JP2001021597A - 周波数分析装置 - Google Patents

周波数分析装置

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JP2001021597A JP11196334A JP19633499A JP2001021597A JP 2001021597 A JP2001021597 A JP 2001021597A JP 11196334 A JP11196334 A JP 11196334A JP 19633499 A JP19633499 A JP 19633499A JP 2001021597 A JP2001021597 A JP 2001021597A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 周波数分析装置における最適なAGC制御と
最適なサンプリング周波数制御を行なうことにより、効
率よく周波数分析装置の持つ能力の最大限のダイナミッ
クレンジまで拡大するとともに、低消費電力化を行なう
ことができる周波数分析装置を提供する。 【解決手段】 FFT演算部4からのスペクトル出力信
号に基づいて2つの帰還制御回路を備える。つまり、そ
の一方は、S/N検出器6と利得制御部7とからなり、
増幅器1の利得を制御する自動利得制御回路と、もう一
方は、雑音電力検出器9とサンプリング周波数制御部1
0とからなり、A/D変換器8のサンプリング周波数を
制御する自動サンプリング周波数制御回路とを備えて構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数分析装置に
関し、特に、自動利得制御とサンプリング周波数制御と
に係わる適応制御を行なう周波数分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器においてはディジタル化
が進み、ラジオ放送や携帯無線機等の受信機をとってみ
ても、その内部構成の多くはディジタル信号処理がなさ
れている。そして、一定の周波数帯域内にいくつかのチ
ャネルが分布しているようなものの場合にあっては、ア
ンテナに誘起した原信号をそのままサンプリングしてデ
ィジタル信号処理を行うことで、チューニング回路等を
設けることなしに、ソフトウェアによって任意のチャネ
ルを復調する方式が提案されている。このようなディジ
タル信号処理手段を用いて高速フーリエ変換(FFT)
演算し、入力信号に含まれる所望の周波数帯域内におけ
るスペクトル成分を解析する周波数分析装置がある。そ
して、近年の移動体無線通信に見られるような小型無線
装置においても周波数分析装置が内蔵されることが多く
なり、周波数分析装置を構成する回路部分の更なる高機
能化、省電力化等が要求されている。
【0003】従来、このように取り込んだアナログ信号
をディジタル変換し、これをディジタル信号処理によっ
て周波数成分の分析を行なう装置としては、例えば図2
に示す構成のものがある。図9は従来の周波数分析装置
の構成例を示す図である。この例に示す周波数分析装置
は、利得可変型の増幅器1と、前記増幅器1からのレベ
ル制御されたアナログ入力信号の不要周波数帯域を抑圧
するローパスフィルタ(LPF)2と、前記LPFから
のアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換
器3と、ディジタル信号を高速フーリエ変換(FFT)
演算処理によりスペクトル変換するFFT演算部4と、
前記A/D変換器3からのディジタル信号に基づいて前
記増幅器1の利得を自動的に制御するAGC(automati
c gain control)5を備えている。なお、前記FFT演
算部4は、一般的にDSP(digital signal processo
r)やCPU(central processing unit)といった演算
回路が用いられる。また、図示は省略したが一般的には
前記FFT演算部4の周辺回路としてメモリ回路を有す
ることが多く、ディジタル化された信号の一時記憶や、
演算処理時の演算データの一時記憶などに用いられてお
り、リアルタイム処理だけでなくストレージ処理も可能
となっている。
【0004】この図に示す周波数分析装置は以下のよう
に機能する。即ち、前記増幅器1に入力される様々な周
波数、様々なレベルの信号成分を含むアナログ信号は、
増幅器1によりレベル調整される。このレベル調整は後
述するAGC5により制御される。次に、LPF2によ
り不要な周波数帯域である高周波成分をカットし、所定
