JP2001034011A - トナージェット用トナー - Google Patents

トナージェット用トナー

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JP2001034011A
JP2001034011A JP2000110902A JP2000110902A JP2001034011A JP 2001034011 A JP2001034011 A JP 2001034011A JP 2000110902 A JP2000110902 A JP 2000110902A JP 2000110902 A JP2000110902 A JP 2000110902A JP 2001034011 A JP2001034011 A JP 2001034011A
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toner
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Toshiya Natsuhara
敏哉 夏原
Masaru Yano
賢 谷野
Yasuhiro Ono
泰寛 大野
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Minolta Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0821Developers with toner particles characterised by physical parameters
    • G03G9/0823Electric parameters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 目詰まり、尾引きおよび濃度低下が発生せ
ず、画質性、トナー収束性およびトナー剥離性に優れた
トナージェット用トナーを提供すること。 【解決手段】 帯電されたトナーを記録体に直接的に飛
着させるトナージェット方式に使用されるトナージェッ
ト用トナーであって、平均帯電量(x(μC/g))と帯電
量分布の偏差(y)が特定の関係を有することを特徴と
するトナージェット用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー担持体と紙
等の記録体とを非接触に保ち、トナー担持体から記録体
に帯電されたトナーを直接的に飛着させて作像するトナ
ージェット方式において使用されるトナージェット用ト
ナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から文字や図形等の画像を複写(印
字)する装置として電子写真装置が一般に使用されてい
る。しかし、電子写真装置におていは、像担持体(感光
体)表面に潜像を形成し、この潜像を可視化すべく担持
体潜像にトナーを付着させて一旦、作像した後、得られ
た担持体上のトナー像を記録体に転写させるため、装置
の大型化およびコスト高が問題となっていた。
【0003】そこで、トナー担持体に対向して記録電極
と背面電極とを配置し、記録電極と背面電極との間に紙
などの記録体を搬送し、記録電極に画像信号に対応した
電圧を印加してトナーに静電気力を生じさせ、その電圧
印加状態に応じてトナー担持体からトナーを記録体に直
接的に飛着させるトナージェット方式(直接記録方法)
が提案されている。
【0004】しかしながら、このようなトナージェット
方式においては、トナー担持体から記録体にトナーを飛
ばす際に、記録電極の多数の孔をトナーが通過するよう
にしているためトナー担持体から記録体にトナーが飛ぶ
ときトナーが記録電極に付着して(FPCの汚れ)、記録
電極の孔が目詰まりするという問題が生じていた。
【0005】また、当該記録方法においては得られる画
像の画質性にも問題が生じていた。例えば、ドットを印
字した場合、ドットが紙の移動方向に伸びてゆがむ現象
(尾引き)が起こったり、ラインを印字した場合、ライ
ンエッジが不鮮鋭となったり、線と線との間の紙の地肌
領域に当該粒子が飛び散り、問題となっていた(収束
性)。また、トナーのトナー担持体から記録体への飛翔
に際して、トナーがトナー担持体から円滑に剥離され
ず、画像濃度が低下するという問題も生じていた(剥離
性)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、目詰まり、尾引きおよび濃度低
下が生じない、画質性、収束性および剥離性に優れたト
ナージェット用トナーを提供することを目的とする。
【0007】本発明はまた、目詰まり、尾引きおよび濃
度低下が生じない、画質性に優れた画像を提供できるト
ナージェット用トナーの使用方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、帯電され
たトナーを記録体に直接的に飛着させるトナージェット
方式に使用されるトナージェット用トナーであって、平
均帯電量(x(μC/g))と帯電量分布の偏差(y)が以
下の関係式; y≦4.17|x|+2.68 y≧1.43|x|+1.13 を満たすことを特徴とするトナージェット用トナーに関
する。
【0009】第2の発明は、帯電されたトナーを記録体
に直接的に飛着させるトナージェット方式に使用される
トナージェット用トナーであって、粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%以下であり、平均帯電量(x
(μC/g))と帯電量分布の偏差(y)が以下の関係式; y≦4.17|x|+2.68 y≧1.14|x|+1.13 を満たすことを特徴とするトナージェット用トナーに関
する。
【0010】第3の発明は、帯電されたトナーを記録体
に直接的に飛着させるトナージェット方式に使用される
トナージェット用トナーであって、平均円形度が0.954
〜0.992であり、平均帯電量(x(μC/g))と帯電量分布
の偏差(y)が以下の関係式; y≦4.17|x|+2.68 y≧0.98|x|+1.13 を満たすことを特徴とするトナージェット用トナーに関
する。
【0011】第4の発明は、帯電されたトナーを記録体
に直接的に飛着させるトナージェット方式に使用される
トナージェット用トナーであって、粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%以下であり、平均円形度が0.95
4〜0.992であり、平均帯電量(x(μC/g))と帯電量分
布の偏差(y)が以下の関係式; y≦4.17|x|+2.68 y≧0.68|x|+1.13 を満たすことを特徴とするトナージェット用トナーに関
する。
【0012】本発明の発明者等は、トナー層形成時のト
ナーの平均帯電量(x)と帯電量分布の偏差(y)に着
目し、xとyが特定の関係を有するトナーは本発明の目
的を達成することを見出した。すなわち、トナー層形成
時において平均帯電量(x)と帯電量分布の偏差が特定
の関係を有するよう帯電されたトナーは目詰まり、尾引
きおよび濃度低下を引き起こさず画質性、収束性および
剥離性に優れている。
【0013】
【発明の実施の形態】第1の発明のトナーは平均帯電量
(x(μC/g))と帯電量分布の偏差(y)が以下の関係
式; y≦4.17|x|+2.68 (第1式) y≧1.43|x|+1.13 (第2式) を満たす。トナーの帯電量は帯電条件、例えば、ブレー
ド圧、印加電圧、ブレード材、スリーブ材等に依存する
が、第1の発明のトナーは、トナー層形成時の帯電条件
がいかなる条件であっても、トナー層形成時において上
記関係式を満たせば良い。すなわち、第1の発明のトナ
ーはトナー層形成時にトナー担持体上において上記関係
式を満たせば良い。詳しくは、図1に示すように、第1
の発明のトナーはトナー層形成時のトナー担持体上にお
いて(|x|,y)(x;平均帯電量(μC/g)、y;
帯電量分布の偏差)が領域I(境界線上を含む)内に存
在するトナーである。ここで、|x|は平均帯電量
(x)の絶対値を意味し、xは正負いずれの値であって
もよい。また、図1中、|x|が0〜20μC/gのときにつ
いて示されているが、上記の関係式を満たせば、当該範
囲に制限されるものではない。
【0014】上記第1式を満たさないとき、すなわち図
1中、(|x|,y)が領域II内にあるとき、尾引きや
FPC汚れが問題となる。領域II内にあるトナーは帯電量
のばらつきが比較的大きいため、帯電量の比較的小さい
トナーは飛翔応答が遅れ、尾引きが発生すると考えられ
る。また、トナー帯電量のばらつきが大きいと逆帯電ト
ナーや帯電量の高すぎるトナーの発生が顕著になるた
め、これらのトナーが記録電極に付着し(FPC汚れ)、
目詰まり等の問題が生じると考えられる。
【0015】上記第2式を満たさないとき、すなわち図
1中、(|x|,y)が領域III内にあるとき、トナー
粒子の収束性や剥離性が問題となる。領域III内にある
トナーは帯電量分布の偏差が比較的小さいため、飛翔時
のトナー粒子同士の斥力の増大が顕著になり、収束性が
問題となる。また、トナー担持体から剥離したトナー
は、帯電量分布の偏差が小さい為、飛翔応答が略同一で
あり、個々のトナーは一同に孔へ流入し、その結果目詰
まり発生の確率が増大すると考えられる。また、帯電量
分布の偏差が比較的小さいと、トナー平均帯電量が比較
的大きいとき、トナー粒子の担持体への付着力が一様に
大きくなるため、トナーが担持体から剥離されにくくな
り、剥離性が問題になって濃度低下が生じると考えられ
る。
【0016】本明細書中、トナーの平均帯電量および帯
電量分布の偏差は、後述の図6の印字装置により下記設
定条件下で形成されたトナー担持体(中間ローラ;中間
ローラが設置されていない場合においてはトナー供給ロ
ーラ)上のトナー(トナー層)を用いて測定された値を
用いているが、これに限定されるものではない。すなわ
ち、トナーの平均帯電量および帯電量分布の偏差は、当
該トナーが実際に適用される印字装置により実際に採用
される設定条件下で形成されるトナー担持体上のトナー
(トナー層)を用いて測定された値であればよい。
【0017】 設定条件(省略記号;図6、図7および図9参照) メカ設定:Lk;90μm、Li;200μm エレキ設定:記録電極電位(VB(ON時);+500V、Vw(O
FF時);-70V)、背面ローラ電位(Vbe);1000V、供給
ローラ電位(中間ローラ電位);0V、Vb;-15V、Vs=V
b、Vb1;Vb-200V 中間ローラ付着量:約0.8mg/cm2 各ローラ速度:スリーブ周速;79.8mm/s、中間ローラ周
速;202.6mm/s、背面ローラ周速(通紙速度);104.2mm
/s 使用FPC;4row、300dpi(厚さ110μm、孔の径140μm) ブレード圧;4g/mmまたは6g/mm
【0018】換言すれば、トナーが適用される印字装置
および設定条件がいかなる装置および条件であっても、
実際にトナーが適用される印字装置および設定条件にお
いて形成されるトナー担持体上のトナー(トナー層)の
平均帯電量および帯電量分布の偏差が上記の関係式を満
たせば、当該トナーは第1の発明の範囲内である。例え
ば、上記の設定条件と異なる設定条件(条件xとする)
を採用した印字装置に適用されるトナーであっても、当
該印字装置がトナージェット方式を採用したものであ
り、かつ当該条件x下で形成されるトナー担持体上のト
ナー(トナー層)を用いて測定された平均帯電量および
帯電量分布の偏差が上記の関係式を満たしていれば、当
該トナーは第1の発明の範囲内である。
【0019】本明細書中、トナーの平均帯電量および帯
電量分布の偏差は、トナー担持体から回収されたトナー
をイースパートアナライザ(E-SPART-2;ホソカワミク
ロン社製)に供することにより測定されている。なお、
本発明において、トナーの平均帯電量および帯電量分布
