JP2001032130A - 生分解性再生糸および生分解性再生フィルム - Google Patents

生分解性再生糸および生分解性再生フィルム

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JP2001032130A
JP2001032130A JP11205448A JP20544899A JP2001032130A JP 2001032130 A JP2001032130 A JP 2001032130A JP 11205448 A JP11205448 A JP 11205448A JP 20544899 A JP20544899 A JP 20544899A JP 2001032130 A JP2001032130 A JP 2001032130A
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Kiyoshi Murata
清 村田
Shigemitsu Horie
重光 堀江
Yoji Nakano
洋二 中野
Isamu Hagiwara
勇 萩原
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Heisei Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性に優れ、プラスチック資源を有効利
用でき、環境に優しい生分解性再生糸および生分解性再
生フィルムを提供する。 【解決手段】 リサイクルされたプラスチック材料と分
解促進剤とを含有する樹脂組成物からなり、前記分解促
進剤は、生分解性高分子と、1つ以上の不飽和二重結合
を有する不飽和化合物と、鉄化合物と、鉄以外の遷移金
属化合物と、芳香族ケトン類とを有する生分解性再生糸
および生分解性再生フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性に優れ、
プラスチック資源を有効利用でき、環境に優しい生分解
性再生糸および生分解性再生フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する関心の高まりか
ら、リサイクルされたプラスチック材料や生分解性プラ
スチックを用いた環境調和型プラスチック製品が提案さ
れ、一部、使用が開始されている。このような環境調和
型プラスチック製品に用いられるリサイクルされたプラ
スチック材料としては、例えば、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル
などが多く用いられている。
【0003】前記生分解性プラスチックとは、地中や水
中(海中)の菌類やバクテリア等によって分解される、
天然高分子系や化学合成高分子系のプラスチックであ
る。このような生分解性プラスチックとしては、例え
ば、脂肪族ポリエステル(ε−カプロラクトン系、ジカ
ルボン酸とグリコールの縮合物等)、多糖類(デンプ
ン、デキストリン、キトサン)、ポリヒドロキシ酸、ポ
リオルトエステル、ポリデプシペプチド、ポリペプチ
ド、ポリβ−ヒドロキシ酪酸、デンプンと他の合成樹脂
(エチレン−ビニルアルコール共重合体、変性ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレン等)とのブレンド物などが
提案されている。また、プラスチック材料に分解促進剤
を添加して、プラスチック材料に生分解性を付与するタ
イプの生分解性プラスチックも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リサイ
クルされたプラスチック製品も最終的には、焼却、埋立
てなどの方法で廃棄する必要があり、プラスチック材料
を焼却した場合、プラスチック材料によっては有害ガス
が発生するおそれがあった。また、プラスチック材料
は、埋め立てても、容易には分解されないという問題を
有していた。
【0005】一方、生分解性プラスチックは、使用後そ
のまま破棄しても、無害な物質に生分解されるという利
点を有する。しかしながら、これら生分解性プラスチッ
クの原料となるプラスチック材料には、未使用のバージ
ン原料が使用される。そのため、一度きりの使い捨て利
用が前提にされた生分解性プラスチックを用いた製品で
は、プラスチック資源を有効に利用できないという欠点
があった。
【0006】本発明は、かかる課題を解決するものであ
り、生分解性に優れ、プラスチック資源を有効利用で
き、環境に優しい生分解性再生糸および生分解性再生フ
ィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の生分解性再生糸
