JP2001023220A - 光学部品、2軸アクチュエータ及びこれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

光学部品、2軸アクチュエータ及びこれを用いた光ディスク装置

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JP2001023220A
JP2001023220A JP11190703A JP19070399A JP2001023220A JP 2001023220 A JP2001023220 A JP 2001023220A JP 11190703 A JP11190703 A JP 11190703A JP 19070399 A JP19070399 A JP 19070399A JP 2001023220 A JP2001023220 A JP 2001023220A
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Japan
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objective lens
optical
gate
lens
runner
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JP11190703A
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English (en)
Inventor
Yoshio Fukazawa
宣雄 深澤
Masaaki Yamaguchi
政明 山口
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学部品の複屈折以外の他の光学特性、物理
特性及び機械特性の性能を劣化させることなく、複屈折
による光学特性の劣化もを防止する。 【解決手段】 透明樹脂材料から成り、断面円形の対物
レンズ1であって、射出成形時のゲート9の向きを対物
レンズのレンズ部2の径D方向に対して傾ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な光学部品、2
軸アクチュエータ及びこれらを用いた光ディスク装置に
関する。詳しくは、樹脂成形品としての光学部品に関
し、その成形時のゲートの向きを工夫することにより、
光学特性の優れた光学部品を得る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】対物レンズのような光学部品を樹脂成形
により製造することが行われている。従来、このような
断面形状が円形の対物レンズを成形するときは、樹脂成
形時のゲートの向きは対物レンズの径D方向と一致する
向きとされていた。
【0003】図11及び図12は、対物レンズaの成形
直後で、ゲートb及びランナーcが切除されていない状
態を示す。
【0004】そして、このような対物レンズaのゲート
bは対物レンズaの径D方向と一致した向きで形成され
ている。
【0005】このような対物レンズaを樹脂成形する
と、ゲートbから対物レンズaのキャビティd内に溶融
樹脂eが流れ込む(図13参照)。ゲートbからキャビ
ティd内に流入された溶融樹脂eは、ゲートb口を中心
として放射状に広がりながら、キャビティd内を充填さ
れて行き、ゲートbと反対側の壁面に達して充填が完了
した後、更に、溶融樹脂eに圧力が加えられて、一定の
圧力が保たれる(保圧力)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した対
物レンズaのように断面形状が円形の光学部品にあって
は、ゲートbの向きが対物レンズaの径D方向と一致し
ているため、溶融樹脂eがキャビティd内に流入する際
に、樹脂の分子がゲートbの方向(対物レンズaの径D
方向)を軸として対称に配向してしまい、この配向性に
より出来上がった成形品(対物レンズa)に複屈折が生
じてしまい、光学部品の光学的性能を劣化させるという
問題があった。
【0007】尚、かかる複屈折は、もともと樹脂そのも
のが持つ特性であり、成形条件を変えることによりある
程度抑制することはできるが、複屈折をコントロールし
ようとすると、光学部品の他の物理特性、機械特性及び
光学特性の性能が劣化してしまうため、複屈折抑制のみ
で成形条件を決定することができない。
【0008】また、ゲートbの向きが対物レンズaの径
D方向と一致していると、ゲートbを流れるときに、ジ
ェッティング(流れじわ)が生じやすいという問題もあ
った。
【0009】そこで、本発明は、上記した事情に鑑み、
