JP2001030798A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

車両の走行制御装置

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JP2001030798A
JP2001030798A JP11210568A JP21056899A JP2001030798A JP 2001030798 A JP2001030798 A JP 2001030798A JP 11210568 A JP11210568 A JP 11210568A JP 21056899 A JP21056899 A JP 21056899A JP 2001030798 A JP2001030798 A JP 2001030798A
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vehicle
control
deceleration
acceleration
brake
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JP11210568A
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English (en)
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Kenji Shimizu
賢治 清水
Toshihiro Matsuoka
俊弘 松岡
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 追従制御と定速制御とを行う車両の走行制御
装置において、自車の走行する車線以外の車線に他車が
存在する場合の追従制御から定速制御への移行を適切に
行う 【解決手段】 先行車が補足できなくなったときは追従
制御から定速制御へ移行させる。障害物検出センサや路
車間通信情報によって、自車の走行する車線とは異なる
車線上の他車が存在し(ステップS52)、他車の移動
ベクトルと自車の移動ベクトルが交わるときには、追従
制御から定速制御へ移行する際の加速度を小さく補正す
る(ステップS59)。自車と他車とが所定の間隔に接
近するまでの時間が短いほど、加速度を小さくする(ス
テップS58)。他車または自車が車線変更した場合で
も、追突などが回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行車が存在する
場合に自車と先行車との距離が所定距離になるように上
記先行車の追従制御を行い、先行車が存在しない場合に
設定車速での定速制御を行う車両の走行制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両の走行制御装置
として、追従制御と定速制御とを行うものが知られてい
る(例えば、特開平6−127289号公報参照)。こ
のものでは、追従制御中に先行車が車線変更した場合
等、先行車を補足できなくなったときであって下り坂を
走行しているときは、所定時間経過後に、追従制御から
定速制御に移行するようにしている。
【0003】また、上記と同様に、追従制御と定速制御
とを行う車両の走行制御装置が知られている(例えば、
特開平7−89366号公報参照)。このものでは、追
従制御中に先行車を補足できなくなったときは、所定時
間だけ現車速を保持して走行した後に、定速制御に移行
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
追従制御から定速制御に移行する車両の走行制御装置に
おいては、例えば、自車の走行する車線以外の車線に他
車が存在する場合に、追従制御から定速制御に移行すれ
ば、他車の近傍を急加速で走行する場合もあり、運転者
が不安に感じたり、違和感を感じたりする場合がある。
【0005】また、例えば自車が、上記他車の後方に車
線変更するような場合に追従走行から定速走行に移行す
れば、その他車の後方を急加速で走行することになって
しまい、好ましいものではない。加えて、これとは逆
に、上記他車が自車の前方に車線変更する場合には、自
車が追従走行から低速走行に移行することによって、そ
の他車の後ろを急加速で走行することになってしまう。
【0006】さらに、自車が追従制御から定速制御に移
行する際に、減速する場合も考えられ、このような減速
を行っているときに、例えば上記他車が自車の後方に車
線変更を行えば、自車と他車との車間距離が極めて短く
なってしまうおそれがある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、追従制御と定
速制御とを行う車両の走行制御装置において、自車の走
行車線以外の車線に他車が存在する場合の追従制御から
定速制御への移行を適切に行うことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、例えば自車の周囲の障害物を検出する
障害物レーダや、車両とインフラと間の情報のやりとり
を行う路車間通信情報を利用することによって、追従制
御から定速制御への移行を適正化させる点に着目して本
発明を完成するに至ったものである。
【0009】具体的に、第1の発明は、自車と先行車と
の間の距離が所定距離になるように追従制御を行い、上
記先行車が補足できないときは予め設定された設定車速
での定速制御を行うよう制御を移行し、自車の走行する
車線とは異なる車線上に他車が存在する場合は、上記先
行車が補足できなくなったときの追従制御から定速制御
への移行を抑制することを特定事項とするものである。
【0010】すなわち、自車前方の先行車を検出する、
例えば障害物レーダ、具体的には、スキャン式のレーザ
レーダ、ミリ波レーダ、若しくは超音波レーダなどにて
構成された先行車検出手段と、先行車との車間距離を所
定距離とする追従制御を行う追従制御手段と、設定車速
での定速制御を行う定速制御手段と、上記追従制御手段
による制御及び定速制御手段による制御を切り替える制
御移行手段と、自車周囲の他車の存在に関する情報を入
力する、例えば路車間通信情報などにより構成された、
あるいは、上述したような障害物レーダにより構成され
た他車検出手段と、この他車検出手段の結果に応じて追
従制御から定速制御への移行を抑制する抑制手段とを備
えるものとする。
【0011】そして、この場合、先行車が補足できなく
なって追従制御から定速制御へ移行する場合であって
も、自車の走行する車線以外の車線に他車が存在する場
合には、追従制御から定速制御への移行を抑制すること
によって、例えば上記他車近傍を急加速で走行するこ
と、あるいは車線変更を行おうとする他車などとの追突
が回避される。その結果、追従制御から定速制御への移
行を適正に行い得る。
【0012】そして、上記のような移行の抑制として
は、具体的に、例えば請求項2記載の如く、他車が存在
する場合の追従制御から定速制御へ移行する際の加速度
を、他車が存在しない場合の加速度に比べて小さくする
ようにしてもよい。ここで、「加速度」とは、車速が時
間に対し増速するように変化する割合であるいわゆる加
速度、及び車速が時間に対し減速するように変化する割
合であるいわゆる減速度の双方を含むものとする。そし
て、「加速度を小さくする」とは、加速の場合は時間に
対する増速の割合を小さくすることであり、減速の場合
は時間に対する減速の割合を小さくすることである。
【0013】そして、この場合、他車近傍を急加速で走
行することが防止され、追従制御から定速制御への移行
を適正に行い得る。また、自車の車線変更、または他車
の車線変更などがあった場合でも、加速度(減速度)が
小さくなっていることから、追突などを回避し得る。
【0014】また、自車または他車の車線変更は、単
に、他車の存在のみを検出しているのでは正確に予測す
ることは困難である。そこで、例えば、障害物レーダに
よって他車を補足している場合には、その補足軌跡を検
出することによって、他車と自車との相対的な位置、及
び相対速度を算出し、これによって、上記他車が移動し
ようとする方向と相対速度による移動ベクトルを検出す
るようにすればよい。このように、移動ベクトルが検出
すれば、この他車の移動ベクトルと自車と移動ベクトル
とが交わる場合は、両者のいずれかが車線変更を行うと
して、追従走行から定速走行への移行を抑制するように
してもよい。
【0015】また、上記移動ベクトルの検出としては、
例えば路車間通信によって車両の舵角情報または車速情
報をインフラ側に送信している場合では、その他車の舵
角情報、及び車速情報を路車間情報によって得るように
して、他車の移動ベクトルを検出するようにしてもよ
い。
【0016】さらに、このように、自車の移動ベクトル
と他車の移動ベクトルとを検出し、それに基づいて追従
走行から定速走行への移行を抑制する場合には、例えば
請求項3記載の如く、追従制御から定速制御へ移行する
際の加速度を、自車の移動ベクトルと他車の移動ベクト
ルとが交わる場合、上記自車と他車とが所定の間隔に接