の周波数以下の帯域信号のみを通過させることにより帯
域制限を行なった後、A/D変換器3によりディジタル
信号に変換される。こうしてディジタル化された信号
は、FFT演算部4により高速フーリエ変換演算され各
周波数成分に分離して出力される。前記AGC5は、前
記増幅器1の利得(増幅率)を制御するものであり、前
記A/D変換器3からのディジタル信号に基づいて増幅
器1へ利得制御信号を出力し、このAGC5を含む帰還
ループにより入力信号は所定のレベルに自動調整される
のである。また、AGC5による制御手段としては、例
えば所定の単位時間におけるディジタル信号を自乗平均
した全電力を求め、その値を基にA/D変換器3に入力
されるアナログ信号のレベル(全電力)が前記A/D変
換器3のフルスケールレンジ(FSR)と一致するよう
に利得を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の周波数分析装置においては、以下に示すような
問題点があった。つまり、A/D変換後のディジタル信
号の全電力がA/D変換器のフルスケールレンジと一致
するように調整した場合にあっては、増幅器の非線型性
や雑音特性、或いは、A/D変換時に生じる量子化雑音
等の影響により必ずしも最適なS/N比が得られている
とは限らない。即ち、最適なS/N比が得られていない
場合には、周波数分析装置が持つ分析能力のダイナミッ
クレンジを最大限に使用していないことになり、分析効
率が低下する。例えば、増幅器として、非線型性や雑音
特性の優れたものを用いればよいが、それだけ高価な装
置となりコストの増大につながる。また、A/D変換器
については、サンプリング周波数の高速化と量子化ステ
ップ数の高精度化に対応した高分解能なものを用いれば
よいが、それだけ高価なA/D変換器となるだけでな
く、ディジタル化される信号データ量の増大に伴って、
FFT演算を行なう演算回路についてもこれに対応する
高い処理能力が要求されることになり、極めて高コスト
な装置になってしまう。また、A/D変換器のサンプリ
ング周波数が、A/D変換器に帯域制限されて入力され
る信号帯域の最高周波数に基づいて、標本化定理を満足
するに充分なサンプリング周波数に設定されているため
に、例えば、その時々によって変化する実際の入力信号
において、目的とする所望のスペクトルを解析するのに
必要以上のサンプリングを行なっている場合があり、こ
の処理に伴って必要以上の電力が消費されることにな
り、この周波数分析装置が電池駆動時の携帯電子機器に
搭載されている場合にあっては動作時間の短縮につなが
ってしまう。
【0006】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものであり、個々の機能回路を高価なものに
置き換えることなく、周波数分析装置における最適なA
GC制御と最適なサンプリング周波数制御を行なうこと
により、効率よく周波数分析装置の持つ能力の最大限の
ダイナミックレンジまで拡大するとともに、低消費電力
化を行なうことができる周波数分析装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係わる周波数分析装置請求項1の発明は、入
力された信号のレベルを増幅或いは減衰するレベル可変
手段と、入力された信号の周波数帯域を制限する帯域制
限手段と、レベルと帯域が適当に調整されたアナログ入
力信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、
前記ディジタル化された信号を高速フーリエ変換(FF
T)によりスペクトルを求める高速フーリエ変換手段
と、前記求めたスペクトル出力信号の最大スペクトル信
号対雑音比(S/N)を求めるS/N検出手段と、前記
S/N検出手段からの出力に基づいて前記レベル可変手
段のレベル制御を行うレベル制御手段とを備えたことを
特徴とする。また、本発明に係わる周波数分析装置請求
項2の発明は、入力された信号のレベルを増幅或いは減
衰するレベル可変手段と、入力された信号の周波数帯域
を制限する帯域制限手段と、レベルと帯域が適当に調整
されたアナログ入力信号をディジタル信号に変換するサ
ンプリング周波数変更可能なA/D変換手段と、前記デ
ィジタル化された信号を高速フーリエ変換(FFT)に
よりスペクトルを求める高速フーリエ変換手段と、前記
求めたスペクトル出力信号の雑音電力を求める雑音検出
手段と、前記雑音検出手段からの出力に基づいて前記A
/D変換器のサンプリング周波数制御を行なうサンプリ