透明樹脂材料から成り、断面円形の光学部品の成形時の
ゲートの向きを工夫することにより、光学部品の複屈折
以外の他の光学特性、物理特性及び機械特性の性能を劣
化させることなく、複屈折による光学特性の劣化もを防
止することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明光学部品は、上記
した課題を解決するために、透明樹脂材料から成り、断
面円形の光学部品であって、射出成形時のゲートの向き
を光学部品の径方向に対して傾けたものである。
【0011】従って、本発明光学部品にあっては、射出
成形時のゲートの向きが光学部品の径方向と一致してい
ないため、分子配向性の対称成分を減少させることがで
き、出来上がった樹脂製品である光学部品の複屈折を抑
えることができ、よって、光学的性能に優れた光学部品
を得ることができる。
【0012】また、本発明2軸アクチュエータにあって
は、光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒
体の情報記録面に照射すると共に該情報記録面で反射さ
れたレーザ光を光検出器に導く対物レンズと、該対物レ
ンズを保持するホルダとを有し、該ホルダを支持すると
ともに上記対物レンズを上記光学記録媒体の情報記録面
に対してフォーカシング方向及びトラッキング方向に移
動させるための2軸アクチュエータであって、上記対物
レンズは、透明樹脂材料から成り断面円形をしており、
該対物レンズの射出成形時のゲートの向きを対物レンズ
の径方向に対して傾けたものである。
【0013】従って、本発明2軸アクチュエータにあっ
ては、その対物レンズの射出成形時のゲートの向きが対
物レンズの径方向と一致していないため、分子配向性の
対称成分を減少させることができ、出来上がった対物レ
ンズの複屈折を抑えることができ、よって、光学的性能
に優れた2軸アクチュエータを提供することができる。
【0014】更に、本発明光ディスク装置にあっては、
光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の
情報記録面に照射すると共に該情報記録面で反射された
レーザ光を光検出器に導く対物レンズと、該対物レンズ
を保持するホルダとを有し、該ホルダを支持するととも
に上記対物レンズを上記光学記録媒体の情報記録面に対
してフォーカシング方向及びトラッキング方向に移動さ
せるための2軸アクチュエータを備えた光ディスク装置
であって、上記対物レンズは、透明樹脂材料から成り断
面円形をしており、該対物レンズの射出成形時のゲート
の向きを対物レンズの径方向に対して傾けたものであ
る。
【0015】従って、本発明光ディスク装置にあって
は、その対物レンズの射出成形時のゲートの向きが対物
レンズの径方向と一致していないため、分子配向性の対
称成分を減少させることができ、出来上がった対物レン
ズの複屈折を抑えることができ、よって、光学的性能に
優れた光ディスク装置を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明光学部品、2軸ア
クチュエータ及びこれらを用いた光ディスク装置の実施
の形態を添付図面を参照して説明する。
【0017】この実施の形態は、本発明光学部品を光デ
ィスク装置の2軸アクチュエータにより2軸方向に可動
自在された対物レンズに適用したものである。
【0018】対物レンズ1は、光学的有効部分であるレ
ンズ部2とその外周に形成されたフランジ部3とから成
る(図1、図2、図6参照)。
【0019】レンズ部2は両凸レンズで両面とも非球面
に形成され、フランジ部3はレンズ部2の外周部から光
軸方向に突出した円筒状をしている。かかるフランジ部
3は後述するレンズホルダに支持される部分である。
【0020】このような対物レンズ1は後述するホルダ
に支持されて2軸アクチュエータの可動部を構成する。
【0021】そして、対物レンズ1は次のように樹脂成
形される。
【0022】図3は、上記対物レンズ1を樹脂成形する
ための成形金型4を示す。
【0023】成形金型4は、下金型5と上金型(図示は
省略する。)とから成り、両金型5を型締めすることに
より、上記対物レンズ1を構成する部分に対応するキャ
ビティ6と、溶融樹脂7の湯道であるランナー8及び湯
口であるゲート9とが形成される(図1乃至図3参
照)。
【0024】ランナー8は、その延びる方向が、対物レ
ンズ1のレンズ部2の径D方向と一致しており、よっ
て、対物レンズ1のレンズ部2の中心を通るように形成
されている(図1参照)。
【0025】また、ゲート9はランナー8の先端部中心
から対物レンズ1のフランジ部3の外周面に向けて形成
