JP3779697B2 - 回路基板の孔埋め方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板の表面に開口するスルーホールをインクによって充填するための孔埋め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、回路基板に形成されたスルーホールやビアホール等を孔埋めする際にはスクリーン印刷が広く行われていた。これは、回路基板に形成されたスルーホールやビアホール等と対応する孔をスクリーン版に形成し、その孔からペーストを通過させることにより、回路基板上に設けられたスルーホールやビアホール等にペーストを充填するものである(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−136560号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のスクリーン印刷法では所定のプリントパターンに対応した版を製作する必要があるので、その費用と手間が大きいという問題がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、従来と比較して生産性が高く、コスト低減の可能な回路基板の孔埋め方法および孔埋め装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、回路基板の孔埋め方法であって、インクを液滴化させてノズルから吐出させるインク吐出ヘッドによって、回路基板の表面に開口するスルーホールにインクを充填するものであり、かつ、前記スルーホールに対応して孔を形成したスペーサシートを挟みつつ前記スルーホールを連通させるように複数枚の前記回路基板を積層させた状態で前記スルーホールに前記インクを充填することを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の回路基板の孔埋め方法であって、前記スペーサシートに形成された前記孔は前記スルーホールの内径よりも小さくされていることを特徴とする。
【0014】
【発明の作用および効果】
上記請求項1の発明によれば、プリント配線板基板の孔にノズルから直接にインクが供給されるから、従来のスクリーン印刷等で必要であった製版等の作業が不要となって生産性が向上するという作用効果を奏する。
【0015】
また、回路基板のスルーホールにインクを充填する場合には、基板の一面側に例えば粘着フィルム等の閉塞体を宛った状態としておくことにより、充填するインクの粘度が低い場合でも、インクがスルーホールから抜け出さないようにすることができる。なお、この閉塞体が回路基板として不要なものであれば、充填したインクを硬化させた後に取り除いてもよいし、保護膜として機能させ得るものであったり、何らかの機能部材であるならば、そのまま残しておいてもよい。
【0016】
さらに、スルーホール内にインクを充填する際に、複数枚の回路基板をそれらのスルーホールが連通するように積層させ、その状態でインクを一括に充填すれば(請求項1の発明)、より生産性を向上させることができる。
【0017】
なお、回路基板を積層してスルーホールにインクを一括に充填する場合には、各回路基板間にそのスルーホールに対応する孔を有するスペーサシートを介在させて積層することが好ましい。次の理由による。回路基板を積層してインクを充填した場合には、インクの硬化後に回路基板を一枚毎に分離することになる。その際、インクの種類によっては、硬化したインクが回路基板の相互間の界面で綺麗に分断されず、一方に偏った状態で引き離されることがある。このため、各回路基板を直接に重ね合わせたときに、硬化したインクが少しでも一方に偏って引き剥がされてしまうと、その反対側の回路基板においては、スルーホールを埋めるインクの表面に凹みができることになる。
【0018】
これに対し、スペーサシートを介在させて複数の回路基板を積層し、その状態で回路基板の各スルーホール及びスペーサシートの孔にインクを一括に充填すると、回路基板のスルーホール内で硬化したインクが、スペーサシートの孔の中で硬化したインクによってつながれた状態となる。すると、インクの硬化後に回路基板を一枚毎に分離する際、硬化したインクはスペーサシートの孔の部分で分断されるようになり、仮に一方に偏った状態で引き離されたとしても、分断部分が回路基板のスルーホール内に及ぶ可能性が低くなり、スルーホール内で硬化したインクの表面が凹むことを防止できる。この場合、各回路基板において硬化したインクがスルーホールから盛り上がった状態になるが、これは研磨によって平滑にすることができる。
【0019】
なお、スペーサシートとしては合成樹脂フィルムが適する。また、スルーホールに対応させてスペーサシートに形成する孔はスルーホールの径よりも小さいことが望ましい。その部分の硬化したインク強度が弱くなり、回路基板の分離時にその部分でインクが分断されるようになるからである。
【0020】
