JP2001031996A - 共沸様溶剤組成物 - Google Patents

共沸様溶剤組成物

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JP2001031996A
JP2001031996A JP11206785A JP20678599A JP2001031996A JP 2001031996 A JP2001031996 A JP 2001031996A JP 11206785 A JP11206785 A JP 11206785A JP 20678599 A JP20678599 A JP 20678599A JP 2001031996 A JP2001031996 A JP 2001031996A
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Japan
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solvent composition
composition
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distillation
cleaning
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JP11206785A
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English (en)
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Takeshi Hanada
毅 花田
Masaaki Tsuzaki
真彰 津崎
Toshio Miki
寿夫 三木
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗浄力に優れ、広い洗浄用途に使用できる新規
な共沸様溶剤組成物を提供する。 【解決手段】ジクロロペンタフルオロプロパンを35〜
65重量%とCF3−(O−CF(CF3)−CF2n
(O−CF2m−O−CF3を35〜65重量%含む共
沸様溶剤組成物。ただし、nは0〜6の整数、mは0〜
6の整数であり、m=n=0は除く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジクロロペンタフ
ルオロプロパンと特定パーフルオロポリエーテルを35
〜65重量%/65〜35重量%の割合で含む共沸様溶
剤組成物に関する。この共沸様溶剤組成物は、プラスチ
ック、金属、ガラス、セラミックス、繊維などの固体表
面を洗浄するための洗浄溶剤組成物等に使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、各種脱脂洗浄、フラックス洗浄、
塵埃洗浄等には、不燃性、化学的および熱的安定性に優
れる1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンやジクロロ
ペンタフルオロプロパン(以下、R225とも記す。)
等が使用されている。また、それらにメタノールやエタ
ノールといったアルコール類や炭化水素類等を加え、溶
解力を高めた混合溶剤も使用されている。
【0003】特に、R225およびその混合物は、金
属、プラスチック、エラストマー等の基材を侵しにく
く、各種の汚れを選択的に溶解する等の特徴を有するた
め、各種精密機械部品や電子部品、これらの電子部品を
実装したプリント基板、光学部品等の産業分野の洗浄に
広く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】R225およびその混
合物は、洗浄性が良好で乾燥性にも優れるが、残存応力
のある一部のプラスチックやゴム材質に対しては影響を
与えることもあるため、これらの高分子材料を含む部品
の洗浄には使用できないことがあった。本発明は、共沸
様溶剤組成物であり、R225の洗浄力を維持したま
ま、これらの高分子材料への影響を抑えることにより、
R225より広い洗浄用途に使用できる溶剤組成物を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、R225と特定のパーフルオロポリエーテルを混合
した場合、共沸様溶剤であり、R225の洗浄力を維持
したまま、残存応力のある高分子材料への影響を抑え、
R225より広い洗浄用途に使用できる溶剤組成物が得
られることを見出した。
【0006】すなわち、本発明は、(1)ジクロロペン
タフルオロプロパンと(2)下記式1で表されるパーフ
ルオロポリエーテルを含む組成物であって、(1)/
(2)の割合が35〜65重量%/65〜35重量%で
あることを特徴とする共沸様溶剤組成物を提供する。た
だし、式1において、nは0〜6の整数、mは0〜6の
整数であり、m=n=0は除く。
【0007】
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における(1)成分のR2
25とは、分子式C3HCl25で表されるジクロロペ
ンタフルオロプロパンの1種または2種以上の混合物を
意味する。R225の好ましいものは、3,3−ジクロ
ロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(以
下、R225caとも記す。沸点51.1℃。)および
1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオ
ロプロパン(以下、R225cbとも記す。沸点56.
1℃。)から選ばれる少なくとも1種である。R225
が、R225caおよびR225cbの混合物である場
合の混合割合は、特に限定されないが、例えば、R22
5ca/R225cbの割合が1〜99重量%/1〜9
9重量%であり、好ましくは40〜50重量%/50〜
60重量%である。
【0009】本発明において、(2)成分の式1で表さ
れるパーフルオロポリエーテルとしては、特定のnとm
を有する単独の化合物であってもよく、nとmが異なる
複数種類の混合物であってもよい。通常は、沸点が50
〜65℃の範囲のものが好ましく採用され得る。具体的
には、アウジモント社(イタリー)の製品「Galde
n SV 55」(商品名)(沸点:56℃)などが挙
げられる。
【0010】本発明の共沸様溶剤組成物は、不燃性であ
るとともに共沸組成が存在するため、蒸気洗浄に用いた
り、蒸留等によりリサイクル使用しても組成の変動がな
いか無視できるほど小さく、R225と同様の使い方が
でき、従来技術の大幅な変更を要しない等の利点があ
る。さらに、R225の洗浄力を維持したまま高分子材
料への影響を抑えることにより、R225よりも広い洗
浄用途で使用できる。
【0011】こうした具体的な用途としては、ガラス、
セラミックス、プラスチック、ゴム、金属製各種物品等
に付着した油、フラックス、インキ、塵埃等の洗浄剤、
塗料用溶剤、抽出溶剤等が挙げられる。特にIC部品、
電気機器、精密機械、光学レンズ等の洗浄剤や塵埃除去
剤として好適である。洗浄方法としては、手拭き、浸
漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気洗浄またはこれ
らを組み合せた方法等を採用すればよい。
【0012】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定され
ない。各例において、(2)成分としてのPFPE−1
は、アウジモント社(イタリー)の製品「Galden