されている。即ち、ゲート9の向きは対物レンズ1の接
線T方向と一致されており、従って、ゲート9の向きは
レンズ部2の径D方向に対して傾けて形成されている
(図1、図3参照)。
【0026】これにより、ランナー8及びゲート9から
上記キャビティ6内に溶融樹脂7を射出すると、溶融樹
脂7はキャビティ6の内周壁を沿うようにしてキャビテ
ィ6内に流入することになる。溶融樹脂7の流れる方向
を図3において矢印で示す。
【0027】しかして、キャビティ6内に流入した溶融
樹脂7はその分子配向性の対称成分が発生しにくく成形
された対物レンズ1のレンズ部2における複屈折が抑制
される。
【0028】また、かかる実施の形態にあっては、ラン
ナー8の延びる方向が対物レンズ1のレンズ部2の径D
方向と一致しているため、対称性が確保されており、よ
って、複数の対物レンズ1、1、・・・を1つの金型で
複数取りする場合に全体形状をバランスの良い形状にす
ることができ、金型設計が容易となる。
【0029】図4は、ゲートの向きを変更した対物レン
ズの変形例1Aを示す。
【0030】この変形例1Aのゲート9Aは、ランナー
8Aとの接合部は上記実施の形態と同じであるが、対物
レンズ1Aとの接合部が対物レンズ1Aの接線T方向よ
りやや内側に寄った位置に接合されており、対物レンズ
1A及びランナー8Aは上記実施の形態のものと同じ位
置である。
【0031】このように対物レンズ1Aのフランジ部3
の外周部よりやや内側に寄った位置に接合されたゲート
9Aの向きであっても、上記実施の形態とほぼ同様に、
溶融樹脂7がキャビティ6内に流入して行くため、分子
配向性の対称成分が発生しにくく、成形された対物レン
ズ1Aのレンズ部2における複屈折が抑制される。
【0032】また、かかる変形例にあっても、上記実施
の形態と同様に、ランナー8Aの延びる方向が対物レン
ズ1Aのレンズ部2の径D方向と一致しているため、対
称性が確保されており、よって、複数の対物レンズ1、
1、・・・を1つの金型で複数取りする場合に全体形状
をバランスの良い形状にすることができ、金型設計が容
易となる。
【0033】図5は、ランナーの位置を変更した対物レ
ンズの変形例1Bを示す。
【0034】この変形例のランナー8Bは、その延びる
方向が対物レンズ1Bのレンズ部2の中心を通らず、や
やずれた位置に形成されている。
【0035】また、ゲート9Bの一端はランナー8Bの
先端部中心に接合され、また、他端は上記ランナー8B
が延びる方向と平行な線でレンズ部2の中心を通る線が
交差する外周部に接合されている。
【0036】これにより、ゲート9Bの向きはレンズ部
2の径D方向に対して傾けて形成されている。
【0037】このようにランナー8Bをその延びる方向
が対物レンズ1Bのレンズ部2の中心を通らずややずれ
た位置に形成しても、ゲート9Bの向きがレンズ部2の
径D方向に対して傾斜されているため、上記実施の形態
とほぼ同様に、溶融樹脂7がキャビティ6内に流入して
行き、分子配向性の対称成分が発生しにくく、成形され
た対物レンズ1のレンズ部2における複屈折が抑制され
る。
【0038】このように形成された対物レンズ1、1
A、1Bは、ホルダに支持されて、2軸アクチュエータ
の可動部の一部を為す(図6参照)。
【0039】即ち、ホルダ10は、円筒状のレンズ支持
部10aと、該レンズ支持部10aの外周面の互いに対
向する部位から上記対物レンズ1の光軸と直交する方向
の突出する一対の肩部10b、10bと、該肩部10
b、10bから互いに平行で上記対物レンズ1の光軸に
対して直交する方向に突出された係合部11c、10c
とを有する(図6参照)。
【0040】そして、上記対物レンズ1はホルダ10の
円筒状をしたレンズ支持部10aにほぼぴったりと嵌合
され、接着剤等により固定される(図6参照)。
【0041】ホルダ10の係合部10c、10cの先端
部にはそれぞれ互いに反対方向に延びる係合ピン11、
11、・・・が一体に設けられ、これら係合ピン11、
11は同一軸心上に形成されており、その軸心線は上記
対物レンズ1の光軸と平行になるようになっている(図
6参照)。
【0042】2軸アクチュエータ12は、可動部13
と、固定部14と、該固定部14に対して可動部13を
2軸方向に可動自在に支持するサスペンションワイヤ1
5、15、・・・と、可動部13を駆動するための磁気
駆動部16とから成り、上記ホルダ10に支持された対
物レンズ1は可動部13の一部を構成する(図8参
照)。
【0043】可動部13は、上記対物レンズ1を支持し
たホルダ10と、磁気駆動部16を構成する駆動コイル
17、18、18が巻回されるボビン19とから成り、
該ボビン19に上記ホルダ10の係合部10c、10c