は、リサイクルされたプラスチック材料と分解促進剤と
を含有する樹脂組成物からなり、前記分解促進剤は、生
分解性高分子と、1つ以上の不飽和二重結合を有する不
飽和化合物と、鉄化合物と、鉄以外の遷移金属化合物
と、芳香族ケトン類とを有することを特徴とする。ま
た、本発明の生分解性再生フィルムは、リサイクルされ
たプラスチック材料と分解促進剤とを含有する樹脂組成
物からなり、前記分解促進剤は、生分解性高分子と、1
つ以上の不飽和二重結合を有する不飽和化合物と、鉄化
合物と、鉄以外の遷移金属化合物と、芳香族ケトン類と
を有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明に係るリサイクルされたプラスチック材料とは、
一度、成形加工されて成形品となったプラスチック材料
を、再溶融して原材料のプラスチック材料としてリサイ
クル(再利用)されたものであり、具体的には、ビール
や清涼飲料水用コンテナ、ガス管用PE管、製造工程で
発生する製糸屑およびフィルム屑、各種成形品の不良
品、PETボトル、梱包用PPバンド等のプラスチック
製品を、必要に応じて洗浄した後、再溶融してペレット
等にしたものである。
【0009】このようなプラスチック材料としては、例
えば、PE、PP等のポリオレフィン、PET、ポリブ
チレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、
ナイロン6−6等のポリアミド、アクリル樹脂などの熱
可塑性樹脂が挙げられる。中でも、後述の分解促進剤に
よる生分解性の促進効果が得やすいことから、PE、P
P等のポリオレフィンが好適に用いられる。
【0010】本発明に係る分解促進剤は、プラスチック
材料の光分解および微生物分解を誘引、促進するための
添加剤であり、生分解性高分子と、1つ以上の不飽和二
重結合を有する不飽和化合物と、鉄化合物と、鉄以外の
遷移金属化合物と、芳香族ケトン類とを有するものであ
る。この分解促進剤を樹脂組成物に添加することによ
り、本発明の生分解性再生糸および生分解性再生フィル
ムに生分解性の機能を付与することができる。このよう
な分解促進剤としては、例えば、デグラ・ノボン(ノボ
ン・インターナショナル社製)を適用することができ
る。
【0011】上記生分解性高分子は、地中の菌類やバク
テリア等の微生物よって分解される高分子化合物であ
り、天然高分子系や化学合成高分子系のいずれであって
もよい。例えば、デンプン、改質デンプン、セルロー
ス、セルロース誘導体、脂肪族ポリエステル(ε−カプ
ロラクトン系、ジカルボン酸とグリコールの縮合物
等)、ポリヒドロキシ酸、ポリオルトエステル、ポリデ
プシペプチド、ポリペプチド、ポリβ−ヒドロキシ酪酸
などが挙げられる。中でも、生分解性に優れ、安価なこ
とからデンプン、改質デンプンが好適に用いられる。生
分解性高分子の配合量は、特に限定はされないが、生分
解性と光分解性のバランスを考慮すると、分解促進剤に
おいて好ましくは70〜98重量%であり、より好まし
くは75〜90重量%である。
【0012】上記不飽和化合物は、少なくとも1つ以上
の不飽和二重結合を有しており、酸化によって過酸化物
および/またはヒドロペルオキシドを生成し、プラスチ
ック材料の炭素−炭素結合を酸化分解するものである。
このような不飽和化合物としては、例えば、大豆油、ト
ウモロコシ油、オリーブ油、菜種油、綿実油、ひまわり
油、落花生油、亜麻仁油等の植物油、天然ゴム、合成ゴ
ムなどが挙げられる。不飽和化合物の配合量は、特に限
定はされないが、光分解性と樹脂組成物の安定性を考慮
すると、分解促進剤において好ましくは1〜25重量%
であり、より好ましくは1.5〜10重量%である。
【0013】上記鉄化合物は、紫外線、太陽光もしくは
熱の存在下で酸化分解反応の開始剤として働くものであ
る。この鉄化合物の作用により、過酸化物および/また
はヒドロペルオキシドが生成され、プラスチック材料の
炭素−炭素結合の酸化分解が進行する。鉄化合物は一般
式FeXn (Xは配位子、nは1以上の整数)で表さ
れ、鉄の原子価は、特に限定されない。配位子として
は、例えば、OH-、Cl-、Br- 、I- 、NO2 -、N
3 -、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、EDTA、ポル
フィリン、脂肪族カルボン酸イオンなどが挙げられる。
鉄化合物としては、プラスチック材料に可溶な点で、ス
テアリン酸鉄が好適に用いられる。鉄化合物の配合量
は、特に限定はされないが、光分解性と経済性のバラン
スを考慮すると、分解促進剤において好ましくは0.0