の偏差は上記装置を用いて測定されなければならないと
いうわけではなく、上記装置の原理に基づいて求めるこ
とができる装置であればいかなる装置を用いて測定され
てもよい。装置設定条件は以下の通りである。
【0020】・GASS SUPPLY;0.2〜0.4kgf/cm2 ・AIR FLOW;-0.03 FEED CONDITION ・INTERVAR;1sec ・PULSE DURATION;3sec ・RUNNING TIME;450m ・PM VOLTAGE;5.35kV
【0021】第1の発明において、|x|およびyは上
記関係式を満たせば特に制限されないが、|x|につい
ては0〜60μC/g、好ましくは0〜40μC/g、より好ましく
は0〜20μC/gであること、yについては0〜120、好まし
くは0〜80、より好ましくは0〜40であることが望まし
い。
【0022】また、第1の発明において、後ろで詳述す
るトナーの平均円形度および粒径9μm以上のトナーの含
有割合は特に制限されない。トナー体積平均粒径(以
下、単に平均粒径という)(D50)は特に限定されるも
のではなく、目詰まり防止や平均帯電量の制御や印字画
像の高画質化の観点から総合的に判断して決定される。
一般に、平均粒径は10μm以下、好ましくは8μm以下で
あることが望ましく、小さいほど好ましい。
【0023】以上のような第1の発明のトナーは、上記
の平均帯電量および帯電量分布の偏差が前記関係式を満
たせば、いかなる方法、例えば、粉砕法、湿式法等によ
って製造されてよい。
【0024】例えば、本発明のトナーは、少なくともバ
インダー樹脂および着色剤、ならびに所望によりワック
スおよび荷電制御剤を、充分混合して、溶融混練し、冷
却した後、粗粉砕および微粉砕を行い、分級して得られ
る。さらに、本発明のトナーは公知の湿式法、例えば、
乳化分散造粒法、懸濁重合法、乳化重合法等によって製
造されても良いが、製造コストおよび製造容易性の観点
から上記の粉砕法を採用することが好ましい。
【0025】粉砕法を採用して本発明のトナーを製造す
る場合、詳しくは、まず少なくともバインダー樹脂およ
び着色剤、ならびに所望によりワックスおよび荷電制御
剤を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、ヘンシ
ェルミキサー、高速ディゾルバ、インターナルミキサ
ー、スクリュー型押出機、フォールバーグなどを用いて
混合、分散する。次に、この混合物を加圧ニーダー、二
軸押出混練機、ローラなどを用いて加熱混練する。得ら
れた混練物を粉砕機、例えば、ハンマーミル、ジェット
ミル、カッターミル、ローラミルなどを用いて粗粉砕す
る。更に、粉砕機、例えば、ジェットミル、高速回転式
粉砕機などを用いて微粉砕した後、分級機、例えば、風
力分級機、気流式分級機などにより所望の粒径に分級し
てトナー粒子を得る。
【0026】本発明に用いられるバインダー樹脂として
は、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビ
ニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合
体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン
−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重
合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン
−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アク
リル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α
−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イ
ンデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチ
レン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共
重合体;ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチルメタクリレート、ポリ−n−ブチルメタ
クリレート、ポリグリシジルメタクリレート、ポリ含フ
ッ素アクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹
脂、ポリオール樹脂、ポリビニルブチラート、ポリアク
リル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェ
ノール樹脂、尿素樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹
脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィン
ワックス等が定着性、トナー層形成性も考慮しながら単
独で、あるいは混合して用いることができる。
【0027】本発明のトナーに含まれる着色剤として
は、必要な色調および耐久性、ならびに選択されるバイ
ンダー樹脂に対する分散性等を考慮しながら、以下のよ
うなものが選択され得るが、これらに限られるものでは
ない。例えば、カーボンブラック(ファーネスブラッ
ク、ケッチェンブラック、ランプブラック、サーマルブ
ラック、チャンネルブラック等)の他、フタロシアニン
系、アゾ系、モノアゾ系、ジスアゾ系、アゾメチン系、
キナクリドン系、ペリレン系、アンスラピリミジン系、
イシインドリノン系、スレン系、ベンジジン系、ナフト
ール系、キサンテン系等の染顔料、より具体的には、黄
鉛、アゾレーキ、ベンガラ、酸化チタン、モリブデン
赤、群青、フタロシアニンブルー、アニリンブルー、フ
ォロンイエロー、ロータミン6G、レーキ、カルコオイル
ブルー、チオインジゴ、クロムイエロー、キナクリド
ン、ベンジジンイエロー、ハンザイエローG、ローズベ
ンガル、トリアリルメタンなど、従来公知のいかなる染
顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。これらの着
色剤の使用量はバインダー樹脂100重量部に対して、通
常1〜30重量部、好ましくは3〜20重量部である。
【0028】更にトナーに離型性を付与する目的で、各
種の離型剤の併用添加も可能となる。特に、耐オフセッ
ト性等の特性を向上させるためにワックスを含有させて
もよい。このようなワックスとしてはポリエチレンワッ
クス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、ラ
イスワックス、サゾールワックス、モンタン系エステル
ワックス、カルナバワックス、フィッシャートロプシュ
ワックス等を挙げることができる。このようにワックス
を含有させる場合は、その含有量をバインダー樹脂100
重量部に対して0.5〜5重量部とすることがフィルミング
等の問題を生じることなく添加による効果を得る上で好
ましい。上記ワックスは単独でまたは組み合わせて用い
てよく、組み合わせて用いる場合においてはそれらの合
計量が上記範囲内であればよい。
【0029】又、本発明のトナー中に使用される荷電制
御剤としては、ニグロシン系染料、アルコキシ化アミ
ン、第四級アンモニウム塩、アルキルアミド、アゾ系染
料の金属錯体、テトラフェニルホウ素誘導体、サリチル
酸誘導体Zn塩、アルキルサルチル酸の金属錯体、高級
脂肪酸の金属塩等がトナーの色調と帯電量を考慮しなが
ら用いられる。これらの含有量はトナーの平均帯電量お
よび帯電量分布の偏差が前記の関係式を満たせば、特に
制限されない。一般に、バインダー樹脂100重量部に対
して1〜10重量部であり、好ましくは2〜8重量部の範囲
で内添されていることが望ましい。
【0030】トナー平均帯電量および帯電量分布偏差
は、以上のようにして得られるトナー粒子に後処理剤や
導電処理剤を添加・混合したり、後処理剤や導電処理剤
の平均一次粒径ならびにトナー粒子の平均粒径および粒
径分布等を適宜調整することによって制御することがで
きる。以下、平均帯電量および帯電量分布偏差を制御し
得る因子を単に制御因子という。
【0031】後処理剤としては、従来からトナージェッ
トの分野で公知のシリカ微粒子(二酸化ケイ素、ケイ酸
アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケ
イ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム等)、酸化チタン、酸化
アルミニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ジルコ
ニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等
が挙げられる。その他の後処理剤として、ポリメチルメ
タクリレート、フルオロポリマー(ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂微粉末よ
りなるクリーニング助剤、ケーキング防止剤、低分子量
ポリオレフィンなどの定着助剤、又は脂肪酸金属塩(ス
テアリン酸鉛、ステアリン酸アルミニウム等)などのブ
レード固着防止用潤滑剤を添加してもよい。上記後処理
剤は単独でまたは組み合わせて使用することができる。
尚、これらの後処理剤は、疎水化などの表面処理が施さ
れたものであってもよい。2種類の後処理剤を併用する
ことにより目詰まりの回避と画質の向上(剥離性、収束
の向上)が図れる。特に、シリカを用いることにより流
動性を向上させ、凝集度の低いトナー粉体物性を確保で
き、又、チタンを用いることにより荷電量の調整を行う
ことができる。
【0032】後処理剤の添加量は所望のトナー平均帯電
量および他の制御因子、例えば、後処理剤や導電処理剤
の平均一次粒径、トナー粒子の平均粒径および粒径分布
等に依存して適宜決定されるため、特に制限されない
が、トナー粒子に対して0.1〜5重量%、好ましくは0.3
〜3重量%の割合で使用することが望ましい。2種以上
の異なる後処理剤を用いる場合はそれらの合計添加量が
上記範囲内であればよい。
【0033】導電処理剤としては、カーボン、酸化亜鉛
等が挙げられる。上記導電処理剤後は単独でまたは組み
合わせて使用することができる。尚、これらの導電処理
剤は、疎水化などの表面処理が施されたものであっても
よい。
【0034】導電処理剤の添加量は所望のトナー平均帯
電量および他の制御因子、例えば、後処理剤や導電処理
剤の平均一次粒径、トナー粒子の平均粒径および粒径分
布等に依存して適宜決定されるため、特に制限されない
が、トナー粒子に対して0.1〜5重量%、好ましくは0.2
〜2重量%の割合で使用することが望ましい。2種以上
の異なる導電処理剤を用いる場合はそれらの合計添加量
が上記範囲内であればよい。
【0035】後処理剤や導電処理剤を混合する手段とし
ては、公知の混合装置を使用できるが、例えば高速流動
形混合装置を用いるのが望ましい。高速流動形混合装置
としては、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキ
サー、マイクロスピードミキサーなどが挙げられる。後
処理剤を添加・混合した後は、篩を用いて凝集物や混入
物などを除去することが好ましい。
【0036】また、トナー粒子の平均粒径を大きくする
と一般に平均帯電量は低下し、当該粒径を小さくすると
一般に平均帯電量は上昇する。当該平均粒径は所望のト
ナー平均帯電量および他の制御因子だけでなく、前記の
ように目詰まり防止や平均帯電量の制御や印字画像の高
画質化の観点からも考慮する必要があるため、一概に規
定できないが、前記範囲内に設定されることが望まし
