JP2001031477A - 金属製品搬送用複合セラミツクロールとその製造方法 - Google Patents

金属製品搬送用複合セラミツクロールとその製造方法

Info

Publication number
JP2001031477A
JP2001031477A JP11207298A JP20729899A JP2001031477A JP 2001031477 A JP2001031477 A JP 2001031477A JP 11207298 A JP11207298 A JP 11207298A JP 20729899 A JP20729899 A JP 20729899A JP 2001031477 A JP2001031477 A JP 2001031477A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boride
crystal grains
surface layer
composite ceramic
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11207298A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Okada
充 岡田
Hidenori Kita
英紀 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd filed Critical Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority to JP11207298A priority Critical patent/JP2001031477A/ja
Publication of JP2001031477A publication Critical patent/JP2001031477A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性と耐久性に優れた、金属製品搬送用複
合セラミツクロールを得る。 【解決手段】 窒化珪素を主成分とするセラミツクロー
ル2において、表層部3を硼化チタン(TiB2),硼化ジ
ルコニウム(ZrB2)などの硼化物12が分散した微細な
結晶粒12aから構成し、内部層4を柱状結晶粒14ま
たは柱状結晶粒14に炭素繊維15を配合した構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば高温反応炉な
どの内部で金属製品を搬送するためのロールコンベヤの
ロール、特に耐熱性と耐久性に優れた金属製品搬送用複
合セラミツクロールとその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば鋼板から珪素鋼板を連続的に製造
するには、炉床に配設したロールコンベヤにより鋼板を
加熱反応炉へ装入し、移送中に炉の内部に充満させた四
塩化珪素ガスと反応させ、珪素鋼板として排出する。ロ
ールコンベヤは炉床に移送方向と垂直に配設した多数の
ロール(ハースロールと呼ばれる)からなり、鋼板は回
転するロールの上を連続的に送られる。高温に加熱され
た金属製品を運搬するために、窒化珪素系セラミツクの
ロールを用いると、ロールに含まれる窒化珪素が金属製
品と反応したり、金属製品の搬送中にロールが破損する
という問題があつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の
問題に鑑み、耐熱性と耐久性に優れた金属製品搬送用複
合セラミツクロールを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の構成は窒化珪素を主成分とするセラミツク
ロールにおいて、表層部が硼化チタン(TiB2),硼化ジ
ルコニウム(ZrB2)などの硼化物が分散した微細な結晶
粒からなり、内部層が柱状結晶粒または柱状結晶粒に炭
素繊維が配合されたものであることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明では窒化珪素セラミツクス
からなるロールについて、表層部に窒化珪素の母相に硼
化チタン(TiB2)または硼化ジルコニウム(ZrB2)を分
散させることにより、金属製品と反応しにくくする一
方、内部層に窒化珪素の母相に炭素繊維を分散させるこ
とにより、靭性を高め破損しにくくする。表層部と内部
層とは別々に作成した後に、一体に接合してから焼成す
る。
【0006】
【実施例】図1,2に示すように、本発明による金属製
品搬送用複合セラミツクロールは中空のものであり、外
周側の表層部3は内周側の内部層4と組成を異にする。
表層部3と内部層4とは別々に作成した後に、一体に接
合してから焼成する。表層部3には炭素繊維は配合され
ないが、内部層4には長さ100〜1000μm程度に
切断した炭素繊維が均一に珪化珪素の母相に分散され
る。
【0007】図3に示すように、金属製品搬送用複合セ
ラミツクロール2は窒化珪素を主成分とし、表層部3は
窒化珪素(Si3N4 )などの結晶粒12aに、硼化チタン
(TiB2),硼化ジルコニウム(ZrB2)などの硼化物12
が分散した微細な結晶粒からなり、内部層4は窒化珪素
(Si3N4 )などの柱状結晶粒14からなり、好ましく
は、柱状結晶粒14に炭素繊維15が配合される。
【0008】詳しくは、表層部3は硼化チタン(Ti
B2),硼化ジルコニウム(ZrB2)の内の少くとも1つか
らなる硼化物12と、窒化珪素(Si3N4 )などの結晶粒
12aと、さらに珪素(Si),アルミニウム(Al),イ
ツトリウム(Y ),タリウム(Ta)の内の少くとも1つ
の元素を含む珪化物,酸化物,窒化物または酸窒化物か
らなる粒界相13とからなる。表層部3の硼化物12、
つまり硼化チタン(TiB2),硼化ジルコニウム(ZrB2
の内の少くとも1つの含有量は5〜25 wt.%である。
【0009】内部層4は窒化珪素(Si3N4 )に代表され
る、珪素(Si),アルミニウム(Al),イツトリウム
(Y ),タリウム(Ta)の内の少くとも1つの元素を含
む珪化物,窒化物または酸窒化物14からなり、好まし
くは、上述の珪化物,窒化物または酸窒化物14に、炭
素繊維15が添加される。内部層4の炭素繊維15の含
有量は3〜20 wt.%である。
【0010】本発明による金属製品搬送用複合セラミツ
クロール2は、表層部3を泥漿鋳込みにより成形し、さ
らに表層部3とは異なる上述の成分の泥漿を、表層部3
の内空部へ鋳込むことにより内部層4を成形し、表層部
3と内部層4からなる成形体を焼成して得られる。
【0011】〔具体的実施例〕金属珪素粉末に窒化珪素
(Si3N4 )、硼化チタン(TiB2)、シリカ(SiO2)、ア
ルミナ(Al2O3 )、イツトリア(Y2O3)、酸化タンタル
(Ta2O5 )の各粉末を加え、さらに水と解膠剤を加え、
混練してスラリーを作製した。得られたスラリーを所定
の長さの石膏型へ注入し、排泥することにより表層部3
の成形体(中空の成形体)を成形した。
【0012】次いで、金属珪素粉末に窒化珪素(Si3N
4 )、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al 2O3 )、イツトリ
ア(Y2O3)、酸化タンタル(Ta2O5 )の各粉末と、炭素
繊維とを加え、さらに水と解膠剤を加え、混練して作製
したスラリーを、まだ石膏型から取り出してない表層部
3の成形体の内空部に注入し、排泥することにより表層
部3と内部層4とを一体に形成した。表層部3と内部層
4との2層からなる成形体を石膏型から取り出し、乾燥
し、脱脂した後、窒素ガスの不活性雰囲気にて焼成する
ことにより、図1,2に示すような複合セラミツクロー
ル2を得た。
【0013】得られた複合セラミツクロール2につい
て、炭素繊維15の含有量と耐久性との関係を試験した
ところ、図4に示すような結果を得た。炭素繊維15の
含有量が5 wt.%以下では、窒化珪素などの柱状結晶粒
14の相互間の緩衝効果が十分でなく、割れが生じやす
い。逆に、炭素繊維15の含有量が20 wt.%を超える
と、窒化珪素などの柱状結晶粒14の相互間に緩みが生
じ、十分な強度を維持できない。炭素繊維15の含有量
が5〜20 wt.%の場合に、温度1200℃で約250
0〜7500時間の使用に耐える。
【0014】また、得られた複合セラミツクロール2に
ついて、硼化ジルコニウム(ZrB2)の含有量と耐久性と
の関係を試験したところ、図5に示すような結果を得
た。硼化ジルコニウム(ZrB2)の含有量が5 wt.%以下
では、高温での金属製品との不反応性が十分でなく、逆
に、硼化ジルコニウム(ZrB2)の含有量が25 wt.%を
超えると、硼化ジルコニウム(ZrB2)自体が強度を有し
ないので複合セラミツクロール2の強度を劣化させる。
複合セラミツクロール2に対する硼化ジルコニウム(Zr
B2)の含有量が5〜25 wt.%の場合に、温度1200
℃で約2500〜7500時間の使用に耐える。
【0015】上述の実施例において、硼化ジルコニウム
(ZrB2)の代りに、硼化チタン(TiB2)を用いても同様
の結果が得られることが分つた。
【0016】
【発明の効果】本発明は上述のように、窒化珪素を主成
分とする複合セラミツクロールにおいて、表層部が硼化
チタン(TiB2),硼化ジルコニウム(ZrB2)などの硼化
物が分散した微細な結晶粒からなり、内部層が柱状結晶
粒または柱状結晶粒に炭素繊維を配合したものからな
り、表層部に硼化チタン、硼化ジルコニウムなどの硼化
物を分散させたので、高温での複合セラミツクロールと
金属製品との反応が抑えられ、内部層に炭素繊維を配合
したので、複合セラミツクロールの強度、特に靭性が高
められ、耐熱性と耐久性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属製品搬送用複合セラミツクロ
ールの側面断面図である。
【図2】同複合セラミツクロールの正面断面図である。
【図3】同複合セラミツクロールの組織を模式的に示す
側面断面図である。
【図4】同複合セラミツクロールにおける炭素繊維の含
有量と耐久性の関係を表す線図である。
【図5】同複合セラミツクロールにおける硼化ジルコニ
ウムの含有量と耐久性の関係を表す線図である。
【符号の説明】
2:複合セラミツクロール 3:表層部 4:内部層
12:硼化物 12a:結晶粒 13:粒界相 14:
柱状結晶粒 15:炭素繊維

