JP2001024389A - 部品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数枚段積みした部品トレイから部品を取り
出し、基板に装着するとき、部品トレイ交換時間を短縮
し、且つ、その際における部品装着動作の停止時間を零
又は短縮する。 【解決手段】 部品供給装置１０は、段積みした状態の
ままの複数枚の部品トレイ２４の最上段から、部品移載
位置２０の吸着ヘッド４４により部品２２を順次取り出
し、ベルト搬送装置１８のベルト２８上に移載し、ベル
ト２８によって部品装着装置１６による吸着位置にまで
搬送し、基板１４に装着させる。空になった部品トレイ
２４は、吸着ヘッド４４により吸着移動して廃棄し、次
段の部品トレイ２４を上昇させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ＩＣチップ等の
電子部品を収納している部品トレイから電子部品を取り
出して、チップマウンタ等の電子部品装着装置に供給す
るための部品供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の部品供給装置は、部品が２次元
方向に配列収納されている部品トレイから電子部品を取
り出して電子部品装着装置に供給するものであるが、部
品トレイからの取出し方、部品トレイから取り出した部
品の電子部品実装装置への供給方法等に種々の相違があ
る。

【０００３】上記従来の部品供給装置のうち、例えば特
開平８−１９５５７５号公報に開示されるような、部品
を収納しているトレイを複数枚段積みして供給する部品
供給部と、段積トレイの最上段から、部品供給部の部品
取出し位置に引き出されたトレイ上の部品を吸着する装
着ノズル又は空のトレイを吸着するトレイ移載ノズルを
選択的に保持可能で、部品供給部と基板の所定位置の間
又は部品供給部とトレイ廃棄位置の間を移動可能な装着
ヘッドと、装着ノズルとトレイ移載ノズルの交換を行う
ノズル交換部と、トレイ上の部品の有無を判断し、部品
がある場合は装着ノズルにて部品を吸着して基板に装着
し、部品がない場合はトレイ移載ノズルと交換してトレ
イを吸着して廃棄位置に配置するように装着ヘッド及び
ノズル交換部を制御する制御部とを備えていることを特
徴とする部品装着装置が提案されている。

【０００４】この部品装着装置は、部品供給部から部品
取出し位置に引き出したトレイを、部品取り出し後に元
に戻すという工程が不要となるので、部品供給時間を短
縮することができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この部
品供給装置においては、段積みされたトレイの最上段を
部品取出位置に引き出してから、該トレイ上の部品を装
着ノズルで吸着して、これを直接基板の所定位置に装着
する構成であるので、空になったトレイを廃棄し、且
つ、次段のトレイを部品取り出し位置に引き出す間は、
基板への部品装着を停止させざるを得ないという問題点
がある。

【０００６】同様に、段積みされた複数のトレイの全部
が空になったとき、新たな段積みトレイを装着し、最上
段をトレイの引き出す間も、部品の基板への装着を停止
させなければならないという問題点がある。

【０００７】この発明は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、部品トレイ交換時間が短く、且つ、
その間も部品装着作業ができるようにした部品供給装置
を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、請求項１の
ように、部品を２次元方向に配列収納している部品トレ
イを複数枚段積みすると共に、部品トレイを順次押上げ
可能とされた部品供給部と、この部品供給部から離間し
た位置に配置されていて、部品を吸着して基板上に装着
する部品装着装置と前記部品供給部との間に配置され、
部品供給部から部品装着装置方向に部品を搬送可能なベ
ルト搬送装置と、前記部品供給部における段積状態での
最上段の部品トレイから部品を吸着して、前記ベルト搬
送装置上に移載する部品移載装置と、を有してなり、前
記部品移載装置は、全部品を搬出して空になった最上段
の部品トレイを吸着して搬出可能とされたことを特徴と
する部品供給装置により、上記目的を達成するものであ
る。

【０００９】又、前記部品移載装置は、前記最上段の部
品トレイにおけるベルト搬送方向に並列された複数列の
うちの１列の全部品を、１回の動作により移載可能とし
てもよい。

【００１０】更に、前記ベルト搬送装置は、その搬送方
向に少なくとも１列の部品を載置可能とされ、且つ、載
置した部品を、前記部品装着装置による吸着位置に、１
列毎に間欠的に搬送するようにしてもよい。

【００１１】又、前記部品供給部は、床面上を移動自在
の台車と、この台車上に段積みされた前記複数枚の部品
トレイと、を有してなり、前記ベルト搬送装置に隣接す
る位置に着脱自在としてもよい。