い。トナーの平均粒径は製造時の粉砕条件(粉砕機の機
種等も含む)および分級条件(分級機の機種等も含む)
を適宜調整することにより制御することができる。
【0037】トナー粒子の粒径分布において、トナー粒
径を均一化すると一般に帯電量分布の偏差は低下する。
トナー粒径分布は所望の偏差および他の制御因子に依存
して適宜決定されるため、特に制限されないが、トナー
粒子全体の60重量%以上、好ましくは80重量%以上が粒
径分布において粒径幅5μmに存在することが望ましい。
粒径分布をシャープ化することによって、大粒径粒子の
含有が防止されるため、得られる印字画像における飛び
散りがさらに防止され、収束性がより向上するという優
れた効果が得られる。トナー粒子の粒径分布は製造時の
粉砕条件(粉砕機の機種等も含む)および分級条件(分
級機の機種等も含む)を適宜調整することにより制御す
ることができる。
【0038】また、トナーを構成するトナー成分、例え
ば、バインダー樹脂、着色剤、ワックスおよび荷電制御
剤の種類および添加量を適宜選択することによってトナ
ー平均帯電量および帯電量分布偏差を制御してもよい。
【0039】第2の発明のトナーは粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%以下であり、平均帯電量(x
(μC/g))と帯電量分布の偏差(y)が以下の関係式; y≦4.17|x|+2.68 (第3式) y≧1.14|x|+1.13 (第4式) を満たす。トナーの帯電量は帯電条件、例えば、ブレー
ド圧、印加電圧、ブレード材、スリーブ材等に依存する
が、第2の発明のトナーは、トナー層形成時の帯電条件
がいかなる条件であっても、トナー層形成時において上
記関係式を満たせば良い。すなわち、第2の発明のトナ
ーはトナー層形成時にトナー担持体上において上記関係
式を満たし、かつ粒径9μm以上のトナーの含有割合が上
記範囲内であれば良い。詳しくは、粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が上記範囲内であるとき、図2に示すよう
に、第2の発明のトナーはトナー層形成時のトナー担持
体上において(|x|,y)(x;平均帯電量(μC/
g)、y;帯電量分布の偏差)が領域I内に存在するトナ
ーである。領域Iは上記式による実線で囲まれた領域を
指すものとする。第1の発明においてと同様に、|x|
は平均帯電量(x)の絶対値を意味し、xは正負いずれ
の値であってもよい。また、図2中、|x|が0〜20μC
/gのときについて示されているが、上記の関係式を満た
せば、当該範囲に制限されるものではない。
【0040】上記第3式を満たさないとき、すなわち図
2中、(|x|,y)が領域II内にあるとき、尾引きや
FPC汚れが問題となる。領域II内にあるトナーは帯電量
のばらつきが比較的大きいため、帯電量の比較的小さい
トナーは飛翔応答が遅れ、尾引きが発生すると考えられ
る。また、トナー帯電量のばらつきが大きいと逆帯電ト
ナーや帯電量の高すぎるトナーの発生が顕著になるた
め、これらのトナーが記録電極に付着し(FPC汚れ)、
目詰まり等の問題が生じると考えられる。
【0041】上記第4式を満たさないとき、すなわち図
2中、(|x|,y)が領域III内にあるとき、トナー
粒子の収束性や剥離性が問題となる。領域III内にある
トナーは帯電量分布の偏差が比較的小さいため、飛翔時
のトナー粒子同士の斥力の増大が顕著になり、収束性が
問題となる。また、トナー担持体から剥離したトナー
は、帯電量分布の偏差が小さい為、飛翔応答が略同一で
あり、個々のトナーは一同に孔へ流入し、その結果目詰
まり発生の確率が増大すると考えられる。また、帯電量
分布の偏差が比較的小さいと、トナー平均帯電量が比較
的大きいとき、トナー粒子の担持体への付着力が一様に
大きくなるため、トナーが担持体から剥離されにくくな
り、剥離性が問題になって濃度低下が生じると考えられ
る。
【0042】平均帯電量および帯電量分布の偏差の測定
に供されるトナー、ならびにこれらの測定方法および装
置設定条件については、第1の発明における説明と同様
である。
【0043】従って、トナーが適用される印字装置およ
び設定条件がいかなる装置および条件であっても、実際
にトナーが適用される印字装置および設定条件において
形成されるトナー担持体上のトナー(トナー層)の平均
帯電量および帯電量分布の偏差が上記の関係式を満た
し、かつ後述の「粒径9μm以上のトナーの含有割合」が
規定範囲内であれば、当該トナーは第2の発明の範囲内
である。
【0044】第2の発明において、|x|およびyの望
ましい範囲は第1の発明における範囲と同様である。
【0045】第2の発明において、粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%を越えると、トナーの(|x
|,y)存在可能な領域Iが狭まる。詳しくは、第1の
発明における領域Iと同様になる。
【0046】本明細書中、粒径9μm以上のトナーの含有
割合(重量%)はトナーの粒径分布をコールターカウン
ターMULTISIZER(COULTER社製)を用いて測定すること
によって得られた値を用いている。なお、本発明におい
て粒径分布は上記装置によって測定されなければならな
いというわけではなく、上記装置の原理に基づいて求め
ることができる装置であればいかなる装置によって測定
されてもよい。
【0047】また、第2の発明において、後ろで詳述す
るトナーの平均円形度は特に制限されない。トナー体積
平均粒径(以下、単に平均粒径という)(D50)は特に
限定されるものではなく、目詰まり防止や平均帯電量の
制御や印字画像の高画質化の観点から総合的に判断して
決定される。一般に、平均粒径は10μm以下、好ましく
は8μm以下であることが望ましく、小さいほど好まし
い。
【0048】以上のような第2の発明のトナーは、粒径
9μm以上のトナーの含有割合が所望の範囲内になり、上
記の平均帯電量および帯電量分布の偏差が前記関係式を
満たせば、いかなる方法によって製造されてよい。
【0049】例えば、第2のトナーは、第1のトナーの
上記製造方法と同様にしてトナー粒子を得、これを例え
ば、DS分級機(日本ニューマチック工業社製)等の分級
装置を用いて分級することによって得ることができる。
【0050】第2のトナーの平均帯電量および帯電量分
布偏差の制御方法については上記の第1の発明のトナー
においてと同様の方法を採用することができる。
【0051】第2のトナーを構成するトナー成分、例え
ば、バインダー樹脂、着色剤、ワックス、荷電制御剤と
しては、第1のトナーにおいてと同様のものを使用する
ことができる。
【0052】第3の発明のトナーは平均円形度が0.954
〜0.992であり、平均帯電量(x(μC/g))と帯電量分布
の偏差(y)が以下の関係式; y≦4.17|x|+2.68 (第5式) y≧0.98|x|+1.13 (第6式) を満たす。トナーの帯電量は帯電条件、例えば、ブレー
ド圧、印加電圧、ブレード材、スリーブ材等に依存する
が、第3の発明のトナーは、トナー層形成時の帯電条件
がいかなる条件であっても、トナー層形成時において上
記関係式を満たせば良い。すなわち、第3の発明のトナ
ーはトナー層形成時にトナー担持体上において上記関係
式を満たし、かつ平均円形度が上記範囲内であれば良
い。詳しくは、平均円形度が上記範囲内であるとき、図
3に示すように、第3の発明のトナーはトナー層形成時
のトナー担持体上において(|x|,y)(x;平均帯
電量(μC/g)、y;帯電量分布の偏差)が領域I内に存
在するトナーである。領域Iは上記式による実線で囲ま
れた領域を指すものとする。第1の発明においてと同様
に、|x|は平均帯電量(x)の絶対値を意味し、xは
正負いずれの値であってもよい。また、図3中、|x|
が0〜20μC/gのときについて示されているが、上記の関
係式を満たせば、当該範囲に制限されるものではない。
【0053】上記第5式を満たさないとき、すなわち図
3中、(|x|,y)が領域II内にあるとき、尾引きや
FPC汚れが問題となる。領域II内にあるトナーは帯電量
のばらつきが比較的大きいため、帯電量の比較的小さい
トナーは飛翔応答が遅れ、尾引きが発生すると考えられ
る。また、トナー帯電量のばらつきが大きいと逆帯電ト
ナーや帯電量の高すぎるトナーの発生が顕著になるた
め、これらのトナーが記録電極に付着し(FPC汚れ)、
目詰まり等の問題が生じると考えられる。
【0054】上記第6式を満たさないとき、すなわち図
3中、(|x|,y)が領域III内にあるとき、トナー
粒子の収束性や剥離性が問題となる。領域III内にある
トナーは帯電量分布の偏差が比較的小さいため、飛翔時
のトナー粒子同士の斥力の増大が顕著になり、収束性が
問題となる。また、トナー担持体から剥離したトナー
は、帯電量分布の偏差が小さい為、飛翔応答が略一同で
あり、個々のトナーは一同に孔へ流入し、その結果目詰
まり発生の確率が増大すると考えられる。また、帯電量
分布の偏差が比較的小さいと、トナー平均帯電量が比較
的大きいとき、トナー粒子の担持体への付着力が一様に
大きくなるため、トナーが担持体から剥離されにくくな
り、剥離性が問題になって濃度低下が生じると考えられ
る。
【0055】平均帯電量および帯電量分布の偏差の測定
に供されるトナー、ならびにこれらの測定方法について
は、第1の発明における説明と同様である。なお、装置
設定条件については以下の通りである。
【0056】・GASS SUPPLY;0.05〜0.3kgf/cm2 ・AIR FLOW;-0.03 FEED CONDITION ・INTERVAR;10〜19sec ・PULSE DURATION;1sec ・RUNNING TIME;450m ・PM VOLTAGE;5.35kV
【0057】従って、トナーが適用される印字装置およ
び設定条件がいかなる装置および条件であっても、実際
にトナーが適用される印字装置および設定条件において
形成されるトナー担持体上のトナー(トナー層)の平均
帯電量および帯電量分布の偏差が上記の関係式を満た
し、かつ後述の平均円形度が規定範囲内であれば、当該
トナーは第3の発明の範囲内である。
【0058】第3の発明において、|x|およびyの望
ましい範囲は第1の発明における範囲と同様である。
【0059】第3の発明において、平均円形度が0.954
〜0.992の範囲から外れると、トナーの(|x|,y)
の存在可能な領域Iが狭まる。詳しくは、第1の発明に
おける領域Iと同様になる。
【0060】本明細書中、平均円形度とは次式: 平均円形度=粒子の投影面積に等しい円の周囲長/粒子
投影像の周囲長 により算出される値の平均値であり、「粒子の投影面積
に等しい円の周囲長」および「粒子投影像の周囲長」は
フロー式粒子像分析装置(FPIA-1000またはFPIA-2000;
東亞医用電子株式会社製)を用いて水分散系で測定を行
って得られる値を用いている。なお、本発明において、
平均円形度は上記装置によって測定されなければならな
いというわけではなく、原理的に上式に基づいて求める
ことができる装置であればいかなる装置によって測定さ
れてもよい。
【0061】また、第3の発明において、前記した「粒
径9μm以上のトナーの含有割合」は特に制限されない。
トナー体積平均粒径(以下、単に平均粒径という)(D
50)は特に限定されるものではなく、目詰まり防止や平
均帯電量の制御や印字画像の高画質化の観点から総合的
に判断して決定される。一般に、平均粒径は10μm以
下、好ましくは8μm以下であることが望ましく、小さい
ほど好ましい。
【0062】以上のような第3の発明のトナーは、平均
円形度が所望の範囲内になり、上記の平均帯電量および
帯電量分布の偏差が前記関係式を満たせば、いかなる方
法によって製造されてよい。
【0063】例えば、第3のトナーは、第1のトナーの
上記製造方法と同様にしてトナー粒子を得、これを例え
