JP2001020872A - チューブポンプ及びこれを用いたポンプ装置 - Google Patents
チューブポンプ及びこれを用いたポンプ装置Info
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Abstract
数種類の流体を選択して移送できるようにする。 【解決手段】 1本の回転軸5に取り付けられて共に回
転するクラッチ部材11a、11bと、クラッチ部材の
正方向回転時にこれに係合して正方向に回転する正方向
従動板6a及びクラッチ部材の逆方向回転時にこれに係
合して逆方向に回転する逆方向従動板6bと、各従動板
にそれぞれ対応する正方向チューブ10a及び逆方向チ
ューブ10b、とを設け、ポンプ作用に用いられるチュ
ーブを回転方向に応じて切り換えるようにした。
Description
状の内周を有するハウジングの間にチューブを配置し、
加圧部材を偏心運動させてチューブを順次圧迫すること
によってポンプ作用を行うチューブポンプ、及びこのチ
ューブポンプを用いたポンプ装置に関するものである。
面に添わせて弾性材料からなるチューブをリング状に配
置し、その内側に設けた回転ローラでチューブを一方向
に順次圧迫し、あるいはチューブの内側に設けたリング
状の加圧部材をハウジングの内周面に沿って偏心運動さ
せてチューブを一方向に順次圧迫することにより、閉塞
部を移動させてポンプ作用を行うチューブポンプは公知
である(例えば、特開平11−62854号公報参
照)。このようなチューブポンプは比較的少量の流体を
一定量移送するポンプとして適しており、使用するチュ
ーブの本数を多くすれば複数種類の流体を同時に移送す
ることもできる。しかし、例えばある流体の移送後に別
の流体を移送するという順次移送はできないため、この
ような用途の場合には移送対象の流体に応じた台数のポ
ンプが必要で設置台数が多くなり、それに応じて設置ス
ペースも大きくなると共に設置コストや管理コストが高
くなるという問題があった。
問題点に着目し、1台のモータを使用したチューブポン
プで複数種類の流体を選択して移送できるようにするこ
とを課題としてなされたものである。
めに、この発明のチューブポンプでは、モータで駆動さ
れる回転軸の回転に応じて偏心運動する加圧部材と円形
状の内周を有するハウジングとの間に弾性材料からなる
チューブを配置し、加圧部材によってチューブを長手方
向に順次圧迫してチューブ内の流体を送出するように構
成されたチューブポンプにおいて、1本の回転軸に取り
付けられて回転軸と共に回転するクラッチ部材と、クラ
ッチ部材の正方向回転時にクラッチ部材に係合して正方
向に回転する正方向従動板及びクラッチ部材の逆方向回
転時にクラッチ部材に係合して逆方向に回転する逆方向
従動板と、各従動板に対応してそれぞれ設けられた正方
向加圧部材と正方向チューブ及び逆方向加圧部材と逆方
向チューブ、とを備えており、回転軸の回転方向に応じ
て正方向加圧部材と逆方向加圧部材のいずれか一方が対
応するチューブに対して圧迫動作を行うように構成して
いる。
例えばクラッチ部材と各従動板との間に、クラッチ部材
と各従動板のいずれか一方に軸方向に形成した係止突部
と、これに対応して他方に形成した係止段部とで構成さ
れる係合部を設けることによって実現できる。また、ク
ラッチ部材と正方向及び逆方向従動板とがねじによって
相互に結合されるようにし、クラッチ部材の回転方向に
応じてクラッチ部材が各従動板のいずれかに螺合して係
合した状態となるような構成も可能である。
逆方向チューブをそれぞれ異なる流体の移送に用い、回
転軸の回転方向を切り換えることによっていずれかの流
体を移送することができるので、1台のポンプで2種類
の流体を選択的に移送することが可能となる。この回転
軸の回転方向の切り換えは、例えば電気的な制御回路で
モータの回転方向を切り換えることによって簡単に行う
ことができる。なお、正方向の従動板、加圧部材及びチ
ューブの組と、逆方向の従動板、加圧部材及びチューブ
の組の一方あるいは双方を複数組設けることもでき、こ
のような構成によれば更に多種類の流体の移送が可能と
なる。
する正方向クラッチ部材と逆方向従動板が係合する逆方
向クラッチ部材の2個で構成してもよく、この場合に
は、潤滑油を含浸させたスポンジ状の弾性板を挟んで両
クラッチ部材を配置し、係合部の動作に伴って各クラッ
チ部材が弾性板を加圧しながら軸方向に変位するような
構成とすることができる。このような構成により、係合
部の係合動作に伴うクラッチ部材の移動がスムーズにな
り、また動作ごとに弾性板から潤滑油が押し出されて係
合部などの摺動部分に適度の潤滑油が供給される。
径を異ならせてもよく、これによりモータの回転速度が
同じであっても、チューブの内部断面積に応じて正転時
と逆転時の1回転当たりの吐出量を変えることができ
る。
径を異ならせてもよく、これによりモータの回転速度が
同じであっても、チューブの有効長に応じて正転時と逆
転時の1回転当たりの吐出量を変えることができる。
成のチューブポンプと、このチューブポンプのモータを
駆動すると共にその回転方向を切り換え、回転方向の切
り換えに応じてモータの駆動時間を変化させる制御回
路、とを備えている。このような構成により、チューブ
の内径や加圧部材の外径が正方向と逆方向で同じであっ
ても、連続した駆動1回当たりの吐出量を正転と逆転で
変えることができる。
の回転速度を変化させてもよく、これによりチューブの
内径や加圧部材の外径が正方向と逆方向で同じであって
も、正転時と逆転時の単位時間当たりの吐出量を変える
ことができる。
モータの駆動時間や回転速度の組み合わせに応じて、吐
出量を大幅に変化させることができる。
いて説明する。図1乃至図3は第1の例を示す図であ
り、図1はポンプ部の側断面図、図2は要部の側面図、
図3は要部の分解斜視図である。なお、チューブポンプ
の基本構造は前述の公報などに記載されているので説明
は省略する。
ハウジング本体、2は蓋、3は本体1に固定されている
モータ、4はモータ3の出力軸、5は止めビス5−1で