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化珪素を主成分とするセラミツクロール
    において、表層部が窒化珪素の母相に硼化チタン(Ti
    B2),硼化ジルコニウム(ZrB2)などの硼化物が分散し
    た微細な結晶粒からなり、内部層が窒化珪素の柱状結晶
    粒または柱状結晶粒に炭素繊維が配合されたものである
    ことを特徴とする、金属製品搬送用複合セラミツクロー
    ル。
  2. 【請求項2】前記表層部は硼化チタン(TiB2),硼化ジ
    ルコニウム(ZrB2)の内の少くとも1つと、珪素(S
    i),アルミニウム(Al),イツトリウム(Y ),タリ
    ウム(Ta)の内の少くとも1つの元素を含む珪化物、酸
    化物、窒化物または酸窒化物とからなる、請求項1に記
    載の金属製品搬送用複合セラミツクロール。
  3. 【請求項3】前記内部層は珪素(Si),アルミニウム
    (Al),イツトリウム(Y ),タリウム(Ta)の内の少
    くとも1つの元素を含む珪化物、窒化物または酸窒化物
    と、炭素繊維とからなる、請求項1に記載の金属製品搬
    送用複合セラミツクロール。
  4. 【請求項4】前記内部層の炭素繊維の含有量は3〜20
    wt.%である、請求項1〜3に記載の金属製品搬送用複
    合セラミツクロール。
  5. 【請求項5】前記表層部の硼化チタン(TiB2),硼化ジ
    ルコニウム(ZrB2)の内の少くとも1つの含有量は5〜
    25 wt.%である、請求項2に記載の金属製品搬送用複
    合セラミツクロール。
  6. 【請求項6】硼化チタン(TiB2),硼化ジルコニウム
    (ZrB2)などの硼化物が分散した微細な結晶粒からなる
    表層部を泥漿鋳込みにより成形し、さらに柱状結晶粒ま
    たは柱状結晶粒に炭素繊維が配合された泥漿を前記表層
    部の内空部に鋳込むことにより内部層を成形し、前記表
    層部と前記内部層からなる成形体を焼成することを特徴
    とする、金属製品搬送用複合セラミツクロールの製造方
    法。
JP11207298A 1999-07-22 1999-07-22 金属製品搬送用複合セラミツクロールとその製造方法 Pending JP2001031477A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11207298A JP2001031477A (ja) 1999-07-22 1999-07-22 金属製品搬送用複合セラミツクロールとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11207298A JP2001031477A (ja) 1999-07-22 1999-07-22 金属製品搬送用複合セラミツクロールとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001031477A true JP2001031477A (ja) 2001-02-06