また、インクの充填を複数回に分けて行い、その1回のインクの充填量を孔の容積の1/2以下とすることが好ましい。例えば粘性等の理由によって孔の内部に進入しにくいインクであっても、少量ずつ充填することによって孔の内部に進入し易くなるからである。
【0021】
なお、スルーホールの径に対するノズルの開口部の直径の比は、1/100以上1以下が好ましい。ノズルの開口部の直径がスルーホール径の1/100未満の場合には、スルーホール内にインクを充填するのに何回も噴射しなければならないので時間がかかり、ノズルの開口部の直径がスルーホールの径よりも大きい場合には、噴射されたインクの液滴がスルーホール表面を塞いでスルーホール底部に空気が残留した状態となりやすいためである。
【0029】
なお、いずれの発明においても孔埋め用のインクとしては、エポキシ系、ポリイミド/アミド系、アクリル系、エステル系、フッ素樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPO(ポリフェニレンオキサイド)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、BTレジン等の樹脂又はこれらの樹脂前駆体を、溶媒に溶解又は分散させたものや、銅、銀、カーボン、シリカガラス、アルミナ、炭酸ナトリウム等のパウダを溶媒に分散させたもの、さらにこれらの複合体、エマルションなどを使用することができる。
【0030】
インクの溶媒には水のほか、トルエン、キシレン等の炭化水素類、塩化エチル、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、イソプロピルアルコール、テルピネオール等のアルコール類、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル類、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル等のエステル類、ブチルカルビトール等のグリコールエーテル類などを使用することができる。
【0031】
インクには、必要に応じて、界面活性剤、乳化剤、重合開始剤、重合抑制剤、粘度調整剤などを添加してもよい。
【0032】
また、インクの粘度は、10−4Pa・s以上10Pa・s以下のものが好適に用いられる。インクの粘度が10−4Pa・s未満となるようインクを調製した場合には、インク中の揮発成分(主として溶媒成分)が多くなり、インクを孔に充填・乾燥した後の残留成分が少なくなる為、充填量が不足する傾向がある。一方、インクの粘度が10Pa・sを超える場合には、インクを液滴化させてインク吐出ヘッドのノズルより噴射することが困難になる。なお、インク中の樹脂前駆体の粘度が充分に低い場合には、溶媒に溶解させることなく使用することができる。
【0033】
回路基板の孔にインクを充填させるための孔埋め装置のインク吐出ヘッドとしては、例えば
(1)インクの流路に圧電素子を設け、この圧電素子に電圧を印加することで圧電素子が変形してインクの流路が狭められ、その結果、流路に充填されていたインクが液滴化してノズルから吐出される機構
(2)加圧されたインクが供給されるインクの流路にバルブを設け、そのバルブを短時間だけ開放して閉じることによって加圧されたインクが液滴化して流路先端のノズルより吐出される機構
(3)インクの流路内に加熱素子を埋設し、その加熱素子に通電してインクを局部的に加熱することにより、インク又はインクに含まれる溶媒を膨張させ、その結果、流路に充填されていたインクが吐出される機構
(4)上述のインク吐出機構に加え、ノズルから吐出される液滴化したインクを荷電制御すると共にノズルの近傍に偏向板を設け、インクが吐出される際に偏向板に印加される偏向電圧を変化させることにより、インク液滴の飛翔方向を制御する機構
等があり、インクの粘度やインク溶媒の有無、吐出量や吐出速度、基板とインク吐出ヘッドのノズルとの間隔などにより適宜選択することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
<第1参考例
以下、本発明を具体化した第1参考例について図1ないしを参照して説明する。
【0035】
本発明に係る回路基板用の孔埋め装置は、孔埋め装置本体10と、これを制御する制御用コンピュータ50とを備える。孔埋め装置本体10は、ほぼ矩形をなして水平に設置される装置フレーム11上に、回路基板100を載置して固定するための基板保持機構50と、後述するインク吐出ヘッド30を基板保持機構50に対して相対的に移動させる移動機構47とを設けた構成である。
【0036】
まず、インク吐出ヘッド30の移動機構47について説明する。装置フレーム11の右端寄りの位置には、装置フレーム11の短辺と平行に右リニアガイド12Rが設けられ、ここに右スライダ13Rが摺動可能に取り付けられている。右スライダ13Rは上方から見て略J字形をしており、図示しないボールネジ機構のナットユニットが固定され、そのボールネジ機構のネジ軸(図示せず)をY軸サーボモータ14によって駆動することで、右リニアガイド12R上を自由に移動できるようにしている。なお、その移動方向は図1において示した矢印Y方向である。Y軸サーボモータ14は後述する制御用コンピュータ70により制御される。