ング周波数制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施の形態例に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明に係わる
周波数分析装置の実施の形態例を示す機能ブロック図で
ある。
【0009】この例に示す周波数分析装置は、利得可変
型の増幅器1と、前記増幅器1からのレベル制御された
アナログ入力信号の不要周波数帯域を抑圧するローパス
フィルタ(LPF)2と、前記LPF2からのアナログ
信号をディジタル信号に変換するA/D変換器3と、前
記ディジタル化された信号を高速フーリエ変換(FF
T)演算処理してスペクトル変換するFFT演算部4
と、前記FFT演算部4により求めたスペクトル出力信
号から最大スペクトル信号(Smax)と雑音(N)との
信号対雑音比(S/N)を検出するS/N検出器6と、
前記S/N検出器6により検出されたS/N比に基づい
て前記増幅器1の利得を自動的に制御する利得制御部7
を備えている。
【0010】この図に示す周波数分析装置は以下のよう
に機能する。即ち、前記増幅器1に入力される様々な周
波数、様々なレベルの信号成分を含むアナログ信号は、
増幅器1によりレベル調整される。このレベル調整は上
述したS/N検出器6と利得制御部7とを含む帰還ルー
プ回路により制御される。次に、LPF2により不要な
周波数帯域である高周波成分をカットし、所定の周波数
以下の帯域信号のみを通過させることにより帯域制限を
行なった後、A/D変換器3によりディジタル信号に変
換される。こうしてディジタル化された信号は、FFT
演算部4により高速フーリエ変換演算され各周波数成分
に分離してスペクトル信号として出力される。ここまで
の基本動作は上述した従来例と同様である。
【0011】本発明の特徴的な構成である、S/N検出
器6と利得制御部7とからなる帰還ループ回路は次に示
すように動作する。前記S/N検出器6は、求められた
スペクトル出力信号のうち、最大レベルのスペクトル信
号と雑音レベルとからSmax/N比を算出し、その結果
を利得制御部7に出力する。
【0012】例えば、求められたスペクトル出力信号
に、明確な3つのスペクトル信号、(S1),(S2),
(S3)が存在する場合について図を用いて説明する。
図2はスペクトル出力信号の一例を示す図であり、横軸
を周波数、縦軸を信号強度としている。なお、縦軸に示
されるFSRとは、A/D変換器3の入力信号のフルス
ケールレンジを示す。この図に示すように、本発明にお
いては周波数が一様に分布した低強度の雑音(N)と最
大信号強度を示すS1のスペクトル信号を検出し、この
S/N比を算出して、これに基づき増幅器1を制御する
のである。
【0013】これ以下の動作手順について、更に図を用
いて説明する。図3は、S/N検出器6と利得制御部7
を介する帰還ループ回路による利得制御アルゴリズムの
例を示すフローチャートである。前記利得制御部7は、
S/N検出器6からの出力に基づいて増幅器1の利得を
制御する訳であるが、まず最初は、S/N検出器6が検
出した最大信号強度を示すS1の信号強度レベル
(Smax)を検出し、これがA/D変換器3の入力信号
のフルスケールレンジ(FSR)と一致するように〈S
TEP1〉→〈STEP2〉→〈STEP3〉の制御を
行なう。
【0014】次に、S/N検出器6により最大信号強度
を示すS1がFSRとほぼ一致している状態でノイズを
検出〈STEP4〉し、この時のSmax/N比が算出さ
れると、利得制御部7は、この算出結果を記憶する。
〈STEP5〉 例えば、この時のS/N比をAとする。
【0015】そして、利得制御部7は、増幅器1の利得
を少し下げるよう制御する。〈STEP6〉 この場合の下げ幅は任意であるが、ここでは一定の割合
でS1レベル(Smax強度)の1/50程度の下げ幅で制
御を行なうものとする。
【0016】その後、S/N検出器6により最大信号強
度を示すS1が前回より少し下げられた状態での最大信
号強度Smaxと雑音Nを検出〈STEP7〉し、この時
のSm ax/N比が算出されると、利得制御部7は、この
時のS/N比をBとして記憶する。〈STEP8〉
【0017】そして、前記利得制御部7は、前回のS/
N比(A)と、今回のS/N比(B)とを比較〈STE
P9〉する。その結果A>Bでなければ、つまり、前回
のS/N比(A)に対し、増幅器1の利得を下げて計測
した今回のS/N比(B)が改善されていれば、前記利
得制御部7は、今回のS/N比(B)を次回の計測結果
との比較対象とするためにAのデータに変わってBのデ
