JP2001019677A - N−アルキル−n’−メチルシクロアミジニウム塩溶液の製造方法 - Google Patents
N−アルキル−n’−メチルシクロアミジニウム塩溶液の製造方法Info
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Abstract
アミジニウム塩の溶液を高収率で提供すること。 【解決手段】 N−アルキル−N’−メチルシクロアミ
ジニウム塩、炭酸ジメチル、メタノールおよび酸を含む
混合溶液から、メタノールより高沸点の希釈溶媒に溶解
したN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩
溶液を製造する方法であって、前記混合溶液にメタノー
ルより沸点が高くて前記希釈溶媒よりも沸点が低い中沸
点溶媒を添加してメタノールと炭酸ジメチルを70℃以
下で留去した後、さらに前記希釈溶媒を添加して前記中
沸点溶媒を留去することにより、希釈溶媒に溶解したN
−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩溶液を
得ることを特徴とする方法。
Description
−N’−メチルシクロアミジニウム塩溶液を製造する方
法に関する。
ジニウム塩は、帯電防止剤、静電荷調整剤、繊維柔軟
剤、シャンプー基剤、インクジェット用薬剤、樹脂硬化
用触媒、相間移動触媒等として様々な分野で広範に使用
されている有用な化合物である。通常、N−アルキル−
N’−メチルシクロアミジニウム塩は、使用目的に応じ
て特定の溶媒に溶解して使用する。このため、高純度の
N−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩溶液
を高収率で提供することが必要とされている。
ニウム塩の製造方法として、例えば特開平10−175
54号公報に記載される方法がある。この方法は、N−
アルキル−シクロアミジン類と炭酸ジメチルとをメタノ
ール溶媒中で反応系内の水分を1重量%未満に保ちなが
ら反応させ、生成した炭酸メチル N−アルキル−N’
−メチルシクロアミジニウムのメタノール溶液を有機酸
のメタノール液に添加してN−アルキル−N’−メチル
シクロアミジニウム有機酸塩を製造するものである。
アルキル−シクロアミジン類および炭酸メチル塩の加水
分解が抑制され、かつ、メタノールを反応系溶媒にして
いるので炭酸メチル塩が安定化され高純度なN’−メチ
ルシクロアミジニウム塩が反応液として得られるという
利点がある。しかしながらその一方で、メタノールと未
反応の炭酸ジメチルの留去工程時に生成する不純物を精
製除去することが容易ではないために、最終的に高純度
のN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩を
得ることができないという問題も抱えていた。
技術の問題点を解決することを課題とした。すなわち本
発明は、高純度のN−アルキル−N’−メチルシクロア
ミジニウム塩溶液を高収率で得ることができる方法を提
供することを解決すべき課題とした。特に、上記特開平
10−17554号公報に記載される方法の精製工程を
改良することによって、所望の純度を有するN−アルキ
ル−N’−メチルシクロアミジニウム塩溶液を得ること
を解決すべき課題とした。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、N−アルキル
−N’−メチルシクロアミジニウム塩の精製時に所定の
沸点を有する溶媒を添加し、温度条件を制御しながら特
定の手順にしたがって溶媒留去を行うことによって、高
純度のN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム
塩溶液を提供し得ることを見出し、本発明を提供するに
至った。
メチルシクロアミジニウム塩、炭酸ジメチル、メタノー
ルおよび酸を含む混合溶液から、メタノールより高沸点
の希釈溶媒に溶解したN−アルキル−N’−メチルシク
ロアミジニウム塩溶液を製造する方法であって、前記混
合溶液にメタノールより沸点が高くて前記希釈溶媒より
も沸点が低い中沸点溶媒を添加してメタノールと炭酸ジ
メチルを70℃以下で留去した後、さらに前記希釈溶媒
を添加して前記中沸点溶媒を留去することにより、希釈
溶媒に溶解したN−アルキル−N’−メチルシクロアミ
ジニウム塩溶液を得ることを特徴とする方法を提供す
る。
合溶液が、N−アルキル−シクロアミジン類と炭酸ジメ
チルをメタノール溶媒中で反応させた後、酸と反応させ
ることによって得られた溶液である態様;前記酸がカル
ボン酸である態様;前記希釈溶媒がラクトン類である態
様;前記中沸点溶媒が水である態様;メタノールと炭酸
ジメチルを70℃以下で留去してメタノールと炭酸ジメ