【0037】
一方、装置フレーム11の左端寄りの位置には、左リニアガイド12Lが右リニアガイド12Rと平行に設けられ、ここに左スライダ13Lが、左リニアガイド12L上を矢印Y方向に沿って自由に摺動できるように設けられている。
【0038】
上述の右リニアガイド12Rと左リニアガイド12Lとの間には、横リニアガイド15が、右スライダ13Rと左スライダ13Lとの間に架け渡されて設けられている。これにより、横リニアガイド15は、左右の各右スライダ13R、13Lと一体となってY軸サーボモータ14によって図1のY方向に駆動される。
【0039】
この横リニアガイド15には後に詳述するインク吐出ヘッド30が左右方向(前記Y方向と直交する方向であって、図1の矢印Xに示す方向)に往復動可能に設けられており、次に図2も参照してインク吐出ヘッド30の支持構造を説明する。
【0040】
同図に示すように、横リニアガイド15には鼓型をなすスライダ16が摺動自在に設けられている。このスライダ16にはL字ブラケット17がその縦辺17Aを下向きにして固定されており、そのL型ブラケット17及びこれにボルト18を介して固定した補助ブラケット19にボールネジ機構のナットユニット20Aが一体に固定されている。一方、そのボールネジ機構のネジ軸20B(図2にのみ図示)は横リニアガイド15に沿って延びており、これを前記右スライダ13R上に設けたX軸サーボモータ21によって駆動することで、L型ブラケット17を図1の左右方向(X方向)に沿って自由な位置に移動することができるようにしている。
【0041】
上記L型ブラケット17の縦辺17Aには、3枚のフレームプレート22A〜22Cをコ字型に組み合わせて構成した軸受けブラケット23が2本のボルト24によって固定されている。そして、この軸受けブラケット23の縦型のフレームプレート22Bには上下方向(前記X軸及びY軸の双方に対して直交するZ軸方向)に延びるガイドレール25が固定され、そのガイドレール25にヘッド支持ホルダ26が移動可能に支持されている。このヘッド支持ホルダ26には、図示しないナットユニットが設けられ、これを貫通するネジ軸27によってボールネジ機構が構成されている。従って、そのネジ軸27をL型ブラケット17及び軸受けブラケット23の上に配置したZ軸サーボモータ28によって回転駆動することで、ヘッド支持ホルダ26をガイドレール25に案内させながら上下方向(図2の矢印Z方向)の所望の位置に移動することができ、これらによりホルダ駆動機構29が構成されている。
【0042】
このヘッド支持ホルダ26には、インク吐出ヘッド30をそのノズル33A(図5に図示)を下向きにして固定すると共に、回路基板100との間の距離を測定するための距離測定手段に相当するレーザ変位計36がブラケット37を介して取り付けられている。このレーザ変位形40は、出射窓38から下向きにレーザ光を出射し、その下に配置した回路基板100からの反射光に基づいて回路基板100との間の距離を測定するようになっており、その測定信号はケーブルダクト39内に挿通した図示しない伝送ケーブルを通して制御用コンピュータ70に送られる。制御用コンピュータ70では、後述するようにしてレーザ変位計36と回路基板100との間の距離が設定値になるようにZ軸サーボモータ28を駆動してヘッド支持ホルダ26を上下動させるから、そのヘッド支持ホルダ26に固定されているインク吐出ヘッド30と回路基板100との間の距離も一定にされることになる。
【0043】
さて、上記インク吐出ヘッド30は詳細には図3及び図4に示す構成である。ここで、31は隔壁体で、これは例えばシリコン基板の異方性エッチングによって製造されたもので、ここには例えば6カ所にインク溜め31Aと、これらに連なるインク供給路31Bと、そのインク供給路31Bを近接して挟む箇所に位置するヒータ収容室31Cとがともに上下に開口する形で形成されている。隔壁体31の上面側にはやはりシリコン基板製のカバー32が設けられ、ここに前記各インク供給路31Bに独立に連なる6個のインク供給口32Aが形成されている。一方、下面側には、ノズル板33が設けられ、ここに各インク溜め31Aに連なる計6個のノズル33Aが形成されている。
【0044】
各インク溜め31A内には、それぞれ圧電素子34がインク溜め31Aの内壁に形成した段差部31Dに載せた状態で、かつ上下方向の湾曲変形が許容された状態で収容され、カバー32に設けた電極34Aを通して各圧電素子34に個別に交流のパルス電圧を印加することができる。また、各ヒータ収容室31Cにはヒータ35がそれぞれ収容され、これらもカバー32に設けた電極(図示せず)を通して通電することで、各インク溜め31A及びインク供給路31B内のインクを個別に加熱することができるようになっている。なお、インク吐出ヘッド30には温度センサ54(図6にのみ図示)が設けられ、インク吐出ヘッド30の温度を監視してヒータ35の通断電を制御することでインク溜め31A及びインク供給路31B内のインクが所定の温度範囲内に維持されるようにしている。