出力軸4に取り付けられ、先端を蓋2の穴2−1で支持
されている回転軸、6a及び6bは回転軸5にはめられ
て回転自在に支持されている偏心駆動体、7a及び7b
はそれぞれ内リング8a、8bとこれにはめられた弾性
材料からなる外リング9a、9bで構成され、偏心駆動
体6a及び6bの外側に配置されているリング状の加圧
部材、10a及び10bは弾性材料からなるチューブで
ある。モータ3としては、回転方向を任意に切り換える
ことができるタイプのモータであれば使用可能である。
材7a及び7bの外側に位置し、且つハウジング本体1
の内壁に沿ってリング状に配置されて両端(図示せず)
を本体1の外部に導出してあり、加圧部材7a、7bが
偏心駆動体6a、6bの回転に応じて偏心運動し、圧迫
されて生じた閉塞部が一方向に順次移動して内部の流体
が押し出されることによってポンプ作用が行われるよう
に構成される。
材に相当するクラッチ板で、回転軸5にはめられて共に
回転するように支持されており、このクラッチ板11
a、11bとこの発明の従動板を兼ねている偏心駆動体
6a、6bとの組み合わせによって後述するような動作
が行われる。12はクラッチ板11a、11bの間に配
置されている弾性板である。15はセパレータ、16は
スペーサ、17は座板であり、これらの部材は上述した
主要部材を所定の位置に配置するための位置決め材とし
て機能している。なお、クラッチ板11aと11b、及
び偏心駆動体6a及び6bは、それぞれ同一形状のもの
を互いに逆向きに配置してあるだけであって、形状自体
は同じである。
レス板のプレス加工によって形成された円盤状のもの
で、図3に示すように、それぞれ中心にはキー溝5−2
を有する回転軸5に対応した非円形穴11a−1及び1
1b−1を設け、周縁には切起こしによって一方向に傾
斜した係止突部11a−2及び11b−2を形成してあ
り、更に小穴11a−3、11b−3を例えば2個ずつ
形成してある。なお、クラッチ板11a、11bは例え
ばプラスチック成形品に係止突部11a−2、11b−
2を突設したものであってもよい。
ク成形品からなる小判型のもので、それぞれ回転軸5の
外径よりやや大きな丸穴6a−1及び6b−1を長手方
向に対して偏心した位置に設けると共に、反対側の先端
部にクラッチ板11a、11bの係止突部11a−2、
11b−2に対応する位置に係止段部6a−2及び6b
−2を形成し、その背部に傾斜したガイド面6a−3及
び6b−3を形成してある。この係止段部6a−2と係
止突部11a−2及び係止段部6b−2と係止突部11
b−2で、それぞれ係合部13a及び13bが構成され
る。弾性板12は例えばスポンジ状のプラスチック成形
品であり、中心に回転軸5の外径に対応した丸穴12−
1を設けると共に、全体に潤滑油を含浸させてある。
立状態において、モータ3を駆動して回転軸5をモータ
側から見て時計方向に回転させると、クラッチ板11
a、11bは回転軸5に対して回転できないので回転軸
5と共に同方向に回転するが、偏心駆動体6a、6bは
回転しないでその位置に留まる。このため、クラッチ板
11aの係止突部11a−2が偏心駆動体6aの係止段
部6a−2に係合するに至り、偏心駆動体6aもクラッ
チ板11aと共に回転する。一方、クラッチ板11bの
係止突部11b−2は偏心駆動体6bの係止段部6b−
2には係合しない方向を向いており、ガイド面6b−3
上を摺動しながら係止段部6b−2を乗り越えてそのま
ま回転し、偏心駆動体6bは停止したままとなる。
押されて偏心運動してチューブ10aを加圧し、チュー
ブ10aの内部の流体が押し出されるので、チューブ1
0aが接続されている側の流体に対するポンプ作用が行
われるが、加圧部材7bは動かないためチューブ10b
が接続されている側の流体に対するポンプ作用は行われ
ない。また回転軸5をモータ側から見て反時計方向に回
転させた場合には、上記とは逆にクラッチ板11bの係
止突部11b−2が偏心駆動体6bの係止段部6b−2
に係合して偏心駆動体6bが偏心運動し、チューブ10
bが接続されている側の流体に対するポンプ作用が行わ
れる。すなわち、モータ3の回転方向を切り換えること
によって移送される流体が切り換えられるので、1台の
ポンプで2種類の流体を選択的に移送することができる
のである。
止突部11a−2、11b−2がそれぞれ偏心駆動体6
a、6bの係止段部6a−2、6b−2に係合している
状態を例示しているが、係合しない方向にクラッチ板1
1a、11bが回転する時は係止突部11a−2、11
b−2が係止段部6a−2、6b−2を乗り越えるの
で、その時にクラッチ板11a、11bが押されて内側
に傾き、弾性板12が圧縮される。このため弾性板12
に含浸されている潤滑油の一部が小穴11a−3及び1
1b−3から押し出され、クラッチ板11a、11bと
偏心駆動体6a、6bとの間の摺動部分などに供給され
て、長期間にわたって潤滑作用が発揮されるのである。
a及び11bを偏心駆動体6a及び6bに適度な圧力で
押し付けると共に、軸方向への変位を可能にしているの
であるが、更に潤滑油の供給手段としての機能も果たし
ているのであり、例えば潤滑油を含浸したフェルトなど
を用いることもできる。なお、弾性板12に潤滑作用を
発揮させる必要がない場合には、例えば金属製のスプリ
ングなどの単なる弾性体を用いても差し支えない。
び11bを用いているが、クラッチ板は必ずしも2枚で
ある必要はなく、1枚の両面にそれぞれ係止突部11a
−2及び11b−2を形成したものとしても同様なクラ
ッチ作用を発揮させることができる。またこの例ではク
ラッチ部材が板状であるためクラッチ板と称している
が、次に他の構造のクラッチ部材を用いた第2の例につ
いて説明する。
斜視図であり、図において21はクラッチ部材、22a
及び22bは偏心駆動体である。クラッチ部材21には
雄ねじを設けた螺合部21a及び21bを両面に軸方向
に突設してあり、更に中心には平行面5−3を形成して
非円形の断面とした回転軸5に適合する形状の非円形穴
21−1を設けてある。偏心駆動体22a及び22bに