近するまでの時間が短いほど小さくするようにしてもよ
い。ここで、「加速度」とは、上述したようにいわゆる
加速度及び減速度の双方を含むものとする。
【0017】そして、この場合、自車と他車とが接近す
るまでの時間が短い場合は、急加減速を行えば追突する
おそれが高くなってしまう。そこで、このような場合
は、追従制御から定速制御への移行の際の加速度をより
小さくすることによって、追突などをより一層回避する
ようにしてもよい。これにより、追従制御から定速制御
への移行のより一層の適正化が図られる。
【0018】加えて、請求項4記載の如く、自車と他車
とが所定の間隔に接近するまでの時間が所定時間以下の
場合は、追従制御から定速制御への移行を禁止するよう
にしてもよい。
【0019】このような所定時間は、例えば天候や路面
の摩擦係数(μ)に応じて変更するようにしてもよい。
つまり、例えば雨天や霧等の悪天候の場合には、運転者
の視認性が低下したりすることから所定時間をより長く
設定して、自車と他車とが接近する時間がより長い場合
でも、追従制御から定速制御への移行を禁止し、より一
層の安全を確保するようにしてもよい。また、例えば路
面μが小さいほど、車線変更時のスリップなどの危険性
がより高まることから上記所定時間を長くするようにし
てもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における車
両の走行制御装置によれば、自車の周囲に他車が存在す
る場合の追従走行から定速制御への移行を適正に行うこ
とができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0022】図1は、本発明の実施形態に係る車両の走
行制御装置のブロック図を示し、この走行制御装置は、
ICCW(Intelligent Cruise Control and Warning)
コントロールユニット1を備え、このICCWコントロ
ールユニット1が、各種スイッチ21〜27,56、及
び各種センサ41〜46からの信号を入力し、アクチュ
エータ3、表示・警報装置47、及びECATコントロ
ールユニット61を制御することによって、先行車が存
在しない場合は設定車速での定速制御を行い、先行車が
存在する場合にはこの先行車との車間距離が目標車間距
離となるような追従制御を行い、さらに、追従制御中に
先行車が補足できなくなったときには定速制御に移行
(オートリジューム)する、いわゆる走行制御を行うよ
うになっている。
【0023】そして、同図において、56は運転者がブ
レーキペダルを踏むことによってオンとなり、走行制御
をキャンセルするブレーキスイッチ、21〜25は走行
制御の設定を行うための各種設定スイッチ、26はワイ
パーを作動させるとオンになるワイパースイッチ、27
はヘッドランプ若しくはフォグランプを点灯させるとオ
ンになるライトスイッチである。また、41〜44は各
種センサ、及び自車前方の障害物と自車との間の距離を
検出する検出手段としての障害物レーダであり、45は
例えば自車前方の渋滞状況等、インフラと自車との間で
情報のやり取りを行う路車間通信情報、46は地図デー
タ46aを備え自車の現在位置を検出する現在位置検出
センサ、いわゆるナビゲーションシステムである。ま
た、47は走行制御時に設定車速等の各種表示、及び後
述する自動ブレーキの作動等の警報を、運転者に対し行
う表示・警報装置である。
【0024】さらに、3は上記ICCWコントロールユ
ニット1からの信号を受けて、走行制御の際のスロット
ル開度及びブレーキ装置をそれぞれ制御するためのアク
チュエータであり、62はエンジンの吸気管内に配設さ
れたスロットルバルブの開度を制御するスロットルアク
チュエータ、52はマスタシリンダを作動させるブレー
キロッドである。
【0025】また、61は走行制御の際にICCWコン
トロールユニットによってシフトダウン等の変速制御が
されるECAT(Electronic Controlled Automatic Tra
nsmission)コントロールユニットである。
【0026】上記各種設定スイッチ21〜25の内、2
1は走行制御のオン・オフを行うメインスイッチ、22
は定速制御の設定速度を設定するセットスイッチ及び設
定速度を減速させるコーストスイッチ、23は設定速度
を増速させるアクセルスイッチ及び走行制御が中断され
た場合に再び走行制御を復帰させるリジュームスイッ
チ、24はブレーキペダルの操作とは別に、走行制御を
中断させるキャンセルスイッチである。また、25は追
従制御(車間距離制御)における先行車との目標車間距
離を設定する車間時間設定スイッチであり、この設定ス
イッチは、先行車の現在位置まで自車が到達するのに要
する時間を設定することによって、目標車間距離を設定
するようになっている。例えば、この時間を短く設定す
ればするほど目標車間距離が短くなるようになってい
る。
【0027】これらの走行制御の設定スイッチ21〜2
5は、図2に示すように、運転席に配置されたステアリ
ングシャフトから車幅方向に延設されたレバー部材20
に集中配置されている。
【0028】すなわち、上記レバー部材20の先端にメ
インスイッチ21が設けられ、A方向の押し操作によっ
てこのメインスイッチ21がオン・オフされるようにな
っている。また、上記レバー部材20のB方向への揺動
操作によって、セット・コーストスイッチ22がオンさ
れ、さらに、このレバー部材20のC方向の揺動操作に
よってアクセル・リジュームスイッチ23がオンされる
ようになっている。また、上記レバー部材20のF方向
への揺動操作によって、キャンセルスイッチ24がオン
されるようになっている。
【0029】また、車間時間設定スイッチ25は、ダイ
ヤル式スイッチによって構成されており、上記車間時間
設定スイッチ25はこのレバー部材20の軸方向、すな
わち車幅方向に延びる軸心周りに回動操作されるように
なっている。
【0030】そして、このダイヤル式スイッチ25の操
作方向は、ダイヤル周面の運転者に対向する部位、すな
わち、運転者の前方斜め下向きの目線に対向する後部か
ら上部を、前方から上方(図6のD方向)へ回動させた
とき、目標車間距離が小さくなり、上記部位を後方から
下方(同図のE方向)へ回動させたとき、目標車間距離
が大きくなるように設定されている。なお、ダイヤル式
スイッチ25の目盛りは、1秒〜2秒となっている。
【0031】そして、上記セット・コーストスイッチ2
2、及びアクセル・リジュームスイッチ23についてさ
らに詳しく説明すると、上記セット・コーストスイッチ
22は、メインスイッチ21をオンした後に操作された
場合にはセットスイッチとして機能し、上記セット・コ
ーストスイッチ22をオンしたときの現車速を設定車速
として設定するようになっている。一方、走行制御中、
すなわち、すでに設定車速が設定されている状態でセッ
ト・コーストスイッチ22が操作された場合にはコース
トスイッチとして機能する。これは定速制御中であれ
ば、このセット・コーストスイッチ22をオンすること
によって、スロットルバルブが全閉となり、車両が減速
する。このとき、車速センサ41により検出されたサン
プリング周期毎の車速が設定車速に随時更新される。す
なわち、上記レバー部材20のB方向へ揺動操作してか
ら、上記レバー部材20を離した瞬間の車速が設定車速
となる。一方、追従制御中に上記セット・コーストスイ
ッチ22が瞬間的に操作された場合には設定車速を1k
m/hだけ減速させるようになり、また、追従制御中に
上記セット・コーストスイッチ22をオンにした状態が
保持された場合には、そのオンされた時間、例えば20
0ms毎に1km/hだけ設定車速を減速させるように
なっている。
【0032】一方、上記アクセル・リジュームスイッチ
23は、走行制御中に操作された場合にはアクセルスイ
ッチとして機能する。そして、定速制御中であれば、こ
のアクセル・リジュームスイッチ23をオンすることに
よって、現車速に応じた目標加速度が設定され、この目
標加速度に基づいてスロットルアクチュエータ62、ま
たはECATコントロールユニット61が制御されて車
両が増速する。このとき、車速センサ41により検出さ
れたサンプリング周期毎の車速が設定車速に随時更新さ
れる。すなわち、上記レバー部材20のC方向へ揺動操
作してから、上記レバー部材20を離した瞬間の車速が
設定車速となる。一方、追従制御中にアクセル・リジュ
ームスイッチ23が瞬間的に操作された場合には、設定
車速を1km/hだけ増速させるようになり、追従制御
中に上記アクセル・リジュームスイッチ23をオンにし
た状態が保持された場合には、そのオンされた時間、例
えば200ms毎に1km/hだけ設定車速を増速させ
るようになっている。これに対し、走行制御がキャンセ
ルされた状態で上記アクセル・リジュームスイッチ23
が操作された場合にはリジュームスイッチとして機能
し、走行制御をキャンセルする直前の走行制御の状態、
例えば設定車速や設定車間時間での走行制御に復帰する
ようになっている。
【0033】また、図1に示すように、上記各種センサ
