JP2001018286A - 真空成形用シート - Google Patents

真空成形用シート

Info

Publication number
JP2001018286A
JP2001018286A JP11196021A JP19602199A JP2001018286A JP 2001018286 A JP2001018286 A JP 2001018286A JP 11196021 A JP11196021 A JP 11196021A JP 19602199 A JP19602199 A JP 19602199A JP 2001018286 A JP2001018286 A JP 2001018286A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
vacuum forming
inorganic filler
biodegradable resin
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11196021A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Miyahara
康史 宮原
Yoshihiro Kuramoto
由浩 倉本
Yasunori Senoo
恭憲 妹尾
Kazusaku Tanaka
一作 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okura Industrial Co Ltd filed Critical Okura Industrial Co Ltd
Priority to JP11196021A priority Critical patent/JP2001018286A/ja
Publication of JP2001018286A publication Critical patent/JP2001018286A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】土中又は水中の微生物によって分解され、更
に、ヒーターによって加熱軟化させても、成形型とシー
トとの間の空気を排出するまでドローダウンせず、更
に、シートを成形後冷却固化して成形型から外す際に剥
がし易い真空成形用シートを提供すること。 【解決手段】樹脂の剥離性を良好にするために、生分解
性樹脂に無機フィラーを添加するのであるが、該無機フ
ィラーの添加量を一定範囲に限定することによって、シ
ートを加熱軟化させても吸引前にドローダウンすること
を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空成形(圧空成
形を含む)用のシートに関する。詳しくは、生分解性を
有し、尚かつ、真空成形性に優れたシートに関する。
【0002】
【従来の技術】真空成形の一般的な手順を図1に基づい
て説明すると、まず熱可塑性樹脂からなるシート1をヒ
ーターによって加熱軟化させた後、成形型2をシート1
に密着させエアタイトし(図1(A)参照)、次に成形型
2とシート1の間の空気を真空ポンプで排気し、大気圧
等でシートを成形型2に密着させ、そのまま冷却固化し
(図1(B))、最後に成形品5を成形型2から外し
(図1(C))、クランプ4周辺をトリミングするとい
うものである。そのため真空成形に用いられるシート1
は、(a)ヒーターによって加熱軟化させても、成形型
2とシート1との間の空気を排出するまでドローダウン
(垂れ下がり)せず、(b)シートを成形後、冷却固化
して成形型から外す際に、剥離しやすいものが適してい
る。
【0003】従来、これらの性質を有する熱可塑性樹脂
は各種開発されてきたが、該熱可塑性樹脂は生分解性を
有していないため、その廃棄物処理において深刻な問題
を引き起こしている。そこで、生分解性樹脂からなるシ
ートを用いて真空成形を行うことが検討されているが、
生分解性樹脂は工業用に利用できる樹脂の種類が未だ少
なく、上述した(a)(b)の性質を兼備するものは、
提供されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、土中又は水中の微生物によって分解され、
更に、上述した(a)(b)の性質を有する真空成形用
シートを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、生分解性樹脂70〜98重量%と、無機
フィラー30〜2重量%混合した樹脂組成物からなるこ
とを特徴とする真空成形用シートが提供され、更に、生
分解性樹脂90〜98重量%と、無機フィラー10〜2
重量%混合した樹脂組成物からなることを特徴とする前
記真空成形用シートが提供され、更にまた、前記生分解
性樹脂が、1,4−ブタンジオールと脂肪族ジカルボン
酸から得たプレポリマーを、ポリイソシアネートにより
高分子量化した脂肪族ポリエステルであることを特徴と
する前記真空成形用シートが提供され、更にまた、前記