は、クラッチ部材21の螺合部21a及び21bがそれ
ぞれ螺合される雌ねじ部22a−1及び22b−1を偏
心して設けてあり、図4に示すようにクラッチ部材21
の両側に偏心駆動体22a及び22bを配置し、クラッ
チ部材21の非円形穴21−1に回転軸5を挿通した状
態で組み立てられる。25a、25bは偏心駆動体22
a、22bに対する位置決め板である。偏心駆動体22
a、22bの外周には加圧部材7a、7bやチューブ1
0a、10bなどか配置されることは上述の第1の例と
同様である。
21は回転軸5と共に回転し、例えば螺合部21a、2
1bと雌ねじ部22a−1、22b−1が右ねじであれ
ば、回転軸5がモータ側から見て時計方向に回転した場
合には、クラッチ部材21の螺合部21bが偏心駆動体
22bの雌ねじ部22b−1にねじ込まれる。そして図
4のように、クラッチ部材21の側面が偏心駆動体22
bに当たる位置までねじ込まれると両者は係合した状態
になり、偏心駆動体22bが共に回転するようになる。
また、回転軸5が反時計方向に回転すれば、逆にクラッ
チ部材21の螺合部21aが偏心駆動体22aの雌ねじ
部22a−1にねじ込まれ、偏心駆動体22aに当たっ
た状態では偏心駆動体22aが共に回転する。すなわ
ち、モータ3の回転方向を切り換えると偏心駆動体22
aと22bのいずれかが回転し、上述の例と同様に移送
される流体が切り換えられるのである。
a、22bの係合状態は、例えば螺合部21a、21b
がねじ込まれる途中で螺合が停止されるような係合部な
どを設けることによっても得ることができる。このよう
に、回転方向を切り換えてから偏心駆動体22aあるい
は22bが回転を始め、実際にポンプ作用が開始される
までには若干の時間を要するが、この時間は、クラッチ
部材21が偏心駆動体22aあるいは22bに係合した
状態となるまでに要する回転数で決まり、これは各部材
の形状や寸法あるいはねじのピッチなどを適宜選定する
ことによって所望の値に設定することができる。また、
この例では1個のクラッチ部材21を用いているが、第
1の例のように2個の部材に分け、必要に応じてその間
に弾性体を配置した構造も可能である。
はモータ3の回転方向を切り換えると、使用されるチュ
ーブ10a及び10bが切り換えられてそれぞれ異なる
流体が移送されるので、1台のポンプで2種類の液を切
り換えて供給するような用途に適しているが、移送量は
正転時と逆転時で異ならせることができる。このために
は、例えばチューブ10aと10bの内径を変え、ある
いは加圧部材7aと7bの外径を変えればよい。すなわ
ち、チューブの内径を変えればその断面積に応じて正転
と逆転の各1回転当たりの吐出量が変化し、また加圧部
材の外径を変えればそれに応じてチューブの有効長が変
わるので正転と逆転の各1回転当たりの吐出量が変わる
のである。
を変えるのではなく、回転方向の切り換えに応じてモー
タの駆動時間や回転速度を変化させてもよい。すなわ
ち、一方向への駆動時間を変えれば、各連続した1運転
当たりの吐出量を正転と逆転で変えることができ、ま
た、回転方向の切り換えに応じてモータの回転速度を変
化させれば、正転時と逆転時の単位時間当たりの吐出量
を変えることができるのである。
は例えば自動洗濯機に組み込み、1台のポンプを洗剤と
柔軟剤の供給ポンプとして使い分けるような用途に好適
であるが、このような場合にはチューブポンプ単独では
なく、所定の機能を備えた制御回路と組み合わせてこの
発明のポンプ装置が構成されることになる。以下、洗濯
機に組み込まれるポンプ装置の例を図6及び図7により
説明する。図の装置はモータ3として直流モータを使用
し、それぞれの回転方向について駆動時間と回転速度を
個別に設定できるようにしてある。また正方向回転で洗
剤が供給され、逆方向回転で柔軟剤が供給されるように
なっている。なお、この発明のポンプ装置は洗濯機以外
の各種の用途にも利用できることはもちろんであり、制
御回路も図示以外の構成を適宜採用できる。
ューブポンプ、3はそのモータ、PWは給水ポンプ、T
は電源トランス、Rは整流回路、TMはタイマ、Trは
トランジスタ、RY1はリレー、r1乃至r5はその切
り換え接点、RY2はリレー、ry2はその接点、IC
はモータ制御素子、SW1及びSW2はスイッチ、C1
及びC2はコンデンサ、R1A乃至R3Bは可変抵抗で
あり、これらは図のように接続されている。
抵抗R1A及びR1Bで設定されるオフタイマT1と、
コンデンサC2と抵抗R2A及びR2Bで設定されるオ
ンタイマT2を備えている。モータ3はモータ制御素子
ICの出力側に接続され、その回転速度は抵抗R3A及
びR3Bで設定されるようになっており、リレーRY2
の接点ry2がオンの時に駆動される。また、図のよう
にリレーRY1が非励磁の時はモータ3は端子3Aがプ
ラス側に接続されて例えば正転し、励磁状態では端子3
Bがプラス側に接続されて逆転する。スイッチSW1は
ポンプ装置PAのオンオフ用、スイッチSW2は回転方
向の切り換え用である。
ンされるとポンプ装置PAは作動状態となり、給水ポン
プPWによる給水が開始されると同時にオフタイマT1
がカウントを開始し、設定時間t1が経過すると出力端
子TSからオン信号が出力されてトランジスタTrとリ
レーRY2がオンとなる。従って、モータ3は正方向に
回転してポンプPによる洗剤供給が開始され、同時にオ
ンタイマT2がカウントを開始して設定時間t2が経過
するとオン信号が停止する。これでポンプPは停止して
洗剤供給は終わる。更に主制御装置の制御によって所定
量の給水後スイッチSW1がオフとなり、以後通常の洗
濯動作に移ることになる。
て行われる。すなわち、スイッチSW2がオンの状態で
スイッチSW1がオンされると、リレーRY1が励磁さ
れて各切り換え接点r1〜r5が図とは反対に下側に切
り換わって、モータ3が逆方向に回転できる状態とな
る。以後は上述の動作に準じて出力端子TSからオン信
号が出力される期間だけモータ3が逆方向に回転し、所
定量の柔軟剤がポンプPによって供給されるのである。