5〜5重量%であり、より好ましくは0.5〜2.5重
量%である。
【0014】上記鉄以外の遷移金属化合物は、過酸化物
および/またはヒドロペルオキシドを生成することによ
って還元された鉄化合物を、再酸化し、酸化分解反応を
促進するものである。鉄以外の遷移金属としては、周期
律表の第4周期の遷移金属が好ましく、中でも銅とバナ
ジウムが好ましい。鉄以外の遷移金属化合物は一般式M
X'n(Mは鉄以外の遷移金属、X’は配位子、nは1以
上の整数)で表される。配位子としては、例えば、OH
- 、Cl- 、Br- 、I- 、NO2 -、N3 -、シュウ酸イ
オン、クエン酸イオン、EDTA、脂肪族カルボン酸イ
オンなどが挙げられる。鉄以外の遷移金属化合物として
は、プラスチック材料に可溶な点で、ステアリン酸銅が
好適に用いられる。鉄以外の遷移金属化合物の配合量
は、特に限定はされないが、光分解性と経済性のバラン
スを考慮すると、分解促進剤において好ましくは0.0
2〜0.5重量%である。
【0015】上記芳香族ケトン類は、上記不飽和化合物
の酸化に相乗効果を有し、過酸化物および/またはヒド
ロペルオキシドを生成し、プラスチック材料の炭素−炭
素結合を酸化分解するものである。また、紫外線、太陽
光もしくは熱の存在下でのプラスチック材料の分解を容
易にする。このような芳香族ケトン類としては、例え
ば、ベンゾフェノン、アントラキノン、アントロン、ア
セチルベンゾフェノン、4−オクチルベンゾフェノンな
どが挙げられる。中でもベンゾフェノンが好ましい。芳
香族ケトン類の配合量は、特に限定はされないが、光分
解性と経済性のバランスを考慮すると、分解促進剤にお
いて0.05〜3.5重量%であり、好ましくは0.1
〜0.8重量%である。
【0016】このような分解促進剤が添加されたプラス
チック材料からなる生分解性再生糸および生分解性再生
フィルムは、土壌中において、まず、中に含まれる生分
解性高分子が微生物によって生分解されることによって
除去され、多孔質性となる。ついで、多孔質性となり、
空気との接触面が増加したプラスチック材料は、紫外
線、太陽光もしくは熱の存在下で、不飽和化合物、鉄化
合物、鉄以外の遷移金属化合物および芳香族ケトン類の
作用により、酸化分解され、分子量の比較的小さい酸素
含有ポリマーとなる。この酸素含有ポリマーは、生分解
可能であり、最終的に微生物によって、二酸化炭素や水
等の無害な物質に分解される。
【0017】本発明に係る樹脂組成物は、少なくともリ
サイクルされたプラスチック材料と分解促進剤を含有す
るものなので、生分解性に優れる。本発明に係る樹脂組
成物は、好ましくは、リサイクルされたプラスチック材
料65〜85重量%と、分解促進剤15〜35重量%と
を含有するものである。また、実用上の必要強度を発現
させるため、バージンプラスチックをリサイクルされた
プラスチック材料に混合して使用する場合もある。
【0018】本発明に係る樹脂組成物には、必要に応じ
て酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、ワック
ス類、着色剤、結晶化促進剤、帯電防止剤、難燃剤、無
機充填材等の添加剤などを添加してもよい。特に、分解
作用の開始を遅延させ、使用前、もしくは使用中におけ
る生分解性再生糸および生分解性再生フィルムの機械的
強度等の諸性能を保持させる目的で、酸化防止剤が好適
に用いられる。酸化防止剤としては、ベンゼンプロパン
酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒ
ドロキシオクタデシルエステル、p−tert−ブチル
ヒドロキシトルエン、p−tert−ブチルヒドロキシ
アニソール等のヒンダードフェノール系酸化防止剤が好
適に用いられる。
【0019】また、上記熱安定剤としては、トリフェニ
ルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリスノ
ニルフェニルホスファイトなどが挙げられる。紫外線吸
収剤としては、p−tert−ブチルフェニルサリシレ
ート、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキ
シベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロ
フェノンなどが挙げられる。滑剤としては、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウ
ム、パルミチン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0020】帯電防止剤としては、N,N−ビス(ヒド
ロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアミン、アル
キルアリルスルホネート、アルキルスルホネートなどが
挙げられる。難燃剤としては、ヘキサブロモシクロドデ
カン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェ
ート、ペンタブロモフェニルアリルエーテルなどが挙げ
られる。無機充填材としては、炭酸カルシウム、シリ
カ、酸化チタン、タルク、マイカ、硫酸バリウム、アル
ミナなどが挙げられる。
【0021】本発明に係る樹脂組成物は、通常知られて
いる種々の樹脂の混合方法で調製することができる。そ
の具体的方法としては、ミキシングロール、バンバリー
ミキサー、押出機等を用いて各成分を溶融状態で混練す
る方法を挙げることができる。
【0022】本発明の生分解性再生糸は、前記樹脂組成
物を、公知の紡糸法で紡糸することによって得られるも
のである。また、本発明の生分解性再生糸には、前記樹
脂組成物をインフレーション法などの公知の押出成形法
によって溶融押出してフィルムとし、このフィルムをス
リットし、ついで延伸することによって製造されるフラ
ットヤーンなども含まれる。また、本発明の生分解性再
生フィルムは、前記樹脂組成物をインフレーション法な
どの公知の押出成形法によって溶融押出することによっ
て得られるものである。
【0023】樹脂組成物の溶融押出は、サーキュラーダ
イス、Tダイス等を備えた公知の押出成形機を用いて行
うことができる。押出温度は、リサイクルされたプラス
チック材料に応じて適宜選択され、例えば、ポリオレフ
ィンの場合、一般に170〜230℃、好ましくは18
0〜210℃である。押出成形後の冷却は、例えば、水
冷、空冷、チルロールによる接触などを用いることがで
きる。
【0024】延伸方法としては、オーブン延伸法、ロー
ル延伸法、湿式延伸法、熱板延伸法等の公知の延伸方法
を用いることができる。本発明の生分解性再生糸の繊度
は、機械的強度や生産性、取扱い性などの点から、30
0〜3000デニールのものが好ましい。
【0025】本発明の生分解性再生糸および生分解性再
生フィルムは、使用後にそのまま土壌、水中等に放置さ
れたままにされるような用途に好適に用いることができ
る。このような用途としては、例えば、植生用の土のう
袋・ネット、園芸用のしばり紐、農業用マルチフィル
ム、港湾工事用の土のう袋、防草用シート、着生シー
ト、フレキシブルコンテナーなどが挙げられる。例え
ば、本発明の生分解性再生糸の用途の一つである土のう
袋は、前記樹脂組成物からなるフラットヤーンを製織し
て織布とし、この織布を縫製して製造される。また、本
発明の生分解性再生糸は、これを製織してクロスとし、
このクロス上に分解促進剤が添加されたポリオレフィン
からなる樹脂組成物を押出ラミネートし、クロス層とラ
ミネート層の2層からなるシートとしてもよい。その他
の用途としては、ゴミ収集袋、包装材、水切り袋などが
挙げられる。
【0026】本発明の生分解性再生糸および生分解性再
生フィルムは、原材料として、リサイクルされたプラス
チック材料を使用しているので、プラスチック資源を有
効利用することができ、また、リサイクルされたプラス
チック材料には、上述の分解促進剤が添加されているの
で、生分解性に優れたものとなる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を詳しく説明す
る。本実施例における試験方法は、以下の方法を用いて
行った。 (機械的強度)JIS Z 1533に準拠して、フラ
ットヤーンの引張強度および引張伸度を測定した。JI
S L 1068に準拠して、土のう用クロスの引張強
度および引張伸度を測定した。 (生分解性の評価)土のう用クロス試験片および延伸前
再生フィルム試験片(大きさ:30cm×30cm)
を、茨城県新治郡千代田町の畑土を使用し、埋設深さ1
0cmの位置に地表と水平にセットした。実験室内管理
環境下25℃で24ヶ月間埋設後の重量減少量(%)に
より評価した。
【0028】本実施例におけるリサイクルされたプラス
チック材料および分解促進剤は、以下のものを用いた。 ・リサイクルされたプラスチック材料:使用済みビール
用コンテナ樹脂(高密度ポリエチレン)を粉砕し、水洗
洗浄、乾燥した後、再溶融し、ペレットにした。密度
0.952g/cm3 、MFR0.4g/10分 ・分解促進剤:デグラ・ノボン(1AA1025)を使
用した。
【0029】(実施例) (フラットヤーンの作製)リサイクルされたプラスチッ
