサ8が型ローラの回転
軸方向に3台配置されている。併せて前記検出部に隣接
して供給ノズル90がそれぞれ配置されている。
【0056】前記レベルセンサ8による液面の位置情報
に基づいた検出信号が制御装置91に送信され、前記検
出信号に基づいて制御装置91にて演算される。制御装
置91は、この演算結果に基づいて制御信号をバルブ9
2に送信する。これにより、配管93からバルブ92を
通過して供給ノズル90から液溜め94へ供給される厚
膜パターン形成材料の量を制御する。これらの検出や制
御は、型ローラの回転軸方向で個々に実行されるため、
厚膜パターン形成材料の使用量の多いところがあるよう
な場合には、使用量の多いところに必要な量を供給でき
る。これにより、前記厚膜パターン形成材料の使用量に
より生じる液面の凸凹を均一化でき、部分的に前記厚膜
パターン形成材料がなくなる問題を防止できる。
【0057】図10は、本発明の実施の形態の例に係る
厚膜パターン形成材料(一例として、紫外線硬化樹脂を
使用)のかき混ぜ棒を示す断面図と平面図である。図1
0(a)は、図10(b)に示す平面図の中のB−B断
面図であり、図10(b)は、型ローラ等の一部を切り
取った平面図を示す図である。
【0058】厚膜パターンを成形する為の型ロール1、
2、3(ここでは、後述する図16に示すように、各型
ロールを3種類使用する場合もあるので型ロール3につ
いても加えてある)と厚膜パターン形成材料を型ロール
に供給する為の各ブレード4等で構成される供給部に前
記厚膜パターン形成材料が溜められている。この厚膜パ
ターン形成材料の中にかき混ぜ棒10が入れられてい
る。かき混ぜ棒には、かき混ぜ易いように前記棒のエッ
ジ部を波形状に加工したり、凹凸形状に加工する等の工
夫がされていてもよい。かき混ぜ棒10はブロック10
3にネジ等で固定されている。ブロック103には、ブ
ロック駆動用のモータとブロックの位置を検出する検出
センサを併せた形で設置したモータ/位置検出センサ1
01が設けられている。ブロック103は、前記モータ
によりガイド棒102に従って型ロールの回転軸方向に
移動可能になる。かき混ぜ棒10のかき混ぜタイミング
は、タイマーにより一定時間毎に液溜め内を3回往復す
る。これらの設定は必要に応じて設定すればよい。前記
棒10の折り返しの位置は前記位置検出センサにより認
識できるので液溜めの幅(型ローラの回転軸方向)に基
づいて決めれるとよい。
【0059】また、かき混ぜ棒10を駆動する為の所定
の信号は、型ロール3の回転軸方向に沿って配置された
複数のレベルセンサ8からの信号に基づいて演算された
制御信号であってもよい。例えば、厚膜パターン形成材
料の液面の位置情報から液面が低下した箇所が発生した
場合のみ、かき混ぜ棒10を駆動してもよい。また、か
き混ぜ棒10は、予め設定された位置の間を移動するよ
うに位置検出センサが設けられていることから、前記低
下した箇所の近傍のみ往復してもよい。さらに、これら
と前記タイマーを用いた場合と併用してもよい。
【0060】図11は、本発明の実施の形態の例に係る
厚膜パターン形成材料(一例として、紫外線硬化樹脂を
使用)の液面の位置情報検出部と供給ノズルとかき混ぜ
棒のブロック図である。第1の厚膜パターン形成材料供
給ユニット111と第2の厚膜パターン形成材料供給ユ
ニット112と第3の厚膜パターン形成材料供給ユニッ
ト113と厚膜パターン形成材料攪拌ユニット114と
で構成されている。
【0061】第1〜3の厚膜パターン形成材料供給ユニ
ット111、112、113は、レベルセンサ8と、レ
ベルセンサ8からの信号を検出する検出部115と、検
出部115からの信号に基づいて演算する演算部116
と、演算部116の信号に基づいて各駆動部へ必要な制
御信号を送信する制御部117と、厚膜パターン形成材
料の供給を制御するバルブ92と、このバルブを前記制
御信号に基づいて駆動するバルブ開閉駆動部118とで
構成されている。
【0062】厚膜パターン形成材料攪拌ユニット114
は、かき混ぜ棒10と、かき混ぜ棒10をガイド棒に沿
って移動させるモータ1111と、かき混ぜ棒10の移
動位置を検出する位置検出器1112と、モータを駆動
する駆動部119と、第1〜3の厚膜パターン形成材料
供給ユニット111、112、113の制御部からの信
号を受けるOR回路と、かき混ぜ棒10を一定時間毎に
駆動する為のタイマー1110とで構成される。
【0063】厚膜パターン形成材料の液面がレベルセン
サ8により低下していると検出されると、検出部115
からの信号に基づいて供給すべき厚膜パターン形成材料
の量を演算部116にて演算する。そして、演算部11
6の信号と予め設定した厚膜パターン形成材料の粘性等
のデータとに基づいて制御部117にて各駆動部へ必要