チルの総濃度を50%以下にした後に、中沸点溶媒を添
加し、残存するメタノールと炭酸ジメチルを70℃以下
で留去する態様を挙げることができる。
を詳細に説明する。本発明の製造方法は、N−アルキル
−N’−メチルシクロアミジニウム塩、炭酸ジメチル、
メタノールおよび酸を含む混合溶液から、メタノールよ
り高沸点の希釈溶媒に溶解したN−アルキル−N’−メ
チルシクロアミジニウム塩溶液を製造する方法である。
少なくともN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニ
ウム塩、炭酸ジメチル、メタノールおよび酸を含むもの
であれば、各成分の含有量、他の成分の存在の有無など
は特に制限されない。この混合溶液を、加熱して溶媒を
留去しようとすると、メタノールと酸が反応した不純物
などが生成するために高純度のN−アルキル−N’−メ
チルシクロアミジニウム塩を取得することができない。
本発明は、このような不純物の生成を抑制して、高純度
のN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩溶
液を取得することを可能にするものである。
型例として、N−アルキル−N’−メチルシクロアミジ
ニウム塩の合成反応で得られた反応混合物を挙げること
ができる。N−アルキル−N’−メチルシクロアミジニ
ウム塩の典型的な合成反応は、N−アルキル−シクロア
ミジン類と炭酸ジメチルとをメタノール溶媒中で炭酸ジ
メチルによってメチル化し、炭酸メチル N−アルキル
−N’−メチルシクロアミジニウムを製造する式(1)
で示される四級化反応工程(第1工程)と、炭酸メチル
N−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウムのメ
タノール溶液を酸のメタノール液に添加し、脱炭酸反応
によりN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム
塩を得る式(2)のアニオン交換反応工程(第2工程)
からなる。
素数が1〜19のアルキル基または水素原子を表し、R
1とR2が互いに結合して環構造を形成してもよい。R3
およびR4はそれぞれ独立してメチル基、エチル基また
は水素原子である。Xはエチレン基またはプロピレン基
を表す。HYは有機酸または無機酸を示す。)
クロアミジン類としては、例えば、1−メチルイミダゾ
リン、1−エチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミ
ダゾリン、1−エチル−2−メチルイミダゾリン、1,
2,4−トリメチルイミダゾリン、1−エチル−2,4
−ジメチルイミダゾリン、1,4−ジメチル−2−エチ
ルイミダゾリン、1,5−ジアザビシクロノネン、1,
8−ジアザビシクロウンデセンなどを挙げることができ
る。
ン類、炭酸ジメチルおよびメタノールを耐圧反応器内に
仕込み、反応器内を窒素置換した後に反応する方法;N
−アルキル−シクロアミジン類とメタノールを反応器内
に仕込み窒素置換した後に窒素置換された炭酸ジメチル
を滴下しながら反応する方法;または炭酸ジメチルとメ
タノールを反応器内に仕込み窒素置換した後に窒素置換
されたN−アルキル−シクロアミジン類を滴下しながら
反応する方法のいずれの方式でも反応することができ
る。反応系内の水分は少ないほど好ましいが、実際的に
は、系内の水分量を1重量%に保てば、充分に高純度な
炭酸メチル N−アルキル−N’−メチルシクロアミジ
ニウムを得ることができる。使用する炭酸ジメチルの量
は、N−アルキル−シクロアミジン類1モルに対して1
〜5モル、好ましくは1〜3モルである。また、メタノ
ール溶媒の量は、N−アルキル−シクロアミジン類1モ
ルに対して1〜20モル、好ましくは2〜15モル、さ
らに好ましくは3〜10モルである。反応温度は110
〜170℃、好ましくは130〜150℃である。上記
条件下での反応圧力は常圧以上、好ましくは5〜20気
圧(ブルドン管圧力計等にて測定したゲージ圧力)であ
る。反応時間は反応温度および仕込み組成によって異な
るが、おおよそ、2〜24時間である。
キル−N’−メチルシクロアミジニウムは単独では不安
定で分解してしまう為、メタノールを溶媒として用いる
ことにより炭酸メチル塩を水素結合によって安定化させ
ることができる。このとき、非プロトン性溶媒を使用す
ると水素結合による安定化効果がないので、炭酸メチル
N−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウムが分
解しやすく、その収率は非常に低くなる。また、エタノ
ール、イソプロパノールなどのプロトン性溶媒も炭酸メ
チル塩を安定化させる効果を有するが、炭酸メチルとア
ルコールとのエステル交換反応等の副反応により目的物