【0045】
なお、図示はしないが、カバー32に設けた各インク供給口32Aには独立のインク供給管を通してタンクからインクを供給できるようになっている。また、圧電素子34には、積層されたチタン酸ジルコン酸鉛(通称PZT)を用いているが、例えば、水晶、酸化亜鉛のほかチタン・鉛・バリウム・カルシウム・ストロンチウム・ジルコニウム等の酸化物・複合酸化物等の他の圧電性材料を使用することもできる。
【0046】
装置フレーム11上において、回路基板100を固定するための基板保持機構40は、装置フレーム11上に設けたXYθテーブルであるワークテーブル41を備える。このワークテーブル41は、例えば装置フレーム11に対しX,Y方向に移動可能とした図示しない補助テーブルに対して、XY平面に垂直(Z軸に平行)な回転軸(図示せず)を中心に回転可能に支持した構成である。X方向にはX軸補正用サーボモータ42によって、Y方向にはY軸補正用サーボモータ43によって、θ方向回転はθ補正用サーボモータ44によって駆動される。そして、そのワークテーブル41上には、回路基板100の上端縁及び下端縁を挟んで回路基板100をワークテーブル41に固定するための、一対のチャック装置45が設けられている。
【0047】
また、ワークテーブル41の上方には基板検出用CCDカメラ46が装置フレーム11に対して固定的に設けられ、これがワークテーブル41上に載置された回路基板100を撮影し、その映像信号を制御用コンピュータ50に与えるようになっている。
【0048】
制御用コンピュータ50は、キーボード50A、ディスプレイ50B、ハードディスクドライブ50Cを含む構成となっている。
【0049】
以上の機械的構成に対して本実施形態の電気的構成は図6に示す通りであり、次にその動作を本実施形態における回路基板の孔埋め方法と共に説明する。
【0050】
まず、回路基板100には、予め設定された位置に例えば直径0.07〜2.00mmの貫通孔がNC機53によって形成され、全面を銅メッキコーティングしてスルーホール101が形成されている(図7参照)。銅メッキコーティング後のスルーホール101の直径は、例えば0.03〜1.96mmである。また、回路基板101の一方の面(図7の下面)側に粘着フィルム102(本発明の閉塞体に相当)を真空ラミネータ(図示せず)を用いて貼り付け、スルーホール101の下面側の開口が閉塞されている。これは、後工程のスルーホール101の孔埋め時に、上面側から充填するインクが下面側から漏出しないようにするためである。なお、回路基板100に貼付する粘着フィルム102は、例えば加熱によりその粘着性を失うものや、紫外線の照射によりその粘着性を失うものなどを好適に使用できる。
【0051】
さて、上述のようにスルーホール101を閉塞した回路基板100は孔埋め装置10のワークテーブル41上に載置され、チャック装置55により挟んでワークテーブル41に固定される。
【0052】
一方、制御用コンピュータ50のCPU51は、通信用のインターフェース52を介して回路基板100の孔開け加工を行うNC機53の制御装置と接続され、そのNCデータから回路基板100の厚さ、スルーホール101の孔位置、孔径等に関する情報を取得する。すなわち、この実施形態ではCPU51及びインターフェース52が、回路基板100における孔の位置情報を取得する孔位置情報取得手段と、孔の容量に関する容量情報を取得する容量情報取得手段とに相当する。
【0053】
また、前記基板検出用CCDカメラ46からの映像信号はCPU51に与えられ、予め回路基板100に印刷された複数のアライメントマークをCPU51における周知の画像処理によって検出することで、回路基板100の位置を検出する。すなわち、CCDカメラ46及びCPU51は、ワークテーブル41に載置された回路基板100の位置を検出する基板位置検出手段に相当する。
【0054】
CPU51では、前記アライメントマークの位置を装置フレーム11に関して固定的な座標系の上に予め定めた原点位置からのX方向、Y方向及び回転角θの偏差として把握する。そして、各偏差が0となるように、X軸補正用サーボモータ52、Y軸補正用サーボモータ53及びθ補正用サーボモータ54を駆動してワークテーブル41を移動及び/又は回転させることで、回路基板100の孔開け加工時に設定されていた回路基板100自体の原点を、この孔埋め装置10の原点に一致させる。このようにワークテーブル41を移動させて回路基板100の原点位置を孔埋め装置10の原点位置に一致させる理由は、作業者又はロボットによって回路基板100をワークテーブル41に固定する際には固定位置にばらつきが発生することを避け得ないため、その固定位置のばらつきを修正して全ての回路基板100を孔埋め装置10において予め定めた正規の位置に配置するためである。
【0055】