な制御信号(例えば、バルブの開閉時間等)を送信す
る。この制御信号に基づいてバルブ開閉駆動部118か
らの信号でバルブ92を必要な時間だけ開閉する。ま
た、この制御信号に基づいて厚膜パターン形成材料攪拌
ユニット114の駆動部119、モータ1111を介し
て、かき混ぜ棒10を駆動する。かき混ぜ棒10は、型
ロール3の回転軸方向に沿って配置された複数のレベル
センサ8からのひとつの信号でも所定のレベルより液面
が低下した場合は、液溜め内を3回往復する。この他、
かき混ぜ棒10は、タイマー1110により一定時間毎
に液溜め内を3回往復する。もちろん、かき混ぜ棒10
の移動位置を検出する位置検出器1112によりかき混
ぜ棒10が側板95に接触しないように監視している。
【0064】図12は、本発明の実施の形態の例に係る
プラズマディスプレイパネルの製造装置を示す図であ
る。図12(A)は、多層厚膜形成ユニットを固定とし
た場合の装置形態を示し、図12(B)は、多層厚膜形
成ユニットを移動する場合の装置形態を示す。図12
(A)は、既に説明したので、以下、図12(B)につ
いて説明する。
【0065】前工程より搬送されてきたガラス基板G
は、固定されている定盤130の上で吸引されて保持さ
れる。このように吸引保持することにより厚膜パターン
を形成している時にガラス基板Gがずれないように保持
される。保持されたガラス基板Gの上に多層厚膜形成ユ
ニット10が移動してきて、ガラス基板上に厚膜パター
ンである電極、誘電体層、リブが順次積層形成する。前
記形成ユニット10による厚膜形成は、図12(A)で
述べたプラズマディスプレイパネルの製造装置の場合と
同じである。ガラス基板上に3種類の厚膜を形成した
後、前記形成ユニット10はガラス基板の上から移動し
て基の位置に戻る。3種類の厚膜パターンが形成された
ガラス基板Gでは定盤130の吸引が終了する。ガラス
基板Gは2段焼成炉140に搬送されて2段焼成炉14
0内にある搬送路147上にて停止する。このガラス基
板Gは2段焼成炉140の焼成処理部122に搬送され
て所定の焼成処理をされた後、ガラス基板Gは基の搬送
路147上に戻ってくる。その後、次工程に搬送され
る。
【0066】ガラス基板Gを固定する定盤130につい
て、図13を用いて説明する。図13(A)には定盤の
平面図を示し、図13(B)には定盤の断面図を示す。
【0067】図13(A)の定盤130の平面図に示さ
れるように、2種類の大きさのガラス基板Gを載置する
ことができるようになっている。この為、各基板の1つ
の角を共通に基準点131として第1の基板位置13
4、第2の基板位置135を設けてある。ここでは、縦
方向の基板の位置決め部材132が2つと横方向の基板
の位置決め部材133が1つで各基板が所定の位置にな
るように位置を決める。もちろん、2種類の基板に限ら
ない。また、各位置決め部材132、133は円柱体で
ある為、ガラス基板との接点が3点で決まる。この為、
線で基板Gと接する直方体の場合より、基板の位置が決
めやすい。さらに、位置決め部材132、133で位置
決め時に、位置決め部材132が2個、位置決め部材1
33が1個と決めた。この数より多く用いると位置決め
部材の位置を調整するのが難しくなる。この為、基板の
大きさにより位置決めした位置が変化する場合がでてく
る。さらに、これらの基板が固定できるように、各基板
の大きさに対応して使い分ける第1の吸引溝137、第
2の吸引溝138、第3の吸引溝139と各溝に対応し
た複数の吸引孔1310とが設けられている。
【0068】図13(B)には、定盤に加工された第1
の吸引溝137、第3の吸引溝139と複数の吸引孔1
310の断面図を示してある。このように、吸引溝の底
面に吸引孔が加工されている。そして、第1の基板位置
134に基板が載置された場合は、第1の吸引溝137
と第2の吸引溝138とが選択されて、これらの吸引溝
137、138に対応した吸引孔1310が選択されて
第1の基板位置に載置された基板Gを吸引し保持、固定
する。同様に、第2の基板位置135に基板Gが載置さ
れた場合は、第1の吸引溝137と第3の吸引溝139
とが選択されて、これらの吸引溝137、139に対応
した吸引孔1310が選択されて第2の基板位置に載置
された基板Gを吸引し固定する。
【0069】所定の膜厚パターンが形成された基板を焼
成する2段焼成炉140について、図14を用いて説明
する。ここでは、焼成時にガラス基板は変形してしまう
為、ガラス基板を耐熱基板の上に搭載して焼成する。図
14(A)は2段焼成炉の構成を示し、図14(B)は
焼成時の温度プロファイルを表示している。
【0070】ガラス基板上に厚膜パターンである電極、
誘電体層、リブが順次積層形成された後、このガラス基
板を2段焼成炉140にて3層同時焼成する。この焼成