ータを置き換えて記憶する。〈STEP10〉 その後、上述した〈STEP6〉→〈STEP7〉→
〈STEP8〉→〈STEP9〉の手順により制御が行
なわれる。これにより、この帰還ループ制御が繰り返し
行なわれる毎に、最大信号強度を示すS1のレベルは低
下していくことになる。一方、比較結果がA>Bであれ
ば、つまり、前回のS/N比(A)に対し、増幅器1の
利得を下げて計測した今回のS/N比(B)が悪化して
いれば、利得制御部7は、前回のS/N比(A)を算出
したときの利得制御信号の値を選択〈STEP11〉し
て、この値により増幅器1の利得(増幅率又は減衰率)
を維持する。すなわち、この利得で動作した時に、増幅
器1が有する雑音特性が最適であると判断する。実際に
はA/D変換器3による量子化雑音による雑音レベルが
増幅器1による雑音レベルに台頭して現れてくるポイン
トとなる。
【0018】上述した手順により増幅器1の利得を制御
すると、S/N比が最大となる状態にレベル調節される
ことになり、周波数分析装置の持つ性能(ダイナミック
レンジ)を最大限に広げて利用することができ、高い精
度で周波数の分析が可能となる。
【0019】図4は本発明に係わる周波数分析装置の他
の実施の形態例を示す機能ブロック図である。なお、上
述した図1の説明と同様の機能ブロックについては、同
じ符号を付してその説明を省略する。また、ここでは説
明の明瞭化のために入力信号のレベル制御に係わる自動
利得制御(AGC)回路部分について図示を省略する。
【0020】この例に示す周波数分析装置は、サンプリ
ング周波数を変更可能なA/D変換器8と、スペクトル
出力信号から雑音Nの雑音電力(α)を検出する雑音電
力検出器9と、前記雑音電力検出器9により検出された
雑音電力に基づいて自動的に制御したサンプリング周波
数を生成してこれを前記A/D変換器8に出力するサン
プリング周波数制御部10とを備えている。
【0021】この図に示す周波数分析装置は以下のよう
に機能する。即ち、増幅器1とLPF2によってレベル
と帯域が調整加工されたアナログ入力信号が前記A/D
変換器8によりディジタル信号に変換される。このA/
D変換器8は、サンプリング周波数制御装置10からの
クロック信号に基づいてサンプリングを行なう。このク
ロック信号、即ち、サンプリング周波数は、サンプリン
グ周波数制御装置10が雑音検出器9により検出される
FFT演算器5からのスペクトル信号に含まれる雑音電
力に基づいて周波数制御された信号である。
【0022】ここで、サンプリング周波数と量子化雑音
との関係を図5に示す。但し、量子化雑音以外の雑音は
充分に小さいとした場合のものである。この図は横軸を
周波数、縦軸を量子化雑音としたものであり、サンプリ
ング周波数fsのときに量子化雑音のスペクトラム密度
がγ0、サンプリング周波数fs’のときに量子化雑音の
スペクトラム密度がγ0’となっている。このように量
子化雑音は、サンプリング周波数の1/2以下の領域で
一様に分布する。更に、量子化雑音のスペクトラム密度
とサンプリング周波数の1/2とを乗じた値は、量子化
雑音電力q2/12(q=FSR/2n,n:ビット数)
と等しくなる。このことから、サンプリング周波数fs
を高くすることにより、量子化雑音のスペクトラム密度
を広帯域に分散することができ、量子化雑音レベルが低
減されることがわかる。
【0023】以下に図を用いて動作手順を説明する。図
6は、FFT演算部4の出力を、雑音電力検出器9とサ
ンプリング周波数制御部10とを介してA/D変換機8
へ帰還するための帰還ループ回路によるサンプリング周
波数制御アルゴリズムの例を示すフローチャートであ
る。まず始めは、A/D変換器8に入力される信号帯域
内最高周波数の2倍付近のサンプリング周波数
(fsmin)をA/D変換器8に与えるようにサンプリン
グ周波数制御装置10が設定されている。また、このサ
ンプリング周波数でディジタル化された信号によるFF
T演算部4の結果に基づき、図示を省略したが、増幅器
1の自動利得制御(AGC)を行ない、最大信号強度の
スペクトル信号(Sma x)がA/D変換器8の入力信号
のフルスケールレンジ(FSR)となるように増幅器1
の利得を制御する。〈STEP1〉
【0024】次に、雑音電力検出部9はFFT演算部4
からのスペクトル出力信号に含まれる雑音Nの電力
(α)を求め〈STEP2〉、この結果をサンプリング
周波数制御部10に出力する。ここで求めたαを、αA
とする。サンプリング周波数制御部10は、αAの値を
不図示のメモリAに記憶〈STEP3〉すると共に、A