無機フィラーが炭酸カルシウムであることを特徴とする
前記真空成形用シートが提供される。
【0006】即ち、本発明者等は樹脂の剥離性を良好に
するために、生分解性樹脂に無機フィラーを添加するの
であるが、該無機フィラーの添加量を一定範囲に限定す
ることによって、シートを加熱軟化させても吸引前にド
ローダウンすることを抑えられることを見出し本発明に
至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の真空成形用シートは、生
分解性樹脂と無機フィラーからなる。生分解性樹脂とし
ては、近年様々な樹脂が開発されており、例えば、ポリ
−ε−カプロラクトン(PCL)や3−ヒドロキシブチ
レート/3−ヒドロキシバリレート共重合体(PHB/
PHV)、ポリ乳酸(PLA)、1,4−ブタンジオー
ルとコハク酸やアジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸から
得られるプレポリマーをポリイソシアネートにより高分
子量化した脂肪族ポリエステル、変性澱粉、あるいはポ
リマー分子鎖にカルボニル基を導入した光分解性プラス
チック等が報告されている。本発明に於いては、これら
の生分解性樹脂を特に限定無く用いることができるが、
成形性が良好で、更に完全分解性であることが確認され
ている、1,4−ブタンジオールとコハク酸やアジピン
酸等の脂肪族ジカルボン酸を共重合させ、更に該共重合
体をポリイソシアネートにより高分子量化した脂肪族ポ
リエステルを用いることが好ましい。
【0008】一方無機フィラーであるが、炭素繊維、ウ
オラストナイト、チタン酸カリウム、ゾノライト、酸化
亜鉛、ホウ酸アルミニウム、マイカ、タルク、シリカ、
炭酸カルシウム等、従来から無機フィラーとして熱可塑
性樹脂に添加していたものを用いることができるが、炭
酸カルシウムを用いることが特に好ましい。これは炭酸
カルシウムが、生分解性樹脂が土中あるいは水中で分解
するのを促進する効果があり、更に価格的にも安価であ
る為である。
【0009】次に、生分解性樹脂と無機フィラーの配合
割合であるが、生分解性樹脂と無機フィラーの配合割合
を100:0〜60:40まで変化させ、Tダイ押出成
形法にて厚さ500μmの真空成形用シートを作成し、
得られたシートのドローダウン性を測定した。シートの
ドローダウン性は、シートを3cm×45cmの矩形に切り
取り、260〜280℃のヒーターで加熱し続け、シー
トが11cm垂れ下がるまでの時間を調べて測定した。結
果を表1に示す。尚、生分解性樹脂としては、1,4−
ブタンジオールとコハク酸、及びアジピン酸を共重合さ
せ、更に該共重合体をポリイソシアネートによって高分
子量化した脂肪族ポリエステルを用いた。また、無機フ
ィラーとしては、炭酸カルシウムを用いた。
【0010】
【表1】
【0011】表1を見ると、得られるシートが11cm垂
れ下がる時間が、炭酸カルシウムの配合割合が5〜10
重量%のときに24秒で最も長く、10重量%を越える
と、炭酸カルシウムの配合割合が増えるにつれて短くな
る。真空成形時にシートを加熱軟化させ、これが成形型
に達するより前にドローダウンすることを防ぐには、1
1cm垂れ下がる時間が長いほうが好ましく、少なくとも
22秒程度、好ましくはそれ以上あることが好ましい。
よって、本発明に用いられる真空成形用シートには無機
フィラーが30重量%以下、好ましくは10重量%以下
配合されていることが好ましい。しかしながら、シート
に無機フィラーを全く配合していないと、ドローダウン
性においては問題がないが、剥離性に問題が生じる。即
ち、得られる成形品を成形型から取り外す際に剥離が上
手くいかず、成形品が歪んだり、表面が荒れたりする恐
れがあるおである。そこで、本発明に用いられる真空成
形用シートには無機フィラーを少なくとも2重量%以上
配合することとする。
【0012】生分解性樹脂と無機フィラーを混合する方
法は特に限定されないが、例えば、一軸押出機、二軸押
出機、バンバリーミキサー、混練ロール、ブラベンダー
プラストグラフ、ニーダー等の混練装置を単独で、もし
くは適宜組み合わせて使用し、生分解性樹脂に無機フィ
ラーを混合し、生分解性樹脂の溶融温度において混練す
るとよい。また本発明で用いられる無機フィラーは、生
分解性樹脂と混練される際に分散性が向上するように、
表面処理が施されていても良い。さらに、本発明の真空
成形用シートには、必要に応じて、各種着色剤、添加
剤、植物繊維等が配合されていても良い。
【0013】また、生分解性樹脂と無機フィラーから本
発明の真空成形用シートを製造する方法は特に限定され
ない。しかしながら、シートが延伸され、シートを形成
する樹脂が配向されている方が、加熱した際にシートが
ドローダウンし難い。よって、本発明の真空成形用シー
トは、Tダイ押出成形法、或いはインフレーション押出
成形法を用いて、若干延伸しながら製造することが好ま
しい。
【0014】
【実施例】以下、本発明の真空成形用シートについて、