ば、表面改質装置を用いて表面処理することによって得
ることができる。
【0064】平均円形度を制御するために用いられる表
面改質装置としては、例えば、高速気流中衝撃法を応用
したハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所
社製)、コスモスシステム(川崎重工業社製)、イノマ
イザーシステム(ホソカワミクロン社製)およびターボ
ミル(ターボ工業社製)、乾式メカノケミカル法を応用
したメカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社
製)およびメカノミル(岡田精工社製)、熱気流中改質
法を応用したサーフュージングシステム(日本ニューマ
チック工業社製)および熱処理装置(ホソカワミクロン
社製)、ならびに湿式コーティング法を応用したディス
パーコート(日清エンジニアリング社製)およびコート
マイザー(フロイント産業社製)等が挙げられる。
【0065】上記の表面改質装置の中でも、サーフュー
ジングシステム(日本ニューマチック工業社製)は、本
目的において円形度を大きく制御できる点で最も好まし
い。以下、図10を参照しながら説明する。図10に示すご
とく、熱風発生装置101にて発生する高温高圧エアーは
導入管102を経て、熱風噴射ノズル106より噴射される。
一方、表面改質処理されるべきトナー粒子(試料)105
は、定量供給器104より所定量加圧エアーにより導入管1
02’を経て搬送され、熱風噴射ノズル106の周囲に設け
られた試料噴射ノズル107より熱気流中に噴射される。
この場合、試料噴射ノズル107の噴出流が熱気流を横切
ることがないように試料噴射ノズル107を熱風噴射ノズ
ル106に対して所定の傾きを設けておくことが好まし
い。このようにして噴射されたトナー粒子は高温の熱風
と瞬間的に接触して均質に表面改質処理される。
【0066】次いで表面改質処理されたトナー粒子は、
直ちに冷却風導入部108から導入される冷風により急冷
却される。かかる急冷により装置器壁への付着、トナー
粒子同士の凝集がなくなり収率も向上する。次にトナー
粒子は導入管102”を経てサイクロン109により捕集さ
れ、製品タンク111にたまる。トナー粒子が捕集された
後の搬送エアーはさらにバグフィルター112を通過して
微粉が除去された後、ブロアー113を経て大気中に放出
される。なお、サイクロン109には、冷却水(110aおよ
び110b)の循環による冷却ジャケット110が設けられ、
冷却水によりサイクロン内のトナー粒子を冷却し凝集を
防止する。
【0067】このようにトナー粒子の平均円形度を制御
する目的で表面改質処理を行うに際しては、当該処理の
前に後処理剤を添加することが好ましい。このことによ
り処理時のトナー粒子の分散性が向上し、形状のバラツ
キを抑えることができる。添加量としてはトナー粒子に
対して0.1〜5重量%が適当である。ここで添加される後
処理剤としては平均帯電量の制御を目的として添加され
得る前記の後処理剤が使用可能である。
【0068】上記のような装置を用いて表面改質処理を
行う場合、装置条件、例えば、処理最高温度、滞留時
間、粉体分散濃度、冷却風温度、冷却水温度等を適宜微
調整することによってトナーの平均円形度を容易に制御
することができる。
【0069】第3のトナーの平均帯電量および帯電量分
布偏差の制御方法については上記の第1の発明のトナー
においてと同様の方法を採用することができる。
【0070】第3のトナーを構成するトナー成分、例え
ば、バインダー樹脂、着色剤、ワックス、荷電制御剤と
しては、第1のトナーにおいてと同様のものを使用する
ことができる。
【0071】第4の発明のトナーは粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%以下であり、平均円形度が0.95
4〜0.992であり、平均帯電量(x(μC/g))と帯電量分
布の偏差(y)が以下の関係式; y≦4.17|x|+2.68 (第7式) y≧0.68|x|+1.13 (第8式) を満たす。トナーの帯電量は帯電条件、例えば、ブレー
ド圧、印加電圧、ブレード材、スリーブ材等に依存する
が、第4の発明のトナーは、トナー層形成時の帯電条件
がいかなる条件であっても、トナー層形成時において上
記関係式を満たせば良い。すなわち、第4の発明のトナ
ーはトナー層形成時にトナー担持体上において上記関係
式を満たし、かつ粒径9μm以上のトナーの含有割合およ
び平均円形度がそれぞれ上記範囲内であれば良い。詳し
くは、粒径9μm以上のトナーの含有割合および平均円形
度が上記範囲内であるとき、図4に示すように、第4の
発明のトナーはトナー層形成時のトナー担持体上におい
て(|x|,y)(x;平均帯電量(μC/g)、y;帯電
量分布の偏差)が領域I内に存在するトナーである。領
域Iは上記式による実線で囲まれた領域を指すものとす
る。第1の発明においてと同様に、|x|は平均帯電量
(x)の絶対値を意味し、xは正負いずれの値であって
もよい。また、図4中、|x|が0〜20μC/gのときにつ
いて示されているが、上記の関係式を満たせば、当該範
囲に制限されるものではない。
【0072】上記第7式を満たさないとき、すなわち図
4中、(|x|,y)が領域II内にあるとき、尾引きや
FPC汚れが問題となる。領域II内にあるトナーは帯電量
のばらつきが比較的大きいため、帯電量の比較的小さい
トナーは飛翔応答が遅れ、尾引きが発生すると考えられ
る。また、トナー帯電量のばらつきが大きいと逆帯電ト
ナーや帯電量の高すぎるトナーの発生が顕著になるた
め、これらのトナーが記録電極に付着し(FPC汚れ)、
目詰まり等の問題が生じると考えられる。
【0073】上記第8式を満たさないとき、すなわち図
4中、(|x|,y)が領域III内にあるとき、トナー
粒子の収束性や剥離性が問題となる。領域III内にある
トナーは帯電量分布の偏差が比較的小さいため、飛翔時
のトナー粒子同士の斥力の増大が顕著になり、収束性が
問題となる。また、トナー担持体から剥離したトナー
は、帯電量分布の偏差が小さい為、飛翔応答が略同一で
あり、個々のトナーは一同に孔へ流入し、その結果目詰
まり発生の確率が増大すると考えられる。また、帯電量
分布の偏差が比較的小さいと、トナー平均帯電量が比較
的大きいとき、トナー粒子の担持体への付着力が一様に
大きくなるため、トナーが担持体から剥離されにくくな
り、剥離性が問題になって濃度低下が生じると考えられ
る。
【0074】平均帯電量および帯電量分布の偏差の測定
に供されるトナー、ならびにこれらの測定方法について
は、第1の発明における説明と同様である。なお、装置
設定条件については第3の発明においてと同様である。
【0075】従って、トナーが適用される印字装置およ
び設定条件がいかなる装置および条件であっても、実際
にトナーが適用される印字装置および設定条件において
形成されるトナー担持体上のトナー(トナー層)の平均
帯電量および帯電量分布の偏差が上記の関係式を満た
し、かつ粒径9μm以上のトナーの含有割合および平均円
形度が規定範囲内であれば、当該トナーは第4の発明の
範囲内である。
【0076】第4の発明において、|x|およびyの望
ましい範囲は第1の発明における範囲と同様である。
【0077】第4の発明において、粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%を越えたり、平均円形度が0.95
4〜0.992の範囲外であると、トナーの(|x|,y)の
存在可能な領域Iが狭まる。詳しくは、粒径9μm以上の
トナーの含有割合が単独で規定範囲外であると、トナー
の(|x|,y)の存在可能な領域Iは第3の発明にお
ける領域Iと同様になり、また平均円形度が単独で規定
範囲外であると、トナーの(|x|,y)の存在可能な
領域Iは第2の発明における領域Iと同様になる。さら
に、粒径9μm以上のトナーの含有割合および平均円形度
がいずれも規定範囲外であると、トナーの(|x|,
y)の存在可能な領域Iは第1の発明における領域Iと
同様になる。
【0078】粒径9μm以上のトナーの含有割合およびト
ナーの平均円形度の測定方法についてはそれぞれ上記の
第2および第3の発明のトナーにおける測定方法と同様
である。
【0079】また、第4の発明において、トナー体積平
均粒径(以下、単に平均粒径という)(D50)は特に限
定されるものではなく、目詰まり防止や平均帯電量の制
御や印字画像の高画質化の観点から総合的に判断して決
定される。一般に、平均粒径は10μm以下、好ましくは8
μm以下であることが望ましく、小さいほど好ましい。
【0080】以上のような第4の発明のトナーは、粒径
9μm以上のトナーの含有割合および平均円形度が所望の
範囲内になり、上記の平均帯電量および帯電量分布の偏
差が前記関係式を満たせば、いかなる方法によって製造
されてよい。
【0081】例えば、第4のトナーは、第2のトナーの
上記製造方法と同様にしてトナー粒子を得、これを、第
3のトナーの製造方法においてと同様にして表面改質処
理を施すことによって得ることができる。
【0082】第4のトナーの平均帯電量および帯電量分
布の偏差の制御方法については上記の第1の発明のトナ
ーにおいてと同様の方法を採用することができる。粒径
9μm以上のトナーの含有割合の制御方法については上記
の第2の発明のトナーにおいてと同様の方法を採用する
ことができる。平均円形度の制御方法については上記の
第3の発明のトナーにおいてと同様の方法を採用するこ
とができる。
【0083】第4のトナーを構成するトナー成分、例え
ば、バインダー樹脂、着色剤、ワックス、荷電制御剤と
しては、第1のトナーにおいてと同様のものを使用する
ことができる。
【0084】第5の発明は、トナー層形成時においてト
ナージェット用トナーを、トナーの平均帯電量(x(μC
/g))と帯電量分布の偏差(y)が前記の第1式および
第2式を満たすよう帯電させて用いることを特徴とする
トナージェット用トナーの使用方法に関する。このよう
にトナーを、第1の発明の関係式を満たすように帯電さ
せて用いることにより、目詰まり、尾引きおよび濃度低
下が生じない、画質性に優れた画像を提供できる。
【0085】第5の発明において、トナーは、トナージ
ェット方式による現像時において第1式および第2式を
満たすよう帯電されて使用されればよく、詳しくはトナ
ー担持体上において、第1式および第2式を満たすよう
帯電されていればよい。トナー層を形成させる際に使用
される印字装置およびその設定条件は、印字装置がトナ
ージェット方式を採用していれば、いかなる装置および
条件であってもよい。
【0086】上記の関係式を図示したときの図は図1と
同様である。第1式または第2式を満たさないときの説
明、平均帯電量および帯電量分布の偏差の説明ならびに
これらの測定方法、望ましい範囲および制御方法は第1
の発明においてと同様とする。
【0087】第5の発明において、トナーはトナージェ
ットの分野で公知のいかなるトナーであってよく、第1
の発明のトナーと同様のトナー成分を用いて同様の方法
により得ることができる。第1の発明のトナーが好まし
く用いられる。
【0088】第6の発明は、粒径9μm以上のトナーの含
有割合が20重量%以下であるトナージェット用トナー
を、トナー層形成時においてトナーの平均帯電量(x)
と帯電量分布の偏差(y)が前記の第3式および第4式
を満たすよう帯電させて用いることを特徴とするトナー
ジェット用トナーの使用方法に関する。このようにトナ
ーを、第2の発明の関係式を満たすように帯電させて用
いることにより、目詰まり、尾引きおよび濃度低下が生
じない、画質性に優れた画像を提供できる。
【0089】第6の発明において、粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%以下であるトナーは、トナージ