の内、41は自車の車速を検出する車速センサ、42は
ブレーキ圧を検出するブレーキ圧センサである。43は
自車前方の障害物を検出する障害物レーダであり、具体
的には、例えばスキャン式のレーザレーダ、ミリ波レー
ダ、あるいは超音波レーダとすればよい。また、44は
スロットルバルブの開度を検出するスロットルセンサで
ある。
【0034】次に、上記アクチュエータ3について説明
する。
【0035】上記アクチュエータ3は、図3に示すよう
な構造になっており、スロットルバルブの開度を制御す
るスロットルアクチュエータ62と連結されるスロット
ルリンク31と、ブレーキのマスタシリンダを作動させ
るブレーキロッド52と連結されるブレーキリンク32
と、上記ICCWコントロールユニット1により作動制
御されるモータ33と、このモータ33の回転軸33a
に取り付けられて上記スロットルリンク31とブレーキ
リンク32とを従動回転させるモータプレート34とを
備えている。
【0036】上記モータ33の上面には、回転中心軸3
5の上端を支持するブラケット35aと、上記回転中心
軸35の下端を支持するブラケット35bとがそれぞれ
取り付けられており、上記回転中心軸35は両ブラケッ
ト35a,35bによりその軸回りに正逆回転自在に支
持されている。
【0037】上記スロットルリンク31は円盤状に形成
され、その周面に周溝31aが形成されている。そし
て、上記スロットルリンク31の下面の外周部の周方向
特定位置にはスロットルリンク当接板31bが下方に向
かって突出するように配設されている。上記スロットル
リンク31は、上記回転中心軸35の上部位置に取り付
けられ、この回転中心軸35を中心として時計回り(正
転)、または、反時計回り(逆転)に回転することがで
きるように支持されている。上記スロットルリンク31
の周溝31aの所定位置にはスロットルアクチュエータ
62と連結されたスロットルアクチュエータ用ワイヤ7
1の一端が連結されている。そして、上記スロットルリ
ンク31が回転すれば、上記スロットルアクチュエータ
用ワイヤ71が上記周溝31aに巻き付いて、上記スロ
ットルアクチュエータ用ワイヤ71を引っ張るようにな
っている(図4参照)。
【0038】上記ブレーキリンク32は、図3に示すよ
うに、上記スロットルリンク31と同様に円盤状に形成
され、その周面に周溝32aが形成され、上記回転中心
軸35の下部位置に取り付けられている。そして、上記
ブレーキリンク32の上面の外周部の周方向特定位置に
はブレーキリンク当接板32bが上方に向かって突出す
るように配設されている。このブレーキリンク当接板3
2bは、図4に示すように、上記スロットルリンク当接
板31bに対して反時計回り側(矢印Lb側)の位置に
配設されている。また、上記ブレーキリンク32の下面
の外周部の周方向特定位置にはブレーキリンク当接板3
2c,32dが下方に向かって突出するように配設され
ている。上記ブレーキリンク32の周溝32aの所定位
置にはブレーキロッド52と連結されたブレーキロッド
用ワイヤ72の一端が連結されている。そして、上記ブ
レーキリンク32が回転すれば、上記ブレーキロッド用
ワイヤ72が上記周溝32aに巻き付いて、上記ブレー
キロッド用ワイヤ72を引っ張るようになっている。
【0039】上記モータ33は、上記ICCWコントロ
ールユニット1により、その回転軸33aが時計回り、
または、反時計回りに回転されるよう作動制御されるよ
うになっている。
【0040】上記モータプレート34は円盤状に形成さ
れ、上記モータ33の回転軸33aを中心として、上記
モータ33により回転するようになっている。そして、
上記モータプレート34の上面の外周部の周方向特定位
置にはモータプレート当接板34a,34bが上方に向
かって突出するようにそれぞれ配設されている。上記モ
ータプレート当接板34aは、図4に示すように、上記
ブレーキリンク当接板32cに対して反時計回り側(矢
印Lm側)の位置に配設されており、また、上記モータ
プレート当接板34bは、上記ブレーキリンク当接板3
2dに対して時計回り側(矢印Rm側)の位置に配設さ
れている。
【0041】次に、図4を用いて上記アクチュエータ3
の作動について説明する。
【0042】図4はアクチュエータ3が中立位置、つま
り、スロットルアクチュエータ用ワイヤ71とブレーキ
ロッド用ワイヤ72とがそれぞれスロットルリンク31
とブレーキリンク32とによって引っ張られていない状
態での回転位置にあるときの状態を一部省略して図示し
たものである。
【0043】このアクチュエータ3において、モータ3
3の回転軸33aが時計回りに回転作動されると、この
回転軸33aに取り付けられたモータプレート34が時
計回りに従動回転する(矢印Rm参照)。このとき、上
記モータプレート34のモータプレート当接板34a
と、ブレーキリンク32のブレーキリンク当接板32c
とが当接して上記モータプレート34の回転に伴い、上
記ブレーキリンク32を時計回りに従動回転させるよう
になる(矢印Rb参照)。さらに、上記ブレーキリンク
32の上面のブレーキリンク当接板32bがスロットル
リンク31のスロットルリンク当接板31bに当接し
て、上記スロットルリンク31を時計方向に従動回転さ
せるようになる(矢印Rs参照)。このスロットルリン
ク31が時計方向に回転することにより、このスロット
ルリンク31に連結されたスロットルアクチュエータ用
ワイヤ71を引っ張るようになる(矢印S参照)。この
とき、ブレーキリンク32は時計方向に従動回転するこ
とにより、このブレーキロッド用リンク32の連結され
たブレーキロッド用ワイヤ72は撓むようになり、ブレ
ーキロッド52が作動しない状態になっている。
【0044】一方、上記モータ33の回転軸33aが反
時計回りに回転作動されると、上記モータプレート34
が反時計回りに従動回転し(矢印Lm参照)、上記モー
タプレート当接板34bと、ブレーキリンク当接板32
dとが当接して、このブレーキリンク32を反時計回り
に従動回転させるようになる(矢印Lb参照)。このた
め、上記ブレーキリンク32に連結されたブレーキロッ
ド用ワイヤ72が引っ張られるようになる(矢印B参
照)。このとき、上記ブレーキリンク当接板32bとス
ロットルリンク31bとは、互いに離れるようになり、
上記スロットルリンク31は従動回転することなく、停
止した状態を保つようになり、スロットルアクチュエー
タ62が作動せず、スロットルバルブが全閉の状態にな
っている。
【0045】また、上記モータプレート34には、引張
コイルバネ36の一端が取り付けられており、その他端
は上記軸支持部材35aに取り付けらている(図3参
照)。上記引張コイルバネ36は、モータプレート34
が時計回り、または、反時計回りに回転すると伸ばされ
て張力が発生することになる。この張力により、上記引
張コイルバネ36は、モータ33が作動しないときに、
上記モータプレート34を中立位置に戻り付勢するよう
にしている。
【0046】そして、上述のアクチュエータ3の作動に
より、上記スロットルアクチュエータ用ワイヤ71を引
っ張ることで、スロットルアクチュエータ62介してス
ロットルバルブの開度が調節されるようになっている。
また、上記スロットルアクチュエータ62は、アクセル
ペダルとワイヤによって連結されており、このアクセル
ペダルが運転者により操作されれば、上記スロットルア
クチュエータ62を介してスロットルバルブの開度が調
整され、エンジンの出力が調整されるようになってい
る。
【0047】図5及び図6は、ブレーキペダル51近傍
を示し、57はブレーキペダル51、または、ブレーキ
ロッド52の押し込み力をマスタシリンダ53に伝達し
てマスタシリンダ53を作動させるフォークである。
【0048】上記マスタシリンダ53のフランジ53b
の右端部から後方に向かって伸びるようにブラケット5
3cが配設されており、その側面には支軸51aが車幅
方向に突出するように形成されている。ブレーキペダル
51は、その上部において、上記支軸51aにより取り
付けられており、車幅方向の軸まわりに揺動可能になっ
ている。
【0049】上記フォーク57は、基壁57aと、この
基壁57aの両端から後方に延びる側壁57b,57c
とにより平面視でUの字状に形成されている。上記フォ
ーク57は、図5に示すように、上記ブレーキペダル5
1の支軸51aの下方において、このブレーキペダル5
1を上記フォーク57の各側壁57b,57cの間に挟
むように位置している。そして、上記ブレーキペダル5
1には作動片としてのピン57fが貫通配置されて上記
ブレーキペダル51から車幅方向両側に突出するように
取り付けられ、上記ピン57fの両突出端が上記各側壁
57b,57cに挿通されている。上記フォーク57の
基壁57aの上部から上方に向かって突起物57gが形
成されており、また、上記基壁57aには上記マスタシ
リンダ53内のピストンを押し込むプッシュロッド53
aが前方に延びるように取り付けられている。上記マス
タシリンダ53は、フランジ53bにより車体の一部を
構成するパネル部材8に固定されている。
【0050】そして、ブレーキペダル51を踏むことに
