JP2001020966A - セレーション付シャフト - Google Patents

セレーション付シャフト

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JP2001020966A
JP2001020966A JP11195873A JP19587399A JP2001020966A JP 2001020966 A JP2001020966 A JP 2001020966A JP 11195873 A JP11195873 A JP 11195873A JP 19587399 A JP19587399 A JP 19587399A JP 2001020966 A JP2001020966 A JP 2001020966A
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serrations
serration
shaft
press
rolling
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Yukihiro Nagabori
行宏 長堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャフトを雌型部品に対して小さな圧入力で
圧入することができ、クラック、破損等の発生を未然に
防止する。 【解決手段】 シャフト3に形成されるセレーション2
0を高さが高い第1のセレーション21Aと、高さがこ
れより低い第2のセレーション21Bとで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周面に転造によ
って形成されたセレーションを有し、このセレーション
が雌型部品に圧入されるセレーション付シャフトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】直流モータ、例えば自動車に用いられる
ABS(アンチ・スキッド・ブレーキ・システム)用モ
ータにおいては、シャフトに回転子と整流子(コンミテ
ータ)を取付け、このコンミテータの外周にブラシを圧
接している。シャフトと回転子、コンミテータは、互い
に相対的な回転を防止して回転を確実に伝達するため
に、セレーション結合されている。
【0003】セレーションは、溝の縁に盛り上がり形成
された断面形状が三角形の部分で、溝が連続していない
ときは1つのV字状溝について2個ずつ対をなして形成
され、連続しているときは溝と同数となる。このような
セレーションは通常転造によって形成されるが、数が少
ないとシャフト3と転造ダイスとの間に滑りが発生し、
転造できなくなる。転造可能なセレーションの最少個数
は16個で、好ましくは24個以上、さらに好ましくは
28個以上とされ、最少個数以下の場合は通常プレス加
工(ナーリング加工)によって形成される。転造による
場合は、図8に示すように加工面に三角形の突状体2が
形成された一対の転造ダイス1A,1Bによってシャフ
ト3を挾み込み、これらの転造ダイス1A,1Bを互い
に反対方向(矢印方向)に平行移動させながらシャフト
3を回転させることによりセレーション4を形成するの
が一般的である。
【0004】一方、プレス加工による場合は、図9に示
すように加圧面にナール形成用凹部6が形成された一対
のセレーション加工用型7A,7Bをシャフト3のナー
ル形成予定部に押付けることにより突起(ナール)8を
形成する。
【0005】セレーション4(または突起8)が形成さ
れた雄型部品であるシャフト3に雌型部品であるコンミ
テータ5を組付ける場合、シャフト3をコンミテータ5
の穴に圧入することによりセレーション結合する。本発
明は、特に転造によって形成されたセレーションを有す
るシャフトに関するものである。
【0006】圧入に際しては、圧入力が大きいとコンミ
テータ5の周方向の内径の伸びが大きくなり、許容引張
り強度以上に伸びるとクラックが発生し、それが進行す
ると内径部に割れが発生して破損するため、注意深く圧
入する必要がある。また、シャフト3とコンミテータ5
の軸芯がずれると、モータの特性、耐久性等が低下する
ため、両者の軸芯を正確に一致させて圧入する必要があ
る。シャフト3をコンミテータ5に圧入するために必要
な圧入力は、セレーションの数、高さ等によって異な
り、数および高さが増すと転造加工性および軸芯の同軸
性は向上するが、大きな圧入力を必要とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、転造に
よってセレーション4を形成する場合は、少なくとも1
6個のセレーションをシャフトの外周に2個一組として
等間隔をおいて形成する必要があるため、大きな圧入力
を必要とし、そのため雌型部品にクラックが発生し、破
