JP2001026985A

JP2001026985A - 簡易建屋

Info

Publication number: JP2001026985A
Application number: JP11202732A
Authority: JP
Inventors: Mikito Kai; 幹人甲斐
Original assignee: ASAHI PLANT KOGYO KK
Current assignee: ASAHI PLANT KOGYO KK
Priority date: 1999-07-16
Filing date: 1999-07-16
Publication date: 2001-01-30

Abstract

(57)【要約】【課題】用途の広いプレハブ建築物を提供する。【解決手段】基礎枠部材(２)に張設した床材(３)と、
屋根材(６)と、前後壁体(７)、左右壁体(８)とを有す
る。左右壁体(８)の少なくとも一方の側壁板(９)の上部
を屋根部下面端部に開閉揺動可能に支持する。揺動支持
されている側壁板(９)の下部に支持部材(12)を装着して
側壁板(９)を外側に跳ね上げた姿勢で支持するように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、倉庫や避難所等に
使用されるプレハブ建築物に関する。

【０００２】

【従来の技術】倉庫、物置、仮設建築物等の建屋をプレ
ハブで構成したものは従来から各種提案されている。
従来のこの種プレハブ建築物では、連結接続した骨枠体
に壁板部材を固定して建屋としている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のプレ
ハブ建築物は、壁面構造で建造物の強度を維持したり、
接続した柱材や梁材で建造物の強度を維持している。こ
のため、開口部分は柱間で壁板の一部を窓枠部材や出入
口部材に変更して形成しており、壁面部分に開口部を十
分に取れないうえ、屋内の床面積だけが使用可能領域と
なっていた。

【０００４】本発明はこのような点に着目してなされた
もので、用途の広いプレハブ建築物を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに請求項１に記載した本発明では、床部と、屋根部
と、前後壁体、左右壁体とを有する建造物において、左
右壁体の少なくとも一方の壁体の上部を屋根部下面端部
に開閉揺動可能に支持するとともに、揺動支持されてい
る壁体の下部に支持部材を装着して壁体を外側に跳ね上
げた姿勢で支持するように構成したことを特徴としてい
る。

【０００６】また、請求項２に記載した発明では、前後
左右の壁体を構成している壁材のうち少なくとも跳ね上
げ可能に構成してある壁材の材質を屋根材の材質とを同
質材で形成したことを特徴としている。

【０００７】

【発明の作用】請求項１に記載した本発明では、建造物
の主要構成部材である壁体の内、妻側を前後側面とした
場合の平側となる左右側壁を構成している少なくとも一
方の壁体の上部を屋根部下面端部に開閉揺動可能に支持
するとともに、揺動支持されている壁体の下部に支持部
材を装着して壁体を外側に跳ね上げた姿勢で支持するよ
うにしているから、建屋の側壁部分を大きく開口させ、
側壁部分を屋根部分としたスペースを形成することがで
きることになる。この結果、側壁を跳ね上げ支持させる
ことにより生じた空間を屋内と同様の作業用空間として
使用できることになる。

【０００８】また、請求項２に記載した本発明では、壁
材を屋根材と同質の素材で形成していることから、跳ね
上げた姿勢で支持した際に、防水力及び強度を十分に維
持することができることになる。

【０００９】

【発明の実施の形態】図は本発明の実施形態を示し、図
１は側壁を跳ね上げた状態での概略断面図、図２は側壁
支持部分での拡大断面図である。この簡易建屋は、地面
(１)上に配設した基礎枠部材(２)と、この基礎枠部材
(２)上に張設した床材(３)と、基礎枠部材(２)から立設
した柱部材(４)と、柱部材(４)の上端に配置固定した屋
根支持部材(５)と、屋根支持部材(５)の上面に架設した
屋根材(６)を有している。

【００１０】柱部材(４)は基礎枠部材(２)の四隅部分と
奥行き方向の適当間隔置きに立設してあり、妻側に位置
する柱間部分には前後壁材(７)が、平側に位置する柱間
部分には左右壁材(８)がそれぞれ配設してある。前後壁
材(７)の一方には出入り口(図示略)が形成してある。

【００１１】左右壁材(８)は屋根材(６)と同様ステンレ
ス板で構成したそれぞれ複数枚の側壁板(９)で形成して
あり、各側壁板(９)のそれぞれ上端部を屋根支持部材
(５)に通しの蝶番(10)を介して接続することにより、蝶
番(10)を揺動中心として各側壁板(９)を跳ね上げ揺動可
能に構成してある。そして、左右壁材枢着部を覆う状態
で水切り板(11)が配置してあり、この水切り板(11)は屋
根支持部材(５)に止着してある。