スイッチSW1及びSW2のオンオフは、給水、洗濯、
排水等の洗濯機本来の動作を制御するために設けられる
図外の主制御装置で自動的に行われ、あるいは手動で行
われるようにされる。
は、タイマT1、T2の各設定時間t1、t2やモータ
3の回転速度に応じた値となり、これらの値は抵抗R1
A、R1B〜R3A、R3Bによって所望の値に調整す
ることができる。図7は以上の動作を例示したタイムチ
ャートであり、正方向回転の場合の動作を太線の実線
で、逆方向回転の場合の動作を破線でそれぞれ示してあ
る。なお、柔軟剤の使用量は一般に洗剤の10〜50%
であるから、これに応じて1回当たりの柔軟剤の供給量
は少なくされる。
と組になる偏心駆動体6aや加圧部材7aなど、及び逆
方向のチューブ10bとこれと組になる偏心駆動体6b
や加圧部材7bなどをそれぞれ1組ずつ設けた例である
が、これらの組を複数組設けた多段型の構成も可能であ
り、このような構成であれば更に多くの種類の流体の移
送に利用することができる。なお、図6、図7の例は洗
濯機において洗剤と柔軟剤を順次移送するものであるた
め、正方向の回転に続いて逆方向の回転を行うようにし
ているが、他の用途の場合には目的に応じて回転方向を
任意に選択できるようにしておけばよい。
明のチューブポンプは、1本の回転軸に取り付けられて
回転軸と共に回転するクラッチ部材と、クラッチ部材の
正方向回転時にクラッチ部材に係合して正方向に回転す
る正方向従動板及びクラッチ部材の逆方向回転時にクラ
ッチ部材に係合して逆方向に回転する逆方向従動板と、
各従動板に対応してそれぞれ設けられた正方向加圧部材
と正方向チューブ及び逆方向加圧部材と逆方向チュー
ブ、とを設け、回転軸の回転方向に応じてポンプ作用に
用いられるチューブを切り換えるようにしたものであ
る。
れ以上の種類の流体の移送を選択的に行うことが可能と
なり、しかも移送される流体を切り換えるためのクラッ
チ機構は簡単な構造でチューブポンプ自体は安価に製造
できるので、ポンプの台数を減らして初期費用や管理コ
ストを低下させることが可能となり、またポンプの設置
スペースを小さくすることができる。
内径を異ならせ、あるいは正方向加圧部材と逆方向加圧
部材の外径を異ならせたものでは、モータの回転速度が
同じでも正転時と逆転時の単位時間当たりの吐出量を変
えることができる。
ンプ装置は、上記のような構成のチューブポンプを制御
回路と組み合わせて、モータの回転方向の切り換えに応
じてモータの駆動時間あるいは回転速度を変化させるよ
うにしたものである。
の外径が正方向と逆方向で同じであっても、1運転当た
りの総吐出量や1回転当たりの吐出量を正転と逆転で変
化させることができて所定の吐出量を得ることが容易と
なり、更にこの構成にチューブの内径、加圧部材の外径
の組み合わせを併用することにより、所定の吐出量を得
ることがより容易となってポンプ装置の実用性を高める
ことができる。
プ部の側断面図である。
断面図である。
の回路図である。
である。
2)
プ装置
状の内周を有するハウジングの間にチューブを配置し、
加圧部材を偏心運動させてチューブを順次圧迫すること
によってポンプ作用を行うチューブポンプ、及びこのチ
ューブポンプを用いたポンプ装置に関するものである。
面に添わせて弾性材料からなるチューブをリング状に配
置し、その内側に設けた回転ローラでチューブを一方向
に順次圧迫し、あるいはチューブの内側に設けたリング
状の加圧部材をハウジングの内周面に沿って偏心運動さ
せてチューブを一方向に順次圧迫することにより、閉塞
部を移動させてポンプ作用を行うチューブポンプは公知
である(例えば、特開平11−62854号公報参
照)。このようなチューブポンプは、比較的少量の流体
を一定量移送するポンプとして適しており、使用するチ
ューブの本数を多くすれば複数種類の流体を同時に移送
することもできる。しかし、例えばある流体の移送後に
別の流体を移送するという順次移送はできないため、こ
のような用途の場合には移送対象の流体に応じた台数の
ポンプが必要で設置台数が多くなり、それに応じて設置
スペースも大きくなると共に設置コストや管理コストが
高くなるという問題があった。
回転した時に作動する正方向加圧部材及び正方向チュー
ブの組と、上記回転軸が逆方向に回転した時に作動する
逆方向加圧部材及び逆方向チューブの組とを備え、回転
軸の回転方向に応じていずれか一方のチューブに対する
圧迫動作が行われるように構成されたものが提案されて
いる。しかし、回転方向に応じて圧迫されるチューブを
切り替えるためのクラッチ機構に自動的に給油する機構
がなく、あるいは構造が複雑になるなど、解決を要する
問題が見受けられる。
問題点に着目し、1台のモータを使用して複数種類の流
体を選択して移送できるようにしたチューブポンプを改
良することを課題としてなされたものである。
めに、第1の発明では、モータで駆動される回転軸の回
転方向に応じて正方向側と逆方向側のいずれかのチュー
ブに対する圧迫動作が行われるように構成されたチュー
ブポンプにおいて、1本の回転軸に取り付けられて回転
軸と共に回転する正方向クラッチ部材及び逆方向クラッ
チ部材と、正方向クラッチ部材に係合して正方向に回転
する正方向従動板及び逆方向クラッチ部材に係合して逆
方向に回転する逆方向従動板と、各従動板に対応してそ
れぞれ設けられた正方向加圧部材と正方向チューブの組
及び逆方向加圧部材と逆方向チューブの組、とを備えて
いる。
に、クラッチ部材と従動板のいずれか一方に軸方向に向
けて形成された係止突部と、これに対応して他方に形成
された係止段部とで構成される係合部をそれぞれ設け、
各クラッチ部材の間に潤滑油を含浸させたスポンジ状の
弾性板を挟んで配置し、係合部の動作に伴って各クラッ
チ部材が軸方向に移動して弾性板を加圧するように構成
している。このような構成により、正方向チューブと逆
方向チューブをそれぞれ異なる流体の移送に用い、回転
軸の回転方向を切り換えることによっていずれかの流体
を移送することができ、クラッチ機構は簡単な構造で安
価に製造でき、係合部の係合動作に伴うクラッチ部材の