の収率が低下する。
N−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウムのメ
タノール溶液を酸のメタノール液に添加し脱炭酸反応に
よりN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩
を得るアニオン交換反応工程である。第二工程で使用す
る溶媒としては炭酸メチル N−アルキル−N’−メチ
ルシクロアミジニウムの安定性の観点から、メタノール
を使用するのが好ましい。
を添加しても、あるいは、酸に第一工程の反応液を添加
しても良い。酸にメタノールを加えて操作性を向上させ
ることもできる。反応温度は10〜100℃、好ましく
は20〜60℃である。本反応は吸熱反応であるため、
所定温度を維持するには加温する必要がある。この反応
は炭酸より酸強度の高い酸であれば定量的に進行し、炭
酸ガスの発生が終わった時点で反応は完結する。
1モルに対して1〜20モル、好ましくは2〜10モ
ル、さらに好ましくは、3〜7モルである。メタノール
の含水量は少ないほど好ましいが、実際的には、系内の
水分量を1重量%以下に保てば、充分に高純度なN−ア
ルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩を得ること
ができる。また、第一工程で使用したメタノールをその
まま第二工程の反応溶媒として使用すれば、簡単で経済
的であり好ましい。この際、メタノールおよび未反応の
炭酸ジメチルが第一工程の反応液中に含まれていても第
二工程の反応には悪影響を及ぼさないので問題はない。
の例としては炭酸より酸強度の高い酸であれば特に限定
されない。具体的には、有機酸の例としては、各種のカ
ルボン酸、スルホン酸、燐酸アルキルおよびフェノール
類などがあるが、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、トリフロロ酢酸などの飽和脂肪族モノカルボ
ン酸類;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グリタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカ
ン二酸、ジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸、ジプロ
ピルマロン酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグル
タル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、3−メチルアジ
ピン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカン
ジカルボン酸、2,3−ジブチルコハク酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸類;マ
レイン酸、シトラコン酸、ジメチルマレイン酸、1,2
−シクロヘキセンジカルボン酸などの不飽和脂肪族ジカ
ルボン酸類;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、t−ブ
チル安息香酸、サリチル酸、γ−レゾルシン酸、アニス
酸などの芳香族モノカルボン酸類;フタル酸、4−メチ
ルフタル酸、4−ニトロフタル酸などの芳香族ジカルボ
ン酸類;ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ナノフロロブタン
スルホン酸などのスルホン酸類;燐酸モノメチル、燐酸
ジメチルなどの燐酸アルキル類;フェノール、2,4−
ジニトロフェノール、ピクリン酸などのフェノール類;
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリス
(トリフルオロメタンスルホニル)メタンなどの窒素酸
類や炭素酸類を挙げることができる。また、一般式HY
で表される無機酸の例としては過塩素酸、ホウフッ化水
素酸、六フッ化燐酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化
ヒ酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、硝酸、硫酸、燐酸、ホウ酸などを挙げることができ
る。
工程を経るなどして得られたN−アルキル−N’−メチ
ルシクロアミジニウム塩、炭酸ジメチル、メタノールお
よび酸を含む混合溶液に、メタノールより沸点が高くて
前記希釈溶媒よりも沸点が低い中沸点溶媒を添加してメ
タノールと炭酸ジメチルを70℃以下で留去した後、さ
らに前記希釈溶媒を添加して前記中沸点溶媒を留去する
ことにより、希釈溶媒に溶解したN−アルキル−N’−