さて、次にCPU51は、回路基板100のNCデータに基づき各スルーホールの位置を算出し(この時点では回路基板100の座標軸と孔埋め装置10の座標軸とは重なっている)、X軸サーボモータ21及びY軸サーボモータ14を駆動してインク吐出ヘッド30をスルーホール101の真上に移動させる。そして、CPU51は、前記NCデータから取得した回路基板100の厚さ及びスルーホール101のための貫通孔の孔径に基づきスルーホール101の容積を計算し、その容積に応じた回数だけインク吐出ヘッド30の圧電素子34を駆動する。圧電素子34の駆動は、圧電素子34の各層間に埋設された層間電極(図示せず)に交流のパルス電圧を印加して行う。例えば負のパルス電圧が印加されると、その瞬間、圧電素子34は所定の方向に湾曲するように変形してインク溜め31A内にインクが流入する。そして、次に正のパルス電圧が印加されると、圧電素子34は逆方向に湾曲し、インク溜め31A内のインクがノズル33Aから押し出され、液滴として噴射される。
【0056】
インク吐出ヘッド30のノズル33Aから時間当たり吐出できるインク量は、インクの粘度や圧電素子34に印加するパルス電圧の電圧及び周波数等に依存する。印加電圧としては1V〜1kV、周波数としては1Hz〜100kHzの範囲が好ましく、圧電素子34の種類やインク溜め31Aの容積等に応じて最適値を設定すればよい。一方、各スルーホール101に充填すべきインク量はスルーホール101の容積、インクに含まれる溶媒の蒸散量及びインクの硬化収縮率などを考慮して決定され、溶媒蒸散量及びインクの硬化収縮率は予め実験により決定しておくことができる。そして、CPU51はNCデータから取得した各スルーホール101の径寸法の情報に基づき各スルーホール101の容積を個別に算出できるから、各スルーホール101毎に必要なインク吐出量を算出でき、それに応じてインクの吐出(ショット)回数(印加パルス数)を決定する。これにより、ノズル33Aから供給されるインク供給量がスルーホール101の容量情報に基づいて最適値に決定される。すなわち、CPU51はインク吐出制御手段及びインク供給量制御手段として機能する。
【0057】
ここで、1ショット(1パルス分)のインク吐出量は、ほぼ1〜100000pl(ピコリットル)の範囲で設定できるが、これがスルーホール101の容積の1/2以下となるように設定し、複数ショットによって1個のスルーホール101を充填するようにすることが好ましい。これにより、スルーホール101内の空気を順次押し出しつつインクを充填できるからである。
【0058】
図8はスルーホール101内にインクを充填する様子を模式的に示している。回路基板100のスルーホール101上にインク吐出ヘッド30が移動され、ここで複数ショットにわたりインク液滴が吐出される(図8(b)は複数ショットのうちの途中の状況を示す)。そして、インクの硬化収縮や溶剤揮散を考慮してスルーホール101の容積よりも多めのインクを供給しておくが(図8(c)参照)、インク硬化後に回路基板100の平坦性が必要とされる場合には、同図(d)に示すように平滑に研磨すればよい。
【0059】
さて、1個のスルーホール101に対しそこに必要なショット数のインクが供給されると、CPU51からの信号によりインク吐出ヘッド30は次のスルーホール101の上方へ移動され、上記と同様にしてそのスルーホール101内に必要量のインクが充填される。
【0060】
このようなインク充填が全てのスルーホール101に対して繰り返され、全てのスルーホール101にインクが充填されると、CPU51からの信号によってX軸サーボモータ21及びY軸サーボモータ14が駆動され、インク吐出ヘッド30が原点位置に復帰して孔埋め動作が終了し、ワークテーブル41のチャック装置45が解放される。
【0061】
そこで、ワークテーブル41から回路基板100を取り外し、紫外線照射又は加熱によりスルーホール101内のインクを硬化させた後、裏面の粘着フィルム102を剥離すれば、スルーホール101の孔埋め作業が完了する。なお、孔埋めされた回路基板100をビルドアップ基板のコア基板として利用する等、回路基板100の表面が平坦であることが望ましい場合には、前述したように、スルーホール101上に隆起したインクを研磨して除去すればよい。
【0062】
なお、本実施形態では、インク吐出ヘッド30は例えば計6個のノズル33Aを備える構成としている。これは次のような使用形態を可能にする。例えば、インクの粘度が高い等の理由によって、インクのショット間隔(圧電素子34に印加するパルス間隔)を短くできない場合には、隣り合うインク溜め31Aに同一のインクを供給しておき、あるノズル33Aから1ショット目のインクを吐出したら直ちにインク吐出ヘッド30をそのノズル33Aの1ピッチ分だけ移動させて隣のノズル33Aから2ショット目のインクを吐出し、次の3ショット目は更にインク吐出ヘッド30をノズル33Aの1ピッチ分移動させてその隣のノズル33Aから吐出させるか、或いは、インク吐出ヘッド30を1ピッチ分戻して1ショット目のノズル33Aから吐出させるようにする。これにより、高速でインクを充填できるようになる。また、例えばスルーホール101内に電気的特性や物理的・化学的特性が異なるインクを充填したい場合には、隣り合うインク溜め31Aに異なる種類のインクを供給しておき、あるノズル33Aからスルーホール101内の底部にだけ貯まる量のインクを吐出しておき、次にインク吐出ヘッド30をノズル33Aの1ピッチ分だけ移動させて隣のノズル33Aから前とは異なる種類のインクをスルーホール101の残りの容積を満たすように吐出させることもできる。