移動によって弾性板から潤滑油が押し出され、係合部な
どの摺動部分に適度の潤滑油が供給される。
軸の回転方向に応じて正方向側と逆方向側のいずれかの
チューブに対する圧迫動作が行われるように構成された
チューブポンプにおいて、1本の回転軸に取り付けられ
て回転軸と共に回転し、且つ軸方向にはスライド自在な
クラッチ部材と、このクラッチ部材とねじによって結合
されるように構成されていて、クラッチ部材が正方向に
回転するとクラッチ部材と螺合する正方向従動板及びク
ラッチ部材が逆方向に回転するとクラッチ部材と螺合す
る逆方向従動板と、各従動板に対応してそれぞれ設けら
れた正方向加圧部材と正方向チューブの組及び逆方向加
圧部材と逆方向チューブの組、とを備えている。このよ
うな構成により、構造が簡単で動作の確実なクラッチ機
構が得られる。
ポンプにおいて、正方向側のチューブと逆方向側のチュ
ーブの内径を異ならせ、あるいは正方向側のチューブを
加圧する正方向加圧部材と逆方向側のチューブを加圧す
る逆方向加圧部材の外径を異ならせている。このような
構成により、モータの回転速度が同じであっても、チュ
ーブの内部断面積に応じて正転時と逆転時の1回転当た
りの吐出量を変え、あるいはチューブの有効長に応じて
正転時と逆転時の1回転当たりの吐出量を変えることが
できる。
と同様に回転軸の回転方向に応じて正方向側と逆方向側
のいずれかのチューブに対する圧迫動作が行われるよう
に構成されたチューブポンプを用いており、このチュー
ブポンプのモータを駆動し、その回転方向を切り換える
と共に回転方向の切り換えに応じてモータの回転速度を
変化させる制御回路を備えている。このような構成によ
り、チューブの内径や加圧部材の外径が正方向側と逆方
向側で同じであっても、正転時と逆転時の単位時間当た
りの吐出量を変えることのできるポンプ装置が得られ、
チューブポンプを用いたポンプ装置の実用性が高まる。
り換えに応じてモータの駆動時間を変化させる機能を備
えることができる。これによって、正転時と逆転時の1
運転当たりの総吐出量を変えることが可能となり、ポン
プ装置の実用性をより高めることができる。
発明のチューブポンプを用い、このチューブポンプと上
記第3の発明における制御回路とでポンプ装置を構成し
ている。これにより、第3の発明の場合と同様にチュー
ブの内径や加圧部材の外径が正方向側と逆方向側で同じ
であっても、正転時と逆転時の単位時間当たりの吐出量
を変えることができ、あるいは正転時と逆転時の1運転
当たりの総吐出量を変えることが可能となる。
モータの駆動時間や回転速度の組み合わせに応じて、吐
出量を大幅に変化させることができる。
て説明する。図1乃至図3は第1の発明の実施の形態を
示す図であり、図1はポンプ部の側断面図、図2は要部
の側面図、図3は要部の分解斜視図である。なお、チュ
ーブポンプの基本構造は前述の公報などに記載されてい
るので説明は省略する。
ハウジング本体、2は蓋、3は本体1に固定されている
モータ、4はモータ3の出力軸、5は止めビス5−1で
出力軸4に取り付けられ、先端を蓋2の穴2−1で支持
されている回転軸、6a及び6bは回転軸5にはめられ
て回転自在に支持されている偏心駆動体、7a及び7b
はそれぞれ内リング8a、8bとこれにはめられた弾性
材料からなる外リング9a、9bで構成され、偏心駆動
体6a及び6bの外側に配置されているリング状の加圧
部材、10a及び10bは弾性材料からなるチューブで
ある。モータ3としては、回転方向を任意に切り換える
ことができるタイプのモータであれば使用可能である。
材7a及び7bの外側に位置し、且つハウジング本体1
の内壁に沿ってリング状に配置されて両端(図示せず)
を本体1の外部に導出してあり、加圧部材7a、7bが
偏心駆動体6a、6bの回転に応じて偏心運動し、圧迫
されて生じた閉塞部が一方向に順次移動して内部の流体
が押し出されることによってポンプ作用が行われるよう
に構成される。
材に相当するクラッチ板で、回転軸5にはめられて共に
回転するように支持されており、このクラッチ板11
a、11bとこの発明の従動板を兼ねている偏心駆動体
6a、6bとの組み合わせによって後述するような動作
が行われる。12はクラッチ板11a、11bの間に配
置されている弾性板である。15はセパレータ、16は
スペーサ、17は座板であり、これらの部材は上述した
主要部材を所定の位置に配置するための位置決め材とし
て機能している。なお、クラッチ板11aと11b、及
び偏心駆動体6a及び6bは、それぞれ同一形状のもの
を互いに逆向きに配置してあるだけであって、形状自体
は同じである。
レス板のプレス加工によって形成された円盤状のもの
で、図3に示すように、それぞれ中心にはキー溝5−2
を有する回転軸5に対応した非円形穴11a−1及び1
1b−1を設け、周縁には切起こしによって一方向に傾
斜した係止突部11a−2及び11b−2を形成してあ
り、更に小穴11a−3、11b−3を例えば2個ずつ
形成してある。なお、クラッチ板11a、11bは例え
ばプラスチック成形品に係止突部11a−2、11b−
2を突設したものであってもよい。
ク成形品からなる小判型のもので、それぞれ回転軸5の
外径よりやや大きな丸穴6a−1及び6b−1を長手方
向に対して偏心した位置に設けると共に、反対側の先端
部にクラッチ板11a、11bの係止突部11a−2、
11b−2に対応する位置に係止段部6a−2及び6b
−2を形成し、その背部に傾斜したガイド面6a−3及
び6b−3を形成してある。この係止段部6a−2と係
止突部11a−2及び係止段部6b−2と係止突部11
b−2で、それぞれ係合部13a及び13bが構成され
る。弾性板12は例えばスポンジ状のプラスチック成形
品であり、中心に回転軸5の外径に対応した丸穴12−
1を設けると共に、全体に潤滑油を含浸させてある。
立状態において、モータ3を駆動して回転軸5をモータ
側から見て時計方向に回転させると、クラッチ板11
a、11bは回転軸5に対して回転できないので回転軸
5と共に同方向に回転するが、偏心駆動体6a、6bは