実施例に基づいて更に詳細に説明する。尚、得られるシ
ートの性能については、以下の方法にて検討した。
【0015】<剥離性>得られるシートを用いて、真空
成形にて育苗ポットを1000個成形し、成形型から全
てきれいに剥離できたものの個数を調べる。全てきれい
に剥離できた場合「〇」、きれいに剥離できないものの
数が1〜5個の場合「△」、6個以上の場合「×」とす
る。 <ドローダウン性>得られるシートを用いて、真空成形
にて育苗ポットを1000個成形し、得られた成形品の
うち、シートのドローダウンが原因で成形不良となった
ものの個数を調べる。ドローダウンが原因の成形不良が
無かった場合「〇」、ドローダウンが原因の成形不良が
1〜5個の場合「△」、6個以上の場合「×」とする。
【0016】実施例1 生分解性樹脂95重量%と無機フィラー5重量%からな
る樹脂組成物を、Tダイ押出成形法にて厚さ300μm
のシートを成形する。尚、生分解性樹脂としては1,4
−ブタンジオールとコハク酸、及びアジピン酸を共重合
させ、更に該共重合体をポリイソシアネートによって高
分子量化した脂肪族ポリエステルを用い、無機フィラー
としては、炭酸カルシウムを用いた。得られるシートの
剥離性とドローダウン性を測定し、結果を表2に記す。
【0017】実施例2、比較例1〜2 組成を表2に示すように変えた以外は、実施例1と同様
にしてシートを製造する。得られるシート剥離性とドロ
ーダウン性を測定し、結果を表2に記す。
【0018】
【表2】
【0019】実施例1、2のシートは剥離性、ドローダ
ウン性共に良好であった。無機フィラーを配合しない比
較例1のシートは、真空成型時にドローダウンすること
はなかったが、成形品を型から取り出すときの剥離性が
悪く、表面が荒れたものが多くみられた。また、比較例
2のシートは成形型からの剥離性は良好であったが、真
空成型時、シートを吸引して変形させる前に、シートが
ドローダウンしている場合があり、得られる製品の一部
に皺が入っていた。
【0020】
【発明の効果】本発明の真空成形用シートは生分解性樹
脂と無機フィラーから成形されているので、土中や水中
に放置しておいても、微生物によって分解されて環境を
汚染しない。また、無機フィラーが配合されているの
で、真空成型を行った際に型からの剥離性が良好であ
る。さらに、無機フィラーの配合割合が一定範囲内であ
り、シートを真空成型するために加熱軟化させても、該
シートがドローダウンすることがない。また真空成型す
る場合、シートを吸引して成形した後、冷却固化する最
中に該シートが収縮すると、成形品を成形型から取り外
すことが困難になる。しかしながら、本発明の真空成形
用シートは無機フィラーが配合されており、これによっ
て収縮が抑えられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空成形方法を表す説明図である。
【符号の説明】
1 シート 2 成形型 3 テーブル 4 クランプ 5 成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 75/06 ZAB C08L 75/06 ZAB 101/16 ZAB 101/16 ZAB // B29K 67:00 B29L 7:00 (72)発明者 田中 一作 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA01 AA08 AA44 AA53 AB21 AE17 AF52 AH04 BA01 BB06 BB07 BB09 BC01 4F208 AA24 AB11 AB16 AE10 AG01 MA01 MB01 MG11 MJ09 MW45 4J002 AA001 AB041 CK031 DA016 DE106 DE186 DE236 DJ006 DJ016 DJ046 DJ056 DK006 FA046 FD016 GG00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性樹脂70〜98重量%と、無機
    フィラー30〜2重量%混合した樹脂組成物からなるこ
    とを特徴とする真空成形用シート。
  2. 【請求項2】 生分解性樹脂90〜98重量%と、無機
    フィラー10〜2重量%混合した樹脂組成物からなるこ
    とを特徴とする真空成形用シート。
  3. 【請求項3】 前記生分解性樹脂が、1,4−ブタンジ
    オールと脂肪族ジカルボン酸から得たプレポリマーを、
    ポリイソシアネートにより高分子量化した脂肪族ポリエ
    ステルであることを特徴とする請求項1乃至2のいずれ
    かに記載の真空成形用シート。
  4. 【請求項4】 前記無機フィラーが炭酸カルシウムであ
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    真空成形用シート。