が支持されることにより構成される(図6参照)。
【0044】可動部13のボビン19は、略四角形の角
筒体をなすボビン本体19aと、このボビン本体19a
の一面側に突出する左右の係合片19b、19b、・・
・を有し、左右の係合片19b、19b、・・・はそれ
ぞれ上下一対とされていて、合計4個の係合片19b、
19b、・・・が設けられている。これら係合片19
b、19b、・・・には、側方に開口するスリット状の
係合溝20、20、・・・がそれぞれ設けられており、
これらの係合溝20、20、・・・には、上述した係合
ピン11、11がそれぞれ係合される(図6参照)。
【0045】このボビン19のボビン本体19aには、
フォーカス駆動用コイル17と一対のトラッキング駆動
用コイル18、18とがそれぞれ適宜回数巻き付けるよ
うにして装着されている。即ち、フォーカス駆動用コイ
ル17は、ボビン本体19aの外周面において対物レン
ズ1の光軸方向と直交する方向に巻回されている。そし
て、ボビン本体19aの左右の係合片19b、19b、
・・・が設けられた一辺においては、上下の係合片19
b、19b間にフォーカス駆動用コイル17の一部が通
過している(図6参照)。
【0046】また、一対のトラッキング駆動用コイル1
8、18は、ボビン本体19aの左右の係合片19b、
19b、・・・が設けられた各角部において、フォーカ
ス駆動用コイル17の外側に巻回されている。即ち、一
方のトラッキング駆動用コイル18は、一方の上下の係
合片19b、19bの内側において、係合片側の一辺と
これに略直交する一辺との間に巻回されている。また、
他方のトラッキング駆動用コイル18は、他方の上下の
係合片19b、19bの内側において、係合片側の一辺
とこれに略直交する他辺との間に巻回されている(図6
参照)。
【0047】これらフォーカス駆動用コイル17及び一
対のトラッキング駆動用コイル18、18の始端部及び
終端部は、ボビン19に設けたホールド部21、21、
・・・に巻付けられている。このホールド部21、2
1、・・・は、ボビン本体19aの左右の係合片19
b、19b、・・・の近傍においてこれらと直交する方
向に突出する突起として左右に2個ずつ合計4箇所に設
けられている。これらのホールド部21、21、・・・
に巻かれた後、各駆動コィル17、18、18の始端部
及び終端部は、支持部材としての4本のサスペンション
ワイヤ15、15、・・・の一端にそれぞれ各別に巻か
れ、はんだ付け等の固着手段により固定されて通電可能
に構成される(図8参照)。
【0048】4本のサスペンションワイヤ15、15
は、2本ずつが上下方向に所定の間隔をあけてホルダ1
0の両側に配置されている。これらサスペンションワイ
ヤ15、15は、導電性に優れていると共に、適度に可
撓性を有する材料で形成されている。このようなサスペ
ンションワイヤ15、15の材質としては、例えば、リ
ン青銅が好適であるが、他の金属を使用できることは勿
論であり、また金属以外にも、例えば、プラスチックに
金属粉末を混ぜて導電性を付与したプラスチックロッド
等を用いることもできる。
【0049】また、各サスペンションワイヤ15、1
5、・・・の他端は、対物レンズ1とは反対側に延出さ
れて、固定部14としてのプリント配線基板22の透孔
に挿通され、その配線パターンにはんだ付けにて接続さ
れて固定されている。
【0050】そして、可動部13は、図6に示すよう
に、予めフォーカス駆動用コイル17及び一対のトラッ
キング駆動用コイル18、18が巻かれたボビン19
に、対物レンズ1を支持したホルダ10を組み付けるこ
とにより構成される。
【0051】この場合は、まず、ホルダ10の左右の係
合部10c、10cをボビン19の左右の上下係合片1
9b、19b、・・・間にそれぞれ挿入し、図6に示す
ように、上下の係合ピン11、11、・・・を上下の係
合片19b、19b、・・・の係合溝21、21、・・
・にそれぞれ係合させる。その後、各係合ピン11、1
1の先端部を熱により融解してかしめ23を行い、レン
ズ合体ボビン24を構成する。このかしめ23に代え
で、接着剤を用いて係合ピン11、11と係合片19
b、19b、・・・とを接着して、レンズ合体ボビン2
4を構成するようにしてもよい。
【0052】これにより、簡単な構造でありながら、対
物レンズ1を支持したホルダ10とボビン19とを確実
かつ強固に結合して、全体としての剛性が高いレンズ合
体ボビン24を製造することができる。
【0053】固定部14は、2軸アクチュエータ12の
ベースとなるアクチュエータベース25と該アクチュエ
ータベース25の一端部に立設された上記プリント配線
基板22とから成り、アクチュエータベース25は磁性