炉は、昇温処理部141、恒温処理部142、第1のエ
レベータ部143、徐冷処理部144、急冷処理部14
5、第2のエレベータ部146から構成される。第1の
エレベータ部143では、徐冷処理部144と同様に徐
冷処理する。または、恒温処理を行ってもよい。第2の
エレベータ部143は常温であるが、急冷処理部145
と同様に急冷処理してもよい。
【0071】焼成炉に投入されたガラス基板は、まず昇
温処理部141にて搬送されながら図14(B)に示す
ように徐々に600℃まで昇温される。その後、恒温処
理部142にて搬送されながら図14(B)に示すよう
に一定時間、一定温度600℃で保持される。そして、
徐冷処理部144にて搬送されながら図14(B)に示
すように徐々に400℃まで冷却される。その後、急冷
処理部145にて搬送されながら図14(B)に示すよ
うに常温または、その近くの温度まで急激に冷却され
る。厚膜パターンを形成された基板は、このように焼成
されて次工程に搬送される。
【0072】図15(A)には、型ロールに加工された
厚膜パターンの型151を正面からみた図と、図15
(B)には、図15(A)の側面からみた図を示す。こ
こでは、型ロールを保持する回転軸は省略する。
【0073】図に示すように、型ロールの各型の側面が
傾斜面152を有する為、凹版の型に充填された厚膜パ
ターン形成材料が型から離型しやすくなる。型の中に充
填された厚膜パターン形成材料が型の内部に残存しない
ために厚膜パターンの所定の膜厚が得られる。また、、
図15(B)に示すように厚膜パターンの端の部分は、
型のとぎれ部153のように形成する。また、このよう
に型を型ロールの回転軸方向と同じ方向に直線状の型が
形成されていない場合には、ブレードで塗布充填しやす
くて良い。逆に、型を型ロールの回転軸方向と同じ方向
に直線状の型が形成されている場合には、ブレードでな
く塗布充填ロールを用いるとよい。また、型内に厚膜パ
ターン形成材料が若干残存してもよいのであれば、必ず
しも型の側面が傾斜面152を有しなくてもよいし、部
分的に傾斜面152を有してもよい。
【0074】図16は、本発明の実施の形態に係るプラ
ズマディスプレイパネルの別の製造装置を示す。概ね図
1と同じであるが、図1では誘電体層を形成するダイヘ
ッド6があったが、図16では型ロールを用いている。
このようにすることにより誘電体層も所望の厚膜パター
ンで形成することができる。
【0075】多層厚膜形成ユニット10は、第1、2、
3の型ロール1、2、3を一体化している。この形成ユ
ニット10は基板Gに対して相対的に移動することで各
厚膜パターンを基板G上に形成する。つまり、形成ユニ
ット10を固定しておいて基板Gを移動しながら厚膜パ
ターンを形成してもよいし、逆に、基板Gを固定してお
いて形成ユニット10を移動しながら厚膜パターンを形
成してもよい。いずれも、前者の場合は、型ローラ1、
2、3の回転タイミングと基板Gの搬送タイミングとは
同期して駆動する。後者の場合は、型ローラ1、2、3
の回転タイミングと多層厚膜形成ユニット10の移動タ
イミングとは同期して駆動される。
【0076】各型ローラによってガラス基板G上に厚さ
10μm程度の第1の厚膜パターン(電極)が形成さ
れ、その上に厚さ20μm程度の第2の厚膜パターン
(誘電体層)が形成され、その上に高さ120μm程度
の第3の厚膜パターン(リブ)が順次積層形成される。
よって、型ロールの凹部の深さは、初めに成形する厚膜
パターンの型ロールの凹部の深さの方が、後に成形する
厚膜パターンの型ロールの凹部の深さより浅い。この
為、転倒しにくくなり生産効率がよくなる。
【0077】図17は、本発明の実施の形態の例に係る
プラズマディスプレイパネル用の型ロールの位置制御の
アルゴリズムを示す図である。具体的には、図16に示
す厚膜形成ユニットのプラズマディスプレイパネルの製
造装置において、型ロールの位置制御を行う第2の位置
制御のアルゴリズムである。
【0078】まず、第1の型ロール1の両端の近傍に
は、第1のセンサ、第2のセンサを配置する。第1のセ
ンサは、マーク検出器SN1と距離センサSD1により
構成される。第2のセンサは、マーク検出器SN2と距
離センサSD2により構成される。そして、第2の型ロ
ールの両端の近傍には、第3のセンサ、第4のセンサを
配置する。第3のセンサは、マーク検出器SN3と距離
センサSD3により構成される。第4のセンサは、マー
ク検出器SN4と距離センサSD4により構成される。
そして、第3の型ロールの両端の近傍には、第5のセン
サ、第6のセンサを配置する。第5のセンサは、マーク
検出器SN5と距離センサSD5により構成される。第
6のセンサは、マーク検出器SN6と距離センサSD6