損し易いという問題があった。一方、プレス加工によっ
て突起8を形成する場合は、突起の数が通常は4個であ
るため、大きな圧入力を必要とせず容易に圧入すること
ができるという利点がある。しかし、突起8はセレーシ
ョン4に比べて高い精度で形成することが難しく、また
突起の場合は対角線上の2個の突起8の頂点間距離を正
確に管理する必要があり、この距離を安定した寸法にす
るためには等間隔よりもむしろ不等間隔に形成すること
が好ましく、そのため、シャフト3をコンミテータ5の
穴に軸芯を一致させて圧入しても実際には偏心し易いと
いう問題があった。
【0008】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、シャフ
トを雌型部品に対して小さな圧入力で圧入することがで
き、クラック、破損等の発生を未然に防止するようにし
たセレーション付シャフトを提供することにある。
【0009】上記目的を達成するために第1の発明は、
外周面に転造によって形成されたセレーションを有し、
このセレーションが雌型部品に圧入されるセレーション
付シャフトにおいて、前記セレーションを高さが異なる
少なくとも2種類のセレーションで構成したことを特徴
とする。
【0010】第2の発明は、上記第1の発明において、
高さが異なる2種類のセレーションをシャフトの周方向
に2つずつ交互に形成したことを特徴とする。
【0011】第3の発明は、上記第1の発明において、
高さが高いセレーションと高さが低いセレーションの数
を、一方が他方に対して整数倍となるように異ならせ、
数が少ないセレーションが形成されている隣り合う溝間
に数が多いセレーションを前記整数倍の2倍と等しい数
ずつ形成したことを特徴とする。
【0012】第4の発明は、外周面に転造によって形成
されたセレーションを有し、このセレーションが雌型部
品に圧入されるセレーション付シャフトにおいて、前記
セレーションをシャフトの軸線方向に離間させて複数列
形成するとともに、軸線方向に隣り合うセレーションの
位相を異ならせたことを特徴とする。
【0013】本発明においては、高さが低いセレーショ
ンによって圧入力を低減することができる。セレーショ
ンをシャフトの軸線方向に離間させて形成すると、隣り
合う列どうしの間の部分は圧入されないので、圧入力を
低減することができる。またセレーションをシャフトの
軸線方向に離間させて形成すると、セレーション全体の
数は一列に形成した場合と同じでも、各列のセレーショ
ンの数を少なくすることができるので、小さな圧入力で
圧入することができる。軸線方向に隣り合うセレーショ
ンの位相を異ならせると、各列のセレーションの数が転
造可能な数より少ない場合でもダイスとシャフトの間に
滑りが生じず良好に転造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1(a)、(b)、
(c)は本発明に係るセレーション付シャフトの一実施
の形態を示す断面図、X−X線断面図およびA部の拡大
断面図、図2は転造時の状態を示す斜視図である。本実
施の形態においては、駆動モータのシャフトに適用し、
このシャフトと雌型部品としてのコンミテータをセレー
ション結合する例について示す。
【0015】図1において、シャフト3の外周面でコン
ミテータ5が取付けられる部位には、セレーション20
が転造によって形成されている。セレーション20は、
V字状溝22(22A,22B)の縁に盛り上がり形成
された断面形状が三角形(鋸歯状)の部分であるため、
1つのV字状溝22について2つずつ対をなして形成さ
れる。なお、ここではセレーション全体を指す場合と、
個々のセレーションを指す場合のいずれもセレーション
と呼ぶ。
【0016】さらに、セレーション20について詳述す
ると、このセレーション20は、高さが異なる大小2種
類のセレーション、すなわち高さが高い第1のセレーシ
ョン21Aと、高さがこれより低い第2のセレーション
21Bとで構成されている。このため、V字状溝22の
大きさ(深さ)も異なり、第1のセレーション21Aが
形成されているV字状溝22Aの方が第2のセレーショ
ン21Bが形成されているV字状溝22Bより僅かでは
あるが大きい。第1、第2のセレーション21A,21
Bの高さH1 ,H2 は、シャフト3の外径、コンミテー
タ5の材質、強度等によっても異なるが、直径が10m
mφのシャフトの場合0.02mm前後で、その差は2
〜10μmm程度である。
【0017】また、第1、第2のセレーション21A,
21Bは、同一長さでコンミテータ5の幅と略同等かこ
れより長く形成されている。さらに、1つのV字状溝2
2に形成されている2つのセレーションを一組として同
一ピッチpでかつ位相を半ピッチずらして形成されるこ
