JP2001019845A - ポリアミド樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物およびその成形体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高温雰囲気かつ紫外線暴露の環境
下においても、耐変色性および機械的物性に優れたポリ
アミド樹脂組成物を提供するものである。 【解決手段】 ポリアミド樹脂100重量部に対して無
機充填材を1〜30重量部、燐系化合物を燐として0.
0005〜0.1重量部、銅化合物を銅として0.00
01〜0.05重量部を添加してなるポリアミド樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温雰囲気かつ紫
外線暴露という厳しい環境下にさらされる照明器具等の
部品に好適なポリアミド樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、優れた機械的物性、
耐熱性、耐薬品性、寸法安定性、難燃性、成形加工性等
を有しているため自動車部品、電気電子部品用途を中心
に幅広い用途に利用されている。特にポリアミド樹脂の
最大の特徴は他の樹脂にみられない優れた機械的物性、
耐熱性を有していることである。ところがポリアミド樹
脂は、屋外使用部品等における紫外線暴露の環境におけ
る使用に対しては、ポリプロピレン等の汎用樹脂と比較
して耐変色性に劣るという問題があった。
【0003】ポリアミドの耐光性を向上させる技術はこ
れまで種々提案されている。例えば、特開昭62−10
6959号公報は、マンガン化合物で被覆した二酸化チ
タンと銅化合物とを含有する耐光性ポリアミド樹脂組成
物を提案している。また、特開平2−229853号公
報は、ポリアミド樹脂、無機充填剤、二酸化チタン、ヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤、有機燐系安定剤から
なるポリアミド樹脂組成物によって、耐熱性、耐光性を
改良した給電部品材料としてのポリアミド樹脂組成物を
提案している。しかしこれらの提案では、熱処理単独ま
たは光照射単独のそれぞれでの条件における機械的物性
および耐変色性はある程度改良されるが、照明器具等の
用途における高熱かつ紫外線照射という、より厳しい複
合環境下での物性を十分に満足させることはできない。
その上、特開平2−229853号公報における前記提
案では、ポリアミド樹脂50〜90重量部に対して、5
0重量部に及ぶ無機充填剤を添加するためもあって本来
ポリアミド樹脂の特長である靱性が失われる問題点を有
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高温
雰囲気かつ紫外線にさらされる厳しい環境下において
も、耐変色性、機械的物性に優れたポリアミド樹脂組成
物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討の結果、特定のポリアミド樹
脂組成物が前記課題を達成し得ることを見出し本発明に
到達した。すなわち、本発明は下記の通りである。
【0006】(1)ポリアミド樹脂100重量部に対し
て、無機充填剤を1〜30重量部、燐化合物を燐として
0.0005〜0.1重量部、銅化合物を銅として0.
0001〜0.05重量部を添加してなることを特徴と
するポリアミド樹脂組成物。 (2)無機充填剤が二酸化チタンであることを特徴とす
る(1)のポリアミド樹脂組成物。 (3)燐化合物が次亜燐酸、亜燐酸、燐酸、および次亜
燐酸、亜燐酸、燐酸の金属塩の中から選択される1種以
上の燐化合物であることを特徴とする(1)または
(2)のポリアミド樹脂組成物。 (4)燐化合物が亜燐酸エステル化合物であることを特
徴とする(1)または(2)のポリアミド樹脂組成物。 (5)亜燐酸エステル化合物がビス(2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−
ジ−ホスファイトであることを特徴とする(4)のポリ
アミド樹脂組成物。 (6)銅化合物が酢酸銅、および、または沃化銅である
ことを特徴とする(1)〜(5)のいずれかのポリアミ
ド樹脂組成物。 (7)ポリアミド樹脂組成物が沃化カリウム、および、