回転しないでその位置に留まる。このため、クラッチ板
11aの係止突部11a−2が偏心駆動体6aの係止段
部6a−2に係合するに至り、偏心駆動体6aもクラッ
チ板11aと共に回転する。一方、クラッチ板11bの
係止突部11b−2は偏心駆動体6bの係止段部6b−
2には係合しない方向を向いており、ガイド面6b−3
上を摺動しながら係止段部6b−2を乗り越えてそのま
ま回転し、偏心駆動体6bは停止したままとなる。
押されて偏心運動してチューブ10aを加圧し、チュー
ブ10aの内部の流体が押し出されるので、チューブ1
0aが接続されている側の流体に対するポンプ作用が行
われるが、加圧部材7bは動かないためチューブ10b
が接続されている側の流体に対するポンプ作用は行われ
ない。また回転軸5をモータ側から見て反時計方向に回
転させた場合には、上記とは逆にクラッチ板11bの係
止突部11b−2が偏心駆動体6bの係止段部6b−2
に係合して偏心駆動体6bが偏心運動し、チューブ10
bが接続されている側の流体に対するポンプ作用が行わ
れる。すなわち、モータ3の回転方向を切り換えること
によって移送される流体が切り換えられるので、1台の
ポンプで2種類の流体を選択的に移送することができる
のである。
止突部11a−2、11b−2がそれぞれ偏心駆動体6
a、6bの係止段部6a−2、6b−2に係合している
状態を例示しているが、係合しない方向にクラッチ板1
1a、11bが回転する時は係止突部11a−2、11
b−2が係止段部6a−2、6b−2を乗り越えるの
で、その時にクラッチ板11a、11bが押されて内側
に傾き、弾性板12が圧縮される。このため弾性板12
に含浸されている潤滑油の一部が小穴11a−3及び1
1b−3から押し出され、クラッチ板11a、11bと
偏心駆動体6a、6bとの間の摺動部分などに供給され
て、長期間にわたって潤滑作用が発揮されるのである。
a及び11bを偏心駆動体6a及び6bに適度な圧力で
押し付けると共に、軸方向への変位を可能にしているの
であるが、更に潤滑油の供給手段としての機能も果たし
ているのであり、例えば潤滑油を含浸したフェルトなど
を用いることもできる。なお、弾性板12に潤滑作用を
発揮させる必要がない場合には、例えば金属製のスプリ
ングなどの単なる弾性体を用いても差し支えない。
び11bを用いているが、クラッチ板は必ずしも2枚で
ある必要はなく、1枚の両面にそれぞれ係止突部11a
−2及び11b−2を形成したものとしても同様なクラ
ッチ作用を発揮させることができる。またこの例ではク
ラッチ部材が板状であるためクラッチ板と称している
が、次に他の構造のクラッチ部材を用いた第2の発明に
ついて説明する。
部の側断面図、図5は同要部の分解斜視図であり、図に
おいて21はクラッチ部材、22a及び22bは偏心駆
動体である。クラッチ部材21には雄ねじを設けた螺合
部21a及び21bを両面に軸方向に突設してあり、更
に中心には平行面5−3を形成して非円形の断面とした
回転軸5に適合する形状の非円形穴21−1を設けてあ
る。偏心駆動体22a及び22bには、クラッチ部材2
1の螺合部21a及び21bがそれぞれ螺合される雌ね
じ部22a−1及び22b−1を偏心して設けてあり、
図4に示すようにクラッチ部材21の両側に偏心駆動体
22a及び22bを配置し、クラッチ部材21の非円形
穴21−1に回転軸5を挿通した状態で組み立てられ
る。25a、25bは偏心駆動体22a、22bに対す
る位置決め板である。偏心駆動体22a、22bの外周
には加圧部材7a、7bやチューブ10a、10bなど
か配置されることは上述の第1の例と同様である。
21は回転軸5と共に回転し、例えば螺合部21a、2
1bと雌ねじ部22a−1、22b−1が右ねじであれ
ば、回転軸5がモータ側から見て時計方向に回転した場
合には、クラッチ部材21の螺合部21bが偏心駆動体
22bの雌ねじ部22b−1にねじ込まれる。そして図
4のように、クラッチ部材21の側面が偏心駆動体22
bに当たる位置までねじ込まれると両者は係合した状態
になり、偏心駆動体22bが共に回転するようになる。
また、回転軸5が反時計方向に回転すれば、逆にクラッ
チ部材21の螺合部21aが偏心駆動体22aの雌ねじ
部22a−1にねじ込まれ、偏心駆動体22aに当たっ
た状態では偏心駆動体22aが共に回転する。すなわ
ち、モータ3の回転方向を切り換えると偏心駆動体22
aと22bのいずれかが回転し、上述の例と同様に移送
される流体が切り換えられるのである。
2bの係合状態は、例えば螺合部21a、21bがねじ
込まれる途中で螺合が停止されるような係合部などを設
けることによっても得ることができる。このように、回
転方向を切り換えてから偏心駆動体22aあるいは22
bが回転を始め、実際にポンプ作用が開始されるまでに
は若干の時間を要するが、この時間は、クラッチ部材2
1が偏心駆動体22aあるいは22bに係合した状態と
なるまでに要する回転数で決まり、これは各部材の形状
や寸法あるいはねじのピッチなどを適宜選定することに
よって所望の値に設定することができる。また、この例
では1個のクラッチ部材21を用いているが、第1の例
のように2個の部材に分け、必要に応じてその間に弾性
体を配置した構造も可能である。
じ結合にした場合には、クラッチ部材が従動板に係合す
るまでは回転しないように保持しておき、係合後は保持
を解除して従動板と共に回転できるようにするための保
持機構が必要となり、部品定数が増えると共に構造が複
雑になる。しかしこの発明によれば、クラッチ部材は従
動板に係合するまでは回転軸と共に回転しながら軸方向
に移動し、係合後は軸方向には移動しないで従動板と共
に回転するだけであり、保持機構などは不要で構造を簡
素化できる。
はモータ3の回転方向を切り換えると、使用されるチュ
ーブ10a及び10bが切り換えられてそれぞれ異なる
流体が移送されるので、1台のポンプで2種類の液を切
り換えて供給するような用途に適しているが、移送量は
正転時と逆転時で異ならせることができる。このために