/D変換器8に供給するサンプリング周波数を少し上げ
る。〈STEP4〉 この場合の上げ幅(ステップ周波数)は、サンプリング
周波数の可変可能範囲(fsmin〜fsmax) の間において
任意(対数あるいは直線)に設定可能であるが、例え
ば、fsmax/1000毎に一定のステップで可変するこ
ととする。なお、ここでいうfsmaxとはA/D変換器8
が動作可能な上限値のことを指す。
【0025】その後、上述と同様の手順により雑音電力
検出部9がFFT演算部4からのスペクトル出力信号に
含まれる雑音Nの電力(α)を求め〈STEP5〉、サ
ンプリング周波数制御部10は、求められた雑音電力α
Bの値を不図示のメモリBに記憶〈STEP6〉する。
ここで、サンプリング周波数制御部10は、二つの雑音
電力値、即ち、メモリAに記憶したαAとメモリBに記
憶したαBとの差(Δα)を求め、これを不図示のメモ
リCに記憶する。〈STEP7〉 そして、メモリCに記憶したΔαを、予め定められた基
準値αrefと比較する。〈STEP8〉 ここで、基準値αrefと差分雑音電力Δαとの関係につ
いて図を用いて説明する。図7は、横軸を周波数、縦軸
を雑音として、ある二つの差分雑音電力Δαを示した図
である。サンプリング周波数を徐々に高くしていくと、
メモリAの雑音とメモリBの雑音との差の変化が少なく
なってくる。そして、任意に定められた基準値α
refと、メモリCに記憶される差分雑音電力Δαを比較
するのである。この比較結果が、C(Δα)<αref
なければ、つまり、差分雑音電力Δαが基準値αref
りも大きければSTEP9に移行し、C(Δα)<α
refであれば、つまり、差分雑音電力Δαが基準値αref
よりも小さければSTEP10に移行する。
【0026】前記STEP9では、メモリBに記憶して
いた値をメモリAに移して、STEP4に移行し、再び
〈STEP4〉→〈STEP5〉→〈STEP6〉→
〈STEP7〉→〈STEP8〉の手順が行なわれる。
こうして差分雑音電力Δαが基準値αrefよりも小さく
なるまで繰り返す。
【0027】また、前記STEP10では、サンプリン
グ周波数制御部10はメモリBに記憶した雑音電力を求
めたときのサンプリング周波数を選択して、A/D変換
器8へのサンプリング周波数を維持する。すなわち、そ
の時々に応じて外来雑音のレベルの大小が異なっている
ことを考慮し、外来雑音が大きいときにいくら量子化雑
音を下げるようサンプリング周波数を高くしても無駄に
なってしまうので、サンプリング周波数を上げることに
より低下する雑音の変化量を監視して、妥当なサンプリ
ング周波数を見つけるというものである。
【0028】以上説明した本発明の実施の形態例におい
ては、利得制御と周波数制御とを区別して例を示した
が、本発明の実施にあってはこの例に限らず、例えば図
8に示すように、これらを組み合わせた構成にしても良
い。これによれば、S/N検出器6と雑音電力検出器9
とを合わせた検出器11として、FFT演算部4のスペ
クトル出力信号から最大スペクトル信号、S/N比、雑
音電力等の各種データを検出し、増幅器1の利得を自動
的に最適化できると共に、A/D変換器8のサンプリン
グ周波数を適宜に対応処理することができる。この場合
にあっては、まず最大スペクトル信号のレベルをA/D
変換機のFSRと一致するようにした後、利得制御処理
を行って利得を決定し、その後、サンプリング周波数制
御処理を行ってサンプリング周波数を決定すればよい。
なお、利得制御とサンプリング周波数制御とを行なう手
順を並行して同時に進行することも考えられる。
【0029】また、更なる応用例として、例えば、FF
T演算部4により求められたスペクトル出力信号に対
し、ある閾値を与え、この閾値を超えたスペクトル信号
のうち最も高い周波数のスペクトルに基づいてサンプリ
ング周波数の最低速値(fsmin)を定めた後、上述のサ
ンプリング周波数制御処理を行なうようにしてもよい。
つまり、最低速値(fsmin)は、初め入力信号帯域にお
ける最高周波数の2倍付近とし、これにより求めたスペ
クトル出力信号から実際に目的とする信号を、一定の閾
値を超えたか否かにより選別し、選別した信号群におけ
る最高周波数の2倍付近にサンプリング周波数の最低速
値(fsmin)を切替えることにより、更に低域のサンプ
リング周波数においても適応可能か否かを調べることが
可能となる。これにより選択されるサンプリング周波数
が低くなれば、それだけ低消費電力とすることができ、
電池駆動の場合にあっては長時間の動作が可能になる。
【0030】また、本発明の実施の形態例においては、