とにより、2つずつ交互に形成されている。この場合、
本実施の形態においては、V字状溝22をシャフト3の
周方向に等間隔をおいて12個形成し、第1、第2のセ
レーション21A,21Bをそれぞれ12個ずつ、全体
として24個形成した例を示している。
【0018】このような第1、第2のセレーション21
A,21Bを形成するには、図2に示すように加工面に
大きさが異なる2種類の三角形からなる突状体25a,
25bを所定の間隔をおいて交互に形成した一対の転造
ダイス23,24によってシャフト3を挾み込み、両ダ
イス23,24を間隔を変えないで反対方向に平行移動
させるとともに、シャフト3を回転させることにより容
易にかつ高い精度をもって形成することができる。
【0019】このように本発明においては高さが異なる
第1、第2のセレーション21A,21Bを形成してい
るので、圧入時の圧入力が低減されコンミテータ5の破
損を防止することができる。すなわち、セレーション2
0を転造によって形成する場合、セレーション20の数
を増やせば、転造加工性は向上する。しかし、セレーシ
ョン20の数が増加すると、シャフト3をコンミテータ
5の穴に圧入するときの圧入力も増大するため、コンミ
テータ5の周方向の伸びが大きくなり、許容引張り強度
以上に伸びるとクラックが発生し、それが進行すると内
径部に割れが発生して破損する。
【0020】そこで、セレーション20を全て同一の高
さに形成するのではなく、一部のセレーション(第2の
セレーション21B)を通常のセレーション(第1のセ
レーション21A)よりも低く形成しておくと、第2の
セレーション21Bについては第1のセレーション21
Aに比べて小さな圧入力でよいため、その分だけ圧入時
の圧入力を低減することができる。したがって、コンミ
テータ5の周方向の伸びが小さく、クラックや割れが生
じず、破損を防止することができる。
【0021】因みに単純な計算として、第1のセレーシ
ョン21Aのみを24個形成したシャフトを圧入すると
きの圧入力を例えば100Kg・fと仮定し、第2のセ
レーション21Bのみを同じく24個形成したシャフト
を圧入するときの圧入力を例えば50Kg・fと仮定す
ると、第1、第2のセレーション21A,21Bをそれ
ぞれ12個ずつ形成したシャフトを圧入するときの圧入
力は、75Kg・fとなり、第1のセレーション21A
のみを24個形成したシャフトを圧入するときに比べ
て、圧入力を25Kg・fだけ低減することができる。
【0022】また、転造によるセレーション20は、プ
レス加工による突起に比べて加工精度が高く、しかもセ
レーション20の数もプレス加工による場合に比べて多
いため、圧入時にシャフト3とコンミテータ5の軸芯が
ずれたりすることが少なく、高い同軸度をもってセレー
ション結合させることができる。さらに転造の場合は、
プレス加工に比べて高さが異なる複数のセレーションを
一回の転造によって形成することができるので有利であ
る。なお、セレーション結合の同軸度は、セレーション
の数が12以上であると向上する。
【0023】図3は本発明の他の実施の形態を示すシャ
フトの断面図である。この実施の形態においては、第1
のセレーション21Aを16個、第2のセレーション2
1Bを8個とし、第2のセレーション21Bが形成され
ている隣り合う2つのV字状溝22Bと22Bの間に第
1のセレーション21Aが形成されているV字状溝22
Aを2個、第1のセレーション21Aについていえば4
つずつ形成している。
【0024】別の言い方をすれば、第1、第2のセレー
ション21A,21Bは、2つ一組となってV字状溝2
2A,22Bの両縁にそれぞれ形成されるものであるた
め、隣り合う2組の第2のセレーション21B間に第1
のセレーション21Aを2組ずつ形成する。さらに別の
言い方をすれば、2つの第2のセレーション21Bを4
つの第1のセレーション21Aおきに形成する。
【0025】このような構造からなるシャフト3Aにお
いても、高さが低い第2のセレーション21Bを有して
いるので、圧入時の圧入力を低減することができる。こ
こで、本実施の形態においては、第2のセレーション2
1Bが形成されている隣り合う2つのV字状溝22Bと
22Bの間に第1のセレーション21Aを4つずつ形成
した例を示したが、この逆、すなわち第1のセレーショ
ン21Aを8個、第2のセレーション21Bを16個と
し、隣り合う2つのV字状溝22Aと22Aの間に第2
のセレーション21Bを4個ずつ形成してもよい。
【0026】図4(a)、(b)は本発明の他の実施の
形態を示す転造時の状態を示す斜視図およびセレーショ
ン結合の断面図である。この実施の形態においては、2
つのセレーション20,20をシャフト3Bの軸線方向
に離間させて2列に形成し、両セレーション20,20