JP11196021A 1999-07-09 1999-07-09 真空成形用シート Pending JP2001018286A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11196021A JP2001018286A (ja) 1999-07-09 1999-07-09 真空成形用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11196021A JP2001018286A (ja) 1999-07-09 1999-07-09 真空成形用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001018286A true JP2001018286A (ja) 2001-01-23

Family

ID=16350912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11196021A Pending JP2001018286A (ja) 1999-07-09 1999-07-09 真空成形用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001018286A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007526144A (ja) * 2004-02-25 2007-09-13 トレオファン・ジャーマニー・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カーゲー 良好な滑り特性及び帯電防止性を有するplaフィルム
CN104175542A (zh) * 2013-05-23 2014-12-03 李一波 一种塑料地球仪图纸的真空吸塑成型模具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007526144A (ja) * 2004-02-25 2007-09-13 トレオファン・ジャーマニー・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カーゲー 良好な滑り特性及び帯電防止性を有するplaフィルム
JP4939394B2 (ja) * 2004-02-25 2012-05-23 トレオファン・ジャーマニー・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カーゲー 良好な滑り特性及び帯電防止性を有するplaフィルム
CN104175542A (zh) * 2013-05-23 2014-12-03 李一波 一种塑料地球仪图纸的真空吸塑成型模具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0683207B1 (en) L-lactic acid polymer composition, molded product and film
JP4807544B2 (ja) ポリエステル組成物
KR101000749B1 (ko) 생분해성 수지 조성물, 그의 제조방법 및 그로부터 제조되는 생분해성 필름
KR100307892B1 (ko) 수지조성물및그수지조성물로부터얻어지는다공성필름및그제조방법
CN111976244A (zh) 一种全生物降解气泡膜复合材料及其制备方法
JP3135154B2 (ja) 多孔性フィルム
JP2001018286A (ja) 真空成形用シート
JP2003119367A (ja) ポリ乳酸系熱収縮性フィルム
JP2000327847A (ja) 樹脂組成物
JP2004010842A (ja) ポリ乳酸樹脂組成物
JP4292626B2 (ja) カレンダー成形用樹脂組成物
KR102257140B1 (ko) 생분해성 수지 조성물, 이를 포함하는 성형품, 및 그 성형품의 제조 방법
JP2002012674A (ja) マスターバッチ用脂肪族ポリエステル組成物及び該組成物を用いる脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法
JP2000015765A (ja) 生分解性多層フィルム・シート
JP2005105150A (ja) ポリエステルフィルム
JP2002060605A (ja) 乳酸系ポリマー成形物
JPH11335913A (ja) 生分解性使い捨て手袋
JP3466720B2 (ja) 生分解性シート及びその熱成形物
JPH08295748A (ja) 生分解性高透湿フィルムおよびその製造方法
JP2004107479A (ja) 酸素ガスバリアー材および多層成形物
JPH11279271A (ja) 樹脂ペレットの製造方法
JP3623053B2 (ja) 生分解性樹脂成形体
JPH11279392A (ja) 分解性テープ
JP2005219487A (ja) 積層フィルム
JPH08188705A (ja) 生分解性を有するシート