により構成される。第1、第2、第3の各型ロールに
は、図2に示す位置制御機構が設けられている。
【0079】マーク検出器、距離センサ、型ロールの位
置制御機構等を用いて、図17に示す第2の位置制御の
アルゴリズムによりプラズマディスプレイパネル用の第
1から第3の型ロールの位置合わせを行うことで各厚膜
パターンの位置ずれを防止する。既に述べた第1の位置
制御のアルゴリズムの説明で使用した図も利用して説明
する。
【0080】第1ステップ(S21)として、図4
(a)に示すように第1の型ロール1、第2の型ロール
2、第3の型ロール3のそれぞれにおいて、それぞれの
型ロール両側近傍に配置した2つの距離センサ(図4で
は、例として第1、第2のセンサにおけるSD1、SD
2)を用いて、図4(b)に示すごとくセンサと型ロー
ル表面との距離を所定値(図4では、例として距離d
0)にする。X方向制御を行い、距離d1をd0にす
る。第1の型ロール1、第2の型ロール2、第3の型ロ
ール3におけるX方向制御は同時に行うと検出・制御の
処理時間が短縮されてよい。
【0081】第2ステップ(S22)として、図5
(a)に示すように第1の型ロール1、第2の型ロール
2、第3の型ロール3のそれぞれにおいて、それぞれの
型ロール両側近傍に配置した2つのマーク検出器を用い
て、楔型マークの水平線の検出タイミングをそれぞれの
型ロールの左右で一致させる。図5(b)のごとくZ方
向制御を行い、左右のマーク検出タイミングズレt1を
0にする。第1の型ロール1、第2の型ロール2、第3
の型ロール3におけるZ方向制御は同時に行うと検出・
制御の処理時間が短縮されてよい。
【0082】第3ステップ(S23)として、図6
(a)の状態の第1の型ロール1と、図6(b)の状態
の第2の型ロール2との楔型マークの水平線を比較し
て、二つの型ロールの回転方向タイミングを同じにする
為に、一方の型ロールの回転方向制御を行い図6(c)
に示すごとく第1型ロールと第2の型ロールとのマーク
検出タイミング差Tを0にする。
【0083】第4ステップ(S24)では、第3ステッ
プ(S23)と同様のアルゴリズムで第1型ロール1と
第3型ロール3との間でのマーク検出タイミングに基づ
く型ロールの回転方向制御を行う。ここで、第1の型ロ
ールにおけるマーク検出タイミングを基準として、第2
の型ロールと第3の型ロールの検出・位置制御は同時に
行うと時間が短縮できてよい。また、第1の型ロールに
おけるマーク検出タイミングを基準として、第2の型ロ
ールの検出・位置制御を行い、第2の型ロールにおける
マーク検出タイミングを基準として、第3の型ロールの
検出・位置制御を行う場合は、制御の結果に誤差が積算
される可能性があり、好ましくない。また、これらの検
出・位置制御は誤動作の可能性があり、同時に行うこと
は好ましくない。
【0084】第5ステップ(S25)として、図7
(a)の状態の第1の型ロール1と図7(b)の状態の
第2の型ロール2との楔型マークの傾斜線と水平線との
間隔を検出する。それぞれ、t0、t2とする。その
後、両者の検出距離(共に一定回転速度であれば時間と
してもよい。)を比較して基準値t0にする為に、Y方
向制御を行い図7(c)とする。ここで、第1の型ロー
ルでの検出値t0は基準値に一致していただけである。
【0085】第6ステップ(S26)では、第5ステッ
プ(S25)と同様に第1型ロール1と第3型ロール3
との間での楔型マーク内の傾斜線と水平線の間隔を基準
値t0にするようにY方向制御を行う。
【0086】図18は、形成されるプラズマディスプレ
イパネルの断面図(一部)を示す。図18(A)は既に
説明したので、残っている図18(B)について説明す
る。
【0087】図18(B)には、電極181がガラス基
板Gから剥がれにくいように、また、型ロールの表面の
凹凸や型ロールの偏心をある程度をカバー(保証)でき
るようにガラス基板G上にベタ状に厚さ10μmの下地
層184を設けてある。下地層の材料はガラス粒子等の
誘電体である。その上に厚さ10μmの電極181が形
成され、その上に厚さ20μmの誘電体層182が形成
され、その上に高さ120μmのリブ183が形成され
ている。この下地層は、ダイヘッド等で塗布すればよ
い。
【0088】図19は、型ロールによりガラス基板G上
に形成された厚膜パターンを平面に展開したイメージ図
を示す。もちろん、この厚膜パターンに限るわけではな
い。
【0089】所定の厚膜パターンとして、ガラス基板G
上に電極181の厚膜パターンが形成され、その上に誘
電体層182がベタ状の厚膜パターンとして形成され、
その上にリブ183の厚膜パターンが形成されている。
平面的に見ると、プラズマディスプレイパネルの表示部
の電極・リブのパターン191が基板Gの中央部に形成