【００１２】各側壁板(９)の揺動先端寄り部分(下端寄
り部分)には支持柱(12)が折り畳み揺動可能な状態に枢
着してあり、各側壁板(９)を跳ね上げ揺動させた状態で
支持柱(12)の先端を接地させることにより、各側壁板
(９)を跳ね上げ姿勢に維持できるように構成してある。

【００１３】また、各側壁板(９)の揺動基端寄り部分
(上端寄り部分)と柱部材(４)との間にはシリンダで形成
した支持ステー(13)が揺動伸縮可能な状態に架着してあ
る。そして、各側壁板(９)を跳ね上げ揺動させた状態で
支持ステー(13)が伸長して、各側壁板(９)を跳ね上げ姿
勢に維持でき、各側壁板(９)を閉じた状態では、支持ス
テー(13)が収縮するように構成してある。

【００１４】上述の構成からなる簡易建屋は、例えば防
災用倉庫として、通常時には非常用食料品や医薬品等を
備蓄しておき、災害発生時には、左右側壁の一方あるい
は両方を一連の状態でに跳ね上げて開放することによ
り、備蓄品の搬出入を迅速に行うことができることにな
るうえ、開いた一連の側壁部分を跳ね上げた姿勢に保持
することにより、その側壁部分が屋根として作用し、跳
ね上げた側壁部分の下側をケガ人の手当等の作業空間と
して使用することができることになる。

【００１５】また、跳ね上げ姿勢に保持した側壁板の端
縁部分から、シート材を吊り下げることができるように
構成すると、横からの風雨の侵入に対応することもでき
る。さらに、上述の簡易建屋を跳ね上げた側壁板の張り
出し寸法に対応する幅の２倍だけ隔てて並列に設置し、
隣り合う建屋の側壁の揺動先端同士を近接して位置させ
ることにより、より広幅の屋根付き作業空間を形成する
ことができる。さらに、並列する建屋の間隔を跳ね上げ
た側壁板の張り出し寸法に対応する幅の２倍よりも所定
寸法だけ広く設置し、跳ね上げた側壁板の先端同士間に
別途天蓋部材を配置して両側壁した同士を連結させるこ
とにより広い作業空間を形成することができることにな
る。一方、前後側壁を取り外して建屋を前後に連続する
状態で配置することにより、仕切りのない奥行きの長い
屋根付き作業空間を得ることができることになる。この
作業空間は、緊急事態での応急手当場所や避難場所に利
用することができるほか、仮設住居、仮設小屋、仮設事
務所として利用することができる。

【００１６】また、本発明の簡易建屋は前記した防災倉
庫のほか、運動会等のイベント時での備品置き場兼テン
トハウスや受付として使用することができる。

【００１７】

【発明の効果】本発明は、建造物の主要構成部材である
壁体の内、妻側を前後側面とした場合の平側となる左右
側壁を構成している少なくとも一方の壁体の上部を屋根
部下面端部に開閉揺動可能に支持するとともに、揺動支
持されている壁体の下部に支持部材を装着して壁体を外
側に跳ね上げた姿勢で支持するようにしているから、建
屋の側壁部分を大きく開口させ、側壁部分を屋根部分と
したスペースを形成することができることになる。この
結果、側壁を跳ね上げ支持させることにより生じた空間
を屋内と同様の作業用空間として使用できることにな
る。

【００１８】さらに、請求項２に記載した本発明は、壁
材を屋根材と同質の素材で形成していることから、跳ね
上げた姿勢で支持した際に、防水力及び強度を十分に維
持することができることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】側壁を跳ね上げた状態での概略断面図である。

【図２】側壁支持部分の拡大断面図である。

【符号の説明】

２…基礎枠部材、３…床材、６…屋根材、７…前後壁
体、８…左右壁体、９…側壁板、12…支持部材。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基礎枠部材(２)に張設した床材(３)と、
屋根材(６)と、前後壁体(７)、左右壁体(８)とを有する
建造物において、左右壁体(８)の少なくとも一方の側壁
板(９)の上部を屋根部下面端部に開閉揺動可能に支持す
るとともに、揺動支持されている側壁板(９)の下部に支
持部材(12)を装着して側壁板(９)を外側に跳ね上げた姿
勢で支持するように構成したことを特徴とする簡易建
屋。
【請求項２】少なくとも左右壁体(８)が屋根材(６)と
同質材料で構成してある請求項１に記載の簡易建屋。