は、例えばチューブ10aと10bの内径を変え、ある
いは加圧部材7aと7bの外径を変えればよい。すなわ
ち、チューブの内径を変えればその断面積に応じて正転
と逆転の各1回転当たりの吐出量が変化し、また加圧部
材の外径を変えればそれに応じてチューブの有効長が変
わるので正転と逆転の各1回転当たりの吐出量が変わる
のである。
を変えるのではなく、回転方向の切り換えに応じてモー
タの駆動時間や回転速度を変化させてもよい。すなわ
ち、一方向への駆動時間を変えれば、各連続した1運転
当たりの吐出量を正転と逆転で変えることができ、ま
た、回転方向の切り換えに応じてモータの回転速度を変
化させれば、正転時と逆転時の単位時間当たりの吐出量
を変えることができるのである。
は例えば自動洗濯機に組み込み、1台のポンプを洗剤と
柔軟剤の供給ポンプとして使い分けるような用途に好適
であるが、このような場合にはチューブポンプ単独では
なく、所定の機能を備えた制御回路と組み合わせて請求
項5及び6に対応した第3の発明、あるいは請求項7及
び8に対応した第4の発明のポンプ装置が構成されるこ
とになる。以下、洗濯機に組み込まれるポンプ装置の例
を図6及び図7により説明する。図の装置はモータ3と
して直流モータを使用し、それぞれの回転方向について
駆動時間と回転速度を個別に設定できるようにしてあ
る。また正方向回転で洗剤が供給され、逆方向回転で柔
軟剤が供給されるようになっている。なお、この発明の
ポンプ装置は洗濯機以外の各種の用途にも利用できるこ
とはもちろんであり、制御回路も図示以外の構成を適宜
採用できる。
ューブポンプ、3はそのモータ、PWは給水ポンプ、T
は電源トランス、Rは整流回路、TMはタイマ、Trは
トランジスタ、RY1はリレー、r1乃至r5はその切
り換え接点、RY2はリレー、ry2はその接点、IC
はモータ制御素子、SW1及びSW2はスイッチ、C1
及びC2はコンデンサ、R1A乃至R3Bは可変抵抗で
あり、これらは図のように接続されている。
抵抗R1A及びR1Bで設定されるオフタイマT1と、
コンデンサC2と抵抗R2A及びR2Bで設定されるオ
ンタイマT2を備えている。モータ3はモータ制御素子
ICの出力側に接続され、その回転速度は抵抗R3A及
びR3Bで設定されるようになっており、リレーRY2
の接点ry2がオンの時に駆動される。また、図のよう
にリレーRY1が非励磁の時はモータ3は端子3Aがプ
ラス側に接続されて例えば正転し、励磁状態では端子3
Bがプラス側に接続されて逆転する。スイッチSW1は
ポンプ装置PAのオンオフ用、スイッチSW2は回転方
向の切り換え用である。
ンされるとポンプ装置PAは作動状態となり、給水ポン
プPWによる給水が開始されると同時にオフタイマT1
がカウントを開始し、設定時間t1が経過すると出力端
子TSからオン信号が出力されてトランジスタTrとリ
レーRY2がオンとなる。従って、モータ3は正方向に
回転してポンプPによる洗剤供給が開始され、同時にオ
ンタイマT2がカウントを開始して設定時間t2が経過
するとオン信号が停止する。これでポンプPは停止して
洗剤供給は終わる。更に主制御装置の制御によって所定
量の給水後スイッチSW1がオフとなり、以後通常の洗
濯動作に移ることになる。
て行われる。すなわち、スイッチSW2がオンの状態で
スイッチSW1がオンされると、リレーRY1が励磁さ
れて各切り換え接点r1〜r5が図とは反対に下側に切
り換わって、モータ3が逆方向に回転できる状態とな
る。以後は上述の動作に準じて出力端子TSからオン信
号が出力される期間だけモータ3が逆方向に回転し、所
定量の柔軟剤がポンプPによって供給されるのである。
スイッチSW1及びSW2のオンオフは、給水、洗濯、
排水等の洗濯機本来の動作を制御するために設けられる
図外の主制御装置で自動的に行われ、あるいは手動で行
われるようにされる。
は、タイマT1、T2の各設定時間t1、t2やモータ
3の回転速度に応じた値となり、これらの値は抵抗R1
A、R1B〜R3A、R3Bによって所望の値に調整す
ることができる。図7は以上の動作を例示したタイムチ
ャートであり、正方向回転の場合の動作を太線の実線
で、逆方向回転の場合の動作を破線でそれぞれ示してあ
る。なお、柔軟剤の使用量は一般に洗剤の10〜50%
であるから、これに応じて1回当たりの柔軟剤の供給量
は少なくされる。
と組になる偏心駆動体6aや加圧部材7aなど、及び逆
方向のチューブ10bとこれと組になる偏心駆動体6b
や加圧部材7bなどをそれぞれ1組ずつ設けた例である
が、これらの組を複数組設けた多段型の構成も可能であ
り、このような構成であれば更に多くの種類の流体の移
送に利用することができる。なお、図6、図7の例は洗
濯機において洗剤と柔軟剤を順次移送するものであるた
め、正方向の回転に続いて逆方向の回転を行うようにし
ているが、他の用途の場合には目的に応じて回転方向を
任意に選択できるようにしておけばよい。
発明のチューブポンプは、正方向側チューブと逆方向側
チューブを有するチューブポンプにおいて、回転軸と共
に回転する正方向クラッチ部材及び逆方向クラッチ部材
と、これらのクラッチ部材に係合して回転する正方向従
動板及び逆方向従動板と、各従動板に対応する正方向側
及び逆方向側の加圧部材とチューブの各組、とを設け、
各クラッチ部材と各従動板との間に、軸方向に向けて形
成された係止突部とこれに対応して形成された係止段部
とで構成される係合部をそれぞれ設け、各クラッチ部材
の間に係合部の動作に伴って加圧される潤滑油含浸のス
ポンジ状弾性板を配置したものである。
のクラッチ機構は、クラッチ部材と従動板とを係止突部
と係止段部とで構成される係合部で係合させるだけで構
造が簡単であり、1台のポンプで少なくとも2種類の液
の移送を行えるチューブポンプを安価に製造でき、初期
費用を低下させると共にポンプの設置スペースを小さく
できる。また回転軸の回転方向を切り換えるごとに係合
部などの摺動部分に適度の潤滑油が供給されるので長期
間給油なしで運転でき、全体としての総合的なコストを
低下させることが容易となる。