SV 55」(商品名)(沸点:56℃)である。例
1〜例5、例8〜例12および例14〜例18は実施例
であり、例6〜例7、例13および例19〜例21は比
較例である。
【0013】(例1)表1の上段に示す組成からなる溶
剤組成物1000gを蒸留フラスコに入れ、理論段数5
段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留を行った。蒸留開始
から4時間、8時間、12時間後において、留分100
gを各々採取した。採取したサンプルをガスクロマトグ
ラフで測定した結果、表1のとおりの組成であった。
【0014】
【表1】
【0015】(例2)表2の上段に示す組成からなる溶
剤組成物1000gを蒸留フラスコに入れ、理論段数5
段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留を行った。蒸留開始
から4時間、8時間、12時間後において、留分100
gを各々採取した。採取したサンプルをガスクロマトグ
ラフで測定した結果、表2のとおりの組成であった。
【0016】
【表2】
【0017】(例3)表3の上段に示す組成からなる溶
剤組成物1000gを蒸留フラスコに入れ、理論段数5
段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留を行った。蒸留開始
から4時間、8時間、12時間後において、留分100
gを各々採取した。採取したサンプルをガスクロマトグ
ラフで測定した結果、表3のとおりの組成であった。
【0018】
【表3】
【0019】(例4)表4の上段に示す組成からなる溶
剤組成物1000gを蒸留フラスコに入れ、理論段数5
段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留を行った。蒸留開始
から4時間、8時間、12時間後において、留分100
gを各々採取した。採取したサンプルをガスクロマトグ
ラフで測定した結果、表4のとおりの組成であった。
【0020】
【表4】
【0021】(例5)表5の上段に示す組成からなる溶
剤組成物1000gを蒸留フラスコに入れ、理論段数5
段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留を行った。蒸留開始
から4時間、8時間、12時間後において、留分100
gを各々採取した。採取したサンプルをガスクロマトグ
ラフで測定した結果、表5のとおりの組成であった。
【0022】
【表5】
【0023】(例6)表6の上段に示す組成からなる溶
剤組成物1000gを蒸留フラスコに入れ、理論段数5
段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留を行った。蒸留開始
から4時間、8時間、12時間後において留分100g
を採取した。採取したサンプルをガスクロマトグラフで
測定した結果、表6のとおりの組成であった。
【0024】
【表6】
【0025】(例7)表7の上段に示す組成からなる溶
剤組成物1000gを蒸留フラスコに入れ、理論段数5
段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留を行った。蒸留開始
から4時間、8時間、12時間後において留分100g
を採取した。採取したサンプルをガスクロマトグラフで
測定した結果、表7のとおりの組成であった。
【0026】
【表7】
【0027】(例8〜例13)下記表8に示す溶剤組成
物を用いて金属加工油の洗浄試験を行った。すなわち、
SUS−304のテストピース(25mm×30mm×
2mm)を、金属加工油A:ダフニカットAS40H
(出光興産社製)、B:ダフニカットAS30D(出光
興産社製)、C:ダフニカットAS25F(出光興産社
製)中に浸漬して金属加工油を付着させた。該金属加工
油を付着させたテストピースを、40℃に保温した表8
の溶剤組成物中に5分間浸漬して洗浄した。金属加工油
の除去度(◎:良好に除去可、△:微量残存、×:かな
り残存)を判定した結果を表8に示す。
【0028】なお、表8において、R225(ca:c
b)とはR225caとR225cbの混合物を示す。
また重量%欄の括弧内の数字は、R225ca:R22
5cbの重量%を示す。金属加工油A、B、Cの除去度
は、表15のA欄(金属加工油A)、B欄(金属加工油
B)、C欄(金属加工油C)にそれぞれ示した。
【0029】
【表8】
【0030】(例14〜例21)表9の溶剤組成物を用
いてABS樹脂の材料適合性試験を行った。すなわち、
ASTM D543の手法に従って試験を行った後に目
視観察し、外観変化(◎:変化なし、×:割れまたは部
分的溶解が発生)を判定した結果を表9の評価の欄に示
す。また、表9において、R225(ca:cb)とは
R225caとR225cbの混合物を示す。また重量
%欄の括弧内の数字は、R225ca:R225cbの
重量%を示す。
【0031】
【表9】
【0032】
【発明の効果】本発明の共沸様溶剤組成物は、R225
と特定のパーフルオロポリエーテルを特定の割合で含む
ことを特徴とし、共沸様溶剤組成物であるため、蒸気洗
浄に用いたり、蒸留等によりリサイクル使用しても組成
の変動がないか無視できるほど小さいため、従来技術の
大幅な変更を要しない。また、R225の洗浄力を維持
したまま、残存応力のある高分子材料を含む部品に対す
る影響を抑えた溶剤組成物であるため、R225より広
い洗浄用途に使用できる等の利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H003 DA05 DA09 DA12 ED18 ED29 FA15 4K053 PA01 PA03 QA04 QA05 QA07 RA04 RA08 RA31 RA36 RA41 SA04 SA06 SA18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)ジクロロペンタフルオロプロパンと
    (2)下記式1で表されるパーフルオロポリエーテルを
    含む組成物であって、(1)/(2)の割合が35〜6
    5重量%/65〜35重量%であることを特徴とする共
    沸様溶剤組成物。ただし、式1において、nは0〜6の
    整数、mは0〜6の整数であり、m=n=0は除く。 【化1】
  2. 【請求項2】ジクロロペンタフルオロプロパンが3,3
    −ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロ
    パンおよび/または1,3−ジクロロ−1,1,2,
    2,3−ペンタフルオロプロパンである請求項1に記載
    の共沸様溶剤組成物。
JP11206785A 1999-07-21 1999-07-21 共沸様溶剤組成物 Pending JP2001031996A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3831918A4 (en) * 2018-07-27 2022-04-13 Central Glass Company, Limited SOLVENT COMPOSITION

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3831918A4 (en) * 2018-07-27 2022-04-13 Central Glass Company, Limited SOLVENT COMPOSITION

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