【0063】
このように本実施形態によれば、インク吐出ヘッド30からインクを吐出させることでスルーホール101の孔埋めを行うことができるから、従来のスクリーン印刷法による場合に必須であった製版工程を不要とすることができる。従って、製版に要する時間を短縮できるばかりか、回路基板100の仕様変更や少量多品種生産にも柔軟に対応でき、生産性を大幅に向上させることができる。しかも、本実施形態ではインクを複数回にわたって吐出させてスルーホール101内にインクを充填するようにしたから、スルーホール101内に空気が残留しにくくなり、高品質の孔埋めを行うことができる。さらに、回路基板100の孔埋めを行ったNC機73のNCデータを利用し、そこからスルーホール101の位置情報を取得する構成であるから、合理的かつ正確にインク吐出ヘッド30の位置制御を行うことができる。また、併せてNCデータからスルーホール101の容積情報を取得し、それに応じてインクのショット回数を制御するようにしているから、各スルーホール101に必要最小限のインクを高速で充填することができる。
【0064】
<第2参考例
以下に、本発明に係る第2参考例について図9を参照して説明する。
第2実施形態に係る孔埋め装置60には略矩形の装置フレーム61が設けられており、装置フレーム61上にその長辺と平行に2本のX軸リニアガイド62,62が固定され、両X軸リニアガイド62の間にボールネジ機構のネジ軸63が設けられている。図示はしないが、各X軸リニアガイド62にはスライダが移動自在に設けられ、そこに前記ネジ軸63と螺合するナットユニットを備えた補助テーブルが固定され、その補助テーブルに第1実施形態と同様の構成のXYθテーブルであるワークテーブル64が取り付けられている。これにより、ネジ軸63をX軸サーボモータ65にて駆動することにより、補助テーブルひいてはワークテーブル64を図9の一点鎖線で示すワーク供給位置と二点鎖線で示すワーク取り出し位置との間で横方向(X軸方向)に往復移動できるようにしている。なお、上記ワークテーブル64には、第1実施形態と同様に回路基板100を固定するためのチャック装置66が設けられている。
【0065】
一方、装置フレーム61のほぼ中央には、図9において上下方向に延びるようにY軸リニアガイド70が設けられている。これは、装置フレーム61のほぼ中央において前記X軸リニアガイド62,62を上下から挟む位置に設けた2個の補助ブラケット71,71間に掛け渡すようにして設けられている。各補助ブラケット71は、装置フレーム61に固定されたX軸方向に延びる各1対の補助リニアガイド72にX軸方向に移動可能に支持されており、それぞれX軸補助サーボモータ73,73を個別に駆動することにより補助リニアガイド72に沿ってX軸方向に移動させることができる。ここに説明したY軸リニアガイド70の支持構造は、Y軸リニアガイド70のY軸(前記X軸と直交する仮想的な軸)に対する傾斜角度を微調整するためのもので、例えば上側の補助ブラケット71を左に移動させ、下側の補助ブラケット71を停止又は右に移動させれば、Y軸リニアガイド70を上端が左寄りになる傾斜状態に傾けることができる。
【0066】
Y軸リニアガイド70には、前記第1実施形態と同様のインク吐出ヘッド30が同様な支持構造によって支持されている。このインク吐出ヘッド30をY軸リニアガイド70に沿って移動させるためには、上側の補助ブラケット71に取り付けたY軸サーボモータ74を駆動するようになっている。
【0067】
なお、前記ワークテーブル64がワーク供給位置にあるときにワークテーブル64上に固定された回路基板100を撮影するために、ワークテーブル64を上下から斜めに挟む位置に一対の基板検出用CCDカメラ75が装置フレーム61に固定されている。
【0068】
以上の機械的構成に対して第2実施形態の電気的構成は図10に示す通りであり、次にその動作を回路基板の孔埋め方法と共に説明する。なお、孔埋めを行う回路基板100は前記第1実施形態と同様なものであり、電気的構成の多く(X軸補助サーボモータ73以外)は第1実施形態と同一であるから、同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0069】
まず、ワークテーブル64を図9に一点鎖線で示すワーク供給位置に移動させ、ここで回路基板100をワークテーブル64上にセットし、チャック装置66により挟んでワークテーブル64に固定する。すると、前記基板検出用CCDカメラ75からの映像信号がCPU71に与えられ、前記第1実施例と同様にして回路基板100の位置が検出される。そこで、CPU71は、X軸補正用サーボモータ42、Y軸補正用サーボモータ43及びθ補正用サーボモータ44を駆動してワークテーブル64を移動及び/又は回転させることで、回路基板100の孔開け加工時に設定されていた回路基板100自体の原点を、この孔埋め装置10の原点に一致させる。