【００１２】この発明においては、段積みされたままの
最上段の部品トレイから吸着した部品を搬送ベルト上に
移載して、この搬送ベルトによって、部品装着装置によ
る吸着位置にまで搬送する構成であるので、最上段の部
品トレイを交換する時間が短く、且つ、部品を搬送ベル
トによって搬送する時間で、空になった最上段の部品ト
レイを交換することができ、部品装着動作を停止させる
必要がない。

【００１３】特に、ベルト搬送装置上に、部品を、ベル
ト搬送方向に複数列に載置することによって、部品装着
装置による部品吸着サイクルの時間を短くしても、部品
トレイを交換するために十分な余裕をとることができ
る。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。

【００１５】図１に示されるように、この発明の実施の
形態の例に係る部品供給装置１０は、部品供給部１２
と、基板１４上に部品を装着するための部品装着装置１
６と前記部品供給部１２との間に配置されたベルト搬送
装置１８と、前記部品供給装置１６における段積みされ
た状態のままでの最上段の部品トレイ２４（詳細後述）
から部品を吸着し、前記ベルト搬送装置１８上に移載す
る部品移載装置２０と、を含んで構成されている。

【００１６】前記部品供給部１２は、各々が部品２２を
２次元方向に配列収納している前記部品トレイ２４を複
数枚段積みすると共に、部品トレイ２４を順次押上げ可
能なリフター２６を備え、最上段の部品トレイ２４を取
り除いたとき、次段の部品トレイ２４を最上段位置にま
で順次押し上げることができるようにされている。

【００１７】前記ベルト搬送装置１８は、前記部品トレ
イ２４の最上段と略面一の水平なベルト２８と、このベ
ルト２８を部品供給部１２から前記部品装着装置１６方
向に間欠的に駆動するためのモータ３０と、を備えてい
る。図１の符号３２はベルト２８上に移載された部品２
２が、前記部品装着装置１６によって吸着される位置に
到達したとき、これを検出して、モータ３０を停止させ
るための光センサを示す。

【００１８】又、前記ベルト搬送装置１８におけるベル
ト２８は、その幅が、前記部品トレイ２４に収納されて
いる部品２２のベルト幅方向の１列分を移載できる幅と
され、又、ベルト２８の搬送方向の長さは、部品供給部
１２を部品装着装置１６に最も接近させたときの両者間
の距離と等しくなるようにされている。

【００１９】前記部品移載装置２０は、前記ベルト搬送
装置１８による搬送方向をＹ方向、これと直行するベル
ト幅方向をＸ方向としたとき、前記最上段の部品トレイ
２４及びベルト２８に隣接した位置でＹ方向且つ水平に
配置された搬送レール３４と、この搬送レール３４上を
摺動自在に支持されたＸ方向に長い水平な支持バー３６
と、この支持バー３６を搬送レール３４に沿って往復動
させるためのタイミングベルト３８、及びこれを駆動す
るためのモータ３９と、前記支持バー３６に、アクチュ
エータ４０を介して上下動自在に取り付けられ、且つ、
Ｘ方向に水平に延在するヘッドバー４２と、このヘッド
バー４２に支持され、前記部品トレイ２４におけるＸ方
向の列の部品数と等しい数の吸着ヘッド４４と、を含ん
で構成されている。

【００２０】これら吸着ヘッド４４は、アクチュエータ
４０によってヘッドバー４２が下降したとき、段積され
た状態での最上段の部品トレイ２４におけるＹ方向いず
れかの列のＸ方向の全部品２２を同時に吸着し、且つ、
アクチュエータ４０によってヘッドバー４２を介して上
昇した後、タイミングベルト３８によって、前記ベルト
２８の部品供給部１２側端部上方位置にまで到達し、こ
こでアクチュエータ４０によって下降され、吸着負圧を
解除することによって吸着した部品２２をベルト２８上
に移載するようにされている。

【００２１】図１において符号４６は、前記部品供給部
１２の、前記ベルト搬送装置１８の反対側の端部に配置
され、全部品の搬出が終了した最上段の部品トレイ２４
が、吸着ヘッド４４によって吸着され、ベルト搬送装置
１８と反対方向に搬出されてきたとき、吸着解除によっ
て落下した空の部品トレイ２４を例えば廃棄ボックス
（図示省略）に案内する廃棄シュートを示す。