間に圧入力の逃げ部27を設けている。各セレーション
20は、図1に示した実施の形態と全く同じで、高さが
異なる第1、第2のセレーション21A,21Bによっ
て構成されている。またセレーション20全体の長さ
は、コンミテータの幅と略等しい。
【0027】シャフト3Bにセレーション20を2列に
形成する転造ダイス23,24としては、その加工面を
幅方向中央に形成した溝30によって2列に分割したも
のが用いられる。
【0028】このようなシャフト3Bにおいても圧入力
を低減することができる。すなわち、例えば一列に形成
した場合のセレーション20の長さをL0 、2列に分割
して形成した場合のセレーション20の全体の長さをL
(=L0 )、各列の長さをL/3、逃げ部27の長さを
L/3とすると、逃げ部27の長さL/3分だけ圧入長
さが減少するため、圧入力は減少する。これは圧入長さ
が2L0 /3の一列からなるセレーションを圧入すると
きの圧入力と同等である。
【0029】また、圧入長さが2L/3でコンミテータ
5の幅より短くても、コンミテータ5の両端部を被圧入
部としているので、中央部を被圧入部とした場合に比べ
てコンミテータ5の左右への振れを少なくすることがで
きる。
【0030】図5(a)、(b)は本発明のさらに他の
実施の形態を示すシャフトのセレーション部の正面図、
Y−Y線拡大断面図、図6は転造時の状態を示す斜視図
である。本実施の形態においては、合計36個のセレー
ション40をそれぞれ12個ずつシャフト3Cの軸線方
向に距離dだけ離間させて3列に形成している。各列の
セレーション40の高さは全て等しい。また、1列目と
3列目のセレーション40は同位相で、2列目のセレー
ション40とは位相が半ピッチずれて形成されている。
3列のセレーション400全体の長さは、コンミテータ
の幅と略等しい。
【0031】シャフト3Cにセレーション40を3列に
形成する転造ダイス31,32としては、その加工面を
2本の溝30,30によって幅方向に三分割し、分割さ
れた中央の加工面と左右の加工面に突状体25を半ピッ
チずらして形成したものが用いられる。
【0032】このようにセレーション40をシャフト3
Cの軸線方向に離間させて3列に形成すると、セレーシ
ョン40全体の数は、一列に36個全てのセレーション
を形成した場合と同じでも各列のセレーション40の数
は1/3になるので、圧入時の圧入力が1/3に低減さ
れ、圧入作業を容易に行うことできる。また、逃げ部2
7が2つ形成されるので、さらに圧入力を低減すること
ができる。
【0033】また、各列のセレーション40は、最少転
造個数より少ない12個であっても、位相のずれにより
見掛け上は24個形成されていると見なせるため、良好
に転造することができる。
【0034】
【実施例】図1に示した実施の形態と同様にシャフトに
高さが異なる2種類のセレーションを2つずつ交互に製
作し、圧入代とコンミテータの抜け強度の関係を測定し
た。シャフトの外径は10.14±0.01mmφで、
このシャフトの外周に高さが異なる第1、第2のセレー
ションをぞれぞれ18個ずつ形成し、穴径が10.05
5〜10.085mmφのコンミテータに圧入した。こ
のときの圧入代とコンミテータの抜け強度の関係を図7
に実線50で示す。また、比較例として、同一高さのセ
レーションを18個形成したシャフトと50個形成した
シャフトの圧入代と抜け強度を二点鎖線51と破線52
で示す。実施例と二点鎖線で示す比較例における圧入代
は、0.035〜0.105mmであった。破線で示す
比較例における圧入代は、0.03〜0.09mmであ
った。圧入代は抜け強度にほぼ比例するため、この図か
ら明らかなように本発明においては抜け強度(圧入力)
を低減することができる。
【0035】ここで、破線で示す比較例においては、セ
レーションの数が多くなると、丸棒どうしの圧入状態に
近づくため、抜け強度は大きくなる。しかし、圧入力が
大きくなると被圧入体の降伏点(P点)を超えて引張り
力が働き、弾性限界を超えることによって抜け強度は低
下する。
【0036】なお、図1〜図4に示した実施の形態にお
いては、高さが異なる2種類のセレーション21A,2
1Bを形成したが、本発明はこれに何ら限定されるもの
ではなく2種類以上、例えば3種類のセレーションを形
成してもよい。また、図3に示した実施の形態において
は、第2のセレーション21Bが形成されている隣り合
う2つのV字状溝22Bと22Bの間に第1のセレーシ
ョン21Aを4つずつ形成した例を示したが、6つずつ
形成してもよい。要は高さが高いセレーションと高さが
低いセレーションの数を、一方が他方に対して整数倍と
なるように異ならせ、数が少ないセレーションが形成さ
れている隣り合う溝間に数が多いセレーションを前記整
数倍の2倍と等しい数ずつ形成すればよい。