より、上記フォーク57が前方に移動するようになり、
上記プッシュロッド53aが上記マスタシリンダ53に
押し込まれて、このマスタシリンダ53内の液圧が上昇
するようになっている。
【0051】また、上記フランジ53cの後端部分に
は、ブレーキペダル51を踏むことによりオンになるブ
レーキスイッチ56が取り付けられている。
【0052】上記ブレーキロッド52は、その基端がロ
ッド支持ピン52aに取り付けられ、その先端が車幅方
向に延びるように配設されている(図6参照)。そし
て、同図の一点鎖線で示すように、取り付け位置におけ
る上下方向の軸まわりに揺動可能になっている。また、
上記ブレーキロッド52の先端にはアクチュエータ3の
ブレーキリンク32に連結されたブレーキロッド用ワイ
ヤ72の他端が連結している。上記ブレーキロッド52
は、図6に示すように、上記フォーク57の突起物57
gより車体の後方位置に配設されており、上記ブレーキ
ロッド用ワイヤ72が上記アクチュエータ3の作動によ
り引っ張られると、このブレーキロッド52が上記突起
物57dと当接して上記フォーク57が前方に移動する
ことになる。このため、上記プッシュロッド53aがマ
スタシリンダ53に押し込まれて、このマスタシリンダ
53の液圧が上昇するようになっている。
【0053】つぎに、上記走行制御装置における走行制
御について、図7〜図13に示すフローチャートに基づ
いて説明しつつ、本実施形態の作用・効果について説明
する。
【0054】まず、図7a及び図7bは、走行制御のフ
ローチャートを示しており、この走行制御のフローチャ
ートはエンジンを始動させることによってスタートする
ようになっている。そして、まずステップS10におい
て、メインスイッチ21がオンされたか否かを判定す
る。上記メインスイッチ21がオンされていないとき
は、オンされるまでこのステップS10を繰り返すよう
にする。一方、オンされた場合にはステップS11に進
むようにする。
【0055】そして、ステップS11において、各種信
号の読み込みを行う。すなわち、車速センサ41,ブレ
ーキ圧センサ42,スロットルセンサ44,及び現在位
置検出センサ46等の各種センサからの検出信号、障害
物レーダ43による前方障害物(先行車)の検出信号の
読みとり、走行制御の設定スイッチ21〜25からの信
号、並びにECATコントロールユニット61の信号の
読みとりを行う。
【0056】そして、ステップS12において、上記障
害物レーダ43による検出結果から、車間距離が0(ゼ
ロ)か否か、すなわち前方障害物があるか無いかを判定
する。ここで、車間距離が0である場合は先行車がない
場合であり、定速制御を行うことになる。一方、車間距
離が0でない場合は先行車がある場合であり、この先行
車の追従制御を行うことになる。そして、車間距離が0
であればステップS15に進むようにする一方、車間距
離が0でなければステップS13に進むようにする。
【0057】上記ステップS13においては、車間距離
が100mよりも大きいか否かを判定する。そして、Y
ESの場合には、先行車との距離が離れていることか
ら、追従走行する必要はないとしてステップS15に進
む一方、NOの場合にはステップS14に進み、モード
を2に設定して、この先行車の追従走行を行うようにす
る。
【0058】一方、上記ステップS15においては、モ
ードが2か否かを判定するようにする。すなわち、モー
ドが2であれば前回追従制御を行っていた場合に該当す
る。このため、モードが2であれば追従制御を行ってい
たが先行車が車線変更を行った等の理由から定速制御に
移行すべきことになり、ステップS125に進み、オー
トリジューム制御を行う(図12参照)。一方、モード
が2でない、つまり追従制御を行っていなかった場合に
は、ステップS16に進むようにする。
【0059】上記ステップS16においては、ブレーキ
スイッチ56がオンされたか、若しくはキャンセルスイ
ッチ24がオンされたかを判定するようにする。そし
て、上記いずれかのスイッチ56,24がオンされた場
合には、ステップS17に進み、走行制御をキャンセル
してモードを0に設定し、ステップS10に戻る(同図
の参照)。すなわち、定速制御においては、ブレーキ
スイッチ56のオン、若しくはキャンセルスイッチ24
のオンが走行制御キャンセルの条件となっている。一
方、上記ステップS16において、いずれのスイッチ5
6,24もオンされていない場合には、ステップS18
に進むようにする(図7b参照)。
【0060】上記ステップS18においては、モードが
0か否かを判定するようにする。すなわち、走行制御が
キャンセルされている状態であるか否かを判定する。そ
して、モードが0である、すなわち、走行制御がキャン
セルされている場合にはステップS118に進むように
する。一方、モードが0でない、すなわち、走行制御が
キャンセルされていない場合にはステップS19に進む
ようにする。
【0061】上記ステップS19においては、定速制御
における設定車速が設定されているか否かを判定するよ
うにする。設定されている場合にはステップS114に
進むようにし、設定されていない場合にはステップS1
10に進むようにする。
【0062】上記ステップS110においては、セット
・コーストスイッチ22がオンされたか否か、すなわち
セットスイッチがオンされたか否かを判定するようにす
る。そして、セット・コーストスイッチ22がオンされ
た場合には、ステップS111に進むようにする一方、
オンされていない場合には、ステップS10に戻り(図
7a及び図7bの参照)、セット・コーストスイッチ
22がオンされるまで上記の各ステップを繰り返すよう
にする。例えば、運転者が走行制御を開始しようとして
メインスイッチ21をオンするのみで、セット・コース
トスイッチ22の操作による設定車速の設定をしなけれ
ば、走行制御は開始されないことになる。
【0063】一方、セット・コーストスイッチ22がオ
ンされた場合には、上記ステップS111においてセッ
ト・コーストスイッチ22がオンされたときの現車速を
設定車速としステップS112に進む。そして、ステッ
プS112において、ステップS111において設定し
た設定車速に基づくASC制御を行うようにする。そし
て、ステップS113においてモードを1にしてステッ
プS10に戻るようにする(図7a及び図7bの参
照)。
【0064】一方、上記ステップS19において、設定
車速が設定されている場合にはステップS114に進
み、セット・コーストスイッチ22がオンされたか否か
を判定するようにする。そして、上記セット・コースト
スイッチ22がオンされた場合には、ステップS115
に進む一方、オンされない場合には、ステップS118
に進むようにする。
【0065】上記ステップS115においては、スロッ
トルバルブを全閉とする。すなわち、定速制御中にセッ
ト・コーストスイッチ22がオンされることは、コース
トスイッチをオンすることであるから、設定車速を低速
に設定し直すこととなる。このため、スロットルバルブ
を全閉とし車両を減速させるようにする。次いで、ステ
ップS116において、所定時間毎に車速センサ41に
よって検出された車速を設定車速として更新するように
する。そして、ステップS117において、モードを1
2としてステップS10に戻るようにする(図7a及び
図7bの参照)。
【0066】一方、上記ステップS18においてモード
が0で、もしくはステップS114においてセット・コ
ーストスイッチ22がオンされずにステップS118に
進んだ場合は、このステップS118においてアクセル
・リジュームスイッチ23がオンされたか否かを判定す
るようにする。そして、このアクセル・リジュームスイ
ッチ23がオンされた場合には、ステップS120に進
むようにする一方、アクセル・リジュームスイッチ23
がオンされない場合には、ステップS119に進むよう
にする。
【0067】上記ステップS119においては、モード
が0か否かを判定する。そして、モードが0である場合
には走行制御が中断したままで復帰操作がされない状態
であることから、ステップS10に戻るようにする(図
7a及び図7bの参照)。一方、モードが0でない場
合には、走行制御中に設定スイッチ等が何も操作されな
かったこととなるため、ステップS112に進み、設定
車速に基づくASC制御を継続して行い、ステップS1
13においてモードを1にし、ステップS10に戻るよ
うにする(図7a及び図7bの参照)。
【0068】一方、上記ステップS120においては、
モードが0か否かを判定するようにする。これは、モー
ドが0である場合には走行制御を中断した状態から上記
アクセル・リジュームスイッチ23がオンされた、つま
り、リジュームスイッチがオンされたことになる。この
ため、ステップS112に進み、走行制御をキャンセル
する直前の設定車速に基づくASC制御を行うようにす
る(同図の参照)。
【0069】一方、モードが0でない場合には走行制御
を行っている状態で上記アクセル・リジュームスイッチ
23がオンされたことになり、この場合は、アクセルス