または臭化カリウムをさらに含有することを特徴とする
(1)〜(6)のいずれかのポリアミド樹脂組成物。 (8)ポリアミド樹脂100重量部に対して、無機充填
剤を1〜30重量部、燐化合物を燐として0.0005
〜0.1重量部、銅化合物を銅として0.0001〜
0.05重量部を添加したポリアミド樹脂組成物からな
り、120℃雰囲気下で400ワット水銀灯照射7日間
での変色度がΔE<25に構成されていることを特徴と
するポリアミド樹脂成形体。
【0007】以下に本発明の内容を詳細に説明する。本
発明の組成物を構成するポリアミド樹脂は、公知のもの
であって良い。例えば、ラクタムの重縮合物、ジアミン
化合物とジカルボン酸化合物の重縮合物、ω−アミノカ
ルボン酸の重縮合物等の各種タイプのポリアミドで良
く、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン6I、ナイロン6T等であり、またそれら
の共重合ポリアミド、例えばナイロン66/6、ナイロ
ン66/610、ナイロン66/6I、ナイロン66/
6T等、およびこれらの相互のブレンド物であって差し
支えない。
【0008】本発明の組成物を構成する無機充填剤とし
ては、二酸化チタン、タルク、カオリン、ウォラストナ
イト、マイカ等が挙げられる。これらは、単独で用いて
も良く、また併用して用いても良い。本発明において最
も好ましいのは、二酸化チタンである。本発明に使用さ
れる二酸化チタンは、特に粒径の限定はなく、また結晶
形態として、ルチル型でもアナターゼ型でもどちらのも
のでも良い。また、Mn、Al、Zn、Si等の化合物
が酸化チタン表面にコーティングされていても差し支え
ない。これらの無機充填剤は、ポリアミド樹脂100重
量部に対し1〜30重量部添加される。添加量が1重量
部未満では、高温雰囲気かつ紫外線照射下のより厳しい
環境下における変色防止効果が不十分であり、また30
重量部より多いと機械的物性に低下をきたす懸念があ
る。より好ましくは2〜20重量部である。無機充填剤
の添加方法としては、ポリアミドの製造の任意の段階に
おいて添加して良く、その添加方法は限定されない。例
えば、ポリアミドの原料塩水溶液に添加する方法、溶融
重合の途中で溶融ポリアミド中に注入添加する方法、重
合を終了して造粒したポリアミドペレットと該無機充填
剤の粉体またはマスターバッチをブレンドした後に押出
し機や成形機等を用いて溶融混練する方法等のいずれで
あっても良い。
【0009】本発明の組成物を構成する燐化合物として
は、無機または有機の燐化合物を使用できる。無機の燐
化合物の例としては、次亜燐酸、亜燐酸、燐酸、または
その金属塩等を挙げることができる。前記金属種として
はナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、マンガン等を
例示できる。
【0010】有機の燐化合物の例としては、ビス(2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリ
スリトール−ジ−ホスファイト(商品名アデカスタブP
EP−36(以下PEP−36と表記する))、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(商
品名IRGAFOS−168)、2−[[2,4,8,
10テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ
[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6
−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,
8,10テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベン
ゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−
6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン(商品名IR
GAFOS−12)、ジステアリル−ペンタエリスリト
ール−ジホスファイト(商品名アデカスタブPEP−