Family

ID=16537475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11207298A Pending JP2001031477A (ja) 1999-07-22 1999-07-22 金属製品搬送用複合セラミツクロールとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001031477A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040040497A (ko) * 2002-11-07 2004-05-13 삼성전자주식회사 플라즈마 디스플레이 장치
EP3763835A4 (en) * 2018-03-09 2021-04-21 JFE Steel Corporation METHOD OF ANNEALING STEEL SHEET AND ANNEALING FURNACES

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040040497A (ko) * 2002-11-07 2004-05-13 삼성전자주식회사 플라즈마 디스플레이 장치
EP3763835A4 (en) * 2018-03-09 2021-04-21 JFE Steel Corporation METHOD OF ANNEALING STEEL SHEET AND ANNEALING FURNACES
US11655520B2 (en) 2018-03-09 2023-05-23 Jfe Steel Corporation Steel sheet annealing method and steel sheet annealing furnace

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2828986B2 (ja) セラミックス焼結体
EP1666433B1 (en) SiC REFRACTORY COMPRISING SILICON NITRIDE BONDED THERETO
US5288672A (en) Ceramics based on aluminum titanate, process for their production and their use
JP2001031477A (ja) 金属製品搬送用複合セラミツクロールとその製造方法
CN110451991A (zh) 一种以废弃莫来石匣钵为原料的浇注料及其生产方法
JPH06305828A (ja) チタン酸アルミニウム複合材料及びその製造方法
JPS6114200A (ja) 窒化けい素ウイスカの製造法
JPS6340766A (ja) 高温鉄鋼接触部材
JP2003119083A (ja) 耐熱性治具
JPH0339031B2 (ja)
JP3709691B2 (ja) 複合材料
JPH0826860A (ja) 焼成用治具
JP2002012961A (ja) 鉄溶湯用部材とその製造方法
JPH0149664B2 (ja)
JPH1096591A (ja) 緻密質不定形耐火物の熱間吹付け施工方法
JP2532210B2 (ja) ラジアントチユ−ブ形式の加熱装置
JP3547942B2 (ja) セラミックス複合部材およびその製造方法
JP3637451B2 (ja) マグネシア・スピネル質れんが
JPH01188480A (ja) 泡状セラミックス
JPS62242788A (ja) 焼成容器
JPH01100075A (ja) コンクリート基材への釉薬焼付け方法
JPH1071449A (ja) 精密鋳造用鋳型
JPH0345560A (ja) 耐酸化性炭化珪素質耐火物
JPH029747A (ja) セラミックチューブの製造方法
JP2002265272A (ja) 繊維強化窒化珪素セラミツク複合材料