イッチがオンされたことになる。このため、ステップS
121に進み、増速された設定車速での走行とすべく現
車速に応じた目標加速度、つまり設定車速とするために
必要な増速方向への車速変化の時間に対する割合の設定
を行うようにする。この目標加速度の設定は、現車速が
高いほど目標加速度を小さくするようにする。
【0070】そして、ステップS122において、上記
ステップS121において設定した目標加速度に基づき
アクチュエータ3を制御し、スロットルアクチュエータ
62を介したスロットルバルブの制御を行うようにす
る。このとき、目標加速度が所定値以上である場合には
スロットルバルブの制御に加えて、4−3シフトダウン
を行うべくECATコントロールユニット61の制御も
行うようにしてもよい。
【0071】そして、ステップS123において、所定
時間毎の検出車速を設定車速とする設定車速の更新を行
う。次いで、ステップS124において、モードを11
に設定してステップS10に戻るようにする(図7a及
び図7bの参照)。
【0072】つぎに、ステップS14(図7a参照)に
おける追従制御について、図8a及び図8bに示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。
【0073】まず、ステップS21において、自動ブレ
ーキが制御中であるか否かを判定するようにする。そし
て、自動ブレーキが制御中である場合にはステップS2
2に進むようにする一方、制御中でない場合にはステッ
プS23に進むようにする。
【0074】上記ステップS22においては、ブレーキ
圧センサ42の検出結果から、運転者がブレーキペダル
51を踏むことによるブレーキ圧が目標減速度対応圧よ
りも大きいか否かを判定するようにする。ここで、目標
減速度対応圧とは、目標減速度を達成できる減速度が発
生するブレーキ圧のことを指す。すなわち、運転者がブ
レーキペダル51を操作すれば、定速制御時などではブ
レーキスイッチ56がオンとなって走行制御がキャンセ
ルされる。しかし、自動ブレーキが作動しているような
車両の減速が必要な場合、例えば先行車との車間距離が
短いため、これを長くしようとする場合には、上記運転
者のブレーキペダルの踏み量が小さく、そのブレーキ操
作では必要量の減速が得られないのに走行制御がキャン
セルされてしまうのは好ましくない。そこで、運転者が
目標減速度対応圧よりも大きいブレーキ圧となるように
ブレーキペダルを操作した場合には、ステップS24に
進み走行制御をキャンセルして、モードを0に設定しス
テップS21に戻るようにする(同図の参照)。一
方、ブレーキ圧が目標減速度対応圧以下である場合に
は、ステップS25に進み、走行制御をキャンセルしな
いようにする。このように、追従制御中に自動ブレーキ
が制御されている場合は、走行制御のキャンセル条件
が、定速制御あるいは追従制御中で自動ブレーキが制御
されていない場合とは異なっている。
【0075】一方、上記ステップS23においては、ブ
レーキスイッチ56がオンされたか、すなわち運転者が
ブレーキペダル51を操作したか、または、運転者がキ
ャンセルスイッチ24を操作したか否かを判定するよう
にする。そして、上記いずれかの操作がなされたときに
は、ステップS24に進み、走行制御をキャンセルし、
かつモードを0にしてステップS21に戻る(同図の
参照)。一方、いずれの操作もなされないときには、ス
テップS25に進むようにする。
【0076】上記ステップS25においては、モードが
0か否かを判定するようにする。この判定は、追従走行
中に走行制御がキャンセルされたか否かを判定するもの
である。そして、モードが0である、すなわち走行制御
がキャンセルされていた場合には、ステップS26に進
むようにする一方、モードが0でない、すなわち走行制
御がキャンセルされていない場合には、ステップS27
に進むようにする。
【0077】上記ステップS26においては、アクセル
・リジュームスイッチ23がオンされたか否かを判定す
るようにする。そして、このアクセル・リジュームスイ
ッチ23がオンされた場合には、ステップS28に進む
ようにする一方、オンされない場合には、ステップS2
9に進むようにする。
【0078】一方、上記ステップS27においては、セ
ット・コーストスイッチ22がオンされたか否かを判定
するようにし、オンされた場合にはコーストスイッチが
オンされた場合であるから、ステップS210に進むよ
うにする一方、オンされない場合には上記ステップS2
6に進むようにする。
【0079】そして、上記ステップS28においては、
モードが0であるか否かを判定するようにする。そし
て、モードが0である場合には、走行制御が中断された
状態からリジュームスイッチが押されて走行制御を復帰
する場合であり、追従制御を終了する。すなわち、図7
aのステップS14が終了してステップS10に戻るよ
うになる(図7aの参照)。なお、この場合、ステッ
プS10に戻るときには、モードは2になっている。一
方、モードが0でない場合にはアクセルスイッチがオン
された場合であり、ステップS211に進むようにす
る。
【0080】また、上記ステップS29においても、モ
ードが0であるか否かを判定するようにする。そして、
モードが0であれば、走行制御の中断中に復帰がされな
かった場合であるから、ステップS21に戻るようにす
る(同図の参照)。一方、モードが0でない場合に
は、追従制御中に設定スイッチ等が操作されなかった場
合であり、ステップS212に進むようにする(図8b
参照)。
【0081】上記ステップS210においては、設定車
速を減速方向に更新する。このセット・コーストスイッ
チ22の操作は、上述したように瞬間的に操作された場
合は、設定車速を1km/hだけ減速させる一方、オン
した状態で保持されるような操作がなされた場合は、そ
のオンされている間200ms毎に1km/hだけ減速
させる。そして、ステップS212に進む。
【0082】一方、上記ステップS211においては、
設定車速を増速方向に更新する。このアクセル・リジュ
ームスイッチ23の操作も、上述したように瞬間的に操
作された場合は、設定車速を1km/hだけ増速させる
一方、オンした状態で保持されるような操作がなされた
場合は、そのオンされている間200ms毎に1km/
hだけ増速させる。そして、ステップS212に進む。
なお、このステップS210またはステップS211に
おいて、設定車速の更新がなされても、追従制御におけ
る目標車間距離は変更されず、上記更新した設定車速
は、追従制御から定速制御に移行した場合の定速制御に
おける設定車速となる。
【0083】そして、ステップS212では、ゾーンが
2であるか否かを判定するようにする。このゾーンと
は、図9に示すように、自車と先行車との車間距離を横
軸に、自車と先行車との相対速度差を縦軸としたマップ
において設定された領域を意味する。ここで、縦軸の相
対速度差は、数値が大きくなるほど自車が先行車に接近
するような相対速度差、縦軸の数値が小さくなるほど自
車が先行車と離れるような相対速度差であることを意味
している。そして、車間距離が大きく相対速度差が小さ
いときには先行車に追従する追従ゾーン(ゾーン2)で
あるとし、車間距離が大きくても先行車に接近するよう
な速度差であるときは自車を減速させる減速ゾーン(ゾ
ーン3)とし、車間距離が短くかつ自車が先行車に接近
するときには自車を減速させると共に運転者に警報をす
る減速・警報ゾーン(ゾーン4)とする。なお、車間距
離が100mを超える領域は、追従制御ではなく定速制
御を行うため(ステップS13参照)、このマップには
含まれていない。
【0084】そして、上記ステップS212において、
ゾーンが2でないと判定された場合は、ステップS21
9に進むようにする。
【0085】上記ステップS212において、ゾーンが
2であると判定された場合にはステップS216に進
み、このステップS216において、先行車の追従制御
をすべく目標車間距離を設定するようにする。この目標
車間距離は、車間時間設定スイッチによる設定値と自車
速とに基づいて設定する。
【0086】そして、ステップS217において、実際
の車間距離と目標車間距離から目標車速を設定する。こ
の目標車速の設定は、例えば図10に示すように、実際
の車間距離と目標車間距離との差を横軸にとり、補正車
速、すなわち、現車速に対して増減させる車速を縦軸に
とったマップに基づいて設定するようにすればよい。す
なわち、実際の車間距離と目標車間距離との差が0より
も左側の場合(マイナスの値)は、実際の車間距離の方
が目標車間距離よりも短いことを意味し、この場合、現
車速を減速させて車間距離が長くなるようにする。一
方、実際の車間距離と目標車間距離との差が0よりも右
側の場合(プラスの値)は、実際の車間距離の方が目標
車間距離よりも長いことを意味し、この場合、現車速を
増速させて車間距離が短くなるようにする。
【0087】そして、上記ステップS217において設
定した目標車速に基づき、ステップS218において、
目標車速に基づく車速制御を行う。そして、上記目標車