メチルシクロアミジニウム塩溶液を得ることにある。
ルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩を溶解する
物質で、操作条件下で酸および希釈溶媒であるラクトン
類等と反応しないものであれば特に限定されない。中で
も水を用いる場合が、沸点、溶解性の面から特に好まし
い。中沸点溶媒は、混合溶液内のメタノールと炭酸ジメ
チルを完全に留去する前であれば、その添加段階は特に
制限されない。例えば、メタノールと炭酸ジメチルの留
去を行う前にあらかじめ添加しておいてもよいし、メタ
ノールと炭酸ジメチルの一部を70℃以下で留去してか
ら添加してもよい。好ましいのは後者であり、特に系内
のメタノール及び未反応炭酸ジメチルの総濃度が50%
以下、好ましくは35%以下になった段階で中沸点溶媒
を添加することが好ましい。また、中沸点溶媒は複数回
に分けて添加しても構わない。中沸点溶媒の添加量は特
に限定されないが、好ましくは系内に残存するメタノー
ル及び未反応炭酸ジメチルの総量と同程度が好ましい。
中沸点溶媒の添加後、更に内部温度を70℃以下に保ち
留去を実施し、系内に残存しているメタノール及び未反
応炭酸ジメチルとほぼ同量を中沸点溶媒添加前と同一条
件下で留去することが好ましい。
なるまで留去する。最終的に製造しようとしている溶液
が中沸点溶媒を含有することが望まれていない場合は、
系内に存在する中沸点溶媒の全量を留去する。中沸点溶
媒の留去の条件は特に制限されず、留去の温度も70℃
以上であっても構わない。例えば、中沸点溶媒として水
を選択した場合は、内部温度が100℃以下となる様に
減圧度を調整して所定の水分濃度に達するまで留去する
ことができる。なお、中沸点溶媒は所望濃度以下になる
まで留去して、留去後に所望濃度になるようにさらに中
沸点溶媒を添加して調整してもよい。
ド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルア
セトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−
メチルピロリジノン等のアミド類;γ−ブチロラクト
ン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラク
トン類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ブチレンカーボネート等のカーボネート類;エチレ
ングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ等のアル
コール類;3−メトキシプロピオニトリル等のニトリル
類;およびトリメチルホスフェート等の燐酸エステル類
の単独あるいは混合系を挙げることができる。これらの
中でもブチロラクトン類又はこれを主成分とする溶媒が
好ましく、特にγ−ブチロラクトンが好ましい。
る溶液に存在する希釈溶媒の量を勘案しながら適宜決定
する。希釈溶媒を少なめに添加しておいて本発明の方法
実施後に希釈溶媒をさらに添加することによって所望濃
度に調節してもよいし、希釈溶媒を多め目に添加してお
いて本発明の方法実施後に留去して所望濃度に調節して
もよい。
よび未反応の炭酸ジメチルの留去工程において、中沸点
溶媒を添加して内部温度を70℃以下にして蒸留を行う
ことにより、系内のメタノールをほぼ完全に留去するこ
とができる。また、酸とメタノールが反応した不純物の
生成や、希釈溶媒であるラクトン類とメタノールが反応
した不純物の生成を抑制することもできる。このため、
本発明の方法を用いることによって、高純度のN−アル
キル−N’−メチルシクロアミジニウム塩溶液を得るこ
とができる。
さらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試
薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り
適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲
は以下に示す具体例に制限されるものではない。
1−エチル−2−メチルイミダゾリン169.4g
(1.51モル)、メタノール411.0g(12.8
3モル)を仕込み、145℃まで昇温したところ8.5
気圧(ブルドン圧力計にて測定したゲージ圧)になっ
た。さらに、炭酸ジメチル272.0g(3.02モ
ル)を1.5時間かけて滴下した後、6時間反応させて
反応液Aを得た。この反応液Aを液体クロマトグラフで
分析した結果、1−エチル−2−メチルイミダゾリンの
転化率は100%で、炭酸メチル 1−エチル−2,3
−ジメチルイミダゾリニウムの収率は99%であった。
g(1.54モル)、メタノール383.9g(11.