8)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトール−ジ−ホスファイト(商品名アデカスタ
ブPEP−24G)、2,2−メチレンビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(商品
名アデカスタブHP−10)、亜燐酸トリメチル、亜燐
酸トリエチル、トリフェニルホスファイト等の亜燐酸エ
ステル化合物、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)4,4’−ビフェニリレン−ジ−ホスホナイト
(商品名サンドスタブP−EPQ)等のホスホナイト化
合物、燐酸トリメチル、燐酸トリエチル等の燐酸エステ
ル化合物、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸
等を挙げることができる。有機の燐化合物の中では亜燐
酸エスエル化合物が好ましく、その中でもPEP−36
が最も好ましい。これらの無機または有機の燐化合物は
単独で用いても良く、また併用しても良い。
【0011】前記燐化合物の添加量は、ポリアミド樹脂
100重量部に対して燐化合物の燐として0.0005
〜0.1重量部である。添加量が0.0005重量部未
満では高温雰囲気かつ紫外線照射下のより厳しい環境下
における変色防止効果が不十分であり、0.1重量部よ
り多いと燐化合物の増粘効果によりポリアミド樹脂の溶
融粘度が上昇し、成形に支障をきたす恐れがある。より
好ましくは0.01〜0.1重量部である。燐化合物の
添加方法としては、ポリアミドの製造の任意の段階にお
いて添加して良く、その添加方法は限定されない。例え
ば、ポリアミドの原料塩水溶液に添加する方法、溶融重
合の途中で溶融ポリアミド中に注入添加する方法、重合
を終了して造粒したポリアミドペレットと該燐化合物の
粉体またはマスターバッチをブレンドした後に押出し機
や成形機等を用いて溶融混練する方法等のいずれであっ
ても良い。
【0012】本発明の組成物を構成する銅化合物として
は、酢酸銅、沃化銅、臭化銅、塩化銅、フッ化銅、ラウ
リン酸銅、ステアリン酸銅等を挙げることができる。こ
れらの銅化合物は単独で用いても良く、また併用しても
良い。酢酸銅、沃化銅が特に好ましく使用される。銅化
合物の添加量は、ポリアミド樹脂100重量部に対して
銅化合物中の銅として0.0001〜0.05重量部で
ある。0.0001重量部未満では高温雰囲気かつ紫外
線照射下のより厳しい環境下における変色防止効果が不
十分であり、0.05重量部より多いと前記の厳しい環
境下における変色防止の効果が頭打ちになり、さらには
金型や押出し機や成形機のスクリュー、シリンダー等を
腐蝕する等の問題を発生する懸念がある。特に好ましい
添加量は、0.0005〜0.02重量部である。
【0013】また、銅化合物を添加する場合には、沃化
カリウム、臭化カリウム等のハロゲン化アルカリ金属化
合物を併用することが特に好ましく、併用により銅の析
出を防止することができる。銅化合物の添加方法として
は、ポリアミドの製造の任意の段階において添加して良
く、その添加方法は限定されない。例えば、ポリアミド
の原料塩水溶液に添加する方法、溶融重合の途中で溶融
ポリアミド中に注入添加する方法、重合を終了して造粒
したポリアミドペレットと該銅化合物の粉体またはマス
ターバッチをブレンドした後に押出し機や成形機等を用
いて溶融混練する方法等のいずれであっても良い。
【0014】尚、本発明の無機充填剤、燐化合物、銅化
合物、ハロゲン化アルカリ金属化合物は、それぞれを混
合して所望する工程で同時に添加しても良く、また別々
の工程でそれぞれを添加しても良い。また、本発明のポ
リアミド組成物には、本発明の目的を達成し得る範囲に
おいて通常ポリアミドに使用されるヒンダードアミン系
またはヒンダードフェノール系の酸化防止剤、熱安定
剤、硫黄系の老化防止剤、グラスファイバーやミネラル
フィラー等の補強剤および充填材、着色剤、滑剤等の公
知の物質を含有させることができる。
【0015】また、本発明は、以上において詳述したポ
リアミド樹脂組成物からなる成形体である。すなわち、
本発明の成形体は、ポリアミド樹脂100重量部に対し
て、無機充填剤を1〜30重量部、燐化合物を燐として
0.0005〜0.1重量部、銅化合物を銅として0.