ェット方式によるトナー層形成時において第3式および
第4式を満たすよう帯電されて使用されればよく、詳し
くはトナー担持体上において、第3式および第4式を満
たすよう帯電されていればよい。トナー層を形成させる
際に使用される印字装置およびその設定条件は、印字装
置がトナージェット方式を採用していれば、いかなる装
置および条件であってもよい。
【0090】上記の関係式を図示したときの図は図2と
同様である。第3式および第4式を満たさないときの説
明、粒径9μm以上のトナーの含有割合、平均帯電量およ
び帯電量分布の偏差の説明ならびにこれらの測定方法、
望ましい範囲および制御方法は第2の発明においてと同
様とする。
【0091】第6の発明において、トナーは粒径9μm以
上のトナーの含有割合が20重量%以下であれば、トナー
ジェットの分野で公知のいかなるトナーであってよく、
第2の発明のトナーと同様のトナー成分を用いて同様の
方法により得ることができる。第2の発明のトナーが好
ましく用いられる。
【0092】第7の発明は、平均円形度が0.954〜0.992
であるトナージェット用トナーを、トナー層形成時にお
いてトナーの平均帯電量(x(μC/g))と帯電量分布の
偏差(y)が前記の第5式および第6式を満たすよう帯
電させて用いることを特徴とするトナージェット用トナ
ーの使用方法に関する。このようにトナーを、第3の発
明の関係式を満たすように帯電させて用いることによ
り、目詰まり、尾引きおよび濃度低下が生じない、画質
性に優れた画像を提供できる。
【0093】第7の発明において、平均円形度が0.954
〜0.992であるトナーは、トナージェット方式によるト
ナー層形成時において第5式および第6式を満たすよう
帯電されて使用されればよく、詳しくはトナー担持体上
において、第5式および第6式を満たすよう帯電されて
いればよい。トナー層を形成させる際に使用される印字
装置およびその設定条件は、印字装置がトナージェット
方式を採用していれば、いかなる装置および条件であっ
てもよい。
【0094】上記の関係式を図示したときの図は図3と
同様である。第5式および第6式を満たさないときの説
明、平均円形度、平均帯電量および帯電量分布の偏差の
説明ならびにこれらの測定方法、望ましい範囲および制
御方法は第3の発明においてと同様とする。
【0095】第7の発明において、トナーは平均円形度
が0.954〜0.992であれば、トナージェットの分野で公知
のいかなるトナーであってよく、第3の発明のトナーと
同様のトナー成分を用いて同様の方法により得ることが
できる。第3の発明のトナーが好ましく用いられる。
【0096】第8の発明は、粒径9μm以上のトナーの含
有割合が20重量%以下であり、平均円形度が0.954〜0.9
92であるトナージェット用トナーを、トナー層形成時に
おいてトナーの平均帯電量(x)と帯電量分布の偏差
(y)が前記の第7式および第8式を満たすよう帯電さ
せて用いることを特徴とするトナージェット用トナーの
使用方法に関する。このようにトナーを、第4の発明の
関係式を満たすように帯電させて用いることにより、目
詰まり、尾引きおよび濃度低下が生じない、画質性に優
れた画像を提供できる。
【0097】第8の発明において、粒径9μm以上のトナ
ーの含有割合が20重量%以下であり、平均円形度が0.95
4〜0.992であるトナーは、トナージェット方式によるト
ナー層形成時において第7式および第8式を満たすよう
帯電されて使用されればよく、詳しくはトナー担持体上
において、第7式および第8式を満たすよう帯電されて
いればよい。トナー層を形成させる際に使用される印字
装置およびその設定条件は、印字装置がトナージェット
方式を採用していれば、いかなる装置および条件であっ
てもよい。
【0098】上記の関係式を図示したときの図は図4と
同様である。第7式および第8式を満たさないときの説
明、粒径9μm以上のトナーの含有割合、平均円形度、平
均帯電量および帯電量分布の偏差の説明ならびにこれら
の測定方法、望ましい範囲および制御方法は第4の発明
においてと同様とする。
【0099】第8の発明において、トナーは粒径9μm以
上のトナーの含有割合が20重量%以下であり、平均円形
度が0.954〜0.992であれば、トナージェットの分野で公
知のいかなるトナーであってよく、第4の発明のトナー
と同様のトナー成分を用いて同様の方法により得ること
ができる。第4の発明のトナーが好ましく用いられる。
【0100】以上のような第1〜第4の発明のトナーお
よび第5〜第8の発明の方法は、記録体にトナーを直接
的に飛着させるトナージェット方式、詳しくはトナー担
持体(中間ローラ)に対向して記録電極と背面電極とを
配置し、記録電極と背面電極との間に紙などの記録体を
搬送し、記録電極に画像信号に対応した電圧を印加して
トナーに静電気力を生じさせ、その電圧印加状態に応じ
てトナー担持体からトナーを記録体に直接的に飛着させ
るトナージェット方式(直接記録方法)を採用した装置
に好適に適用され得る。以下、上記のようなトナージェ
ット方式を採用した装置(直接印刷装置)について図面
を用いて詳しく説明する。
【0101】図5には、符号2で全体を示す、本発明の
トナーまたは方法を適用可能な直接印刷装置が表されて
いる。印刷装置2は符号4で全体を示すシート供給ステ
ーションを有する。シート供給ステーション4はカセッ
ト6を有し、そこに紙などのシート8が積層して収容さ
れている。シート供給ローラ10はカセット6の上に配置
されており、最上シート8と接触しながら回転し、この
シート8を印刷装置2の内部に送り出す。シート供給ロ
ーラ10の近傍には、一対のタイミングローラ12が配置さ
れており、カセット6から送り出されたシート8を、点
線で示すシート通路14に沿って、このシート8上に印刷
材料からなる像を形成する印刷ステーション(全体を符
号16で示す)に供給する。印刷装置2はまた、印刷ステ
ーション16に対向して、飛翔したトナー粒子を誘導する
ための背面ローラ40を有する。印刷装置2はさらに、印
刷材料からなる像をシート8に永久定着するための定着
ステーション18と、印刷材料からなる像が定着されたシ
ート8を収容するための最終スタックステーション20と
を有する。
【0102】印刷ステーション16と背面ローラ40構成を
示すための概略構成図を図6に示す。印刷ステーション
16は、シート通路14上に、全体を符号24で示すトナー供
給装置を有する。トナー供給装置24は、シート通路14に
対向する開口部28が形成された容器26を有する。開口部
28の近傍には、トナー供給ローラ30が支持されており、
これは矢印32方向に回転可能としてある。トナー供給ロ
ーラ30は導電性の材料からなり、直流電源であるバイア
ス電源34に電気的に接続されている。ブレード36は、好
ましくはゴム又はステンレスからなる板で作られてお
り、トナー供給ローラ30に外装されたスリーブ63に接触
して配置されている。
【0103】容器26は印刷材料すなわちトナー粒子38を
収容している。このトナー粒子38は、容器26に収容され
ている供給手段すなわちアジテータ61により、トナー供
給ローラ30の外周面に外装されたスリーブ63に供給さ
れ、トナー供給ローラ30の回転に従って搬送される。ア
ジテータ61は回転可能に設けられており、回転により容
器26に収容されているトナー粒子38をトナー供給ローラ
30の方向に移動させつつそのブロッキング等を防止する
ようにしてある。トナー供給ローラ30は、例えばSK
鋼、アルミニウム、ステンレス等を円筒状に形成したも
の、または、金属ローラの外周部に導電性の弾性材(ニ
トリルゴム、シリコンゴム、スチレンゴム、ブタジエン
ゴム、ウレタンゴム等)を設けたものが使用され、バイ
アス電源34によってバイアス電圧(Vb)が印加されてい
る。
【0104】スリーブ63は、トナー供給ローラ30の外周
長よりもやや長い周長を有する筒状のもので、図6に示
すように、トナー供給ローラ30に外装されている。前記
スリーブ63としては、例えばポリカーボネイト、ナイロ
ン、フッ素系樹脂等の樹脂からなる軟質の樹脂シート、
前記樹脂にカーボン、ウィスカー又は金属粉末等を添加
したシート、ニッケル、ステンレス又はアルミニウム等
の金属薄膜、前記樹脂シートと金属薄膜とを積層したシ
ート、のいずれかが使用される。
【0105】スリーブ63を装着されたトナー供給ローラ
30は支軸30aによって回転可能に支持されるとともに、
図示しない駆動源に駆動連結されており、図示しない駆
動源によって矢印32の方向に駆動回転する。トナー供給
ローラ30が矢印32の方向に回転すると、スリーブ63はト
ナー供給ローラ30に従動回転し、空間部Sを覆うスリー
ブ63の外面が適当なニップ幅をもって中間ローラ100の
表面を摺擦する。また、中間ローラ100は、矢印101の方
向に回転可能に支持されるとともに、図示しない駆動源
に駆動連結されており、図示しない駆動源によって矢印
101の方向に駆動回転する。中間ローラ100は、導電性又
は誘電性を有する金属、樹脂、ゴム及びそれらの複合
体、例えば、金属ローラの表面を樹脂層でコートしたも
の等を用いる。又、中間ローラ100は、本実施形態にお
いては接地されているが、作像条件に応じて適当な電圧
を印加しても良い。
【0106】容器26のトナー供給ローラ30上部と対向す
る部分にはブレード36が取り付けてあり、該ブレード36
はトナー供給ローラ30の背面斜め上部にスリーブ63を介
して圧接している。なお、ブレード36としては、SK鋼、
ステンレス、リン青銅からなるバネ性の金属薄板、若し
くはフッ素系樹脂、ナイロン板、ゴム、又はそれらの複
合板、例えば、ステンレスの薄板にゴム、樹脂でその表
面又は先端部を被服したもの等を用いてもよい。ブレー
ド36にはブレードバイアス電源62によってブレードバイ
アス(Vb1)が印加されている。ブレードバイアス(Vb
1)は、バイアス電圧(Vb)と所定の電位差を有してお
り、この電位差によってトナー粒子38の帯電量を制御し
たり、中間ローラ100上にトナー層を形成する初期にト
ナー粒子38の帯電量が必要とされる値に到達する時間を
短縮することができる。
【0107】また、容器26のトナー供給ローラ30下部と
対向する部分には、例えば発泡ウレタンからなる弾性層
の表面にシリコンゴムシートを設けた下シール部材60が
取り付けてあり、該下シール部材60はスリーブ63を介し
てトナー供給ローラ30の外周面に接触している。下シー
ル部材60には下シールバイアス電源64によって下シール
バイアス(Vs)が印加されている。
【0108】一方、中間ローラ100とシート8が搬送さ
れるシート通路14との間には、全体を符号50で示す印刷
ヘッドが固定されている。印刷ヘッド50は、厚さが約10
0〜200μmのフレキシブル印刷回路板52で作られている
が、これに限らずセラミックやガラス、樹脂板等の硬質
薄板上に形成した回路を用いてもよい。
【0109】印刷ヘッド50の印刷領域54に位置する部分
には、トナー粒子38の平均粒径(約数μmから10数μ
m)よりも実質的に大きい、約25から200μmの内径を有
する複数の孔56を有する。孔の内径はトナー粒子の目詰
まり防止の観点からは大きいほど好ましく、一方、高画
質化の観点からは小さいほど好ましい。このため、孔の
内径は一般に、トナー平均粒径の6〜30倍、好ましくは1
0〜20倍であることが望ましい。これら複数の孔56は、
トナー供給ローラ30の軸と平行な一つの線に沿って等間
隔に形成されている。代わりに、複数の孔56は、トナー
供給ローラの軸と平行な複数の線に沿って等間隔に形成
してもよい。
【0110】また、全体を符号40で示す背面ローラがシ
ート通路14を挟んで印刷ヘッド50に対向するように配置
されている。この背面ローラ40は、SK鋼、アルミニウ
ム、ステンレス等の金属、または、金属ローラの外周部
に導電性の弾性材(ニトリルゴム、シリコンゴム、スチ