【0037】また、図5および図6に示した実施の形態
においては、12個のセレーション40を3列に形成し
たが、3列に限らず2列、4列、5列・・・であっても
よい。
【0038】さらに、セレーションの実施形態として
は、セレーションをその軸線方向の全長にわたって被圧
入体に圧入する必要はなく、例えばセレーションが3列
形成されているシャフトの場合、1列目のセレーショ
ンのみを被圧入体(コンミテータ、積層コア等)に圧入
してもよい。この場合は、各列のセレーションの数が最
少転造個数より少なくても、位相をずらしておくことに
より良好に転造することができる。1列目のセレーシ
ョンを第1の被圧入体(例えば、コンミテータ)に圧入
し、2列目、3列目のセレーションを第2の圧入体(例
えば、積層コア)に圧入してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るセレー
ション付シャフトによれば、圧入力を低減することがで
き、また雄型部品であるシャフトと雌型部品の軸芯を一
致させてセレーション結合させることができる。また、
本発明は、セレーションをシャフトの軸線方向に離間さ
せて形成し、隣り合う列どうしの間に逃げ部を設けてい
るので、圧入力を低減することができる。またセレーシ
ョンをシャフトの軸線方向に離間させて形成すると、セ
レーション全体の数は一列に形成した場合と同じでも、
各列のセレーションの数を少なくすることができるの
で、小さな圧入力で圧入することができる。さらに、軸
線方向に隣り合うセレーションの位相を異ならせている
ので、各列のセレーションの数が転造可能な最少個数よ
り少ない場合でも良好に転造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係るセレーション付シャフ
トの一実施の形態を示す断面図、 (b)はX−X線断
面図、(c)はA部の拡大断面図である。
【図2】 図1における実施例の転造時の状態を示す斜
視図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図4】 (a)本発明のさらに他の実施の形態を示す
転造時の斜視図、(b)はセレーション結合の断面図で
ある。
【図5】 (a)は本発明のさらに他の実施の形態を示
すシャフトのセレーション部の正面図、(b)はY−Y
線拡大断面図である。
【図6】 図5における実施例の転造時の状態を示す斜
視図である。
【図7】 圧入代とコンミテータの抜け強度の関係を示
す図である。
【図8】 従来の転造時の状態を示す斜視図である。
【図9】 (a)、(b)は従来のプレス加工時の状態
を示す図およびシャフトの断面図である。
【符号の説明】
1A,1B…転造ダイス、2…突状体、3…シャフト、
4…セレーション、5…コンミテータ、20…セレーシ
ョン、21A…第1のセレーション、21B…第2のセ
レーション、22,22A,22B…V字状溝、23,
24…転造ダイス、27…逃げ部、40…セレーショ
ン。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に転造によって形成されたセレー
    ションを有し、このセレーションが雌型部品に圧入され
    るセレーション付シャフトにおいて、 前記セレーションを高さが異なる少なくとも2種類のセ
    レーションで構成したことを特徴とするセレーション付
    シャフト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセレーション付シャフト
    において、 高さが異なる2種類のセレーションをシャフトの周方向
    に2つずつ交互に形成したことを特徴とするセレーショ
    ン付シャフト。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のセレーション付シャフト
    において、 高さが高いセレーションと高さが低いセレーションの数
    を、一方が他方に対して整数倍となるように異ならせ、
    数が少ないセレーションが形成されている隣り合う溝間
    に数が多いセレーションを前記整数倍の2倍と等しい数
    ずつ形成したことを特徴とするセレーション付シャフ
    ト。
  4. 【請求項4】 外周面に転造によって形成されたセレー
    ションを有し、このセレーションが雌型部品に圧入され
    るセレーション付シャフトにおいて、 前記セレーションをシャフトの軸線方向に離間させて複
    数列形成するとともに、軸線方向に隣り合うセレーショ
    ンの位相を異ならせたことを特徴とするセレーション付
    シャフト。
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