【0070】
次にCPU71は、回路基板100のNCデータに基づき各スルーホール101の位置を算出し、そのX軸上の位置座標に応じて、それらのうち最も左側に位置するものがY軸リニアガイド70に沿って移動するインク吐出ヘッド30のノズル33Aの移動軌跡の真下に位置するようにX軸サーボモータ65を駆動してワークテーブル64を移動させる。そして、CPU71は、スルーホール101のY軸上の位置座標に応じてY軸サーボモータ74を駆動することで、インク吐出ヘッド30を移動させてそのノズル33Aをスルーホール101の真上に位置させ、スルーホール101の容積に応じた回数だけノズル33Aからインクを吐出させる。1個のスルーホール101に対しそこに必要なショット数のインクが供給されると、CPU71からの信号によりインク吐出ヘッド30がY軸方向に移動されることで、次のスルーホール101の上方へ移動され、上記と同様にしてそのスルーホール101内に必要量のインクが充填される。そして、そのワークテーブル64の位置でY軸方向に並ぶ全てのスルーホール101についてインク充填を終えると、CPU71からの信号によってX軸サーボモータ65が駆動されてワークテーブル64がX軸方向に移動され、インク吐出ヘッド30が未充填のスルーホール101のうち最も左側に位置するスルーホール列の上方に位置するようになり、その列のスルーホール101に対して上述したと同様にしてインク充填が行われ、このようにワークテーブル64が順次左側に移動されながら全てのスルーホール101に対してインク充填が行われる。
【0071】
全てのスルーホール101に対するインク充填が終了すると、ワークテーブル64は左端のワーク取り出し位置に移動されてチャック装置66が解放されるから、ここでインク充填が終了した回路基板100を取り出すことができる。
【0072】
このように本実施形態では、ワークテーブル64をX軸方向に順次移動させつつ、インク吐出ヘッド30をY軸方向に移動させて各スルーホール101に対するインク充填を行うようにしている。従って、本実施形態では前記第1実施形態と同様な効果が得られる上に、インク吐出ヘッド30はY軸方向にだけ移動させれば済むから、構造が簡単になるという利点がある。また、回路基板100のセット及び取り出しをY軸リニアガイド70から離れた位置で行うことができるので、その作業性が向上するという利点も得られる。
【0073】
変形例
本発明は上記記述及び図面によって説明した参考例によって限定されるものではなく、例えば次のような変形例も考慮し得る
【0074】
(1)上記各参考例では、インクをスルーホール101に完全に充填してからその硬化を行わせるようにしたが、例えばスルーホール101の容積が大きい場合やインクの溶媒の含有量が多いような場合において、インクの乾燥、硬化後にインクの内部応力によりクラックが発生する可能性があるときには、インクの充填および硬化のサイクルを複数回に分割して行うことも可能である。すなわち、例えば図11に示すように、まずスルーホール101内に全体を満たさない所定料のインクを充填する(図11(a)(b)参照)。次に、これを硬化させた後、再度、同じスルーホール101にインク吐出ヘッド30からインクを供給し(同図(c)参照)、これを再び硬化させるのである(同図(d)参照)。このようにインク充填工程とインク硬化工程とを複数回繰り返してスルーホールのインク充填を行うようにすれば、多量のインクを一度に硬化させる必要がなくなるから、クラック発生を確実に防止することができる。
【0075】
(2)上記各参考例では、回路基板100をワークテーブル41,64に1枚ずつ供給するようにしたが、同一の回路基板100を複数枚重ねて一括してそれらのスルーホール101にインクを充填してもよい。この場合、スルーホール101に対応して孔を形成したフィルム状のスペーサシート103を挟みつつ積層することが望ましい。このようにすれば、硬化収縮や溶剤の揮散を考慮してスルーホール101の実容積以上のインクを供給できるからである。更にこの場合、図12に示すように、各回路基板100の間に挟むフィルム状のスペーサシート103に形成する孔103Aは、スルーホール101の内径よりも小さくしておくことが好ましい。このようにすれば、孔103A内で硬化したインクの強度はスルーホール101内で硬化したインクに比べて弱くなるから、図12(c)に示すように、回路基板100の分離時にその部分でインクが破断することになり、この結果、スルーホール101内に位置するインクが欠ける等の破断の影響が及ぶことを防止することができる。
【0076】
(3)上記各参考例では、インク吐出ヘッド30にヒータ35を設け、ここに通電することによりインクを加熱してインクの粘度調整を行うようにしたが、これに限られず、使用するインクの粘度が高い場合には、インクタンクに圧縮空気を供給してインクをインク吐出ヘッド30側に押し出すようにしてもよい。
【0077】