レンゴム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム等)で被覆し
た導電材料又は誘電樹脂、誘電ゴム等の誘電材料からな
る。背面ローラ40は、これに所定の極性の背面電極電圧
(Vbe)を供給する電源46に接続されている。この背面
電極電圧(Vbe)は、中間ローラ100が背面電極40に対向
している印刷領域54において、中間ローラ100上の帯電
したトナー粒子38を電気的に背面ローラ40の方向に吸引
する。尚、印加する電位の大きさや極性は使用するトナ
ーの特性、印字条件、環境等に応じて適宜設定すること
ができる。
【0111】以下、中間ローラ100上へのトナー層形成
時におけるトナー粒子の動きを図6〜図9を用いて説明
する。図示しない駆動源にてトナー供給ローラ30とアジ
テータ61が回転している状態において、容器26内のトナ
ー粒子38はアジテータ61の攪拌作用によってトナー供給
ローラ30の方向に強制移動される(図6参照)。一方、
スリーブ63はトナー供給ローラ30との摩擦力により矢印
32方向に従動しており、スリーブ63と接するトナー粒子
38はスリーブ63との接触及び電気的な力によって矢印32
の方向への搬送力を受ける。そして、トナー粒子38は、
スリーブ63とブレード36の先端部とで形成されるくさび
状の取り込み部に取り込まれ、ブレード36の圧接部に達
すると、スリーブ63の表面に均一に塗布されると共に、
所定の極性に帯電される。本実施形態では、負極性に帯
電するトナー粒子38よりなるトナーが使用され、トナー
粒子38が負帯電に摩擦帯電される場合について説明する
が、これに制限されるものではない。このため、トナー
供給ローラ30とブレード36との接触領域を通過したトナ
ー供給ローラ30の各外周部位は負極性に帯電したトナー
粒子38の薄い層を担持している。また、図6に示すよう
に、トナー供給ローラ30は電源34からバイアス電圧(V
b)が供給され、これにより負極性に帯電したトナー粒
子38をトナー供給ローラ30に電気的に吸着している。
【0112】スリーブ63上に保持されたトナー粒子38
は、トナー供給ローラ30に従動するスリーブ63の動作に
従って中間ローラ100との対向部に運ばれると、中間ロ
ーラ100とトナー供給ローラ30に印加されているバイア
ス電圧の電位差に基づき、中間ローラ100の表面に付着
する。ここで、中間ローラ100と接するスリーブ63は、
空間部Sを介してトナー供給ローラ30と非接触状態に有
るため、スリーブ63は中間ローラ100にソフトに、しか
も適当なニップ幅をもってむらなく接触し、中間ローラ
100に均一なトナー層を形成する。また、中間ローラ100
の周速とスリーブ63の速度との間に速度差を異ならせた
り、中間ローラ100の回転方向をスリーブ63の回転方向
と逆に設定することによって、中間ローラ100上に形成
されるトナー層の層厚や層の状態を変化させることがで
きる。
【0113】このようにして、中間ローラ100上には所
定の帯電量に帯電したトナー粒子38の層が所定の層厚で
形成され、中間ローラ100の回転に従って矢印101で示す
回転方向に搬送される。本発明のトナーまたは方法にお
いては、このように中間ローラ100上に形成されたトナ
ー(トナー層)の平均帯電量および帯電量分布の偏差が
それぞれ特定の前記関係式を満たしていれば良い。中間
ローラ100との対向部を通過したトナー粒子38は引き続
きスリーブ63とともに矢印32方向に搬送され、下シール
部材60との間を通過する際に、スリーブ63上のトナー層
の消費パターンが消去され、以下、前述の動作を繰り返
す。
【0114】図7は、図6に示した印刷領域54近傍の拡
大模式図である。フレキシブル印刷回路板(隔壁)52
は、それぞれの孔56を囲むドーナツ状の記録電極58を有
する(図8参照)。本実施形態では、記録電極58は周方
向に連続しているが、これに限るものでなく、一部を削
除した馬蹄形又はこれに類似の形であってもよい。記録
電極58は、図7に示すように、フレキシブル印刷回路板
(隔壁)52の中間ローラ100に対向する側に配置されて
いる。記録電極58は印刷信号出力部(ドライバ)80に接
続され、この印刷信号出力部(ドライバ)80は画像信号
処理部(図示せず)に接続されており、画像信号処理部
から出力される画像信号に基づいて印刷信号出力部(ド
ライバ)80が記録電極58に印刷信号を印加する。図7に
おける図6と同じ符号は図6においてと同意であるため
説明を省略する。
【0115】図9に印刷信号の電圧波形の一部を示す。
本実施形態では、非印字電圧84(Vw)は-70ボルト、印
字電圧86(VB)は+500ボルトに設定されている。
【0116】このため、記録電極58に非印字電圧84(V
w)だけが印加されている場合、中間ローラ100上で、記
録電極58に対向する場所に存在する一群の負極性帯電ト
ナー粒子38は負極性の非印字電圧84(Vw)が印加されて
いる上記記録電極58と電気的に反発して、中間ローラ10
0上に留まる。一方、記録電極58に印字電圧86(VB)が
印加されると、上記一群の負極性帯電トナー粒子38は、
上記記録電極58に電気的に吸引されて活性化されるとと
もに、中間ローラと背面ローラ44との間の電界により中
間ローラ100から孔56に向けて飛び出す。飛び出したト
ナー粒子は孔56を通過し、電気的に背面電極44の方向に
吸引(誘導)され、シート8に飛着する。
【0117】なお、上記装置においては飛翔直前のトナ
ー粒子を担持するトナー担持体として中間ローラを用い
た場合について説明しているが、中間ローラを用いるこ
となく、トナー供給ローラから直接的にトナー粒子を記
録体に飛翔させる構成を有する装置、すなわちトナー担
持体としてトナー供給ローラを用いた装置に本発明のト
ナーまたは方法を適用してもよい。このときトナー供給
ローラはスリーブを有していても、有していなくても良
い。
【0118】このような直接印刷装置に本発明の第1〜
第4のトナーまたは第5〜第8の方法を適用すると、記
録電極の孔の目詰まり、尾引きおよび濃度低下はほとん
ど発生せず、得られる画像は画質性に優れている。
【0119】
【実施例】実施例中、実験例1〜4は順に第1〜第4の
発明に対応する。実験例1 (ポリエステル樹脂Aの製造例)温度計、攪拌器、流下
式コンデンサーおよび窒素導入管を取り付けたガラス製
4つ口フラスコに、ポリオキシプロピレン(2,2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、イソドデセニル無水コハク
酸、テレフタル酸およびフマル酸を重量比82:77:16:
32:30に調整して重合開始剤であるジブチル錫オキサイ
ドとともに入れた。これをマントルヒーター中で窒素雰
囲気下にて、220℃で攪拌しつつ反応させた。得られた
ポリエステル樹脂Aの軟化点(Tm)は110℃、ガラス転
移点(Tg)は60℃、酸価は17.5KOHmg/gであった。
【0120】(ポリエステル樹脂Bの製造例)スチレン
および2−エチルヘキシルアクリレートを重量比17:3.
2に調整し、重合開始剤であるジグミルパーオキサイド
とともに滴下ロートに入れた。一方、温度計、攪拌器、
流下式コンデンサーおよび窒素導入管を取り付けたガラ
ス製4つ口フラスコに、ポリオキシプロピレン(2,
2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、イソドデセニル無水
コハク酸、テレフタル酸、無水1,2,4−ベンゼント
リカルボン酸およびアクリル酸を重量比42:11:11:1
1:8:1に調整して重合開始剤であるジブチル錫オキサ
イドとともに入れた。これをマントルヒーター中で窒素
雰囲気下にて、135℃で攪拌しつつ、滴下ロートよりス
チレン等を滴下した後、昇温して230℃で反応させた。
得られたポリエステル樹脂Bの軟化点は150℃、ガラス
転移点は62℃、酸価は24.5KOHmg/gであった。
【0121】(ポリエステル樹脂Cの製造例)還流冷却
器、水分離装置、N2ガス導入管、攪拌装置を附した5
リットルの4口フラスコをマントルヒーターに設置し
た。そのフラスコにビスフェノールプロピレンオキサイ
ド付加物1376g、イソフタル酸443gを仕込み、フラスコ
内にN2ガスを導入しながら220〜270℃で脱水重縮合を
行い低分子量ポリエステル樹脂(Mw;4000、Tg;58℃)を
得た。一方、還流冷却器、水分離装置、N2ガス導入
管、攪拌装置を附した5リットルの4口フラスコをマン
トルヒーターに設置した。そのフラスコにビスフェノー
ルプロピレンオキサイド付加物1720g、イソフタル酸102
8g、1,6−ジプロピル−1,6−ヘキサンジオール32
8g、グリセリン74.6gを仕込み、フラスコ内にN2ガスを
導入しながら240℃で脱水重縮合を行い高分子量ポリエ
ステル樹脂(Mw;6800、Tg;38℃)を得た。上記の低分子
量ポリエステル樹脂80部、高分子量ポリエステル樹脂20
部をヘンシェルミキサーに投入して十分均一になるまで
ドライブレンドを行い、次に加熱ニーダーでジフェニル
メタン−4,4−ジイソシアネート40部を仕込み、120
℃の温度で1時間反応させTmが110℃、Tgが59℃、酸価
が28KOHmg/gのウレタン変性ポリエステル樹脂を得た。
得られたウレタン変性ポリエステル樹脂をポリエステル
樹脂Cとした。
【0122】(ポリエステル樹脂Dの製造例)2リット
ルの4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガ
ス導入管、温度計、攪拌器を取り付け、マントルヒータ
ー中に設置し、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオ
キシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、フマール酸、およびテレフタル
酸を、モル比が5:5:5:4となるように仕込み、フラス
コ内に窒素を導入しながら加熱・撹拌して反応させた。
酸価を測定しながら反応の進行を追跡し、所定の酸価に
達した時点で反応を終了し、Mnが4800、Mw/Mnが4.0、Tm
が100℃、Tgが58℃のポリエステル樹脂Dを得た。
【0123】(ポリエステル樹脂Eの製造例)5lの4
つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、N2ガス導入
管、温度計、攪拌装置を付し、マントルヒーターに設置
して、ビスフェノールプロピレンオキサイド付加物1376
gおよびイソフタル酸472gをCOOH/OHが1.4なるよ
うに仕込み、フラスコ内にN2を導入しながら240℃で脱
水重縮合を行って、Mwが5000、Tgが61℃の低分子量体ポ
リエステルeを得た。
【0124】次に、5lの4つ口フラスコに還流冷却
器、水分離装置、N2ガス導入管、温度計、攪拌装置を
付し、マントルヒーターに設置して、ビスフェノールプ
ロピレンオキサイド付加物1720g、イソフタル酸860g、
コハク酸119g、ジエチレングリコール129gおよびグリセ
リン74.6gをOH/COOHが1.2なるように仕込み、フ
ラスコ内にN2を導入しながら240℃で脱水重縮合を行っ
て、Mwが7000、Tgが42℃の高分子化用ポリエステルeを
得た。
【0125】低分子量体ポリエステルe4200重量部およ
び高分子化用ポリエステルe2800重量部をヘンシェルミ
キサーに投入して十分均一になるまでドライブレンドを
行い、続いて加熱ニーダー中に投入して120℃でジフェ
ニルメタン−4,4−ジイソシアネート100重量部をN
CO/OHが1.0となるように仕込み1時間反応させ、
残存している遊離のイソシアネート基がほぼなくなった
ことをNCO%の測定で確認した後、冷却してウレタン
結合を有するポリエステル樹脂Eを得た。このポリエス
テル樹脂Eは、溶剤(メチルエチルケトン)不溶成分含