98モル)を仕込んで撹拌し、反応液Aを35℃で約1
時間かけて滴下した後、35℃で1時間熟成させること
により反応液Bを得た。
銀マノメーターにて測定した絶対圧力)で内部温度が4
0℃の条件下で系内のメタノール及び未反応の炭酸ジメ
チルの総濃度が32%になるまで留去を実施した。次に
水を180g添加して、圧力70mmHgで留出液量が
180gになるまで留去を行った後、γ−ブチロラクト
ンを1324g添加し、20mmHgまで徐々に減圧度
を上げ、内部温度が60℃になるまで昇温したところ、
留出がなくなった。次に圧力20mmHgの条件下で内
部温度が100℃になるまで昇温し留去を終了した。残
液をイオンペアードクロマトグラフで分析した結果、副
成分はほとんど検出されず純度は99%以上、残存メタ
ノール60ppm、残存水分105ppmであった。
行って得られた反応液Bを、内部温度が85℃以下で圧
力を5mmHgまでの条件下で10時間留去を行った。
残液をイオンペアードクロマトグラフで分析した結果、
副成分としてフタル酸モノメチルが多量に検出され、純
度は90%であった。残存メタノールは550ppmで
あった。
ルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩の溶液を高
収率に製造できる。このため、本発明の方法を用いれ
ば、帯電防止剤、静電荷調整剤、繊維柔軟剤、シャンプ
ー基剤、インクジェット用薬剤、樹脂硬化用触媒、相間
移動触媒、電気化学的素子用電解質等として様々な分野
で広範に使用されうる高純度のN−アルキル−N’−メ
チルシクロアミジニウム塩溶液を効率よく提供すること
ができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 N−アルキル−N’−メチルシクロアミ
ジニウム塩、炭酸ジメチル、メタノールおよび酸を含む
混合溶液から、メタノールより高沸点の希釈溶媒に溶解
したN−アルキル−N’−メチルシクロアミジニウム塩
溶液を製造する方法であって、 前記混合溶液にメタノールより沸点が高くて前記希釈溶
媒よりも沸点が低い中沸点溶媒を添加してメタノールと
炭酸ジメチルを70℃以下で留去した後、さらに前記希
釈溶媒を添加して前記中沸点溶媒を留去することによ
り、希釈溶媒に溶解したN−アルキル−N’−メチルシ
クロアミジニウム塩溶液を得ることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 前記混合溶液が、N−アルキル−シクロ
アミジン類と炭酸ジメチルとをメタノール溶媒中で反応
させた後、酸と反応させることによって得られた溶液で
ある請求項1に記載のN−アルキル−N’−メチルシク
ロアミジニウム塩溶液を製造する方法。 - 【請求項3】 前記酸がカルボン酸である請求項1また
は2に記載のN−アルキル−N’−メチルシクロアミジ
ニウム塩溶液を製造する方法。 - 【請求項4】 前記希釈溶媒がラクトン類である請求項
1〜3のいずれかに記載のN−アルキル−N’−メチル
シクロアミジニウム塩溶液を製造する方法。 - 【請求項5】 前記中沸点溶媒が水である請求項1〜4
のいずれかに記載のN−アルキル−N’−メチルシクロ
アミジニウム塩溶液を製造する方法。 - 【請求項6】 メタノールと炭酸ジメチルを70℃以下
で留去してメタノールと炭酸ジメチルの総濃度を50%
以下にした後に、中沸点溶媒を添加し、残存するメタノ
ールと炭酸ジメチルを70℃以下で留去する請求項1〜
5のいずれかに記載のN−アルキル−N’−メチルシク
ロアミジニウム塩溶液を製造する方法。
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