【００２２】前記部品供給部１２、ベルト搬送装置１
８、及び部品移載装置２０は、制御装置４８（図２参
照）により制御されるが、この制御を、部品供給装置１
０の作用と共に説明する。

【００２３】制御装置４８には、予め、部品トレイ２４
におけるＸ方向及びＹ方向の部品数、即ち列数が記憶さ
れていて、且つ、これにより、Ｙ方向に並列された各列
のＹ方向位置とベルト搬送装置１８におけるベルト２８
の位置とが記憶されている。

【００２４】更に、これらの記憶情報に基づいて、部品
移載装置２０のモータ３９、アクチュエータ４０の作動
及び吸着ヘッド４４の負圧の印加及び解除が、次のよう
になされる。

【００２５】まず、吸着ヘッド４４はＹ方向の第１列目
の全部品２２（図１においては５個）を同時に吸着し、
上昇した後タイミングベルト３８によってベルト２８の
部品移載位置まで移動され、再度アクチュエータ４０に
よって下降されてから吸着ヘッド４４の負圧を解除し
て、吸着していた部品をベルト２８上に移載する。

【００２６】ベルト２８を駆動するモータ３０は、部品
２２が移載されたタイミング、例えば、部品を解放した
後に吸着ヘッド４４がアクチュエータ４０によって上昇
されたタイミングで、部品２２をＹ方向に搬送し、部品
２２が光センサ３２の位置に到着したとき、該光センサ
３２からの検出信号によって停止される。

【００２７】モータ３０の停止タイミングで、部品装着
装置１６の吸着ヘッド１６Ａが部品を吸着し、基板１４
上の所定位置に搭載する。

【００２８】一方、前記吸着ヘッド４４は、吸着した部
品をベルト２８上に解放した後、アクチュエータ４０に
よって上昇され、第２列目の部品２２上の位置に戻り、
アクチュエータ４０によって降下されることにより、第
２列目の全部品２２を吸着し、前記と同様の手順でベル
ト２８上の解放位置にまで搬送し、ここに移載する。

【００２９】前記のような手順を順次繰り返して、部品
トレイ２４におけるＹ方向の最終列までの部品をベルト
２８上に移載した後、吸着ヘッド４４はタイミングベル
ト３８によって、部品トレイ２４のＹ方向の中間位置に
まで移動され、ここでアクチュエータ４０によって降下
されることにより、部品２２が搬出された後の部品収納
凹部の底面を吸着ヘッド４４によって吸着し、更にアク
チュエータ４０によって上昇することにより、最上段の
空になった部品トレイ２４を持ち上げ、そのまま前記廃
棄シュート４６上の位置にまでＹ方向に移動し、ここで
吸着ヘッド４４の負圧を解除し、空になった最上段の部
品トレイ２４を廃棄シュート４６上に落下して廃棄す
る。

【００３０】この間に、ベルト２８上に移載された最終
列の部品は部品装着装置２６による吸着位置にまで搬送
され、ここから基板１４上に搭載される。又、前記空に
なった最上段の部品トレイ２４が取り除かれた後の段積
みされた部品トレイ２４においては、リフター２６によ
って次段の部品トレイ２４が、前記ベルト２８と略面一
の位置にまで上昇される。

【００３１】次に、新たな最上段の部品トレイ２４か
ら、前述と同様に部品２２を吸着してベルト２８上に移
載し、ベルト２８によってこれを部品装着装置１６によ
る吸着位置にまで搬送するという工程、及び、空になっ
た最上段の部品トレイ２４を廃棄するという工程を繰り
返す。

【００３２】最下段の部品トレイ２４の部品２２を移載
した後は、リフター２６を下降して、その上に所定数段
積みされた新たな複数の部品トレイ２４を載置する。

【００３３】上記実施の形態の例においては、ベルト２
８上に移載されている部品２２は最大で１列のみである
が、これは、例えば図３に示されるように複数列移載す
るようにしてもよい。

【００３４】この場合、ベルト搬送装置１８におけるベ
ルト２８は、部品供給部１２側の端部位置に部品２２を
移載した後、反対側の部品装着装置１６による吸着位置
（光センサ３２の位置）にまで搬送する間に複数回停止
し、その都度、部品移載装置２０によって部品トレイ２
４から部品２２を移載するように設定する。

【００３５】あるいは、吸着ヘッド４４を、搬送中のベ
ルト２８の速度と同期してＹ方向に移動させることによ
って、両者が移動しつつ部品２２をベルト２８上に移載
するようにする。