0001〜0.05重量部を添加したポリアミド樹脂組
成物からなる。本発明では、120℃雰囲気下で400
ワット水銀灯照射7日間の暴露試験での変色度がΔE<
25に構成させる。ΔE≧25では、黄変着色が目立つ
ため、成形体外観が損なわれ、製品価値が低下する懸念
がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施例および比較例を挙
げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれ
らの実施例により限定されるものではない。尚、評価方
法は下記の通りである。 (1)評価試験片の作成方法 日精樹脂工業(株)製PS40E射出成形機を用いて、
シリンダー温度280℃、金型温度80℃、射出圧力3
0kg/cm2ゲージ圧、射出速度40%の成形条件の
下にASTM−D638 Type1の成形体を作成
し、これを試験片とした。 (2)水銀灯暴露試験 試験片を槽内温度を120℃に調整した水銀灯暴露試験
機中で7日間放置した。水銀灯照射試験機は、タバイエ
スペック(株)製ギアオーブンGPH−200の槽内に
400W水銀灯と回転試料台を具備したものである。 (3)変色度 日本電色工業(株)製色差計ND−300Aを用いた。
前記暴露試験前と暴露試験後の試験片のそれぞれのL
値、a値、b値から、暴露試験による耐変色性判断基準
としての色差△Eを求めた。△Eの値が小さいと変色が
少なく、耐変色性により優れることを示す。 (4)引張り強度および破断伸度 前記暴露試験後の試験片を用いて、ASTM−D638
に準拠して引張り強度を求めた。破断伸度は、試験片が
破断した距離をチャック間距離114mmで除した値と
し、百分率で表記した。引張り速度は、50mm/mi
nとした。
【0017】
【実施例1】アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等
モル塩(以下、AH塩という)の50重量%水溶液5k
gを5リットルのオートクレーブ中に仕込み、これに沃
化銅と沃化カリウムをポリマー100重量部に対して、
それぞれ0.01重量部(銅元素で0.0033重量
部)と0.17重量部の割合になる量を添加した。オー
トクレーブ内を窒素置換した後、280℃のソルトバス
中で重合を行った。オートクレーブの内圧をゲージ圧1
8kg/cm2にコントロールして反応系外に水を除去
しながら85分間反応させ後、60分間かけて内圧を大
気圧まで降圧し、さらに60分間放置した後に冷却し
て、ナイロン66樹脂を得た。得られたナイロン66樹
脂を粉砕し、無機充填剤として二酸化チタン、燐化合物
としてPEP−36をポリアミド樹脂100重量部に対
して、それぞれ5重量部と0.3重量部(燐元素で0.
03重量部)加えてブレンドしたものを池貝鉄工(株)
製二軸押出し機PCM30で樹脂温度290℃にて溶融
混練を行いペレットとした。得られたペレットを前記P
S40Eを用いて成形し、得られた試験片について暴露
試験を行い、変色度および引張り強度、破断伸度を求め
た。その評価結果を表1に示す。
【0018】
【実施例2〜12】無機充填剤、燐化合物、銅化合物、
ハロゲン化アルカリの種類と量を表1および表2のよう
に変更した以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂
組成物を得た。その評価結果を表1、表2に示す。
【0019】
【実施例13】沃化銅、沃化カリウムをAH塩水溶液に
添加せず、実施例1と同じように重合して得たナイロン
66樹脂に、表2に示した量の二酸化チタン、PEP−
36、沃化銅、沃化カリウムをブレンドし、押出し機を
通して溶融混練し、得られたペレットについて実施例1
と同様の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
【0020】
【実施例14】5リットルオートクレーブに2.5kg
のε−カプロラクタムと水、更に表2に示す量の沃化銅
および沃化カリウムを添加した。オートクレーブを窒素
置換した後、260℃のソルトバス中で重合を行った。
260℃に加熱して常圧で反応系外に水を除去しながら
10時間反応させ冷却した後、ナイロン6樹脂を得た。
得られたナイロン6樹脂を粉砕して、これに表2に示す
量の二酸化チタン、PEP−36をブレンドしたものを
PCM30二軸押出し機を用いて、樹脂温度270℃に
て溶融混練を行いペレットとした。得られたペレットに
ついて実施例1と同様の評価を行った。その評価結果を
表2に示す。
【0021】
【実施例15】オートクレーブに仕込むポリアミドの原
料塩として、AH塩100重量部に対してε−カプロラ
クタムを10重量部添加したAH塩50重量%水溶液を
用いて、実施例1と同様に重合し、溶融混練を行い、ポ
リアミド樹脂ペレットを得た。次いで、得られたペレッ
トを実施例1と同様にして評価した。その評価結果を表
2に示す。
【0022】
【実施例16】オートクレーブに仕込むポリアミドの原
料塩として、AH塩100重量部に対して5重量部のヘ
キサメチレンジアミンと7重量部のイソフタル酸が添加
されたAH塩50重量%水溶液を用いて、実施例1と同
様に重合し、溶融混練を行い、ポリアミド樹脂ペレット
を得た。得られたペレットを実施例1と同様にして評価
した。その評価結果を表2に示す。
【0023】
【比較例1〜8】実施例1において、無機充填剤、燐化
合物、銅化合物、ハロゲン化アルカリの量を表3のよう
に変更し、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物
ペレットを得た。得られたペレットを実施例1と同様に
して評価した。その評価結果を表3に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】なお、表1〜3中での略号は下記の通りで