有量が20重量%、ガラス転移点Tgが65℃、軟化点Tmが14
0℃、酸価が25KOHmg/gであった。
【0126】(実験例1) (トナー1-1)ポリエステル樹脂A40重量部、ポリエス
テル樹脂B60重量部、ポリエチレンワックス(800P;三
井石油化学工業社製;160℃における溶融粘度5400cps;
軟化点140℃)2重量部、ポリプロピレンワックス(TS-
200;三洋化成工業社製;160℃における溶融粘度120cp
s;軟化点145℃;酸価3.5KOHmg/g)2重量部、酸性カー
ボンブラック(モーガルL;キャボット社製;pH2.5;
平均1次粒径24nm)8重量部および下記一般式(I)で
示される負荷電制御剤2重量部;
【0127】
【化1】
【0128】をヘンシェルミキサーで充分混合し、二軸
押出混練機で溶融混練後、冷却しその後、ハンマーミル
で粗粉砕しジェット粉砕機で微粉砕した後、分級して体
積平均粒径7.85μmのトナー粒子を得た。
【0129】このトナー粒子に対して疎水性シリカ(TS
500;キャボジル社製)0.8重量%を加えて3分間混合し
トナーを得た。
【0130】(トナー1−2〜1−11)表1および表2
に示したバインダー樹脂、ワックス、着色剤、荷電制御
剤、後処理剤および導電処理剤を表記した量だけ用いた
こと、粉砕条件(粉砕機の機種等を含む)および分級条
件(分級機の機種等を含む)を適宜変更したこと以外、
トナー1-1の製造方法と同様にして、トナーを得た。な
お、後処理剤および導電処理剤は酸化チタン、シリカ、
導電処理剤の順に添加混合した。混合時間(チタン/シ
リカ/導電処理剤)は記載の添加剤を添加した後、混合
した時間を示し、例えば、「5/3/3」は酸化チタン
を添加して5分間混合し、シリカを添加して3分間混合
し、導電処理剤を添加して3分間混合したことを示す。
【0131】
【表1】
【0132】
【表2】
【0133】なお、表1および表2中の略号については
以下の通りである。バインダー樹脂について、PESAはポ
リエステル樹脂Aを、PESBはポリエステル樹脂Bを、PE
SCはポリエステル樹脂Cを、PESDはポリエステル樹脂D
を、PESEはポリエステル樹脂Eを意味する。ワックスに
ついて、800Pはポリエチレンワックス(800P;三井石油
化学工業社製)を、TS200はポリプロピレンワックス(T
S-200;三洋化成工業社製)を、カルナバはカルナバワ
ックス(加藤洋行社製)を意味する。着色剤について、
モーガルLは酸性カーボンブラック(モーガルL;キャ
ボット社製)を、C.I.184はマゼンタ顔料(C.I.ピグメ
ントレッド184)を意味する。荷電制御剤について、一
般式(I)は前記一般式(I)で表される負荷電制御剤
を、S-34はS-34(オリエント化学工業社製)を、VP-434
は含フッ素第4級アンモニウム塩(クラリアント社製)
を、E-84はサリチル酸亜鉛錯体(オリエント化学工業社
製)を意味する。後処理剤について、R972は疎水性シリ
カ(R972;日本アエロジル社製)を、NAX50は疎水性シ
リカ(NAX50;日本アエロジル社製)を、TS500は疎水性
シリカ(TS-500;キャボジル社製)を、STT30Aは酸化チ
タン(STT-30A;チタン工業社製)を、STT30A-FS10Jは
酸化チタン(STT-30A-FS10J;チタン工業社製)を意味す
る。導電処理剤について、カーボンXC72RはXC72R(キャ
ボット社製)を意味する。
【0134】なお、トナー1−11の製造において着色剤
は、使用されるバインダー樹脂との顔料マスターバッチ
として用いた。顔料マスターバッチは、合計100重量部
のうちの7重量部(混合重量比は使用される混合バイン
ダー樹脂の重量比と同じ)のバインダー樹脂を着色剤3
重量部と溶融・混練し、冷却した後、粉砕して得られる
ものである。すなわち、トナー11におけるトナー粒子の
製造段階では、93重量部のバインダー樹脂、10重量部の
上記顔料マスターバッチ、ならびに表記した量のワック
スおよび荷電制御剤を用いている。
【0135】得られたトナーの平均粒径(D50)をコー
ルターカウンターMULTISIZER(COULTER社製)によって
測定した。
【0136】得られたトナーの帯電特性(平均帯電量、
偏差)、FPCの汚れ、尾引き、収束性、および剥離性に
ついて評価した。なお、上記評価はブレード圧を6g/mm
および4g/mmに設定したときについて行った。
【0137】(平均帯電量)、(偏差) トナーの平均帯電量および帯電量分布の偏差は、図6の
印字装置によって中間ローラ100上に形成されたトナー
層を回収し、これを用いてイースパートアナライザ(E-
SPART-2;ホソカワミクロン社製)により測定した。な
お、印字装置の設定条件は後述のFPC汚れの評価におけ
る条件と同様であった。また測定装置の設定条件は前記
第1の発明のトナーの説明で記載の条件と同様であっ
た。
【0138】(FPCの汚れ)トナーを図6に示す構成の
印字装置に搭載し、A4型の紙を縦に用いて黒ベタ画像を
1回印字したときの孔の開口率によって評価した。詳し
くは、孔を中間ローラ側から175倍で撮影し、開口率が6
0%未満の孔がない場合を「○」、開口率が60%未満の
孔が1以上ある場合を「×」とした。開口率は「印字後
の孔の開口径/印字前の孔の開口径」で表される。開口
率が60%未満の孔は上記の印字を5回行ったとき、その
途中で印字欠損が生じる可能性が大きい。
【0139】このときの印字装置の設定条件を以下に示
す(省略記号;図6、図7および図9参照)。 メカ設定:Lk;90μm、Li;200μm エレキ設定:記録電極電位(VB(ON時);+500V、Vw(OFF
時);-70V)、背面ローラ電位(Vbe);1000V、供給ロ
ーラ電位(中間ローラ電位);0V、Vb;-15V、Vs=Vb、V
b1;Vb-200V 中間ローラ付着量:約0.8mg/cm2 各ローラ速度:スリーブ周速;79.8mm/s、中間ローラ周
速;202.6mm/s、背面ローラ周速(通紙速度);104.2mm
/s 使用FPC;4row、300dpi(厚さ110μm、孔の径140μm)
【0140】(尾引き)各トナーを図6に示す構成の印
字装置に搭載し、ドットを印字し、印字画像をルーペ
(175倍)を用いて目視観察し、アスペクト比によって
評価した。アスペクト比が1.2以下であった場合を
「○」、アスペクト比が1.2を越えた場合を「×」とし
た。アスペクト比は「縦線(1dot)幅/横線(1dot)
幅」で表される。尾引きとはドットが紙の移動方向(こ
こでは縦方向)に伸びてゆがむ現象をいう。印字装置の
設定条件は、上記のFPC汚れの評価における条件と同様
であった。
【0141】(収束性)ドットピッチを115μm(約221d
pi)にしたこと以外、FPC汚れの評価における印字装置
の設定条件と同様にしてラインを普通紙に印字した。こ
のとき、作像後の定着は非接触式のホットプレートによ
る。得られた画像の拡大図(倍率175倍)をデジタル・
マイクロスコープ(VF-6300;キーエンス社製)でデジ
タル化し、デジタル像にシェーディング補正(角度補
正)を行った後、ラインの輝度プロファイルを測定し
た。(画像処理ソフト Image Pro Plus) 次いで、輝
度プロファイルをガウス関数で近似し、輝度の「max−m
in」、ガウス関数の半値幅を算出し、後述の式に従って
ランク値を求めた。ランク値が4以上の場合を「○」、
ランク値が4未満の場合を「×」とした。なお、ドット
の重なりが大きいためプロファイル中心部輝度が飽和し
ている場合にはエッジ部のみを抽出して近似、評価を行
った。 ランク値=6log(輝度の「max−min」/ガウス関数の半
値幅)+3.885
【0142】例えば、図11に示すように、拡大されたラ
イン300の任意の位置mにおけるガウス関数で近似され
た輝度プロファイル301において、輝度の「max−min」
は輝度曲線の最大値と最小値の差(a)を指し、ガウス
関数の半値幅は、輝度が「輝度曲線最小値+輝度の「ma
x−min」/2」以下であるときの長さ(位置の幅)(μ
m)(b)を指す。
【0143】(剥離性)飽和最小電界強度E(V/μm)
を求め、この値によって評価した。Eが12V/μm以下で
あった場合を「○」、Eが12V/μmを越えた場合を
「×」とした。飽和最小電界強度E(V/μm)の測定
は、中間ローラとフレキシブル印刷回路板との間の電界
(V/μm)を変化させつつ黒ベタ画像をA4版普通紙で
縦に印字し、印字されたペーパーのトナー供給量を測定
することによって行った。トナー供給量(飛翔量)(M
(g)/S(cm2))は、電界(V/μm)が比較的小さいとき電
界が大きくなるほど多くなるが、ある一定の電界以上で
は変化しなくなる。このようにトナー供給量(飛翔量)
が増大しなくなったきの電界を飽和最小電界強度Eとす
る。ここで、電界(V/μm)はVp/Lkで表され、Vp(V)お
よび/またはLk(μm)を適宜選択することによって変化
させることができる。印字装置およびその設定条件は、
VpおよびLkを適宜変化させたこと以外、上記のFPC汚れ
の評価における装置および条件と同様であった。
【0144】上記の測定結果および評価結果を表3〜表
5に示す。なお、上記の平均帯電量および偏差が第1の
発明の関係式を満たす場合は帯電特性の適合性の欄に
「OK」と、上記関係式を満たしていない場合は適合性の
欄に「NG」と表記した。
【表3】
【0145】
【表4】
【0146】
【表5】
【0147】実験例2 (トナー2−1〜2−12)表6および表7に示したバイ
ンダー樹脂、ワックス、着色剤、荷電制御剤および後処
理剤を表記した量だけ用いたこと、後処理剤の混合時
間、粉砕条件(粉砕機の機種等を含む)を適宜変更した
こと、および後処理剤を添加する前に、DS分級機(日本
ニューマチック工業社製)を用いて大径粒子をカットし
たこと以外、トナー1-1の製法と同様にして、トナーを
得た。
【0148】
【表6】
【0149】
【表7】
【0150】なお、表6および表7中の略号については
以下の通りである。なお、表1および表2中で用いた略
号と同じ略号は同意であるため省略する。RAVEN1255はR
AVEN1255(コロンビアカーボン社製)を意味する。
【0151】トナーの平均粒径(D50)を実験例1にお
いてと同様にして測定した。粒径9μm以上のトナー粒子
の含有割合(重量%)を、トナーの粒径分布を測定する
ことによって測定した。トナーの粒径分布は、コールタ
ーカウンターMULTISIZER(COULTER社製)にセットして
測定した。また、トナーの帯電特性(平均帯電量、偏
差)、FPCの汚れ、尾引き、収束性、および剥離性を実
験例1においてと同様にして評価した。
【0152】上記の測定結果および評価結果を表8〜表
10に示す。なお、上記の平均帯電量および偏差が第2の
発明の関係式を満たす場合は帯電特性の適合性の欄に
「OK」と、上記関係式を満たしていない場合は適合性の
欄に「NG」と表記した。
【表8】
【0153】
【表9】
【0154】
【表10】
【0155】実験例3 (トナー3−1〜3−9)表11および表12に示したバイ
ンダー樹脂、ワックス、着色剤、荷電制御剤を表記した
量だけ用いたこと、粉砕条件(粉砕機の機種等を含む)
を適宜変更したこと以外、トナー1-1の製造方法と同様
にして、トナー粒子を得た。このトナー粒子に疎水性シ
リカ(TS−500;キャボット社製)(前処理剤)0.1重量
%を加えて混合しトナーを得た。得られたトナーを、図
10に示す表面改質装置(サーヒュージングシステム;日
本ニューマチック工業社製)により表面処理した後、さ
らにトナー粒子に対して表12に示した後処理剤および導
電処理剤を表記した量だけ添加して表記したように混合
した。その後、振動ふるい(目開き106μm)にてふるっ
てトナーを得た。なお、表面改質装置の設定条件(例え
ば、最高温度、滞留時間、粉体分散濃度、冷却風温度、