材料で形成されている(図7参照)。
【0054】アクチュエータベース25は、図7等に示
すように、四角形の枠状に形成されたベース本体25a
と、このベース本体25aの後半分を折り曲げて立ち上
げるように形成した立壁部25bと、ベース本体25a
の両側部に連続して設けた取付部25c、25cとを有
している。このベース本体25aの立壁部25bに対向
する辺の内外両側縁を切起して立ち上げることにより、
互いに所定の間隔をあけて対向設置された一対のヨーク
26、26が形成されている。そして、一対のヨーク2
6、26のうち、内側に位置するヨーク26の、外側に
位置するヨーク26に対向する面には、マグネット27
が接着剤等の固着手段によっで固定されている。
【0055】このアクチュエータベース25の立壁部2
5bには、プリント配線基板22をねじ止めするための
ねじ穴が設けられ、左右の取付部25c、25cには挿
通穴及び切欠き部と位置決め穴とが設けられている。こ
のプリント配線基板22は、ベース部材としてのアクチ
ュエータベース25の立壁部25bに固定ねじ等の固着
手段によって固定されている。そして、立壁部25bと
プリント配線基板22との間にはワイヤ受け板28が挟
持されて一体的に固定されている(図8参照)。
【0056】ワイヤ受け板28は横方向に長い板材から
なり、その長手方向の両端部には、断面コ字状をなすワ
イヤ受部28a、28aがそれぞれ設けられている。各
ワイヤ受部28a、28aにはシリコン系ゲル材29、
29が保持されていて、各シリコン系ゲル材29、29
を上下2本のサスペンションワイヤ15及び15がそれ
ぞれ貫通している(図8参照)。このシリコン系ゲル材
29の粘性によって各サスペンションワイヤ15、1
5、・・・がワイヤ受部28a、28aに弾性的に支持
され、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボの制御
性能の向上が図られている。
【0057】このような構成を有する2軸アクチュエー
タ12は、例えば、図9及び図10に示すように、ディ
スクプレーヤの光ディスク装置30に使用される光学ピ
ックアップ装置31の対物レンズ1の駆動装置として用
いることができる。この光ディスク装置30は、光学ブ
ロックである光学ピックアップ装置31と、この光学ピ
ックアップ装置31を移動可能に支持するシャーシ32
と、このシャーシ32に搭載されたディスク回転駆動機
構33等を備えて構成されている。
【0058】光学ピックアップ装置31は、ディスク回
転駆動機構33に対して接近及び離反可能に支持された
スライドベース34を有し、このスライドベース34に
2軸アクチュエータ12が搭載されている。更に、スラ
イドベース34には、光源としてのレーザ光を発射する
半導体レーザ及びディスクから反射されてきたレーザ光
を受光する光検出器等を備えた光学系機構が内蔵されて
いる。この光学系機構の光学系の光路が、スライドベー
ス34の表面側に露出される対物レンズ1側に導通され
る。
【0059】この対物レンズ1を有する2軸アクチュエ
ータ12は、スライドベース34に装着されるカバー部
材35で覆われており、このカバー部材35の上面部に
は対物レンズ1に対応して開口窓35aが形成されてい
る。この開口窓35aから露出される対物レンズ1に光
学ディスクの情報記録面が対向され、対物レンズ1によ
り集光されたレーザ光が情報記録面に照射される(図9
参照)。
【0060】また、スライドベース34の一方の側部に
は、貫通孔を有する一対の支持アーム36、36が所定
の間隔をあけて設けられ、他方の側部には、略コ字状を
なす案内溝を有する案内アーム37が設けられている。
そして、一対の支持アーム36、36の貫通孔には送り
ねじ軸38が挿通され、案内アーム37の案内溝には、
送りねじ軸38と平行に配置されたガイド軸39が挿通
されている。送りねじ軸38には、支持アーム36、3
6間においてねじ係合部材40が螺合されており、この
ねじ係合部材40はスライドベース34に固定されてい
る(図10参照)。
【0061】送りねじ軸38は、その基端部において歯
車減速機構41を介して送りモータ42に動力伝達可能
に連結されており、この送りモータ42の駆動力が伝達
されて回転駆動されることにより、スライドベース34
が移動される。即ち、送りねじ軸38の正逆回転の方向
に応じて光学ピックアップ装置31が、ディスク回転駆
動機構33に対して接近及び離反する方向に移動される
(図9、図10参照)。
【0062】また、ディスク回転駆動機構33は、シャ
ーシ32に固定されたスピンドルモータ43と、このス
ピンドルモータ43の回転軸に固定されたディスクテー