ある。 PA66 :ナイロン66樹脂 PA6 :ナイロン6樹脂 PA66/6 :ナイロン66/6共重合樹脂 PA66/6I :ナイロン66/6I共重合樹脂 TiO2 :二酸化チタン W1 :ウォラストナイト PEP−36 :旭電化工業(株)製アデカスタブPEP−36 NP :次亜燐酸ナトリウム一水和物 KI :沃化カリウム
【0028】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物およびそ
れによる成形体は、以上において詳述したように構成さ
れるので、次のような顕著な効果を有する。 1.本発明によるポリアミド樹脂組成物は、特定量の無
機充填剤、燐化合物および銅化合物を添加してなるの
で、機械的物性に優れる成形体となせる。特に、無機充
填剤の添加量をポリアミド樹脂100重量部に対して、
30重量部以下と少なくするため、より優れた靱性を有
する成形体を得ることができる。 2.また、特定量の燐化合物および銅化合物を添加した
ポリアミド樹脂組成物であるので、射出成形等に適した
溶融粘度を示し、また成形機のスクリュー等への腐蝕が
発生する恐れがなく、成形加工性に優れる。 3.その上、得られる成形体は、高温雰囲気かつ紫外線
照射下という厳しい環境下においても、経時的な機械的
物性の低下および経時的な変色の進行が極めて小さい。
すなわち、経時的な耐熱性かつ耐光性に格段に優れる。 4.したがって、本発明のポリアミド樹脂組成物による
成形体は、例えば照明器具用部品等の高温雰囲気かつ強
い紫外線下に長期間さらされる部品となした際にも、そ
の外観が経時的に著しく損なわれたり、その価値が急激
に低下したりする恐れがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CL011 CL031 CL051 CL061 DD038 DD078 DD088 DE136 DH027 DH037 DH047 DJ006 DJ036 DJ046 DJ056 EG048 EW067 EW127 EW137 FD010 FD016 FD060 FD070 FD207 FD208 GN00 GQ00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂100重量部に対して、
    無機充填剤を1〜30重量部、燐化合物を燐として0.
    0005〜0.1重量部、銅化合物を銅として0.00
    01〜0.05重量部を添加してなることを特徴とする
    ポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 無機充填剤が二酸化チタンであることを
    特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 燐化合物が次亜燐酸、亜燐酸、燐酸、お
    よび次亜燐酸、亜燐酸、燐酸の金属塩の中から選択され
    る1種以上の燐化合物であることを特徴とする請求項1
    または2記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 燐化合物が亜燐酸エステル化合物である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 亜燐酸エステル化合物がビス(2,6−
    ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリ
    トール−ジ−ホスファイトであることを特徴とする請求
    項4記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 銅化合物が酢酸銅、および、または沃化
    銅であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ポリアミド樹脂組成物が、沃化カリウ
    ム、および、または臭化カリウムをさらに含有すること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミ
    ド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 ポリアミド樹脂100重量部に対して、
    無機充填剤を1〜30重量部、燐化合物を燐として0.
    0005〜0.1重量部、銅化合物を銅として0.00
    01〜0.05重量部を添加したポリアミド樹脂組成物
    からなり、120℃雰囲気下で400ワット水銀灯照射
    7日間での変色度がΔE<25に構成されていることを
    特徴とするポリアミド樹脂成形体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100624153B1 (ko) 2002-11-22 2006-09-18 주식회사 코오롱 무광택 폴리아미드 6 섬유 및 그의 제조방법
JP2014080545A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Toyobo Co Ltd ポリアミド樹脂組成物
JP2016053150A (ja) * 2014-05-21 2016-04-14 東洋紡株式会社 ポリアミド樹脂組成物及びポリアミド樹脂の耐熱老化性向上方法
JP2016117889A (ja) * 2014-12-18 2016-06-30 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリアミド樹脂組成物及び成形体

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