アナログ信号入力のレベル調節の手段として増幅器1を
示して説明したが、本発明の実施にあってはこの例に限
らず、例えば、レベル調節手段としては、他に減衰器等
の手段があり、これらに対して本発明を適用可能なこと
は言うまでもない。
【0031】以上のように、本発明に係わる周波数分析
装置は、個々の機能回路を高価なものに置き換えること
なく、周波数分析装置における最適なAGC制御と最適
なサンプリング周波数制御を行なうことにより、効率よ
く周波数分析装置の持つ能力の最大限のダイナミックレ
ンジまで拡大するとともに、低消費電力化を行なうこと
ができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明に係わる周波数分析
装置は、FFT演算部4からのスペクトル出力信号に基
づいて2つの帰還制御回路を備える。つまり、その一方
は、S/N検出器6と利得制御部7とからなり、増幅器
1の利得を制御する自動利得制御回路と、もう一方は、
雑音電力検出器9とサンプリング周波数制御部10とか
らなり、A/D変換器8のサンプリング周波数を制御す
る自動サンプリング周波数制御回路とを備えて構成し、
前記自動利得制御回路は最大スペクトル信号について最
もS/N比が大きくなる利得を選択するように機能し、
前記自動サンプリング周波数制御回路は量子化雑音と外
来雑音の兼ね合いについて必要最小限のサンプリング周
波数を選択するように機能するので、周波数分析装置の
持つ能力の最大限のダイナミックレンジ(S/N比)ま
で効率よく拡大するとともに、必要十分なサンプリング
周波数に設定することにより消費電力の低減を図ること
が可能な周波数分析装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る周波数分析装置の構成例の機能ブ
ロック図である。
【図2】スペクトル出力信号の一例を示すグラフ図であ
る。
【図3】本発明に係る利得制御アルゴリズムの例を示す
のフローチャート図である。
【図4】本発明に係る周波数分析装置の他の構成例の機
能ブロック図である。
【図5】サンプリング周波数と量子化雑音との関係例を
示すグラフ図である。
【図6】本発明に係るサンプリング周波数制御アルゴリ
ズムの例を示すフローチャート図である。
【図7】差分雑音電力(Δα)の変化の様子を説明する
ための図である。
【図8】本発明に係る周波数分析装置の応用例を示すた
めの機能ブロック図である。
【図9】従来における周波数分析装置の構成例を示す機
能ブロック図である。
【符号の説明】
1・・・増幅器 2・・・LPF(ローパスフィルタ) 3・・・A/D変換器 4・・・FFT演算部 5・・・AGC 6・・・S/N検出器 7・・・利得制御部 8・・・A/D変換器(サンプリング周波数変更可能) 9・・・雑音電力検出器 10・・・サンプリング周波数制御部 11・・・検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された信号のレベルを増幅或いは減衰
    するレベル可変手段と、 入力された信号の周波数帯域を制限する帯域制限手段
    と、 レベルと帯域が適当に調整されたアナログ入力信号をデ
    ィジタル信号に変換するA/D変換手段と、 前記ディジタル化された信号を高速フーリエ変換(FF
    T)によりスペクトルを求める高速フーリエ変換手段
    と、 前記求めたスペクトル出力信号の最大スペクトル信号対
    雑音比(S/N)を求めるS/N検出手段と、 前記S/N検出手段からの出力に基づいて前記レベル可
    変手段のレベル制御を行うレベル制御手段と、を備えた
    ことを特徴とする周波数分析装置。
  2. 【請求項2】入力された信号のレベルを増幅或いは減衰
    するレベル可変手段と、 入力された信号の周波数帯域を制限する帯域制限手段
    と、 レベルと帯域が適当に調整されたアナログ入力信号をデ
    ィジタル信号に変換するサンプリング周波数変更可能な
    A/D変換手段と、 前記ディジタル化された信号を高速フーリエ変換(FF
    T)によりスペクトルを求める高速フーリエ変換手段
    と、 前記求めたスペクトル出力信号の雑音電力を求める雑音
    検出手段と、 前記雑音検出手段からの出力に基づいて前記A/D変換
    器のサンプリング周波数制御を行なうサンプリング周波
    数制御手段と、を備えたことを特徴とする周波数分析装
    置。
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