速に基づく車速制御が終了すればリターンする。
【0088】また、上記ステップS212において、ゾ
ーンが2でないと判定されステップS219に進んだ場
合には、このステップS219において、今度はゾーン
が4であるか否かを判定するようにする。そして、ゾー
ンが4であればステップS220に進み、表示・警報装
置47によって警報し、ステップS222に進むように
する。一方ゾーンが4でなければステップS221に進
み、ゾーンが3であるか否かを判定するようにする。そ
して、ゾーンが3であればステップS222に進む一
方、ゾーンが3でなければリターンをするようにする
(追従制御を終了してステップS10に戻る(図7a参
照))。すなわち、上記ゾーン3及びゾーン4のいずれ
の領域であっても減速を行う領域であり、ステップS2
22に進み車両の減速を行うようにする。ただし、上記
ゾーン4である場合は警報も併せて行うようにしてい
る。
【0089】そして、上記ステップS222において
は、自車と先行車との車間距離、及び相対速度に基づき
目標減速度Gt、つまり設定車速にするために必要な減
速方向への車速変化の時間に対する割合を設定するよう
にする。この目標減速度Gtは、例えばマップを用いて
設定すればよく、このマップは、上記車間距離が短い
程、あるいは相対速度が大きい程、減速度が大になるよ
うなものとすればよい。そして、ステップS223に進
む。
【0090】このステップS223においては、上記ス
テップS222において設定した目標減速度Gtに基づ
きスロットルバルブ、ECATコントロールユニット6
1、及び自動ブレーキの制御、つまり、減速制御を行う
ようにする。そして、リターンする。
【0091】つぎに、上記ステップS112における設
定車速に基づくASC制御、ステップS218における
目標車速に基づく車速制御、またはステップS223に
おける目標減速度に基づく減速制御について、図11に
示すフローチャートに基づいて説明する。
【0092】まず、ステップS31において、設定車速
と実車速とに基づき目標加減速度Gt、つまり、増速も
しくは減速を問わず、設定車速にするために必要な車速
変化の時間に対する割合を設定する。これは、設定車速
と実車速との差が大きいときは、目標加減速度を大きい
値とするようにすればよい。なお、目標減速度に基づく
減速制御では、ステップS222(図8b)において目
標減速度を設定しているため、このステップS31は省
略される。
【0093】そして、ステップS32において、目標加
減速度Gtが0(ゼロ)より大きいか否かを判定、つま
り、加速すべきか減速すべきかを判定する。そして、G
tが0より大きい、すなわち加速すべきときはステップ
S33に進む一方、Gtが0以下である、すなわち減速
すべきときはステップS37に進むようにする。
【0094】上記ステップS33においては、スロット
ルセンサ44からの信号による現在のスロットルバルブ
開度、ECATコントロールユニット61からの信号に
よる現在の変速段、及び車速センサ41からの信号によ
る現加速度、並びに例えばこう配抵抗などの走行負荷に
基づき、スロットルバルブを全開にしたときに達成でき
る最大加速度Gemaxaを求める。
【0095】そして、ステップS34において、上記目
標加減速度(目標加速度)Gtが上記ステップS33に
おいて求めたスロットルバルブ全開による加速度Gem
axaよりも大きいか否かを判定するようにする。そし
て、目標加速度Gtの方が大きい場合には、スロットル
バルブの制御のみでは目標加速度Gtが達成できないた
め、ステップS35に進みスロットルバルブの全開とシ
フトダウンとの双方を行うようにする。そして、リター
ンする。一方、目標加速度Gtが最大加速度Gemax
a以下である場合には、スロットルバルブの制御のみで
目標加速度Gtが達成できるため、ステップS36に進
み上記目標加速度Gtに応じたスロットルバルブの開度
を求め、アクチュエータ3を制御して、上記スロットル
バルブ開度になるように、スロットルアクチュエータ6
2を介したスロットルバルブの制御を行うようにする。
そして、リターンする。
【0096】一方、減速すべきとしてステップS37に
進んだ場合には、このステップS37において、現在の
スロットルバルブ開度、変速段、及び加速度、並びに走
行負荷に基づき、スロットルバルブを全閉にしたときに
達成できる最大減速度Gemaxdを求めるようにす
る。
【0097】そして、ステップS38において、目標加
減速度(目標減速度)Gtがスロットルバルブの全閉に
よる減速度Gemaxdよりも小さいか否かを判定する
ようにする。ここで、加速度はプラスの値、減速度はマ
イナスの値であり、減速度の値がマイナス側に小さいほ
ど減速度としては大きいものであるから、上記目標減速
度Gtがスロットルバルブ全閉の減速度Gemaxdよ
りも大きい、つまり、スロットルバルブの制御のみで目
標減速度が達成可能な場合はステップS39に進む。そ
して、上記ステップS39において走行負荷を考慮した
上で、目標減速度Gtに応じたスロットル開度を求め、
このスロットル開度となるように、アクチュエータ3を
制御して、スロットルアクチュエータ62を介したスロ
ットルバルブの制御を行う。そして、リターンする。一
方、目標減速度Gtがスロットルバルブ全閉の減速度G
emaxd以上である場合、すなわち、スロットルバル
ブを全閉にしても目標減速度Gtが達成できない場合に
は、ステップS310に進むようにする。
【0098】上記ステップS310においては、現車速
に基づきECATコントロールユニット61のシフトダ
ウンを実行した場合に得られる減速度Gadを求めるよ
うにする。
【0099】そして、ステップS311において、目標
減速度Gtがスロットバルブ全閉による減速度Gema
xdとシフトダウン実行による減速度Gadとの和より
も小さいか否かを判定するようにする。NOの場合は、
スロットバルブ全閉とシフトダウン実行とによって目標
減速度Gtが達成できることから、ステップS312に
進み、ECATコントロールユニット61の制御による
シフトダウンの実行を行う。それと同時に、目標減速度
Gtからシフトダウン実行による減速度Gadを差し引
いた減速度(Gt−Gad)となるようなスロットルバ
ルブの開度を求め、この開度となるようにスロットルバ
ルブの制御を行い目標減速度Gtを達成させる。そし
て、リターンする。
【0100】一方、ステップS311において、YES
の場合、すなわち、目標減速度Gtがスロットル全閉と
シフトダウンの実行でも達成されないと判定された場合
は、ブレーキ装置の作動による減速を行うべく、ステッ
プS313に進むようにする。 このステップS313
においては、自動ブレーキが持つべき減速度Gtb、す
なわち目標減速度Gtからスロットルバルブ全閉による
減速度Gemaxd、及びシフトダウン実行による減速
度Gadを差し引いた減速度(Gt−Gemaxd−G
ad)を求める。
【0101】そして、ステップS314において、この
自動ブレーキによる減速度の値Gtbが所定減速度の値
Gtb′よりも小さいか否かを判定するようにする。こ
の所定減速度Gtb′は、ブレーキのフェード現象が起
こり得るか否かを判定するしきい値となる減速度であ
り、この所定減速度Gtb′よりも小さい減速度である
場合は、緩ブレーキが継続的に作動されるおそれがあ
り、その結果、ブレーキのフェード現象が生じるおそれ
がある。そして、上記減速度の値Gtbが所定減速度の
値Gtb′以上である、つまり、自動ブレーキの減速度
Gtbが所定減速度Gtb′よりも減速度として小さい
場合にはステップS315に進む。一方、上記減速度の
値Gtbが所定減速度の値Gtb′よりも小さいとき、
つまり、自動ブレーキの減速度Gtbが所定減速度Gt
b′よりも、減速度として大きい場合には、緩ブレーキ
が継続的に作動することはないと考えられ、ブレーキの
フェード現象は生じないといえる。このためステップS
316に進み、スロットルバルブの全閉、及びシフトダ
ウンの実行、さらに、減速度Gtbとなるように、自動
ブレーキを作動させる。そして、リターンする。
【0102】上記ステップS315においては、自動ブ
レーキの減速度を大きくする。すなわち、 Gtb−β→Gtb として、減速度の値としてはより小さい値にする。ここ
で、βの値はプラスの値である。そして、このβの値と
しては、補正後の減速度Gtbが一定の値となるよう
に、補正前の減速度Gtbの値に応じて変更するように
すればよい。つまり、上記補正前の減速度の値Gtbが
小さい場合(その絶対値は大きい場合)は、βとして小
さい値にする一方、補正前の減速度の値Gtbが大きい
場合(その絶対値は小さい場合)は、βとして大きい値
にする。
【0103】そして、ステップS316に進み、このス
テップS316において、スロットルバルブ全閉、シフ
トダウン、及び上記補正後の減速度Gtbとなるように
自動ブレーキ制御を行う。そして、リターンする。
【0104】このように、自動ブレーキによる減速度G
tbが、所定減速度Gtb′よりも大きい場合には、こ
の自動ブレーキの減速度Gtbとしてより大きいもの、