ブル44等から構成されている。このディスクテーブル
44上にチャッキングされる光学ディスクの情報記録面
に対して光学ピックアップ装置31を、その内周から外
周に向かって移動させることにより、情報記録面に予め
記録されている情報信号の読み出しが行われる。
【0063】しかして、このような光ディスク装置30
にあっては、対物レンズ1の射出成形時のゲート9の向
きをレンズ部2の径D方向に対して傾けたので、光学部
品として対物レンズ1の分子配向性の対称成分を減少さ
せることができ、そのレンズ部2の複屈折を抑えること
ができ、よって、光学的性能に優れる。
【0064】尚、上記した実施の形態において示した各
部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して
行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これら
によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されること
があってはならないものである。
【0065】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明光学部品は、透明樹脂材料から成り、断面円
形の光学部品であって、射出成形時のゲートの向きを光
学部品の径方向に対して傾けたことを特徴とする。
【0066】従って、本発明光学部品にあっては、射出
成形時のゲートの向きが光学部品の径方向と一致してい
ないため、分子配向性の対称成分を減少させることがで
き、出来上がった樹脂製品である光学部品の複屈折を抑
えることができ、よって、光学的性能に優れた光学部品
を得ることができる。
【0067】請求項2に記載した発明にあっては、射出
成形時のランナーを成形品の径方向と一致させたので、
対称性が確保され、よって、複数の光学部品を1つの金
型で複数取りする場合に全体形状をバランスの良い形状
にすることができ、金型設計が容易となる。
【0068】請求項3及び請求項4に記載した発明にあ
っては、射出成形時のゲートの向きを光学部品の接線方
向に形成したので、断面円形をした光学部品のキャビテ
ィ内にその内周壁に沿うように溶融樹脂が流入して行く
ため、その流れに乱流ができず、精度良い射出成形を実
現することができる。
【0069】また、本発明2軸アクチュエータにあって
は、光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒
体の情報記録面に照射すると共に該情報記録面で反射さ
れたレーザ光を光検出器に導く対物レンズと、該対物レ
ンズを保持するホルダとを有し、該ホルダを支持すると
ともに上記対物レンズを上記光学記録媒体の情報記録面
に対してフォーカシング方向及びトラッキング方向に移
動させるための2軸アクチュエータであって、上記対物
レンズは、透明樹脂材料から成り断面円形をしており、
該対物レンズの射出成形時のゲートの向きを対物レンズ
の径方向に対して傾けたものである。
【0070】従って、本発明2軸アクチュエータにあっ
ては、その対物レンズの射出成形時のゲートの向きが対
物レンズの径方向と一致していないため、分子配向性の
対称成分を減少させることができ、出来上がった対物レ
ンズの複屈折を抑えることができ、よって、光学的性能
に優れた2軸アクチュエータを提供することができる。
【0071】更に、本発明光ディスク装置にあっては、
光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の
情報記録面に照射すると共に該情報記録面で反射された
レーザ光を光検出器に導く対物レンズと、該対物レンズ
を保持するホルダとを有し、該ホルダを支持するととも
に上記対物レンズを上記光学記録媒体の情報記録面に対
してフォーカシング方向及びトラッキング方向に移動さ
せるための2軸アクチュエータを備えた光ディスク装置
であって、上記対物レンズは、透明樹脂材料から成り断
面円形をしており、該対物レンズの射出成形時のゲート
の向きを対物レンズの径方向に対して傾けたものであ
る。
【0072】従って、本発明光ディスク装置にあって
は、その対物レンズの射出成形時のゲートの向きが対物
レンズの径方向と一致していないため、分子配向性の対
称成分を減少させることができ、出来上がった対物レン
ズの複屈折を抑えることができ、よって、光学的性能に
優れた光ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2と共に本発明光学部品を対物レンズに適用
した実施の形態を示すものであり、本図はランナー及び
ゲートを切除する前の状態の対物レンズの概略平面図で