(4)また、インク吐出ヘッド30の圧電素子34を駆動したときに確実にノズル33Aからインク液滴が吐出されない等の不安定性がある場合には、ノズル33Aの先にLEDやレーザ素子等の投光素子と、フォトダイオード等の受光素子とを対向して設け、投受光素子間を液滴が通過するときに受光素子への入射光量が減少することに基づいて通過液滴の数を計測する液滴カウンタを構成してもよい。この場合、スルーホール101の容積に応じた液滴数が液滴カウンタによって計測されたことを条件に圧電素子34の駆動を終えるようにすることで、各スルーホール101に必要最小限量のインクを供給することができる。
【0078】
(5)上記各参考例では、インク吐出ヘッド30をX軸及びY軸の各サーボモータによって移動するようにしたが、駆動手段としてはリニアモータやエアシリンダを用いてもよい。また、必ずしも直交二軸に沿って移動させなくても、インク吐出ヘッドを多軸駆動可能なロボットアームの先端に取り付けて所要の位置に移動させるようにしてもよい。さらには、インク吐出ヘッドを移動させるに限らず、インク吐出ヘッドを固定して回路基板を固定する基板載置機構側を移動させてもよく、或いは、双方を移動させてもよい。
【0079】
(6)複数種類のインクを充填する場合などのように、インク吐出ヘッドが複数備えられた装置の場合には、それぞれのインク吐出ヘッドに対応して複数の移動機構を設けるようにすれば、生産性を向上させることができる。
【0080】
(7)インク吐出ヘッド30の隔壁体31には、インクとの化学的作用が少なくインクを汚染し難いことから、アルミナ、フォルステライト等のセラミック材料、異方性エッチングされたSi基板などを使用することが好ましい。このうち、寸法精度が良いことから異方性エッチングされたSi基板などが好ましい。
【0081】
(8)インクの粘度調整のための加熱方法としては、上記各実施形態で説明したヒータ35に限らず、特に導電性粒子を含むインクにあっては、電磁誘導加熱等を使用することができる。また、正確な温度コントロールが必要であれば、加熱素子34の近傍にPt測温抵抗体やアルメル−クロメル熱電対等からなる温度検出手段を設けてもよい。
【0082】
(9)速乾性インクを使用するためにノズル33Aが詰まりやすい場合には、ノズル33Aを洗浄するための洗浄装置を配設してもよい。
【0083】
(10)上記各参考例では、NC装置73からのNCデータを利用してスルーホール101の位置を検出する構成としたが、これに限らず、例えば回路基板100をCCDカメラで撮影して画像処理することによりスルーホールの位置情報を取得することとしてもよい。また、NCデータに基づき把握されるスルーホールの位置と、実際の位置とが回路基板の温度変動による熱膨張等によって相違するような場合で、その誤差を修正するには次のように構成することができる。回路基板100に予め複数の基準マークを形成しておき、実際に孔埋めを行う前にCCDカメラによってそれらのマークを撮影してマーク間の寸法を実測する。そして、その寸法とNCデータ上の設計値との割合を求め、各スルーホールのX,Y座標の値を上記割合に基づいて比例配分することで修正するのである。
【0084】
(11)上記各参考例では、回路基板とヘッド支持ホルダとの間の距離をレーザ変位計36によって測定することとしたが、これに限らず、超音波の反射波を計測して距離を測定する方法、レーザーの干渉に基づいて距離を測定する方法、レーザー光とカメラのオートフォーカスシステムとを組み合わせた距離測定方法、触針による距離測定方法等を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1参考例の孔埋め装置の平面図
【図2】 同じくインク吐出ヘッドの支持構造を示す側断面図
【図3】 同じくインク吐出ヘッドの分解斜視図
【図4】 同じくインク吐出ヘッドの斜視図
【図5】 同じくインク吐出ヘッドの模式断面図
【図6】 同じく本参考例の制御の概略を示すブロック図
【図7】 同じくプリント配線基板の断面図
【図8】 同じくプリント配線基板への孔埋め操作の手順の概略を示す模式断面図
【図9】 本発明に係る第2参考例の孔埋め装置の平面図
【図10】 同じく本参考例の制御の概略を示すブロック図
【図11】 変形例(1)に係る回路基板への孔埋め操作の手順の概略を示す模式断面図
【図12】 変形例(2)に係る回路基板への孔埋め操作の手順の概略を示す模式断面図

Claims (2)

  1. インクを液滴化させてノズルから吐出させるインク吐出ヘッドによって、回路基板の表面に開口するスルーホールにインクを充填する回路基板の孔埋め方法であって、
    前記スルーホールに対応して孔を形成したスペーサシートを挟みつつ前記スルーホールを連通させるように複数枚の前記回路基板を積層させた状態で前記スルーホールに前記インクを充填することを特徴とする回路基板の孔埋め方法。
  2. 前記スペーサシートに形成された前記孔は前記スルーホールの内径よりも小さくされていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の孔埋め方法。
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