軸方向にはスライド自在なクラッチ部材と、このクラッ
チ部材とねじによって結合されるように構成されてい
て、クラッチ部材が螺合する正方向従動板及び逆方向従
動板と、各従動板に対応してそれぞれ設けられた正方向
加圧部材と正方向チューブの組及び逆方向加圧部材と逆
方向チューブの組、とを備えたものである。従って、ク
ラッチ部材に対する保持機構が不要で構造が簡単とな
り、動作の確実なクラッチ機構を備えたチューブポンプ
が得られる。
ーブポンプのモータを駆動し、その回転方向を切り換え
ると共に回転方向の切り換えに応じてモータの回転速度
を変化させる制御回路を備えたものである。従って、チ
ューブの内径や加圧部材の外径が正方向側と逆方向側で
同じであっても、正転時と逆転時の単位時間当たりの吐
出量を変えることのできるポンプ装置が得られ、チュー
ブポンプを用いたポンプ装置の実用性が高まる。
の切り換えに応じてモータの駆動時間を変化させる機能
を備えたものでは、正転時と逆転時の1運転当たりの総
吐出量を変えることが可能となり、ポンプ装置の実用性
をより高めることができる。
の側断面図である。
の要部の側断面図である。
回路の回路図である。
である。
Claims (8)
- 【請求項1】 モータで駆動される回転軸の回転に応じ
て偏心運動する加圧部材と円形状の内周を有するハウジ
ングとの間に弾性材料からなるチューブを配置し、加圧
部材によりチューブを長手方向に順次圧迫してチューブ
内の流体を送出するように構成されたチューブポンプに
おいて、 1本の回転軸に取り付けられて回転軸と共に回転するク
ラッチ部材と、クラッチ部材の正方向回転時にクラッチ
部材に係合して正方向に回転する正方向従動板及びクラ
ッチ部材の逆方向回転時にクラッチ部材に係合して逆方
向に回転する逆方向従動板と、各従動板に対応してそれ
ぞれ設けられた正方向加圧部材と正方向チューブ及び逆
方向加圧部材と逆方向チューブ、とを備えており、回転
軸の回転方向に応じて正方向加圧部材と逆方向加圧部材
のいずれか一方が対応するチューブに対して圧迫動作を
行うように構成されたことを特徴とするチューブポン
プ。 - 【請求項2】 クラッチ部材と各従動板との間に、クラ
ッチ部材と各従動板のいずれか一方に軸方向に向けて形
成された係止突部と、これに対応して他方に形成された
係止段部、とで構成される係合部を設けた請求項1記載
のチューブポンプ。 - 【請求項3】 クラッチ部材と正方向及び逆方向従動板
とがねじによって結合されるように構成され、クラッチ
部材の回転方向に応じてクラッチ部材が正方向及び逆方
向従動板のいずれかに係合した状態となる請求項1記載
のチューブポンプ。 - 【請求項4】 クラッチ部材が、正方向従動板が係合す
る正方向クラッチ部材と逆方向従動板が係合する逆方向
クラッチ部材とで構成されると共に、両クラッチ部材が
潤滑油を含浸させたスポンジ状の弾性板を挟んで配置さ
れており、係合部の動作に伴って各クラッチ部材が軸方
向に移動して弾性板を加圧するように構成された請求項
2記載のチューブポンプ。 - 【請求項5】 正方向チューブと逆方向チューブの内径
が異なる請求項1乃至4のいずれかに記載のチューブポ
ンプ。 - 【請求項6】 正方向加圧部材と逆方向加圧部材の外径
が異なる請求項1乃至4のいずれかに記載のチューブポ
ンプ。 - 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載のチュ
ーブポンプと、このチューブポンプのモータを駆動する
と共にその回転方向を切り換え、回転方向の切り換えに
応じてモータの駆動時間を変化させる制御回路、とを備
えたことを特徴とするチューブポンプを用いたポンプ装
置。 - 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれかに記載のチュ
ーブポンプと、このチューブポンプのモータを駆動する
と共にその回転方向を切り換え、回転方向の切り換えに
応じてモータの回転速度を変化させる制御回路、とを備
えたことを特徴とするチューブポンプを用いたポンプ装
置。
Priority Applications (1)
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JP19301099A JP3254193B2 (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | チューブポンプ及びこれを用いたポンプ装置 |
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JP2001020872A true JP2001020872A (ja) | 2001-01-23 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242116A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Toray Ind Inc | チューブポンプおよび液体操作装置 |
JP2009013976A (ja) * | 2007-06-08 | 2009-01-22 | Aquatech:Kk | 平型チューブポンプ |
JP2014077418A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-01 | Fuji Electric Co Ltd | 液体供給ポンプ |
WO2017170797A1 (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 国立大学法人徳島大学 | 原液処理装置、ローラーポンプ装置およびバッグの配置方法 |
-
1999
- 1999-07-07 JP JP19301099A patent/JP3254193B2/ja not_active Expired - Fee Related
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