ク材料80重量%と上記分解促進剤20重量%とからな
る樹脂組成物を押出温度230℃でインフレーション法
により押し出し、冷却して再生フィルムを得た。この再
生フィルムを規定幅にスリットし、延伸倍率6.8倍、
延伸温度115℃の条件で延伸し、1000デニールの
フラットヤーンを得た。得られたフラットヤーンについ
て引張強度、引張伸度を測定した。結果を表1に示す。
【0030】(土のう用クロスの製造)上記フラットヤ
ーンを経緯糸に用い、スルーザー織機で製織して土のう
用クロスを得た。土のう用クロスの打込密度は縦8×横
8(本/インチ)とした。得られた土のう用クロスにつ
いて、引張強度、引張伸度を測定した。結果を表1に示
す。さらに、生分解性についても評価を行った。結果を
図1、Aのグラフに示す。また、延伸前再生フィルムの
(肉厚47μm)の評価結果を図2、Cのグラフに示
す。
【0031】(比較例)分解促進剤を添加しなかった以
外は、実施例と同様にしてフラットヤーンおよび土のう
用クロスを得た。得られたフラットヤーンおよび土のう
用クロスについて、引張強度、引張伸度を測定した。結
果を表1に示す。さらに、土のう用クロスの生分解性に
ついても評価を行った。結果を図1、Bのグラフに示
す。また、延伸前再生フィルムの(肉厚45μm)の評
価結果を図2、Dのグラフに示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の生分解性
再生糸および生分解性再生フィルムは、リサイクルされ
たプラスチック材料と分解促進剤とを含有する樹脂組成
物からなり、前記分解促進剤は、生分解性高分子と、1
つ以上の不飽和二重結合を有する不飽和化合物と、鉄化
合物と、鉄以外の遷移金属化合物と、芳香族ケトン類と
を有するので、生分解性に優れ、プラスチック資源を有
効利用でき、環境に優しいものとなる。そのため、本発
明の生分解性再生糸および生分解性再生フィルムは、使
用後、土壌等に破棄することによって二酸化炭素や水な
どに分解されてしまうので、焼却処分が不要で、環境に
悪影響を及ぼすことはなく、リサイクルされたプラスチ
ック材料の処理の手間と費用を節約することができる。
このような生分解性再生糸および生分解性再生フィルム
は、農業用品関連、園芸用品関連、土木建設資材関連の
用途に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例および比較例の土のう用クロスの生分
解性を示すグラフである。
【図2】 実施例および比較例の延伸前再生フィルムの
生分解性を示すグラフである。
【符号の説明】
A 実施例の土のう用クロスの生分解性試験のグラフ B 比較例の土のう用クロスの生分解性試験のグラフ C 実施例の延伸前再生フィルムの生分解性試験のグラ
フ D 比較例の延伸前再生フィルムの生分解性試験のグラ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 23/00 C08L 23/00 (72)発明者 中野 洋二 東京都中央区日本橋小舟町4番1号 平成 ポリマー株式会社内 (72)発明者 萩原 勇 東京都中央区日本橋小舟町4番1号 平成 ポリマー株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA09 AA11 AA12 AA15 AA70 AA71 AC07 AC09 AE22 AF01 4J002 AA00W AB01W AB04W AC01X AC02X AD03W AE05X BB031 CF03W EE026 EE036 EG046 FD206 4L035 BB31 BB89 BB91 DD20 EE20 JJ04 JJ14 LA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リサイクルされたプラスチック材料と分
    解促進剤とを含有する樹脂組成物からなり、 前記分解促進剤は、生分解性高分子と、1つ以上の不飽
    和二重結合を有する不飽和化合物と、鉄化合物と、鉄以
    外の遷移金属化合物と、芳香族ケトン類とを有すること
    を特徴とする生分解性再生糸。
  2. 【請求項2】 リサイクルされたプラスチック材料と分
    解促進剤とを含有する樹脂組成物からなり、 前記分解促進剤は、生分解性高分子と、1つ以上の不飽
    和二重結合を有する不飽和化合物と、鉄化合物と、鉄以
    外の遷移金属化合物と、芳香族ケトン類とを有すること
    を特徴とする生分解性再生フィルム。
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