されている。外部回路との接続の為に設けた端子部の電
極のパターン192が基板Gの対向する両端部に形成さ
れている。次工程で被形成物である基板G上に種々の機
能を有する層(例えば、赤・青・緑の蛍光体層)を順次
重ね合わせて多層形成するために用いられる位置合わせ
用のアライメントマーク194が基板Gの四隅に形成さ
れている。この位置合わせ用のアライメントマーク19
4は、電極の材料で形成するとよい。リブの材料では、
型ロール形成時にアライメントマークの型のみ浅く形成
する方が基板の取り扱い中に剥がれないのでよい。誘電
体層では、ダイヘッドでは形成できない。もちろん、誘
電体層も型ロールで形成すれば可能である。
【0090】図20は、本発明の実施の形態に係る平型
を装着するロールを示す図である。型ロール1、2、3
は、ロールの表面にバイトや化学腐食等で型である凹部
を加工するだけでなく、平型を加工してロールに装着し
て利用しても良い。
【0091】201は、平型装着ロールである。これに
平型205を巻き付けて固定する。202は、平型20
5をこのロール201に装着するための差込スリットで
ある。203a、203bは平型を固定するための固定
部材である。平型の一方の辺を円柱形の固定部材203
aに形成されているスリットに差込む。そして、固定部
材203aを時計回りに回転させて平型205の一方の
辺を固定する。次に、平型の他方の辺を円柱形の固定部
材203bのスリットに差込む。そして、固定部材20
3bを半時計回りに回転させて他方の辺を固定する。こ
れにより、平型の両辺が固定部材203a、203bで
固定され、平型装着ロール201に装着できる。
【0092】平型を製造する方法としては、平板の表面
にバイトや化学腐食等を用いて所望の凸部を加工してマ
スター型とする。所望の凸部は、所望の厚膜パターン、
位置合わせマーク等と同じ型となる。このマスター型上
にニッケル電解メッキ等でマスター型の凸部を反転した
凹部を有する平型205を形成する。この平型をマスタ
ー型から剥離して、前記平型装着ロール201に装着す
る。
【0093】図21は、プラズマディスプレイパネルの
製造装置で用いるロール方式の供給部を示す図である。
このロール方式の供給部は、既に説明したプラズマディ
スプレイパネルの製造装置で用いるブレード4等による
厚膜パターン形成材料の供給部に代わる供給部である。
【0094】多層厚膜形成ユニット10の中のひとつの
厚膜パターンを成形する型ローラの供給部を示す。21
1は、型ローラを示し、厚膜パターン形成材料を保持す
る材料保持部として液溜め212と出しローラ213と
があり、液溜め212のブレードと出しローラ213と
の間には隙間を有する。その隙間から厚膜パターン形成
材料を出して、出した材料を出しローラ213から練り
ローラ214に転移する。ここでは、練りローラ214
は3本あり、それぞれが回転軸方向に交互に揺動するこ
とで前記材料に含まれる粉体の分散を均一に維持するこ
とができる。
【0095】この為、厚膜パターン形成材料を型ロール
211へ充填する場合、凹部のない部分で前記材料供給
が不要な部分での厚膜パターン形成材料のはじきが良く
なる。また、凹部からはみだすことなく正確に凹部に充
填することが可能となる。また、微少な粒子が均一に分
散しているために型ロールへの傷等のダメージがなくな
る。また、粉体の凝集をおさえる為、粉体に表面処理を
したり、凝集防止剤または分散剤を厚膜パターン形成材
料に入れると上記効果がより大きくなる。
【0096】そして、この材料を塗布充填ローラ215
により型ロール211に塗布し充填する。この塗布充填
ローラ215は2本用いる。これにより1本目の塗布充
填ローラで凹部へ塗布充填して、さらに2本目の塗布充
填ローラで凹部にきちんと充填することができる。つま
り、この2本目の塗布充填ローラ215は凹部への厚膜
パターン形成材料の充填が不足していれば追加充填する
ことができる。逆に、凹部への形成材料が多ければ取り
除き、再度練りローラ215で形成材料を練りながら均
一な流動性、粘性等の維持して再度凹部に塗布充填する
働きをする。もちろん、図示した塗布充填ローラより大
きな径を持つローラを用いて、1本の塗布充填ローラで
型ロールへの厚膜パターン形成材料の充填をしてもよ
い。
【0097】
【発明の効果】本発明により、プラズマディスプレイパ
ネルの低価格化および高精細化に対応するプラズマディ
スプレイパネルの製造装置および製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプラズマディスプレ
イパネルの製造装置を示す図
【図2】本発明の実施の形態に係る型ロールの位置制御
機構を示す図
【図3】本発明の実施の形態に係る第1の位置制御のア
ルゴリズムを示す図