つまり、上記目標減速度Gtよりも大きい減速度に基づ
いて減速を行うことにより、緩ブレーキを継続的に作動
させることを回避することができるようになる。これに
よって、ブレーキのフェード現象を回避することができ
るようになる。
【0105】つぎに、図7aに示す走行制御のフローチ
ャートにおいて、追従制御から先行車が補足できなくな
った等の理由から定速制御に移行する場合(ステップS
15参照)の制御について、図12に示すフローチャー
トに従って説明する。
【0106】まず、ステップS125において、設定車
速と実車速とに基づき目標加減速度Gtを設定する。こ
れは、設定車速と実車速との差が大きいときは、目標加
減速度を大きい値とするようにすればよい。
【0107】そして、ステップS126において、目標
加減速度Gtの値がほぼ0(ゼロ)か否かを判定するよ
うにする。目標加減速度Gtがほぼ0であれば、ステッ
プS127に進む一方、ほぼ0でなければステップS1
28に進むようにする。
【0108】上記ステップS127においては、モード
を1、つまり定速制御のモードとする。そして、目標加
減速度の補正を行うことなくステップS131に進む
(同図の参照)。このようにモードを1とすれば、こ
のフローチャートが終了して図7aに示す走行制御のフ
ローチャートに戻った後、最終的にステップS112に
進んで設定車速に基づくASC制御を行うようになる。
【0109】一方、ステップS128においては、上記
ステップS125において設定した目標加減速度Gtが
0(ゼロ)より大きいか否かを判定、つまり、加速すべ
きか減速すべきかを判定する。そして、Gtが0より大
きい、すなわち加速すべきときはステップS129に進
む一方、Gtが0以下である、すなわち減速すべきとき
はステップS130に進むようにする。
【0110】上記ステップS129においては、目標加
速度の補正を行う。そして、ステップS131に進む。
一方、上記ステップS130においては、目標減速度の
補正を行う。そして、ステップS135に進む。
【0111】上記ステップS131においては、現在の
スロットルバルブ開度、現在の変速段、及び現加速度、
並びに走行負荷に基づき、スロットルバルブを全開にし
たときに達成できる最大加速度Gemaxaを求める。
【0112】ステップS132においては、上記目標加
減速度(目標加速度)Gtが上記ステップS129にお
いて求めたスロットルバルブ全開による加速度Gema
xaよりも大きいか否かを判定するようにする。そし
て、目標加速度Gtの方が大きい場合には、ステップS
133に進みスロットルバルブの全開とシフトダウンと
の双方を行うようにする。そして、図7aに示すステッ
プS10に戻る(図7a及び図12の参照)。一方、
目標加速度Gtが最大加速度Gemaxa以下である場
合には、ステップS134に進み上記目標加速度Gtに
応じたスロットルバルブの開度を求め、アクチュエータ
3を制御して、上記スロットルバルブ開度になるよう
に、スロットルアクチュエータ62を介したスロットル
バルブの制御を行うようにする。そして、ステップS1
0に戻る。
【0113】一方、上記ステップS135においては、
現在のスロットルバルブ開度、変速段、及び加速度、並
びに走行負荷に基づき、スロットルバルブを全閉にした
ときに達成できる最大減速度Gemaxdを求めるよう
にする。
【0114】次いで、ステップS136において、目標
加減速度(目標減速度)Gtがスロットルバルブの全閉
による減速度Gemaxdよりも小さいか否かを判定す
るようにする。そして、上記目標減速度Gtがスロット
ルバルブ全閉の減速度Gemaxd以上の場合はステッ
プS137に進む。そして、上記ステップS137にお
いて走行負荷を考慮した上で、目標減速度Gtに応じた
スロットル開度を求め、このスロットル開度となるよう
に、アクチュエータ3を制御して、スロットルアクチュ
エータ62を介したスロットルバルブの制御を行う。そ
して、ステップS10に戻る。一方、目標減速度Gtが
スロットルバルブ全閉の減速度Gemaxdよりも小さ
い場合、すなわち、スロットルバルブを全閉にしても目
標減速度Gtが達成できない場合には、ステップS13
8に進むようにする。
【0115】上記ステップS139においては、現車速
に基づきECATコントロールユニット61のシフトダ
ウンを実行した場合に得られる減速度Gadを求めるよ
うにする。
【0116】そして、ステップS138において、目標
減速度Gtがスロットバルブ全閉による減速度Gema
xdとシフトダウン実行による減速度Gadとの和より
も小さいか否かを判定するようにする。NOの場合はス
テップS140に進み、ECATコントロールユニット
61の制御によるシフトダウンの実行を行う。それと同
時に、目標減速度Gtからシフトダウン実行による減速
度Gadを差し引いた減速度(Gt−Gad)となるよ
うなスロットルバルブの開度を求め、この開度となるよ
うにスロットルバルブの制御を行い目標減速度Gtを達
成させる。そして、ステップS10に戻る(図7a参
照)。
【0117】一方、ステップS139において、YES
の場合、すなわち、目標減速度Gtがスロットル全閉と
シフトダウンの実行でも達成されないと判定された場合
は、ブレーキ装置の作動による減速を行うべく、ステッ
プS141に進むようにする(同図の参照)。
【0118】このステップS141においては、自動ブ
レーキが持つべき減速度Gtb、すなわち目標減速度G
tからスロットルバルブ全閉による減速度Gemax
d、及びシフトダウン実行による減速度Gadを差し引
いた減速度Gtb(=Gt−Gemaxd−Gad)を
求める。
【0119】そして、ステップS142において、この
自動ブレーキによる減速度の値Gtbが第2減速度の値
Gtb′よりも小さいか否かを判定するようにする。上
記減速度の値Gtbが第2減速度の値Gtb′以上であ
る場合にはステップS143に進む。一方、上記減速度
の値Gtbが第2減速度の値Gtb′よりも小さい場合
には、ステップS144に進み、スロットルバルブの全
閉、及びシフトダウンの実行、さらに、減速度Gtbと
なるように、自動ブレーキを作動させる。そして、ステ
ップS10に戻るようにする(図7a参照)。
【0120】上記ステップS143においては、自動ブ
レーキの減速度を大きくする。すなわち、 Gtb−β→Gtb として、減速度の値としてはより小さい値にする。
【0121】そして、ステップS144に進み、このス
テップS144において、スロットルバルブ全閉、シフ
トダウン、及び上記補正後の減速度Gtbとなるように
自動ブレーキ制御を行う、そして、ステップS10に戻
るようにする。
【0122】つぎに、上記ステップS129における目
標加速度の補正について図13に示すフローチャートに
従って説明する。
【0123】まず、ステップS61において、障害物レ
ーダ43や、路車間通信情報45に基づき自車周囲に存
在する他車の位置、及び自車との相対距離を求める。こ
のとき、路車間通信情報45を利用して他車の舵角情報
も入力するようにする。
【0124】そして、ステップS62において、自車の
走行する車線に隣接した車線の前方に他車が存在するか
否かを判定するようにする。なお、自車の車線に隣接し
ていない車線の前方の他車の存在も判定するようにして
もよい。そして、他車が存在するならステップS63に
進む一方、存在しないならリターンする。すなわち、目
標加速度Gtの補正を行わず、ステップS131に進む
ようにする(図12参照)。
【0125】上記ステップS63においては、他車の移
動ベクトルと自車の移動ベクトルとが交わるか否かを判
定するようにする。この他車の移動ベクトルは、障害物
レーダ43によって他車を補足しているときはその他車
の移動軌跡によって検出するようにしてもよいし、ステ
ップS61において、他車の舵角情報を入力していると
きにはその舵角情報に基づいて検出するようにしてもよ
い。そして、交わる場合はステップS65に進む一方、
交わらない場合はステップS64に進み、目標加速度G
tを Gt×0.9→Gt として、小さく補正してリターンする。つまり、他車の
移動ベクトルと、自車の移動ベクトルとが交わらないこ
とから、この他車及び自車は同一の方向に進んでいるこ
とになり同一車線を走行する場合はないが、追従制御か
ら定速制御に移行する際に他車の近傍を急加速で走行す
るおそれもあることから、目標加速度Gtを小さくして
運転者が違和感を感じないようにしている。
【0126】一方、上記ステップS65においては、自
車の移動ベクトルと他車の移動ベクトルとが交わるまで
の時間TRを演算するようにする。この時間TRは、他
車と自車とがそのまま走行した場合に、接近するまでに
要する推定時間を意味している。
【0127】そして、ステップS66において、所定距
離TLを設定し、この所定距離TLに到達するまでの時
間(所定時間TL′)を演算するようにする。このと
き、例えばライトスイッチ27がオンであることによっ
て夜間、あるいは霧中を走行していることを検出すれ
ば、所定距離TLを大きくして上記所定時間TL′を大