冷却水温度等)は適宜変化させた。
【0156】
【表11】
【0157】
【表12】
【0158】なお、表11および表12中の略号について、
表1および表2、または表6および表7で用いた略号と
同じ略号は同意であるため省略する。
【0159】(トナー3−10)スチレン70部およびn−
ブチルメタクリレート30部からなる単量体成分と、カー
ボンブラック(キャボット社製、商品名モナーク120)
7部、帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製、商品名スピロン
ブラックTRH)0.5部、ジビニルベンゼン0.3部、t−ド
デシルメルカプタン1.0部、およびt−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート4部を室温のビーズミル
で分散を行い、均一混合液を得た。他方、イオン交換水
250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)9.8部を
溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウ
ム(アルカリ金属水酸化物)6.9部を溶解した水溶液を
撹拌下徐々に滴下して、水酸化マグネシウムコロイド
(難水溶性の金属水酸化物コロイド)の分散液を調製し
た。
【0160】上記により得られた水酸化マグネシウムコ
ロイド分散液に、上記重合性単量体組成物を投入し、TK
式ホモミキサーを用いて12000rpmの回転数で高剪断撹拌
して、重合性単量体組成物の液滴を造粒した。この造粒
した重合性単量体組成物の水分散液を、撹拌翼を装着し
た反応器に入れ、90℃で重合反応を開始させ、8時間重
合した後、冷却し、着色重合体粒子の水分散液を得た。
上記により得た着色重合体粒子の水分散液を撹拌しなが
ら、硫酸により系のpHを4以下にして酸洗浄を行い、
濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500部
を加えて再スラリー化し、水洗浄を行った。その後、脱
水と水洗浄を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離し
た後、乾燥機にて45℃で1昼夜乾燥を行い、トナー粒子
を得た。このトナー粒子に対して表12に示した後処理剤
を添加して混合し、トナー3-10を得た。
【0161】トナーの平均粒径(D50)を実験例1にお
いてと同様にして測定した。トナーの平均円形度をフロ
ー式粒子像分析装置(FPIA-2000;東亞医用電子株式会
社製)によって測定した。詳しくは、トナー粒子を含む
懸濁液を上記分析装置にセットし、当該粒子に平板状の
撮像部検知帯を通過させ、粒子をCCDカメラで光学的に
撮影することによって測定した。また、トナーの帯電特
性(平均帯電量、偏差)、FPCの汚れ、尾引き、収束
性、および剥離性を実験例1においてと同様にして評価
した。なお、平均帯電量および帯電量分布偏差の測定装
置の設定条件は前記第3の発明のトナーの説明で記載の
条件と同様であった。
【0162】上記の測定結果および評価結果を表13〜表
15に示す。なお、上記の平均帯電量および偏差が第3の
発明の関係式を満たす場合は帯電特性の適合性の欄に
「OK」と、上記関係式を満たしていない場合は適合性の
欄に「NG」と表記した。
【表13】
【0163】
【表14】
【0164】
【表15】
【0165】実験例4 (トナー4-1〜4-25)表16〜表19に示したバインダー樹
脂、ワックス、着色剤、荷電制御剤を表記した量だけ用
いたこと、粉砕条件(粉砕機の機種等を含む)を適宜変
更したこと、およびDS分級機(日本ニューマチック工業
社製)を用いて大径粒子をカットしたこと以外、トナー
1-1の製造方法と同様にして、トナー粒子を得た。この
トナー粒子に疎水性シリカ(TS−500;キャボジル社
製)(前処理剤)1.0重量%を加えて混合しトナーを得
た。得られたトナーを、図10に示す表面改質装置(サー
ヒュージングシステム;日本ニューマチック工業社製)
により表面処理した後、さらにトナー粒子に対して表18
および表19に示した後処理剤を表記した量だけ添加して
表記したように混合した。その後、振動ふるい(目開き
106μm)にてふるってトナーを得た。なお、表面改質装
置の設定条件(最高温度、滞留時間、粉体分散濃度、冷
却風温度、冷却水温度等)は適宜変化させた。
【0166】
【表16】
【0167】
【表17】
【0168】
【表18】
【0169】
【表19】
【0170】なお、表16〜表19中の略号については以下
の通りである。なお、表1および表2、表6および表
7、または表11および表12で用いた略号と同じ略号は同
意であるため省略する。NAX90は疎水性シリカ(NAX90;
日本アエロジル社製)を、SrTiO3はチタン酸ストロンチ
ウム(SW-100;チタン工業社製)を意味する。
【0171】(トナー4-26〜4-31)メチルエチルケトン
の650部を反応器に入れ、加熱して80℃にしてから、以
下に示されるような割合の混合物を、約2時間に亘って
滴下した。その間、反応は窒素気流下で行った。
【0172】 アクリル酸 77部 スチレン 600部 アクリル酸−2−エチルヘキシル 143部 メタクリル酸メチル 180部 「パーブチル O」(日本油脂(株)製) 8部 メチルエチルケトン 20部
【0173】上記した混合物の滴下終了の4時間後に、
パーブチルOの2部を反応液に加え、さらに、その後4
時間おきに、パーブチルOの2部を加え、24時間の間80
℃に保持して反応を続行させた。反応終了後、樹脂固形
分が50%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、重
量平均分子量が52,000なる共重合体の溶液を得た。これ
は、酸価60、ガラス転移温度70℃の、中和によりアニオ
ン型自己水分散性となりうる樹脂のメチルエチルケトン
溶液である。
【0174】不揮発分濃度が50%に調整された上記の樹
脂溶液の700部に対して、カーボンブラック(キャボッ
ト社製のエルフテックス−8)の38.8部を加えて、撹拌
混合して分散した。次いで、この混合物の100部に対し
て、1規定カセイソーダ(NaOH)水溶液の10部およ
びイソプロピルアルコールの13部を加え、撹拌しながら
水の150部を滴下し転相乳化させ、球形黒色樹脂粒子を
形成した。
【0175】次いで、減圧蒸留により有機溶剤を除去
し、水性分散液を得た。これに1規定塩酸水溶液を加え
てpHを2.5とし、水スラリーを遠心分離機で処理して
微粉を除去し、ついで水スラリーをフィルター(チッソ
フィルター(株)製)に通過させて粗大粒子を除去し
た。濾過・水洗して得られたウエットケーキを、減圧下
に撹拌しながら加熱乾燥して、スチレン(メタ)アクリ
ル樹脂を結着用樹脂とするトナー粒子(顔料含有率10
%)を得た。なお、各トナーの製造においては上記の諸
条件、例えば撹拌時間、撹拌速度等を適宜変化させた。
トナー粒子に対して表19に示した後処理剤および導電処
理剤を表記したように添加して混合し、各トナーを得
た。
【0176】トナーの平均粒径(D50)を実験例1にお
いてと同様にして測定した。また、平均円形度および粒
径9μm以上のトナー粒子の含有割合(重量%)をそれぞ
れ実験例3および2においてと同様に測定した。また、
トナーの帯電特性(平均帯電量、偏差)、FPCの汚れ、
尾引き、収束性、および剥離性を実験例1においてと同
様にして評価した。なお、上記評価はブレード圧を6g/m
mに設定したときのみについて行った。また、平均帯電
量および帯電量分布偏差の測定装置の設定条件は前記第
3の発明のトナーの説明で記載の条件と同様であった。
【0177】上記の測定結果および評価結果を表20〜表
23に示す。なお、上記の平均帯電量および偏差が第4の
発明の関係式を満たす場合は帯電特性の適合性の欄に
「OK」と、上記関係式を満たしていない場合は適合性の
欄に「NG」と表記した。
【表20】
【0178】
【表21】
【0179】
【表22】
【0180】
【表23】
【0181】
【発明の効果】本発明のトナーまたは方法により、目詰
まり、尾引きおよび濃度低下が発生せず、画質性、収束
性および剥離性が向上するという優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明の関係式を図示した概念図を示
す。
【図2】 第2の発明の関係式を図示した概念図を示
す。
【図3】 第3の発明の関係式を図示した概念図を示
す。
【図4】 第4の発明の関係式を図示した概念図を示
す。
【図5】 本発明のトナーを適用可能な直接印刷装置の
一例の概略構成図を示す。
【図6】 図5の装置における印刷ステーション、印刷
ヘッドおよび背面ローラの構成を説明するための概略構
成図を示す。
【図7】 図6の印刷領域近傍の拡大模式図を示す。
【図8】 記録電極を説明するための孔の拡大模式図を
示す。
【図9】 印刷信号の電圧波形の一例を示す。
【図10】 トナーの表面改質装置の概略構成図を示
す。
【図11】 収束性のランク値を説明するための概念図
を示す。
【符号の説明】
2;直接印刷装置、4;シート供給ステーション、6;
カセット、8;シート、10;シート供給ローラ、12;タ
イミングローラ、14;シート通路、16;印刷ステーショ
ン、18;定着ステーション、20;最終スタックステーシ
ョン、26;容器、28;開口部、30;トナー供給ローラ、
30a;トナー供給ローラ支軸、32;トナー供給ローラ回
転方向、34;バイアス電源、36;ブレード、38;トナー
粒子、40;背面ローラ、46;背面電極電源、50;印刷ヘ
ッド、52;フレキシブル印刷回路板(隔壁)、54;印刷
領域、56;孔、58;記録電極、60;下シール部材、61;
アジテータ、62;ブレードバイアス電源、63;スリー
ブ、64;下シールバイアス電源、80;印刷信号出力部
(ドライバ)、82;電圧波形、84;非印字電圧、86;印
字電圧、100;中間ローラ、101;中間ローラ回転方向、
300;拡大されたライン、301;ガウス関数で近似された
輝度プロファイル。
フロントページの続き (72)発明者 大野 泰寛 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA25 EA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均帯電量x(μC/g)と帯電量分布の
    偏差yとの関係が以下の式を満たす、トナージェット方
    式の画像形成装置用トナー: y≦4.17|x|+2.68 y≧1.43|x|+1.13
  2. 【請求項2】 (i)粒径9μm以上のトナーの含有割合が2
    0重量%以下であり、(ii)平均帯電量x(μC/g)と帯電
    量分布の偏差yとの関係が以下の式を満たす、トナージ
    ェット方式の画像形成装置用トナー: y≦4.17|x|+2.68 y≧1.14|x|+1.13
  3. 【請求項3】 (i)平均円形度が0.954〜0.992であり、
    (ii)平均帯電量x(μC/g)と帯電量分布の偏差yとの
    関係が以下の式を満たす、トナージェット方式の画像形
    成装置用トナー: y≦4.17|x|+2.68 y≧0.98|x|+1.13
  4. 【請求項4】 (i)粒径9μm以上のトナーの含有割合が2
    0重量%以下であり、(ii)平均円形度が0.954〜0.992で
    あり、(iii)平均帯電量x(μC/g)と帯電量分布の偏差
    yとの関係が以下の式を満たす、トナージェット方式の
    画像形成装置用トナー: y≦4.17|x|+2.68 y≧0.68|x|+1.13
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