【図4】本発明の実施の形態に係るX方向の位置制御の
説明図
【図5】本発明の実施の形態に係るZ方向の位置制御の
説明図
【図6】本発明の実施の形態に係る回転方向の位置制御
の説明図
【図7】本発明の実施の形態に係るY方向の位置制御の
説明図
【図8】本発明の実施の形態に係る型ロール位置制御の
制御ブロックを示す図
【図9】本発明の実施の形態に係る液面レベルセンサ等
を示す図
【図10】本発明の実施の形態に係るかき混ぜ棒等を示
す図
【図11】本発明の実施の形態に係る液面レベルセンサ
等の制御ブロックを示す図
【図12】本発明の実施の形態に係る装置構成を示す図
【図13】本発明の実施の形態に係る定盤を示す図
【図14】本発明の実施の形態に係る2段焼成炉を示す
【図15】本発明の実施の形態に係る型ロールを示す図
【図16】本発明の実施の形態に係るプラズマディスプ
レイパネルの別の製造装置を示す図
【図17】本発明の実施の形態の係る第2の位置制御の
アルゴリズムを示す図
【図18】本発明の実施の形態のプラズマディスプレイ
パネル(一部)の断面を示す図
【図19】本発明の実施の形態に係るプラズマディスプ
レイパネルを示す平面図
【図20】本発明の実施の形態に係る平型を装着する型
ロールを示す図
【図21】本発明の実施の形態に係るロール方式の供給
部を示す図
【符号の説明】
1 第1の型ロール 2 第2の型ロール 3 第3の型ロール 4 ブレード 5 硬化部 6 ダイヘッド 7 マーク検出器 8 レベルセンサ 9 基板検出器 10 多層厚膜形成ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C027 AA09 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC19 GF02 GF19 JA20 JA31 MA24 MA26

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマディスプレイ用の基板上に電極の
    厚膜パターンを成形する為の第1の型ロールと、当該基
    板の同一の面側にリブの厚膜パターンを成形する為の第
    2の型ロールと、第1の型ロールに対応して電極の厚膜
    パターン材料を供給する第1の供給部と、第2の型ロー
    ルに対応してリブの厚膜パターン材料を供給する第2の
    供給部と、を有することを特長とするプラズマディスプ
    レイパネルの製造装置。
  2. 【請求項2】プラズマディスプレイ用の基板の同一の面
    側に複数の厚膜パターンを成形する為の複数の型ロール
    と、当該型ロールに対応して厚膜パターン材料を供給す
    る供給部と、を有するプラズマディスプレイパネルの製
    造装置であって、 初めに成形する厚膜パターンの型ロールの凹部の深さ
    が、後に成形する厚膜パターンの型ロールの凹部の深さ
    より浅いことを特徴とするプラズマディスプレイパネル
    の製造装置。
  3. 【請求項3】第1の型ロールと、当該第1の型ロールに
    基づいて成形された第1の厚膜パターンを硬化させる第
    1の硬化部と、第2の型ロールと、当該第2の型ロール
    に基づいて成形された第2の厚膜パターンを硬化させる
    第2の硬化部とを順番に設けたことを特徴とするプラズ
    マディスプレイパネルの製造装置。
  4. 【請求項4】プラズマディスプレイ用の基板の同一の面
    側に少なくとも2種類の厚膜パターンを成形する為の型
    ロールと、厚膜パターン材料を型ロールに供給する供給
    部と、を有するプラズマディスプレイパネルの製造装置
    であって、 第1の厚膜パターンを成形するアライメントマーク付き
    第1の型ロールと、当該マークを検出する第1の検出部
    と、第2の厚膜パターンを成形するアライメントマーク
    付き第2の型ロールと、当該マークを検出する第2の検
    出部と、両検出部からの信号に基づいて第1または第2
    の厚膜パターンを成形する型ロールを制御する制御部
    と、当該制御部からの信号に基づいて第1または第2の
    厚膜パターンを成形する型ロールを制御する制御機構と
    を有することを特長とするプラズマディスプレイパネル
    の製造装置。
  5. 【請求項5】アライメントマークが楔形アライメントマ
    ークであることを特長とする請求項4記載のプラズマデ
    ィスプレイパネルの製造装置。
  6. 【請求項6】プラズマディスプレイ用の基板の同一の面
    側にそれぞれ異なる厚膜パターンを成形する為の少なく
    とも2種類の型ロールと、当該型ロールにより前記基板
    上に順次成形されたそれぞれ異なる厚膜パターンを同時