ある。
【図2】ランナー及びゲートを切除する前の状態の対物
レンズの概略側面図である。
【図3】対物レンズの成形金型を示すもので、水平方向
に切断した状態を示す概略断面図である。
【図4】ゲートの向きを変更した対物レンズの変形例を
示し、ランナー及びゲートを切除する前の状態の概略平
面図である。
【図5】ランナーの位置を変更した対物レンズの変形例
を示し、ランナー及びゲートを切除する前の状態の概略
平面図である。
【図6】図7乃至図8と共に本発明2軸アクチュエータ
の実施の形態を示すもので、本図はレンズ合体ボビンを
分解して示す斜視図である。
【図7】アクチュエータベースの斜視図である。
【図8】2軸アクチュエータの全体の斜視図である。
【図9】図10と共に本発明光ディスク装置の実施の形
態を示すもので、本図は平面図である。
【図10】底面図である。
【図11】図12と共に従来の対物レンズを示すもので
あり、本図はランナー及びゲートを切除する前の状態の
対物レンズの概略平面図である。
【図12】ランナー及びゲートを切除する前の状態の対
物レンズの概略側面図である。
【図13】従来の対物レンズの成形金型を示すもので、
水平方向に切断した状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…対物レンズ(光学部品)、8…ランナー、9…ゲー
ト、D…径方向、T…接線方向、1A…対物レンズ(光
学部品)、1B…対物レンズ(光学部品)、8A…ラン
ナー、9A…ゲート、8B…ランナー、9B…ゲート、
10…ホルダ、12…ゲート、30…光ディスク装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月7日(1999.7.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 17:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂材料から成り、断面円形の光学
    部品であって、 射出成形時のゲートの向きを光学部品の径方向に対して
    傾けたことを特徴とする光学部品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した光学部品であって、 射出成形時のランナーを成形品の径方向と一致させたこ
    とを特徴とする光学部品。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した光学部品であって、 射出成形時のゲートの向きを光学部品の接線方向に形成
    したことを特徴とする光学部品。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載した光学部品であって、 射出成形時のゲートの向きを光学部品の接線方向に形成
    したことを特徴とする光学部品。
  5. 【請求項5】 光源から出射されたレーザ光を集光して
    光学記録媒体の情報記録面に照射すると共に該情報記録
    面で反射されたレーザ光を光検出器に導く対物レンズ
    と、該対物レンズを保持するホルダとを有し、該ホルダ
    を支持するとともに上記対物レンズを上記光学記録媒体
    の情報記録面に対してフォーカシング方向及びトラッキ
    ング方向に移動させるための2軸アクチュエータであっ
    て、 上記対物レンズは、透明樹脂材料から成り断面円形をし
    ており、該対物レンズの射出成形時のゲートの向きを対
    物レンズの径方向に対して傾けたことを特徴とする2軸
    アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 光源から出射されたレーザ光を集光して
    光学記録媒体の情報記録面に照射すると共に該情報記録
    面で反射されたレーザ光を光検出器に導く対物レンズ
    と、該対物レンズを保持するホルダとを有し、該ホルダ
    を支持するとともに上記対物レンズを上記光学記録媒体
    の情報記録面に対してフォーカシング方向及びトラッキ
    ング方向に移動させるための2軸アクチュエータを備え
    た光ディスク装置であって、 上記対物レンズは、透明樹脂材料から成り断面円形をし
    ており、 該対物レンズの射出成形時のゲートの向きを対物レンズ
    の径方向に対して傾けたことを特徴とする光ディスク装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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