【００３６】このように、ベルト２８上に同時に複数列
の部品２２が載置されるようにすると、最上段の部品ト
レイ２４が空になってこれを廃棄し、次段の部品トレイ
２４を上昇させる際に、ベルト２８上の部品２２が不足
することがないので、最上段部品トレイ２４の廃棄作業
中に部品装着装置１６による基板１４への部品装着動作
を停止させる必要がない。

【００３７】特に、ベルト２８上に多数列の部品２２を
移載できるようにしておけば、段積みされた複数の部品
トレイ２４全体を新たにセットする際にも、部品装着装
置１６による装着動作の停止時間を零又は短くすること
ができる。

【００３８】次に、図４に示される本発明の実施の形態
の第２例に係る部品供給装置５０について説明する。

【００３９】この部品供給装置５０において、部品供給
部５２は、床面上を移動自在の台車５４と、この台車５
４上に段積みされた複数枚の部品トレイ２４とを含んで
構成されている。

【００４０】他の部分、即ちベルト搬送装置１８、部品
移載装置２０は図１に示される実施の形態の第１例に係
る部品供給装置１０におけると同一であるので、同一部
分に同一符号を付することにより説明を省略する。

【００４１】前記部品供給部５２における台車５４上に
は、前記部品供給部１２におけると同様のリフター５６
が設けられ、このリフター５６上に、前記段積みされた
複数枚の部品トレイ２４が載置され、該リフター５６に
よって順次上昇され得るようになっている。

【００４２】又、部品供給部５２は、台車５４を、前記
ベルト搬送装置１８に隣接する位置に着脱自在とされ、
これによって、台車５４に、ライン外で予め段積みされ
た複数枚の部品トレイ２４を一括してセットして供給で
きるようにしている。

【００４３】従って、段積みされた最下段の部品トレイ
２４の部品２２が全数吸着搬出され、空になった場合
は、直ちに、台車５４を設定位置から外し、他の、所定
枚数の部品トレイ２４を予めライン外で段積みしておい
た部品供給部５２を所定位置にセットすることによっ
て、迅速に部品トレイ２４の供給を行うことができる。

【００４４】

【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、部
品トレイの交換時間が短く、且つ、その際における部品
装着動作の停止時間を零又は短縮することができるとい
う優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の第１例に係る部品供給装
置を示す斜視図

【図２】同部品供給装置における制御系を示すブロック
図

【図３】同部品供給装置における部品移載の他のモード
を示す斜視図

【図４】本発明の実施の形態の第２例に係る部品供給装
置を示す斜視図

【符号の説明】

１０、５０…部品供給装置 １２、５２…部品供給部 １４…基板 １６…部品装着装置 １８…ベルト搬送装置 ２０…部品移載装置 ２２…部品 ２４…部品トレイ ２６、５６…リフター ２８…ベルト ４４…吸着ヘッド ４６…廃棄シュート ５４…台車

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】部品を２次元方向に配列収納している部品
   トレイを複数枚段積みすると共に、部品トレイを順次押
   上げ可能とされた部品供給部と、この部品供給部から離
   間した位置に配置されていて、部品を吸着して基板上に
   装着する部品装着装置と前記部品供給部との間に配置さ
   れ、部品供給部から部品装着装置方向に部品を搬送可能
   なベルト搬送装置と、前記部品供給部における段積状態
   での最上段の部品トレイから部品を吸着して、前記ベル
   ト搬送装置上に移載する部品移載装置と、を有してな
   り、前記部品移載装置は、全部品を搬出して空になった
   最上段の部品トレイを吸着して搬出可能とされたことを
   特徴とする部品供給装置。
2. 【請求項２】請求項１において、前記部品移載装置は、
   前記最上段の部品トレイにおけるベルト搬送方向に並列
   された複数列のうちの１列の全部品を、１回の動作によ
   り移載可能とされたことを特徴とする部品供給装置。
3. 【請求項３】請求項１又は２において、前記ベルト搬送
   装置は、その搬送方向に少なくとも１列の部品を載置可
   能とされ、且つ、載置した部品を、前記部品装着装置に
   よる吸着位置に、１列毎に間欠的に搬送するようにされ
   たことを特徴とする部品供給装置。
4. 【請求項４】請求項１、２又は３において、前記部品供
   給部は、床面上を移動自在の台車と、この台車上に段積
   みされた前記複数枚の部品トレイと、を有してなり、前
   記ベルト搬送装置に隣接する位置に着脱自在とされたこ
   とを特徴とする部品供給装置。