    に焼成する焼成部と、 を有することを特長とするプラズマディスプレイパネル
    の製造装置。
  7. 【請求項7】プラズマディスプレイ用の基板の同一の面
    側に面に少なくとも2種類の厚膜パターンを成形する為
    の型ロールと、厚膜パターン材料を型ロールに供給する
    供給部と、を有するプラズマディスプレイパネルの製造
    装置であって、 厚膜パターン材料を型ロールに供給する供給部の近傍に
    設けた厚膜パターン材料の液面の位置情報を検出する検
    出部と、前記液面の位置情報に基づいて前記供給部に厚
    膜パターン材料の供給を制御する制御部とを有すること
    を特長とするプラズマディスプレイパネルの製造装置。
  8. 【請求項8】プラズマディスプレイ用の基板の同一の面
    側に少なくとも2種類の厚膜パターンを成形する為の型
    ロールと、厚膜パターン材料を型ロールに供給する供給
    部と、を有するプラズマディスプレイパネルの製造装置
    であって、 厚膜パターン材料を型ロールに供給する供給部の近傍に
    設けた厚膜パターン材料をかき混ぜるかき混ぜ棒と、所
    定の制御信号に基づいて前記かき混ぜ棒を駆動する駆動
    部と、 を有することを特長とするプラズマディスプレイパネル
    の製造装置。
  9. 【請求項9】かき混ぜ棒を駆動する為の所定の信号は、
    型ロールの回転軸方向に沿って配置された、厚膜パター
    ン材料の液面の位置情報を検出する複数の検出部からの
    信号に基づいた制御信号であることを特長とする請求項
    8記載のプラズマディスプレイパネルの製造装置。
  10. 【請求項10】少なくとも2種類の型ロールを用いてプ
    ラズマディスプレイ用の基板の同一の面側にそれぞれ異
    なる厚膜パターンを成形する為のプラズマディスプレイ
    パネルの製造方法であって所望の膜厚で第1の厚膜パタ
    ーンを成形する第1の工程と、第1の膜厚パターンより
    厚い膜厚で第2の厚膜パターンを成形する第2の工程と
    を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル
    の製造方法。
JP20245299A 1999-07-16 1999-07-16 プラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法 Withdrawn JP2001035363A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20245299A JP2001035363A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 プラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20245299A JP2001035363A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 プラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001035363A true JP2001035363A (ja) 2001-02-09

Family

ID=16457769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20245299A Withdrawn JP2001035363A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 プラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001035363A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7101618B2 (en) 2004-05-07 2006-09-05 3M Innovative Properties Company Article comprising fluorochemical surface layer
US7173778B2 (en) 2004-05-07 2007-02-06 3M Innovative Properties Company Stain repellent optical hard coating

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7101618B2 (en) 2004-05-07 2006-09-05 3M Innovative Properties Company Article comprising fluorochemical surface layer