きくする補正を行ってもよい。また、ワイパースイッチ
26がオンであることによって雨天を走行中であること
を検出しても、所定距離TLを大きくして所定時間T
L′を大きくする補正を行ってもよい。さらに、例えば
路車間通信情報45によって、路面μが小さいことを入
力した場合にも、上記所定距離TLを大きくして、所定
時間TL′を大きくする補正を行ってもよい。このよう
に、運転者の視認性や路面状態を考慮し、走行環境に応
じて所定時間TL′を大きく補正することによって、追
突などをより確実に回避した、より一層安全性の高い走
行を実現することができるようになる。
【0128】そして、ステップS67において、自車の
移動ベクトルと他車の移動ベクトルとが交わるまでの時
間TRが、所定時間TL′よりも小さいか否かを判定す
るようにする。YESの場合はステップS68に進む一
方、NOの場合は目標加速度Gtを補正することなくリ
ターンする。
【0129】上記ステップS68においては、上記自車
の移動ベクトルと他車の移動ベクトルとが交わるまでの
時間TRに応じて、目標加速度補正係数Kgtを決定す
る。この決定は、例えば上記時間TRが比較的大きいと
きはKgt=0.8とし、時間TRが中程度ではKgt
=0.5とすればよい。また、時間TRが小さいときは
Kgt=0として目標加速度が0とし、追従制御から定
速制御への移行を禁止するようにすればよい。
【0130】このように、自車と他車とが接近するまで
の時間に応じて目標加速度を変更することにより、他車
が存在する場合の追従制御から定速制御への移行をより
一層適正に行うことができるようになる。
【0131】そして、ステップS69において、上記目
標加速度補正係数Kgtにより目標加速度Gtの補正を
行う。つまり、 Gt×Kgt→Gt とすればよい。そして、リターンする。
【0132】このように、追従制御から定速制御へ移行
を行う際に、自車の走行する車線以外の車線を走行する
前方車の挙動に基づいて移行を抑制する、あるいは移行
を禁止することによって、例えば先行車が自車前方に車
線変更した場合、または自車が他車の後方に車線変更し
た場合等であっても、追突などを確実に回避することが
できるようになる。
【0133】つぎに、上記ステップS130における目
標減速度の補正について図14に示すフローチャートに
従って説明する。
【0134】まず、ステップS71において、障害物レ
ーダ43や、路車間通信情報45に基づき自車周囲に存
在する他車の位置、及び自車との相対距離を求める。こ
のとき、上記ステップS61と同様に、路車間通信情報
45を利用して他車の舵角情報も入力するようにする。
【0135】そして、ステップS72において、自車の
走行する車線に隣接した車線の後方に他車が存在するか
否かを判定するようにする。なお、自車の車線に隣接し
ていない車線の後方の他車の存在も判定するようにして
もよい。そして、他車が存在するならステップS63に
進む一方、存在しないならリターンする。すなわち、目
標減速度Gtの補正を行わず、ステップS135に進む
ようにする(図12参照)。
【0136】上記ステップS63においては、他車の移
動ベクトルと自車の移動ベクトルとが交わるか否かを判
定するようにする。そして、交わる場合はステップS6
5に進む一方、交わらない場合はステップS64に進
み、目標減速度Gtを Gt×0.9→Gt として、小さく補正してリターンする。
【0137】一方、上記ステップS65においては、自
車の移動ベクトルと他車の移動ベクトルとが交わるまで
の時間TRを演算するようにする。
【0138】そして、ステップS66において、所定距
離TLを設定し、この所定距離TLに到達するまでの時
間TL′を演算するようにする。このとき、例えばライ
トスイッチ27がオンであれば、所定距離TLを大きく
してもよい。また、ワイパースイッチ26がオンであれ
ば、所定距離TLを大きくしてもよい。さらに、例えば
路車間通信情報45によって、路面μが小さいことを入
力すれば、所定距離TLを大きくしてもよい。
【0139】そして、ステップS77において、自車の
移動ベクトルと他車の移動ベクトルとが交わるまでの時
間TRが、所定時間TL′よりも小さいか否かを判定す
るようにする。YESの場合はステップS78に進む一
方、NOの場合は目標減速度Gtを補正することなくリ
ターンする。
【0140】上記ステップS78においては、上記自車
の移動ベクトルと他車の移動ベクトルとが交わるまでの
時間TRに応じて、目標減速度補正係数Kgtを決定す
る。この決定も、上記ステップS68と同様に、上記時
間TRが比較的大きいときはKgt=0.8とし、時間
TRが中程度ではKgt=0.5、また、時間TRが小
さいときはKgt=0とすればよい。
【0141】そして、ステップS79において、上記目
標減速度補正係数Kgtにより目標減速度Gtの補正を
行う。つまり、 Gt×Kgt→Gt とすればよい。そして、リターンする。
【0142】このように、追従制御から定速制御に移行
する際に減速を行う場合には、自車の走行する車線以外
の車線に他車が存在すれば、例えばこの他車が自車の後
方に車線変更を行った場合、追突などを生じるおそれが
ある。しかしながら、上記のように、他車の挙動等によ
って目標減速度を補正する、あるいは追従制御から定速
制御への移行を禁止することによって、上記追突などを
確実に回避することができるようになる。すなわち、追
従制御から定速制御への移行を適正に行うことができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行制御装置のブロック図である。
【図2】レバー部材を示す斜視説明図である。
【図3】アクチュエータを示す側面図である。
【図4】アクチュエータの作動を示す斜視説明図であ
る。
【図5】ブレーキペダル部分を示す側面説明図である。
【図6】ブレーキペダル部分を示す平面説明図である。
【図7a】走行制御のフローチャートの一部である。
【図7b】走行制御のフローチャートの一部である。
【図8a】追従制御のフローチャートの一部である。
【図8b】追従制御のフローチャートの一部である。
【図9】車間距離と相対速度差のマップである。
【図10】実車間−目標車間と補正車速のマップであ
る。
【図11】設定車速に基づくASC制御、目標車速に基
づく車速制御、または目標減速度に基づく減速制御のフ
ローチャートである。
【図12】追従制御から定速制御へ移行する制御(オー
トリジューム)のフローチャートである。
【図13】目標加速度の補正のフローチャートである。
【図14】目標減速度の補正のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ICCWコントロールユニット 41 車速センサ 43 障害物レーダ 45 路車間通信情報 52 ブレーキロッド 61 ECATコントロールユニット 62 スロットルアクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D044 AA03 AA04 AA25 AA36 AB01 AC03 AC05 AC24 AC26 AC28 AC39 AC56 AC59 AD04 AD17 AD21 AE01 AE04 AE07 AE19 AE21 3G093 AA01 BA07 BA23 CB10 DB05 DB11 DB15 DB16 DB18 DB23 EA09 EB03 EB04 EC00 FA02 FA07 FA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車と先行車との間の距離が所定距離に
    なるように追従制御を行い、上記先行車が補足できない
    ときは予め設定された設定車速での定速制御を行うよう
    制御を移行し、 自車の走行する車線とは異なる車線上に他車が存在する
    場合は、上記先行車が補足できなくなったときの追従制
    御から定速制御への移行を抑制することを特徴とする車
    両の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 他車が存在する場合の追従制御から定速制御へ移行する
    際の加速度は、他車が存在しない場合の加速度に比べて
    小さくすることを特徴とする車両の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 追従制御から定速制御へ移行する際の加速度は、自車の
    移動ベクトルと他車の移動ベクトルとが交わる場合、上
    記自車と他車とが所定の間隔に接近するまでの時間が短
    いほど小さくすることを特徴とする車両の走行制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 自車と他車とが所定の間隔に接近するまでの時間が所定
    時間以下の場合は、追従制御から定速制御への移行を禁
    止することを特徴とする車両の走行制御装置。
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