US7173778B2 (en) 2004-05-07 2007-02-06 3M Innovative Properties Company Stain repellent optical hard coating
US7267850B2 (en) 2004-05-07 2007-09-11 3M Innovative Properties Company Article comprising fluorochemical surface layer
US7332217B2 (en) 2004-05-07 2008-02-19 3M Innovative Properties Company Article and comprising fluorochemical surface layer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9223228B2 (en) Method and apparatus for forming pattern
US8201902B2 (en) Liquid droplet ejection apparatus, method of manufacturing electro-optical apparatus, and electro-optical apparatus
US20050122363A1 (en) Volume measuring method, volume measuring device and droplet discharging device comprising the same, and manufacturing method of electro-optic device, electro-optic device and electronic equipment
US20080238957A1 (en) Functional liquid supplying apparatus, liquid droplet ejection apparatus, method for manufacturing electro-optical apparatus, electro-optical apparatus, and electronic apparatus
JP5735047B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP2001035363A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造装置および製造方法
WO2016147284A1 (ja) 形成方法及び形成装置
WO2017212567A1 (ja) 回路形成方法
JP2003178677A (ja) プラズマディスプレイパネルの蛍光体充填装置
US10850507B2 (en) Substrate coating device having moving unit for moving substrate holding unit and droplet discharging unit in main scanning direction and sub scanning direction and method
JP4766242B2 (ja) 導電性ボールの配列装置
KR100729838B1 (ko) 회로기판의 비아홀 통전시스템 및 그 방법
JP2001087693A (ja) ペースト塗布機
JP4922130B2 (ja) 塗布装置および塗布方法
JP2008229562A (ja) 基板位置調整装置
JP3779697B2 (ja) 回路基板の孔埋め方法
WO2023079607A1 (ja) 回路形成方法、および回路形成装置
JP2010058097A (ja) 塗布方法および塗布装置、並びにプラズマディスプレイ用部材の製造方法およびその製造装置。
JP2007157740A (ja) 導電性ボールの配列装置
JP4753010B2 (ja) 導電性ボール配列装置
WO2023223562A1 (ja) 製造方法及び製造装置
WO2022176152A1 (ja) 印刷作業機、作業システム、および印刷方法
JPH07122854A (ja) 積層型セラミック回路基板の製造方法
JP2006073876A (ja) リフター機構、これを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器
JP2006068675A (ja) リフター機構、これを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003